(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明にかかる脱臭機の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0024】
まず、
図1から
図13は本発明にかかる脱臭機1の一実施形態を示している。
図1は、本発明の一実施形態を示す脱臭機を正面斜め上方から見た斜視図である。この脱臭機1は、
図1に示すように、合成樹脂パネルで成形された直方体状の筺体を有し、この筺体の前面パネル17に設けられた空気吸込口11から導入した空気を、上面に設けられた空気吹出口12から放出する間に、空気の脱臭処理が行われるようになっている。
【0025】
また、脱臭機1の筺体の上面部には、空気吹出口12の側方に位置して脱臭機1を操作する操作パネル19が設けられている。さらに、脱臭機1の筺体の側面側は、側面パネル18で覆われている。
【0026】
図2は、
図1に示す脱臭機の中央部から縦断したX−X線に沿った断面図である。脱臭機1の筺体の内部は、
図2に示すように、空気吸込口11から導入した空気を空気吹出口12まで案内する送風路10が形成され、この送風路10の途中には、送風路10内の空気を空気吸込口11から空気吹出口12に向かって流通させる送風手段としてのシロッコファン13が設けられている。もちろん、この場合の送風手段は、シロッコファン13が好ましいが、これに限定されず、空気を流通させる機能を有するものであればよい。例えば、送風手段にラジアルファンや軸流ファン、もしくはその他の送風手段などを用いてもよい。
【0027】
また、送風路10のシロッコファン13と空気吹出口12との間には、脱臭フィルタを含むフィルタ部としての脱臭ユニット14が配置されている。さらに、脱臭ユニット14の下流側には、オゾンを発生させて空気の殺菌と脱臭を行うオゾナイザ20が配置されている。
【0028】
図3は、
図2に示す脱臭機の中央部から縦断したY−Y線に沿った断面図である。本実施形態にかかる脱臭ユニット14は、
図3に示すように、送風路10の途中に脱臭ユニット14を収容するための凹みが形成された収容部24が設けられ、この収容部24に脱臭ユニット14が挿入配置されている。本実施形態では、脱臭ユニット14を送風路10の途中に設けた収容部24に挿入することで固定したが、必ずしも収容部24を用いる必要はなく、収容部24以外の固定具を用いて固定してもよい。
【0029】
図4は、
図3に示す脱臭ユニット14の詳細断面図であり、
図5は、
図4に示す脱臭ユニット14を正面斜め上方から見た完成斜視図であり、
図6は、
図5に示す脱臭ユニット14の分解斜視図であり、
図7は、
図6に示す放熱板142にヒータ144とヒータ保持部143とを装着した状態を正面斜め上方から見た詳細斜視図であり、
図8は、
図7に示す放熱部の途中を縦断したV−V線に沿った断面図であり、
図9は、
図7に示すヒータ保持部のヒータストッパのZ−Z線に沿った断面図であり、
図10は、PTCヒータの端子部分の一構成例を示す正面斜め上方から見た斜視図であり、
図11は、
図6に示す放熱板にヒータとヒータ保持部とを装着した状態を正面斜め下方から見た詳細斜視図である。脱臭ユニット14は、
図4乃至
図11に示すように、臭気成分を吸着して分解する触媒フィルタ146と、この触媒フィルタ146を加熱して吸着した臭気成分の分解を促進するヒータ144と、ヒータ144からの熱を触媒フィルタ146全体に放熱する放熱板142と、触媒フィルタ146と、ヒータ144および放熱板142の外周を囲って周囲に熱が逃げるのを防ぐ環状断熱材145と、触媒フィルタ146の上方に配置され、触媒フィルタ146を加熱するヒータ144により加熱された空気が立ち昇り、拡散してしまうのを防ぐ板状断熱材147と、板状断熱材147および環状断熱材145の上面側を覆って配置される遮熱板148と、放熱板142および環状断熱材145の下面側を覆って配置される断熱材保持部141とにより構成されている。
【0030】
放熱板142は、
図7に示すように、放射状に延びる複数の放熱部1421を有し、この放熱部1421間に配置される多数の透孔1422によって通気性が確保された金属製のプレートで形成されている。そして、放熱板142は、
