(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6021386
(24)【登録日】2016年10月14日
(45)【発行日】2016年11月9日
(54)【発明の名称】配線基板の製造方法、並びに半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/60 20060101AFI20161027BHJP
【FI】
H01L21/60 311S
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-82931(P2012-82931)
(22)【出願日】2012年3月30日
(65)【公開番号】特開2013-214558(P2013-214558A)
(43)【公開日】2013年10月17日
【審査請求日】2015年3月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100086379
【弁理士】
【氏名又は名称】高柴 忠夫
(74)【代理人】
【識別番号】100129403
【弁理士】
【氏名又は名称】増井 裕士
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(72)【発明者】
【氏名】右田 千裕
(72)【発明者】
【氏名】菊地 広
(72)【発明者】
【氏名】竹本 良章
(72)【発明者】
【氏名】只木 芳隆
【審査官】
▲高▼須 甲斐
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−114656(JP,A)
【文献】
特開2005−294430(JP,A)
【文献】
特開2010−212638(JP,A)
【文献】
特表2001−526464(JP,A)
【文献】
特開2001−044233(JP,A)
【文献】
特開平04−258125(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の厚さを有する基材の厚さ方向の一方の面に突出するように複数の電極部を形成し、
前記電極部と電気的に接続される配線を前記基材に設け、
前記複数の電極部間を埋めるように前記基材上に樹脂層を形成し、
前記樹脂層の上面は、前記電極部の最大高さよりも低い凹状に形成され、前記電極部の上面と前記樹脂層の上面とが連続する曲面を形成し、
前記樹脂層が所定の温度で加熱されて膨張したときに、前記樹脂層の上面は、前記電極部の最大高さと略同一の高さの面を形成することを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項2】
前記基材は、半導体または絶縁体で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の配線基板の製造方法。
【請求項3】
前記電極部は、金、銅、ニッケル、およびこれら金属の少なくとも一つを含む合金のいずれかで形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の配線基板の製造方法。
【請求項4】
前記電極部の形成ピッチが10マイクロメートル以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の配線基板の製造方法。
【請求項5】
請求項1に記載の配線基板の前記基材に半導体素子を設けることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】
請求項1に記載の配線基板の前記基材に半導体チップまたは半導体パッケージを設けることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】
所定の厚さを有する基材と、前記基材の厚さ方向の一方の面に突出するように形成された複数の電極部と、前記基材に設けられ、前記電極部と電気的に接続された配線とを備える配線基板の製造方法であって、
前記基材の一方の面に前記複数の電極部を形成し、
前記複数の電極部の間を埋めるように前記基材上に樹脂層を形成し、
前記電極部の上面が露出するように前記電極部および前記樹脂層の上面に平坦化処理を行い、
平坦化処理後の前記電極部および前記樹脂層の上面に、前記電極部よりも前記樹脂層がより多く除去されるように上面加工処理を行う
ことを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項8】
前記平坦化処理が、化学機械研磨であることを特徴とする請求項7に記載の配線基板の製造方法。
【請求項9】
電極部が形成された配線基板を少なくとも2枚接合して形成される半導体装置の製造方法であって、前記配線基板の少なくとも一方は、請求項1から4のいずれか一項に記載の配線基板の製造方法により製造された配線基板または請求項5または6に記載の半導体装置の製造方法における配線基板であり、
前記配線基板は、前記所定の温度に加熱されて接合されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記配線基板が接合される前に、前記電極部の表面に活性化処理が施されることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板
