(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
[構成]
図1を参照して第1の実施形態について説明する。
[光源システム10]
図1に示すように、光源システム10は、第1の光源光を出射する第1の光源モジュール20aと、第2の光源光を出射する第2の光源モジュール20bと、第1の光源光を受光することで機能する第1の照射モジュール60aと、第2の光源光を受光することで機能する第2の照射モジュール60bと、第1の光源モジュール20aと第1の照射モジュール60aとを光学的に接続し、第2の光源モジュール20bと第2の照射モジュール60bとを光学的に接続し、第1の照射モジュール60aまたは第2の照射モジュール60bと、第1の光源モジュール20aと第2の光源モジュール20bとに機械的に接続する中継アダプタ100とを有している。第1の光源モジュール20aと第2の光源モジュール20bと第1の照射モジュール60aと第2の照射モジュール60bと中継アダプタ100とは、それぞれ別体である。
【0010】
[第1の光源モジュール20a]
図1に示すように、第1の光源モジュール20aは、第1の光源光を出射する第1の光源21aと、第1の光源21aから前方に向かって出射された第1の光源光を集光する2つのレンズ23a,23bと、第1の光源21aから後方に向かって出射された第1の光源光を前方に向かって反射するミラー25aと、2つのレンズ23a,23bの間に配設され、第1の光源光から不要な成分をカットするフィルタ27と、レンズ23bによって集光された第1の光源光を導光する導光部材29aとを有している。
前方とは第1の光源光の進行方向に対して前側を示し、後方とは第1の光源光の進行方向に対して後側を示す。
【0011】
第1の光源21aは、例えば白色光源である。第1の光源21aは、例えば放電タイプのランプ光源である。具体的には、第1の光源21aは、放電ランプの一種であるキセノンランプである。この場合、第1の光源光は、ランプ光となっている。
なお第1の光源21aは、例えばLED光源のような半導体光源や、フィラメントタイプのランプ光源であっても良い。このように第1の光源21aは、LED光源とランプ光源との少なくとも一方を有していればよい。
【0012】
第1の光源21a側に配設されているレンズ23aは、第1の光源21aから出射された第1の光源光を略平行に変換する。
ミラー25aは、第1の光源光をレンズ23aに集光する凹面を有している。
フィルタ27は、第1の光源光から不要な紫外成分と赤外成分とをカットする。フィルタ27は、例えばバンドパスフィルタ、またはローパスフィルタとハイパスフィルタとの組み合わせによって形成される。
導光部材29a側に配設されているレンズ23bは、フィルタ27によって不要な成分が除去された第1の光源光を導光部材29aに集光する。
【0013】
第1の光源光の一部は、第1の光源21aからレンズ23aに向かってに出射される。第1の光源光の他部は、第1の光源21aからミラー25aに向かってに出射される。そして第1の光源光の他部は、ミラー25aによってレンズ23aに向かって反射される。そして第1の光源光は、レンズ23aによって平行光に変換され、フィルタ27によって紫外成分と赤外成分とをカットされ、レンズ23bによって導光部材29aに集光され、導光部材29aに入射する。
【0014】
導光部材29aは、レンズ23bによって集光された第1の光源光を後述する出射端部31aに導光する導光ロッドである。導光部材29aは、大きい入射領域を有している。
【0015】
また
図1に示すように、第1の光源モジュール20aは、導光部材29aの端部に配設された第1の光源光を出射する出射端部31aと、出射端部31aと中継アダプタ100に配設されている入射端部111aとが光学的に接続するために入射端部111aに出射端部31aを固定する固定部33aと、第1の光源モジュール20aから発生した熱を放出する図示しない放熱機構とさらに有している。
【0016】
出射端部31aは、第1の光源光を出射し、第1の光源モジュール20aに配設される第1の光源出射端部を構成する。出射端部31aは、入射端部111aと光学的に接続可能となっている。出射端部31aは、大きい出射領域として形成される。
【0017】
固定部33aは、凹形状を有しており、出射端部31aを囲うように配設されている。固定部33aは、出射端部31aが配設され、第1の光源モジュール20aに配設される第1の光源側接続部を構成する。固定部33aは、中継アダプタ100に配設されている凸形状の固定部133aと嵌合する。固定部33aが固定部133aと嵌合することで、第1の光源モジュール20aは中継アダプタ100に機械的且つ光学的に接続される。このように固定部33aと固定部133aとは、第1の接続機構として機能する。
【0018】
放熱機構は、例えば冷却ファンと放熱フィンとを有している。放熱機構は、第1の光源21aから発生する熱と、第1の光源光を照射されることで温度が上昇した部材の熱とを放熱する。この部材とは、例えばミラー25aなどである。
【0019】
[第2の光源モジュール20b]
図1に示すように、第2の光源モジュール20bは、第2の光源光を出射する第2の光源21bと、第2の光源21bから出射された第2の光源光を集光するレンズ23cと、レンズ23cによって集光された第2の光源光を導光する導光部材29bとを有している。
【0020】
第2の光源21bは、第2の光源光として例えば青色のレーザ光を出射する例えばInGaN系の青色の半導体レーザを有している。レーザ光は、例えば、370nm〜500nmの波長を有している。第2の光源21bの発光点は、小さい。レーザ光の大部分は、レンズ23cによって導光部材29bに入射する。
なお第2の光源21bは、スーパルミネッセント光を出射するスーパールミネッセントダイオード(SLD)や、様々なレーザ光源などを有していてもよい。このように、第2の光源21bは、レーザ光源とスーパルミネッセント光源との少なくとも一方を有していれば良い。
【0021】
導光部材29bは、レンズ23cによって集光された第2の光源光を後述する出射端部31bに導光する光ファイバである。導光部材29bは、例えばレーザ光導光用光ファイバである。導光部材29bは、小さい入射領域を有している。
【0022】
また
