(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
インストールされたドライバーソフトウェアに基づき端末装置が生成したジョブデータを前記端末装置から受信するとともに、前記ジョブデータを画像形成装置に転送することによって、前記ジョブデータに基づくジョブを前記画像形成装置に実行させる通信部と、
前記画像形成装置を使用するユーザーのアカウント情報を登録する登録部と、
前記アカウント情報が使用できる期間として予め定められた有効期間を記憶する記憶部と、を備え、
前記登録部は、前記アカウント情報を含む前記ジョブデータを前記通信部が受信したとき、前記ジョブデータに含まれる前記アカウント情報が予め定められた登録条件を満たすか否かを判断し、前記ジョブデータに含まれる前記アカウント情報が前記登録条件を満たすと判断すれば、前記ジョブデータに含まれる前記アカウント情報を登録するとともに、登録した前記アカウント情報である登録アカウント情報の有効期間の起算日が前記登録アカウント情報の登録日となるよう前記登録アカウント情報の有効期間の起算日および最終日を設定し、前記ジョブデータに含まれる前記アカウント情報が前記登録条件を満たさないと判断すれば、前記ジョブデータに含まれる前記アカウント情報を登録しないことを特徴とする管理サーバー。
前記通信部は、前記登録アカウント情報と同じ前記アカウント情報を含む前記ジョブデータである所定ジョブデータを受信すると、前記所定ジョブデータを前記画像形成装置に転送することによって、前記所定ジョブデータに基づくジョブを前記画像形成装置に実行させ、
前記登録部は、前記所定ジョブデータに基づくジョブが前記画像形成装置で実行されると、前記所定ジョブデータに含まれていた前記アカウント情報に対応する前記登録アカウント情報の有効期間の起算日が前記所定ジョブデータに基づくジョブの実行日となるよう前記登録アカウント情報の有効期間の起算日および最終日を再設定することを特徴とする請求項1に記載の管理サーバー。
前記登録部は、前記登録アカウント情報と同じ前記アカウント情報の入力を受けてログイン状態となった前記画像形成装置でジョブが実行されると、前記ログイン状態の前記画像形成装置に入力された前記アカウント情報に対応する前記登録アカウント情報の有効期間の起算日がジョブの実行日となるよう前記登録アカウント情報の有効期間の起算日および最終日を再設定することを特徴とする請求項1または2に記載の管理サーバー。
前記通信部は、前記予告期間が経過するまでの間に、前記第1登録アカウント情報と同じ前記アカウント情報の入力を受けた前記画像形成装置がログイン状態になると、前記ログイン状態の前記画像形成装置に対して、ダミージョブの実行指示の受け付けを行わせるための命令を送信し、
前記登録部は、前記ログイン状態の前記画像形成装置で前記ダミージョブが実行されると、前記第1登録アカウント情報の有効期間の起算日が前記ダミージョブの実行日となるよう前記第1登録アカウント情報の有効期間の起算日および最終日を再設定することを特徴とする請求項4に記載の管理サーバー。
前記通信部は、前記猶予期間が経過するまでの間に、前記第2登録アカウント情報と同じ前記アカウント情報の入力を受けた前記画像形成装置がログイン状態になると、前記ログイン状態の前記画像形成装置に対して、ダミージョブの実行指示の受け付けを行わせるための命令を送信し、
前記登録部は、前記ログイン状態の前記画像形成装置で前記ダミージョブが実行されると、前記第2登録アカウント情報の有効期間の起算日が前記ダミージョブの実行日となるよう前記第2登録アカウント情報の有効期間の起算日および最終日を再設定することを特徴とする請求項6に記載の管理サーバー。
前記登録部は、前記アカウント情報および前記位置情報を含む前記ジョブデータを前記通信部が受信したとき、前記位置範囲の内側に前記設置位置が在ることに加えて、前記受付部が予め設定を受け付けた登録受付期間の期間内に前記位置情報が設定されていれば、前記ジョブデータに含まれる前記アカウント情報が前記登録条件を満たすと判断して、前記ジョブデータに含まれる前記アカウント情報を登録する一方、前記ジョブデータに前記位置情報の設定日時を示す日時情報が含まれていない場合、または、前記ジョブデータに前記日時情報が含まれていても前記登録受付期間の期間外に前記位置情報が設定されている場合には、前記ジョブデータに含まれる前記アカウント情報が前記登録条件を満たさないと判断して、前記ジョブデータに含まれる前記アカウント情報を登録しないことを特徴とする請求項9に記載の管理サーバー。
請求項1〜15のいずれか1項に記載の管理サーバーと通信可能に接続される画像形成装置にジョブを実行させるためのジョブデータを前記管理サーバーへ送信する端末装置で動作するドライバーソフトウェアであって、
前記端末装置に、
前記画像形成装置を使用するユーザーからアカウント情報の入力を受け付ける処理と、
前記アカウント情報を含む前記ジョブデータを生成する処理と、
前記アカウント情報を含む前記ジョブデータを前記管理サーバーに送信する処理と、を実行させることを特徴とするドライバーソフトウェア。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<画像形成システムの概要>
図1に示すように、本実施形態の画像形成システムSは、管理サーバー100、端末装置200および複合機300を備える。管理サーバー100、端末装置200および複合機300の各装置は、通信ネットワークを介して互いに通信可能に接続され、各種データの送受信を行う。端末装置200は、ユーザーにより使用されるパーソナルコンピューターである。複合機300は、プリンター機能、コピー機能およびファックス機能など複数種の機能を搭載するものであり、「画像形成装置」に相当する。
【0015】
なお、画像形成システムS内に設置する端末装置200および複合機300の各設置数は特に限定されない。また、画像形成システムS内に設置する画像形成装置の種類も特に限定されない。たとえば、複合機300に代えてプリンター装置を画像形成システムS内に設置してもよい。あるいは、複合機300と複合機300以外の画像形成装置(プリンター装置など)とが画像形成システムS内に混在していてもよい。
【0016】
この画像形成システムSにおいては、複合機300に実行させるジョブ(たとえば、印刷ジョブ)のジョブデータを端末装置200で作成し、そのジョブデータに基づくジョブの実行を指示すると、端末装置200から管理サーバー100へジョブデータが送信される。管理サーバー100は、端末装置200からジョブデータを受信すると、そのジョブデータに含まれる各種情報を確認する。
【0017】
たとえば、複合機300に実行させるジョブが印刷ジョブである場合、そのジョブデータには、印刷すべき画像の画像データ、ジョブデータの送信元の端末装置200にログインしているユーザーを示す情報、ジョブ実行先として選択された複合機300を示す情報、および、ジョブ実行条件を示す情報(たとえば、印刷部数、用紙サイズ、片面/両面印刷、集約印刷、印刷濃度および印刷倍率など各種設定項目の設定値)などが含まれる。
【0018】
管理サーバー100は、ジョブデータに含まれる各種情報を確認すると、ジョブ実行先として選択された複合機300にジョブデータを転送し、その複合機300にジョブを実行させる。また、管理サーバー100は、ジョブデータに基づき実行されたジョブの実行履歴(ジョブ実行履歴)を記憶しており、複合機300でジョブが実行されると、ジョブ実行履歴を更新する。
【0019】
<画像形成システムに含まれる各装置の構成>
図2に示すように、管理サーバー100は、管理制御部110、管理表示部120、管理操作部130、管理通信部140および管理記憶部150を備える。なお、管理制御部110は「登録部」に相当し、管理操作部130は「受付部」に相当し、管理通信部140は「通信部」に相当し、管理記憶部150は「記憶部」に相当する。
【0020】
管理制御部110は、管理サーバー100の全体制御を行う。管理表示部120は、たとえば、サーバー本体に接続される表示装置(LCDなどのディスプレイ)であり、各種画面を表示する。管理操作部130は、たとえば、サーバー本体に接続される入力装置(ハードウェアキーボード)であり、各種設定を受け付ける。
