(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記出力電圧が前記不安定電圧範囲の下限値である充電限界電圧未満である場合、前記充電制御部が、前記充電スイッチを遮断することを特徴とする請求項1に記載の二次電池充電システム。
ユーザの制御により、前記充電制御部が前記不安定電圧範囲及び前記監視時間を任意に設定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の二次電池充電システム。
前記充電制御部は、内部に前記二次電池の種類毎に、前記不安定電圧範囲及び前記監視時間の組み合わせが設定された設定テーブルを有し、充電対象の前記二次電池の種類に対応して不安定電圧範囲及び前記監視時間を設定し、前記充電スイッチの制御を行うことを特徴とする請求項4に記載の二次電池充電システム。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この発明の一実施形態による二次電池充電装置を用いた二次電池充電システムの構成例を示す概略ブロック図である。
図1において、二次電池充電システム1は、発電装置2と二次電池充電装置3とを備え、二次電池100の充電を行う。
二次電池充電装置3は、発電装置2の発電する電力により稼動し、電圧監視部31、充電スイッチ32、充電制御部33及び時間管理タイマ部34を備えている。
【0018】
二次電池100は、定電流の充電期間及び定電圧の充電期間を有しており、充電電流が予め設定されている充電終了電流未満の場合、満充電となったと判定し、充電処理を終了する電池制御部(不図示)が設けられている。
また、二次電池100の電池制御部は、充電処理において、充電電流を監視し、充電開始からの経過時間をカウントする保護タイマ部を有している。この保護タイマ部は、予め充電時間が設定されており、充電開始からの経過時間を第1経過時間としてカウントする。
また、上記電池制御部は、二次電池100自身への二次電池充電装置3からの充電動作を停止する機能を有している。
この停止する機能として、電池制御部は、保護タイマ部のカウントする第1経過時間が充電時間を超えた場合、二次電池100への充電動作を停止する。また、この電池制御部は、二次電池100が二次電池充電装置3から外されたことを検知した後に、予め設定されている確認時間が経過した後に、再度、二次電池充電装置3に取り付けられたことを検知すると、充電を再開する。電池制御部は、上述した二次電池充電装置3から外されている時間も、確認時間として保護タイマ部によりカウントする。
【0019】
発電装置2は、太陽光のエネルギを太陽電池などにより直接に電力に変換して発電を行う太陽光発電や、風のエネルギをプロペラで受けてロータを回転させて発電する風力発電などの自然エネルギを利用した発電装置である。
このため発電装置2は、発電する電力量が周囲の自然環境に左右され、周囲の自然環境の変化により、発電量が変動するため、供給する電力量が不安定となる場合がある。
なお、発電装置2は、化学反応を利用した燃料電池であってもよい。燃料電池も反応速度の変化により発電量が変動する発電量が不安定となり易い。
【0020】
電圧監視部31は、発電装置2の発電電力の出力端子に接続されており、発電装置2の出力端子の端子電圧を測定し、測定した端子電圧を監視電圧Vとして充電制御部33へ出力する。
【0021】
充電スイッチ32は、ノーマリオフ(二次電池充電装置3が稼動していない場合、オフ 、すなわち遮断状態)であり、発電装置2の出力端子と二次電池との間に介挿されるように設けられ、発電装置2の出力端子と二次電池との間の接続を導通状態あるいは遮断状態に制御する。
ここで、充電スイッチ32が導通状態の場合、発電装置2から二次電池に対して充電電流が供給されて充電処理が行われる状態となり、一方、充電スイッチ32が遮断状態の場合、発電装置2から二次電池に充電電流が供給されずに充電処理が停止される状態となる。
【0022】
時間管理タイマ部34は、監視時間後述する充電制御部33により、カウント動作を開始、あるいは停止する。
