特許第6025868号(P6025868)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オーバイト アルミナ インコーポレイテッドの特許一覧

<>
  • 特許6025868-赤泥を処理するプロセス 図000042
  • 特許6025868-赤泥を処理するプロセス 図000043
  • 特許6025868-赤泥を処理するプロセス 図000044
  • 特許6025868-赤泥を処理するプロセス 図000045
  • 特許6025868-赤泥を処理するプロセス 図000046
  • 特許6025868-赤泥を処理するプロセス 図000047
  • 特許6025868-赤泥を処理するプロセス 図000048
  • 特許6025868-赤泥を処理するプロセス 図000049
  • 特許6025868-赤泥を処理するプロセス 図000050
  • 特許6025868-赤泥を処理するプロセス 図000051
  • 特許6025868-赤泥を処理するプロセス 図000052
  • 特許6025868-赤泥を処理するプロセス 図000053
  • 特許6025868-赤泥を処理するプロセス 図000054
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6025868
(24)【登録日】2016年10月21日
(45)【発行日】2016年11月16日
(54)【発明の名称】赤泥を処理するプロセス
(51)【国際特許分類】
   C01F 7/30 20060101AFI20161107BHJP
   C22B 7/00 20060101ALI20161107BHJP
   C22B 3/04 20060101ALI20161107BHJP
   C22B 3/44 20060101ALI20161107BHJP
   C22B 59/00 20060101ALI20161107BHJP
   C22B 21/02 20060101ALI20161107BHJP
   C22B 5/10 20060101ALI20161107BHJP
   C22B 11/00 20060101ALI20161107BHJP
   C22B 15/00 20060101ALI20161107BHJP
   C22B 19/20 20060101ALI20161107BHJP
   C22B 19/30 20060101ALI20161107BHJP
   C22B 26/12 20060101ALI20161107BHJP
   C22B 26/22 20060101ALI20161107BHJP
   C22B 23/00 20060101ALI20161107BHJP
   C22B 60/02 20060101ALI20161107BHJP
   C22B 61/00 20060101ALI20161107BHJP
   C22B 34/12 20060101ALI20161107BHJP
   C22B 47/00 20060101ALI20161107BHJP
   C22B 34/34 20060101ALI20161107BHJP
   C02F 11/00 20060101ALI20161107BHJP
   B09B 3/00 20060101ALI20161107BHJP
   C02F 1/58 20060101ALI20161107BHJP
   B01D 61/36 20060101ALI20161107BHJP
   C02F 1/64 20060101ALI20161107BHJP
【FI】
   C01F7/30
   C22B7/00 ZZAB
   C22B3/04
   C22B3/44 101
   C22B59/00
   C22B21/02
   C22B5/10
   C22B11/00 101
   C22B15/00 105
   C22B19/20 101
   C22B19/30
   C22B26/12
   C22B26/22
   C22B23/00 102
   C22B60/02
   C22B61/00
   C22B34/12
   C22B47/00
   C22B34/34
   C22B3/44 101A
   C02F11/00 L
   B09B3/00 304J
   B09B3/00 303A
   C02F1/58 J
   B01D61/36
   C02F1/64 Z
   C02F1/58 K
【請求項の数】56
【全頁数】97
(21)【出願番号】特願2014-550601(P2014-550601)
(86)(22)【出願日】2013年1月10日
(65)【公表番号】特表2015-510483(P2015-510483A)
(43)【公表日】2015年4月9日
(86)【国際出願番号】CA2013000021
(87)【国際公開番号】WO2013104059
(87)【国際公開日】20130718
【審査請求日】2016年1月8日
(31)【優先権主張番号】61/584,993
(32)【優先日】2012年1月10日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/706,074
(32)【優先日】2012年9月26日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/713,719
(32)【優先日】2012年10月15日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513235120
【氏名又は名称】オーバイト アルミナ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ORBITE ALUMINAE INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ブードロールトゥ, リチャード
(72)【発明者】
【氏名】フォルニエール, ジョエル
(72)【発明者】
【氏名】プリミュー, デニス
(72)【発明者】
【氏名】ラブレック−ギルバート, マリー−マキシム
【審査官】 森坂 英昭
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−524253(JP,A)
【文献】 特表2000−507540(JP,A)
【文献】 特表2006−527698(JP,A)
【文献】 特開昭56−140026(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01F 7/00 − 7/76
B01D 61/36
B09B 3/00
C02F 1/58
C02F 1/64
C02F 11/00
C22B 3/04
C22B 3/44
C22B 5/10
C22B 7/00
C22B 11/00
C22B 15/00
C22B 19/20
C22B 19/30
C22B 21/02
C22B 23/00
C22B 26/12
C22B 26/22
C22B 34/12
C22B 34/34
C22B 47/00
C22B 59/00
C22B 60/02
C22B 61/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤泥を処理するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンおよび鉄イオンを含む浸出液と、前記赤泥中に含有されるアルミニウム原子の10%未満を含む固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、前記鉄イオンを含む液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;および
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱し、そして場合により、そのようにして生成された気体HClを回収する工程
を含むプロセス。
【請求項2】
前記固体が、前記赤泥中に含有されるアルミニウム原子の5%未満を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記固体が、前記赤泥中に含有されるアルミニウム原子の3%未満を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
前記固体が、前記赤泥中に含有されるアルミニウム原子の1%未満を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
赤泥を処理するためのプロセスであって、
赤泥を、固体と、アルミニウムイオンの形態で前記赤泥中に含有されるアルミニウムの少なくとも90%および鉄イオンを含む浸出液とを得るのに有効な条件下で、HClで浸出させて、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、前記鉄イオンを含む液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;および
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱し、そして場合により、そのようにして生成された気体HClを回収する工程
を含むプロセス。
【請求項6】
前記浸出液が、前記赤泥中に含有されるアルミニウムの少なくとも95%を含む、請求項5に記載のプロセス。
【請求項7】
前記浸出液が、前記赤泥中に含有されるアルミニウムの少なくとも97%を含む、請求項5に記載のプロセス。
【請求項8】
前記浸出液が、前記赤泥中に含有されるアルミニウムの少なくとも99%を含む、請求項5に記載のプロセス。
【請求項9】
前記赤泥を25から45重量%の濃度を有するHClで、3.45から10.35barg(50から150psigの圧力で浸出させる、請求項1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項10】
前記赤泥を25から45重量%の濃度を有するHClで、160から190℃の温度で浸出させる、請求項1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項11】
前記赤泥を18から45重量%の濃度を有するHClで浸出させる、請求項1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項12】
前記赤泥を18から45重量%の濃度を有するHClで、125から225℃の温度で浸出させる、請求項1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項13】
前記赤泥を18から45重量%の濃度を有するHClで、160から190℃の温度で浸出させる、請求項1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項14】
赤泥を4Mから8Mの濃度を有するHClで、および140から165℃の温度で浸出させる、請求項1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項15】
赤泥を125から225℃の温度で浸出させる、請求項1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項16】
前記プロセスは、そのようにして生成された気体HClを、それを水と接触させることによって再循環させて、25から45重量%の濃度を有する組成物を得る工程、および前記組成物を前記赤泥の浸出のために使用する工程をさらに含む、請求項1から15のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項17】
そのようにして生成された前記再循環気体HClを水と接触させて、26から42重量%の濃度を有する前記組成物を得、そして、前記組成物を125から225℃の温度で前記赤泥と反応させて前記赤泥を浸出させる、請求項16に記載のプロセス。
【請求項18】
そのようにして生成された前記再循環気体HClを水と接触させて、30から38重量%の濃度を有する前記組成物を得、そして、前記組成物を150から200℃の温度で前記赤泥と反応させて前記赤泥を浸出させる、請求項16に記載のプロセス。
【請求項19】
前記プロセスは、そのようにして生成された気体HClを、それを水と接触させることによって再循環させて、25重量%と36重量%の間の濃度を有する組成物を得る工程をさらに含む、請求項1から15のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項20】
前記組成物を160から180℃の温度で前記赤泥と反応させて前記赤泥を浸出させる、請求項19に記載のプロセス。
【請求項21】
前記液体が、少なくとも1つの塩化鉄を含む、請求項1から20のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項22】
前記少なくとも1つの塩化鉄が、FeCl、FeClまたはそれらの混合物である、請求項21に記載のプロセス。
【請求項23】
前記液体を、少なくとも30重量%の濃度の前記少なくとも1つの塩化鉄を有する濃縮液に濃縮し、その後、155から350℃の温度で加水分解する、請求項21または22に記載のプロセス。
【請求項24】
前記液体をHClと反応させてMgClの沈殿を生じさせる工程、およびそれを回収する工程をさらに含む、請求項1〜23のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項25】
MgClを焼成してMgOにする工程をさらに含む、請求項24に記載のプロセス。
【請求項26】
MgClを焼成してMgOにする工程、および前記そのようにして生成された気体HClを、それを水と接触させることによって再循環させて、18から45重量%の濃度を有する組成物を得る工程、および前記組成物を前記赤泥の浸出のために使用する工程をさらに含む、請求項24または25に記載のプロセス。
【請求項27】
前記固体を前記浸出液から分離する工程、および前記固体を洗浄して、少なくとも95%の純度を有するシリカを得る工程を含む、請求項1から26のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項28】
前記プロセスが、前記浸出液をHClと反応させて、前記液体と、前記アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含み、前記沈殿物がAlCl・6HOの結晶化によって形成される、請求項1から26のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項29】
前記プロセスが、前記浸出液を気体HClと反応させて、前記液体と、前記アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含み、前記沈殿物がAlCl・6HOの結晶化によって形成される、請求項1から26のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項30】
前記気体HClが、少なくとも90重量%のHCl濃度を有する、請求項29に記載のプロセス。
【請求項31】
AlCl・6HOの前記結晶化中、前記液体を25から35重量%のHCl濃度で維持する、請求項28から30のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項32】
AlCl・6HOの前記結晶化中、前記液体を30から32重量%のHCl濃度で維持する、請求項28から30のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項33】
前記プロセスが、前記浸出液を、前記プロセス中に回収された少なくとも30%の濃度を有するHClと反応させて、前記液体と、前記アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含み、前記沈殿物がAlCl・6HOの結晶化によって形成される、請求項1から32のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項34】
前記結晶化を45から65℃の温度で行う、請求項28から33のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項35】
AlCl・6HOの焼成を行うことによってAlCl・6HOをAlに転化させる工程を含む、請求項1から34のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項36】
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を少なくとも1200℃の温度で加熱する工程を含む、請求項1から35のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項37】
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を少なくとも900℃の温度で加熱する工程を含む、請求項1から35のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項38】
AlCl・6HOをアルファ−Alに転化させる工程を含む、請求項1から37のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項39】
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を少なくとも350℃の温度で加熱する工程を含む、請求項1から35のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項40】
AlCl・6HOをAlに転化させる工程が、2段階プロセスによる焼成の実施を含む、請求項1から39のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項41】
AlCl・6HOをAlに転化させる工程が、予熱システムを備えている二段循環式流動床反応器による焼成の実施を含む、請求項1から39のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項42】
AlCl・6HOをAlに転化させる工程が、1ステップ焼成の実施を含む、請求項1から39のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項43】
前記プロセスが、AlCl・6HOの焼成を行うことによるAlCl・6HOをAlに転化させる工程を含み、前記焼成がスチーム噴射を含む、請求項1から39のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項44】
前記スチームを過熱する、請求項43に記載のプロセス。
【請求項45】
少なくとも93%のAl回収収率をもたらすために有効である、請求項1から44のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項46】
少なくとも98%のFe回収収率をもたらすために有効である、請求項1から45のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項47】
少なくとも96%のMgO回収収率をもたらすために有効である、請求項1から46のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項48】
少なくとも98%のHCl回収収率をもたらすために有効である、請求項1から47のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項49】
前記赤泥を4から10bargの圧力で浸出させる、請求項1から48のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項50】
前記赤泥を5から6bargの圧力で浸出させる、請求項1から48のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項51】
前記赤泥の浸出前に、前記赤泥中に場合により含有されるフッ素の予備浸出除去をさらに含む、請求項1から50のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項52】
前記赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む前記浸出液と、前記固体とを得る工程、前記固体を前記浸出液から分離する工程;および
前記固体をさらに処理して、その中に含有されているSiをTiから分離する工程を含む、請求項1から51のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項53】
前記固体をHClおよび前記塩化物で処理して、Tiを含む液体部分と、Siを含有する固体部分とを得、前記液体部分を前記固体部分から分離する、請求項52に記載のプロセス。
【請求項54】
前記固体をHClおよび前記塩化物で処理して、TiClを含む液体部分を得る、請求項53に記載のプロセス。
【請求項55】
TiClをTiOに転化させる工程をさらに含む、請求項54に記載のプロセス。
【請求項56】
前記Alをアルミニウムに転化させる工程をさらに含む、請求項1から55のいずれか一項に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願に対する相互参照)
本願は、2012年1月10日に出願された米国特許第61/584,993号、2012年9月26日に出願された米国特許第61/706,074号および2012年10月15日に出願された米国特許第61/713,719号に基づいて優先権を主張する。これらの文書は、それらの全体において本明細書により参考として援用される。