【0021】
管理通信部140は、通信ネットワークに接続され、インターネット通信など各種通信を行う。たとえば、管理通信部140は、端末装置200や複合機300との間で各種データを送受信する。管理記憶部150は、管理サーバー100を制御するためのプログラムやデータを記憶する。
【0022】
端末装置200は、端末制御部210、端末表示部220、端末操作部230、端末通信部240および端末記憶部250を備える。
【0023】
端末制御部210は、端末装置200の全体制御を行う。端末表示部200は、LCDなどのディスプレイであり、各種画面を表示する。端末操作部230は、ハードウェアキーボードであり、各種設定を受け付ける。端末通信部240は、通信ネットワークに接続され、管理サーバー100との間で各種データを送受信する。また、端末通信部240は、通信ネットワークを介してインターネットにアクセスする。端末記憶部250は、端末装置200を制御するためのプログラムやデータを記憶する。
【0024】
また、端末記憶部250は、端末装置200にインストールされたプリンタードライバーPDを記憶する。なお、プリンタードライバーPDは、「ドライバーソフトウェア」に相当する。プリンタードライバーPDは、複合機300のプリンター機能を使用する上で必要なソフトウェアであり、複合機300に印刷ジョブを実行させるジョブデータを生成するためのソフトウェアである。
【0025】
複合機300は、
図3に示すように、画像読取部301、印刷部302および操作パネル303を備える。
【0026】
画像読取部301は、原稿を読み取り、原稿の画像データを生成する。たとえば、画像読取部301の読み取りによって得られた原稿の画像データは、印刷部302により印刷される画像の基データとなる。
【0027】
印刷部302は、給紙部21、用紙搬送部22、画像形成部23および定着部24によって構成される。給紙部21は、用紙カセット25に収容された用紙を用紙搬送路20に供給する。用紙搬送部22は、用紙搬送路20に沿って用紙を搬送する。画像形成部23は、感光体ドラム1、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、転写ローラー5およびクリーニング装置6を含む。そして、画像形成部23は、画像データに基づきトナー画像を形成し、そのトナー画像を用紙に転写する。定着部24は、用紙に転写されたトナー像を加熱および加圧して定着させる。
【0028】
操作パネル303は、タッチパネル付きの表示パネル31を含む。表示パネル31は、各種設定などを受け付けるためのソフトキーやメッセージを表示する。また、操作パネル303には、スタートキーやテンキーなどのハードキー32が設けられる。
【0029】
<アカウント情報の登録>
図2に示すように、管理サーバー100の管理制御部110は、アカウント管理部111を含む。そして、管理制御部110(アカウント管理部111)は、複合機300を使用するユーザーのアカウント情報の登録や管理を行う。たとえば、アカウント情報とされるのは、ユーザーID(ユーザー名)およびパスワードである。ただし、ユーザーIDやパスワードとは異なる情報もアカウント情報に追加することができる。たとえば、ユーザーが所属する部門の部門名を示す部門名情報をアカウント情報に追加してもよい。あるいは、ユーザーの種別(たとえば、正社員、契約社員、シニア社員および期間社員といった雇用形態の種類)を示す種別情報をアカウント情報に追加してもよい。なお、アカウント情報の登録や管理を行う機能を管理サーバー100から独立させ、アカウント情報の登録や管理を行うための専用のサーバーを画像形成システムS内に別途設けてもよい。
【0030】
仮に、管理サーバー100にアカウント情報を登録していなければ、複合機300にログインできない。この場合、複合機300の一部機能の使用が制限される(あるいは、複合機300の全機能の使用が制限されてもよい)。したがって、複合機300にて使用制限された機能を使用するには、管理サーバー100にアカウント情報を登録し、複合機300にログインする必要がある。なお、使用制限される機能(ログインユーザにのみ使用が許可されている機能)は特に限定されない。
【0031】
ここで、アカウント情報を入力するための画面を管理表示部120に表示させ、管理操作部130を用いてアカウント情報を入力(手動入力)すれば、管理サーバー100にアカウント情報を登録することができる。たとえば、アカウント情報の登録は、アカウント管理者(管理サーバー100を管理する管理者)により行われる。しかし、画像形成システムS内の複合機300を使用するユーザーが多数に上る場合、各ユーザーのアカウント情報を手動で入力していては時間や手間がかかる(アカウント管理者の負担が大きい)。
【0032】
このため、本実施形態では、端末装置200から管理サーバー100へ送信されるジョブデータに登録予定のアカウント情報を含ませることにより、そのジョブデータに含まれるアカウント情報が管理サーバー100に登録されるようになっている。ただし、管理サーバー100は、ジョブデータに含まれるアカウント情報が予め定められた登録条件を満たすアカウント情報である場合にのみ、ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録する。すなわち、管理サーバー100は、ジョブデータにアカウント情報が含まれていても、登録条件が満たされていなければ、ジョブデータに含まれるアカウント情報は登録しない。
【0033】
以下、
図4〜
図6を参照して、アカウント情報の登録処理について詳細に説明する。なお、以下の説明では、アカウント情報を含むジョブデータを登録用ジョブデータと称する場合がある。
【0034】
(第1の登録方法)
図4に示すように、第1の登録方法では、管理サーバー100側の準備作業として、アカウント情報の登録受付対象となり得る端末装置200の設置位置の位置範囲の設定が予め行われる(S1)。このとき、アカウント管理者は、管理サーバー100(管理操作部130)を操作して、位置範囲を規定する座標を設定する。たとえば、画像形成システムSが設置されるオフィスのフロア全体を包含する範囲が位置範囲とされる。さらに、アカウント管理者は、アカウント情報の登録受付期間(開始日時と最終日時)の設定も予め行う。ここで設定された位置範囲および登録受付期間をそれぞれ示す各情報は、管理記憶部150に記憶される。なお、登録受付期間の開始日時および最終日時については、アカウント管理者から対象ユーザーに対して予め報知される(たとえば、電子メールなどで予め報知される)。
【0035】
端末装置200側では、アカウント情報の登録に際して、アカウント情報の登録を所望するユーザーにより、端末装置200の設置位置を示す位置情報の設定が行われる(S2)。端末制御部210は、位置情報の設定指示を受けると、端末通信部240に指示し、インターネット上の地図情報提供サーバーにアクセスさせる。これにより、端末制御部210は、現在地の座標を取得する。そして、端末制御部210は、インターネット上から取得した現在地の座標を自機の設置位置を示す位置情報として設定し、端末記憶部250に記憶させる。さらに、端末制御部210は、位置情報を設定した日時を示す日時情報を位置情報に対応付けて端末記憶部250に記憶させる。
【0036】
また、端末装置200側では、アカウント情報の登録に際して、アカウント情報の登録を所望するユーザーにより、登録予定のアカウント情報が入力される。このとき、プリンタードライバーPDが立ち上げられた状態(端末制御部210がプリンタードライバーPDに基づき動作する状態)とされる。そして、端末制御部210は、アカウント情報の入力を受け付けるためのアカウント入力画面(図示せず)の表示を端末表示部220に行わせ、アカウント情報の入力の受け付けを端末操作部230に行わせる。また、端末制御部210は、アカウント入力画面に情報が入力されると、その情報をアカウント情報として設定し、端末記憶部250に記憶させる。なお、アカウント情報の入力受付は、プリンタードライバーPDに基づき実行される処理である。すなわち、プリンタードライバーPDは、アカウント情報の入力を受け付ける処理を端末装置200(端末制御部210)に実行させる。
