(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
【0014】
図1に、本実施形態における音声メッセージカード作成システムのシステム構成図を示す。本システムは、第1ユーザ端末10と、サーバ12と、留守電サービスサーバ14と、印刷機16から構成され、本システムで作成されたカードに印刷された二次元バーコードを第2ユーザ端末18で読み取り、サーバ12にアクセスする構成である。第1ユーザ端末10とサーバ12はインターネットで接続され、第1ユーザ端末10と留守電サービスサーバ14は電話回線で接続される。サーバ12と留守電サービスサーバ14はインターネットその他のデータ通信回線で接続される。サーバ12と印刷機16はデータ通信回線で接続される。サーバ12と第2ユーザ端末18はインターネットで接続される。
【0015】
第1ユーザ端末10は、2種類の端末から構成される。第1は、パーソナルコンピュータやノートパソコン、タブレット端末等であり、インターネットを介してサーバ12にアクセスし得る任意の情報端末である。第2は、固定電話や携帯電話等の電話機器であり、音声メッセージを留守電サービスサーバ14に登録するための端末である。第1ユーザ端末10は、音声メッセージの送り手となるユーザが使用する端末である。
【0016】
サーバ12は、本システムの中核となるサーバコンピュータであり、第1ユーザ端末10からのアクセスに応じて音声メッセージカード作成サービスのサービス内容を記述したwebページを第1ユーザ端末10に送信する。
【0017】
また、サーバ12は、webページに記述されたサービス内容に従って送り手ユーザが第1ユーザ端末10から送信した印刷指示や効果音合成指示を受信し、これに応じて音声メッセージを登録するための留守電サービスの電話番号を第1ユーザ端末10に送信する。
【0018】
また、サーバ12は、送り手ユーザが、留守電サービスの電話番号を用いて音声メッセージを留守電サービスサーバ14に登録すると、所定のタイミングで留守電サービスサーバ14にアクセスし、当該送り手ユーザが登録した音声メッセージ(音声メッセージファイル)を取得する。サーバ12は、留守電サービスサーバ14から取得した送り手ユーザの音声メッセージに、当該送り手ユーザが指定した効果音を付加して編集し、データベースに記憶する。サーバ12は、当該送り手ユーザの編集済音声メッセージにアクセスするためのURLを生成し、当該URLを二次元バーコードに埋め込む。サーバ12は、送り手ユーザから指示された画像データ、及び二次元バーコードデータを印刷機16に出力する。
【0019】
さらに、サーバ12は、第2ユーザ端末18からの要求に応じ、編集済音声メッセージを第2ユーザ端末18に送信する。
【0020】
印刷機16は、サーバ12から送信された画像データ及び二次元バーコードデータを用いてカード20に画像及び二次元バーコード22を印刷する。二次元バーコード22の印刷位置は任意であり、例えば図に示すようにカード20の右下に印刷する。どの位置に二次元バーコード22を印刷するかは、送り手ユーザが画像を指定する際に併せて指定することもできる。カード20の種類は任意であり、年賀はがきやグリーティングカード、販促用のショップカード、名刺、スポーツ選手等が発行するプロモーションカード等である。作成されたカード20は、送り手ユーザに提供され、送り手ユーザから特定の人々、あるいは不特定多数に配布される。
【0021】
第2ユーザ端末18は、カード20の配布を受けたユーザが使用する端末であり、例えば図に示すようにカメラ付携帯電話である。カード20の配布を受けたユーザは、第2ユーザ端末18を用いて二次元バーコード22を読取り、二次元バーコード22に含まれているURLを用いてサーバ12にアクセスし、当該URLに関連付けられている編集済音声メッセージを要求する。サーバ12からは、上記のようにURLに関連付けられた編集済音声メッセージが送信されているので、第2ユーザ端末18はこれを受信し、第2ユーザ端末18のスピーカから編集済音声メッセージを出力する。
【0022】
本実施形態では、送り手ユーザは、パーソナルコンピュータ等を用いてwebページにアクセスする必要はあるものの、送りたい音声メッセージは、従来の留守電サービスと同様の手順で録音することができるため、使い勝手が良い。また、送り手ユーザは、自ら留守電サービスに対して自己が登録した音声メッセージをカードに使用すべき旨を伝える必要がなく、サーバ12側で自動的に留守電サービスサーバから該当する音声メッセージを検索して取得するので、送り手の手間も省かれる。
