【文献】
寺本 義也、原田 保,図解 インターネット・ビジネス 2001,日本,東洋経済新報社,2000年11月30日,初版,p.66−73
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記間接金銭投資は、前記ビジネス代理へ提供されて前記ビジネス代理での持ち分利害を生じるスキル・ベース・サービスを備える請求項2に記載のコンピュータ化された方法。
複数の加入者から前記ビジネス代理で投資する確約を受け取ることは、前記ビジネス代理の創始の前に、投資する確約を受け取ることを含む請求項1に記載のコンピュータ化された方法。
投資型の行動に対して前記複数の加入者へ投資ポイントを割り振ることは、前記ビジネス代理の創始の前に、代理持ち分利害を割り振ることを含む請求項1に記載のコンピュータ化された方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、表1で示されるように、これらのウェブサイトが提供できないビジネス稼働のある一定の臨界局面が存在する。
【表1】
【0004】
エンジェル投資家およびベンチャー資本ネットワークのように、投資家および起業家をマッチさせることによってビジネスの創始および稼働を促進する幾つかの組織化手段が存在するが、これらの手段は、多様な理由、例えば、稼働する規模、電子商ビジネスの追加要件、および電子商ビジネス自体の性質、などを理由として、電子商ビジネスのスタート要件に適合しない。このため、電子商起業家は、多くの場合、資本を提供する家族構成員または友人、または家族構成員および友人の知人に頼る。異なるスキルおよびリソースを装備した様々な当事者が相互ビジネス関係から利得を得る機会が存在しても、それらの当事者が相互を発見する機会は限定される。
a)異なるスキルおよびリソースを装備した様々な当事者をマッチさせることによってオンラインビジネスをスタートおよび稼働するプロセスを促進し、
b)オンラインビジネスのスタートに関連した多様な活動および仕事を完了するにあたり、ビジネス計画を有する起業家およびリソースを有する投資家を支援し、
c)オンラインビジネスをスタートするにあたり、ビジネス創始者を支援し得る個人および他のサービス提供者の突き止めと関わりをサポートし、
d)オンラインビジネスを展開および稼働するための財源およびサービスの獲得を促進し、
e)オンラインビジネスへの貢献に従って当事者へ補償し、補償の分配を促進する、
コンピュータ化システムおよび方法の必要性が存在する。
【0005】
ビジネス成功への顧客の貢献は、顧客が誰であるか−顧客である−というだけで小さくないにも拘わらず、顧客は、常に、ビジネス(電子商、または、その他)自体の外部エンティティとして考えられてきた。マルチレベルマーケティング(MLM)の概念は、顧客をビジネス成功の利害関係者とすることによって、この関心事にある範囲まで対処するが、もちろん、これはMLM参加者による厳格な規則の集合を伴う。MLM分野には幾つかの発明が存在するが、これらの全ては、プログラムへ参加する顧客の動機づけを持続させること、または、全ての消費者へ均等に近い機会を提供すること、などに関してMLMアプローチを採用する会社の関心事に対処することを目的とする。顧客の観点からのMLMの規則局面は、未着手ではないが、研究分野には達していない。
【0006】
コンピュータおよびインターネット技術の甚大な進歩および現在の世界におけるパーソナルコンピュータの深い浸透と共に、平均的オンライン消費者が、興味を有するオンライン・ビジネス・エンティティへ増加価値を提供し、見返りに補償を得る幾つかの方途が存在する。同時に、同じ理由によって、オンライン・ビジネス・エンティティが直面する大きな問題の1つは、インターネット上の「注目度」である。現在、ビジネスおよび消費者の双方をテーブルに着席させ、技術的進歩によって提案される利点を顧客に十分に開拓させ、同時にビジネス要件を充足してマーケット注目度を獲得する首尾一貫したプラットフォームは存在しない。
【0007】
従って、さらに、
a)消費者中心であって、その場合、加入者/顧客が、MLM風のプログラムへどのように参加するかを選ぶ柔軟性を提供される、
b)ビジネス顧客をビジネス創始および稼働のプロセスへ統合する、
c)オンラインビジネスおよび顧客が相互の利得を求めて相互に作用するための中立プラットフォームとして作用する、
d)ビジネス成長に要求される入力を提供するように、オンラインビジネスが顧客を誘導することを可能にし、これらの入力を顧客に提供させる、
e)ビジネスの利得のために個々の顧客の投資を集成する能力を有し、投資について顧客へ適切に補償する方法を有する、
コンピュータ化オンライン市場の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、オンラインビジネスの展開および稼働のための財源およびサービスの獲得を促進するコンピュータ化オンライン市場である。オンライン市場は、市場の加入者へ多様な投資機会を提供し、リソースならびにオンラインビジネスをスタートおよび稼働するために必要なスキルおよびサービスをビジネス創始者が獲得することを促進する。加えて、市場は、さらに、オンラインビジネスに特定されて代理持ち分と呼ばれるサービスを、見込みのビジネス顧客から誘致する。代理持ち分は、それ自体、本発明の目的である。
【0009】
オンライン市場は、市場での新規ビジネスの一次(株式)マーケット、および市場またはその他での(市場での代理店舗を有する)既存のビジネスの二次(株式)マーケットとして稼働する。しかしながら、市場の場合に取り引きされる利害は、持ち分または代理持ち分の利害であり得る。オンライン市場の「協同ビジネス所有」特徴は、必要な資本を調達する点だけでなく、オンライン電子商ビジネスの他の重要な要件、例えば、ビジネス計画、ノーハウ、「確認された」顧客基盤、などを提供する点で、市場でスタートしたビジネスの一次株式マーケット(これは資本を調達するため新しい持ち分証券の発行を取り扱う)と同じように働く。既存のビジネスについては、市場は、二次株式マーケットが機能するように、代理持ち分の取引および決済を可能にするプラットフォームである。
【0010】
