特許第6025747号(P6025747)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6025747締付表面及び固定手段を有するコネクタ、カウンターコネクタ及びコネクタアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6025747
(24)【登録日】2016年10月21日
(45)【発行日】2016年11月16日
(54)【発明の名称】締付表面及び固定手段を有するコネクタ、カウンターコネクタ及びコネクタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/639 20060101AFI20161107BHJP
   H01R 13/631 20060101ALI20161107BHJP
【FI】
   H01R13/639 Z
   H01R13/631
【請求項の数】14
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-548803(P2013-548803)
(86)(22)【出願日】2012年1月6日
(65)【公表番号】特表2014-505978(P2014-505978A)
(43)【公表日】2014年3月6日
(86)【国際出願番号】EP2012050181
(87)【国際公開番号】WO2012098025
(87)【国際公開日】20120726
【審査請求日】2014年12月26日
(31)【優先権主張番号】102011002794.7
(32)【優先日】2011年1月17日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】501090342
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ジャーマニー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク
【氏名又は名称原語表記】TE Connectivity Germany GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100138863
【弁理士】
【氏名又は名称】言上 惠一
(74)【代理人】
【識別番号】100132252
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 環
(74)【代理人】
【識別番号】100156085
【弁理士】
【氏名又は名称】新免 勝利
(72)【発明者】
【氏名】ロルフ・イェッター
(72)【発明者】
【氏名】カルステン・ブック
【審査官】 出野 智之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−189135(JP,A)
【文献】 特開2004−134190(JP,A)
【文献】 実開昭62−098180(JP,U)
【文献】 特開昭57−072281(JP,A)
【文献】 特開平09−035812(JP,A)
【文献】 特開平11−195453(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/639
H01R 13/631
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続方向(V)においてカウンターコネクタ(2)と接続するプラグ型コネクタ(1)であって、
該プラグ型コネクタ(1)が、少なくとも1つの接触要素を有する電気接触具(3)を有し、及びプラグ型コネクタ(1)をカウンターコネクタ(2)に留める少なくとも1つの固定要素(5)を有しており、
固定要素(5)が、接続方向(V)に対して実質的に横断方向に延在している締付面(6)を有し、プラグ型コネクタ(1)が、固定要素(5)に対して転置可能な固定手段(10)を有しており、該固定手段(10)が、プラグ型コネクタ(1)をカウンターコネクタ(2)に固定するように、固定位置(F)で締付面(6)と当接しており、
固定手段(10)が、くさび形締付部分(21)を有しており、くさび形締付部分(21)を、締付面(6)上に押し込むことができ、くさび形締付部分(21)の断面が、接続方向(V)に対して横断方向にテーパーしていることを特徴とするプラグ型コネクタ(1)。
【請求項2】
締付面(6)が、接続方向(V)と反対に向いていることを特徴とする請求項1に記載のプラグ型コネクタ(1)。
【請求項3】
締付部分(21)を、締付面(6)上に、接続方向(V)に対して横断方向に延在している嵌合方向(A)に押し込むことができることを特徴とする請求項に記載のプラグ型コネクタ(1)。
【請求項4】
接続方向(V)に延在している収容チャンネル(7)が、固定要素(5)及び締付面(6)を通過して延在していることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のプラグ型コネクタ(1)。
