【文献】
Hiromi Sekine,MASSIVE ACTION GAME SOFTWARE MANUAL,株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント SONY COMPUTER ENTERTAINMENT,2010年 8月12日
【文献】
株式会社スタジオベントスタッフ studio bentstuff,バイオハザード4 解体真書 改訂版 biohazard4 kaitaishinsho revised edition,株式会社カプコン 辻本 春弘,2006年 1月26日,第1版
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記姿勢変位制御モジュールは、プレイヤキャラクタが前記仮想ゲーム空間に設けられた遮蔽オブジェクトの背後に位置する場合に、該遮蔽オブジェクトからの身体の露出量を、前記操作量に応じて変化させる、請求項1に記載のコンピュータ装置。
前記姿勢変位制御モジュールは、前記射撃姿勢の変位量と共に、プレイヤキャラクタが射撃に用いる武器の照準精度の変位量も、前記操作量に応じて変化させる、請求項3に記載のコンピュータ装置。
前記姿勢変位制御モジュールは、前記操作量に応じて、プレイヤキャラクタによるドアの開閉操作姿勢の変位量を変化させ、且つ、前記操作量の変化率に応じて、前記ドアの開度の変化率及び開閉音を変化させる、請求項1に記載のコンピュータ装置。
前記姿勢変位制御モジュールは、プレイヤキャラクタの複数の姿勢を示す各データを、前記第2操作部に対する操作量に応じてブレンドすることで、該第2操作部の操作量に応じたプレイヤキャラクタの姿勢を示すデータを取得する、請求項1乃至5の何れかに記載のコンピュータ装置。
前記姿勢変位制御手段は、プレイヤキャラクタが前記仮想ゲーム空間に設けられた遮蔽オブジェクトの背後に位置する場合に、該遮蔽オブジェクトからの身体の露出量を、前記操作量に応じて変化させる、請求項7に記載のゲームプログラム。
前記姿勢変位制御手段は、前記射撃姿勢の変位量と共に、プレイヤキャラクタが射撃に用いる武器の照準精度の変位量も、前記操作量に応じて変化させる、請求項9に記載のゲームプログラム。
前記姿勢変位制御手段は、前記操作量に応じて、プレイヤキャラクタによるドアの開閉操作姿勢の変位量を変化させ、且つ、前記操作量の変化率に応じて、前記ドアの開度の変化率及び開閉音を変化させる、請求項7に記載のゲームプログラム。
前記姿勢変位制御手段は、プレイヤキャラクタの複数の姿勢を示す各データを、前記第2操作部に対する操作量に応じてブレンドすることで、該第2操作部の操作量に応じたプレイヤキャラクタの姿勢を示すデータを取得する、請求項7乃至11の何れかに記載のゲームプログラム。
前記姿勢変位制御ステップは、プレイヤキャラクタが前記仮想ゲーム空間に設けられた遮蔽オブジェクトの背後に位置する場合に、該遮蔽オブジェクトからの身体の露出量を、前記操作量に応じて変化させる、請求項13に記載のコンピュータ装置の制御方法。
前記姿勢変位制御ステップは、プレイヤキャラクタによる射撃姿勢の変位量を、前記操作量に応じて変化させる、請求項13又は14に記載のコンピュータ装置の制御方法。
前記姿勢変位制御ステップは、前記射撃姿勢の変位量と共に、プレイヤキャラクタが射撃に用いる武器の照準精度の変位量も、前記操作量に応じて変化させる、請求項15に記載のコンピュータ装置の制御方法。
前記姿勢変位制御ステップは、前記操作量に応じて、プレイヤキャラクタによるドアの開閉操作姿勢の変位量を変化させ、且つ、前記操作量の変化率に応じて、前記ドアの開度の変化率及び開閉音を変化させる、請求項13に記載のコンピュータ装置の制御方法。
前記姿勢変位制御ステップは、プレイヤキャラクタの複数の姿勢を示す各データを、前記第2操作部に対する操作量に応じてブレンドすることで、該第2操作部の操作量に応じたプレイヤキャラクタの姿勢を示すデータを取得する、請求項13乃至17の何れかに記載のコンピュータ装置の制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係るコンピュータ装置は、仮想ゲーム空間を生成する仮想空間生成モジュール、及び、ユーザの操作に応じて前記仮想ゲーム空間内でのプレイヤキャラクタの動作を制御するキャラクタ動作制御モジュール、を備え、前記キャラクタ動作制御モジュールは、第1操作部に対するユーザの操作に応じて、プレイヤキャラクタを移動させる移動動作制御モジュール、及び、前記第1操作部とは異なる第2操作部に対するユーザの操作量に応じて、プレイヤキャラクタの姿勢の基準姿勢からの変位量を変化させる姿勢変位制御モジュール、を有する。
【0011】
本発明に係る記録媒体は、コンピュータ装置の制御部により実行可能な指令を記憶した、該コンピュータ装置での読み取りが可能な記録媒体であって、前記指令は、前記コンピュータ装置に対し、仮想ゲーム空間を生成する仮想空間生成ステップ、及び、ユーザの操作に応じて前記仮想ゲーム空間内でのプレイヤキャラクタの動作を制御するキャラクタ動作制御ステップ、を実行させ、前記キャラクタ動作制御ステップは、前記コンピュータ装置に対し、第1操作部に対するユーザの操作に応じて、プレイヤキャラクタを移動させる移動動作制御ステップ、及び、前記第1操作部とは異なる第2操作部に対するユーザの操作量に応じて、プレイヤキャラクタの姿勢の基準姿勢からの変位量を変化させる姿勢変位制御ステップ、を更に実行させる。
【0012】
