特許第6022963号(P6022963)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6022963-伸縮性配線板及びその製造方法 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6022963
(24)【登録日】2016年10月14日
(45)【発行日】2016年11月9日
(54)【発明の名称】伸縮性配線板及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/03 20060101AFI20161027BHJP
   B32B 25/02 20060101ALI20161027BHJP
   H01B 5/14 20060101ALI20161027BHJP
【FI】
   H05K1/03 670A
   B32B25/02
   H01B5/14 Z
【請求項の数】9
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-25694(P2013-25694)
(22)【出願日】2013年2月13日
(65)【公開番号】特開2014-151617(P2014-151617A)
(43)【公開日】2014年8月25日
【審査請求日】2015年12月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005186
【氏名又は名称】株式会社フジクラ
(74)【代理人】
【識別番号】110001612
【氏名又は名称】きさらぎ国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】小椋 真悟
【審査官】 飛彈 浩一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−173226(JP,A)
【文献】 特開2012−054192(JP,A)
【文献】 特開昭62−122295(JP,A)
【文献】 特開昭63−160393(JP,A)
【文献】 特開2004−146526(JP,A)
【文献】 特開2004−221006(JP,A)
【文献】 特開2011−001478(JP,A)
【文献】 特開2012−033674(JP,A)
【文献】 特開昭58−009394(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0279762(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00−43/00
H01B 5/14
H05K 1/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のエラストマーからなる伸縮性基材と、導電性フィラー及び第2のエラストマーを含む伸縮性配線とを備える伸縮性配線板において、前記伸縮性基材と伸縮性配線との間であって、かつ前記伸縮性配線の下のみに伸縮性密着層が形成されていることを特徴とする伸縮性配線板。
【請求項2】
前記伸縮性密着層が、前記第2のエラストマーと同一のエラストマーにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の伸縮性配線板。
【請求項3】
前記伸縮性基材が透明であることを特徴とする請求項1又は2に記載の伸縮性配線板。
【請求項4】
前記第1のエラストマーが、シリコーンゴムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の伸縮性配線板。
【請求項5】
前記導電フィラーがフレーク状の銀(Ag)粒子であり、前記第2のエラストマーがフッ素系エラストマーであることを特徴とする1〜4のいずれかに記載の請求項4に記載の伸縮性配線板。
【請求項6】
前記フッ素系エラストマーが、ビニリデンフロライド、テトラフルオロエチレン、及びヘキサフルオロプロピレンからなる三元系材料であることを特徴とする請求項5に記載の伸縮性配線板。
【請求項7】
前記伸縮性配線が60〜80wt%の銀(Ag)粒子と、20〜40wt%のフッ素系エラストマーを含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の伸縮性配線板。
【請求項8】
第1のエラストマーからなる伸縮性基材の配線形成予定領域上のみに、伸縮性密着層を形成する工程と、
前記伸縮性密着層上に、導電性フィラー及び第2のエラストマーを含む伸縮性配線を形成する工程
を具備することを特徴とする伸縮性配線板の製造方法。
【請求項9】