【請求項5】
固定位置(F)において、締付部分(21)が、収容チャンネル(7)を少なくとも部分的に覆うことを特徴とする請求項に記載のプラグ型コネクタ(1)。
【請求項6】
固定位置(F)から離れたアセンブリ位置(M)における締付部分(21)が、固定位置(F)にあるときよりも少なく収容チャンネル(7)を覆うか又は全く覆わないことを特徴とする請求項又はに記載のプラグ型コネクタ(1)。
【請求項7】
固定手段(10)が、アセンブリ開口(19)を有しており、固定手段(10)の固定位置(F)における収容チャンネル(7)が、アセンブリ開口(19)を通過して少なくとも部分的に延在していることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のプラグ型コネクタ(1)。
【請求項8】
嵌合方向(A)に向いているアセンブリ開口(19)の末端(20)が、広がるように形成されていることを特徴とする請求項に記載のプラグ型コネクタ(1)。
【請求項9】
固定手段(10)が、転置可能に及び着脱不能に固定要素(5)に接続されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のプラグ型コネクタ(1)。
【請求項10】
プラグ型コネクタ(1)が、複数の固定要素(5)を有しており、該固定要素が、正三角形の角に配置されており、固定手段(10)を、該固定要素の締付面(6)上に、異なる嵌合方向(A)に押し込むことができ、嵌合方向(A)が、三角形内において向かい合う方向に又は共通点に向かって配向していることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のプラグ型コネクタ(1)。
【請求項11】
接続方向(V)に対に請求項1〜10のいずれか1項に記載のプラグ型コネクタ(1)と接続するカウンターコネクタ(2)であって、
該コネクタ(2)が、少なくとも1つの接触要素を有する電気接触具(4)を有し、及びカウンターコネクタ(2)をプラグ型コネクタ(1)に留める少なくとも1つの固定要素(11)を有しており、
固定要素(11)が、カウンターコネクタ(2)をプラグ型コネクタ(1)に留めるように、接続方向(V)に対して実質的に横断方向に延在している締付面(13)を有することを特徴とするカウンターコネクタ(2)。
【請求項12】
固定要素(11)が、アンダーカット(12)を有し接続方向(V)に延在している固定部材として、形成されており、締付面(13)が、接続方向(V)に向くようにアンダーカット(12)上に配置されていることを特徴とする請求項11に記載のカウンターコネクタ(2)。
【請求項13】
接触位置(P)において接続方向(V)に一体結合されている少なくとも1つのプラグ型コネクタ(1)及び少なくとも1つのカウンターコネクタ(2)を有するプラグ型コネクタアレンジメント(29)であって、
プラグ型コネクタ(1)及びカウンターコネクタ(2)が、プラグ型接続を留める固定要素(5,11)を有しており、
固定要素(5,11)が、締付面(6,13)を有して形成されており、該締付面(6,13)が、接続方向(V)に対して横断方向に延在し、向かい合うように配向しており、プラグ型コネクタアレンジメント(29)が、固定位置(F)において締付面(6,13)の間に締め付けられる固定手段(10)を有しており、
固定手段(10)が、くさび形締付部分(21)を有しており、くさび形締付部分(21)を、締付面上に押し込むことができ、くさび形締付部分(21)の断面が、接続方向(V)に対して横断方向にテーパーしていることを特徴とするプラグ型コネクタアレンジメント(29)。
【請求項14】
固定位置(F)において締付面(6,13)の間に配置される固定手段(10)の一部分が、固定手段(10)が固定位置から離れた位置にあるときよりも、接続方向(V)において厚いことを特徴とする、請求項13に記載のプラグ型コネクタアレンジメント(29)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続方向においてカウンターコネクタに接続するプラグ型コネクタに関し、該プラグ型コネクタは、少なくとも1つの接触要素を有する電気接触具を有し、プラグ型コネクタをカウンターコネクタに固定する少なくとも1つの固定要素を有する。本発明は、接続方向に対に、プラグ型コネクタ、とりわけ、本発明に係るプラグ型コネクタに接続するカウンターコネクタに更に関し、該カウンターコネクタは、少なくとも1つの接触要素を有する電気接触具を有し、カウンターコネクタをプラグ型コネクタに固定する少なくとも1つの固定要素を有する。本発明は、接触位置において接続方向に一体結合されている少なくとも1つのプラグ型コネクタ及び少なくとも1つのカウンターコネクタを有するプラグ型コネクタアレンジメントに更に関し、プラグ型コネクタ及びカウンターコネクタは、それらのプラグ型接続を固定する固定要素を有する。