オンライン市場での可能な投資のタイプは、概して3つのカテゴリ、すなわち、金銭、スキル、およびサービス(時間および労力)のもとに置かれる。異なる投資タイプは、投資ポイント(IP)の共通目盛を使用して市場で量子化される。市場での所与のビジネス企業について、ビジネス創始者または所有者は、投資ポイント(IP)のある一定の数を、市場での加入者によって可能であり問題のビジネスの目的に役立つ様々な行動へ関連づける。加入者行動へのIP値の関連づけを支配するアルゴリズムは、エンドユーザと直接にインタフェースする市場ビジネスフレームワークによって抽象化される。次いで加入者は、IPのそれぞれの数を用いて補償を得る行動を遂行することによって、3つの投資カテゴリ、すなわち、金銭、スキル、またはサービス(時間および労力)の点で持ち分または代理持ち分投資を行う。最後に、各々の事前に決定されたビジネスサイクルの終わりに、持ち分/代理持ち分の決済が行われる。IPは、市場で「ダイナミドアルゴリズム」と呼ばれるアルゴリズムを使用して現金等価物へ変換される。
【0011】
市場で可能な、多様な投資オプションを用いて、加入者は、問題とするビジネスエンティティへ貢献し補償を得る方途を自由に選ぶ。こうして、市場は、オンライン電子商ビジネスを浮動させるプラットフォームであるだけでなく、消費者が個々の現金生成ビジネスを所有することを可能にする。ここで、投資は、市場で様々に列挙されたオンラインビジネスへ向けられた代理持ち分として行われる。市場でのそのような消費者所有ビジネスは、メタビジネスと呼ばれる。メタビジネスを所有する権能を消費者に与えることは、本システムおよび方法の主な目的の1つである。
【0012】
オンライン電子商ビジネスは、市場でビジネス代理として列挙される。列挙された各々のビジネス代理は、「現実の」オンラインビジネスに対応し、既存のオンラインビジネスまたは市場での創始を意図されたオンラインビジネスのいずれかに対応する。
【0013】
コンピュータ化オンライン市場は、市場における様々な参加者間で複数レベルの相互作用を促進する。例示的な実施形態において、相互作用はソーシャルネットワーキングによって達成される。これらの中で最も重要なものは、加入者−加入者の相互作用、加入者−加入者共同体の相互作用、および加入者−ビジネス代理の相互作用であり、市場でビジネスを開始および稼働するための個々のサービス提供者および代理サービス提供者の突き止めと関わりを容易にする。これは、さらに、ビジネスが消費者と相互に作用して相互の利得を得るようにさせる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1を参照すると、本発明によるコンピュータ化システムの線図が示される。インターネット106を介してアクセス可能な1つまたは複数のサーバコンピュータ108、110、112は、オンライン市場内でユーザコンピュータ100、102、104の相互作用をサポートする。サーバで実行される様々なアプリケーションおよびアルゴリズムは、「代理持ち分」および「ダイナミド」の概念を現実化するうえで、加入者−顧客およびオンラインビジネスの双方−による様々な市場特定行動を可能にする特徴および機能を提供する。本発明の例示的実施形態は、さらに、加入者間の相互作用を可能にするソーシャル・ネットワーキング・コンポーネントを含む。
【0016】
本発明の例示的実施形態において、オンライン市場はソーシャル・ネットワーキング・ウェブサイトとして実施される。このウェブサイトは、製品(またはサービス)提供者/供給者および消費者が、相互に利得を得る方途で相互に作用するプラットフォームとして役立つ。供給者(例えば、製造業者、卸業者、小売業者、またはマルチレベルのマーケット参加者)の観点からは、オンライン市場はビジネス販売経路である。オンライン市場でスタートするビジネスにとっては、それは公衆投資(必ずしも金銭ではない)が探索される一次マーケットとしても役立つ。消費者の見地からは、オンライン市場はビジネス機会の株式マーケットであり、市場で列挙された各々のビジネスまたは供給者は、消費者への機会を表す。消費者にとっては、それはさらに同僚消費者または供給者とインタフェースするソーシャルネットワークとして稼働し、また消費者特定ビジネス(メタビジネス)が確立されるビジネス玄関としても稼働する。
【0017】
市場の観点からは、消費者が多くなることは、供給者が多くなること、従って市場でのビジネスが多くなることを暗示する。サーチエンジン最適化(SEO)およびソーシャルネットワーキング機能は、供給者および消費者基盤を獲得および保有する道を提供する。オンライン市場は、その供給者および消費者と共に、(ピラミッドとして抽象化されるMLMビジネスに類似する)ダイナミドと呼ばれる抽象化されたマルチレベル・マーケティング(MLM)エンティティの市場での集成として観察される。
【0018】
ビジネスモデル
オンライン市場は、協力的オンラインビジネス共同体を構築する力をテコ入れし、利益のあるビジネス−電子商ビジネスならびにメタビジネスを所有する柔軟性および容易性をオンライン市場加入者に提案する。結果として、野心的起業家(または自分自身の金銭生成メタビジネスの確立を欲する消費者)は、自分自身の興味または能力のビジネス局面に焦点を当て、市場のビジネスモデルが残余の局面を増強する。ビジネスモデルの真の潜在力は、投資タイプ−またはウェブサイト上で加入者が遂行する行動に関して、ビジネスモデルがその加入者へ提案する柔軟性にある。加入者行動は、投資タイプとして考えられ、市場を介して賞を授与される。
【0019】
用語集
次に掲げるものは、どのようにして市場ビジネスモデルが達成されるかを解明するときに使用される用語/コンポーネントのリストである。
【0020】
A)オンライン市場加入者−オンライン市場へ登録された人物または組織は、加入者として考えられる。加入者は、製品またはサービスの販売者および消費者である。加入者は、1時点で複数の役割を有するように参加してもよい。
【0021】
B)投資経路およびタイプ−市場の加入者は、3つのカテゴリ−金銭、スキル、およびサービス(時間および労力)へ分類される極めて多様な投資オプションを提供される。これらのカテゴリは、市場での投資経路と呼ばれる。各々のカテゴリに入る具体的な加入者行動は、投資タイプ(IT)または貢献タイプと呼ばれる。
【0022】
C)投資ポイント−市場での投資型の行動の量子化は、投資ポイント(IP)を介して達成される。市場でビジネスエンティティに利得をもたらす全ての可能な加入者行動は、ビジネスエンティティ所有者の思慮に従ってIPのある数に関連づけられる。加入者が行動を遂行するとき、加入者は対応する投資ポイント(IP)を授与される。
【0023】
D)ビジネス代理および方針集合−オンラインビジネスは市場でビジネス代理として列挙される。ビジネス代理は、株式マーケットでの「列挙された会社」と類似している。市場でのビジネス代理は、ビジネス発起人によって明示的に作り出されるか、市場での登録された代理を有しないビジネスについてビジネス取引が市場で可能にされた場合に暗示される。
【0024】