前記伸縮性密着層が、前記第2のエラストマーと同一のエラストマーにより構成されていることを特徴とする請求項8に記載の伸縮性配線板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、優れた信頼性を有する伸縮性配線板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、伸縮性を有する配線板が開発されている。伸縮性配線板は、伸縮性基材上に伸縮性配線を設置したものである。その一例として、ゴムを主成分とする基材上に、導電性粒子とバインダからなる導電性ペーストを塗布し、硬化処理してなる配線を形成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この伸縮性配線板では、伸縮性配線のバインダと相溶性の良いバインダによって伸縮性基材表面をプライマ処理し、伸縮性基材と伸縮性配線との密着性を向上させている。
【0003】
しかし、この伸縮性配線板では、伸縮性基材の全面にプライマ処理が施されているため、伸縮性基材が反ったり、変形を生じたりし、それによって伸縮性基材のハンドリングや位置合わせが困難になるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−173226公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上の事情を考慮してなされ、伸縮性基材と伸縮性配線間の密着性を保持しつつ、伸縮性基材の信頼性を向上させた伸縮性配線板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、第1のエラストマーからなる伸縮性基材と、導電性フィラー及び第2のエラストマーを含む伸縮性配線とを備える伸縮性配線板において、前記伸縮性基材と伸縮性配線との間であって、かつ前記伸縮性配線の下のみに伸縮性密着層が形成されていることを特徴とする伸縮性配線板を提供する。
以上のように構成される伸縮性配線板において、伸縮性密着層を、第2のエラストマーと同一のエラストマーにより構成することができる。
また、伸縮性基材を透明なものとすることができる。この場合、第1のエラストマーをシリコーンゴムとすることができる。
【0007】
また、伸縮性配線に含まれる導電フィラーをフレーク状の銀粒子とし、第2のエラストマーをフッ素系エラストマーとすることができる。この場合、フッ素系エラストマーを、ビニリデンフロライド、テトラフルオロエチレン、及びヘキサフルオロプロピレンからなる三元系材料とすることができる。
更に、伸縮性配線が60〜80wt%の銀(Ag)粒子と、20〜40wt%のフッ素系エラストマーを含むものとすることができる。
【0008】
本発明の第2の態様は、第1のエラストマーからなる伸縮性基材の配線形成予定領域上のみに、伸縮性密着層を形成する工程と、前記伸縮性密着層上に、導電性フィラー及び第2のエラストマーを含む伸縮性配線を形成する工程を具備することを特徴とする伸縮性配線板の製造方法を提供する。
以上のように構成される伸縮性配線板において、伸縮性密着層を、第2のエラストマーと同一のエラストマーにより構成することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、伸縮性基材と伸縮性配線間の密着性を保持しつつ、伸縮性基材の信頼性を向上させた伸縮性配線板及びその製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る伸縮性配線板を示す断面図である。
図2】本発明の他の実施形態に係る伸縮性配線板を示す断面図である。
図3】本発明の更に他の実施形態に係る伸縮性配線板を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る伸縮性配線板11を示す断面図である。図1に示す伸縮性配線板11は、伸縮性基材1と、伸縮性配線3と、これら伸縮性基材1及び伸縮性配線3の間に形成された伸縮性密着層2とから構成されている。
このように構成される伸縮性配線板11において、伸縮性密着層2は、伸縮性配線3に対応する形状を有しており、本実施形態では、伸縮性配線3とほぼ同一のサイズ(幅)を有している。
【0012】
伸縮性基材1は、伸縮性を有する材料、即ちエラストマーにより構成される。エラストマーとしては、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、スチレンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム等を挙げることができる。シリコーンゴムは、熱的及び化学的に安定なエラストマーであり、伸縮性基材の信頼性を向上させる上で好適な材料である。シリコーンゴムとしては、ポリジメチルシロキサンを挙げることができる。
【0013】
伸縮性配線3は、エラストマー中に導電性フィラーを分散させたものからなる。エラストマーとしては、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、スチレンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム等を挙げることができ、特にフッ素ゴムが好ましい。フッ素ゴムとしては、ビニリデンフロライド、テトラフルオロエチレン、及びヘキサフルオロプロピレンからなる三元系材料を好ましく用いることができる。
