(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記発光制御手段は、演出内容に基づく光演出データに従って、前記サイドパネルの発光態様、前記第1発光装置及び前記第2発光装置の光度をそれぞれ調整すると共に、演出内容に基づく役物演出データに従って、前記駆動手段に前記カバーを駆動させる制御を行う、ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[パチスロの機能フロー]
本発明の遊技機に係る実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。はじめに、
図1を参照して、本実施形態における遊技機(以下、パチスロ)1の機能フローについて説明する。
図1は、本発明の実施形態におけるパチスロの機能フローを示す図である。
【0019】
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー6が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
【0020】
内部抽籤手段(後述のメインCPU31)は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。尚、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
【0021】
続いて、複数のリール3L,3C,3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン7L,7C,7Rが押されると、リール停止制御手段(後述のモータ駆動回路39、後述のステッピングモータ49L,49C,49R)は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
【0022】
ここで、パチスロ1では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、上記規定時間内でのリール3L,3C,3Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
【0023】
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリール3L,3C,3Rの回転を停止する。その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞判定ラインに沿って表示されることがないようにリール3L,3C,3Rの回転を停止する。
【0024】
こうして、複数のリール3L,3C,3Rの回転が全て停止されると、入賞判定手段(後述のメインCPU31)は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ1における1回の遊技として行われる。
【0025】
また、パチスロ1では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置5により行う映像の表示、センター照明ユニット70及びサイド照明ユニット75L,75Rにより行う発光、センター照明ユニット70における駆動左上カバー761、駆動左下カバー762、駆動センター上カバー763、駆動センター下カバー764、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766の駆動、スピーカ9L,9Rにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
【0026】
遊技者によりスタートレバー6が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段(後述のサブCPU81)は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
【0027】
演出内容が決定されると、演出実行手段(後述の液晶表示装置5、後述のスピーカ9L,9R、後述のセンター照明ユニット70及びサイド照明ユニット75L,75R)は、リール3L,3C,3Rの回転が開始されるとき、各リール3L,3C,3Rの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロ1では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
【0028】
[パチスロの全体構造]
パチスロ1の機能フローについての説明は以上である。次に、
図2及び
図3を参照して、本実施形態におけるパチスロ1について説明する。
図2は、パチスロ1の正面図であり、
図3はパチスロ1の斜視図である。
【0029】
パチスロ1は、リール3L,3C,3Rや回路基板等を収容する筐体となるキャビネット1aと、キャビネット1aの前面側(
図3におけるF側)に対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2とを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。各リール3L,3C,3Rは、円筒状のフレームの周面に、複数の図柄が回転方向に沿って連続的に配置された帯状のシートを貼り付けて構成されている。
【0030】
フロントドア2は、遊技に関する情報を表示する表示部21と、表示部21の下方(
図3におけるB側)に設けられ遊技者の操作を受け付ける操作部を設ける腰部22と、腰部22の下方に設けられ遊技媒体の払い出しを受け付ける受け皿部23とを備える。
【0031】
フロントドア2の表示部21は、図柄表示領域21L,21C,21Rを含む表示画面5aを備える液晶表示装置5を備える。液晶表示装置5は、正面から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する手前側(
図3におけるF側)に位置するように設けられている。
【0032】
また、表示部21は、液晶表示装置5の周囲に配置され発光するセンター照明ユニット70及びサイド照明ユニット75L,75Rを備える。センター照明ユニット70は、液晶表示装置5の上側(
図2におけるT側)に配置されている。サイド照明ユニット75Lは、液晶表示装置5の左側(
図2におけるL側)に配置されている。サイド照明ユニット75Rは、液晶表示装置5の右側(
図2におけるR2側)に配置されている。表示部21の詳細は、後述する。
【0033】
図柄表示領域21L,21C,21Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられており、その背面側(
図3におけるR側)に設けられたリール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成を備えている。
【0034】
つまり、図柄表示領域21L,21C,21Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。パチスロ1では、図柄表示領域21L,21C,21Rを含めた表示画面5aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
【0035】
図柄表示領域21L,21C,21Rは、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、リール3L,3C,3Rの表面に配された複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。また、各図柄表示領域21L,21C,21Rが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。
【0036】
フロントドア2の腰部22は、遊技者による操作の対象となる各種装置(メダル投入口10、ベットボタン11、精算ボタン12、スタートレバー6、ストップボタン7L,7C,7R)が設けられている。
【0037】
メダル投入口10は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口10に受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入され、所定枚数を超えた分はパチスロ1内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
【0038】
ベットボタン11は、パチスロ1内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン12は、パチスロ1内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
【0039】
スタートレバー6は、全てのリール3L,3C,3Rの回転を開始するために設けられる。ストップボタン7L,7C,7Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止するために設けられる。
【0040】
フロントドア2の受け皿部23は、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力するスピーカ9L,9Rと、スピーカ9L,9Rの間に設けられパチスロ1から排出されるメダルを外部に導くメダル払出口15と、メダル払出口15から排出されるメダルを受けるメダル受皿16と、を備える。
【0041】
[パチスロが備える回路の構成]
次に、
図4及び
図5を参照して、本実施形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。本実施形態におけるパチスロ1は、主制御回路71、副制御回路72及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
【0042】
<主制御回路>
図4は、主に本実施形態におけるパチスロ1の主制御回路71の構成を示す。
【0043】
(マイクロコンピュータ)
