(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
物品を計量して、該物品が複数の重量ランクのいずれの重量ランクに属するかを判定し、複数の振分け位置の内、判定した重量ランクに対応する振分け位置に前記物品を振分ける重量選別機であって、
各振分け位置に振分けられる重量ランク別の前記物品の合計重量及び合計個数の少なくともいずれか一方の目標値が設定されると共に、設定される目標値の内、合計重量及び合計個数の少なくともいずれか一方についての許容値が設定される設定部と、
重量ランクを判定した前記物品の重量及び個数の少なくともいずれか一方を、前記重量ランク別に集計する集計部と、
前記設定部で設定される前記目標値の内、前記物品の合計重量及び合計個数の少なくともいずれか一方の目標値と、該目標値に対応する前記集計部で集計される集計値とに基づいて、該集計値が前記目標値に達したか否かを判定すると共に、前記設定部で設定される前記許容値に基づいて、前記目標値に対する前記集計値のずれの度合いを判定する判定部と、
前記判定部で判定される前記目標値に達したか否かの判定結果を報知すると共に、前記ずれの度合いの判定結果を前記重量ランク別に報知する報知部と、
を備えることを特徴とする重量選別機。
前記判定部は、前記いずれか一方の集計値が、前記いずれか一方の目標値に達したときに、振分け位置に振分けられた前記物品が、予め前記ずれの度合いに応じて定められた複数の品質ランクのいずれの品質ランクに属するかを判定し、
前記報知部は、前記判定部によって前記物品が属すると判定された品質ランクを、重量ランク別に報知する、
請求項2に記載の重量選別機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、各収容容器には、各重量ランクの物品の合計重量が、所定の目標重量に達する度に、いわゆるバッチ集計されるのであるが、毎回の集計では、同一の重量ランクの物品であっても、その時々で物品重量に偏りがあるために、また、集計品の取り出しが遅れることによって、バッチ集計された物品の合計重量と所定の目標重量との偏差に大小が生じ、更には、バッチ集計される物品の個数に違いが生じる場合がある。
【0007】
上記特許文献1等の従来例では、或る重量ランクの物品の合計重量が、所定の目標重量に達して集計が完了したことを報知するのみであって、バッチ集計された物品の合計重量が、所定の目標重量からどの程度ずれているか、あるいは、物品の個数はどうかといった合計重量や合計個数についての品質は全く報知されない。
【0008】
このため、例えば、収容容器にバッチ集計された物品の合計重量等の目標値からのずれに関する品質を判定して、品質ランク毎に箱詰めするような場合には、作業者がその品質を判定して分類しなければならず、作業に手間がかかると共に、品質の判定にばらつきが生じるといった課題がある。
【0009】
本発明は、上述のような点に鑑みてなされたものであって、重量ランク毎に選別されてバッチ集計される物品の重量や個数についての品質を、作業者が容易に把握できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明では、次のように構成している。
【0011】
(1)本発明の重量選別機は、物品を計量して、該物品が複数の重量ランクのいずれの重量ランクに属するかを判定し、複数の振分け位置の内、判定した重量ランクに対応する振分け位置に前記物品を振分ける重量選別機であって、
各振分け位置に振分けられる重量ランク別の前記物品の合計重量及び合計個数の少なくともいずれか一方の目標値が設定されると共に、設定される目標値の内、合計重量及び合計個数の少なくともいずれか一方についての許容値が設定される設定部と、
重量ランクを判定した前記物品の重量及び個数の少なくともいずれか一方を、前記重量ランク別に集計する集計部と、
前記設定部で設定される前記目標値の内、前記物品の合計重量及び合計個数の少なくともいずれか一方の目標値と、該目標値に対応する前記集計部で集計される集計値とに基づいて、該集計値が前記目標値に達したか否かを判定すると共に、前記設定部で設定される前記許容値に基づいて、前記目標値に対する前記集計値のずれの度合いを判定する判定部と、
前記判定部で判定される前記目標値に達したか否かの判定結果を報知すると共に、前記ずれの度合いの判定結果を前記重量ランク別に報知する報知部とを備える。
【0012】
設定部は、目標値については、合計重量の目標値のみを設定するものであってもよいし、合計個数の目標値のみを設定するものであってもよいし、あるいは、合計重量の目標値と合計個数の目標値とを共に設定するものであってもよい。
【0013】
設定部が、上記のように合計重量の目標値のみを設定するものである場合には、その目標値についての許容値を設定するものであればよく、合計個数の目標値のみを設定するものである場合には、その目標値についての許容値を設定するものであればよく、合計重量の目標値と合計個数の目標値とを共に設定するものである場合には、少なくともいずれか一方の目標値についての許容値を設定するものであればよい。目標値についての許容値は、一つに限らず、複数であってもよい。
【0014】
判定部では、集計値が目標値に達したか否かを判定するのであるが、この判定は、必ずしも設定部で設定された全ての目標値ついて行う必要はない。すなわち、設定部で合計重量及び合計個数の両目標値がそれぞれ設定された場合に、判定部では、重量の集計値が、合計重量の目標値に達したか否かのみを判定してもよいし、個数の集計値が、合計個数の目標値に達したか否かのみを判定してもよいし、あるいは、重量及び個数の両集計値が、合計重量及合計個数の両目標値にそれぞれ達したか否かを判定してもよい。
【0015】
判定部で判定する前記ずれの度合いは、許容値と比較したずれの度合い、例えば許容値に基づく許容範囲内のずれであるか否かを判定するのが好ましい。また、ずれは、目標値に対する集計値のプラス(正)方向のずれ、及び、マイナス(負)方向のずれの少なくともいずれか一方のずれをいう。