ビジネス代理は、名前が示唆するように、それが対応するビジネスとはビジネス稼働に関して全く別物であり、オンラインビジネスの目的を市場でカプセル化することを意味する。これは、幾つかの局面、例えば、許可可能投資タイプ、IT−IPマッピング、およびIP決済(ダイナミド)の詳細、などを詳述する代理方針集合を定式化することによって達成される。
【0025】
E)ビジネスプラットフォーム−市場の加入者は、抽象的舞台プラットフォームの上で、ホストされる代理および同僚加入者と協力する。抽象的舞台プラットフォームは市場ビジネスプラットフォームである。このプラットフォームは、株式マーケットの「取引場」と類似している。市場の一次および二次マーケット活動は、ここで公開および運営される。
【0026】
F)メタビジネス−市場で加入者によって所有されるデフォルトのビジネスは、メタビジネスと呼ばれる。加入者は、市場での列挙された代理の許可可能な行動を遂行することによってメタビジネスに投資し、IPを稼ぎ出し、IP決済を介して最終的に補償を得る。メタビジネスの重要なコンポーネントは、1)代理ポートフォリオ、2)投資経路/タイプ、および3)投資ポイントである。
【0027】
G)代理持ち分−市場で投資ポイント(IP)の形態をしたオンライン企業における代理所有利権。それは、さらに、インターネット上の知名度、継続的に顧客を獲得する潜在力、新規の場合には確認された顧客基盤、などのように市場でIPに対して交換されるオンラインエンティティの無形財産を意味する。
【0028】
H)ビジネスサイクル−ダイナミドアルゴリズムを使用する2つの連続した加入者補償決済間の持続時間は、それぞれのビジネス代理のビジネスサイクルとして考えられる。
【0029】
I)ダイナミド−IP決済は、ダイナミドアルゴリズムを使用して市場で達成される。ダイナミドは、ダイナミックピラミッドである。
【0030】
市場では、所与のビジネスサイクル内の所与のビジネス代理について(IPの形態をした)代理持ち分を保持する全ての加入者は、ピラミッド構造の中へ動的に位置づけられ、各々の加入者について返戻金コンポーネントが決定される。ダイナミドは、一度補償が計算されると取り壊され、後続のビジネスサイクルのために最初から構築される。
【0031】
ダイナミドは、多数の方途で古典的MLMピラミッドとは異なっており、典型的なMLMシナリオでの幾つかの消費者関心事に対処する。
【0032】
協同ビジネス所有
この特徴は、市場の加入者基盤の部分集合を団結させ、ビジネス企業を創始する。それは、さらに、代理持ち分およびダイナミドの概念を使用してビジネス創始プロセスの中へ潜在的顧客を統合し、関与する全ての当事者へ幾つかの有利性を提供する。
【0033】
オンライン市場の協同ビジネス所有特徴は、一次株式マーケットと同じように働き、市場で投資ポイント提案(IPO)と呼ばれるものによって現実化される。オンラインビジネスについてビジネス計画を展開するスキルは、一次投資タイプとして考えられ、このスキルを有する加入者は、市場でIPOセッションを創始し得る。ビジネスの他の要件、例えば、金銭およびサービス入力、関連スキル要件は、ケースバイケースであり、IPOセッションを創始する前に一次投資家によって規定される。代替として、金銭投資家が事前IPOセッションを創始してもよい。このセッションの終了状態は、典型的には、市場でIPOを立ち上げる。
【0034】
市場でのIPOセッションの創始者は、認識された要件に基づいて持ち分共有または代理持ち分共有または双方を浮動させるオプションを有する。市場加入者は、選ばれた投資タイプに基づいて共有タイプのいずれかに入札する。一次投資タイプに加えて直接または間接金銭投資タイプは、持ち分利害を誘致し、消費者特定投資タイプは、典型的には、IPOセッションで代理持ち分利害を取って来る。代理持ち分を誘致する投資タイプは、レビューを書くこと、直接または間接紹介を提供すること、関連トピックについてブログすること、単/双方向リンクをオンラインエンティティへ提供すること、または顧客になること、などの活動を含む。
【0035】
市場におけるIPOシナリオの使用事例の観察−協同ビジネス所有の解明
使用事例の観察は、エンドユーザ間の行動および共同行為者との相互作用の説明を提供する。エンドユーザ間の行動および共同行為者との相互作用は、市場での協同ビジネス所有特徴の次の3つの段階にわたって行われる。
【表2】
【表3】
【0036】
次のサブセクションの各々は、表2で描写された3つの段階を詳述する。さらに、事象/行動の流れに相関させることを助けるため、各々のステップの終わりに、架空の事例研究が例として与えられる。
【0037】
協同ビジネス所有特徴の事前IPO段階
この段階は任意であり、IPO段階に先行する。IPO段階では、オンライン市場エンジェルが、エンジェルの投資目的を規定する設定規準に基づいて市場の加入者基盤からビジネス計画を求める。
【0038】
この段階に関与するステップは、次を含む。
【0040】
事前IPOステップI:創始(行為者−市場エンジェル)
エンジェルは、投資目的を反映する様々な詳細(表4で示される)を提供することによって、市場で事前IPOセッションを創始する。オンライン市場は、これらの詳細を捕捉するために必要なスクリーンを提供する。
【0041】
事例研究−事前IPO:ステップI
オンライン市場の登録されたユーザであるエンジェルAは、2010年10月1日に事前IPOセッションを創始する。この詳細は表4に示される。
【表4】
【0042】
事前IPOステップII:提案を受け取って評価する(行為者−エンジェルおよび起業家)
事前IPOの詳細は市場ビジネスプラットフォームに公開され、加入者は、設定選好のとおりに、プッシュまたはプルメカニズムに基づいて、事前IPOの詳細を通知される。興味のある投資家は、ビジネス計画の詳細を提供することによって応答する。エンジェルは、起業家によって提出されたビジネス計画を評価する。
【0043】
事例研究−事前IPO:ステップII
2010年10月10日までに、エンジェルAは4つの提案を受け取り、それらを評価して、2つのビジネス計画を候補として書き出す。
【0044】
事前IPOステップIII:反対提案をビジネス計画所有者へ送る(行為者−エンジェルおよび起業家)
ソーシャルネットワーキング特徴を有する市場は、エンジェルと起業家との間で相互作用の複数の方途を可能にする。エンジェルと起業家との間の提案および反対提案の交換は、ビジネス開始のさらなる段階の準備として、表5、表6、表7A、および表7Bで示される詳細を仕上げることを期待される。市場は、これらの詳細を捕捉および交換するために必要なスクリーンを提供することによって、ビジネス創始者を助ける。IPO詳細の大部分(表7Aおよび表7B)は、提案されたビジネス代理の方針集合を構成する。