本発明に係るコンピュータ装置の制御方法は、仮想ゲーム空間を生成する仮想空間生成ステップ、及び、ユーザの操作に応じて前記仮想ゲーム空間内でのプレイヤキャラクタの動作を制御するキャラクタ動作制御ステップ、を備え、前記キャラクタ動作制御ステップは、第1操作部に対するユーザの操作に応じて、プレイヤキャラクタを移動させる移動動作制御ステップ、及び、前記第1操作部とは異なる第2操作部に対するユーザの操作量に応じて、プレイヤキャラクタの姿勢の基準姿勢からの変位量を変化させる姿勢変位制御ステップ、を更に備える。
【0013】
これにより、第2操作部の操作量に応じて、プレイヤキャラクタの姿勢を、ユーザが所望する程度に変位させることができる。即ち、ユーザは、第2操作部の操作量の増減に応じて、プレイヤキャラクタの姿勢変位量を増減させることができる。従って、プレイヤキャラクタの動作は二者択一的なシンプルなものではなく、多様な動作を実現できる。なお、第2操作部としては、典型的にはボリュームスイッチを採用することができるが、他のタイプの操作手段も採用できる。また、上記姿勢変位制御手段は、第2操作部の操作量の増加に伴って基準姿勢からの姿勢の変位量を増加させ、第2操作部の操作量の減少に伴って前記基準姿勢からの姿勢の変位量を減少させることとしてもよい。但し、第2操作部の操作量と基準姿勢からの姿勢の変位量との関係は、これに限られず、他の態様も採用できる。
【0014】
また、上記コンピュータ装置において、前記姿勢変位制御モジュールは、プレイヤキャラクタが前記仮想ゲーム空間に設けられた遮蔽オブジェクトの背後に位置する場合に、該遮蔽オブジェクトからの身体の露出量を、前記操作量に応じて変化させるものであってもよい。
【0015】
また、上記記録媒体において、前記姿勢変位制御ステップは、プレイヤキャラクタが前記仮想ゲーム空間に設けられた遮蔽オブジェクトの背後に位置する場合に、該遮蔽オブジェクトからの身体の露出量を、前記操作量に応じて変化させるものであってもよい。
【0016】
また、上記コンピュータ装置の制御方法において、前記姿勢変位制御ステップは、プレイヤキャラクタが前記仮想ゲーム空間に設けられた遮蔽オブジェクトの背後に位置する場合に、該遮蔽オブジェクトからの身体の露出量を、前記操作量に応じて変化させるものであってもよい。
【0017】
これにより、例えば第1操作部の操作によりプレイヤキャラクタが遮蔽オブジェクトの背後に移動した後、ユーザが第2操作部を操作すると、遮蔽オブジェクトに隠れたプレイヤキャラクタの状態を基準姿勢とし、この基準姿勢からのプレイヤキャラクタの露出量が操作量に応じて決定される。例えば、ユーザが第2操作部の操作量を増加させると、遮蔽オブジェクトからのプレイヤキャラクタの露出量(基準姿勢からの変位量)が増大する。また、この状態から操作量を減少させると、それに応じてプレイヤキャラクタの露出量(基準姿勢からの変位量)が減少する。
【0018】
また、上記コンピュータ装置において、前記姿勢変位制御ステップは、プレイヤキャラクタによる射撃姿勢の変位量を、前記操作量に応じて変化させるものであってもよい。
【0019】
また、上記記録媒体において、前記姿勢変位制御ステップは、プレイヤキャラクタによる射撃姿勢の変位量を、前記操作量に応じて変化させるものであってもよい。
【0020】
また、上記コンピュータ装置の制御方法において、前記姿勢変位制御ステップは、プレイヤキャラクタによる射撃姿勢の変位量を、前記操作量に応じて変化させるものであってもよい。
【0021】
これにより、従来のような射撃姿勢及び非射撃姿勢という二者択一的な姿勢の選択ではなく、様々な姿勢での射撃を実現することができる。
【0022】
また、上記コンピュータ装置において、前記姿勢変位制御モジュールは、前記射撃姿勢の変位量と共に、プレイヤキャラクタが射撃に用いる武器の照準精度の変位量も、前記操作量に応じて変化させるものであってもよい。
【0023】
また、上記記録媒体において、前記姿勢変位制御ステップは、前記射撃姿勢の変位量と共に、プレイヤキャラクタが射撃に用いる武器の照準精度の変位量も、前記操作量に応じて変化させるものであってもよい。
【0024】
また、上記コンピュータ装置の制御方法において、前記姿勢変位制御ステップは、前記射撃姿勢の変位量と共に、プレイヤキャラクタが射撃に用いる武器の照準精度の変位量も、前記操作量に応じて変化させるものであってもよい。
【0025】
これにより、射撃姿勢に応じた照準精度を、操作量に応じて自動的に設定することができる。例えば、片手だけを遮蔽オブジェクトから出した射撃姿勢の場合には照準精度を低くし、上半身を遮蔽オブジェクトから露出させ、両手で銃を構えた射撃姿勢の場合には照準精度を高くする、など、プレイヤキャラクタの姿勢に見合った照準精度を設定することができる。
【0026】
また、上記コンピュータ装置において、前記姿勢変位制御モジュールは、前記操作量に応じて、プレイヤキャラクタによるドアの開閉操作姿勢の変位量を変化させ、且つ、前記操作量の変化率に応じて、前記ドアの開度の変化率及び開閉音を変化させるものであってもよい。開閉音としては、例えば、音量や音程を変化対象とすることができる。
【0027】
また、上記記録媒体において、前記姿勢変位制御ステップは、前記操作量に応じて、プレイヤキャラクタによるドアの開閉操作姿勢の変位量を変化させ、且つ、前記操作量の変化率に応じて、前記ドアの開度の変化率及び開閉音を変化させるものであってもよい。
【0028】
また、上記コンピュータ装置の制御方法において、前記姿勢変位制御ステップは、前記操作量に応じて、プレイヤキャラクタによるドアの開閉操作姿勢の変位量を変化させ、且つ、前記操作量の変化率に応じて、前記ドアの開度の変化率及び開閉音を変化させるものであってもよい。
【0029】
