【実施例】
【0026】
つぎに本発明の実施例による携帯式プリンターのヘッドチェック装置およびヘッドチェック方法を
図1ないし
図4にもとづき説明する。
図1は、上記携帯式プリンター1の概略縦断面図であって、携帯式プリンター1は、サーマルプリンターとしてこれを構成してあり、プリンターハウジング2と、開閉カバー3と、ラベル連続体4(印字用紙)の供給部5と、位置検出部6と、印字部7と、充電バッテリー8のバッテリー収納室9と、アダプター接続端子10と、入力部11と、表示部12と、制御部13と、電源スイッチ14と、を有する。
【0027】
プリンターハウジング2は、作業者が携帯可能な大きさを有し、
図1中、上方にベルト掛け部15を設けて、肩掛けベルト16により携帯式プリンター1全体を作業者の肩から吊り下げ可能としている。もちろん、作業者の腰に装着可能とする構成とすることもできる。
さらにプリンターハウジング2には、
図1中、下方隅部に位置したカバー軸17のまわりに上記開閉カバー3を開閉可能に設けて、供給部5へのラベル連続体4の収納および携帯式プリンター1への装填を可能としている。
【0028】
ラベル連続体4は、帯状の台紙18上に複数枚のラベル片19を仮着した構成である。ラベル片19は、いわゆるサーマルラベルであって、その表面に感熱発色層を塗工して、印字可能としてある。
供給部5は、ラベル連続体4をロール状に巻いてその内部に収納し、位置検出部6および印字部7方向に帯状に繰り出し可能としている。
なお、台紙18の裏面側には、所定ピッチで位置検出用マーク20をあらかじめ印刷してある。
【0029】
位置検出部6は、開閉カバー3側に取り付けた位置検出センサー21を有し、ラベル連続体4の裏面側に位置する位置検出用マーク20を検出して印字部7に対するラベル連続体4(ラベル片19)の相対位置を検出可能とする。
【0030】
印字部7は、プリンターハウジング2側に取り付けたサーマルヘッド22(印字ヘッド)と、開閉カバー3側に取り付けたプラテンローラー23と、サーマルヘッド22をプラテンローラー23方向に付勢するヘッド付勢スプリング24と、駆動モーター25と、を有する。
プラテンローラー23のプラテンローラー軸26の一方側端部にはプラテンローラーギア27を設けるとともに、駆動モーター25の回転を伝達するための連結ギア28を設け、開閉カバー3のプリンターハウジング2への閉鎖により、プラテンローラーギア27と連結ギア28とを係合させて、駆動モーター25によりプラテンローラー23を回転駆動可能としている。
【0031】
すなわち、サーマルヘッド22およびプラテンローラー23の間にラベル連続体4を挟持して、駆動モーター25によりプラテンローラー23を回転駆動するとともに、制御部13からサーマルヘッド22に供給した印字データに応じてサーマルヘッド22の発熱素子(図示せず)を発熱させ、ラベル連続体4(ラベル片19)にサーマル印字を行う。
【0032】
プリンターハウジング2には開放用押しボタン29を設け、開放用押しボタン29をプリンターハウジング2の内方に押し込むことにより、ヘッド付勢スプリング24の付勢力に抗して、サーマルヘッド22をそのヘッド軸30のまわりに
図1中、反時計方向に回動させてプラテンローラー23をサーマルヘッド22から離反させ、サーマルヘッド22およびプラテンローラー23の間にラベル連続体4を挿通装填可能とする。
既述のように、開閉カバー3にはプラテンローラー23および位置検出センサー21を取り付けてあり、開閉カバー3のプリンターハウジング2からの開放回動にともなってサーマルヘッド22から離反する。
【0033】
充電バッテリー8は、バッテリー収納室9に収脱可能であって、上述の印字部7(サーマルヘッド22および駆動モーター25など)はもちろん、携帯式プリンター1全体に電力を供給する。
【0034】
アダプター接続端子10は、プリンターハウジング2にこれを設け、外部電源(図示せず)に接続して充電バッテリー8に充電するためのACアダプター31を接続する。
【0035】
入力部11は、携帯式プリンター1に必要なデータないしコマンドを入力可能とする。
表示部12は、入力部11により入力された情報およびその他必要な情報を表示可能とする。
【0036】
制御部13は、上述の位置検出部6、印字部7、充電バッテリー8、アダプター接続端子10、入力部11、表示部12および電源スイッチ14との間でデータおよびコマンドの授受を行うとともに、これらを適宜制御する。
【0037】
図2は、制御部13のブロック図であり、制御部13は、CPU32と、ROM33と、RAM34と、移送制御回路35と、印字制御回路36と、用紙検出回路37と、通信インターフェース38と、I/Oポート39と、充電電力制御回路40と、これらを接続しているデータ
バス41と、を有する。
【0038】
CPU32は、ROM33内のプログラムに従ってRAM34を用いて各種の検知ないし検出および制御を行う。
移送制御回路35は、駆動モーター25を駆動制御することにより、プラテンローラー23の回転駆動を制御する。
印字制御回路36は、サーマルヘッド22に印字データを供給するとともに印字動作を制御する。
用紙検出回路37は、位置検出センサー21によるラベル連続体4(位置検出用マーク20)の検出を行う。
通信インターフェース38は、外部のパソコンその他の外部機器42からの印字データおよびコマンドなどを受け取る。
I/Oポート39は、入力部11および表示部12と制御部13との間のデータおよびコマンドの授受を行う。
【0039】
充電電力制御回路40は、アダプター接続端子10を介してACアダプター31を接続可能としているとともに、充電バッテリー8および電源スイッチ14を接続してある。
【0040】
制御部13は、アダプター接続端子10へのACアダプター31の接続および切断を検知可能であり、アダプター接続端子10からのACアダプター31の引き抜きを検知して、サーマルヘッド22の発熱素子のチェックを行う(第一の発明、第三の発明)。