【0002】
(技術分野)
本開示は、産業廃棄材を処理するためのプロセスの分野における改善に関する。例えば、本開示は、赤泥を処理するためのプロセスに関する。例えば、これらのプロセスは、赤泥からの様々な材料、例えば、アルミナならびに様々な金属およびそれらの酸化物、シリカ、希土類元素、希少金属などの抽出に有効であり得る。
【背景技術】
【0003】
(本開示の背景)
赤泥は、アルミナの生産プロセス中に発生する固体廃棄物である。例えば、赤泥は、ホール・エルー法によるアルミニウム電解のための原料としてアルミナを生じさせるための主な工業的ボーキサイト精錬手段である、アルミナ生産のためのバイヤー法を通じて生成される。典型的なプラントは、アルミナの1から2倍の量の赤泥を生産する。この比率は、精錬プロセスで使用されるボーキサイトまたは鉱石のタイプに依存する。
【0004】
一般に、赤泥は、固体および金属酸化物含有不純物の混合物を含み、アルミニウム産業の最も重要な処理問題の1つを提起する。その赤い色は、例えば、その中に存在する酸化された鉄に起因し得る。赤泥は、容易に処理され得ない。赤泥が生成される殆どの国では、それを溜池にポンプ輸送する。それ故、赤泥は、問題である。赤泥は、土地面積を占有し、たとえ乾いても、建築することも耕作することもできないからである。赤泥は、例えば、高塩基性である。例えば、そのpHは、10から13にわたり得る。そのアルカリ性pHを許容され得るレベルに低下させて環境への影響を減少させるための幾つかの方法が開発されている。幾つかの研究が行われて、この泥を他の用途に利用するために適する方法が見いだされたが、この泥の乾燥は、多くのエネルギー(水の蒸発のための潜熱)を要し、化石燃料をその乾燥プロセスで使用しなければならないとすれば高い費用を表し得る。
【0005】
赤泥の量は、世界的に増え続けている。2010年だけでも、8千万トンのアルミナが世界中で生産され、1億2千万トンを超える赤泥が生じた。世界の赤泥残留量(inventory)は、実際には25億トンを大幅に上回る量に達していると予測される。この数値は、増加の一途を辿るであろう。アルミニウムに対する増え続ける需要が、アルミナの需要を牽引し、今度はボーキサイトに対する需要を牽引し、これは毒性赤泥残渣の生成増加を意味するからである。
【0006】
したがって、赤泥を処理するための代替プロセスが必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(本開示の要約)
1つの態様によると、赤泥を処理するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;および
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱する工程
を含むプロセスを提供する。
【0008】
別の態様によると、赤泥を処理するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;および
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱し、そのようにして生成された気体HClを回収する工程
を含むプロセスを提供する。
【0009】
別の態様によると、赤泥を処理するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;および
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱し、そのようにして生成された気体HClを回収する工程
を含むプロセスを提供する。
【0010】
別の態様によると、赤泥を処理するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;および
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱し、そのようにして生成された気体HClを回収する工程
を含むプロセスを提供する。
【0011】
別の態様によると、アルミナおよび/または他の製品を調製するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;および
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱し、そのようにして生成された気体HClを回収する工程
を含むプロセスを提供する。
【0012】
1つの態様によると、アルミニウムを調製するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱する工程;および
前記Alを、それをアルミニウムに転化させるために有効な条件下で処理する工程
を含むプロセスを提供する。
【0013】
別の態様によると、アルミニウムを調製するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱し、そのようにして生成された気体HClを回収する工程;および
前記Alを、それをアルミニウムに転化させるために有効な条件下で処理する工程
を含むプロセスを提供する。
【0014】
別の態様によると、赤泥を処理するためのプロセスであって、
赤泥を酸で浸出させて、浸出液と固体残渣とを得、前記浸出液を前記固体残渣から分離する工程;
鉄イオンを前記浸出液から、前記浸出液と塩基の反応による10より高いpHでの前記鉄イオンの実質的に選択的な沈殿、および沈殿した鉄イオンの前記浸出液からの少なくとも部分的な除去により、少なくとも部分的に除去し、それによってAl3+イオンを含むAlが豊富な組成物を得る工程;
場合により前記Al3+イオンを精製する工程;および
場合により前記Al3+イオンをアルミナに転化させる工程
を含むプロセスを提供する。
【0015】
別の態様によると、アルミナおよび場合により他の製品を調製するためのプロセスであって、
アルミニウム含有材料をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱し、そのようにして生成された気体HClを回収する工程;および
そのようにして生成された気体HClを、それを水と接触させることによって再循環させて、HCl共沸混合物濃度(20.2重量%)より高い濃度を有する組成物を得、前記組成物をさらなる量のアルミニウム含有材料と反応させてそれを浸出させる工程
を含むプロセスを提供する。
【0016】
別の態様によると、アルミナおよび場合により他の製品を調製するためのプロセスであって、
アルミニウム含有材料をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱し、そのようにして生成された気体HClを回収する工程;および
そのようにして生成された気体HClを、それを水と接触させることによって再循環させて、約18から約45重量%または約25から約45重量%の濃度を有する組成物を得、前記組成物をさらなる量のアルミニウム含有材料と反応させてそれを浸出させる工程
を含むプロセスを提供する。
【0017】
別の態様によると、アルミナおよび場合により他の製品を調製するためのプロセスであって、
アルミニウム含有材料をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱し、そのようにして生成された気体HClを回収する工程;および
そのようにして生成された気体HClを、それを水と接触させることによって再循環させて、約18から約45重量%または約25から約45重量%の濃度を有する組成物を得、前記組成物を前記アルミニウム含有材料の浸出のために使用する工程
を含むプロセスを提供する。
【0018】
別の態様によると、アルミナおよび場合により他の製品を調製するためのプロセスであって、
アルミニウム含有材料をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱し、そのようにして生成された気体HClを回収する工程;および
そのようにして生成された気体HClを、それを前記浸出液と接触させることによって再循環させて、前記アルミニウムイオンをAlCl・6HOの形態で沈殿させる工程
を含むプロセスを提供する。
【0019】
別の態様によると、アルミナおよび場合により他の製品を調製するためのプロセスであって、
アルミニウム含有材料をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;および
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱する工程
を含むプロセスを提供する。
【0020】
別の態様によると、アルミナおよび場合により他の製品を調製するためのプロセスであって、
アルミニウム含有材料をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;ならびに
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱する、および場合により、そのようにして生成された気体HClを回収する工程;
を含むプロセスを提供する。
【0021】
1つの態様によると、アルミニウムおよび場合により他の製品を調製するためのプロセスであって、
アルミニウム含有材料をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱する工程;および
Alをアルミニウムに転化させる工程
を含むプロセスを提供する。
【0022】
別の態様によると、アルミニウムおよび場合により他の製品を調製するためのプロセスであって、
アルミニウム含有材料をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱する、および場合により、そのようにして生成された気体HClを回収する工程;および
Alをアルミニウムに転化させる工程
を含むプロセスを提供する。
【0023】
別の態様によると、アルミニウムを調製するためのプロセスであって、
本開示の中で定義するとおりのプロセスにより生成されるアルミナを得る工程;および
前記アルミナを、それをアルミニウムに転化させるために有効な条件下で処理する工程
を含むプロセスを提供する。
【0024】
別の態様によると、赤泥を処理するためのプロセスであって、
第一の金属を含む前記赤泥をHClで浸出させて、前記第一の金属のイオンを含む浸出液と、固体とを得、その固体をその浸出液から分離する工程;
その浸出液をHClと反応させて、液体と、前記第一の金属の塩化物を含む沈殿物とを得、その沈殿物をその液体から分離する工程;および
前記第一の金属の塩化物を前記第一の金属の酸化物に転化させるために有効な条件下で、その沈殿物を加熱する工程
を含むプロセスを提供する。
【0025】
別の例によると、酸化チタンを調製するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、少なくとも1つの金属からのイオンを含む第一の浸出液と、固体とを得、前記固体を前記第一の浸出液から分離する工程;
前記少なくとも1つの金属の前記イオンを前記第一の浸出液から少なくとも実質的に単離する工程;
前記固体をHClで、場合により塩化物の存在下で、浸出させて、塩化チタンを含む第二の浸出液を得る工程;または前記固体をClおよび炭素源と反応させて、前記塩化チタンを含む液体部分と、固体部分とを得、前記液体部分を前記固体部分から分離する工程;および
前記塩化チタンを酸化チタンに転化させる工程
を含むプロセスを提供する。
【0026】
別の例によると、酸化チタンを調製するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、少なくとも1つの金属からのイオンを含む第一の浸出液と、固体とを得、前記固体を前記第一の浸出液から分離する工程;
前記少なくとも1つの金属の前記イオンを前記第一の浸出液から少なくとも実質的に単離する工程;
前記固体をHClで、場合により塩化物の存在下で、浸出させて、塩化チタンを含む第二の浸出液を得る工程;および
前記塩化チタンを酸化チタンに転化させる工程
を含むプロセスを提供する。
【0027】
別の例によると、塩化チタンを調製するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、少なくとも1つの金属からのイオンを含む第一の浸出液と、固体とを得、前記固体を前記第一の浸出液から分離する工程;
前記少なくとも1つの金属の前記イオンを前記浸出液から少なくとも実質的に単離する工程;および
前記固体をHClで、場合により塩化物の存在下で、浸出させて、塩化チタンを含む第二の浸出液を得る工程
を含むプロセスを提供する。
【0028】
別の例によると、塩化チタンを調製するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、少なくとも1つの金属からのイオンを含む第一の浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記少なくとも1つの金属の前記イオンを前記第一の浸出液から少なくとも実質的に単離する工程;および
前記固体をClおよび炭素源と反応させて、前記塩化チタンを含む液体部分と、固体部分とを得、前記液体部分を前記固体部分から分離する工程
を含むプロセスを提供する。
【0029】
本開示のプロセスは、様々な鉱石のような様々な出発原料の処理に有用であり得ることが判明した。さらに、かかる出発原料の処理に有効であることに加えて、産業廃棄材、例えば赤泥、をかかるプロセスで処理することが可能であることが判明した。実際には、本開示のプロセスは、赤泥の問題の解決策の提供に有効であることが判明した:これらのプロセスにより、それらを効率的に処理することおよび様々な価値のある製品を赤泥から回収することが可能になる。これらのプロセスは、単純であり、効率的であり、および低コストで環境に優しい手法で行うことができる。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
赤泥を処理するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;および
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱する、および場合により、そのようにして生成された気体HClを回収する工程
を含むプロセス。
(項目2)
前記赤泥を約25から約45重量%の濃度を有するHClで浸出させる、項目1に記載のプロセス。
(項目3)
前記赤泥を約25から約45重量%の濃度を有するHClで、約125から約225℃の温度で浸出させる、項目1に記載のプロセス。
(項目4)
前記赤泥を約25から約45重量%の濃度を有するHClで、約160から約190℃の温度で浸出させる、項目1に記載のプロセス。
(項目5)
前記赤泥を約25から約45重量%の濃度を有するHClで、約160から約175℃の温度で浸出させる、項目1に記載のプロセス。
(項目6)
前記赤泥を約25から約45重量%の濃度を有するHClで、約185から約190℃の温度で浸出させる、項目1に記載のプロセス。
(項目7)
前記赤泥を約18から約45重量%の濃度を有するHClで浸出させる、項目1に記載のプロセス。
(項目8)
前記赤泥を約18から約45重量%の濃度を有するHClで、約125から約225℃の温度で浸出させる、項目1に記載のプロセス。
(項目9)
前記赤泥を約18から約45重量%の濃度を有するHClで、約160から約190℃の温度で浸出させる、項目1に記載のプロセス。
(項目10)
前記赤泥を約18から約45重量%の濃度を有するHClで、約160から約175℃の温度で浸出させる、項目1に記載のプロセス。
(項目11)
前記赤泥を約18から約45重量%の濃度を有するHClで、約185から約190℃の温度で浸出させる、項目1に記載のプロセス。
(項目12)
前記赤泥を約18から約32重量%の濃度を有するHClで、約125から約225℃の温度で浸出させる、項目1に記載のプロセス。
(項目13)
前記赤泥を約18から約32重量%の濃度を有するHClで、約160から約190℃の温度で浸出させる、項目1に記載のプロセス。
(項目14)
前記赤泥を約18から約32重量%の濃度を有するHClで、約160から約175℃の温度で浸出させる、項目1に記載のプロセス。
(項目15)
前記赤泥を約18から約32重量%の濃度を有するHClで、約185から約190℃の温度で浸出させる、項目1に記載のプロセス。
(項目16)
前記赤泥を約4Mから約8Mの濃度を有するHClで、および約140から約165℃の温度で浸出させる、項目1に記載のプロセス。
(項目17)
前記赤泥を約6Mの濃度を有するHClで、約140から約165℃の温度で、および約60から約90psigの圧力で浸出させる、項目1に記載のプロセス。
(項目18)
前記プロセスは、そのようにして生成された前記気体HClを、それを水と接触させることによって再循環させて、約25から約45重量%の濃度を有する組成物を得る工程、および前記組成物を前記赤泥の浸出のために使用する工程をさらに含む、項目1から17のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目19)
そのようにして生成された前記再循環気体HClを水と接触させて、約26から約42重量%の濃度を有する前記組成物を得、および前記組成物を約125から約225℃の温度で前記赤泥と反応させてそれを浸出させる、項目18に記載のプロセス。
(項目20)
そのようにして生成された前記再循環気体HClを水と接触させて、約28から約40重量%の濃度を有する前記組成物を得、および前記組成物を約150から約200℃の温度で前記赤泥と反応させてそれを浸出させる、項目18に記載のプロセス。
(項目21)
そのようにして生成された前記再循環気体HClを水と接触させて、約30から約38重量%の濃度を有する前記組成物を得、および前記組成物を約150から約200℃の温度で前記赤泥と反応させてそれを浸出させる、項目18に記載のプロセス。
(項目22)
そのようにして生成された前記再循環気体HClを水と接触させて、18重量%と約36重量%の間の濃度を有する前記組成物を得る、項目21に記載のプロセス。
(項目23)
そのようにして生成された前記再循環気体HClを水と接触させて、25重量%と約36重量%の間の濃度を有する前記組成物を得る、項目21に記載のプロセス。
(項目24)
前記組成物を約160から約180℃の温度で前記赤泥と反応させてそれを浸出させる、項目21に記載のプロセス。
(項目25)
前記組成物を約160から約175℃の温度で前記赤泥と反応させてそれを浸出させる、項目21に記載のプロセス。
(項目26)
前記組成物を約165から約170℃の温度で前記赤泥と反応させてそれを浸出させる、項目21に記載のプロセス。
(項目27)
前記液体が、少なくとも1つの塩化鉄を含む、項目1から26のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目28)
少なくとも1つの塩化鉄が、FeCl、FeClまたはそれらの混合物である、項目27に記載のプロセス。
(項目29)
前記液体を、少なくとも30重量%の濃度の少なくとも1つの塩化鉄を有する濃縮液に濃縮し;その後、約155から約350℃の温度で加水分解する、項目27または28に記載のプロセス。
(項目30)
前記液体を、少なくとも30重量%の濃度の少なくとも1つの塩化鉄を有する濃縮液に濃縮し;その後、少なくとも1つの塩化鉄を約155から約350℃の温度で加水分解し、その間、少なくとも65重量%のレベルで塩化第二鉄濃度を維持して液体と沈殿した赤鉄鉱とを含む組成物を生じさせる、および前記赤鉄鉱を回収する、項目27または28に記載のプロセス。
(項目31)
少なくとも1つの塩化鉄を約165から約170℃の温度で加水分解する、項目27または28に記載のプロセス。
(項目32)
前記液体を、少なくとも30重量%の濃度の少なくとも1つの塩化鉄を有する濃縮液に濃縮し;その後、少なくとも1つの塩化鉄を約155から約350℃の温度で加水分解し、その間、少なくとも65重量%のレベルで塩化第二鉄濃度を維持して液体と沈殿した赤鉄鉱とを含む組成物を生じさせる;前記赤鉄鉱を回収する;ならびに希土類元素および/または希少金属を前記液体から回収する、項目27または28に記載のプロセス。
(項目33)
少なくとも1つの塩化鉄を約155から約170℃の温度で加水分解する、項目32に記載のプロセス。
(項目34)
前記希土類元素および/または前記希少金属の回収後に、前記液体をHClと反応させてMgClの沈殿を生じさせる工程、およびそれを回収する工程をさらに含む、項目32または33に記載のプロセス。
(項目35)
MgClを焼成してMgOにする工程をさらに含む、項目32または33に記載のプロセス。
(項目36)
MgClを焼成してMgOにする工程、およびそのようにして生成された気体HClを、それを水と接触させることによって再循環させて、約25から約45重量%の濃度を有する組成物を得る工程、および前記組成物を前記赤泥の浸出のために使用する工程をさらに含む、項目32または33に記載のプロセス。
(項目37)
MgClを焼成してMgOにする工程、およびそのようにして生成された気体HClを、それを水と接触させることによって再循環させて、約18から約45重量%の濃度を有する組成物を得る工程、および前記組成物を前記赤泥の浸出のために使用する工程をさらに含む、項目32または33に記載のプロセス。
(項目38)
前記希土類元素および/または希少金属の回収の下流に、前記液体からNaClを回収する工程、前記NaClをHSOと反応させる工程、およびNaSOを実質的に選択的に沈殿させる工程をさらに含む、項目32から37のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目39)