【0023】
図2に、
図1におけるサーバ12の構成ブロック図を示す。サーバ12は、入力インタフェース12a、CPU12b、プログラムメモリ12c、ワーキングメモリ12d、音声メッセージデータベース(DB)12e、効果音データベース(DB)12f、出力インタフェース12g、及び通信バス12hを備える。
【0024】
入力インタフェース12aは、第1ユーザ端末10からカード20の印刷に用いる画像データや印刷指示を入力する。また、入力インタフェース12aは、第2ユーザ端末18からのURLを用いた要求を入力する。さらに、入力インタフェース12aは、留守電サービスサーバ14に記憶された送り手ユーザの音声メッセージファイルを入力する。
【0025】
出力インタフェース12gは、第1ユーザ端末10に対し、留守電サービスサーバ14にアクセスして留守電録音するための電話番号を出力する。具体的には、webページに留守電録音するための電話番号を表示する。また、出力インタフェース12gは、印刷機16に対して画像データ及びURLが埋め込まれた二次元バーコードデータを出力して印刷指示する。また、出力インタフェース12gは、第2ユーザ端末18からのURLを用いた要求に応じ、編集済音声メッセージファイルを第2ユーザ端末18に出力する。
【0026】
CPU12bは、プログラムメモリ12cに記憶された処理プログラムに従い、所定の処理を実行する。すなわち、入力インタフェース12aで画像データ及び印刷指示を入力すると、画像データ及び当該ユーザの電話番号を音声メッセージデータベース12eに格納するとともに、留守電サービスサーバ14に音声メッセージを留守電録音するための電話番号を出力インタフェース12gから出力する。留守電サービスサーバ14に音声メッセ―ジを留守電録音するための電話番号は、予めプログラムに組み込まれるか、あるいはワーキングメモリその他のメモリに記憶される。また、CPU12bは、留守電サービスサーバ14に記憶されている音声メッセージから、送り手ユーザの音声メッセージを検索して入力インタフェース12aから入力する。音声メッセージを検索する際の検索キーには、送り手ユーザの電話番号が用いられる。すなわち、送り手ユーザが印刷指示する際に、自己の電話番号をwebページを用いてサーバ12に送信する。CPU12bは、送り手ユーザの電話番号を当該送り手ユーザのIDとして用い、このユーザの電話番号を検索キーとして留守電サービスサーバ14を検索する。留守電サービスサーバ14は、音声メッセージを登録する際に、その音声メッセージファイルに関連付けてその音声メッセージを登録したユーザの電話番号を関連付けて記憶する。従って、ユーザの電話番号を用いることで、その電話番号の下で登録した音声メッセージファイルを検索することができる。
【0027】
CPU12bは、検索して取得した音声メッセージファイルを音声メッセージデータベース12eに記憶する。
【0028】
また、CPU12bは、ワーキングメモリ12dを用いて、音声メッセージデータベース12eに記憶した音声メッセージファイルと、予め効果音データベース(DB)12fに記憶した効果音とを合成し、編集済音声メッセージファイルとして再び音声メッセージデータベース12eに記憶する。音声メッセージに合成すべき効果音は、送り手ユーザがwebページを用いてサーバ12に送信する。画像及び効果音とも、送り手ユーザは予めサーバ12が用意した画像データ及び効果音から選択することができる。送り手ユーザは、印刷すべき画像及び合成すべき効果音をそれぞれ複数の候補の中から選択してサーバ12に送信する。webページにカードのデザインを変えた複数のテンプレートを用意し、送り手ユーザが所望のテンプレートを選択するように構成してもよい。また、送り手ユーザは、自己の住所、氏名、電話番号その他の個人データをサーバ12に送信する。
【0029】
また、CPU12bは、音声メッセージデータベース12eに記憶したそれぞれの編集済音声メッセージファイル毎に、一意のURLを付与する。CPU12bは、送り手ユーザの電話番号、編集済音声メッセージファイル、URLを互いに関連付けてテーブルとして音声メッセージデータベース12eに記憶する。
【0030】
また、CPU12bは、編集済音声メッセージファイル毎に付与したURLを二次元バーコードに変換し、ワーキングメモリ12dに記憶する。CPU12bは、送り手ユーザから指示された画像データと二次元バーコードを出力インタフェース12gを介して印刷機16に出力する。
