特許第6024627号(P6024627)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6024627-コネクタ付電線配列用具 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6024627
(24)【登録日】2016年10月21日
(45)【発行日】2016年11月16日
(54)【発明の名称】コネクタ付電線配列用具
(51)【国際特許分類】
   H01B 13/012 20060101AFI20161107BHJP
【FI】
   H01B13/00 513D
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-182940(P2013-182940)
(22)【出願日】2013年9月4日
(65)【公開番号】特開2015-50141(P2015-50141A)
(43)【公開日】2015年3月16日
【審査請求日】2015年11月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】笠松 敦志
(72)【発明者】
【氏名】山田 悠真
【審査官】 北嶋 賢二
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−045366(JP,A)
【文献】 特開2002−298670(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01B 13/012
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれコネクタ付電線における電線部分の端部を挟持する複数の電線挟持部が一列に並んで形成された棒状の電線保持部材と、
前記電線保持部材を横方向に沿う状態で支持する支持部と、
前記電線保持部材における一部の中間部分の両側の領域各々との間に前記電線保持部材から垂れ下がる前記電線部分が通る隙間を隔てて形成され、前記電線保持部材が位置する高さから下方の空間を前記電線保持部材側の第一空間とその反対側の第二空間とに仕切る複数の仕切部と、を備え
前記仕切部各々は、
前記電線保持部材に対し前記隙間を隔てた位置で前記電線保持部材の長手方向に沿って形成された仕切基部と、
前記仕切基部から前記電線保持部材側の反対側へ曲がって形成され、前記第二空間から前記電線保持部材の前記中間部分へ通じる電線挿入路の側壁を成す挿入路形成部と、を有する、コネクタ付電線配列用具。
【請求項2】
請求項1に記載のコネクタ付電線配列用具であって、
前記仕切部各々の前記挿入路形成部は、前記電線保持部材側からその反対側へ前記電線挿入路の幅が徐々に拡がる方向へ曲がって形成されている、コネクタ付電線配列用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棒状の部材上に複数のコネクタ付電線を配列するために用いられるコネクタ付電線配列用具に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車などの車両に搭載されるワイヤハーネスは、複数のコネクタ付電線を備える場合が多い。コネクタ付電線は、電線と電線の端部に接続されたコネクタとを有する。コネクタ付電線における電線は、通常、端部に端子が接続された端子付電線である。端子付電線の端子がコネクタのキャビティに挿入されることにより、コネクタ付電線が製造される。
【0003】
コネクタ付電線の組立工程において、複数のコネクタ付電線が、複数の単位工程各々において組付けの対象となるものごとにひとまとめにされ、次工程へ移送される。その際、単位工程ごとのコネクタ付電線群は、棒状の電線保持部材上に配列されることによってひとまとめにされる。
【0004】
電線保持部材は、それぞれコネクタ付電線における電線部分の端部を挟持する複数の電線挟持部が一列に並んで形成された棒状の部材である。特許文献1に示される電線保持バーは、電線保持部材の一例である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013−8552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来、コネクタ付電線の組立工程において、コネクタ付電線各々における電線部分の両端部が、横向きに支持された電線保持部材における電線挟持部各々に順次セットされる。これにより、複数のコネクタ付電線は、それらの電線部分の両端部が直線方向に沿って並んだ状態で電線挟持部に保持される。
【0007】
また、電線保持部材に保持されたコネクタ付電線各々の電線部分における両端部の間の中間部は、電線保持部材から垂れ下がった状態となる。また、電線部分の中間部は、電線保持部材の長手方向において広がって垂れ下がる。
【0008】
ところで、作業者が、コネクタ付電線各々の端部を電線挟持部にセットしようとする際に、誤ってコネクタの部分を落としてしまう場合がある。この場合、コネクタの部分が垂れ下がった電線の間を通って落下すると、電線部分が引き上げられてもコネクタが垂れ下がった電線に引っ掛かる。そのため、コネクタ部分の落下に起因するコネクタ付電線の縺れが生じやすい。