前記希土類元素および/または希少金属の回収の下流に、前記液体からKClを回収する工程、前記KClをHSOと反応させる工程、およびKSOを実質的に選択的に沈殿させる工程をさらに含む、項目32から38のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目40)
前記希土類元素および/または希少金属の回収の下流に、前記液体からNaClを回収する工程、電解を行ってNaOHおよびNaOClを生じさせる工程をさらに含む、項目32から37のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目41)
前記希土類元素および/または希少金属の回収の下流に、前記液体からKClを回収する工程、前記KClを反応させる工程、電解を行ってKOHおよびKOClを生じさせる工程をさらに含む、項目32から37および40のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目42)
前記液体を、少なくとも30重量%の濃度の少なくとも1つの塩化鉄を有する濃縮液に濃縮し;その後、少なくとも1つの塩化鉄を約155から約350℃の温度で加水分解し、その間、少なくとも65重量%のレベルで塩化第二鉄濃度を維持して液体と沈殿した赤鉄鉱とを含む組成物を生じさせる;前記赤鉄鉱を回収する;ならびにNaClおよび/またはKClを前記液体から抽出する、項目27または28に記載のプロセス。
(項目43)
前記NaClをHSOと反応させて、NaSOを実質的に選択的に沈殿させる工程をさらに含む、項目42に記載のプロセス。
(項目44)
前記KClをHSOと反応させて、KSOを実質的に選択的に沈殿させる工程をさらに含む、項目42に記載のプロセス。
(項目45)
前記NaClの電解を行って、NaOHおよびNaOClを生じさせる工程をさらに含む、項目42に記載のプロセス。
(項目46)
前記KClの電解を行って、KOHおよびKOClを生じさせる工程をさらに含む、項目42に記載のプロセス。
(項目47)
前記固体を前記浸出液から分離する工程、および前記固体を洗浄して、少なくとも95%の純度を有するシリカを得る工程を含む、項目1から46のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目48)
前記固体を前記浸出液から分離する工程、および前記固体を洗浄して、少なくとも98%の純度を有するシリカを得る工程を含む、項目1から46のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目49)
前記固体を前記浸出液から分離する工程、および前記固体を洗浄して、少なくとも99%の純度を有するシリカを得る工程を含む、項目1から46のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目50)
前記浸出液を気体HClと反応させて、前記液体と、前記アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含み、前記沈殿物がAlCl・6HOの結晶化によって形成される、項目1から49のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目51)
前記浸出液を乾燥気体HClと反応させて、前記液体と、前記アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含み、前記沈殿物がAlCl・6HOの結晶化によって形成される、項目1から49のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目52)
前記気体HClが、少なくとも85重量%のHCl濃度を有する、項目50または51に記載のプロセス。
(項目53)
前記気体HClが、少なくとも90重量%のHCl濃度を有する、項目50または51に記載のプロセス。
(項目54)
前記気体HClが、約90重量%のHCl濃度を有する、項目50または51に記載のプロセス。
(項目55)
前記気体HClが、約90重量%から約95重量%のHCl濃度を有する、項目50または51に記載のプロセス。
(項目56)
AlCl・6HOの前記結晶化中、前記液体を約25から約35重量%のHCl濃度で維持する、項目50から55のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目57)
AlCl・6HOの前記結晶化中、前記液体を約30から約32重量%のHCl濃度で維持する、項目50から55のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目58)
前記HClをそのようにして生成された前記気体HClから得る、項目50から57のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目59)
前記浸出液を、前記プロセス中に回収されたおよび少なくとも30%の濃度を有するHClと反応させて、前記液体と、前記アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含み、前記沈殿物がAlCl・6HOの結晶化によって形成される、項目1から58のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目60)
前記結晶化を約45から約65℃の温度で行う、項目50から59のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目61)
前記結晶化を約50から約60℃の温度で行う、項目50から59のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目62)
AlCl・6HOの焼成を行うことによってAlCl・6HOをAlに転化させる工程を含む、項目1から61のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目63)
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を少なくとも1200℃の温度で加熱する工程を含む、項目1から62のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目64)
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を少なくとも1250℃の温度で加熱する工程を含む、項目1から62のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目65)
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を少なくとも900℃の温度で加熱する工程を含む、項目1から62のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目66)
AlCl・6HOをアルファ−Alに転化させる工程を含む、項目1から65のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目67)
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を少なくとも350℃の温度で加熱する工程を含む、項目1から62のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目68)
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を約350℃から約500℃の温度で加熱する工程を含む、項目1から62のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目69)
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を約375℃から約450℃の温度で加熱する工程を含む、項目1から62のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目70)
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を約375℃から約425℃の温度で加熱する工程を含む、項目1から62のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目71)
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を約385℃から約400℃の温度で加熱する工程を含む、項目1から62のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目72)
AlCl・6HOをベータ−Alに転化させる工程を含む、項目68から72のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目73)
AlCl・6HOをAlに転化させる工程が、二段循環式流動床反応器による焼成の実施を含む、項目1から72のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目74)
AlCl・6HOをAlに転化させる前記工程が、予熱システムを備えている二段循環式流動床反応器による焼成の実施を含む、項目1から72のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目75)
前記予熱システムが、プラズマトーチを含む、項目74に記載のプロセス。
(項目76)
前記プラズマトーチが、焼成反応器に流入する空気の予熱に有効である、項目75に記載のプロセス。
(項目77)
前記プラズマトーチが、焼成反応器に噴射されるスチームを発生させるために有効である、項目75に記載のプロセス。
(項目78)
前記プラズマトーチが、流動床反応器内に流動媒体として存在するスチームを発生させるために有効である、項目75に記載のプロセス。
(項目79)
AlCl・6HOをAlに転化させる前記工程が、1ステップ焼成の実施を含む、項目1から78のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目80)
AlCl・6HOの焼成を行うことによるAlCl・6HOのAlへの転化を含み、前記焼成が、スチーム噴射を含む、項目1から79のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目81)
スチームを約200から約700psigの圧力で噴射する、項目80に記載のプロセス。
(項目82)
スチームを約300から約700psigの圧力で噴射する、項目80に記載のプロセス。
(項目83)
スチームを約400から約700psigの圧力で噴射する、項目80に記載のプロセス。
(項目84)
スチームを約550から約650psigの圧力で噴射する、項目80に記載のプロセス。
(項目85)
スチームを約575から約625psigの圧力で噴射する、項目80に記載のプロセス。
(項目86)
スチームを約590から約610psigの圧力で噴射する、項目80に記載のプロセス。
(項目87)
スチームを噴射し、そして流動化を保つためにプラズマトーチを使用する、項目80から86のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目88)
スチームを噴射し、そして流動化を保つためにプラズマトーチを使用する、項目80から86のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目89)
前記スチームを過熱する、項目80から88のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目90)
化石燃料、一酸化炭素、プロパン、天然ガス、精製所燃料ガス、石炭、または塩素化ガスおよび/もしくは溶剤の燃焼によってもたらされるAlCl・6HOの焼成を行うことによってAlCl・6HOをAlに転化させる工程を含む、項目1から89のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目91)
引き込み溶解炉ガスまたはレデューサオフガスであるガス混合物の燃焼によってもたらされるAlCl・6HOの焼成を行うことによってAlCl・6HOをAlに転化させる工程を含む、項目1から89のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目92)
CH:0から約1体積%
:0から約2体積%;
:0から約2体積%;
10:0から約1体積%;
:0から約0.5体積%;
:約0.25から約15.1体積%;
CO:約70から約82.5体積%;および
CO:約1.0から約3.5体積%
を含むガス混合物の燃焼によってもたらされるAlCl・6HOの焼成を行うことによってAlCl・6HOをAlに転化させる工程を含む、項目1から89のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目93)
が前記混合物に実質的に不在である、項目92に記載のプロセス。
(項目94)
電気加熱、ガス加熱、マイクロ波加熱によってもたらされるAlCl・6HOの焼成を行うことによってAlCl・6HOをAlに転化させる工程を含む、項目1から89のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目95)
AlCl・6HOをAlに転化させる前記工程が、流動床反応器による焼成の実施を含む、項目1から94のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目96)
前記流動床反応器が、金属塩化物から選択される金属触媒を備えている、項目95に記載のプロセス。
(項目97)
前記流動床反応器が、FeCl、FeClまたはそれらの混合物を備えている、項目95に記載のプロセス。
(項目98)
前記流動床反応器が、FeClを備えている、項目95に記載のプロセス。
(項目99)
半連続プロセスである、項目1から98のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目100)
連続プロセスである、項目1から98のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目101)
少なくとも93%のAl回収収率をもたらすために有効である、項目1から100のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目102)
約90%から約95%のAl回収収率をもたらすために有効である、項目1から100のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目103)
少なくとも98%のFe回収収率をもたらすために有効である、項目1から102のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目104)
約98%から約99.5%のFe回収収率をもたらすために有効である、項目1から102のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目105)
少なくとも96%のMgO回収収率をもたらすために有効である、項目1から104のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目106)
約96から約98%のMgO回収収率をもたらすために有効である、項目1から104のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目107)
少なくとも98%のHCl回収収率をもたらすために有効である、項目1から106のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目108)
少なくとも99%のHCl回収収率をもたらすために有効である、項目1から106のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目109)
約98から約99.9%のHCl回収収率をもたらすために有効である、項目1から106のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目110)
前記赤泥を約4から約10bargの圧力で浸出させる、項目1から109のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目111)
前記赤泥を約4から約8bargの圧力で浸出させる、項目1から109のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目112)
前記赤泥を約5から約6bargの圧力で浸出させる、項目1から109のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目113)
前記赤泥の浸出前に、前記赤泥中に場合により含有されるフッ素の予備浸出除去をさらに含む、項目1から112のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目114)
前記赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む前記浸出液と、前記固体とを得る工程、前記固体を前記浸出液から分離する工程;および前記固体をさらに処理して、その固体に含有されているSiをTiから分離する工程を含む、項目1から113のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目115)
前記赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む前記浸出液と、前記固体とを得る工程、前記固体を前記浸出液から分離する工程;および前記固体をHClでさらに処理して、その固体に含有されているSiをTiから分離する工程を含む、項目1から113のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目116)
前記赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む前記浸出液と、前記固体とを得る工程、前記固体を前記浸出液から分離する工程;および前記固体を、塩化物の存在下、HClでさらに処理して、その固体に含有されているSiをTiから分離する工程を含む、項目1から113のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目117)
前記赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む前記浸出液と、前記固体とを得る工程、前記固体を前記浸出液から分離する工程;および前記固体を、85℃未満の温度で、塩化物の存在下、20重量%未満の濃度のHClでさらに処理して、その固体に含有されているSiをTiから分離する工程を含む、項目1から113のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目118)
前記固体をHClおよび前記塩化物で処理して、Tiを含む液体部分と、Siを含有する固体部分とを得、前記液体部分を前記固体部分から分離する、項目115、116または117に記載のプロセス。
(項目119)
前記固体をHClおよび前記塩化物で処理して、TiClを含む液体部分を得る、項目118に記載のプロセス。
(項目120)
TiClをTiOに転化させる工程をさらに含む、項目119に記載のプロセス。
(項目121)
第三の液体画分の溶剤抽出、および前記溶剤抽出からの二酸化チタンのその後の形成により、TiClをTiOに転化させる、項目120に記載のプロセス。
(項目122)
TiClを水および/または塩基と反応させて、TiOの沈殿を生じさせる、項目120に記載のプロセス。
(項目123)
TiClを熱加水分解によってTiOに転化させ、その結果、HClを発生させる、項目120に記載のプロセス。
(項目124)
TiClを熱加水分解によってTiOに転化させ、その結果、HClを発生させ、そのHClを再循環させる、項目120に記載のプロセス。
(項目125)
前記塩化物が、MgClである、項目116から124のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目126)
前記固体がTiOおよびSiOを含み、前記固体をClおよび炭素で処理して液体部分および固体部分を得、前記固体部分と前記液体部分を互いに分離する、項目114に記載のプロセス。
(項目127)
前記液体部分が、TiClおよび/またはTiClを含む、項目126に記載のプロセス。
(項目128)
前記液体部分が、TiClを含む、項目126に記載のプロセス。
(項目129)
TiClを加熱して、それをTiOに転化させる工程をさらに含む、項目128に記載のプロセス。
(項目130)
得られたTiOをプラズマトーチによって精製する、項目116から125および129のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目131)
赤泥の生成の回避に有効である、項目1から130のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目132)
回収されたHClを精製するおよび/または濃縮する、項目1から130のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目133)
回収されたHClを膜蒸留プロセスによって精製する、項目132に記載のプロセス。
(項目134)
回収されたHClが気体HClであり、および前記HClをHSOで処理して、前記気体HCl中に存在する水の量を低減させる、項目132に記載のプロセス。
(項目135)