の製造方法、より詳しくは、基材上に多数の電極が突出して形成された配線基
板の製造方法、ならびに当該配線基板を用いた半導体装
置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
システムの高機能化・小型化のために、より小型で高性能な半導体装置が要請され、電極として機能する微小なバンプが多数形成されたウエハ同士を接合する「シリコンウエハ直接接合」という手法が検討されている。
【0003】
シリコンウエハ直接接合において、バンプ同士が電気的に接続された後は、バンプ保護の目的でウエハ間のバンプの周囲に樹脂等を注入して封止することが行われているが、微小バンプが高密度に形成されたウエハ同士の接合を行うと、このような樹脂封止が困難になるという課題がある。すなわち、バンプ径が小さくなると、それにともないバンプの高さも低くなる。その結果、ウエハ間のギャップは狭くなり、樹脂が流れ込み難くなる。このような状態で無理に樹脂の注入を行うと、部分的に樹脂が流れこまない結果、局所的にボイドが発生してしまう恐れがある。
【0004】
この問題に関連して、特許文献1には、バンプ形成時に使用される樹脂を残存させて接合を行う方法が提案されている。すなわち、ウエハ上に感光性樹脂を準備し、電極形成部分を開口し、その後バンプを形成する。その後バンプ表面と感光性樹脂表面を一括で研磨し、バンプ表面と感光性樹脂表面とを平滑な同一面にしてから接合するというものである。
この方法では、接合後に樹脂を注入する必要がないため、樹脂の注入不良を考慮する必要がない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−94545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、シリコンウエハ直接接合においては、接合時にウエハが加熱されることが少なくないが、特許文献1に記載の方法では、バンプの熱膨張係数よりも感光性樹脂の熱膨張係数の方が大きいため、加熱されると感光性樹脂が膨張してバンプよりも高くなることがある。このような状態で接合を行うと、バンプの一部が充分に接合されず、不良品発生の原因となるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、接合後に樹脂を注入しなくても接合した電極部が好適に保護される配線基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、バンプ同士が好適に接合され、かつ好適に樹脂で保護された半導体装置およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第一の態様である配線基板
の製造方法は、所定の厚さを有する基
材の厚さ方向の一方の面に突出するよう
に複数の電極部を形成
し、
前記電極部と電気的に接続され
る配線
を前記基材に設け、前記複数の電極部間を埋めるように前記基材上
に樹脂層
を形成し、前記樹脂層の上面は、前記電極部の最大高さよりも低い凹状に形成され、前記電極部の上面と前記樹脂層の上面とが連続する曲面を形成し、前記樹脂層が所定の温度で加熱されて膨張したときに、前記樹脂層の上面は、前記電極部の最大高さと略同一の高さの面を形成することを特徴とする。
【0009】
前記基材は、半導体または絶縁体で形成されてもよい。
また、前記電極部は、金、銅、ニッケル、およびこれら金属の少なくとも一つを含む合金のいずれかで形成されてもよい。
【0010】
また、前記電極部の形成ピッチは10マイクロメートル以下であってもよい。
【0011】
本発明の第二の態様である半導体装置
の製造方法は、
上記態様の配線基
板の前記基材
に半導体素子
を設けることを特徴とする。
本発明の他の半導体装置
の製造方法は、
上記態様の配線基
板の前記基材
に半導体チップまたは半導体パッケージ
を設けることを特徴とする。
【0012】
本発明の第三の態様は、所定の厚さを有する基材と、前記基材の厚さ方向の一方の面に突出するように形成された複数の電極部と、前記基材に設けられ、前記電極部と電気的に接続された配線とを備える配線基板の製造方法であって、前記基材の一方の面に前記複数の電極部を形成し、前記複数の電極部の間を埋めるように前記基材上に樹脂層を形成し、前記電極部の上面が露出するように前記電極部および前記樹脂層の上面に平坦化処理を行い、平坦化処理後の前記電極部および前記樹脂層の上面に、前記電極部よりも前記樹脂層がより多く除去されるように上面加工処理を行うことを特徴とする。
前記平坦化処理は、化学機械研磨であってもよい。
【0013】
本発明の第四の態様は、電極部が形成された配線基板を少なくとも2枚接合して形成される半導体装置の製造方法であって、前記配線基板の少なくとも一方は、本発明の配線基板
の製造方法により製造された配線基板または本発明の半導体装置
の製造方法における配線基板であり、前記配線基板は、
前記所定の温度に加熱されて接合されることを特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法においては、前記配線基板が接合される前に、前記電極部の表面に活性化処理が施されてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の配線基板および半導体装置によれば、接合後に樹脂を注入しなくても接合した電極を好適に保護することができる。