また、上記コンピュータ装置において、前記姿勢変位制御モジュールは、プレイヤキャラクタの複数の姿勢を示す各データを、前記第2操作部に対する操作量に応じてブレンドすることで、該第2操作部の操作量に応じたプレイヤキャラクタの姿勢を示すデータを取得するものであってもよい。
【0030】
また、上記記録媒体において、前記姿勢変位制御ステップは、プレイヤキャラクタの複数の姿勢を示す各データを、前記第2操作部に対する操作量に応じてブレンドすることで、該第2操作部の操作量に応じたプレイヤキャラクタの姿勢を示すデータを取得するものであってもよい。
【0031】
また、上記コンピュータ装置の制御方法において、前記姿勢変位制御ステップは、プレイヤキャラクタの複数の姿勢を示す各データを、前記第2操作部に対する操作量に応じてブレンドすることで、該第2操作部の操作量に応じたプレイヤキャラクタの姿勢を示すデータを取得するものであってもよい。
【0032】
以下、本発明の実施の形態に係るコンピュータ装置、記録媒体、及びコンピュータ装置の制御方法について、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施の形態では、仮想ゲーム空間内を行動するプレイヤキャラクタの動作を、ユーザが操作するガンシューティングゲームを例にして説明する。例えば、仮想ゲーム空間内に遮蔽オブジェクトが設置され、これにプレイヤキャラクタの身を隠したりそこから出たりしながら、敵キャラクタに対して射撃をしつつ目的地へ向けて移動していくガンシューティングゲームを例にする。
【0033】
(ハードウェア構成)
図1は、ゲーム装置(コンピュータ装置)2のハードウェア構成を示すブロック図である。ゲーム装置2は、他のゲーム装置2及びサーバ装置3との間で、インターネット又はLANなどの通信ネットワークNWを介して互いに通信可能である。このゲーム装置2は、その動作を制御するコンピュータであるCPU10を備え、このCPU10にはバス11を介して、ディスクドライブ12、メモリカードスロット13、プログラム記憶手段を成すHDD14及びROM15、並びにRAM16が接続されている。
【0034】
ディスクドライブ12には、DVD−ROM等のディスク型記録媒体30が装填可能であり、該ディスク型記録媒体30には、本実施の形態に係るゲームプログラム30aや、各キャラクタや仮想ゲーム空間の形成に必要なデータを含む本ゲームの進行に必要な各種のゲームデータ30bが記録されている。また、メモリカードスロット13にはカード型記録媒体31が装填でき、ゲームの途中経過等のプレイ状況を示すセーブデータを、CPU10からの指示に応じて記録可能である。
【0035】
HDD14はゲーム装置2が内蔵する大容量記録媒体である。HDD14は、ディスク型記録媒体30から読み込んだゲームプログラム30a、ゲームデータ30b、及びセーブデータ等を記録する。ROM15は、マスクROM又はPROMなどの半導体メモリである。ROM15は、ゲーム装置2を起動する起動プログラム、及び、ディスク型記録媒体30が装填されたときの動作を制御するプログラムなど、ゲーム機2の動作を制御する基本的なプログラムを記録している。RAM16は、DRAM又はSRAMなどで構成されている。RAM16は、CPU10が実行すべきゲームプログラム30a、及び、その実行の際に必要になるゲームデータ30bなどを、ゲームのプレイ状況に応じてディスク型記録媒体30又はHDD14から読み込んで一時的に記録する。
【0036】
CPU10には、バス11を介してグラフィック処理部17、オーディオ合成部20、無線通信制御部23、及びネットワークインタフェース26が接続されている。
【0037】
グラフィック処理部17は、CPU10の指示に従って仮想ゲーム空間及び各キャラクタ等を含むゲーム画像を描画する。また、グラフィック処理部17には、ビデオ変換部18を介して外部のディスプレイ(出力部)19が接続されている。グラフィック処理部17にて描画されたゲーム画像は、ビデオ変換部18において動画形式に変換され、このディスプレイ19にて表示される。
【0038】
オーディオ合成部20は、CPU10の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生及び合成する。また、オーディオ合成部20にはオーディオ変換部21を介して外部のスピーカ22が接続されている。従って、オーディオ合成部20にて再生及び合成されたゲーム音声は、オーディオ変換部21にてアナログ形式にデコードされ、スピーカ22から外部へ出力される。
【0039】
無線通信制御部23は、2.4GHz帯の無線通信モジュールを有し、ゲーム装置2に付属するコントローラ24との間で無線により接続され、データの送受信が可能となっている。ユーザは、このコントローラ24に設けられたボタン等の操作部25(
図2参照)を操作することにより、ゲーム装置2へ信号を入力することができ、ディスプレイ19に表示されるプレイヤキャラクタの動作を制御できる。
【0040】
図2は、コントローラ24の構成を説明する図面である。コントローラ24は、上記無線通信制御部23との間で通信する通信部24aの他、複数の操作部25(251〜253)を有している。具体的に説明すると、該操作部25には、スティック式の第1操作部251、ボリュームスイッチ式の第2操作部252、更に、オン/オフ式の第3操作部253が含まれている。
【0041】
スティック式の第1操作部251は、例えばユーザの親指で操作されるスティック状の操作子251aを有する。この操作子251aは、直立状態の基準位置を中心する360度の全方位へ、傾倒操作及び回動操作ができる。この第1操作部251を操作すると、その傾倒方向に応じて、例えばプレイヤキャラクタが移動したり、仮想ゲーム空間を撮影する仮想カメラの向きが変更したりする。
