【課題を解決するための手段】
【0008】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載のシャッター用ガイドレールの防火構造は、カーテン部13を案内するガイド部27と、該ガイド部27を支持して建物躯体29に固定される枠部31と、を有するシャッター用ガイドレール11Aであって、
前記ガイド部27の外表面33を覆うとともに、前記ガイド部27と前記枠部31との少なくとも出隅部37を覆う外側補強材39と、前記枠部31の内側に配設される内側補強材41と、
を具備し、
前記内側補強材41と前記外側補強材39とで、前記ガイド部27の一部または前記枠部31の一部の少なくとも一方を挟み、これらを貫通する固定手段43にて固定することを特徴とする。
【0009】
このシャッター用ガイドレール11Aの防火構造では、ガイド部27の外表面33が、ガイド部27と枠部31との連結部分35となる出隅部37を含んで外側補強材39によって覆われる。ガイド部27を覆った外側補強材39は、枠部31の内側に配置される内側補強材41と枠部31を挟んで固定手段43にて固定される。つまり、ガイド部27は、外部からの延焼が外側補強材39によって阻止される。外側補強材39は、高温となっても、枠部31を挟んで内側補強材41に固定されるので、ガイド部27の変形によるカーテン部13の脱落防止と建物躯体29への支持を高温によっても長時間、維持し続けることができる。
【0010】
本発明の請求項2記載のシャッター用ガイドレールの防火構造は、カーテン部13を案内するガイド部75と、該ガイド部75を支持して建物躯体29に固定される枠部77と、を有するシャッター用ガイドレール11Bであって、
前記ガイド部75の外表面33を覆って前記ガイド部75に固定される外側補強材79と、
前記ガイド部75
の内側に沿い配設される内側補強材81と、
前記枠部77の内側に配設されて前記枠部77とともに前記建物躯体29に固定手段43にて固定される支持補強材83と、
を具備し、
前記ガイド部75
に突出形成された延出短片85を、前記外側補強材79と前記内側補強材81
の一端に折り曲げ状に形成された補強片(補強短片89)で挟んで固定手段43にて固定し、
前記内側補強材81の
他端に折り曲げ状に形成された補強片(補強長片91)と前記支持補強材83とで前記ガイド部75の一部と前記枠部77の一部とを
固定手段43にて固定し、
前記支持補強材83を前記枠部77とともに前記建物躯体29に固定することを特徴とする。
【0011】
このシャッター用ガイドレール11Bの防火構造では、ガイド部75の外表面33の全部又は一部が、外側補強材79によって覆われ、ガイド部75は、外部からの延焼が外側補強材79によって阻止される。その外側補強材79が、枠部77の内側に配置される内側補強材81に、ガイド部75を挟んで固定される。内側補強材81は、枠部77を挟んで支持補強材83に固定される。内側補強材81が固定された支持補強材83は、枠部77とともに建物躯体29に固定される。つまり、ガイド部75を覆った外側補強材79が、ガイド部75や枠部77を挟みながら、内側補強材81、支持補強材83に連結されて建物躯体29に固定される。
【0012】
本発明の請求項3記載のシャッター用ガイドレールの防火構造は、請求項1または2記載のシャッター用ガイドレール11A,11Bの防火構造であって、
前記外側補強材39,79の外側に、該外側補強材39,79を覆う化粧枠材59,93が設けられることを特徴とする。
【0013】
このシャッター用ガイドレール11A,11Bの防火構造では、高温を遮断するためにガイド部27,75の外表面33を覆って設けられた外側補強材39,79が、さらにその外側に設けられた化粧枠材59,93によって覆われる。高温の阻止に特化された外側補強材39,79は、外観からは見えなくなる。
【0014】
本発明の請求項4記載のシャッター用ガイドレールの防火構造は、カーテン部13を案内するガイド部99と、該ガイド部99を支持して建物躯体29に固定される枠部101と、を有するシャッター用ガイドレール11Cであって、