【0016】
報知部は、目標値に達したか否かの判定結果及び前記ずれの度合いの判定結果を報知できればよく、例えば、表示灯の点灯状態や表示部の表示によって報知してもよいし、音声や印字によって報知してもよく、それらを組合せて報知するようにしてもよい。
【0017】
報知部は、目標値に達したか否かの判定結果と前記ずれの度合いの判定結果とを個別に報知するようにしてもよいが、目標値に達したか否かの判定結果の報知を、前記ずれの度合いの判定結果の報知で兼用してもよく、例えば、目標値に達したことを条件に、前記ずれの度合いの判定結果を報知するようにすれば、前記ずれの度合いを報知することによって、間接的に目標値に達したことを報知することができる。
【0018】
本発明の重量選別機によると、重量ランクを判定した物品の重量及び個数の少なくともいずれか一方の集計値が、設定された物品の合計重量及び合計個数の少なくともいずれか一方の目標値に達したか否かを判定すると共に、前記目標値に対する前記集計値のずれの度合いを、許容値に基づいて判定して報知するので、作業者は、各振分け位置に振分けられてバッチ集計される物品の重量や個数が、目標値に達したか否かを把握できると共に、バッチ集計される物品の重量や個数が、許容値を基準に目標値からどの程度ずれているかを把握でき、例えば、バッチ集計された物品の重量の集計値が、合計重量の目標値に達したとして、バッチ集計の完了を把握することができる共に、前記目標値に対する前記集計値のずれが、許容値に基づく許容範囲内であるか否かといったことを把握することができる。すなわち、各振分け位置に振分けられてバッチ集計された重量ランク別の物品の重量や個数についての目標値からのずれに関する品質を把握することが可能となる。したがって、目標値に達してバッチ集計された重量ランク別の物品を、品質に応じて分類して箱詰めするといったことが容易になる。
【0019】
(2)本発明の重量選別機の好ましい実施態様では、前記設定部には、前記合計重量及び前記合計個数の両目標値がそれぞれ設定され、前記集計部は、重量ランク別の前記物品の重量及び個数をそれぞれ集計し、前記判定部は、前記集計部でそれぞれ集計される重量ランク別の前記物品の重量及び個数の両集計値の少なくともいずれか一方の集計値と、前記設定部で設定される前記両目標値の少なくともいずれか一方の目標値とに基づいて、前記いずれか一方の集計値が、前記いずれか一方の目標値に達したか否かを判定する。
【0020】
許容値は、合計重量の目標値のみについて設定してもよいし、合計個数の目標値のみについて設定してもよいし、あるいは、合計重量及び合計個数の両目標値についてそれぞれ設定してもよい。
【0021】
集計部で集計される物品の重量及び個数の両集計値のいずれか一方の集計値が、対応するいずれか一方の目標値に達したと判定されたときに、所要量の物品が振分け位置に振分けられてバッチ集計が完了したとしてもよいし、前記両集計値が、両目標値にそれぞれ達したと判定されたときに、所要量の物品が振分け位置に振分けられてバッチ集計が完了したとしてもよい。
【0022】
この実施態様によると、重量ランクを判定した物品の重量及び個数の両集計値の少なくともいずれか一方の集計値が、設定された物品の合計重量及び合計個数の両目標値の少なくともいずれか一方の目標値に達したか否かを判定すると共に、前記目標値に対する前記集計値のずれの度合いを、許容値に基づいて判定して報知するので、作業者は、各振分け位置に振分けられてバッチ集計される物品の重量及び個数の少なくともいずれか一方の集計値が、対応する目標値に達したか否かによって、バッチ集計が完了したか否かを把握することができると共に、許容値を基準に集計値が目標値からどの程度ずれているかを把握することができ、バッチ集計された物品の重量及び個数についての目標値からのずれに関する品質を容易に把握することが可能となる。
【0023】
(3)上記(2)の実施態様では、前記判定部は、判定した重量についての前記ずれの度合いの判定結果と個数についての前記ずれの度合いの判定結果とを、前記報知部にそれぞれ出力し、前記報知部は、重量及び個数についての前記ずれの度合いの各判定結果をそれぞれ報知するようにしてもよい。
【0024】
この実施態様によると、作業者は、バッチ集計された物品の重量についての目標値からの ずれに関する品質と、個数についての目標値からのずれに関する品質とを個別に把握できるので、例えば、重量を重視して全体としての品質を判断したり、あるいは、個数を重視して全体としての品質を判断するといったことが可能となる。
【0025】
(4)上記(2)の実施態様では、前記判定部は、前記いずれか一方の集計値が、前記いずれか一方の目標値に達したときに、振分け位置に振分けられた前記物品が、予め前記ずれの度合いに応じて定められた複数の品質ランクのいずれの品質ランクに属するかを判定し、前記報知部は、前記判定部
によって前記物品が属すると判定された品質ランクを、重量ランク別に報知するようにしてもよい。
【0026】
この実施態様によると、重量及び個数の両集計値の少なくともいずれか一方の集計値が、合計重量及び合計個数の両目標値の少なくともいずれか一方の目標値に達したときには、振分け位置に振分けられた前記物品が、予め前記ずれの度合いに応じて定められた複数の品質ランクのいずれの品質ランクに属するかが報知されるので、作業者は、各振分け位置に振分けられてバッチ集計された物品の品質ランクを直ちに把握できることになる。
【0027】
(5)本発明の重量選別機の好ましい実施態様では、前記報知部は、前記各振分け位置に対応してそれぞれ配置される複数の表示部を備える。
【0028】
