特許第6021719号(P6021719)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6021719
(24)【登録日】2016年10月14日
(45)【発行日】2016年11月9日
(54)【発明の名称】アンモニア放出装置
(51)【国際特許分類】
   F17C 11/00 20060101AFI20161027BHJP
   F01N 3/08 20060101ALI20161027BHJP
   B01D 53/58 20060101ALI20161027BHJP
【FI】
   F17C11/00 AZAB
   F01N3/08 B
   B01D53/58
【請求項の数】1
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-78067(P2013-78067)
(22)【出願日】2013年4月3日
(65)【公開番号】特開2014-202269(P2014-202269A)
(43)【公開日】2014年10月27日
【審査請求日】2015年7月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003609
【氏名又は名称】株式会社豊田中央研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河村 清美
(72)【発明者】
【氏名】近藤 照明
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 恭
【審査官】 谿花 正由輝
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0283677(US,A1)
【文献】 特表2013−520386(JP,A)
【文献】 特開2011−236105(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F17C 11/00
F01N 3/08
B01D 53/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱されることにより吸蔵したアンモニアを放出するアンモニア吸蔵材と、
前記アンモニア吸蔵材を加熱する加熱手段と、
前記アンモニア吸蔵材の温度を検出する第1温度検出手段と、
前記アンモニア吸蔵材におけるアンモニア放出の平衡温度を検出する第2温度検出手段と、
前記第1温度検出手段により検出されたアンモニア吸蔵材の温度が、前記第2温度検出手段により検出されたアンモニア放出の平衡温度に基づいて設定される閾値を超えたことを報知する報知手段と、を備えることを特徴とするアンモニア放出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸蔵したアンモニアを放出するアンモニア吸蔵材を備えるアンモニア放出装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関が排出する排気ガス中のNOx(窒素酸化物)はNOx浄化装置により浄化されているが、特に、ディーゼルエンジンで用いられるNOx浄化装置はその排気系にSCR触媒(選択還元触媒)が用いられている。このNOx浄化装置においては、尿素などの還元剤をSCR触媒に供給し尿素から発生するアンモニア(NH)をSCR触媒に吸着させ、この吸着させたアンモニアにより排気ガス中のNOxの選択還元を行っている。
【0003】
例えば、特許文献1及び2では、還元剤としてアンモニアが吸蔵されたアンモニア吸蔵材を使用して、SCR触媒にアンモニアを供給するアンモニア放出装置が開示されている。特許文献1及び2のアンモニア放出装置は、容器に収容されたアンモニア吸蔵材と、アンモニア吸蔵材を加熱するための加熱手段と、加熱によって発生したNHガスを排気ガス中に供給する供給手段とから構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2010−522852号公報
【特許文献2】特開2011−236105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、アンモニア吸蔵材に吸蔵されたアンモニアが枯渇すると、アンモニア放出装置からアンモニアが放出されなくなるため、例えば排気ガス中のNOxの浄化ができなくなる。したがって、アンモニア吸蔵材に吸蔵されたアンモニアが枯渇する際等に、使用者等にアンモニア吸蔵材の交換時期を知らせることは重要である。
【0006】
