特許第6022021号(P6022021)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6022021
(24)【登録日】2016年10月14日
(45)【発行日】2016年11月9日
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21V 19/00 20060101AFI20161027BHJP
   F21S 8/04 20060101ALI20161027BHJP
   F21V 17/00 20060101ALI20161027BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20161027BHJP
【FI】
   F21V19/00 500
   F21S8/04 110
   F21S8/04 130
   F21V17/00 150
   F21V19/00 600
   F21Y115:10
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-227453(P2015-227453)
(22)【出願日】2015年11月20日
(62)【分割の表示】特願2014-37181(P2014-37181)の分割
【原出願日】2014年2月27日
(65)【公開番号】特開2016-28401(P2016-28401A)
(43)【公開日】2016年2月25日
【審査請求日】2015年11月20日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099461
【弁理士】
【氏名又は名称】溝井 章司
(74)【代理人】
【識別番号】100122035
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 敏雄
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 公史
(72)【発明者】
【氏名】▲角▼野 太一
(72)【発明者】
【氏名】坂本 哲也
【審査官】 三島木 英宏
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3151288(JP,U)
【文献】 特開2010−003683(JP,A)
【文献】 特開2010−010087(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3178619(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3147703(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 19/00
F21S 8/04
F21V 17/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源、前記光源が取り付けられたフレーム、前記光源を覆うように前記フレームに係合するカバーを有する光源ユニットと、
前記光源ユニットの一部が挿入された開口を有する器具本体と、
を備え、
前記フレームは、
少なくとも2つの面を有し、一方の面に前記光源が配置され、
前記カバーは、
前記光源を覆うカバー部、
前記一方の面の側方において、前記カバー部と対向して設けられた器具当接部、
前記カバー部と前記器具当接部との間に設けられた側部、
前記フレームの他方の面に沿うように設けられ、前記他方の面の端部と係合するフレーム係合部、
を有し、
前記カバーは、
前記フレーム係合部が前記開口から前記器具本体に挿入されており、前記器具当接部が前記開口の端部と当接しており、前記側部が前記器具本体の外側と共に凹み形状の空間を形成しており、
前記フレーム係合部は、
前記器具当接部よりも前記側方の方向における前記光源よりの位置から、前記カバー部の存在する方向と反対の方向に立ち上がる照明器具。
【請求項2】
前記側部は、
凸部を有する請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記器具本体は、
前記開口の前記端部から前記カバー部と反対側に傾斜した傾斜部を有する請求項1または請求項2のいずれかに記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は照明器具の透光性カバーに関する。
【背景技術】
【0002】
直線状かつ断面形状がカマボコ形状のLED光源ユニットを着脱可能に器具本体に取り付ける技術がある。(例えば、特許文献1参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−185981号公報(第1図〜第3図参照。)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、直線状かつ断面形状がカマボコ形状のLED光源ユニットを器具本体から外すとき、LED光源ユニット(カマボコ形状の拡散カバー)の表面は曲面なため、把持し難く、着脱がし難いという課題があった。
【0005】
本発明は、LED光源ユニットの表面に、把持しやすい構造を設け、器具本体からLED光源ユニットを外しやすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の照明器具は、
光源、前記光源が取り付けられたフレーム、前記光源を覆うように前記フレームに係合するカバーを有する光源ユニットと、
前記光源ユニットの一部が挿入された開口を有する器具本体と、
を備え、
前記フレームは、
少なくとも2つの面を有し、一方の面に前記光源が配置され、
前記カバーは、
前記光源を覆うカバー部、
前記一方の面の側方において、前記カバー部と対向して設けられた器具当接部、
前記カバー部と前記器具当接部との間に設けられた側部、
前記フレームの他方の面に沿うように設けられ、前記他方の面の端部と係合するフレーム係合部、
を有し、
前記カバーは、
前記フレーム係合部が前記開口から前記器具本体に挿入されており、前記器具当接部が前記開口の端部と当接しており、前記側部が前記器具本体の外側と共に凹み形状の空間を形成している。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、LED光源ユニットの表面に、把持しやすい構造を設け、器具本体からLED光源ユニットを外しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1の照明器具の斜視図、側面図。