主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、CPU(以下、メインCPU)31、ROM(以下、メインROM)32及びRAM(以下、メインRAM)33により構成される。
【0044】
メインROM32には、メインCPU31により実行される制御プログラム、内部当籤役を決定するための内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
【0045】
(乱数発生器等)
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
【0046】
(スイッチ等)
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ49L,49C,49R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ7Sは、3つのストップボタン7L,7C,7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
【0047】
メダルセンサ42Sは、メダル投入口10に受け入れられたメダルが前述のセレクタ42内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ11Sは、ベットボタン11が遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ12Sは、精算ボタン12が遊技者により押されたことを検出する。
【0048】
(周辺装置及び回路)
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ49L,49C,49R、7セグ表示器13及びメダル払出装置(以降、ホッパーと称する)40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
【0049】
モータ駆動回路39は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動を制御する。リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール3L,3C,3Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L,3C,3Rに応じて検出する。
【0050】
ステッピングモータ49L,49C,49Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール3L,3C,3Rに伝達される。ステッピングモータ49L,49C,49Rに対して1回のパルスが出力される毎に、リール3L,3C,3Rは一定の角度で回転する。
【0051】
メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ49L,49C,49Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リール3L,3C,3Rが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール3L,3C,3Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
【0052】
表示部駆動回路48は、7セグ表示器13の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー40に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
【0053】
<副制御回路>
図5は、主に本実施形態におけるパチスロ1の副制御回路72の構成を示す。
【0054】
副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置5、スピーカ9L,9R、センター照明ユニット70及びサイド照明ユニット75L,75Rが接続されている。
【0055】
副制御回路72は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置5により表示する。また、副制御回路72は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ9L,9Rにより出力する。また、副制御回路72は、演出内容により指定された役物演出データに従って、センター照明ユニット70における駆動左上カバー761、駆動左下カバー762、駆動センター上カバー763、駆動センター下カバー764、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766を駆動する制御を行う。さらに、副制御回路72は、演出内容により指定された光演出データに従って、センター照明ユニット70及びサイド照明ユニット75L,75Rの点灯又は消灯による発光態様、光度及び発光色を調整する制御を行う。
【0056】
[表示部21の構成]
次に、
図6を参照して、表示部21の構成について説明する。
図6は、表示部21の分解図である。
表示部21は、液晶表示装置5が取付けられる液晶表示装置取付け部5bが形成された表示部内枠21aと、この表示部内枠21aの正面側(
図6におけるF側)に取付けられる表示部外枠21bとを備える。
【0057】
表示部内枠21aには、液晶表示装置取付け部5bの上側(
図6におけるT側)にセンター照明ユニット70が取付けられるセンター照明ユニット取付け受け部70aが形成され、液晶表示装置取付け部5bの左右両側(
図6におけるL,R2側)にサイド照明ユニット75L,75Rが設けられている。
【0058】
センター照明ユニット70については、後述する。
サイド照明ユニット75L,75Rは、端部から入射した光を側面から放射しライン状に発光するラインレンズと、このラインレンズの両端近傍に設けられ光を発するLEDを有するLED基板とを備える。
【0059】
表示部外枠21bには、表示部内枠21aのセンター照明ユニット取付け受け部70aと係合して、センター照明ユニット70を保持するセンター照明ユニット取付け保持部70bが形成されている。また、表示部外枠21bには、センター照明ユニット取付け保持部70bを覆うセンター照明ユニットカバー70cが取付けられている。
【0060】
センター照明ユニットカバー70cは、透明部材で形成され、センター照明ユニット70が視認可能に形成されている。
【0061】
[センター照明ユニット70の構成]
図6を参照して、センター照明ユニット70の構成について説明する。
センター照明ユニット70は、副制御回路72に制御される駆動部700と、駆動部700を収容する照明ユニット本体としての役物ベース701と、駆動部700により駆動される駆動左上カバー761、駆動左下カバー762、駆動センター上カバー763、駆動センター下カバー764、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766と、役物ベース701に収容され駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764の背後に設けられたセンター役物レンズユニット730と、役物ベース701に収容され駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762の背後に設けられたセンターサイドレンズユニット740Lと、役物ベース701に収容され駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766の背後に設けられたセンターサイドレンズユニット740Rと、を備える。
【0062】
〈駆動部700の構成〉
次に、
図7から
図9を参照して、駆動部700の構成について説明する。
図7は、駆動部700の分解斜視図である。
図8は、駆動部700と駆動左上カバー761、駆動左下カバー762、駆動センター上カバー763、駆動センター下カバー764、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766との関係を示す説明図である。
図9は、駆動部700のカムの説明図である。
【0063】
図7に示すように、駆動部700は、前後方向(
図7におけるF−R方向)にスライド可能であり、前後方向と直交する方向に並べて配置された、左スライドプレート712、センタースライドプレート左713、センタースライドプレート右714及び右スライドプレート715と、左スライドプレート712、センタースライドプレート左713、センタースライドプレート右714及び右スライドプレート715をそれぞれ前側(
図7におけるF側)に付勢する付勢部材716と、回転力を発生するモータ720と、モータ720により回転され、前後方向と直交する方向に延びる回転軸としての駆動軸721と、駆動軸721に固定された左カム722、センター左カム723、センター右カム724及び右カム725とを備える。駆動部700は、モータ720を除き、合成樹脂により形成されている。
【0064】
図8を用いて、左スライドプレート712、センタースライドプレート左713、センタースライドプレート右714及び右スライドプレート715の構成を説明する。
左スライドプレート712は、左スライドプレート本体712aと、左スライドプレート本体712aの前側(
図8におけるF側)に形成された左駆動上カバーピン係合孔712bと、左スライドプレート本体712aの前側(
図8におけるF側)であって、左駆動上カバーピン係合孔712bの略垂直線上下方に形成された左駆動下カバーピン係合孔712cと、左スライドプレート本体712aの前側(
図8におけるF側)であって、左駆動上カバーピン係合孔712bと左駆動下カバーピン係合孔712cとの間に形成された左固定軸スライド孔712dと、左スライドプレート本体712aの後ろ側(
図8におけるR側)に形成された左カム摺接部712eと、を備える。
【0065】
