【文献】
Hongyuan Zhang,11ah Padding,IEEE 802.11-12/0818r0,IEEE,2012年 7月16日,Slides 1-11
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
パディングビットを追加した後であり、前記1または複数のBCCエンコーダにより情報ビットをエンコードする前に、前記パディングされた情報ビット群へテールビットを追加する段階をさらに備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
前記情報ビット群へ1または複数のパディングビットを追加して、前記第1パディングスキームに従って前記パディングされた情報ビット群を生成する段階は、少なくともいくつかの非ゼロのパディングビットを追加する段階を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
前記ネットワークインタフェースはさらに、パディングビットを追加した後であり、前記1または複数のBCCエンコーダにより情報ビットをエンコードする前に、前記パディングされた情報ビット群へテールビットを追加する、請求項6から8のいずれか1項に記載の装置。
前記ネットワークインタフェースは、前記情報ビット群へ1または複数のパディングビットを追加して、前記第1パディングスキームに従って前記パディングされた情報ビット群を生成する場合に、少なくともいくつかの非ゼロのパディングビットを追加する、請求項6から9のいずれか1項に記載の装置。
前記信号フィールドを生成する段階はさらに、前記更新されたOFDMシンボル数が前記初期のOFDMシンボル数よりも大きいか否かを示す第3サブフィールドを含める段階を有する、請求項12に記載の方法。
前記信号フィールドを生成する段階はさらに、前記更新されたOFDMシンボル数が前記初期のOFDMシンボル数よりも大きいか否かを示す第3サブフィールドを含める段階を有する、請求項14に記載の方法。
前記ネットワークインタフェースは、前記更新されたOFDMシンボル数が前記初期のOFDMシンボル数よりも大きいか否かを示す第3サブフィールドをさらに含む前記信号フィールドを生成する、請求項18に記載の装置。
前記ネットワークインタフェースは、前記更新されたOFDMシンボル数が前記初期のOFDMシンボル数よりも大きいか否かを示す第3サブフィールドをさらに含む前記信号フィールドを生成する、請求項20に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に説明する実施形態において、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)のアクセスポイント(AP)などの無線ネットワークデバイスは、1または複数のクライアント局へデータストリームを送信する。APは、少なくとも第1通信プロトコルに従ってクライアント局と動作するよう構成される。第1通信プロトコルは、サブ1GH周波数範囲での処理を規定し、典型的には、比較的低いデータレートでの長距離無線通信を要する用途のために用いられる。第1通信プロトコル(例えば、IEEE 802.11afまたはIEEE 802.11ah)は本明細書において「長距離」通信プロトコルと呼ばれる。いくつかの実施形態において、APは、一般的により高い周波数範囲の処理を規定し、典型的にはより高いデータレートでのより短い距離の通信に用いられる1または複数の他の通信プロトコルに従ってクライアント局と通信するようにも構成される。より高い周波数の通信プロトコル(例えば、IEEE 802.11a、IEEE 802.11n、および/またはIEEE 802.11ac)は本明細書において総じて「短距離」通信プロトコルと呼ばれる。
【0023】
いくつかの実施形態において、長距離通信プロトコルに準拠する物理層(PHY)データユニット(「長距離データユニット」は短距離通信プロトコルに準拠するデータユニット(「短距離データユニット」)と同じかまたは同様であるが、より低いクロックレートを用いて生成される。この目的で、実施形態において、APは短距離の処理に適したクロックレートで動作し、サブ1GHz処理に用いられるクロックを生成するためにダウンクロックが用いられる。その結果、本実施形態において、長距離通信プロトコルに準拠するデータユニット(「長距離データユニット」)は、短距離通信プロトコルに準拠するデータユニット(「短距離データユニット」)の物理層フォーマットを維持するが、より長い期間をかけて送信される。長距離通信プロトコルにより特定されるこの「通常モード」に加えて、いくつかの実施形態において、長距離通信プロトコルは、通常モードに関して特定される最も低いデータレートと比較して低減されたデータレートの「制御モード」も特定する。より低いデータレートに起因して、制御モードはさらに通信距離を延長し、一般的に受信機の感度を向上させる。いくつかの実施形態において、APは、例えば、信号ビーコンまたはアソシエーション手順、および/または送信ビーム形成トレーニング処理において制御モードを利用する。追加的または代替的に、APは、より長い距離の送信が必要とされ、例えば、定期的に少量のデータ(例えば、測定値)を送信するスマートメーターまたはセンサーと長距離通信するなど、より低いデータレートが許容可能である状況において制御モードを利用する。
【0024】
図1は、実施形態に係る、例示的な無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)10のブロック図である。AP14は、ネットワークインタフェース16に結合されたホストプロセッサ15を含む。ネットワークインタフェース16は、媒体アクセス制御(MAC)プロセッシングユニット18、および物理層(PHY)プロセッシングユニット20を含む。PHYプロセッシングユニット20は、複数のトランシーバ21を含み、トランシーバ21は複数のアンテナ24に結合される。3つのトランシーバ21および3つのアンテナ24が
図1に図示されているが、他の実施形態において、AP14は異なる数(例えば、1、2、4、5、その他)のトランシーバ21およびアンテナ24を含み得る。
【0025】
WLAN10は複数のクライアント局25を含む。4つのクライアント局25が
図1に図示されているが、様々なシナリオおよび実施形態において、WLAN10は、異なる数(例えば、1、2、3、5、6、その他)のクライアント局25を含み得る。クライアント局25のうち少なくとも1つ(例えばクライアント局25−1)は、少なくとも長距離通信プロトコルに従って動作するよう構成される。いくつかの実施形態において、クライアント局25のうち少なくとも1つ(例えばクライアント局25−4)は、少なくとも短距離通信プロトコルのうち1または複数に従って動作するよう構成された短距離クライアント局である。
【0026】
クライアント局25−1は、ネットワークインタフェース27に結合されたホストプロセッサ26を含む。ネットワークインタフェース27は、MACプロセッシングユニット28およびPHYプロセッシングユニット29を含む。PHYプロセッシングユニット29は、複数のトランシーバ30を含み、トランシーバ30は複数のアンテナ34に結合される。3つのトランシーバ30および3つのアンテナ34が
図1に図示されているが、他の実施形態において、クライアント局25−1は異なる数(例えば、1、2、4、5、その他)のトランシーバ30およびアンテナ34を含み得る。
【0027】
実施形態において、クライアント局25−2、25−3のうち一方または両方は、クライアント局25−1と同じかまたは同様の構造を有する。実施形態において、クライアント局25−4は、クライアント局25−1と同様の構造を有する。これらの実施形態において、クライアント局25−1と同じかまたは同様の構造を有するクライアント局25は、同じかまたは異なる数のトランシーバおよびアンテナを有する。例えば、実施形態によると、クライアント局25−2は2つのトランシーバおよび2つのアンテナ(図示せず)のみを有する。
【0028】
様々な実施形態において、AP14のPHYプロセッシングユニット20は、長距離通信プロトコルに準拠する、以下に説明されるフォーマットを有するデータユニットを生成するよう構成される。トランシーバ21は、生成されたデータユニットをアンテナ24を介して送信するよう構成される。同様に、トランシーバ21は、アンテナ24を介してデータユニットを受信するよう構成される。様々な実施形態によると、AP14のPHYプロセッシングユニット20は、長距離通信プロトコルに準拠する、以下に説明されるフォーマットを有する受信したデータユニットを処理するよう構成される。
【0029】
様々な実施形態において、クライアントデバイス25−1のPHYプロセッシングユニット29は、長距離通信プロトコルに準拠する、以下に説明されるフォーマットを有するデータユニットを生成するよう構成される。トランシーバ30は、生成されたデータユニットをアンテナ34を介して送信するよう構成される。同様に、トランシーバ30は、アンテナ34を介してデータユニットを受信するよう構成される。様々な実施形態によると、クライアントデバイス25−1のPHYプロセッシングユニット29は、長距離通信プロトコルに準拠する、以下に説明されるフォーマットを有する受信したデータユニットを処理するよう構成される。
【0030】
いくつかの実施形態において、AP14は、デュアルバンド設定で動作するよう構成される。そのような実施形態において、AP14は、短距離処理モードと長距離処理モードとの間で切り替えることが出来る。そのような一実施形態において、短距離モードで動作している場合、AP14は、短距離通信プロトコルのうち1または複数に準拠するデータユニットを送受信する。長距離モードで動作している場合、AP14は、長距離通信プロトコルに準拠するデータユニットを送受信する。同様に、いくつかの実施形態によると、クライアント局25−1は、デュアル周波数帯域処理が可能である。これらの実施形態において、クライアント局25−1は、短距離処理モードと長距離処理モードとの間で切り替えることが出来る。他の実施形態において、AP14および/またはクライアント局25−1は、長距離通信プロトコルにより長距離処理に関して規定された異なる低周波数帯域の間で切り替えることが出来るデュアルバンドデバイスである。さらに他の実施形態において、AP14および/またはクライアント局25−1は、1つの長距離周波数帯域のみで動作するよう構成されたシングルバンドデバイスである。