この実施態様によると、各振分け位置に配置された各表示部によって、各振分け位置に振分けられてバッチ集計された重量ランク別の物品の重量や個数についての目標値からのずれに関する品質を目視によって容易に把握することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によると、各振分け位置に振分けられてバッチ集計された重量ランク別の物品の重量や個数についての目標値からのずれに関する品質を容易に把握することができ、これによって、バッチ集計された重量ランク別の物品を、品質に応じて分類し、箱詰めするといったことが容易になる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0032】
図1は本発明の一実施形態に係る重量選別機のブロック図である。
【0033】
この実施形態の重量選別機は、物品14が順次供給される送り込みコンベヤ1と、この送込みコンベヤ1から送込まれる物品14の重量を搬送しながら計量するための計量コンベヤ2と、計量された物品14を搬送する送り出しコンベヤ4と、物品14を、複数の重量ランクに対応する各振分け位置で振分ける振分け装置5とを備えている。
【0034】
計量コンベヤ2は、ロードセル等の荷重検出器3によって支持されている。この計量コンベヤ2と前段の送り込みコンベヤ1との間には、物品検出用のフォトセンサPH
1 が設けられており、振分け装置5にも、各振分け位置に対応するように複数のフォトセンサPH
21、PH
22、・・・PH
2nがそれぞれ設けられている。
【0035】
この重量選別機は、荷重検出器3からのアナログ荷重信号を増幅する増幅器6と、アナログ荷重信号をデジタル荷重信号に変換するA/D変換器7と、入出力回路(I/O)8と、各部を制御する共に、物品14の計量値に基づいて重量ランクを判定し、重量ランク別に重量及び個数を集計し、後述の判定処理等を行なうCPU9と、制御プログラムや複数の重量ランクを規定する境界値等の設定値を記憶したり、演算時に一時的にデータを記憶するROM、RAM等の記憶部10と、キーボード等の入力部11と、液晶ディスプレイ等の表示装置20とを備えている。
【0036】
設定部としての入力部11によって、重量選別機の操作や運転に必要な情報、例えば、複数の重量ランクを規定する境界値などの情報を設定入力することができ、更に、重量ランク別にバッチ集計される物品の合計重量や合計個数の目標値等を設定入力することができる。表示装置20には、設定値、物品14の重量値や集計データ等を表示することができる。
【0037】
この実施形態の重量選別機では、送り込みコンベヤ1に供給された物品14は、計量コンベヤ2の直前の位置でフォトセンサPH
1 を遮光する。この時、フォトセンサPH
1 の出力パルスが入出力回路8を介してCPU9に入力される。そして、物品14が計量コンベヤ2上に移載されると、荷重検出器3が、物品14に応じたアナログ荷重信号を出力する。このアナログ荷重信号は増幅器6で増幅されて、A/D変換器7によりデジタル荷重信号に変換される。そして、フォトセンサPH
1 の出力パルスがCPU9に入力してから所定の安定時間が経過した時に、CPU9が物品14の計量値を求め、その計量値が複数の重量ランクの内のどの重量ランクに属するかを判定し、その判定結果を振分け信号として振分け装置5に送出する。
【0038】
重量が計量された物品14は、計量コンベヤ2及び送り出しコンベヤ4を経て振分け装置5に搬送される。振分け装置5は、この送り込まれてきた物品14がその物品14の重量ランクに対応するフォトセンサを遮光したときに、図示しないアクチュエータを駆動してリジェクトコンベヤ(図示せず)を傾斜させ、この重量ランクの物品14を、重量ランクに対応する振分け位置で、搬送路外へ排出する。各振分け位置には、排出された物品14を収容する収容容器(図示せず)が配置されており、搬送路外へ排出された物品14は、収容容器に収容される。
【0039】
振分け装置5は、重量ランクに対応させて複数のフォトセンサPH
21、PH
22、・・・PH
2nと、複数の傾斜可能なリジェクトコンベヤとを備えており、各リジェクトコンベヤの排出端に臨むように、物品14を収容する複数の収容容器が配置されている。
【0040】
この振分け装置5は、CPU9によって制御され、重量ランクの判定された物品14をその判定された重量ランクに対応する収容容器に振分ける。
【0041】
また、重量選別機は、後述のように各収容容器に収容された重量ランク別の物品14の合計重量や合計個数が、予め設定されている目標値に到達したことなどを報知する複数の報知部15
1〜15
nを備えている。
【0042】
複数の各報知部15
1〜15
nは、対応する各収容容器にそれぞれ近接して設置されている。各報知部15
1〜15
nは、
図2に代表的に示すように、4つの異なる色のLED21〜24と、全てのLED21〜24を消灯すると共に、集計処理等をリセットするためのリセットボタン25を備えている。本例では収容容器に収容される物品14の集計個数表示用の緑色のLED21及び青色のLED22を備えると共に、収容容器14に収容される物品14の合計重量表示用の黄色のLED23及び赤色のLED24を備えている。各報知部15
1〜15
nは、入出力回路8を介してCPU9によって制御される。
【0043】
この実施形態では、各振分け位置に振分けられて各収容容器に収容される重量ランク別の物品の合計重量や合計個数が、目標値に到達したことを報知すると共に、目標値に対して合計重量や合計個数が、どの程度ずれているかを報知するために、次のように構成している。
【0044】
すなわち、設定部としての入力部11では、収容容器に収容される物品の合計重量及び合計個数の各目標値を重量ランク別に設定すると共に、各目標値の少なくとも一方の目標値についての許容値を設定し、更に、予め登録されている品質の判定条件等の複数の判定パターンの内からいずれかの判定パターンを選択する設定を行う。
【0045】
CPU9では、物品14を計量して重量ランクを判定し、振分け装置5を制御して、重量ランクに対応する振分け位置で物品14をそれぞれ各収容容器へ振分ける。また、CPU9は、重量ランクを判定した物品14の重量及び個数を、重量ランク別にそれぞれ集計し、入力部11で設定された前記各目標値及び前記許容値に基づいて、各収容容器に収容された物品14の重量及び個数についての品質の判定を行ない、その判定結果を、各報知部15で報知する。