左スライドプレート本体712aは、板状体に形成され、その側縁が役物ベース701に摺接するように配置されている。左スライドプレート本体712aには、駆動軸721が貫通し左カム722が配置される略矩形状の孔が形成されている。
左駆動上カバーピン係合孔712bは、駆動左上カバー761と係合する。
左駆動下カバーピン係合孔712cは、駆動左下カバー762と係合する。
左固定軸スライド孔712dは、固定軸706(
図7参照)が貫通し、この固定軸706を前後方向(
図8におけるF−R方向)スライド移動可能とする楕円型状に形成されている。
左カム摺接部712eは、左スライドプレート本体712aの孔において垂直方向に形成され側面であり、左カム722と摺接する部分である。
【0066】
センタースライドプレート左713は、センター左スライドプレート本体713aと、センター左スライドプレート本体713aの前側(
図8におけるF側)に形成されたセンター左駆動上カバーピン係合孔713bと、センター左スライドプレート本体713aの前側(
図8におけるF側)であって、センター左駆動上カバーピン係合孔713bの略垂直線上下方に形成されたセンター左駆動下カバーピン係合孔713cと、センター左スライドプレート本体713aの前側(
図8におけるF側)であって、センター左駆動上カバーピン係合孔713bとセンター左駆動下カバーピン係合孔713cとの間に形成されたセンター左固定軸スライド孔713dと、センター左スライドプレート本体713aの後ろ側(
図8におけるR側)に形成されたセンター左カム摺接部713eと、を備える。
【0067】
センター左スライドプレート本体713aは、板状体に形成され、その側縁が役物ベース701に摺接するように配置されている。センター左スライドプレート本体713aには、駆動軸721が貫通しセンター左カム723が配置される略矩形状の孔が形成されている。
センター左駆動上カバーピン係合孔713bは、駆動センター上カバー763と係合する。
センター左駆動下カバーピン係合孔713cは、駆動センター下カバー764と係合する。
左固定軸スライド孔712dは、固定軸706が貫通し、この固定軸706を前後方向(
図8におけるF−R方向)スライド移動可能とする楕円型状に形成されている。
センター左固定軸スライド孔713dは、センター左スライドプレート本体713aの孔において垂直方向に形成され側面であり、センター左カム723と摺接する部分である。
【0068】
センタースライドプレート右714は、センター右スライドプレート本体714aと、センター右スライドプレート本体714aの前側(
図8におけるF側)に形成されたセンター右駆動上カバーピン係合孔714bと、センター右スライドプレート本体714aの前側(
図8におけるF側)であって、センター右駆動上カバーピン係合孔714bの略垂直線上下方に形成されたセンター右駆動下カバーピン係合孔714cと、センター右スライドプレート本体714aの前側(
図8におけるF側)であって、センター右駆動上カバーピン係合孔714bとセンター右駆動下カバーピン係合孔714cとの間に形成されたセンター右固定軸スライド孔714dと、センター右スライドプレート本体714aの後ろ側(
図8におけるR側)に形成されたセンター右カム摺接部714eと、を備える。
【0069】
センター右スライドプレート本体714aは、板状体に形成され、その側縁が役物ベース701に摺接するように配置されている。センター右スライドプレート本体714aには、駆動軸721が貫通しセンター右カム724が配置される略矩形状の孔が形成されている。
センター右駆動上カバーピン係合孔714bは、駆動センター上カバー763と係合する。
センター右駆動下カバーピン係合孔714cは、駆動センター下カバー764と係合する。
センター右固定軸スライド孔714dは、固定軸706が貫通し、この固定軸706を前後方向(
図8におけるF−R方向)スライド移動可能とする楕円型状に形成されている。
センター右カム摺接部714eは、センター右スライドプレート本体714aの孔において垂直方向に形成され側面であり、センター右カム724と摺接する部分である。
【0070】
右スライドプレート715は、右スライドプレート本体715aと、右スライドプレート本体715aの前側(
図8におけるF側)に形成された右駆動上カバーピン係合孔715bと、右スライドプレート本体715aの前側(
図8におけるF側)であって、右駆動上カバーピン係合孔715bの略垂直線上下方に形成された右駆動下カバーピン係合孔715cと、右スライドプレート本体715aの前側(
図8におけるF側)であって、右駆動上カバーピン係合孔715bと右駆動下カバーピン係合孔715cとの間に形成された右固定軸スライド孔715dと、右スライドプレート本体715aの後ろ側(
図8におけるR側)に形成された右カム摺接部715eと、を備える。
【0071】
右スライドプレート本体715aは、板状体に形成され、その側縁が役物ベース701に摺接するように配置されている。右スライドプレート本体715aには、駆動軸721が貫通し右カム725が配置される略矩形状の孔が形成されている。
右駆動上カバーピン係合孔715bは、駆動右上カバー765と係合する。
右駆動下カバーピン係合孔715cは、駆動右下カバー766と係合する。
右固定軸スライド孔715dは、固定軸706が貫通し、この固定軸706を前後方向(
図8におけるF−R方向)スライド移動可能とする楕円型状に形成されている。
右カム摺接部715eは、右スライドプレート本体715aの孔において垂直方向に形成され側面であり、右カム725と摺接する部分である。
【0072】
付勢部材716は、左スライドプレート712、センタースライドプレート左713、センタースライドプレート右714及び右スライドプレート715の背後にそれぞれ設けられ、左スライドプレート712、センタースライドプレート左713、センタースライドプレート右714及び右スライドプレート715を前側(
図8におけるF側)に付勢する。付勢部材716は、バネ部材により構成されている。
【0073】
モータ720は、モータの回転を制御するモータ制御手段としての副制御回路72の制御により、駆動軸721を回転させる。モータ720は、副制御回路72の制御により複数種類のパルス数の中から所定のパルス数が選択されることで、駆動軸721を所定の角度だけ回動することができる。具体的には、モータ720は、240パルスで駆動軸721を360度回転させる。すなわち、モータ720は、80パルスで駆動軸721を120度回転させる。
駆動軸721は、棒状体であり、この棒状体がモータ720にギヤを介して連結されている。
【0074】
図9を用いて、左カム722、センター左カム723、センター右カム724及び右カム725の構成を説明する。
左カム722は、左スライドプレート712の左スライドプレート本体712a(
図8参照)の孔の中に配置される。左カム722は、左スライドプレート712の左カム摺接部712eに当接する左当接面722Aを有する。左カム722には、左平坦部722aと、左平坦部722aより駆動軸721の軸心から左当接面722Aまでの距離が大きい左突起部722bとが形成されている。また、左カム722には、左平坦部722aから左突起部722bに移行する部分である左移行部722cが形成されている。
【0075】
すなわち、第1カムとしての左カム722は、第1当接面としての左当接面722Aを回転軸としての駆動軸721の回転にともない第1スライド部材としての左スライドプレート712に摺接させて、左スライドプレート712をスライドさせる。そして、左スライドプレート712は、第1カム平坦部としての左平坦部722aと当接しているときに第1カバーとしての駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762を閉状態とし、第1カム突起部としての左突起部722bと当接しているときに駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762を開状態とする。
【0076】
左突起部722bは、駆動軸721の回転方向において、左カム摺接部712eが配置された位置(
図9におけるR側)を基準とすれば、左カム摺接部712eが配置された位置を除く略全ての範囲に形成されている。すなわち、左平坦部722aは、左カム摺接部712eが配置された位置にのみ形成されている。
【0077】
センター左カム723は、センタースライドプレート左713のセンター左スライドプレート本体713a(
図8参照)の孔の中に配置される。センター左カム723は、センタースライドプレート左713のセンター左カム摺接部713eに当接するセンター左当接面723Aを有する。センター左カム723には、センター左平坦部723aと、センター左平坦部723aより駆動軸721の軸心からセンター左当接面723Aまでの距離が大きいセンター左突起部723bとが形成されている。
【0078】
すなわち、第2カムとしてのセンター左カム723は、第2当接面としてのセンター左当接面723Aを回転軸としての駆動軸721の回転にともない第2スライド部材としてのセンタースライドプレート左713に摺接させて、センタースライドプレート左713をスライドさせる。そして、センタースライドプレート左713は、第2カム平坦部としてのセンター左平坦部723aと当接しているときに第2カバーとしての駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764を閉状態とし、第2カム突起部としてのセンター左突起部723bと当接しているときに駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764を開状態とする。
【0079】
センター左カム723が静止している状態におけるセンター左突起部723bについて説明する。以下の説明では、センター左カム摺接部713eが配置された位置(
図9におけるR側)を基準(0度)として、駆動軸721の順回転方向に沿って順に説明する。
センター左突起部723bは、センター左カム摺接部713eが配置された位置(
図9におけるR側)(0度)から順回転方向において略240度までの範囲に形成されている。
【0080】