導電性フィラーとしては、銀、金、ニッケル、銅、パラジウム、はんだ合金等の金属粉末を用いることができ、特に、フレーク状の銀粉末が好ましい。このフレーク状の銀粉末は、例えば、粒径0.1〜10μm、平均粒径1〜4μmのものである。
【0014】
伸縮性配線3におけるエラストマーと導電性フィラーの配合割合は、エラストマー20〜40wt%、導電性フィラー60〜80wt%であるのが好ましい。導電性フィラーが多すぎる場合には、伸縮性配線3の伸縮性が低下し、伸縮性基材を伸縮させた場合に、配線が断線し易くなり、導電性フィラーが少なすぎる場合には、伸縮性配線3の導電性が低下し、配線としての機能を発揮しにくくなる。
【0015】
伸縮性密着層2は、伸縮性基材1と伸縮性配線3との双方に粘着性を有する材料からなり、特に、伸縮性配線3を構成するエラストマーと同一の材料からなるものであることが好ましい。即ち、フッ素ゴム、特にビニリデンフロライド、テトラフルオロエチレン、及びヘキサフルオロプロピレンからなる三元系材料を好ましく用いることができる。
伸縮性密着層2の厚さは、特に限定されないが、通常は0.1〜10μmである。
【0016】
以上のように構成される図1に示す本実施形態に係る伸縮性配線板11では、伸縮性密着層2の存在のため、伸縮性配線3と伸縮性基材1との密着性を向上させることができる。伸縮性密着層2が存在しない場合には、伸縮性配線3中に伸縮性基材1に対する高い密着性を有するエラストマーが含まれていたとしても、多量に含まれる導電性フィラーの存在のため、伸縮性基材1との接触面積のうち密着に供されるエラストマーが寄与する割合が少なくなり、密着性が低下してしまう。
【0017】
これに対し、本実施形態におけるように、伸縮性基材1と伸縮性配線3との間に伸縮性密着層2を介在させると、伸縮性密着層2の全面が伸縮性基材1との密着に利用できるため、実質的な接触面積が増加し、伸縮性配線3と伸縮性基材1との密着性を向上させることができる。
また、伸縮性密着層2は、伸縮性基材1及び伸縮性配線3と同様に伸縮性を有しているため、伸縮性配線板11の伸縮性を何ら損なうことはない。
本実施形態に係る伸縮性配線板11では、伸縮性密着層2は、伸縮性配線3とほぼ同一の形状(パターン)及びサイズ(幅)を有しており、伸縮性配線3の下のみに形成されているため、伸縮性密着層2が伸縮性基材1を覆う領域は少なく、伸縮性配線板11の伸縮性低下を更に抑制することができる。
【0018】
更に、透明な配線板を得るため、伸縮性基材1をシリコーンゴムのような透明なエラストマーにより構成した場合には、不透明な材料からなる伸縮性密着層を伸縮性基材1の全面に形成すると透明性が著しく損なわれてしまうが、伸縮性密着層2を伸縮性配線3の下のみに形成することにより、必要とされる伸縮性配線板11の透明性及び屈折率を損なうことがないという利点も得られる。
本実施形態に係る伸縮性配線板11では、特に伸縮性基材1にシリコーンゴムを用い、伸縮性密着層2及び伸縮性配線3を構成するエラストマーにフッ素ゴムを用いることにより、伸縮性配線板11の信頼性を大幅に高めることが可能である。
【0019】
図2は、本発明の第2の実施形態に係る伸縮性配線板11を示す断面図である。図2に示す伸縮性配線板11は、伸縮性基材1と、伸縮性配線3と、これら伸縮性基材1及び伸縮性配線3の間に形成された伸縮性密着層2とから構成されていることは、図1に示す伸縮性配線板11と同様である。図2に示す伸縮性配線板11が図1に示す伸縮性配線板11と異なる点は、図1に示す伸縮性配線板11では、伸縮性密着層2は、伸縮性配線3とほぼ同一の形状(パターン)及びサイズ(幅)を有しており、伸縮性配線3の下のみに形成されているのに対し、図2に示す伸縮性配線板11では、伸縮性密着層2は、伸縮性配線3よりも少し大きいサイズ(幅)を有していることである。
【0020】
伸縮性基材1と伸縮性配線3との間の良好な密着性を得るためには、伸縮性密着層2は、伸縮性配線3と同一のサイズ(幅)を有していることで充分であるが、実際の製造過程では、全く同一の幅に形成することは困難であり、通常、伸縮性配線3よりも大きい幅に設計されている。
この場合においても、図1に示す第1の実施形態に係る伸縮性配線板11と同様の効果を得ることが可能である。
【0021】