【0046】
この実施形態では、上記複数の判定パターンとして複数の第1〜第4の仕様が予め記憶部10に登録されており、入力部11を操作していずれかの仕様を選択する。
【0047】
以下、各仕様が選択された場合の処理について説明する。
【0048】
<第1の仕様>
第1の仕様が選択された場合について説明する。
【0049】
図3は、各仕様に共通の処理である。先ず、物品14が計量コンベヤ2上に移載されると、荷重検出器3がアナログ荷重信号を出力し、A/D変換器7によりデジタル荷重信号に変換されてCPU9に入力される(ステップS11)。CPU9に入力されたデジタル荷重信号は物品重量値Wxに変換される(ステップS12)。
【0050】
物品重量値Wxを、複数の重量ランクの境界値と比較し、いずれの重量ランクに属するかを判定し(ステップS13)、振分け装置5を制御して、判定された重量ランクに対応する振分け位置で物品14を振分ける。
【0051】
次に、判定された重量ランクの物品14の個数Ciをインクリメントする。すなわち、判定された重量ランクの物品14の個数を集計する(ステップS14)。
【0052】
更に、物品重量値Wxを、判定された重量ランクの合計重量値ΣWiに加算し、新たな合計重量値とする。すなわち、判定された重量ランクの重量値を集計する(ステップS15)。
【0053】
次に、選択された仕様に応じて対応する処理へ移行する(ステップS16)。ここでは、第1の仕様が選択されているので、
図4のフローチャートの処理に移行する。
【0054】
表1は、
図4のフローチャートの処理に対応するものであって、集計される物品の個数Px及び合計重量Wtxの状態を示すと共に、報知部15の緑色及び黄色のLED21,23の点灯状態等を示すものである。
【0055】
【表1】
この表1及び
図4において、Po及びWtoは、入力部11で設定される合計個数及び合計重量の各目標値である。αは、入力部11で設定される目標値Wtoについての許容値であり、この許容値αは、例えば、1未満の任意の値であり、本例では、例えば、α=0.01とする。
【0056】
この第1の仕様は、表1に示すように、集計個数Pxを優先して品質ランクA〜Dを規定するものであり、集計個数Pxが、合計個数の目標値Poに一致することを優先するものである。
【0057】
図4に示すように、上記ステップS13で判定された重量ランクについて、集計個数Pxが、入力部11で設定された個数の目標値Poより小さいか否かを判断する(ステップS21)。集計個数Pxが目標値Poより小さいときには終了し、集計を継続する。
【0058】
S21にて集計個数Pxが目標値Poより小さくないときには、ステップS22に進み、集計個数Px=目標値Poか否かを判断する。集計個数Px=目標値Poのときには、ステップS23に進み、その重量ランクに対応する報知部15の集計個数表示用の緑色のLED21を点灯する。
【0059】
S22にて集計個数Px=目標値Poでないときには、集計個数Px>目標値Poであり、ステップS24に進み、緑色のLED21をフラッシング点灯する。
【0060】
S25にて、合計重量Wtxが、入力部11で設定された重量の目標値Wto以上であるか否かを判断する。合計重量Wtxが目標値Wto以上でないときには、終了し、集計を継続する。
【0061】
S25にて合計重量Wtxが目標値Wto以上であるときには、ステップS26に進み、合計重量Wtxが、入力部11で設定された重量の許容値αで上限値が規定される許容範囲内(Wto≦Wtx≦(1+α)・Wto)か否かを判断する。
【0062】
S26にて合計重量Wtxが許容範囲内(Wto≦Wtx≦(1+α)・Wto)のときには、ステップS27に進み、その重量ランクに対応する報知部15の合計重量表示用の黄色のLED23を点灯し終了する。
【0063】
S26にて合計重量Wtxが許容範囲内でない(Wtx>(1+α)・Wto)ときには、ステップS28に進み、黄色のLED23をフラッシング点灯して終了する。
【0064】
以上の処理によって、報知部15の集計個数表示用の緑色のLED21及び合計重量表示用の黄色のLED23の両LED21,23が、点灯またはフラッシング点灯のいずれかの点灯状態になったときには、集計した個数も重量もいずれも目標値に到達しているので、作業者は、両LED21,23がいずれかの点灯状態になったときに、バッチ集計が完了したとして、その重量ランクの物品14が収容された収容容器を新しい収容容器に交換する。
【0065】
このバッチ集計が完了した際、作業者は、集計個数表示用の緑色のLED21が、フラッシング点灯でない連続点灯しているときには、表1に示すように、収容容器に収容された物品14の集計個数Pxが目標値Poに一致していることを把握することができ、また、緑色のLED21が、フラッシング点灯しているときには、集計個数Pxが目標値Poを上回っていることを把握することができる。
【0066】
更に、バッチ集計が完了した際、作業者は、合計重量表示用の黄色のLED23が、フラッシング点灯でない連続点灯しているときには、表1に示すように、収容容器に収容された物品14の合計重量Wtxが目標値Wto以上の許容範囲内(Wto≦Wtx≦(1+α)・Wto)にあることを把握することができ、また、黄色のLED23が、フラッシング点灯しているときには、集計された合計重量Wtxが許容範囲を上回っている(Wtx>(1+α)・Wto)ことを把握することができる。
【0067】
このようにして作業者は、集計個数表示用の緑色のLED21及び合計重量表示用の黄色のLED23の点灯状態に基づいて、バッチ集計が完了したことを把握できると共に、バッチ集計された収容容器の物品14が、表1に示すA,B,C,Dのいずれの品質ランクであるかを把握することができる。これによって、作業者は、物品14が収容された収容容器を、A,B,C,Dの各品質ランクに容易に仕分けることができ、品質ランク毎に箱詰することが可能となる。
