(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
[第1実施形態]
第1実施形態について、図面を参照しながら、以下、説明する。
【0018】
<1.1:表示装置の構成>
図1は、第1実施形態に係る表示装置1000の概略構成図である。
【0019】
表示装置1000は、
図1に示すように、入力される画像信号(表示データ)から同期信号(水平同期信号および垂直同期信号等)を取得するとともに、画像信号(表示データ)を所定の形式のデータ(表示データDin)として出力する信号処理部1を備える。また、表示装置1000は、信号処理部1により取得された同期信号に基づいて、ゲート駆動部4を制御するためのゲート制御信号G_CTLと、ソース駆動部3を制御するためのソース制御信号S_CTLとを生成するタイミング制御部2を備える。また、表示装置1000は、ソース制御信号S_CTLに基づいて、表示データDinによる画像が表示されるように、表示パネル部5を駆動するためのソース線駆動信号を生成するソース駆動部3と、ゲート制御信号G_CTLに基づいて、表示パネル部5を駆動するためのSW制御信号を生成するゲート駆動部4と、を備える。さらに、表示装置1000は、ソース駆動部3およびゲート駆動部4により駆動制御されることで、画像信号(表示データDin)により形成される画像を表示する表示パネル部5を備える。
【0020】
信号処理部1は、画像信号(表示データ)を入力とし、入力された画像信号(表示データ)から同期信号(水平同期信号、垂直同期信号等)を取得し、取得した同期信号をタイミング制御部2へ出力する。また、信号処理部1は、入力された画像信号(表示データ)を、所定の形式のデータに変換して、ソース駆動部3に出力する。例えば、信号処理部1は、入力される画像信号がYCbCr色空間による画像信号であり、表示パネル部5がRGBのサブピクセルにより画像を表示する場合、YCbCr色空間による画像信号を、RGB色空間による画像信号に変換する。つまり、信号処理部1は、ソース駆動部3が表示パネル部5のソース線を駆動制御することで、表示パネル部5に画像が表示できるデータ形式(信号形式)に変換し、変換したデータ(信号)をソース駆動部3に出力する。なお、信号処理部1に入力される画像信号が、ソース駆動部3が表示パネル部5のソース線を駆動制御することで、表示パネル部5に画像が表示できるデータ形式(信号形式)である場合は、上記変換処理は不要である。
【0021】
タイミング制御部2は、信号処理部1により取得された同期信号を入力とし、入力された同期信号に基づいて、ゲート駆動部4が表示パネル部5を駆動制御するためのゲート制御信号G_CTLと、ソース駆動部3が表示パネル部5を駆動制御するためのソース制御信号S_CTLとを生成する。そして、タイミング制御部2は、生成したゲート制御信号G_CTLをゲート駆動部4に出力し、生成したソース制御信号S_CTLをソース駆動部3に出力する。
【0022】
ソース駆動部3は、信号処理部1から出力される表示データDinと、タイミング制御部2から出力されるソース制御信号S_CTLとを入力とする。ソース駆動部3は、表示データDinと、ソース制御信号S_CTLとに基づいて、表示パネル部5のソース線を駆動するためのソース線駆動信号を生成し、生成したソース線駆動信号を表示パネル部5に出力する。
【0023】
ここで、ソース駆動部3の詳細について、
図2を用いて、説明する。
図2は、ソース駆動部3と、表示パネル部5の一部との概略構成を示す図である。
【0024】
ソース駆動部3は、
図2に示すように、データ処理部31と、設定値保持部32と、正極アンプ調整部33と、負極アンプ調整部34と、を備える。また、ソース駆動部3は、正極アンプA1、A3、A5、・・・・、Anと、負極アンプA2、A4、A6・・・An+1と、出力線切換部M1、M3、M5、・・・、Mnと、を備える。
【0025】
データ処理部31は、
図2に示すように、信号処理部1から出力される表示データDinと、タイミング制御部2から出力されるソース制御信号S_CTLに含まれる制御信号と、を入力とする。また、データ処理部31は、n+1本(nは、自然数かつ奇数。)の出力線を有しており、それぞれの出力線は、正極アンプA1、A3、A5、・・・・、An、または、負極アンプA2、A4、A6・・・An+1と接続されている。データ処理部31は、制御信号により決定されるタイミングに基づいて、表示データDinを、順次n+1本(nは、自然数かつ奇数。)の出力線に出力する。
【0026】
設定値保持部32は、タイミング制御部2から出力されるソース制御信号S_CTLに含まれる設定値を入力とする。設定値には、正極アンプ調整部33により調整される正極アンプA1、A3、A5、・・・・、Anの出力タイミング(出力遅延時間)や出力能力(ドライブ能力)についての情報と、負極アンプ調整部34により調整される負極アンプA2、A4、A6・・・An+1の出力タイミング(出力遅延時間)や出力能力(ドライブ能力)についての情報とが含まれている。なお、設定値は、タイミング制御部2からコマンド等を用いて通信することにより、設定値保持部32に入力されるものであってもよい。また、設定値は、予め、設定値保持部32に記憶され保持されるものであってもよい。例えば、表示装置1000の製造時等に、予め、設定値を設定値保持部32に記憶・保持するようにし、外部から変更できないものであってよい。この場合、タイミング制御部2から設定値保持部32への入力は、不要となる。
【0027】