回収されたHClが気体HClであり、および前記HClを充填塔に通してHSO向流フローと接触させて、前記気体HCl中に存在する水の量を低減させる、項目134に記載のプロセス。
(項目136)
前記塔にポリプロピレンまたはポリトリメチレンテレフタラートが充填されている、項目135に記載のプロセス。
(項目137)
気体HClの濃度を少なくとも50%増加させる、項目132および134から136のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目138)
気体HClの濃度を少なくとも60%増加させる、項目132および134から136のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目139)
気体HClの濃度を少なくとも70%増加させる、項目132および134から136のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目140)
回収されたHClが気体HClであり、前記HClをCaClで処理して、前記気体HCl中に存在する水の量を低減させる、項目132に記載のプロセス。
(項目141)
回収されたHClが気体HClであり、前記HClをCaClが充填された塔に通して、前記気体HCl中に存在する水の量を低減させる、項目140に記載のプロセス。
(項目142)
気体HClの濃度が、処理前の共沸点未満での値から処理後には共沸点より上での値に上昇される、項目132から141のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目143)
アルミニウムを調製するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記浸出液をHClと反応させて、液体と、前記アルミニウムイオンをAlClの形態で含む沈殿物とを得、前記沈殿物を前記液体から分離する工程;
前記沈殿物をAlClのAlへの転化に有効な条件下で加熱する、および場合により、そのようにして生成された気体HClを回収する工程;ならびに
前記Alをアルミニウムに転化させる工程
を含むプロセス。
(項目144)
前記赤泥を約25から約45重量%の濃度を有するHClで浸出させる、項目143に記載のプロセス。
(項目145)
前記赤泥を約25から約45重量%の濃度を有するHClで、約125から約225℃の温度で浸出させる、項目143に記載のプロセス。
(項目146)
前記赤泥を約25から約45重量%の濃度を有するHClで、約160から約190℃の温度で浸出させる、項目143に記載のプロセス。
(項目147)
前記赤泥を約25から約45重量%の濃度を有するHClで、約160から約175℃の温度で浸出させる、項目143に記載のプロセス。
(項目148)
前記赤泥を約25から約45重量%の濃度を有するHClで、約185から約190℃の温度で浸出させる、項目143に記載のプロセス。
(項目149)
前記赤泥を約4Mから約8Mの濃度を有するHClで、および約140から約165℃の温度で浸出させる、項目143に記載のプロセス。
(項目150)
前記赤泥を約6Mの濃度を有するHClで、約140から約165℃の温度で、および約60から約90psigの圧力で浸出させる、項目143に記載のプロセス。
(項目151)
前記赤泥を約18から約45重量%の濃度を有するHClで浸出させる、項目143に記載のプロセス。
(項目152)
前記赤泥を約18から約45重量%の濃度を有するHClで、約125から約225℃の温度で浸出させる、項目143に記載のプロセス。
(項目153)
前記赤泥を約18から約45重量%の濃度を有するHClで、約160から約190℃の温度で浸出させる、項目143に記載のプロセス。
(項目154)
前記赤泥を約18から約45重量%の濃度を有するHClで、約160から約175℃の温度で浸出させる、項目143に記載のプロセス。
(項目155)
前記赤泥を約18から約45重量%の濃度を有するHClで、約185から約190℃の温度で浸出させる、項目143に記載のプロセス。
(項目156)
前記赤泥を約18から約32重量%の濃度を有するHClで、約125から約225℃の温度で浸出させる、項目143に記載のプロセス。
(項目157)
前記赤泥を約18から約32重量%の濃度を有するHClで、約160から約190℃の温度で浸出させる、項目143に記載のプロセス。
(項目158)
前記赤泥を約18から約32重量%の濃度を有するHClで、約160から約175℃の温度で浸出させる、項目143に記載のプロセス。
(項目159)
前記赤泥を約18から約32重量%の濃度を有するHClで、約185から約190℃の温度で浸出させる、項目143に記載のプロセス。
(項目160)
そのようにして生成された前記気体HClを、それを水と接触させることによって再循環させて、約25から約45重量%の濃度を有する組成物を得る工程、および前記組成物を前記赤泥の浸出のために使用する工程をさらに含む、項目143から159のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目161)
そのようにして生成された前記再循環気体HClを水と接触させて、約26から約42重量%の濃度を有する前記組成物を得、および前記組成物を約125から約225℃の温度で前記赤泥と反応させてそれを浸出させる、項目160に記載のプロセス。
(項目162)
そのようにして生成された前記再循環気体HClを水と接触させて、約28から約40重量%の濃度を有する前記組成物を得、および前記組成物を約150から約200℃の温度で前記赤泥と反応させてそれを浸出させる、項目160に記載のプロセス。
(項目163)
そのようにして生成された前記再循環気体HClを水と接触させて、約30から約38重量%の濃度を有する前記組成物を得、および前記組成物を約150から約200℃の温度で前記赤泥と反応させてそれを浸出させる、項目160に記載のプロセス。
(項目164)
そのようにして生成された前記再循環気体HClを水と接触させて、18重量%と36重量%の間の濃度を有する前記組成物を得る、項目163に記載のプロセス。
(項目165)
そのようにして生成された前記再循環気体HClを水と接触させて、25重量%と36重量%の間の濃度を有する前記組成物を得る、項目163に記載のプロセス。
(項目166)
前記組成物を約160から約180℃の温度で前記赤泥と反応させてそれを浸出させる、項目163に記載のプロセス。
(項目167)
前記組成物を約160から約175℃の温度で前記赤泥と反応させてそれを浸出させる、項目163に記載のプロセス。
(項目168)
前記組成物を約160から約170℃の温度で前記赤泥と反応させてそれを浸出させる、項目163に記載のプロセス。
(項目169)
前記液体が、少なくとも1つの塩化鉄を含む、項目1から168のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目170)
少なくとも1つの塩化鉄が、FeCl、FeClまたはそれらの混合物である、項目169に記載のプロセス。
(項目171)
前記液体を、少なくとも30重量%の濃度の少なくとも1つの塩化鉄を有する濃縮液に濃縮し;その後、約155から約350℃の温度で加水分解する、項目169または170に記載のプロセス。
(項目172)
前記液体を、少なくとも30重量%の濃度の少なくとも1つの塩化鉄を有する濃縮液に濃縮し;その後、少なくとも1つの塩化鉄を約155から約350℃の温度で加水分解し、その間、少なくとも65重量%のレベルで塩化第二鉄濃度を維持して液体と沈殿した赤鉄鉱とを含む組成物を生じさせる、および前記赤鉄鉱を回収する、項目169または170に記載のプロセス。
(項目173)
少なくとも1つの塩化鉄を約165から約170℃の温度で加水分解する、項目169または170に記載のプロセス。
(項目174)
前記液体を、少なくとも30重量%の濃度の少なくとも1つの塩化鉄を有する濃縮液に濃縮し;その後、少なくとも1つの塩化鉄を約155から約350℃の温度で加水分解し、その間、少なくとも65重量%のレベルで塩化第二鉄濃度を維持して液体と沈殿した赤鉄鉱とを含む組成物を生じさせる;前記赤鉄鉱を回収する;ならびに希土類元素および/または希少金属を前記液体から回収する、項目169または170に記載のプロセス。
(項目175)
少なくとも1つの塩化鉄を約155から約170℃の温度で加水分解する、項目174に記載のプロセス。
(項目176)
前記希土類元素および/または前記希少金属の回収後に、前記液体をHClと反応させてMgClの沈殿を生じさせる工程、およびそれを回収する工程をさらに含む、項目174または175に記載のプロセス。
(項目177)
MgClを焼成してMgOにする工程をさらに含む、項目175または176に記載のプロセス。
(項目178)
MgClを焼成してMgOにする工程、およびそのようにして生成された気体HClを、それを水と接触させることによって再循環させて、約25から約45重量%の濃度を有する組成物を得る工程、および前記組成物を前記赤泥の浸出のために使用する工程をさらに含む、項目176または177に記載のプロセス。
(項目179)
MgClを焼成してMgOにする工程、およびそのようにして生成された気体HClを、それを水と接触させることによって再循環させて、約18から約45重量%の濃度を有する組成物を得る工程、および前記組成物を前記赤泥の浸出のために使用する工程をさらに含む、項目176または177に記載のプロセス。
(項目180)
前記希土類元素および/または希少金属の回収の下流に、前記液体からNaClを回収する工程、前記NaClをHSOと反応させ、NaSOを実質的に選択的に沈殿させる工程をさらに含む、項目174から179のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目181)
前記希土類元素および/または希少金属の回収の下流に、前記液体からKClを回収する工程、前記KClをHSOと反応させ、KSOを実質的に選択的に沈殿させる工程をさらに含む、項目174から180のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目182)
前記希土類元素および/または希少金属の回収の下流に、前記液体からNaClを回収する工程、電解を行ってNaOHおよびNaOClを生じさせる工程をさらに含む、項目174から180のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目183)
前記希土類元素および/または希少金属の回収の下流に、前記液体からKClを回収する工程、前記KClを反応させる工程、電解を行ってKOHおよびKOClを生じさせる工程をさらに含む、項目174から179および182のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目184)
前記液体を、少なくとも30重量%の濃度の少なくとも1つの塩化鉄を有する濃縮液に濃縮し;その後、少なくとも1つの塩化鉄を約155から約350℃の温度で加水分解し、その間、少なくとも65重量%のレベルで塩化第二鉄濃度を維持して液体と沈殿した赤鉄鉱とを含む組成物を生じさせる;前記赤鉄鉱を回収する;ならびにNaClおよび/またはKClを前記液体から抽出する、項目169または170に記載のプロセス。
(項目185)
前記NaClをHSOと反応させて、NaSOを実質的に選択的に沈殿させる工程をさらに含む、項目184に記載のプロセス。
(項目186)
前記KClをHSOと反応させて、KSOを実質的に選択的に沈殿させる工程をさらに含む、項目184に記載のプロセス。
(項目187)
前記NaClの電解を行って、NaOHおよびNaOClを生じさせる工程をさらに含む、項目184に記載のプロセス。
(項目188)
前記KClの電解を行って、KOHおよびKOClを生じさせる工程をさらに含む、項目183に記載のプロセス。
(項目189)
前記固体を前記浸出液から分離する工程、および前記固体を洗浄して、少なくとも95%の純度を有するシリカを得る工程を含む、項目143から188のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目190)
前記固体を前記浸出液から分離する工程、および前記固体を洗浄して、少なくとも98%の純度を有するシリカを得る工程を含む、項目143から188のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目191)
前記固体を前記浸出液から分離する工程、および前記固体を洗浄して、少なくとも99%の純度を有するシリカを得る工程を含む、項目143から188のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目192)
前記浸出液を気体HClと反応させて、前記液体と、前記アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含み、前記沈殿物がAlCl・6HOの結晶化によって形成される、項目143から191のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目193)
前記浸出液を乾燥気体HClと反応させて、前記液体と、前記アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含み、前記沈殿物がAlCl・6HOの結晶化によって形成される、項目143から191のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目194)
前記気体HClが、少なくとも85重量%のHCl濃度を有する、項目192または193に記載のプロセス。
(項目195)
前記気体HClが、少なくとも90重量%のHCl濃度を有する、項目192または193に記載のプロセス。
(項目196)
前記気体HClが、約90重量%のHCl濃度を有する、項目192または193に記載のプロセス。
(項目197)
前記気体HClが、約90重量%から約95重量%の濃度を有する、項目192または193に記載のプロセス。
(項目198)
AlCl・6HOの前記結晶化中、前記液体を約25から約35重量%のHCl濃度で維持する、項目192から197のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目199)
AlCl・6HOの前記結晶化中、前記液体を約30から約32重量%のHCl濃度で維持する、項目192から197のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目200)
前記HClをそのようにして生成された前記気体HClから得る、項目192から197のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目201)
前記浸出液を、前記プロセス中に回収されたおよび少なくとも30%の濃度を有するHClと反応させて、前記液体と、前記アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含み、前記沈殿物がAlCl・6HOの結晶化によって形成される、項目143から200のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目202)
前記結晶化を約45から約65℃の温度で行う、項目192から201のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目203)
前記結晶化を約50から約60℃の温度で行う、項目192から201のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目204)
AlCl・6HOの焼成を行うことによってAlCl・6HOをAlに転化させる工程を含む、項目143から203のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目205)
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を少なくとも1200℃の温度で加熱する工程を含む、項目143から203のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目206)
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を少なくとも1250℃の温度で加熱する工程を含む、項目143から203のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目207)
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を少なくとも900℃の温度で加熱する工程を含む、項目143から203のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目208)
AlCl・6HOをアルファ−Alに転化させる工程を含む、項目143から203のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目209)
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を少なくとも350℃の温度で加熱する工程を含む、項目143から203のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目210)
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を約350℃から約500℃の温度で加熱する工程を含む、項目143から203のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目211)
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を約375℃から約450℃の温度で加熱する工程を含む、項目190から203のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目212)
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を約375℃から約425℃の温度で加熱する工程を含む、項目143から203のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目213)
AlCl・6HOをAlに転化させるために、前記沈殿物を約385℃から約400℃の温度で加熱する工程を含む、項目190から203のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目214)
AlCl・6HOをベータ−Alに転化させる工程を含む、項目209から213のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目215)
AlCl・6HOをAlに転化させる前記工程が、二段循環式流動床反応器による焼成の実施を含む、項目143から214のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目216)
AlCl・6HOをAlに転化させる前記工程が、予熱システムを備えている二段循環式流動床反応器による焼成の実施を含む、項目143から215のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目217)
前記予熱システムが、プラズマトーチを含む、項目216に記載のプロセス。
(項目218)
前記プラズマトーチが、焼成反応器に流入する空気の予熱に有効である、項目216に記載のプロセス。
(項目219)
前記プラズマトーチが、焼成反応器に噴射されるスチームを発生させるために有効である、項目216に記載のプロセス。
(項目220)
前記プラズマトーチが、流動床反応器内に流動媒体として存在するスチームを発生させるために有効である、項目216に記載のプロセス。
(項目221)
AlCl・6HOをAlに転化させる前記工程が、1ステップ焼成の実施を含む、項目143から220のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目222)
AlCl・6HOの焼成を行うことによるAlCl・6HOのAlへの転化を含み、前記焼成が、スチーム噴射を含む、項目143から221のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目223)
スチームを約200から約700psigの圧力で噴射する、項目222に記載のプロセス。
(項目224)
スチームを約300から約700psigの圧力で噴射する、項目222に記載のプロセス。
(項目225)
スチームを約400から約700psigの圧力で噴射する、項目222に記載のプロセス。
(項目226)
スチームを約550から約650psigの圧力で噴射する、項目222に記載のプロセス。
(項目227)
スチームを約575から約625psigの圧力で噴射する、項目222に記載のプロセス。
(項目228)
スチームを約590から約610psigの圧力で噴射する、項目222に記載のプロセス。
(項目229)
スチームを噴射し、そして流動化を保つためにプラズマトーチを使用する、項目222から228のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目230)
スチームを噴射し、そして流動化を保つためにプラズマトーチを使用する、項目222から228のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目231)
前記スチームを過熱する、項目222から228のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目232)
