(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は、以下の順序で行う。
1.CCDリニアセンサの構成について
2.測距点について
3.測距センサ対について
4.転送クロックについて
5.測距センサ対のグループ分けについて
6.1/2の周期で読み出しを行う場合について
7.記録媒体について
【0024】
[CCDリニアセンサの構成について]
図1は、本技術を適用したCCDリニアセンサの一実施の形態の構成を示す図である。
図1に示したCCDリニアセンサ10は、センサ列21、垂直転送用CCDシフトレジスタ22、水平転送用CCDシフトレジスタ23、FD(Floating Diffusion)24、リセットゲート25、リセットドレイン26、および増幅トランジスタ(AMP:amplifier)27から構成されている。
【0025】
センサ列21は、入射光量に応じた電荷量の光電荷を発生して内部に蓄積する光電変換素子、例えばフォトダイオードを有する単位画素が行列状に配置されている。センサ列21を構成する書くセンサのうち、垂直方向に配置されたセンサ毎に垂直転送用CCDシフトレジスタ22に接続されている。
【0026】
垂直転送用CCDシフトレジスタ22は、複数のレジスタで構成され、各レジスタが接続されているセンサに蓄積された電荷をそれぞれ保持することができる。また、垂直転送用CCDシフトレジスタ22は、水平転送用CCDシフトレジスタ23に接続されており、保持している電荷を1段ずつ移動させ、順次、水平転送用CCDシフトレジスタ23に供給することができる。水平転送用CCDシフトレジスタ23の処理によりFD24に転送された電荷は、増幅トランジスタ27で増幅後、図示していない後段の処理部に供給される。
【0027】
ところで、垂直転送用CCDシフトレジスタ22や、水平転送用CCDシフトレジスタ23などのシフトレジスタは、熱などの影響でノイズ成分となる電荷が発生する。ノイズ成分となる電荷は、除去する必要がある。
図1に示したCCDリニアセンサ10において、ノイズ成分となる電荷を除去するためには、シフトレジスタを駆動し、一旦FD24に電荷を蓄積し、リセットゲート25の駆動タイミングでリセットドレイン26に吐き捨てられる。このような不要電荷の流れを、
図1においては点線で示してある。
【0028】
このように、不要な電荷が発生する可能性があり、発生した不要な電荷を吐き捨てる処理が必要である。このような不要な電荷の吐き捨ては、定期的(所定の間隔)に行う必要がある。一方で、消費電力を低減させるために、使われていないセンサ列に対する駆動信号の供給を停止することが提案されている。しかしながら、駆動信号の供給が停止されている間も、不要電荷は発生する。そのため、駆動信号の供給が開始(再開)された時点で、信号電荷と合わさって、不要電荷も出力されてしまうことになる。
【0029】
よって、信号電荷と不要電荷が合わさって出力されないようにするために、不要電荷は、仮にセンサが使われていないときであっても、定期的に吐き捨てられるようにするのが好ましい。定期的に不要電荷が吐き捨てられることで、不要電荷の影響を低減させることができる。
【0030】
以下に説明するように、本技術によれば、定期的に不要電荷が吐き捨てられるように制御が行われると共に、その制御にかかる消費電力を低減させることができる。
【0031】
[測距点について]
本技術によれば、消費電力を低減させることができるが、その消費電力を低減することができるCCDリニアセンサの一例として、オートフォーカス(AF)用のCCDリニアセンサを例に挙げて説明する。ここでは、CCDを例に挙げて説明するが、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等から構成されていても良い。
【0032】
オートフォーカス用CCDリニアセンサ搭載チップは、レンズなどから構成される光学系から入射する光を受光し、その光を、受光量に応じた電気信号として出力する。オートフォーカス用のCCDリニアセンサは、例えば、
図2のように配置され、
図3に示したような1点の測距点が検出される。
図2に示したCCDリニアセンサの配列は、
図3に示した3個の測距点を構成する測距センサ対の配置例である。
図3に示した例では、撮影画面内に設けられる3個の測距点71乃至73が存在する。測距点71乃至73に、それぞれ対応する位置には、1対もしくは複数対の測距センサが設けられている。測距センサは、CCDリニアセンサである。
【0033】
CCDリニアセンサ列は、複数のセンサが配置されて構成される。以下、CCDリニアセンサ列を、リニアセンサ列とも記述する。測距点71には、リニアセンサ列51とリニアセンサ列52が配置されている。同様に測距点73には、リニアセンサ列55とリニアセンサ列56が配置されている。
【0034】