【0009】
本発明は、棒状の部材上に複数のコネクタ付電線を配列するために用いられるコネクタ付電線配列用具において、コネクタ部分の落下に起因するコネクタ付電線の縺れを防ぐことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1態様に係るコネクタ付電線配列用具は、以下に示される各構成要素を備える。
(1)第1の構成要素は、それぞれコネクタ付電線における電線部分の端部を挟持する複数の電線挟持部が一列に並んで形成された棒状の電線保持部材である。
(2)第2の構成要素は、上記電線保持部材を横方向に沿う状態で支持する支持部である。
(3)第3の構成要素は、上記電線保持部材における一部の中間部分の両側の領域各々との間に上記電線保持部材から垂れ下がる上記電線部分が通る隙間を隔てて形成された複数の仕切部である。上記仕切部各々は、上記電線保持部材が位置する高さから下方の空間を上記電線保持部材側の第一空間とその反対側の第二空間とに仕切る。
【0011】
また、第1態様に係るコネクタ付電線配列用具は、上記仕切部各々は、仕切基部と挿入路形成部とを有する。上記仕切基部は、上記電線保持部材に対し上記隙間を隔てた位置で上記電線保持部材の長手方向に沿って形成された部分である。上記挿入路形成部は、上記仕切基部から上記電線保持部材側の反対側へ曲がって形成され、上記第二空間から上記電線保持部材の上記中間部分へ通じる電線挿入路の側壁を成す部分である。
【0012】
第2態様に係るコネクタ付電線配列用具は、第1態様に係るコネクタ付電線配列用具の一態様である。第2態様に係るコネクタ付電線配列用具において、上記仕切部各々の上記挿入路形成部は、上記電線保持部材側からその反対側へ上記電線挿入路の幅が徐々に拡がる方向へ曲がって形成されている。
【発明の効果】
【0013】
上記の各態様において、複数の仕切部各々は、電線保持部材における中間部分の両側の領域各々との間に電線保持部材から垂れ下がる電線部分が通る隙間を隔てて形成されている。そのため、コネクタ付電線におけるコネクタの部分から垂れ下がった電線部分を複数の仕切部の間から仕切部と電線保持部材との間の隙間へ挿入することができる。
【0014】
そして、コネクタの部分から垂れ下がった電線部分が仕切部と電線保持部材との間の隙間へ挿入された状態で、電線部分の端部を電線保持部材の電線挟持部にセットすることができる。これにより、電線保持部材に保持されたコネクタ付電線各々の電線部分における両端部の間の中間部は、仕切部よりも電線保持部材側の空間(第一空間)において、電線保持部材から垂れ下がった状態となる。
【0015】
また、仕切部は、電線保持部材が位置する高さから下方の空間を電線保持部材側の第一空間とその反対側の第二空間とに仕切る。従って、作業者が、コネクタ付電線のコネクタ部分を第二空間側において落としてしまっても、コネクタ部分が垂れ下がった電線の間に落下することはない。
【0016】
さらに、仕切部と電線保持部材との間の隙間が、コネクタの通過を許容しない程度に狭ければ、コネクタ付電線のコネクタ部分が仕切部と電線保持部材との間の隙間から下方の第一空間へ落下することを防止できる。
【0017】
従って、上記の各態様によれば、棒状の部材上に複数のコネクタ付電線が配列される際に、コネクタ部分の落下に起因するコネクタ付電線の縺れを防ぐことができる。なお、このことは、電線保持部材上に配列された複数のコネクタ付電線が電線保持部材から取り外される際においても同様である。
【0018】
また、第1態様において、仕切部各々の挿入路形成部が、電線保持部材に沿う仕切基部から電線保持部材側の反対側へ曲がって形成され、第二空間から電線保持部材の中間部分へ通じる電線挿入路の側壁を成している。これにより、電線保持部材に保持されたコネクタ付電線の電線部分が、隣り合う仕切部各々の仕切基部の間から第二空間側へはみ出しにくくなる。
【0019】
また、第2態様において、仕切部各々の挿入路形成部は、電線保持部材側からその反対側へ電線挿入路の幅が徐々に拡がる方向へ曲がって形成されている。これにより、電線挿入路の入口が広くなり、コネクタ付電線の電線部分を電線挿入路から仕切部と電線保持部材との間の隙間へ挿入しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施形態に係るコネクタ付電線配列用具10の斜視図である。
図2】コネクタ付電線配列用具10の平面図である。
図3】コネクタ付電線配列用具10及びそれにセットされるコネクタ付電線の平面図である。
図4】コネクタ付電線がセットされたコネクタ付電線配列用具10の斜視図である。
図5】コネクタ付電線が引っ掛かっているコネクタ付電線配列用具10の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付の図面を参照しながら、実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
【0022】
<コネクタ付電線配列用具の構成>