すなわち、時間管理タイマ部34は、上述した監視電圧Vが予め設定した不安定電圧が継続していると判定するための監視時間t1のカウント動作を行う。
ここで、時間管理タイマ部34は、減算カウンタを用いており、充電制御部33が設定レジスタにカウント時間Tとして書き込む監視時間t1を減算し、カウント時間Tとして書き込まれた監視時間t1が0となったときを、監視時間t1が経過したとして、カウントアップ信号を充電制御部33へ出力する(後述)。
【0023】
充電制御部33は、電圧監視部31から供給される監視電圧Vが、予め設定されている充電限界電圧V2と不安定上限電圧V3との間、すなわち不安定電圧範囲に含まれているか否かの判定を行う(監視電圧VがV2≦V≦V3の場合不安定電圧範囲に含まれている)。
また、充電制御部33は、監視電圧Vが不安定電圧範囲に含まれていた場合、時間管理タイマ部34の設定レジスタにカウント時間Tとして監視時間t1を書き込み、カウント動作を開始させる。
ここで、充電制御部33は、時間管理タイマ部34からカウントアップ信号が供給されるまで、監視電圧Vが不安定電圧範囲に含まれている場合(監視時間t1の間、監視電圧Vが不安定電圧範囲内の電圧値である場合)、充電スイッチ32をオフして遮断状態とし、充電処理を停止させる。
また、充電制御部33は、監視電圧Vが充電限界電圧V2未満の場合、充電スイッチ32をオフして遮断状態とし、充電処理を停止させる。
【0024】
上述した充電限界電圧V2は二次電池充電装置3が稼動可能となる限界の電圧であり、不安定上限電圧V3は二次電池100に対して充電を行うためには不十分な電流値しか流すことができない電圧の上限値である。すなわち、不安定電圧範囲は、二次電池充電装置3が稼動状態にあるが、二次電池100には実質的に充電量が増加する充電が行われていない状態の電圧範囲を示している。後述する無負荷時充電可能電圧V1は、充電限界電圧V2及び不安定上限電圧V3より高い電圧である。また、充電限界電圧V2は、二次電池100が二次電池充電装置3に接続され、かつ充電スイッチ32がオンしている場合、二次電池100が充電完了時と判定する充電電流の電流値を超える電流値の充電電流を供給できる電力を発電装置2が発電していると判定できる電圧である。
また、充電制御部33は、監視電圧Vが予め設定された無負荷時充電可能電圧V1以上の場合、二次電池充電装置3の出力端子に二次電池100が接続されていないとし、充電スイッチ32をオフして遮断状態とし、充電処理を停止させる。この無負荷時充電可能電圧V1は、二次電池充電装置3出力端子に二次電池100が接続されていない場合の開放電圧である。
このようにして、充電制御部33は、発電装置2からの充電電流を二次電池100へ供給するか否かの制御を、充電スイッチ32のオン、オフの制御により行う。
上述したように、本実施形態において、充電制御部33は、監視電圧VがV2≦V≦V3である状態が、監視時間t1の間に継続している場合、充電処理を一旦停止する。
【0025】
次に、
図2、
図3及び
図4を用いて、本実施形態による二次電池充電装置3の動作を説明する。
図2は、二次電池充電装置3の充電動作におけるメインルーチンを示すフローチャートである。
図3は、二次電池充電装置3による電圧入力処理の動作を示すフローチャートである。
図4は、二次電池充電装置3によるタイマカウント処理の動作を示すフローチャートである。
【0026】
<メインルーチン>
図2に示すメインルーチンの処理を説明する。
ステップS1:
充電制御部33は、二次電池充電装置3が発電装置2に接続されると、発電装置2の出力する電力により起動する。