図7に示すように、周縁部がプレス加工などにより上方に折曲された環状枠としての側壁1423を有して全体として矩形容器状に形成されている。この放熱板142は、側壁1423で囲まれた中央部にヒータ144が保持されるようになっており、
図6に示すように、その側壁1423で囲まれた内側に触媒フィルタ146が収容される。このとき、触媒フィルタ146は、この放熱板142の側壁1423の内側に設けられた触媒フィルタ146を載置する環状枠としての載置枠1425と、ヒータ144を覆うヒータ保持部143とに当接して配置される。また、側壁1423は、その外側に環状断熱材145が配設される。さらに、放熱板142の周囲の4つの側壁には、
図6に示すように、放熱板142の各辺に沿う方向のほぼ中央部にコ字状に形成されたチャンネル149がそれぞれビス止めされる。このとき、各チャンネル149の両端折曲片は放熱板142に対して外方に向かって配置され、それら両端折曲片を介して断熱材保持部141と遮熱板148とを固定するように構成されている。
【0031】
なお、本実施形態では、被当接部1424から放射状に延びる複数の放熱部1421の最外周部を環状に接続する環状枠として、
図7および
図11に示すように、側壁1423と載置枠1425とを形成した一例を示したが、環状枠はこれに限定されず、放熱部1421の先端部よりも手前を環状枠で接続したり、また放熱部1421の最外周部と途中のそれぞれを環状枠で接続したりすることができる。これにより、隣接する放熱部1421の間の透孔1422と対向する触媒フィルタ146部分を透孔1422の外周から加熱することが可能となる。
【0032】
本実施形態における脱臭機1には、
図6、
図7および
図11に示すように、放熱板142の側壁1423に向かって放射状に延びる複数の放熱部1421と、放熱板142の中央部にヒータ144を当接させて載置する被当接部1424が形成されている。この被当接部1424は、薄い直方体形状のヒータ144の下面部1444を当接させ、ヒータ144から伝達された熱を放熱部1421を介して側壁1423まで伝え、触媒フィルタ146の側面に対して輻射熱により放熱する。また、側壁1423と隣接する載置枠1425も、
図7に示すように、ヒータ144から伝達された熱を放熱部1421を介して載置枠1425まで伝え、触媒フィルタ146の周縁部底面に対して直接接触により伝熱する。さらに、被当接部1424に当接させたヒータ144は、その上面部1443および側面部1445をヒータ保持部143で覆い、ヒータ保持部143の側面から突き出た固定用プレート1431のビス孔1431aを用いて不図示のビスを用いて放熱部1421に固定される。このように、ヒータ144は、被当接部1424とヒータ保持部143とで囲われて放熱板142に固定されるが、内部でヒータ144の位置がずれることがないように、ここではヒータ保持部143の一部を切り欠いてヒータストッパ1432となる爪部を形成し、その爪部を折曲げたときに開口1434が形成され、ヒータ144を係止するヒータストッパ(爪部)1432が形成されている(
図9参照)。そして、ヒータ144を囲う被当接部1424とヒータ保持部143とは、
図7、
図10および
図11に示すように、ヒータ144の端子部1441を覆うように放熱板142の側壁1423の近くまで延在させて、ヒータ144の端子部1441が送風路10内に露出しないようにしている。
【0033】
図7の放熱部1421を幅方向に縦断した断面形状は、
図8に示すように、風上側に凸状となるようにプレス加工されている(ここでは、U字形状)。この断面形状は、送風方向に流れる風が放熱板142の放熱部1421付近を通過する際に、空気抵抗が少なくなる形状としたため、放熱板142を通過する空気の送風抵抗を低減することができる。また、この断面形状は、送風抵抗を低減するだけでなく、プレス加工をしないフラットな板状の断面形状と比較すると、構造上の強度を向上させることができるため、
図7および