【0045】
事例研究−事前IPO:ステップIII
2010年10月20日のエンジェルAと2人の起業家の1人(B)との間の理解は、表5、表6、表7A、および表7Bで示される詳細を構成する。
【表5】
【表6】
【表7A】
【表7B】
【0046】
事前IPOステップIV:IPO段階を創始する(行為者−エンジェルおよび起業家)
【0047】
この段階では、2つの行為が関与する。
【0049】
事例研究−事前IPO:ステップIV
事前IPO段階の終わりに、状況は次のようになっている。
【0050】
a)提携しているAおよびBは、製品Aを販売するオンライン電子商店舗をオンライン市場で立ち上げることを意図している。彼らの提携比は60:40(A:B)である。
【0051】
b)彼らは一緒に3000ドルを出し合ったが、なお2800ドルが要求され、それを彼らはオンライン市場IPOを介して獲得することを意図している。
【0052】
c)関与するリスクを低減し、IPO視聴者の信頼を喚起するため、彼らは代理店舗を市場で設定することによって、ビジネスの立ち上げ前であっても顧客を獲得することを意図している。
【0053】
d)行動は完了し、ビジネスは2010年10月21日にIPO段階へプッシュされた。
【0054】
協同ビジネス所有特徴のIPO段階
この段階において、ビジネスの創始者は、オンライン市場の加入者基盤全体とビジネス計画を共有しており、表7Aおよび表7Bで規定された規準(IPO詳細)に基づいて利害(持ち分、代理持ち分、または双方)を提案する。加入者は、ビジネス計画が市場でどのように成り行くかの個々の認識に基づいて、反対提案によって、または入札によって、またはIPO提案のとおりに投資(持ち分投資)を確約することによって、IPOに応答する。代替として、加入者は、対応するタイプに投資すること、例えば、立ち上げられるべきビジネスの顧客になることを確約することによって、代理持ち分保持者になるオプションを有する。いずれの場合にも、代理への加入者投資は、市場での個々の加入者所有メタビジネスを介して経路化される。これは、加入者に、個々の感性のとおりに、多数の代理間で投資を戦略化および分割させる。
【0057】
IPOステップI:創始(行為者−エンジェルおよび起業家)
ビジネス創始者によってスタートされたIPOセッションは、市場ビジネスプラットフォーム上で公開され、加入者は、個々の選好に基づきプッシュまたはプルメカニズムによってIPOを知る。
【0058】
事例研究−IPO:ステップI
2010年10月21日にビジネスはIPO段階へ移動し、この段階でビジネスの詳細およびIPOの詳細が市場で公開される。
【0059】
IPOステップIIおよびIII:反対提案を受け取り、提携の詳細を仕上げる(行為者−エンジェル、起業家、投資家)
加入者(または投資家)は、反対提案ならびに興味のある投資タイプを送ることによってIPOに応答する。再び、投資家への持ち分および代理持ち分割り振りを仕上げるため、IPO創始者と投資家間の相互作用が期待される。
【0060】
事例研究−IPO:ステップIIおよびIII
事例研究を目的として、投資家はIPOの創始者によって行われた提案に合意する。事例研究IPOの間の、持ち分および代理持ち分の割り振りは、この後のセクションで示される。
【0061】
事例研究−IPO:ステップIIおよびIII(続き)−持ち分投資:
a)2010年10月23日に、加入者Cは1000ドルの持ち分投資を確約する。投資家A:B:Cによる有効金銭投資は、2000:1333.34:833.34(1000/1.2)になっている。対応するパーセンテージ所有は、48:32:20である。
【0062】
b)2010年10月25日に、加入者Dは1000ドルの持ち分投資を確約する。投資家A:B:C:Dによる有効金銭投資は、2000:1333.34:833.34:757.58:(1000/1.2
*1.1)になっている。対応するパーセンテージ所有は、40.6:27.1:16.9:15.4である。
【0063】
c)2010年10月29日に、加入者Eは間接金銭投資(スキル投資:配送)の800ドルを確約する。投資家A:B:C:D:Eによる有効金銭投資は、2000:1333.34:833.34:757.58:771.4(800
*1.4/1.2
*1.1
*1.1)になっている。対応するパーセンテージ所有は、35.1:23.4:14.6:13.3:13.6である。
【0064】
事例研究−IPO:ステップIIおよびIII(続き)−持ち分投資:
5人の提携者間のビジネスの持ち分所有利害は、上記で示されたように仕上げられる。この事例研究において、提携者の持ち分所有は、簡単にするため実際の投資金額に基づいて計算されるが、オンライン市場は、IPを割り振ることによってこれを達成してもよい。しかしながら、論理は同じである。
【0065】
事例研究−IPO:ステップIIおよびIII(続き)−代理持ち分投資:
a)2010年10月22日に、加入者Jは、48ドル(0.3×2×80)である純支払額の30%を実際に支払うことによって、製品Aの2単位を買うことを確約する。この金額はオンライン市場によって保持され、ビジネスがIPO段階から立ち上げられないか、ビジネス所有者が製品引き渡しの無能力を表明するならば返済される。加入者Jが稼ぎ出した20IPへ2×IPO増分を適用して、40のIPが加入者JのIPアカウントへ供与される。
【0066】
b)2010年10月23日に、加入者Kは製品Aの2単位を買うことを確約する。加入者Kが稼ぎ出した20IPへ2×IPO増分を適用して、40のIPが加入者KのIPアカウントへ供与される。
【0067】
c)2010年10月23日に、加入者Jによって紹介された加入者Lは、製品Aの1単位を買うことを確約する。加入者Lは20IPを供与され、加入者Jは12(6
*2)IPを供与される。
【0068】
2010年10月23日のIPの総勘定は、次のようになっている。すなわち、加入者−52、加入者K−40、および加入者L−20である。IPOで利用可能な製品Aの20単位の5つが記帳される。ビジネスは3人の一意の顧客を有し、彼らはビジネスが実際にスタートする前に獲得された。
【0069】
事例研究−IPO:ステップIIおよびIII(続き) − 代理持ち分投資:
このように続けて、製品の全ての20単位がIPO段階で販売され、IPO段階の終わりでIP分配パターンが表8で示されるようになったと仮定する。簡単にするため、外部IPは考慮されない。言い換えれば、ビジネス代理特定行動−消費者および紹介行動のみが、方針集合で指定されたように例示的事例研究でIPを授与される。
【表8】
【0070】