図1に示すように、第2の光源モジュール20bは、導光部材29bの端部に配設された第2の光源光を出射する出射端部31bと、出射端部31bと中継アダプタ100に配設されている入射端部111bとが光学的に接続するために入射端部111bに出射端部31bを固定する固定部33bと、第2の光源モジュール20bから発生した熱を放出する図示しない放熱機構とさらに有している。
【0023】
出射端部31bは、第2の光源光を出射し、第2の光源モジュール20bに配設される第2の光源出射端部を構成する。出射端部31bは、入射端部111bと光学的に接続可能となっている。出射端部31bは、小さい出射領域として形成される。
【0024】
固定部33bは、凹形状を有しており、出射端部31bを囲うように配設されている。固定部33bは、出射端部31bが配設され、第2の光源モジュール20bに配設される第2の光源側接続部を構成する。固定部33bは、中継アダプタ100に配設されている凸状の固定部133bと嵌合する。固定部33bが固定部133bと嵌合することで、第2の光源モジュール20bは中継アダプタ100に機械的且つ光学的に接続される。このように固定部33bと固定部133bとは、第2の接続機構として機能する。
【0025】
放熱機構は、例えば第2の光源21bから発生する熱を放出する。放熱機構は、例えばペルチェ素子と放熱フィンとを有している。
【0026】
[中継アダプタ100]
図1に示すように、中継アダプタ100は、略立方体形状を有している。中継アダプタ100は、第1の光源モジュール20aと光学的且つ機械的に接続する第1の平面と、第2の光源モジュール20bと光学的且つ機械的に接続し、第1の平面に対して直交している第2の平面と、第1の照射モジュール60aまたは第2の照射モジュール60bと光学的且つ機械的に接続し、第1の平面に対向し、第2の平面に対して直交する第3の面とを有している。
【0027】
また
図1に示すように、中継アダプタ100は、第1の光源モジュール20aと第1の照射モジュール60aとを光学的に接続し、第1の光源モジュール20aから第1の照射モジュール60aに第1の光源光を導光する導光部材109aと、第2の光源モジュール20bと第2の照射モジュール60bとを光学的に接続し、第2の光源モジュール20bから第2の照射モジュール60bに第2の光源光を導光する導光部材109bとを有している。
【0028】
導光部材109aは、導光部材29aと後述する第1の導光部材71aと同じ太さ、同じ光学的性質を有している。導光部材109aは、例えば導光ロッドまたはバンドルファイバである。導光部材109aの直径は、例えば数百μm以上であることが好適である。
【0029】
導光部材109aは、中継アダプタ100の内部に配設されている。さらに導光部材109aは、第1の平面から第3の平面に向かって直線状に配設されている。導光部材109aは、第1の平面側に配設され、出射端部31aと光学的に接続し、第1の光源光が入射する入射端部111aと、第3の平面側に配設され、第1の照射モジュール60aの入射端部63aと光学的に接続し、第1の光源光が出射する出射端部113aとを有している。入射端部111aは、第1の光源光が入射する導光部材109aの第1の導光入射端部を構成する。入射端部111aは、後述する入射端部111bよりも大きい。つまり導光部材109aは、導光部材109bよりも大きい入射領域を有している。導光部材109aは、第1の光源モジュール20aから入射端部111aを介して入射した第1の光源光を、出射端部113aを介して第1の照射モジュール60aに導光する。
【0030】
導光部材109bは、導光部材29bと後述する第2の導光部材71bと同じ太さ、同じ光学的性質を有している。導光部材109bは、例えば単線の光ファイバである。この場合、光ファイバは、コアと、コアの屈折率よりも低い屈折率を有するクラッドとによって形成されている。コアの直径は、例えば数μm〜200μmとなっている。導光部材109bは、図示しないフェルールによって覆われている。導光部材109bは、例えばマルチモード光ファイバが好適である。
【0031】
導光部材109bは、中継アダプタ100の内部に配設されている。さらに導光部材109bは、第2の平側面から第3の平面側に向かって屈曲して配設されている。導光部材109bは、第2の平面側に配設され、出射端部31bと光学的に接続し、第2の光源光が入射する入射端部111bと、第3の平面側に配設され、第2の照射モジュール60bの入射端部63bと光学的に接続し、第2の光源光が出射する出射端部113bとを有している。入射端部111bと出射端部113bとは、コアの端部を示す。入射端部111bは、第2の光源光が入射する導光部材109bの第2の導光入射端部を構成する。導光部材109bは、第2の光源モジュール20bから入射端部111bを介して入射した第2の光源光を、出射端部113bを介して第2の照射モジュール60bに導光する。
【0032】
また中継アダプタ100は、出射端部31aと入射端部111aとが光学的に接続するために出射端部31aに入射端部111aを固定する固定部133aと、出射端部31bと入射端部111bとが光学的に接続するために出射端部31bに入射端部111bを固定する固定部133bとを有している。
【0033】
固定部133aは、入射端部111aが配設され、中継アダプタ100に配設され、出射端部31aと入射端部111aとが光学的に接続するように、固定部33aと機械的に接続する第1のアダプタ側接続部を構成する。固定部133aは、第1の平面から立設されている。固定部133aは、凸形状を有して、凹状の固定部33aと嵌合する。固定部133aが固定部33aと嵌合することで、中継アダプタ100は第1の光源モジュール20aに機械的且つ光学的に接続される。このように固定部133aと固定部33aとは、第1の接続機構として機能する。
【0034】
固定部133aは固定部33aのみと機械的に接続し、入射端部111aは出射端部31aのみと光学的に接続する。よって固定部133aは、固定部33bとは嵌合せず、固定部33b(第2の光源モジュール20b)と機械的に接続しない。この点は、例えば固定部133aの径と固定部33bの径とが、異なることで、実施される。これに伴い、入射端部111aは、出射端部31bとは光学的に接続しない。
【0035】
