(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ろ過室(12a、12b、・・・)に原液を圧入後、前記ろ板(10)に配設したダイアフラム(11)により圧搾を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフィルタープレスの脱水方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、一対のろ布間に2枚のメッシュ体を配設することで、ろ板間のろ過室は三つに分けられることになる。しかし、分けられたろ過室に無作為に原液供給するのであれば、ろ過面としては両端のろ布しか機能せず、ろ過能力的には従来の一対のろ布を用いた時と変わらない。更には、特許文献1に記載はないが、原液供給路を介して分けられた全てのろ過室がつながっているのであれば、一部のろ過室にのみ原液が集中して供給されることも起こり得る。
また特許文献2では、複数のろ過室に原液を供給する際、ろ板間の奇数番目のろ過室へ原液を供給した後、偶数番目のろ過室へ原液を供給するといった運転方法がなされている。ろ板に面していないろ布でのろ過が可能であるが、複数のろ過室が原液供給路で連通しているため、原液の供給に偏りができ、ケーキの厚みが不ぞろいとなる。また、同様の理由からケーキ含水率の均一化も困難となる。
本発明は、ろ板間に一対のろ布を複数組配設することでろ過室を複数形成し、フィルタープレスの原液供給方法を工夫することで、ろ板間のろ布を固液分離に有効活用し、ろ過能力の向上を図ったフィルタープレス
の脱水方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
複数のろ板を並列してろ板間にろ過室を形成し、ろ過室に複数組の一対のろ布を配設すると共に、それぞれ一対のろ布で
ろ過室を複数のろ過室
に分割するフィルタープレス
の脱水方法において、各ろ過室に原液を同時に圧入し
、ろ布下部に並列して配設した複数のリジェクタでろ板のシール面にろ液を排出する流路を形成し、ろ液をろ板のシール面に形成した排出路から排出して固液分離を行うことで、ろ板間のろ布を有効に活用でき、ろ過面積が増大する。
また、リジェクタを配設することでろ板間に複数のろ過室を形成しても効率よくろ液を排出することが可能となる。
【0007】
前記ろ板を連通する原液供給路をろ過室に配設した一対のろ布の数だけ備えると共に、各原液供給路から分岐した開口がそれぞれ一対のろ布間へ連通することで、各ろ過室に同時に原液を圧入することができ、原液の供給量に偏りがなく、ケーキ厚を均一にすることができる。
【0008】
前記ろ過室に原液を圧入後、前記ろ板に配設したダイアフラムにより圧搾を行うことで、さらなるケーキ含水率の低下が望め、ケーキ厚、含水率の均一化が図れる。
【0009】
前記原液供給路はそれぞれ一対のろ布間に配設された給液板を貫通して形成し、給液板は原液供給路から一対のろ布間を連通する分配口を備えることで、ろ板を連通した原液供給路から複数の一対のろ布間に原液を供給することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るフィルタープレス
の脱水方法は、ろ板間に一対のろ布を2以上の複数組配設することでろ過室を複数形成し、通常両端の2面でろ過するところを、内部のろ布間でもろ過できるようにしたものである。
複数組配設された一対のろ布間に原液を供給することで、ろ板に面していないろ布でもろ過に利用でき、ろ過面が増加する。
ろ板間に形成された複数のろ過室に原液をそれぞれ同時に供給することで、全てのろ過室に偏りなく原液が供給され、ケーキの厚みにばらつきが生じなくなる。
【0012】
ろ過室に原液を圧入した後、ろ板に配設されたダイアフラムで圧搾を行えば、更にケーキ含水率を低下させることができる。また、複数のろ過室が一体的に圧搾されるため、ケーキ厚、含水率の均一化も図れる。さらに、複数のろ室に対して、一つのダイアフラムで圧搾できるため、ろ過室毎にダイアフラムを配設する必要がなくなる。
