(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アシスタント・ワイヤレス・ネットワークは、WiFiネットワークと、ジグビー・ネットワークと、ブルートゥース・ネットワークとのうちの任意の1つ、またはそれらの組合せを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
基地局が優位を占めるユーザ機器との通信ネットワークの前記基地局におけるデータ伝送のための装置であって、前記通信ネットワークは、セルラー方式ネットワークと、前記セルラー方式ネットワークに専用のアシスタント・ワイヤレス・ネットワークとを含み、前記アシスタント・ワイヤレス・ネットワークは、少なくとも1つのアシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードを備え、前記少なくとも1つのアシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードは、有線リンクまたはワイヤレス・リンクを経由して前記基地局に接続され、前記装置は、
前記基地局と前記ユーザ機器との間の前記セルラー方式ネットワークにおける第1の制御チャネルを維持するように構成された第1の維持デバイスであって、前記第1の制御チャネルは、前記セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルの制御信号を前記ユーザ機器と交換するために使用される、第1の維持デバイスと、
エミュレーション・データ・チャネルの制御信号を前記基地局と交換するために使用される第2の制御チャネルを確立し、前記エミュレーション・データ・チャネルの制御信号を前記ユーザ機器と交換するように構成された第1の交換デバイスであって、前記第2の制御チャネルは、前記アシスタント・ワイヤレス・ネットワークと、前記アシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードと前記基地局との間の前記有線リンクまたはワイヤレス・リンクとを経由して前記ユーザ機器を前記基地局に接続する、第1の交換デバイスと、
前記アシスタント・ワイヤレス・ネットワークと、前記アシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードと前記基地局との間の前記の有線リンクまたはワイヤレス・リンクとを経由して、前記基地局を前記ユーザ機器に接続する前記エミュレーション・データ・チャネルを確立するように構成された第1の確立デバイスと、
前記エミュレーション・データ・チャネルを経由して前記ユーザ機器からデータを少なくとも受信し、または前記ユーザ機器に対してデータを送信するように構成された第1の送信デバイスと
を備える装置。
ユーザ機器で優位を占める基地局との通信ネットワークの前記ユーザ機器におけるデータ伝送のための装置であって、前記通信ネットワークは、セルラー方式ネットワークと、前記セルラー方式ネットワークに専用のアシスタント・ワイヤレス・ネットワークとを含み、前記アシスタント・ワイヤレス・ネットワークは、少なくとも1つのアシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードを備え、前記少なくとも1つのアシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードは、有線リンクまたはワイヤレス・リンクを経由して前記基地局に接続され、前記装置は、
前記ユーザ機器と前記基地局との間の前記セルラー方式ネットワークにおける第1の制御チャネルを維持するように構成された第2の維持デバイスであって、前記第1の制御チャネルは、前記セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルの制御信号を前記基地局と交換するために使用される、第2の維持デバイスと、
エミュレーション・データ・チャネルの制御信号を前記基地局と交換するために使用される第2の制御チャネルを確立し、前記エミュレーション・データ・チャネルの制御信号を前記基地局と交換するように構成された第2の交換デバイスであって、前記第2の制御チャネルは、前記アシスタント・ワイヤレス・ネットワークと、前記アシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードと前記基地局との間の前記有線リンクまたはワイヤレス・リンクとを経由して前記ユーザ機器を前記基地局に接続する、第2の交換デバイスと、
前記アシスタント・ワイヤレス・ネットワークと、前記アシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードと前記基地局との間の前記有線リンクまたはワイヤレス・リンクとを経由して、前記ユーザ機器を前記基地局に接続する前記エミュレーション・データ・チャネルを確立するように構成された第2の確立デバイスと、
前記エミュレーション・データ・チャネルを経由して前記基地局からデータを少なくとも受信し、または前記ユーザ機器に対してデータを送信するように構成された第2の送信デバイスと
を備える装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、背景技術において述べた方法の欠点は、非常に複雑であること、メンテナンス・コストが高いこと、ハンドオーバ・オフロードのための最適化された問題解決手法をリアル・タイムに提供し、サービス品質QoSを保証する能力が欠如していることにあり、それによって、ユーザ・エクスペリエンスに影響を及ぼしている。このように、ユーザ・エクスペリエンスとサービス品質QoSを保証しながら、セルラー方式ネットワークのスループットを高めることは、困難な問題である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術的問題を解決するために、本発明は、基地局が優位を占めるユーザ機器との通信ネットワークの基地局におけるデータ伝送のための方法を提供しており、そこでは通信ネットワークは、セルラー方式ネットワークと、そのセルラー方式ネットワークに専用のアシスタント・ワイヤレス・ネットワークとを含み、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークは、少なくとも1つのアシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードを備え、少なくとも1つのアシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードは、有線リンクまたはワイヤレス・リンクを経由して基地局に接続され、本方法は、以下のステップ、すなわち、a.基地局と、ユーザ機器との間のセルラー方式ネットワークにおける第1の制御チャネルを維持するステップであって、第1の制御チャネルは、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルの制御信号をユーザ機器と交換するために使用される、維持するステップと、b.エミュレーション・データ・チャネルの制御信号をユーザ機器と交換するステップと、d.アシスタント・ワイヤレス・ネットワークと、アシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードと基地局との間の有線リンクまたはワイヤレス・リンクとを経由して、ユーザ機器に基地局を接続するエミュレーション・データ・チャネルを確立するステップと、e.エミュレーション・データ・チャネルを経由してユーザ機器からデータを少なくとも受信する、またはユーザ機器に対してデータを送信するステップとを含む。
【0007】
本発明の一実施形態によれば、ステップaの前に、以下のステップ、すなわち、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークに登録するための要求をユーザ機器から受信するステップと、ユーザ機器を認証するステップと、ユーザ機器が、認証された後に、ステップa〜eを実行するステップとが、さらに含まれる。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、ステップbは、具体的に、第1の制御チャネルを経由してエミュレーション・データ・チャネルの制御信号をユーザ機器と交換するステップ、またはエミュレーション・データ・チャネルの制御信号をユーザ機器と交換するための第2の制御チャネルを確立するステップであって、第2の制御チャネルは、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークと、アシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードと基地局との間の有線リンクまたはワイヤレス・リンクとを経由して、基地局をユーザ機器に接続するユーザ機器を含む。