固定部133bは、入射端部111bが配設され、中継アダプタ100に配設され、出射端部31bと入射端部111bとが光学的に接続するように固定部33bと機械的に接続する第2のアダプタ側接続部を構成する。固定部133bは、第2の平面から立設されている。固定部133bは、凸形状を有して、凹状の固定部33bと嵌合する。固定部133bが固定部33bと嵌合することで、中継アダプタ100は第2の光源モジュール20bに機械的且つ光学的に接続される。このように固定部133bと固定部33bとは、第2の接続機構として機能する。
【0036】
固定部133bは固定部33bのみと機械的に接続し、入射端部111bは出射端部31bのみと光学的に接続する。よって固定部133bは、固定部33aとは嵌合せず、第1の光源モジュール20aと機械的且つ光学的に接続しない。この点は、例えば固定部133bの径と固定部33aの径とが、異なることで、実施される。これに伴い、入射端部111bは、出射端部31aとは光学的に接続しない。
【0037】
なお前記したように、固定部133aが配設される第1の面と、固定部133bが配設される第2の面とは異なっており、固定部133aと固定部133bとは同一平面上に配設されない。これにより、第1の光源モジュール20aの配設位置と第2の光源モジュール20bの配設位置とが異なることになるため、第1の光源モジュール20aと第2の光源モジュール20bとは互いに干渉することなく配設される。
【0038】
また中継アダプタ100は、出射端部113aが配設され、中継アダプタ100に配設される第3のアダプタ側接続部であり、第1のアダプタ照射接続部でもある凹状の固定部165と、出射端部113bが配設され、中継アダプタ100に配設される第3のアダプタ側接続部であり、第2のアダプタ照射接続部でもある凹状の固定部167とを有している。
【0039】
固定部165は、出射端部113aを囲うように第3の平面から凹設されている。固定部165は、第1の照射モジュール60aの第1の固定ユニット61aに配設されている固定部65a、または第2の照射モジュール60bの第2の固定ユニット61bに配設されている固定部65bと嵌合する。固定部165が固定部65aと嵌合することで、中継アダプタ100は第1の照射モジュール60aに機械的且つ光学的に接続される。このように固定部165と固定部65aとは、第3の接続機構として機能する。また固定部165は固定部65bと嵌合するが、これに伴い中継アダプタ100は第2の照射モジュール60bに機械的に接続されるのみであり光学的に接続されない。このように固定部165と固定部65bとは、第3の接続機構として機能する。
【0040】
固定部165は、第1の固定ユニット61aに配設されている固定部67aと、第2の固定ユニット61bに配設されている固定部67bとは嵌合しない。この点は、例えば固定部165の径と固定部67aの径とが、異なることで、実施される。固定部165と固定部67bとについても同様である。
【0041】
固定部167は、出射端部113bを囲うように第3の平面から凹設されている。固定部167は、固定部67a、または固定部67bと嵌合する。固定部167は固定部67aと嵌合するが、これに伴い中継アダプタ100は第2の照射モジュール60bに機械的に接続されるのみであり光学的に接続されない。このように固定部167と固定部67aとは、第3の接続機構として機能する。固定部167が固定部67bと嵌合することで、中継アダプタ100は第2の照射モジュール60bに機械的且つ光学的に接続される。このように固定部167と固定部67bとは、第3の接続機構として機能する。
【0042】
固定部167は、固定部65aと固定部65bとは嵌合しない。この点は、例えば固定部167の径と固定部65aの径とが、異なることで、実施される。固定部167と固定部65bとについても同様である。
【0043】
このように中継アダプタ100は、光学的に第1の光源モジュール20aと第1の照射モジュール60aとの間に介在し、光学的に第2の光源モジュール20bと第2の照射モジュール60bとの間に介在する。また第3のアダプタ側接続部である固定部165,167が配設される中継アダプタ100の第3の面は、第1の面と対向している。
また中継アダプタ100は、第3の面にて交換可能となるよう、第1の照射モジュール60aまたは第2の照射モジュール60bと接続する。
【0044】
[第1の照射モジュール60a]
第1の照射モジュール60aは、中継アダプタ100と光学的及び機械的に固定する第1の固定ユニット61aと、第1の固定ユニット61aと接続し、第1の光源光を導光する第1の導光ユニット69aと、第1の導光ユニット69aの端部に配設され、第1の導光ユニット69aによって導光された第1の光源光を照明光に変換して出射する第1の光変換ユニット75aとを有している。
【0045】
[第1の固定ユニット61a]
第1の固定ユニット61aは、第1の光源光が入射し、出射端部113aと光学的に接続する入射端部63aと、入射端部63aが配設され、固定部165と嵌合する凸状の固定部65aと、固定部65aと同一の平面に配設され、固定部167と嵌合する凸状の固定部67aとを有している。
【0046】
固定部65aが固定部165と嵌合するタイミングと、固定部67aが固定部167と嵌合するタイミングとは、同時である。これによって、入射端部63aは出射端部113aと光学的に接続し、第1の固定ユニット61a(第1の照射モジュール60a)は中継アダプタ100と機械的且つ光学的に接続する。
【0047】
また固定部67aは、第1の照射モジュール60aが中継アダプタ100に接続された際に、出射端部113bから出射された第2の光源光が外部に出射されることを防止するために、第2の光源光を遮光する。固定部67aは、出射端部113aに対向するように配設されている。前記したタイミングと同時に、固定部67aは、出射端部113bと当接し、第2の光源光を遮光する。
【0048】
固定部65a,67aは、第1の照射モジュール60aに配設され、第1の照射モジュール60aと出射端部113aとが光学的に接続するように、固定部165,167と機械的に接続する第1の照射接続部を構成する。
【0049】
[第1の導光ユニット69a]
第1の導光ユニット69aは、第1の光源光を第1の光変換ユニット75aに導光する第1の導光部材71aと、第1の導光部材71aを覆う外皮73とを有している。
【0050】