【0031】
図2は、実施形態に係る、通常モードのデータユニットを生成するための例示的なPHYプロセッシングユニット100の送信部分のブロック図である。
図1を参照すると、一実施形態において、AP14のPHYプロセッシングユニット20およびクライアント局25−1のPHYプロセッシングユニット29はそれぞれ、PHYプロセッシングユニット100と同様であるか、または同じである。実施形態によると、PHYプロセッシングユニット100は、一般的に情報ビットストリームをスクランブルして、1または0の長い列の発生を低減させるスクランブラ102を含む。エンコーダパーサ104はスクランブラ102に結合される。エンコーダパーサ208は情報ビットストリームを、1または複数の前方誤り訂正(FEC)エンコーダ106に対応する1または複数のエンコーダ入力ストリームに逆多重化する。
【0032】
2つのFECエンコーダ106が
図2に示されているが、様々な他の実施形態および/またはシナリオにおいて、異なる数のFECエンコーダが含まれ、および/または、異なる数FECエンコーダが並行して動作する。例えば、一実施形態によると、PHYプロセッシングユニット100は4つのFECエンコーダ106を含み、および、FECエンコーダ106のうち1つ、2つ、3つ、または4つは、特定の変調/符号化スキーム(MCS)、帯域幅、および空間ストリームの数に応じて同時に動作する。各FECエンコーダ106は対応する入力ストリームをエンコードして、対応するエンコードされたストリームを生成する。一実施形態において、各FECエンコーダ106は二進畳み込み符号器(BCC)を含む。他の実施形態において、各FECエンコーダ106はBCCを含み、パンクチャリングブロックがそれに続く。他の実施形態において、各FECエンコーダ106は低密度パリティチェックエンコーダ(LDPCエンコーダ)を含む。
【0033】
ストリームパーサ108は、コンスタレーションポイント/シンボルへの別々のインターリーブおよびマッピングのために、1または複数のエンコードされたストリームを1または複数の空間ストリーム(例えば、
図2に示される例示的なPHYプロセッシングユニット100において4つのストリーム)へパーシングする。一実施形態において、ストリームパーサ108は、以下の数式が満たされるように、IEEE 802.11n通信プロトコルに従って動作する。
【数1】
数式1
ここでsは、N
SS個の空間ストリームのうちそれぞれに関してコンスタレーションポイントの1つの軸に割り当てられた符号化されたビットの数であり、N
BPSCSは、1つのサブキャリア当たりのビット数である。実施形態において、各FECエンコーダ106(BCCまたはLDPC)に関し、s個の符号化されたビットからなる連続するブロックがラウンドロビン方式で異な空間ストリームに割り当てられる。FECエンコーダ106群が2またはそれより多くのBCCエンコーダを含むいくつかの実施形態において、個々のFECエンコーダ106の出力は、各ラウンドロビンサイクルに関して交互するやり方で用いられる。つまり、最初に第1FECエンコーダ106からのS個のビットはN
SS個の空間ストリームへ供給され、第2FECエンコーダ106からのS個のビットはN
SS個の空間ストリームへ供給される、などである。
S=N
SSxs 数式2
【0034】
N
SS個の空間ストリームのうちそれぞれに対応して、インターリーバ110は、空間ストリームのビットをインターリーブして(つまりビットの順番を変更して)、隣接するノイズのあるビットの長い列が受信機においてデコーダに入り込むことを防ぐ。より詳細には、インターリーバ110は隣接する符号化されたビットを、周波数領域または時間領域において隣接しない位置にマッピングする。実施形態において、インターリーバ110はIEEE 802.11n通信プロトコルに従って動作するが(つまり、各データストリームにおいて2つの周波数の並べ替え、および異なるストリームに対して異なるように周期的にビットをシフトする3番目の並べ替えが行われるが)、パラメータN
col、N
row、およびN
rot(つまり、それぞれ、列数、行数、および周波数ローテーションパラメータ)が、長距離の通常モードのデータユニットの帯域幅に基づく適した値である点が異なる。
【0035】
また各空間ストリームに対応して、コンスタレーションマッパ112はビットのインターリーブされた列を、OFDMシンボルの異なるサブキャリア/トーンに対応するコンスタレーションポイントにマッピングする。より詳細には、実施形態において、各空間ストリームに関して、コンスタレーションマッパ112は、log
2(M)の長さの各ビット列を、M個のコンスタレーションポイントのうちの1つにトランスレートする。コンスタレーションマッパ112は、利用されているMCSに応じて異なる数のコンスタレーションポイントを処理する。実施形態において、コンスタレーションマッパ112は、M=2、4、16、64、256および1024を処理する直交振幅変調(QAM)マッパである。他の実施形態において、コンスタレーションマッパ112は、セット{2,4,16,64,256,1024}からの少なくとも2つの値からなるM個の同等な異なるサブセットに対応する異なる変調スキームを処理する。
【0036】
実施形態において、時空間ブロック符号化(STBC)ユニット114は、1または複数の空間ストリームに対応するコンスタレーションポイントを受信し、空間ストリームを複数(N
STS)の時空間ストリームに展開する。いくつかの実施形態において、STBCユニット114は省略される。循環シフトダイバーシチ(CSD)ユニット116は、STBCユニット114に結合される。CSDユニット116は(1より大きい数の時空間ストリームがある場合)時空間ストリームのうち1つを除く全てのへ循環シフトを挿入して、意図しないビーム形成を防ぐ。説明を容易にするべく、CSDユニット116への入力は、STBCユニット114が省略される実施形態においても、時空間ストリームと呼ばれる。
【0037】
空間マッピングユニット120はN
STS個の時空間ストリームをN
TX個の送信チェーンにマッピングする。様々な実施形態において、空間マッピングは、以下のうち1または複数を含む。1)各時空間ストリームからのコンスタレーションポイントが送信チェーンに直接マッピングされるダイレクトマッピング(つまり、1対1のマッピング)。2)全ての時空間ストリームからのコンスタレーションポイントのベクトルが行列乗算を介して拡張されて、送信チェーンへの入力を生成する空間拡張。3)時空間ストリームのうち全てからのコンスタレーションポイントの各ベクトルがステアリングベクトルの行列により乗算されて、送信チェーンへの入力を生成するビーム形成。空間マッピングユニット120の各出力は送信チェーンに対応し、空間マッピングユニット120の各出力は、コンスタレーションポイントからなるブロックを時間領域信号へ変換するIDFT計算ユニット122(例えば、逆高速フーリエ変換(IFFT)計算ユニットにより処理が行われる。IDFTユニット122の出力は、GI挿入/ウィンドイングユニット124へ提供され、GI挿入/ウィンドイングユニット124は、OFDMシンボルへ、実施形態においてOFDMシンボルの円形の拡張であるガードインターバル(GI)部分をプリペンドし、OFDMシンボルのエッジを平滑にして、スペクトルの遅延を増加させる。GI挿入/ウィンドイングユニット124の出力は、アナログ/無線周波数(RF)ユニット126へ提供され、アナログ/無線周波数(RF)ユニット126は、信号を、アナログ信号に変換し、送信のために信号をRF周波数にアップコンバートする。様々な実施形態および/またはシナリオにおいて、信号は、(例えば、ユニット122におけるそれぞれ64、128、256、または512ポイントのIDFTに対応し、IDFTサイズに関わらず一定であるクロックレートを利用する)2MHz、4MHz、8MHz、または16MHzの帯域幅チャネルで送信される。他の実施形態において、他の適したチャネル帯域幅(および/またはIDFTサイズ)が利用される。通常モードに対応する長距離データユニットは、2012年1月6日に提出され発明の名称が「Physical Layer Frame Format for Long Range WLAN」である米国特許出願第13/359,336号により詳細に説明されている。当該特許出願は、本明細書においてその全体が参照により組み込まれる。
【0038】
図3は、実施形態に係る、直交波周波数分割多重(OFDM)変調を介してAP14がクライアント局25−4へ送信するよう構成されている長距離通常モードのOFDMデータユニット300の図である。実施形態において、クライアント局25−4は、データユニット300をAP14へ送信するようにも構成される。データユニット300は、ショートトレーニングフィールド(STF)302、第1ロングトレーニングフィールド(LTF1)304、信号フィールド(SIG)306、およびM個のデータLTF308を有するプリアンブルを含む。ここでMは、多入力多出力(MIMO)チャネル構成でデータユニット300を送信するために用いられる空間ストリームの数に一般的に対応する整数である。実施形態において、ショートトレーニングフィールド302は一般的に、パケット検出、初期同期、および自動ゲイン制御、その他などのために用いられ、複数のロングトレーニングフィールド204は一般的に、チャネル推定および微同期のために用いられる。信号フィールド306は一般的に、例えばデータユニット300を送信するために用いられる変調タイプおよび符号化レートなど、データユニット300の様々な物理層(PHY)パラメータを伝達するために用いられる。いくつかの実施形態において、データユニット300はデータ部分350も含む。実施形態において、データ部分350は、サービスフィールド352、スクランブルされた物理層サービスデータユニット(PSDU)部分354、および必要であればテールおよび/またはパディングビットを含むテールビット/パディングビット部分を含む。いくつかの実施形態において、データユニット300は、