【0031】
さらに、CPU12bは、第2ユーザ端末18からURLを用いた要求を入力すると、音声メッセージデータベース12eにアクセスし、当該URLに関連付けられた編集済音声メッセージファイルを抽出して出力インタフェース12gを介して第2ユーザ端末18に出力する。
【0032】
音声メッセージデータベース(DB)12eは、音声メッセージファイル、編集済音声メッセージファイルを、送り手ユーザの電話番号及びURLとともに記憶する。
【0033】
効果音データベース(DB)12fは、音声メッセージに合成すべき効果音を記憶する。
【0034】
本実施形態におけるサーバ12は、音声メッセージカード作成システム用サーバとして機能し、第1ユーザ端末10から送信された、送り手ユーザの電話番号、画像データ及び印刷指示を入力する機能と、印刷指示に基づいて第1ユーザ端末10に対して留守電サービス用の電話番号を出力する機能と、留守電サービスサーバから、ユーザの電話番号で特定されるユーザの音声メッセージを検索して取得する機能と、音声メッセージをそのアクセス情報であるURLと関連付けて記憶する機能と、アクセス情報であるURLを所定の印刷形式に変換し、画像データとともに印刷機16に出力する機能と、第2ユーザ端末18からの、アクセス情報であるURLを用いたアクセス要求を受信した場合に、アクセス情報であるURLを用いて記憶手段から該当する音声メッセージを読み出して出力する機能を備える。入力インタフェース12aがユーザ端末から送信された、ユーザの電話番号、画像データ及び印刷指示を入力する入力手段として機能し、CPU12b及び出力インタフェース12gが印刷指示に基づいてユーザ端末に対して留守電サービス用の電話番号を出力する電話番号出力手段として機能し、CPU12b及び入力インタフェース12aが留守電サービスサーバ14からユーザの電話番号で特定される前記ユーザの音声メッセージを検索して取得する検索手段として機能し、音声メッセージデータベース12eが音声メッセージをそのアクセス情報と関連付けて記憶する記憶手段として機能し、CPU12b及び出力インタフェース12gがアクセス情報を所定の印刷形式に変換し、画像データとともに印刷機に出力する印刷出力手段として機能し、CPU12b及び入力インタフェース12a、出力インタフェース12gがアクセス情報を用いたアクセス要求を受信した場合に、アクセス情報を用いて前記記憶手段から該当する音声メッセージを読み出して出力する音声メッセージ処理手段として機能する。
【0035】
図3に、サーバ12の音声メッセージデータベース12eに記憶されるテーブルの一例を示す。送り手ユーザの電話番号、音声メッセージ、編集済音声メッセージ、URLを互いに関連付けたテーブルである。
【0036】
例えば、ある送り手ユーザAの電話番号がTEL1、音声メッセージがM1、効果音と合成された編集済音声メッセージがGM1、編集済音声メッセージの格納先を特定するURLがURL1であるとすると、これらが互いに関連付けられて、
TEL1−M1−GM1−URL1
として記憶される。同様に、別の送り手ユーザBの電話番号がTEL2、音声メッセージがM2、効果音と合成された編集済音声メッセージがGM2、編集済音声メッセージの格納先を特定するURLがURL2であるとすると、これらが互いに関連付けられて、
TEL2−M2−GM2−URL2
として記憶される。送り手ユーザの電話番号は、上述した通り、送り手ユーザが印刷指示する際にサーバ12に提供したものである。サーバ12のCPU12bは、この送り手ユーザの電話電話番号を用いて留守電サービスサーバ14からその送り手ユーザが登録した音声メッセージを検索して取得する。
【0037】
なお、送り手ユーザの電話番号を含めず、編集済音声メッセージとURLとを関連付けて音声メッセージデータベース12eに記憶することもできる。
【0038】
図4に、本実施形態の処理フローチャートを示す。まず、送り手ユーザは、第1ユーザ端末10として例えばパソコンを用いてサーバ12が提供する本カード作成サービスのwebページにアクセスし、自己の住所・氏名・電話番号を入力するとともに、カードに印刷されるべき画像データ、及び合成されるべき効果音を入力して印刷指示する(S101)。カードの形式や画像、効果音は、複数のテンプレートあるいは複数の選択肢の中から選択してもよく、選択したテンプレートにさらに自己の画像データを合成する、あるいは文字を付加することも可能である。送り手ユーザの住所・氏名・電話番号、画像データ、合成されるべき効果音は、第1ユーザ端末10からサーバ12に送信される。