前記ガイド部99の内表面103を覆うガイド部補強材105と、
前記ガイド部99
の内側に沿い配設される内側補強材107と、
前記枠部101の内側に配設されて前記枠部101とともに前記建物躯体29に固定手段43にて固定される支持補強材109と、
を具備し、
前記ガイド部99を、前記ガイド部補強材105と前記内側補強材107とで挟んで固定手段43にて固定し、
前記内側補強材107
の一端に折り曲げ状に形成された補強片と前記支持補強材109とで前記ガイド部99の一部と前記枠部101の一部とを
固定手段43にて固定し、前記支持補強材109を前記枠部101とともに前記建物躯体29に固定することを特徴とする。
【0015】
このシャッター用ガイドレール11Cの防火構造では、ガイド部99の内方にガイド部補強材105が設けられ、このガイド部補強材105は、ガイド部99を挟んで内側補強材107に固定される。内側補強材107は、ガイド部99、枠部101、支持補強材109に固定される。支持補強材109は、枠部101とともに建物躯体29に固定される。つまり、ガイド部99は、内表面103を覆ったガイド部補強材105によって、高温による変形が生じにくくなる。このガイド部補強材105は、内側補強材107を介して支持補強材109に固定され、さらに支持補強材109が枠部101とともに建物躯体29に固定される。
【0016】
本発明の請求項5記載のシャッター用ガイドレールの防火構造は、請求項4記載のシャッター用ガイドレール11Cの防火構造であって、
前記ガイド部99にはガイド部抜け止め片121が内側に突設され、
前記ガイド部補強材105には前記ガイド部抜け止め片121に対向する補強材抜け止め片123が突設され、
前記カーテン部13には前記ガイド部抜け止め片121と前記補強材抜け止め片123に抜け止めされる抜け止め部材49がカーテン縁部45に設けられていることを特徴とする。
【0017】
このシャッター用ガイドレール11Cの防火構造では、ガイド部99にガイド部補強材105が挿入されると、このガイド部補強材105に突設された補強材抜け止め片123が、ガイド部99に形成されているガイド部抜け止め片121と対向配置される。つまり、ガイド部99に設けられたガイド部抜け止め片121と、ガイド部補強材105に設けられた補強材抜け止め片123とによって、カーテン部13の脱落が規制される。
【0018】
本発明の請求項6記載のシャッター用ガイドレールの防火構造は、請求項4記載のシャッター用ガイドレール11Dの防火構造であって、
前記ガイド部補強材131には対向配置される補強材抜け止め片153が突設され、
前記カーテン部13には前記一対の補強材抜け止め片153に抜け止めされる抜け止め部材49がカーテン縁部45に設けられていることを特徴とする。
【0019】
このシャッター用ガイドレール11Dの防火構造では、ガイド部125にガイド部補強材131が挿入されると、このガイド部補強材131に突設された対向する一対の補強材抜け止め片153によって、カーテン部13の脱落が規制される。
【0020】
本発明の請求項7記載のシャッター用ガイドレールの防火構造は、請求項1記載のシャッター用ガイドレール11Aの防火構造であって、
前記外側補強材39と、前記内側補強材41と、が鋼板よりなることを特徴とする。
【0021】
このシャッター用ガイドレール11Aの防火構造では、帯状の鋼板を長手方向に沿う折り曲げ部71で折り曲げることで、出隅部37を覆うL字形の外側補強材39が安価かつ容易に製作可能となる。また、ガイド部27の長手方向に複数に分割した外側補強材39の製作も容易となる。
【0022】
本発明の請求項8記載のシャッター用ガイドレールの防火構造は、請求項2または4記載のシャッター用ガイドレール11B,11Cの防火構造であって、
前記内側補強材81,107と、前記支持補強材83,109が鋼板よりなることを特徴とする。