【0068】
なお、集計個数Pxが目標値Poを上回ると共に、合計重量Wtxが、許容範囲を上回っている品質ランクDには、例えば、バッチ集計が完了したにも拘らず、作業者による収容容器の交換が遅れてバッチ集計が継続されたような場合も含まれる。
【0069】
作業者は、バッチ集計が完了し、品質ランクを把握して収容容器を交換した後は、報知部15のリセットボタン25を操作してバッチ集計をリセットし、これによって、その重量ランクについては、新たなバッチ集計が開始される共に、上記各LED21,23が消灯する。
【0070】
なお、A〜Dの各品質ランクと各LED21,23の点灯状態との関係を示すラベル等を、作業者が容易に確認できるように報知部15に添付してもよく、あるいは、報知部15に表示部を設けて表示してもよい。あるいは、後述のように品質ランク別のLEDを設け、対応する品質ランクのLEDを点灯させて、品質ランクを直接的に表示するようにしてもよい。
【0071】
また、バッチ集計が完了した収容容器の交換は、自動的に行なうようにしてもよい。
【0072】
<第2の仕様>
次に第2の仕様を選択した場合について説明する。
【0073】
図5は、第2の仕様の処理を示すフローチャートであり、表2は、
図5の処理に対応する集計個数Px及び合計重量Wtxの状態を示すと共に、報知部15の緑色及び黄色のLED21,23の点灯状態等を示すものである。
【0074】
【表2】
この第2の仕様は、表2に示すように、集計される合計重量Wtxを優先して品質ランクA〜Dを規定するものであり、合計重量Wtxが、目標値Wto以上の許容範囲内(Wto≦Wtx≦(1+α)・Wto)にあることを優先するものである。
【0075】
この第2の仕様では、
図5に示すように、先ず、集計される合計重量Wtxが、合計重量の目標値Wtoより小さいか否かを判断し(ステップS41)、小さいときには、終了して集計を継続する。
【0076】
S41にて合計重量Wtxが目標値Wtoより小さくないときには、ステップS42に進み、合計重量Wtxが、重量の許容値αで上限値が規定される許容範囲内(Wto≦Wtx≦(1+α)・Wto)か否かを判断する。合計重量Wtxが許容範囲内のときには、ステップS43に進み、黄色のLED23を点灯し、ステップS45に進む。
【0077】
S42にて合計重量Wtxが許容範囲内でない(Wtx>(1+α)・Wto)ときには、ステップS44に進み、黄色のLED23をフラッシング点灯し、ステップS46に進む。
【0078】
ステップS45にて、集計個数Pxが個数の目標値Po以上であるか否かを判断し、集計個数Pxが目標値Po以上でないときには、終了し、集計を継続する。
【0079】
S45にて集計個数Pxが目標値Po以上であるときには、ステップS47に進み、集計個数Pxが、許容値αで上限値が規定される許容範囲内(Po≦Px≦(1+α)・Po)か否かを判断する。本例では、許容値αは、上述の重量値の許容値αと同じである。合計重量値と集計個数とで別の許容値を用いてもよい。集計個数Pxが許容範囲内のときには、ステップS50に進み、緑色のLED21を点灯し、終了する。
【0080】
また、S47にて、集計個数Pxが個数の許範囲内でない(Px>(1+α)・Po)ときには、ステップS49に進み、緑色のLED21をフラッシング点灯し、終了する。
【0081】
また、ステップS46にて、集計個数Pxが個数の目標値Po以上であるか否かを判断し、集計個数Pxが目標値Po以上でないときには、終了して集計を継続する。
【0082】
S46にて集計個数Pxが目標値Po以上であるときには、ステップS48に進み、集計個数Pxが個数の許容範囲内(Po≦Px≦(1+α)・Po)か否かを判断する。集計個数Pxが許容範囲のときにはステップS50に進み、緑色のLED21を点灯し、終了する。
【0083】
また、S48にて、集計個数Pxが個数の許容範囲内でない(Px>(1+α)・Po)ときには、ステップS49に進み、緑色のLED21をフラッシング点灯し、終了する。
【0084】
以上の処理によって、合計重量表示用の黄色のLED23及び集計個数表示用の緑色のLED21の両LED23,21が、点灯またはフラッシング点灯のいずれかの点灯状態になったときには、集計した重量も個数もいずれも目標値に到達し、作業者は、バッチ集計が完了したとして、物品14が収容された収容容器を新しい収容容器に交換する。
【0085】
このバッチ集計が完了した際、作業者は、合計重量表示用の黄色のLED23が、フラッシング点灯でない連続点灯しているときには、表2に示すように、収容容器に収容された物品14の集計された合計重量Wtxが目標値Wto以上の許容範囲内(Wto≦Wtx≦(1+α)・Wto)にあることを把握することができ、また、黄色のLED23が、フラッシング点灯しているときには、集計された合計重量Wtxが許容範囲を上回っている(Wtx>(1+α)・Wto)ことを把握することができる。
【0086】
更にバッチ集計が完了した際、作業者は、集計個数表示用の緑色のLED21が、フラッシング点灯でない連続点灯しているときには、表2に示すように、収容容器に収容された物品14の集計個数Pxが目標値Po以上の許容範囲内(Po≦Px≦(1+α)・Po)にあることを把握することができ、また、緑色のLED21が、フラッシング点灯しているときには、集計個数Pxが許容範囲を上回っている(Px>(1+α)・Po)ことを把握することができる。
【0087】
このようにして作業者は、合計重量表示用の黄色のLED23及び集計個数表示用の緑色のLED21の点灯状態に基づいて、バッチ集計が完了したことを把握できると共に、バッチ集計された収容容器の物品14が、表2に示すA,B,C,Dのいずれの品質ランクであるかを把握することができる。これによって、作業者は、物品14が収容された収容容器を、A,B,C,Dの各品質ランクに容易に仕分けることができ、品質ランク毎に箱詰することが可能となる。