【0037】
そして、端末制御部210は、アカウント情報、位置情報および日時情報を含む登録用ジョブデータを生成する。このとき、印刷すべき画像の画像データも登録用ジョブデータに含まれる。ただし、印刷すべき画像の画像データが登録用ジョブデータ含まれなくてもよい。すなわち、アカウント情報の登録だけを目的とした登録用ジョブデータを生成することもできる。なお、登録用ジョブデータの生成は、プリンタードライバーPDに基づき実行される処理である。すなわち、プリンタードライバーPDは、登録用ジョブデータを生成する処理を端末装置200(端末制御部210)に実行させる。
【0038】
この後、アカウント情報の登録を所望するユーザーにより、登録用ジョブデータを管理サーバー100へ送信するための操作が端末装置200(端末操作部230)に対して行われる。この操作を受け、端末制御部210は、端末通信部240に指示し、登録用ジョブデータを管理サーバー100へ送信させる(S3)。このときに管理サーバー100へ送信される登録用ジョブデータには、アカウント情報、位置情報および日時情報が含まれる。なお、登録用ジョブデータの管理サーバー100への送信は、プリンタードライバーPDに基づき実行される処理である。すなわち、プリンタードライバーPDは、登録用ジョブデータを管理サーバー100へ送信する処理を端末装置200(端末制御部210)に実行させる。
【0039】
管理サーバー100では、端末装置200からの登録用ジョブデータを管理通信部140が受信する。管理制御部110は、管理通信部140が登録用ジョブデータを受信すると、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たすか否かを判断する。そして、管理制御部110は、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たす場合に、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録する(S4)。
【0040】
具体的には、管理制御部110は、登録用ジョブデータから、位置情報(登録用ジョブの送信元の端末装置200の設置位置を示す情報)および日時情報(位置情報が設定された設定日時を示す情報)を抽出する。そして、管理制御部110は、位置情報で示される端末装置200の設置位置が予め設定された位置範囲の内側に在り、かつ、その位置情報が予め設定された登録受付期間の期間内に設定されている(日時情報で示される位置情報の設定日時が予め設定された登録受付期間の期間内の日時である)場合に、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たすと判断する。すなわち、この場合に、管理制御部110は、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録する(アカウント情報を管理記憶部150に記憶させる)。
【0041】
その一方、管理制御部110は、位置情報および日時情報のうち少なくとも一方が登録用ジョブデータに含まれてない場合には、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たさないと判断する。また、管理制御部110は、登録用ジョブデータに位置情報が含まれていても、その位置情報で示される端末装置200の設置位置が予め設定された位置範囲の外側に在る場合には、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たさないと判断する。さらに、管理制御部110は、登録用ジョブデータに日時情報が含まれていても、予め設定された登録受付期間の期間外に位置情報が設定されている(日時情報で示される位置情報の設定日時が予め設定された登録受付期間の期間外の日時である)場合には、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たさないと判断する。そして、これらの場合には、管理制御部110は、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録しない。
【0042】
なお、変形例として、登録用ジョブデータに位置情報が含まれ、かつ、その位置情報で示される端末装置200の設置位置が予め設定された位置範囲の内側に在れば、登録用ジョブデータに日時情報が含まれているか否か(日時情報で示される位置情報の設定日時が予め設定された登録受付期間の期間内であるか否か)にかかわらず、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録されるようになっていてもよい。この場合には、登録用ジョブデータに日時情報を含める必要はない。
【0043】
登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録した後、管理制御部110は、管理通信部140に指示し、登録用ジョブデータを複合機300に転送させる(S5)。すなわち、管理制御部110は、登録用ジョブデータに基づくジョブを複合機300に実行させる。複合機300は、登録用ジョブデータに基づくジョブが終了すると、ジョブ終了通知を管理サーバー100に送信する(S6)。
【0044】
管理サーバー100では、複合機300から送信されたジョブ終了通知を管理通信部140が受信する。管理制御部110は、管理通信部140がジョブ終了通知を受信すると、ジョブ実行履歴を管理記憶部150に記憶させる(S7)。このとき、管理記憶部150は、登録用ジョブデータに基づき実行されたジョブに関する情報(ジョブ名やジョブ実行日)にアカウント情報を対応付けた情報をジョブ実行履歴として記憶する。すなわち、ジョブ実行履歴は、登録済みのアカウント情報を含む情報である。
【0045】
なお、管理サーバー100は、登録済みのアカウント情報を含む情報であるジョブ実行履歴の出力指示(たとえば、印刷指示)を受け付けるようになっている。ジョブ実行履歴の出力指示を受け付けるとき、管理制御部110は、ジョブ実行履歴の出力指示を受け付けるための画面の表示を管理表示部120に行わせる。そして、管理制御部110は、ジョブ実行履歴の印刷指示を管理操作部130が受け付けると、管理通信部140に指示し、ジョブ実行履歴の出力命令を含むジョブデータを複合機300へ送信させる。
【0046】
複合機100は、ジョブ実行履歴の出力命令を含むジョブデータを受信すると、ジョブ実行履歴を出力する。すなわち、複合機100は、登録済みのアカウント情報を含む情報を出力する。たとえば、ジョブ実行履歴の印刷出力が行われた場合、その印刷物には、登録用ジョブデータに基づき実行されたジョブに関する情報(ジョブ名やジョブ実行日)や、そのジョブに対応するアカウント情報などが記される。したがって、アカウント情報を登録したユーザーの確認作業が紙面上で行える。なお、ジョブ実行履歴は、印刷だけに限らず、操作パネル303に表示することもできる。あるいは、管理サーバー100の管理表示部120に表示したり、端末装置200の端末表示部220に表示したりすることもできる。
【0047】
(第2の登録方法)
図5に示すように、第2の登録方法では、管理サーバー100側の準備作業として、パスワードが作成される。たとえば、このパスワードは、有効期限が設定された期限付きのパスワードであってもよい。なお、パスワードに有効期限を設定しなくてもよい。そして、管理制御部110は、管理通信部140に指示し、自機にて作成されたパスワードを端末装置200へ予め送信させておく(S11)。
【0048】
端末装置200では、管理サーバー100から送信されたパスワードを端末通信部240が受信する。端末制御部210は、端末通信部240がパスワードを受信すると、自動的に、パスワードを端末記憶部250に記憶させる(S12)。あるいは、端末制御部210は、端末通信部240がパスワードを受信すると、パスワードを登録するか否かの選択指示を受け付けるための画面を端末表示部220に表示させる。そして、管理制御部210は、パスワードの登録指示を端末操作部230が受け付けると、パスワードを端末記憶部250に記憶させる。