【背景技術】
【0002】
2つのコネクタのプラグ型接続を互いに固定する固定要素を有するプラグ型コネクタ及びカウンターコネクタが、一般的に既知である。固定若しくはネジ式接続、又はプラグ型コネクタをカウンターコネクタに固定する位置合わせピン及び位置合わせ孔を有する接続が、頻繁に用いられている。
【発明の概要】
【本発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、接触具に関する又は互いに関連する固定要素の位置の許容差は、互いに関連する2つのコネクタのプラグ型接続又は位置の信頼性を悪化し得る望ましくない機械的張力をもたらし得る。更に、位置の許容差は、接触具のプラグ型接続の包囲(密閉)を不可能にし得る、固定要素により決定される2つのコネクタの相対的位置、又はカウンターコネクタに関して重複して決定されるプラグ型コネクタの位置をもさえもたらす。
【課題を解決するための手段】
【0004】
従って、本発明の目的は、プラグ型コネクタ、カウンターコネクタ及びプラグ型コネクタアレンジメントを提供し、その固定要素が、プラグ型接続を損傷させる固定要素の位置許容差なしに、プラグ型コネクタ及びカウンターコネクタを互いに固定することである。
【0005】
導入部で記載したプラグ型コネクタにおいて、固定要素が接続方向に対して実質的に横断方向に延在している締付面を有しており、プラグ型コネクタが固定要素に対して転置可能な固定手段を有しており、固定手段が、固定位置においてプラグ型コネクタをカウンターコネクタに固定するように締付面と当接している点で、目的が達成される。導入部で記載したカウンターコネクタにおいて、固定要素が、カウンターコネクタをプラグ型コネクタに固定するために接続方向に対して実質的に横断方向に延在している締付面を有する点で、目的が達成される。導入で記載したプラグ型コネクタアレンジメントにおいて、固定手段が、締付面を有して形成されており、該締付面が、接続方向に対して横断方向に延在し、向かい合う方向に配向されており、プラグ型コネクタアレンジメントが、固定位置で締付面の間に締付されている固定手段を有する点で、目的が達成される。
締付面を接続方向に対して横断方向に配向することに起因して及び固定手段を用いて締付面を互いに非ポジティブロック接続する(non-positive-locking connection)ことに起因して、力は、プラグ型接続を実質的に損傷させないように接続方向に、及びその方向に対して横断方向に吸収及び消失される。従って、互いに関連した2つのコネクタの位置は、接触具により実質的に決定でき、位置は、また、固定手段又はそこに作用する力により、悪影響を受ける。接触具を互いに接触させる前に、間違った位置に置かれ得る固定要素により妨害されないで分解した状態で互いに接触具を配置できるように、2つのコネクタは、相互に作用する固定要素によって浮遊状態で互いに支持される。
【0006】
本発明に係る解決策は、それ自体が好都合であり所望のように互いに組み合わしてよい様々な構成によって、更に改善され得る。これらの構成及びそれらに伴う利点が、以下に示され、構造的な評価及びその効果が、1つのプラグ型コネクタ及び1つのカウンターコネクタのみを有するプラグ型コネクタアレンジメントについての例を用いて、単に記載される。当然に、それぞれのプラグ型コネクタ及びそれぞれのカウンターコネクタは、複数の接触具を有してよく、プラグ型コネクタアレンジメントは、1つより多くのプラグ型コネクタ及び1つより多くのカウンターコネクタを含んでよい。
【0007】
第1の好都合な構成において、プラグ型コネクタの締付面は、接続方向と反対に配向されてよく、カウンターコネクタの締付面は、接続方向に配向されてよい。プラグ型コネクタ及びカウンターコネクタの組み立てた状態では、締付面は、接続方向に互いに空間を置くように配置されてよく、向かい合う方向に向いているときに共通締付隙間に隣接してよい。固定手段は、この締付隙間内に圧入でき、それにより、2つのコネクタは、接続方向に対して横断方向に大きな力が生じずに互いに固定される。2つのコネクタの固定手段の締付面との得られる摩擦係合接続に起因して、互いにコネクタの位置を変えようとする力は、それらの力が作用する方向にかかわらずに吸収及び消失される。
【0008】
カウンターコネクタの固定要素は、接続方向に延在しており締付面上に設けられている固定部材として、構成されてよい。2つのコネクタが組み立てられた状態にあるときに、締付面が接続方向に対して横断方向に延在している締付隙間を境界付けるように、プラグ型コネクタの締付面を越えて接続方向と反対に、固定部材が突出してよい。締付面が、接続方向に対して横断方向に互いに可能な限り接近して配置されるように又は接続方向に互いに重なり得るように、固定部材のアンダーカット上に、締付面が配置されてよい。