図3に図示されていない追加のフィールドを含む。例えば、データユニット300は追加の信号フィールドを含む。一実施形態において、追加の信号フィールドは例えばLTF308の後であり、データ部分350の前に位置付けられる。
【0039】
実施形態において、通常処理モードに加えて、AP14および/またはクライアント局25は、いくつかの状況において低帯域幅モードで動作するよう構成される。低帯域幅モード通信は一般的に、通常モードの通信よりもロバストであり、より長い距離の通信をサポートする感度ゲインを有する。例えば、通常モードが(例えば2MHz帯域幅信号のために)64ポイントのIDFTを利用して通常モードのデータユニットを生成する、および低帯域幅モードが(例えば、1MHz帯域幅信号のために)32ポイントのIDFTを利用して低帯域幅モードのデータユニットを生成する実施形態において、低帯域幅モードはおよそ3dBの感度ゲインを提供する。いくつかの実施形態において、低帯域幅モードは、データユニットの少なくともいくつかのフィールドにビットの冗長性または反復をもたらして、さらにデータレートを低減させる。例えば、様々な実施形態および/またはシナリオにおいて、低帯域幅モードは、以下に説明される1または複数の反復および符号化スキームに従って、低帯域幅モードのデータユニットのデータ部分および/または信号フィールドに冗長性をもたらす。低帯域幅モードがビットの2回の反復を含む実施形態において、例えば、3dBの感度ゲインが得られ得る。またさらに、いくつかの実施形態において、低帯域幅モードは、通常モードの最も低いデータレートMCSに従って、または通常モードの最も低いデータレートMCSよりも低いMCSに従ってOFDMシンボルを生成することにより、感度を向上させる。例として、実施形態において、通常モードのデータユニットは、MCS0(二相位相偏移(BPSK)変調および1/2の符号化レート)からMCS9(直交振幅変調(QAM)および5/6の符号化レート)などのMCS群から選択される特定のMCSに従って生成される。より上位のMCSは、より高いデータレートに対応する。そのような一実施形態において、低帯域幅モードのデータユニットは、MCS0により規定されるような変調および符号化を用いて生成される。代替的な実施形態において、MCS0は、低帯域幅モードのデータユニットのためのみに確保されており、通常モードのデータユニットのためには用いられ得ない。本開示のいくつかの実施形態において利用される低帯域幅のデータユニットは、2012年2月3日に提出され発明の名称が「Control Mode PHY for WLAN」である米国特許出願第13/366,064号により詳細に説明されている。当該特許出願は、本明細書においてその全体が参照により組み込まれる。いくつかの実施形態において利用される低帯域幅モードのデータユニットも、2012年6月12日に提出され、発明の名称が「Low Bandwidth PHY for WLAN」である米国特許出願第13/494,505号により詳細に説明されている。当該特許出願は、本明細書においてその全体が参照により組み込まれる。
【0040】
図4は、実施形態に係る、長距離低帯域幅モードのOFDMデータユニット400の図である。実施形態において、AP14は、実施形態に従って、直交波周波数分割多重(OFDM)変調を介してクライアント局25−4へ送信を行うよう構成される。同様に、実施形態において、クライアント局25−4は、データユニット400をAP14へ送信するよう構成される。データユニット400は一般的に
図3の通常データユニット300と同様であり、データユニット400が、2×ブロック反復スキームのMCS0を利用するMCS0−Rep2モードフォーマットなど低帯域幅モードフォーマットに従う点が異なる。
図3の通常モードのデータユニット300と同様に、低帯域幅モードのデータユニット400は、ショートトレーニングフィールド(STF)402、第1ロングトレーニングフィールド(LTF1)404、信号フィールド(SIG)406、およびM個のデータLTF408を有するプリアンブルを含む。ここでMは、多入力多出力(MIMO)チャネル構成でデータユニット400を送信するために用いられる空間ストリームの数に一般的に対応する整数である。しかし、ショートトレーニングフィールド402、ロングトレーニングフィールド404および信号フィールド406は、
図3の通常モードのデータユニット300の対応するフィールドよりも長い。いくつかの実施形態において、データユニット400は、サービスフィールド452、PSDU部分454、および必要であればパディング/テールフィールド456に含まれるパディングおよび/またはテールビットを有するデータ部分450も含む。実施形態において、データ部分450はロングトレーニングフィールド408に続く。実施形態において、データ部分450は、MCS0および2×ブロック反復を用いて生成される。いくつかの実施形態において、データユニット400は
図4に図示されていない追加のフィールドを含む。例えば、一実施形態において、データユニット400は、追加の信号フィールドを含む。
【0041】
実施形態によると、長距離通信プロトコル(通常モードまたは低帯域幅モード)に従ってフォーマット化されたデータユニットは、例えば、データユニットのプリアンブルに含まれる信号フィールド内に、データユニットの長さの情報を含む。いくつかの状況において、データユニット長は、データユニットに含まれるデータのバイト数に関してシグナリングされる。他の状況において、データユニット長は、データユニットに含まれるOFDMシンボル数に関してシグナリングされる。OFDMシンボル数のシグナリングは、例えば、データユニット内のビット数またはバイト数が比較的大きい場合に利用され、バイトに関するデータユニットの長さのシグナリングは、例えば、データユニット長を示すために用いることが要求されるビットが多すぎるなどにより実際的でなくなる。利用されるデータユニット長シグナリングのモード(例えば、データユニット長がデータのバイトに関して、またはOFDMシンボルに関してシグナリングされる)を受信機が判断出来るよう、データユニットの信号フィールドは、利用されているデータユニット長シグナリングモードの情報も含む。
【0042】
図5は、実施形態に係る、通常モードの長距離データユニットの例示的な通常モードの信号フィールド500の図である。実施形態において、信号フィールド500は、
図3の信号フィールド306に対応する。他の実施形態において、信号フィールド500は、
図3のデータユニット300とは異なる通常モードのデータユニットに含まれる。同様にいくつかの実施形態において、
図3の信号フィールド306は、信号フィールド500とは異なる。
図5に示されるように、SIGフィールド500は、複数のサブフィールドを含む。複数のサブフィールドは、第1確保済サブフィールド502、時空間ブロック符号化(STBC)サブフィールド504、第2確保済サブフィールド506、帯域幅(BW)サブフィールド508、複数の時空間ストリーム(Nsts)サブフィールド510、部分的関連性識別(PAID)サブフィールド512、分類ガードインターバルサブフィールド514、符号化サブフィールド516、変調/符号化スキーム(MCS)サブフィールド518、スムージングサブフィールド520、アグリゲーションサブフィールド525、長さ/持続時間サブフィールド524、肯定応答(ACK)情報サブフィールド526、第3確保済サブフィールド528、巡回冗長検査(CRC)サブフィールド530、およびテールサブフィールド532を含む。
【0043】
いくつかの実施形態において、信号フィールド500のうちいくつかのサブフィールドは、異なるサブフィールドと入れ替えられ、および/または、信号フィールド500は
図5に図示されない追加のサブフィールドを含む。例えば、いくつかの実施形態において、信号フィールド500は、信号フィールド500を含むデータユニットが、1つのクライアント局25のために意図されたシングルユーザデータユニットであるのか、または複数のクライアント局25のうちそれぞれのために意図された情報を含むマルチユーザデータユニットであるのかを示す、シングルユーザ/マルチユーザ(SU/MU)サブフィールドを含む。他の例として、実施形態において、信号フィールド500は、信号フィールド500を含むデータユニットを生成するのに用いられる空間ストリームマッピング行列が変更されたか否かを示すビーム変更情報ビットを含む。いくつかの実施形態において、信号フィールド500は、
図5に図示されるサブフィールド502のうちいくつかを省略する。例えばいくつかの実施形態において、例えばスムージングが推奨されない、および/または、信号フィールド500を含むデータユニットの送信のために利用されない場合、サブフィールド520が信号フィールド500から省略される。実施形態において、
図3のデータユニット300などの通常モードのデータユニットは、ショートプリアンブルフォーマットまたはロングプリアンブルを含み得、データユニット300の信号フィールド304は、データユニット300に用いられるプリアンブルフォーマットに応じて異なり得る。
【0044】
実施形態において、信号フィールド500の長さ/持続時間サブフィールド524は、信号フィールド500を含むデータユニットのデータ部分の長さまたは持続時間(例えば、
図3のデータ部分350の長さまたは持続時間)を示すために用いられる。いくつかの状況において、長さ/持続時間サブフィールド524は、長さ情報、または、データ部分(例えば、データ部分350)に含まれるバイト数の情報を含む。他の状況において、長さ/持続時間サブフィールド524は、持続時間情報、またはデータ部分(例えば、データ部分350)に含まれるOFDMシンボルの情報を含む。実施形態において、受信デバイスは、サブフィールド524が長さ情報を含んでいる、または持続時間情報を含んでいるものとして解釈されるべきであるかを、信号フィールド500のアグリゲーションサブフィールド522の値に基づいて判断できる。例えば、アグリゲーションサブフィールド522は、1ビットのサブフィールドであり、信号フィールド500を含むデータユニットを送信するデバイスは、長さ/持続時間サブフィールド524が長さ情報を含むことを示すべくアグリゲーションビットを0の値に設定し、長さ/持続時間サブフィールド524が持続時間情報を含むことを示すべくアグリゲーションビットを1の値に設定し、または逆のことも言える。