より詳細には、センター左突起部723bは、センター左カム摺接部713eが配置された位置を基準点とすれば、順回転方向0度から略120度の間において、駆動軸721の軸心からセンター左当接面723Aまでの距離が、左突起部722bにおける駆動軸721の軸心から左当接面722Aまでの距離と略同一に形成されている。すなわち、センター左突起部723bは、順回転方向0度から略120度の間において、駆動軸721の軸心からセンター左当接面723Aまでの距離が最大になるように形成されている。
そして、センター左突起部723bにおけるセンター左当接面723Aは、上記基準点から順回転方向略120度から略240度近傍までの間において、センター左平坦部723aに向けてなだらかに傾斜する。
また、センター左平坦部723aは、センター左カム723が静止している状態で視れば、上記基準点から順回転方向に略240度から略360度の間に形成されている。
【0081】
右カム725は、右スライドプレート715の右スライドプレート本体715a(
図8参照)の孔の中に配置される。右カム725は、右スライドプレート715の右カム摺接部715eに当接する右当接面725Aを有する。
右カム725は、左カム722と、左右を逆転させた略同一形状で形成されている。
右カム725には、右平坦部725aと、右平坦部725aより駆動軸721の軸心から右当接面725Aまでの距離が大きい右突起部725bとが形成されている。また、右カム725には、右平坦部725aから右突起部725bに移行する部分である右移行部725cが形成されている。
【0082】
すなわち、第1カムとしての右カム725は、第1当接面としての右当接面725Aを回転軸としての駆動軸721の回転にともない第1スライド部材としての右スライドプレート715摺接させて、右スライドプレート715をスライドさせる。そして、右スライドプレート715は、第1カム平坦部としての右平坦部725aと当接しているときに第1カバーとしての駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766を閉状態とし、第1カム突起部としての右突起部725bと当接しているときに駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766を開状態とする。
【0083】
右突起部725bは、駆動軸721の回転方向において、右カム摺接部715eが配置された位置(
図9におけるR側)を基準とすれば、右カム摺接部715eが配置された位置(
図9におけるR側)を除く略全ての範囲に形成されている。
【0084】
センター右カム724は、センタースライドプレート右714のセンター右スライドプレート本体714a(
図8参照)の孔の中に配置される。センター右カム724は、センタースライドプレート右714のセンター右カム摺接部714eに当接するセンター右当接面724Aを有する。
センター右カム724は、センター左カム723と、左右を逆転させた略同一形状で形成されている。センター右カム724には、センター右平坦部724aと、センター右平坦部724aより駆動軸721の軸心からセンター右当接面724Aまでの距離が大きいセンター右突起部724bとが形成されている。
【0085】
すなわち、第2カムとしてのセンター右カム724は、第2当接面としてのセンター右当接面724Aを回転軸としての駆動軸721の回転にともない第2スライド部材としてのセンタースライドプレート右714に摺接させて、センタースライドプレート右714をスライドさせる。そして、センタースライドプレート右714は、第2カム平坦部としてのセンター右平坦部724aと当接しているときに第2カバーとしての駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764を閉状態とし、第2カム突起部としてのセンター右突起部724bと当接しているときに駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764を開状態とする。
【0086】
センター右カム724が静止している状態におけるセンター右突起部724bについて説明する。以下の説明では、センター右カム摺接部714eが配置された位置(
図9におけるR側)を基準(0度)として、駆動軸721の順回転方向に沿って順に説明する。
センター右突起部724bは、センター右カム摺接部714eが配置された位置(
図9におけるR側)(0度)から順回転方向において略240度までの範囲に形成されている。
【0087】
より詳細には、センター右突起部724bは、センター右カム摺接部714eが配置された位置を基準点とすれば、順回転方向0度(基準点)から略120度の間において、駆動軸721の軸心からセンター右当接面724Aまでの距離が、右突起部725bにおける駆動軸721の軸心から右当接面725Aまでの距離と略同一に形成されている。すなわち、センター右突起部724bは、順回転方向0度から略120度の間において、駆動軸721の軸心からセンター右当接面724Aまでの距離が最大になるように形成されている。
そして、センター右突起部724bにおけるセンター右当接面724Aは、上記基準点から順回転方向略120度から略240度近傍までの間において、センター右平坦部724aに向けてなだらかに傾斜する。
また、センター右平坦部724aは、センター右カム724が静止している状態で視れば、上記基準点から順回転方向に略240度から略360度の間に形成されている。
【0088】
よって、駆動軸721の回転方向における、左カム722の左突起部722b及び右カム725の右突起部725bが形成された範囲とセンター左カム723のセンター左突起部723b及びセンター右カム724のセンター右突起部724bが形成された範囲とは互いに異なる。より詳細には、左カム722及び右カム725には、駆動軸721の回転方向における、左突起部722b及び右突起部725bが形成された範囲が、センター左カム723のセンター左突起部723b及びセンター右カム724のセンター右突起部724bが形成された範囲より広く形成されている。
【0089】
また、左カム722及び右カム725には、センター左カム723のセンター左平坦部723a及びセンター右カム724のセンター右平坦部724aが形成された範囲内(センター左カム摺接部713e及びセンター右カム摺接部714eが配置された位置を基準として、順回転方向に略240度から略360度の間)に左移行部722c及び右移行部725cが形成されている。
【0090】
したがって、このような左カム722及び右カム725と、センター左カム723及びセンター右カム724とが配置された駆動軸721をモータ720により回転したときにおける、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762並びに駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766と、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764と、の状態は以下のとおりとなる。
【0091】
まず、駆動軸721を順回転方向に回転させた場合について説明する。
駆動軸721が回転する前は、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762並びに駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766と、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764と、はいずれも閉状態となっている。
【0092】
この状態で、モータ720に80パルス入力することで、駆動軸721が120度回転する。すると、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762並びに駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766は、回転開始時に開状態に移行する。一方、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764は、閉状態を維持する。
【0093】
さらにモータ720に80パルス入力することで、駆動軸721がさらに120度回転する。すると、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762並びに駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766は、開状態を維持する。一方、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764は、閉状態から開状態へ移行する。
【0094】
さらにまた、モータ720に80パルス入力することで、駆動軸721がさらに120度回転する。すると、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762並びに駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766は、開状態から閉状態へ移行する。また、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764も開状態から閉状態へ移行する。
【0095】
次に、駆動軸721を逆回転方向に回転させた場合について説明する。
駆動軸721が回転する前は、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762並びに駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766と、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764と、はいずれも閉状態となっている。
【0096】