そこで、本発明の目的は、アンモニア吸蔵材の交換時期を報知することが可能なアンモニア放出装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態のアンモニア放出装置は、加熱されることにより吸蔵したアンモニアを放出するアンモニア吸蔵材と、前記アンモニア吸蔵材を加熱する加熱手段と、前記アンモニア吸蔵材の温度を検出する第1温度検出手段と、前記アンモニア吸蔵材におけるアンモニア放出の平衡温度を検出する第2温度検出手段と、前記第1温度検出手段により検出されたアンモニア吸蔵材の温度が、前記第2温度検出手段により検出されたアンモニア放出の平衡温度に基づいて設定される閾値を超えたことを報知する報知手段と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、アンモニア吸蔵材の交換時期を報知することが可能なアンモニア放出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係るアンモニア放出装置の構成の一例を示す模式概観図である。
図2】アンモニア吸蔵材におけるアンモニア放出の平衡状態図である。
図3】本実施形態に係るアンモニア放出装置の他の構成の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
【0012】
図1は、本実施形態に係るアンモニア放出装置の構成の一例を示す模式概観図である。図1に示すように、アンモニア放出装置1は、アンモニア吸蔵材が充填されたアンモニア吸蔵タンク10と、加熱装置12と、温度センサ14と、圧力センサ16と、報知装置18と、圧力制御装置20と、を備えている。アンモニア吸蔵タンク10の排出口22には、配管24が接続されている。
【0013】
加熱装置12は、アンモニア吸蔵タンク10内のアンモニア吸蔵材を加熱するためのものであり、例えば、ヒータ、加熱ジャケット、加熱媒体が流通する熱交換器等が挙げられる。本実施形態の加熱装置12は、アンモニア吸蔵タンク10の外周に設置されているが、これに制限されるものではなく、タンク内壁、あるいはアンモニア吸蔵材の内部等に設置されていてもよい。加熱装置12は、圧力制御装置20と電気的に接続されている。
【0014】
圧力センサ16は、アンモニア吸蔵タンク10内の圧力を検出するためのものであり、タンク内に設けられている。圧力センサ16は、圧力制御装置20と電気的に接続されている。
【0015】
圧力制御装置20は、例えばマイクロコンピュータを主とするデジタル回路で構成され、圧力センサ16からの圧力値を元に、アンモニア吸蔵タンク10内の圧力がほぼ一定となるように加熱装置12による加熱温度を制御するものである。なお、加熱装置12の加熱温度を高くすれば、アンモニア吸蔵材から放出されるアンモニア量が増加し、アンモニア吸蔵タンク10内の圧力も上昇することになる。すなわち、アンモニア吸蔵タンク10内の圧力をほぼ一定にすることにより、アンモニア吸蔵材から一定量のアンモニアが放出されることになる。
【0016】
本実施形態のアンモニア吸蔵タンク10は、円筒容器であるが、容器形状等は特に制限されるものではない。アンモニア吸蔵タンク10内には、アンモニア吸蔵材が収容されている。本実施形態では、アンモニア吸蔵タンク10の外周に設置された加熱装置12からの熱がアンモニア吸蔵材に伝熱し易いように、金属製のアンモニア吸蔵タンクを用いることが好ましい。
【0017】
アンモニア吸蔵材は、加熱により吸蔵したアンモニアを放出することができるものであれば特に制限されるものではなく、例えば、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム、塩化マグネシウム等の無機化合物等が挙げられる。
【0018】
温度センサ14は、アンモニア吸蔵材の温度を検出するものであり、報知装置18と電気的に接続されている。本実施形態の温度センサ14は、円筒容器(アンモニア吸蔵タンク10)の中心付近に設置されている。なお、温度センサ14の位置について後述する。
【0019】
報知装置18は、ディスプレイ、ランプ等の表示装置、スピーカ、ブザー等の音響装置等を内蔵した出力装置であり、温度センサ14により検出されたアンモニア吸蔵材の温度が、アンモニア放出の平衡温度に基づいて設定された閾値を超えたことを使用者等に報知するものである。本実施形態のアンモニア放出装置1が自動車等に搭載される場合には、報知装置18は自動車のインパネ等に設置される。
【0020】
以下に、アンモニア吸蔵材からのアンモニア放出とアンモニア吸蔵材の温度との関係について説明する。
【0021】
図2は、アンモニア吸蔵材におけるアンモニア放出の平衡状態図であり、図2に示す曲線は、各平衡圧力に対するアンモニア放出の平衡温度である。図2では、アンモニア吸蔵材として塩化マグネシウムを用いている。一定の圧力条件下でアンモニア吸蔵材が加熱された時、図2に示す曲線より左側の温度領域ではアンモニアは放出されずに、アンモニア吸蔵材の温度が上昇する。そして、アンモニア吸蔵材の温度がアンモニア放出の平衡温度に達すると(すなわち、曲線上の温度に達すると)、アンモニア吸蔵材からアンモニアの放出が開始される。なお、アンモニア吸蔵材からのアンモニアの放出は吸熱反応であるため、アンモニアの放出にはアンモニア吸蔵材固有のエンタルピΔH(J/molNH)に相当する熱量が必要となる。