設定値保持部32は、正極アンプ調整部33に正極アンプ調整用の設定値を出力し、負極アンプ調整部34に負極アンプ調整用の設定値を出力する。
【0028】
正極アンプ調整部33は、正極アンプA1、A3、A5、・・・・、Anの出力タイミング(出力遅延時間)や、出力能力(ドライブ能力)を、正極アンプ調整用の設定値に基づいて、調整する。なお、正極アンプ調整用の設定値は、設定値保持部32に保持されており、設定値保持部32から正極アンプ調整部33に出力される。
【0029】
負極アンプ調整部34は、負極アンプA2、A4、A6・・・An+1の出力タイミング(出力遅延時間)や、出力能力(ドライブ能力)を、負極アンプ調整用の設定値に基づいて、調整する。なお、負極アンプ調整用の設定値は、設定値保持部32に保持されており、設定値保持部32から負極アンプ調整部34に出力される。
【0030】
正極アンプA1、A3、A5、・・・・、Anは、それぞれ、データ処理部31から出力される信号を入力とする。正極アンプA1、A3、A5、・・・・、Anは、それぞれ、正極アンプ調整部33により設定値に基づいて決定される、出力タイミング(出力遅延時間)および出力能力(ドライブ能力)により、入力された信号を、出力線切換部M1、M3、M5、・・・、Mnに出力する。なお、正極アンプA1、A3、A5、・・・・、Anの出力能力(ドライブ能力)は、例えば、正極アンプA1、A3、A5、・・・・、Anの出力抵抗値を調整することで、調整される。
【0031】
負極アンプA2、A4、A6・・・An+1は、それぞれ、データ処理部31から出力される信号を入力とする。負極アンプA2、A4、A6・・・An+1は、それぞれ、負極アンプ調整部34により設定値に基づいて決定される、出力タイミング(出力遅延時間)および出力能力(ドライブ能力)により、入力された信号を、出力線切換部M1、M3、M5、・・・、Mnに出力する。なお、負極アンプA2、A4、A6・・・An+1の出力能力(ドライブ能力)は、例えば、負極アンプA2、A4、A6・・・An+1の出力抵抗値を調整することで、調整される。
【0032】
出力線切換部M1、M3、M5、・・・、Mnは、それぞれ、切換信号SELに基づいて、正極アンプおよび負極アンプからの出力を入力とし、1組の正極アンプおよび負極アンプの出力信号の出力先を切り換える。つまり、出力線切換部Mk(k:自然数かつ奇数。1≦k≦n)は、
(1)正極アンプAkの出力がソース線Skに出力され、かつ、負極アンプAk+1の出力がソース線Sk+1に出力されるようにする(ストレート出力)、
(2)正極アンプAkの出力がソース線Sk+1に出力され、かつ、負極アンプAk+1の出力がソース線Skに出力されるようにする(クロス出力)、
のいずれかとなるように、正極アンプおよび負極アンプの出力信号の出力先を切り換える。
【0033】
なお、出力線切換部M1、M3、M5、・・・、Mnが、上記のように、出力先を切り換えるのは、カラム反転駆動方式またはドット反転駆動方式により、駆動電圧の正極・負極を切り替えて、表示パネル部5を駆動するためである。したがって、表示パネル部5の駆動方式に基づいて、切換信号SELが設定される。
【0034】
また、切換信号SELは、タイミング制御部2から出力されるソース制御信号S_CTLに含まれる信号であってよいし、また、ソース駆動部3で、制御信号等から生成されるものであってよい。
【0035】
以上のように、ソース駆動部3は、出力線切換部M1、M3、M5、・・・、Mnから、表示パネル部5のソース線S1〜Sn+1を駆動するためのソース線駆動信号を表示パネル部5に出力する。
【0036】
ゲート駆動部4は、タイミング制御部2から出力されるゲート制御信号G_CTLを入力とする。また、ゲート駆動部4は、複数のゲート線により、表示パネル部5と接続されている。ゲート駆動部4は、ゲート線ごとに、ゲート制御信号G_CTLに基づいて、表示パネル部5を駆動するためのSW制御信号を生成し、生成したSW制御信号を、各ゲート線を介して表示パネル部5に出力する。
【0037】
表示パネル部5は、
図1および
図2に示すように、ソース駆動部3から出力されるソース線駆動信号と、ゲート駆動部4から出力されるSW制御信号とを入力とする。表示パネル部5は、
図2に示すように、ゲート線とソース線が交差する部分に画素が設けられており、各画素は、表示素子(例えば、液晶素子)と、スイッチ素子とを備える。例えば、
図2に示すように、ゲート線G1とソース線S1との交差部分にスイッチ素子SW1が設けられている。スイッチ素子SW1は、例えば、TFT(薄膜トランジスタ)素子である。
【0038】
なお、以下では、スイッチ素子がTFT(薄膜トランジスタ)素子であり、表示素子が液晶素子であるものとして説明する。
【0039】
図2に示すように、ゲート線G1とソース線S1との交差部分に配置されている画素では、スイッチ素子SW1のゲートがゲート線G1に接続されており、スイッチ素子SW1のソース側にソース線S1が接続されており、スイッチ素子SW1のドレイン側に液晶素子LC1が接続されている。なお、画素の構成については、ゲート線G1とソース線S2、・・・、Sn、Sn+1との交差部分に配置されている画素についても上記と同様である。
【0040】
表示パネル部5では、ゲート駆動部4がゲート線G1を介して、スイッチ素子SW1〜SWn+1をオンにするSW制御信号を出力することで、スイッチ素子SW1〜SWn+1が導通状態(ON状態)となり、ソース駆動部3からソース線S1〜Sn+1を介して出力される信号により液晶素子LC1〜LCn+1が制御される。他のゲート線についても、上記と同様の制御が実行される。これにより、表示パネル部5では、表示データDinに対応する画像が表示される。