同じく、測距点72には、リニアセンサ列53とリニアセンサ列54が配置されるとともに、リニアセンサ列57とリニアセンサ列58も配置されている。この測距点72は、クロス測距点などと称され、2対のリニアセンサ列(測距センサ)が互いに直交するように配置される。また、その他の測距点には、一対の測距センサが配置される。測距点72は、縦横2組のリニアセンサ列で測距を行うため、他の箇所より測距の測定精度がよい。
【0035】
このような一対のリニアセンサ列の配列方向(離間方向)における2つの像の当該配列方向におけるずれを検出することによって、測距動作が行われる。以下、1点の測距点を構成するリニアセンサ列を測距センサ対と記述する。また
図2に示したように、測距センサ対を構成するリニアセンサ列は、破線の四角形で囲み、測距センサ対であることを示す。他の図面においても同様とする。
【0036】
[測距センサ対について]
図2、
図3に示した例は、測距センサ対が4個の場合の例であるが、測距センサ対の数は、4個に限定されるわけではない。
図4に、測距センサ対が18個の場合を示す。
【0037】
図4に示した例では、リニアセンサ列101とリニアセンサ列102から測距センサ対151が構成される。同じく、リニアセンサ列103とリニアセンサ列104から測距センサ対152が構成され、リニアセンサ列105とリニアセンサ列106から測距センサ対153が構成され、リニアセンサ列107とリニアセンサ列108から測距センサ対154が構成される。これらの測距センサ対は、図中左側に縦方向に配列されたリニアセンサ列から構成されている。
【0038】
図中中央には、縦方向に配置されたリニアセンサ列109とリニアセンサ列110、リニアセンサ列111とリニアセンサ列112、リニアセンサ列113とリニアセンサ列114、リニアセンサ列115とリニアセンサ列116、リニアセンサ列117とリニアセンサ列118が配置され、それぞれ測距センサ対155乃至159を構成している。
【0039】
図中右側には、縦方向に配置されたリニアセンサ列119とリニアセンサ列120、リニアセンサ列121とリニアセンサ列122、リニアセンサ列123とリニアセンサ列124、リニアセンサ列125とリニアセンサ列126が配置され、それぞれ測距センサ対160乃至163を構成している。
【0040】
図中中央には、横方向に配置されたリニアセンサ列127とリニアセンサ列128、リニアセンサ列129とリニアセンサ列130、リニアセンサ列131とリニアセンサ列132、リニアセンサ列133とリニアセンサ列134、リニアセンサ列135とリニアセンサ列136が配置され、それぞれ測距センサ対164乃至168を構成している。
【0041】
このように配置された測距センサ対は、例えば、オートフォーカス(AF)用のCCDリニアセンサチップに搭載される。また、各測距センサ対からの出力は、1系統に集約され、リニアセンサ列が切り替えられて出力される。測距センサ対の搭載数が多い場合、2系統など、多系統に集約され、同じ系統から読み出され、リニアセンサ列が切り替えられて出力される。ここでは、
図4に示した18個の測距センサ対が、1系統に集約され、測距センサ対が切り替えられて出力されるとして説明を続ける。
【0042】
図5は、AF用CCDリニアセンサチップの機能ブロック図である。AF用CCDリニアセンサチップには、センサ部201-1乃至201−18、出力切替部211、アンプ回路212、出力切替部213が搭載されている。センサ部201−1乃至201−18は、同様の構成を有しているため、センサ部201−1を例に挙げて説明する。また、以下の説明において、センサ部201-1乃至201−18を、個々に区別する必要が無い場合、単に、センサ部201と記述する。また他の部分に関しても同様に記載する。
【0043】
センサ部201−1は、リニアセンサ列101、リニアセンサ列102、レジスタ202−1、レジスタ203−1、CCDシフトレジスタ204−1、および増幅部205−1を有する。1つのセンサ部201は、
図1に示したCCDリニアセンサ10の構成を含む構成とすることができる。
【0044】
リニアセンサ列101やリニアセンサ列102は、
図4に示したように、縦方向に配置されたリニアセンサ列であり、測距センサ対を構成するリニアセンサ列である。1つのセンサ部201には、1つの測距センサ対が含まれる。リニアセンサ列101やリニアセンサ列102は、
図1におけるセンサ列21に、それぞれ該当する。
【0045】
センサ部201−1内のリニアセンサ列101からの電荷は、一旦レジスタ202−1に蓄積され、所定のタイミングで、CCDシフトレジスタ204−1に転送される。同様に、センサ部201−2内のリニアセンサ列102からの電荷は、一旦レジスタ203−1に蓄積され、所定のタイミングで、CCDシフトレジスタ204−1に転送される。
【0046】
レジスタ202−1やレジスタ203−1は、例えば、
図1における垂直転送用CCDシフトレジスタ22に該当する。またCCDシフトレジスタ204−1は、例えば、
図1における水平転送用CCDシフトレジスタ23に該当する。
【0047】