【0009】
接続部材が、例えば、接続方向と反対に延在しているピンとして構成されてよく、アンダーカットが、凹部又は突出として構成されてよい。とりわけ、ピンは、固定部材の自由末端に配置してよい締付頭を有してよい。従って、固定部材は、例えば、キノコのような固定ピンとして構成されてよく、接続方向と反対に向いた該固定ピンの自由末端上に、締付頭が設けられている。とりわけ、締付頭の直径は、プラグ型コネクタの固定要素と相互作用する固定部材の残りの部分の直径よりも、接続方向に対して横断方向に大きい。
【0010】
カウンターコネクタの締付面と向かい合っており接続方向と反対に配向されている締付頭の上側面は、傾斜案内部材を有して構成されてよく、2つのコネクタが一体結合される場合に、プラグ型コネクタの固定要素を案内できる。従って、接続作業の間にコネクタが動かなくなること又は互いに関連して正しい位置からずれることが防がれ、2つのコネクタの接触具が、少なくとも大まかに事前配置されている。この様式で構成されているカウンターコネクタの固定要素は、例えば、パンチされ、プレスされ又は射出成形された部品として、簡易な及び費用効率の高い様式で製造できるという利点を更に有する。
【0011】
固定位置で2つのコネクタの隣接締付面の間に配置される固定手段の部分は、固定手段が固定部分から離れた位置にあるときに締付面の間に位置する部分よりも、接続方向に薄くてよい。固定手段を簡単な様式で締付隙間に挿入でき、それにもかかわらず所望レベルで締付力を達成できるように、固定手段は、例えば、くさび形締付部分を有してよい。固定手段を締付隙間内に圧入する場合に、締付隙間内にまず圧入される締付部分の一部が、締付隙間の幅よりも、接続方向と平行に小さい肉厚を有してよい。締付隙間内に次に圧入される締付部分の一部は、より大きい肉厚を有してよく、この一部の肉厚が、少なくとも締付隙間の幅に一致すること又は更に幅よりもわずかに大きいことが可能である。従って、固定手段は、締付隙間内に容易に配置でき、ポジティブロック締付接続が、締付隙間内に更に挿入される締付部分によって、もたらされ得る。
【0012】
とりわけ接続方向に対して横断方向において、締付部分を締付面上に押し込むことができ、締付部分の断面接続方向に対して横断方向にテーパー状を有し得る。締付部分は、とりわけプラグ型コネクタの締付面上に平面的に置かれてよい。従って、力ピークによりもたらされる固定要素又は固定手段の過負荷の発生が防止される。プラグ型コネクタの締付面から離れるように向いた固定手段の上側面が、接続方向に対して横断する通路にわたってプラグ型コネクタの締付面から離れるように延在した締付傾斜として構成されてよい。このような固定手段は、例えば、射出成形により、簡易かつ費用効率の高い様式で製造できる。
【0013】
接続方向に対して横断方向に延在する嵌合方向において、締付部分を締付面上に押し込むことができる。例えば、まず、締付部分を嵌合方向に締付面上に押し込むことができ、次いで、締付方向に締付隙間内に圧入できる。嵌合方向及び締付方向は、両方とも、接続方向に対して横断方向に(適用可能な場合に、互いに垂直に)延在してよい。とりわけ好都合な構成(それを容易に取り扱うことができるので)において、位置及び締付方向は同じであってよい。結果として、互いに関連したコネクタの位置は、単に固定手段を別個の固定要素上に押し込むことによって、望ましくない転置に対して保護され得る。
【0014】
プラグ型コネクタ及びカウンターコネクタの組み立てが少なくとも部分的に案内され得るように、カウンターコネクタの固定要素のための収容チャンネルがプラグ型コネクタの固定要素を通過して延在してよい。とりわけ、接続方向に対して横断方向におけるコネクタのおおよその互いの位置許容差を防止するように、収容チャンネルは接続方向に延在していてよい。収容チャンネルは、カウンターコネクタの固定要素が収容チャンネル内に容易に挿入できる寸法にされてよい。とりわけ、接続方向に対して横断する収容チャンネルの幅は、固定部材の部分の最大程度よりも大きくてよく、該固定部材は、コネクタを組み立てるときに収容チャンネル内に導入される。したがって、コネクタは、固定要素によって浮遊状態で互いに対して支持されてよい。
【0015】
収容チャンネルは、締付面を通過して延在してよい又はそこで開いて(又は開口して)よい。とりわけ、収容チャンネルは、固定要素によって接続方向に連続的に案内され得る。とりわけ、カウンターコネクタのピンのような又はキノコのような固定要素は、簡単な様式で収容チャンネルに挿入され得る。収容チャンネルは、1つの側面において接続方向に対して横断方向に開いてよく又は完全に閉じてよく、すなわち、管状に形成されてよい。1つの側面において開いている収容チャンネルの構成は、接続方向に対して横断方向へのコネクタの相対的に大きい動きが可能なので、プラグ型コネクタアレンジメントの組み立てを簡易化できる。しかしながら、この相対的に大きい動き自由度は、最適に互いに予め配置されないコネクタの接触具をもたらし得る。この問題は、収容チャンネルの管状構成によって防止され得る。