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、ステップbとdとの間に、ステップc、すなわち、第1の所定の条件に基づいて、ユーザ機器からデータを受信し、またはユーザ機器に対してデータを送信するように、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネル、および/またはエミュレーション・データ・チャネルを選択し、ユーザ機器に対して選択結果を示すための命令を送信するステップが、さらに含まれ、第1の所定の条件は、以下の項目、すなわち、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルとエミュレーション・データ・チャネルとのチャネル品質、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルとエミュレーション・データ・チャネルとの間の負荷状態、トラフィックのデータ・タイプ、トラフィックのサービス品質、またはユーザ機器の消費電力のうちの少なくとも1つの項目を含む。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、本方法はまた、ステップeの後に、以下のステップ、すなわち、f.第2の所定の条件が、満たされるときに、エミュレーション・データ・チャネルを解放し、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルを経由して、ユーザ機器からデータを受信する、またはユーザ機器に対してデータを送信するステップを含み、第2の所定の条件は、以下の項目、すなわち、セルラー方式ネットワーク・リソースが十分である、エミュレーション・データ・チャネルのチャネル品質が悪化している、ユーザ機器がアシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードから離れて移動している、ユーザ機器が高速で移動している、またはユーザ機器がエミュレーション・データ・チャネルを解放していた、のうちの少なくとも1つの項目を含んでいる。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、エミュレーション・データ・チャネルの制御信号は、以下の項目、すなわち、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークの登録管理情報、エミュレーション・データ・チャネルの確立および解放情報、エミュレーション・データ・チャネルのタイミング情報、エミュレーション・データ・チャネルのトラフィック・バッファリング情報、エミュレーション・データ・チャネルのデータ伝送フォーマット、またはエミュレーション・データ・チャネルの基地局端およびユーザ機器端の識別情報のうちの少なくとも1つの項目を含んでいる。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークは、WiFiネットワークと、ジグビー・ネットワークと、ブルートゥース・ネットワークとのうちの任意の1つ、またはそれらの組合せを含む。上記から分かるように、本発明の応用分野と方法とは、非常に広範である。
【0013】
本発明の別の態様によれば、本発明は、ユーザ機器で優位を占める基地局との通信ネットワークのユーザ機器におけるデータ伝送のための方法を提供しており、そこでは通信ネットワークは、セルラー方式ネットワークと、そのセルラー方式ネットワークに専用のアシスタント・ワイヤレス・ネットワークとを含み、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークは、少なくとも1つのアシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードを備え、またその少なくとも1つのアシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードは、有線リンクまたはワイヤレス・リンクを経由して基地局に接続され、本方法は、以下のステップ、すなわち、A.ユーザ機器と基地局との間のセルラー方式ネットワークにおける第1の制御チャネルを維持するステップであって、第1の制御チャネルは、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルの制御信号を基地局と交換するために使用される、維持するステップと、B.エミュレーション・データ・チャネルの制御信号を基地局と交換するステップと、D.アシスタント・ワイヤレス・ネットワークと、アシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードと基地局との間の有線リンクまたはワイヤレス・リンクとを経由して、基地局にユーザ機器を接続するエミュレーション・データ・チャネルを確立するステップと、E.エミュレーション・データ・チャネルを経由して基地局からデータを少なくとも受信する、またはユーザ機器に対してデータを送信するステップとを含む。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、ステップAの前に、以下のステップ、すなわち、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークに登録するための要求を基地局に対して送信するステップと、基地局の認証を受け入れるステップと、ユーザ機器が認証された後に、ステップA〜Eを実行するステップとが、さらに含まれる。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、ステップBは、具体的に、第1の制御チャネルを経由してエミュレーション・データ・チャネルの制御信号を基地局と交換するステップ、または基地局とエミュレーション・データ・チャネルの制御信号を交換するために使用される第2の制御チャネルを確立するステップであって、第2の制御チャネルは、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークと、アシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードと基地局との間の有線リンクまたはワイヤレス・リンクとを経由してユーザ機器を基地局に接続する、確立するステップを含む。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、ステップBとDとの間に、ステップC、すなわち、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルを経由して、かつ/またはエミュレーション・データ・チャネルを経由して、基地局からデータを受信し、または基地局に対してデータを送信するようにユーザ機器に指示するための命令を基地局から受信するステップが、さらに含まれ、そこでは命令が、エミュレーション・データ・チャネルを経由して基地局からデータを受信し、または基地局に対してデータを送信するようにユーザ機器に指示するときに、ステップDとEとが実行される。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、本方法はまた、ステップEの後に、以下のステップ、すなわち、F.第4の所定の条件が満たされるときに、エミュレーション・データ・チャネルを解放し、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルを経由して基地局からデータを受信する、または基地局に対してデータを送信するステップをさらに含み、第4の所定の条件は、以下の項目、すなわち、エミュレーション・データ・チャネルのチャネル品質が悪化している、ユーザ機器がアシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードから離れて移動している、ユーザ機器が高速で移動している、またはユーザ機器がエミュレーション・データ・チャネルを解放した、のうちの少なくとも1つの項目を含む。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、エミュレーション・データ・チャネルの制御信号は、以下の項目、すなわち、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークの登録管理情報、エミュレーション・データ・チャネルの確立および解放する情報、エミュレーション・データ・チャネルのタイミング情報、エミュレーション・データ・チャネルのトラフィック・バッファリング情報、エミュレーション・データ・チャネルのデータ伝送フォーマット、またはエミュレーション・データ・チャネルの基地局端およびユーザ機器端の識別情報のうちの少なくとも1つの項目を含む。
【0019】
本発明のさらなる一態様によれば、本発明は、基地局が優位を占めるユーザ機器との通信ネットワークの基地局におけるデータ伝送のための装置を提供しており、そこでは通信ネットワークは、セルラー方式ネットワークと、そのセルラー方式ネットワークに専用のアシスタント・ワイヤレス・ネットワークとを含み、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークは、少なくとも1つのアシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードを備え、少なくとも1つのアシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードは、有線リンクまたはワイヤレス・リンクを経由して基地局に接続され、本装置は、基地局とユーザ機器との間のセルラー方式ネットワークにいける第1の制御チャネルを維持するように構成された第1の維持デバイスであって、第1の制御チャネルは、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルの制御信号をユーザ機器と交換するために使用される第1の維持デバイスと、エミュレーション・データ・チャネルの制御信号をユーザ機器と交換するように構成された第1の交換デバイスと、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークと、アシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードと基地局との間の有線リンクまたはワイヤレス・リンクとを経由して、基地局をユーザ機器に接続するエミュレーション・データ・チャネルを確立するように構成された第1の確立デバイスと、エミュレーション・データ・チャネルを経由してユーザ機器からデータを少なくとも受信し、またはユーザ機器に対してデータを送信するように構成された第1の送信デバイスとを備える。