CCDシフトレジスタ204−1に蓄積された電荷は、所定のタイミングで、増幅部205−1に転送され、増幅され、出力切替部211に供給される。出力切替部211には、センサ部201−2乃至201−18から出力された信号も供給される。出力切替部211は、図示していない制御部からの選択信号に応じて、センサ部201−1乃至201−18からの信号のうち、1つの信号を選択し、アンプ回路212に供給する。
【0048】
アンプ回路212は、供給された信号を増幅し,出力切替部213に出力する。出力切替部213には、他のセンサから温度に関する信号(
図5中の温度出力)やモニタ出力などの信号も供給される。出力切替部213は、図示していない制御部からの選択信号に応じて、供給される信号から1つを選択し、図示していない後段の処理部に出力する。
【0049】
[転送クロックについて]
センサ部201は、所定のタイミングで、出力切替部211に信号を出力するとして説明した。この所定のタイミングについて説明を加える。センサ部201内のCCDシフトレジスタ204には、
図6Aに示した波形を有するCCD転送クロックが供給される。
図6Aに示した信号が1(High)のときにCCDシフトレジスタ204から増幅部205を介して、出力切替部211に信号が転送される。
【0050】
図6Aに示したCCD転送クロックを、通常駆動時のクロックとする。このような通常駆動時のCCD転送クロックが供給されている場合であっても、出力切替部211からは、センサ部201−1乃至201−18のうちのいずれか1つのセンサ部201からの出力が選択され、出力される。この場合、読み出しするリニアセンサ列と、読み出しされないリニアセンサ列とが存在することになる。
【0051】
消費電力を抑制するために、読み出し以外のリニアセンサ列へのCCD転送クロックを停止することが考えられる。CCD転送クロックを停止することで、停止している期間に消費される電力を0とすることができ、消費電力を抑制することができる。
【0052】
しかしながら、CCD転送クロックを停止することで、CCDシフトレジスタ204に不要電荷が蓄積され、ノイズの発生の原因となる。よって、ノイズの発生を抑制するために、読み出し動作を行う前の時点で、不要電荷の吐き捨て動作を行う必要がある。この不要電荷の吐き捨て動作の分だけ、期間が余分に必要となり、高速読み出しなどの妨げになる可能性がある。
【0053】
そこで、
図6Bに示したような波形のCCD転送クロックを用いて、省電力駆動させることが考えられる。
図6Bに示したCCD転送クロックは、クロックを低速化したときの波形を示し、このような低速化したCCD転送クロックを用いることで、消費電流を抑制することができる。例えば、読み出し以外の転送クロックを1/2や1/4にした場合、消費電流も1/2や1/4にすることができる。
【0054】
しかしながら、読み出し以外の転送クロックを1/2や1/4に遅くすることで、通常駆動時よりも発生する不要電荷が2倍もしくは4倍になる。そのため、ノイズにより影響も通常駆動時よりも大きくなる可能性があるが、転送クロックの停止時の発生電荷は、CCD転送動作時の発生電荷よりも少ないため、転送クロックの停止時に発生した電荷の影響は小さいと考えられる。このため、読み出し動作を行う前の時点で、不要電荷の吐き捨て動作を行う必要もない。
【0055】
図6Bに示したようなCCD転送クロックを用いて省電力駆動を行った場合、消費電流を抑制し、不要電荷の吐き捨て動作も必要ないように設計できる可能性がある。しかしながら、画素読み出しの1/2や1/4といった周波数で読み出し以外のCCDシフトレジスタ204を同一タイミングで駆動すると、この周期で電源やGNDにCCDシフトレジスタ204の充放電電流が流れることによる2画素周期や4画素周期の固定パターンノイズが発生する可能性がある。
【0056】
そこで、省電力駆動時に、消費電流を抑制し、不要電荷の吐き捨て動作も必要なく、かつ、固定パターンノイズが発生しないAF用CCDリニアセンサチップについて説明する。
【0057】
[測距センサ対のグループ分けについて]
図7は、
図4に示した測距センサ対の配置例と同じであるが、測距センサ対を4つのグループに分けた場合を示している。
図7においては、第1グループに属する測距センサ対を黒塗りで表し、第2グループに属する測距センサ対を斜線で表し、第3グループに属する測距センサ対を白塗りで表し、第4グループに属する測距センサ対をドットで表している。
【0058】
第1グループに属する測距センサ対は、測距センサ対151、測距センサ対155、測距センサ対157、および測距センサ対160である。第2グループに属する測距センサ対は、測距センサ対152、測距センサ対156、測距センサ対161、測距センサ対165、および測距センサ対168である。
【0059】
第3グループに属する測距センサ対は、測距センサ対153、測距センサ対158、測距センサ対162、測距センサ対164、および測距センサ対167である。第4グループに属する測距センサ対は、測距センサ対154、測距センサ対159、測距センサ対163、および測距センサ対166である。
【0060】
このように4つのグループに測距センサ対を分け、グループ毎に、