化石燃料、一酸化炭素、プロパン、天然ガス、精製所燃料ガス、石炭、または塩素化ガスおよび/もしくは溶剤の燃焼によってもたらされるAlCl・6HOの焼成を行うことによってAlCl・6HOをAlに転化させる工程を含む、項目143から231のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目233)
引き込み溶解炉ガスまたはレデューサオフガスであるガス混合物の燃焼によってもたらされるAlCl・6HOの焼成を行うことによってAlCl・6HOをAlに転化させる工程を含む、項目143から231のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目234)
CH:0から約1体積%
:0から約2体積%;
:0から約2体積%;
10:0から約1体積%;
:0から0.5体積%;
:約0.25から約15.1体積%;
CO:約70から約82.5体積%;および
CO:約1.0から約3.5体積%
を含むガス混合物の燃焼によってもたらされるAlCl・6HOの焼成を行うことによってAlCl・6HOをAlに転化させる工程を含む、項目143から231のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目235)
が前記混合物に実質的に不在である、項目234に記載のプロセス。
(項目236)
電気加熱、ガス加熱、マイクロ波加熱によってもたらされるAlCl・6HOの焼成を行うことによってAlCl・6HOをAlに転化させる工程を含む、項目143から231のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目237)
AlCl・6HOをAlに転化させる前記工程が、流動床反応器による焼成の実施を含む、項目143から236のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目238)
前記流動床反応器が、金属塩化物から選択される金属触媒を備えている、項目237に記載のプロセス。
(項目239)
前記流動床反応器が、FeCl、FeClまたはそれらの混合物を備えている、項目237に記載のプロセス。
(項目240)
前記流動床反応器が、FeClを備えている、項目237に記載のプロセス。
(項目241)
半連続プロセスである、項目143から236のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目242)
連続プロセスである、項目143から236のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目243)
少なくとも93%のAl回収収率をもたらすために有効である、項目143から242のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目244)
約90%から約95%のAl回収収率をもたらすために有効である、項目143から242のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目245)
少なくとも98%のFe回収収率をもたらすために有効である、項目143から244のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目246)
約98%から約99.5%のFe回収収率をもたらすために有効である、項目143から244のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目247)
少なくとも96%のMgO回収収率をもたらすために有効である、項目143から246のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目248)
約96から約98%のMgO回収収率をもたらすために有効である、項目143から246のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目249)
少なくとも98%のHCl回収収率をもたらすために有効である、項目143から248のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目250)
少なくとも99%のHCl回収収率をもたらすために有効である、項目143から248のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目251)
約98から約99.9%のHCl回収収率をもたらすために有効である、項目143から248のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目252)
前記赤泥を約4から約10bargの圧力で浸出させる、項目143から251のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目253)
前記赤泥を約4から約8bargの圧力で浸出させる、項目143から251のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目254)
前記赤泥を約5から約6bargの圧力で浸出させる、項目143から251のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目255)
前記赤泥の浸出前に、前記赤泥中に場合により含有されるフッ素の予備浸出除去をさらに含む、項目143から254のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目256)
前記赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む前記浸出液と、前記固体とを得る工程、前記固体を前記浸出液から分離する工程;および前記固体をさらに処理して、その固体に含有されているSiをTiから分離する工程を含む、項目143から255のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目257)
前記赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む前記浸出液と、前記固体とを得る工程、前記固体を前記浸出液から分離する工程;および前記固体をHClでさらに処理して、その固体に含有されているSiをTiから分離する工程を含む、項目143から255のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目258)
前記赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む前記浸出液と、前記固体とを得る工程、前記固体を前記浸出液から分離する工程;および前記固体を、塩化物の存在下、HClでさらに処理して、その固体に含有されているSiをTiから分離する工程を含む、項目143から255のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目259)
前記赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む前記浸出液と、前記固体とを得る工程、前記固体を前記浸出液から分離する工程;および前記固体を、85℃未満の温度で、塩化物の存在下、20重量%未満の濃度のHClでさらに処理して、その固体に含有されているSiをTiから分離する工程を含む、項目143から255のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目260)
前記固体をHClおよび前記塩化物で処理して、Tiを含む液体部分と、Siを含有する固体部分とを得、前記液体部分を前記固体部分から分離する、項目257、258または259に記載のプロセス。
(項目261)
前記固体をHClおよび前記塩化物で処理して、TiClを含む液体部分を得る、項目260に記載のプロセス。
(項目262)
TiClをTiOに転化させる工程をさらに含む、項目261に記載のプロセス。
(項目263)
第三の液体画分の溶剤抽出、および前記溶剤抽出からの二酸化チタンのその後の形成により、TiClをTiOに転化させる、項目262に記載のプロセス。
(項目264)
TiClを水および/または塩基と反応させて、TiOの沈殿を生じさせる、項目262に記載のプロセス。
(項目265)
TiClを熱加水分解によってTiOに転化させ、その結果、HClを発生させる、項目262に記載のプロセス。
(項目266)
TiClを熱加水分解によってTiOに転化させ、その結果、HClを発生させ、そのHClを再循環させる、項目262に記載のプロセス。
(項目267)
前記塩化物が、MgClである、項目258から266のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目268)
前記固体がTiOおよびSiOを含み、前記固体をClおよび炭素で処理して液体部分および固体部分を得、前記固体部分と前記液体部分を互いに分離する、項目256に記載のプロセス。
(項目269)
前記液体部分が、TiClおよび/またはTiClを含む、項目268に記載のプロセス。
(項目270)
前記液体部分が、TiClを含む、項目268に記載のプロセス。
(項目271)
TiClを加熱して、それをTiOに転化させる工程をさらに含む、項目270に記載のプロセス。
(項目272)
得られたTiOをプラズマトーチによって精製する、項目258から267および271のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目273)
赤泥の生成の回避に有効である、項目143から272のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目274)
回収されたHClを精製するおよび/または濃縮する、項目143から272のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目275)
回収されたHClを膜蒸留プロセスによって精製する、項目274に記載のプロセス。
(項目276)
回収されたHClが気体HClであり、前記HClをHSOで処理して、前記気体HCl中に存在する水の量を低減させる、項目274に記載のプロセス。
(項目277)
回収されたHClが気体HClであり、前記HClを充填塔に通してHSO向流フローと接触させて、前記気体HCl中に存在する水の量を低減させる、項目276に記載のプロセス。
(項目278)
前記塔にポリプロピレンまたはポリトリメチレンテレフタラートが充填されている、項目277に記載のプロセス。
(項目279)
気体HClの濃度を少なくとも50%増加させる、項目274から278のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目280)
気体HClの濃度を少なくとも60%増加させる、項目274から278のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目281)
気体HClの濃度を少なくとも70%増加させる、項目274から278のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目282)
回収されたHClが気体HClであり、前記HClをCaClで処理して、前記気体HCl中に存在する水の量を低減させる、項目274に記載のプロセス。
(項目283)
回収されたHClが気体HClであり、前記HClをCaClが充填された塔に通して、前記気体HCl中に存在する水の量を低減させる、項目274に記載のプロセス。
(項目284)
気体HClの濃度が、処理前の共沸点未満での値から処理後には共沸点より上での値に上昇される、項目274から283のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目285)
Alのアルミニウムへの前記転化をホール・エルー法によって行う、項目143から284のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目286)
Alのアルミニウムへの前記転化を、200℃未満の温度で還元環境および炭素を用いることにより行う、項目143から284のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目287)
Alのアルミニウムへの前記転化をヴェーラー法によって行う、項目143から286のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目288)
Alのアルミニウムへの前記転化を、AlをAlに転化させ、その後、Alをアルミニウムに転化させることによって行う、項目143から286のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目289)
赤泥を処理するためのプロセスであって、
第一の金属を含む前記赤泥をHClで浸出させて、前記第一の金属のイオンを含む浸出液と、固体とを得、その固体をその浸出液から分離する工程;
その浸出液をHClと反応させて、液体と、第一の金属の塩化物を含む沈殿物とを得、その沈殿物をその液体から分離する工程;および
第一の金属の塩化物を第一の金属の酸化物に転化させるために有効な条件下で、その沈殿物を加熱する工程
を含むプロセス。
(項目290)
前記液体が、第二の金属を含む、項目289に記載のプロセス。
(項目291)
前記第二の金属が、アルミニウム、鉄、亜鉛、銅、金、銀、モリブデン、コバルト、マグネシウム、リチウム、マンガン、ニッケル、パラジウム、白金、トリウム、リン、ウラン、チタンおよびそれらの混合物ならびに/または少なくとも1つの希土類元素ならびに/または少なくとも1つの希少金属から選択される、項目290に記載のプロセス。
(項目292)
前記第二の金属が鉄である、項目290に記載のプロセス。
(項目293)
前記沈殿物を前記液体から分離する工程、および前記第二の金属を加熱して、該第二の金属の塩化物を該第二の金属の酸化物に転化させる工程を含む、項目289から292のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目294)
固体を浸出液から分離する工程;
前記固体を酸で浸出させて、別の浸出液を得る工程;および
第三の金属を前記別の浸出液から回収する工程
を含む、項目289から293のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目295)
前記第三の金属が、アルミニウム、鉄、亜鉛、銅、金、銀、モリブデン、コバルト、マグネシウム、リチウム、マンガン、ニッケル、パラジウム、白金、トリウム、リン、ウランおよびチタン、ならびに/または少なくとも1つの希土類元素ならびに/または少なくとも1つの希少金属から選択される、項目294に記載のプロセス。
(項目296)
前記第三の金属がチタンである、項目294に記載のプロセス。
(項目297)
前記第一の金属が、アルミニウム、鉄、亜鉛、銅、金、銀、モリブデン、コバルト、マグネシウム、リチウム、マンガン、ニッケル、パラジウム、白金、トリウム、リン、ウランおよびチタン、ならびに/または少なくとも1つの希土類元素ならびに/または少なくとも1つの希少金属から選択される、項目289から296のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目298)
赤泥を処理するためのプロセスであって、
赤泥を酸で浸出させて、浸出液と固体残渣とを得、前記浸出液を前記固体残渣から分離する工程;
鉄イオンを前記浸出液から、前記浸出液と塩基の反応による10より高いpHでの前記鉄イオンの実質的に選択的な沈殿、および前記沈殿鉄イオンの前記浸出液からの少なくとも部分的な除去により、少なくとも部分的に除去し、それによってAl3+イオンを含むAlが豊富な組成物を得る工程;
場合により前記Al3+イオンを精製する工程;および
前記Al3+イオンをアルミナに転化させる工程
を含むプロセス。
(項目299)
前記酸が、HClである、項目298に記載のプロセス。
(項目300)
前記Al3+イオンをAl(OH)という形で沈殿させる工程をさらに含む、項目298または299に記載のプロセス。
(項目301)
前記Al3+をAl(OH)という形で沈殿させる工程を約7から約10のpHで行う、項目300に記載のプロセス。
(項目302)
前記pHが、約9から約10である、項目301に記載のプロセス。
(項目303)
前記pHが、約9.2から約9.8である、項目301に記載のプロセス。
(項目304)
前記pHが、約9.3から約9.7である、項目30−1に記載のプロセス。
(項目305)
前記pHが、約9.5である、項目301に記載のプロセス。
(項目306)
前記pHが、約7.5から約8.5である、項目301に記載のプロセス。
(項目307)
前記pHが、約7.8から約8.2である、項目301に記載のプロセス。
(項目308)
前記pHが、約8である、項目301に記載のプロセス。
(項目309)
前記鉄イオンを11より高いpHで沈殿させる、項目298から308のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目310)
前記鉄イオンを12より高いpHで沈殿させる、項目298から308のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目311)
前記鉄イオンを10と11の間に含まれるpHで沈殿させる、項目298から308のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目312)
前記鉄イオンをpH約11.5から約12.5で沈殿させる、項目298から308のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目313)
前記鉄イオンをpH約11.8から約12.0で沈殿させる、項目298から308のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目314)
前記Al3+イオンを精製する、項目298から313のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目315)
Al3+イオンをAlClという形で沈殿させて、Al3+イオンを精製する工程を含む、項目314に記載のプロセス。
(項目316)
前記AlClを沈殿させる工程を、前記AlClをAlCl・6HOという形で結晶化させることにより行う、項目315に記載のプロセス。
(項目317)
AlClをAlに転化させる工程を含む、項目298から316のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目318)
AlClを不活性ガス雰囲気下でAlに転化させる工程を含む、項目298から316のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目319)
AlClを窒素雰囲気下でAlに転化させる工程を含む、項目298から316のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目320)
アルミニウムを調製するプロセスであって、
項目1から142および298から319のいずれか一項に記載のプロセスにより生成されるアルミナを得る工程;および
前記アルミナを、それをアルミニウムに転化させるために有効な条件下で処理する工程を含むプロセス。
(項目321)
Alのアルミニウムへの前記転化をホール・エルー法によって行う、項目320に記載のプロセス。
(項目322)
Alのアルミニウムへの前記転化を、200℃未満の温度で還元環境および炭素を用いることにより行う、項目320に記載のプロセス。
(項目323)
Alのアルミニウムへの前記転化をヴェーラー法によって行う、項目320に記載のプロセス。
(項目324)
Alのアルミニウムへの前記転化を、AlをAlに転化させ、その後、Alをアルミニウムに転化させることによって行う、項目320に記載のプロセス。
(項目325)
Alのアルミニウムへの前記転化を、AlをAlに転化させ、その後、Alをアルミニウムに転化させることによって行う、項目320に記載のプロセス。
(項目326)
塩化チタンを調製するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、少なくとも1つの金属からのイオンを含む第一の浸出液と、固体とを得、前記固体を前記第一の浸出液から分離する工程;
少なくとも1つの金属の前記イオンを前記浸出液から少なくとも実質的に単離する工程;および
前記固体をHClで、場合により塩化物の存在下で、浸出させて、塩化チタンを含む第二の浸出液を得る工程
を含むプロセス。
(項目327)
前記塩化物が、アルカリ金属塩化物およびアルカリ土類金属塩化物から選択される、項目326に記載のプロセス。
(項目328)
前記塩化物が、塩化カルシウムまたは塩化マグネシウムである、項目326に記載のプロセス。
(項目329)
前記塩化物が、塩化マグネシウムである、項目326に記載のプロセス。
(項目330)
塩化チタンを調製するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、少なくとも1つの金属からのイオンを含む第一の浸出液と、固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;
少なくとも1つの金属の前記イオンを前記第一の浸出液から少なくとも実質的に単離する工程;および
前記固体をClおよび炭素源と反応させて、前記塩化チタンを含む液体部分と、固体部分とを得、前記液体部分を前記固体部分から分離する工程
を含むプロセス。
(項目331)
前記固体がTiOおよびSiOを含み、前記固体をClおよび炭素で処理して液体部分および固体部分を得、前記固体部分と前記液体部分を互いに分離する、項目330に記載のプロセス。
(項目332)