【0039】
サーバ12のCPU12bは、第1ユーザ端末10から送信された各種データを入力インタフェース12aを介して受信してワーキングメモリ12dに記憶し、送り手ユーザからの印刷指示に応じて、留守電サービスサーバ14に音声メッセージを登録するための電話番号データを第1ユーザ端末10に送信する(S102)。この電話番号は、送り手ユーザが真に本サービスを利用することが明らかとなった時点で送り手ユーザに提示することが悪戯防止の観点から望ましい。なお、留守電サービスサーバ14の電話番号を送信する際に、所定のメッセージを併せて送信してもよい。例えば、
「電話番号***−***−****に電話をかけて音声メッセージを録音して下さい。録音は、24時間以内に終了して下さい。音声メッセージは、1年間保存されます。」
等である。
【0040】
次に、送り手ユーザは、第1ユーザ端末10として固定電話や携帯電話を用いて、サーバ12から提示された電話番号に電話をかけ、留守電サービスサーバ14のガイダンスに従い所望の音声メッセージを送信して登録する(S103)。音声メッセージを登録する際には、送り手ユーザは、自己の電話番号を併せて留守電サービスサーバ14に送信する(例えば番号通知通話として)。留守電サービスサーバ14は、送り手ユーザからの音声メッセージを音声メッセージファイルとして記憶装置に記憶する。この際、音声メッセージファイルと送り手ユーザの電話番号とを関連付けて記憶する。例えば、
ユーザA:電話番号N1−音声メッセージM1
ユーザB:電話番号N2−音声メッセージM2
ユーザC:電話番号N3−音声メッセージM3
等である。音声メッセージは、留守電サービスサーバ14の管理規約に従い、所定期間(例えば1年間)の間保存される。
【0041】
ここで、ユーザの電話番号は、サーバ12で送り手ユーザの音声メッセージを検索する際の検索キーとして機能するため、送り手ユーザがサーバ12に対して送信した電話番号と一致していることが必要である。すなわち、送り手ユーザは、留守電サービスに電話をかけて音声メッセージを登録する際に使用する固定電話あるいは携帯電話の電話番号をサーバ12に送信することが必要である。
【0042】
次に、サーバ12のCPU12bは、所定のタイミング、例えば送り手ユーザから印刷指示を入力して所定時間経過後に、留守電サービスサーバ14にアクセスし、送り手ユーザの電話番号を検索キーとして音声メッセージファイルを検索する。検索して得られた音声メッセージファイルは、音声メッセージデータベース12eに記憶する(S104)。
上記の例に即して説明すると、送り手ユーザの電話番号がN2である場合、CPU12bは、ワーキングメモリ12dに記憶されている電話番号N2を用いて留守電サービスサーバ14を検索し、音声メッセージM2を取得して音声メッセージデータベース12eに記憶する。また、サーバ12のCPU12bは、送り手ユーザが効果音との合成を希望している場合には、送り手ユーザが指定した効果音を効果音データベース12fから読み出し、音声メッセージファイルに合成して編集済音声メッセージファイルを作成し、音声メッセージデータベース12eに記憶する(S105)。
【0043】
編集済音声メッセージファイルを音声メッセージデータベース12eに記憶した後、サーバ12のCPU12bは、編集済音声メッセージファイルにその記憶場所を示すアクセス情報としてURLを付与し、送り手ユーザの電話番号と、音声メッセージファイルと、編集済音声メッセージファイルと、URLとを関連付けたテーブルを作成し、音声メッセージデータベース12eに記憶する。また、サーバ12のCPU12bは、編集済音声メッセージファイルに付与したURLを二次元バーコードに変換する(S106)。そして、送り手ユーザからの画像データ及び二次元バーコードを印刷機16に出力する。
【0044】
印刷機16は、サーバ12から供給された画像データ及び二次元バーコードをカードに印刷し、音声メッセージカード20を作成する(S107)。作成された音声メッセージカード20は、送り手ユーザに提供される。送り手ユーザは、二次元バーコード22が印刷された音声メッセージカード20を、特定あるいは不特定の人々に配布する。送り手ユーザからの指示があれば、サーバ12は、音声メッセージカード20を指示された配布先に配送してもよい。
【0045】