図8に示した、位相をずらしたタイミングで読み出し以外のセンサ列のCCDシフトレジスタ204を駆動させる。すなわち、読み出しのセンサ列に対しては、通常駆動のクロックが供給され、読み出しのセンサ列以外のセンサ列は省電力駆動とされ、省電力駆動とされたセンサ列に対しては、属しているグループに対するクロックが供給される。
【0061】
図8中、一番上に示した波形は、通常駆動時のCCD転送クロックの波形であり、
図6Aに示した波形と同じである。
図8中、上から2番目、3番目、4番目、5番目に示した波形は、それぞれ省電力駆動に設定された測距センサ対に対して供給されるCCD転送クロックの波形を示している。
【0062】
図8中、上から2番目に示した波形は、第1グループに属する測距センサ対に対して供給されるCCD転送クロックの波形である。
図8中、上から3番目に示した波形は、第2グループに属する測距センサ対に対して供給されるCCD転送クロックの波形である。
図8中、上から4番目に示した波形は、第3グループに属する測距センサ対に対して供給されるCCD転送クロックの波形である。
図8中、上から5番目に示した波形は、第4グループに属する測距センサ対に対して供給されるCCD転送クロックの波形である。
【0063】
例えば、測距センサ対155が、読み出しセンサ列に設定された場合を例に挙げて説明する。測距センサ対155は、第1グループに属する測距センサ対である。このような場合、測距センサ対155は、
図8に示した通常駆動時のクロックが供給され、その供給されるクロックに基づく通常駆動とされる。
【0064】
第1グループに属する測距センサ対151以外の測距センサ対、例えば、測距センサ対151や測距センサ対157に対しては、
図8の上から2番目に示した省電力駆動時のクロックであり、第1グループに属する測距センサ対に対するクロックが供給され、その供給されるクロックに基づく省電力駆動とされる。
【0065】
第2グループに属する測距センサ対に対しては、
図8の上から3番目に示した省電力駆動時のクロックであり、第2グループに属する測距センサ対に対するクロックが供給され、その供給されるクロックに基づく省電力駆動とされる。
【0066】
第3グループに属する測距センサ対に対しては、
図8の上から4番目に示した省電力駆動時のクロックであり、第
3グループに属する測距センサ対に対するクロックが供給され、その供給されるクロックに基づく省電力駆動とされる。
【0067】
第4グループに属する測距センサ対に対しては、
図8の上から5番目に示した省電力駆動時のクロックであり、第
4グループに属する測距センサ対に対するクロックが供給され、その供給されるクロックに基づく省電力駆動とされる。
【0068】
省電力駆動とされた第1グループの測距センサ対に対しては、タイミングT1とタイミングT5で読み出しが行われる。また省電力駆動とされた第2グループの測距センサ対に対しては、タイミングT2とタイミングT6で読み出しが行われる。
【0069】
また省電力駆動とされた第3グループの測距センサ対に対しては、タイミングT3とタイミングT7で読み出しが行われる。また省電力駆動とされた第4グループの測距センサ対に対しては、タイミングT4とタイミングT8で読み出しが行われる。
【0070】
例えば、省電力駆動とされた第1グループに属する測距センサ対151を含むセンサ部201−1(
図5)のCCDシフトレジスタ204−1には、
図8の上から2番目に示した波形を有するCCD転送クロックが供給される。よって、CCDシフトレジスタ204−1からは、タイミングT1とタイミングT5のタイミングで読み出しが行われる。
【0071】
また例えば、省電力駆動とされた第2グループに属する測距センサ対152を含むセンサ部201−2(
図5)のCCDシフトレジスタ204−2には、
図8の上から3番目に示した波形を有するCCD転送クロックが供給される。よって、CCDシフトレジスタ204−2からは、タイミングT2とタイミングT6のタイミングで読み出しが行われる。
【0072】
また例えば、省電力駆動とされた第3グループに属する測距センサ対153を含むセンサ部201−3(
図5)のCCDシフトレジスタ204−3には、
図8の上から4番目に示した波形を有するCCD転送クロックが供給される。よって、CCDシフトレジスタ204−3からは、タイミングT3とタイミングT7のタイミングで読み出しが行われる。
【0073】
また例えば、省電力駆動とされた第4グループに属する測距センサ対154を含むセンサ部201−4(
図5)のCCDシフトレジスタ204−4には、
図8の上から5番目に示した波形を有するCCD転送クロックが供給される。よって、CCDシフトレジスタ204−4からは、タイミングT4とタイミングT8のタイミングで読み出しが行われる。
【0074】
1つのグループに注目したとき、省電力駆動に設定されたCCDシフトレジスタ204は、1/4周期で駆動される。よってこの場合、通常駆動時よりも消費電流を1/4に低減することが可能となる。
【0075】
