特許6024177IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

この発明は、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)などのスイッチング素子とこのスイッチング素子に逆並列に接続される還流ダイオードである例えばショットキーバリアダイオードを有するパワー半導体モジュール

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

図10は、従来のインバータの1相分30の回路図である。ここでは1相分30とは上アームと下アームを直列接続した回路をいう。また、前記特許文献1に示すように、パワー半導体モジュールがSi−IGBT31とSiC−SBD32で構成された例をここでは示す。 一般にSiC−SBD32は結晶欠陥が多いため、大きなチップサイズの場合では良品率が低くなる。したがって一般には小さいサイズ(例えば2mm□など)で構成されることが多い。このときアノードパッドに打つことができるワイヤ本数も少なくなるので、アノードパッドとワイヤとの接合部の発熱も大きくなり、パワーサイクル耐量が低下する懸念がある。それゆえFWDとして機能するSiC−SBD2で発生する損失を小さくして、発熱を抑制する必要がある。 また、回路の配線インダクタンス(浮遊インダクタンスL)が大きい場合、図9に示されるように、スイッチング時にSi−IGBT1には回路のインダクタンス(L)と主電流(コレクタ電流Ic)の減少によりダイナミックアバランシェ電圧Vavdが印加される。この電圧Vavdの印加によりSiC−SBD32が破壊しないように、この電圧VavdでSiC−SBD32がアバランシェに突入しないように、点線で示す静的アバランシェ電圧Vavs2が高いSiC−SBD32を用いる。 しかし、静的アバランシェ電圧Vavs2が高いSiC−SBD32はドリフト層の厚さが厚いため、順電圧降下、通称、オン電圧(VF)が高くなってしまい、FWDとして機能するSiC−SBD32で発生する損失が大きくなる。その結果、パワーサイクル耐量の低下が懸念される。 また、特許文献1〜特許文献4において、大きな静的アバランシェ耐量を有するSiC−SBDを用いて、SiC−SBDの静的アバランシェ電圧をSi−IGBT1のダイナミックアバランシェ電圧より低くする。SiC−SBDの静的アバランシェ電圧を低くすることで、SiC−SBDのドリフト層の厚さを減少させてオン電圧を低下させる。オン電圧を低下させることでSiC−SBDで発生する損失を小さくして、SiC−SBDのパワーサイクル耐量を向上させるということについては記載されていない。 この発明の目的は、前記の課題を解決して、ワイドバンドギャップ基板に形成された還流ダイオードのパワーサイクル耐量を高めることができるパワー半導体モジュールを提供することにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

前記の目的を達成するために、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明によれば、スイッチング素子と、該スイッチング素子と逆並列接続される還流ダイオードを有するパワー半導体モジュールにおいて、前記スイッチング素子がシリコン基板に形成され、前記還流ダイオードがワイドバンドギャップ基板に形成され、使用中の接合温度の全範囲において前記還流ダイオードの静的アバランシェ電圧が前記スイッチング素子のダイナミック・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
この発明によれば、SiC−SBDの静的アバランシェ電圧をSi−IGBTのダイナミックアバランシェ電圧より低くすることで、SiC−SBDのパワーサイクル耐量を向上させることができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】この発明の一実施例に係るパワー半導体モジュール100の回路構成図である。

【図2】SiC−SBDの静的アバランシェ耐量を向上させる方策を説明する図であり、(同図(a))はアバランシェ電流Iavがコーナーに集中する図、同図(b)はアバランシェ電流Iavが活性領域全域に流れる図である。

【図3】Si−IGBT1のダイナミックアバランシェ電圧VavdおよびSiC−SBD2の静的アバランシェ電圧Vavs2と接合温度の関係を示す模式図である。

【図4】静的アバランシェ電圧を説明する模式図である。

【図5】Si−IGBTのダイナミックアバランシェ電圧VavdとSiC−SBDの静的アバランシェ電圧Vavs2を説明する模式図である。

【図6】静的アバランシェ電圧Vavsおよびダイナミックアバランシェ電圧Vavdが温度が高くなると上昇するメカニズムを説明した模式図である。

【図7】単相ブリッジインバータ回路図である。

【図8】図7の単相ブリッジインバータ回路を用いてPWM方式により直流−交流変換を行う時の負荷への出力波形図である。

【図9】IGBT3Aのターンオフ時に発生するダイナミックアバランシェ電圧(クランプ電圧)を説明する模式図である。

【図10】従来のインバータの1相分30の回路図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1 Si−IGBT   1a コレクタ   1b エミッタ   2 SiC−SBD   2a アノード   2b カソード   3 コレクタ端子   4 エミッタ端子   5 ゲート端子   10 基板   11 結晶格子   12 格子振動   13 電子   13a 弾き飛んだ電子   15 チップ   15a 端部   16 耐圧構造   17 コーナー   18 活性領域   100 パワー半導体モジュール   Iav アバランシェ電流   Vavs1、Vavs2 静的アバランシェ電圧   Vavd ダイナミックアバランシェ電圧

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