【0022】
また、アンモニア吸蔵材からアンモニアが放出している間は、アンモニア吸蔵材の温度はアンモニア放出の平衡温度とほぼ等しいが、アンモニア吸蔵材からアンモニアの放出が終了すると(アンモニア吸蔵材のアンモニアが枯渇すると)、アンモニア吸蔵材の温度はアンモニア放出の平衡温度より高くなる。すなわち、アンモニア吸蔵材におけるアンモニア放出の平衡温度をTcとし、アンモニア吸蔵材の温度をTとすると、アンモニアが放出されない温度領域はT<Tc、アンモニアが放出される温度領域はT≒Tc、アンモニアの放出が終了する際の温度領域はT>Tcとなる。すなわち、アンモニア吸蔵材の温度Tがアンモニア放出の平衡温度を超えた時をアンモニア吸蔵材の交換時期とすることが好ましい。
【0023】
次に、本実施形態に係るアンモニア放出装置1の動作の一例について説明する。
【0024】
まず、例えばイグニッションスイッチのONにより、アンモニア放出装置1が起動されると、加熱装置12の電源がONされて、アンモニア吸蔵材が加熱される。加熱装置12の加熱温度は、タンク内の圧力が一定となるように、圧力センサ16からの圧力データを元に圧力制御装置20により制御されている。加熱されたアンモニア吸蔵材の温度が、アンモニア放出の平衡温度に達すると、アンモニア吸蔵材からアンモニアが放出される。放出されたアンモニアは、アンモニア吸蔵タンク10から配管24を通り、例えばNOxの浄化に利用される。
【0025】
また、温度センサ14によりアンモニア吸蔵材の温度が検出され、温度データが報知装置18に送信される。報知装置18では、温度データとアンモニア放出の平衡温度に基づいて予め設定された温度閾値とが比較される。そして、温度データが該温度閾値より高くなった場合には、前述したように、アンモニア吸蔵材からアンモニアの放出が終了又は終了間際であるため、報知装置18によりその旨が使用者等に報知される。これにより、使用者等は、アンモニア吸蔵材の交換時期であることが確認できる。なお、使用者等が報知装置18による報知を確認した場合には、アンモニア吸蔵タンク10内の古いアンモニア吸蔵材をアンモニアが吸蔵されている新しいアンモニア吸蔵材に入れ替えるか、アンモニア吸蔵タンク10ごと新しいアンモニア吸蔵タンク10に入れ替える。
【0026】
アンモニア放出の平衡温度に基づいて設定される閾値は、例えば図2に示すような曲線上の値、すなわち各平衡圧力におけるアンモニア放出の平衡温度としてもよいし、ロバスト性を考慮して、アンモニア放出の平衡温度より若干高い温度(例えばアンモニア放出の平衡温度+1〜10℃の範囲)としてもよい。また、報知する方法としては、音響装置による警告音や表示装置によるランプの点灯又は文字の表示等が挙げられる。
【0027】
このような制御を行うことにより、例えば、SCR触媒にアンモニアを直接供給する場合でも、アンモニア吸蔵材中のアンモニア枯渇によるNOx浄化不能になることを防止することが可能となる。
【0028】
温度センサ14の設置位置は、アンモニア吸蔵材の温度を検出することができる位置であれば特に制限されるものではないが、アンモニア吸蔵材の交換の目安となる位置に設置されることが好ましい。本実施形態では、円筒容器のアンモニア吸蔵タンク10にアンモニア吸蔵材を充填し、加熱装置12をアンモニア吸蔵タンク10の外周に設置して、アンモニア吸蔵材を加熱しているため、熱はアンモニア吸蔵タンク10の内壁からタンク中心に向かって伝熱する。そのため、アンモニア吸蔵タンク10の内壁側のアンモニア吸蔵材は、タンク中心部のアンモニア吸蔵材よりアンモニア放出が早く終了し易い。したがって、アンモニア吸蔵タンク10の中心部近傍に温度センサ14を設置して、中心部近傍のアンモニア吸蔵材の温度を検出することが好ましい。これによりアンモニア吸蔵タンク10に充填されたアンモニア吸蔵材からのアンモニア放出の終了時点又は終了間際の時点をより正確に検知することが可能となる。また、例えば、アンモニア吸蔵タンク10内にハニカム状の金属支持体を設置し、その支持体内に形成される空孔にアンモニア吸蔵材を充填させる等して、タンク内壁から中心部への伝熱性を改善する等してもよい。このような場合には、アンモニア吸蔵タンク10の中心部近傍に温度センサ14を設置する必要はない。
【0029】
また、本実施形態では、アンモニア吸蔵タンク10の形状や加熱装置12の設置位置等が異なる場合には、シミュレーションによって、タンク内の温度分布(変化)を求め、温度センサ14を設置する位置を決定することが望ましい。なお、タンク内の温度分布が把握できればよいため、アンモニア放出におけるアンモニア吸蔵材の吸熱反応は省略して計算してもよい。シミュレーションによって得られたタンク内の温度分布の高温領域の方が、低温領域よりアンモニアの放出が早く終了しやすい。そのため、低温領域の位置に温度センサ14を設置することにより、アンモニア吸蔵タンク10に充填されたアンモニア吸蔵材からのアンモニア放出の終了時点又は終了間際の時点をより正確に検知することが可能となる。