【0049】
また、端末装置200側では、アカウント情報の登録に際して、アカウント情報の登録を所望するユーザーによって、登録予定のアカウント情報が入力される。端末制御部210は、アカウント情報が入力されると、そのアカウント情報を端末記憶部250に記憶させる。そして、端末制御部210は、管理サーバー100から予め取得したパスワードを含む登録用ジョブデータを生成する。
【0050】
この後、アカウント情報の登録を所望するユーザーにより、登録用ジョブデータを管理サーバー100へ送信するための操作が端末装置200(端末操作部230)に対して行われる。この操作を受け、端末制御部210は、端末通信部240に指示し、登録用ジョブデータを管理サーバー100へ送信させる(S13)。このときに管理サーバー100へ送信される登録用ジョブデータには、管理サーバー100から予め取得したパスワードが含まれる。
【0051】
管理サーバー100では、端末装置200からの登録用ジョブデータを管理通信部140が受信する。そして、管理制御部110は、端末装置200に予め送信したパスワードと同じパスワードが登録用ジョブデータに含まれていれば、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たすと判断する。すなわち、この場合に、管理制御部110は、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録する。なお、パスワードに有効期限が設定されている場合には、端末装置200に予め送信されたパスワードと同じパスワードが登録用ジョブデータに含まれていることに加えて、パスワードの有効期限が過ぎていなければ、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録される。
【0052】
その一方、管理制御部110は、端末装置200に予め送信したパスワードと同じパスワードが登録用ジョブデータに含まれていなければ、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たさないと判断する。また、管理制御部110は、端末装置200に予め送信したパスワードに有効期限を設定していた場合、管理通信部140が登録用ジョブデータを受信した時点で既にパスワードの有効期限が過ぎていれば、端末装置200に予め送信したパスワードと同じパスワードが登録用ジョブデータに含まれていても、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たさないと判断する。そして、これらの場合には、管理制御部110は、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録しない。
【0053】
登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報の登録後、管理制御部110は、管理通信部140に指示し、登録用ジョブデータを複合機300に転送させる(S15)。その後、登録用ジョブデータに基づくジョブが終了すると、複合機300から管理サーバー100に対してジョブ終了通知が送信される(S16)。そして、管理制御部110は、ジョブ実行履歴を管理記憶部150に記憶させる(S17)。
【0054】
(第3の登録方法)
図6に示すように、第3の登録方法では、管理サーバー100側の準備作業として、電子証明書が作成される。この電子証明書には、公開鍵、所有者情報、認証局情報、発行日、有効期限および認証局の電子証明などが含まれる。そして、管理制御部110は、管理通信部140に指示し、自機にて作成された電子証明書と秘密鍵とを含む情報(端末装置200に電子証明書を作成させるための証明書作成情報)を端末装置200に予め送信させておく(S21)。このとき、証明書作成情報にパスワードをかけることにより、電子証明書情報の内容が漏洩しないようにしてもよい。
【0055】
端末装置200では、管理サーバー100から送信された証明書作成情報を端末通信部240が受信する。端末制御部210は、端末通信部240が証明書作成情報を受信すると、自動的に、証明書作成情報を端末記憶部250に記憶させる(S22)。あるいは、端末制御部210は、証明書作成情報にパスワードがかけられていれば、パスワードの入力を受け付けるための画面を端末表示部220に表示させる。そして、管理制御部210は、入力パスワードを用いて証明書作成情報を復号化し、その証明書作成情報を端末記憶部250に記憶させる。なお、証明書作成情報にパスワードがかけられている場合には、管理サーバー100(アカウント管理者)から、証明書作成情報を復号化するためのパスワードを事前に取得しておく必要がある。
【0056】
また、端末装置200側では、アカウント情報の登録に際して、アカウント情報の登録を所望するユーザーによって、登録予定のアカウント情報が入力される。端末制御部210は、アカウント情報が入力されると、そのアカウント情報を端末記憶部250に記憶させる。そして、端末制御部210は、署名データ付きの登録用ジョブデータを生成する。
【0057】
署名データ付きの登録用ジョブデータを生成するとき、端末制御部210は、登録用ジョブデータをハッシュ関数でハッシュ化してハッシュ値を導出し、そのハッシュ値を秘密鍵で暗号化したものを署名データとして作成する。なお、署名データの作成に用いる秘密鍵は、証明書作成情報に含まれていたものである。端末制御部210は、署名データを作成した後、その署名データを登録用ジョブデータに付加する。
【0058】
この後、アカウント情報の登録を所望するユーザーにより、登録用ジョブデータを管理サーバー100へ送信するための操作が端末装置200(端末操作部230)に対して行われる。この操作を受け、端末制御部210は、端末通信部240に指示し、登録用ジョブデータを管理サーバー100へ送信させる(S23)。このときに管理サーバー100へ送信される登録用ジョブデータには、署名データが付加される。また、署名データ付きの登録用ジョブデータと共に、電子証明書も管理サーバー100へ送信される。
【0059】
管理サーバー100では、端末装置200からの登録用ジョブデータ(署名データおよび電子証明書を含む)を管理通信部140が受信する。そして、管理制御部110は、電子証明書が有効か否かを確認する。
【0060】
管理制御部110は、電子証明書が有効か否かを確認するとき、登録用ジョブデータをハッシュ関数でハッシュ化してハッシュ値を求める(以下、ここで求めたハッシュ値を第1ハッシュ値と称する)。また、管理制御部110は、電子証明書から公開鍵を抽出し、その公開鍵を用いて署名データを復号化することによってハッシュ値を求める(以下、ここで求めたハッシュ値を第2ハッシュ値と称する)。そして、管理制御部110は、第1ハッシュ値と第2ハッシュ値とを比較し、各ハッシュ値が一致すれば、電子証明書が有効であると判断する。なお、管理制御部110は、署名データの復号化を正常に行えなかったり、第1ハッシュ値と第2ハッシュ値とが異なっていたりした場合、電子証明書が無効であると判断する。
【0061】
管理制御部110は、電子証明書が有効であれば、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たすと判断し、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録する(S24)。一方で、管理制御部110は、電子証明書が無効であれば、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たさないと判断し、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録しない。また、管理制御部110は、署名データや電子証明書が無い登録用ジョブデータについては、登録条件を満たさないと判断する(アカウント情報の登録は行わない)。
【0062】