IPOステップIV:事後IPO段階を創始する(行為者−起業家、スキル提供者)
上記のステップはIPO段階を完了し、その終わりに、状況は次のようになっている。
【0072】
事例研究において、全ての行動は、タイムリーおよびビジネス創始者の期待どおりに完了すると仮定する。しかしながら、これは必ずしも常に起こるとは限らず、ビジネス創始者はIPO段階の終わりに幾つかの意思決定を行ってもよい。例えば、次のとおりである。
【0073】
a)不十分な持ち分または代理持ち分が調達されたならば、IPO時間フレームを延長する。
【0074】
b)調達された持ち分または代理持ち分がどのようなものであれ、それを用いてビジネスをスタートすることを決定する。
【0075】
c)ある一定のIPO属性を修正し、それを見込み投資家にとって魅力的にし、セッションウィンドウを拡張する。または、
【0076】
d)ビジネス計画を廃止し、必要な返済を行う。
【0077】
オンライン市場は、IPO段階の終わりに、上記の意思決定のいずれかをビジネス創始者に取らせるオプションを提供する。
【0078】
事例研究−IPO:ステップIV
事例研究において、全ての行動は、IPO創始者の期待どおりに完了すると仮定する。ビジネスは、2010年10月31日までに次の段階へプッシュされる準備を整えられ、協力的オンライン店舗ならびに対応する代理は、2010年11月1日にオンライン市場で開かれる。
【0079】
協同ビジネス所有特徴の事後IPO段階
IPOプロセスの目的は、事後IPO段階がスタートする時間までに、少なくとも部分的に果たされている。従って、ビジネスを運営する時間になっている。大きな主導権は、起業家およびスキル提供者(この事例研究では、配送業者E)にある。
【0080】
この事後IPO段階に関与するステップは、次を含む。
【0082】
事後IPOステップI:創始(起業家、関連スキル提供者、市場エンジン)
オンラインビジネスは、他の電子商店舗のように、オンライン注文を受け取ること、それを履行すること、などの稼働をスタートする。各々のオンライン販売からビジネスによって生成された金銭は、IPO段階の終わりへ向けて、規定された持ち分比のとおりに持ち分投資家の間で分割される。さらに、代理持ち分義務が優先権に基づいて処理される。
【0083】
事例研究−事後IPO:ステップI
製品Aの各々の販売について、表9で示されるように金銭が分割される。製品Aの販売価格は、80ドルに配送コストを加えたものである。各々の販売に対する代理持ち分共有(顧客手数料)は、製品価格の8%である。これは各々の販売の後に代理持ち分のポケットへ入る。
【表9】
【0084】
事例研究−事後IPO:ステップI(続き)
2010年12月25日までに、製品Aの全ての100単位が各々80ドルで販売されたと仮定すると、純勘定は表10で示されるようになる。
【表10】
【0085】
事例研究−事後IPO:ステップI(続き)
代理持ち分アカウントは、代理持ち分(IP)決済時に消費者へ戻されるものを示す。代理持ち分(IP)決済は、後のセクションでダイナミドアルゴリズムを使用して詳述される。この例証は、オンライン市場での一次マーケットシナリオへ特定されるが、決済方法は、(IPOを迂回して)オンライン市場で直接にスタートされた電子商代理、または既存のオンラインビジネスまたはオンラインでないビジネス代理の場合でも同じである。
【0086】
事後IPOステップII:最初のビジネスサイクルの完了(行為者−市場ダイナミドアルゴリズム)
このステップでは、オンライン市場のダイナミドアルゴリズムを使用して代理持ち分決済が達成される。ダイナミドアルゴリズムの詳細は、ダイナミドのセクションで詳述される。ダイナミドを生成するために要求される構成パラメータは、IPOの詳細(表7B)の一部分として指定された代理方針集合から選択される。
【0087】
事例研究−事後IPO:ステップII
事例研究について、最初のビジネスサイクルの終わりに、どのようにして代理持ち分決済が達成されるかを例証するため、可能なダイナミド出力が説明される。後続のサイクルも大部分は同じ論理に従うが、小さい変形を有する。2010年12月25日までに、ビジネスAアンドB社の製品の全ての100単位が販売される。表11は、顧客基盤の代理持ち分保持の寸描を示す(IPの降順)。
【表11】
【0088】
事例研究−事後IPO:ステップII(続き)
ダイナミドを生成するために要求される構成パラメータは、IPO詳細の一部分として指定された代理方針集合(表7B)から摘出される。表12で示されるように、640ドルの代理持ち分アカウントが代理持ち分保持者の間で決済される。これはダイナミドアルゴリズムの最終出力である。下記の表の見出しにあるパーセント利得高アップ(%BHU)は、ダイナミドを生成する間に使用された戦略を意味する。
【表12】
【0089】
事例研究−事後IPO:ステップII(続き)
補償分配は非対称であり、AアンドB社のトップの12の顧客(代理持ち分保持者)が、代理持ち分アカウントの約50%を主張していることに注意されたい。この結果は、オンライン市場でのIPOシナリオに適した%BHU戦略を使用することによって、ダイナミド生成アルゴリズムの中へ故意に導入された。可能な他の戦略は、BHU(利得高アップ)、BLD(利得低ダウン)、またはBAL(均衡)である。ダイナミド生成の異なる戦略は、ダイナミドのセクションで論述される。下記の表13は、戦略間の差異を示すためBAL戦略を使用する補償分配を示す。
【表13】
【0090】
事後IPOステップIII:IPO契約に基づく定期的代理持ち分決済(行為者−市場ダイナミドアルゴリズム)
オンライン店舗ならびにその代理が、オンライン市場で稼働を続けるにつれて、代理持ち分決済は、代理方針集合仕様のとおりに定期的に達成される。ビジネス(持ち分)共有保持者間の契約は、最初のビジネスサイクルの完了で満了する。ビジネスの一次所有者(事例研究ではB)は、次いでビジネスを継続するか終了するかを決定する。しかしながら、ビジネスが継続するならば、代理持ち分保持者は、満了するまで(事例研究では2011年6月30日)、IP有利性を保有する。さらに、所有者のビジネス目的に基づき、後続の決済における補償分配パターンを変更するため、一次ビジネス所有者の思慮に従って方針集合が修正されてもよい。
【0091】
事後IPOステップIV:任意的な後続のIPO(行為者−起業家)
IPO段階は、オンライン市場でビジネス所有者によって要求される回数だけ創始される。ビジネス所有者は、IPO段階を迂回してもよいが、依然として対応するビジネス代理を保有することを選ぶ。その場合、これはオンライン市場での販売経路として役立つ。
【0092】