図11に示すように、放熱部1421で支える被当接部1424の平面度を向上させることが可能となり、ヒータ保持部143と触媒フィルタ146を確実に接触させることができる。従って、ヒータ144からヒータ保持部143を介して触媒フィルタ146を直接的に効率良く加熱できる。なお、本実施形態の放熱部1421の断面形状は、
図8に示すように、U字形状としているが、必ずしもこの形状に限定されず、空気抵抗が少なく、構造的な強度を向上させる断面形状であれば良い。
【0034】
また、ヒータストッパ1432は、被当接部1424とヒータ保持部143のうち、ここではヒータ保持部143側に形成している。本実施形態にかかる脱臭ユニット14は、
図9に示すように、放熱板の被当接部1424の板厚T
1(ここでは、1mm)よりもヒータ保持部143の板厚T
2(ここでは、0.5mm)の方を薄く構成しているため、ヒータ保持部143の一部を切り欠いて爪部を形成し、その爪部を折曲げてヒータストッパ1432を形成する場合であっても容易に加工が可能となる。また、ヒータ保持部143側の板厚は、薄く構成されているため、ヒータ144からの熱がヒータ保持部143を介してその厚さ方向に触媒フィルタに伝達される熱量を大きくできる。さらに、放熱板の被当接部1424の板厚T
1(放熱板の放熱部1421も同様の板厚T
1からなる)は、ヒータ保持部143の板厚T
2よりも厚く構成されているため、被当接部1424から放射状に延びる放熱部1421を伝達する熱量を大きくできて、放熱部1421を介して触媒フィルタ146をより均一に加熱できる。さらに、被当接部1424から放熱部1421を介して環状枠である側壁1423や載置枠1425まで大きい熱量を伝達させることができるので、側壁1423や載置枠1425を介して触媒フィルタ146をより均一に加熱できる。
【0035】
ヒータストッパ1432を形成する場合は、
図9に示すように、爪部を折曲げると開口1434が形成されるが、爪部の開口1434側にヒータ144を配置して確実に固定することにより、ヒータ144の上面部1443で開口1434を塞ぐことができる。これによりヒータストッパ1432を形成することで開口1434が生じても、ここから空気が流入することがなく、ヒータ144の一側面1446に設けられる端子部1441に塵埃が溜まる恐れがなくなる。
【0036】
触媒フィルタ146は、心材部分に蜂の巣(ハニカム)構造を取り入れて板状に形成した通気性を有するハニカムコアボードであり、ここではアルミ合金で構成され、その表面に、酸化マンガンなどの金属酸化物やプラチナなどの貴金属の触媒を所定の厚さに形成(触媒層)されている。なお、吸着材としては、活性炭や各種セラミックス粉末などをさらに添加することが好ましい。さらには、抗菌剤や防かび剤などが添加されることも好ましい。そして、触媒フィルタ146は、基本的に吸着した臭気成分の分解を加熱により促進できる構造(加熱再生型)であればよく、その他の加熱再生構造を有する触媒フィルタであってもよい。
【0037】
ヒータ144は、ここでは温度が上がるにつれて電気抵抗値が上がる特性を利用して自己の温度を制御するPTCヒータ(Positive Temperature Coefficient:正温度係数)を好適に用いている。このため、ヒータ144にPTCヒータを用いた場合は、これまでヒータ温度を検出していたサーミスタが不要になることから、コストを低減することができる。PTCヒータは、セラミスタ素子をアルミ電極板で上下から挟んで電圧をかけることで発熱するよう構成されている。このため、ヒータ144の端子部1441は、
図9に示すように、上下のアルミ電極板からそれぞれ突き出ており、この端子部1441と電源ケーブル1442とが接続される構造になっている。もちろん、ヒータの種類は、これに限定されるものではなく、シーズヒータやセラミックヒータなど種々のヒータを用いて実施することができる。
【0038】
遮熱板148は、多数の透孔によって通気性が確保された金属製のパンチングプレートで形成されている。また、板状断熱材147は、通気性を保ちつつ断熱効果も併せ持つ不織布などの素材を好適に用いることができる。さらに、環状断熱材145は、発泡メラミンフォームやポリイミドなどの通気性の無い素材を好適に用いることができる。
【0039】