【0041】
なお、「表示パネル駆動装置」は、ソース駆動部3およびゲート駆動部4により構成される。
【0042】
<1.2:表示装置の動作>
以上のように構成された表示装置1000の動作について、以下、説明する。
【0043】
信号処理部1では、入力された画像信号(表示データ)から同期信号(水平同期信号、垂直同期信号等)が取得され、取得された同期信号は、タイミング制御部2へ出力される。また、信号処理部1では、入力された画像信号(表示データ)は、ソース駆動部3により表示パネル部5を駆動することで、画像信号(表示データ)に対応する画像が表示パネル部5に表示されるデータ形式の信号Din(表示データDin)に変換され、変換された信号Din(表示データDin)は、ソース駆動部3に出力される。なお、入力された画像信号がソース駆動部3の表示パネル部5の駆動用の信号形式(データ形式)である場合は、信号処理部1では、上記信号の変換処理は、不要である。
【0044】
タイミング制御部2では、信号処理部1により取得された同期信号から、表示パネル部5を駆動制御するためのソース制御信号S_CTLが生成され、生成されたソース制御信号S_CTLは、ソース駆動部3に出力される。また、タイミング制御部2では、信号処理部1により取得された同期信号から、表示パネル部5を駆動制御するためのゲート制御信号G_CTLが生成され、生成されたゲート制御信号G_CTLは、ゲート駆動部4に出力される。
【0045】
ゲート駆動部4では、ゲート制御信号G_CTLから、表示パネル部5と接続されている複数のゲート線を駆動するためのSW制御信号が生成される。そして、SW制御信号により、ゲート線に接続されている表示パネル部5の各画素のスイッチ素子のON/OFF制御が実行される。
【0046】
ソース駆動部3では、データ処理部31に、信号処理部1から出力された表示データDinが入力される。表示データDinは、データ処理部31により、遅延処理(シフトレジスタによる処理)、ゲイン調整処理、DA変換処理等が実行され、タイミング制御部2から出力されたソース制御信号S_CTLに含まれる制御信号により決定されるタイミングで、正極アンプA1、A3、・・・、An、負極アンプA2、A4、・・・、An+1に出力される。
【0047】
ここで、
図3および
図4を用いて、正極アンプA1、A3、・・・、An、負極アンプA2、A4、・・・、An+1における出力調整処理について、説明する。
【0048】
図3は、表示パネル部5の各画素のスイッチ素子の通過前と通過後における、信号波形及びノイズ成分波形の一例を示す図である。
図3では、時間軸(横軸)を一致させて、以下の(1)〜(8)の信号波形、ノイズ成分波形を示してしている。
(1)スイッチ素子SWnを通過する前の正極アンプAnの出力電圧V(Sn)(ソース線Snの電圧V(Sn))。
(2)スイッチ素子SWn+1を通過する前の負極アンプAn+1の出力電圧V(Sn+1)(ソース線Sn+1の電圧V(Sn+1))。
(3)スイッチ素子SWnを通過する前のソース線Snのノイズ成分(ノイズ電流)InA(Sn)。
(4)スイッチ素子SWn+1を通過する前のソース線Sn+1のノイズ成分(ノイズ電流)InA(Sn+1)。
(5)スイッチ素子SWnを通過する前のソース線Snのノイズ成分と、スイッチ素子SWn+1を通過する前のソース線Sn+1のノイズ成分との合成ノイズ成分(合成ノイズ電流)InA_c(Sn、Sn+1)。
(6)スイッチ素子SWnを通過した後のソース線Snのノイズ成分(ノイズ電流)InB(Sn)。
(7)スイッチ素子SWn+1を通過した後のソース線Sn+1のノイズ成分(ノイズ電流)InB(Sn+1)。
(8)スイッチ素子SWnを通過した後のソース線Snのノイズ成分と、スイッチ素子SWn+1を通過した後のソース線Sn+1のノイズ成分との合成ノイズ成分(合成ノイズ電流)InB_c(Sn、Sn+1)。
【0049】
ソース線Snの電圧V(Sn)が高電位から低電位に遷移するタイミングと、ソース線Sn+1の電圧V(Sn+1)が高電位から低電位に遷移するタイミングとが同じであれば、電位が変動することにより発生するノイズ電流成分は相殺される。
図3に示すように、スイッチ素子通過前では、ソース線Snの電圧V(Sn)が高電位から低電位に遷移することで発生するノイズ成分(ノイズ電流)InA(Sn)と、ソース線Sn+1の電圧V(Sn+1)が低電位から高電位に遷移することで発生するノイズ成分(ノイズ電流)InA(Sn+1)とが略同一タイミングで発生する(
図3の期間T1〜T2)。したがって、両者は相殺されるので、合成ノイズ成分(合成ノイズ電流)InA_c(Sn、Sn+1)には、ノイズ成分が現れない。
【0050】
一方、スイッチ素子を通過した後では、
図3のInB(Sn)、InB(Sn+1)、InB_c(Sn,Sn+1)に示すように、ソース線Snを流れる電流に重畳したノイズ成分InB(Sn)とソース線Sn+1を流れる電流InB(Sn+1)に重畳したノイズ成分とは相殺されず、合成ノイズ成分(合成ノイズ電流)InB_c(Sn、Sn+1)にはノイズが発生する。これは、ソース線Snを流れる電流が、スイッチ素子SWnを通過することで、スイッチ素子SWn+1を通過したソース線Sn+1を流れる電流よりも遅延するためである。スイッチ素子は、ソース電位によって、ON状態になるタイミングが異なる。正極アンプAnの出力であるソース線Snの信号(V(Sn))は、負極アンプAn+1の出力(V(Sn+1))より高い電位を有している。したがって、