【0016】
収容チャンネルを通過してカウンターコネクタの固定要素を動かすことができるように、その締付面は、収容チャンネルの幅よりも小さく形成すべきである。これは、コネクタが組み立てた状態であるときに2つのコネクタの締付面が向かい合う方向に向くけれども、該締付面は接続方向に互いに重なっていないという事実をもたらし得る。締付隙間は、接続方向に、又は接続方向と反対に、少なくとも1つの側面で開いている。それにもかかわらず、締付部分が非ポジティブロック様式で互いに重なっていない締付面と一体に接触できるように、締付部分は、その固定位置で収容チャンネルを少なくとも部分的に覆うことができる。とりわけ、締付部分がその固定位置において2つの隣接締付面の間で収容チャンネルを繋ぐように又は接続方向において両方の締付面を覆ってそれらと当接するように、締付部分が、収容チャンネル内にかなり突出している。
【0017】
別の好都合な構成では、固定手段は、それが2つのコネクタを一体結合できる様式で、アセンブリ位置においてプラグ型コネクタに嵌合され得る。とりわけ、固定手段は、プラグ型コネクタの固定要素に転置可能及び脱着不能に接続でき、固定手段は、アセンブリ位置においてプラグ型コネクタの固定要素に嵌合できる。従って、プラグ型コネクタアレンジメントの組み立てが実質的に簡易化される。アセンブリ位置では、固定手段は、コネクタの簡単な組み立てを可能にする。
【0018】
例えば、固定手段は、アセンブリ位置では固定要素に係止され得る。係止接続は、固定手段の他の位置でも好都合であり得るので、固定手段及び固定要素は、接続方向に対して横断方向に互いに空間が置かれた異なる係止位置を可能にする。例えば、固定手段の係止要素と相互作用するプラグ型コネクタの固定要素の係止領域は、接続方向に対して横断方向に並んで配置されている複数の係止段を有してよい。固定手段を固定要素に係止することは、その固定位置において固定手段の位置を追加的に固定することができる。プラグ型コネクタ又はカウンターコネクタの位置又は寸法の許容差は、対応する寸法の係止段によって吸収できる。
【0019】
接続方向に対して横断方向に、例えば、嵌合方向と反対にその固定位置から距離を置いて配置されてよい固定手段のアセンブリ位置において、締付部分は、固定位置にあるときよりも少なく収容チャンネルを覆ってよいか又は全く覆わなくてよい。締付部分が収容チャンネル内に、より少ない程度突出するという事実に起因して、カウンターコネクタの固定要素は、固定手段とぶつからずに収容チャンネル内に挿入され得る。
【0020】
実行可能な最も対象的な様式で締付力を吸収及び消失し得るように、固定手段は、締付部分内に突出してよい2つの締付部材を有して構成されてよい。固定手段は、アセンブリ開口を有してよく、固定チャンネル(又は固定管、固定溝)は、固定手段の固定位置で該アセンブリ開口を通過して少なくとも部分的に延在している。アセンブリ開口は、接続方向に対して横断方向に、締付部材により境界付けることができ、締付部分を少なくとも部分的に通過して延在してよい。締付部材は、締付部分の締付プレートの一部であってよく、アセンブリ開口は、締付プレートを通過して延在することができる。固定手段のこのような構成は、プラグ型コネクタにおけるその組み立てを簡易化し、締付部分の安定性をとりわけ増加する。
【0021】
固定手段がカウンターコネクタの固定要素とぶつからずに、プラグ型コネクタアレンジメントの既に組み立てたコネクタ上に、固定手段を配置できるように、嵌合方向に向いたアセンブリ開口の末端が、広がるように形成されてよい。
【0022】
アセンブリ開口の幅は、締付方向に又は嵌合方向に拡張でき、アセンブリ開口は、並んで配置されてよいアセンブリ凹部及び締付凹部を有して形成されてよい。アセンブリ凹部の幅は、固定手段が接続方向に通過するのを可能にする。とりわけ、アセンブリ凹部は、締付方向に又は嵌合方向において締付凹部の上流に配置でき、固定手段の簡単な嵌合は、プラグ型コネクタの既に組み立てた状態において、接触具を互いに接続する場合に可能である。
【0023】
とりわけ、締付凹部はU形状で構成されてよく、締付凹部の締付部材は、締付縁として構成されてよく、該縁は、締付部分によって囲まれており、締付部材の一部であってよい。
【0024】
固定手段の安定性を更に増加してその機能性を改善するように、固定手段は、固定ブロックとして構成されてよい。固定ブロックは、箱状であってよく、少なくとも1つの開末端とともに構成されてよく、該開末端は、それが固定要素と嵌合できるように嵌合方向に配向されている。締付プレートと、締付プレートと向かい合った下側プレートとの両方は、アセンブリ開口を有して設けられてよく、アセンブリ開口は、接続方向に互いに一直線に(位置調整)できる。とりわけ、締付プレート及び向かい合う下側プレートは、同じように形成されてよい。これは、固定手段の組み立てを簡易化する。なぜなら、その機能が、どちらのプレートが接続方向に向いており締付隙間内に導入されるのかに、もはや依存しないからである。締付プレートに対して横断方向に延在する横方向プレートは、とりわけ、嵌合方向に向くその末端に少なくとも1つの係止要素を有して設けられてよい。