図2図1の器具本体から光源部を外した状態を示す斜視図、側面図。
図3図2の器具本体の分解斜視図。
図4図2(a)のB−B断面図。
図5図1(a)のA−A断面図。
図6】実施の形態2の図で、図4に相当する断面図。
図7】実施の形態2の図で、図5に相当する断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の照明器具1000の斜視図(図1の(a))、斜視図における右側面図(図1の(b))である。斜視図における左側面図は右側面図と同様である。図2は、図1の器具本体100から光源部200(光源ユニットと呼ばれることもある)を外した状態を示す斜視図(図2の(a))、右側面図(図2の(b))である。左側面図は右側面図と同様である。図3は、図2の器具本体100を本体部110と左右の端板120とに分解した状態を示す分解斜視図である。
【0010】
図4は、図2の光源部の断面を示す断面図(図2(a)のB−B断面)である。図5は、実施の形態1の照明器具1000の断面図(図1(a)のA−A断面)である。
【0011】
(照明器具1000)
図2のように、照明器具1000は、器具本体100と、器具本体100に着脱可能な光源部200とを備える。
【0012】
(器具本体100)
図3のように、器具本体100は、本体部110と、本体部110の両端に取り付けられる左右の端板120とを備える。図面左側の端板120−1、図面右側の端板120−2として区別する。特に区別の必要がない場合は端板120と記す。端板120−1と端板120−2とは同じ形状である。
【0013】
(本体部110)
図3図5のように、本体部110は、折り曲げ形成され、光源部200が収納される凹部111と、凹部111の両端に形成され、光源部200のカバー側器具本体当接部236と接触する接触部112と、接触部112の両端に傾斜面を形成する傾斜部113と、傾斜部113の端部から折り曲げられて形成される立上部114と、立上部114の端部からカール状に曲げられて形成されるカール部115cと、を備える。図5のように、凹部111は、光源部200が装着される開口側と反対側において天井をなす凹部天板111aと、凹部天板111aの両側でそれぞれ側板をなす2つの凹部側壁部111bとを備える。凹部天板111aは、図示しないが、天井などの被取付部に取り付けるための取付部(取付穴)を有する。
【0014】
(端板120)
端板120は、本体部110の端部を塞ぐ形状をしており、この実施の形態においては、台形状をなしている。端板120は、本体部110の端部に取り付けられて、器具本体100の外形の意匠性を向上させるほかに、本体部110の形状を維持するための補強部材として重要な役割を持つ部品である。
【0015】
(光源部200)
図4のように、光源部200は、複数のLEDが配置されたLED基板210、LED基板210が固定されるフレーム220、LED基板210を覆う透光性の透光性カバー230を備える。照明器具1000は長手形状であり、本体部110、光源部200及び透光性カバー230等も長手形状である。光源部200は、LED基板210、フレーム220、透光性カバー230が一体となった状態で器具本体100に取り付けられる(図5)。
(1)LED基板210は、基板211と、基板211に実装される複数のLEDとを備える。LED基板210は、図1(a)のように長手形状であり、複数のLEDが長手形状にそって、直線状に1列あるいは複数列で配置される。
(2)フレーム220は、自身のフレーム側係合部(図示していない)によって本体部110の図示しない本体側係合部に着脱可能に係合する。フレーム220は、図4に示すように、上面が開口した、断面が「コの字」の形状であり、図3の本体部110、及び図2
(a)に示す透光性カバー230と同程度の長さの長手形状である。図4に示すように、フレーム220は、LED基板210が取り付けられる細長い長方形の平坦な平板であるフレーム側平坦部221、フレーム側平坦部221の各側面をなす側板222、それぞれの側板222の端部においてカール加工されたカール部222cを備える。
を備える。
(3)透光性カバー230は、LED基板210に取り付けられたLED212が発する光を拡散透過させる。
【0016】
(透光性カバー230)
図2(a)、図4のように、透光性カバー230は、断面形状がカマボコ形状である。
図4のように、透光性カバー230は、取付部231、側部232、曲面部233(カバー部)、爪部234を有する。
(1)それぞれの取付部231は、その端部でLED基板210のLED実装面を押し圧することで、フレーム側平坦部221にLED基板210の裏面を押し当てる。
(2)側部232は、それぞれの取付部231から立ち上がる。
図4図5において左側の側部232を第1の側部232とし、右側の側部232を第2の側部232とする。第1の側部232、第2の側部232は、曲面部の長手方向に沿うそれぞれの両端から壁形状に起立する。
(3)曲面部233は、それぞれの側部232を繋ぐように外に凸となる曲面で形成されるアーチ形状をなす。
(4)爪部234は、側部232とは反対の方向に、壁上に起立し、透光性カバー230の長手方向にわたって形成される。爪部234の先端である爪部先端部234Rは、側板222のカール部222cと係合するようにR形状に曲げ加工されている。
【0017】
(引掛け溝232a)
図4のように、側部232は、透光性カバー230の外側から内側に向かって断面が滑らかに凹状に窪んで形成された引掛け溝232a(凹部)を有する。「溝」と称するのは、引掛け溝232aは、透光性カバー230の長手方向(図2(a))にわたって形成されるからである。第1の側部232の引掛け溝232aは第1側凹部であり第2の側部232の引掛け溝232aは第2側凹部である。
【0018】
作業者は、引掛け溝232aに指を引っ掛けて、両側の側部232を把持することにより、器具本体100から光源部200を簡単に、滑ることなく、取り外すことができる。なお、この引掛け溝232aは、外殻部分に角部を形成すると、さらに指が引っ掛かり易くなり、より光源部200を器具本体100から取り外しやすくなる。
【0019】
実施の形態2.