このように構成された脱臭ユニット14は、遮熱板148、板状断熱材147、触媒フィルタ146および放熱板142が通気性を有することから、送風路10を流通する空気の通過が可能となっている。このため、
図3に示すように、シロッコファン13を通過した空気が脱臭ユニット14に導入されると、その空気は
図6に示す脱臭ユニット14を図中下方から上方へと通過する。つまり、脱臭ユニット14に導入された空気は、
図6中の下部の断熱材保持部141から放熱板142の被当接部1424、ヒータ144、放熱部1421、ヒータ保持部143を介して環状断熱材145、触媒フィルタ146、板状断熱材147、および遮熱板148の順に通過することになる。
【0040】
このように組み付けられた脱臭ユニット14は、
図5に示すように、全体として扁平な直方体状となって構成されている。組み付け後の脱臭ユニット14の断面構造は、
図4に示すように、放熱板142の中央部の被当接部1424上にヒータ144が配置され、触媒フィルタ146の中央部にヒータ144がヒータ保持部143を介して接触して伝熱されるとともに、触媒フィルタ146の外周部に放熱板142の放熱部1421、側壁1423が空隙部を介して近接配置されている。このため、触媒フィルタ146は、ヒータ144から直接加熱されるとともに、放熱板142からも空隙部を介して間接的に加熱(輻射熱および放熱板142で加熱された空気を介する伝熱)され、外周側面が環状断熱材145で覆われ、上面が板状断熱材147で覆われているため、小さいヒータ144(PTCヒータ)を中央部に配する構成を採用したとしても触媒フィルタ146全体を十分に加熱することが可能となり、触媒フィルタ146に吸着した臭気成分の分解を効果的に促進することができる。
【0041】
なお、上記した脱臭ユニット14のチャンネル149は、
図6に示すように、放熱板142を介して断熱材保持部141と遮熱板148とを保持するため、断熱材保持部141や遮熱板148への伝熱を極力抑えることができる。また、放熱板142の側壁1423は、通気性の無い環状断熱材144で覆われているため、空気を介して断熱材保持部141へ伝熱することも防止できる。従って、送風路を耐熱性の低い安価な材料で構成することも可能となる。
【0042】
図12は、
図2に示す脱臭機の送風路の一部を構成する第2部材を正面斜め上方から見た斜視図であり、
図13は、
図2に示す脱臭機の送風路の一部を構成する第1部材の収容部に
図5の脱臭ユニット14とシロッコファン13を挿入した斜視図である。本実施形態にかかる脱臭機1によれば、
図2に示す送風路10が
図13に示す第1部材15と
図12に示す第2部材16とに分けて構成され、上記した脱臭ユニット14とシロッコファン13を第1部材15の収容部24に収容後、第2部材16で覆うことで容易に脱臭ユニット14を装着することができる。
【0043】
上記のように構成された脱臭機1は、
図2に示すように、シロッコファン13の回転にともなって前面パネル17の空気吸込口11から導入された空気(矢印A)が、通風孔16aの前面に配置される図示しない集塵フィルタによってゴミや塵が除去された後(矢印B)、シロッコファン13を経由して脱臭ユニット14に送られる。その後、脱臭ユニット14で脱臭処理された空気は、下流側のオゾナイザ20で生成されたオゾンと共に空気吹出口12から放出される(矢印C)。なお、このオゾナイザ20は、本実施形態にかかる脱臭機1を構成する上で必ずしも必要とはしない。
【0044】
また、送風路10内は、上述したようにシロッコファン13や脱臭ユニット14を配置する必要があるため、
図12に示す第1部材15側にシロッコファン13を収容するファンケーシング151と脱臭ユニット14を収容するための収容部24が形成され、脱臭ユニット14を収容した後に、
図12の第2部材16で蓋をして固定することで、送風路10を少ない工数で容易に組み立てることが可能となる。なお、脱臭ユニット14を送風路10内に配置する構造は本構造に限られない。また、
図13に示す第1部材15の送風路10内に設けられたネジボス21は、
図2の前面パネル17に対向配置された反対側の背面パネルをネジ止めするためのものである。
【0045】