そして、充電制御部33は、内部に設けられたタイマカウントフラグFtに、時間管理タイマ部34がカウント動作を行っていないことを示す0を設定(リセット)するとともに、タイマカウントフラグFtと同様に内部に設けられた充電状態フラグFcに、充電していない状態を示す0を設定する。ここで、タイマカウントフラグFtは、時間管理タイマ部34がカウント動作を行っているか否かを示し、0が設定されている場合、時間管理タイマ部34がカウント動作を行っていないことを示し、一方、1が設定されている場合、時間管理タイマ部34がカウント動作を行っていることを示す。同様に、充電状態フラグFcは、二次電池充電装置3が二次電池100に対して充電処理を行っているか否かを示し、0が設定されている場合、二次電池100に対する充電処理が行われていないことを示し、一方、1が設定されている場合、二次電池100に対する充電処理が行われていることを示す。
このとき、充電制御部33は、充電スイッチ32をオフし、遮断状態とする。
【0027】
また、充電制御部33は、内部に20ms(ミリ秒)タイマと1s(秒)タイマとを有している。ここで、20msタイマは発電装置2の監視電圧V(端子電圧)の検出を行う周期をカウントする。1sタイマはタイマ部処理を行う周期をカウントする。
そして、充電制御部33は、この20msタイマ部のカウントアップを示すオーバーフロー監視フラグF20mをリセット(F20m=0)し、また1sタイマのカウントアップを示すオーバーフロー監視フラグF1sをリセット(F1s=0)する。
次に、充電制御部33は、20msタイマと1sタイマとに対してカウント動作を開始させる。
上述した20mタイマは、カウント動作を開始した後、20msが経過すると、オーバーフロー監視フラグF20mをセット(F20m=1)する。
同様に、1sタイマは、カウント動作を開始した後、1sが経過すると、オーバーフロー監視フラグF1sをセット(F1s=1)する。
【0028】
ステップS2:
充電制御部33は、20msタイマのカウントしている時間が、20ms経過したか否かの判定を、オーバーフロー監視フラグF20mが1であるか否かにより行う。
そして、充電制御部33は、20msタイマが20msをカウントして、オーバーフロー監視フラグF20mが1にセットされている場合、20msが経過したと判定し、処理をステップS3へ進める。
一方、充電制御部33は、20msタイマが20msをカウントしておらず、オーバーフロー監視フラグF20mが0のままである場合、20msが経過していないと判定し、処理をステップS4へ進める。
【0029】
ステップS3:
充電制御部33は、20msタイマのカウントアップしたオーバーフロー監視フラグF20mを0にリセット(F20m=0)する。
そして、充電制御部33は、20msタイマのカウント動作を開始するとともに、後述する電圧入力処理のルーチン(
図3のフローチャート)の実行を行う。
【0030】
ステップS4:
充電制御部33は、1sタイマのカウントしている時間が、1s経過したか否かの判定を、オーバーフロー監視フラグF1sが1であるか否かにより行う。
そして、充電制御部33は、1sタイマが1sをカウントして、オーバーフロー監視フラグF1sが1にセットされている場合、1sが経過したと判定し、処理をステップS5へ進める。
一方、充電制御部33は、1sタイマが1sをカウントしておらず、オーバーフロー監視フラグF1sが0のままである場合、1sが経過していないと判定し、処理をステップS2へ進める。
【0031】
ステップS5:
充電制御部33は、1sタイマのカウントアップしたオーバーフロー監視フラグF1sを0にリセット(F1s=0)する。
そして、充電制御部33は、1sタイマのカウント動作を開始するとともに、後述するタイマカウント処理のルーチン(
図4のフローチャート)の実行を行う。
【0032】
<電圧入力処理ルーチン>
ステップSA1:
充電制御部33は、充電状態フラグFcに1が設定されているか否かの検出を行う。
そして、充電制御33は、充電状態フラグFcが1にセットされている場合、処理をステップSA2へ進める。
一方、充電制御部33は、充電状態フラグFcが1にセットされていない場合、すなわち充電状態フラグFcが0にセットされている場合、処理をステップSA5へ進める。
【0033】
ステップSA2:
充電制御部33は、監視電圧Vの測定を行わせる制御信号を電圧監視部31へ出力する。