図3に示すように、スイッチ素子SWnを通過したソース線Snを流れる電流は、スイッチ素子SWn+1を通過したソース線Sn+1を流れる電流より、時間t1だけ遅延することになる。その結果、スイッチ素子通過後において、ソース線Snを流れる電流に重畳したノイズ成分InB(Sn)と、ソース線Sn+1を流れる電流に重畳したノイズ成分InB(Sn+1)とは相殺されず、ノイズが発生する。このノイズは、スイッチ素子通過後、すなわち、表示パネル部5内で発生するため(表示パネルblue5内のソース線を流れる電流で発生するため)、例えば、表示パネル部5上に配置される静電容量式タッチパネルのセンサ感度に影響を与え、タッチパネル操作において、誤動作の原因となる。
【0051】
そこで、ソース駆動部3では、正極アンプ調整部33および負極アンプ調整部34により、正極アンプの出力タイミングおよび負極アンプの出力タイミングを調整する。これについて、
図4を用いて、説明する。
【0052】
図4は、正極アンプ調整部33および負極アンプ調整部34により、正極アンプの出力タイミングおよび負極アンプの出力タイミングが調整された場合における信号波形およびノイズ成分波形の一例を示す図である。
図4では、
図3と同様に、時間軸(横軸)を一致させて、以下の(1)〜(8)の信号波形、ノイズ成分波形を示してしている。
(1)スイッチ素子SWnを通過する前の正極アンプAnの出力電圧V(Sn)(ソース線Snの電圧V(Sn))。
(2)スイッチ素子SWn+1を通過する前の負極アンプAn+1の出力電圧V(Sn+1)(ソース線Sn+1の電圧V(Sn+1))。
(3)スイッチ素子SWnを通過する前のソース線Snのノイズ成分(ノイズ電流)InA(Sn)。
(4)スイッチ素子SWn+1を通過する前のソース線Sn+1のノイズ成分(ノイズ電流)InA(Sn+1)。
(5)スイッチ素子SWnを通過する前のソース線Snのノイズ成分と、スイッチ素子SWn+1を通過する前のソース線Sn+1のノイズ成分との合成ノイズ成分(合成ノイズ電流)InA_c(Sn、Sn+1)。
(6)スイッチ素子SWnを通過した後のソース線Snのノイズ成分(ノイズ電流)InB(Sn)。
(7)スイッチ素子SWn+1を通過した後のソース線Sn+1のノイズ成分(ノイズ電流)InB(Sn+1)。
(8)スイッチ素子SWnを通過した後のソース線Snのノイズ成分と、スイッチ素子SWn+1を通過した後のソース線Sn+1のノイズ成分との合成ノイズ成分(合成ノイズ電流)InB_c(Sn、Sn+1)。
【0053】
設定値保持部32には、スイッチ素子を通過することにより発生する、正極アンプの出力信号と負極アンプの出力信号との遅延時間t1についての情報が記憶・保持されている。なお、この遅延時間t1に関する情報は、予め、分かっているので、設定値保持部32に予め記録・保持しておく。なお、遅延時間t1に関する情報は、タイミング制御部2からソース駆動部3に対して出力されるソース制御信号S_CTLに設定値として含め、当該設定値により設定されるものであってもよい。また、遅延時間t1に関する情報は、信号処理部1から設定されるものであってもよい。
【0054】
正極アンプ調整部33および負極アンプ調整部34では、設定値保持部32から出力される正極アンプ調整用の設定値および負極アンプ調整用の設定値に基づいて、出力信号の遅延時間が調整される。具体的には、
図4に示すように、正極アンプ調整部33および負極アンプ調整部34では、負極アンプの出力信号(出力電圧)V(Sn)が、正極アンプの出力信号(出力電圧)V(Sn+1)に対して、遅延時間t1だけ遅延して出力されるように、出力タイミングが調整される。
【0055】
このように出力タイミングが調整されることで、ソース線Snを流れる電流は、スイッチ素子SWnを通過することで、ソース線Sn+1を流れる電流に対して、時間t1だけ遅延する。したがって、
図4に示すように、スイッチ素子通過後において、ソース線Snを流れる電流に重畳されたノイズ成分(V(Sn)の電位が降下することにより発生するノイズ成分)と、ソース線Sn+1を流れる電流に重畳されたノイズ成分(V(Sn+1)の電位が上昇することにより発生するノイズ成分)との遅延時間がない状態となる(位相差がない状態となる)。その結果、
図4に示すように、スイッチ素子通過後において、ソース線Snを流れる電流に重畳したノイズ成分InB(Sn)と、ソース線Sn+1を流れる電流に重畳したノイズ成分InB(Sn+1)とが相殺され、ノイズが発生しない(
図4の合成ノイズ成分InB_c(Sn,Sn+1)にノイズが発生しない)。これにより、例えば、表示パネル部5上に配置される静電容量式タッチパネルのセンサ感度に影響を与え、タッチパネル操作において、誤動作の原因となるノイズが、表示パネル部5内で発生することを適切に防止することができる。
【0056】
以上のように、表示装置1000では、ソース駆動部3の正極アンプの出力信号(出力電流)と負極アンプの出力信号(出力電流)とが、表示パネル部5の各画素のスイッチ素子を通過した後において、遅延が無い状態(位相差がない状態)となるように、ソース駆動部3の正極アンプの出力信号(出力電圧)および負極アンプの出力信号(出力電圧)の出力タイミング(出力遅延量)を調整する。これにより、表示装置1000では、表示パネル部5の各画素のスイッチ素子を通過した後において、正極アンプの出力電流に重畳したノイズ成分と負極アンプの出力電流に重畳したノイズ成分とが相殺される。その結果、表示装置1000では、静電容量式タッチパネル等のセンサ感度に影響を与え、誤動作の原因となるノイズが表示パネル部5内で発生することを効果的に抑制することができる。