少なくとも1つの金属が、アルミニウム、鉄、亜鉛、銅、金、銀、モリブデン、コバルト、マグネシウム、リチウム、マンガン、ニッケル、パラジウム、白金、トリウム、リン、ウランおよびチタン、ならびに/または少なくとも1つの希土類元素ならびに/または少なくとも1つの希少金属から選択される第一の金属を含む、項目326から331のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目333)
前記第一の金属が、アルミニウムである、項目332に記載のプロセス。
(項目334)
前記第一の浸出液を気体HClと反応させて、前記液体と、アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含み、前記沈殿物がAlCl・6HOの結晶化によって形成される、項目333に記載のプロセス。
(項目335)
前記第一の浸出液を乾燥気体HClと反応させて、前記液体と、アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含み、前記沈殿物がAlCl・6HOの結晶化によって形成される、項目333に記載のプロセス。
(項目336)
前記第一の浸出液が、Alイオンおよび/またはFeイオンを含む、項目326から335のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目337)
前記AlイオンをAlClという形で前記第一の浸出液から実質的に選択的に沈殿させる、項目334、335または336に記載のプロセス。
(項目338)
前記Feイオンを、それらを加水分解によりFeに転化させることによって実質的に選択的に抽出する、項目336に記載のプロセス。
(項目339)
酸化チタンを調製するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、少なくとも1つの金属からのイオンを含む第一の浸出液と、固体とを得、前記固体を前記第一の浸出液から分離する工程;
少なくとも1つの金属の前記イオンを前記第一の浸出液から少なくとも実質的に単離する工程;
前記固体をHClで、場合により塩化物の存在下で、浸出させて、塩化チタンを含む第二の浸出液を得る工程;および
前記塩化チタンを酸化チタンに転化させる工程
を含むプロセス。
(項目340)
前記塩化物が、アルカリ金属塩化物およびアルカリ土類金属塩化物から選択される、項目339に記載のプロセス。
(項目341)
前記塩化物が、塩化カルシウムまたは塩化マグネシウムである、項目339に記載のプロセス。
(項目342)
前記塩化物が、塩化マグネシウムである、項目339に記載のプロセス。
(項目343)
酸化チタンを調製するためのプロセスであって、
赤泥をHClで浸出させて、少なくとも1つの金属からのイオンを含む第一の浸出液と、固体とを得、前記固体を前記第一の浸出液から分離する工程;
少なくとも1つの金属の前記イオンを前記第一の浸出液から少なくとも実質的に単離する工程;
前記固体をHClで、場合により塩化物の存在下で、浸出させて、塩化チタンを含む第二の浸出液を得る工程;または前記固体をClおよび炭素源と反応させて、前記塩化チタンを含む液体部分と、固体部分とを得、前記液体部分を前記固体部分から分離する工程;および
前記塩化チタンを酸化チタンに転化させる工程
を含むプロセス。
(項目344)
前記固体がTiOおよびSiOを含み、前記固体をClおよび炭素で処理して、塩化チタンを含む液体部分と、固体部分とを得、前記固体部分と前記液体部分を互いに分離する、項目343に記載のプロセス。
(項目345)
塩化チタンを加熱して、それをTiOに転化させる工程を含む、項目343または344に記載のプロセス。
(項目346)
得られたTiOをプラズマトーチによって加熱および精製する、項目343から345のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目347)
少なくとも1つの金属が、アルミニウム、鉄、亜鉛、銅、金、銀、モリブデン、コバルト、マグネシウム、リチウム、マンガン、ニッケル、パラジウム、白金、トリウム、リン、ウランおよびチタン、ならびに/または少なくとも1つの希土類元素ならびに/または少なくとも1つの希少金属から選択される第一の金属を含む、項目339から346のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目348)
前記第一の金属が、アルミニウムである、項目347に記載のプロセス。
(項目349)
前記第一の浸出液を気体HClと反応させて、前記液体と、アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含み、前記沈殿物がAlCl・6HOの結晶化によって形成される、項目348に記載のプロセス。
(項目350)
前記第一の浸出液を乾燥気体HClと反応させて、前記液体と、アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含み、前記沈殿物がAlCl・6HOの結晶化によって形成される、項目348に記載のプロセス。
(項目351)
前記第一の浸出液が、Alイオンおよび/またはFeイオンを含む、項目339から348のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目352)
前記AlイオンをAlClという形で前記第一の浸出液から実質的に選択的に沈殿させる、項目349、350または351に記載のプロセス。
(項目353)
前記Feイオンを、それらを加水分解によりFeに転化させることによって実質的に選択的に抽出する、項目351に記載のプロセス。
(項目354)
塩化チタンを水および/または塩基と反応させて、酸化チタンの沈殿を生じさせる、項目339から353のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目355)
塩化チタンを熱加水分解によって酸化チタンに転化させ、その結果、HClを発生させる、項目339から353のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目356)
塩化チタンを熱加水分解によって酸化チタンに転化させ、その結果、HClを発生させ、そのHClを再循環させる、項目339から353のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目357)
塩化チタンをプラズマトーチによって酸化チタンに転化させる、項目339から353のいずれか一項に記載のプロセス。
【0030】
(図面の簡単な記載)
以下の図面において、本開示の様々な実施形態を単に例として表す。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、本開示によるアルミナおよび様々な他の製品の調製プロセスの1つの実施例のブロック線図(bloc diagram)を示す。
図2図2は、抽出率が本願の1つの実施例によるプロセスにおける浸出時間の関数として表されている、AlおよびFeについての抽出曲線である。
図3図3は、本開示によるアルミナおよび様々な他の製品の調製プロセスの別の実施例のブロック線図を示す。
図4図4は、本開示によるHClの精製/濃縮プロセスの1つの実施例の略図である。
図5図5は、本開示によるHClの精製/濃縮プロセスの1つの実施例の略図である。
図6図6は、本開示によるアルミナおよび様々な他の製品の調製プロセスの1つの実施例の別のブロック線図を示す。
図7図7は、本開示によるアルミナおよび様々な他の製品の調製プロセスの1つの実施例の別のブロック線図を示す。
図8図8は、本開示による様々な製品の調製プロセスの1つの実施例の別のブロック線図を示す。
図9図9は、本開示による塩化チタンおよび/または酸化チタンの調製プロセスの1つの実施例の別のブロック線図を示す。
図10A図10Aおよび10Bは、本開示によるプロセスの1つの実施例のさらなるブロック線図を示す。
図10B図10Aおよび10Bは、本開示によるプロセスの1つの実施例のさらなるブロック線図を示す。
図11A図11Aおよび11Bは、本開示によるプロセスの1つの実施例の別のブロック線図を示す。
図11B図11Aおよび11Bは、本開示によるプロセスの1つの実施例の別のブロック線図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
(様々な実施形態の詳細な記載)
以下の非限定的実施例は、本開示の中で記載する技術をさらに例証するものである。
【0033】
前記アルミニウム含有材料を、例えば、アルミニウム含有鉱石から選択することができる(例えば、アルミノシリケート(aluminosillicate)鉱物、粘土、粘土質岩、霞石、泥岩、縁柱石、氷晶石、ガーネット、尖晶石、ボーキサイト、カオリンまたはそれらの混合物を使用することができる)。前記アルミニウム含有材料は、再循環工業用アルミニウム含有材料、例えばスラグ、赤泥またはフライアッシュである場合もある。
【0034】
本明細書において用いられる場合の語句「赤泥」は、例えば、アルミナ生産中に発生する産業廃棄物を指す。例えば、かかる廃棄物は、シリカ、アルミニウム、鉄、カルシウム、および場合によりチタンを含み得る。それは、一連の微量構成成分、例えば、Na、K、Cr、V、Ni、Co、Ba、Cu、Mn、Mg、Pbおよび/またはZnなども含み得る。例えば、赤泥は、約15から約80重量%のFe、約1から約35重量%のAl、約1から約65重量%のSiO、約1から約20重量%のNaO、約1から約20重量%のCaO、および0から約35重量%のTiOを含み得る。別の例によると、赤泥は、約30から約65重量%のFe、約10から約20重量%のAl、約3から約50重量%のSiO、約2から約10重量%のNaO、約2から約8重量%のCaO、および0から約25重量%のTiOを含み得る。赤泥の組成がバイヤー法で使用されるボーキサイト起源に依存して様々であり得ることは、当業者には理解されよう。
【0035】
本明細書において用いられる場合の語句「フライアッシュ」は、例えば、燃焼中に発生する産業廃棄物を指す。例えば、かかる廃棄物は、様々な要素、例えば、シリカ、酸素、アルミニウム、鉄、カルシウムを含有し得る。例えば、フライアッシュは、二酸化ケイ素(SiO)および酸化アルミニウム(Al)を含み得る。例えば、フライアッシュは、さらに酸化カルシウム(CaO)および/または酸化鉄(Fe)を含み得る。例えば、フライアッシュは、煙道ガスと共に上昇する微粒子を含み得る。例えば、フライアッシュは、石炭の燃焼中に生成され得る。例えば、フライアッシュは、ヒ素、ベリリウム、ホウ素、カドミウム、クロム、クロムVI、コバルト、鉛、マンガン、水銀、モリブデン、セレン、ストロンチウム、タリウムおよび/またはバナジウムから選択される少なくとも1つの元素も含み得る。例えば、フライアッシュは、希土類元素および希少金属も含み得る。例えば、フライアッシュは、アルミニウム含有材料とみなされ得る。
【0036】
本明細書において用いられる場合の語句「希土類元素」(「REE」とも記載する)は、例えば、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウムおよびルテチウムから選択される希少元素を指す。本明細書において用いられる場合の語句「希少金属」は、例えば、インジウム、ジルコニウム、リチウムおよびガリウムから選択される希少金属を指す。これらの希土類元素および希少金属は、塩化物、酸化物、水酸化物などという形で、様々な形態、例えば、元素形態(または金属形態)であり得る。上で記載した「希土類元素および希少金属」の同義語としての、本開示において用いる場合の語句「希土類」。
【0037】
本明細書において用いられる場合の語句「少なくとも1つの塩化鉄」は、FeCl、FeClまたはそれらの混合物を指す。
【0038】
本明細書において用いられる場合の用語「赤鉄鉱」は、例えば、α−Fe、γ−Fe、β−FeO.OHまたはそれらの混合物を含む化合物を指す。
【0039】
本明細書において用いられる場合の語句「鉄イオン」は、例えば、すべての可能な形態のFeイオンから選択される少なくとも1つのタイプの鉄イオンを含むイオンを指す。例えば、少なくとも1つのタイプの鉄イオンは、Fe2+、Fe3+、またはそれらの混合物であり得る。
【0040】
本明細書において用いられる場合の語句「アルミニウムイオン」は、例えば、すべての可能な形態のAlイオンから選択される少なくとも1つのタイプのアルミニウムイオンを含むイオンを指す。例えば、前記少なくとも1つのタイプのアルミニウムイオンは、Al3+であり得る。
【0041】
本明細書において用いられる場合の語句「少なくとも1つのアルミニウムイオン」は、例えば、すべての可能な形態のAlイオンから選択される少なくとも1つのタイプのアルミニウムイオンを指す。例えば、前記少なくとも1つのアルミニウムイオンは、Al3+であり得る。
【0042】
本明細書において用いられる場合の語句「少なくとも1つの鉄イオン」は、例えば、すべての可能な形態のFeイオンから選択される少なくとも1つのタイプの鉄イオンを指す。例えば、前記少なくとも1つの鉄イオンは、Fe2+、Fe3+、またはそれらの混合物であり得る。
【0043】
本明細書において用いられる場合の語句「少なくとも1つの沈殿鉄イオン」は、例えば、固体形態で沈殿されたすべての可能な形態のFeイオンから選択される少なくとも1つのタイプの鉄イオンを指す。例えば、かかる沈殿物中に存在する前記少なくとも1つの鉄イオンは、Fe2+、Fe3+、またはそれらの混合物であり得る。
【0044】
本明細書において用いられる場合の「約」および「おおよそ」などの程度についての用語は、最終結果を有意に変化させないような、被修飾用語の妥当な偏差量を意味する。程度についてのこれらの用語は、被修飾用語の少なくとも±5%または少なくとも±10%の偏差を、それが修飾する語の意味をこの偏差が否定しない場合、含むとみなすべきである。
【0045】
本明細書において用いられる場合の用語「ALP」は、酸浸出プラント(Acid Leaching Plant)を指す。
【0046】
本明細書において用いられる場合の語句「塩化チタン」は、例えば、TiCl、TiClおよびTiClならびにそれらの混合物から選択される化合物を指す。例えば、それは、TiClを指す。
【0047】
例えば、約10から約50重量%の、約15から約45重量%、約18から約45重量%の、約18から約32重量%の、約20から約45重量%の、約25から約45重量%の、約26から約42重量%の、約28から約40重量%の、約30から約38重量%の、または約25重量%と約36重量%の間の濃度を有するHClで前記材料を浸出させることができる。例えば、約18重量%または約32重量%のHClを使用することができる。
【0048】
例えば、約1Mから約12M、約2Mから約10M、約3Mから約9M、約4Mから約8M、約5Mから約7Mまたは約6Mの濃度を有するHClで前記材料を浸出させることができる。
【0049】
気相中の乾燥した高濃度の酸(例えば、85%、90%または95%)を水溶液に添加することによって浸出を行うこともできる。あるいは、弱酸溶液(例えば、<3重量%)を使用することによって浸出を行うこともできる。
【0050】
例えば、第一の反応器において約18から約32重量%の濃度を有するHClを使用することにより、およびその後、第二の反応器において約90から約95%の濃度を有するHCl(気体)を使用することにより、浸出を行うことができる。
【0051】
例えば、第一の反応器において約18から約32重量%の濃度を有するHClを使用することにより、その後、第二の反応器において約90から約95%の濃度を有するHCl(気体)を使用することにより;および第三の反応器において約90から約95%の濃度を有するHCl(気体)を使用することにより、浸出を行うことができる。
【0052】
例えば、浸出を不活性ガス雰囲気(例えば、アルゴンまたは窒素)下で行うことができる。
【0053】
例えば、浸出をNHの雰囲気下で行うことができる。
【0054】
例えば、前記材料を約125から約225℃、約140から約165℃、約145から約160℃、約150から約200℃、約150から約190℃、約160から約190℃、約185から約190℃、約160から約180℃、約160から約175℃、または約165から約170℃の温度で浸出させることができる。
【0055】
例えば、前記材料を約4から約10barg、約4から約8barg、または約5から約6bargの圧力で浸出させることができる。
【0056】
例えば、前記材料を約50から約150psig、約60から約100psig、または約70から約80psigの圧力で浸出させることができる。
【0057】
例えば、約10から約50重量%の、約15から約45重量%、約18から約45重量%の、約18から約32重量%の、約20から約45重量%の、約25から約45重量%の、約26から約42重量%の、約28から約40重量%の、約30から約38重量%の、または約25重量%と約36重量%の間の濃度を有するHClで前記材料を浸出させることができる。例えば、約18重量%または約32重量%のHClを使用することができる。
【0058】
気相中の乾燥した高濃度の酸(例えば、85%、90%または95%)を水溶液に添加することによって浸出を行うこともできる。あるいは、弱酸溶液(例えば、<3重量%)を使用することによって浸出を行うこともできる。
【0059】
例えば、第一の反応器において約18から約32重量%の濃度を有するHClを使用することにより、およびその後、第二の反応器において約90から約95%、または約95から約100%の濃度を有するHCl(気体)を使用することにより、浸出を行うことができる。
【0060】
例えば、第一の反応器において約18から約32重量%の濃度を有するHClを使用することにより、その後、第二の反応器において約90から約95%の濃度を有するHCl(気体)を使用することにより;および第三の反応器において約90から約95重量%の濃度を有するHCl(気体)を使用することにより、浸出を行うことができる。
【0061】
例えば、浸出を不活性ガス雰囲気(例えば、アルゴンまたは窒素)下で行うことができる。
【0062】
例えば、浸出をNHの雰囲気下で行うことができる。
【0063】
例えば、第一の浸出を大気圧で行うことができ、その後、少なくとも1回のさらなる浸出(例えば、1、2または3ステップの後続の浸出ステップ)を加圧下で行うことができる。
【0064】
例えば、前記プロセスは、赤泥の浸出前に、その赤泥中に場合により含有されるフッ素の予備浸出除去をさらに含むことができる。
【0065】
浸出前に、前記材料を、例えば、ボールミルによって処理することができる。例えば、赤泥(ted mud)を63マイクロメートルふるいに通して80、85または90%に縮小することができる。
【0066】
例えば、浸出は、連続浸出であり得、または半連続的であることもあり得る。
【0067】
例えば、本開示のプロセスは、連続的であり得、または半連続的であり得る。
【0068】
例えば、前記プロセスは、そのようにして生成された気体HClを、それを水と接触させることによって再循環させて、約18から約45重量%、約26から約42重量%、約25から約45重量%、約28から約40重量%、約30から約38重量%、約18から約36%、または%の濃度を有する組成物を得る工程をさらに含むことができる。
【0069】
例えば、前記プロセスは、そのようにして生成された気体HClを、それを水と接触させることによって再循環させて、約18から約45重量%、または約25から約45重量%の濃度を有する組成物を得る工程、およびその組成物を前記材料の浸出に使用する工程をさらに含むことができる。
【0070】
例えば、前記液体は、塩化鉄を含み得る。塩化鉄は、FeCl、FeCl、およびそれらの混合物の少なくとも1つを含み得る。
【0071】
例えば、前記液体は、少なくとも30重量%の濃度の塩化鉄を有し得;そのときはそれを約155から約350℃の温度で加水分解することができる。
【0072】
例えば、前記液体を、少なくとも30重量%の塩化鉄濃度を有する濃縮液に濃縮することができ;およびその後、その塩化鉄を約155から約350℃の温度で加水分解することができ、その間、塩化第二鉄濃度を少なくとも65重量%のレベルで維持して液体と沈殿赤鉄鉱とを含む組成物を生じさせる、およびその赤鉄鉱を回収する。
【0073】
例えば、赤鉄鉱を有する非加水分解性要素を、選択的抽出を考慮して循環ループで約0.125から約52重量%の濃度に濃縮して戻すことができる。
【0074】
例えば、前記液体を、少なくとも30重量%の濃度の前記少なくとも1つの塩化鉄を有する濃縮液に濃縮することができ;その後、約155から約350℃の温度で加水分解することができる。
【0075】
例えば、前記液体を、少なくとも30重量%の濃度の前記少なくとも1つの塩化鉄を有する濃縮液に濃縮することができ;その後、その少なくとも1つの塩化鉄を約155から約350℃の温度で加水分解し、その間、塩化第二鉄濃度を少なくとも65重量%のレベルで維持して液体と沈殿赤鉄鉱とを含む組成物を生じさせる、およびその赤鉄鉱を回収する。
【0076】
例えば、前記液体を、少なくとも30重量%の濃度の前記少なくとも1つの塩化鉄を有する濃縮液に濃縮することができ;その後、その少なくとも1つの塩化鉄を約155から約350℃の温度で加水分解し、その間、塩化第二鉄濃度を少なくとも65重量%のレベルで維持して液体と沈殿赤鉄鉱とを含む組成物を生じさせる;その赤鉄鉱を回収する;ならびに希土類元素および/または希少金属をその液体から回収する。
【0077】
例えば、前記少なくとも1つの塩化鉄を約150から約175、155から約170、または165から約170℃の温度で加水分解することができる。
【0078】
例えば、前記液体を、少なくとも30重量%の塩化鉄濃度を有する濃縮液に濃縮することができ;およびその後、その塩化鉄を約155から約350℃の温度で加水分解することができ、その間、塩化第二鉄濃度を少なくとも65重量%のレベルで維持して液体と沈殿赤鉄鉱とを含む組成物を生じさせる;その赤鉄鉱を回収する;ならびに希土類元素および/または希少金属をその液体から回収する。