そして、電圧監視部31は、発電装置2の出力端子の監視電圧Vの検出、すなわち端子電圧の測定を行い、測定した監視電圧Vを充電制御部33へ出力する。
そして、充電制御部33は、処理をステップSA3へ進める。
【0034】
ステップSA3:
充電制御部33は、測定した監視電圧Vと、予め設定されている二次電池充電装置3を動作させる下限電圧である充電限界電圧V2とを比較する。
このとき、充電制御部33は、監視電圧Vが充電限界電圧V2以上である場合、二次電池充電装置3を動作させる電力量を発電装置2が発電しているとして、処理をステップSA4へ進める。
一方、充電制御部33は、監視電圧Vが充電限界電圧V2未満である場合、発電装置2の発電量が二次電池充電装置3を動作させることができないとして、処理をステップSA10へ進める。
【0035】
ステップSA4:
充電制御部33は、測定した監視電圧Vと、予め設定されている二次電池100に対して充電可能な充電電流を供給できない上限電圧である不安定上限電圧V3とを比較する。
このとき、充電制御部33は、監視電圧Vが不安定上限電圧V3以下である場合、二次電池100に対して充電可能な充電電流を供給できない電力しか発電装置2が発電していないとして、処理をステップSA8へ進める。
一方、充電制御部33は、監視電圧Vが不安定上限電圧V3を超える場合、二次電池100に対して充電可能な充電電流を供給できる電力を発電装置2が発電しているとして、処理をステップSA5へ進める。
【0036】
ステップSA5:
充電制御部33は、測定した監視電圧Vと、予め設定されている二次電池充電装置3に二次電池100が接続されていないときの開放電圧、すなわち発電装置2の出力端子が無負荷であることを示す電圧である無負荷時充電可能電圧V1とを比較する。
このとき、充電制御部33は、監視電圧Vが無負荷時充電可能電圧V1未満である場合、二次電池充電装置3に二次電池100が接続されているとして、処理をステップSA6へ進める。
一方、充電制御部33は、監視電圧Vが無負荷時充電可能電圧V1以上である場合、二次電池充電装置3に二次電池100が接続されていないとして、処理をステップSA7へ進める。
【0037】
ステップSA6:
充電制御部33は、時間管理タイマ部34にカウント処理を停止させるため、タイマカウントフラグFtに0を設定し、カウントフラグFtをリセットする。
そして、充電制御部33は、処理をメインルーチンのステップS4へ進める。
【0038】
ステップSA7:
充電制御部33は、監視電圧Vが無負荷時充電可能電圧V1以上であるため、充電スイッチ32をオフして遮断状態とする。
また、充電制御部33は、充電を停止したため、充電状態フラグFcに0を設定するとともに、時間管理タイマ部34に対してカウント動作を停止させるため、タイマカウントフラグFtに0を設定する。
そして、充電制御部33は、処理をメインルーチンのステップS4へ進める。
これにより、二次電池充電装置3は、二次電池100に対する充電を停止する。
なお、ステップSA7で充電スイッチ32をオフにせず、次の電圧入力処理ルーチンではSA5から開始して二次電池接続状態となるまで充電スイッチオンのまま待機してもよい。
【0039】
ステップSA8:
充電制御部33は、タイマカウントフラグFtに0が設定されているか否かの判定を行う。タイマカウントフラグFtに0が設定されている場合、時間管理タイマ部34で監視時間のカウント動作が行われておらず、一方、タイマカウントフラグFtに1が設定されている場合、時間管理タイマ部34で監視時間のカウント動作が行われている。
そして、充電制御部33は、タイマカウントフラグFtに0が設定されている(監視電圧Vが不安定電圧範囲に含まれた状態において、監視時間のカウントが行われていない)場合、処理をステップSA9へ進める。
一方、充電制御部33は、タイマカウントフラグFtに0が設定されていない場合(監視電圧Vが不安定電圧範囲に含まれた状態において、監視時間のカウントが行われている)場合、すなわちタイマカウントフラグFtに1が設定されている場合、処理をメインルーチンのステップS4へ進める。
【0040】
ステップSA9:
充電制御部33は、監視時間のカウント動作を時間管理タイマ部34に開始させるため、タイマカウントフラグFtに1を設定するとともに、時間管理タイマ部34の設定レジスタに対し、不安定電圧の監視時間t1を、カウント時間Tとして書き込んで設定する。
そして、充電制御部33は、処理をメインルーチンのステップS4へ進める。
【0041】
ステップSA10:
充電制御部33は、監視電圧Vが充電限界電圧V2未満である場合、二次電池100に対する充電を停止させるため、充電スイッチ32をオフにして遮断状態とする。
また、充電制御部33は、充電を停止させたため、充電状態フラグFcに0を設定するとともに、タイマカウントフラグFtに0を設定する。
そして、充電制御部33は、処理をメインルーチンのステップS4へ進める。
なお、監視電圧Vが充電限界電圧V2未満である場合、充電制御部33のシステム自体が電力不足により動作を停止する場合もある。このときはステップSA10に到達する前に充電制御部33の動作が停止して電力不足により二次電池への充電は行われないため、ステップSA10はなくても構わない。また、このような状態で充電制御部33の動作が停止した後に発電が回復した場合は、再びメインルーチンのS1からスタートする。
【0042】
ステップSA11:
充電制御部33は、監視電圧Vの測定を行わせる制御信号を電圧監視部31へ出力する。
そして、
電圧監視部31は、発電装置2の出力端子の監視電圧Vの検出、すなわち端子電圧の測定を行い、測定した監視電圧Vを充電制御部33へ出力する。
そして、充電制御部33は、処理をステップSA12へ進める。
【0043】
ステップSA12:
充電制御部33は、測定した監視電圧Vと、予め設定されている二次電池充電装置3を動作させる下限電圧である充電限界電圧V2とを比較する。
このとき、充電制御部33は、監視電圧Vが充電限界電圧V2以上である場合、二次電池充電装置3を動作させる電力量を発電装置2が発電しているとして、処理をステップSA13へ進める。
一方、充電制御部33は、監視電圧Vが充電限界電圧V2未満である場合、発電装置2の発電量が二次電池充電装置3を動作させることができないとして、充電処理を開始させることなく、処理をメインルーチンのステップS4へ進める。
なお、監視電圧Vが充電限界電圧V2未満である場合、充電制御部33のシステム自体が電力不足により動作を停止する場合もある。このときはステップSA11に到達する前に充電制御部33の動作が停止して電力不足により二次電池への充電は行われないため、ステップSA11およびステップSA12はなくても構わない。また、このような状態で充電制御部33の動作が停止した後に発電が回復した場合は、再びメインルーチンのS1からスタートする。
【0044】
ステップSA13:
充電制御部33は、二次電池充電装置3を動作させる電力量を発電装置2が発電しているため、充電スイッチ32をオンにして導通状態とし、充電処理を開始する。
そして、充電制御部33は、処理をステップSA14へ進める。
【0045】
ステップSA14:
充電制御部33は、監視電圧Vの測定を行わせる制御信号を電圧監視部31へ出力する。
そして、
電圧監視部31は、発電装置2の出力端子の監視電圧Vの検出、すなわち端子電圧の測定を行い、測定した監視電圧Vを充電制御部33へ出力する。
そして、充電制御部33は、処理をステップSA15へ進める。
【0046】
ステップSA15:
充電制御部33は、測定した監視電圧Vと、無負荷時充電可能電圧V1との比較を行う。
このとき、充電制御部33は、監視電圧Vが無負荷時充電可能電圧V1未満である場合、二次電池充電装置3に二次電池100が接続されているとして、処理をステップSA16へ進める。
一方、充電制御部33は、監視電圧Vが無負荷時充電可能電圧V1以上である場合、二次電池充電装置3に二次電池100が接続されていないとして、処理をステップSA17へ進める。
【0047】
ステップSA16:
充電制御部33は、二次電池100に対する充電を開始するため、充電状態フラグFcに対して1を設定し、処理をメインルーチンのステップS4へ進める。