音声メッセージカード20の配布を受けた受け手ユーザは、カード20に印刷されている二次元バーコード22を第2ユーザ端末18として例えば携帯電話で撮影し、二次元バーコード22に含まれるURLを取得し、このURLを用いてサーバ12にアクセスする。サーバ12は、第2ユーザ端末18からの要求に応じ、URLで特定される編集済音声メッセージファイルを音声メッセージデータベース12eから読み出し、第2ユーザ端末18に送信する(S108)。
【0046】
以上のようにして、送り手ユーザは、使い慣れた留守電サービスを援用して音声メッセージを登録することができ、受け手ユーザは、自身の端末を用いて二次元バーコードを読み取ることで送り手ユーザが登録した音声メッセージを聞くことができる。
【0047】
本実施形態では、送り手ユーザは留守電サービスを利用して音声メッセージを登録することができるため、例えばパソコンにマイクや録音機能を有している必要はない。また、使い慣れた固定電話や携帯電話等の電話機を用いて音声メッセージを録音することができるため、所望の音声メッセージを容易かつ確実に登録することができる。しかも、留守電サービスサーバ14に登録した音声メッセージは、自動的にサーバ12に送信されるため、送り手ユーザはカード20を作成するサーバ12に対して音声メッセージを送信する必要がない。
【0048】
本実施形態では、第1ユーザ端末10として、パソコンと電話機を例示したが、必ずしもこれに限定されるわけではなく、例えばインターネットにアクセスできる機能と電話機能を備えたスマートフォンでもよい。但し、本実施形態の特徴は、公知の留守電サービスを援用して音声メッセージを登録する点にあり、少なくとも電話機能を有し、音声通話により音声メッセージを登録する必要がある。この意味で、第1ユーザ端末10は、少なくとも電話機を含む必要がある。
【0049】
また、本実施形態では、サーバ12と留守電サービスサーバ14は別個のサーバとして説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、同一のサーバで構成してもよい。なお、サーバ12と留守電サービスサーバ14を別個のサーバで構成する場合に、これらのサーバが同一主体で管理運用されている必要はなく、互いに別の主体で管理運用されていてもよい。本カード作成システムを運用する主体はサーバ12の運用主体であるが、留守電サービスサーバ14を管理運用する主体と契約した上で、留守電サービスサーバ14に登録された音声メッセージファイルを検索してサーバ12が取得すればよい。
【0050】
また、本実施形態では、編集済音声メッセージに付与したURLを二次元バーコードに変換しているが、これは例示にすぎず、編集済音声メッセージにアクセスするためのアクセス情報を機械読取り可能な任意のフォーマットに変換してカード20に印刷し得る。
【0051】
また、本実施形態では、カード20に画像とともに二次元バーコード22を印刷しているが、さらに香りを印刷することも好適であり、画像あるいは音声メッセージと何らかの関連がある香りであればなお好適である。
【0052】
本実施形態で作成されるカード20は、既述したように、年賀はがきやグリーティングカード、販促用のショップカード、名刺、スポーツ選手等が発行するプロモーションカード等であってその種類は問わないが、例えば販促用のショップカードの場合には以下のような処理で作成される。
【0053】
すなわち、送り手ユーザであるショップの店員は、第1ユーザ端末10としてのパソコンを用いてサーバ12の提供する本サービスのwebページにアクセスし、予め用意されたテンプレートから所望の形態のショップカードを選択する。また、選択したショップカードのテンプレートにショップ独自の画像を合成し、さらにショップの案内文を合成してサーバ12に送信する。また、音声メッセージに合成すべき効果音を複数の選択肢の中から選択してサーバ12に送信する。効果音は、例えば潮騒、せせらぎ、小鳥、雑踏、風鈴、セミの声等であり、複数の曲の一つをBGMとして選択してもよい。さらに、自己の住所・氏名、電話番号をサーバ12に送信して印刷指示する。
【0054】