【0079】
例えば、前記プロセスは、前記希土類元素および/または希少金属の回収後に、前記液体をHClと反応させてMgClの沈殿を生じさせる工程、およびそれらを回収する工程をさらに含むことができる。
【0080】
例えば、前記プロセスは、MgClを焼成してMgOにする工程をさらに含むことができる。
【0081】
例えば、前記プロセスは、MgClを焼成してMgOにする工程;およびそのようにして生成された前記気体HClを、それを水と接触させることによって再循環させて、約25から約45重量%、または約18から約45重量%の濃度を有する組成物を得る工程、およびその組成物を前記赤泥の浸出に使用する工程をさらに含むことができる。
【0082】
例えば、前記プロセスは、前記希土類元素および/または希少金属の回収後に、前記液体をHClと反応させ、実質的に選択的にNaSOを沈殿させる工程をさらに含むことができる。例えば、前記液体をHSOと反応させることによって、NaSOを沈殿させることができる。
【0083】
例えば、前記プロセスは、前記希土類元素および/または希少金属の回収後に、前記液体をHClと反応させ、実質的に選択的にKSOを沈殿させる工程をさらに含むことができる。例えば、HSOを添加することによって、KSOを沈殿させることができる。
【0084】
例えば、前記液体を、少なくとも30重量%の塩化鉄濃度を有する濃縮液に濃縮することができ;およびその後、その塩化鉄を約155から約350℃の温度で加水分解することができ、その間、塩化第二鉄濃度を少なくとも65重量%のレベルで維持して液体と沈殿赤鉄鉱とを含む組成物を生じさせる;その赤鉄鉱を回収する;およびその液体をHClと反応させる。例えば、かかるプロセスは、前記液体をHSOと反応させて、実質的に選択的にNaSOを沈殿させる工程をさらに含むことができる。前記プロセスはまた、前記液体をHSOと反応させて、実質的に選択的にKSOを沈殿させる工程をさらに含むことができる。
【0085】
例えば、前記プロセスは、前記プロセス中に得られる乾燥した個々の塩(例えば、NaまたはK塩)をHSOと反応させる工程、ならびに市場性の高いKSOおよびNaSOを生成しながらHClを回収し、約15から約90重量%の塩酸を回収する工程を含むことができる。
【0086】
例えば、前記プロセス中に生成される塩化ナトリウムを硫酸との化学反応に付して、硫酸ナトリウムを得ることおよび塩酸を再生することができる。塩化カリウムを硫酸との化学反応に付して、硫酸カリウムを得ることおよび塩酸を再生することができる。あるいは、塩化ナトリウムおよび塩化カリウムブライン溶液は、改造小型塩素アルカリ(adapted small chlor−alkali)電解セルへの供給物質であり得る。後の方の場合、一般的塩基(NaOHおよびKOH)ならびに漂白剤(NaOClおよびKOCl)が生成される。
【0087】
例えば、前記プロセスは、前記希土類元素および/または希少金属の回収後に、前記液体からNaClを回収する工程、前記NaClをHSOと反応させる工程、および実質的に選択的にNaSOを沈殿させる工程をさらに含むことができる。
【0088】
例えば、前記プロセスは、前記希土類元素および/または希少金属の回収の下流に、前記液体からKClを回収する工程、前記KClをHSOと反応させる工程、実質的に選択的にKSOを沈殿させる工程をさらに含むことができる。
【0089】
例えば、前記プロセスは、前記希土類元素および/または希少金属の回収の下流に、NaClを前記液体から回収する工程、電解を行ってNaOHおよびNaOClを生じさせる工程をさらに含むことができる。
【0090】
例えば、前記プロセスは、前記希土類元素および/または希少金属の回収の下流にKClを前記液体から回収する工程、前記KClを反応させる工程、電解を行ってKOHおよびKOClを生じさせる工程をさらに含むことができる。
【0091】
例えば、前記液体を、少なくとも約30重量%の濃度の前記少なくとも1つの塩化鉄を有する濃縮液に濃縮することができ;その後、その少なくとも1つの塩化鉄を約155から約350℃の温度で加水分解し、その間、塩化第二鉄濃度を少なくとも65重量%のレベルで維持して液体と沈殿赤鉄鉱とを含む組成物を生じさせる;その赤鉄鉱を回収する;ならびにNaClおよび/またはKClをその液体から抽出する。
【0092】
例えば、前記プロセスは、前記NaClをHSOと反応させて、NaSOを実質的に選択的に沈殿させる工程をさらに含むことができる。
【0093】
例えば、前記プロセスは、前記KClをHSOと反応させて、KSOを実質的に選択的に沈殿させる工程をさらに含むことができる。
【0094】
例えば、前記プロセスは、前記NaClの電解を行って、NaOHおよびNaOClを生じさせる工程をさらに含むことができる。
【0095】
例えば、前記プロセスは、前記KClの電解を行って、KOHおよびKOClを生じさせる工程をさらに含むことができる。
【0096】
例えば、前記プロセスは、前記固体を前記浸出液から分離する工程、および前記固体を洗浄して、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、または少なくとも99.9%の純度を有するシリカを得る工程を含むことができる。
【0097】
例えば、前記プロセスは、前記浸出液を気体HClと反応させて、前記液体と、前記第一の金属を塩化物という形で含む前記沈殿物とを得る工程を含むことができる。
【0098】
例えば、前記プロセスは、前記浸出液を乾燥気体HClと反応させて、前記液体と、前記第一の金属を塩化物という形で含む前記沈殿物とを得る工程を含むことができる。
【0099】
例えば、AlClを沈殿させる工程は、AlCl・6HOの結晶化を含み得る。
【0100】
例えば、前記プロセスは、前記プロセス中に回収されたおよび少なくとも30%の濃度を有するHClと、前記浸出液を反応させて、前記液体と、前記アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含むことができ、前記沈殿物は、AlCl・6HOの結晶化によって形成される。
【0101】
例えば、前記第一の金属をアルミニウム、鉄、亜鉛、銅、金、銀、モリブデン、コバルト、マグネシウム、リチウム、マンガン、ニッケル、パラジウム、白金、トリウム、リン、ウランおよびチタン、ならびに/または少なくとも1つの希土類元素ならびに/または少なくとも1つの希少金属から選択することができる。
【0102】
例えば、前記液体は、第二の金属を含み得る。
【0103】
例えば、前記第二の金属をアルミニウム、鉄、亜鉛、銅、金、銀、モリブデン、コバルト、マグネシウム、リチウム、マンガン、ニッケル、パラジウム、白金、トリウム、リン、ウランおよびチタン、ならびに/または少なくとも1つの希土類元素ならびに/または少なくとも1つの希少金属から選択することができる。
【0104】
例えば、前記第二の金属は、鉄であり得る。
【0105】
例えば、前記プロセスは、前記沈殿物を前記液体から分離する工程、および前記第二の金属を加熱して、前記第二の金属の塩化物を前記第二の金属の酸化物に転化させる工程を含むことができる。
【0106】
例えば、前記プロセスは、
前記固体を前記浸出液から分離する工程;
前記固体を酸で浸出させて、別の浸出液を得る工程;および
前記別の浸出液から第三の金属を回収する工程
を含むことができる。
【0107】
例えば、前記第三の金属をアルミニウム、鉄、亜鉛、銅、金、銀、モリブデン、コバルト、マグネシウム、リチウム、マンガン、ニッケル、パラジウム、白金、トリウム、リン、ウランおよびチタン、ならびに/または少なくとも1つの希土類元素および/または少なくとも1つの希少金属から選択することができる。
【0108】
例えば、前記第三の金属は、チタンであり得る。
【0109】
例えば、浸出に使用する前記酸を、HCl、HNO、HSOおよびそれらの混合物から選択することができる。
【0110】
例えば、前記酸は、HClであり得る。
【0111】
例えば、前記酸は、気体HClであり得る。
【0112】
例えば、前記プロセスは、前記第三の金属を前記別の浸出液から、前記第三の金属を沈殿させることにより、回収する工程を含むことができる。
【0113】
例えば、前記第三の金属を、それをHClと反応させることによって、沈殿させることができる。
【0114】
例えば、前記プロセスは、前記第三の金属を加熱して、前記第三の金属の塩化物を前記第三の金属の酸化物に転化させる工程をさらに含むことができる。
【0115】
例えば、前記第一の金属は、アルミニウムであり得る。
【0116】
例えば、前記第一の金属は、マグネシウムであり得る。
【0117】
例えば、前記第一の金属は、ニッケルであり得る。
【0118】
例えば、前記第二の金属は、マグネシウムであり得る。
【0119】
例えば、前記第二の金属は、ニッケルであり得る。
【0120】
例えば、前記プロセスは、前記浸出液を気体HClと反応させて、前記液体と、前記アルミニウムイオンをAlCl・6HOの形態で含む前記沈殿物とを得る工程を含むことができる。
【0121】
例えば、前記プロセスは、前記浸出液を乾燥気体HClと反応させて、前記液体と、前記アルミニウムイオンをAlCl・6HOの形態で含む前記沈殿物とを得る工程を含むことができる。
【0122】
例えば、前記プロセスは、前記浸出液を、本開示に示すとおりに回収、再生および/または精製された少なくとも30重量%の酸と反応させて、前記液体と、前記アルミニウムイオンをAlCl・6HOの形態で含む前記沈殿物とを得る工程を含むことができる。
【0123】
例えば、前記プロセスは、前記浸出液を気体HClと反応させて、前記液体と、前記アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含むことができ、前記沈殿物は、AlCl・6HOの結晶化によって形成される。
【0124】
例えば、前記プロセスは、前記浸出液を乾燥気体HClと反応させて、前記液体と、前記アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含むことができ、前記沈殿物は、AlCl・6HOの結晶化によって形成される。
【0125】
例えば、結晶化装置において、例えば約26から約32重量%の濃度を有するHClを添加することにより、アルミニウムイオンをAlCl(例えば、AlCl・6HO)という形で沈殿させることができる。
【0126】
例えば、前記気体HClは、少なくとも85重量%または少なくとも90重量%のHCl濃度を有し得る。
【0127】
例えば、前記気体HClは、約90重量%、または約90重量%から約95重量%のHCl濃度を有し得る。
【0128】
例えば、AlCl・6HOの前記結晶化中に、前記液体を約25から約35重量%、または約30から約32重量%のHCl濃度で維持することができる。
【0129】
例えば、前記結晶化を約45から約65℃、または約50から約60℃の温度で行うことができる。
【0130】
例えば、結晶化装置において遊離HClの確立された独自の濃度に達するように濃縮気体HClを添加することによって、AlCl・6HOの結晶化を行うことができる。平均的結果は結晶から得られる。例えば、前記六水和物結晶を焼成ユニットに供給することができる。AlClの加水分解および転化を極低温(<200℃)で行うことができる。それらの結晶を第一ステップに通すことができ、ここで分解を行い、その後、それ自体を焼成する。エネルギー消費が、六水和物結晶焼成に通常必要とされるエネルギーの30%未満になるように、循環式流動床(circulating fluid bed)を操作することができる。生成されたアルミナを必要に応じて洗浄して未転化塩を除去することができる。
【0131】
例えば、前記HClを、そのようにして生成された気体HClから得ることができる。
【0132】
例えば、本開示のプロセスでは、所与の一群または多数の前記アルミニウム含有材料を浸出させることになり、その後、AlClに転化させることになり、およびAlClのAlへの焼成中にHClが発生したときには、それを使用して、例えば、別の所与の一群または多数の前記アルミニウム含有材料を浸出させることになる。
【0133】
例えば、前記プロセスは、AlClをAlに転化させるために前記沈殿物を少なくとも180、230、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、925、930、1000、1100、1200または1250℃の温度で加熱する工程を含むことができる。
【0134】
例えば、AlClのAlへの転化は、AlClの焼成を含み得る。
【0135】
例えば、焼成は、AlClのベータ−Alへの転化に有効である。
【0136】
例えば、焼成は、AlClのアルファ−Alへの転化に有効である。
【0137】
例えば、AlClのAlへの転化は、二段階循環式流動床反応器による焼成の実施を含み得る。
【0138】
例えば、AlClのAlへの転化は、予熱システムを含んでいる二段階循環式流動床反応器による焼成の実施を含み得る。
【0139】
例えば、AlClのAlへの転化は、低温、例えば約300から約600℃、約325から約550℃、約350から約500℃、約375から約450℃、約375から約425℃、もしくは約385から約400℃、での焼成の実施、および/またはスチームの噴射を含み得る。
【0140】
例えば、AlClのAlへの転化は、低温、例えば少なくとも180℃、少なくとも250℃、少なくとも300℃、少なくとも350℃、での焼成の実施、および/またはスチームの噴射を含み得る。
【0141】
例えば、AlClのAlへの転化は、低温、例えば600℃未満、での焼成の実施、および/またはスチームの噴射を含み得る。
【0142】
例えば、AlClのAlへの転化は、燃焼源として石炭を使用することによるおよび脱気ユニットを使用することによる焼成の実施を含み得る。
【0143】
例えば、前記プロセスは、AlCl・6HOの焼成であって、スチーム噴射を含むものである焼成を実施することによる、AlCl・6HOのAlへの転化を含むことができる。
【0144】
例えば、スチーム(または水蒸気)を約200から約700psig、約300から約700psig、約400から約700psig、約550から約650psig、約575から約625psig、または約590から約610psigの圧力で噴射することができる。
【0145】
例えば、スチーム(または水蒸気)を噴射することができ、そして流動化を保つ(carrying)ためにプラズマトーチを使用することができる。
【0146】
例えば、前記スチーム(または水蒸気)を過熱することができる。
【0147】
例えば、前記スチーム(または水蒸気)は、約300から約400℃の温度であり得る。
【0148】
例えば、焼成中に発生したオフガスからの酸を、その後、気相精製プロセスによって処理することができる。
【0149】
例えば、AlClのAlへの転化は、一酸化炭素(CO)による焼成の実施を含み得る。
【0150】
例えば、AlClのAlへの転化は、精製所燃料ガス(Refinery Fuel Gas:RFG)による焼成の実施を含み得る。
【0151】
例えば、水蒸気もしくはスチームを噴射することにより、ならびに/または化石燃料、一酸化炭素、精製所燃料ガス、石炭、または塩素化ガスおよび/もしくは溶剤から選択される燃焼源を使用することにより、焼成を行うことができる。
【0152】
例えば、水蒸気もしくはスチームを噴射することにより、および/または天然ガスもしくはプロパンから選択される燃焼源を使用することにより、焼成を行うことができる。
【0153】
例えば、電気加熱、ガス加熱、マイクロ波加熱によって熱を提供することにより、焼成を行うことができる。
【0154】
例えば、前記プロセスは、前記Al3+イオンをAl(OH)という形で沈殿させる工程を含むことができる。例えば、前記Al3+をAl(OH)という形で沈殿させる工程を、約7から約10;約9から約10;約9.2から約9.8;約9.3から約9.7;約9.5;7.5から約8.5;約7.8から約8.2;または約8のpHで行われる。
【0155】
例えば、前記鉄イオンを11より高いpH、12より高いpH、10と11の間に含まれるpH、約11.5から約12.5のpH、または約11.8から約12.0のpHで沈殿させることができる。
【0156】
例えば、前記Al3+イオンを精製する。
【0157】
例えば、前記プロセスは、前記Al3+イオンをAlClという形で沈殿させて、前記Al3+イオンを精製する工程を含むことができる。例えば、AlClを沈殿させる工程を、AlClをAlCl・6HOという形で結晶化させることによって行うことができる。
【0158】
例えば、前記プロセスは、例えば、AlClを不活性ガス雰囲気下でAlに転化させることによって、またはAlClを窒素雰囲気下でAlに転化させることによって、AlClをAlに転化させる工程を含むことができる。
【0159】
得られたアルミナを脱塩水によって洗浄して、NaClおよび/またはKClを少なくとも部分的に除去することができる。
【0160】
例えば、前記流動床反応器は、金属塩化物から選択される金属触媒を含むことができる。
【0161】
例えば、前記(thee)流動床反応器は、FeCl、FeClまたはそれらの混合物である金属触媒を含むことができる。
【0162】
例えば、前記流動床反応器は、FeClである金属触媒を含むことができる。
【0163】
例えば、前記予熱システムは、プラズマトーチを含み得る。
【0164】
例えば、スチームを流動媒体加熱法として使用することができる。加熱は、電気的であってもよい。
【0165】
例えば、プラズマトーチを焼成反応器の予熱に使用することができる。
【0166】
例えば、プラズマトーチを焼成反応器に流入する空気の予熱に使用することができる。
【0167】
例えば、前記プラズマトーチを、焼成反応器に噴射されるスチームを発生させるために使用することができる。
【0168】
例えば、前記プラズマトーチは、流動床反応器内に流動媒体として存在するスチームを発生させるために有効であり得る。
【0169】
例えば、プラズマトーチを流動床の予熱に使用することができる。
【0170】
例えば、前記焼成媒体は、O(または酸化)の面から実質的に中性であり得る。例えば、前記焼成媒体は、還元(例えば、約100ppmのCO濃度)に特に有利である(favorize)。
【0171】
例えば、前記焼成媒体は、Clの形成の防止に有効である。
【0172】
例えば、前記プロセスは、例えば、
CH:0から約1体積%
:0から約2体積%;
:0から約2体積%;
10:0から約1体積%;
:0から0.5体積%;
:約0.25から約15.1体積%;
CO:約70から約82.5体積%;および
CO:約1.0から約3.5体積%
を含む気体混合物の燃焼によって提供される、AlCl・6HOの焼成を行うことにより、AlCl・6HOをAlに転化させる工程を含むことができる。
【0173】
かかる混合物は、15.3から16.3%のオフガス体積の低減に有効であり得る;そのため、15.3から16.3%の容量増加が、循環式流動床の実際の操作で証明された。それ故、同じ流量の場合、それは、0.65×16.3%=10.6%のOpexを表す。
【0174】
例えば、前記流動床における(Nm/時に対するNm/時)の空気対天然ガス比は、約9.5対約10であり得る。
【0175】
例えば、前記流動床における(Nm/時に対するNm/時)の空気対COガス比は、約2対約3であり得る。
【0176】
例えば、Oは、前記気体混合物に実質的に不在であり得る。
【0177】
例えば、前記プロセスは、前記アルミニウム含有材料の浸出前に、前記アルミニウム含有材料に場合により含有されるものの予備浸出除去を含むことができる。
【0178】
例えば、前記プロセスは、アルミニウムイオンを含む前記浸出液と、前記固体とを得るための前記アルミニウム含有材料のHClでの浸出、前記浸出液からの前記固体の分離;および前記固体の、その中に含有されるSiOをTiOから分離するための、さらなる処理を含むことができる。
【0179】
例えば、前記プロセスは、前記アルミニウム含有材料をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む前記浸出液と、前記固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;および前記固体をさらに処理して、その中に含有されるSiをTiから分離する工程を含むことができる。
【0180】
例えば、前記プロセスは、前記アルミニウム含有材料をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む前記浸出液と、前記固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;および前記固体をHClでさらに処理して、その中に含有されるSiをTiから分離する工程を含むことができる。
【0181】
例えば、前記プロセスは、前記赤泥をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む前記浸出液と、前記固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;および前記固体を塩化物(例えば、アルカリ塩化物およびアルカリ土類塩化物から選択される)の存在下、HClでさらに処理して、その中に含有されるSiをTiから分離する工程を含むことができる。
【0182】
例えば、前記固体をHClおよび前記塩化物で処理して、Tiを含む液体部分と、Siを含有する固体部分とを得ることができ、およびこの場合、前記液体部分を前記固体部分から分離する。
【0183】
例えば、前記固体をHClおよび前記塩化物で処理して、TiClを含む液体部分を得ることができる。
【0184】
例えば、前記プロセスは、TiClをTiOに転化させる工程をさらに含むことができる。
【0185】