【0045】
符号化サブフィールド516は、信号フィールド500を含むデータユニットのデータ部分がBCCエンコーダを用いてエンコードされているか、またはLDPCエンコーダを用いてエンコードされているかを示す。例えば、符号化サブフィールド516は1ビットのサブフィールドであり、送信デバイスは、データ部分がBCCエンコードされていることを示すべく符号化ビットを0の値に設定し、データ部分がLDPCエンコードされていることを示すべく符号化ビットを1の値に設定し、または逆のことも言える。他の実施形態において、符号化サブフィールド516は、以下により詳細に説明されるように、データ部分をLDPCエンコードするために追加のOFDMシンボルが用いられているか否かを示す追加のビットを含む。
【0046】
図6は、実施形態に係る低帯域幅モードの長距離データユニットの例示的な低帯域幅モードの信号フィールド600の図である。実施形態において、信号フィールド600は、
図4の信号フィールド406に対応する。他の実施形態において、信号フィールド600は、
図4のデータユニット400とは異なる低帯域幅モードのデータユニットに含まれる。同様にいくつかの実施形態において、
図4の信号フィールド406は、信号フィールド600とは異なる。
図6に示されるように、SIGフィールド600は複数のサブフィールドを含む。複数のサブフィールドは、複数の時空間ストリーム(N
sts)サブフィールド602、ショートガードインターバル(SGI)サブフィールド604、符号化サブフィールド606、時空間ブロック符号化(STBC)サブフィールド、確保済サブフィールド608、変調/符号化(MCS)サブフィールド610、アグリゲーションサブフィールド612、長さ/持続時間サブフィールド614、肯定応答(ACK)情報サブフィールド616、スムージングサブフィールド618、第2確保済サブフィールド620、巡回冗長検査(CRC)サブフィールド622、およびテールサブフィールド624を含む。いくつかの実施形態において、サブフィールド602〜624のうちいくつかは、信号フィールド600から省略され、および/または、
図6に図示されないいくつかの追加のサブフィールドが信号フィールド600に含まれる。
【0047】
実施形態において、信号フィールド600の長さ/持続時間サブフィールド614は、信号フィールド600を含むデータユニットのデータ部分の長さまたは持続時間(例えば、
図4のデータ部分450の長さまたは持続時間)を示すために用いられる。いくつかの状況において、長さ/持続時間サブフィールド614は、長さ情報、またはデータ部分(例えば、データ部分450)に含まれるバイト数の情報を含む。他の状況において、長さ/持続時間サブフィールド614は、持続時間情報、またはデータ部分(例えば、データ部分450)に含まれるOFDMシンボル数の情報を含む。実施形態において、受信デバイスは、サブフィールド614が長さ情報を含んでいる、または持続時間情報を含んでいるものとして解釈されるべきであるかを、信号フィールド600のアグリゲーションサブフィールド612の値に基づいて判断できる。例えば、アグリゲーションサブフィールド612は、1ビットのサブフィールドであり、送信デバイスは、長さ/持続時間サブフィールド614が長さ情報を含むことを示すべくアグリゲーションビットを0の値に設定し、長さ/持続時間サブフィールド614が持続時間情報を含むことを示すべくアグリゲーションビットを1の値に設定し、または逆のことも言える。一般的に低帯域幅のデータユニットの送信に用いられる低いデータレートに起因して、データユニットのデータ部分の持続時間は一般的に、比較的大きく(例えば、データ部分は、比較的大きい数のOFDMトーンを含む)、持続時間情報を長さ/持続時間サブフィールド614に含めることは場合によっては実際的でない。よっていくつかの実施形態において、長さ/持続時間サブフィールド614は長さ情報を含むことに限定される。
【0048】
符号化サブフィールド606は、信号フィールド600を含むデータユニットのデータ部分がBCCエンコーダを用いてエンコードされているか、またはLDPCエンコーダを用いてエンコードされているかを示す。例えば、符号化サブフィールド606は1ビットのサブフィールドであり、送信デバイスは、データ部分がBCCエンコードされていることを示すべく符号化ビットを0の値に設定し、データ部分がLDPCエンコードされていることを示すべく符号化ビットを1の値に設定し、または逆のことも言える。他の実施形態において、符号化サブフィールド606は、以下により詳細に説明されるように、データ部分をLDPCエンコードするために追加のOFDMシンボルが用いられているか否かを示す追加のビットを含む。
【0049】
いくつかの実施形態において、通常モードまたは低帯域幅モードのデータユニットに含まれることになる情報ビット群は、1または複数のパディングビットでパディングされる。パディングは、例えばエンコードされた(および必要であればパディングされた)情報ビット群が、例えば整数であるOFDMシンボル数を確実に完全に満たすように利用される。
図1を参照すると、実施形態において、パディングは、少なくとも部分的に、MACプロセッシングユニット18またはMACプロセッシングユニット28により実行される。実施形態において、パディングは、少なくとも部分的に、PHYプロセッシングユニット20またはPHYプロセッシングユニット29により実行される。いくつかの実施形態において、データユニットの長さがデータユニットのデータ部分の長さとして示されるか持続時間として示されるかに応じて、データユニットには異なるパディングスキームが用いられる。例えば、
図3を参照すると、信号フィールド306がデータ部分350のバイト数の情報(長さ情報)を含む場合、データ部分350に含まれることになる情報ビットは、信号フィールド306がデータ部分350のOFDMシンボル数の情報(持続時間情報)を含む場合にデータ部分350に含まれることになる情報ビットをパディングするために用いられるパディングスキームとは異なるパディングスキームに従ってパディングされる。同様に、例えば信号フィールド406のアグリゲーションサブフィールドに示されるように信号フィールド406がデータ部分450のバイト数の情報を含むか、またはデータ部分450のOFDMシンボル数の情報を含むかに応じて、
図4の低帯域幅のデータユニット400のデータ部分450に含まれることになる情報ビットをパディングするために異なるパディングスキームが利用される。実施形態において、データユニットが通常モードのデータユニットであるか、または低帯域幅のデータユニットであるかに関わらず、長さ情報を含むデータユニットに同じパディングスキームが利用される。同様に、実施形態において、データユニットが通常モードのデータユニットであるか、または低帯域幅のデータユニットであるかに関わらず、持続時間情報を含むデータユニットに同じパディングスキームが利用される。
【0050】
図7は、実施形態に係る例示的なパディングシステム700のブロック図である。実施形態において、
図2のPHYプロセッシングユニット200に関連してパディングシステム700が用いられる。実施形態において、PHYプロセッシングユニット29は、パディングシステム700の少なくともいくつかのコンポーネントを含む。同様に、実施形態において、MACプロセッシングユニット28は、パディングシステム700の少なくともいくつかのコンポーネントを含む。実施形態において、PHYプロセッシングユニット20および/またはMACプロセッシングユニット18はそれぞれ、パディングシステム700の少なくともいくつかのコンポーネントを含む。実施形態において、
図3のデータ部分350に含まれることになる情報ビットへパディングおよび/またはテールビットを追加するべく、パディングシステム700が用いられる。他の実施形態において、
図4のデータ部分450に含まれることになる情報ビットへパディングおよび/またはテールビットを追加するべく、パディングシステム700が用いられる。
【0051】
処理において、信号フィールド生成器702は、データユニットに含まれることになる信号フィールドを生成する。例えば一実施形態および/またはシナリオにおいて、信号フィールド生成器702は、
図3のデータユニット300など、通常モードのデータユニットに含まれることになる
図5の信号フィールド500を生成する。他の実施形態および/またはシナリオにおいて、信号フィールド生成器702は、
図4のデータユニット400など、低帯域幅モードのデータユニットに含まれることになる
図6の信号フィールド600を生成する。他の実施形態において、信号フィールド生成器702は、他の適した信号フィールドを生成し、並びに/若しくは、他の適した通常モードおよび/または低帯域幅モードのデータユニットに含まれることになる信号フィールドを生成する。
【0052】
実施形態において、信号フィールド生成器702によりデータユニットのために生成される信号フィールドは、データユニットのデータ部分の長さまたは持続時間を示す長さ/持続時間情報サブフィールドを含む。信号フィールドは、長さ/持続時間サブフィールドが長さ情報を含むか、または持続時間情報を含むかを示す情報も含む。実施形態において、信号フィールド生成器702によりデータユニットのために生成された信号フィールドが長さ情報を含む場合、パディングシステム700は、データユニットの生成において、第1パディングスキームを実行する。他方、実施形態によると、信号フィールドが持続時間情報を含む場合、パディングシステム700は、データユニットを生成する場合に、第1パディングスキームとは異なる第2パディングスキームを実行する。
【0053】
いくつかの実施形態において、パディングシステム700により利用される特定の第1および/または第2パディングスキームは、データユニットのデータ部分をエンコードするために用いられる符号化のタイプに依存する。例えばいくつかの実施形態において、データユニットのために用いられる特定の第1および/または第2パディングスキームは、データユニットのデータ部分がBCC符号化を用いてエンコードされるのか、またはLDPC符号化を用いてエンコードされるのかに基づいても判断される。
【0054】