まず、図1,2を参照しつつ、実施形態に係るコネクタ付電線配列用具10の構成について説明する。コネクタ付電線配列用具10は、棒状の部材上に複数のコネクタ付電線9を配列するために用いられる。
【0023】
コネクタ付電線は、電線91と電線91の端部に接続されたコネクタ92とを有する。電線91は、通常、端部に端子が接続された端子付電線である。コネクタ付電線9において、電線91の端部に接続された端子がコネクタ92のキャビティに挿入されている。以下の説明において、コネクタ付電線9におけるコネクタ92から延び出た電線91の部分の端部、即ち、電線91におけるコネクタ92寄りの部分のことを電線端部910と称する。
【0024】
コネクタ付電線配列用具10は、電線保持バー1、バー支持部2及び複数の仕切部3を備えている。例えば、コネクタ付電線配列用具10は2つの仕切部3を備えている。
【0025】
電線保持バー1は、複数のコネクタ付電線9各々の電線端部910を挟んで保持する棒状の部材である。電線保持バー1は、棒状の基部11と基部11上に一列に並んで形成された複数の電線挟持部12とを有する。電線挟持部12各々は、コネクタ付電線9の電線端部910を挟んで支持する部分である。複数の電線挟持部12は、電線保持バー1の長手方向に沿って配列されている。
【0026】
バー支持部2は、電線保持バー1を横方向に沿う状態で支持する部分である。例えば、バー支持部2は、電線保持バー1を水平向に沿う状態で支持する。ここで、横方向という用語は、水平方向の他、水平方向に対して僅かに傾斜した方向も含むことを意味する。
【0027】
バー支持部2は、支柱部21と固定座22とを有している。固定座22は、電線保持バー1の基部11を取り外し可能に保持する部分である。図1,2が示す例では、固定座22は、電線保持バー1の基部11の両端部各々を保持している。
【0028】
支柱部21は、固定座22を予め定められた位置で支持する部分である。図1,2が示す例では、支柱部21は、複数の固定座22各々を同じ高さの位置で支持している。これにより、電線保持バー1が水平に沿う姿勢で支持される。
【0029】
コネクタ付電線9各々は、それら各々のコネクタ92が電線保持バー1からその第一側方へ張り出す姿勢で電線挟持部12各々に留められる。従って、電線保持バー1に保持されたコネクタ付電線9各々の電線91の部分は、電線保持バー1の第二側方へ垂れ下がる。
【0030】
例えば、電線挟持部12は、それぞれ電線端部910が挿入されるスリットが形成された2枚の板状のゴム部材と、それら2枚のゴム部材の縁部を保持する枠部材とを有する。この場合、電線挟持部12は、電線端部910をゴム部材の弾性力によって挟んで支持する。
【0031】
或いは、電線挟持部12が、合成樹脂などからなる可撓性を有する一対の部材を有することも考えられる。この場合、電線挟持部12における一対の部材は、弾性変形により生じる弾性力によって電線91を挟んで留める。また、電線挟持部12が、不図示のバネなどの弾性体によって相互に近接する方向への弾性力が加えられた一対の部材を有することも考えられる。
【0032】
通常、電線保持バー1に保持されたコネクタ付電線9各々は、その両端部各々にコネクタ92が接続されている。そして、複数のコネクタ付電線9各々における両端の電線端部910が、1つの電線保持バー1における電線挟持部12のいずれかに留められる。
【0033】
従って、1本のコネクタ付電線9における両端のコネクタ92各々に隣接する電線端部910各々が、電線保持バー1における離れた2箇所の電線挟持部12各々に支持された場合、電線91の中間部分は、横方向(電線保持バー1の長手方向)において広がって垂れ下がる。
【0034】
仕切部3は、電線保持バー1に保持されたコネクタ付電線9における電線保持バー1から垂れ下がる電線91の中間部分が電線保持バー1から第二側方へ一定の距離を超えてはみ出すことを制限する。
【0035】
仕切部3各々は、仕切板31と仕切板31を予め定められた位置で支持する仕切板支持部32とを有している。例えば、仕切板31は透明な板状の部材である。
【0036】
仕切部3各々の仕切板31は、電線保持バー1における一部の中間部分110の両側の領域各々との間に電線保持バー1から垂れ下がる電線91の部分が通る隙間41を隔てて形成されている。
【0037】
より具体的には、仕切部3各々において、仕切板31は、仕切基部311と仕切基部311に連なった挿入路形成部312とを有する。
【0038】
仕切基部311は、電線保持バー1に対し隙間41を隔てた位置で電線保持バー1の長手方向に沿って形成された部分である。仕切部3各々において、仕切基部311は、電線保持バー1が位置する高さから下方の空間を電線保持バー1側の第一空間51とその反対側の第二空間52とに仕切っている。
【0039】
一方、挿入路形成部312は、仕切基部311から電線保持バー1側の反対側へ曲がって形成された部分である。仕切部3各々の挿入路形成部312は、隣の仕切部3の挿入路形成部312との間に電線保持バー1の中間部分110へ通じる電線挿入路42を形成している。
【0040】
即ち、仕切部3各々の挿入路形成部312は、第二空間52から電線保持バー1の中間部分110へ通じる電線挿入路42の側壁を成している。
【0041】