【0042】
ボリュームスイッチ式の第2操作部252は、ユーザによる操作量と、その出力信号値(例えば、電圧値又は周波数など)とが、一対一の関係にある。典型的には、
図2中のグラフに示すように、第2操作部252の操作量と出力信号値とは比例関係にある。従って、CPU10は、第2操作部252からの出力信号に基づき、ユーザによる第2操作部252の操作量を一義的に取得できる。この第2操作部252を操作すると、その操作量に応じて、プレイヤキャラクタの姿勢の変位量が変化する(詳細は後述する)。
【0043】
この第2操作部252の具体的な構成例としては、
図2に示すように、弾性体等によって突出方向に付勢された操作子252aを採用できる。このような構成の場合、突出状態(非操作位置)にある操作子252aを、例えば人差し指で押し込むように操作すると、所定位置(最大操作位置)まで押し込むことができる。また、人差し指の押し込み圧力を緩和すると、操作子252aは付勢力によって初期状態へと復帰する。そして、第2操作部252は、非操作位置から最大操作位置までの任意の位置において、非操作位置からの操作子252aの変位量(操作量)に応じた出力信号値を出力する。
【0044】
オン/オフ式の第3操作部253は、例えばユーザの親指で操作されるボタン状の操作子253aを有する。この第3操作部253は、ユーザの操作時にオン信号を出力し、非操作時にはオフ信号を出力する(あるいは、オン信号を出力しない)。第3操作部253は、例えばコンフィグ画面における各種設定事項の決定、及び、プレイヤキャラクタの所定の動作の実行などに用いられる。
【0045】
なお、各形式の操作部251〜253は1つに限られず、夫々が複数備えられていてもよい。また、上述した各操作部251〜253の構成は一例であって、具体的な構成はこれに限られず、適宜他の構成を採用できる。
【0046】
図1の説明に戻り、ネットワークインタフェース26は、インターネット又はLANなどの通信ネットワークNWに対してゲーム装置2を接続する。従って、1のゲーム装置2は、通信ネットワークNWを介して他のゲーム装置2又はサーバ装置3との間で通信可能である。そして、ゲーム装置2を、通信ネットワークNWを介して他のゲーム装置2と接続し、互いにデータを送受信することにより、同一のゲーム空間内で同期して複数のプレイヤキャラクタを表示できる。従って、複数人が共同してゲームを進行させるマルチプレイが可能である。
【0047】
(ゲーム装置の機能的構成)
図3は、上述したゲーム装置2の機能的な構成を示すブロック図である。ゲーム装置2は、本発明のゲームプログラムを実行することで、ゲーム空間生成部(仮想空間生成手段,仮想空間生成モジュール)40、PC制御部(キャラクタ動作制御手段,キャラクタ動作制御モジュール)41、NPC制御部(ノンプレイヤキャラクタ制御手段,ノンプレイヤキャラクタ制御モジュール)42、ゲーム進行制御部(ゲーム進行制御手段,ゲーム進行制御モジュール)43として機能する。なお、このような各機能は、ハード的には
図1に示すCPU10,HDD14,ROM15,RAM16,グラフィック処理部17,ビデオ変換部18等から構成されている。
【0048】
ゲーム空間生成部40は、プレイヤキャラクタが行動する舞台となる仮想ゲーム空間を生成し(ゲーム空間生成ステップの実行)、ディスプレイ19に表示する。例えば、プレイヤキャラクタの移動に伴って、ゲームデータ30bに含まれるオブジェクト及びテクスチャ等のデータに基づき、三次元の仮想ゲーム空間を生成する。この仮想ゲーム空間には、建物やドラム缶といった、プレイヤキャラクタが敵キャラクタから身を隠すことができる遮蔽オブジェクトが配置される。そして、生成したゲーム空間を所定の仮想カメラで撮影したときの二次元画像を生成し、これをディスプレイ19に表示する。なお、ゲーム装置2はこの二次元画像を1秒間に30フレーム生成し、順次ディスプレイ19に表示する。
【0049】
PC制御部41は、移動動作制御部(移動動作制御手段,移動動作制御モジュール)41a、及び、姿勢変位制御部(姿勢変位制御手段,姿勢変位制御モジュール)41bを有する。このPC制御部41は、プレイヤキャラクタ(PC)を生成する。また、PC制御部41は、ユーザによるコントローラ24の操作に応じて、又は、ゲームの状況に応じて、仮想ゲーム空間内でのプレイヤキャラクタの動作を制御する(キャラクタ動作制御ステップの実行)。例えば、ユーザが第1操作部251を操作すると、移動動作制御部41aは、プレイヤキャラクタを仮想ゲーム空間内で移動させる(移動動作制御ステップの実行)。また、プレイヤキャラクタが遮蔽オブジェクトの背後に隠れている状態で、ユーザが第2操作部252を操作すると、姿勢変位制御部41bは、遮蔽オブジェクトからプレイヤキャラクタの身体の一部を出させ、敵キャラクタに対して射撃するための姿勢(以下、「射撃姿勢」)をとらせる(姿勢変位制御ステップの実行)。なお、ユーザは、プレイヤキャラクタが射撃姿勢のときに例えば第3操作部253を操作することにより、その姿勢での射撃を実行できる。
【0050】
また、PC制御部41は上記の他、プレイヤキャラクタのステータスを管理し、ステータスに応じてプレイヤキャラクタの動作を制御する。例えば、プレイヤキャラクタには初期体力値が設定されており、PC制御部41は、プレイヤキャラクタが敵キャラクタから攻撃を受けた場合には、プレイヤキャラクタの体力値を、その攻撃によるダメージを差し引いた体力値に更新する。そして、体力値が所定値以下になった場合に、プレイヤキャラクタを動作不能にする。
【0051】
