特許6024685IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

発光素子の発光を一部波長変換してもとの光と混色することにより、異なる色の発光を可能とする発光装置

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

図9(a)及び(b)に示した発光装置によれば、発光ダイオードチップ78の裏面に蛍光体チップ74が固着されているため、発光ダイオードチップ78の裏面をカソードリードのカップ部90aに直接接着する構造に比べて光出力が増大する。これは次の理由による。発光ダイオードチップ78の裏面をカソードリードのカップ部90aに銀ペースト等で直接接着した場合、発光ダイオードチップ78の裏面から出射する光は銀ペーストで反射することになるが、銀ペーストは反射率が高くなく、また反射した光の多くは発光ダイオードチップ78の内部に戻って吸収されてしまうため、光出力が低下してしまう。発光ダイオードチップ78の裏面に蛍光体チップ74を接着することにより、発光ダイオードチップ78の裏面から出射した光が発光ダイオードチップ78の内部に戻る割合が減少し、蛍光体チップ74を通じて効率よく外部に取り出されるため、光出力が向上する。また、保護接着剤96に分散された光散乱剤94の効果により、発光ダイオードチップ78と蛍光体チップ74の発光が混色され、色むらが抑制される。 しかし、このような従来の発光装置では、色むらと発光出力の両方を十分に満足する発光装置を得ることが困難という問題があった。即ち、図9(a)及び(b)に示したような発光装置では、発光ダイオードチップ78の下方にのみ波長変換用の蛍光体層82が存在するため、発光ダイオードチップ78の発光の下面から出射する光は蛍光体チップ74の蛍光体層82を通過するが、発光ダイオードチップ78の上面や側面から出射する光は蛍光体層82を通過しない。このため色むらが生じ易い。発光ダイオードチップ78と蛍光体チップ74の発光を混色して色むらを十分抑制するためには、発光ダイオードチップ78と蛍光体チップ74の周囲に光散乱剤94を多量に分散させる必要がある。ところが、発光ダイオードチップ78の周囲に光散乱剤94が多量に分散されていると、光散乱剤94によって散乱された光が発光ダイオードチップ78の内部に戻り易くなり、発光ダイオードチップ78の内部で吸収される光の割合が増加してしまう。また、図9(a)及び(b)のような発光装置において、発光ダイオードチップ74の周囲を全て蛍光体層82で覆うことも考えられるが、蛍光体層82中に含まれる蛍光体粒子の散乱によっても発光ダイオードチップ78への戻り光が生じるため、やはり発光ダイオードチップ78の内部で吸収される光が増加してしまう。従って、色むらを改善しようとすると光取り出し効率が低下してしまい、色むらと光取り出し効率を同時に改善することが困難であった。 そこで本件発明は、色むらと光取り出し効率の両方を同時に改善可能な新たな発光装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

目的を達成するために、本件発明の発光装置は、上面が開口した凹部を有する収納器中に、半導体を発光層とする発光素子と、前記発光素子の発光の一部を吸収して異なる波長の光を発光する波長変換部材とを備え、前記発光素子の発光と前記波長変換部材の発光とを混合して前記凹部の開口から出射する発光装置であって、 前記波長変換部材は、第1の波長変換部材と第2の波長変換部材とを有し、 前記収納器の底面上・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本件発明によれば、収納器の底面上に、透光性の支持部材を介して、第1の波長変換部材と、前記発光素子と、第2の波長変換部材とを順次形成したため、発光素子の下方から効率よく光を取り出せる。また、発光素子の下方に無機バインダーと蛍光体から成る第1の波長変換部材を形成し、上方に第2の波長変換部材を設けることで、光取り出し効率を高く維持しながら色むらの発生を抑制することができる。即ち、発光素子の下側に位置する第1の波長変換部材は、無機バインダーと蛍光体とが複合された板状部材とするが、無機バインダーと蛍光体の屈折差は比較的小さいため、第1の波長変換部材を通過する光はあまり散乱されない。このため、図9(a)及び(b)に示したような樹脂と蛍光体粒子から成る蛍光体層82と異なり、第1の波長変換部材内での散乱による発光素子への戻り光は少ない。一方で、板状の第1の波長変換部材の内部で光が横方向に伝播しやすく、第1の波長変換部材の端面で強く発光する傾向にあるため、それによる色むらを生じ易い。そこで凹部の側面のうち、少なくとも第1の波長変換部材の側面から第1の波長変換部材の主面に対して平行に出射した光が照射される部分に散乱面を形成することにより、第1の波長変換部材によって生じる色むらを抑制することができる。第1の波長変換部材や発光素子は、散乱面を形成する凹部側面からは離間して形成されているため、この散乱面による発光素子への戻り光は比較的小さい。本件発明では、これらの効果により光取り出し効率を高く維持しながら色むらが改善された発光装置を提供することができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

知財ポータルサイト IP Force にログインして確認する (無料)

この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】図1は、本件発明の実施の形態1に係る発光装置を示す模式断面図である。

【図2】図2は、図1の発光装置に用いる発光素子の一例を示す模式断面図である。

【図3】図3は、凹部と発光層の関係を示す模式図である。

【図4】図4は、図1に示す発光装置における光の進行方向を示す模式図である。

【図5】図5は、本件発明の実施の形態1に係る発光装置の一例を示す模式的な斜視図である。

【図6】図6は、本件発明の実施の形態1に係る発光装置の一例を示す模式的な上面図である。

【図7】図7は、本件発明の実施の形態2に係る発光装置を示す模式断面図である。

【図8】図8は、本件発明の実施の形態3に係る発光装置を示す模式断面図である。

【図9】図9(a)及び(b)は、従来の発光装置を示す模式断面図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

10 発光装置   12 実装基板   12a、12b 配線   14 側壁   16 パッケージ   16a 凹部   17 粒子   18 散乱面   20 発光素子   24 第1の波長変換部材   26 第2の波長変換部材   28 封止部材   30 波長変換部材   32 支持部材   34 基板   36 n型窒化物半導体層   38 発光層   40 p型窒化物半導体層   42 n側電極   44 p側オーミック電極   46 p側パッド電極   48 保護絶縁膜   50 導電部材   52 はんだ   54 蛍光体粒子   55 蛍光体保持部材   56 蛍光体層   72 発光半導体チップ組立体   74 蛍光体チップ   76 接着剤   78 発光ダイオードチップ   80 基板   82 蛍光体層   84 アノード電極   86 カソード電極   88 アノードリード   90 カソードリード   90a カップ部   92 発光装置   94 光散乱剤   96 保護接着剤

全ての図面はログインすると無料で閲覧できます。ログイン・ユーザー登録

[広告欄]

ログインすれば広告は減ります

ログインすれば広告は減ります