一般的に、パディングシステム700は、データユニットに含まれることになる情報ビット群を含むように必要とされる整数であるOFDMシンボル数を求め、パディングされた情報ビットが、求められた整数であるOFDMシンボル数を完全に満たすように、情報ビットに追加されることになる一の数のパディングビットを求める。BCCエンコードに関しては、エンコードされた後に情報ビット群を含むように必要とされるOFDMシンボル数は、数式3に基づいて求められ、求められたOFDMシンボル数をエンコードされたビットが完全に満たすよう必要とされる一の数のパディングビットは、数式4に従って求められる。
【数2】
数式3
【数3】
数式4
ここでLは、オクテットで表現される情報ビット数であり、m
STBSCは、STBCが利用されない場合に1に等しく、STBCが利用される場合に2に等しく、N
serviceは、データユニットに含まれるサービスビット(例えば、データユニットのデータ部分のサービスビット)の数である、N
ESは、動作しているエンコーダの数であり、N
DBPSは、1つのOFDMシンボル当たりのデータビット数であり、
【数4】
は整数シーリング関数を示す。
【0055】
求められた一の数のパディングビットはその後、パディングシステム700により採用されている特定のパディングスキームに応じて、MACパディングユニット704および/またはPHYパディングユニット706により情報ビットに追加される。例えば、信号フィールド生成器702が、データユニットのために生成された信号フィールドに長さ情報ではなく持続時間情報を含めることになる場合、求められた一の数のパディングビットの挿入は、MACパディングユニット704とPHYパディングユニット706との間で分割される。特定の実施形態において、MACパディングユニット70は、最後の整数のバイトに達するまで情報ビットをパディングする。その後、必要であれば、PHYパディングユニット706は、数式4に従って求められた合計パディングビット数に達するまで、追加のパディングビットを追加する。他方、信号フィールド生成器702により生成された信号フィールドが持続時間情報ではなく長さ情報を含むよう生成される場合、MACパディングは実行されず、数式4に従って求められた一の数のパディングビットが全体的にPHYパディングユニット706により情報ビットに追加される。いずれの場合であっても、
図7に図示されるように、パディングされた情報ビットはスクランブラ102によりスクランブルされ、一の数のテールビット(例えば6Nes個のテールビット)が、テールビット挿入ユニット710により、パディングされスクランブルされた情報ビットに追加される。
【0056】
実施形態において、信号フィールド生成器706によりデータユニットのために生成された信号フィールドの信号/持続時間サブフィールドは、持続時間情報が利用される場合には数式3に従って求められたシンボル数を示すよう設定され、長さ情報が利用されている場合には長さLに設定される。
【0057】
他方、生成されているデータユニットのデータ部分がLDPCエンコードされることになる場合、エンコードされた後に情報ビット群を含むために必要とされる初期のOFDMシンボル数は、数式5に従って求められ、初期のシンボル数を完全に満たすデータビット数は、数式6に従って求められ、初期のOFDMシンボル数のうち利用可能な(または符号化された)ビット数は、数式7に従って求められる。
【数5】
数式5
【数6】
数式6
【数7】
数式7
ここで、N
CBPSは、1つのシンボル当たりの符号化されたビット数である。
【0058】
エンコードされた情報ストリームが完全に初期のOFDMシンボル数を満たすよう情報ビットに追加される必要がある一の数のパディングビットは、数式8に従って求められる。
【数8】
数式8
【0059】
いくつかの実施形態において、BCCエンコードの場合と同様に、LDPCエンコードにおいて、必要な一の数のパディングビットを追加するのに用いられるパディングスキームは、データユニットのために生成される信号フィールドが、生成されているデータユニットの長さを示す長さ情報を含むか、または持続時間を示す持続時間情報を含むかに依存する。実施形態において、信号フィールドが持続時間情報を含む場合、求められた一の数のパディングビットの挿入は、情報ビットのMAC層処理とPHY層処理との間で分割される。例えば実施形態において、MACパディングユニット704は、N
sym個のOFDMシンボルのうち最後の整数のバイトに達するまで情報ビットがパディングされるように第1の数のパディングビットを追加する。その後、PHYパディングユニット706は、必要であれば、数式4に従って求められた合計パディングビット数に達するよう追加のパディングビット(例えば追加の0〜7個のパディングビット)を追加する。他方、実施形態において、信号フィールド生成器702が、長さ情報を含むよう信号フィールドを生成する場合、MACパディングは実行されず、必要とされるパディングビットの総数が、例えばPHYパディングユニット706により、情報ビットのPHY層処理の間に情報に追加される。いずれの場合も、パディングされた情報ビットはその後、スクランブラ102によりスクランブルされた情報ビットとなる。
【0060】
パディングされた情報ビットがスクランブラ102によりスクランブルされた後、パディングされスクランブルされた情報ビットは、LDPCエンコーダ(例えば、
図1のエンコーダ106)によりエンコードされる。LDPCエンコードは例えば、ビットの短縮、パンクチャリングおよび/または反復のうち1または複数を含む。LDPCエンコードの後、利用可能な符号化されたビットの更新された数N'
avbitsが導出され、利用可能な符号化されたビットの更新された数を送信するために必要な更新されたOFDMシンボル数が以下の数式に従って求められる。
【数9】
数式9
【0061】
実施形態において、信号フィールド生成器706によりデータユニットに関して生成された信号フィールドの信号/持続時間サブフィールドは、持続時間情報が利用される場合には数式9に従って求められるシンボル数を示すよう設定され、長さ情報が利用されている場合には長さLに設定される。
【0062】
図8は、実施形態に係る、パディングシステム800の図である。データユニットの信号フィールドが、データユニットのデータ部分の長さを示す長さ情報を含む場合、データユニットの生成にパディングシステム800が利用される。実施形態において、パディングシステム800が、
図2のPHYプロセッシングユニット200と関連して用いられる。実施形態において、PHYプロセッシングユニット29は、パディングシステム800の少なくともいくつかのコンポーネントを含む。同様に実施形態において、MACプロセッシングユニット28は、パディングシステム800の少なくともいくつかのコンポーネントを含む。実施形態において、PHYプロセッシングユニット20および/またはMACプロセッシングユニット18はそれぞれ、パディングシステム900の少なくともいくつかのコンポーネントを含む。実施形態において、
図3のデータ部分350に含まれることになる情報ビットへパディングおよび/またはテールビットを追加するべく、パディングシステム800が用いられる。他の実施形態において、
図4のデータ部分450にに含まれることになる情報ビットへパディングおよび/またはテールビットを追加するべく、パディングシステム700が用いられる。
【0063】
いくつかの実施形態において、パディングシステム800は、BCCエンコードを用いてエンコードされることになるデータユニットに利用され、LDPCエンコードされることになるデータユニットには利用されない。そのようないくつかの実施形態において、データユニットの信号フィールドが、データユニットのデータ部分の長さを示す長さ情報を含む場合、LDPCエンコードされることになるデータユニットにはパディングは必要ではない。パディングシステム800は、データユニットに含まれることになる情報ビット群へ一の数のテールビットを挿入するテールビット挿入ユニット802を含む。パディングシステム800は、求められた一の数のパディングビットを情報ビットおよびテールビットに追加するパディングユニット804も含む。一実施形態において、例えば、情報ビット群に追加されることになる必要な一の数のパディングビットは、数式4に従って求められる。情報ビット、テールビット、およびパディングビットはその後、スクランブラ102によりスクランブルされ、スクランブルされたビットはその後、エンコーダパーサ104により1または複数のエンコーダへパーシングされる。その後、エンコード/パンクチャリングユニット801によるエンコードおよびパンクチャリングの前に、パディングビットは、各エンコード/パンクチャリングユニット812のためにそれぞれのパディングユニット812によって論理0とされる。エンコードされたビットは、空間ストリームパーサ108により1または複数の空間ストリームへパーシングされる。
図8に見られるように、図示される実施形態において、テールビットはまず情報ビットに追加され、パディングシステム800においてパディングビットが、テールビットの後に挿入される。
【0064】
図9は、実施形態に係るパディングシステム900の図である。パディングシステム900は、データユニットの信号フィールドがデータユニットのデータ部分の持続時間を示す持続時間情報を含む場合に、データユニットの生成に利用される。実施形態において、パディングシステム900は、
図2のPHYプロセッシングユニット200に関連して用いられる。実施形態において、PHYプロセッシングユニット29は、パディングシステム900の少なくともいくつかのコンポーネントを含む。同様に、実施形態において、MACプロセッシングユニット28は、パディングシステム900の少なくともいくつかのコンポーネントを含む。実施形態において、PHYプロセッシングユニット20および/またはMACプロセッシングユニット18はそれぞれ、パディングシステム900の少なくともいくつかのコンポーネントを含む。実施形態において、
図3のデータ部分350に含まれることになる情報ビットへパディングおよび/またはテールビットを追加するべく、パディングシステム900が用いられる。他の実施形態において、
図4のデータ部分450に含まれることになる情報ビットへパディングおよび/またはテールビットを追加するべく、パディングシステム700が用いられる。
【0065】