以上述べたように、本実施形態にかかる脱臭機1によれば、脱臭ユニット14を構成する放熱板142が、ヒータ144が当接する被当接部1424から放射状に延びる放熱部1421を備えていて、その放熱部1421が触媒フィルタ146に対向配置され、ヒータ144から被当接部1424を介して伝達された熱を触媒フィルタ146に放熱するように構成されているため、PTCヒータのような小さなヒータ144を触媒フィルタ146の中央に配置して加熱を行っても、隣接する放熱部1421の間の開口部(透孔1422)が大きくとれて送風抵抗が小さくできると共に、ヒータ144から伝達される熱が放熱部1421を介して触媒フィルタ146の周辺部まで最短距離で伝わるため、触媒フィルタ146全体を効率良く均一に加熱することができる。
【0046】
また、本実施形態にかかる脱臭機1によれば、放熱板142は、被当接部1424から放射状に延びる複数の放熱部1421に対して環状に接続する環状枠として、周縁部がプレス加工などにより上方に折曲された側壁1423、および、その側壁1423の内側に設けられた触媒フィルタ146を載置する環状枠としての載置枠1425を有して全体として矩形容器状に形成されている。このため、その側壁1423で囲まれた内側に触媒フィルタ146が収容され、放熱部1421からの熱が側壁1423および載置枠1425を介して触媒フィルタ146に放熱されることから、放熱部1421の先端に行くにしたがって放熱部1421同士の間隔が広がることによる、触媒フィルタ146の周辺部における伝熱効率の低下を環状枠(側壁1423および載置枠1425)によって補うことが可能となる。すなわち、透孔1422と対向する触媒フィルタ146部分を透孔1422の外周から加熱できる。
【0047】
また、本実施形態にかかる脱臭機1によれば、放熱板142が触媒フィルタ146の風上側に配置され、放熱部1421が帯状に形成され、帯の幅方向の断面形状が風上側に凸状となるように形成されている。このため、放熱部1421は、この断面形状によって空気抵抗が小さくなり、送風抵抗を低減することができる。また、この放熱部の断面形状を凸状としたことにより、構造的な強度が増し、放熱部1421で支える被当接部1424の平面度を向上させることができるため、ヒータ保持部143と触媒フィルタ146を確実に接触させることができる。従って、ヒータ144からヒータ保持部143を介して触媒フィルタ146を直接的に効率良く加熱できる。
【0048】
また、本実施形態にかかる脱臭機1によれば、フィルタ部としての脱臭ユニット14は、放熱板142と、ヒータ144と、触媒フィルタ146とを、下方側から上方側に向かって順番に配置している。このため、脱臭ユニット14の触媒フィルタ146をヒータ144を使って加熱すると、加熱された空気が上昇して触媒フィルタ146付近で溜まるため、触媒フィルタ146をより均一に加熱することが可能となる。
【0049】
また、本実施形態にかかる脱臭機1によれば、放熱板142の被当接部1424にヒータ144を当接させ、そのヒータ144の当接面(下面部1444)と反対の面(上面部1443)と側面部1445を覆って保持するヒータ保持部143を備えており、ヒータ保持部143は、触媒フィルタ146に対向配置して、ヒータ144から伝達された熱をヒータ保持部143を介して触媒フィルタ146に放熱し、放熱板142の板厚よりもヒータ保持部143の板厚を薄く構成している。このため、被当接部1424から放射状に延びる放熱部1421を伝達する熱量を大きくできて、放熱部1421を介して触媒フィルタ146をより均一に加熱できる。また、ヒータ保持部143は、放熱板142の板厚よりも薄く構成されているため、ヒータ保持部143の厚さ方向へ伝達する熱量を大きくできて、ヒータ保持部143を介して触媒フィルタ146を効率良く加熱できる。
【0050】
なお、本発明の脱臭機は上述した一実施形態を例にとって説明したが、これらの実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種変更が可能である。たとえば、脱臭機に加湿ユニットを設けることで加湿機能を追加したり、あるいは、本実施形態で採用したオゾナイザ20以外にマイナスイオンを生成するイオナイザを追加した脱臭機としても本発明を適用することができる。