【0030】
図3は、本実施形態に係るアンモニア放出装置の他の構成の一例を示す模式図である。図3のアンモニア放出装置2において、図1のアンモニア放出装置1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。図3に示すアンモニア放出装置2は、アンモニア吸蔵材の温度を検出する第1温度センサ14(第1温度検出手段)に加え、アンモニア吸蔵材におけるアンモニア放出の平衡温度を検出する温度検出装置26(第2温度検出手段)を備えている。温度検出装置26は、第2温度センサ28と平衡温度検出部30とを備えている。第2温度センサ28は、アンモニア吸蔵材の温度を検出するものであり、平衡温度検出部30と電気的に接続されている。平衡温度検出部30は、マイクロコンピュータを主とするデジタル回路で構成され、第2温度センサ28からの温度データを元に、アンモニア放出の平衡温度を検出するものである。平衡温度検出部30は、報知装置18と電気的に接続されている。
【0031】
本実施形態の第2温度センサ28は、第1温度センサ14より加熱装置12に近い位置に設置され、加熱装置12に近い領域のアンモニア吸蔵材の温度を検出することが望ましい。これは、加熱装置12に近いアンモニア吸蔵材の方が、加熱装置12から遠いアンモニア吸蔵材より温度上昇が早いため、より早くアンモニア放出の平衡温度を検出することが可能となるからである。また、本実施形態のように、アンモニア吸蔵タンク10の外周に加熱装置12が設置されている場合等では、第2温度センサ28を加熱装置12に近いアンモニア吸蔵タンク10の外壁に設置してもよい。この場合、実際のアンモニア吸蔵材の温度よりやや高い温度を示すことがあるが、この温度差はタンクの熱伝導率を元に推定して補正すればよい。
【0032】
次に、本実施形態に係るアンモニア放出装置2の動作の一例について説明する。
【0033】
まず、例えばイグニッションスイッチのONにより、アンモニア放出装置2が起動されると、加熱装置12の電源がONされて、アンモニア吸蔵材が加熱される。加熱装置12の加熱温度は、タンク内の圧力が一定となるように、圧力センサ16からの圧力データを元に圧力制御装置20により制御されている。加熱されたアンモニア吸蔵材の温度が、アンモニア放出の平衡温度に達すると、アンモニア吸蔵材からアンモニアが放出される。また、加熱開始から、第2温度センサ28により、アンモニア吸蔵材の温度(例えば、加熱装置12に近い領域のアンモニア吸蔵材の温度)が検出され、検出された温度データが平衡温度検出部30に送信される。平衡温度検出部30では、例えば温度データを元に経過時間に対する温度変化を記録していく。前述したように、アンモニアが放出された時のアンモニア吸蔵材の温度はアンモニア放出の平衡温度でほぼ一定となるため、平衡温度検出部30では、例えば、温度がほぼ一定になった時(温度変化量がほぼ零)の温度をアンモニア放出の平衡温度として検出し、該平衡温度データを報知装置18に送信する。一般的に、アンモニア吸蔵材に不純物が混入しているとアンモニア放出の平衡温度が変化することが懸念される。しかし、このように直接アンモニア放出の平衡温度を検出することにより、不純物の混入等によるアンモニア放出の平衡温度の変化に対応することが可能となる。
【0034】
そして、報知装置18では、検出されたアンモニア放出の平衡温度に基づいて閾値が設定される。この閾値は、検出されたアンモニア放出の平衡温度としてもよいし、該平衡温度より若干高い温度(例えば、検出されたアンモニア放出の平衡温度+1〜10℃の範囲)に設定してもよい。
【0035】
また、第1温度センサ14により、アンモニア吸蔵材の温度(例えば、加熱装置12から遠い領域のアンモニア吸蔵材の温度)が検出され、検出された温度データが報知装置18に送信される。報知装置18では、第1温度センサ14により検出された温度データと温度検出装置26により検出されたアンモニア放出の平衡温度に基づいて設定された温度閾値とが比較される。そして、温度データが該温度閾値より高くなった場合には、報知装置18によりその旨が使用者等に報知される。これにより、使用者等は、アンモニア吸蔵材の交換時期であることが確認できる。
【符号の説明】
【0036】
1,2 アンモニア放出装置、10 アンモニア吸蔵タンク、12 加熱装置、14 温度センサ(第1温度センサ)、16 圧力センサ、18 報知装置、20 圧力制御装置、22 排出口、24 配管、26 温度検出装置、28 第2温度センサ、30 平衡温度検出部。
図1
図2
図3