【0020】
本発明のさらに別の態様によれば、本発明は、ユーザ機器で優位を占める基地局との通信ネットワークのユーザ機器におけるデータ伝送のための装置を提供しており、そこでは通信ネットワークは、セルラー方式ネットワークと、そのセルラー方式ネットワークに専用のアシスタント・ワイヤレス・ネットワークとを含み、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークは、少なくとも1つのアシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードを備え、少なくとも1つのアシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードは、有線リンクまたはワイヤレス・リンクを経由して基地局に接続され、本装置は、ユーザ機器と基地局との間のセルラー方式ネットワークにおける第1の制御チャネルを維持するように構成された第2の維持デバイスであって、第1の制御チャネルは、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルの制御信号を基地局と交換するために使用される第2の維持デバイスと、エミュレーション・データ・チャネルの制御信号を基地局と交換するように構成された第2の交換デバイスと、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークと、アシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードと基地局との間の有線リンクまたはワイヤレス・リンクとを経由してユーザ機器を基地局に接続するエミュレーション・データ・チャネルを確立するように構成された第2の確立デバイスと、エミュレーション・データ・チャネルを経由して基地局からデータを少なくとも受信し、またはユーザ機器に対してデータを送信するように構成された第2の送信デバイスとを備える。
【0021】
本発明においては、同期チャネル、参照信号のための制御チャネル、HARQのための制御チャネルなど、セルラー方式ネットワークにおける基地局とユーザ機器との間の最初の制御チャネルを維持することにより、ユーザ機器は、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークを使用してデータを送信するときに、セルラー方式ネットワークにおいてサービス品質QoSを有することもできる。さらに、ハンドオーバ・オペレーションは、エミュレーション・データ・チャネルを確立または解放するときには必要とされない。それに応じて、ハンドオーバのための複雑なネットワーク制御と、管理メカニズムは必要とされず、またそれによってユーザ・エクスペリエンスはさらに強化される。例えば、エミュレーション・データ・チャネルが解放されるときに、ユーザ機器は、直接に戻って、セルラー方式ネットワーク・リソースを使用することができる。
【0022】
さらに、この問題解決手法においては、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークは、セルラー方式ネットワークに関連づけられ、またセルラー方式ネットワークがオフロードし、またデータを送信することを助ける。この問題解決手法を通して、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークにおける追加の周波数スペクトル・リソースが、セルラー方式ネットワークにおいてユーザ機器による使用のために導入される可能性があり、それによってセルラー方式ネットワークにおいてそれらのリソースを拡大している。それに応じて、より多くのリソースが、全体のシステムにおいて解放される可能性があり、オペレータは、より多くのトラフィックを導入することができるようになり、またそれと同時に、セルラー方式ネットワークにおける他のユーザのユーザ・エクスペリエンスが、強化される可能性がある。さらに、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークの設備投資(CAPEX:capital expenditures)と運用経費(OPEX:operational expenditures)との比較的低いコストに起因して、前記問題解決手法は、比較的実施することが簡単であり、また低コストである。
【0023】
さらに、この問題解決手法は、コア・ネットワークについてトランスペアレントである。ネットワークに対するその修正は、各セルの内部に制限され、またコア・ネットワークに影響を及ぼさない。例えば、いくつかのセルが容量を増大させられる必要があるが、他のセルが、その必要がないときに、この問題解決手法は、全体のネットワークをアップグレードせずに、そのような要件を有するセルの上で単に実施されるにすぎない可能性がある。それに応じて、本問題解決手法は、セルラー方式ネットワークのスループットを増大させる際に非常に柔軟である。
【0024】
さらに、ユーザ機器の登録および認証は、ラップトップなど、セルラー方式ネットワークの中の無認可のユーザ機器が、アシスタント・ネットワーク・リソースを使用しないようにすることができる。さらに、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークにおけるユーザ機器の登録と、ユーザ機器の後続の認証とは、ユーザ機器と、それによって使用されるアシスタント・ワイヤレス・ネットワークとの間の関係を確立することができ、それによってオペレータが、ユーザ機器の特定のステータスを知ることを容易にしており、その結果、それらは、後続のオペレーションと、課金オペレーションとを実施することができる。
【0025】
さらに、エミュレーション・データ・チャネルの制御信号を送信することはまた、いくつかのリソースを占有し、それゆえに、エミュレーション・データ・チャネルの制御信号をユーザ機器と交換するために使用される第2の制御チャネルが、確立されるときに、セルラー方式ネットワークのエア・インターフェースにおけるトラフィック圧力は、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークを経由してエミュレーション・データ・チャネルの信号をユーザ機器と交換することによりさらに軽減される可能性もある。
【0026】
そのような問題解決手法により、基地局は、セルラー方式ネットワークと、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークとのステータス情報に基づいて、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルとエミュレーション・データ・チャネルとを簡単に選択し、また使用することができる。例えば、遅延の影響を受けやすいトラフィックについてのセルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルと、遅延の影響を受けにくいトラフィックについてのエミュレーション・データ・チャネルとを選択することができる。例えば、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルが、過負荷であり、または高いパケット損失レートや低SINRなど、チャネル品質においてあまり満足できるものでなく、またサービス品質QoS要件を満たすことができないときに、基地局は、データ伝送のためのエミュレーション・データ・チャネルを確立することを選択することができる。しかしながら、例えば、セルラー方式ネットワークが、通常の作業負荷を回復するときに、基地局は、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルを経由してデータを送信することを再選択することができる。それに応じて、本解決方法は、より柔軟にサービス品質QoSを保証し、またリソースの利用効率を向上させる。
【0027】
図面を参照することにより、非限定的な実施形態の以下の詳細な説明を読むときに、本発明の他の特徴、目的および利点が、より明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0029】
それらの図面においては、異なる図全体を通しての同一の、または類似した参照番号は、同一の、または対応するコンポーネントまたは特徴を意味している。
【0030】