この状態で、モータ720に80パルス入力することで、駆動軸721が120度回転する。すると、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762並びに駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766は、回転開始時に開状態に移行する。また、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764も、回転開始時に開状態に移行する。
【0097】
さらにモータ720に80パルス入力することで、駆動軸721がさらに120度回転する。すると、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762並びに駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766は、開状態を維持する。一方、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764は、開状態から閉状態へ移行する。
【0098】
さらにまた、モータ720に80パルス入力することで、駆動軸721がさらに120度回転する。すると、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762並びに駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766は、開状態から閉状態へ移行する。一方、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764は、閉状態を維持する。
【0099】
次に、
図7を用いて、役物ベース701の構成を説明する。
役物ベース701は、正面側(
図7におけるF側)が開放された箱状体である。役物ベース701の開放された正面側には、
図8に示す、駆動左上カバー761、駆動左下カバー762、駆動センター上カバー763、駆動センター下カバー764、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766が配置される。また、役物ベース701は、駆動部700等の各部品を差し込んで位置決め可能な下収納ケース701aと、下収納ケース701aと係合することで下収納ケース701aに差し込まれた駆動部700等の各部品を狭持して保持可能な上収納ケース701b(
図6参照)とを備える。役物ベース701は、合成樹脂により形成されている。
【0100】
役物ベース701は、左スライドプレート712を前後方向(
図8におけるF−R方向)にスライド可能に保持する左スライドプレート支持部702と、センタースライドプレート左713を前後方向にスライド可能に保持するセンタースライドプレート左支持部703と、センタースライドプレート右714を前後方向にスライド可能に保持するセンタースライドプレート右支持部704と、右スライドプレート715を前後方向にスライド可能に保持する右スライドプレート支持部705とを備える。
【0101】
また、役物ベース701は、左スライドプレート712の左固定軸スライド孔712d、センタースライドプレート左713のセンター左固定軸スライド孔713d、センタースライドプレート右714のセンター右固定軸スライド孔714d及び右スライドプレート715の右固定軸スライド孔715dを挿通する直線的に延びる棒状に形成された固定軸706を備える。
【0102】
次に、
図8を用いて、駆動左上カバー761、駆動左下カバー762、駆動センター上カバー763、駆動センター下カバー764、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766の構成を説明する。
【0103】
駆動左上カバー761は、役物ベース701の開放された正面側(
図8におけるF側)に配置される左上カバー本体761aと、左上カバー本体761aの基端(
図8におけるR側)に形成された左上固定軸挿通孔761bと、左上固定軸挿通孔761bの近傍に形成された左上駆動カバーピン761cと、を備える。
【0104】
左上カバー本体761aは、役物ベース701の開放された正面側に形成された曲面を有する板状の遮蔽部と、この遮蔽部の両端に形成され基端側に向かってその幅が狭くなる扇形の側面と、を備える。
左上固定軸挿通孔761bは、左上カバー本体761aの側面の基端に形成され、役物ベース701の固定軸706が遊貫する状態で挿通される。
左上駆動カバーピン761cは、右側(
図8におけるR2側)の左上固定軸挿通孔761bの上方であって、僅かに先端側(
図8におけるF側)に寄った位置に形成され、左スライドプレート712の左駆動上カバーピン係合孔712bに遊貫する状態で挿通される。
【0105】
駆動左下カバー762は、役物ベース701の開放された正面側(
図8におけるF側)に配置される左下カバー本体762aと、左下カバー本体762aの基端(
図8におけるR側)に形成された左下固定軸挿通孔762bと、左下固定軸挿通孔762bの近傍に形成された左下駆動カバーピン762cと、を備える。
【0106】
左下カバー本体762aは、役物ベース701の開放された正面側に形成された曲面を有する板状の遮蔽部と、この遮蔽部の両端に形成され基端側に向かってその幅が狭くなる扇形の側面と、を備える。
左下固定軸挿通孔762bは、左下カバー本体762aの側面の基端に形成され、役物ベース701の固定軸706が遊貫する状態で挿通される。
左下駆動カバーピン762cは、右側(
図8におけるR2側)の左下固定軸挿通孔762bの下方であって、僅かに先端側(
図8におけるF側)に寄った位置に形成され、左スライドプレート712の左駆動下カバーピン係合孔712cに遊貫する状態で挿通される。
【0107】
駆動センター上カバー763は、役物ベース701の開放された正面側(
図8におけるF側)に配置されるセンター上カバー本体763aと、センター上カバー本体763aの基端(
図8におけるR側)に形成されたセンター上固定軸挿通孔763bと、センター上固定軸挿通孔763bの近傍に形成されたセンター上駆動カバーピン763cと、を備える。
【0108】
センター上カバー本体763aは、役物ベース701の開放された正面側に形成された曲面を有する板状の遮蔽部と、この遮蔽部の両端に形成され基端側に向かってその幅が狭くなる扇形の側面と、を備える。
センター上固定軸挿通孔763bは、センター上カバー本体763aの側面の基端に形成され、役物ベース701の固定軸706が遊貫する状態で挿通される。
センター上駆動カバーピン763cは、センター上固定軸挿通孔763bの上方であって、僅かに先端側(
図8におけるF側)に寄った位置に形成され、センタースライドプレート左713のセンター左駆動上カバーピン係合孔713b及びセンタースライドプレート右714のセンター右駆動上カバーピン係合孔714bに遊貫する状態で挿通される。
【0109】
駆動センター下カバー764は、役物ベース701の開放された正面側(
図8におけるF側)に配置されるセンター下カバー本体764aと、センター下カバー本体764aの基端(
図8におけるR側)に形成されたセンター下固定軸挿通孔764bと、センター下固定軸挿通孔764bの近傍に形成されたセンター下駆動カバーピン764cと、を備える。
【0110】
センター下カバー本体764aは、役物ベース701の開放された正面側に形成された曲面を有する板状の遮蔽部と、この遮蔽部の両端に形成され基端側に向かってその幅が狭くなる扇形の側面と、を備える。
センター下固定軸挿通孔764bは、センター下カバー本体764aの側面の基端に形成され、役物ベース701の固定軸706が遊貫する状態で挿通される。
センター下駆動カバーピン764cは、センター下固定軸挿通孔764bの下方であって、僅かに先端側(
図8におけるF側)に寄った位置に形成され、センタースライドプレート左713のセンター左駆動下カバーピン係合孔713c及びセンタースライドプレート右714のセンター右駆動下カバーピン係合孔714cに遊貫する状態で挿通される。
【0111】
駆動右上カバー765は、役物ベース701の開放された正面側(
図8におけるF側)に配置される右上カバー本体765aと、右上カバー本体765aの基端(
図8におけるR側)に形成された右上固定軸挿通孔765bと、右上固定軸挿通孔765bの近傍に形成された右上駆動カバーピン765cと、を備える。
【0112】
右上カバー本体765aは、役物ベース701の開放された正面側に形成された曲面を有する板状の遮蔽部と、この遮蔽部の両端に形成され基端側に向かってその幅が狭くなる扇形の側面と、を備える。
右上固定軸挿通孔765bは、右上カバー本体765aの側面の基端に形成され、役物ベース701の固定軸706が遊貫する状態で挿通される。
右上駆動カバーピン765cは、左側(
図8におけるL側)の右上固定軸挿通孔765bの上方であって、僅かに先端側(
図8におけるF側)に寄った位置に形成され、右スライドプレート715の右駆動上カバーピン係合孔715bに遊貫する状態で挿通される。
【0113】
駆動右下カバー766は、役物ベース701の開放された正面側(
図8におけるF側)に配置される右下カバー本体766aと、右下カバー本体766aの基端(
図8におけるR側)に形成された右下固定軸挿通孔766bと、右下固定軸挿通孔766bの近傍に形成された右下駆動カバーピン766cと、を備える。
【0114】
右下カバー本体766aは、役物ベース701の開放された正面側に形成された曲面を有する板状の遮蔽部と、この遮蔽部の両端に形成され基端側に向かってその幅が狭くなる扇形の側面と、を備える。
右下固定軸挿通孔766bは、右下カバー本体766aの側面の基端に形成され、役物ベース701の固定軸706が遊貫する状態で挿通される。
右下駆動カバーピン766cは、左側(
図8におけるL側)の右下固定軸挿通孔766bの下方であって、僅かに先端側(
図8におけるF側)に寄った位置に形成され、右スライドプレート715の右駆動下カバーピン係合孔715cに遊貫する状態で挿通される。
【0115】
