(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一部の実施形態を添付した図面を参照しつつ詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するに当たって、同一の構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されても、できる限り同一符号を有していることに留意しなければならない。
【0013】
また、本発明の構成要素を説明するに当たって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語または記号を使用することができる。このような用語または記号は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語または記号により当該構成要素の本質や順序などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に“連結”、“結合”、または“接続”されると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結、または接続できるが、各構成要素の間に更に他の構成要素が“連結”、“結合”、または“接続”されることもできると理解されるべきである。同じ脈絡で、ある構成要素が他の構成要素の“上”にまたは“下”に形成されると記載された場合、その構成要素は該他の構成要素に直接または更に他の構成要素を介して間接的に形成されるものを全て含むことと理解されるべきである。
【0014】
図1は、入力装置を通じてのタッチ入力システムの例示図である。タッチ入力システムは、入力装置またはユーザの身体が表示装置と接触することを認識してユーザ入力を受け入れるシステムである。
【0015】
図1に図示されたように、タッチ入力システムは、入力装置100及び表示装置120を含む。表示装置120は、入力装置100またはユーザの身体が接触することを認識できるタッチパネル110をさらに含む。
【0016】
図2は、一実施形態に係るタッチ入力システムのブロック図である。
【0017】
図2において、入力装置100は、接触部210、電磁気回路部220及び接地部230を含む。そして、タッチパネル110は、電極240、信号制御器250及びアンテナ260を含む。
【0018】
タッチパネル110において、信号制御器250は、電極240を介してAC電力を入力装置100に出力し、アンテナ260を介して入力装置100から受信される電磁気信号を処理してタッチを認識する。
【0019】
入力装置100において、接触部210は、タッチパネル110に直接的に接触する部分である。この際、タッチパネル110は、少なくとも2つ以上の電極240を含むことができ、このような電極240にAC電力を出力することができる。接触部210は、導電性チップを含んでおり、かつタッチパネル110の電極240とキャパシタを形成する。キャパシタは、2つの電極板とその間の誘電物質により形成できるが、接触部210の導電性チップとタッチパネル110の電極240がキャパシタの2つの電極板をなし、その間の物質(例:タッチパネル110のガラス膜または空気)が誘電物質になる。
【0020】
接触部210は、タッチパネル110とキャパシタを形成しながらタッチパネル110の電極240に出力されるAC電力の伝達を受ける。このようなAC電力は、電磁気回路部220及び接地部230を通じて流れるようになる。
【0021】
電磁気回路部220は、接触部210を通じて伝達されるAC電力を電磁気誘導によって電磁気信号(例えば、磁場信号)に変換してタッチパネル110に転送する。電磁気回路部220はコイルを用いて電磁気信号を誘導する。ファラデーの法則によれば、回路を貫通する磁場の時間的変化率に比例して回路に起電力が発生することができ、その逆に、回路に電流が流れれば回路を貫通する磁場が形成できる。電磁気回路部220に含まれたコイルに流れるAC電流により電磁気回路部220は磁場を形成することができ、このような磁場はタッチパネル110のアンテナ262に伝達されてタッチパネル110がタッチを認識できるようにする。
【0022】
接地部230はAC電力の経路を形成する。接地部230は、ユーザの身体を通じてタッチパネル110と閉回路を形成することができる。または、接地部230はタッチパネル110と連結された別途のラインを通じてタッチパネル110と閉回路を形成することができる。このように接地部230がタッチパネル110に繋がる閉回路を形成することによって、接触部210を通じて入ってくるAC電力がまたタッチパネル110に流れることができる経路が形成される。
【0023】
図3は、一実施形態に係るタッチ入力システムの回路図である。