また、本発明の配線基板の製造方法によれば、電極部の上面と連続した曲面を構成する樹脂層を容易に形成することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法によれば、電極部を樹脂で好適に保護しつつ、電極部どうしを確実に接合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態に係る配線基板を示す斜視図である。
【
図2】同配線基板の電極部およびその周辺を示す拡大断面図である。
【
図3】同電極部および樹脂層をさらに拡大して示す断面図である。
【
図4】同配線基板の製造方法の一例における一過程を示す図である。
【
図5】同配線基板の製造方法の一例における一過程を示す図である。
【
図6】同配線基板の製造方法の一例における一過程を示す図である。
【
図7】同配線基板の製造方法の一例における一過程を示す図である。
【
図8】同配線基板を接合して半導体装置を製造する方法の一過程を示す図である。
【
図9】同配線基板を接合して半導体装置を製造する方法の一過程を示す図である。
【
図10】同配線基板を接合して半導体装置を製造する方法の一過程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の一実施形態について、
図1から
図10を参照して説明する。
図1は、本実施形態の配線基板1を示す斜視図である。配線基板1は、板状またはシート状の基材10と、基材10の面上に形成された複数の電極部20とを備えている。
【0017】
基材10は、絶縁体あるいは半導体で所定の厚さを有する板状またはシート状に形成されている。基材10を構成する絶縁体および半導体としては、例えばシリコン、樹脂、セラミクス、ガラス等が挙げられる。本実施形態では、基材10として、シリコンウエハを用いている。
また、図示を省略しているが、基材10には、電極部20と電気的に接続された配線が形成されている。配線の態様は、印刷やエッチング等により基材10の厚さ方向の一方または両方の面に形成されてもよいし、ビア等のように、基材を貫通するように形成されてもよいし、さらには、積層技術を用いた立体配線であってもよく、これらが適宜組み合わされてもよい。
【0018】
図2は、電極部20およびその周辺を示す配線基板1の拡大断面図である。各々の電極部20は、略円柱状に形成されたいわゆるバンプとして基材10の面上に突出するように形成されている。
各電極部20は、金属等の導電性物質で形成されている。電極部20を形成する金属としては、例えば金、銅、ニッケル、およびこれら金属の少なくとも一つを含む合金等を挙げることができる。
【0019】
各電極部20の間には、絶縁性の樹脂からなる樹脂層21が形成されている。すなわち、基材10の面上の所定領域には、配線と電気的に接続された電極部20が複数突出し、電極部20間の間隙を埋めるように樹脂層21が配置されている。
【0020】
図3に示すように、樹脂層21は、上面21Aが緩やかな凹状に形成され、電極部20の最大高さh1(
図2参照)よりも低く形成されている。また、電極部20の上面20Aと樹脂層21の上面21Aとは、滑らかに接続されて連続した曲面を形成している。本発明において、「連続した曲面」とは、段差を有さない面を意味する。すなわち、連続した曲面において、上面20Aと上面21Aとの境界には、略円柱状の電極部20の外周面が露出していない。
【0021】
図2に示す樹脂層21の最小高さh2は、接合時の加熱による樹脂層の膨張量と、電極部20の形成ピッチp1や最大高さh1等を考慮して適宜設定されてよく、樹脂層の膨張時の推定最大高さがh1と略同一となるように設定されるのが好ましい。
【0022】
上記のように構成された配線基板1の製造方法の一例について、説明する。
まず、基材10上にレジスト層を形成し、レジスト層に電極部を形成するパターンに応じた複数の開口を形成する。次に、メッキ等により、各開口内に導電性物質を充填し、レジスト層を除去すると、
図4に示すように、複数の電極部20が基材10上に形成される。
【0023】
次に、基材10の電極部20が形成された面に樹脂を塗布し、電極部20間を埋める樹脂層21を形成する。樹脂層21を形成する樹脂材料には特に制限はなく、例えば、ポリイミド等の絶縁性樹脂や、通常ウエハ接合後に注入される半硬化状態の樹脂、あるいは特許文献1に記載のような感光性樹脂等を用いることができる。
【0024】
形成直後の樹脂層21は、
図5に示すように、電極部20上面の全部または一部を覆っているため、電極部20の上面20Aが露出するように電極部20および樹脂層21に対して平坦化処理を行う。平坦化処理の方法には特に制限はなく、化学機械研磨(CMP)や切削、研削等を用いることができる。この平坦化処理により、上面20Aと樹脂層21の上面21Aとは、
図6に示すように、滑らかに接続されて連続した略平坦な面となる。
【0025】