図3は、本発明の一実施形態による、エミュレーション・データ・チャネルを用いたデータ伝送を示す概略図を示すものである。
【0031】
本説明においては、WiFiネットワークが、例証のためのアシスタント・ネットワークの一例として使用されるが、しかしながら、当業者なら、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークが、WiFiネットワーク、ジグビー・ネットワーク、ブルートゥース・ネットワーク、またはそれらの組合せのうちの任意の1つを備えることができることを理解すべきである。本説明におけるユーザ機器は、例えば、デュアル・モード機能を有するモバイル電話とすることができ、このモバイル電話により、セルラー方式ネットワークは、アクセスすることができる。さらに、ブルートゥース・ネットワークやWiFiネットワークなど、免許不要の周波数スペクトル・リソースは、そのモバイル電話のインターフェースを経由して使用される可能性もある。しかしながら、当業者なら、タブレット・コンピュータやラップトップなど、他の類似した装置もまた適用可能であることを理解すべきである。
【0032】
図に示されるように、本発明による、セルラー方式ネットワークについてのオフロード問題解決手法は、ワイヤレス・アクセス・ネットワークとコア・ネットワークとにおける代わりに、3GPPのエア・インターフェースにおいてトラフィック圧力問題を解決することに適用される。基地局は、それが、3GPPデータ・チャネル(黒矢印によって示されるような)をスケジュールし、また管理するときに、WiFiネットワークを管理し、また制御し、またエミュレーション・データ・チャネルをスケジュールし、また管理する。WiFiネットワークは、基地局についての専用のネットワークであり、その結果、WiFiアクセス・ネットワークは、3GPPアクセス・ネットワークとより緊密に連携することができる。
【0033】
基地局は、例えば、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルと、エミュレーション・データ・チャネルとのチャネル品質、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルと、エミュレーション・データ・チャネルとの間の負荷状態、トラフィックのデータ・タイプ、トラフィックのサービス品質、またはユーザ機器の消費電力に基づいて、任意のチャネルに合わせてトラフィックをスケジュールすることができる。例えば、セルラー方式ネットワークの作業負荷が、低いときに、基地局は、3GPPネットワークに合わせてすべてのトラフィックをスケジュールし、またすべてのWiFiアクセス・ポイントを閉じて、消費電力を低減させることができる。しかしながら、セルラー方式ネットワークの作業負荷が、高いか、またはチャネル品質が劣っているときに、基地局は、WiFiネットワークに合わせて関連のあるトラフィックをスケジュールして、WiFiネットワークにおいてリソースに役に立ち、またセルラー方式ネットワークの上の圧力を軽減することができる。本問題解決手法は、コア・ネットワークに対してトランスペアレントである。ネットワークに対するその修正は、各セルの内部に制限され、またコア・ネットワークに影響を及ぼすことはない。
【0034】
図4は、本発明の一実施形態による、アシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードを有するセルラー方式ネットワークの構造の概略図を示すものである。
【0035】
図に示されるように、セルラー方式ネットワーク基地局30は、セルラー方式ネットワーク基地局30の制御の下のドメインの内部で、エミュレーション・チャネル制御装置31を有しており、また4つのWiFiアクセス・ノード32、33、34および35を有している。アクセス・ノード32、33、34および35は、基地局の中で一体化される可能性があり、また高トラフィック量を有するエリアやより多くのユーザ機器を有するエリアなど、セルラー方式ネットワークの他のエリアにおいて配置される可能性もある。これらのノード32、33、34および35は、ファイバやケーブルなどの有線リンクを経由してセルラー方式ネットワーク基地局30に接続される。代わりに、当業者なら、これらのノードは、ワイヤレス・メッシュなどのワイヤレス・リンクを経由してセルラー方式ネットワーク基地局30に接続される可能性もあることを理解すべきである。これらのWiFiアクセス・ノード32、33、34および35は、それぞれのWiFiカバレッジをそれぞれ形成し、またそれによってセルラー方式ネットワークに専用のアシスタント・ワイヤレス・ネットワークをそれぞれ構成する。
【0036】
図3は、4つのWiFiアクセス・ノードを示しているが、当業者は、アクセス・ノードの数と、配置された位置とは、実際の必要性に従って任意に調整され得ることを理解すべきである。
【0037】
例えば、ワイヤレス・ネットワーク・インターフェースを有するユーザ機器36が、WiFiネットワーク・アクセス・ノード33に近いときに、ユーザ機器36は、WiFiネットワーク・リソースを使用して、基地局30とデータを通信し、またそれによってWiFiネットワークと、基地局30を有するWiFiネットワーク・アクセス・ノード33との間の接続37を経由してセルラー方式ネットワーク基地局30とのエミュレーション・データ・チャネルを確立することができる。セルラー方式ネットワーク基地局30の中のエミュレーション・チャネル制御装置31は、エミュレーション・データ・チャネルを制御し、管理し、またセルラー方式ネットワークと、WiFiネットワークなど、それに専用のアシスタント・ワイヤレス・ネットワークとの間のブリッジとして機能する。同様に、ユーザ機器36はまた、対応する制御装置を所有しており、この対応する制御装置は、セルラー方式ネットワークと、WiFiネットワークなど、それに専用のアシスタント・ワイヤレス・ネットワークとの間のブリッジとして機能する。制御装置は、例えば、ユーザ機器にソフトウェアをインストールすることにより、実施されることもある。同様に、ユーザ機器が、他のWiFiネットワーク・アクセス・ノードに近いときに、類似したオペレーションが、基地局30とデータを通信するように実行されることもある。
【0038】
セルラー方式ネットワークの観点から、エミュレーション・データ・チャネルは、ほとんど、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネル(PDSCHやPUSCHなど)を有する同一の特徴および機能を有しているが、しかしながら、エミュレーション・データ・チャネルは、セルラー方式ネットワークにおいて、限られた周波数スペクトル・リソースを消費しない。PSCHまたはPUSCHの中のデータ・ユニットは、エミュレーション・データ・チャネルにおいてトランスペアレントに送信され、対照的に、エミュレーション・データ・チャネルを使用して、データを送信するときには、同期チャネル、参照信号のための制御チャネル、HARQのための制御チャネルなど、セルラー方式ネットワークにおけるすべての制御チャネルは、免許が必要な周波数帯域において維持され、また機能し続ける。それゆえに、エミュレーション・データ・チャネルを確立しており、または解放している間のハンドオーバ・オペレーションは、回避され、またユーザ・エクスペリエンスは、改善される。
【0039】
図5は、本発明の一実施形態による、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルを経由してセルラー方式ネットワークのデータ・チャネルの中のデータをユーザ機器に対してバイパスすることによるダウンリンク・アシスタント伝送を示す概略図を示すものである。
【0040】
図5に示されるように、左側の上のブロックは、基地局側の上で送信するデータの概略図を示すものである。ブロックは、WiFiドメインと、セルラー方式ネットワーク・ドメインとから構成されるが、右側の上のブロックは、ユーザ機器側の上で受信するデータの概略図を示しており、このユーザ機器側もまた、WiFiドメインと、セルラー方式ネットワーク・ドメインとから構成される。
【0041】
ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルが、基地局によって使用されて、ユーザ機器に対してデータを送信するときには、基地局側の上でセルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルを経由して最初に送信されるデータ(破線によって示されるような)は、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルに対してバイパスされることになり、またそれによってユーザ機器に送信されるが、ユーザ機器はまた、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルを経由してデータを受信し、またそれによってセルラー方式ネットワーク・ドメインの中の最初に占有されたリソースは、解放され、またエア・インターフェースにおけるトラフィック圧力は、軽減される。このプロセス中に、同期チャネル、参照信号のための制御チャネル、HARQのための制御チャネルなど、セルラー方式ネットワークにおける制御チャネルは、WiFiネットワークへとバイパスされることはないが、依然としてセルラー方式ネットワークにおいて維持される。別の態様においては、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークの登録管理情報、エミュレーション・データ・チャネルの確立する情報および解放する情報、エミュレーション・データ・チャネルのタイミング情報、エミュレーション・データ・チャネルのトラフィック・バッファリング情報、エミュレーション・データ・チャネルのデータ伝送フォーマット、エミュレーション・データ・チャネルの基地局端およびユーザ機器端の識別情報(宛先アドレス情報、MACアドレス情報、ソース・アドレス情報など)およびスケジューリング・コマンド情報(送信データのサイズ、タイム・スロット、伝送のためのフォーマットおよび符号化など)など、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルのための制御信号は、セルラー方式ネットワークにおいて制御チャネルを経由して送信される。それゆえに、セルラー方式ネットワークの中の制御チャネルは、全体のプロセス中に、常に存在する。それに応じて、ハンドオーバ・プロセスは、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルの確立中に必要とされない。ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルが、使用されるときに、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルが、最初のセルラー方式ネットワークにおいて制御チャネルを与えられるので、サービス品質QoSが、保証される。別の態様においては、コア・ネットワークは、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルの存在を感知することができない。
【0042】
図6は、本発明の別の実施形態による、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルを経由してセルラー方式ネットワークのデータ・チャネルの中のデータをユーザ機器に対してバイパスすることによるダウンリンク・アシスタント伝送を示す概略図を示すものである。
【0043】
図6に示されるように、左側の上のブロックは、基地局側の上で送信するデータの概略図を示している。ブロックは、WiFiドメインと、セルラー方式ネットワーク・ドメインとから構成されるが、右側の上のブロックは、ユーザ機器側の上で受信するデータの概略図を示しており、このブロックもまた、WiFiドメインと、セルラー方式ネットワーク・ドメインとから構成される。
【0044】
図5における説明と同様に、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルが、基地局によって使用されて、ユーザ機器に対してデータを送信するときに、基地局側の上の(点線によって示されるような)セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルを経由して最初に送信されるデータは、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルに対してバイパスされ、またそれによってユーザ機器に対して送信されることになるが、ユーザ機器はまた、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルを経由してデータを受信し、またそれによってセルラー方式ネットワーク・ドメインにおける最初に占有されたリソースは、解放され、またエア・インターフェースにおけるトラフィック圧力は、軽減される。このプロセス中に、同期チャネル、参照信号のための制御チャネル、HARQのための制御チャネルなど、セルラー方式ネットワークにおける制御チャネルは、WiFiネットワークへとバイパスされることはないが、依然としてセルラー方式ネットワークにおいて維持される。
【0045】
しかしながら、
図5とは異なっているものは、
図6に示されるように、専用の制御チャネル(すなわち、第2の制御チャネル)が、WiFiドメインにおけるダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルのために確立されることにあり、このダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルは、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークの登録管理情報、エミュレーション・データ・チャネルの確立する情報および解放する情報、エミュレーション・データ・チャネルのタイミング情報、エミュレーション・データ・チャネルのトラフィック・バッファリング情報、エミュレーション・データ・チャネルのデータ伝送フォーマット、エミュレーション・データ・チャネルの基地局端およびユーザ機器端の識別情報(宛先アドレス情報、MACアドレス情報、ソース・アドレス情報など)およびスケジューリング・コマンド情報(送信データのサイズ、タイム・スロット、伝送のためのフォーマットおよび符号化など)など、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルの制御信号をユーザ機器と交換するために使用される。ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルと同様に、専用の制御チャネルはまた、(
図4に示されるように)アシスタント・ワイヤレス・ネットワークと、アシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードと基地局との間の有線リンクまたはワイヤレス・リンクとを経由して、基地局をユーザ機器に接続する。エミュレーション・データ・チャネルの制御信号を送信することはまた、いくつかのリソースを占有し、したがって、専用の制御チャネルが、エミュレーション・データ・チャネルのために確立されるときに、セルラー方式ネットワークのエア・インターフェースにおけるトラフィック圧力は、さらに、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークを経由してエミュレーション・データ・チャネルの信号をユーザ機器と交換することにより軽減される可能性がある。
【0046】
図7は、本発明の一実施形態による、アップリンク・エミュレーション・データ・チャネルを経由してセルラー方式ネットワークのデータ・チャネルの中のデータを基地局に対してバイパスすることによるアップリンク・アシスタント伝送を示す概略図を示すものである。
【0047】
図7に示されるように、左側の上のブロックは、基地局側の上で受信するデータの概略図を示している。ブロックは、WiFiドメインと、セルラー方式ネットワーク・ドメインとから構成されるが、右側の上のブロックは、ユーザ機器側の上で送信するデータの概略図を示しており、このブロックもまた、WiFiドメインと、セルラー方式ネットワーク・ドメインとから構成される。
【0048】
アップリンク・エミュレーション・データ・チャネルが、基地局によって使用されて、ユーザ機器からデータを受信するときに、ユーザ機器側の上の(点線によって示されるような)セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルを経由して最初に送信されるデータは、アップリンク・エミュレーション・データ・チャネルに対してバイパスされ、またそれによって基地局に対して送信されることになるが、基地局はまた、アップリンク・エミュレーション・データ・チャネルを経由してデータを受信し、またそれによってセルラー方式ネットワーク・ドメインにおける最初に占有されたリソースは、解放され、またエア・インターフェースにおけるトラフィック圧力は、軽減される。このプロセス中に、同期チャネル、参照信号のための制御チャネル、HARQのための制御チャネルなど、セルラー方式ネットワークにおける制御チャネルは、WiFiネットワークへとバイパスされることはないが、依然としてセルラー方式ネットワークにおいて維持される。別の態様においては、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークの登録管理情報、エミュレーション・データ・チャネルの確立する情報および解放する情報、エミュレーション・データ・チャネルのタイミング情報、エミュレーション・データ・チャネルのトラフィック・バッファリング情報、エミュレーション・データ・チャネルのデータ伝送フォーマット、エミュレーション・データ・チャネルの基地局端およびユーザ機器端の識別情報(宛先アドレス情報、MACアドレス情報、ソース・アドレス情報など)およびスケジューリング・コマンド情報(送信データのサイズ、タイム・スロット、伝送のためのフォーマットおよび符号化など)など、アップリンク・エミュレーション・データ・チャネルのための制御信号は、セルラー方式ネットワークにおいて制御チャネルを経由して送信される。したがって、セルラー方式ネットワークにおける制御チャネルは、全体のプロセス中に常に存在する。それに応じて、ハンドオーバ・プロセスは、アップリンク・エミュレーション・データ・チャネルの確立中に必要とはされない。アップリンク・エミュレーション・データ・チャネルが、使用されるときに、アップリンク・エミュレーション・データ・チャネルが、最初のセルラー方式ネットワークにおいて制御チャネルを与えられるので、サービス品質QoSが、保証される。別の態様においては、コア・ネットワークは、アップリンク・エミュレーション・データ・チャネルの存在を感知することができない。