第1の導光部材71aは、第1の固定ユニット61aに配設され、入射端部63aとして機能する一端部と、第1の光変換ユニット75aと光学的に接続している他端部とを有している。第1の導光部材71aは、自在に湾曲可能である。このような第1の導光部材71aは、例えば単線の光ファイバ、またはバンドルファイバである。第1の導光部材71aは、例えば直線状に湾曲可能なように配設されている。
【0051】
外皮73は、第1の固定ユニット61aから延出され、第1の固定ユニット61aから露出している第1の導光部材71aを覆う。なお、外皮73は、第1の光変換ユニット75aも覆う。
【0052】
[第1の光変換ユニット75a]
第1の光変換ユニット75aは、第1の導光部材71aによって導光された第1の光源光の光学特性を変換し、第1の光源光を所望の照明光に変換する。具体的には、第1の光変換ユニット75aは、例えば、第1の光源光の光学特性に含まれるピーク波長とスペクトル形状と放射角と光量との少なくとも1つを所望に変換する。第1の光変換ユニット75aは例えば第1の光源光の光量のみを変換した場合、第1の光変換ユニット75aは第1の光源光を直接出射する。
【0053】
本実施形態の第1の光変換ユニット75aは、第1の光源光の放射角を所望に変換する放射角変換部材を有してもよい。放射角変換部材は、放射角を拡げる配光変換部材の一種である。放射角変換部材は、放射角を所望に変換する例えば、1枚の凹レンズ、または複数のレンズが組み合わさることで形成されるレンズ群を有している。第1の光変換ユニット75aは、放射角変換部材によって、第1の光源光のピーク波長とスペクトル形状とをほとんど変化させずに、第1の光源光の放射角のみを変換する。そして第1の光変換ユニット75aは、放射角変換部材によって第1の光源光を照明光として出射する。
【0054】
[第2の照射モジュール60b]
第2の照射モジュール60bは、中継アダプタ100と光学的及び機械的に固定する第2の固定ユニット61bと、第2の固定ユニット61bと接続し、第2の光源光を導光する第2の導光ユニット69bと、第2の導光ユニット69bの端部に配設され、第2の導光ユニット69bによって導光された第2の光源光を照明光に変換して出射する第2の光変換ユニット75bとを有している。
【0055】
[第2の固定ユニット61b]
第2の固定ユニット61bは、第2の光源光が入射し、出射端部113bと光学的に接続する入射端部63bと、固定部165と嵌合する凸状の固定部65bと、入射端部63bが配設され、固定部65bと同一の平面に配設され、固定部167と嵌合する固定部67bとを有している。
【0056】
固定部65bが固定部165と嵌合するタイミングと、固定部67bが固定部167と嵌合するタイミングとは、同時である。これによって、入射端部63bは出射端部113bと光学的に接続し、第2の固定ユニット61b(第2の照射モジュール60b)は中継アダプタ100と機械的且つ光学的に接続する。
【0057】
また固定部65bは、第2の照射モジュール60bが中継アダプタ100に接続された際に、出射端部113aから出射された第1の光源光が外部に出射されることを防止するために、第1の光源光を遮光する。固定部65bは、出射端部113aに対向するように配設されている。前記したタイミングと同時に、固定部65bは、出射端部113aと当接し、第1の光源光を遮光する。
【0058】
固定部65b,67bとは、第2の照射モジュール60bに配設され、第2の照射モジュール60bと出射端部113bとが光学的に接続するように、固定部165,167と機械的に接続する第2の照射接続部を構成する。
【0059】
[第2の導光ユニット69b]
第2の導光ユニット69bは、第2の光源光を第2の光変換ユニット75bに導光する第2の導光部材71bと、第2の導光部材71bを覆う外皮73とを有している。
【0060】
第2の導光部材71bは、第2の固定ユニット61bに配設され、入射端部63bとして機能する一端部と、第2の光変換ユニット75bと光学的に接続している他端部とを有している。第2の導光部材71bは、自在に湾曲可能である。このような第2の導光部材71bは、例えば単線の光ファイバである。第2の導光部材71bは、例えば直線状に湾曲可能なように配設されている。
【0061】
外皮73は、第2の固定ユニット61bから延出され、第2の固定ユニット61bから露出している第2の導光部材71bを覆う。なお、外皮73は、第2の光変換ユニット75bも覆う。
【0062】
[第2の光変換ユニット75b]
第2の光変換ユニット75bは、第2の導光部材71bによって導光された第2の光源光の光学特性を変換し、第2の光源光を所望の照明光に変換する。具体的には、光変換ユニットは、第2の光源光(青色のレーザ光)の一部を吸収して黄色蛍光に変換し出射し、第2の光源光(青色のレーザ光)の他部を青色の散乱光に変換して出射するスペクトル変換部材を有している。スペクトル変換部材は、第2の光源光の光学特性に含まれる例えばピーク波長とスペクトル形状と放射角と光量との少なくとも1つを所望に変換する例えば波長変換部材である。この場合、スペクトル変換部材は、例えば、YAG:Ce蛍光体粉末が樹脂やガラスに分散されることで形成される。
【0063】
なお黄色蛍光と散乱光とは、互いに混合され、混合光として出射される。このときスペクトル変換部材の厚みと形状と、蛍光体粉末の粒径と濃度により、黄色蛍光の光量と散乱光の光量との比を調整できる。そして、黄色蛍光の光量と散乱光の光量との比により、混合光の色を調整できる。本実施形態では、混合光が白色光となるように、黄色蛍光の光量と散乱光の光量との比は、スペクトル変換部材の厚みと形状と、蛍光体粉末の粒径と濃度とによって、調整されている。
【0064】
[作用1]
第1の光源モジュール20aが中継アダプタ100に接続し、第1の照射モジュール60aが中継アダプタ100に接続する。第1の光源モジュール20aは、第1の光源モジュール20aを制御する図示しない光源駆動ユニットと接続する。
【0065】
このとき固定部33aは、出射端部31aと入射端部111aとが光学的に接続するように、固定部133aに嵌合する。また固定部65a,67aは、出射端部113aと入射端部63aとが光学的に接続するように、固定部165,167に嵌合する。
【0066】