【0025】
2つのコネクタを互いに単一点固定することは、プラグ型接続に対して向く力を永久に受けて、プラグ型コネクタの望ましくない解放(又は開き)に対してプラグ型コネクタアレンジメントを保護するのに、不充分であり得る。更に、単一点接続を用いて、力は、選択された方向にだけ吸収され得る。結果として、別の好都合な構成において、プラグ型コネクタ及びカウンターコネクタは、複数の場所で固定することができる複数の固定要素、例えば、3つの固定要素をそれぞれ有してよい。固定要素は、例えば、正三角形の角に配置されてよい。このような三点固定は、プラグ型コネクタ及びカウンターコネクタがあらゆる空間方向に転置するのを防ぐ。
【0026】
プラグ型コネクタアレンジメントの組み立ての間に、コネクタを互いに締め付けることにより生じる力が接触具に過度に作用するのを防止するように、固定手段を、異なる嵌合方向において締付面上に又は締付隙間内に押し込むことができる。これらの押し込み力が接触具に作用しないように、固定手段は、押し込み力が実質的に互いに打ち消し合う様式で配置されてよい。例えば、嵌合方向は、三角形内において向かい合う方向に又は共有点に向かって配向されてよい。
【0027】
本発明は、実施形態及び図面を参照して例によって以下に説明される。実施形態の様々な特徴は、個別の好都合な構成において上述したように、互いに独立して組み合わされてよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は、本発明に係るプラグ型コネクタ及び本発明に係るカウンターコネクタの実施形態の概略的な斜視図である。
図2図2は、本発明に係る固定要素と本発明に係る固定手段の概略的な斜視図である。
図3図3は、本発明に係る固定要素と本発明に係る固定手段の概略的な斜視図である。
図4図4は、本発明に係る固定要素と本発明に係る固定手段の概略的な斜視図である。
図5図5は、望ましくない非係合から保護されている本発明に係るプラグ型コネクタアレンジメントの概略的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明に係るプラグ型コネクタと本発明に係るカウンターコネクタの構造及び/又は機能は、まず、図1の実施形態を参照して記載される。
【0030】
図1は、プラグ型コネクタ1とカウンターコネクタ2を説明する。プラグ型コネクタ1とカウンターコネクタ2は、接続方向Vに互いに空間を置いて配置されている。プラグ型コネクタ1は、プラグ型コネクタアレンジメントを形成するように接続方向Vにカウンターコネクタ2と一体結合できる様式で構成されてよい。プラグ型コネクタ1及びカウンターコネクタ2は、少なくとも1つの接触具3、4をそれぞれ含み、該接触具3、4は、2つのコネクタ1、2が組み立てられた状態である場合に電気的プラグ型接続を形成することができる。
【0031】
プラグ型コネクタ1は、少なくとも1つ、とりわけ3つの固定要素5を有してよい。固定要素5のそれぞれは、締付面6を有して設けてよく、締付面6が接続方向Vに対して横断方向に延在し、及びとりわけ接続方向Vと反対に向くように配置されてよい。収容チャンネル7は、接続方向Vと平行に固定要素5のそれぞれを通過して延在してよく、該収容チャンネル7は、とりわけ、締付面6を通過して延在している又は開いて(開口して)いる。収容チャンネル7は、固定要素5を接続方向Vに完全に通過して延在してよく、例えば、接続方向Vに対して横断方向の1つの側面において開いてよい又は完全に閉じて、その結果として管状に形成されてよい。
【0032】
固定要素5は、プラグ型コネクタ1のハウジング8から接続方向Vに対して横断方向に突出してよく、とりわけ、固定突起又は固定棒として形成されてよい。締付面6に対して境界付けて締付面6に垂直に延在している横方向面9において、固定要素5は、係止領域Rを有して設けられてよく、係止領域Rは、接続方向Vに対して横断方向に延在してよい。
【0033】
プラグ型コネクタ1は、固定手段10とともに説明され、固定手段10の数は、プラグ型コネクタ1の固定要素5の数に対応しており、その1つは、嵌合方向Aにおいて、固定要素5の1つの上に少なくとも部分的に位置付けられてよく、嵌合方向Aは、接続方向Vに対して横断方向に延在している。個々の固定手段10の嵌合方向Aは、例えば、少なくとも部分的に向かい合う様式で、異なって配向されてよい。固定手段10がプラグ型コネクタ1とカウンターコネクタ2の組み立てを妨げない様式で固定要素5上に、とりわけ、その締付面6上に押し込まれているそれらのアセンブリ位置Mにおいて、固定手段10が例示される。