図6Bを参照して説明したように、省電力駆動のときには、消費電流を低減させることが可能である。また、読み出し以外の転送クロックを1/4に遅くすることで、通常駆動時よりも発生する不要電荷が4倍になるが、転送クロックの停止時の発生電荷は、CCD転送動作時の発生電荷よりも少ないため、転送クロックの停止時に発生した電荷の影響は小さい。よって、消費電流を低減させつつも、不要電荷の吐き出し期間を設けなくても良いように構成することができる。
【0076】
しかしながら、
図6Bを参照した説明では、画素読み出しの1/4といった周波数で読み出し以外のCCDシフトレジスタ204を同一タイミングで駆動すると、この周期で電源やGNDにCCDシフトレジスタ204の充放電電流が流れることによる4画素周期の固定パターンノイズが出力部に発生する恐れがある。
【0077】
図6Bに対して、
図8に示したように画素読み出しの1/4といった周波数で読み出し以外のCCDシフトレジスタ204を駆動するようにすれば、グループ毎に読み出しのタイミングが異なるため、この周期で電源やGNDにCCDシフトレジスタ204の充放電電流が流れることによる4画素周期の固定パターンノイズが発生することを防ぐことができる。
【0078】
また、CCDシフトレジスタ204の充放電電流も1/4となるため、出力カップリングノイズの低減、EMI (Electromagnetic Interference;電磁ノイズ)の抑制が可能となる。この動作にはSSCG(spread spectrum clock generator;周波数変調機能付きクロック発生回路)を組み合わせることも可能となるため、必要に応じてさらにEMIを抑制することも可能である。
【0079】
4つのグループに測距センサ対を分け、グループ毎に、位相をずらしたタイミングで読み出しのセンサ列のCCDシフトレジスタ204を駆動させる場合、Duty比を考慮した方が良い。
図9に、異なるDuty比の波形を示す。
図9A乃至Dの各波形は、
図8と同じく、一番上の波形が通常駆動時の読み出し信号の波形を示し、上から2番目の波形は、第1グループに属する測距センサ対に対する読み出し信号の波形を示し、上から3番目の波形は、第2グループに属する測距センサ対に対する読み出し信号の波形を示し、上から4番目の波形は、第3グループに属する測距センサ対に対する読み出し信号の波形を示し、上から5番目の波形は、第4グループに属する測距センサ対に対する読み出し信号の波形を示す。
【0080】
図9Aに示した波形は、
図8に示した波形であり、Duty比は、1:7となる。
図9Aに示した波形の場合、各グループに供給される信号の立ち上がりのタイミングと立ち下がりのタイミングが同タイミングになることがないため、固定パターンノイズが発生することを防ぐことが可能になる。また
図9Aに示した波形の場合、一度に発生するノイズを最大1/4程度に減少できる。
【0081】
図9Bに示した波形は、
図9Aに示した波形に対して、読み出し期間を2倍にしたときの波形である。
図9Bに示した波形は、Duty比が2:6である。
図9Bに示した波形においては、各グループに供給される信号の立ち上がりのタイミングと立ち下がりのタイミングが同タイミングになる所がある。同タイミングとなるところに、点線の円を付した。このような場合、一度に発生するノイズを最大1/2程度に減少できるが、通常駆動時のクロックの2周期毎の固定パターンノイズが発生する可能性がある。
【0082】
図9Cに示した波形は、
図9Aに示した波形に対して、読み出し期間を3倍にしたときの波形である。
図9Cに示した波形は、Duty比が3:5である。
図9Cに示した波形の場合、各グループに供給される信号の立ち上がりのタイミングと立ち下がりのタイミングが同タイミングになることがないため、固定パターンノイズが発生することを防ぐことが可能になる。また
図9Cに示した波形の場合、一度に発生するノイズを最大1/4程度に減少できる。
【0083】
図9Dに示した波形は、
図9Aに示した波形に対して、読み出し期間を4倍にしたときの波形である。
図9Dに示した波形は、Duty比が4:4である。
図9Dに示した波形においては、各グループに供給される信号の立ち上がりのタイミングと立ち下がりのタイミングが同タイミングになる所があり、その同タイミングとなるところに点線の円を付した。このような場合、一度に発生するノイズを最大1/2程度に減少できるが、通常駆動時のクロックの2周期毎の固定パターンノイズが発生する可能性がある。
【0084】
このように、測距センサ対をグループに分け、グループ毎に、異なる読み出しタイミングのクロックを供給するようにした場合、Duty比を考慮したクロックにする必要がある。Duty比を考慮しないと、駆動タイミング毎の負荷電流が変わるため、固定パターンノイズがのる可能性がある。よって、
図9Aや
図9Cに示したDuty比が1:7や3:5のクロックが、固定パターンノイズがのる可能性もなく、好ましいクロックである。
【0085】