図1〜4が示す例では、仕切部3各々の挿入路形成部312は、電線保持バー1側からその反対側へ電線挿入路42の幅が徐々に拡がる方向へ曲がって形成されている。
【0042】
<作用及び効果>
次に、図3〜5を参照しつつ、コネクタ付電線配列用具10が用いられることによる作用及び効果について説明する。図3は、コネクタ付電線配列用具10及びそれにセットされるコネクタ付電線9の平面図である。図4は、コネクタ付電線9がセットされたコネクタ付電線配列用具10の斜視図である。図5は、コネクタ付電線9が引っ掛かっているコネクタ付電線配列用具10の断面図である。
【0043】
図3が示すように、コネクタ付電線9の端部は、それを摘んだ作業者によって仕切部3に対して第二空間52側の位置から電線保持バー1の電線挟持部12の位置へ移される。その際、コネクタ92から垂れ下がった電線91の部分が、隣り合う仕切部3の間の電線挿入路42から仕切基部311と電線保持バー1との間の隙間41へ挿入されるにして、コネクタ付電線9の位置が移される。
【0044】
そして、コネクタ92から垂れ下がった電線91の部分が仕切基部311と電線保持バー1との間の隙間41へ挿入された状態で、電線端部910が、電線保持バー1の電線挟持部12にセットされる。これにより、電線保持バー1に保持されたコネクタ付電線9各々の電線91における両端部の間の中間部は、仕切基部311よりも電線保持バー1側の第一空間51において、電線保持バー1から垂れ下がった状態となる。図4はその状態を示している。
【0045】
前述したように、仕切基部311は、電線保持バー1が位置する高さから下方の空間を電線保持バー1側の第一空間51とその反対側の第二空間52とに仕切っている。従って、作業者が、コネクタ付電線9のコネクタ92部分を第二空間52側において落としてしまっても、コネクタ92が垂れ下がった電線91の間に落下することはない。
【0046】
また、仕切基部311と電線保持バー1との間の隙間41は、コネクタ92の通過を許容しない程度に狭く形成されている。そのため、作業者が、コネクタ付電線9の電線端部910を電線挟持部12にセットする直前にコネクタ92を落としてしまった場合でも、図5が示すように、コネクタ92が、電線保持バー1の基部11及び仕切基部311の上端部に引っ掛かる。
【0047】
即ち、コネクタ付電線配列用具10は、コネクタ付電線9のコネクタ92が仕切部3と電線保持バー1との間の隙間41から下方の第一空間51へ落下することも防止する構造も備えている。
【0048】
従って、コネクタ付電線配列用具10が採用されれば、電線保持バー1上に複数のコネクタ付電線9が配列される際に、コネクタ92の落下に起因するコネクタ付電線9の縺れを防ぐことができる。なお、このことは、電線保持バー1上に配列された複数のコネクタ付電線9が電線保持バー1から取り外される際においても同様である。
【0049】
また、コネクタ付電線配列用具10において、仕切部3各々の挿入路形成部312が、第二空間52から電線保持バー1の中間部分110へ通じる電線挿入路42の側壁を成している。これにより、電線保持バー1に保持されたコネクタ付電線9の電線91の部分が、隣り合う仕切部3各々の仕切基部311の間から第二空間52側へはみ出しにくくなる。
【0050】
さらに、コネクタ付電線配列用具10において、仕切部3各々の挿入路形成部312は、電線保持バー1側からその反対側へ電線挿入路42の幅が徐々に拡がる方向へ曲がって形成されている。これにより、電線挿入路42の入口が広くなり、コネクタ付電線9の電線91の部分を電線挿入路42から仕切基部311と電線保持バー1との間の隙間41へ挿入しやすい。
【0051】
<応用例>
コネクタ付電線配列用具10において、バー支持部2が、当該バー支持部2を次の工程の位置へ順次移動させる移送機構に支持されていることも考えられる。この場合、移送機構は、バー支持部2を予め定められた位置へ移動させることにより、バー支持部2に支持された電線保持バー1を仕切基部311に対して予め定められた隙間41を隔てた位置に位置決めする。
【0052】
また、仕切部3における第一空間51と第二空間52とを仕切る部分は、板状であるとは限らない。例えば、仕切部3における第一空間51と第二空間52とを仕切る部分が、網状の部材又は格子状の部材などであることも考えられる。
【0053】
なお、本発明に係るコネクタ付電線配列用具は、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された実施形態及び応用例を自由に組み合わせること、或いは実施形態及び応用例を適宜、変形する又は一部を省略することによって構成されることも可能である。
【符号の説明】
【0054】
10 コネクタ付電線配列用具
1 電線保持バー(電線保持部材)
11 電線保持バーの基部
110 電線保持バーの中間部分
12 電線挟持部
2 バー支持部
21 支柱部
22 固定座
3 仕切部
31 仕切板
311 仕切基部
312 挿入路形成部
32 仕切板支持部
41 隙間
42 電線挿入路
51 第一空間
52 第二空間
9 コネクタ付電線
91 電線
910 電線端部
92 コネクタ
図1
図2
図3
図4
図5