【0024】
図3を参照すると、接触部210は導電性チップを含み、タッチパネル110の電極240の間でキャパシタ(以下、他のキャパシタとの区別のために‘センシングキャパシタ’という)312を形成する。この際、信号制御器250により電極240を通じて出力されるAC電力がセンシングキャパシタ312に流れながら電磁気回路部220に伝達される。
【0025】
電磁気回路部220は、接触部210と有線で連結された第1コイル(L1)322、第1コイル322と磁気的に結合されている第2コイル324及び第2コイル324と共振する共振キャパシタ326を含む。
【0026】
センシングキャパシタ312を通じて入力されるAC電力は有線で連結された第1コイル322に流れる。そして、このようなAC電力は電磁気誘導によって第1コイル322と相互インダクタンスM12で結合されている第2コイル324に伝達される。第2コイル324に流れるAC電力は共振キャパシタ326との間で共振電流を形成するようになる。
【0027】
図3を参照すると、第2コイル324と共振キャパシタ326との間にはダンピング抵抗が存在しないため、第2コイル324と共振キャパシタ326との間の共振電流は新たな入力により続けて増幅できる。例えば、センシングキャパシタ312を通じて1周期のAC電力が伝達される時、このような1周期のAC電力により第2コイル324と共振キャパシタ326は共振電流を形成するようになる。そして、次の周期のAC電力が伝達されれば、第2コイル324と共振キャパシタ326の共振電流は既に形成された共振電流に新たなAC電力により発生する追加的な共振電流を加えて、より増幅される。AC電力が続けて入力される場合、第2コイル324と共振キャパシタ326との間の共振電流は続けて増幅される。
【0028】
信号発生器352で発生するAC電力は、第2コイル324と共振キャパシタ326との間の共振を活性化させるために共振周期と実質的に同一周期のAC電力を発生させることができる。例えば、信号発生器352はf=1/[2π*(L2*C2)^0.5]と実質的に同一周波数のAC電力をTx/Rx電極240に出力することができる。AC電力はサイン波の形態であるが、これに制限されるものではなく、矩形波の形態を有することもできる。
【0029】
第1コイル322に流れるAC電流または第2コイル324に流れる共振電流は、電磁気誘導によって相互インダクタンスM13またはM23により結合されているタッチパネル110のアンテナ回路(L3)362に電磁気信号(例えば、磁場信号)を伝達するようになる。
【0030】
アンテナ回路362を通じて入力される電磁気信号は、増幅器372により増幅され、フィルタ374により整流された後、アナログディジタルコンバータ376によりディジタル信号に変換される。このように変換されたディジタル信号は、信号処理部378により処理されながらタッチパネル110が入力装置100のタッチを認識するようになる。
【0031】
一方、センシングキャパシタ312にAC電力が流れるためにはAC電力がタッチパネルに再び流れていくことができる閉回路が形成されなければならない。このために、電磁気回路部220は接地部230と電気的に連結されており、接地部230は接地状態を形成している。
【0032】
入力装置100はユーザの身体により操作される装置であって、ユーザの身体と接触をなすようになる。接地部230は、このようなユーザ身体と接地面を形成しながらこのような接地面を通じてユーザを通じてAC電力をグラウンドに流すようになる。
図3を参照すると、グラウンドとユーザとの間にはヒューマンキャパシタ(Ch)332が形成できるが、接地部230はユーザ身体との接触を経ながらこのようなヒューマンキャパシタ332を通じてAC電力をグラウンドに流すようになる。
【0033】
タッチパネル110は、他の経路(図示せず)を通じてグラウンドとキャパシタを形成することができ、そのようなキャパシタを通じて入力装置100とタッチパネル110はAC電力のための閉回路を構成するようになる。
【0034】
付加的に、第2コイル324と共振キャパシタ326との間ではスイッチ(SW)328がさらに含まれている。このようなスイッチ328は、共振パスをオープンまたは短絡させることによって、必要によって共振電流が発生するようにするか、または発生しないようにすることができる。
【0035】
一方、接地部230は接地板(
図5の536参照)を含むことができるが、このような接地板は磁性体(例えば、金属性板)でありうる。これによって、電磁気回路部220で発生させた電磁気信号は接地板で渦電流損を起こしながら減衰される。
【0036】
接地板で発生できる渦電流損について説明する。
【0037】
図4は、金属性板を通過する磁場により渦電流が発生することを示す図である。