注−協同ビジネス所有
オンライン市場は、必要なスクリーン、データ記憶装置、およびデータ・フロー・メカニズムを提供することによって、上記のステップで規定された全ての行動をサポートする。オンライン市場は、さらに、IPOプロセス全体を可能にするように実施される。
【0093】
ダイナミドの概念
ダイナミド(ダイナミックピラミッド)は、オンライン市場の所与のビジネスサイクルにおける所与のビジネス代理の加入者補償分配パターンを表す。それは、オンライン市場の文脈では、古典的MLMピラミッドの一般化として観察される。古典的MLMピラミッドからダイナミドを区別する因子は、ダイナミドが、平坦なオンライン市場加入者基盤から、純粋にオンライン市場規準の上に、動的に生成されることである。表14に示されるマトリックスは、MLMピラミッドとダイナミドとの差を要約している。
【表14】
【0094】
市場での協同ビジネス所有の文脈において、ダイナミドアルゴリズムは、持ち分決済および代理持ち分決済の双方に適用される。例示的実施形態において、市場でのソーシャルネットワーキング共同体はオンライン店舗をスタートし、各々の構成員は能力に従って金銭、スキル、またはサービスの点で投資し、持ち分利害または代理持ち分利害を掴み、ダイナミドアルゴリズムが補償分配局面を処理する。
【0095】
ダイナミド生成アルゴリズム
ダイナミド生成−ダイナミド生成に要求される入力
【0097】
市場でIPOを使用して協同ビジネス所有の概念を例証するために使用された事例研究が、ダイナミド生成を表すためにも拡張される。ダイナミド生成の架空の事例研究に使用される入力は、表11および表7Bの中にある。
【0098】
図2Aは、市場での補償分配プロセスを描写するフローチャートを示す。具体的には、ダイナミド生成プロセスが説明される。ダイナミド生成に関与するこれらのステップの各々は、後のセクションで解明される。各々のアルゴリズムステップからの事例研究特定出力は、
図2B乃至
図2Dで見ることができる。
【0099】
ダイナミド生成ステップ
ステップ1(200):IP分配をIPの降順に配列する。
【0103】
ステップ2(202):各々の加入者について近隣業績指標(NPI)を計算する。
【0104】
NPI(x)の理解:ステップ1で到達されたランクは、IP分布全体に関して加入者の位置を表すが、NPI値は、規定された近隣での加入者の地位を表す。NPI(x)>1は、関連する加入者が、規定された近隣でIPスペクトルの高い端部へ近いことを暗示し、逆であれば逆を暗示する。NPI値が高くなれば、規定された近隣でそれぞれの加入者の業績が良好になることを示す。ランクは、マクロレベルでの加入者のIP業績を表し、NPIはマイクロレベルでのIP業績を表す。
【0108】
ステップ3(204):各々の加入者について近隣業績指標(NPI)を正規化する(各々の加入者についてNNPIを計算する)。
【0109】
NNPI(x)の理解:前のステップで計算されたNPI値は、各々の加入者について異なるそれぞれの近隣の内部で有効であり、従って相互に比較され得ないが、NNPI値は、指標を共通目盛にして比較を可能にする。デフォルト正規化因子は、これをある広がりで達成するが、正規化のさらなる程度が正規化関数k(x)によって強制されてもよい。
【0113】
ステップ4(206):各々の加入者についてNNPI(x)を変換する(各々の加入者についてTNPI値を計算する)。
【0114】
TNPI(x)の理解:前のステップで計算されたNNPI値は共通目盛へマップされるが、値が境界を定められていないので比較が困難である。NNPI値の変換は、全ての加入者の近隣業績指標を範囲(−1,1)へ閉じ込めて比較を容易にし、(後続のステップで)最終的にダイナミド生成規則をIP分配へ適用する。正のTNPI値は、規定された近隣での「良好な」IP業績を暗示し、主題のIP値は近隣内でIP分配の上端へ近くなる。同様に、負の値は、主題のIPが近隣内でIPスペクトルの下端へ近くなることを暗示する。
【0119】
t=69であるとき、例示的事例研究のTNPI値をプロットした折れ線グラフについては
図3を参照されたい。
【0120】
ステップ5(208):IP分配についてダイナミドフレーム属性を同定する。
【0121】
ダイナミドフレームの理解:サイズ「t」の所与のIP分配のダイナミドフレームは、3次元ノード表現(d,p,w)の「t」数の集まりであり、これらの3次元ノード表現の各々は分配内の加入者に対応する。D(深さ)、W(幅)、N(トップノード)の整数値は、一次ダイナミドフレーム属性として考えられる。しかし、さらに他の二次フレーム属性「S」が存在する。この属性は、IP分配が1つまたは複数の合成エンティティを含むとき、ダイナミドフレームの生成を支援する。IP分配内の合成エンティティは、オンライン市場のダイナミドアルゴリズムの範囲外で構築された加入者の事前規定シンジケート構造である。例えば、問題とするビジネス代理が、既存の静的ピラミッド構造を有するMLMビジネスに関連づけられ、ダイナミド生成時にピラミッドを妨害しないことを選好するならば、「S」の値は、「p−事前規定シンジケート構造」へ設定される。そうでなければ、「S」のデフォルト値(f−流動シンジケート構造)がダイナミドの生成中に考慮される。この場合、シンジケートは、ダイナミドを生成する前に個々の加入者レベルへ分解される。従って、ダイナミドフレームは4つの属性[D,W,N,S]によって表現される。ダイナミドフレームおよびノード属性は、表15に要約される。属性からのダイナミドフレーム生成に関連する便利な数学的手順は、表17に要約される。
【表15】
【0122】
例えば、[5,4,1,f]ダイナミドフレームは、表16で描写される次のノードを有する。この例において、Nの値が2であったならば、レベル1は2つのノード(1,0,1)および(1,0,2)を含み、これらのトップ・レベル・ノードの各々は、示されるような構造を有し、結果として総ノードの数は2倍になる。
【表16】
【表17】
【0123】
従って、ダイナミドフレームを生成するためには、4つの属性D、W、N、Sが要求される。4つの属性の2つ(WおよびS)は、代理の方針集合から直接読み取られ、他の2つは、このステップで推論される。これらの属性は、「ダイナミドフレーム」を生成するために使用されることに注意されたい。実際のダイナミドは、加入者がフレームのノードへマップされるときに構築される。
【表18】
【0127】
ステップ6(210):ダイナミドフレームを生成し、それに加入者を順序どおりにデフォルトマップする。
【0131】
ステップ7(212):
マクロレベル正当化を達成する−各々のノードについて子ダイナミドを引き出し、各々の加入者についてデフォルト補償を計算する。