【0057】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について、説明する。
【0058】
本実施形態において、前述の実施形態と同様の部分については、同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0059】
第2実施形態に係る表示装置は、第1実施形態の表示装置1000と同様の構成を有している。第2実施形態に係る表示装置では、ソース駆動部3における処理内容のみが、第1実施形態の表示装置1000と相違する。第1実施形態の表示装置1000では、ソース駆動部3において、正極アンプ調整部33および負極アンプ調整部34により正極アンプおよび負極アンプの出力タイミング、すなわち、出力遅延時間の調整(正極アンプからの出力信号と負極アンプの出力信号との遅延時間(位相差)の調整)を行う。一方、本実施形態の表示装置では、ソース駆動部3において、(1)第1実施形態と同様の正極アンプおよび負極アンプの出力タイミングの調整に加えて、さらに、(2)正極アンプおよび負極アンプの出力能力(ドライブ能力)の調整を行う。この点において、本実施形態の表示装置は、第1実施形態の表示装置1000と相違する。それ以外については、本実施形態の表示装置は、第1実施形態の表示装置1000と同様である。
【0060】
以下では、上記相違点を中心に説明する。
【0061】
表示パネル部5において、ゲート線とソース線との交差部分に配置されるスイッチ素子(SW1〜SWn+1)は、ソース電位によって、スイッチ抵抗値(ON状態のときの抵抗値)が変化する。ソース駆動部3のドライブ能力(電流駆動能力)を変えた場合、ソース駆動部3のドライブ能力(電流駆動能力)、スイッチ素子のソース電位、および、スイッチ素子のスイッチ抵抗値により、ノイズ波形(信号波形)が変化する。ソース駆動部3のドライブ能力(電流駆動能力)が高い場合、ノイズ成分は、ピークが大きく、発生時間が短くなる。一方、ソース駆動部3のドライブ能力(電流駆動能力)が低い場合、ノイズ成分は、ピークが小さく、発生時間が長くなる。
【0062】
図5に、ソース駆動部3のドライブ能力(電流駆動能力)が低い場合の表示パネル部5の各画素のスイッチ素子の通過前と通過後における、信号波形及びノイズ成分波形の一例を示す。
図5では、
図3と同様に、時間軸(横軸)を一致させて、以下の(1)〜(8)の信号波形、ノイズ成分波形を示してしている。
(1)スイッチ素子SWnを通過する前の正極アンプAnの出力電圧V(Sn)(ソース線Snの電圧V(Sn))。
(2)スイッチ素子SWn+1を通過する前の負極アンプAn+1の出力電圧V(Sn+1)(ソース線Sn+1の電圧V(Sn+1))。
(3)スイッチ素子SWnを通過する前のソース線Snのノイズ成分(ノイズ電流)InA(Sn)。
(4)スイッチ素子SWn+1を通過する前のソース線Sn+1のノイズ成分(ノイズ電流)InA(Sn+1)。
(5)スイッチ素子SWnを通過する前のソース線Snのノイズ成分と、スイッチ素子SWn+1を通過する前のソース線Sn+1のノイズ成分との合成ノイズ成分(合成ノイズ電流)InA_c(Sn、Sn+1)。
(6)スイッチ素子SWnを通過した後のソース線Snのノイズ成分(ノイズ電流)InB(Sn)。
(7)スイッチ素子SWn+1を通過した後のソース線Sn+1のノイズ成分(ノイズ電流)InB(Sn+1)。
(8)スイッチ素子SWnを通過した後のソース線Snのノイズ成分と、スイッチ素子SWn+1を通過した後のソース線Sn+1のノイズ成分との合成ノイズ成分(合成ノイズ電流)InB_c(Sn、Sn+1)。
【0063】
なお、
図5では、説明便宜のため、ノイズ成分を誇張して描いている。
【0064】
図5から分かるように、ソース駆動部3のドライブ能力が低い場合、つまり、正極アンプおよび負極アンプの出力インピーダンス(出力抵抗値)が大きい場合、ソース線Snを流れる電流に重畳するノイズ成分(ソース線Snの電圧V(Sn)の立ち下がり時に発生するノイズ成分)の波形は、スイッチ素子SWnを通過しても、あまり変形しない(ソース線Snのノイズ成分電流InB(Sn)の波形を参照。)。一方、ソース線Sn+1を流れる電流に重畳するノイズ成分(ソース線Sn+1の電圧V(Sn+1)の立ち上がり時に発生するノイズ成分)の波形は、スイッチ素子SWn+1を通過することで、
図5に示すように、ノイズ成分が変形する(ソース線Sn+1のノイズ成分電流InB(Sn+1)の波形を参照)。このため、スイッチ素子通過後のソース線Sn+1に流れる電流に重畳するノイズ成分は、
図5のInB(Sn+1)に示すような波形となり、ソース線Sn、Sn+1を流れる電流に重畳するノイズ成分の合成ノイズ成分は、
図5のInB_c(Sn,Sn+1)に示すような波形となる。なお、第1実施形態において説明したように、
図5の場合においても、スイッチ素子通過後のソース線Snを流れる電流は、ソース線Sn+1を流れる電流に対して、時間t1だけ遅延する。
【0065】
図5に示した、スイッチ素子通過後のソース線を流れる電流に重畳するノイズの発生を抑制するために、本実施形態の表示装置1000では、ソース駆動部3において、(1)第1実施形態と同様の正極アンプおよび負極アンプの出力タイミングの調整を行い、さらに、(2)正極アンプおよび/または負極アンプの出力能力(ドライブ能力)の調整を行う。これについて、