実施形態において、情報ビット群に追加されることになる一の数のパディングビットは、BCCエンコードがデータユニットのデータ部分をエンコードするのに利用される場合、数式3に従って求められる。実施形態において、LDPCエンコードが利用される場合、パディングシステム900により情報ビットに追加されることになる一の数のパディングビットは、数式8に従って求められる。いずれの場合も、パディングシステム900において、求められる一の数のパディングビットの挿入は、情報ビットのMAC処理とPHY処理との間で分割される。MACパディングユニット902は、整数のバイト数に達するまで、第1の数のパディングビットを情報ビット群に追加し、PHYパディングユニット904は、残りの0〜7個のパディングビットを含む第2の数のパディングビットを情報ビットに追加する。パディングされた情報ビットはその後、スクランブラ102によりスクランブルされる。テールビット挿入ユニット908はその後、テールビットを、スクランブルされた情報およびパディングビットに追加する。情報ビット、パディングビット、およびテールビットはその後、1または複数のエンコード/パンクチャリングユニット912へパーシングされ、1または複数のエンコード/パンクチャリングユニット912は、ビットストリームをエンコードして、エンコードされたビットストリームを空間ストリームパーサ108へ提供し、空間ストリームパーサ108は、1または複数の空間ストリームでの送信のために、エンコードされたビットをパーシングする。本実施形態において、
図8のパディングシステム800と比較し、
図1のパディングシステム900において、全ての必要なパディングビットは、テールビットの挿入の前に情報ビットに追加される。この場合、テールビットはパディングビットの後に追加されるので、パディングビットは必ずしも0の論理値に設定される必要はなく、任意の論理値に設定され得る(例えば、ゼロのパディングビット、非ゼロのパディングビット、ゼロのパディングビットと非ゼロのパディングビットとの組み合わせ、その他)。実施形態において、パディングシステム900がLDPCエンコーダ(または複数のLDPCエンコーダ)に関連して用いられる場合、テールビットは挿入されない(例えば、テールビット挿入ユニット908が省略されるか、またはバイパスされる)。
【0066】
いくつかの実施形態において、LDPCエンコードされた送信のロバスト性を高めるべく、LDPCエンコードされたデータユニットが生成される際にOFDMトーンが再マッピングまたは再順序付けされる。実施形態において、OFDMトーンの再マッピングまたは再順序付けにより、帯域幅全体をカバーしない1つのコードワードを用いてエンコードされたデータビットが帯域幅全体に展開され得る。いくつかの実施形態において利用されるトーン並べ替えは、2011年9月30日に提出され、発明の名称が「Tone Reordering in a Wireless Communication System」である米国特許出願第13/250,661号により詳細に説明されている。当該特許出願は、その全体が本明細書に参照により組み込まれる。いくつかの実施形態において、トーン並べ替えは通常モードのデータユニットに関して実行され、低帯域幅のデータユニットが生成される場合には実行されない。いくつかの実施形態において、トーン並べ替えは、通常の帯域幅データユニットに関するLDPCエンコードの場合のみに実行され、低帯域幅(例えば、1MHz)の通信チャネルに関連する比較的フラットな周波数応答に起因して、低帯域幅のデータユニットに関して実行されない。しかし他の実施形態において、トーン並べ替えは、通常モードおよび低帯域幅モードの両方のデータユニットに関するLDPCエンコードの場合に利用される。
【0067】
図10は、実施形態に係る、データユニットを生成するための例示的な方法1000のフロー図である。いくつかの実施形態において、
図1を参照すると、方法1000はネットワークインタフェース16により実施される。例えば、そのような一実施形態において、PHYプロセッシングユニット20は、方法1000を実行するよう構成される。他の実施形態によると、MACプロセッシングユニット18も、方法1000の少なくとも一部を実行するようにも構成される。
図1を引き続き参照すると、さらに他の実施形態において、方法1000はネットワークインタフェース27(例えば、PHYプロセッシングユニット29および/またはMACプロセッシングユニット28)により実施される。他の実施形態において、方法1000は、他の適したネットワークインタフェースにより実施される。
【0068】
ブロック1001において、信号フィールドが生成される。例えば、一実施形態および/またはシナリオにおいて、
図5の通常モードの信号フィールド500が生成される。他の例として、他の実施形態および/またはシナリオにおいて、
図6の低帯域幅モードの信号フィールド600が生成される。他の実施形態において、他の適した信号フィールドが生成される。ブロック1002において生成される信号フィールドは、データユニットのデータ部分のバイト数を示す長さ情報、または、データユニットのデータ部分のOFDMシンボル数を示す持続時間情報のいずれかを有する第1サブフィールドを含む。例えば一実施形態および/またはシナリオにおいて、信号フィールドは、データユニットの長さまたは持続時間を示す長さ/持続時間サブフィールド524と、長さ/持続時間サブフィールド524が長さ情報を含むか、または持続時間情報を含むかを示すアグリゲーションサブフィールド522とを含む。同様に、他の例として、信号フィールドは、データユニットの長さまたは持続時間を示す長さ/持続時間サブフィールド614と、長さ/持続時間サブフィールド614が長さ情報を含むか、または持続時間情報を含むかを示すアグリゲーションサブフィールド612とを含む。
【0069】
ブロック1002において、第1サブフィールドが長さ情報を含むことを第2サブフィールドが示す場合、1または複数のパディングビットが、データユニットに含まれることになる情報ビット群に追加される。ブロック1002におけるパディングは、第1パディングスキームに従って、実行される。例えば実施形態において、情報ビットに追加される必要がある一の数のパディングビットは、数式4に従って求められ、実施形態において、求められた一の数のパディングビットは、情報ビットのPHY処理の間に情報ビット群に追加される。他方、第1サブフィールドが持続時間情報を含むことを第2サブフィールドが示す場合、ブロック1004において、パディングは第2パディングスキームに従って実行される。実施形態において、第1パディングスキームと同様に、情報ビットに追加される必要がある合計パディングビット数は、数式4に従って求められる。しかし実施形態において、求められた一の数のパディングビットの挿入は、情報ビットのMAC層処理とPHY層処理との間で分割される。例えば、第1の数のパディングビットは、(例えば、
図7のMACパディングユニット704により)情報ビットのMAC層処理の間に情報ビットに追加され、第2の数のパディングビットは、(例えば、
図7のPHYパディングユニット706により)情報ビットのPHY層処理の間に情報ビットに追加される。実施形態において、第1の数のパディングビットは、MACパディングされた情報ビット群が、求められたOFDMシンボル数のうち整数である最も大きなバイト数を完全に満たすよう求められ、第2の数のパディングビットは、第1の数のパディングビットと、第2の数のパディングビットとの数学的な合計が求められた合計パディングビット数に等しいよう求められる。
【0070】
ブロック1008において、ブロック1004またはブロック1008において生成されるパディングされた情報ビット群は、エンコードされた情報ビット群を生成する1または複数のBCCエンコーダを用いてエンコードされる。例えば、パディングされた情報ビット群は、
図1の1または複数のエンコーダ、例えば、FECエンコーダ106を用いてエンコードされ、ここでFECエンコーダ106はBCCエンコーダを含む。ブロック1010において、複数のOFDMシンボルが、エンコードされた情報ビット群を含むよう生成される。ブロック1012において、データユニットは、複数のOFDMシンボルを含むよう生成される。例えば一実施形態において、
図3のデータユニット300が生成される。他の例として、他の実施形態において、
図4のデータユニット400が生成される。他の実施形態において、他の適したデータユニットが生成される。
【0071】
図11は、実施形態に係る、データユニットを生成するための例示的な方法1100のフロー図である。いくつかの実施形態において、
図1を参照すると、方法1100は、ネットワークインタフェース16により実施される。例えば、そのような一実施形態において、PHYプロセッシングユニット20は、方法1100を実行するよう構成される。他の実施形態によると、MACプロセッシングユニット18も、方法1100の少なくとも一部を実行するようにも構成される。
図1を引き続き参照すると、さらに他の実施形態において、方法1100はネットワークインタフェース27(例えば、PHYプロセッシングユニット29および/またはMACプロセッシングユニット28)により実施される。他の実施形態において、方法1100は、他の適したネットワークインタフェースにより実施される。
【0072】
方法1100は一般的に、
図10の方法1000と同様であり、簡潔にすることを目的として説明されない、いくつかの同様の符号が付されたブロックを含む。情報ビットをエンコードするためにBCC符号化が用いられる実施形態および/またはシナリオにおいて一般的に実施される方法1000と異なり、方法1100は、LDPC符号化が用いられる実施形態および/またはシナリオにおいて一般的に実施される。
【0073】
ブロック1002において、第1サブフィールドが長さ情報を含むことを第2サブフィールドが示す場合、1または複数のパディングビットが、データユニットに含まれることになる情報ビット群に追加される。ブロック1002におけるパディングは、第1パディングスキームに従って実行される。例えば実施形態において、情報ビットに追加される必要がある一の数のパディングビットは数式8に従って求められ、実施形態において、求められた一の数のパディングビットは、情報ビットのPHY処理の間に情報ビット群に追加される。他方、第1サブフィールドが持続時間情報を含むことを第2サブフィールドが示す場合、ブロック1004において、パディングは第2パディングスキームに従って実行される。実施形態において、第1パディングスキームと同様に、情報ビットに追加される必要がある合計パディングビット数は、数式8に従って求められる。しかし実施形態において、求められた一の数のパディングビットの挿入は、情報ビットのMAC層処理とPHY層処理との間で分割される。例えば、第1の数のパディングビットは、(例えば、