【0088】
<第3の仕様>
次に第3の仕様を選択した場合について説明する。
【0089】
図6は、第3の仕様の処理を示すフローチャートであり、表3は、
図6の処理に対応する集計個数Px及び合計重量Wtxの状態を示すと共に、報知部15の緑色、黄色及び赤色のLED21,23,24の点灯状態等を示すものである。
【0090】
【表3】
この第3の仕様は、集計個数Pxが、目標値Poに達すると、合計重量Wtxの如何に拘らず、バッチ集計を完了するものであり、表3に示すように、合計重量Wtxが、目標値Wtoを下回る品質ランクC,D,G,Hが存在する。
【0091】
第3の仕様では、
図6に示すように、先ず、集計個数Pxが個数の目標値Po以上であるか否かを判断し(ステップS61)、集計個数Pxが目標値Po以上でないときには、終了し、集計を継続する。
【0092】
S61にて集計個数Pxが目標値Po以上であるときには、ステップS62に進み、集計個数Px=目標値Poか否かを判断する。集計個数Px=目標値PoのときはステップS63に進み、緑色のLED21を点灯し、ステップS65に進む。
【0093】
S62にて集計個数Px=目標値Poでないときには、集計個数Px>目標値Poであり、ステップS64に進み、緑色のLED21をフラッシング点灯し、ステップS65に進む。
【0094】
S65にて、合計重量Wtxが重量の目標値Wto以上であるか否かを判断する。合計重量Wtxが目標値Wto以上であるときには、ステップS66に進み、合計重量Wtxが重量の許容範囲内(Wto≦Wtx≦(1+α)・Wto)か否かを判断する。
【0095】
S66にて合計重量Wtxが許容範囲内のときにはステップS68に進み、黄色のLED23を点灯し、ステップS72に進む。S66にて合計重量Wtxが許容範囲内でない(Wtx>(1+α)・Wto)ときにはステップS69に進み、黄色のLED23をフラッシング点灯し、ステップS72に進む。S72では、赤色のLED24を消灯して終了する。
【0096】
S65にて、合計重量Wtxが目標値Wto以上でない(Wtx<Wto)ときには、ステップS67に進み、合計重量Wtxが許容範囲内((1−α)・Wto≦Wtx<Wto)か否かを判断する。この場合、目標値Wtoに対してマイナス方向の許容範囲内か否かを判断することになる。
【0097】
S67にて合計重量Wtxが許容範囲内のときにはステップS70に進み、赤色のLED24を点灯し、ステップS73に進む。S67にて合計重量Wtxが許容範囲内でない(Wtx<(1−α)・Wto)ときには、ステップS71に進み、赤色のLED24をフラッシング点灯し、ステップS73に進む。S73では、黄色のLED23を消灯して終了する。
【0098】
この第3の仕様では、上述のように、集計した個数Pxが、目標値Poに達したときに、集計した合計重量Wtxの如何に拘らず、バッチ集計が完了したものとし、集計個数表示用の緑色のLED21が、点灯またはフラッシング点灯のいずれかの点灯状態となる。この緑色のLED21が、フラッシング点灯でない連続点灯しているときには、表3に示すように、集計した個数Pxが目標値Poに一致していることを把握することができ、また、緑色のLED21が、フラッシング点灯しているときには、集計した個数Pxが目標値Poを上回っていることを把握することができる。
【0099】
なお、集計した個数Pxが目標値Poを上回っている場合としては、例えば、バッチ集計が完了したにも拘らず、作業者による収容容器の交換が遅れてバッチ集計が継続されたような場合を想定することができる。
【0100】
バッチ集計が完了した際、集計された合計重量Wtxが、目標値Wto以上の許容範囲内(Wto≦Wtx≦(1+α)・Wto)であるときには、表3に示すように、合計重量表示用の黄色のLED23が点灯し、前記許容範囲を上回っている(Wtx>(1+α)・Wto)ときには、黄色のLED23がフラッシング点灯する。いずれの場合も、合計重量表示用の赤色のLED24は、表3に示すように、消灯している。
【0101】
また、バッチ集計が完了した際に、集計された合計重量Wtxが、目標値Wtoを下回る許容範囲内((1−α)・Wto≦Wtx<Wto)であるときには、表3に示すように、合計重量表示用の赤色のLED24が点灯し、前記許容範囲を下回っている(Wtx<(1−α)・Wto)ときには、赤色のLED24がフラッシング点灯する。いずれの場合も、黄色のLED23は、表3に示すように、消灯している。
【0102】
作業者は、集計個数表示用の緑色のLED21の点灯状態、及び、合計重量表示用の黄色及び赤色のLED23,24の点灯または消灯状態に基づいて、バッチ集計された収容容器の物品14が、表3に示すA,B,C,D,E,F,G,Hのいずれの品質ランクであるかを把握することができる。これによって、作業者は、物品14が収容された収容容器を、A,B,C,D,E,F,G,Hの各品質ランクに容易に仕分けて、品質ランク毎に箱詰することが可能となる。
【0103】
なお、この表3では、集計個数Pxの目標値Poの一致を優先し、合計重量Wtxの適正順に、品質ランクを、AからHへ順に低く評価したけれども、品質ランクの評価は、これに限られるものではい。例えば、合計重量Wtxの適正を低く評価し、品質ランクA,Bを第1品質ランク、品質ランクC,Dを第2品質ランク、品質ランクE,Fを第3品質ランク、品質ランクG,Hを第4品質ランクとして4つの品質ランクに分類してもよい。あるいは、合計重量Wtxが目標重量Wto以上であることを重視して、品質ランクA,Bを第1品質ランク、品質ランクE,Fを第2品質ランク、品質ランクC,Dを第3品質ランク、品質ランクG,Hを第4品質ランクとして4つの品質ランクに分類してもよい。
【0104】
<第4の仕様>
次に第4の仕様を選択した場合について説明する。
【0105】
図7は、第4の仕様の処理を示すフローチャートであり、表4は、