【0038】
図4を参照すると、金属性板410のような磁性体内で磁束420が変化すれば起電力が発生し、この起電力により金属性板410内に
図4のように渦巻き状の電流430が流れる。これを渦電流という。この電流により電力損失が発生するが、このような電力損失を渦電流損という。渦電流損は磁束の流れを妨害して電磁気信号を減衰させるだけでなく、金属性板410で熱を発生させる問題を有している。
【0039】
一実施形態に係る入力装置100は、このような渦電流損を減らしてくれる。一例として、接地部230は接地板を含み、接地板がコイルの周方向に閉ループを形成しないようにすることができる。接地板のこのような形状により渦流がコイルの周方向に流れることを防止することができ、これを通じて入力装置100の渦電流損が減るようになる。
【0040】
他の例として、接地部230は接地板を含み、接地板が少なくとも1つ以上のスリットを含むようにすることができる。接地板は、スリットに多数の小さい板が結合された形状を有するようになる。このような形状により渦電流が形成できる板のサイズが減るようになり、これを通じて入力装置100の渦電流損が減るようになる。
【0041】
以下、渦電流損を減らしてくれる実施形態を具体的に説明するために、入力装置100及び接地板の形状を中心に説明する。
【0042】
図5は、一実施形態に係る入力装置の一例示形状図である。
【0043】
図5を参照すると、入力装置100は、導電性チップ512、このような導電性チップ512と連結された第1コイル(L1)522、及び第1コイル522と電気的に連結された接地板536を含む。
【0044】
また、入力装置100は、付加的に共振回路を構成するために第2コイル524及び第2コイル524と直列連結された共振キャパシタ526をさらに含む。ところで、このような共振回路構成は電磁気信号を増幅するためのもので、省略できる。また、以下に説明する追加的な構成も必要によって省略できる。
【0045】
入力装置100は、マグネチックコア(magnetic core)523をさらに含む。このようなマグネチックコア523は、第1コイル522の磁気パスを形成して第1コイル522のインダクタンスを大きくすることができる。そして、このようなマグネチックコア523は第1コイル522で形成される磁場がタッチパネル110のアンテナ260に伝達されるパスを形成して電磁気信号が入力装置100からタッチパネル110によく伝達されるようにする役割をする。
【0046】
マグネチックコア523は、第1コイル522と第2コイル524との磁気的結合を強化させる役割を遂行する。このようなマグネチックコア523によって第1コイル522と第2コイル524との相互インダクタンスM12値が増加できる。
【0047】
入力装置100は、マグネチックコア523と導電性チップ512との間の絶縁を構成するために2つの絶縁膜514、529をさらに含み、第2コイル524と共振キャパシタ526との共振を短絡することができるスイッチ528をさらに含む。一方、スイッチ528は弾性部材(例えば、スプリング)をさらに含んでおり、導電性チップ512を通じて伝達される圧力を認識して入力装置100がタッチパネル110と接触したか否かを判断し、このような判断によって共振回路を短絡またはオープンさせることができる。
【0048】
入力装置100は第1コイル522を囲み、ペン形状を有する非導電性筒534をさらに含む。このようなペン形状の筒534を通じて入力装置100はユーザに慣れたペン形態を有することができる。
【0049】
接地板536は、ペン形状の筒534の外郭面のうちの一部の上に位置することができる。接地板536は、ユーザの手と接触して接地を形成することができるが、接地板536はユーザの手が主に置かれる部分(例えば、ペンの前端)に位置することができる。
【0050】
第1コイル522は、前述したように内部に軸方向(ペン形状筒534の長手方向)にマグネチックコア523をさらに含むことができるが、接地板536の軸方向長さ(H1)は、マグネチックコア523の軸方向長さ(H2)以下でありうる。また、接地板536は軸方向にマグネチックコア523の両端の間に位置することができる。マグネチックコア523は第1コイル522または第2コイル524で形成される磁場が流れ出る磁場パスを形成するようになるが、接地板536はこのような磁場パスの直接的な経路を避けるために、マグネチックコア523より短い長さであって、マグネチックコア523の両端の間に位置することができる。これを通じて、接地板536が第1コイル522または第2コイル524により形成される磁場を妨害して発生する電磁気信号の損失が減るようになる。
【0051】
また、接地板536は渦電流損を最小化するために断線されるか、または面積が小さくなることができる。