実施の形態2は、実施の形態1の側部232の変形例である。本実施の形態2において、実施の形態1と同様の構造については説明を省略し、本実施の形態2の特徴部分のみを説明する。図6は、実施の形態2の光源部200の断面を示す断面図であり、図7は実施の形態2の照明器具1000の断面を示す断面図である。図6図7は、実施の形態1の図4図5に対応する。
【0020】
実施の形態1の側部232は、透光性カバー230の外側から内側に向かって断面が滑らかに凹状に窪んで形成された引掛け溝232aを有した。これに対して実施の形態2の側部232では、透光性カバー230の外側方向に凸状に突起して形成された、引掛け凸部232bを有する。引掛け凸部232bは、引掛け溝232aと同様に透光性カバー230の長手方向にわたって形成されている。図6図7において左側の側部232を第1の側部232とし、右側の側部232を第2の側部232とする。第1の側部232の引掛け凸部232bは第1側凸部であり第2の側部232の引掛け凸部232bは第2側凸
部である。
【0021】
引掛け溝232aの場合と同様に、作業差は、引掛け凸部232bに指を引掛けるようにして、透光性カバー230の両側に設けられる側部232を把持することにより、器具本体100から光源部200を容易に取り外すことができる。なお、この引掛け凸部232bも、外殻部分に角部を形成してもよい。
【0022】
なお、実施の形態1の引掛け溝232a及び実施の形態2の引掛け凸部232bは、透光性カバー230の長手方向の全長にわたって形成される場合を説明したが一例である。引掛け溝232aや引掛け凸部232bは、長手方向の全長にわたって形成されなくてもない。透光性カバー230の長手方向に部分的に形成されても構わない。
【0023】
また、実施の形態1では引掛け溝部を説明し、実施の形態2では引掛け突部を説明したが、引掛け溝部と引掛け突部との両方を形成しても構わない。
【0024】
以上の実施の形態では、以下の透光性カバーを説明した。
照明器具に使用される透光性を有する長手形状の透光性カバーにおいて、
アーチ形状が前記長手形状にわたって続くカバー部と、
前記カバー部の前記長手形状の長手方向に沿った一方の端部から壁形状に起立する第1の側部と、
前記カバー部の前記長手方向に沿った他方の端部から壁形状に起立する第2の側部と
を備え、
前記第1の側部は、
前記第2の側部に向かって内側に凹形状に凹む第1側凹部と、前記第2の側部に対して外側に凸となる第1側凸部との少なくともいずれかが形成され、
前記第2の側部は、
前記第2の側部に向かって内側に凹形状に凹む第2側凹部と、前記第1の側部に対して外側に凸となる第2側凸部との少なくともいずれかが形成されたことを特徴とする透光性カバー。
【0025】
以上の実施の形態では、以下の透光性カバーを説明した。
前記第1の側部は、
前記第1側凹部が形成され、
前記第2の側部は、
前記第2側凹部が形成されたことを特徴とする透光性カバー。
【0026】
以上の実施の形態では、以下の透光性カバーを説明した。
前記第1側凹部と前記第2側凹部とは、
溝形状をなすことを特徴とする透光性カバー。
【0027】
以上の実施の形態では、以下の透光性カバーを説明した。
前記第1の側部は、
前記第1側凸部が形成され、
前記第2の側部は、
前記第2側凸部が形成されたことを特徴とする透光性カバー。
【0028】
以上の実施の形態では、以下の透光性カバーを説明した。
前記第1側凸部と前記第2側凸部とは、
突起形状をなすことを特徴とする透光性カバー。
【0029】
以上の実施の形態では、上記透光性カバーを備えた照明器具を説明した。
【符号の説明】
【0030】
100 器具本体、110 本体部、111 凹部、111a 凹部天板、111b 凹部側壁部、112 接触部、113 傾斜部、114 立上部、115c カール部、120,120−1,120−2 端板、200 光源部、210 LED基板、211
基板、212 LED、220 フレーム、221 フレーム側平坦部、222 側板、222c カール部、230 透光性カバー、231 取付部、232 側部、232a 引掛け溝、232b 引掛け凸部、233 曲面部、234 爪部、234R 爪部先端部、236 カバー側器具本体当接部、1000 照明器具。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7