図3は、本発明の第3の実施形態に係る伸縮性配線板11を示す断面図である。図3に示す伸縮性配線板11は、伸縮性基材1と、伸縮性配線3と、これら伸縮性基材1及び伸縮性配線3の間に形成された伸縮性密着層2とから構成されていることは、図1及び図2に示す伸縮性配線板11と同様である。図3に示す伸縮性配線板11が図1及び図2に示す伸縮性配線板11と異なる点は、図1及び図2に示す伸縮性配線板11では、伸縮性密着層2は、伸縮性配線3とほぼ同一(図1)又はそれより少し大きいサイズ(幅)(図2)を有しており、その断面はほぼ矩形であるのに対し、図3に示す伸縮性配線板11では、伸縮性密着層2は、伸縮性配線3よりも少し小さいサイズ(幅)を有し、かつその断面が逆テーパ状に形成されていて、これを覆うように伸縮性配線3が形成されていることである。
【0022】
このような構造の伸縮性配線板11では、伸縮性密着層2の存在による密着性増強効果に加え、伸縮性密着層2の断面が逆テーパ状であることによるアンカー効果が同時に発現し、より強力な密着性が得られる。
次に、以上説明した伸縮性配線板の製造方法について、図1を参照して説明する。
【0023】
まず、エラストマーからなる伸縮性基材1の表面に、密着層材料を溶媒に溶解した伸縮性密着層溶液を、配線の形状にパターン塗布する。塗布方法は特に限定されず、ディスペンス法、インクジェット法、オフセット印刷、スクリーン印刷、マスキングを施した後のディップコートなど様々な方法を用いることが可能である。
次いで、伸縮性基材1を加熱して伸縮性密着層溶液中の溶媒を除去し、伸縮性密着層2が形成された伸縮性基材1を得る。この際の加熱条件は特に限定されず、例えば、80〜150℃で、3〜15分とすることができる。
【0024】
次に、形成された伸縮性密着層2上に、伸縮性配線溶液を、伸縮性密着層2と同一のパターンに塗布する。伸縮性配線溶液は、エラストマーを溶媒に溶解した溶液に導電性フィラーを分散させることにより作製される。
伸縮性配線溶液の塗布方法は、孔版(メタルマスク)印刷、インクジェット法、ディスペンス法、オフセット印刷、スクリーン印刷、マスキングを施した後のディップコートなど様々な方法を使用可能である。
その後、伸縮性基材1を加熱して伸縮性配線溶液中の溶媒を除去し、伸縮性密着層2上に伸縮性配線3が形成された伸縮性基材11を得る。この際の加熱条件は特に限定されず、例えば、100〜210℃で、10〜120分とすることができる。
【0025】
以上のようにして、図1に示す構成の伸縮性配線板11が完成する。
図2に示す構成の伸縮性配線板11は、伸縮性密着層溶液のパターン塗布のサイズ(幅)を配線のサイズ(幅)よりも少し大きくしたことを除いて、上述の製造工程により得ることができる。
また、図3に示す構成の伸縮性配線板11は、断面が逆テーパ状の開口を有するマスクを用いた孔版(メタルマスク)印刷により伸縮性密着層溶液のパターン塗布を行ったことを除いて、上述の製造工程により得ることができる。
【0026】
以下、本発明の実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
実施例
伸縮性基材1としての、厚さ1mm、大きさ5×5cmのポリジメチルシロキサンシートの表面に、ビニリデンフロライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンからなる三元系のフッ素ゴム材料を溶媒(4−メチル−2−ペンタノン)に溶解した伸縮性密着層材料溶液を、ディスペンス法により、幅1mmの配線パターンの形状にパターン塗布した。
【0027】
次いで、伸縮性密着層材料溶液が塗布された構造を、150℃で30分間加熱し、溶媒を除去し、伸縮性基材1上に伸縮性密着層2を形成した。
次に、この伸縮性密着層2上に、伸縮性配線材料溶液を、孔版(メタルマスク)印刷を用いて、幅1mmの形状にパターン塗布した。伸縮性配線材料溶液は、ビニリデンフロライド、テトラフルオロエチレン、及びヘキサフルオロプロピレンからなる三元系のフッ素ゴムを溶媒(4−メチル−2−ペンタノン)に溶解した溶液に平均粒径2〜3μm、粒径分布<10μmのフレーク状銀(Ag)粒子を、硬化後の割合が75wt%となるような量、分散させたものである。
【0028】
その後、150℃で30分間加熱して溶媒を除去して、伸縮性配線層3を形成し、図1に示す構造の伸縮性配線板が得られた。
なお、このようにして得られた伸縮性配線板において、伸縮性配線層3は、銀(Ag)粒子を75wt%含有していた。
以上のようにして得られた本実施例に係る伸縮性配線板について、剥離試験を行った。剥離試験は、粘着力18N/mmの粘着テープを、幅1mm、長さ10mmの伸縮性配線に張り付け、勢いよく剥がし、伸縮性配線が剥離するかどうかを判定することにより行った。
【0029】
その結果、実施例に係る伸縮性配線板では、伸縮性配線が剥離することはなかった。
比較例として、伸縮性密着層を形成しないことを除いて、実施例1と同様の手順で作製した伸縮性配線板について、同様の剥離試験を行った結果、伸縮性配線は剥離してしまった。
以上の結果から、伸縮性密着層を形成したことによる密着性向上効果が明らかに認められた。
【符号の説明】
【0030】
1…伸縮性基材
2…伸縮性密着層
3…伸縮性配線
11…伸縮性配線板
図1
図2
図3