【0052】
図6は、
図5の接地板の第1例示図である。
【0053】
図6から
図9において、(a)は接地板の斜視図であり、(b)は展開図であり、(c)は上側面図である。
【0054】
図6を参照すると、接地板636は第1コイル522の周方向に開ループを形成する形状を有している。このような形状(断線された形状)により第1コイル522の周方向には渦電流が発生しなくなる。
【0055】
図7は、
図5の接地板の第2例示図である。
【0056】
図7を参照すると、接地板736は周方向に開ループを形成しながら少なくとも1つ以上のスリット(slit)をさらに含んでいる。このようなスリットは軸方向に形成できるが、これを通じて軸方向への渦電流を最小化させることができる。
【0057】
前述した例では接地板が周方向に開ループを形成することについて説明したが、接地板は周方向に閉ループを形成しながら他の構造により渦電流を最小化することができる。
【0058】
図8は、
図5の接地板の第3例示図である。
【0059】
図8を参照すると、接地板836は周方向に閉ループを形成しながら少なくとも1つ以上のスリットを含むことができる。この際、スリット間の間隔を広くして渦電流が流れることができる接地板836の面積を最小化させることができる。但し、ユーザの手がスリットのみに位置して接地板836がユーザの手と接触しないことを防止するために、スリットのサイズ(W)はユーザの指サイズ以下である20mm以下のサイズを有することができる。
【0060】
図9は、
図5の接地板の第4例示図である。
【0061】
図9を参照すると、接地板936は少なくとも1つ以上のスリットを含み、スリットは軸方向と一定角度をなしている。このようにスリットが軸方向と一定角度をなすようになることによって、軸方向と周方向に形成される渦電流を一定割合で各々制御できるようになる。
【0062】
図10は、一実施形態の入力装置に対応するタッチパネルの構成図である。
【0063】
図10を参照すると、タッチパネル110はTx/Rx電極が形成されたアクティブ領域1080と、アクティブ領域1080の外郭を囲むアンテナ回路1062を含むアンテナ1060を含むことができる。
【0064】
タッチパネル110は複数の電極を含むことができるが、
図10を参照すると、横方向にTx電極が位置し、縦方向にRx電極が位置している。Tx電極は静電容量方式タッチパネルで駆動信号を出力する電極であり、Rx電極はこのような駆動信号を認識してタッチ位置をセンシングする電極である。このような側面から、Tx/Rx電極と命名されたが、本発明はこれに制限されるものではなく、本発明はTx/Rxの区分にかかわらず、電極にAC電力が出力できる構造を有しさえすればよい。以下、このようなTx/Rx電極の構造を用いて説明する。
【0065】
タッチパネル110での電極は1点を表示するために相互間に交差する地点を含む。例えば、
図11のように横方向電極と縦方向電極とが互いに交差すれば、各々の交差点で1点を表示するようになる。タッチパネル110は、各々の交差地点で入力装置100から受信される電磁気信号を認識して入力装置100がどの地点をタッチしているかを確認するようになる。
【0066】
より具体的に説明すれば、タッチパネル110は全体電極に対して順次AC電力を出力する。例えば、タッチパネル110はTx0電極からTx5電極まで順次AC電力を出力し、またRx0電極からRx5電極まで順次AC電力を出力することができる。
【0067】
この際、入力装置100の導電性チップ512がTx5電極1082及びRx0電極1092が交差する地点に接触していると仮定する。この場合、入力装置100の導電性チップ512はTx5電極1082及びRx0電極1092とセンシングキャパシタ312を形成するようになる。タッチパネル110は、全体電極に対して順次AC電力を出力するようになるが、Tx5電極1082及びRx0電極1092の以外の電極にAC電力を出力する場合、該当電極とセンシングキャパシタを形成しないので、このようなAC電力は入力装置100に伝達されない。そのような結果に、入力装置100はタッチパネル110に電磁気信号を転送しない。これに反して、タッチパネル110がTx5電極1082またはRx0電極1092にAC電力を出力する場合、該当電極とセンシングキャパシタが形成されているので、このようなAC電力は入力装置100に伝達される。そして、このように伝達されたAC電力は入力装置100の第1コイル522または共振回路を通じて電磁気誘導方式によりタッチパネル110のアンテナ回路1062に電磁気信号を転送するようになる。結局、タッチパネル110はTx5電極1082とRx0電極1092にAC電力を出力する時、アンテナ1060に電磁気信号が転送されることを認識して入力装置100がTx5電極1082及びRx0電極1092の交差点をタッチしていると認識するようになる。