第1の光源21aは、第1の光源光を出射する。第1の光源光は、出射端部31aと、入射端部111aと、導光部材109aと、出射端部113aと、入射端部63aと、第1の導光部材71aと、第1の光変換ユニット75aとの順に進行する。第1の光源光は、第1の光変換ユニット75aによって放射角が広がった状態で、第1の光変換ユニット75aから外部に出射される。そして第1の光源光は、照明光として観察対象物を照明する。
【0067】
ランプ光である第1の光源光は、太陽光に比較的近いスペクトルを有する白色光である。これにより、第1の光源モジュール20aと第1の照射モジュール60aとの組み合わせは、照明対象物に太陽光に近似した光を照射する場合に、有効である。
【0068】
[作用2]
第2の光源モジュール20bが中継アダプタ100に接続し、第2の照射モジュール60bが中継アダプタ100に接続する。第2の光源モジュール20bは、第2の光源モジュール20bを制御する図示しない光源駆動ユニットと接続する。
なお、光源駆動ユニットは、第1の光源モジュール20aを制御する光源駆動ユニットと一体であっても良いし、別体であっても良い。
【0069】
このとき固定部33bは、出射端部31bと入射端部111bとが光学的に接続するように、固定部133bとに嵌合する。また固定部65b,67bは、出射端部113bと入射端部63bとが光学的に接続するように、固定部165,167に嵌合する。
【0070】
第2の光源21bは、第2の光源光を出射する。第2の光源光は、出射端部31bと、入射端部111bと、導光部材109bと、出射端部113bと、入射端部63bと、第2の導光部材71bと、第2の光変換ユニット75bとの順に進行する。青色のレーザ光である第2の光源光において、第2の光源光の一部は、第2の光変換ユニット75bのスペクトル変換部材に吸収され、スペクトル変換部材によって黄色蛍光に変換される。また青色の第2の光源光の他部は、スペクトル変換部材によって青色の散乱光に変換される。黄色蛍光と青色の散乱光とは、スペクトル変換部材から外部に向けて出射される。このとき、黄色蛍光と青色の散乱光とは、混合して、白色光として出射される。白色光は、照明光として照明対象物を照射する。
【0071】
半導体レーザを有する第2の光源21bは、ランプ光源やLED光源を有する第1の光源21aに比べて、小型化、省電力化が可能である。よって、第2の光源モジュール20bと第2の照射モジュール60bとが組み合わされると、光源システム10は小型となり且つ照明光を省電力で照射することとなる。またレーザ光は、ランプ光やLED光よりも明るい。これにより、第2の光源モジュール20bと第2の照射モジュール60bとの組み合わせは、光源システム10を小型化したい場合や、光源システム10の電力が制限されている場合や、効率よい明るい白色光が必要な場合に、有効である。
【0072】
[効果]
このように本実施形態では、中継アダプタ100は、光学的に第1の光源モジュール20aと第1の照射モジュール60aとの間と、光学的に第2の光源モジュール20bと第2の照射モジュール60bとの間とに介在している。また照射モジュール60a,60bは、光源モジュール20a,20bと光学的に接続している。第1の照射モジュール60aと第2の照射モジュール60bとの一方が、第3の平面に配設される。これにより本実施形態では、照射モジュール60a,60bの種類に関わらず、接続する面は同一平面に位置するので、組立の手間を省くことができ、正確且つ簡単に組み立てられることができ、目的に応じた様々な照明光を出射できる。
【0073】
例えば、第1の光源モジュール20aと第2の光源モジュール20bとが中継アダプタ100に予め接続され、中継アダプタ100に第1の照射モジュール60aが接続した場合、第1の光源モジュール20aが動作することで、照射対象物に太陽光に近い光を照射できる。また、中継アダプタ100に第2の照射モジュール60bが接続した場合、第2の光源モジュール20bが動作することで、照射対象物により明るい光を照射することができる。
【0074】
いずれの場合であっても、中継アダプタ100に接続した照射モジュールの種類に応じて、機能と特性とに応じた照明光を出射でき、ユーザの負担を軽減できる。
【0075】
また本実施形態では、第1の光源21aにおいて、ランプ光の発光領域とLED光の発光領域とは比較的大きく、ランプ光の光学特性とLED光の光学特性とは近似している。このため、第1の光源21aがLED光を出射する場合であっても、導光部材109aにバンドルファイバを用いることで導光できる。なお、第1の光源モジュール20aとして、ランプ光を出射する光源とLED光を出射する光源とがそれぞれ用意され、交換可能としても良い。また、LED光の出射スペクトルが異なる光源がそれぞれ用意され、交換可能としても良い。
【0076】
また本実施形態では、第1の光変換ユニット75aは、ランプ光とLED光とにおいて、それぞれのピーク波長とスペクトル形状とをほとんど変化させずに、それぞれの放射角のみを変換し照明対象物を照射する。よって本実施形態では、ランプ光とLED光とに対し、第1の光変換ユニット75aも共有できる。
【0077】
本実施形態では、例えば第2の光源モジュール20bと第2の照射モジュール60bとの組み合わせにおいて、第2の光変換ユニット75bの動作は、レーザ光の波長に応じて異なる。
例えば第2の光変換ユニット75bにおいて、前記したYAG:Ce蛍光体粉末を有するスペクトル変換部材は、青色のレーザ光を吸収し黄色蛍光に変換する。このとき、スペクトル変換部材は、青紫色のレーザ光や、緑色より長波長のレーザ光を吸収せず、変換しない。
【0078】
ただし、本実施形態のスペクトル変換部材は、レーザ光の波長に関わらず、レーザ光の放射角を変換する放射角変換部材としても機能する。よって、スペクトル変換部材は、青色のレーザ光を波長変換し、照明光の放射角を変換した状態で白色の照明光を出射する。またスペクトル変換部材は、青紫色のレーザ光や、緑色より長波長のレーザ光を、放射角を変換した状態で出射する。
【0079】
以上のように、中継アダプタ100を経由することで、複数種類の照射モジュールを交換可能に接続し動作させることが可能となり、目的に応じた様々な照明光を射出することが可能となる。
【0080】
なお、本実施形態では、第1の光変換ユニット75aは放射角変換部材(配光変換部材の一種)を有し、第2の光変換ユニット75bはスペクトル変換部材を有しているが、これに限定する必要は無い。一例を以下に記載する。もちろん、以下に記載した事項が組み合わせわれて使用されても良いし、単独で使用されても良い。