サーバ12は、送り手ユーザからの、画像データ、合成すべき効果音データ、送り手ユーザの住所・氏名・電話番号をワーキングメモリ12dに記憶するとともに、送り手ユーザのパソコンに対して留守電サービスサーバ14が提供する留守電サービスの電話番号を送信する。留守電サービスの電話番号は、送り手ユーザのパソコンの画面に表示され、送り手ユーザは、固定電話あるいは携帯電話を用いてこの電話番号に電話し、ショップの販促に関する音声メッセージを留守電の要領で登録する。音声メッセージは、例えば「*月*日にオープンする***です。***は開店記念日として、***をご用意しております。また、この音声メッセージを聞かれたお客様への特別サービスとして、***をご用意しております。」等である。
【0055】
留守電サービスサーバ14は、送り手ユーザからの音声メッセージを音声メッセージファイルとして、送り手ユーザの電話番号と関連付けて記憶装置に記憶する。
【0056】
サーバ12のCPU12bは、送り手ユーザからの印刷指示を受けてから例えば24時間後に、留守電サービスサーバ14にアクセスし、ワーキングメモリ12dに記憶されている送り手ユーザの電話番号を検索キーとして送り手ユーザの音声メッセージファイルを検索する。送り手ユーザの電話番号に関連付けられた音声メッセージファイルが存在すれば、その音声メッセージファイルを留守電サービスサーバ14から取得し、音声メッセージデータベース12eに記憶する。送り手ユーザの電話番号に関連付けられた音声メッセージファイルが存在しない場合、送り手ユーザのパソコンに対してその旨を電子メール形式等で通知する。留守電サービスを用いて音声メッセージを残すように促すためである。
【0057】
サーバ12のCPU12bは、音声メッセージファイルを取得すると、ワーキングメモリ12dに記憶されている、合成すべき効果音データを参照して効果音データベース12fにアクセスし、合成すべき効果音を読み出して音声メッセージファイルと合成して編集し、編集済音声メッセージファイルを音声メッセージデータベース12eに記憶する。また、サーバ12のCPU12bは、編集済音声メッセージの格納位置を特定するアクセス情報としてURLを作成し、送り手ユーザの電話番号、音声メッセージファイル、編集済音声メッセージファイル、URLとを互いに関連付けて音声メッセージデータベース12eに記憶する。また、CPU12bは、作成したURLを二次元バーコード形式に変換してワーキングメモリ12dに記憶する。
【0058】
次に、CPU12bは、ワーキングメモリ12dに記憶されている画像データ及び二次元バーコードデータを出力インタフェース12gを介して印刷機16に出力する。印刷すべきカードの形式や枚数、さらには香りが送り手ユーザにより指定されている場合には、その形式データも印刷機16に出力する。
【0059】
印刷機16は、指定された形式のカードに画像を印刷し、かつ、所定箇所、例えば右下に二次元バーコード22を印刷して音声メッセージカード20を作成する。作成された音声メッセージカード20には、ショップの風景に加え、ショップをイメージさせる香りが付与される。作成された音声メッセージカード20は、送り手ユーザに提供される。
【0060】
送り手ユーザであるショップの店員は、提供された音声メッセージカード20を例えばショップ近くの街角で不特定多数の人々に配布する。
【0061】
音声メッセージカード20の配布を受けた受け手ユーザは、音声メッセージカード20に印刷されている二次元バーコード22を携帯電話で撮影し、URLを取得してサーバ12にアクセスする。サーバ12のCPU12bは、受け手ユーザから送信されたURLに基づき、当該URLに関連付けられた編集済音声メッセージファイルを音声メッセージデータベース12eから読み出し、出力インタフェース12gを介して受け手ユーザの携帯電話に対して送信する。受け手ユーザは、自己の携帯電話から出力される、ショップに関する音声メッセージを効果音とともに聞き、ショップに関する情報やショップに関するイメージを想起できる。
【0062】
本実施形態では、送り手ユーザの電話番号をキーとしてサーバ12が送り手ユーザの音声メッセージを特定しているが、送り手ユーザが複数の音声メッセージを登録した場合には、電話番号に加えて個々の音声メッセージを特定するために付加的なIDを用いることができる。当該IDは、送り手に対して留守電サービスの電話番号を提示する際にサーバ12から送り手ユーザに提示することができ、送り手ユーザは提示されたIDとともに音声メッセージを留守電サービスサーバ14に登録すればよい。
【0063】
さらに、本実施形態では、音声メッセージに効果音を合成することで音声メッセージを編集しているが、この処理を施さず、送り手ユーザの音声メッセージをそのまま音声メッセージデータベース12eに記憶し、受け手ユーザに提供してもよいのは言うまでもない。