【0049】
図8は、本発明の別の実施形態による、アップリンク・エミュレーション・データ・チャネルを経由してセルラー方式ネットワークのデータ・チャネルの中のデータを基地局に対してバイパスすることによるアップリンク・アシスタント伝送を示す概略図を示すものである。
【0050】
図8に示されるように、左側の上のブロックは、基地局側の上で受信するデータの概略図を示している。ブロックは、WiFiドメインと、セルラー方式ネットワーク・ドメインとから構成されるが、右側の上のブロックは、ユーザ機器側の上で送信するデータの概略図を示しており、このブロックもまた、WiFiドメインと、セルラー方式ネットワーク・ドメインとから構成される。
【0051】
図7の説明と同様に、アップリンク・エミュレーション・データ・チャネルが、基地局によって使用されて、ユーザ機器からデータを受信するときに、ユーザ機器側の上の(点線によって示されるような)セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルを経由して最初に送信されるデータは、アップリンク・エミュレーション・データ・チャネルに対してバイパスされ、またそれによって基地局に対して送信されることになるが、基地局はまた、アップリンク・エミュレーション・データ・チャネルを経由してデータを受信し、またそれによってセルラー方式ネットワーク・ドメインにおける最初に占有されたリソースは、解放され、またエア・インターフェースにおけるトラフィック圧力は、軽減される。そのようなプロセス中に、同期チャネル、参照信号のための制御チャネル、HARQのための制御チャネルなど、セルラー方式ネットワークにおける制御チャネルは、WiFiネットワークへとバイパスされることはないが、セルラー方式ネットワークにおいて維持される。
【0052】
しかしながら、
図7とは異なっているものは、
図8に示されるように、専用の制御チャネル(すなわち、第2の制御チャネル)が、WiFiドメインにおけるアップリンク・エミュレーション・データ・チャネルのために確立されることにあり、このアップリンク・エミュレーション・データ・チャネルは、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークの登録管理情報、エミュレーション・データ・チャネルの確立する情報および解放する情報、エミュレーション・データ・チャネルのタイミング情報、エミュレーション・データ・チャネルのトラフィック・バッファリング情報、エミュレーション・データ・チャネルのデータ伝送フォーマット、エミュレーション・データ・チャネルの基地局端およびユーザ機器端の識別情報(宛先アドレス情報、MACアドレス情報、ソース・アドレス情報など)およびスケジューリング・コマンド情報(送信データのサイズ、タイム・スロット、伝送のためのフォーマットおよび符号化など)など、アップリンク・エミュレーション・データ・チャネルの制御信号をユーザ機器と交換するために使用される。アップリンク・エミュレーション・データ・チャネルと同様に、専用の制御チャネルはまた、(
図4に示されるように)アシスタント・ワイヤレス・ネットワークと、アシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードと基地局との間の有線リンクまたはワイヤレス・リンクとを経由して、基地局をユーザ機器に接続する。エミュレーション・データ・チャネルの制御信号を送信することはまた、いくつかのリソースを占有し、したがって、専用の制御チャネルが、エミュレーション・データ・チャネルのために確立されるときに、セルラー方式ネットワークのエア・インターフェースにおけるトラフィック圧力は、さらに、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークを経由してエミュレーション・データ・チャネルの信号をユーザ機器と交換することにより軽減される可能性がある。
【0053】
図9は、本発明のさらに別のじっしによる、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルと、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルとを使用することによるハイブリッド伝送を示す概略図を示すものである。
【0054】
図9に示されるように、左側の上のブロックは、基地局側の上で送信するデータの概略図を示している。ブロックは、WiFiドメインと、セルラー方式ネットワーク・ドメインとから構成されるが、右側の上のブロックは、ユーザ機器側の上で受信するデータの概略図を示しており、このブロックもまた、WiFiドメインと、セルラー方式ネットワーク・ドメインとから構成される。さらに、本実施形態においては、専用の制御チャネルが、WiFiドメインにおいて、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルを制御するように構成されている。
【0055】
基地局は、トラフィック・データ・タイプに基づいて、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルを経由してユーザ機器に対してデータを送信すべきか、またはセルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルを経由してユーザ機器に対してデータを送信すべきかを選択することができる。例えば、Ftp、電子メール、ウェブなど、遅延の影響を受けにくいトラフィック・データは、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルを経由してユーザ機器に対して送信される可能性があるが、オーディオ・トラフィックやビデオ・トラフィックなど、遅延の影響を受けやすいトラフィック・データは、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルを経由してユーザ機器に対して送信される可能性がある。それゆえに、異なるトラフィック・データのサービス品質QoSは、保証され、また本問題解決手法の柔軟性はまた、増大される。
【0056】
さらに、
図9において、説明されていない、または詳細に説明されていない様々な部分とデータ伝送プロセスとは、
図6において対応して説明される同じ部分または類似した部分の特徴と、データ伝送プロセスと整合しており、これらは、本明細書において詳細に説明されないであろう。
【0057】
当業者なら、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルのために使用される専用の制御チャネルが、構成されない場合に、ハイブリッド伝送・モードが、依然として実現可能であることを理解すべきである。さらに、アップリンク・エミュレーション・データ・チャネルと、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルとが、ハイブリッド伝送のために使用されるときに、プロセスは、ダウンリンク・エミュレーション・データ・チャネルと、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルとを使用することによるハイブリッド伝送に類似しており、それゆえに、それは、本明細書において詳しく述べられないであろう。
【0058】
図10は、本発明の一実施形態による、基地局側と、ユーザ機器側との両方についての機能のブロック図を示すものである。
【0059】
図10の左側は、基地局側の上の機能ブロック図を示すものであり、また
図10の右側は、ユーザ機器側の上の機能ブロック図を示すものである。
【0060】
本実施形態においては、エミュレーション・データ・チャネル101は、物理レイヤの上で構築される。基地局またはユーザ端末の観点からは、ユーザ機器は、セルラー方式ネットワークを経由してネットワークにアクセスするが、しかしながら、基地局またはユーザ端末の物理レイヤの観点からは、ユーザ機器は、WiFiネットワークを経由してネットワークにアクセスする。図に示されるように、基地局は、エミュレーション・チャネル制御装置102を有しているが、ユーザ機器はまた、ピア制御装置103を有しており、このピア制御装置は、基地局においてエミュレーション・チャネル制御装置102によって実施されるこれらの機能に対応する類似した機能を実施する。さらに、基地局におけるエミュレーション・チャネル制御装置102と、ユーザ機器における制御装置103とは、データ・リンク・レイヤなど、より高位のレイヤに対して物理レイヤの中の特定のメカニズムを隠し、例えば、ユーザ機器は、WiFiを経由してネットワークにアクセスしている。
【0061】
別の態様においては、図に示されるように、セルラー方式ネットワークにおける制御チャネルは、依然としてセルラー方式ネットワークを経由して基地局と、ユーザ機器との間で確立され、これにより、ユーザ機器は、データ伝送のためにWiFiネットワークを使用するときに、セルラー方式ネットワークのサービス品質QoSを有することができるようになり、またハンドオーバ・オペレーションは、エミュレーション・データ・チャネル101の確立中または解放中に、必要とされない。