駆動左上カバー761、駆動左下カバー762、駆動センター上カバー763、駆動センター下カバー764、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766は、ABS樹脂及びポリカーボネート樹脂で一体形成されている。
【0116】
次に、駆動左上カバー761、駆動左下カバー762、駆動センター上カバー763、駆動センター下カバー764、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766と、
センターサイドレンズユニット740L、センター役物レンズユニット730及びセンターサイドレンズユニット740Rとの関係について説明する。
【0117】
第1カバーとしての駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762は、第1発光部としてのセンターサイドレンズユニット740Lの前面に設けられている。
駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762は、連動して互いに近接する方向に回動することで、センターサイドレンズユニット740Lを遮蔽する。また、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762は、連動して互いに離間する方向に回動することで、センターサイドレンズユニット740Lを視認可能とする。
すなわち、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762は、センターサイドレンズユニット740Lを遮蔽する閉状態及びセンターサイドレンズユニット740Lが視認可能となる開状態の双方向に移行可能に構成されている。
また、センターサイドレンズユニット740Lは、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762の回動軸となる固定軸706の近傍に設けられている。
【0118】
第2カバーとしての駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764は、第2発光部としてのセンター役物レンズユニット730の前面に設けられている。
駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764は、連動して互いに近接する方向に回動することで、センター役物レンズユニット730を遮蔽する。また、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764は、連動して互いに離間する方向に回動することで、センター役物レンズユニット730を視認可能とする。
すなわち、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764は、センター役物レンズユニット730を遮蔽する閉状態及びセンター役物レンズユニット730が視認可能となる開状態の双方向に移行可能に構成されている。
また、センター役物レンズユニット730は、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764の回動軸となる固定軸706の近傍に設けられている。
【0119】
駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766は、センターサイドレンズユニット740Rの前面に設けられている。
第1カバーとしての駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766は、連動して互いに近接する方向に回動することで、第1発光部としてのセンターサイドレンズユニット740Rを遮蔽する。また、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766は、連動して互いに離間する方向に回動することで、センターサイドレンズユニット740Rを視認可能とする。
すなわち、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766は、センターサイドレンズユニット740Rを遮蔽する閉状態及びセンターサイドレンズユニット740Rが視認可能となる開状態の双方向に移行可能に構成されている。
また、センターサイドレンズユニット740Rは、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766の回動軸となる固定軸706の近傍に設けられている。
【0120】
次に、
図10を参照して、センター照明ユニット70のセンター役物レンズユニット730、センターサイドレンズユニット740L及びセンターサイドレンズユニット740Rの構成について説明する。
図10は、センター役物レンズユニット730、センターサイドレンズユニット740L及びセンターサイドレンズユニット740Rの正面図である。
【0121】
センター役物レンズユニット730の構成について説明する。
センター役物レンズユニット730は、その略中心に配置されたセンター役物メインレンズ731と、センター役物メインレンズ731の周囲に配置されたセンター役物サブレンズ732と、センター役物メインレンズ731の背後に配置されたメインレンズLED基板736と、センター役物サブレンズ732の背後に配置されたサブレンズLED基板737と、を備える。
また、センター役物レンズユニット730は、役物ベース701の下収納ケース701aに嵌め込まれて係合され、ビス一本のみで固定される。
【0122】
センター役物メインレンズ731は、略円形状のレンズであり、背面から入射された光を正面に放射する。
センター役物サブレンズ732は、センター役物メインレンズ731の外形に沿うように形成された複数の板状体を重ねて形成されている。この板状体は、背後の側縁から入射された光を正面の側縁から放射する。
【0123】
メインレンズLED基板736は、センター役物メインレンズ731の背面近傍に配置され、センター役物メインレンズ731の背面に向けて光りを照射するLEDを備える。
サブレンズLED基板737は、センター役物サブレンズ732を形成する複数の板状体の背後の側縁近傍に配置され、これら複数の板状体の背後の側縁に向けて光りを照射するLEDを備える。
【0124】
〈センターサイドレンズユニット740L及びセンターサイドレンズユニット740Rの構成〉
センターサイドレンズユニット740L及びセンターサイドレンズユニット740Rの構成について説明する。センターサイドレンズユニット740Lとセンターサイドレンズユニット740Rとは、センター役物レンズユニット730を挟んで、左右対称に配置されている。
【0125】
(センターサイドレンズユニット740Lの構成)
まず、センターサイドレンズユニット740Lの構成について説明する。
センターサイドレンズユニット740Lは、その略中央水平方向(
図7におけるL−R2方向)に延びるライン状導光板としてのセンターラインレンズ741Lと、センターラインレンズ741Lに沿って延びる透明レンズ742Lと、透明レンズ742Lに沿って延びるメッキ部743Lと、メッキ部743Lに沿って延びるサイドパネルとしての透明赤色レンズ744Lと、センターラインレンズ741Lの両端部に配置された固定部材としてのラインレンズカバー745Lと、センターラインレンズ741Lの左端部(
図7におけるL側)近傍に配置された第1発光装置としての左センターライン左LED基板746Lと、センターラインレンズ741Lの右端部(
図7におけるR2側)近傍に配置された第2発光装置としての左センターライン右LED基板747Lと、透明レンズ742L及び透明赤色レンズ744Lの背後に配置された左サイドレンズLED基板748Lと、を備える。
また、センターサイドレンズユニット740Lは、役物ベース701の下収納ケース701aに嵌め込まれて係合され、ビス一本のみで固定される。
【0126】
センターラインレンズ741Lは、棒状体であり、端部から入射した光を側面から放射しライン状に発光する。センターラインレンズ741Lは、透明アクリルスティックで形成され、背面側が白色塗装され、両端部から入射された光を背面側に照射しないように構成されている。
【0127】
透明レンズ742Lは、センターラインレンズ741Lの側面に沿うように形成されている。透明レンズ742Lは、透明の塩化ビニル樹脂で形成され、背後の側縁から入射された光を正面の側縁から放射する。透明レンズ742Lは、センターラインレンズ741Lと離間して配置されている。
【0128】
メッキ部743Lは、センターラインレンズ741L及び透明レンズ742Lと透明赤色レンズ744Lとの間に配置され、一方の光が他方へ入射し両者の光が混同するのを防止するように構成されている。すなわち、透明赤色レンズ744Lは、メッキ部743Lにより、センターラインレンズ741L及び透明レンズ742Lと離間して配置されている。
【0129】
透明赤色レンズ744Lは、透明レンズ742L及びメッキ部743Lの側面に沿うように形成されている。透明赤色レンズ744Lは、透明赤色の塩化ビニル樹脂で形成され、背後の側縁から入射された光を正面の側縁から放射する。透明赤色レンズ744Lは、センターラインレンズ741Lと離間して配置されている。
【0130】
ラインレンズカバー745Lは、センターラインレンズ741Lの両端部を狭持して役物ベース701に保持する。
【0131】
左センターライン左LED基板746Lは、センターラインレンズ741Lの左端部に向けて光りを照射するフルカラーLEDを備える。
左センターライン右LED基板747Lは、センターラインレンズ741Lの右端部に向けて光りを照射するフルカラーLEDを備える。
左サイドレンズLED基板748Lは、透明レンズ742L及び透明赤色レンズ744Lの背後の側縁に向けて光りを照射するフルカラーLEDを備える。
【0132】
(センターサイドレンズユニット740Rの構成)
次に、センターサイドレンズユニット740Rの構成について説明する。