【0068】
一方、Tx/Rx電極は電極パッド(例えば、Tx5 1082の電極パッド1086)を通じて信号制御器250の信号発生器352と連結され、アンテナ回路1062はアンテナパッド1064を通じて信号制御器250の増幅器372と連結される。
【0069】
図11は、一実施形態に係るタッチ入力システムの信号波形図である。
【0070】
図11を参照すると、信号制御器250の信号発生器352はT1の周期の間矩形波形態のAC電力をTx(n)(nはTx電極の数より小さい整数)に出力することができる。このようなAC電力はTx(n)電極と接触している入力装置100の導電性チップ512を通じて第1コイル(L1)522に伝達され、このようなAC電力はまた第1コイル522と磁気的に結合されている第2コイル(L2)524に伝達される。第2コイル524は、共振キャパシタ526と直列連結されており、かつ共振を通じて第1コイル522を通じて伝達されるAC電力を増幅させることができる。
【0071】
第2コイル524で増幅されたAC電力は電磁気誘導によってタッチパネル110のアンテナ1060に転送される。そして、アンテナ1060の後端に連結された増幅器372、フィルタ374、及びコンバータ376が順次に信号を増幅し、フィルタリングし、ディジタル信号に変換して最終的に信号処理器378に伝達する。信号処理器378は、電極のうち、どの電極にAC電力を出力したかを確認し、該当AC出力に対して受信された信号(コンバータ376から受信したディジタル信号)が一定のレベル以上(例、ノイズレベル以上)の値を有するかを確認してタッチを認識するようになる。
【0072】
一方、信号発生器352のAC電力はT1期間のみに出力され、信号処理器378はT2期間に入力される信号のみを用いてタッチを認識することができる。T1期間に出力されるAC電力はタッチパネル110の内部で磁場信号を発生することができるが、このような磁場信号がアンテナ1060に伝達されて信号処理器378にノイズ信号を伝達することができるので、前述したように、T1及びT2期間を区分してT1期間でAC電力を出力し、T2期間で信号処理器378が信号を処理するようになる。
【0073】
図12は、一実施形態に係る入力装置のインダクタンスを示すグラフである。
【0074】
図12でGrip(グリップ)は接地板が円筒形にコイルの周方向に対して閉ループを形成している構造を示し、Open Grip(オープングリップ)は接地板がコイルの周方向で開ループを形成する構造を示す。
【0075】
図12の(a)は周波数に従う第1コイル522のインダクタンスを示すグラフであり、
図12の(b)はインダクタンスメートルによる第1コイル522のインダクタンス値を示すグラフである。
【0076】
図12を参照すると、同一な第1コイル522に対して接地板が閉ループを形成する場合(
図12でGrip)より接地板が開ループを形成する場合(
図12でOpen Grip)がインダクタンス値がより高く出る。これは、第1コイルでの磁場損失が開ループ形状でより小さいということを意味するが、前述したように、これは渦電流損が小さくなることにより表れる結果である。
【0077】
以上で記載された“含む”、“構成する”、または“有する”などの用語は、特別に反対になる記載がない限り、該当構成要素が内在できることを意味するものであるので、他の構成要素を除外するのでなく、他の構成要素を更に含むことができることと解釈されるべきである。技術的または科学的な用語を含んだ全ての用語は、異なる定義がされない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者により一般的に理解されることと同一な意味を有する。事前に定義された用語のように、一般的に使われる用語は関連技術の文脈上の意味と一致するものと解釈されるべきであり、本発明で明らかに定義しない限り、理想的であるとか、過度に形式的な意味として解釈されない。
【0078】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したことに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に開示された実施形態は本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであるので、このような実施形態により本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は請求範囲により解釈されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。