【0013】
原液の性状によっては、複数形成されたろ過室の内、一つのろ過室のみを利用してろ過を行うこともでき、その他複数のろ過室に順次原液を供給するといった運転方法も可能となる。このように様々な運転方法に対応しているため、原液性状の変動に対して適宜運転方法を変更できる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は本発明に係るフィルタープレスの側面図である。
フィルタープレス1は、フロントフレーム2とリアフレーム3に支架されたガイドレール4上に脱水ユニット5が水平方向に並列に配設されている。脱水ユニット5は、ガイドレール4上を移動自在に支架され、ガイドレール4に沿って例えば電動シリンダーや油圧シリンダーの駆動力により往復移動する開閉装置6で締め付けられる。
【0016】
図2は本発明に係るフィルタープレスの平面図である。
以下、ろ板間に配設する一対のろ布が二組の場合のフィルタープレスに基づいて説明していく。
原液供給ポンプ7は原液供給管8a、8bを介してフィルタープレス1に原液を供給する。原液供給管8a、8bにはそれぞれ弁Va、Vbが配設されている。ろ板間に配設する一対のろ布の数によって原液供給管の数が変動し、例えば一対のろ布をろ板間に三組配設するのであれば、原液供給管も3本となる。
脱水ユニット5には圧搾流体供給管9が連通している。
【0017】
図3は本発明に係るフィルタープレスの脱水ユニットの断面図である。
脱水ユニット5は、凹状に形成されたろ過床を有するろ板10を対向して内部にろ過室12を形成してある。一方のろ板10にはダイアフラム11を設けており、ダイアフラム11は内部に圧力流体を注入することで膨張する。
ろ板10、10間には、4枚のろ布13が配設されている。ろ布13は二組の一対のろ布13a、13bとし、二組の一対のろ布13a、13bは、それぞれ一対のろ布間にろ過室12を形成し、一方の一対のろ布13aはろ過室12aを、他方の一対のろ布13bはろ過室12bを形成する。
一対のろ布13間で形成するろ過室12にのみ原液が供給されるため、ろ板10とろ布13aLとの間、ダイアフラム11とろ布13bRとの間、並びにろ過室12中央の2枚のろ布13aR、13bL間からろ液が排出される。
ろ過室12の上部には、脱水しようとするスラリー等の原液をろ過室12に供給する原液供給路14が設けられている。ダイアフラム11を配設したろ板10には、ろ板10を貫通して、ダイアフラム11に至る圧搾水注入路15が形成されている。圧搾流体供給管9から供給された圧搾流体が圧搾水注入路15を介してダイアフラム11内に注入される。ろ板10の下部には、ろ過床に連通して、ろ布13を介してろ過室12から透過したろ液を外部に排出するろ液排出路16が設けられている。
ろ板間に配設する一対のろ布の数が三組以上となっても同様にろ液を排出することができる。
【0018】
図4はろ板下部の要部断面図である。
ろ板10にはろ液排出路16が設けられている。ろ板10の凹部からろ液排出路16にはろ過床よりろ液を排出する排出路16aが設けられており、ろ板間にはろ過室12中央の2枚のろ布13aR、13bL間より透過する排水をろ液排出路16に排出する排出路16bがある。ろ過室12中央の2枚のろ布13aR、13bLには、それらが当接する面に、半硬質ゴム等のリジェクタ32を固着する。リジェクタ32はろ板10のシール面の一部に挟まり、ろ液が排出路16bへ通過できるだけの隙間を形成する。
【0019】
図5はろ過室中央の2枚のろ布の下部正面図である。
リジェクタ32はろ布13下部に並列して配設しており、ろ板10の排出路16bがリジェクタ32で塞がれない位置に貼着してある。複数のリジェクタ32間は排出路16bでケーキが形成されないように狭い幅としてケーキの流出を防いでいる。リジェクタ32を配設することで排出路16bへの流路がケーキで塞がれることがなく、ろ液を排出しやすくしている。