NPC制御部42は、ノンプレイヤキャラクタ(NPC)である敵キャラクタを生成し、ゲームの状況に応じて、仮想ゲーム空間での敵キャラクタの動作を制御する。例えば、プレイヤキャラクタを発見するために、仮想ゲーム空間内を所定のルールに基づいて捜索する。また、プレイヤキャラクタが所定の距離以内に接近してきた場合には、プレイヤキャラクタに対して射撃するなど、攻撃行動を行う。また、NPC制御部42は敵キャラクタのステータスを管理する。例えば、敵キャラクタには初期体力値が設定されており、NPC制御部42は、敵キャラクタがプレイヤキャラクタの攻撃を受けて体力値が所定値以下になった場合には、その敵キャラクタを動作不能にする。
【0052】
ゲーム進行制御部43は、ユーザの操作及びゲーム内時間の経過等に応じて、ゲームの進行を制御する。例えば、ユーザの操作によりプレイヤキャラクタが所定の動作を行なった場合に、所定のイベントを発生させて一定期間だけ所定の動画を再生する。また、ゲーム内時間の経過に伴って、仮想ゲーム空間内の環境を変化させる。更に、プレイヤキャラクタの所在等に応じて、仮想ゲーム空間の各所に敵キャラクタを出現させる。
【0053】
(プレイヤキャラクタの動作制御)
次に、ユーザのコントローラ24の操作に応じたプレイヤキャラクタの動作制御について説明する。
【0054】
図4は、プレイヤキャラクタの動作制御を示すフローチャートである。ここに示すように、ステップS1(移動動作制御ステップ)では、ユーザが第2操作部252を操作していない状態(操作子252aが非操作位置にある状態)であり、仮想ゲーム空間に位置するプレイヤキャラクタは、他の操作部25からの操作入力に応じてプレイヤキャラクタの動作を制御する。例えば、ユーザが第1操作部251を操作した場合、移動動作制御部41aは、その操作に応じてプレイヤキャラクタを移動させる。
【0055】
次に、この状態においてユーザが第2操作部252を操作すると(ステップS2:YES)、PC制御部41の姿勢変位制御部41bは、操作量に応じた変位量だけ、プレイヤキャラクタの姿勢を変位させる(ステップS3:姿勢変位制御ステップ)。具体的には、プレイヤキャラクタが銃を構える射撃姿勢を変位させる。即ち、第2操作部252が操作される直前のプレイヤキャラクタの姿勢が「基準姿勢」となる。そして、第2操作部252の操作量に応じて、プレイヤキャラクタの姿勢の基準姿勢からの変位量が変化する。なお、第2操作部252の操作が終了すると(即ち、操作量がゼロになると)、プレイヤキャラクタは基準姿勢に戻る。
【0056】
以下、第2操作部252の操作量に応じてプレイヤキャラクタの姿勢の変位量が変化する態様(ステップS3(姿勢変位制御ステップ)の具体例)について例示する。
【0057】
[動作例1]
図5は、プレイヤキャラクタの動作例1を示す図面である。この動作例1の場合、プレイヤキャラクタは、仮想ゲーム空間にて周囲が開けたフィールドに位置している。そして、ユーザの第2操作部252の操作量に応じて、所持している銃を構える姿勢が変位するのと連動して照準精度も変位する(ステップS3-1)。
【0058】
具体的に説明する。動作例1の場合、
図5に示すようにフィールドで歩行している状態が、プレイヤキャラクタの「基準姿勢」の一態様となる。この状態でユーザが第2操作部252を操作すると、第2操作部252(操作子252a)に対する操作量が小さい場合は、銃を所持している右腕の肘から先のみを前方へ向けた姿勢となる(射撃姿勢A011)。また、このときの照準精度は相対的に低く設定される。第2操作部252の操作量が増加し、操作可能範囲の中央値付近の操作量となった場合には、銃を所持する右腕全体を前方へ真っ直ぐに伸ばした姿勢となる(射撃姿勢A012)。また、射撃姿勢A011〜A012の間、第2操作部252の操作量が増加するのに連動して照準精度も高くなり、射撃姿勢A012では中程度に設定される。更に操作量が増加し、第2操作部252が最大操作位置に達した場合は、身体全体を前方へ向け、且つ、銃を両手で持ち、両腕を前方へ真っ直ぐに伸ばした姿勢となる(射撃姿勢A013)。また、射撃姿勢A012〜A013の間も、第2操作部252の操作量が増加するのに連動して照準精度も高くなり、射撃姿勢A012では最も高くなる。
【0059】
従って、射撃姿勢A011での射撃は、敵キャラクタへの命中率は低くなるが、例えば威嚇射撃として利用できる。一方、第2操作部252の操作量が大きくなるに伴い、敵キャラクタへの命中率が高くなるので、射撃姿勢A013などは精密射撃に利用できる。
【0060】
このように、動作例1の場合、第2操作部252の操作量に応じて、プレイヤキャラクタの姿勢(射撃姿勢)の変位量が変化するだけでなく、照準精度の変位量も連動して変化する。しかも、射撃姿勢A011のような簡易的に銃を構えた姿勢では照準精度を相対的に低くし、射撃姿勢A013のようにしっかりと銃を構えた姿勢では照準精度を相対的に高くしている。そのため、プレイヤキャラクタの姿勢に適した照準精度に設定されており、ユーザに違和感を生じさせることがない。更に、
図5に示すように、照準精度の指標となる表示をディスプレイ19に表示することにより、ユーザの操作性を向上させることができる。
図5では、この照準精度の指標として、照準精度が高くなるに従って寸法が小さくなる円形の枠を表示している。この円形枠の中心には、プレイヤキャラクタが所持する銃と射撃目標とを結ぶ仮想線が通る。
【0061】