登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報の登録後、管理制御部110は、管理通信部140に指示し、登録用ジョブデータを複合機300に転送させる(S25)。その後、登録用ジョブデータに基づくジョブが終了すると、複合機300から管理サーバー100に対してジョブ終了通知が送信される(S26)。そして、管理制御部110は、ジョブ実行履歴を管理記憶部150に記憶させる(S27)。
【0063】
管理サーバー100は、第1〜第3の登録方法のうちいずれかを用いて、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たすか否かを判断する。なお、第1〜第3の登録方法のうちいずれを用いるかは選択可能である。たとえば、管理制御部110は、第1〜第3の登録方法を選択肢として配した画面を管理表示部120に表示させる。そして、管理制御部110は、管理操作部130が選択指示を受け付けると、第1〜第3の登録方法のうちいずれが選択されたかを示す情報を管理記憶部150に記憶させる。そして、管理制御部110は、第1〜第3の登録方法のうち選択された方法を用いて、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たすか否かを判断する。
【0064】
<アカウント情報の有効期間>
(有効期間の起算日の設定)
管理記憶部150は、アカウント情報が使用できる期間として予め定められた有効期間を示す有効期間情報VPを記憶する(
図2参照)。この有効期間情報VPは、
図7に示すように、ユーザーの種別(
図7に示す例では、ユーザーの雇用形態)ごとにアカウント情報の有効期間を予め定めた情報である。
図7に示す例では、正社員に対応する有効期間は6カ月であり、契約社員に対応する有効期間は3カ月であり、期間社員に対応する有効期間は7日である。
【0065】
そして、管理制御部110は、アカウント情報を登録すると、有効期間情報VPに基づき、登録したアカウント情報の有効期間の起算日および最終日を設定する。以下、
図8を参照し、アカウント情報の有効期間の起算日(最終日)の設定方法について説明する、以下の説明では、管理制御部110により登録されたアカウント情報を登録アカウント情報と称する場合がある。なお、
図8は、複合機300にて実行されたジョブの履歴を示したジョブ実行履歴である。
【0066】
たとえば、現在の日付が2014年3月1日であり、その日に、期間社員であるユーザーAにより使用される端末装置200から送信された登録用ジョブデータ(複合機300に印刷を実行させるためのプリンタージョブのデータ)を管理通信部140が受信したとする。また、ユーザーAからの登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が予め定められた登録条件を満たしているとする。この場合、管理制御部110は、登録用ジョブデータに含まれるユーザーAのアカウント情報を登録する。なお、ユーザーAからの登録用ジョブデータは、管理サーバー100から複合機300へ転送される。そして、その複合機300にて、ユーザーAからの登録用ジョブデータに基づくジョブ(プリンタージョブ)が実行される。
【0067】
また、管理制御部110は、ユーザーAの登録アカウント情報に含まれる種別情報に基づき、ユーザーAの種別が期間社員であると認識する。そして、管理制御部110は、有効期間情報VPに基づき期間社員に対応する有効期間を判別し、判別した有効期間をユーザーAの登録アカウント情報の有効期間とする。そして、管理制御部110は、ユーザーAの登録アカウント情報の有効期間の起算日が当該登録アカウント情報の登録日(ユーザーAからの登録用ジョブデータに基づくジョブの実行日)となるよう設定する。ここで、期間社員に対応する有効期間は7日(
図7参照)である。このため、ユーザーAの登録アカウント情報の有効期間は、2014年3月1日から2014年3月8日までとなる(
図8の番号1の欄を参照)。
【0068】
これ以降、管理制御部110は、ユーザーAの登録アカウント情報の有効期間の最終日が過ぎると、ユーザーAの登録アカウント情報を消去する。すなわち、現在の日付が3月8日から3月9日に切り替わることによって、ユーザーAの登録アカウント情報は消去される。
【0069】
別の例として、管理サーバー100により受信された登録用ジョブデータがユーザーBからのものであり、そのユーザーBが正社員であったとする。この場合、正社員に対応する有効期間は6か月(
図7参照)であるので、ユーザーBの登録アカウント情報の有効期間は、2014年3月1日から2014年9月1日までとなる(
図8の番号2の欄を参照)。
【0070】
(有効期間の起算日の再設定)
管理制御部110は、登録アカウント情報とは異なるアカウント情報を含むジョブデータを管理通信部140が受信すると、そのジョブデータが登録用ジョブデータであると判断する。この場合、管理制御部110は、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たしていれば、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録するとともに、登録アカウント情報の有効期間の起算日(最終日)を設定する。また、管理制御部110は、管理通信部140に指示し、登録用ジョブデータを複合機300に転送させる(登録用ジョブデータに基づくジョブを複合機300に実行させる)。なお、管理制御部110は、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たしていなければ、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報の登録は行わず、登録用ジョブデータの複合機300への転送も行わせない。
【0071】
一方で、管理制御部110は、登録アカウント情報と同じアカウント情報を含むジョブデータ(以下、所定ジョブデータと称する場合がある)を管理通信部140が受信すると、管理通信部140に指示し、所定ジョブデータを複合機300に転送させる(所定ジョブデータに基づくジョブを複合機300に実行させる)。このとき、管理制御部110は、アカウント情報の登録処理は行わず、登録アカウント情報の有効期間の起算日(最終日)の再設定を行う。具体的には、管理制御部110は、所定ジョブデータに基づくジョブが複合機300で実行されると、所定ジョブデータに含まれていたアカウント情報に対応する登録アカウント情報の有効期間の起算日が所定ジョブデータに基づくジョブの実行日となるよう再設定する。
【0072】
たとえば、
図8に示したユーザーB(正社員)の登録アカウント情報(有効期間:3月1日〜9月1日)と同じアカウント情報を含む所定ジョブデータに基づくジョブが複合機300で実行されたとする。また、所定ジョブデータに基づくジョブの実行日が3月3日であったとする。なお、所定ジョブデータはプリンタージョブのデータとする。
【0073】
この場合、
図9に示すように、ユーザーBの登録アカウント情報の有効期間の起算日(再設定前:3月1日)は、所定ジョブデータに基づくジョブの実行日である3月3日となるよう再設定される。したがって、ユーザーBの登録アカウント情報の有効期間の最終日(再設定前:9月1日)は、再設定後の起算日から6か月後の9月3日となるよう再設定される(
図8の番号4の欄を参照)。
【0074】
あるいは、管理制御部110は、登録アカウント情報と同じアカウント情報の入力を受けてログイン状態となった複合機300でジョブが実行された場合にも、登録アカウント情報の有効期間の起算日(最終日)の再設定を行う。
【0075】
具体的には、複合機300へのログインに際して複合機300にアカウント情報(たとえば、ユーザー名とパスワード)が入力されると、そのアカウント情報が複合機300から管理サーバー100へ送信される。そして、管理サーバー100(管理制御部110)において、複合機300に入力されたアカウント情報に基づきユーザー認証が行われる。
【0076】