【0034】
カウンターコネクタ2は、また、固定要素11を有してよく、その数は、プラグ型コネクタ1の固定要素5の数に対応しており、その2つの固定要素11は、図1で示され得る。コネクタ1、2の固定要素5、11は、それらが固定対を形成する様式で配置されてよく、該固定対は、コネクタ1、2が一体結合する場合に互いに相互作用する。カウンターコネクタ2の固定要素11は、例えば、接続方向Vと反対に延在する固定部材として構成されてよい。ピン状であってよい固定部材は、コネクタ1、2が組み立てた状態である場合に、収容チャンネル7内に少なくとも部分的に配置され接続方向Vと反対にプラグ型コネクタ1の締付面6を少なくとも越えて突出する寸法にされてよい。
【0035】
接続方向Vと反対に配向されているカウンターコネクタ2の固定要素11の自由末端は、アンダーカット12を有してよく、接続方向Vに対して横断方向に延在している締付面13が該アンダーカット12上に配置されている。アンダーカット12は、例えば、固定要素11の突出又は凹部(indentation)により、形成されてよい。締付面13は、とりわけ、プラグ型コネクタ1の締付面11とは反対方向に及び接続方向Vに向けるように配向されてよい。
【0036】
あるいは、固定要素11の自由末端は、締付頭14を有して構成されてよく、接続方向Vに対して横断方向のその直径は、コネクタ1、2の接続作業中に収容チャンネル7内に少なくとも一時的に配置されている固定要素11の残部の直径よりも大きい。締付面13は、とりわけ、接続方向Vに配向されている締付頭7の側面に配置されてよい。接続方向Vに対に、締付頭14は、周辺傾斜案内部材15とともに構成されてよく、該部材15は、カウンターコネクタ2の固定要素11に対するプラグ型コネクタ1の固定要素5の嵌合を簡易化している。
【0037】
図2〜4は、固定手段10の1つとともにプラグ型コネクタ1の固定要素5の1つ及びカウンターコネクタ2の固定要素11の1つを示し、拡大スケールで描かれている。
【0038】
プラグ型コネクタ1は、図2の説明において、接触具3、4が互いに電気的に接触する様式で、接続方向Vにおいてカウンターコネクタ2に嵌合している。この接触位置Pにおいて、カウンターコネクタ2の固定要素11は、プラグ型コネクタ1の固定要素5を通過して突出してよい。とりわけ、締付面6、13は、接続方向Vにおいて互いに空間を置いて配置されてよく、少なくとも接続方向Vに、締付隙間Sを一体に境界付け、締付隙間Sは、接続方向Vに対して横断方向に延在している。
【0039】
固定手段10は、そのアセンブリ位置Mで描かれている。固定要素11は、固定手段10のアセンブリ位置Mにおいてアセンブリ凹部16を通過して突出してよく、とりわけ、固定手段10とぶつからずにアセンブリ凹部16を通過して案内される。締付凹部17は、アセンブリ凹部16に隣接されてよく、締付凹部17及びアセンブリ凹部16は、締付方向Kに並べて配置されてよく、該方向Kは、接続方向Vに対して横断方向に及び嵌合方向Aに対して横断方向に又は嵌合方向Aに延在している。嵌合方向Aに対して横断方向に及び接続方向Vに、締付凹部17は、アセンブリ凹部16よりも小さい幅を有してよく、締付凹部17を少なくとも部分的に境界付ける固定手段10の締付縁18が、締付隙間S内で係合でき、収容チャンネル7とカウンターコネクタ2の締付面13とが重なってよい。
【0040】
アセンブリ凹部16と締付凹部17とが、固定手段10のアセンブリ開口19を一体に形成できる。アセンブリ開口19は、嵌合方向Aに配向されておりアセンブリ凹部16が隣接可能な開末端20を有してよい。締付凹部17は、開末端20から離れるように配向されているアセンブリ凹部16の末端と隣接できる。
【0041】
アセンブリ開口19は、とりわけ、固定手段10の締付部分21を通過して延在してよい。締付部分21の締付部材22、23は、接続方向Vに対して横断方向に及び嵌合方向A又は締付方向Kに対して横断方向に、アセンブリ開口19を境界付けてよい。締付部分21は、以下に示される固定手段10の固定位置において締付隙間S内に突出してよく、締付面6、13を押し付けてよい。固定位置は、嵌合方向Aにおいて、図示されたアセンブリ位置Mから離れてよい。固定手段10の嵌合方向Aへの転置がコネクタ1、2の締付をもたらす場合に嵌合方向Aは、締付方向Kと一致してよい。
【0042】
締付部分21は、くさび状締付プレートBとして形成されてよく、接続方向Vに測定される締付プレートBの肉厚は、嵌合方向Aに又は締付方向Kに減少してよい。
【0043】
締付部分21は、締付面6に作用する圧力ピークを防止するように、プラグ型コネクタ1の締付面6に対して少なくとも部分的に平面的に押し付けることができる。締付面6から離れるように及び接続方向に反対に配向された固定手段10の上側面は、締付斜面24として構成されてよく、該斜面24は嵌合方向Aと反対に又は締付方向Kと反対に締付面6から離れるように延在してよい。