このように、本実施の形態においては、オートフォーカス用の複数のセンサを、複数のグループに分け、グループ毎に異なるタイミングで駆動させるためのクロックが、センサに供給される。また、通常駆動と省電力駆動があり、通常駆動に設定されたセンサ以外のセンサに対しては、グループ毎に異なるタイミングで駆動させるためのクロックが供給されるようにすることで、不要電荷が蓄積されることを防ぎ、かつ消費電力を低減させることが可能となる。
【0086】
また、Duty比などを考慮し、省電力駆動に設定されたセンサに対して供給されるクロックは、異なるグループに属するセンサが同一のタイミングで駆動しないように、駆動タイミングが複数のタイミングにシフトされているクロックとされる。また、異なるグループに供給されるクロックの立ち上がりのタイミングと立ち下がりのタイミングが同一のタイミングとならないクロックとされることで固定ノイズパターンが発生するようなことを防ぐことが可能となる。
【0087】
上記した例では、1/4の周期で読み出し以外のセンサ列のCCDシフトレジスタ204を駆動するときを例にあげて説明したが、1/4の周期に本技術の適用範囲が限定されるわけではない。例えば、以下に説明するように、1/2の周期で読み出し以外のセンサ列のCCDシフトレジスタ204を駆動するときであっても、本技術を適用することができる。
【0088】
[1/2の周期で読み出しを行う場合について]
図10は、
図4や
図7に示した測距センサ対の配置例と同じであるが、測距センサ対を2つのグループに分けた場合を示している。
図10においては、第1グループに属する測距センサ対を黒塗りで表し、第2グループに属する測距センサ対を白塗りで表している。
【0089】
第1グループに属する測距センサ対は、測距センサ対151、測距センサ対153、測距センサ対155、測距センサ対157、測距センサ対158、測距センサ対160、測距センサ対162、測距センサ対164、および測距センサ対167である。
【0090】
第2グループに属する測距センサ対は、測距センサ対152、測距センサ対154、測距センサ対156、測距センサ対159、測距センサ対161、測距センサ対163、測距センサ対165、測距センサ対166、および測距センサ対168である。
【0091】
このように2つのグループに測距センサ対を分け、省電力駆動に設定された測距センサ対が属するグループ毎に、
図11に示した、位相をずらしたタイミングで読み出し対象のセンサ列のCCDシフトレジスタ204を駆動させる。
図11A、
図11B中にそれぞれ示した一番上に示した波形は、通常駆動時のCCD転送クロックの波形であり、
図6Aに示した波形と同じである。
【0092】
図11中、上から2番目に示した波形は、第1グループに属する省電力駆動に設定された測距センサ対に対して供給されるCCD転送クロックの波形である。
図11中、上から3番目に示した波形は、第2グループに属する省電力駆動に設定された測距センサ対に対して供給されるCCD転送クロックの波形である。
【0093】
図11Aに基づく読み出しクロックで読み出しが行われる場合、第1グループの省電力駆動に設定された測距センサ対に対しては、タイミングT1、タイミングT3、タイミングT5、タイミングT7、タイミングT9で読み出しが行われる。第2グループの省電力駆動に設定された測距センサ対に対しては、タイミングT2、タイミングT4、タイミングT6、タイミング8、タイミングT10で読み出しが行われる。
【0094】
例えば、第1グループに属する測距センサ対151が省電力駆動に設定された場合、測距センサ対151を含むセンサ部201−1(
図5)のCCDシフトレジスタ204−1には、
図11Aの上から2番目に示した波形を有するCCD転送クロックが供給される。よって、CCDシフトレジスタ204−1からは、タイミングT1、タイミングT3、タイミングT5、タイミングT7、タイミングT9のタイミングで読み出しが行われる。
【0095】
また例えば、第2グループに属する測距センサ対152が省電力駆動に設定された場合、測距センサ対152を含むセンサ部201−2(
図5)のCCDシフトレジスタ204−2には、
図11Aの上から3番目に示した波形を有するCCD転送クロックが供給される。よって、CCDシフトレジスタ204−2からは、タイミングT2、タイミングT4、タイミングT6、タイミング8、タイミングT10で読み出しが行われる。
【0096】
図11Aに示した波形は、Duty比が1:3となる。
図11Aに示した波形の場合、第1グループと第2グループにそれぞれ供給される信号の立ち上がりのタイミングと立ち下がりのタイミングが同タイミングになることがないため、固定パターンノイズが発生することを防ぐことが可能になる。また
図11Aに示した波形の場合、一度に発生するノイズを最大1/2程度に減少できる。
【0097】
図11Bに示した波形は、
図11Aに示した波形に対して、読み出し期間を2倍にしたときの波形である。
図11Bに示した波形は、Duty比が2:2である。