【0081】
A:例えば、第1の光変換ユニット75aは、凹レンズと凸レンズとホログラムレンズと回折格子との少なくとも一方を有していてもよい。凹レンズと、凸レンズと、凹レンズと凸レンズとの組み合わせとは、照明光の放射角を変換する放射角変換部材として機能する。ホログラムレンズと回折格子とは、放射角変換部材、または照明光の放射方向を変換する放射変換部材として機能する。
【0082】
B:例えば、第1の光変換ユニット75aにおいて、放射変換部材は、粒子が内部に分散されている樹脂やガラスによって形成されていてもよい。この粒子は、高屈折率と高反射率とを有する例えばアルミナなどである。または例えば、放射変換部材は、屈折率が互いに異なる複数の透明な部材によって形成されていてもよい。または例えば、放射変換部材は、スリガラス等の散乱板や、表面に微小な凹凸が配設されている拡散板によって形成されていてもよい。
【0083】
C:第2の光変換ユニット75bにおいて、スペクトル変換部材は、光半導体材料とSHG(2次高調波)材料とエレクトロルミネッセンス材料との少なくも1つを有していてもよい。
【0084】
D,E:第2の光変換ユニット75bは、光源光の一部が透過し、光源光の他部が遮光される部材によって形成されていても良い。
D:この部材は、例えば光学フィルタである。この光学フィルタは、例えば、波長カットフィルタと色素フィルタと光共振器(エタロン)との少なくも1つを示す。
E:この部材は、例えば光透過変調部材である。光透過変調部材は、例えば、光スイッチとエレクトロクロミックと液晶デバイスとの少なくとも1つを示す。
【0085】
例えば、第2の光源21bの安全性とスペックル除去とに対しては、Bが好適である。また、第1の光源21aにおいて、ランプ光とLED光との放射角が調整される場合には、AとBとの少なくとも一方を用いることが可能である。
【0086】
[第1の変形例]
次に
図2Aを参照して、本実施形態の第1の変形例について説明する。
図2Aに示すように、光源システム10は、第1の照射モジュール60aと第2の照射モジュール60bとが組み合わされることで形成される第3の照射モジュール60cを有している。
【0087】
このため、第3の照射モジュール60cは、第1の光源光と第2の光源光との少なくとも一方を受光することで機能する。
【0088】
第3の照射モジュール60cは、中継アダプタ100と光学的及び機械的に固定する第3の固定ユニット61cと、第1の固定ユニット61aと接続し、第1の光源光と第2の光源光との少なくとも一方を導光する第3の導光ユニット69cと、第3の導光ユニット69cの端部に配設され、第3の導光ユニット69cによって導光された第1の光源光と第2の光源光との少なくとも一方を照明光に変換して出射する第3の光変換ユニット75cとを有している。
【0089】
[第3の固定ユニット61c]
第3の固定ユニット61cは、略直方体形状を有している。第3の固定ユニット61cは、入射端部63aと、入射端部63bと、固定部65aと、固定部67bとを有している。
【0090】
[第3の導光ユニット69c]
第3の導光ユニット69cは、第1の導光部材71aと、第2の導光部材71bと、第1の導光部材71aと第2の導光部材71bとを覆う外皮73とを有している。
【0091】
第1の導光部材71aと第2の導光部材71bとは、互いに平行且つ直線状に配設されている。
【0092】
[第3の光変換ユニット75c]
第3の光変換ユニット75cは、第1の光変換ユニット75aと第2の光変換ユニット75bとを有している。第1の光変換ユニット75aは、第1の導光部材71aのみと光学的に接続している。第2の光変換ユニット75bは、第2の導光部材71bのみと光学的に接続している。第1の光変換ユニット75aと第2の光変換ユニット75bとは、光学的に互いに独立しており、互いに離れて配設されている。第1の光変換ユニット75aと第2の光変換ユニット75bとは、導光ユニットの軸方向に対して直交する平面において、同一平面上に配設されている。
【0093】
第1の光源光(ランプ光やLED光)は、第2の光源光(青色のレーザ光)と同様の光学特性を有している。つまり第1の光源光は、第2の光変換ユニット75bのスペクトル変換部材によって吸収され、スペクトル変換部材によって黄色蛍光に変換する青色成分を有している。このため、第2の光変換ユニット75bが第1の導光部材71aと光学的に接続していると、第1の光源光が第2の光変換ユニット75bを照射した場合であっても、黄色蛍光が含まれた照明光が照射されてしまう。これを避けるために、第2の光変換ユニット75bは、第1の導光部材71aに対して光学的に独立している。このように第1の光源光は第2の光変換ユニット75bを照射せず、第2の光源光は第1の光変換ユニット75aを照射しない。
【0094】
本変形例では、第1の光源光を用いる第1の光変換ユニット75aと第2の光源光を用いる第2の光変換ユニット75bとの双方を搭載する第3の照射モジュール60cと、中継アダプタ100とを併用することにより、組立の手間をさらに省くことができる。
【0095】
[第2の変形例]
次に
図2Bと
図2Cとを参照して、本実施形態の第2の変形例について説明する。
本変形例では、
図2Bに示すように、第1の光源モジュール20aは、第1の照射モジュール60aと直接光学的且つ機械的に接続してもよい。この場合、第1の固定ユニット61aは、入射端部63aと固定部65aとのみを有している。固定部65aは、出射端部31aと入射端部63aとが光学的に接続するように、固定部33aに直接嵌合する。
【0096】
また本変形例では、
図2Bに示すように、第2の光源モジュール20bは、第2の照射モジュール60bと直接光学的且つ機械的に接続してもよい。この場合、第2の固定ユニット61bは、入射端部63bと固定部67bとのみを有している。固定部67bは、出射端部31bと入射端部63bとが光学的に接続するように、固定部33bに直接嵌合する。
【0097】
このように固定部65aと固定部33aとの嵌合と、固定部67bと固定部33bとの嵌合とは、個別に実施される。
【0098】
なお
図2Cに示すように、中継アダプタ100が配設される場合、固定部65aは、出射端部113aと入射端部63aとが光学的に接続するように、固定部165に嵌合すればよい。また