図7のMACパディングユニット704により)情報ビットのMAC層処理の間に情報ビットに追加され、第2の数のパディングビットは、(例えば、
図7のPHYパディングユニット706により)情報ビットのPHY層処理の間に情報ビットに追加される。実施形態において、第1の数のパディングビットは、MACパディングされた情報ビット群が、求められたOFDMシンボル数のうち整数である最も大きなバイト数を完全に満たすよう求められ、第2の数のパディングビットは、第1の数のパディングビットと、第2の数のパディングビットとの数学的な合計が求められた合計パディングビット数に等しいよう求められる。
【0074】
ブロック1106において、ブロック1004またはブロック1008において生成されるパディングされた情報ビット群は、エンコードされた情報ビット群を生成する1または複数のLDPCエンコーダを用いてエンコードされる。例えば、パディングされた情報ビット群は、
図1の1または複数のエンコーダ、例えばFECエンコーダ106を用いてエンコードされ、ここでFECエンコーダ106はLDPCエンコーダを含む。
【0075】
上述した様々なブロック、処理、および技術のうち少なくともいくつかは、ハードウェア、ファームウェア命令を実行するプロセッサ、ソフトウェア命令を実行するプロセッサ、または、これらの何らかの組み合わせを利用して実施され得る。ソフトウェア命令またはファームウェア命令を実行するプロセッサを利用して実施した場合、当該ソフトウェア命令またはファームウェア命令は、RAMまたはROM、或いは、フラッシュメモリ、プロセッサ、ハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、テープドライブ、その他の磁気ディスク、光ディスク、または他の記憶媒体などコンピュータ可読メモリに格納されてもよい。同様に、ソフトウェア命令またはファームウェア命令は、コンピュータ可読ディスクまたは他の搬送可能なコンピュータ記憶メカニズム上で、または通信媒体を介することを例えば含む公知の、または所望される伝達方法を介して、ユーザまたはシステムへ届けられ得る。典型的には通信媒体はコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータを、搬送波、または他の搬送メカニズムなどの変調させられたデータ信号で具体化する。「変調させられたデータ信号」という用語は、その特性のうち1または複数が、情報を信号内でエンコードするよう設定または変更された信号を指す。例として、通信媒体には、有線ネットワークまたは直接有線接続などの有線媒体、および、音響媒体、無線周波数媒体、赤外線媒体、および他の無線媒体などの無線媒体が含まれるが、これらに限定されない。よって、ソフトウェア命令またはファームウェア命令は、電話線、DSL線、ケーブルテレビ線、光ファイバー線、無線通信チャネル、インターネット、その他などの(搬送可能な記憶媒体を介してそのようなソフトウェアを提供することと同じ、またはそのことの代替と見なされる)通信チャネルを介してユーザまたはシステムに届けられ得る。ソフトウェア命令またはファームウェア命令には、プロセッサにより実行されると当該プロセッサに様々な動作を行わせるマシン可読命令が含まれ得る。
【0076】
ハードウェアで実施された場合、当該ハードウェアは、個別のコンポーネント、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、その他のうち1または複数を備え得る。
【0077】
実施形態において、
通信チャネルを介した送信のための直交波周波数分割多重(OFDM)物理層(PHY)データユニットを生成する方法は、
i)データユニットのデータ部分のバイト数を示す長さ情報とii)データユニットのデータ部分のOFDMシンボル数を示す持続時間情報とのうち一方を有する第1サブフィールドと、第1サブフィールドが長さ情報を含むか、または持続時間情報を含むかを示す第2サブフィールドとを含む信号フィールドを生成する段階を含む。また方法は、
第1サブフィールドが長さ情報を含むことを第2サブフィールドが示す場合に、第1パディングスキームに従って情報ビット群へ1または複数のパディングビットを追加して、パディングされた情報ビット群を生成する段階と、
第1サブフィールドが持続時間情報を含むことを第2サブフィールドが示す場合に、第1パディングスキームとは異なる第2パディングスキームに従って情報ビット群へ1または複数のパディングビットを追加して、パディングされた情報ビット群を生成する段階とを含む。方法はさらに、
1または複数の二進畳み込み符号化エンコーダ(BCCエンコーダ)により、パディングされた情報ビット群をエンコードして、エンコードされた情報ビット群を生成する段階を含む。方法は加えて、
エンコードされた情報ビット群を含む複数のOFDMシンボルを生成する段階と、
複数のOFDMシンボルを含むデータユニットを生成する段階とを含む。
【0078】
他の実施形態において、方法は、以下の要素のうち1または複数の何らかの組み合わせを含む。
【0079】
第1パディングスキームに従ってパディングされた情報ビット群を生成する段階は、
データ部分のバイト数に基づいて、1または複数のBCCエンコーダによりエンコードされた後の情報ビット群に適合させるのに必要な整数であるOFDMシンボル数を求める段階と、
パディングされた情報ビット群が整数であるOFDMシンボル数を完全に満たすよう情報ビット群に追加される必要がある一の数のパディングビットを求める段階と、
情報ビット群のPHY層処理の間に一の数のパディングビットを追加する段階と
を有する。
【0080】
第2パディングスキームに従ってパディングされた情報ビット群を生成する段階は、
1または複数のBCCエンコーダによりエンコードされた後の情報ビット群に適合させるのに必要な整数であるOFDMシンボル数を求める段階と、
パディングされた情報ビット群が整数であるOFDMシンボル数を完全に満たすよう情報ビット群に追加される必要がある合計パディングビット数を求める段階と、
情報ビット群のMAC層処理の間に第1の数のパディングビットを追加して、MACパディングされた情報ビット群を生成する段階と、
情報ビット群のPHY層処理の間に第2の数のパディングビットを追加する段階と
を有し、
第1の数のパディングビットは、MACパディングされた情報ビット群が完全に、求められた整数であるOFDMシンボル数のうち整数である最も大きなバイト数を満たすよう求められ、
第2の数のパディングビットは、第1の数のパディングビットと第2の数のパディングビットとの合計が、合計パディングビット数に等しいよう求められ、
信号フィールドを生成する段階は、求められた整数であるOFDMシンボル数を示すよう第1サブフィールドを設定する段階を有する。
【0081】
方法は、パディングビットを追加した後であり、1または複数のBCCエンコーダにより情報ビットをエンコードする前に、パディングされた情報ビット群へテールビットを追加する段階をさらに備える。
【0082】
第1パディングスキームに従って情報ビット群へ1または複数のパディングビットを追加して、パディングされた情報ビット群を生成する段階は、少なくともいくつかの非ゼロのパディングビットを追加する段階を有する。
【0083】
他の実施形態において、通信チャネルを介した送信のためのPHYデータユニットを生成する装置は、ネットワークインタフェースを備える。ネットワークインタフェースは、
i)データユニットのデータ部分のバイト数を示す長さ情報とii)データユニットのデータ部分のOFDMシンボル数を示す持続時間情報とのうち一方を有する第1サブフィールドと、第1サブフィールドが長さ情報を含むか、または持続時間情報を含むかを示す第2サブフィールドとを含む信号フィールドを生成するよう構成される。またネットワークインタフェースは、
第1サブフィールドが長さ情報を含むことを第2サブフィールドが示す場合に、第1パディングスキームに従って情報ビット群へ1または複数のパディングビットを追加して、パディングされた情報ビット群を生成し、
第1サブフィールドが持続時間情報を含むことを第2サブフィールドが示す場合に、第1パディングスキームとは異なる第2パディングスキームに従って情報ビット群へ1または複数のパディングビットを追加して、パディングされた情報ビット群を生成するようにも構成される。ネットワークインタフェースはさらに、
1または複数の二進畳み込み符号化エンコーダ(BCCエンコーダ)により、パディングされた情報ビット群をエンコードして、エンコードされた情報ビット群を生成するよう構成される。ネットワークインタフェースは加えて、
エンコードされた情報ビット群を含む複数のOFDMシンボルを生成し、
複数のOFDMシンボルを含むデータユニットを生成するよう構成される。
【0084】
他の実施形態において、装置は、以下の要素のうち1または複数の何らかの組み合わせを含む。
【0085】
ネットワークインタフェースは、少なくとも
データ部分のバイト数に基づいて、1または複数のBCCエンコーダによりエンコードされた後の情報ビット群に適合させるのに必要な整数であるOFDMシンボル数を求め、
パディングされた情報ビット群が整数であるOFDMシンボル数を完全に満たすよう情報ビット群に追加される必要がある一の数のパディングビットを求め、
情報ビット群のPHY層処理の間に一の数のパディングビットを追加する
ことにより、第1パディングスキームに従ってパディングされた情報ビット群を生成するよう構成される。
【0086】
ネットワークインタフェースは少なくとも、
1または複数のBCCエンコーダによりエンコードされた後の情報ビット群に適合させるのに必要な整数であるOFDMシンボル数を求め、
パディングされた情報ビット群が整数であるOFDMシンボル数を完全に満たすよう情報ビット群に追加される必要がある合計パディングビット数を求め、