図6を用いて説明する。
【0066】
図6に、本実施形態のソース駆動部3による調整処理(出力タイミング調整および出力能力調整)を行った場合の表示パネル部5の各画素のスイッチ素子の通過前と通過後における、信号波形及びノイズ成分波形の一例を示す。
【0067】
図6では、
図3と同様に、時間軸(横軸)を一致させて、以下の(1)〜(8)の信号波形、ノイズ成分波形を示してしている。
(1)スイッチ素子SWnを通過する前の正極アンプAnの出力電圧V(Sn)(ソース線Snの電圧V(Sn))。
(2)スイッチ素子SWn+1を通過する前の負極アンプAn+1の出力電圧V(Sn+1)(ソース線Sn+1の電圧V(Sn+1))。
(3)スイッチ素子SWnを通過する前のソース線Snのノイズ成分(ノイズ電流)InA(Sn)。
(4)スイッチ素子SWn+1を通過する前のソース線Sn+1のノイズ成分(ノイズ電流)InA(Sn+1)。
(5)スイッチ素子SWnを通過する前のソース線Snのノイズ成分と、スイッチ素子SWn+1を通過する前のソース線Sn+1のノイズ成分との合成ノイズ成分(合成ノイズ電流)InA_c(Sn、Sn+1)。
(6)スイッチ素子SWnを通過した後のソース線Snのノイズ成分(ノイズ電流)InB(Sn)。
(7)スイッチ素子SWn+1を通過した後のソース線Sn+1のノイズ成分(ノイズ電流)InB(Sn+1)。
(8)スイッチ素子SWnを通過した後のソース線Snのノイズ成分と、スイッチ素子SWn+1を通過した後のソース線Sn+1のノイズ成分との合成ノイズ成分(合成ノイズ電流)InB_c(Sn、Sn+1)。
【0068】
なお、
図6では、説明便宜のため、ノイズ成分を誇張して描いている。
【0069】
本実施形態のソース駆動部3では、正極アンプAnの出力電流に重畳するノイズ成分(ソース線Snの電圧V(Sn)の立ち下がり時に発生するノイズ成分)が、スイッチ素子SWnを通過した後、スイッチ素子SWn+1通過後のソース線Sn+1を流れる電流に重畳するノイズ成分(ソース線Sn+1の電圧V(Sn+1)の立ち上がり時に発生するノイズ成分)と相殺されるように、ドライブ能力を調整する。具体的には、正極アンプ調整部33により、正極アンプAnの出力インピーダンス(出力抵抗値)を小さくすることで、正極アンプAnのドライブ能力(電流駆動能力)を高く設定する。これにより、正極アンプAnの出力電圧の立ち下がり時に発生するノイズ成分は、
図6のInA(Sn)に示すような波形となる。なお、
図6のInA(Sn)の部分に、点線で示したノイズ成分波形は、正極アンプAnのドライブ能力が低い場合のノイズ成分波形(ノイズ電流波形)である。さらに、本実施形態のソース駆動部3では、第1実施形態と同様に、負極アンプAn+1の出力が、正極アンプAnの出力より、時間t1だけ遅延するように、正極アンプ調整部33および負極アンプ調整部34により、出力タイミングの調整が実行される。
【0070】
このように、出力タイミング調整および出力能力調整が実行された後のソース線Snを流れる電流に重畳するノイズ成分InA(Sn)およびソース線Sn+1を流れる電流に重畳するノイズ成分InA(Sn+1)は、スイッチ素子を通過することで、
図6に示すような信号波形InB(Sn)およびInb(Sn+1)となる。
図6のInB(Sn)およびInb(Sn+1)に示すように、スイッチ素子SWnを通過した後のソース線Snを流れる電流に重畳しているノイズ成分と、スイッチ素子SWn+1を通過した後のソース線Sn+1を流れる電流に重畳しているノイズ成分とは、略同一タイミングで、振幅が反転した状態(逆相の状態)となっているので、当該ノイズ成分は相殺され、ノイズは発生しない(
図6のInB_c(Sn,Sn+1を参照))。これにより、本実施形態の表示装置では、ソース駆動部3のドライブ能力を変更した場合(正極アンプおよび/または負極アンプのドライブ能力を変更した場合)であっても、例えば、表示パネル部5上に配置される静電容量式タッチパネルのセンサ感度に影響を与え、タッチパネル操作において、誤動作の原因となるノイズが、表示パネル部5内で発生することを適切に防止することができる。
【0071】
なお、正極アンプおよび負極アンプの出力能力(ドライブ能力)の調整は、個別に実行できるものであることが好ましい。また、正極アンプおよび負極アンプの出力能力(ドライブ能力)の調整は、(1)正極アンプの出力に接続されているスイッチ素子のソース側にかかる電位、当該スイッチ素子のスイッチ抵抗値(ON状態のときの抵抗値)、および、正極アンプの出力能力(ドライブ能力)(正極アンプの出力インピーダンス(出力抵抗値))、並びに(2)負極アンプの出力に接続されているスイッチ素子のソース側にかかる電位、当該スイッチ素子のスイッチ抵抗値(ON状態のときの抵抗値)、および、負極アンプの出力能力(ドライブ能力)(負極アンプの出力インピーダンス(出力抵抗値))を考慮して、実行されることが好ましい。
【0072】
[他の実施形態]
上記実施形態では、ソース線に、ソース駆動部3の正極アンプおよび負極アンプの出力が接続される場合について、説明した。つまり、表示装置において、列ごとに駆動電圧の正極・負極を切り替えるカラム反転駆動方式を想定した説明をしたが、これに限定されることはなく、例えば、画素ごとに駆動電圧の正極・負極を切り替えるドット反転駆動方式、行ごとに駆動電圧の正極・負極を切り替えるライン反転駆動方式等を用いた表示装置においても本発明を適用することはできる。