次に、電極部20および樹脂層21に対しエッチングにより上面加工処理を行うが、電極部20よりも樹脂層21がより浸食されるよう、エッチングの条件を調整して行う。また、エッチングをしすぎると、略円柱状の電極部20の外周面が露出して段差が生じてしまうため、注意する。
上述の点に注意しながら上面加工処理を行うと、樹脂層21がエッチングにより所定量除去される。その結果、樹脂層21の上面21Aは、
図7に示すように、電極部20の上面20Aと連続する曲面をなすように加工され、配線基板1が完成する。
【0026】
本実施形態の配線基板1どうしを、電極部20が形成された面を対向させ、互いの電極部を位置合わせして2枚の基板を一体に接合すると、電極部どうしが電気的に接合されることにより、半導体装置を構成することができる。以下に、
図8から
図10を参照してこのような接合時における配線基板1の作用および効果について説明する。
【0027】
まず、
図8に示すように、配線基板1どうしを、位置決めした状態で対向させる。位置決めには公知のウエハ接合装置等を用いることができる。なお、接合前に、各配線基板1の基材10表面および電極部20をプラズマクリーニングや逆スパッタ等により清浄化してもよい。これらの処理は、電極部の表面を活性化する処理であるため、電極部どうしをいわゆる表面活性化により接合することができる。
【0028】
次に、各配線基板1を加熱しつつ加圧すると、
図9に示すように、対向する電極部20が接近する。このとき、樹脂層21は、加熱により膨張してその高さが増加するが、上述のように、接合前において電極部20よりも低く形成されているため、電極部20の上面20Aよりも大きく突出することはなく、上面20A上にせり出すこともない。
【0029】
さらに各配線基板1を加圧すると、
図10に示すように、対向する電極部20どうしが接合されて電気的に接続される。樹脂層21は、上述のように、上面20A上にせり出さないため、各電極部20が確実に接続される。また、樹脂層21は、電極部間の間隙をほぼ隙間なく埋める程度に適度に膨張し、電極部の接合状態を好適に保護する。
【0030】
2枚の配線基板1の接合後、必要に応じて単位ごとにダイシング等により分割すると、配線基板1を用いた半導体装置が完成する。
【0031】
以上説明したように、本実施形態の配線基板1によれば、複数の電極部20間に樹脂層21が形成されているため、ウエハ直接接合後に樹脂注入を行わなくても、接合された電極部20が好適に保護される。また、樹脂層21の上面は、電極部20の最大高さよりも低い凹状に形成されているため、接合時に配線基板が加熱されることにより膨張しても、電極部どうしの接合に干渉しない。したがって、ウエハ直接接合に用いても、信頼性高く電極部どうしを接合させることができる。
【0032】
また、電極部20の上面20Aと樹脂層21の上面21Aとが連続する曲面を形成しているため、加熱により膨張した樹脂層の高さが、膨張した電極部20の最大高さと略同一となり、接合後の電極部間の間隙にほぼ過不足なく配置される。したがって、単に樹脂層を電極部よりも低く形成するのと異なり、電極部の上面どうしが接触して電気的に接続されている部位およびその周辺も樹脂層により好適に保護することができる。
【0033】
また、本実施形態の配線基板1の製造方法によれば、複数の電極部20間を埋めるように形成した樹脂層21の上面21Aと電極部の上面20Aとが略平坦となるように平坦化工程を行ってから、電極部よりも樹脂層がより多く削られるように電極部および樹脂層の上面に対して上面加工処理を行うため、「連続する曲面」を容易に形成することができる。
【0034】
上述の説明では、電極部形成に用いたレジスト層を除去した後に樹脂を塗布して樹脂層を形成する例を説明したが、これに代えて、レジスト層をそのまま樹脂層として用いてもよい。
また、平坦化処理後の電極部および樹脂層に対する上面加工処理の方法は、上述のエッチングには限定されない。例えば、樹脂層を半硬化状態の樹脂等で形成し、電極部との剛性の差を大きくした状態でスキージ等により樹脂層のみを一部除去しても、上面が電極部の上面と連続する曲面を形成する樹脂層を形成することが可能である。
【0035】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成要素の組み合わせを変えたり、各構成要素に種々の変更を加えたり、削除したりすることが可能である。
【0036】
例えば、電極部および樹脂層は、基材の厚さ方向両面に形成されてもよい。電極部が両面に形成された本発明の配線基板は、いわゆるインターポーザとしても利用可能である。
【0037】
また、本発明の配線基板には、半導体素子や、半導体素子を形成した半導体チップ、半導体チップを内蔵した半導体パッケージ等が搭載あるいは内蔵されてもよい。このような場合、本発明の配線基板は、接合前の状態において半導体装置として機能しうる。
本発明の配線基板、半導体装置等を単独または接合して構成する半導体装置の種類は特に限定されないが、例えば多数の画素を有する固体撮像装置等においては、非常に多数の電極が狭ピッチ(例えば10μm以下)で形成される必要があるため、本発明を適用することにより得られるメリットが非常に大きく、本発明の構造を適用するのにきわめて好適である。
【符号の説明】
【0038】
1 配線基板
10 基材
20 電極部
20A 上面
21 樹脂層
21A 上面
h1 最大高さ
p1 形成ピッチ