図7の処理に対応する集計個数Px及び合計重量Wtxの状態を示すと共に、報知部15の緑色、青色及び黄色のLED21,22,23の点灯状態等を示すものである。
【0106】
【表4】
この第4の仕様は、合計重量Wtxが、目標値Wtoに達すると、集計個数Pxの如何に拘らず、バッチ集計を完了するものであり、表4に示すように、集計個数Pxが、目標値Poを下回る品質ランクC,D,G,Hが存在する。
【0107】
第4の仕様では、
図7に示すように、先ず、合計重量Wtxが重量の目標値Wto以上であるか否かを判断し(ステップS81)、合計重量Wtxが目標値Wto以上でないときには、終了し、集計を継続する。
【0108】
S81にて合計重量Wtxが目標値Wto以上であるときには、ステップS82に進み、合計重量Wtxが重量の許容範囲内(Wto≦Wtx≦(1+α)・Wto)か否かを判断する。合計重量Wtxが許容範囲内のときにはステップS83に進み、黄色のLED23を点灯し、ステップS85に進む。
【0109】
S82にて合計重量Wtxが許容範囲内でない(Wtx>(1+α)・Wto)ときには、ステップS84に進み、黄色のLED23をフラッシング点灯し、ステップS85に進む。
【0110】
S85にて、集計個数Pxが個数の目標値Po以上であるか否かを判断する。集計個数Pxが目標値Po以上であるときには、ステップS86に進み、集計個数Pxが個数の許容範囲内(Po≦Px≦(1+α)・Po)か否かを判断する。集計個数Pxが許容範囲内のときにはステップS88に進み、緑色のLED21を点灯し、ステップS92に進む。S86にて集計個数Pxが許容範囲内でない(Px>(1+α)・Po)ときには、ステップS89に進み、緑色のLED21をフラッシング点灯し、ステップS92に進む。ステップS92では、青色のLED22を消灯して終了する。
【0111】
S85にて集計個数Pxが目標値Po以上でない(Px<Po)ときにはステップS87に進み、集計個数Pxが個数の許容範囲内((1−α)・Po≦Px<Po)か否かを判断する。この場合、目標値Poに対してマイナス方向に許容範囲内かを判断することになる。
【0112】
S87にて集計個数Pxが許容範囲内のときには、ステップS90に進み、青色のLED22を点灯し、ステップS93に進む。S87にて集計個数Pxが許容範囲内でない(Px<(1−α)・Po)ときには、ステップS91に進み、青色のLED22をフラッシング点灯し、ステップS93に進む。ステップS93では、緑色のLED21を消灯して終了する。
【0113】
この第4の仕様では、集計した重量Wtxが、目標値Wtoに達したときに、集計した個数Pxの如何に拘らず、バッチ集計が完了したものとし、表4に示すように、合計重量表示用の黄色のLED23が、点灯またはフラッシング点灯のいずれかの点灯状態となる。この黄色のLED23が、フラッシング点灯でない連続点灯しているときには、表4に示すように、集計した合計重量Wtxが目標値Wto以上の許容範囲内にあり、黄色のLED23が、フラッシング点灯しているときには、集計した重量Wtxが前記許容範囲を上回っている。
【0114】
このバッチ集計が完了した際に、集計された個数Pxが、目標値Po以上の許容範囲内(Po≦Px≦(1+α)・Po)であるときには、表4に示すように、集計個数表示用の緑色のLED21が点灯し、許容範囲を上回っている(Px>(1+α)・Px)ときには、緑色のLED21がフラッシング点灯する。いずれの場合も、集計個数表示用の青色のLED22は、表4に示すように、消灯している。
【0115】
また、バッチ集計が終了した際に、集計された個数Pxが、目標値Poを下回る許容範囲内((1−α)・Po≦Px<Po)であるときには、表4に示すように、集計個数表示用の青色のLED22が点灯し、前記許容範囲を下回っている(Px<(1−α)・Po)ときには、青色のLED22がフラッシング点灯する。いずれの場合も、集計個数表示用の緑色のLED21は、表4に示すように、消灯している。
【0116】
この第4の仕様では、作業者は、合計重量表示用の黄色のLED23が、点灯またはフラッシング点灯のいずれかの点灯状態になったときには、バッチ集計が完了したとして、物品14が収容された収容容器を新しい収容容器に交換する。
【0117】
このバッチ集計が完了した際、作業者は、合計重量表示用の黄色のLED23の点灯状態、及び、集計個数表示用の緑色及び青色のLED21,22の点灯または消灯状態に基づいて、バッチ集計された収容容器の物品14が、表4に示すA,B,C,D,E,F,G,Hのいずれの品質ランクであるかを把握することができる。これによって、作業者は、物品14が収容された収容容器を、A,B,C,D,E,F,G,Hの各品質ランクに容易に仕分ることができ、品質ランク毎に箱詰することが可能となる。
【0118】
なお、この表4では、合計重量Wtxが目標値Wtoに一致するのを優先し、集計個数Pxの適正順に、品質ランクを、AからHへ順に低く評価したけれども、品質ランクの評価は、これに限られるものではい。例えば、集計個数Pxの適正を低く評価し、品質ランクA,Bを第1品質ランク、品質ランクC,Dを第2品質ランク、品質ランクE,Fを第3品質ランク、品質ランクG,Hを第4品質ランクとして4つの品質ランクに分類してもよい。あるいは、集計個数Pxが目標値Po以上であることを重視して、品質ランクA,Bを第1品質ランク、品質ランクE,Fを第2品質ランク、品質ランクC,Dを第3品質ランク、品質ランクG,Hを第4品質ランクとして4つの品質ランクに分類してもよい。
【0119】
(他の実施形態)
図8は、本発明の他の実施形態の
図4に対応するフローチャートであり、上述の第1の仕様に対応するものである。
【0120】
表5は、上述の実施形態の表1に対応するものである。
【0121】
【表5】
この実施形態では、報知部15は、
図9に示すように、品質ランクA,B,C,Dに個別的に対応する緑色のLED21、青色のLED22、黄色のLED23、赤色のLED24の4つのランプを備え、各LED21〜24によって、品質A、B、C、Dをそれぞれ直接表示するものであり、上述の第1の仕様のみに適用するものである。