管理制御部110は、ユーザー認証を行うとき、複合機300に入力されたアカウント情報と合致する登録アカウント情報の有無を確認する。その結果、複合機300に入力されたアカウント情報と合致する登録アカウント情報が有れば、管理制御部110は、複合機300に入力されたアカウント情報が正しいと判断する。この場合、管理制御部110は、管理通信部140に指示し、ログインを許可する旨のログイン許可通知を複合機300へ送信させる。これにより、複合機300は、ログイン状態となる。すなわち、複合機300は、登録アカウント情報と同じアウント情報の入力を受けてログイン状態となる。
【0077】
その後、ログイン状態の複合機300でジョブが実行されると、管理制御部110は、ログイン状態の複合機300に入力されたアカウント情報に対応する登録アカウント情報(ログイン状態の複合機300に入力されたアカウント情報と合致する登録アカウント情報)の有効期間の起算日がジョブの実行日となるよう再設定する。
【0078】
たとえば、
図8に示したユーザーA(期間社員)によって複合機300がログイン状態とされたとする。すなわち、ユーザーAの登録アカウント情報(有効期間:3月1日〜3月8日)と同じアカウント情報が複合機300に入力されたとする。そして、ログイン状態の複合機300において、コピージョブやファクスジョブ(たとえば、コピージョブ)が実行されたとする。なお、ジョブの実行日は3月3日とする。
【0079】
この場合、ユーザーAの登録アカウント情報の有効期間の起算日(再設定前:3月1日)は、ログイン状態の複合機300により実行されたジョブの実行日である3月3日となるよう再設定される。したがって、ユーザーAの登録アカウント情報の有効期間の最終日(再設定前:3月8日)は、再設定後の起算日から7日後の3月10日となるよう再設定される(
図8の番号3の欄を参照)。なお、複合機300へログインするときには、ユーザーの種別を示す種別情報の入力は不要である。したがって、この場合には、ユーザーAの種別は履歴に残らない。
【0080】
(予告期間)
以下、
図10に示すフローチャートを参照し、予告期間を設定するときの処理の流れについて説明する。
【0081】
まず、
図10に示すフローチャートのスタート時点では、管理サーバー100に登録アカウント情報が記憶されているとする。そして、現在の日付が切り替わって以降の予め定められた時点になったとき、
図10に示すフローチャートがスタートする。
【0082】
ステップS101において、管理制御部110は、現在の日付から予め定められた第1期間後の日までに有効期間の最終日を迎える登録アカウント情報(以下、第1登録アカウント情報と称する場合がある)が存在するか否かを判断する。なお、第1期間は任意に設定することができる。たとえば、第1期間は、数日(2日程度)とされる。ここでの判断の結果、第1登録アカウント情報が存在する場合には、ステップS102に移行し、第1登録アカウント情報が存在しない場合には、本フローは終了する。
【0083】
ステップS102に移行すると、管理制御部110は、現在の日付から第1登録アカウント情報の有効期間の最終日までを予告期間として設定する。そして、ステップS103において、管理制御部110は、管理通信部140に指示し、第1登録アカウント情報の登録ユーザーにより使用される端末装置200へ予告期間を送信させる。これにより、管理制御部110は、予告期間内に、
図11に示すような報知メッセージMの表示を当該端末装置200(端末表示部220)に行わせる。
【0084】
このとき、端末装置200(端末表示部220)は、第1登録アカウント情報の有効期間の最終日を登録ユーザーに認識させるためのメッセージを報知メッセージMとして表示する。たとえば、登録アカウント情報の有効期間や、その有効期間の最終日に到達するまでの日数などを示すメッセージが報知メッセージMとされる。なお、現在の日付が有効期間の最終日である場合には、有効期間の最終日に到達するまでの日数は0日となる。また、報知メッセージMは、ダイアログボックスの形態でポップアップ表示される。
【0085】
このような報知を行うことにより、第1登録アカウント情報の有効期間の最終日を登録ユーザーに認識させることができる。たとえば、第1登録アカウント情報の有効期間の最終日を延期したい場合、登録ユーザーは、第1登録アカウント情報と同じアカウント情報を含むジョブデータを管理サーバー100に送信する。あるいは、複合機300にログインし、そのログイン状態の複合機300に何らかのジョブを実行させる。これにより、第1登録アカウント情報の有効期間の起算日(最終日)が再設定される。
【0086】
以下、
図8(番号3の欄を参照)に示したユーザーAの登録アカウント情報を例にとって具体的に説明する。なお、以下の説明では、一例として、第1期間が2日に設定されているとする。
【0087】
ユーザーAの登録アカウント情報の有効期間の最終日は、3月10日となっている。このため、現在の日付が3月8日になったとき、その2日後に、ユーザーAの登録アカウント情報の有効期間が最終日を迎える。したがって、
図12に示すように、管理制御部110は、3月8日の予め定められた時点になると、ユーザーAの端末装置200に報知メッセージM(
図11参照)の表示を行わせる。なお、管理制御部110は、3月8日の時点でユーザーAのジョブが複合機300にて実行されなければ、3月9日になったときにも、ユーザーAの端末装置200に報知メッセージMの表示を行わせる。さらに、管理制御部110は、3月9日の時点でユーザーAのジョブが複合機300にて実行されなければ、3月10日になったときにも、ユーザーAの端末装置200に報知メッセージMの表示を行わせる。
【0088】
なお、
図10に示した処理は、行われなくてもよい。
【0089】
(猶予期間)
以下、
図13に示すフローチャートを参照し、猶予期間を設定するときの処理の流れについて説明する。
【0090】
まず、
図13に示すフローチャートのスタート時点では、管理サーバー100に登録アカウント情報が記憶されているとする。そして、現在の日付が切り替わる直前(たとえば、数分から数時間前)の予め定められた時点になったとき、
図13に示すフローチャートがスタートする。
【0091】
ステップS201において、管理制御部110は、現在の日付が有効期間の最終日となっている登録アカウント情報(以下、第2登録アカウント情報と称する場合がある)が存在するか否かを判断する。この判断の結果、第2登録アカウント情報が存在する場合には、ステップS202に移行し、第2登録アカウント情報が存在しない場合には、本フローは終了する。
【0092】
ステップS202に移行すると、管理制御部110は、第2登録アカウント情報の有効期間の最終日から予め定められた第2期間後の日までを猶予期間として設定する。なお、第2期間は任意に設定することができる。たとえば、第2期間は、数日(2日程度)とされる。
【0093】
このように猶予期間を設定した場合、管理制御部110は、猶予期間が過ぎるまでは、第2登録アカウント情報を有効とし、第2登録アカウント情報を消去しない(猶予期間が過ぎると、第2登録アカウント情報が消去される)。言い換えると、第2登録アカウント情報の有効期間の最終日が猶予期間の最終日に延期されるということである。
【0094】
以下、
図8(番号3の欄を参照)に示したユーザーAの登録アカウント情報を例にとって具体的に説明する。なお、以下の説明では、一例として、第2期間が2日に設定されているとする。
【0095】
ユーザーAの登録アカウント情報の有効期間の最終日は、3月10日となっている。これにより、
図14に示すように、管理制御部110は、3月10日の予め定められた時点になると、その日を起算日として猶予期間を設定する。ここで、ユーザーAの登録アカウント情報の有効期間の最終日の2日後は、3月12日である。したがって、猶予期間は3月12日までとなる。
【0096】
なお、
図13に示した処理は、行われなくてもよい。また、
図10に示した処理および
図13に示した処理の両方が行われてもよい。
【0097】
(ダミージョブ)
以下、
図15に示すフローチャートを参照し、ダミージョブの実行指示の受け付けを複合機300に行わせるときの処理の流れについて説明する。
【0098】
まず、
図15に示すフローチャートのスタートは、予告期間に入って以降、予告期間が経過するまでの間に、画像形成システムS内のいずれかの複合機300が第1登録アカウント情報と同じアカウント情報の入力を受けてログイン状態となったときである。あるいは、