また、リジェクタ32を配設していなくても、ろ布13の間隙のみで排水は可能である。
【0020】
図6は本発明に係るろ板の正面図である。
本発明では、一つのろ過室12に複数組の一対のろ布13・・・を配設し、一対のろ布13・・・で形成される複数のろ過室12・・・にそれぞれ原液を供給する原液供給路14・・・を別々に設けている。一対のろ布13を二組配設する場合だと、ろ板10上部には2つの供給口17a、17bを開口してあり、ろ板10が並列することで供給口17a、17bが連通し、原液供給路14a、14bが形成される。原液供給路14a、14bは原液供給管8a、8bと接続してある。原液供給路14aは原液をろ過室12aへ供給し、原液供給路14bは原液をろ過室12bへ供給する。
一対のろ布13を三組配設する場合は原液供給路14も3本となるため、ろ板10には供給口17を3つ形成する必要がある。
【0021】
図7は本発明に係るろ板の断面図である。
ろ板10、10間には二組の一対のろ布13a、13bを配設し、ろ布13にはろ板10上部の原液供給路14a、14bと対応する箇所に、それぞれ給液板18a、18bを配設する。
給液板18a、18bは原液供給路14a、14bが連通するように開口を有し、原液供給路14a、14bから原液をろ過室12a、12b内に流入させるため、開口からろ過室12a、12bに向かって分配口19a、19bを備えている。
(a)は
図6のX―X断面図であって、一方の給液板18aは一方の一対のろ布13aL、13aR間に配設してある。(b)は
図6のY―Y断面図であって、他方の給液板18bは他方の一対のろ布13bL、13bR間に配設してある。このように給液板18を構成することで、給液板18aから流入した原液はろ過室12aに供給され、給液板18bから流入した原液はろ過室12bに供給することができる。
一対のろ布13が三組配設する場合も同様に給液板18を配設することで原液を供給することができる。
また、本実施例では両面に凹部を設けたろ板10と、両面にダイアフラム11を設けたろ板10を交互に配設した脱水ユニット5を用いているが、例えば正面に凹部を設け、裏面にダイアフラム11を設けたろ板10を並列した脱水ユニット5としても構わない。
【0022】
図8は本発明に係るフィルタープレスのケーキ剥離装置の概略側面図である。
4枚のろ布13aL、13aR、13bL、13bRに付着するケーキの剥離装置として、
図8のようにろ布13aL、13aR間、ろ布13bL、13bR間に上下走行可能なスクレーパー30を配設する。
図9は本発明に係る他のケーキ剥離装置の概略側面図であって、ろ布13上部にろ布13を加振するための加振装置31を配設してケーキ剥離装置としてもよい。
【0023】
図10は、本発明に係る環状ろ布のケーキ剥離装置の概略側面図である。
(a)は、ろ板10上方とろ板10下方に設けたロール29に環状のろ布13を掛け回し、同じくろ板10、10間にも上方と下方に設けたロール29に環状のろ布13を掛け回し、駆動源によりロール29を回動させることでろ布13を走行させ、ケーキを剥離することができる。
(b)は、ろ板10、10下方に設けたロール29と、給液板18a、18b上方に設けたロール29と、給液板18a、18b間下方に設けたロール29に一枚のろ布13を掛け回し、駆動源によりロール29を回動させることでろ布13を走行させ、ケーキを剥離することができる。ロール29、給液板18は周知の技術で配設される。
【0024】
図11は本発明に係るろ布走行式フィルタープレスのろ板間に吊るす一対のろ布の斜視図である。
ろ布走行式フィルタープレス1では、ろ過室12に一対のろ布13を二組並べて配設している。一対のろ布13の上縁部は合着されており、合着部には上部ろ布芯金20が装着されている。上縁部を合着した一対のろ布13の下縁部にはそれぞれ下部ろ布芯金21が装着されている。