ここで、上述したような射撃姿勢A011から射撃姿勢A013の間の変位は、アニメーションやブレンド技術によって実現することができる(以下で説明する他の動作例についても同様)。例えば、アニメーションによる場合は、射撃姿勢A011から射撃姿勢A013へ至る一連のアニメーションを予め作成し、第2操作部252の操作量と、当該アニメーションの再生箇所とを対応付けておく。そして、ユーザにより第2操作部252が操作された場合には、その操作量に応じた箇所までアニメーションを再生する。また、ブレンド技術による場合は、射撃姿勢A011及び射撃姿勢A013(必要であればその間の一又は複数の姿勢)における、プレイヤキャラクタの各部位の座標データ及び関節の角度データ等を、基準値として予め記憶しておく。第2操作部252が操作されると、その操作量に応じて、必要な基準値を適宜ブレンドし、操作量に応じた射撃姿勢に関する座標データ及び角度データを算出(取得)する。そして、この算出データに基づき、操作量に応じた射撃姿勢をとるプレイヤキャラクタを生成する。
【0062】
なお、
図5では、第2操作部252の操作量に応じた射撃姿勢の変位を3例(射撃姿勢A011〜A013)だけ示したが、射撃姿勢は、操作量に応じて実質的に無段階に変位させることができる。但し、厳密に無段階とはせず、多段階に変位させるようにしてもよい。また、何れの射撃姿勢においても、ユーザが射撃を実行するためのボタン操作を別途行うことにより、プレイヤキャラクタはその射撃姿勢から射撃を行う。
【0063】
また、照準精度についても、上記3例だけでなく、操作量に応じて実質的に無段階に変位量を変化させることができ、あるいは多段階に変位量を変化させることも可能である。また、照準精度を変位させるにあたっては、具体的には、射撃時の手ぶれの大きさ(射撃反動の影響度)、又は、仮想ゲーム空間の視認性(例えば、ゲーム画面のぼやけ具合)などを変化させることとしてもよい。
【0064】
また、上記ではユーザが第2操作部252に対する操作量を増加させた場合について説明したが、操作量を減少させた場合は、上記と逆の姿勢変位が実行される。従って、ユーザが第2操作部252の操作量を増減すると(例えば、
図2に示す操作子252aを押し込んだり解放したりすると)、プレイヤキャラクタは、射撃姿勢A011と射撃姿勢A013との間で、操作量に応じた姿勢をとる。そして、ユーザによる第2操作部252の操作が終了すると(即ち、操作量がゼロになると)、プレイヤキャラクタは基準姿勢に戻る。
【0065】
また、上記動作例1では、姿勢変位制御部41bが、操作量に応じてプレイヤキャラクタの射撃姿勢を変位させ、更にこれに連動して照準精度も変位させていたが、これに限られない。例えば、上記動作例1において、射撃姿勢のみを操作量に応じて変位させることとし、照準精度は変位させないようにしてもよい。また、照準精度を変位させる場合には、これに合わせて、仮想カメラの位置(視点)を変位させてもよい。例えば、ユーザによる第2操作部252の操作量が少ない場合は、プレイヤキャラクタの後方の離れた位置に視点を置いたゲーム画面とする。操作量が増加するに従って、視点をプレイヤキャラクタに近づける。操作量が最大になったときには、視点をプレイヤキャラクタと一致させる(一人称視点にする)。
【0066】
[動作例2]
図6は、プレイヤキャラクタの動作例2を示す図面である。この動作例2では、プレイヤキャラクタが遮蔽オブジェクトの背後に隠れた姿勢で、第2操作部252の操作量に応じて射撃姿勢の変位量を変化させる場合を示す。
【0067】
具体的に説明する。本ゲームの場合、プレイヤキャラクタは第1操作部251の操作に応じて移動し、遮蔽オブジェクトから所定の範囲内に入ると、自動的に遮蔽オブジェクトの背後に隠れる姿勢をとる。本動作例2では、このように遮蔽オブジェクトの背後に隠れた姿勢が「基準姿勢」となる。この状態においてPC制御部41は、ユーザが第2操作部252を操作していない間、他の操作部25からの操作入力に応じてプレイヤキャラクタの動作を制御する(
図4のステップS1参照)。
【0068】
次に、この状態において第2操作部252が操作されると(
図4のステップS2:YES)、PC制御部41の姿勢変位制御部41bは、操作量に応じた変位量だけ、プレイヤキャラクタの姿勢の基準姿勢からの変位量を変化させる(
図4のステップS3)。具体的には、プレイヤキャラクタが銃を構える射撃姿勢の変位量を変化させ、これに伴って遮蔽オブジェクトからの身体の露出量も変化させる(
図6のステップS3-2)。
【0069】
例えば、第2操作部252(操作子252a)に対する操作量が小さい場合は、銃を所持している右腕のみを遮蔽オブジェクトから露出し、前方へ向けた姿勢となる(射撃姿勢A021)。第2操作部252の操作量が増加し、操作可能範囲の中央値付近の操作量となった場合には、プレイヤキャラクタの頭部が遮蔽オブジェクトから露出し、敵キャラクタを視認しつつ銃を片腕で構えた姿勢となる(射撃姿勢A022)。更に操作量が増加し、第2操作部252が最大操作位置に達した場合は、プレイヤキャラクタの上半身の大部分が遮蔽オブジェクトから露出し、敵キャラクタを視認しつつ両腕で銃をしっかりと構えた姿勢となる(射撃姿勢A023)。なお、ユーザによる第2操作部252への操作量がゼロになると、プレイヤキャラクタは基準姿勢へと戻る。
【0070】
従って、射撃姿勢A031での射撃は、敵キャラクタへの命中率は低くなるが、遮蔽オブジェクトに隠れつつ射撃できるので、例えば比較的安全な状態での威嚇射撃に利用できる。これに対し、第2操作部252の操作量が大きくなると、遮蔽オブジェクトからの身体の露出量も多くなり、敵キャラクタからの攻撃を受けやすくなるが、敵キャラクタへの命中率を高めることができる。
【0071】
なお、この動作例2においても、プレイヤキャラクタの射撃姿勢は、上記姿勢A021〜A023だけでなく無段階あるいは多段階に変位量を変化させることができる。また、