【0048】
ステップSA17:
充電制御部33は、二次電池100に対する充電を停止するため、充電スイッチ32をオフして遮断状態として、処理をメインルーチンのステップS4へ進める。
なお、ステップSA17で充電スイッチ32をオフにせず、次の電圧入力処理ルーチンではSA14から開始して二次電池接続状態となるまで充電スイッチオンのまま待機してもよい。
【0049】
<タイマカウント処理ルーチン>
ステップSB1:
時間管理タイマ部34は、充電制御部33のタイマカウントフラグFtに1が設定されているか否かの判定を行う。
このとき、時間管理タイマ部34は、充電制御部33のタイマカウントフラグFtに1が設定されている場合、処理をステップSB2へ進める。
一方、時間管理タイマ部34は、充電制御部33のタイマカウントフラグFtに1が設定されていない場合、すなわち充電制御部33のタイマカウントフラグFtに0が設定されている場合、処理をメインルーチンのステップS2へ進める。
【0050】
ステップSB2:
時間管理タイマ部34は、設定レジスタのカウント時間Tを読み出し、読み出したカウント時間Tから1を減算(デクリメント)し、減算結果のカウント時間T−1を新たなカウント時間Tとして、設定レジスタに書き込む。
そして、時間管理タイマ部34は、処理をステップSB3へ進める。
【0051】
ステップSB3:
次に、時間管理タイマ部34は、設定レジスタのカウント時間Tを読み出し、読み出したカウント時間Tが0か否かの判定を行う。
このとき、時間管理タイマ部34は、カウント時間Tが0の場合、充電制御部33に対してカウントアップ信号を出力した後、処理をステップSB4へ進める。
一方、時間管理タイマ部34は、カウント時間Tが0でない場合、すなわち1以上の場合、処理をメインルーチンのステップS2へ進める。
【0052】
ステップSB4:
現状が充電状態であるため、充電制御部33は、充電スイッチ32をオフして、充電電流を二次電池100に対して流さない遮断状態とする。
そして、充電制御部33は、充電スイッチ32をオフして、充電電流が二次電池100に流れないように遮断したため、充電状態フラグFcに0を設定し、動作状態を充電停止状態とする。
また、充電制御部33は、タイマカウントフラグFtに0を設定し、処理をメインルーチンのステップS2へ進める。
【0053】
上述した構成により、本実施形態によれば、二次電池100が満充電であると検知する充電電流の電流値より大きい不安定電圧範囲を設定し、この不安定電圧範囲において監視電圧Vが推移している時間が予め設定した監視時間t1を超えた場合、二次電池100に対して二次電池充電装置3が二次電池100に対して充電電流を停止させ、二次電池100を二次電池充電装置3に対して非接続の状態とし、二次電池100に充電処理を行わせず、充電されている充電量を消費させずに制御し、充電量の低下を抑制することができる。
また、二次電池充電装置3は、発電装置2の発電量が二次電池100に対して充電することができると判定した場合、二次電池100を二次電池充電装置3に対して接続の状態とし、二次電池100の充電処理を再開させることができる。
このため、本実施形態によれば、二次電池及び二次電池搭載機器の変更を行うことなく、自然エネルギを用いた発電装置のように、供給する発電電力が不安定なもので、充電電流が少ない場合あっても、二次電池100及び二次電池100を搭載した電子機器(二次電池搭載機器)における充電処理における誤動作等を抑止し、かつ二次電池100の充電量を低下させることなく、二次電池100を満充電まで充電させることができる。
【0054】
また、充電制御部33は、二次電池の種類と、その種類に対応した監視時間t1、充電限界電圧V2及び不安定上限電圧V3との対応関係を、内部記憶部にテーブルとして記憶している。
図5は、充電制御部33の内部記憶部に記憶されている、二次電池の種類と、その種類に対応した監視時間t1、充電限界電圧V2及び不安定上限電圧V3との対応を示すテーブルの構成の図である。