また、ろ布13の上部には、原液供給路14a、14bと連通する二つの開口を有しており、一方の開口には給液板18が設けられている。給液板18は原液を一対のろ布13間に流入させる。
二組の一対のろ布13a、13bの給液板18a、18bは対称的に配設される。一方の一対のろ布13aの給液板18aが設けられていない開口は、他方の一対のろ布13b上部に設けられた給液板18bの開口部に対応している。同様にして、一方の一対のろ布13aの給液板18aの開口は、他方の一対のろ布13bの給液板18bが設けられていない開口に対応している。よって、ろ板10が閉板した際に、これらの開口が連通して原液供給路14a、14bを形成する。
一対のろ布13を三組配設する場合は、ろ布13の開口が3つとなり、それぞれ対応した開口に給液板18を設けることで、それぞれ一対のろ布間に原液を供給することが可能となる。
【0025】
図12は本発明に係るろ布走行式フィルタープレスのケーキ剥離装置の側面図である。
図8、9、10のケーキ剥離機構の他、
図12のように、ろ布13下端をロールに掛け回し、チェーン等でろ布13下端を吊り上げることでろ過面を下方に走行させてケーキを剥離する、ろ布走行式の剥離機構としてもよい。
ろ布走行式に用いるろ布13は、一対のろ布が二組で、計4枚のろ布13aL、13aR、13bL、13bRを用いる。
一対のろ布13a、13bに設けられた給液板18a、18bは一対のろ布間に配設され、給液板18a、18bを通った原液を分配口19a、19bより一対のろ布間に流入しているため、脱水されたケーキは一対のろ布間に形成される。
【0026】
図13は本発明に係るろ布走行式フィルタープレスのろ布走行後のケーキ剥離装置の側面図である。
ろ板上部スプロケット24、ろ板間上部スプロケット28に掛け回した走行チェーン22により、各下部ろ布芯金21が引き上げられるため、ろ布13は下方へ走行した後、ろ板リターンロール26もしくはろ板間リターンロール27を介して、ろ布13下部から順に上方へ走行している。
ケーキ剥離後、ろ板上部スプロケット24、ろ板間上部スプロケット28を逆転させ、ろ布13を元の位置に戻して脱水を開始する。
ろ板間上部スプロケット28、ろ板間リターンロール27は周知の方法で、開閉板するろ板10の中間に位置するように構成している。
【0027】
図14は本発明に係るろ布走行式フィルタープレスのろ板間に吊るしたろ布吊装置の要部側面図である。
二組の一対のろ布13a、13bの上縁部に挿通した上部ろ布芯金20の両端部に一対の駆動チェーン22、22が連結されている。ろ板10の肩部に一対の上部ブラケット23、23が立設されており、上部ブラケット23にろ板上部スプロケット24が軸着されている。ろ板上部スプロケット24には、一方の一対のろ布13aの駆動チェーン22aが巻き掛けられている。また、ろ板
10、10間上部には、ろ板間上部スプロケット28が配設されており、他方の一対のろ布13bの駆動チェーン22bが巻き掛けられている。
【0028】
駆動チェーン22a、22bの一端は、それぞれろ布13a、13bの上縁部に配設した上部ろ布芯金20、20に連結されている。ろ板上部スプロケット24に巻き掛けてろ布13aを吊り下げた駆動チェーン22aの他端は、ろ板10の裏面側に垂下している。ろ板10の両側下端から垂下した下部ブラケット25に一対のろ板リターンロール26が支架されている。ろ布13aL下部が一方のろ板リターンロール26bに掛け回され、ろ布13aLの下部ろ布芯金21と、ろ板10の裏面側に垂下した駆動チェーン22aが係止されている。
【0029】
ろ板
10、10間下方には、一対のろ板間リターンロール27が配設されている。ろ布13aR下部が一方のろ板間リターンロール27aに掛け回され、ろ布13aRの下部ろ布芯金21が、ろ板間上部スプロケット24に掛け回された駆動チェーン22bに連結されている。