【0062】
図10の左側に示されるように、基地局の中のエミュレーション・チャネル制御装置102は、以下のモジュール、すなわち、接続制御104と、登録管理105と、認証証明書管理106と、選択スケジューリング107と、チャネルのマッピングおよび転送108とを備える。ユーザ機器の中の制御装置103は、接続制御109と、登録管理110と、認証証明書交換111と、チャネルのマッピングおよび転送112とを備える。
【0063】
そこでは基地局側の上で、エミュレーション・チャネル制御装置102の中の接続制御104は、ユーザ機器とのエミュレーション・データ・チャネルを確立し、または解放するために使用される。同様に、ユーザ機器側の上では、制御装置103の中の接続制御109は、基地局とのエミュレーション・データ・チャネルを確立し、または解放するために使用される。
【0064】
基地局の中の登録管理105は、ユーザ機器の中の登録管理110と連携して、WiFiネットワークとのユーザ機器の登録を達成する。例えば、ユーザ機器は、電話番号や無線ネットワーク一時的アイデンティティ(RNTI:Radio Network Temporary Identity)など、その識別情報によって登録することができるのに対して、基地局の中の登録管理105は、ユーザ機器の登録を受け入れるべきか否かを決定する。
【0065】
基地局側の上の認証証明書管理106は、ユーザ機器側の上の認証証明書交換111と連携してユーザ機器の認証を達成して、ユーザ機器が、WiFiネットワーク・リソースを使用できるようにする。セルラー方式ネットワークに専用のWiFiネットワークの認証のために、セルラー方式ネットワーク・ドメインにおける最初の認証する方法が、依然として使用され、またそれによって新しい認証証明書が、導入されないことになり、これは、ユーザ機器側の上の認証証明書交換111によって達成される可能性がある。
【0066】
例えば、基地局側の上では、認証証明書は、コア・ネットワークから取得される可能性があるのに対して、ユーザ機器側の上では、認証証明書は、SIMカードから取得される可能性がある。ユーザ機器の登録と認証とを通してそれによって使用される、ユーザ機器と、WiFiネットワークとの間の接続が、確立される可能性があり、それによってオペレータが、トラフィック量を算出し、またリアル・タイム・データを取得することを容易にしている。ワイヤレス・ネットワーク・ドメインにおける802.1xプロトコルは、依然としてワイヤレス・ネットワークのための認証プロトコルとして使用される可能性がある。
【0067】
基地局側の上の選択スケジューリング107は、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルと、エミュレーション・データ・チャネルとのデータ・スケジューリングおよび使用についての全体的な構成の役割を担っている。例えば、選択スケジューリング107は、遅延の影響を受けやすいトラフィックのためのセルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルと、遅延の影響を受けにくいトラフィックのためのエミュレーション・データ・チャネルとを選択することができる。同様に、選択スケジューリング107は、チャネル品質と、セルラー方式ネットワークとWiFiネットワークとの間の負荷バランスと、ユーザ機器の消費電力などとに基づいて、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルを使用すべきか、またはエミュレーション・データ・チャネルを使用すべきかを選択することができる。
【0068】
基地局側の上のチャネルのマッピングおよび転送108は、ユーザ機器側の上のチャネルのマッピングおよび転送112と連携して、データ・リンクを確立する。WiFiドメインにおけるMACアドレスと、セルラー方式ネットワーク・ドメインにおけるRNTIとの間のマッピング関係は、基地局側の上のチャネルのマッピングおよび転送108と、ユーザ機器側の上のチャネルのマッピングおよび転送112とを使用することにより確立される可能性がある。このマッピング関係を用いて、基地局は、どのようにして、正しいエミュレーション・データ・チャネルを経由して、セルラー方式ネットワークの中のデータを正しいユーザ機器に対して送信すべきかを知ることができ、またユーザ機器は、どのようにして、正しいエミュレーション・データ・チャネルを経由して、セルラー方式ネットワークの中のデータを基地局に対して送信すべきかを知ることができる。例えば、基地局側の上のダウンリンク伝送に関しては、エミュレーション・データ・チャネルを使用して、データをユーザ機器に対して送信するときに、同じユーザ機器を対象とする異なるトラフィック(Ftp、ウェブなど)では、これらのトラフィックによって使用される、セルラー方式ネットワークにおける異なるデータ・チャネル(すなわち、LTEデータ・チャネル)は、エミュレーション・データ・チャネルに1つずつ対応するべきである。次いで、そのような対応関係に基づいて、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルにおいて最初に送信されるデータは、対応するエミュレーション・データ・チャネルに対して転送され、また正しいエミュレーション・データ・チャネルを経由してユーザ機器に対して送信され、この正しいエミュレーション・データ・チャネルは、チャネルのマッピングおよび転送108によって実施される可能性がある。さらに、WiFiリソースは、複数のユーザ機器によって同時に使用され、すなわち、エミュレーション・データ・チャネルを使用して、基地局とデータを通信し、それゆえに、チャネルのマッピングおよび転送108によって確立されるマッピング関係は、異なるユーザ機器について最初のLTEデータ・チャネルに対応する正しいエミュレーション・データ・チャネルを決定することもでき、またそれによってデータ伝送の正しさが、保証される可能性がある。しかしながら、ユーザ機器側の上では、エミュレーション・データ・チャネルを使用して基地局からデータを受信するときには、ユーザ機器が、同時に異なるトラフィック(Ftp、ウェブなど)を有し、またそれによってセルラー方式ネットワークにおける複数のデータ・チャネルを有することができるので、ユーザ機器側の上のチャネルのマッピングおよび転送112を使用して、エミュレーション・データ・チャネルと、セルラー方式ネットワークにおけるこれらの複数のデータ・チャネルとの間の対応関係を決定し、またその対応関係に基づいて、エミュレーション・データ・チャネルを経由してセルラー方式ネットワークにおける対応する正しいデータ・チャネルに対して、基地局から受信されるデータを正しく転送することができ、このようにして、データ受信は、完了される。アップリンク伝送に関しては、基地局側の上のチャネルのマッピングおよび転送108と、ユーザ機器側の上のチャネルのマッピングおよび転送112とは、アップリンク伝送と類似した逆のプロセスを実行し、これについては、本明細書において詳しく述べられないであろう。
【0069】
図10から分かるように、WiFiドメインにおける、エミュレーション・データ・チャネル101を経由して実施されるデータ伝送は、依然として、802.11 MACプロトコルと、802.11x PHYプロトコルとを使用することができる。
【0070】
図11は、本発明の別の実施形態によるエミュレーション・データ・チャネルの経路を示す概略図を示すものである。図に示されるように、
図11は、基地局側とユーザ機器側との両方の上のプロトコル・スタックを示す概略図を示しており、そこでは、点線は、セルラー方式ネットワークにおける最初のデータ・チャネルの経路を示しており、また実線は、エミュレーション・データ・チャネルの経路を示している。
【0071】
いくつかの以上の実施形態においては、エミュレーション・データ・チャネルは、物理レイヤの上で確立される。しかしながら、本発明のこの実施形態によれば、本発明の応用の範囲は、第2のレイヤ(データ・リンク・レイヤ(PDCPサブレイヤ、RLCサブレイヤおよびMACサブレイヤ))に対して拡張される可能性があり、すなわち、エミュレーション・データ・チャネルは、第2のレイヤの上で確立される可能性がある。LTEプロトコルは、無線ベアラ、論理チャネル、伝送チャネルなど、第2のレイヤにおける複数のエンド・ツー・エンド・チャネルを規定する。それゆえに、エミュレーション・データ・チャネルを使用して、これらのチャネルをエミュレートすることができ、また第2のレイヤにおけるデータ信号および/または制御信号は、エミュレーション・データ・チャネルに対してバイパスされて、その負荷を軽減することができる。
【0072】
例えば、図に示されるように、エミュレーション・データ・チャネルは、WiFiの第2のレイヤと、セルラー方式ネットワークの第2のレイヤとをブリッジすることにより、第2のレイヤにおいて構成される可能性があり、またブリッジング(bridging)は、ソフトウェアによって実施される可能性があり、またセルラー方式ネットワーク・ドメインと、WiFiドメインとの間のブリッジとして機能して、エミュレーション・データ・チャネルを実施する。
【0073】
エミュレーション・データ・チャネルは、MACサブレイヤにおいて動作して、伝送チャネルをエミュレートすることができることが好ましい。代わりに、エミュレーション・データ・チャネルは、PDCPサブレイヤにおいて動作して、無線ベアラをエミュレートすることもできる。