【0132】
マクロレベル正当化の理解:補償分配のマクロレベル正当化は、IP分配全体に関して加入者のそれぞれの位置に基づき達成される。このステップで計算されるデフォルト補償は、加入者ランクの関数として観察される。すなわち、ランクが高くなれば、それだけデフォルト補償は高くなる。後続のステップは、各々の加入者のマイクロレベル業績(ステップ4で計算されたTNPI値)を織り込んで、各々の加入者についてマルチレベルで正当化された最終補償を計算する。
【0136】
これは、補償_繰越_閾値=2の値について、ダイナミドノード(1,0,1)のために生成された子ダイナミドである(表17で描写されるダイナミドの数学的手順を参照)。
【表21】
【0137】
「パーセント_繰越_L1」=30および「パーセント_繰越_L2」=20の値の場合、ダイナミドノード表現(1,0,1)を有する加入者(S1)のデフォルト補償は、示されるように計算される。
【表22】
【0138】
ステップ8(214):ダイナミド規則を適用してペナルティを計算する。
【0140】
負の差の場合、Xのみがペナルティを与えられるが、差が正であるとき、ペナルティは、その深さレベル内でX+1から下方へ段階的に伝達されることに注意されたい。
【0143】
ステップ9(216):マイクロレベル正当化を達成する−選ばれた戦略を使用してペナルティを適用する
【0147】
注:表25の補償分配は変則性を有する。というのは、より低いIP値を有する加入者が、ある一定の場合に、より多くを支払われるからである。例えば、IP値64を有するTは57.43ドルを支払われるが、IP値68を有する加入者1は53.99ドルを支払われる。この結果が期待されるのは、ペナルティが適用され、ペナルティアカウントが、ダイナミドノードの親子関係のみを考慮して加入者基盤へ戻されるように供与され、加入者ランクを考慮しないからである。これらの変則性は、次の最終ステップで対処される。
【0148】
ステップ10(218):最終正当化を達成する−補償分配を健全化する
【0152】
本発明の好ましい実施形態が図示および説明されたので、多くの変形および修正が説明された発明に対して行われてもよく、それでも依然として請求された発明の範囲内にあることを当業者は実感するであろう。従って、上記で示された要素の多くは、異なる要素によって変更または置換されてもよい。これらの異なる要素は、同じまたは実質的に同じ結果を提供し、請求される発明の趣旨の中に入る。それ従って、意図するところは、特許請求の範囲による表示だけに本発明を限定することである。それ従って、これまでの論述および添付図面の再検討から理解され得るように、本発明は、オンラインビジネスの創始および稼働を促進するオンライン市場へ広く向けられる。従って、本発明のある一定の例示的実施形態が上記で詳細に説明されたが、本発明の範囲は、そのような開示によって限定されると考えられるべきではなく、後続の特許請求の範囲によって明白にされる本発明の趣旨から逸脱することなく修正が可能である。
以下に本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
ビジネスの創始および稼働を可能にするコンピュータ化された方法であって、
(A)前記ビジネスに対応する代理エンティティをコンピュータサーバのオンラインサイトで創始することと、
(B)前記ビジネス代理エンティティのために、
(1)前記ビジネスの説明と、
(2)前記ビジネス代理での加入者の投資を促進するための複数の許可された投資型の行動と、
(3)前記ビジネス代理によって提案される製品またはサービスの各々に対応する代理手数料のパーセンテージと、
(4)加入者の投資型の行動に従って投資ポイントを前記加入者へ割り振るための、前記複数の投資型の行動の各々への投資ポイントのマッピングと、
(5)加入者への前記投資ポイントの割り振りを支配する規則の集合体と、
(6)加入者の投資型の行動の結果として稼ぎ出された前記加入者のそれぞれの投資ポイントに対する前記加入者への補償の規定と、
(7)前記加入者へ補償するため投資ポイントの決済を実行する条件を説明するビジネスサイクルの規定と、
(8)投資ポイント決済アルゴリズムへのパラメータの集合体と、
を含む方針の集合体を作り出すことと、
(C)少なくとも、
(1)投資型の行動、または
(2)投資金額、
を含む、前記ビジネス代理での投資の確約を複数の加入者からを受け取ることと、
(D)前記加入者の投資型の行動または投資金額について前記方針の集合体の中で規定されたように前記加入者の各々へ投資ポイントを割り振ることと、
(E)各々のビジネスサイクルの完了時に、前記パラメータを用いて前記投資ポイント決済アルゴリズムを実行し、前記ビジネスサイクルの間に稼ぎ出された投資ポイントへの金銭等価物を各々の加入者について計算することと、
を前記コンピュータサーバで行うことを特徴とするコンピュータ化された方法。
[付記2]
前記複数の投資型の行動は、持ち分投資型の行動および代理持ち分投資型の行動からなる群から選択される付記1に記載のコンピュータ化された方法。
[付記3]
前記持ち分投資型の行動は、直接金銭投資および間接金銭投資からなる群から選択される付記2に記載のコンピュータ化された方法。
[付記4]
前記間接金銭投資は、前記ビジネス代理へ提供されて前記ビジネス代理での持ち分利害を生じるスキル・ベース・サービスを備える付記3に記載のコンピュータ化された方法。
[付記5]
前記代理持ち分投資型の行動は、
(1)前記ビジネス代理のレビューを書くことと、
(2)前記ビジネス代理によって提案される製品またはサービスのレビューを書くことと、
(3)直接または間接の紹介を前記ビジネス代理へ提供することと、
(4)前記ビジネス代理に関連したトピックをブログすることと、
(5)前記ビジネス代理へのリンクをウェブサイトで提供することと、
(6)前記ビジネス代理に関連したウェブサイトでコンテンツを公開することと、
(7)前記ビジネス代理の製品またはサービスに関連したウェブサイトでコンテンツを公開することと、
(8)前記ビジネス代理の製品またはサービスを購入することと、
(9)前記ビジネス代理が創始される前に前記ビジネス代理の製品またはサービスを購入することを確約することと、
(10)前記ビジネス代理の製品またはサービスを後で購入することを確約することと、
(11)前記ビジネス代理へ知名度を提供するオンラインまたはオフライン活動と、
からなる群から選択される付記2に記載のコンピュータ化された方法。
[付記6]
複数の加入者から前記ビジネス代理で投資する確約を受け取ることは、前記ビジネス代理の創始の前に、投資する確約を受け取ることを含む付記1に記載のコンピュータ化された方法。