センターサイドレンズユニット740Rは、その略中央水平方向に延びるライン状導光板としてのセンターラインレンズ741Rと、センターラインレンズ741Rに沿って延びる透明レンズ742Rと、透明レンズ742Rに沿って延びるメッキ部743Rと、メッキ部743Rに沿って延びるサイドパネルとしての透明赤色レンズ744Rと、センターラインレンズ741Rの両端部に配置された固定部材としてのラインレンズカバー745Rと、センターラインレンズ741Rの左端部(
図7におけるL側)近傍に配置された第1発光装置としての右センターライン左LED基板746Rと、センターラインレンズ741Rの右端部(
図7におけるR2側)近傍に配置された第2発光装置としての右センターライン右LED基板747Rと、透明レンズ742R及び透明赤色レンズ744Rの背後に配置された右サイドレンズLED基板748Rとを備える。
また、センターサイドレンズユニット740Rは、役物ベース701の下収納ケース701aに嵌め込まれて係合され、ビス一本のみで固定される。
【0133】
センターラインレンズ741Rは、棒状体であり、端部から入射した光を側面から放射しライン状に発光する。センターラインレンズ741Rは、透明アクリルスティックで形成され、背面側が白色塗装され、両端部から入射された光を背面側に照射しないように構成されている。
【0134】
透明レンズ742Rは、センターラインレンズ741Rの側面に沿うように形成されている。透明レンズ742Rは、透明の塩化ビニル樹脂で形成され、背後の側縁から入射された光を正面の側縁から放射する。透明レンズ742Rは、センターラインレンズ741Rと離間して配置されている。
【0135】
メッキ部743Rは、センターラインレンズ741R及び透明レンズ742Rと透明赤色レンズ744Rとの間に配置され、一方の光が他方へ入射し両者の光が混同するのを防止するように構成されている。すなわち、透明赤色レンズ744Rは、メッキ部743Rにより、センターラインレンズ741R及び透明レンズ742Rと離間して配置されている。
【0136】
透明赤色レンズ744Rは、透明レンズ742R及びメッキ部743Rの側面に沿うように形成されている。透明赤色レンズ744Rは、透明赤色の塩化ビニル樹脂で形成され、背後の側縁から入射された光を正面の側縁から放射する。透明赤色レンズ744Rは、センターラインレンズ741Rと離間して配置されている。
【0137】
ラインレンズカバー745Rは、センターラインレンズ741Rの両端部を狭持して役物ベース701に保持する。
【0138】
右センターライン左LED基板746Rは、センターラインレンズ741Rの左端部に向けて光りを照射するフルカラーLEDを備える。
右センターライン右LED基板747Rは、センターラインレンズ741Rの右端部に向けて光りを照射するフルカラーLEDを備える。
右サイドレンズLED基板748Rは、透明レンズ742R及び透明赤色レンズ744Rの背後の側縁に向けて光りを照射するフルカラーLEDを備える。
【0139】
[センター照明ユニット70の動作]
図11を参照して、センター照明ユニット70の動作について説明する。
図11は、センター照明ユニット70の動作の説明図である。
図11では、センター照明ユニット70の動作の一例として、センターサイドレンズユニット740Lを遮蔽する閉状態にある駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762が、連動して互いに離間する方向に回動することで、センターサイドレンズユニット740Lを視認可能とする開状態に移行する動作を示している。
図11(a)は、センターサイドレンズユニット740Lが遮蔽されているセンター照明ユニット70を示す説明図である。
図11(b)は、センターサイドレンズユニット740Lが視認可能にされているセンター照明ユニット70を示す説明図である。
【0140】
センターサイドレンズユニット740Lが遮蔽されている状態を説明する。
左カム722は、左平坦部722aが左スライドプレート712の左カム摺接部712eに向けて配置されている。
左スライドプレート712は、付勢部材716により付勢され、左カム摺接部712eが左平坦部722aに当接されている。
このとき、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762は、閉状態であり、センターサイドレンズユニット740Lを遮蔽している。
【0141】
次に、左カム722が右方向に回動すると、センターサイドレンズユニット740Lが視認可能となる。
左カム722が右方向に回動すると、左カム摺接部712eとの左当接面722Aは、左平坦部722aから左突起部722bに移行する。すると、左スライドプレート712は、左突起部722bに左カム摺接部712eが押圧され、センターサイドレンズユニット740Lが配置された方向の反対方向(以降、後方と称する)に、スライド移動する。
【0142】
これにより、駆動左上カバー761は、左スライドプレート712の左駆動上カバーピン係合孔712bに係合する左上駆動カバーピン761cが左スライドプレート712とともに、後方に移動される。すると、駆動左上カバー761は、固定軸706を中心として、上方向に回動する。
また、駆動左下カバー762は、左スライドプレート712の左駆動下カバーピン係合孔712cに係合する左下駆動カバーピン762cが左スライドプレート712とともに、後方に移動される。すると、駆動左下カバー762は、固定軸706を中心として、下方向に回動する。
【0143】
これにより、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762は、連動して互いに離間する方向に回動することで、センターサイドレンズユニット740Lを視認可能とする。
【0144】
[役物カバーの摩耗対策]
本実施形態において、センター照明ユニット70の付勢部材716は、例えば、左スライドプレート712を駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762が設けられた方向に付勢する。そして、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762は、左スライドプレート712が左カム722の左突起部722bに押圧され、付勢部材716によって付勢された方向と逆方向にスライド移動すると、閉状態から開状態は移行する。このように、付勢部材716は、例えば、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762を閉状態とする方向に付勢するため、左カム722が磨耗しても、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762が閉じた状態で隙間が生じる虞がなくなる。
【0145】
[役物カバーの収容ケース]
本実施形態において、センター照明ユニット70の役物ベース701は、各部品を差し込んで位置決め可能な下収納ケース701aと、下収納ケース701aと係含することで下収納ケース701aに各部品を狭持して保持可能な上収納ケース701bとを備えた。これにより、センター照明ユニット70の製造又はメンテナンスにおいて、下収納ケース701aに各部品を差し込むだけで、各部品の位置決めが可能となるので、作業を省力化できる。
【0146】
[役物カバーの組み付け構造1]
本実施形態のセンター照明ユニット70において、例えば、センター役物レンズユニット730は、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764の回動軸となる固定軸706の近傍に設けたので、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764の回動を阻害しないとともに、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764が閉状態のときに、センター役物レンズユニット730を遮蔽できる。
【0147】
[役物カバーの組み付け構造2]
本実施形態のセンター照明ユニット70において、例えば、センター役物レンズユニット730は、役物ベース701の下収納ケース701aに嵌め込まれて係合され、ビス一本のみで固定されるので、センター照明ユニット70を軽量化できるとともに、製造コストを削減できる。なお、嵌め込みが困難な部分を熱蒸着することもできる。
【0148】
[役物カバー]
本実施形態のセンター照明ユニット70において、モータ720は、駆動軸721に設けられた左カム722、センター左カム723、センター右カム724及び右カム725を回転させる。これにより、駆動左上カバー761、駆動左下カバー762、駆動センター上カバー763、駆動センター下カバー764、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766は、個別に動作する。すなわち、1つのモータで複数のカバーに対し、別々の動作を行わせるので、モータの回転に伴う一連の動作を行うのに必要なパルス数の中で一部のカバーのみ動作する部分(例えば、上記80パルス)のみを順・逆方向に繰り返すことで、当該一部のカバーのみを開閉するように動作させることができる。
【0149】
[役物カバーのメッキ処理]
本実施形態のセンター照明ユニット70において、駆動左上カバー761、駆動左下カバー762、駆動センター上カバー763、駆動センター下カバー764、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766は、ABS樹脂及びポリカーボネート樹脂で一体形成した。これにより、センター照明ユニット70の製造工程におけるメッキ処理において、これらのカバー全体をメッキ処理することで、ABS樹脂で形成された部分はメッキされ、ポリカーボネート樹脂で形成された部分はメッキされない。よって、センター照明ユニット70の製造工程におけるメッキ処理の作業を簡略化できる。
【0150】
[役物カバーの駆動構造]
