(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態によるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。
スロットマシン10の遊技制御手段60は、スロットマシン10の全体を制御する手段であり、役の抽選、リール31の駆動制御、入賞時の払出し、及び演出の出力等を制御するものである。遊技制御手段60は、制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、遊技の進行等や演出の出力に必要なプログラム等を記憶しておくROM、CPUが各種の制御を行うときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
【0013】
なお、本実施形態では、遊技制御手段60を1つとして図示しているが、これに限らず、遊技の進行を制御する遊技制御手段60を有するメイン制御基板と、演出の出力を制御する演出制御手段69を有するサブ制御基板とを別体で備え、メイン制御基板からサブ制御基板に対し、演出の出力に必要な情報を送信するように構成してもよい。
【0014】
図1に示すように、遊技制御手段60の入力側(
図1中、左側)には、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、及びストップスイッチ42が電気的に接続されている。
ベットスイッチ40は、遊技者が貯留メダルを当該遊技のために投入するときに操作するスイッチである。本実施形態でのベットスイッチ40は、3枚(max)投入専用のスイッチである。
なお、メダル投入口43は、実際のメダルを遊技者が投入する部分であり、メダル投入口43からメダルを投入することは、ベットスイッチ40を操作することと同様の役割を果たす。
【0015】
また、スタートスイッチ41は、(すべての)リール31を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらにまた、ストップスイッチ42は、3つのリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
【0016】
遊技制御手段60の出力側(
図1中、右側)には、モータ32が電気的に接続されている。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、リール31の回転中心部に連結され、後述するリール制御手段64によって制御される。ここで、リール31は、左リール31、中リール31、右リール31からなり、左リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が左ストップスイッチ42であり、中リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が中ストップスイッチ42であり、右リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が右ストップスイッチ42である。
【0017】
リール31は、リング状のものであって、その外周面には複数種類の図柄(役に対応する図柄の組合せを構成している図柄)を印刷したリールテープを貼付したものである。
図2は、本実施形態における各リール31の図柄配列を示す図である。
図2では、図柄番号を併せて図示している。
図2に示すように、本実施形態では、各リール31ごとに、21個の図柄が等間隔で配置されており、図柄は、「7」、「☆」、「●」、及び「○」の4種類からなる。また、特に本実施形態では、すべてのリール31において図柄配列が同一に設定されている。すなわち、同一のリール31が3個並設されている。
なお、
図2では、図柄番号1番〜10番のリール31の下地を網掛けで表示し、図柄番号11番〜21番のリール31の下地を白で表示している。この点については後述する。
【0018】
さらにまた、
図3は、スロットマシン10のフロントマスク部(前面扉。図示せず。)に設けられた表示窓(透明窓)11と、リール31との位置関係を示す図である。リール31は、本実施形態では横方向に並列に3つ(左リール31、中リール31、及び右リール31)設けられている。さらに、各リール31は、表示窓11から、上下に連続する3図柄が見えるように配置されている。よって、スロットマシン10の表示窓11から、合計9個の図柄が見えるように配置されている。
【0019】
また、
図3に示すように、スロットマシン10の表示窓11を含む部分には、図柄組合せラインL1〜L5が設けられている。
ここで、「図柄組合せライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させるラインである。本実施形態では、水平方向の中段、上段、及び下段の3本の図柄組合せラインL1〜L3と、斜め右下がり方向及び斜め右上がり方向の2本の図柄組合せラインL4及びL5の合計5本の図柄組合せラインを有する。
【0020】
また、図柄組合せラインは、有効ラインと無効ラインとを有する。
ここで、「有効ライン」とは、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。
一方、「無効ライン」とは、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
【0021】
有効ライン及び無効ラインは、メダルの投入枚数に応じて設定されるが、本実施形態では、通常遊技中は3枚のメダルを投入して遊技を行うように設定されており、2BB遊技中は2枚のメダルを投入して遊技を行うように設定されている。そして、いずれの遊技においても、図柄組合せラインL1(1本)のみが有効ラインとなり、残り4本の図柄組合せラインL2〜L5は、無効ラインに設定されている。
なお、これに限らず、通常遊技中や2BB遊技中のメダルの投入枚数は、1枚〜3枚のうち、いずれに設定してもよい。さらに、有効ラインは、図柄組合せラインL1のみに限らず、他の図柄組合せラインL2〜L5の少なくとも1つを含めてもよい。
【0022】
さらに、
図1において、遊技制御手段60の出力側には、ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23等の演出出力機器が電気的に接続されている。
ランプ21は、スロットマシン10の演出用のランプであり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓11から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ(図示せず)や、スロットマシン10の筐体前面に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプ及びサイドランプ(図示せず)等が含まれる。
【0023】
また、スピーカ22は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶ディスプレイやドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像や所定の情報等(特に本実施形態では、2BBを入賞させるためのストップスイッチ42の操作情報)を表示するものである。
【0024】
図4は、本実施形態における役(後述する役抽選手段61で抽選される役)の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せ等を示す図である。
図4に示すように、役としては、特別役、小役、及びリプレイが設けられている。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の払出し枚数等が定められている。これにより、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインL1に停止する(その役が入賞する)と、その役に対応する枚数のメダルが払い出される(ただし、特別役を除く)。
【0025】
役において、先ず、特別役とは、通常遊技から特別遊技(出玉率が1を超え、通常遊技以上にメダルの獲得が期待できる遊技)に移行させる役である。本実施形態では、
図4に示すように、特別役として、2BB(第2種ビッグボーナス。MB(ミドルボーナス)ともいう。)が設けられている。
2BBが入賞すると、当該遊技におけるメダルの払い出しはないが、次遊技から、特別遊技の1つである2BB遊技に移行する。
なお、他の特別役としては、1BB(第1種ビッグボーナス)、RB(レギュラーボーナス)、及びSB(シングルボーナス)が挙げられるが、本実施形態では設けられていない。
【0026】
また、小役とは、予め定められた枚数のメダルが払い出される役であり、本実施形態では、大きく分けて、小役Aと小役Bとの2種類を備える。さらに、小役Aは、小役A1〜小役A26までの26種類設けられている。そして、各小役ごとに異なる図柄の組合せが設定されている。なお、小役Bにおいて、「any」とは、任意の図柄(どの図柄でもよいこと)を意味する。また、小役A及び小役B(通常遊技中)は、すべて、入賞時の払出し枚数が1枚(投入枚数である3枚以下)に設定されている。なお、2BB遊技中の小役Bの入賞時の払出し枚数は、10枚に設定されている。
また、リプレイとは、再遊技役であって、当該遊技で投入したメダル枚数を維持した再遊技が行えるようにした役である。
【0027】
上述した各役において、役に当選した遊技でその役に対応する図柄の組合せが有効ラインL1に停止しなかったときは、次遊技以降に持ち越される役と、持ち越されない役とが定められている。
持ち越される役としては、特別役である2BBが挙げられる。2BBに当選したときは、リール31の停止時に、2BBに対応する図柄の組合せが有効ラインL1に停止するまでの遊技において、2BBの当選を次遊技以降に持ち越すように制御される。
【0028】
このように、2BBの当選は持ち越されるのに対し、2BB以外の役は、持ち越されない。役の抽選において、2BB以外の役に当選したときは、当該遊技でのみその当選役が有効となり、その当選は次遊技以降に持ち越されない。すなわち、これらの役に当選した遊技では、その当選した役に対応する図柄の組合せが有効ラインL1に停止(入賞)可能なようにリール31が停止制御されるが、その当選役の入賞の有無にかかわらず、その遊技の終了時に、その当選役に係る権利は消滅する。
【0029】
なお、2BBに当選していない遊技中(2BBの当選が持ち越されていない遊技中)を、「非内部中」という。また、当該遊技又はそれ以前の遊技において2BBに当選しているが、当選した2BBに対応する図柄の組合せが有効ラインL1に停止していない(入賞していない)遊技中(2BBの当選が持ち越されている遊技中)を「内部中」という。
以下の説明では、2BBと小役A又は小役Bが重複当選した遊技は、「非内部中」の遊技とし、2BBと小役A又は小役Bが重複当選した遊技の次遊技から、「内部中」の遊技とする。
【0030】
遊技の開始時には、遊技者は、ベットスイッチ40を操作して予め貯留されたメダルを投入するか、又はメダル投入口43からメダルを投入し、スタートスイッチ41を操作(オン)する。スタートスイッチ41が操作されると、そのときに発生する信号が遊技制御手段60に入力される。遊技制御手段60(具体的には、後述するリール制御手段64)は、この信号を受信すると、すべてのモータ32を駆動制御して、すべてのリール31を回転させるように制御する。このようにしてリール31がモータ32によって回転されることで、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓11内で上下方向に移動表示される。
【0031】
そして、遊技者は、ストップスイッチ42を押すことで、そのストップスイッチ42に対応するリール31(例えば、左ストップスイッチ42に対応する左リール31)の回転を停止させる。ストップスイッチ42が操作されると、そのときに発生する信号が遊技制御手段60に入力される。遊技制御手段60(具体的には、後述するリール制御手段64)は、この信号を受信すると、そのストップスイッチ42に対応するモータ32を駆動制御して、そのモータ32に係るリール31の停止制御を行う。そして、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインL1に停止したとき(その役の入賞となったとき)は、入賞した役に対応するメダルの払出し等が行われる。
【0032】
図1に示すように、遊技制御手段60は、以下の役抽選手段61等を備える。なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、遊技制御手段60は、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
【0033】
役抽選手段61は、役(上述した特別役、小役、及びリプレイ)の抽選を行うものである。役抽選手段61は、例えば、役抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
【0034】
乱数発生手段は、所定の領域(例えば10進法で0〜65535)の乱数を発生させる。乱数は、例えば200n(ナノ)secで1カウントを行うカウンターが0〜65535の範囲を1サイクルとしてカウントし続ける乱数であり、スロットマシン10の電源が投入されている間は、乱数をカウントし続ける。
【0035】
乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41がオンされた時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、後述する役抽選テーブル62と照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、抽出した乱数値がリプレイの当選領域に属する場合は、リプレイの当選と判定し、非当選領域に属する場合は、非当選と判定する。
【0036】
役抽選テーブル62は、抽選される役の種類と、各役の当選確率とを定めたものである。
図5〜
図7は、本実施形態における役抽選テーブル62(役抽選テーブル62A〜役抽選テーブル62C)を示す図である。役抽選テーブル62は、遊技状態ごとに設けられている。役抽選テーブル62は、それぞれ所定の範囲の抽選領域を有し、この抽選領域は、各役の当選領域及び非当選領域に分けられているとともに、抽選される役が、予め設定された当選確率となるように所定の割合に設定されている。例えば、リプレイの当選確率は、1/7.3に設定されている。
【0037】
先ず、
図5に示す役抽選テーブル62Aは、通常遊技(非内部中)で用いられる役抽選テーブル62であり、重複当選X(X1〜X8)、重複当選Y、小役B、リプレイの各当選領域(残りは非当選領域)を有する。
また、
図5及び
図6において、「+」とは、重複(同時)当選を意味する。本実施形態では、リプレイは、単独当選のみが設けられており、他の役と重複当選する場合はない。これに対し、特別役である2BBは、常に、小役A又は小役Bと重複当選するように設定されている。すなわち、2BBは、単独当選する場合はない。また、小役Aは、常に2BBと重複当選する。さらにまた、小役Bは、2BBと重複当選する場合(重複当選Y)と、単独当選する場合との双方を有する。
【0038】
さらに、重複当選Xのうち、例えば重複当選X1は、2BB、小役A2、小役A6、小役A10、小役A14、小役A16、小役A18、及び小役A23からなる8つの役すべてが重複当選することを意味している。重複当選X2〜X8についても同様である。
さらに、重複当選Xの当選領域として、1/44の確率が割り当てられているとともに、この中で、重複当選X1〜X8が8分割されている。
【0039】
さらにまた、
図6に示す役抽選テーブル62Bは、通常遊技(内部中)で用いられる役抽選テーブル62であり、役抽選テーブル62Aと比較すると、特別役である2BBの当選領域が存在しない点で役抽選テーブル62Aと相違する。すなわち、一旦、2BBに当選したときは、少なくとも当選した2BBが入賞するまで、2BBの抽選は行われない。
【0040】
役抽選テーブル62Bでは、役抽選テーブル62Aにおける重複当選X1〜X8がぞれぞれ重複当選X11〜X18に対応しているが、内部中では、2BBは、重複当選する役に含まれない。すなわち、例えば重複当選X11は、重複当選X1から2BBを除いた7つの役(小役A2、小役A6、小役A10、小役A14、小役A16、小役A18、及び小役A23)が重複当選するものである。重複当選X12〜X18についても同様である。
【0041】
また、役抽選テーブル62Bでは、重複当選Yは設けられておらず、小役Bの単独当選となっている。このため、小役Bの当選確率は、2/3(役抽選テーブル62Aにおける重複当選Yと小役Bの各当選確率の合算値)に設定されている。
【0042】
さらに、
図7に示す役抽選テーブル62Cは、2BB遊技で用いられる役抽選テーブル62である。役抽選テーブル62Cでは、リプレイのみが抽選され、その他は、非当選に設定されている。ただし、後述するように、2BB遊技中は、非当選時には小役Bが入賞するように制御されるので、役が非入賞となるわけではない。
【0043】
説明を
図1に戻す。
特別役当選持越し手段63は、特別役である2BBに当選したときに、2BBに対応する図柄の組合せが有効ラインL1に停止するまで(2BBが入賞するまで)の遊技において、2BBの当選を次遊技以降に持ち越すように制御するものである。
2BBの当選を記憶するため、2BBの当選フラグが設けられており、2BBの当選時には、その当選フラグがオンとなり、2BBが入賞するまで維持されるとともに、2BBが入賞したときは、その時点でオフにされる。
【0044】
リール制御手段64は、先ず、スタートスイッチ41が操作されたときに、すべて(3つ)のリール31の回転を開始するように制御するものである。さらに、リール制御手段64は、ストップスイッチ42が操作されたときに、役抽選手段61による役の抽選結果と、ストップスイッチ42が操作されたときのタイミングとに基づいて、後述する停止位置決定テーブル65を参照してそのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にそのリール31を停止させるように制御するものである。
【0045】
例えば、リール制御手段64は、役に当選した遊技では、リール31の停止制御の範囲内において、当選役に対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させるようにリール31を停止制御するとともに、当選役以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させないようにリール31を停止制御する。
【0046】
ここで、「リール31の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまでのリール31の回転量(移動図柄数)の範囲内を意味し、本実施形態では、2BB遊技における非当選時の左リール31を除き、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からの移動図柄数が4図柄以内(ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄を含めて5図柄以内)に設定されている
【0047】
これにより、ストップスイッチ42の操作を検知した瞬間の図柄から数えてリール31の停止制御の範囲内にある図柄のいずれかが有効ラインL1に停止させるべき図柄であるときは、ストップスイッチ42が操作されたときに、その図柄が有効ラインL1に停止するように制御されることとなる。
【0048】
すなわち、役の当選時にストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選した役に係るその図柄が有効ラインL1に停止しないときには、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選した役に係る図柄ができる限り有効ラインL1に停止させるように制御するものである。
【0049】
また逆に、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインL1に停止してしまうときは、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインL1に停止しないように制御する。
【0050】
さらに、2BB遊技中において、役の非当選時における左リール31の「リール31の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄及びその次の図柄(ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄を含めて2図柄以内)に設定されている。
【0051】
次に、リール31の図柄配列と停止制御との関係について説明する。
図2に示すように、すべてのリール31において、「7」の図柄は、5図柄以内の間隔で配置されている。これにより、2BB遊技中における役の非当選時の左リール31を除き、リール31がどの瞬間に位置するときにストップスイッチ42が操作されても、リール制御手段64は、有効ラインL1に「7」の図柄を停止させることができる。
【0052】
例えば、ストップスイッチ42が操作された瞬間の有効ラインL1上の図柄番号が21番であるときは21番の「7」の図柄、20番であるときは20番の「7」図柄、15番〜19番であるときは15番の「7」の図柄、14番であるときは14番の「7」の図柄、10番〜13番であるときは10番の「7」の図柄、9番であるときは9番の「7」の図柄、5番〜8番であるときは5番の「7」の図柄、4番の図柄であるときは4番の「7」の図柄、1番〜3番であるときは21番の「7」の図柄を、それぞれ有効ラインL1に停止させることができる。
【0053】
このことは、「☆」の図柄についても当てはまる。
図2に示すように、すべてのリール31において、「☆」の図柄は、5図柄以内の間隔で配置されている。これにより、2BB遊技中における役の非当選時の左リール31を除き、リール31がどの瞬間に位置するときにストップスイッチ42が操作されても、リール制御手段64は、有効ラインL1に「☆」の図柄を停止させることができる。
【0054】
以上より、リール制御手段64は、2BBに対応する図柄の組合せ(「7」−「7」−「7」)、小役Bに対応する図柄の組合せ(「any」−「☆」−「☆」)、及びリプレイに対応する図柄の組合せ(「☆」−「7」−「☆」)については、いつでも有効ラインL1上に停止可能となっている。
【0055】
また、ストップスイッチ42が操作された瞬間の有効ラインL1上の図柄の図柄番号が1番〜10番(
図2中、範囲R1)であるときは、1番又は6番の「●」の図柄を有効ラインL1に停止させることができる。一方、この位置でストップスイッチ42が操作されたときは、11番、16番又は17番の「○」の図柄を有効ラインL1に停止させることはできない。
【0056】
同様に、ストップスイッチ42が操作された瞬間の有効ラインL1上の図柄の図柄番号が11番〜21番(
図2中、範囲R2)であるときは、11番、16番又は17番の「○」の図柄を有効ラインL1に停止させることができる。一方、この位置でストップスイッチ42が操作されたときは、1番又は6番の「●」の図柄を有効ラインL1に停止させることはできない。
【0057】
また、本実施形態では、リール制御手段64は、小役(ここでは、さらにリプレイを含む)優先手段64aを備える。小役優先手段64aは、役の当選時の有効ラインL1に停止させる図柄の優先順位を予め定めたものである。その優先順位は、リプレイに係る図柄>小役に係る図柄>2BBに係る図柄の順に定められている。したがって、2BB及び小役(小役A又は小役B)の重複当選時、又は2BBの当選を持ち越している遊技中の小役A又は小役B当選時は、小役A又は小役Bに係る図柄が優先される。
【0058】
このため、例えば左リール31に係る図柄が「○」である小役Aと2BBとの重複当選時は、有効ラインL1に停止させる図柄として、「○」の図柄が優先され、「○」の図柄を有効ラインL1に停止させることができないときは、次に、「7」の図柄を有効ラインL1に停止させる。なお、2BB及び小役A1が重複当選したときの左リール31のように、2BBに係る図柄と小役Aに係る図柄とが同一(「7」の図柄)であるときは、その共通する図柄を有効ラインL1に停止させるように制御する。
【0059】
また、例えば2BBと小役Bの重複当選時、又は2BBの当選を持ち越している遊技中の小役B当選時は、小役Bを優先するため、左リール31については任意の図柄を有効ラインL1に停止させるが、中リール31及び右リール31については、「☆」の図柄を有効ラインに停止させることを優先する。
【0060】
さらにまた、複数の小役が重複当選したときは、払出し枚数の多い役の方の入賞が優先される。しかし、本実施形態では、小役Aの払出し枚数はすべて1枚であるため、小役A間での優先順位はない。ただし、「●」又は「○」の図柄と、「7」の図柄のいずれも有効ラインL1に停止可能な場合には、「●」又は「○」の図柄を有効ラインL1に停止させることを優先する。
【0061】
さらに、2BBの当選を持ち越している遊技中にリプレイに当選したときは、リプレイを優先するため、左リール31及び右リール31については「☆」の図柄を有効ラインL1に停止させることを優先し、中リール31については、「7」の図柄を有効ラインに停止させることを優先する。
【0062】
停止位置決定テーブル65は、役抽選手段61による役の抽選結果と、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置とから、リール31の図柄の停止位置を定めたものである。
停止位置決定テーブル65は、上述したリール制御手段64による停止制御、及び小役優先手段64aによる停止制御を実現するようにリール31の停止時の図柄を定めており、以下の重複当選X1テーブル等を備える。
【0063】
重複当選X1テーブルは、非内部中の遊技で重複当選X1となったこと、又は内部中の遊技で重複当選X11となったことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の操作タイミング(ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置)に応じて、2BB、小役A2、小役A6、小役A10、小役A14、小役A16、小役A18、又は小役A23のいずれかに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させるとともに、これらの役以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
【0064】
重複当選X1又はX11時に、有効ラインL1に停止可能な図柄の組合せは、
「7」−「7」−「7」(2BB)
「7」−「●」−「●」(小役A2)
「●」−「7」−「●」(小役A6)
「●」−「●」−「7」(小役A10)
「7」−「●」−「7」(小役A14)
「7」−「7」−「●」(小役A16)
「●」−「7」−「7」(小役A18)
「●」−「●」−「●」(小役A23)
である。
よって、いずれもリール31においても、「7」又は「●」の図柄を有効ラインL1に停止させる。また、2BBよりも小役Aを優先するので、先ず、「●」の図柄を有効ラインL1に停止させることを優先し、「●」の図柄を有効ラインL1に停止させることができないときは、次に、「7」の図柄を有効ラインL1に停止させる。
【0065】
そして、重複当選X1テーブルでは、左リール31については、左ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ラインL1上に位置する左リール31の図柄が、
図2中、図柄番号1番から10番まで(範囲R1内の図柄)であるときは、「●」の図柄(1番又は6番の図柄)を停止させる。これに対し、左ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ラインL1上に位置する左リール31の図柄が図柄番号11番から21番まで(範囲R2内の図柄)であるときは、有効ラインL1上に「7」の図柄(10番、14番、15番、20番、又は21番の図柄)を停止させる。
中ストップスイッチ42が操作されたときの中リール31、及び右ストップスイッチ42が操作されたときの中リール31についても同様である。
【0066】
以上より、重複当選テーブルX1が用いられたときは、各ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、左、中及び右リール31の有効ラインL1上の図柄は、「7」又は「●」となる。
よって、図柄の組合せとしては、上述した8通りとなる。ゆえに、「7」−「7」−「7」であるときは2BBの入賞となり、「7」−「●」−「●」であるときは小役A2の入賞となり、「●」−「7」−「●」であるときは小役A6の入賞となり、「●」−「●」−「7」であるときは小役A10の入賞となり、「7」−「●」−「7」であるときは小役A14の入賞となり、「7」−「7」−「●」であるときは小役A16の入賞となり、「●」−「7」−「7」であるときは小役A18の入賞となり、「●」−「●」−「●」であるときは小役A23の入賞となる。したがって、重複当選X1で当選した8つの役、又は重複当選X11で当選した7つの役若しくは当選を持ち越している2BBのうち、いずれか1つが入賞する。
【0067】
なお、2BBである「7」−「7」−「7」と、小役A16である「7」−「7」−「●」とは、左リール31及び中リール31の図柄はいずれも「7」であり、右リール31の図柄のみが異なる。
仮に、2BBと小役A16のみが重複当選する場合には、左リール31及び中リール31については、いずれも、双方の役に共通する図柄である「7」の図柄を有効ラインL1に停止させる。一方、右リール31については、右ストップスイッチ42が操作された瞬間の右リール31の位置に応じて(右ストップスイッチ42が操作された瞬間の有効ラインL1上の図柄が範囲R1の図柄であるか又は範囲R2の図柄であるかに応じて)、「7」又は「●」の図柄を選択することとなる(停止図柄選択手段)。
なお、2BBと、小役A13、小役A14、小役A15、小役A17又は小役A18のいずれか1つと重複当選する場合も、1つのリール31だけの図柄が異なるので、上記と同様である。
【0068】
また、重複当選X1テーブルが用いられたときは、各リール31について、「7」が有効ラインL1上に停止するか否かは、ほぼ2択(1/2)となる。すなわち、ストップスイッチ42が操作された瞬間の有効ラインL1上の図柄が図柄番号11番から21番までであるときは有効ラインL1上に「7」の図柄が停止し、図柄番号1番から10番までであるときは有効ラインL1上に「●」の図柄が停止するからである(厳密には、「7」が停止する確率は11/21、「●」が停止する確率は10/21であるが、説明を簡単にするため、2択(1/2)とする))。
【0069】
よって、すべてのリール31について2択であるので、2BBに対応する図柄の組合せ(「7」−「7」−「7」)が有効ラインL1に停止する確率は、
(1/2)
3 =1/8
となる。
したがって、いずれかの小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインL1に停止する確率は、
1−1/8=7/8
となる。
このため、重複当選時における重複当選役の数は、8つ設けられるとともに、重複当選Xの数も8つ(X1〜X8)となる。
【0070】
重複当選X2テーブルは、非内部中の遊技で重複当選X2となったこと、又は内部中の遊技で重複当選X12となったことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、2BB、小役A4、小役A8、小役A10、小役A14、小役A15、小役A18、又は小役A24のいずれかに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させるとともに、これらの役以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
【0071】
特に、重複当選X2テーブルでは、左ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ラインL1上に位置する左リール31の図柄が、
図2中、範囲R2であるときは、有効ラインL1上に「7」の図柄(10番、14番、15番、20番、又は21番の図柄)を停止させる。これに対し、
図2中、範囲R1であるときは、有効ラインL1上に「●」の図柄(1番又は6番の図柄)を停止させるものである。