図2Cに示すように、固定部67bは、出射端部113bと入射端部63bとが光学的に接続するように、固定部167に嵌合すればよい。
【0099】
このように固定部65aと固定部165との嵌合(機械的な接続)と、固定部67bと固定部167との嵌合(機械的な接続)とは、単独で実施される。
【0100】
本変形例では、光源モジュールに直接接続し動作可能な照射モジュールにおいて、この照射モジュールが中継アダプタ100を介して光源モジュールと接続することで、複数種類の照射モジュールを中継アダプタ100の同一面で接続可能となり、組立を簡素にできる。
【0101】
[第2の実施形態]
図3Aと
図3Bとを参照して、第2の実施形態について説明する。本実施形態では、以下に、第1の実施形態の構成とは異なる構成のみ説明する。
[構成]
図3Aに示すように、第1の接続機構は、固定部33aと固定部133aとの接続状態を検出する検出部35aをさらに有している。検出部35aは、固定部33aに配設されている1対の電極37aと、固定部133aに配設されている1対の電極39aと、電極37aと電気的に接続している接続判定部41aとを有している。
【0102】
固定部33aと固定部133aとが接続する際に、電極37aと電極39aとは電気的に接続する。接続判定部41aは、電極37aと電極39aとにおける導通を判定する。接続判定部41aは、この判定結果を基に、固定部33aと固定部133aとの接続状態、つまり出射端部31aと入射端部111aとの光学的な接続状態を判定する。接続判定部41aは、図示しない光源駆動ユニットと接続しており、接続判定部41aの判定結果を光源駆動ユニットに送信する。
【0103】
固定部33aと固定部133aとが接続している旨を判定結果が示す場合、光源駆動ユニットは第1の光源モジュール20aを駆動させる。固定部33aと固定部133aとが接続していない旨を判定結果が示す場合、光源駆動ユニットは第1の光源モジュール20aを停止させる。
【0104】
第2の接続機構は、固定部33bと固定部133bとの接続状態を検出する検出部35bをさらに有している。検出部35bは、固定部33bに配設されている1対の電極37bと、固定部133bに配設されている1対の電極39bと、電極37bと電気的に接続している接続判定部41bとを有している。
【0105】
固定部33bと固定部133bとが接続する際に、電極37bと電極39bとは電気的に接続する。接続判定部41bは、電極37bと電極39bとにおける導通を判定する。接続判定部41bは、この判定結果を基に、固定部33bと固定部133bとの接続状態、つまり出射端部31bと入射端部111bとの光学的な接続状態を判定する。接続判定部41bは、図示しない光源駆動ユニットと接続しており、接続判定部41bの判定結果を光源駆動ユニットに送信する。
【0106】
固定部33bと固定部133bとが接続している旨を判定結果が示す場合、光源駆動ユニットは第2の光源モジュール20bを駆動させる。固定部33bと固定部133bとが接続していない旨を判定結果が示す場合、光源駆動ユニットは第2の光源モジュール20bを停止させる。
【0107】
第3の接続機構は、固定部165と固定部65aとの接続状態と、固定部167と固定部67bとの接続状態とを検出する検出部85をさらに有している。検出部85は、固定部165に配設されている1対の電極85aと、固定部167に配設されている1対の電極85bと、固定部65aに配設される1対の電極85cと、固定部67bに配設されている1対の電極85dとを有している。
電極85cは、電極85aと第1の導光部材71aとに対応するように配設されている。つまり電極85cは、第1の光源モジュール20aのために配設されている。
電極85dは、電極85cと第2の導光部材71bとに対応するように配設されている。つまり電極85dは、第2の光源モジュール20bのために配設されている。
【0108】
電極85aは、電極39aと電気的に接続している。固定部165と固定部65aとが接続する際に、電極85aと電極85cとは電気的に接続する。
【0109】
電極85bは、電極39bと電気的に接続している。固定部167と固定部67bとが接続する際に、電極85bと電極85dとは電気的に接続する。
【0110】
これにより検出部85は、固定部165と固定部65aの接続検出結果を検出部35aに伝達し、固定部167と固定部67bの接続検出結果を検出部35bに伝達する。
つまり検出部35aが固定部33aと固定部133aとの接続を検出し、且つ検出部85が固定部165と固定部65aとの接続を検出した際に、検出部85は、検出部85の検出結果を、検出部35aに伝達する。また検出部35bが固定部33bと固定部133bとの接続を検出し、且つ検出部85が固定部167と固定部67bとの接続とを検出した際に、検出部85は、検出部85の検出結果を、検出部35bに伝達する。
【0111】
なお
図3Bに示すように、電極37aは、例えば開閉式となっており、固定部165と固定部65を接続した際に電極39aと接触するように構成されている。この点は、電極37bと電極39b,電極85aと電極85c,電極85bと電極85dとについても同様である。
【0112】
[作用1]
第1の光源モジュール20aが中継アダプタ100に接続し、第1の照射モジュール60aが中継アダプタ100に接続する。これにより固定部33aと固定部133aとが接続し、固定部165と固定部65aとが接続する。そして電極37aと電極39aとが接続し、電極85aと電極85cとが接続する。
【0113】
接続判定部41aは、電極37aと電極39aとにおける導通と、電極85aと電極85cとにおける導通とを判定する。なお接続判定部41aは、電極85aと電極85cとにおける導通を、電極37aと電極39aとを介して判定する。そして接続判定部41aは、固定部33aと固定部133aとが接続していることと、固定部165と固定部65aとが接続していることとを判定する。光源駆動ユニットは、第1の光源モジュール20aを駆動させる。これにより、第1の光源モジュール20aは、検出部35aの検出結果と、検出部85の検出結果とを基に、第1の光源21aを制御する。そして第1の照射モジュール60aは、検出部35aの検出結果と、検出部85の検出結果とを基に、制御される。そして、第1の光源21aは、第1の光源光を出射する。
【0114】
第1の照射モジュール60aが中継アダプタ100から外れると、接続判定部41aは、電極85aと電極85cとにおける導通とを判定し、固定部165と固定部65aとが外れていることとを判定する。光源駆動ユニットは、第1の光源モジュール20aを停止させる。
【0115】
なお作用1において、第2の光源モジュール20bが中継アダプタ100と接続し、固定部33bが固定部133bと接続し、電極37bが電極39bと接続し、固定部167が第1の照射モジュール60aの固定部67aと接続したとする。この場合、第1の照射モジュール60aは電極85dを有しておらず、電極85bは電極85dと接続しない。
このため、接続判定部41bは、電極85bと電極85dとにおける非導通を判定する。これにより、第2の光源モジュール20bは停止したままとなり、第2の光源21bは第2の光源光を出射しない。
【0116】
このように作用1では、第1の導光部材71aに対応する電極85cが配設されているため、第1の導光部材71aに対応する第1の光源モジュール20aのみが起動され、第1の導光部材71aに対応しない第2の光源モジュール20bは停止したままとなる。よって、第1の光源21aが第1の光源光を出射し、第2の光源21bは第2の光源光を出射しない。
【0117】
[作用2]
第2の光源モジュール20bが中継アダプタ100に接続し、第2の照射モジュール60bが中継アダプタ100に接続する。これにより固定部33bと固定部133bとが接続し、固定部167と固定部67bとが接続する。そして電極37bと電極39bとが接続し、電極85bと電極85dとが接続する。
【0118】
接続判定部41bは、電極37bと電極39bとにおける導通と、電極85bと電極85dとにおける導通とを判定する。なお接続判定部41bは、電極85bと電極85dとにおける導通を、電極37bと電極39bとを介して判定する。これにより、接続判定部41bは、固定部33bと固定部133bとが接続していることと、固定部167と固定部67bとが接続していることとを判定する。光源駆動ユニットは、第2の光源モジュール20bを駆動させる。これにより第2の光源モジュール20bは、検出部35bの検出結果と、検出部85の検出結果とを基に、第2の光源21bを制御する。そして第2の照射モジュール60bは、検出部35bの検出結果と、検出部85の検出結果とを基に、制御される。そして、第2の光源21bは、第2の光源光を出射する。
【0119】
第2の照射モジュール60bが中継アダプタ100から外れると、接続判定部41bは、電極85bと電極85dとにおける導通とを判定し、固定部167と固定部67bとが外れていることとを判定する。光源駆動ユニットは、第2の光源モジュール20bを停止させる。
【0120】
なお作用2において、第1の光源モジュール20aが中継アダプタ100と接続し、固定部33aが固定部133aと接続し、電極37aが電極39aと接続し、固定部165が第2の照射モジュール60bの固定部65bと接続したとする。この場合、第2の照射モジュール60bは電極85cを有しておらず、電極85aは電極85cと接続しない。
このため、接続判定部41aは、電極85bと電極85cとにおける非導通を判定する。これにより、第1の光源モジュール20aは停止したままとなり、第1の光源21aは第1の光源光を出射しない。
【0121】
このように作用2では、第2の導光部材71bに対応する電極85dが配設されているため、第2の導光部材71bに対応する第2の光源モジュール20bのみが起動され、第2の導光部材71bに対応しない第1の光源モジュール20aは停止したままとなる。よって、第2の光源21bが第2の光源光を出射し、第1の光源21aは第1の光源光を出射しない。
【0122】
[作用3]
第1の光源モジュール20aと第2の光源モジュール20bとが中継アダプタ100に接続し、第3の照射モジュール60cが中継アダプタ100に接続する。これにより作用1と作用2とが組み合わさることとなり、光源駆動ユニットは、第1の光源モジュール20aと第2の光源モジュール20bとを駆動させる。
【0123】
つまり作用3では、第1の導光部材71aに対応する電極85cが配設され、第2の導光部材71bに対応する電極85dが配設されているため、第1の導光部材71aに対応する第1の光源モジュール20aと、第2の導光部材71bに対応する第2の光源モジュール20bとの両方が起動する。よって、第1の光源21aが第1の光源光を出射し、第2の光源21bが第2の光源光を出射する。
【0124】
第3の照射モジュール60cが中継アダプタ100から外れると、前記と同様に、光源駆動ユニットは、第1の光源モジュール20aと第2の光源モジュール20bとを停止させる。
【0125】
[効果]
本実施形態では、検出部35a,35b,85によって、光源モジュールと照射モジュールとの接続状態を検出できる。よって本実施形態では、光源モジュールを確実に動作でき、不要な光源モジュールを確実に停止でき、不要な光が光源システム10の外部に漏れることを防止でき、光の利用効率を高めることができる。
【0126】
なお本実施形態では、例えば作用1において、第1の光源モジュール20aは、検出部35aの検出結果と検出部85の検出結果とを基に、第1の光源21aが第1の光源光をすぐに出射するように、第1の光源21aを制御する。しかし、これに限定する必要は無い。例えば、第1の光源モジュール20aは、検出部35aの検出結果と検出部85の検出結果とを基に、第1の光源21aが第1の光源光を出射する状態に待機するように、第1の光源21aを制御してもよい。つまり、第1の光源21aは、ユーザの許可に応じて第1の光源光を出射するという駆動できる状態に待機することとなる。この場合は、ユーザは、例えば第1の光源モジュール20aに配設される図示しないスイッチを操作することによって、第1の光源21aの駆動を許可することとなる。
この点については、作用2における第2の光源21bと、作用3における第1の光源21aと第2の光源21bとの少なくとも一方とについても同様である。
【0127】
[第3の実施形態]
本実施形態では、以下に、第1の実施形態の構成とは異なる構成のみ説明する。
図4に示すように、第2の光源モジュール20bは、中継アダプタ100に内蔵されている。これにより本実施形態では、光源システム10を小型にできる。
【0128】
また本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。