本実施形態のセンター照明ユニット70において、例えば、駆動軸721とモータ720とを、相互に変更可能であって、互いにギヤ比が異なるギヤを介して連結できる。これにより、ギヤを変更することで、駆動軸721の回転態様を、回転力を重視した回転態様としたり、回転速度を重視した回転態様としたりすることができる。なお、ギヤの変更は、主制御回路71又は副制御回路72によって、制御できる。
【0151】
本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
本実施形態のパチスロ1によれば、まず、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762は、センターサイドレンズユニット740Lを遮蔽する閉状態となっている。このとき、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762と係合する左スライドプレート712は、左カム722の左平坦部722aの左当接面722Aと当接している。また、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764は、センター役物レンズユニット730を遮蔽する閉状態となっている。このとき、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764と係合するセンタースライドプレート左713及びセンタースライドプレート右714は、センター左カム723及びセンター右カム724のセンター左平坦部723a及びセンター右平坦部724aのセンター左当接面723A及びセンター右当接面724Aと当接している。
次に、副制御回路72の制御によりモータ720を回転する。これにより、駆動軸721とともに、左カム722、センター左カム723及びセンター右カム724が回転する。そして、左カム722は、左スライドプレート712に摺接しながら回転し、左スライドプレート712に当接する左当接面722Aを左平坦部722aから左突起部722bに移行する。これにより、左スライドプレート712は、スライドし、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762を閉状態から開状態に移行させる。これにより、センターサイドレンズユニット740Lが視認可能となる。
一方、センター左カム723及びセンター右カム724は、センタースライドプレート左713及びセンタースライドプレート右714に摺接しながら回転し、センタースライドプレート左713及びセンタースライドプレート右714に当接するセンター左当接面723A及びセンター右当接面724Aをセンター左平坦部723a及びセンター右平坦部724aから、上記左突起部722bが形成された範囲とは異なる範囲に形成されたセンター左突起部723b及びセンター右突起部724bに移行する。これにより、センタースライドプレート左713及びセンタースライドプレート右714は、スライドし、上記駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762が開状態に移行されたタイミングと異なるタイミングで、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764を閉状態から開状態に移行させる。これにより、センター役物レンズユニット730が視認可能となる。
【0152】
よって、複数の可動部材である駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762と駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764とを、1つのモータ720により、それぞれ異なるタイミングで閉状態から開状態に移行できる。
したがって、可動する部材を複数設けることで演出を多様化するとともに、コスト及び可動する部材を動作させるモータの設置スペースを抑えることができる。
【0153】
また、本実施形態のパチスロ1によれば、副制御回路72のモータ720の制御により、左カム722は、左移行部722cが形成された範囲において、左スライドプレート712に摺接しながら回転し、左スライドプレート712に当接する左当接面722Aを左平坦部722aから左突起部722bに移行する。これにより、左スライドプレート712は、スライドし、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762を閉状態から開状態に移行させる。これにより、センターサイドレンズユニット740Lが視認可能となる。
一方、センター左カム723及びセンター右カム724は、センター左平坦部723a及びセンター右平坦部724aが形成された範囲において、センタースライドプレート左713及びセンタースライドプレート右714に摺接しながら回転しているので、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764を閉状態のまま維持する。
【0154】
よって、複数の可動部材である駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762と駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764とのうち、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762だけを閉状態から開状態に移行できる。すなわち、1つのモータ720で、複数の可動部材を個別に可動できる。
したがって、可動する部材を複数設けることで演出を多様化するとともに、コスト及び可動する部材を動作させるモータの設置スペースを抑えることができる。
【0155】
以上、実施形態について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
本実施形態では、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764は、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762並びに駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766が開状態のときにしか、開状態とならないが、これに限られるものではない。例えば、左カム722の左突起部722b及び右カム725の右突起部725bを、センター左カム723のセンター左突起部723b及びセンター右カム724のセンター右突起部724bが形成されていない範囲に形成することで、駆動左上カバー761及び駆動左下カバー762並びに駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766が閉状態のときに、駆動センター上カバー763及び駆動センター下カバー764を開状態とできる。
【0156】
また、本実施形態では、センター照明ユニット70は、左カム722、センター左カム723、センター右カム724及び右カム725を備えるが、これらのカムに限られるものではない。例えば、これらのカムと異なる形状で形成されたカムと、これらのカムを交換することで、駆動左上カバー761、駆動左下カバー762、駆動センター上カバー763、駆動センター下カバー764、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766の動作を変えることができる。
【0157】
また、本実施形態では、モータ720に80パルス毎に入力することで、駆動左上カバー761、駆動左下カバー762、駆動センター上カバー763、駆動センター下カバー764、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766を閉状態及び前記開状態の双方向に移行させているが、これに限られるものではない。例えば、モータ720に40パルス毎に入力することで、駆動左上カバー761、駆動左下カバー762、駆動センター上カバー763、駆動センター下カバー764、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766を半開状態に移行することもできる。
【0158】
また、左カム722、センター左カム723、センター右カム724及び右カム725の突起部の高さを半分にすることでも、半開状態に移行することができる。このように、カムの突起部の高さを変えて、駆動左上カバー761、駆動左下カバー762、駆動センター上カバー763、駆動センター下カバー764、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766の開状態の態様を変化させることで、モータ720に入力するパルス数を変化させてこれらのカバーの開状態の態様を変化させた場合に比べて、副制御回路72の制御負担を軽減できる。
【0159】
また、本実施形態では、センター照明ユニット70における駆動左上カバー761、駆動左下カバー762、駆動センター上カバー763、駆動センター下カバー764、駆動右上カバー765及び駆動右下カバー766を駆動する制御、及びセンター照明ユニット70及びサイド照明ユニット75L,75Rの点灯又は消灯による発光態様、光度及び発光色を調整する制御を副制御回路72により行っているが、これに限られるものではなく、これらの制御を主制御回路71により行うこともできる。
【0160】
また、本実施形態では、モータ720を除く駆動部700、役物ベース701を合成樹脂により形成し、軽量化を図っているが、これに限られるものではなく、これらを金属により形成し、強度の向上を図ることもできる。また、可動する部材のように比較的強度を要求される部材のみを金属により形成し、その他の部材を合成樹脂により形成することで、全体として軽量化を図りつつ、耐久性の向上も期待できる。
例えば、互いに摺接するスライドプレートのカム摺接部とカムの当接面を、金属により形成することで、部材の摩耗を防止できる。
【0161】
さらに、本実施形態のようなパチスロ1の他、パチンコ遊技機、ストップボタン7L,7C,7Rを備えないスロットマシン等の他の遊技機にも本発明を適用できる。