【0074】
MACサブレイヤおよびPDCPサブレイヤにおいてエミュレーション・データ・チャネルを使用した、基地局と、ユーザ機器との間のデータ伝送のためのプロセスおよび手段は、上記で述べられるように物理レイヤにおいてエミュレーション・データ・チャネルを使用した、データ伝送のためのこれらのプロセスおよび手段に類似しており、これは、本明細書においては詳しく述べられないであろう。さらに、当業者なら、上記の類似した方法によって、専用の制御チャネルが、WiFiの第2のレイヤと、セルラー方式ネットワークの第2のレイヤとの間に確立されて、エミュレーション・データ・チャネルを制御することもできることを理解すべきである。
【0075】
エミュレーション・データ・チャネルを第2のレイヤへと拡張することは、チップセットを変更することを回避することができ、また本発明の応用分野は、このようにして拡大される。
【0076】
図12は、本発明の一実施形態によるシステム方法のフロー・チャートを示すものである。
【0077】
図に示されるように、ステップS100において、アシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードの近くに位置するユーザ機器が、WiFiネットワークなどのアシスタント・ワイヤレス・ネットワークを使用して、基地局とデータを通信する必要があるときに、ユーザ機器は、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークに登録するための要求を基地局に対して送信し、例えば、その要求は、そのモバイル電話番号、RNTIなどの識別情報を含むことができる。
【0078】
ステップS101において、基地局は、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークに登録するための要求をユーザ機器から受信し、またその要求を受け入れるべきか否かを決定する。ステップS102において、基地局は、ユーザ機器を認証して、ユーザ機器が、重要な認証証明書を使用することができるどうかなど、アシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・リソースを使用することが認可されるかどうかを決定する。
【0079】
ユーザ機器が、基地局によって認証されるときに、ユーザ機器は、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークのリソースを使用することができる。当業者なら、いくつかの代替的な実施形態においては、例えば、基地局が、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークを使用してユーザ機器とデータを通信することを開始するときには、ステップS100〜S102は、スキップされ得ることを理解すべきである。自由なアシスタント・ワイヤレス・ネットワークが提供されるときなど、認証または登録が、必要とされないときには、ステップS100〜S102は、スキップされる可能性もある。
【0080】
ステップS103において、同期チャネル、参照信号のための制御チャネル、HARQのための制御チャネルなど、セルラー方式ネットワークにおける、基地局とユーザ機器との間の制御チャネルが、維持されて、ユーザ機器は、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークを使用してデータを送信するときに、セルラー方式ネットワークにおいてサービス品質QoSを有することができるようになり、また、エミュレーション・データ・チャネルについて確立し、または解放する際に、ユーザ機器がハンドオーバ・オペレーションなしで済むようにし、またそれによってハンドオーバのために使用される複雑なネットワーク制御メカニズムと、管理メカニズムとは、必要とされず、またユーザ・エクスペリエンスは、さらに強化される。
【0081】
ステップS104において、専用の制御チャネルは、エミュレーション・データ・チャネルが、アシスタント・ワイヤレス・ネットワークの登録管理情報、エミュレーション・データ・チャネルの確立する情報および解放する情報、エミュレーション・データ・チャネルのタイミング情報、エミュレーション・データ・チャネルのトラフィック・バッファリング情報、エミュレーション・データ・チャネルのデータ伝送フォーマット、エミュレーション・データ・チャネルの基地局端およびユーザ機器端の識別情報(宛先アドレス情報、MACアドレス情報、ソース・アドレス情報など)およびスケジューリング・コマンド情報(送信データのサイズ、タイム・スロット、伝送のためのフォーマットおよび符号化など)など、エミュレーション・データ・チャネルの制御信号をユーザ機器と交換するために確立される。
【0082】
しかしながら、セルラー方式ネットワークにおける最初の制御チャネルを使用して、上記の制御信号を送信するときには、ステップS104は、スキップされる可能性がある。
【0083】
ステップS105において、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルと、エミュレーション・データ・チャネルとのチャネル品質、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルとエミュレーション・データ・チャネルとの間の負荷状態、トラフィックのデータ・タイプ、トラフィックのサービス品質、ユーザ機器の消費電力など、リアル・タイムの状態に基づいて、基地局は、エミュレーション・データ・チャネルを経由してデータを送信すべきかどうか、またはエミュレーション・データ・チャネルを経由して特定のトラフィック・データを送信すべきかどうか、あるいは
図9などに示されるハイブリッド伝送を実施すべきかどうかを決定し、またユーザ機器に対して基地局の選択結果を示す命令を送信し、またユーザ機器は、その命令に基づいて対応する後続のオペレーションを実施する。
【0084】
基地局が、エミュレーション・データ・チャネルを経由してデータを送信することを決定するときに、ステップS106が、実行され、このステップは、基地局と、ユーザ機器との間のエミュレーション・データ・チャネルを確立することである。
【0085】
ステップS107において、基地局は、エミュレーション・データ・チャネルを経由してユーザ機器とデータを通信する。
【0086】
しかしながら、基地局が、データ伝送のためにエミュレーション・データ・チャネルを使用しないことを決定するときに、ステップS106とS107とが、スキップされ、また単にステップS108が、実行されるにすぎず、すなわち、セルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルを経由してデータを送信する。
【0087】
基地局が、データ伝送のためにエミュレーション・データ・チャネルを使用することを決定するときに、基地局は、リアル・タイムで様々な所定の条件を、例えば、セルラー方式ネットワーク・リソースが、十分であるかどうか、エミュレーション・データ・チャネルのチャネル品質が、悪化しているかどうか、ユーザ機器が、アシスタント・ワイヤレス・ネットワーク・アクセス・ノードから離れて移動しているかどうか、ユーザ機器が、高速で移動しているかどうか、またはユーザ機器が、エミュレーション・データ・チャネルを解放しているかどうかなどを監視することになる。1つまたは複数の上記条件が、満たされるときに、基地局は、エミュレーション・データ・チャネルを解放し、またセルラー方式ネットワークにおけるデータ・チャネルを経由してデータを送信する。それゆえに、様々なトラフィック・データの伝送についてのサービス品質QoSは、保証される可能性がある。
【0088】
さらに、フロー・チャートと、本説明とを読むことにより、当業者なら、フロー・チャートにおけるある種のステップが、逆の順序で、または同時に実施され得ることを理解すべきである。例えば、ステップS103およびS104は、同時に実施される可能性がある。
【0089】
当業者なら、上記の実施形態は、すべて例示的であるが、限定的ではないことを理解すべきである。異なる実施形態における異なる技術的特徴は、組み合わされて、有利な効果を達成することができる。図面と、本説明と、特許請求の範囲とを検討することにより、当業者なら、開示された実施形態の他の修正形態を理解し、また実施することができる。特許請求の範囲においては、用語「備えている/含んでいる(comprising)」、「含んでいる(including)」、または「包含している(containing)」は、他の装置またはステップを排除してはおらず、不定冠詞「1つの(a)」、「1つの(an)」または「その(the)」は、複数の概念を排除してはおらず、また用語「第1の(the first)」と、「第2の(the second)」とは、名前を識別するために使用されるが、どのような特定の順序も表現するためにも使用されていない。どのような参照番号も、保護範囲に対する限定として理解されるべきではない。特許請求の範囲における複数の部分によって達成される機能は、単一の別個の部分によって達成される可能性もある。いくつかの技術的な特徴は、異なる従属請求項の形で列挙され、この異なる従属請求項は、これらの技術的な特徴を組み合わせて、有利な効果を達成することができないことを意味するものではない。