図11Bに示した波形においては、各グループに供給される信号の立ち上がりのタイミングと立ち下がりのタイミングが同タイミングになる所がある。同タイミングとなるところに、点線の円を付した。このような場合、一度に発生するノイズを減少させることができず、かつ通常駆動時のクロックの2周期毎の固定パターンノイズが発生する可能性がある。よって、このようなクロックは適切ではない。
【0098】
ただし、
図12に示すように、水平転送クロックが2相駆動などで、常に逆相を発生するようなクロックを用いるような場合、Duty比が2:2であっても、ノイズを1/2にすることが可能である。
図12を参照するに、2相駆動であるので、通常駆動のときには、測距センサ対に通常H1というクロックと通常H2という2つのクロックがあり、それぞれのクロックは逆相とされているクロックが供給される。
【0099】
省電力駆動のときには、第1グループの測距センサ対には、第1グループH1と第1グループH2という2つのクロックが供給される。この第1グループH1と第1グループH2というクロックは、互いに逆相のクロックとされている。
【0100】
同様に、省電力駆動のときには、第2グループの測距センサ対には、第2グループH1と第2グループH2という2つのクロックが供給される。この第2グループH1と第2グループH2というクロックは、互いに逆相のクロックとされている。
【0101】
第1グループの測距センサ対に供給されるクロックと、第2グループの測距センサ対に供給されるクロックの位相関係は、
図12に示すようにずらされた関係とされている。すなわち、例えば、第1グループH1というクロックの立ち上がりと第2グループH1というクロックの立ち下がりが、同タイミングで起こることがないように設定されている。このようなクロックを用いることで、不要電荷によるノイズを低減させ、固定パターンノイズを発生させないで、消費電流を低減することが可能となる。
【0102】
なお、
図12に示したような2相駆動などで、常に逆相を発生するようなクロックを用い、省電力駆動のときには、他のグループに供給されるクロック同士の立ち下がりや立ち上がりのタイミングが同タイミングとならないクロックを用いるのは、1/2周期以外にも適用でき、例えば、1/4周期などの周期であっても適用可能である。また、1/2周期以外の周期であっても、不要電荷によるノイズを低減させ、固定パターンノイズを発生させないで、消費電流を低減することは可能である。
【0103】
このように、測距センサ対を2グループに分けた場合も、Duty比を考慮したクロックを供給することで、不要電荷によるノイズを低減させ、固定パターンノイズを発生させないで、消費電流を低減することが可能となる。
【0104】
このように、本技術によれば、同一チップ上に複数のCCDリニアセンサがあり、一部のセンサのみ出力するとき、他のセンサのCCDレジスタ信号入力を低速とし、駆動タイミングを複数のタイミングにシフトさせ、さらに駆動タイミング毎の負荷容量をなるべく均一化することで、消費電流およびピーク電流を抑制することができる。また、低EMI化を実現することができる。またCCDの不要電荷吐き出し期間が不要な装置を実現することができる。
【0105】
本技術は、チップに適用範囲が限定されるのではなく、モジュールや装置などにも適用できる。例えば、
図13に示すように、モジュールに本技術を適用することもできる。
【0106】
図13は、CIS(Contact Image Sensor:密着型イメージセンサ)に本技術を適用した場合の構成例を示す図である。CISは、スキャナなどに用いられる密着型モジュールセンサである。CISモジュール311には、CCDチップ312乃至315が含まれ、それらのCCDチップ312乃至315からの出力を切り替えて、AFE(Analog Front End)などの後段の処理部に1つのCCD出力を出力する出力切替部316を備える。
【0107】
上記したCCD用AFセンサでは、チップ内のセンサ列別の制御であったが、
図13に示したCISモジュール311においては、CISモジュール311内に搭載のCCDチップ312乃至315毎に入力クロックの位相がずらされる。
図13に示したCISモジュール311は、4個のCCDチップ312乃至315を含むため、測距センサ対を4グループに分けた場合と同じであり、例えば、
図8に示したクロックに基づいて読み出しの制御が行われる。
【0108】
例えば、
図8の上から2番目に示した第1グループに供給されるクロックが、CCDチップ312に供給され、上から3番目に示した第2グループに供給されるクロックが、CCDチップ313に供給され、上から4番目に示した第3グループに供給されるクロックが、CCDチップ314に供給され、上から5番目に示した第4グループに供給されるクロックが、CCDチップ315に供給される。
【0109】
出力切替部316は、
図5の出力切替部211と同様の機能を有していれば良く、CCDチップ312乃至315からのいずれかの出力を後段の処理部に選択的に出力する機能を有する。
図13に示したCISモジュール311においても、電流抑制や低EMI化の実現が可能となる。
【0110】