[付記7]
投資型の行動に対して前記複数の加入者へ投資ポイントを割り振ることは、前記ビジネス代理の創始の前に、代理持ち分利害を割り振ることを含む付記1に記載のコンピュータ化された方法。
[付記8]
前記ビジネスは、
(1)完全にオンラインであるビジネスと、
(2)部分的にオンラインで稼働するビジネスと、
(3)オンラインで稼働しないビジネスと、
からなる群から選択される付記1に記載のコンピュータ化された方法。
[付記9]
協同企画の創始および実行を可能にするコンピュータ化された方法であって、
(A)前記協同企画に対応する代理エンティティをオンラインサイトで創始することと、
(B)前記協同企画代理のために、
(1)前記協同企画の説明と、
(2)前記オンラインサイトの加入者の貢献を促進するための複数の許可された貢献型の行動と、
(3)加入者の貢献型の行動に従って前記加入者へ投資ポイントを割り振るための、前記複数の貢献型の行動の各々への投資ポイントのマッピングと、
(4)前記加入者への前記投資ポイントの割り振りを支配する規則の集合体と、
(5)前記加入者の貢献型の行動に関連して稼ぎ出された前記加入者のそれぞれの投資ポイントに対する前記加入者への補償の規定と、
(6)前記加入者へ補償するため投資ポイント決済アルゴリズムを実行する条件を説明する決済サイクル規定と、
(7)前記投資ポイント決済アルゴリズムへのパラメータの集合体と、
を含む方針の集合体を作り出すことと、
(C)少なくとも、
(1)貢献型の行動、または
(2)投資金額、
を含む、前記企画代理で貢献または投資の確約を複数の加入者の各々からを受け取ることと、
(D)前記加入者の貢献型の行動または投資金額について、前記方針の集合体の中で規定されるように前記加入者の各々へ投資ポイントを割り振ることと、
(E)各々の決済サイクルの完了時に、加入者の投資ポイントへの金銭等価物を各々の加入者について計算するため前記パラメータを用いて前記投資ポイント決済をアルゴリズムとして実行することと、
を前記コンピュータサーバで行うことを特徴とするコンピュータ化された方法。
[付記10]
前記協同企画は、
(1)オープンソース技術と、
(2)ライセンス製品と、
(3)私的所有デザインの実施と、
(4)リサーチトピックと、
(5)技術仕様と、
(6)事業仕様と、
(7)エンジニアリング仕様と、
(8)加入者貢献のコンテンツ、データ、および情報と関連して作動する協力的主導権と、
からなる群から選択される付記9に記載のコンピュータ化された方法。
[付記11]
共同型企業の複数の投資家について補償分配パターンを引き出すためのコンピュータ化された方法であって、
(A)投資ポイント数値に従って投資家のランキングを作り出すことと、
(B)
(1)近隣業績指標パラメータと、
(2)ダイナミドパラメータと、
(3)マクロレベル正当化パラメータと、
(4)マイクロレベル正当化パラメータと、
(5)変換された近隣業績指標値を比較してペナルティを計算するためのペナルティ規則の集合体と、
を含む、前記補償分配を支配するパラメータの集合体を規定することと、
(C)前記複数の投資家の中の各々の投資家について近隣業績指標を計算、正規化、および変換することと、
(D)前記複数の投資家を、
(1)各々の投資家のランクと、
(2)各々の投資家の近隣業績指標と、
(3)前記ダイナミドパラメータと、
に従ってマルチレベル・マーケティング・ピラミッドの形態に組織することと、
(E)補償計算への多数レベルの正当化を達成することと、
を前記コンピュータサーバで行い、
前記多数のレベルの正当化は、
(1)投資家のマクロレベル業績インディケータであるランクに基づくマクロレベル正当化と、
(2)投資家のマイクロレベル業績インディケータである変換された近隣業績指標に基づく規定された近隣値を用いる少なくとも1回のマイクロレベル正当化と、
(3)計算された補償のチェックに基づく最終正当化と、
を備えることを特徴とするコンピュータ化された方法。
[付記12]
前記近隣業績指標を計算することは、規定された近隣における前記投資家のマイクロレベル投資ポイント業績を引き出すことを含む付記11に記載のコンピュータ化された方法。
[付記13]
前記近隣業績指標を正規化および変換することは、前記複数の投資家の個々のマイクロレベル業績の比較を可能にすることを含む付記12に記載のコンピュータ化された方法。
[付記14]
補償計算への前記多数のレベルの正当化を達成することは、
(1)MLMピラミッドの動的構造化と、
(2)MLMピラミッドにおけるノードの共有されたパーセンテージと、
(3)MLMピラミッドにおける非整数の子ノードと、
を備える付記11に記載のコンピュータ化された方法。
[付記15]
前記マイクロレベル正当化を達成することは、
(1)前記ペナルティ規則集合を使用して個々の投資家ペナルティを計算することと、
(2)前記複数の投資家へペナルティを適用することと、
(3)規定されたマイクロ正当化戦略に基づいて前記複数の投資家へペナルティ金額を戻して分配することと、
を含む付記11に記載のコンピュータ化された方法。
[付記16]
前記マイクロレベル正当化戦略は、
(1)低ランキング加入者よりも高ランキング加入者に利得を与えることと、
(2)高ランキング加入者よりも低ランキング加入者に利得を与えることと、
(3)高ランキングおよび低ランキング加入者間で補償分配を均衡させることと、
(4)部分的に均衡させ、部分的に高ランキング加入者に利得を与えることと、
からなる群から選択される付記15に記載のコンピュータ化された方法。
[付記17]
前記加入者は、
(1)個人である投資家または代理加入者と、
(2)ビジネス代理である投資家または代理加入者と、
(3)企画代理である投資家または代理加入者と、
からなる群から選択される付記1に記載のコンピュータ化された方法。
[付記18]
前記レビューは、
(1)前記ビジネス代理の自由記載レビュー、または前記ビジネス代理の提案された製品およびサービスの自由記載レビューと、
(2)前記ビジネス代理の定量的評定、または前記ビジネス代理の提案された製品およびサービスの定量的評定と、
(3)前記ビジネス代理に対する興味または意見を表明すること、または前記ビジネス代理の提案された製品およびサービスに対する興味または意見を表明することと、
からなる群から選択される付記5に記載のコンピュータ化された方法。
[付記19]
前記投資家は、
(1)個人である投資家または代理投資家と、
(2)ビジネス代理である投資家または代理投資家と、
(3)企画代理である投資家または代理投資家と、
からなる群から選択される付記9に記載のコンピュータ化された方法。