【0073】
また、上記実施形態の表示装置の一部または全部は、集積回路(例えば、LSI、システムLSI等)として実現されるものであってもよい。
【0074】
上記実施形態の各機能ブロックの処理の一部または全部は、プログラムにより実現されるものであってもよい。そして、上記実施形態の各機能ブロックの処理の一部または全部は、コンピュータにおいて、中央演算装置(CPU)により行われる。また、それぞれの処理を行うためのプログラムは、ハードディスク、ROMなどの記憶装置に格納されており、ROMにおいて、あるいはRAMに読み出されて実行される。
【0075】
また、上記実施形態の各処理をハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア(OS(オペレーティングシステム)、ミドルウェア、あるいは、所定のライブラリとともに実現される場合を含む。)により実現してもよい。さらに、ソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。
【0076】
なお、上記実施形態に係る表示装置をハードウェアにより実現する場合、各処理を行うためのタイミング調整を行う必要があるのは言うまでもない。上記実施形態においては、説明便宜のため、実際のハードウェア設計で生じる各種信号のタイミング調整の詳細については省略している。
【0077】
また、上記実施形態における処理方法の実行順序は、必ずしも、上記実施形態の記載に制限されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、実行順序を入れ替えることができるものである。
【0078】
前述した方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の範囲に含まれる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、大容量DVD、次世代DVD、半導体メモリを挙げることができる。
【0079】
上記コンピュータプログラムは、上記記録媒体に記録されたものに限られず、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送されるものであってもよい。
【0080】
なお、本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
【0081】
[付記]
なお、本発明は、以下のようにも表現することができる。
【0082】
第1の構成の表示パネル駆動装置は、複数のソース線と複数のゲート線とが交差する部分に画素が設けられた表示パネルを駆動するための表示パネル駆動装置であって、正極アンプと、負極アンプと、正極アンプ調整部と、負極アンプ調整部と、ゲート駆動部と、を備える。
【0083】
正極アンプは、ソース線を介して、表示パネルに、正極側駆動信号を出力する。
【0084】
負極アンプは、ソース線を介して、表示パネルに、負極側駆動信号を出力する。
【0085】
正極アンプ調整部は、正極アンプが正極側駆動信号を出力するタイミングを調整する。
【0086】
負極アンプ調整部は、負極アンプが負極側駆動信号を出力するタイミングを調整する。
【0087】
ゲート駆動部は、ゲート線を介して、ゲート線制御信号を出力することで、表示パネルを駆動制御する。
【0088】
この表示パネル駆動装置では、正極アンプ調整部および負極アンプ調整部により、正極アンプが正極側駆動信号を出力するタイミングおよび負極アンプが負極側駆動信号を出力するタイミングを個別に(独立に)調整することができる。したがって、正極側駆動信号および負極側駆動信号に重畳されるノイズ成分が、液晶パネル等の表示パネル内で相殺されるように、正極側駆動信号および負極側駆動信号の出力タイミングを調整することができる。これにより、この表示パネル駆動装置により表示パネルを駆動することで、液晶パネル等の表示パネル内で発生するノイズを適切に低減することができる。
【0089】
なお、正極アンプに接続されているソース線と、負極アンプに接続されているソース線とは、隣接して配置されていることが好ましい。
【0090】
第2の構成の表示パネル駆動装置は、第1の構成の表示パネル駆動装置において、負極アンプ調整部は、負極側駆動信号が、正極側駆動信号に対して所定の時間だけ遅延して出力されるように、負極側駆動信号を出力するタイミングを調整する。
【0091】
この表示パネル駆動装置では、負極側駆動信号が、正極側駆動信号に対して所定の時間だけ遅延して出力されるので、当該所定の時間を、正極側駆動信号および負極側駆動信号に重畳されるノイズ成分が、液晶パネル等の表示パネル内で相殺されるように、設定することで、表示パネル内で発生するノイズを適切に低減することができる。
【0092】
第3の構成の表示パネル駆動装置は、第1の構成の表示パネル駆動装置において、正極アンプ調整部は、正極側駆動信号が、負極側駆動信号に対して所定の時間だけ先に出力されるように、正極側駆動信号を出力するタイミングを調整する。
【0093】
この表示パネル駆動装置では、正極側駆動信号が、負極側駆動信号に対して所定の時間だけ先に出力されるので、当該所定の時間を、正極側駆動信号および負極側駆動信号に重畳されるノイズ成分が、液晶パネル等の表示パネル内で相殺されるように、設定することで、表示パネル内で発生するノイズを適切に低減することができる。
【0094】