図15に示すフローチャートのスタートは、猶予期間に入って以降、猶予期間が経過するまでの間に、画像形成システムS内のいずれかの複合機300が第2登録アカウント情報と同じアカウント情報の入力を受けてログイン状態となったときである。
【0099】
なお、以下の説明では、便宜上、予告期間および猶予期間を所定期間と称する。また、第1登録アカウント情報および第2登録アカウント情報を所定アカウント情報と称する。さらに、所定アカウント情報と同じアカウント情報の入力を受けてログイン状態となった複合機300を所定複合機300と称する。
【0100】
ステップS301において、管理制御部110は、管理通信部140に指示し、ログイン状態の所定複合機300に対して、ダミージョブの実行指示の受け付けを行わせるための命令を送信させる。この命令を受けたログイン状態の所定複合機300(操作パネル303)は、ダミージョブの実行指示の受け付けを行うために、
図16に示すような機能選択画面FSを表示する。
【0101】
機能選択画面FSは、所定複合機300が搭載する複数種の機能(コピーやファックスなど)のうちから使用する機能の選択指示を受け付けるための画面である。機能選択画面FS内には、複数種の機能にそれぞれ対応する複数のソフトキーKが配される。そして、この機能選択画面FS内に、ダミージョブの実行指示を受け付けるためのダミージョブキーDKがさらに配される。すなわち、機能選択画面FSは、ダミージョブの実行指示を受け付けるための画面である。
【0102】
ログイン状態の所定複合機300は、ダミージョブキーDKに対するタッチ操作を受け付けると、ダミージョブを実行する。なお、ダミージョブは、管理サーバー100に対して空メールを送信するジョブである。ただし、ダミージョブは、空メールを送信するジョブに限定されない。たとえば、用紙への画像の印刷を伴わないジョブがダミージョブとして設定される。また、ダミージョブの実行に際しては、設定値を設定するための操作(たとえば、アドレスを入力する操作など)は不要であり、ダミージョブキーDKに対するタッチ操作だけでジョブが実行される。
【0103】
図15に戻って、ログイン状態の所定複合機300にてダミージョブの実行指示の受け付けが開始されると、ステップS302に移行する。ステップS302に移行すると、管理制御部110は、ログイン状態の所定複合機300においてダミージョブが実行されたか否かを判断する。この判断の結果、ダミージョブが実行されている場合には、ステップS303に移行し、ダミージョブが実行されていない場合には、ステップS304に移行する。
【0104】
ステップS303に移行した場合、管理制御部110は、所定アカウント情報の有効期間の起算日がダミージョブの実行日となるよう再設定する。すなわち、予告期間に入っているときには、第1登録アカウント情報の有効期間の起算日がダミージョブの実行日となるよう再設定され、猶予期間に入っているといきには、第2登録アカウント情報の有効期間の起算日がダミージョブの実行日となるよう再設定される。すなわち、ダミージョブキーDK(
図16参照)は、登録アカウント情報の有効期間の起算日(最終日)の再設定を指示するためのキーであると言える。
【0105】
ステップS304に移行した場合、管理制御部110は、所定期間が経過したか否かを判断する。この判断の結果、所定期間が経過している場合には、本フローは終了し、所定期間が経過していない場合には、ステップS302に戻る。すなわち、予告期間に入ったときには、
図12に示すように、有効期間内にダミージョブの実行指示の受け付けが行われ、猶予期間に入ったときには、
図14に示すように、猶予期間内にダミージョブの実行指示の受け付けが行われる。
【0106】
本実施形態の画像形成システムSに含まれる管理サーバー100は、インストールされたプリンタードライバーPD(ドライバーソフトウェア)に基づき端末装置200が生成したジョブデータを端末装置200から受信するとともに、ジョブデータを複合機300(画像形成装置)に転送することによって、ジョブデータに基づくジョブを複合機300に実行させる管理通信部140(通信部)と、複合機300を使用するユーザーのアカウント情報を登録する管理制御部110(登録部)と、アカウント情報が使用できる期間として予め定められた有効期間を記憶する管理記憶部150(記憶部)と、を備える。そして、管理制御部110は、登録用ジョブデータ(アカウント情報を含むジョブデータ)を管理通信部140が受信したとき、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が予め定められた登録条件を満たすか否かを判断し、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たすと判断すれば、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録するとともに、登録したアカウント情報である登録アカウント情報の有効期間の起算日が登録アカウント情報の登録日となるよう設定する。なお、管理制御部110は、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たさないと判断すれば、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録しない。
【0107】
本実施形態の構成では、登録用ジョブデータを管理通信部140が受信したとき、登録用ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たせば、そのアカウント情報が管理制御部110によって登録される。これにより、アカウント情報の登録に際して、アカウント情報の手動入力が不要となる(アカウント情報の登録が簡単になる)。その結果、アカウント情報の登録を担うアカウント管理者の負担を軽減することができる。
【0108】
また、この構成では、アカウント情報が使用できる有効期間が予め定められている。そして、アカウント情報が登録されると、その登録アカウント情報に有効期間が自動的に設定される(有効期間の起算日が登録アカウント情報の登録日となる)。このため、登録アカウント情報の有効期間の起算日および最終日を設定する作業が不要となり、より一層、アカウント管理者の負担が軽減する。
【0109】
また、本実施形態では、上記のように、管理通信部140は、登録アカウント情報と同じアカウント情報を含む所定ジョブデータを受信すると、所定ジョブデータを複合機300に転送することによって、所定ジョブデータに基づくジョブを複合機300に実行させる。そして、管理制御部110は、所定ジョブデータに基づくジョブが複合機300で実行されると、所定ジョブデータに含まれていたアカウント情報に対応する登録アカウント情報の有効期間の起算日が所定ジョブデータに基づくジョブの実行日となるよう再設定する。このように構成すれば、所定ジョブデータを管理サーバー100に送信するだけで、登録アカウント情報の有効期間が延びるので、登録アカウント情報の登録ユーザーの利便性が向上する。また、アカウント管理者にとっても、登録アカウント情報の起算日(最終日)を再設定する作業が省略されるので、利便性が良い。
【0110】
また、本実施形態では、上記のように、管理制御部110は、登録アカウント情報と同じアカウント情報の入力を受けてログイン状態となった複合機300でジョブが実行されると、ログイン状態の複合機300に入力されたアカウント情報に対応する登録アカウント情報の有効期間の起算日がジョブの実行日となるよう再設定する。このように構成すれば、複合機300にログインし、そのログイン状態の複合機300でジョブを実行するだけで、登録アカウント情報の有効期間が延びるので、登録アカウント情報の登録ユーザーの利便性が向上する。また、アカウント管理者にとっても、登録アカウント情報の起算日(最終日)を再設定する作業が省略されるので、利便性が良い。
【0111】