図6に表記するように、上記動作例1と同様にして射撃姿勢の変位と共に照準精度も変位させたり、標準精度の指標となる表示をディスプレイ19に表示させたりすることができる。また、上記では、遮蔽オブジェクトから所定の範囲内に入ると、自動的に遮蔽オブジェクトの背後に隠れる姿勢をとることについて言及したが、これに限られない。遮蔽オブジェクトから所定の範囲内に入り、且つ、ユーザが所定の操作をした場合に、遮蔽オブジェクトの背後に隠れる姿勢をとることとしてもよい。
【0072】
なお、プレイヤキャラクタの身を隠す基準姿勢として、上記動作例2では遮蔽オブジェクトの背後に隠れた基準姿勢を例示したが、これに限られない。例えば、プレイヤキャラクタが水中に隠れた状態で、第2操作部252の操作量に応じて射撃姿勢の変位量を変化させることとしてもよい。
【0073】
この場合、プレイヤキャラクタが水中に隠れた状態を「基準姿勢」とし、この状態での第2操作部252の操作量に応じた変位量だけ、プレイヤキャラクタの姿勢の変位量を変化させる。例えば、第2操作部252に対する操作量が小さい場合は、ほぼ全身を水中に没したまま、銃を所持した右腕のみを水中に出して構える姿勢とする。第2操作部252の操作量が増加し、操作可能範囲の中央値付近の操作量となった場合には、水面上に頭部を出し、目視により敵キャラクタを確認しつつ、片手で銃を構える姿勢とする。更に操作量が増加し、第2操作部252が最大操作位置に達した場合は、上半身の大部分を水面上に出し、両腕で銃を構える姿勢とする。なお、ユーザによる第2操作部252への操作量がゼロになると、プレイヤキャラクタは基準姿勢へと戻る。
【0074】
従って、第2操作252の操作量が小さいときの姿勢での射撃は、敵キャラクタへの命中率は低くなるが、水中に隠れながら射撃できるので、例えば比較的安全な状態での射撃に利用できる。これに対し、第2操作部252の操作量が大きくなると、水面上への身体の露出量も多くなり、敵キャラクタからの攻撃を受けやすくなるが、敵キャラクタへの命中率を高めることができる。なお、この動作例2においても、動作例1と同様に、射撃姿勢のみを操作量に応じて変位させることとし、照準精度は変位させないようにしてもよい。
【0075】
[動作例3]
図7は、プレイヤキャラクタの動作例4を示す図面である。この動作例4では、プレイヤキャラクタがコート等の上着内に銃を所持した状態で、第2操作部252の操作量に応じて射撃姿勢の変位量を変化させる場合を示す。
【0076】
具体的に説明する。動作例3では、プレイヤキャラクタがコート内にて右手で銃を所持しており、この状態が「基準姿勢」である。なお、
図7ではコートを一点鎖線で示している。この状態において第2操作部252が操作されると(
図4のステップS2:YES)、PC制御部41の姿勢変位制御部41bは、操作量に応じた変位量だけ、プレイヤキャラクタの姿勢の基準姿勢からの変位量を変化させる(
図4のステップS3)。具体的には、プレイヤキャラクタが銃を構える射撃姿勢の変位量を変化させ、これに伴ってコートからの銃の露出量も変化させる(
図7のステップS3-3)。
【0077】
例えば、第2操作部252(操作子252a)に対する操作量が小さい場合は、コート内に隠したままで銃を構える姿勢をとる(射撃姿勢A031)。第2操作部252の操作量が増加し、操作可能範囲の中央値付近の操作量となった場合には、コートから銃を出し、プレイヤキャラクタの身体の近い位置にて片手で構える姿勢をとる(射撃姿勢A032)。更に操作量が増加し、第2操作部252が最大操作位置に達した場合は、身体全体を前方へ向け、且つ、銃を両手で持ち、両腕を前方へ真っ直ぐに伸ばした姿勢となる(射撃姿勢A033)。なお、ユーザによる第2操作部252への操作量がゼロになると、プレイヤキャラクタは基準姿勢へと戻る。
【0078】
従って、射撃姿勢A031での射撃は、敵キャラクタへの命中率は低くなるが、銃をコートに隠しつつ射撃できるので、周囲に気づかれない射撃や、近距離での射撃に利用できる。これに対し、第2操作部252の操作量が大きくなると銃が露出するが、敵キャラクタへの命中率が高くなる。また、第2操作部252を短時間で大きく操作し、直後に操作量をゼロに戻すことにより、銃をコートから出して照準精度の高い姿勢で敵キャラクタを銃撃し、その後すぐに銃をコート内に隠す、といった一連の動作を瞬時に実行することができる。
【0079】
なお、
図7には示していないが、動作例1,2と同様に、照準精度の指標をゲーム画面に表示してもよい。また、射撃姿勢のみを操作量に応じて変位させることとし、照準精度は変位させないようにしてもよい。
【0080】
[動作例4]
図8は、プレイヤキャラクタの動作例4を示す図面である。この動作例4では、プレイヤキャラクタがドアに身を寄せた状態で、第2操作部252の操作量に応じてドアを開く。そして、第2操作部252の操作量に応じて、射撃姿勢(あるいは、ドアの開閉操作姿勢)の変位量とプレイヤキャラクタからのドア向こうの視界の広さとを変化させる。
【0081】
具体的に説明する。動作例4では、プレイヤキャラクタが閉じられたドアに寄り添った状態になっており、この状態が「基準姿勢」である。この状態において第2操作部252が操作されると(
図4のステップS2:YES)、PC制御部41の姿勢変位制御部41bは、操作量に応じた変位量だけ、プレイヤキャラクタの姿勢の基準姿勢からの変位量を変化させる(
図4のステップS3)。具体的には、プレイヤキャラクタの操作によるドアの開度が変化し、銃を構える射撃姿勢の変位量が変化し、更に、プレイヤキャラクタからのドア向こうの視界の広さが変化する(
図8のステップS3-4)。
【0082】
例えば、第2操作部252(操作子252a)に対する操作量が小さい場合は、ドアが少しだけ開かれ、左手はドアノブを握り、ドアの隙間から右手のみで銃を構える姿勢をとる(射撃姿勢A041)。そして、このときのドア向こうの視界は狭くなっている。第2操作部252の操作量が増加し、操作可能範囲の中央値付近の操作量となった場合には、ドアが中程度に開かれ、右腕を前方へ伸ばして銃を構える姿勢をとる(射撃姿勢A042)。また、このときのドア向こうの視界は中程度の広さとなる。更に操作量が増加し、第2操作部252が最大操作位置に達した場合は、ドアが全開とされ、両腕で銃を構える姿勢となる(射撃姿勢A063)。また、このときのドア向こうの視界は最大に広くなる。なお、ユーザによる第2操作部252への操作量がゼロになると、プレイヤキャラクタは基準姿勢へと戻る。
【0083】
従って、射撃姿勢A061での射撃は、敵キャラクタへの命中率は低くなるが、ドアに隠れながら射撃できるので、例えば比較的安全な状態での射撃に利用できる。これに対し、第2操作部252の操作量が大きくなると、プレイヤキャラクタの身体の露出量も多くなり、敵キャラクタからの攻撃を受けやすくなるが、敵キャラクタへの命中率を高めることができる。また、この動作例4においても、照準精度の指標をゲーム画面に表示してもよい。ドアの開閉操作姿勢のみを操作量に応じて変位させることとして、照準精度は変位させないようにしてもよい。
【0084】
なお、上記では操作量に応じて、ドアの開度、プレイヤキャラクタの射撃姿勢(及びドアの開閉操作姿勢)、及び、プレイヤキャラクタのドア向こうの視界の広さ、が何れも変化する場合を説明したが、これに限られない。例えば、第2操作部252の操作量に応じて、プレイヤキャラクタによるドアの開閉操作姿勢を変化させ、これに連動して、ドアの開度及びプレイヤキャラクタのドア向こうの視界の広さを変化させこととし、プレイヤキャラクタの射撃姿勢を変化させないこととしてもよい。
【0085】
また、ドアの開度が所定値未満の場合と所定値以上の場合とで、ゲーム画面の構成を切り換えることとしてもよい。例えば、ドアの開度が所定値未満では三人称視点でゲーム画面を構成し、所定値以上では一人称視点(プレイヤキャラクタの視点)でゲーム画面を構成することができる。また、第2操作部252の操作量の変化率に応じて、ドアの開く速さ(ドアの開度の変化率)とドアの開閉音(例えば、ドアが開くときの動作音の音量や音程)とを変化させてもよい。例えば、ドアの開き速度が大きいほど、動作音の音量が大きくなるようにする。これにより、第2操作部252をゆっくりと操作することによって、静かにドアを開くことができる。あるいは、ドアの開き速度が大きいほど、動作音の音程が高くなるようにしてもよい。なお、ドアの種類は開き戸だけでなく引き戸であってもよい。
【0086】
[動作例5]
上記の他、ユーザによる第2操作部252への操作量に応じて、プレイヤキャラクタの他の動作に関する姿勢の変位量を変化させてもよい。例えば、プレイヤキャラクタが遮蔽オブジェクトの近傍に位置するときに、第2操作部252の操作量に応じて、この遮蔽オブジェクトの上へ登る姿勢の変位量を変化させることとしてもよい。
【0087】
具体的に説明する。プレイヤキャラクタが遮蔽オブジェクト(例えば、コンテナ)の近くに起立して位置しており、この状態を「基準姿勢」とする。この状態において第2操作部252を操作すると、操作量に応じた変位量だけ、遮蔽オブジェクトに対するプレイヤキャラクタの位置(高さ位置)が変化し、遮蔽オブジェクトを登る姿勢の基準姿勢からの変位量も変化する。例えば、第2操作部252に対する操作量が小さい場合は、遮蔽オブジェクトの上部に両手を掛けた姿勢をとる。第2操作部252の操作量が増加し、操作可能範囲の中央値付近の操作量となった場合には、上半身が遮蔽オブジェクトの上部に位置するまでに移動する。更に操作量が増加し、第2操作部252が最大操作位置に達した場合は、遮蔽オブジェクトの上部に登り切り、そこで身を伏せつつ周囲を伺う姿勢となる。なお、ユーザによる第2操作部252への操作量がゼロになると、プレイヤキャラクタは遮蔽オブジェクトから降りて基準姿勢へと戻る。
【0088】
また、第2操作部252の操作量に応じて、プレイヤキャラクタの所持品の性能を変化させてもよい。例えば、プレイヤキャラクタが小銃を所持している場合、第2操作部252の操作量に応じて、その連射速度を変化させる。この場合、操作量が大きくなるにしたがって連射速度を速くし、操作量が小さくなるにしたがって連射速度が遅くなるようにする。また、プレイヤキャラクタが散弾銃を所持している場合、第2操作部の操作量に応じて、発射された弾の散らばる範囲を変化させる。この場合、操作量が大きくなるにしたがって範囲が広がり、操作量が小さくなるにしたがって範囲が狭まるようにする。
【0089】
上記では第2操作部252の操作量(例えば、操作子252aの傾きに関する変位量)に関してのみ言及したが、これに替えて、第2操作部252の操作継続時間を採用することも可能である。また、上記では操作量の増加に伴って姿勢変位量が増加し、操作量の減少に伴って姿勢変位量が減少する場合を説明したが、操作量の増加に伴って姿勢変位量を増加させる一方、操作量の減少に伴って姿勢変位量を減少させない構成とすることもできる。
【0090】
また、本発明に係る「第2操作部」は、上記実施の形態で例示したような物理的な物体として存在する操作部に限られない。例えば、キネクト(KINECT)(登録商標)のように、カメラなどで検知したユーザの動きに基づいてゲームを進行させるシステムが知られている。このようなシステムの場合、ユーザの動きを検知する手段(即ち、本発明に係る第2操作部)に対する操作量に応じて、プレイヤキャラクタの姿勢の変位量を変化させる構成とすることができる。