中ストップスイッチ421が操作されたときの中リール31についても同様である。
【0072】
一方、重複当選X2テーブルでは、右ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ラインL1上に位置する右リール31の図柄が、
図2中、範囲R1であるときは、有効ラインL1上に「7」の図柄(4番、5番、9番、10番の図柄)を停止させる。これに対し、
図2中、範囲R2であるときは、有効ラインL1上に「○」の図柄(11番、16番、又は17番の図柄)を停止させるものである。
【0073】
以上より、重複当選テーブルX2が用いられたときは、各ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、左及び中リール31の有効ラインL1上の図柄は、「7」又は「●」となり、右リール31の有効ラインL1上の図柄は、「7」又は「○」となる。
よって、図柄の組合せとしては、「7」−「7」−「7」(2BB)、「7」−「●」−「○」(小役A4)、「●」−「7」−「○」(小役A8)、「●」−「●」−「7」(小役A10)、「7」−「●」−「7」(小役A14)、「7」−「7」−「○」(小役A15)、「●」−「7」−「7」(小役A18)、及び「●」−「●」−「○」(小役A24)の8通りとなる。したがって、重複当選X2で当選した8つの役、又は重複当選X12で当選した7つの役若しくは当選を持ち越している2BBのうち、いずれか1つが入賞する。
【0074】
重複当選X3テーブルは、非内部中の遊技で重複当選X3となったこと、又は内部中の遊技で重複当選X13となったことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、2BB、小役A3、小役A6、小役A12、小役A13、小役A16、小役A18、又は小役A25のいずれかに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させるとともに、これらの役以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
【0075】
特に、重複当選X3テーブルでは、左ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ラインL1上に位置する左リール31の図柄が、
図2中、範囲R2であるときは、有効ラインL1上に「7」の図柄(10番、14番、15番、20番、又は21番の図柄)を停止させる。これに対し、
図2中、範囲R1であるときは、有効ラインL1上に「●」の図柄(1番又は6番の図柄)を停止させるものである。
右ストップスイッチ421が操作されたときの右リール31についても同様である。
【0076】
一方、重複当選X3テーブルでは、中ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ラインL1上に位置する中リール31の図柄が、
図2中、範囲R1であるときは、有効ラインL1上に「7」の図柄(4番、5番、9番又は10番の図柄)を停止させる。これに対し、
図2中、範囲R2であるときは、有効ラインL1上に「○」の図柄(11番、16番又は17番の図柄)を停止させるものである。
【0077】
以上より、重複当選テーブルX3が用いられたときは、各ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、左及び右リール31の有効ラインL1上の図柄は、「7」又は「●」となり、中リール31の有効ラインL1上の図柄は、「7」又は「○」となる。
よって、図柄の組合せとしては、「7」−「7」−「7」(2BB)、「7」−「○」−「●」(小役A3)、「●」−「7」−「●」(小役A6)、「●」−「○」−「7」(小役A12)、「7」−「○」−「7」(小役A13)、「7」−「7」−「●」(小役A16)、「●」−「7」−「7」(小役A18)、及び「●」−「○」−「●」(小役A25)の8通りとなる。したがって、重複当選X3で当選した8つの役、又は重複当選X13で当選した7つの役若しくは当選を持ち越している2BBのうち、いずれか1つが入賞する。
【0078】
重複当選X4テーブルは、非内部中の遊技で重複当選X4となったこと、又は内部中の遊技で重複当選X14となったことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、2BB、小役A1、小役A8、小役A12、小役A13、小役A15、小役A18、又は小役A26のいずれかに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させるとともに、これらの役以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
【0079】
特に、重複当選X4テーブルでは、左ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ラインL1上に位置する左リール31の図柄が、
図2中、範囲R2であるときは、有効ラインL1上に「7」の図柄(10番、14番、15番、20番、又は21番の図柄)を停止させる。これに対し、
図2中、範囲R1であるときは、有効ラインL1上に「●」の図柄(1番又は6番の図柄)を停止させるものである。
【0080】
一方、重複当選X4テーブルでは、中ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ラインL1上に位置する中リール31の図柄が、
図2中、範囲R1であるときは、有効ラインL1上に「7」の図柄(4番、5番、9番又は10番の図柄)を停止させる。これに対し、
図2中、範囲R2であるときは、有効ラインL1上に「○」の図柄(11番、16番又は17番の図柄)を停止させるものである。
右ストップスイッチ421が操作されたときの右リール31についても同様である。
【0081】
以上より、重複当選テーブルX4が用いられたときは、各ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、左リール31の有効ラインL1上の図柄は、「7」又は「●」となり、中及び右リール31の有効ラインL1上の図柄は、「7」又は「○」となる。
よって、図柄の組合せとしては、「7」−「7」−「7」(2BB)、「7」−「○」−「○」(小役A1)、「●」−「7」−「○」(小役A8)、「●」−「○」−「7」(小役A12)、「7」−「○」−「7」(小役A13)、「7」−「7」−「○」(小役A15)、「●」−「7」−「7」(小役A18)、及び「●」−「○」−「○」(小役A26)の8通りとなる。したがって、重複当選X4で当選した8つの役、又は重複当選X14で当選した7つの役若しくは当選を持ち越している2BBのうち、いずれか1つが入賞する。
【0082】
重複当選X5テーブルは、非内部中の遊技で重複当選X5となったこと、又は内部中の遊技で重複当選X15となったことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、2BB、小役A2、小役A7、小役A11、小役A14、小役A16、小役A17、又は小役A22のいずれかに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させるとともに、これらの役以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
【0083】
特に、重複当選X5テーブルでは、左ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ラインL1上に位置する左リール31の図柄が、
図2中、範囲R1であるときは、有効ラインL1上に「7」の図柄(4番、5番、9番10番、又は21番の図柄)を停止させる。これに対し、
図2中、範囲R2であるときは、有効ラインL1上に「○」の図柄(11番、16番、又は17番の図柄)を停止させるものである。
【0084】
一方、重複当選X5テーブルでは、中ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ラインL1上に位置する中リール31の図柄が、
図2中、範囲R2であるときは、有効ラインL1上に「7」の図柄(10番、14番、15番、20番、又は21番の図柄)を停止させる。これに対し、
図2中、範囲R1であるときは、有効ラインL1上に「●」の図柄(1番又は6番の図柄)を停止させるものである。
右ストップスイッチ421が操作されたときの右リール31についても同様である。
【0085】
以上より、重複当選テーブルX5が用いられたときは、各ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、左リール31の有効ラインL1上の図柄は、「7」又は「○」となり、中及び右リール31の有効ラインL1上の図柄は、「7」又は「●」となる。
よって、図柄の組合せとしては、「7」−「7」−「7」(2BB)、「7」−「●」−「●」(小役A2)、「○」−「7」−「●」(小役A7)、「○」−「●」−「7」(小役A11)、「7」−「●」−「7」(小役A14)、「7」−「7」−「●」(小役A16)、「○」−「7」−「7」(小役A17)、及び「○」−「●」−「●」(小役A22)の8通りとなる。したがって、重複当選X5で当選した8つの役、又は重複当選X15で当選した7つの役若しくは当選を持ち越している2BBのうち、いずれか1つが入賞する。
【0086】
重複当選X6テーブルは、非内部中の遊技で重複当選X6となったこと、又は内部中の遊技で重複当選X16となったことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、2BB、小役A4、小役A5、小役A11、小役A14、小役A15、小役A17、又は小役A21のいずれかに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させるとともに、これらの役以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
【0087】
特に、重複当選X6テーブルでは、左ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ラインL1上に位置する左リール31の図柄が、
図2中、範囲R1であるときは、有効ラインL1上に「7」の図柄(4番、5番、9番10番、又は21番の図柄)を停止させる。これに対し、
図2中、範囲R2であるときは、有効ラインL1上に「○」の図柄(11番、16番、又は17番の図柄)を停止させるものである。
右ストップスイッチ421が操作されたときの右リール31についても同様である。
【0088】
一方、重複当選X6テーブルでは、中ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ラインL1上に位置する中リール31の図柄が、
図2中、範囲R2であるときは、有効ラインL1上に「7」の図柄(10番、14番、15番、20番、又は21番の図柄)を停止させる。これに対し、
図2中、範囲R1であるときは、有効ラインL1上に「●」の図柄(1番又は6番の図柄)を停止させるものである。
【0089】
以上より、重複当選テーブルX6が用いられたときは、各ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、左及び右リール31の有効ラインL1上の図柄は、「7」又は「○」となり、中リール31の有効ラインL1上の図柄は、「7」又は「●」となる。
よって、図柄の組合せとしては、「7」−「7」−「7」(2BB)、「7」−「●」−「○」(小役A4)、「○」−「7」−「○」(小役A5)、「○」−「●」−「7」(小役A11)、「7」−「●」−「7」(小役A14)、「7」−「7」−「○」(小役A15)、「○」−「7」−「7」(小役A17)、及び「○」−「●」−「○」(小役A21)の8通りとなる。したがって、重複当選X6で当選した8つの役、又は重複当選X16で当選した7つの役若しくは当選を持ち越している2BBのうち、いずれか1つが入賞する。
【0090】
重複当選X7テーブルは、非内部中の遊技で重複当選X7となったこと、又は内部中の遊技で重複当選X17となったことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、2BB、小役A3、小役A7、小役A9、小役A13、小役A16、小役A17、又は小役A20のいずれかに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させるとともに、これらの役以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
【0091】
特に、重複当選X7テーブルでは、左ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ラインL1上に位置する左リール31の図柄が、
図2中、範囲R1であるときは、有効ラインL1上に「7」の図柄(4番、5番、9番10番、又は21番の図柄)を停止させる。これに対し、
図2中、範囲R2であるときは、有効ラインL1上に「○」の図柄(11番、16番、又は17番の図柄)を停止させるものである。
中ストップスイッチ421が操作されたときの中リール31についても同様である。
【0092】
一方、重複当選X7テーブルでは、右ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ラインL1上に位置する右リール31の図柄が、
図2中、範囲R2であるときは、有効ラインL1上に「7」の図柄(10番、14番、15番、20番、又は21番の図柄)を停止させる。これに対し、
図2中、範囲R1であるときは、有効ラインL1上に「●」の図柄(1番又は6番の図柄)を停止させるものである。
【0093】
以上より、重複当選テーブルX7が用いられたときは、各ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、左及び中リール31の有効ラインL1上の図柄は、「7」又は「○」となり、右リール31の有効ラインL1上の図柄は、「7」又は「●」となる。
よって、図柄の組合せとしては、「7」−「7」−「7」(2BB)、「7」−「○」−「●」(小役A3)、「○」−「7」−「●」(小役A7)、「○」−「○」−「7」(小役A9)、「7」−「○」−「7」(小役A13)、「7」−「7」−「●」(小役A16)、「○」−「7」−「7」(小役A17)、及び「○」−「○」−「●」(小役A20)の8通りとなる。したがって、重複当選X7で当選した8つの役、又は重複当選X17で当選した7つの役若しくは当選を持ち越している2BBのうち、いずれか1つが入賞する。
【0094】
重複当選X8テーブルは、非内部中の遊技で重複当選X8となったこと、又は内部中の遊技で重複当選X18となったことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、2BB、小役A1、小役A5、小役A9、小役A13、小役A15、小役A17、又は小役A19のいずれかに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させるとともに、これらの役以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
【0095】
特に、重複当選X8テーブルでは、左ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ラインL1上に位置する左リール31の図柄が、
図2中、範囲R1であるときは、有効ラインL1上に「7」の図柄(4番、5番、9番10番、又は21番の図柄)を停止させる。これに対し、
図2中、範囲R2であるときは、有効ラインL1上に「○」の図柄(11番、16番、又は17番の図柄)を停止させるものである。
中ストップスイッチ42が操作されたときの中リール31、及び右ストップスイッチ442が操作されたときの右リール31についても同様である。
【0096】
以上より、重複当選テーブルX8が用いられたときは、各ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、左、中及び右リール31の有効ラインL1上の図柄は、「7」又は「○」となる。
よって、図柄の組合せとしては、「7」−「7」−「7」(2BB)、「7」−「○」−「○」(小役A1)、「○」−「7」−「○」(小役A5)、「○」−「○」−「7」(小役A9)、「7」−「○」−「7」(小役A13)、「7」−「7」−「○」(小役A15)、「○」−「7」−「7」(小役A17)、及び「○」−「○」−「○」(小役A19)の8通りとなる。したがって、重複当選X8で当選した8つの役、又は重複当選X18で当選した7つの役若しくは当選を持ち越している2BBのうち、いずれか1つが入賞する。
【0097】
また、重複当選Yテーブルは、非内部中の遊技で重複当選Yとなったこと、又は内部中の遊技で小役Bに当選したことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、先ず、小役Bに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させることを優先するとともに、小役Bに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させることができないときは、次に、2BBに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させるように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。そして、小役B又は2BB以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せが定められている。
【0098】
特に本実施形態では、小役Bに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させることを優先するときは、常に、小役Bに対応する図柄の組合せ(「any」−「☆」−「☆」)を有効ラインL1に停止させることができる。よって、本実施形態では、重複当選Yテーブルが用いられたときは、常に小役Bが入賞し、2BBが入賞する場合はない。
【0099】
さらにまた、小役Bテーブルは、非内部中の遊技で小役Bに(単独)当選したことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役Bに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させるとともに、小役B以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。小役Bテーブルが用いられたときは、常に、小役Bが入賞する。
なお、重複当選Yテーブルは、有効ラインL1に停止する図柄の組合せが小役Bテーブルと同一となるので、小役Bテーブルが重複当選Yテーブルを兼ねるようにしてもよい。
【0100】
さらに、リプレイテーブルは、当該遊技でリプレイに当選したこと(2BB遊技中を含む)、又は内部中の遊技でリプレイに当選したことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、リプレイに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させるとともに、リプレイ以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
なお、リプレイテーブルが用いられたときは、常に、リプレイが入賞する。
【0101】
また、非当選テーブルは、非内部中で役の非当選時の遊技で用いられ、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインL1に停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
さらにまた、2BB遊技中テーブルは、2BB遊技において役の非当選時に用いられ、左リール31については左ストップスイッチ42が操作された瞬間から2図柄の範囲内で停止させるとともに、中及び右リール31についてはストップスイッチ42が操作された瞬間から5図柄の範囲内において有効ラインL1上に「☆」の図柄を停止させるように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めている。これにより、2BB遊技中テーブルが用いられたときの有効ラインL1上の停止形は、「any」−「☆」−「☆」となり、常に、小役Bが入賞することとなる。
【0102】
説明を
図1に戻す。
停止図柄判断手段66は、リール31の停止時に、有効ラインL1に停止したリール31の図柄の組合せが、いずれかの役に対応する図柄の組合せと一致するか否かを判断するものである。停止図柄判断手段66は、例えばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ラインL1上の図柄を判断する。
ただし、停止図柄判断手段66は、ストップスイッチ42が操作され、停止位置決定テーブル65を用いて停止位置が決定された時に、そのリール31が停止したか否かにかかわらず、停止図柄を判断することが可能である。
【0103】
払出し手段67は、停止図柄判断手段66により、リール31の停止時に有効ラインL1に停止した図柄の組合せがいずれかの役に対応する図柄の組合せと一致すると判断され、その役の入賞となったときに、その入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。
【0104】
特別遊技制御手段68は、特別遊技の開始、特別遊技中の遊技の進行、及び特別遊技の終了を制御するものである。
通常遊技中に、2BBに対応する図柄の組合せが有効ラインL1に停止したときは、2BBの入賞となり、特別遊技制御手段68は、次遊技から2BB遊技を開始するように制御する。
2BB遊技では、1遊技でのメダル投入枚数は2枚で行われ、上述した役抽選テーブル62Cを用いて役の抽選が行われる。これにより、2BB遊技中は、役の非当選となるか又はリプレイの当選となる。そして、役の非当選時は小役Bが入賞し、リプレイ当選時にはリプレイが入賞する。
【0105】
また、本実施形態では、2BB遊技の終了条件として、2BB遊技中に払い出されたメダル枚数が125枚以上になったことに設定されている。
このため、特別遊技制御手段68は、2BB遊技中に払い出されたメダル枚数をカウントし、毎遊技、払い出された枚数を更新し続けるとともに、カウントされた払出し枚数が125枚以上となったと判断したときは、2BB遊技の終了条件を満たすと判断する。そして、2BB遊技の終了後は、通常遊技(非内部中)に移行する。
なお、
図4に示したように、2BB遊技中において小役Bの入賞時の払出し枚数は10枚である。また、2BB遊技中にリプレイが入賞したときは、自動投入枚数が2枚となるが、この2枚は払出し枚数には加算されない。
【0106】
演出制御手段69は、上述したランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23からの演出の出力を制御するものである。
演出制御手段69は、遊技ごとに、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、演出パターンを選択する。特に本実施形態では、複数種類の演出パターンが予め設けられている。そして、演出制御手段69は、遊技の開始時等に、役抽選手段61による役の抽選が行われた後、ソフトウェア乱数を用いた抽選によっていずれか1つの演出パターンを選択する。
【0107】
また、演出パターンは、当選役に応じて、それぞれ複数種類が設けられている。例えば、特別役当選時、小役当選時、リプレイ当選時、非当選時等ごとに、それぞれ複数種類の演出パターンが設けられている。
演出パターンは、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)を定めたものである。
そして、演出制御手段69は、選択した演出パターンに従い、所定のタイミングで演出出力機器から演出を出力するように制御する。
【0108】
また、演出制御手段69は、報知制御手段69aを備える。
報知制御手段69aは、通常遊技の遊技状態を、報知遊技とするか非報知遊技とするかを決定するとともに、報知遊技であるときは、2BBに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止可能となった遊技では、2BBを入賞させるためのストップスイッチ42の操作情報を報知するように制御する。一方、非報知遊技では、2BBに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止可能となった遊技であっても、上記操作情報を報知しないように制御する。
【0109】
ここで、「2BBに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止可能となった遊技」とは、重複当選X1〜X8、又は重複当選X11〜X18となった遊技である。なお、非内部中の遊技において重複当選Yとなっても、報知を行わない。重複当選Yにより2BBに当選するが、当該遊技では小役Bのみが入賞可能となり、2BBを入賞させることができないためである。
また、「操作情報」とは、ストップスイッチ42を操作する瞬間のリール31の位置が、どの位置であればよいかの情報であり、具体的には以下の情報である。
【0110】
例えば、上述した重複当選X1又はX11となったときに、2BBに対応する図柄の組合せを有効ラインL1上に停止させるためには、上述したように、すべてのリール31について、
図2中、範囲R2(図柄番号11番〜21番)の図柄が有効ラインL1を通過する瞬間にストップスイッチ42が操作されればよい。このような操作タイミングでストップスイッチ42が操作されれば、各リール31では、有効ラインL1上に「7」の図柄が停止するので、2BBが入賞する。
【0111】
そこで、報知制御手段69aは、例えば重複当選X1又はX11となったときには、すべてのリール31について、図柄番号11番から21番までの図柄が有効ラインL1を通過する瞬間にストップスイッチ42を操作すべき旨を報知する。
例えば、すべてのリール31について、「有効ラインL1上に「○」の図柄を狙え」と報知する(画像表示装置23に画像表示する)。すなわち、2BBと重複当選している小役Aに係る図柄は「7」又は「●」であるので、「●」と異なる「○」の図柄を報知すればよいからである。
これにより、遊技者は、その報知に従い、「○」の図柄(図柄番号11番から21番までの図柄)が有効ラインL1を通過する瞬間にストップスイッチ42を操作することとなる。これにより、有効ラインL1には「7」の図柄が停止する。
図8は、重複当選の種類と、そのときの報知内容を示す図である。
【0112】
また、例えば重複当選X8又はX18となったときは、すべてのリール31について、
図2中、範囲R1(図柄番号1番〜10番)の図柄が有効ラインL1を通過する瞬間にストップスイッチ42を操作すべき旨を報知する。
この場合には、
図8に示すように、すべてのリール31について、「有効ラインL1上に「●」の図柄を狙え」と報知する。これにより、遊技者は、その報知に従えば、図柄番号1番から10番までの図柄が有効ラインL1を通過する瞬間にストップスイッチ42を操作することとなる。
【0113】
さらにまた、例えば重複当選X2又はX12となったときは、左及び中リール31については、
図2中、範囲R2(図柄番号11番〜21番)の図柄が有効ラインL1を通過する瞬間にストップスイッチ42を操作し、かつ、右リール31については、
図2中、範囲R1(図柄番号1番〜10番)の図柄が有効ラインL1を通過する瞬間にストップスイッチ42を操作すべき旨を報知する。すなわち、
図8に示すように、左及び中リール31については、「有効ラインL1上に「○」の図柄を狙え」と報知し、右リール31については、「有効ラインL1上に「●」の図柄を狙え」と報知する。
重複当選X3〜X7及びX13〜X17のときも上記と同様に、各リール31ごとに、「7」が有効ラインL1に停止するためのストップスイッチ42の操作情報を報知する。
【0114】
なお、以下のような報知も可能である。
図2中、範囲R1(図柄番号1番〜10番。下地を網掛けで表示している範囲)については、リール31の下地を例えば青色とし、範囲R2(図柄番号11番〜21番。下地を白で表示している範囲)については、リール31の下地を例えば白色に設定する。
そして、例えば重複当選X2又はX12となったときは、左及び中リール31については、「白を狙え」と報知し、右リール31については、「青を狙え」と報知することも可能である。
【0115】
図9は、非報知遊技、報知遊技、及び2BB遊技間の移行を示す図である。
先ず、報知制御手段69aは、スロットマシン10の電源投入後は、非報知遊技に設定する。そして、報知制御手段69aは、非報知遊技中は、毎遊技、例えば1/500の確率で当選する抽選を行うとともに、この抽選に当選したときは、非報知遊技から報知遊技に移行するように制御する。また、演出制御手段69は、非報知遊技から報知遊技に移行することに決定したときは、報知遊技に移行するか否かの演出を出力するとともに、最終的に、報知遊技に移行する旨の演出を出力するように制御する。
【0116】
さらに、演出制御手段69は、非報知遊技中(報知遊技に移行する抽選で当選しなかった場合)においては、例えば1/200の確率で当選する抽選を行う。そして、この抽選に当選したときは、上記と同様に、報知遊技に移行するか否かの演出を出力するとともに、最終的に、報知遊技に移行しない旨の演出を出力するように制御する。
【0117】
また、報知制御手段69aは、2BB遊技の終了後の通常遊技を、報知遊技とするか非報知遊技とするかを抽選により決定する。抽選は、ソフトウエア乱数を用いて行い、例えば当選確率が1/2の抽選を行う。また、抽選を行う時期としてはいつでもよいが、例えば2BB入賞時、2BB遊技中、又は2BB遊技の終了時に行うことが挙げられる。
そして、報知遊技/非報知遊技に決定したときは、その旨を遊技者に報知する。
【0118】
以上のようにすれば、通常遊技を、報知遊技又は非報知遊技に設定することができる。
さらに、2BB遊技の終了後に報知遊技に移行するか否かの抽選で連続当選すれば、報知遊技と2BB遊技とを繰り返すことができ、遊技者は、出玉を増やすことができる。
【0119】
報知遊技/非報知遊技にかかわらず、非内部中は、重複当選X1〜X8となる確率又は重複当選Yとなる確率は、
1/44+1/3≒0.36(36%)
であるので、数ゲーム行えば、2BBに当選することとなる。よって、通常遊技では、非内部中の遊技はほとんどなく、通常遊技のほぼすべてが内部中の遊技となる。
【0120】
また、通常遊技中(非内部中)に重複当選X1〜X8となり、かつ、当該遊技で(偶然に)2BBが入賞する確率は、
1/44×1/8(偶然入賞する確率)=1/352
となる。
さらにまた、内部中の遊技で重複当選X11〜X18又は非当選となり、かつ、当該遊技で2BBが入賞する確率は、
1/44×1/8+1.5/100×1/8≒1/212
となる。
すなわち、非報知遊技では、非内部中は1/352、内部中は約1/212の確率で、2BBが偶然に入賞する。
【0121】
これに対し、報知遊技では、2BBが入賞可能となった遊技では、報知に従って必ず2BBを入賞させることができる。
すなわち、通常遊技中(非内部中)では、重複当選X1〜X8となる確率=1/44で、2BBを入賞させることができる。
また、内部中の遊技では、2BBの入賞率は、
1/44+1.5/100≒1/26.5
となる。
すなわち、報知遊技では、非内部中は1/44、内部中は約1/26.5の確率で、2BBを入賞させることができる。
【0122】
通常遊技では、報知遊技と非報知遊技とが混在するので、報知遊技となれば2BBを早期に入賞させることができ、非報知遊技では、なかなか2BBを入賞させることができない遊技状態となる。
よって、報知遊技と非報知遊技との滞在バランスを図ることで、出玉のバランスを図りつつ、出玉に波を与えることができる。
【0123】
以上のように、本実施形態では、2BBを入賞させるためのストップスイッチ42の操作情報を報知する報知遊技とするか、又は非報知遊技とするかで、出玉を制御するものである。しかし、遊技者から見れば、報知遊技/非報知遊技は、2BBが高確率で入賞する高確率状態と、2BBが低確率で入賞する低確率状態という印象を受けるので、特別役の当選のストックを用いることなく、このような遊技状態を作り出すことができる。
【0124】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、以下のような種々の変形が可能である。
(1)例えば、本実施形態では遊技媒体としてメダルを用いたが、遊技球を用いたスロットマシン(パロット)等、メダル以外の遊技媒体を用いるスロットマシンであっても本発明を適用することができる。
【0125】
(2)上記実施形態では、2BBが入賞可能となった遊技では、各リール31ごとに、それぞれほぼ2択(確率1/2)で「7」の図柄が有効ラインL1に停止し、1/8の確率で2BBが入賞するようにした。
したがって、重複当選X(X1〜X8及びX11〜X18)となる確率を1/44としたとき、非報知遊技では、
1/44×1/8=1/352
の確率で2BBが入賞するようにした。
しかし、これに限らず、各リール31ごとに3択(1/3)で「7」の図柄が有効ラインL1に停止するように設定することも可能である。このようにすれば、2BBが入賞可能となった遊技では、
(1/3)
3 =1/27
の確率で2BBが入賞し、26/27の確率で2BBが入賞しないように設定することができる。
【0126】
したがって、例えば重複当選となる確率を、上記よりも大きな値に設定しても、非報知遊技での2BBの入賞率を低く設定することができる。例えば、重複当選Xとなる確率を1/16としたとき、非報知遊技では、
1/16×1/27=1/432
の確率で2BBが入賞することとなる。
このように設定すれば、報知遊技では、2BBが入賞可能となる遊技は、1/16(非当選時を除く)となるので、より早期に2BBを入賞させることができる。
【0127】
図10は、このように設定した場合のリール31の図柄配列例を示す図である。また、重複当選の数は、27通り(重複当選Z1〜重複当選Z27)となる。
図11は、重複当選Z1として、27種類の重複当選役(2BBと26種類の小役A)、すなわち各リール31の図柄が「7」、「●」、又は「○」からなる役を示す図である。これは、1/27の確率で2BBが入賞するようにするため、重複当選役の数として、27通りが必要となるためである。
【0128】
そして、重複当選Z1となった場合において、
図10中、範囲R13の図柄が有効ラインL1に位置する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、その位置から「●」や「○」の図柄を有効ラインL1に引き込むことができないので、この場合には「7」の図柄を有効ラインL1に停止させる。これに対し、
図10中、範囲R11の図柄が有効ラインL1に位置する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、「●」の図柄を有効ラインL1に停止させる。同様に、
図10中、範囲R12の図柄が有効ラインL1に位置する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、「○」の図柄を有効ラインL1に停止させる。
【0129】
また、重複当選Z2(重複当選Z1と同様に、2BBと26種類の小役Aの重複当選)として、2BBと、各リール31の図柄が「7」、「●」、又は「◇」からなる役とを設ける。そして、
図10中、範囲R11の図柄が有効ラインL1に位置する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは「●」の図柄を有効ラインL1に停止させる。これに対し、範囲R12の図柄が有効ラインL1に位置する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、その位置から「●」や「◇」の図柄を有効ラインL1に引き込むことができないので、この場合には「7」の図柄を有効ラインL1に停止させる。さらに、
図10中、範囲R13の図柄が有効ラインL1に位置する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは「◇」の図柄を有効ラインL1に停止させる。
【0130】
同様に、重複当選Z3として、2BBと、各リール31の図柄が「7」、「○」、又は「◇」からなる小役とを設ける。そして、
図10中、範囲R11の図柄が有効ラインL1に位置する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、その位置から「○」や「◇」の図柄を有効ラインL1に引き込むことができないので、この場合には「7」の図柄を有効ラインL1に停止させる。
【0131】
これに対し、範囲R12の図柄が有効ラインL1に位置する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、「○」の図柄を有効ラインL1に停止させる。さらに、
図10中、範囲R13の図柄が有効ラインL1に位置する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは「◇」の図柄を有効ラインL1に停止させる。
他の重複当選Z(Z4〜Z27)についても、同様である。
このようにして、各リール31ごとに3択で「7」の図柄が有効ラインL1に停止するように設定することができる。
【0132】
(3)本実施形態では、特別役として2BBを設けたが、これ以外に、1BBやRB等を設けることも可能である。
(4)2BB遊技中において、2図柄以内のリール31の停止制御となるのは左リール31に設定したが、これに限らず、中リール31や右リール31であってもよい。
【0133】
(5)重複当選Xでは、2BB以外の重複当選する小役Aとして7つ設けたが、これに限らず、1つ以上であればよい。
(6)2BBと小役Aとの重複当選確率や、2BBと小役Bとの重複当選確率は、本実施形態に示した値に限定されるものではなく、スロットマシン10のスペック(仕様)に応じて種々設定することができる。例えば、2BBと小役Bとの重複当選確率を高く設定すれば、より早く、内部中の遊技に移行することが可能となる。
【0134】
(7)小役Aや小役Bの払出し枚数はそれぞれ1枚に設定したが、これに限られるものではない。適切な出玉率となるように、種々設定することができる。ただし、小役Aや小役Bの払出し枚数をメダル投入枚数以下に設定すれば、小役Aや小役Bが頻繁に入賞しても、通常遊技中の出玉率を1以下に設定することができる。
【0135】
(8)上記実施形態では、すべてのリール31について図柄配列を同一としたが、これに限らず、各リール31ごとに異なる図柄配列とすることも可能である。また、各リール31における「7」、「☆」、「○」、「●」の配置及び個数も、
図2で示したものに限定されるものではない。
【0136】
(9)報知遊技とするか否かの抽選やその当選確率は、本実施形態で示したもの以外にも種々設定することができる。また、抽選によることなく報知遊技を実行するか否かを決定することも可能である。例えば、通常遊技の遊技回数が所定回数以上となったことや、2BB遊技中の遊技回数が所定回数であったこと等の条件を予め設定しておき、この条件を満たしたときに、報知遊技に移行することに決定してもよい。
【0137】
(10)報知遊技が非内部中である場合において、重複当選X1〜X8となったときは、操作情報を報知しないように制御し、内部中に移行して重複当選X11〜X18となったときに限り報知を行うようにしてもよい。
【0138】
<付記>
本願の出願当初の請求項に係る発明(当初発明)が解決しようとする課題、当初発明に係る課題を解決するための手段及び当初発明の効果は、以下の通りである。
(a)当初発明が解決しようとする課題
特許文献1の技術では、遊技者がボーナス役を当選させたにもかかわらず、その遊技者がそのボーナス役を入賞させることができないというのは、不合理であるという意見があった。このため、今日におけるスロットマシン(5号機)では、当選したボーナス役をストックすることは行われていない。一方、ボーナス役の当選時ごとに、ボーナス役を入賞させてボーナスゲームを実行したのでは、遊技者が望む瞬発力(単位時間当たりの出玉)を十分に発揮することができないという問題がある。
【0139】
また、特許文献2の技術では、RT遊技が終了するまで、実質上、ボーナス役を入賞させることができない。したがって、RT遊技の実行中は、ボーナス役の入賞が意図的に妨げられているという印象を遊技者に与えてしまうという問題がある。
【0140】
したがって、当初発明が解決しようとする課題は、当選したボーナス役をストックすることなく、ボーナス役の入賞頻度を変動させることで、出玉率に波を持たせることである。
【0141】
(b)当初発明に係る課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、以下の解決手段によって、上述の当初課題を解決する。
第1の解決手段は、役の当選確率を定めた役抽選テーブルと、前記役抽選テーブルを用いて役の抽選を行う役抽選手段と、複数種類の図柄を表示した複数のリールと、前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、当選した役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止可能に前記リールを停止制御するリール制御手段とを備えるスロットマシンにおいて、前記役抽選手段で抽選される役として、遊技者にとって有利となる特別遊技(2BB遊技)に移行させるための役であって当選後にはその図柄の組合せが有効ラインに停止するまでその当選が次遊技に持ち越される特別役(2BB)と、当選した遊技でのみその図柄の組合せが有効ラインに停止可能となる小役A及び小役Bとを有し、前記役抽選テーブルは、前記特別役に当選するまでの遊技で用いられ、前記特別役及び前記小役Aの重複当選を有する第1役抽選テーブル(役抽選テーブル62A)と、前記特別役に当選した後、前記特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまでの遊技で用いられ、前記小役A及び前記小役Bの各当選を有し、前記小役Aの当選確率が前記小役Bの当選確率よりも低く設定された第2役抽選テーブル(役抽選テーブル62B)とを備え、前記リール制御手段は、前記特別役及び前記小役Aに重複当選した遊技、及び前記特別役の当選を持ち越している状態で前記小役A又は前記小役Bに当選した遊技では、前記小役A又は前記小役Bに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先する小役優先手段を備え、前記小役優先手段は、前記特別役の当選を持ち越している状態で前記小役Bに当選した遊技では、ストップスイッチの操作タイミングがどのようなタイミングであっても、前記小役Bに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、かつ前記特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように前記リールを停止制御し、前記特別役及び前記小役Aに重複当選した遊技、並びに前記特別役の当選を持ち越している状態で前記小役Aに当選した遊技では、前記小役Aに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先するとともに、前記小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないタイミングであって前記特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するタイミングで前記ストップスイッチが操作されたときは、前記小役Aに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させずに前記特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように前記リールを停止制御し、遊技状態を、前記特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるための前記ストップスイッチの操作情報を報知する報知遊技とするか、又は前記操作情報を報知しない非報知遊技とするかを決定するとともに、前記報知遊技に決定されている場合において、前記特別役の当選を持ち越している状態で前記小役Aに当選したときに、前記操作情報を報知する報知制御手段を備えることを特徴とする。
【0142】
第2の解決手段は、第1の解決手段において、前記第1役抽選テーブルは、前記特別役及び前記小役Bの重複当選を有し、かつ、前記特別役及び前記小役Bの重複当選確率(1/3)は、前記特別役及び前記小役Aの重複当選確率(1/44)よりも高く設定されており、前記小役優先手段は、前記特別役及び前記小役Bに重複当選した遊技では、ストップスイッチの操作タイミングがどのようなタイミングであっても、前記小役Bに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、かつ前記特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように前記リールを停止制御することを特徴とする。
【0143】
第3の解決手段は、第1又は第2の解決手段において、前記小役優先手段は、前記特別役及び前記小役Aに重複当選した遊技、並びに前記特別役の当選を持ち越している状態で前記小役Aに当選した遊技では、前記ストップスイッチが操作された瞬間の前記リールの位置に応じて、前記特別役を構成する図柄(「7」の図柄)又は前記小役Aを構成する図柄(「7」、「●」、又は「○」の図柄)を有効ラインに停止させるように制御することを特徴とする。
【0144】
第4の解決手段は、第3の解決手段において、前記特別役及び前記小役Aに重複当選した遊技、並びに前記特別役の当選を持ち越している状態で前記小役Aに当選した遊技では、各前記リールごとに、前記特別役を構成する図柄を有効ラインに停止させるための前記ストップスイッチの操作タイミングが予め設定されており、前記小役優先手段は、前記特別役及び前記小役Aに重複当選した遊技、並びに前記特別役の当選を持ち越している状態で前記小役Aに当選した遊技では、すべての前記リールについて、前記ストップスイッチの操作タイミングが予め設定されたタイミングであるときは前記特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させ、それ以外のタイミングであるときは前記小役Aに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように前記リールを停止制御することを特徴とする。
【0145】
第5の解決手段は、第1〜第4の解決手段において、前記小役Aとして、図柄の組合せが異なる少なくとも2種類の小役Am(例えば小役A2)及び小役An(例えば小役A4)を有し、前記第1役抽選テーブルは、前記特別役及び前記小役Amの重複当選(重複当選X1)と、前記特別役及び前記小役Anの重複当選(重複当選X2)とを有し、前記第2役抽選テーブルは、前記小役Amの当選と、前記小役Anの当選とを有し、前記小役優先手段は、前記特別役及び前記小役Amに重複当選した遊技、並びに前記特別役の当選を持ち越している状態で前記小役Amに当選した遊技において、前記ストップスイッチが操作された瞬間の特定の前記リール(例えば右リール31)の位置が第1特定位置(範囲R2の図柄が有効ラインL1上に位置するとき)であるときは、前記特別役を構成する図柄(「7」の図柄)を有効ラインに停止させるとともに、前記ストップスイッチが操作された瞬間の特定の前記リールの位置が前記第1特定位置以外の位置(範囲R1の図柄が有効ラインL1上に位置するとき)であるときは、前記小役Amを構成する図柄(「●」の図柄)を有効ラインに停止させるように前記リールを停止制御し、前記特別役及び前記小役Anに重複当選した遊技、並びに前記特別役の当選を持ち越している状態で前記小役Anに当選した遊技において、前記ストップスイッチが操作された瞬間の特定の前記リールの位置が前記第1特定位置であるときは、前記小役Anを構成する図柄(「○」の図柄)を有効ラインに停止させるとともに、前記ストップスイッチが操作された瞬間の特定の前記リールの位置が前記第1特定位置と異なる第2特定位置(範囲R1の図柄が有効ラインL1上に位置するとき)であるときは、前記特別役を構成する図柄(「7」の図柄)を有効ラインに停止させるように前記リールを停止制御することを特徴とする。
【0146】
第6の解決手段は、第1〜第5の解決手段において、前記小役Aとして、図柄の組合せが異なるとともに、その図柄の組合せが有効ラインに停止したときの遊技媒体の払出し数が同一数に設定された少なくとも2種類の小役Ax(例えば小役A2)及び小役Ay(例えば小役A6)を有し、前記第1役抽選テーブルにおける前記特別役及び前記小役Aの重複当選(重複当選X1)は、前記特別役、前記小役Ax、及び前記小役Ayを含む役の重複当選であり、前記第2役抽選テーブルにおける前記小役Aの当選(重複当選X11)は、前記小役Ax、及び前記小役Ayを含む役の重複当選であり、前記小役優先手段は、前記特別役、前記小役Ax、及び前記小役Ayに重複当選した遊技、並びに前記特別役の当選を持ち越している状態で前記小役Ax及び前記小役Ayに重複当選した遊技において、前記ストップスイッチが操作された瞬間の前記リールの位置に応じて、前記特別役を構成する図柄(「7」の図柄)、前記小役Axを構成する図柄(「7」又は「●」の図柄)、又は前記小役Ayを構成する図柄(「7」又は「●」の図柄)を有効ラインに停止させるように前記リールを停止制御することを特徴とする。
【0147】
第7の解決手段は、第1〜第6の解決手段において、前記小役A又は前記小役Bに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときの遊技媒体の払出し数(1枚)は、当該遊技における遊技媒体の投入数(3枚)以下に設定されていることを特徴とする。
【0148】
第8の解決手段は、第1〜第7の解決手段において、前記報知制御手段は、前記特別遊技の終了後の遊技を、前記報知遊技とするか又は前記非報知遊技とするかを抽選により決定することを特徴とする。
【0149】
第9の解決手段は、第1〜第8の解決手段において、前記特別役を構成する図柄は、「P1」、「P2」、及び「P3」(「7」−「7」−「7」)からなり、前記小役A(例えば小役A16)を構成する図柄は、「P1」、「P2」、及び「P4」(「7」−「7」−「●」)からなり、前記特別役を構成する図柄「P1」と、前記小役Aを構成する図柄「P1」とは、第1リール(左リール31)に設けられ、前記特別役を構成する図柄「P2」と、前記小役Aを構成する図柄「P2」とは、第2リール(中リール31)に設けられ、前記特別役を構成する図柄「P3」と、前記小役Aを構成する図柄「P4」とは、第3リール(右リール31)に設けられ、前記小役優先手段は、前記特別役及び前記小役Aに重複当選した遊技、並びに前記特別役の当選を持ち越している状態で前記小役Aに当選した遊技では、前記第1リールの停止時には図柄「P1」を有効ラインに停止させ、前記第2リールの停止時には図柄「P2」を有効ラインに停止させ、前記第3リールの停止時には図柄「P4」を有効ラインに停止させることを優先するとともに図柄「P4」が有効ラインに停止しないタイミングであって図柄「P3」が有効ラインに停止するタイミングで前記ストップスイッチが操作されたときは図柄「P4」を有効ラインに停止させずに図柄「P3」を有効ラインに停止させるように、前記リールを停止制御することを特徴とする。
【0150】
(作用)
当初発明においては、特別役の当選を持ち越していない遊技中(非内部中)では、特別役と小役A又は小役Bとが重複当選することで、内部中の遊技となる。特別役と小役Aとが重複当選した遊技では、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するタイミングでストップスイッチが操作されたときにだけ特別役が入賞し、それ以外は小役Aの入賞が優先されるので、当該遊技では特別役は入賞しにくくなる。また、特別役と小役Bとが重複当選した遊技では、小役Bが入賞するので、特別役は入賞しない。
【0151】
さらにまた、内部中の遊技に移行しても、小役A当選時には、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するタイミングでストップスイッチが操作されたときだけ特別役が入賞し、それ以外は小役Aの入賞が優先されるので、当該遊技では特別役は入賞しにくくなる。さらに、小役B当選時は、特別役は入賞しない。
【0152】
一方、遊技状態として、報知遊技/非報知遊技が設定され、報知遊技であるときは、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止可能な遊技(特別役及び小役Aの重複当選時、又は特別役の当選を持ち越している状態で特別役Aに当選したとき)では、特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるための操作情報が報知されるので、特別役を入賞させやすくなる。一方、非報知遊技では、上記操作情報が報知されないので、偶然でしか特別役を入賞させることができない。
したがって、報知遊技と非報知遊技とで、特別役の入賞率に差を設けることができる。
【0153】
(c)当初発明の効果
当初発明によれば、当選した特別役をストックすることなく、遊技状態(報知遊技/非報知遊技)に応じて特別役の入賞頻度を変動させることができる。これにより、出玉の瞬発力を確保可能とし、出玉率に波を持たせることができる。
【0154】
また、特別役及び小役Aの重複当選確率や、特別役及び小役Aの重複当選時の特別役入賞確率(偶然で入賞する確率)を適宜設定すれば、報知遊技及び非報知遊技時の特別役の入賞確率を適切な値に設定することができる。
さらにまた、小役Bの当選確率を高めるだけで、早期に内部中の遊技に移行することができる。