また、本実施形態では、上記のように、現在の日付から第1期間後の日までに有効期間の最終日を迎える第1登録アカウント情報が存在するとき、管理制御部110は、現在の日付から第1登録アカウント情報の有効期間の最終日までを予告期間として設定する。また、管理通信部140は、第1登録アカウント情報の登録ユーザーにより使用される端末装置200へ予告期間を送信することにより、予告期間内に、第1登録アカウント情報の有効期間の最終日を第1登録アカウント情報の登録ユーザーに認識させるための報知を端末装置200に行わせる。このように構成すれば、第1登録アカウント情報の有効期間の最終日が迫っていることを登録ユーザーに認識させることができるので、第1登録アカウント情報の登録ユーザーの利便性が向上する。
【0112】
また、本実施形態では、上記のように、現在の日付が有効期間の最終日となっている第2登録アカウント情報が存在するとき、管理制御部110は、第2登録アカウント情報の有効期間の最終日から第2期間後の日までを猶予期間として設定し、猶予期間が過ぎるまでは、第2登録アカウント情報を有効とする(第2登録アカウント情報を消去しない)。このような猶予期間を設定することにより、第2登録アカウント情報の登録ユーザーの利便性が向上する。
【0113】
また、本実施形態では、上記のように、管理通信部140は、予告期間(または、猶予期)が経過するまでの間に、第1登録アカウント情報(または、第2登録アカウント情報)と同じアカウント情報の入力を受けた複合機300がログイン状態になると、ログイン状態の複合機300に対して、ダミージョブの実行指示の受け付けを行わせるための命令を送信する。そして、管理制御部110は、ログイン状態の複合機300でダミージョブが実行されると、第1登録アカウント情報(または、第2登録アカウント情報)の有効期間の起算日がダミージョブの実行日となるよう再設定する。このように構成すれば、プリンタージョブやコピージョブを複合機300に実行させなくても(用紙を無駄に使用することなく)、登録アカウント情報の有効期間を延ばすことができる。
【0114】
また、本実施形態では、上記のように、管理制御部110は、登録用ジョブデータを管理通信部140が受信したとき、端末装置200の設置位置を示す位置情報がジョブデータに含まれ、かつ、予め設定された位置範囲の内側に端末装置200の設置位置が在れば、ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たすと判断して、ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録する。その一方、管理制御部110は、ジョブデータに位置情報が含まれていない場合、または、ジョブデータに位置情報が含まれていても予め設定された位置範囲の外側に端末装置200の設置位置が在る場合には、ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たさないと判断して、ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録しない。このように構成すれば、アカウント情報の登録を許可するユーザーにより使用される端末装置200の設置位置だけを包含するよう位置範囲を予め設定しておくことによって、アカウント情報の登録を許可しないユーザーによりアカウント情報が登録されるのを抑制することができる。
【0115】
また、本実施形態では、上記のように、管理制御部110は、アカウント情報および位置情報を含むジョブデータを管理通信部140が受信したとき、予め設定された位置範囲の内側に端末装置200の設置位置が在ることに加えて、予め設定された登録受付期間の期間内に位置情報が設定されていれば、ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たすと判断して、ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録する。その一方、管理制御部110は、ジョブデータに位置情報の設定日時を示す日時情報が含まれていない場合、または、ジョブデータに日時情報が含まれていても予め設定された登録受付期間の期間外に位置情報が設定されている場合には、ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たさないと判断して、ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録しない。このように構成すれば、アカウント情報の登録を許可するユーザーにだけ登録受付期間を予め報知しておくことによって、アカウント情報の登録を許可しないユーザーによりアカウント情報が登録されるのを抑制することができる。
【0116】
また、本実施形態では、上記のように、管理制御部110は、管理通信部140に指示し、端末装置200へパスワードを予め送信させておく。そして、管理制御部110は、アカウント情報を含むジョブデータを管理通信部140が受信したとき、端末装置200に予め送信したパスワードと同じパスワードがジョブデータに含まれていれば、ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たすと判断して、ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録する。その一方、管理制御部110は、端末装置200に予め送信したパスワードと同じパスワードがジョブデータに含まれていない場合には、ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たさないと判断して、ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録しない。このように構成すれば、アカウント情報の登録を許可するユーザーにより使用される端末装置200にだけパスワードを予め送信しておくことによって、アカウント情報の登録を許可しないユーザーによりアカウント情報が登録されるのを抑制することができる。
【0117】
また、本実施形態では、上記のように、管理制御部110は、管理通信部140に指示し、端末装置200に電子証明書を作成させるための証明書作成情報を端末装置200へ予め送信させておく。そして、管理制御部110は、アカウント情報を含むジョブデータを管理通信部140が受信したとき、ジョブデータに電子証明書が含まれ、かつ、その電子証明書が有効であれば、ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たすと判断して、ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録する。その一方、管理制御部110は、ジョブデータに電子証明書が含まれていない場合、または、ジョブデータに電子証明書が含まれていても電子証明書が有効ではない場合には、ジョブデータに含まれるアカウント情報が登録条件を満たさないと判断して、ジョブデータに含まれるアカウント情報を登録しない。このように構成すれば、アカウント情報の登録を許可するユーザーにより使用される端末装置200にだけ証明書作成情報を予め送信しておくことによって、アカウント情報の登録を許可しないユーザーによりアカウント情報が登録されるのを抑制することができる。
【0118】
また、本実施形態では、上記のように、管理制御部110は、ジョブ実行履歴(登録済みのアカウント情報を含む情報)の出力指示を管理操作部130が受け付けると、管理通信部140に指示し、ジョブ実行履歴を出力するためのジョブデータを複合機300に送信させる。すなわち、複合機300にてジョブ実行履歴を出力させる。このように構成すれば、容易に、登録済みのアカウント情報(アカウント情報を登録したユーザー)を確認することができる。
【0119】
また、本実施形態では、アカウント情報を含むジョブデータは、複合機300に印刷ジョブ(プリンタージョブ)を実行させるためのジョブデータである。このように構成すれば、複合機300に印刷ジョブ(プリンタージョブ)を実行させるときに、アカウント情報の登録の行うことができる。
【0120】
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる