【文献】
Ji-Hoon Kim et al.,A Unified Parallel Radix-4 Turbo Decoder for Mobile WiMAX and 3GPP-LTE,IEEE 2009 Custom Integrated Circuits Conferece,2009年 9月16日,pp.487-490
【文献】
Yang Sun et al.,Configurable and Scalable High Throughput Turbo Decoder Architecture for Multiple 4G Wireless Standards,2008 International Conference on Application-Specific Systems, Architectures and Processors,2008年 7月 4日,pp.209-214
【文献】
Cheng-Hung Lin et al.,A 0.16nJ/bit/iteration 3.38mm2 Turbo Decoder Chip for WiMAX/LTE Standards,2011 International Symposium on Integrated Circuits,2011年12月14日,pp.168-171
【文献】
Rizwan Asghar,Flexible Interleaving Sub-systems for FEC in Baseband Processors,Linkoping Studies in Science and Technology,2010年,pp.63-139
【文献】
ITRI,A low power implementation-oriented turbo coding[online],3GPP TSG−RAN WG1♯47 3GPP TSG-RAN WG1#47 R1-063455,2006年11月10日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記インターリーブアドレスに基づいて、Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、異なる規格で1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータに対しMAP反復復号化処理を行うことは、
前記Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータに対しMAP1処理を行うことと、
前記インターリーブアドレスに基づいて、前記Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータに対しMAP2処理を行うことと、
反復終止条件を満たした後、MAP反復を終止し、復号化結果を出力することと、を含む請求項1に記載の方法。
【背景技術】
【0002】
従来、無線通信システムにおいて、第3世代(3rd Generation、3G)から第4世代(4th Generation、4G)の進化に伴って、UMTS、TD-SCDMA、WiMAX及びLTEという4種の通信標準が現れる。これらの規格を兼ねるために、無線通信システムのシステム側には、必ずマルチ規格の共通モードを実現しなければならない。しかしながら、この4種の規格処理フローの差別が大きいため、比較的類似の処理フロー且つ資源を大きく消耗するモジュールだけをシェアする。代表的なプロセッサはTurboデコーダである。
【0003】
Turboコードはシャノン限界に接近する復号化性能で、無線通信システムにおいて非常に広く使われる。LTE、UMTS、TD-SCDMA、及びWiMAXなどの無線通信規格において、いずれもTurboコードをそのチャネルコーデック方式とする。
【0004】
Turboデコーダは持続的反復によって、対数最大事後確率(Log Maximum A Posterior、Log-MAP)アルゴリズム又は最大値対数最大事後確率(Maximum Log Maximum A Posterior、Max-Log-MAP)復号化アルゴリズムを実現できる。そのハードウェア実現の複雑さが高く、資源消耗が大きく、特に多種の規格が共存する状況で、多種の規格を兼ねて、且つ資源消耗が小さいTurboデコーダを開発するのは非常に重大な意義を有する。
【0005】
従来、アルゴリズムには、異なる規格のTurbo復号化方法は類似し、いずれもMAPアルゴリズムを用いて、Turboデコーダの互換に有利である。ハードウェア実現を行う際にも、大きな差別がある。
【0006】
まず、符号化方式は非常に異なる。特にWiMAXの各成分符号はいずれも二重ビットの符号化方式を採用し、その復号化が必ず基数-4(Radix-4)以上のMAPアルゴリズム(1つのビット対を処理単位とする)を採用することを決定する。3GPP規格(LTE、UMTS、TD-SCDMA)の復号化は基数-2(Radix-2)のMAPアルゴリズム(ビットを基本とする処理単位)を採用することができる。
【0007】
次に、テールビットの処理方式は異なる。WiMAXのTurboコード(畳み込み符号(Convolutional Code、CTC)とも称する)に対して、Tail-biting(テイルバイティング)のラスタ終止方式を採用する。復号化する際、テールビットの処理が存在しない。3GPP規格のTurboコードに対して、テールビットを用いてラスタ終止する。復号化する際、規格によりテールビットに対して異なる処理を行う。
【0008】
更に、インターリーブ方式は異なる。異なる規格で、インターリーブ方式は異なる。更に重要なことに、インターリーブ方式はハードウェアを実現する際並列復号化することができるかどうかを決定する。LTEとWiMAXのインターリーブ方式は、並列復号化をサポートすることができる。UMTSとTD-SCDMAのインターリーブは、並列復号化をサポートしない。
【0009】
最後、異なる規格の符号ブロックサイズは異なる。LTEとWiMAXの符号ブロック長はいずれも偶数であり、UMTSとTD-SCDMAの符号ブロックサイズは40〜5114の間のすべての値を取ることができる。テールビットが存在するので、符号ブロックサイズは奇数と偶数である場合、そのアルゴリズム処理も異なる。
【0010】
同じ条件(主にクロック周波数、符号ブロック長及び並列路数等である)において、Radix-4はRadix-2のMAPアルゴリズムの遅延よりも半分小さく、
図1に示すように、
図1は従来のRadix-2を採用する際3GPP Turboデコーダの状態遷移図である。アルゴリズムのレベルから考えると、LTE、UMTS、及びTD-SCDMAもRadix-4 MAPアルゴリズムアーキテクチャを採用することができるが、ハードウェア複雑性と実現可能性をもたらす。例えば、各ウィンドウのAlpha(アルファ)とBeta(ベータ)は同時に衝突計算する際、Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用すると、同時にランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)から4つのデータを読み取って計算する必要がある(Radix-2アルゴリズムアーキテクチャを採用すると、読み取って計算する必要があるデータ数は2つである)。
【0011】
実現する難易度から考えると、LTE、UMTS、及びTD-SCDMA規格に対して、従来のRadix-2アルゴリズムアーキテクチャを採用する際、ハードウェアの実現を非常に簡素化することができるが、WiMAXの適用性に不利である(WiMAXはRadix-4のみを採用することができる)。2セットのMax-Log-MAPユニットを使用し、そのうち、1セットがRadix-2を処理し(3GPPについて)、他のセットがRadix-4を処理する(WiMAXについて)と、実現しやすいが、資源の利用率が高くなく、且つ資源の消耗も大きくなり、これにより、マルチモードデコーダを設計する意義がなくなる。
【0012】
このため、従来のTurboデコーダは異なる規格での資源シェア問題を良く解決することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の実施例はLTE、UMTS、TD-SCDMA及びWiMAXなどの多種規格を適用することができるマルチモードデコーダの実現方法及び装置を提供し、異なる規格での資源シェア問題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の実施例はマルチモードデコーダの実現方法を提供し、
予め記憶された復号化しようとするデータにインターリーブ処理を行い、インターリーブアドレスを取得することと、
前記インターリーブアドレスに基づいて、基数-4であるRadix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、異なる規格で1セットの最大事後確率MAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータにMAP反復復号化処理を行うことと、を含む。
【0015】
選択的に、前記インターリーブアドレスに基づいて、Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、異なる規格で1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータにMAP反復復号化処理を行うことは、
Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用して、1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータにMAP1処理を行うことと、
前記インターリーブアドレスに基づいて、Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータにMAP2処理を行うことと、
反復終止条件を満たした後、MAP反復を終止し、復号化結果を出力することと、を含む。
【0016】
選択的に、前記1セットのMAP復号化ユニットは4つのMAP復号化ユニットを含み、
前記Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータにMAP1処理を行うことは、
ロングタームエボリューションLTE規格と世界的マイクロ波相互運用アクセスWiMAX規格において、4つのMAP復号化ユニットで並列処理し、順方向アルファAlphaと逆方向ベータBetaの衝突計算の方式を採用して、衝突する前に、先験情報を読み取ってMAP計算を行う同時に、順序に応じてスライドウィンドウ長さの先験情報をキャッシュし、衝突した後、キャッシュから先験情報を読み取って計算することに用い、計算して得られた先験情報を先験情報記憶ランダムアクセスメモリRAMに記憶することと、
ユニバーサル移動通信システムUMTS規格と時分割同期符号分割多重アクセスTD-SCDMA規格で、ガンマGammaを計算する際、同時にシステム情報のバックアップを行うことと、を含む。
【0017】
選択的に、前記1セットのMAP復号化ユニットは4つのMAP復号化ユニットを含み、
前記インターリーブアドレスに基づいて、前記Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータにMAP2処理を行うことは、
LTE規格とWiMAX規格において、インターリーブアドレスに基づいて、4つのMAP復号化ユニットで並列処理し、且つ順方向Alphaと逆方向Betaの衝突計算の方式を採用して、衝突する前に、先験情報を読み取ってMAP計算を行う同時に、順序に応じてスライドウィンドウ長さの先験情報をキャッシュし、衝突した後、キャッシュから先験情報を読み取って計算することに用い、計算して得られた先験情報を先験情報記憶RAMに記憶することと、
UMTS規格とTD-SCDMA規格で、AlphaとBetaの衝突計算を行う際、同時に記憶RAMから4つのシステムビット/チェックビット2/先験情報を読み取り、衝突計算した後得られた4つの先験情報/ハード判断を同時に記憶RAMに記憶することと、を含む。
【0018】
選択的に、前記方法は、
予め記憶された復号化しようとするデータにインターリーブ処理を行い、インターリーブアドレスを取得する前に、
プリセット方式に従って前記復号化しようとするデータを記憶すること、を更に含み、
前記プリセット方式に従って前記復号化しようとするデータを記憶することは、
LTE規格において、入力した復号化しようとするデータに対して、前記復号化しようとするデータが位置する処理ユニット(Processing Unit、PU)により、それぞれ4組の深さが1536であるRAMに記憶し、各組の深さが1536であるRAMは2つの深さが768であるRAMからなり、各組の奇偶アドレスに従って各PUの復号化しようとするデータをそれぞれ記憶することと、
UMTS規格とTD-SCDMA規格で、入力した復号化しようとするデータに対して、各組の奇偶アドレスに従って、符号ブロック長により1組の深さが1536であるRAMを満たすように記憶し、更に次の組の深さが1536であるRAMに記憶する記憶方式を採用し、各組の深さが1536であるRAMは2つの深さが768であるRAMからなり、1つの深さが768であるRAMは奇アドレスのデータに対応し、もう1つの深さが768であるRAMは偶アドレスのデータに対応することと、
WiMAX規格で、各路の復号化しようとするデータのA/Bに対応する600個のビット対を深さが1536であるRAMにおける2つの深さが768であるRAMに記憶し、各路の復号化しようとするデータのYに対応する600個のビット対を深さが1536であるRAMにおける2つの深さが768であるRAMに記憶し、各路の復号化しようとするデータのWに対応する600個のビット対を深さが1536であるRAMにおける2つの深さが768であるRAMに記憶することと、を含む。
【0019】
本発明の実施例はマルチモードデコーダの実現装置を更に提供し、
予め記憶された復号化しようとするデータにインターリーブ処理を行い、インターリーブアドレスを取得するように設定されるインターリーブモジュールと、
前記インターリーブアドレスに基づいて、基数-4であるRadix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用して、異なる規格で1セットの最大事後確率MAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータにMAP反復復号化処理を行うように設定される復号化モジュールと、を備える。
【0020】
選択的に、前記復号化モジュールは、
Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータにMAP1処理を行うように設定されるMAP1処理ユニットと、
前記インターリーブアドレスに基づいて、Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータにMAP2処理を行うように設定されるMAP2処理ユニットと、
反復終止条件を満たした後、MAP反復を終止し、復号化結果を出力するように設定される復号化結果出力ユニットと、を含む。
【0021】
選択的に、前記1セットのMAP復号化ユニットは4つのMAP復号化ユニットを含み、
前記MAP1処理ユニットは、
ロングタームエボリューションLTE規格と世界的マイクロ波相互運用アクセスWiMAX規格において、4つのMAP復号化ユニットで並列処理し、且つ順方向アルファAlphaと逆方向ベータBetaの衝突計算の方式を採用し、衝突する前に、先験情報を読み取ってMAP計算を行う同時に、順序に応じてスライドウィンドウ長さの先験情報をキャッシュし、衝突した後、キャッシュから先験情報を読み取って計算することに用い、計算して得られた先験情報を先験情報記憶ランダムアクセスメモリRAMに記憶する方式と、
ユニバーサル移動通信システムUMTS規格と時分割同期符号分割多重アクセスTD-SCDMA規格で、ガンマGammaを計算する際、同時にシステム情報のバックアップを行う方式とを利用して、前記Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータにMAP1処理を行うように設定される。
【0022】
選択的に、前記1セットのMAP復号化ユニットは4つのMAP復号化ユニットを含み、
前記MAP2処理ユニットは、
LTE規格とWiMAX規格において、インターリーブアドレスに基づいて、4つのMAP復号化ユニットで並列処理し、且つ順方向Alphaと逆方向Betaの衝突計算の方式を採用して、衝突する前に、先験情報を読み取ってMAP計算を行う同時に、順序に応じてスライドウィンドウ長さの先験情報をキャッシュし、衝突した後、キャッシュから先験情報を読み取って計算することに用い、計算して得られた先験情報を先験情報記憶RAMに記憶する方式と、
UMTS規格とTD-SCDMA規格で、AlphaとBetaの衝突計算を行う際、同時に記憶RAMから4つのシステムビット/チェックビット2/先験情報を読み取り、衝突計算した後得られた4つの先験情報/ハード判断を同時に前記記憶RAMに記憶する方式とを利用して、前記インターリーブアドレスに基づいて、前記Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータにMAP2処理を行うように設定される。
【0023】
選択的に、該装置は、
プリセット方式に従って前記復号化しようとするデータを記憶するように設定される記憶モジュールを更に含み、
記憶モジュールは、
LTE規格において、入力した復号化しようとするデータに対して、前記復号化しようとするデータが位置する処理ユニットPUにより、それぞれ4組の深さが1536であるRAMに記憶され、各組の深さが1536であるRAMは2つの深さが768であるRAMからなり、各組の奇偶アドレスに従って各PUの復号化しようとするデータをそれぞれ記憶する方式と、
UMTS規格とTD-SCDMA規格で、入力した復号化しようとするデータに対して、各組の奇偶アドレスに従って、符号ブロック長により1組の深さが1536であるRAMを満たすように記憶し、更に次の組の深さが1536であるRAMに記憶する記憶方式を採用し、各組の深さが1536であるRAMは2つの深さが768であるRAMからなり、1つの深さが768であるRAMは奇アドレスのデータに対応し、もう1つの深さが768であるRAMは偶アドレスのデータに対応する方式と、
WiMAX規格で、各路の復号化しようとするデータのA/Bに対応する600個のビット対を深さが1536であるRAMにおける2つの深さが768であるRAMに記憶し、各路の復号化しようとするデータのYに対応する600個のビット対を深さが1536であるRAMにおける2つの深さが768であるRAMに記憶し、各路の復号化しようとするデータのWに対応する600個のビット対を深さが1536であるRAMにおける2つの深さが768であるRAMに記憶する方式とを利用して、プリセット方式に従って前記復号化しようとするデータを記憶するように設定される。
【発明の効果】
【0024】
本発明の実施例により提出したマルチモードデコーダの実現方法及び装置は、資源に効果的な統合と多重化を行い、LTE、UMTS、TD-SCDMA、及びWiMAX等の多種規格に適用することができ、それによりシステムの設計がより合理的で、且つシステムのロジック資源を大幅に節約し、且つ異なる規格で、RAMの合理的な多重化により、いくつかの不必要なRAM資源を大幅にカットする。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施例の解決手段は、主に、Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により復号化しようとするデータにMAP反復復号化処理を行い、資源に効果的な統合と多重化を行い、LTE、UMTS、TD-SCDMA、及びWiMAX等の多種規格に適用することができ、それによりシステム設計がより合理的で、システム資源がより最適化されることである。
【0027】
図2に示すように、本発明の1つの実施例はマルチモードデコーダの実現方法を提出し、以下のステップS21〜S22を含む。
【0028】
ステップS21、予め記憶された復号化しようとするデータにインターリーブ処理を行い、インターリーブアドレスを取得する。
【0029】
本実施例のマルチモードデコーダはLTE、UMTS、TD-SCDMA及びWiMAXの多種規格に適用することができるTurboデコーダであり、それにより異なる規格での資源シェア問題を良く解決することができる。
【0030】
本発明の実施例の処理システムブロック図を
図3に示す。
【0031】
データ入力(data_in)モジュールは外部モジュールとの握手、復号化パラメータの受信、及び一定の要求に従って復号化データを若干の路に分けることを担当する。
【0032】
インターリーバ(interleaver)モジュールは数種規格のインターリーブアドレスの計算を完成することを担当する。max_log_mapモジュールはRadix-4のMAPアルゴリズムを完成することを担当する。
【0033】
データ出力(data_out)モジュールは特定の要求に従って、ハード判断データとソフト情報の出力を担当する(LTEがTurbo-SICシーンをサポートする場合)。
【0034】
主制御(main_ctrl)モジュールは異なる規格でデコーダの制御を完成し、デコーダがそれぞれの処理プロセスによりMAPアルゴリズムを完成することを保証することを担当する。
【0035】
システムビット/チェック1/チェック2(sysbit/check1/check2)モジュールはそれぞれ奇偶アドレスの情報ビットが別個に記憶される方式に従って、各PUの情報ビットを記憶する。
【0036】
先験情報(apri)モジュールはLTEとWiMAXでのapriの記憶を担当し(WiMAXでapri_11を含まない)、UMTSとTD-SCDMAで、この部分はMAP2計算で得られた先験情報を記憶することに用いられる。
【0037】
ウィンドウ内先験情報バックアップ(apri_sw)モジュールはLTEとWiMAX規格で各ウィンドウのAlphaとBetaの衝突の前の1つのウィンドウ長さの先験情報をバックアップすることに用いられる。
【0038】
システム最大尤度比(llr_sys)モジュールはLTEで出力したシステム対数尤度比(Log-Likelihood Ratio、LLR)を記憶し、WiMAXで、毎回MAP(MAP1とMAP2を含む)で計算して得られたapri_11と各ウィンドウのapri_11を記憶し、UMTS、TD-SCDMAで、システムビット全体をバックアップする。
【0039】
チェック1最大尤度比(llr_check1)モジュールはLTEで出力したチェック1のLLRを記憶し、UMTS、TD-SCDMAでMAP1計算で得られた1通の先験情報をバックアップすることを担当する。
【0040】
チェック2最大尤度比(llr_check2)モジュールはLTEで出力したチェック2のLLRを記憶し、UMTS、TD-SCDMAでMAP1計算で得られた1通の先験情報をバックアップすることを担当する。
【0041】
キャッシュ(ut_apri_sw)モジュールはUMTSとTD-SCDMAでMAP2のAlphaとBetaの衝突の前に1つのウィンドウの先験情報、ハード判断結果及びインターリーブアドレスをバックアップすることに用いられる。
【0042】
以下、Radix-4マルチモードTurboデコーダの処理ステップを詳しく説明する。
【0043】
LTE規格において、最大コードブロック6144を4つのPUに分け、各PUを4つの192のウィンドウに分けて直列処理することを例として、UMTSとTD-SCDMA規格で、最大コードブロック5114が128を最大ウィンドウとして直列処理することを例として、WiMAX規格で、最大順方向誤り訂正(Forward Error Correction、FEC)ブロック4800を4つのPUに分け、各PUを4つの150のウィンドウに分けて直列処理することを例とする。
【0044】
本発明の実施例の方法は復号化しようとするデータを数回で反復することを含み、毎回の反復はMAP1とMAP2という2つの処理過程を含み、MAP1の入力データは順序アドレスに基づいたものであり、MAP2の入力データはインターリーブアドレスに基づいたものである。本発明の実施例において、復号化しようとするデータをインターリーブ処理するのはMAP2処理にインターリーブアドレスを提供するためのものである。インターリーブ処理の過程はMAP1処理過程と同時に行うことができ、MAP1処理の前又は後に行ってもよく、本実施例はMAP1処理の前にインターリーブアドレス計算を行うことを例として説明する。
【0045】
まず、特定方式で予め記憶した復号化しようとするデータにインターリーブ計算を行って、インターリーブアドレスを取得する。
【0046】
データ記憶を行う際に、一定の方式でデータを記憶し、例えば、LTE規格とWiMAX規格に対して、各PUは独立で記憶され、且つ各PUでは、奇、偶アドレスのデータも単独に記憶され、UMTS、TD-SCDMA規格に対して、奇偶だけに分けて記憶すればよい。第1組のRAMを満たすように記憶し、再び次の組のRAMに記憶する。
【0047】
インターリーブアドレスを計算する際に、入力した2つのビット対(3GPP規格で4つのオリジナルアドレスに対応する)のオリジナルアドレスに基づいてインターリーブアドレスを計算する。異なる規格のインターリーブユニットは異なるが、モジュールの外部インターフェースは同じである。
【0048】
ステップS22、前記インターリーブアドレスに基づいて、Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、異なる規格で1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータにMAP反復復号化処理を行う。
【0049】
MAP反復復号化処理はMAP1処理とMAP2処理という両方の反復を含む。
【0050】
本実施例において、異なる規格によって、異なる並列処理方式を用いる。LTEとWiMAX規格で、マルチPU並列復号化方式を用いる。PU内部において、若干のウィンドウに分けられ、1つのウィンドウを処理し終わった後に再び次のウィンドウを処理する。
【0051】
UMTS、TD-SCDMA規格で、単一のPU復号化方式のみを用い、PU内部で、1つのウィンドウを処理し終わった後に、再び次のウィンドウを処理する直列方式を用いる。
【0052】
各ウィンドウを処理する際に、各種の規格は1セットのRadix-4のMAP復号化ユニットを多重化する。WiMAXとその他の規格のMAP復号化ユニットの中間変数計算式は異なり(AlphaとBetaの状態遷移図は異なる)、
図4と
図5に示すように、
図4は本実施例でRadix-4を用いる際に、3GPP Turboデコーダの状態遷移図であり、
図5は本実施例でRadix-4を用いる際に、WiMAXのTurboデコーダ状態遷移図である。
【0053】
図6に示すように、前記ステップS22はS221〜S223を含む。
【0054】
S221、Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータにMAP1処理を行う。
【0055】
MAP1処理を行う際に、順方向Alphaと逆方向Betaの衝突計算の方式を用いて、アイドルのRAMを用いて、1通のシステムビットと先験情報を追加バックアップして、UMTSとTD-SCDMA規格で、MAP2処理を行う際に同時に4つのデータを読み取って計算する問題を解決する。
【0056】
S222、前記インターリーブアドレスに基づいて、Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータにMAP2処理を行う。
【0057】
MAP2処理を行う際に、衝突した後に、計算した4つのハード判断結果と先験情報のうちの2つは、インターリーブアドレスとともにバックアップして、且つ次のウィンドウである際に更に書き戻す。
【0058】
S223、反復終止条件を満たした後、MAP反復を終止し、復号化結果を出力する。
【0059】
1回の反復(MAP1処理とMAP2処理)を完成した後に、最小反復回数を満たす前提で、一定の事前反復停止基準(例えば、ハード判断結果と前回の結果とは等しいかどうか、又は周期的冗長チェック(Cyclic Redundancy Check、CRC)は正しいかどうか等)に基づいて、反復を予め終止するかどうかを確定する。
【0060】
反復終止条件を満たした後、MAP反復を終止し、復号化結果を出力する。
【0061】
また、1セットのMAP復号化ユニットが4つのMAP復号化ユニットを含むことを例として、本実施例が異なる規格の復号化しようとするデータにMAP1復号化処理を行う過程は以下の通りである。
【0062】
LTE規格とWiMAX規格において、復号化しようとするデータを全部記憶した後に、デコーダを起動し始める。復号化性能を影響しないために、4つのMAP復号化ユニットで並列処理を行う(処理能力がRadix-2の8パスに相当する)。且つ順方向Alphaと逆方向Betaの衝突計算の方式を用いて、復号化遅延を減少することにある。異なる規格の間に1つのMAP復号化ユニットを多重化する。異なる規格で、該MAP復号化ユニット処理の過程は類似し、Gamma、Alpha及びBetaを計算する式だけが異なる。
【0063】
LTE規格とWiMAX規格において、衝突した後に読み書いたデータの衝突(同時に先験情報記憶RAMに対して2つの数を読んで2つの数を書くことが出現する)を回避するために、衝突する前に、先験情報を読み取ってMAP計算を行う同時に、順序に応じてスライドウィンドウ長さの先験情報をキャッシュする。衝突した後、キャッシュから先験情報を読み取って計算することに用い、且つ計算して得られた先験情報を先験情報記憶RAMに記憶して、このように、衝突が発生しない。
【0064】
UMTSとTD-SCDMA規格で、インターリーブアドレスのランダム分布特徴のため、同一のウィンドウMAP2処理を行う際に、インターリーブアドレスに従って同時に4つのデータを読み取ることができるために、一部のデータをバックアップした。システム情報はGammaを計算する場合に、同時にバックアップする(LTE規格でのllr_sys記憶RAMを多重化する)。計算して得られた先験情報を2通バックアップする(LTE規格でのllr_check1とllr_check2を多重化する)。
【0065】
MAP1処理を行う際に、1つのウィンドウを処理し終わらないと、次のウィンドウを処理できない。PUでのすべてのウィンドウを処理し終わった後に、MAP2の処理を始動する。
【0066】
本実施例の異なる規格の復号化しようとするデータにMAP2復号化処理を行う過程は以下の通りである。
【0067】
MAP2処理とMAP1処理は1セットのMAP復号化ユニットを共用する。MAP2処理を行う際に、入力したデータはインターリーブ処理を経た。
【0068】
LTE規格とWiMAX規格において、インターリーブの特徴は並列処理データのインターリーブアドレスがちゃんと異なる処理ユニットに分布されることを決定する。このように、MAP2の処理はMAP1と類似し、再び特別な処理を行う必要がない。
【0069】
UMTS規格とTD-SCDMA規格でMAP2処理を行う際に、AlphaとBetaの衝突計算を行う場合に、同時に記憶RAMから4つのシステムビット/チェックビット2/先験情報を読み取る必要がある。この4つのデータのインターリーブアドレスはランダムに分布され、大きな恣意性があるため、どのくらいRAMに分けて記憶しても、1回で4つの数を読む需要を解決できない(RAMは多くても2つの読み取りポートがある)。MAP1処理を行う際に、システムビットと先験情報は既に2通記憶し(チェックビット2はMAP2である際に、オリジナルアドレスに従って読み取り、2通を記憶する必要がない)、このため、読み取る際に、そのうちの2つはバックアップする前のRAMから読み取り、他の2つはバックアップしたRAMから読み取り、これにより同時に4つのデータを読み取る需要を解決する。
【0070】
UMTS規格とTD-SCDMA規格で、MAP2処理を行う際に、衝突した後に計算して得られた4つの先験情報/ハード判断を同時にRAMに記憶する(記憶アドレスはランダムに分布され、大きな恣意性がある)。この問題を解決するために、衝突した後に発生した4つの先験情報とハード判断データのうちの2つを、インターリーブアドレスとともに、1つの深さがウィンドウの長さに等しいキャッシュBuffer(ut_apri_sw)に記憶する。次のウィンドウが計算し始めた後に、再びBufferに記憶されるデータを、対応なインターリーブアドレスに従って先験情報とハード判断記憶RAMに記憶する。なお、最後のウィンドウのMAP2計算を完成した後に、半分のウィンドウ長さの遅延を必要としてBufferのデータをRAMに記憶しなければ、次回の反復のMAP1計算を行うことができない。
【0071】
1回のMAP1とMAP2処理を完成した後に、反復を終止するかどうかを判断する。終止反復タイプ(例えば、前後の2回の反復のハード判断結果が等しいかどうか、又はCRCが正しいかどいか等)によって、反復終止の条件を満たすかどうかを判断する。条件を満たすと、直ちに復号化を停止し、条件を満たさないと、最大の反復回数まで、反復回数に基づいてインターリーブアドレス計算ステップに戻り、次に、復号化結果を出力する。
【0072】
なお、本実施例のようなアーキテクチャを用いるには、異なる規格で、アルゴリズムにはRadix-4のMax-Log-MAPアルゴリズムをサポートすることを確保する必要がある。また、更にWiMAX規格をサポートする必要がある。
【0073】
本実施例はLTE、UMTS、TD-SCDMA及びWiMAX規格に基づいたものであるが、説明した方法は場合によってその他の規格(例えば、世界的移動通信システム(Global System for Mobile Communications、GSM(登録商標))とCDMA2000)に適用する。異なる規格の間に資源シェアによって、システム資源(特にRAM)を減少できる場合であれば適用する。
【0074】
従来のTurboデコーダと比べて、本実施例は、
1)LTE、UMTS、TD-SCDMA及びWiMAXの多種規格でのTurbo復号化機能をサポートし、
2)すべての規格がRadix-4アルゴリズムアーキテクチャを統一に用いて、復号化遅延の低下に有利であり、
3)異なる規格の間にRAMの多重化によって、RAM資源を最適化し、それにより消費電力と面積を低下させ、
4)LTE規格で、3組のソフト情報を出力できることによって、リンクのTurbo-SIC機能をサポートする、という特徴を有する。
【0075】
本実施例は上記解決手段により、資源の多重化とシェアを実現することができ、少ない資源で、LTE、UMTS、TD-SCDMA及びWiMAXの多種規格でのTurbo復号化機能を実現する。従来の単一の規格デコーダと比べて、30%以上のRAM資源を節約し、消費電力を低下させる。
【0076】
図7に示すように、本発明のもう1つの実施例が提出したマルチモードデコーダの実現方法において、前記ステップS21の前に更に以下のステップS20を含む。
【0077】
ステップS20、プリセット方式に従って前記復号化しようとするデータを記憶する。
【0078】
本実施例と上記実施例との違いは、本実施例が復号化しようとするデータを特定の方式に従って記憶することを更に実現できることであり、該記憶過程は以下を含む。
【0079】
LTE規格において、入力した復号化しようとするデータ(システムビット、チェック1及びチェック2)を、その位置するPUにより、対応する4組の深さが1536であるRAMにそれぞれ記憶し、各組の深さが1536であるRAMは2つの深さが768であるRAMからなり、各組の奇偶アドレスに従って各PUの復号化しようとするデータをそれぞれ記憶する。
【0080】
UMTS規格とTD-SCDMA規格で、マルチPU並列復号化をサポートしないので、記憶する際奇偶のみに分けられ、符号ブロック長により1組の深さが1536であるRAMを満たすように記憶し、更に次の組の深さが1536であるものに記憶する方式を採用し、各組は2つの深さが768であるRAMからなり、奇、偶アドレスのデータにそれぞれ対応する。UMTSとTD-SCDMAの場合、第4組の1536のRAMを満たすように記憶しない以外、前3組の深さが1536であるRAMにはいずれもデータ対の入力した復号化しようとするデータを満たすように記憶する。
【0081】
LTE/UMTS/TD-SCDMA入力データキャッシュフォーマットを
図8に示す。
【0082】
WiMAX規格で、各路の復号化しようとするデータのA/B、Y、Wにそれぞれ対応する600個のビット対を、それぞれ深さが1536であるRAMにおいて対応する2つの深さが768であるRAMに記憶する。
【0083】
WiMAX入力データキャッシュフォーマットを
図9に示す。
【0084】
本実施例は資源の多重化とシェアにより、少ない資源で、LTE、UMTS、TD-SCDMA及びWiMAXの多種規格でのTurbo復号化機能を実現する。従来の単一の規格デコーダと比べて、30%以上のRAM資源を節約し、消費電力を低下させる。
【0085】
図10に示すように、本発明の1つの実施例はマルチモードデコーダの実現装置を提出し、インターリーブモジュール101及び復号化モジュール102を含み、
インターリーブモジュール101は、予め記憶された復号化しようとするデータにインターリーブ処理を行い、インターリーブアドレスを取得することに用いられ、
復号化モジュール102は、前記インターリーブアドレスに基づいて、Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、異なる規格で1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータにMAP反復復号化処理を行うことに用いられる。
【0086】
本実施例のマルチモードデコーダ実現装置はLTE、UMTS、TD-SCDMA及びWiMAXの多種規格に適用することができるTurboデコーダであり、異なる規格での資源シェア問題を良く解決することができる。
【0087】
該マルチモードTurboデコーダの内部システムのブロック図を
図3に示す。
【0088】
データ入力(data_in)モジュールは外部モジュールとの握手、復号化パラメータの受信、及び一定の要求に従って復号化データを若干の路に分けることを担当する。
【0089】
インターリーバ(interleaver)モジュールは数種の規格のインターリーブアドレスの計算を完成することを担当する。max_log_mapモジュールはRadix-4のMAPアルゴリズムを完成することを担当する。該interleaverモジュールは本実施例に記載のインターリーブモジュール101に含まれる。
【0090】
データ出力(data_out)モジュールは特定の要求に従って、ハード判断データとソフト情報を出力することを担当する(LTEがTurbo-SICシーンをサポートする場合)。
【0091】
主制御(main_ctrl)モジュールは異なる規格でデコーダの制御を完成し、デコーダがそれぞれの処理プロセスに従ってMAPアルゴリズムを完成することを保証することを担当する。
【0092】
システムビット/チェック1/チェック2(sysbit/check1/check2)モジュールは、それぞれ奇偶アドレスの情報ビットが別個に記憶される方式に従って、各PUの情報ビットを記憶する。
【0093】
先験情報(apri)モジュールはLTEとWiMAXでのapriの記憶を担当し(WiMAXでapri_11が含まない)、UMTSとTD-SCDMAで、この部分はMAP2計算で得られた先験情報を記憶することに用いられる。
【0094】
ウィンドウ内先験情報バックアップ(apri_sw)モジュールはLTEとWiMAX規格で各ウィンドウのAlphaとBetaの衝突の前の1つのウィンドウ長さの先験情報をバックアップすることに用いられる。
【0095】
システム最大尤度比(llr_sys)モジュールはLTEで出力したシステムLLRを記憶し、WiMAXで、毎回のMAP(MAP1とMAP2を含む)計算で得られたapri_11と各ウィンドウのapri_11を記憶し、UMTS、TD-SCDMAで、システムビット全体をバックアップする。
【0096】
チェック1最大尤度比(llr_check1)モジュールはLTEで出力したチェック1のLLRを記憶し、UMTS、TD-SCDMAでMAP1計算で得られた1通の先験情報をバックアップすることを担当する。
【0097】
チェック2最大尤度比(llr_check2)モジュールはLTEで出力したチェック2のLLRを記憶し、UMTS、TD-SCDMAでMAP1計算で得られた1通の先験情報をバックアップすることを担当する。
【0098】
キャッシュ(ut_apri_sw)モジュールはUMTSとTD-SCDMAでMAP2のAlphaとBetaの衝突の前に1つのウィンドウの先験情報、ハード判断結果及びインターリーブアドレスをバックアップすることに用いられる。
【0099】
上記data_outモジュール、main_ctrlモジュール、sysbit/check1/check2モジュール、apriモジュール、apri_swモジュール、llr_sysモジュール、llr_check1モジュール、llr_check2モジュール、及びut_apri_swモジュールは本実施例に記載の復号化モジュール102に含まれる。
【0100】
以下、本実施例のRadix-4マルチモードTurboデコーダの処理過程を詳しく説明する。
【0101】
LTE規格において、最大符号ブロック6144が4つのPUに分けられ、各PUが4つの192のウィンドウに分けられて直列処理することを例とし、UMTS規格とTD-SCDMA規格で、最大符号ブロック5114を128が最大ウィンドウであるように直列処理することを例とし、WiMAX規格で、最大FECブロック4800が4つのPUに分けられ、各PUが4つの150のウィンドウに分けられて直列処理することを例とする。
【0102】
本発明の実施例の方法は復号化しようとするデータに数回の反復を行うことを含み、毎回の反復はMAP1とMAP2の2つの処理過程を含み、MAP1の入力データは順序アドレスに基づいたものであり、MAP2の入力データはインターリーブアドレスに基づいたものである。本発明の実施例において復号化しようとするデータにインターリーブ処理を行うことはMAP2処理にインターリーブアドレスを提供するためのものである。インターリーブ処理の過程はMAP1処理過程と同時に行ってもよく、MAP1処理の前又はその後に行ってもよい。本実施例はMAP1処理の前にインターリーブアドレス計算を行うことを例として説明する。
【0103】
まず、インターリーブモジュール101により予め特定方式に従って記憶された復号化しようとするデータにインターリーブ計算を行い、インターリーブアドレスを取得する。
【0104】
データを記憶する際、一定の方式でデータを記憶し、例えば、LTE規格とWiMAX規格に対して、各PUを独立に記憶し、且つ各PUにおいて、奇、偶アドレスのデータも単独に記憶され、UMTS規格、TD-SCDMA規格に対して、奇偶だけに分けて記憶すればよい。第1組のRAMを満たすように記憶し、再び次の組のRAMに記憶する。
【0105】
インターリーブアドレスを計算する際、入力した2つのビット対(3GPP規格で4つのオリジナルアドレスに対応する)のオリジナルアドレスによりインターリーブアドレスを計算する。異なる規格のインターリーブユニットは異なるが、モジュールの外部インターフェースが同じである。
【0106】
その後、復号化モジュール102により規格種類に基づいて復号化しようとするデータにMAP反復復号化処理を行う。
【0107】
MAP反復復号化処理はMAP1処理とMAP2処理という両方の反復を含む。
【0108】
本実施例において、異なる規格により、異なる並列処理方式を採用する。LTE規格とWiMAX規格において、マルチPU並列復号化方式を採用する。PU内部において、複数のウィンドウに区分され、1つのウィンドウを処理し終わった後更に次のウィンドウを処理する。
【0109】
UMTS規格、TD-SCDMA規格で、単一のPU復号化方式のみを採用することができる。PU内部において、1つのウィンドウを処理し終わった後、更に次のウィンドウを処理する直列方式を採用する。
【0110】
各ウィンドウを処理する際、各種の規格は1セットのRadix-4のMAP復号化ユニットを多重化する。しかし、WiMAXと他の規格のMAP復号化ユニットの中間変数の計算式は異なり(AlphaとBetaの状態遷移図が異なる)、
図4と
図5に示すように、
図4は本実施例がRadix-4を採用する際の3GPP Turboデコーダの状態遷移図であり、
図5は本実施例がRadix-4を採用する際のWiMAXのTurboデコーダ状態遷移図である。
【0111】
図11に示すように、復号化モジュール102は、MAP1処理ユニット1021、MAP2処理ユニット1022及び復号化結果出力ユニット1023を含み、
MAP1処理ユニット1021は、Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータにMAP1処理を行うことに用いられ、
MAP2処理ユニット1022は、前記インターリーブアドレスに基づいて、Radix-4アルゴリズムアーキテクチャを採用し、1セットのMAP復号化ユニットを多重化し、並列処理方式で、規格種類により前記復号化しようとするデータにMAP2処理を行うことに用いられ、
復号化結果出力ユニット1023は、反復終止条件を満たした後、MAP反復を終止し、復号化結果を出力することに用いられる。
【0112】
MAP1処理の際、順方向Alphaと逆方向Betaの衝突計算の方式を採用し、アイドルのRAMを用いて、1通のシステムビットと先験情報を追加バックアップすることにより、UMTS規格とTD-SCDMA規格で、MAP2処理の際同時に4つのデータを読み取って計算する問題を解決する。
【0113】
MAP2処理の際、衝突した後、計算された4つのハード判断結果と先験情報の中の2つは、インターリーブアドレスとともにバックアップし、且つ次のウィンドウの際更に書き戻しを行う。
【0114】
1回の反復(MAP1処理とMAP2処理)を完成した後、最小反復回数を満たす前提で、一定の事前反復終止基準(例えば、ハード判断結果と前回の結果とは等しいかどうか、又はCRCは正しいかどうか等)に基づいて、事前に反復を終止するかどうかを確定する。
【0115】
反復終止条件を満たした後、MAP反復を終止し、復号化結果を出力する。
【0116】
また、1セットのMAP復号化ユニットが4つのMAP復号化ユニットを含むことを例として、本実施例は異なる規格の復号化しようとするデータにMAP1復号化処理を行う過程は以下の通りである。
【0117】
LTE規格とWiMAX規格において、復号化しようとするデータをすべて記憶した後、デコーダを起動し始める。復号化性能に影響しないために、4つのMAP復号化ユニットで並列処理する(処理能力がRadix-2の8路に相当する)。且つ復号化遅延を減少するために順方向Alphaと逆方向Betaの衝突計算の方式を採用する。異なる規格の間に1つのMAP復号化ユニットを多重化する。異なる規格で、該MAP復号化ユニット処理の過程は類似するが、Gamma、Alpha及びBetaを計算する式が異なる。
【0118】
LTE規格とWiMAX規格において、衝突した後に読み書いたデータの衝突(同時に先験情報記憶RAMに対して2つの数を読むとともに2つの数を書くことが出現する)を避けるために、衝突する前に、先験情報を読み取ってMAP計算を行う同時に、順序に応じてスライドウィンドウ長さの先験情報をキャッシュする。衝突した後、キャッシュから先験情報を読み取って計算することに用い、計算して得られた先験情報を先験情報記憶RAMに記憶し、このように衝突が発生することがない。
【0119】
UMTS規格とTD-SCDMA規格で、インターリーブアドレスのランダム分布特徴により、同一のウィンドウのMAP2処理の場合、インターリーブアドレスに従って同時に4つのデータを読み取ることができるために、一部のデータをバックアップした。システム情報はGammaを計算する際、同時にバックアップする(LTE規格でのllr_sys記憶RAMを多重化する)。計算して得られた先験情報を2通バックアップする(LTE規格でのllr_check1とllr_check2を多重化する)。
【0120】
MAP1処理を行う場合、1つのウィンドウを処理した後しか、次のウィンドウを処理することができない。PUでのすべてのウィンドウを処理し終わった後しか、MAP2の処理を始めることができない。
【0121】
本実施例の異なる規格の復号化しようとするデータにMAP2復号化処理を行う過程は以下の通りである。
【0122】
MAP2処理とMAP1処理は1セットのMAP復号化ユニットを共用する。MAP2処理する際に、入力したデータはインターリーブ処理を経た。
【0123】
LTE規格とWiMAX規格において、インターリーブの特徴は並列処理データのインターリーブアドレスがちゃんと異なる処理ユニットに分布されることを決定する。このように、MAP2の処理はMAP1と類似し、再び特別な処理を行う必要がない。
【0124】
UMTS規格とTD-SCDMA規格でMAP2処理を行う場合、AlphaとBetaの衝突計算の場合、同時に記憶RAMから4つのシステムビット/チェックビット2/先験情報を読み取る必要がある。この4つのデータのインターリーブアドレスはランダムに分布され、大きな恣意性があるため、どのくらいRAMに分けて記憶しても、1回に4つの数を読む需要を解決できない可能性がある(RAMは多くても2つの読み取りポートがある)。MAP1処理の際、システムビットと先験情報は既に2通記憶し(チェックビット2がMAP2である際、オリジナルアドレスで読み取り、2通を記憶する必要がない)、このため、読み取る場合、その中の2つはバックアップする前のRAMから読み取られ、他の2つのものはバックアップした後のRAMから読み取られ、これにより、同時に4つのデータを読み取る需要を解決する。
【0125】
UMTS規格とTD-SCDMA規格で、MAP2処理の際、衝突した後計算して得られた4つの先験情報/ハード判断を同時にRAMに記憶する必要がある(記憶アドレスがランダムに分布され、大きな恣意性がある)。この問題を解決するために、衝突した後発生した4つの先験情報とハード判断データの中の2つを、インターリーブアドレスとともに、1つの深さがウィンドウ長さと等しいBuffer(ut_apri_sw)に記憶する。次のウィンドウが計算し始めた後、更にBufferで記憶されたデータを、インターリーブアドレスに従って先験情報とハード判断記憶RAMに記憶する。なお、最後のウィンドウのMAP2計算を完成した後、半分のウィンドウ長さの遅延を必要としてBufferのデータをRAMに記憶しなければ、次回の反復のMAP1計算を行うことができない。
【0126】
一回のMAP1とMAP2処理を完成した後、反復を終止するかどうかを判断する必要がある。終止反復種類(例えば、前後2回反復のハード判断結果が等しいかどうか、又はCRCが正確であるかどうか等)により、終止反復の条件を満たすかどうかを判断する。条件を満たすと、直ちに復号化を停止し、条件を満たさないと、最大の反復回数まで、反復回数によりインターリーブアドレス計算ステップに返し、そして復号化結果を出力する。
【0127】
なお、本実施例のようなアーキテクチャを用いるには、異なる規格で、アルゴリズムでRadix-4のMax-Log-MAPアルゴリズムをサポートすることを保証する必要がある。また、更にWiMAX規格をサポートする必要がある。
【0128】
本実施例はLTE、UMTS、TD-SCDMA及びWiMAX規格に基づいたものであるが、説明した方法は場合によって他の規格(例えば、GSM(登録商標)とCDMA2000)に適用することができる。異なる規格の間で資源シェアにより、システム資源(特にRAM)を減少できる場合であればいずれも適用する。
【0129】
従来のTurboデコーダと比べて、本実施例は、
1)LTE、UMTS、TD-SCDMA及びWiMAXの多種規格でのTurbo復号化機能をサポートし、
2)すべての規格がRadix-4アルゴリズムアーキテクチャを統一に用いて、復号化遅延の低下に有利であり、
3)異なる規格の間でRAMの多重化により、RAM資源を最適化し、それにより消費電力と面積を低下させ、
4)LTE規格で、3組のソフト情報を出力できることによって、リンクのTurbo-SIC機能をサポートする、という特徴を有する。
【0130】
本実施例は上記解決手段により、資源の多重化とシェアを実現することができ、少ない資源で、LTE、UMTS、TD-SCDMA及びWiMAXの多種規格でのTurbo復号化機能を実現する。従来の単一の規格デコーダと比べて、30%以上のRAM資源を節約し、消費電力を低下させる。
【0131】
図12に示すように、本発明のもう1つの実施例はマルチモードデコーダ実現装置を提出し、上記実施例のうえに、該装置は、
プリセット方式に従って前記復号化しようとするデータを記憶するための記憶モジュール100を更に含む。
【0132】
本実施例と上記実施例との違いは、本実施例が復号化しようとするデータを特定の方式に従って記憶することを更に実現することができることであり、該記憶過程は以下を含む。
【0133】
LTE規格において、入力した復号化しようとするデータ(システムビット、チェック1及びチェック2)を、その位置するPUにより、対応する4組の深さが1536であるRAMにそれぞれ記憶し、各組の深さが1536であるRAMは2つの深さが768であるRAMからなり、各組の奇偶アドレスに従って各PUの復号化しようとするデータをそれぞれ記憶する。
【0134】
UMTS規格とTD-SCDMA規格で、マルチPU並列復号化をサポートしないので、記憶する際奇偶のみに分けられ、符号ブロック長により1組の深さが1536であるRAMを満たすように記憶し、次の組の深さが1536であるものを更に記憶する方式を採用し、各組は2つの深さが768であるRAMからなり、奇、偶アドレスのデータにそれぞれ対応する。UMTSとTD-SCDMAの場合、第4組の1536のRAMに満たすように記憶しない以外、前3組の深さが1536であるRAMにはいずれもデータ対の入力した復号化しようとするデータを満たすように記憶する。
【0135】
LTE/UMTS/TD-SCDMA入力データキャッシュフォーマットを
図8に示す。
【0136】
WiMAX規格で、各路の復号化しようとするデータのA/B、Y、Wにそれぞれ対応する600個のビット対を、それぞれ深さが1536であるRAMにおいて対応する2つの深さが768であるRAMに記憶する。
【0137】
WiMAX入力データキャッシュフォーマットを
図9に示す。
【0138】
本実施例は資源の多重化とシェアにより、少ない資源で、LTE、UMTS、TD-SCDMA及びWiMAXの多種規格でのTurbo復号化機能を実現する。従来の単一の規格デコーダと比べて、30%以上のRAM資源を節約し、消費電力を低下させる。
【0139】
当業者は、上記方法における全部又は一部のステップは、プログラムが関連のハードウェアを指令することにより完成することができ、前記プログラムはコンピュータ可読記憶媒体、例えば読み出し専用メモリ、ディスク又はCDなどに記憶することができることを理解できる。選択的に、上記実施例の全部又は一部のステップは、1つ又は複数の集積回路を採用して達成することもできる。対応的には、上記実施例における各モジュール/ユニットはハードウェアの形式で達成してよく、ソフトウェア機能モジュールの形式で達成してもよい。本発明の実施例はいずれの特定形式のハードウェアとソフトウェアの組み合わせに限定されたものではない。
【0140】
上記は単に本発明の好ましい実施例であるだけで、本発明の保護範囲を限定するためのものではない。本発明の明細書及び図面内容に従って行った等価構造又はプロセス変換、又は直接又は間接に他の関連技術分野に応用する等価構造又はプロセス変換は、いずれも同様に本発明の保護範囲に含まれる。