二次電池充電装置3の図示しない入力部、例えばスイッチにより、ユーザが2次電池の種別を選択すると、充電制御部33は、ユーザの設定したスイッチにより、すなわちユーザの制御指示に対応して2次電池の種別を検出する。
そして、充電制御部33は、内部記憶部の上述したテーブルから、検出した2次電池の種別に対応する監視時間t1を読み出し、すでに説明した時間管理タイマ部34の設定レジスタに設定するカウント時間Tとして用いる。
また、充電制御部33は、同様に、充電限界電圧V2及び不安定上限電圧V3とを上記対応テーブルより読み出し、監視電圧Vとの比較に用いる。
これにより、本実施形態によれば、二次電池充電装置が複数の種類の二次電池に対応することができ、複数の種類の二次電池の充電処理を行うことができる。
【0055】
次に、
図6は本発明の他の実施形態による二次電池充電装置3Aを用いた二次電池充電システム1Aの構成例を示す概略ブロック図である。
図1の一実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、再度の説明を省略する。以下、
図1の一実施形態と異なる構成及び動作のみについて説明する。
【0056】
他の実施形態における二次電池充電装置3は、
図1の一実施形態の構成に加え、周期タイマ部35が設けられている。
この周期タイマ部35は、予め設定された時間長L(例えば、10秒など)の一定周期毎に周期信号を、充電制御部33へ出力する。
【0057】
充電制御部33Aは、一実施形態における構成及び動作に加えて、以下の構成及び動作を行う。
充電制御部33Aは、内部に遮断回数レジスタが設けられており、この遮断回数レジスタに対し、時間長L毎の充電スイッチ32をオフして遮断した回数として遮断回数Rを保持する。
すなわち、充電制御部33Aは、周期信号が入力されると、遮断回数レジスタから遮断回数Rを時間内遮断回数Qとして読み出し、この後、遮断回数レジスタの遮断回数Rを0としてリセットする。
【0058】
次に、充電制御部33Aは、新たに充電スイッチ32が遮断される毎に、遮断回数レジスタの遮断回数Rをインクリメント(1を加算)することにより、遮断された回数のカウントを行う。
また、充電制御部33Aは、周期信号が供給された際に遮断回数レジスタから読み出した時間内遮断回数Qの値と、予め設定された不具合判定回数とを比較し、この時間内遮断回数Qの値が不具合判定回数を超えているか否かの判定を行う。
【0059】
そして、充電制御部33Aは、時間内遮断回数Qの値が、不具合判定回数を超えている場合、短時間に充電スイッチ32の遮断と導通とが繰り返されていると判定する。
このとき、充電制御部33Aは、二次電池100側の充電制御に不具合があるとして、充電スイッチ32をオフして遮断状態とする。
充電制御部33Aは、この時間内遮断回数Qの値が、不具合判定回数を超えたことにより充電スイッチ32をオフした場合、例えばユーザが二次電池充電装置3Aのリセットを行わない限り、充電処理を再開しない。
【0060】
この他の実施形態によれば、一実施形態による充電処理における誤動作等を抑止し、かつ二次電池100の充電量を低下させることなく充電を満充電まで行えるという効果に加え、二次電池100側に不具合がある場合など、充電スイッチ32の遮断と導通とが繰り返される状態を防止し、充電スイッチ32の劣化を抑制することができる。
【0061】
また、
図1における電圧監視部31、充電制御部33、時間管理タイマ部34、または電圧監視部31、充電制御部33A、時間管理タイマ部34、周期タイマ部35の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより二次電池に対する充電制御の管理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0062】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0063】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。