ろ布13bL下部が他方のろ板間リターンロール27bに掛け回され、上記駆動チェーン22bに連結されている。
ろ布13bR下部は、隣接するろ板10の他方のろ板リターンロール26aに掛け回され、ろ布13bRの下部ろ布芯金21が隣接するろ板10のろ板上部スプロケット24から裏面側に垂下した駆動チェーン22aと係止されている。
【0030】
ろ布走行中に、それぞれろ布13とろ板10が接触しないよう、ろ板上部スプロケット24、ろ板間上部スプロケット28、ろ板リターンロール26、ろ板間リターンロール27を配設し、必要であれば
図11、12のようにロール29を追加して配設してもよい。
ケーキ排出時には、図示しない駆動源にてろ板上部スプロケット24、ろ板間上部スプロケット28を回動することで、ろ布13を下方へ向かって走行させ、下部ろ布芯金21が駆動チェーン22によって引き上げられる。
剥離性の良いケーキはろ板10の開板と共に落下し排出され、ろ布13aL、13aR、13bL、13bRに付着したケーキは、ろ布13がろ板リターンロール26、ろ板間リターンロール27で鋭角に反転されることで剥離される。
【実施例】
【0031】
フィルタープレスの固液分離は以下のように行われる。ろ板間に配設する一対のろ布が二組であるフィルタープレスの実施例となるが、同様の操作で一対のろ布を三組以上配設しても運転可能である。
【0032】
(閉板工程)
開閉装置6によって、並列して配設しているろ板10
・・・閉板し、締め付け、多数のろ過室12
・・・を形成すると共に、供給口17を連結して原液供給路14を形成する。
【0033】
(圧入工程)
図15は本発明に係る原液圧入時の脱水ユニット断面図である。
原液供給管8a、8bに配設している弁Va、Vbを同時に開くと共に、原液供給ポンプ7を起動する。
原液は原液供給管8a、8bから原液供給路14a、14b、給液板18a、18bを介し、ろ板間10、10に配設されたろ過室12a、12bに同時に圧入される。原液は各ろ過室12内に均等に行き渡り、ろ液はろ板10とろ布13aL間、ろ板10とろ布13bR間、更にはろ布13aRとろ布13bL間に排出される。ろ布13を透過したろ液は、ろ過床に設けられた排出路16a、ろ板間下方に設けられた排出路16bを経て、ろ液排出路16より外部に排出される。
圧入工程は定められた一定時間の間、継続する。ろ過室12a、12b内は固形分が蓄積し、ケーキを形成する。
【0034】
(圧搾工程)
図16は本発明に係る圧搾工程時の脱水ユニットの断面図である。
一定時間汚泥の圧入を行った後、ろ板10のダイアフラム11を拡張させて、ろ過室12内のケーキに圧搾工程を行う。
具体的には、圧搾流体供給装置を起動する。圧搾流体は圧搾流体供給管9および圧搾水注入路15を介して、ろ板10に形成しているダイアフラム11内に圧力流体を供給し、ダイアフラム11を拡張させる。
ケーキは、ダイアフラム11による圧搾により、ろ布13aL、13aR、13bL、13bRで圧搾され、ろ液が排出される。ろ液はろ過床に設けられた排出路16a、ろ板間下方に設けられた排出路16bを経て、ろ液排出路16より機外に排出される。
また、圧入工程の際にろ過室12a、12bで形成されたケーキの含水率が異なる場合、圧搾工程ではろ過室12a、12bを同時に圧搾するため、含水率が均一なケーキを形成することが可能となる。
圧搾工程は定められた一定時間の間継続する。また、長時間圧入などの圧入工程のみで固液分離を行う場合は、圧搾工程を省略してもよいものとする。その際、ろ板10に配設されたダイアフラム11は不要となる。
【0035】
(開板工程)
一定時間、圧搾工程を行った後、圧搾流体供給装置を停止し、ダイアフラム11に供給された圧力流体を排出する。
開閉装置6でろ板10を一定間隔で開板する。開板したろ過室12内のケーキをケーキ剥離装置により下方に排出する。ろ布13に固着しているケーキは含水率が一定であるので、ろ布13からの剥離不良はない。