第4の構成の表示パネル駆動装置は、第1の構成の表示パネル駆動装置において、正極アンプ調整部および負極アンプ調整部は、正極側駆動信号に対して所定の時間だけ遅延して出力されるように、それぞれ、正極側駆動信号および負極側駆動信号を出力するタイミングを調整する。
【0095】
この表示パネル駆動装置では、正極側駆動信号に対して所定の時間だけ遅延して出力されるので、当該所定の時間を、正極側駆動信号および負極側駆動信号に重畳されるノイズ成分が、液晶パネル等の表示パネル内で相殺されるように、設定することで、表示パネル内で発生するノイズを適切に低減することができる。
【0096】
第5の構成の表示パネル駆動装置は、第1から第4のいずれかの構成の表示パネル駆動装置において、正極アンプ調整部は、さらに、正極アンプのドライブ能力を調整するものであり、負極アンプ調整部は、さらに、負極アンプのドライブ能力を調整するものである。
【0097】
この表示パネル駆動装置では、正極アンプ調整部および負極アンプ調整部により、正極アンプのドライブ能力および負極アンプのドライブ能力を、それぞれ個別に、調整することができる。これにより、この表示パネル駆動装置では、正極アンプおよび/または負極アンプのドライブ能力(電流駆動能力)を変更した場合であっても、正極側駆動信号および負極側駆動信号に重畳されるノイズ成分が、液晶パネル等の表示パネル内で相殺されるように、正極アンプおよび/または負極アンプのドライブ能力(電流駆動能力)を調整することができる。その結果、この表示パネル駆動装置では、正極アンプおよび/または負極アンプのドライブ能力(電流駆動能力)を変更した場合であっても、表示パネル内で発生するノイズを適切に低減することができる。
【0098】
なお、ドライブ能力の調整は、例えば、正極アンプおよび/または負極アンプの出力インピーダンスや出力抵抗値を変化させることで、実行されることが好ましい。
【0099】
第6の構成の表示パネル駆動装置は、第5の構成の表示パネル駆動装置において、正極アンプ調整部は、正極側駆動信号に重畳するノイズ成分であって、正極側駆動信号が表示パネルの画素に含まれるスイッチ素子を通過した後における、正極側駆動信号に重畳するノイズ成分と、負極側駆動信号に重畳するノイズ成分であって、負極側駆動信号が表示パネルの画素に含まれるスイッチ素子を通過した後における、負極側駆動信号に重畳するノイズ成分と、が相殺されるように、正極アンプのドライブ能力を調整する。
【0100】
この表示パネル駆動装置では、正極側駆動信号および負極側駆動信号に重畳されるノイズ成分が、液晶パネル等の表示パネル内で相殺されるように、正極アンプのドライブ能力(電流駆動能力)を調整される。したがって、この表示パネル駆動装置では、正極アンプおよび/または負極アンプのドライブ能力(電流駆動能力)を変更した場合であっても、表示パネル内で発生するノイズを適切に低減することができる。
【0101】
第7の構成の表示パネル駆動装置は、第6の構成の表示パネル駆動装置において、正極アンプ調整部は、(1)正極アンプの出力に接続されているスイッチ素子の正極アンプ側にかかる電位、当該スイッチ素子のスイッチ抵抗値、および、正極アンプのドライブ能力、並びに(2)負極アンプの出力に接続されているスイッチ素子の負極アンプ側にかかる電位、当該スイッチ素子のスイッチ抵抗値、および、負極アンプのドライブ能力、に基づいて、正極アンプのドライブ能力を調整する。
【0102】
これにより、正極側駆動信号および負極側駆動信号に重畳されるノイズ成分が、液晶パネル等の表示パネル内で相殺されるように、正極アンプのドライブ能力が調整される。
【0103】
第8の構成の表示パネル駆動装置は、第5の構成の表示パネル駆動装置において、負極アンプ調整部は、正極側駆動信号に重畳するノイズ成分であって、正極側駆動信号が表示パネルの画素に含まれるスイッチ素子を通過した後における、正極側駆動信号に重畳するノイズ成分と、負極側駆動信号に重畳するノイズ成分であって、負極側駆動信号が表示パネルの画素に含まれるスイッチ素子を通過した後における、負極側駆動信号に重畳するノイズ成分と、が相殺されるように、負極アンプのドライブ能力を調整する。
【0104】
この表示パネル駆動装置では、正極側駆動信号および負極側駆動信号に重畳されるノイズ成分が、液晶パネル等の表示パネル内で相殺されるように、負極アンプのドライブ能力(電流駆動能力)を調整される。したがって、この表示パネル駆動装置では、正極アンプおよび/または負極アンプのドライブ能力(電流駆動能力)を変更した場合であっても、表示パネル内で発生するノイズを適切に低減することができる。
【0105】
第9の構成の表示パネル駆動装置は、第8の構成の表示パネル駆動装置において、負極アンプ調整部は、(1)正極アンプの出力に接続されているスイッチ素子の正極アンプ側にかかる電位、当該スイッチ素子のスイッチ抵抗値、および、正極アンプのドライブ能力、並びに(2)負極アンプの出力に接続されているスイッチ素子の負極アンプ側にかかる電位、当該スイッチ素子のスイッチ抵抗値、および、負極アンプのドライブ能力、に基づいて、負極アンプのドライブ能力を調整する。
【0106】
これにより、正極側駆動信号および負極側駆動信号に重畳されるノイズ成分が、液晶パネル等の表示パネル内で相殺されるように、負極アンプのドライブ能力が調整される。
【0107】
第10の構成の表示装置は、第1から第9のいずれかの構成の表示パネル駆動装置を備える表示装置である。
【0108】
これにより、第1から第9のいずれかの構成の表示パネル駆動装置を用いた表示装置を実現することができる。