あるいは、制御部13がACアダプター31を介した充電バッテリー8への充電が終了したことを検出して、サーマルヘッド22の発熱素子のチェックを行うように制御することもできる(第二の発明、第四の発明)。
ただし、制御部13は、入力部11および表示部12を用いて、あるいは外部のパソコンその他の外部機器42からのデータとして受け取ることにより、充電バッテリー8への充電率を所定の設定充電率にセット可能であり、ACアダプター31を介した充電バッテリー8への充電率がこの設定充電率に達したことを検出して、サーマルヘッド22の発熱素子のチェックを行うように制御することもできる。
設定充電率としては、充電バッテリー8の寿命を考慮して、たとえば70%程度ないし100%までの範囲で任意の率にこれを設定可能である。
【0041】
すなわち、本発明によるヘッドチェック装置43(第一の発明、第二の発明)は、上述の制御部13、ならびにそのアダプター接続端子10へのACアダプター31の接続および切断を検知するI/Oポート39からこれを構成する。
ただし、電源スイッチ14を投入している状態で、ACアダプター31を介した充電バッテリー8への充電を行い、さらにヘッドチェック装置43を作動させる。
【0042】
図3は、ヘッドチェック装置43によるヘッドチェック方法(第三の発明)のフローチャート図であって、ステップS1において、ヘッドチェック装置43は待機監視状態にある。
ステップS2においてアダプター接続端子10にACアダプター31が接続されているかを判断する。
実際の作業手順としては、作業者が携帯式プリンター1の使用終了時に(一般的にはその日の作業終了時に)、電源スイッチ14をオンとしたままで、ACアダプター31をアダプター接続端子10に接続することにより充電バッテリー8への充電を開始させるとともに、翌日の作業開始時に携帯式プリンター1からACアダプター31を引き抜いて出先に出発するものである。
アダプター接続端子10にACアダプター31が接続されていれば、ステップS3において、RAM34内でAC接続フラッグを「1」にセットし、ステップS1の待機監視状態に戻る。
【0043】
ステップS2においてアダプター接続端子10にACアダプター31が接続されていなければ、ステップS4において、AC接続フラッグが「1」にセットされているか否かを判断し、セットされていなければステップS1の待機監視状態に戻る。
【0044】
ステップS4において、AC接続フラッグが「1」にセットされていれば、携帯式プリンター1にACアダプター31が接続され、所定時間後に引き抜かれたと判断して、ステップS5においてサーマルヘッド22のすべての発熱素子についてのヘッドチェックを実行する。
ヘッドチェックの方式自体は、たとえば特許文献1に開示の手法その他任意のものを採用可能である。
すなわち制御部13は、AC接続フラッグが「1」にセットされているとともにACアダプター31が引き抜かれれば、ACアダプター31を介した充電バッテリー8への充電が終了したことを検知ないし認識して、サーマルヘッド22の発熱素子のチェックを行う。
【0045】
このヘッドチェックの結果、ヘッドチェックが正常であれば、すなわち、すべての発熱素子が正常であれば(ステップS6)、ステップS7においてAC接続フラグを「0」にリセットする。
異常があれば、ステップS8において表示部12においてアラーム表示を行う。
このアラーム表示を確認することにより、当該携帯式プリンター1は、サーマルヘッド22ないしその発熱素子部分に何らかの断線あるいは異常があるとして、サーマルヘッド22の交換その他の必要な対処を行うことができるため、携帯式プリンター1を持参する出先でのトラブルを事前に回避することができる。
【0046】
図4は、本発明によるヘッドチェック装置43によるヘッドチェック方法(第四の発明)のフローチャート図であって、このヘッドチェック方法では、充電バッテリー8への充電状態を監視してサーマルヘッド22のヘッドチェックを行う。
まず、ステップS11において、入力部11および表示部12を用いて、あるいはパソコンその他の外部機器42からのデータとして、充電バッテリー8への
充電率を所定の設定充電率にセットする。
【0047】
ステップS12において(
図3のステップS1と同様に)、待機監視状態にあり、ステップS13において(
図3のステップS2と同様に)、ACアダプター31がアダプター接続端子10に接続されているかを判断し、接続されていれば、ステップS14において(
図3のステップS3と同様に)、AC接続フラッグを「1」にセットする。
【0048】
ステップS13においてアダプター接続端子10にACアダプター31が接続されていなければ、ステップS15において(
図3のステップS4と同様に)、AC接続フラッグが「1」にセットされているか否かを判断し、セットされていなければステップS12の待機監視状態に戻る。
【0049】
ステップS15でAC接続フラッグが「1」にセットされていれば、つぎのステップS16において、充電バッテリー8への充電率が上記設定充電率(ステップS11)に達したか否かを判断し、達していれば、所定の充電が行われたと認識して、ステップS17において(
図3のステップS5と同様に)、サーマルヘッド22のすべての発熱素子についてヘッドチェックを行う。
以下、ステップS18ないしステップS20において(
図3のステップS6ないしステップS8と同様に)、サーマルヘッド22が正常か否かの判断、AC接続フラグのリセット、さらには、必要であればアラーム表示を行う。
【0050】
かくして、充電バッテリー8の充電状態を検知監視することによっても、充電バッテリー8への充電およびサーマルヘッド22のヘッドチェックを確実に実行し、携帯式プリンター1を持参する出先でのトラブルを事前に回避することができる。