情報ビット群のMAC層処理の間に第1の数のパディングビットを追加して、MACパディングされた情報ビット群を生成し、
情報ビット群のPHY層処理の間に第2の数のパディングビットを追加する
ことにより、第2パディングスキームに従ってパディングされた情報ビット群を生成するよう構成され、
第1の数のパディングビットは、MACパディングされた情報ビット群が完全に、求められた整数であるOFDMシンボル数のうち整数である最も大きなバイト数を満たすよう求められ、
第2の数のパディングビットは、第1の数のパディングビットと第2の数のパディングビットとの合計が、合計パディングビット数に等しいよう求められ、
ネットワークインタフェースは、求められた整数であるOFDMシンボル数を示すよう第1サブフィールドを設定するよう構成される。
【0087】
ネットワークインタフェースはさらに、パディングビットを追加した後であり、1または複数のBCCエンコーダにより情報ビットをエンコードする前に、パディングされた情報ビット群へテールビットを追加するよう構成される。
【0088】
ネットワークインタフェースは、第1パディングスキームに従って情報ビット群へ1または複数のパディングビットを追加して、パディングされた情報ビット群を生成する場合に、少なくともいくつかの非ゼロのパディングビットを追加するよう構成される。
【0089】
さらに他の実施形態において、
通信チャネルを介した送信のための直交波周波数分割多重(OFDM)物理層(PHY)データユニットを生成する方法は、
i)データユニットのデータ部分のバイト数を示す長さ情報とii)データユニットのデータ部分のOFDMシンボル数を示す持続時間情報とのうち一方を有する第1サブフィールドと、第1サブフィールドが長さ情報を含むか、または持続時間情報を含むかを示す第2サブフィールドとを含む信号フィールドを生成する段階を含む。また方法は、
第1サブフィールドが長さ情報を含むことを第2サブフィールドが示す場合に、第1パディングスキームに従って情報ビット群へ1または複数のパディングビットを追加して、パディングされた情報ビット群を生成する段階と、
第1サブフィールドが持続時間情報を含むことを第2サブフィールドが示す場合に、第1パディングスキームとは異なる第2パディングスキームに従って情報ビット群へ1または複数のパディングビットを追加して、パディングされた情報ビット群を生成する段階とを含む。方法はさらに、1または複数の低密度パリティチェックエンコーダ(LDPCエンコーダ)により、パディングされた情報ビット群をエンコードして、エンコードされた情報ビット群を生成する段階を含む。方法は加えて、
エンコードされた情報ビット群を含む複数のOFDMシンボルを生成する段階と、
複数のOFDMシンボルを含むデータユニットを生成する段階とを含む。
【0090】
他の実施形態において、方法は、以下の要素のうち1または複数の何らかの組み合わせを含む。
【0091】
第1パディングスキームに従ってパディングされた情報ビット群を生成する段階は、
データ部分のバイト数に基づいて、1または複数のLDPCエンコーダによりエンコードされた後の情報ビット群に適合させるのに必要な整数である初期のOFDMシンボル数を求める段階と、
パディングされた情報ビット群が整数である初期のOFDMシンボル数を完全に満たすよう情報ビット群に追加される必要がある一の数のパディングビットを求める段階と、
情報ビット群のPHY層処理の間に一の数のパディングビットを追加する段階と、
パディングされた情報ビット群をエンコードした後に、更新されたOFDMシンボル数を求める段階と、
を有し、
信号フィールドを生成する段階は、更新されたOFDMシンボル数を示すよう第1サブフィールドを設定する段階を有する。
【0092】
信号フィールドを生成する段階はさらに、更新されたOFDMシンボル数が初期のOFDMシンボル数よりも大きいか否かを示す第3サブフィールドを含める段階を有する。
【0093】
第2パディングスキームに従ってパディングされた情報ビット群を生成する段階は、
1または複数のLDPCエンコーダによりエンコードされた後の情報ビット群に適合させるのに必要な整数である初期のOFDMシンボル数を求める段階と、
パディングされた情報ビット群が整数である初期のOFDMシンボル数を完全に満たすよう情報ビット群に追加される必要がある合計パディングビット数を求める段階と、
情報ビット群のMAC層処理の間に第1の数のパディングビットを追加して、MACパディングされた情報ビット群を生成する段階と、
情報ビット群のPHY層処理の間に第2の数のパディングビットを追加する段階と、
エンコードおよびパディングされた情報ビットに適合させるのに必要な更新されたOFDMシンボル数を求める段階と
を有し、
第1の数のパディングビットは、MACパディングされた情報ビット群が完全に、求められた整数であるOFDMシンボル数のうち整数である最も大きなバイト数を満たすよう求められ、
第2の数のパディングビットは、第1の数のパディングビットと第2の数のパディングビットとの合計が、合計パディングビット数に等しいよう求められ、
信号フィールドを生成する段階は、更新されたOFDMシンボル数を示すよう第1サブフィールドを設定する段階を有する。
【0094】
信号フィールドを生成する段階はさらに、更新されたOFDMシンボル数が初期のOFDMシンボル数よりも大きいか否かを示す第3サブフィールドを含める段階を有する。
【0095】
方法は、
データユニットが通常処理モードで送信される場合にトーン並べ替えを実行する段階と、
データユニットが低帯域幅処理モードで送信される場合にトーン並べ替えを省略する段階と
をさらに備える。
【0096】
さらに他の実施形態において、通信チャネルを介した送信のためのPHYデータユニットを生成する装置はネットワークインタフェースを備える。ネットワークインタフェースは、
i)データユニットのデータ部分のバイト数を示す長さ情報とii)データユニットのデータ部分のOFDMシンボル数を示す持続時間情報とのうち一方を有する第1サブフィールドと、第1サブフィールドが長さ情報を含むか、または持続時間情報を含むかを示す第2サブフィールドとを含む信号フィールドを生成するよう構成される。またネットワークインタフェースは、
第1サブフィールドが長さ情報を含むことを第2サブフィールドが示す場合に、第1パディングスキームに従って情報ビット群へ1または複数のパディングビットを追加して、パディングされた情報ビット群を生成し、
第1サブフィールドが持続時間情報を含むことを第2サブフィールドが示す場合に、第1パディングスキームとは異なる第2パディングスキームに従って情報ビット群へ1または複数のパディングビットを追加して、パディングされた情報ビット群を生成するようにも構成される。ネットワークインタフェースはさらに、1または複数の低密度パリティチェックエンコーダ(LDPCエンコーダ)により、パディングされた情報ビット群をエンコードして、エンコードされた情報ビット群を生成するよう構成される。ネットワークインタフェースは加えて、
エンコードされた情報ビット群を含む複数のOFDMシンボルを生成し、
複数のOFDMシンボルを含むデータユニットを生成するよう構成される。
【0097】
他の実施形態において、装置は、以下の要素のうち1または複数の何らかの組み合わせを含む。
【0098】
ネットワークインタフェースは、少なくとも
データ部分のバイト数に基づいて、1または複数のLDPCエンコーダによりエンコードされた後の情報ビット群に適合させるのに必要な整数である初期のOFDMシンボル数を求め、
パディングされた情報ビット群が整数である初期のOFDMシンボル数を完全に満たすよう情報ビット群に追加される必要がある一の数のパディングビットを求め、
情報ビット群のPHY層処理の間に一の数のパディングビットを追加し、
パディングされた情報ビット群をエンコードした後に、更新されたOFDMシンボル数を求める
ことにより第1パディングスキームに従ってパディングされた情報ビット群を生成するよう構成され、
ネットワークインタフェースは、更新されたOFDMシンボル数を示すよう第1サブフィールドを設定するよう構成される。
【0099】
ネットワークインタフェースは、更新されたOFDMシンボル数が初期のOFDMシンボル数よりも大きいか否かを示す第3サブフィールドをさらに含む信号フィールドを生成するよう構成される。
【0100】
ネットワークインタフェースは少なくとも
1または複数のLDPCエンコーダによりエンコードされた後の情報ビット群に適合させるのに必要な整数である初期のOFDMシンボル数を求め、
パディングされた情報ビット群が整数である初期のOFDMシンボル数を完全に満たすよう情報ビット群に追加される必要がある合計パディングビット数を求め、
情報ビット群のMAC層処理の間に第1の数のパディングビットを追加して、MACパディングされた情報ビット群を生成し、
情報ビット群のPHY層処理の間に第2の数のパディングビットを追加し、
エンコードおよびパディングされた情報ビットに適合させるのに必要な更新されたOFDMシンボル数を求める
ことにより、第2パディングスキームに従ってパディングされた情報ビット群を生成するよう構成され、
第1の数のパディングビットは、MACパディングされた情報ビット群が完全に、求められた整数であるOFDMシンボル数のうち整数である最も大きなバイト数を満たすよう求められ、
第2の数のパディングビットは、第1の数のパディングビットと第2の数のパディングビットとの合計が、合計パディングビット数に等しいよう求められ、
ネットワークインタフェースは、更新されたOFDMシンボル数を示すよう第1サブフィールドを設定するよう構成される。
【0101】
ネットワークインタフェースは、更新されたOFDMシンボル数が初期のOFDMシンボル数よりも大きいか否かを示す第3サブフィールドをさらに含む信号フィールドを生成するよう構成される。
【0102】
ネットワークインタフェースはさらに、
データユニットが通常処理モードで送信される場合にトーン並べ替えを実行し、
データユニットが低帯域幅処理モードで送信される場合にトーン並べ替えを実行しない
よう構成される。
【0103】
本願発明を限定するのではなく例示することを意図された特定の例を参照して本願発明を説明してきたが、本願発明の範囲から逸脱することなく、開示される実施形態に対し、変更、追加、および/または削除が行われ得る。