【0023】
このシャッター用ガイドレール11B,11Cの防火構造では、帯状の鋼板を長手方向に沿う折り曲げ部71で折り曲げることで、内側補強材81,107、支持補強材83,109が安価かつ容易に製作可能となる。また、ガイド部75,99の長手方向に複数に分割した内側補強材81,107、支持補強材83,109の製作も容易となる。
【0024】
本発明の請求項8記載のシャッター用ガイドレールの防火構造は、請求項1または2に記載のシャッター用ガイドレール11A,11Bの防火構造であって、
前記外側補強材39,79が、カーテン縁部45と重なる掛かり代部73を有することを特徴とする。
【0025】
このシャッター用ガイドレール11A,11Bの防火構造では、カーテン縁部45の抜け止め部材49が溶けても、カーテン縁部45に重なる掛かり代部73が外側補強材39,79に残るので、掛かり代部73がカーテン縁部45に掛かり、カーテン部13がガイド部から外れなくなる。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係る請求項1記載のシャッター用ガイドレールの防火構造によれば、ガイド部の外表面を外側補強材で覆い、この外側補強材を、ガイド部の一部または枠部の一部の少なくとも一方を挟んで内側補強材に固定手段で固定するので、既設のシャッター装置の防火性能を容易に向上させることができる。また、ガイド部を外側補強材で覆うことで、剛性も向上することとなり、防犯性の向上にもなる。
【0027】
本発明に係る請求項2記載のシャッター用ガイドレールの防火構造によれば、ガイド部を外側補強材と内側補強材で挟んで固定手段にて固定し、内側補強材と支持補強材とでガイド部の一部と枠部の一部とを挟み固定し、支持補強材を枠部とともに建物躯体に固定するので、既設のシャッター装置の防火性能を容易に向上させることができる。また、ガイド部を外側補強材で覆うことで、剛性も向上することとなり、防犯性の向上にもなる。
【0028】
本発明に係る請求項3記載のシャッター用ガイドレールの防火構造によれば、外側補強材を化粧枠材で覆うので、外部からは外側補強材が見えなくなり、デザイン性を損ねることがない。
【0029】
本発明に係る請求項4記載のシャッター用ガイドレールの防火構造によれば、ガイド部を、ガイド部補強材と内側補強材とで挟んで固定手段にて固定し、内側補強材と支持補強材とでガイド部の一部と枠部の一部とを挟み固定し、支持補強材を枠部とともに建物躯体に固定するので、既設のシャッター装置の防火性能を容易に向上させることができる。また、ガイド部の内側をガイド部補強材で覆うことで、剛性も向上することとなり、防犯性の向上にもなる。
【0030】
本発明に係る請求項5記載のシャッター用ガイドレールの防火構造によれば、ガイド部補強材に、補強材抜け止め片を突設することで、ガイド部の内側に一対のガイド部抜け止め片を対向して形成せずに済み、ガイド部補強材をガイド部の内側に容易に挿入できる。
【0031】
本発明に係る請求項6記載のシャッター用ガイドレールの防火構造によれば、ガイド部補強材に、対向する一対の補強材抜け止め片を突設することで、ガイド部の内側に抜け止め片を形成せずに済み、ガイド部補強材をガイド部の内側に容易に挿入でき、ガイド部の内表面を覆って防火性能を向上させ、剛性も向上する。
【0032】
本発明に係る請求項7記載のシャッター用ガイドレールの防火構造によれば、外側補強材と、内側補強材との材料費を安価にできると共に、板金加工などにより容易に製作できる。
【0033】
本発明に係る請求項8記載のシャッター用ガイドレールの防火構造によれば、内側補強材と、支持補強材との材料費を安価にできると共に、板金加工などにより容易に製作できる。
【0034】
本発明に係る請求項9記載のシャッター用ガイドレールの防火構造によれば、カーテン部の抜け止め部材が溶けた場合であっても、外側補強材の掛かり代部でカーテン縁部を引っ掛けることができるので、カーテン部の脱落を防ぐことができる。