【0044】
図3は、図1及び2の実施形態を図示し、固定手段10は、その固定位置Fにおいて図示される。固定位置Fにおいて、固定手段10は、そのアセンブリ位置Mと比較して嵌合方向Aに又は締付方向Kにおいて、プラグ型コネクタ1の締付面6上に更に押し付けられている。締付部分21、特にその締付部材22、23は、更に締付方向Kに締付隙間Sを通過する。締付方向Kにおいて、締付部分21は、より薄い導入末端25を有してよく、該末端25は、固定位置Fにおいてカウンターコネクタ2の固定要素11の後ろに締付方向Kに配置されてよい。導入末端25は、アセンブリ凹部19と当接でき、締付部分21の一部である。導入末端25の締付方向Kの上流において、締付部分21は、接続方向Vにおいて、相対的に大きく及び更に増加した肉厚とともに構成されてよい。固定位置Fにおいて少なくとも部分的に締付面6,13の間に及び締付隙間S内に配置されるこの締付領域Dにおける肉厚は、接続方向Vにおいて締付隙間Sの程度と少なくとも一致してよい。締付縁18と締付凹部17の両方が、この締付領域Dに配置されてよい。
【0045】
嵌合方向Aに対して横断方向に及び接続方向Vに、固定手段10は、中空円筒状になるように形成されてよく、とりわけ、プラグ型コネクタ1の固定要素5に実質的に相補的に形成されてよい。とりわけ、固定手段10は、固定要素5を押し込むことができる固定ブロックとして構成されてよい。
【0046】
プラグ型コネクタ1の固定要素5に対して固定手段10を固定するのを描くことができるように、収納部Eとともに固定手段10が図示される。とりわけ、固定手段10と固定要素5との間に脱着不可能な接続がなされることを理解できるように、横方向プレート26のみが図3に部分的に図示されている。嵌合方向Aに向くその末端において、少なくとも横方向プレート26は、係止領域Rに向く係止要素27を有してよい。この係止要素27は、係止領域Rの係止段と相互作用して、固定手段10を、固定要素5上において少なくともアセンブリ位置Mに又は固定位置Fに、又はこれらの位置M,Fの間に配置された位置に、脱着不能及び転置可能に保持する。

【0047】
図4は、嵌合方向Aに切り取られた図3の実施形態の部分図であり、切断面は、固定要素5、11を、実質的に中心を通過して延在している。この図において、収容チャンネル7は、接続方向Vに対して横断方向に、固定要素11、とりわけ、その締付頭14よりも大きい直径を有することがわかる。締付凹部17は、接続方向Vに延在しているカウンターコネクタ2の固定要素11の面と当接しないように構成されてよい。この例において、互いに関連する又は接触具3、4に関する固定要素5,11の位置的許容差の発生が、接続方向Vに延在している固定要素11の側面との接触をもたらさないように広くなるように、接続方向Vに延在している固定要素11の側面に関して収容チャンネル7の内壁28と締付縁18との空間が選択される。接触具3,4への力が、これらの側面を介して接続方向に対して横断方向に伝達することは、結果的に不可能である。
【0048】
図5は、組み立てたプラグ型コネクタ1及びカウンターコネクタ2を有するプラグ型コネクタアレンジメント29を図示する。接触具3,4が互いに電気的に接続するように、プラグ型コネクタ1が接続方向Vにおいて図示された接触位置Pに到達するまで、プラグ型コネクタ1はカウンターコネクタ2上で嵌合してよい。固定要素5,11は、締付面6、13が接続方向Vに互いに空間を置いて接続方向Vに締付隙間Sを境界付けるように互いにしっかりと係合する。固定手段10は、それらの嵌合又は締付方向A,Kにおいて締付隙間S内に圧入され、締付面6,13の間にそれぞれ押し込まれる。締付面6,13による固定手段10との非ポジティブロック押圧接続(non-positive-locking press-fit connection)に起因して、接続方向Vに対して平行な動きだけでなく接続方法Vに対して横断する動きも防止できる。接触具3,4の接続に対する悪影響を有する力を生じずに、コネクタ1,2の接触位置Pの互いのこの留めを行うことができる。
【0049】
固定手段10の嵌合に起因して、接続方向Vに対して横断する方向に生じる力が接触具3,4に働かないことをも確実にするように、嵌合又は締付方向A,Kは、向かい合う方向に配向されてよい。固定手段10がそれらのアセンブリ位置Mからそれらの固定位置Fに同時に移動する場合に生じるアセンブリ力は、実質的に互いに消し合える。これに関して、固定要素5,11を対に、即ち、それぞれの場合に、固定要素5及び固定要素11を三角形、とりわけ正三角形の角に配置することは好都合であり得る。従って、嵌合又は締付方向A,Kは、三角形内において向かい合うように又は共有点に向かって配向してよい。
図1
図2
図3
図4
図5