このように、同一モジュール上に、複数のCCDチップがあり、一部のCCDチップからの出力のみ出力するとき、他のCCDチップの信号入力を低速とし、駆動タイミングを複数のタイミングにシフトさせ、そのタイミング毎の負荷を出来る限り均一とすることで、消費電流およびピーク電流を抑制することができる。また、低EMI化を実現することができる。またCCDチップ内のCCDの不要電荷吐き出し期間が不要な装置を実現することができる。
【0111】
また、同一装置上に、複数の回路があるような場合にも、本技術を適用することができる。同一装置上に、複数の回路があり、一部回路のみ動作、他の回路を待機モードとでき、待機モードの回路の動作安定化のため、入力クロックを停止できないが低速動作できる場合、待機する他の回路のクロックタイミングを複数のタイミングにシフトし、かつ各タイミングで駆動する回路の負荷を出来るだけ均一とすることで、消費電流およびピーク電流を抑制することができ、低EMI化を実現することができる。
【0112】
また、同一装置上にある複数の回路の入出力クロックの立ち上がりや立下りタイミングを、立ち上がりや立下り時に動作する負荷を、全駆動において出来るだけ均一に分散させることで、ピーク電流を抑制し、低EMI化を実現することができる。
【0113】
図5を再度参照するに、出力切替部213においては、アンプ回路212からのAFの出力と、温度やモニタからの出力のいずれかが選択され、後段の処理部に出力される。温度出力やモニタ出力が出力切替部213において選択され、出力される場合、換言すれば、AF出力が出力されない場合、センサ部201は、全て省電力駆動とされるようにしても良い。
【0114】
例えば、センサ部201に供給されるクロック、例えば、
図6などに示したクロックにおいて、AF出力が出力されない期間に対応する期間を、全てのセンサ部201からの読み出しが行われない期間としてクロックに設けることで、全てのセンサ部201が省電力駆動とされるようにしても良い。このようにすることで、さらなる消費電力の低減を実現することが可能となる。
【0115】
[記録媒体について]
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
【0116】
図14は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003は、バス1004により相互に接続されている。バス1004には、さらに、入出力インタフェース1005が接続されている。入出力インタフェース1005には、入力部1006、出力部1007、記憶部1008、通信部1009、及びドライブ1010が接続されている。
【0117】
入力部1006は、キーボード、マウス、マイクロフォンなどよりなる。出力部1007は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記憶部1008は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部1009は、ネットワークインタフェースなどよりなる。ドライブ1010は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブルメディア1011を駆動する。
【0118】
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU1001が、例えば、記憶部1008に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース1005及びバス1004を介して、RAM1003にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
【0119】
コンピュータ(CPU1001)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア1011に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
【0120】
コンピュータでは、プログラムは、リムーバブルメディア1011をドライブ1010に装着することにより、入出力インタフェース1005を介して、記憶部1008にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部1009で受信し、記憶部1008にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM1002や記憶部1008に、あらかじめインストールしておくことができる。
【0121】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0122】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0123】
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。