【0122】
図8に示すように、先ず、集計個数Pxが個数の目標値Poより小さいか否かを判断する(ステップS101)。集計個数Pxが目標値Poより小さいときには終了し、集計を継続する。
【0123】
S101にて集計個数Pxが目標値Poより小さくないときには、ステップS102に進み、集計個数Px=目標値Poか否かを判断する。集計個数Px=目標値Poのときには、ステップS103に進み、個数フラグを「1」にセットしてステップS105に進み、S102にて集計個数Px=目標値Poでないときには、個数フラグを「0」にリセットしてステップS105に進む。
【0124】
ステップS105では、合計重量Wtxが重量の目標値Wto以上であるか否かを判断する。合計重量Wtxが目標値Wto以上でないときには、終了し、集計を継続する。
【0125】
S105にて合計重量Wtxが目標値Wto以上であるときには、ステップ106に進み、合計重量Wtxが重量の許容範囲内(Wto≦Wtx≦(1+α)・Wto)か否かを判断する。
【0126】
S106にて合計重量Wtxが許容範囲内のときには、ステップS107に進み、個数フラグが「1」であるか否かを判断する。S107にて、個数フラグが「1」であるときには、品質ランクAに対応する緑色のLED21を点灯して終了し(ステップS109)、個数フラグが「1」でないときには、品質ランクCに対応する黄色のLED23を点灯して終了する(ステップS110)。
【0127】
S106にて合計重量Wtxが許容範囲内でないときには、ステップS108に進み、個数フラグが「1」であるか否かを判断する。S108にて、個数フラグが「1」であるときには、品質Bランクに対応する青色のLED22を点灯して終了し(ステップS111)、個数フラグが「1」でないときには、品質ランクDに対応する赤色のLED24を点灯して終了する(ステップS112)。
【0128】
この実施形態によれば、品質ランクA〜Dを、各LED21〜24によって、個別に表示するので、作業者は、直接的に品質ランクを把握することができる。
【0129】
上述の各実施形態では、報知装置15は4つのLEDにて品質を報知するものであったが、LEDの個数は4つの以外であってもよいのは勿論である。例えば、
図9示す報知部15の代わりに、
図10に示すように品質ランクA〜Hまでを表すLED21〜28とリセットボタン29を備えた報知部15を設け、
図6の代わりに
図11のフローチャートに示す処理を実行させて直接的に品質ランクを把握させるようにしてもよい。
【0130】
すなわち、
図11に示すように、先ず、集計個数Pxが個数の目標値Po以上であるか否かを判断し(ステップS201)、集計個数Pxが目標値Po以上でないときには、終了し、集計を継続する。
【0131】
S201にて集計個数Pxが目標値Po以上であるときには、ステップS202に進み、集計個数Px=目標値Poか否かを判断する。集計個数Px=目標値PoのときはステップS203に進み、個数フラグを「1」にセットし、ステップS205に進む。
【0132】
S202にて集計個数Px=目標値Poでないときには、集計個数Px>目標値Poであり、ステップS204に進み、個数フラグを「1」にリセットし、ステップS205に進む。
【0133】
S205にて、合計重量Wtxが重量の目標値Wto以上であるか否かを判断する。合計重量Wtxが目標値Wto以上であるときには、ステップS206に進み、合計重量Wtxが重量の許容範囲内(Wto≦Wtx≦(1+α)・Wto)か否かを判断する。
【0134】
S206にて合計重量Wtxが許容範囲内のときにはステップS209に進み、個数フラグが「1」であるか否かを判断し、個数フラグが「1」であるときには、品質ランクAのLED21を点灯して終了し(ステップS214)、個数フラグが「1」でないときには、品質ランクEのLED25を点灯して終了する(ステップS215)。
【0135】
S206にて合計重量Wtxが許容範囲内にないときにはステップS208に進み、個数フラグが「1」であるか否かを判断し、個数フラグが「1」であるときには、品質ランクBのLED22を点灯して終了し(ステップS212)、個数フラグが「1」でないときには、品質ランクFのLED26を点灯して終了する(ステップS213)。
【0136】
S205にて、合計重量Wtxが目標値Wto以上でない(Wtx<Wto)ときには、ステップS207に進み、合計重量Wtxが許容範囲内((1−α)・Wto≦Wtx<Wto)か否かを判断する。この場合、目標値Wtoに対してマイナス方向の許容範囲内か否かを判断することになる。
【0137】
S207にて合計重量Wtxが許容範囲内のときにはステップS210に進み、個数フラグが「1」であるか否かを判断し、個数フラグが「1」であるときには、品質ランクCのLED23を点灯して終了し(ステップS217)、個数フラグが「1」でないときには、品質ランクGのLED27を点灯して終了する(ステップS216)。
【0138】
S207にて合計重量Wtxが許容範囲内でない(Wtx<(1−α)・Wto)ときには、ステップS211に進み、個数フラグが「1」であるか否かを判断し、個数フラグが「1」であるときには、品質ランクDのLED24を点灯して終了し(ステップS219)、個数フラグが「1」でないときには、品質ランクHのLED28を点灯して終了する(ステップS218)。
【0139】
また、ランプの点灯による報知以外に、液晶表示装置にて文字で品質を表示させたり、音声で報知させたり、表示と音声を組み合わせたりしてもよい。液晶表示装置による文字での報知や、音声での報知に際しては、収容容器毎に設けなくてもよく、例えば1箇所に設置したものでもよい。
【0140】
また、上述の実施形態の各仕様は、一例であって、入力部11からの設定項目や判定条件等は、上述の実施形態に限るものではないのは勿論である。