例えば、前記第三の液体画分の溶剤抽出、および前記溶剤抽出からのその後の二酸化チタン形成により、TiClをTiOに転化させることができる。
【0186】
例えば、TiClを水および/または塩基と反応させて、TiOの沈殿を生じさせることができる。
【0187】
例えば、TiClを熱加水分解(pyrohydrolysis)によってTiOに転化させ、その結果、HClを発生させることができる。
【0188】
例えば、TiClを熱加水分解によってTiOに転化させ、その結果、HClを発生させることができ、そのHClを再循環させる。
【0189】
例えば、前記固体は、TiOおよびSiOを含み得、その固体をClおよび炭素で処理して、液体部分および固体部分を得ることができ、ならびにこの場合、前記固体部分および前記液体部分を互いに分離する。
【0190】
例えば、前記液体部分は、TiClおよび/またはTiClを含み得る。
【0191】
例えば、前記液体部分は、TiClを含み得る。
【0192】
例えば、前記プロセスは、TiClを加熱して、それをTiOに転化させる工程をさらに含むことができる。
【0193】
例えば、得られたTiOをプラズマトーチによって精製することができる。
【0194】
例えば、前記プロセスは、前記アルミニウム含有材料をHClで浸出させて、アルミニウムイオンを含む前記浸出液と、前記固体とを得、前記固体を前記浸出液から分離する工程;および前記固体を85℃未満の温度で、塩化物の存在下、20重量%未満の濃度のHClでさらに処理して、その中に含有されるSiをTiから分離する工程を含むことができる。
【0195】
例えば、前記塩化物をアルカリ塩化物およびアルカリ土類塩化物から選択することができる。
【0196】
例えば、前記塩化物は、MgClまたはCaClであり得る。
【0197】
前記浸出後、前記チタンイオンは、塩化チタンという形で液相中に存在し、前記Siは固体のままである。したがって、SiをTiから固液分離によってかくも単純に分離することができる。その後、塩化チタンをTiOに転化させることができる。オキシ塩化チタンも前記浸出液中に存在し得ることに留意しなければならない。
【0198】
浸出液からのチタンの様々な回収方法が、カナダ特許第2,513,309号において論じられており、前記参照資料は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0199】
例えば、溶剤抽出、沈殿またはイオン交換などの分離方法を用いて、不純物、様々な不純物、例えば鉄、クロムおよびバナジウム、を除去し、その後、チタンを回収することができる。これらの技法の一部は、米国特許第6,500,396号(これもまたその全体が参照により組み込まれている)において論じられている。
【0200】
例えば、チタンイオンを精製するために、前記浸出液を有機相で処理することができる。チタンイオンが水溶液中に留まって、所与のもののイオンを選択的に前記有機相に抽出することができるように、前記有機相を選択することができる。それ故、この所与の金属の酸化物も高純度で得ることができる。
【0201】
前記有機相の例は、第四級塩化アンモニウム、アミン(第一級、第二級または第三級)、リン酸およびホスフィン酸、ならびにそれらのエステルおよび酸化物、例えば、トリ−n−ブチルホスファート、ジ−2−エチルヘキシルリン酸およびホスフィンオキシドである。前記有機相を鉄有価物(iron value)から取り除き、再循環させてもよい。塩化チタンがその有機相に可溶性であり得るように、かかる有機相を選択することができる。例えば、有機相と塩化チタンを分別蒸留によって(例えば、前記有機相と塩化チタンの間の沸点の離隔を用いて)分離できるような有機相を選択することができる。
【0202】
例えば、前記塩化チタンを、水もしくは塩基、(例えば、酸化マグネシウム)、で処理して、またはその溶液の温度を85〜110℃に上昇させることによって処理して、二酸化チタンの沈殿を果たすことができる。
【0203】
得られた塩化チタン生成物を、熱加水分解反応器において焼成に付して、またはプラズマトーチで処理して、それをTiOに転化させることもできる。
【0204】
例えば、AlClのAlへの転化は、1ステップ焼成の実施を含み得る。
【0205】
例えば、スチームを用いて異なる温度で焼成を行うことができる。過熱スチームの適用温度は、約350℃から約550℃、または約350℃から約940℃、または約350℃から約1200℃の温度であり得る。
【0206】
例えば、加水分解装置の多段蒸発ステップを行って、エネルギー消費を徹底的に削減することができる。
【0207】
例えば、前記プロセスは、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、約90から約95%、約92から約95%、または約93から約95%のAl回収収率を提供するために有効であり得る。
【0208】
例えば、前記プロセスは、少なくとも98%、少なくとも99%、約98から約99.5%、または約98.5から約99.5%のFe回収収率を提供するために有効であり得る。
【0209】
例えば、前記プロセスは、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または約96から約98%のMgO回収収率を提供するために有効であり得る。
【0210】
例えば、前記プロセスは、少なくとも98%、少なくとも99%、または約98から約99.9%のHCl回収収率を提供するために有効であり得る。
【0211】
例えば、前記プロセスは、内部濃縮ループによる内部プロセスを使用することにより約75%から約96.5%の回収収率で希土類元素の塩化物(REE−Cl)および希少金属の塩化物(RM−Cl)を提供するために有効であり得る。
【0212】
例えば、前記プロセスは、非加水分解性要素を伴う約99.75%の塩酸回収収率を提供するために有効であり得る。
【0213】
例えば、前記アルミニウム含有材料は、赤泥であり得る。
【0214】
例えば、前記アルミニウム含有材料を耐火工業原料から選択することができる。
【0215】
例えば、アルミノシリケート鉱物から選択されるアルミニウム含有材料。
【0216】
例えば、前記プロセスは、赤泥の生成の回避に有用であり得る。
【0217】
例えば、得られるアルミナおよび他の製品には、赤泥が実質的にない。
【0218】
例えば、HClを再循環させることができる。例えば、かかる再循環HClを濃縮および/または精製することができる。
【0219】
例えば、回収されたHClは、気体HClであり得(can gaseous HCl)、前記HClをHSOで処理して、その気体HCl中に存在する水の量を低減させることができる。
【0220】
例えば、回収されたHClは、気体HClであり得、前記HClを充填塔に通してHSO向流フローと接触させて、その気体HCl中に存在する水の量を低減させることができる。
【0221】
例えば、気体HClをHSOによって濃縮および/または精製することができる。例えば、気体HClを充填塔に通すことができ、そこでそれをHSO向流フローと接触させる。例えば、そうすることにより、HCl濃度を少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、約50重量%から約80重量%、約55重量%から約75重量%、または約60重量%増加させることができる。例えば、前記塔にポリマー、例えば、ポリプロピレン(PP)またはポリトリメチレンテレフタラート(PTT)を充填することができる。
【0222】
例えば、気体HClをCaClまたはLiClによって濃縮および/または精製することができる。例えば、気体HClをCaClまたはLiClが充填された塔に通すことができる。そうすることにより、HClから水の量を低減させることができる。
【0223】
例えば、前記気体HCl濃度は、処理前の共沸点未満での値から処理後には共沸点より上での値に上昇される。
【0224】
例えば、結晶化したら、アルカリ(主としてNa)を加工処理して、高濃度の塩酸(HCl)を回収することができる。前記転化のために選択されるプロセスは、化学工業で一般に用いられる付加価値製品を生じさせることができる。例えば、アルカリから漂白剤を生成するために、塩化ナトリウムブライン溶液を改造小型塩素アルカリ電解セルに供給してもよい。それは、例えば、ブラインを高電流に付し、塩基(NaOH)を塩素(Cl)および水素(H)とともに生成する、2ステッププロセスであり得る。その後、HおよびClを一般的な火炎に付すことができ、そこで気相中に高濃度の酸が生成され、それを結晶化ステージで直接使用することができる。
【0225】
例えば、本開示のプロセスによって得られる様々な製品、例えば、アルミナ、赤鉄鉱、酸化チタン、酸化マグネシウム、希土類元素および希少金属などを、プラズマトーチによってさらに精製することができる。例えば、それらをプラズマトーチに個々に噴射して、それらをさらに精製することができる。
【0226】
例えば、前記プロセスは、アルミナ(Al)をアルミニウムに転化させる工程をさらに含むことができる。アルミナのアルミニウムへの転化を、例えば、ホール・エルー法を用いることによって行うことができる。かかる周知の方法は、様々な特許および特許出願、例えば、米国特許出願公開第20100065435号、米国特許出願公開第20020056650号、米国特許第5,876,584号、米国特許第6,565,733号において言及されている。他の方法、例えば、米国特許第7,867,373号、米国特許第4,265,716号、米国特許第6,565,733号に記載されているもの(アルミナの硫化アルミニウムへの転化、続いて、硫化アルミニウムのアルミニウムへの転化)によって、転化を行うこともできる。例えば、200℃未満の温度で還元環境および炭素を用いることによりアルミニウムを生成することができる。カリウムおよび無水塩化アルミニウムを使用する還元によってアルミニウムを生成することもできる(ヴェーラー法(Wohler Process))。例えば、その場合、Alのアルミニウムへの転化を、AlのAlへの転化およびその後のAlのアルミニウムへの転化によって行うことができる。
【0227】
例えば、前記プロセスは、前記浸出液を気体HClと反応させて、液体と、MgClを含む沈殿物とを得る工程を含むことができる。
【0228】
例えば、前記プロセスは、前記浸出液を気体HClと反応させて、液体と、MgClを含む沈殿物とを得る工程を含む。
【0229】
例えば、本開示のプロセスから回収されるNaClをSOと反応させて、HClおよびNaSOを生成することができる。発熱反応であるかかる反応は、スチームを発生させることができ、そのスチームを使用して、タービンを動作させることおよび最終的に電気を生じさせることができる。
【0230】
例えば、前記固体は、TiOおよびSiOを含み得、その固体をClおよび炭素で処理して、液体部分と固体部分を得ることができ、そしてその場合、前記固体部分と前記液体部分を互いに分離する。
【0231】
例えば、前記少なくとも1つの金属は、アルミニウム、鉄、亜鉛、銅、金、銀、モリブデン、コバルト、マグネシウム、リチウム、マンガン、ニッケル、パラジウム、白金、トリウム、リン、ウランおよびチタン、ならびに/または少なくとも1つの希土類元素ならびに/または少なくとも1つの希少金属から選択される第一の金属を含み得る。
【0232】
例えば、前記第一の金属は、アルミニウムであり得る。
【0233】
例えば、前記プロセスは、第一の浸出液を気体HClと反応させて、前記液体と、アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含むことができ、前記沈殿物は、AlCl・6HOの結晶化によって形成される。
【0234】
例えば、前記プロセスは、第一の浸出液を乾燥気体HClと反応させて、前記液体と、アルミニウムイオンを含む前記沈殿物とを得る工程を含むことができ、前記沈殿物は、AlCl・6HOの結晶化によって形成される。
【0235】
例えば、前記第一の浸出液は、Alイオンおよび/またはFeイオンを含み得る。
【0236】
例えば、前記Alイオンを前記第一の浸出液からAlCl・6HOという形で実質的に選択的に沈殿させることができる。
【0237】
例えば、前記Alイオンを前記第一の浸出液からAlCl・6HOという形で実質的に選択的に沈殿させることができる。
【0238】
例えば、前記Feイオンを、それらを加水分解によってFeに転化させることにより、実質的に選択的に抽出することができる。
【0239】
例えば、前記固体は、TiOおよびSiOを含み得、その固体をClおよび炭素で処理して、塩化チタンを含む液体部分と、固体部分とを得ることができ、およびその場合、前記固体部分と前記液体部分を互いに分離する。
【0240】
例えば、塩化チタンを加熱して、それをTiOに転化させる工程を含むこと。
【0241】
図1に示すとおりの1つの実施例によると、前記プロセスは、以下のステップを含むことができる(図1における参照番号は、以下のステップに対応する):
1− アルミニウム含有材料を約50から約80μmの平均粒径に縮小する。
【0242】
2− 縮小および分級された材料を塩酸で処理し、これにより、所定の温度および圧力下で、アルミニウムと他の元素、例えば、鉄、マグネシウムおよび他の金属(希土類元素および/または希少金属を含む)の溶解が可能になる。シリカおよびチタンは(原料中に存在する場合)完全に未溶解のままである。
【0243】
3− 次に、精製されたシリカを溶解状態の金属塩化物から分離するために、浸出ステップからの母液を分離、清浄化工程に付す。その後、その精製されたシリカを場合により1または2ステージの追加の浸出ステージに(例えば、約150から約160℃の温度で)付して、シリカの純度を99.9%より上に上昇させることができる。HClおよびMgClを浸出剤(lixiviant)組成物として使用することにより行う浸出によって、シリカに含有されるTiOをシリカから分離することができる。
【0244】
4− 次に、ステップ1から得られる廃酸(浸出液)の濃度を、乾燥した高濃度の気体塩化水素で、この塩化水素の結晶化装置内へのスパージングにより上昇させる。この結果、塩化アルミニウム・六水和物(沈殿物)が最小限の他の不純物とともに結晶化することになる。このステージでの塩化鉄の濃度に依存して、さらなる結晶化ステップ(単数または複数)を要し得る。その後、前記沈殿物を前記液体から分離する。例えば、結晶の粒径は、約100から約500マイクロメートル、約200から約400マイクロメートル、または約200から約300マイクロメートルであり得る。あるいは、結晶の粒径は、約100から約200マイクロメートル、約300から約400マイクロメートル、または約400から約500マイクロメートルであり得る。
【0245】
5− 次に、アルミナ形態を得るために、前記塩化アルミニウム・六水和物を(例えば、回転窯、流動床などによって)高温で焼成する。その後、高濃度の気体塩化水素を回収し、余剰分を水性形態で可能な最高濃度にして、酸浸出ステップで使用する(再循環させる)。気相中において酸を酸精製ステージに直接送って、HCl濃度を約30重量%から約95重量%に上昇させることもできる。これは、例えば乾燥ステージ中に行うことができる。
【0246】
6− 次に、Fe(赤鉄鉱形)抽出およびその加水分解からの酸回収を考慮して低温で塩化鉄(ステップ4から得た液体)を予備濃縮および加水分解する。焼成ステップ(ステップ5)、浸出部発熱反応(ステップ1)、および前記プロセスの他のセクションからのすべての熱回収量は、予備濃縮装置に回収されることになる。
【0247】
10− 赤鉄鉱の除去後、希土類元素および/または希少金属が豊富な溶液を加工処理することができる。図3から分かるように、内部再循環を(赤鉄鉱の除去後に)行うことができ、その希土類元素および/または希少金属が豊富な溶液を結晶化ステージ4に使用することができる。前記希土類元素および/または希少金属の抽出は、国際出願番号PCT/CA2012/000253および/またはPCT/CA2012000419に記載されているように行うことができる。これら2つの文献は、それら全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0248】
その後、他の非加水分解性金属塩化物(Me−Cl)、例えば、MgClおよび他のものを以下のステップに付す:
7− 次に、低温で塩化マグネシウムおよび他の非加水分解性生成物が豊富な前記溶液の濃度を、乾燥した高濃度の気体塩化水素で、その塩化水素の結晶化装置内へのスパージングにより上昇させる。この結果、例えば塩化ナトリウムおよび塩化カリウム除去後、塩化マグネシウムが六水和物として沈殿することになる。
【0249】
8− 次に、塩化マグネシウム・六水和物を(回転窯、流動床などのいずれかにより)焼成し、かくして非常に高濃度の塩酸を再生し、浸出ステップに戻す。
【0250】
9− 他のMe−Clを標準的な熱加水分解ステップに付し、そこで混合酸化物(Me−O)を生成することができ、およびその共沸点で塩酸(20.2重量%)が再生される。
【0251】
NaClは、HSOと化学反応して、NaSOおよびHClを共沸濃度または共沸濃度より上の濃度で生成することができる。さらに、KClは、HSOとの化学反応を経て、共沸濃度より上である濃度を有するKSOおよびHClを生成することができる。塩化ナトリウムおよび塩化カリウムブライン溶液は、改造小型塩素アルカリ電解セルへの供給物質であり得る。この後の方の場合、HClはもちろん、一般的塩基(NaOHおよびKOH)ならびに漂白剤(NaOClおよびKOCl)も生成される。
【0252】
例えば、前記液体を、少なくとも30重量%の塩化鉄濃度を有する濃縮液に濃縮することができ;およびその後、その塩化鉄を約155から約350℃の温度で加水分解することができ、その間、塩化第二鉄濃度を少なくとも65重量%のレベルで維持して液体と沈殿赤鉄鉱とを含む組成物を生じさせる、およびその赤鉄鉱を回収する。
【0253】
例えば、前記液体を、少なくとも30重量%の塩化鉄濃度を有する濃縮液に濃縮することができ;およびその後、その塩化鉄を約155から約350℃の温度で加水分解することができ、その間、塩化第二鉄濃度を少なくとも65重量%のレベルで維持して液体と沈殿赤鉄鉱とを含む組成物を生じさせる;その赤鉄鉱を回収する;ならびに希土類元素および/または希少金属をその液体から回収する。例えば、前記プロセスは、前記希土類元素および/または希少金属の回収後に、前記液体をHClと反応させてMgClの沈殿を生じさせる工程、およびそれらを回収する工程をさらに含むことができる。
【0254】
しかし、前記連続プロセスが、高い百分率のシリカ(>55%)および不純物ならびに相対的に低い百分率のアルミニウム(例えば、約15%と同じほど低い)を扱うことができ、それにもかかわらず経済的におよび技術的に実行可能であることは、当業者には理解されよう。Alに関して満足のいく収率(>93〜95%)を得ることができ、ならびに希土類元素および/または希少金属に関して75%、85または90%より高い満足のいく収率を得ることができる。大抵の場合、事前の熱処理を必要としない。本開示において開示するプロセスは、浸出、および非常に高強度の酸回収に関する特別な技法を含むことができ、その結果、アルカリ法にまさる幾つかの利点を提供することができる。
【0255】
ステップ1では、熱処理されようと、されなかろうと、処理される材料を、約50から約80μmの平均粒径を有するように、破砕し、微粉砕し(mill)、乾燥させ、分級する。
【0256】
ステップ2では、その微粉砕された材料を反応器に導入し、前記材料は、浸出相を経ることになる。
【0257】
ステップ2で使用される浸出用塩酸は、ステップ5、6、8、9、10および11から再循環されたまたは再生された酸であり得(図3を参照されたし)、その濃度は、15%から45%(重量パーセント)まで様々であり得る。膜分離、極低温および/または高圧アプローチを用いて、より高い濃度を得ることができる。前記酸浸出を加圧下で、およびその沸点に近い温度で行うことができ、かくして最小の消化時間および反応進行率増大(90%〜100%)が可能になる。浸出(ステップ2)を半連続モードで遂行することができ、この場合、残留遊離塩酸を伴う廃酸を、一定の反応ステージにおけるまたは低減された酸/鉱物比を可能にする高濃度の酸によって置き換え、その結果、反応時間を短縮し、反応速度を向上させる。例えば、反応速度定数kは、0.5〜0.75g/モル・Lであり得る。例えば、浸出は、連続浸出であり得る。
【0258】
前に指摘したように、アルカリ金属、鉄、マグネシウム、ナトリウム、カルシウム、カリウム、希土類元素および他の元素もまた、異なるステージでは塩化物形態であるだろう。シリカおよび場合によりチタンは、未溶解のままであり得、固液分離および清浄化ステージ(ステップ3)を経ることになる。本開示のプロセスは、塩酸回収収率を最大にするために、レーキ分級、バンドフィルタでの濾過、高圧、回転フィルタの遠心分離(rotofilters centrifugation)およびその他などの技法を用いて、最大量の残存遊離塩酸および溶解状態の塩化物を回収する傾向がある。ナノ水で清浄化して純粋なSiO(1つの追加の浸出ステージ) 純度 最低99%。そのときのシリカのない母液を廃酸(様々な金属塩化物および水)と名づけ、この母液が結晶化ステップ(ステップ4)に進む。遊離HClおよび塩化物回収率は、少なくとも99、99.5、99.9または99.99%であり得る。
【0259】
ステップ4では、次に、相当な量の塩化アルミニウムを伴う廃酸(または浸出液)を、ステップ5から得られるもしくは再循環される乾燥した高濃度の気体塩化水素で、またはHCl水溶液(>30重量%)で飽和させ、その結果、塩化アルミニウム・六水和物(AlCl・6HO)の沈殿物を得る。その後、その確保した沈殿物を洗浄し、濾過または遠心分離した後、焼成ステージ(ステップ5)に供給する。そのとき、ステップ4からの廃酸の残りを酸回収システム(ステップ6から8)に進め、そこで純粋な二次生成物を得ることになる。
【0260】
ステップ5では、酸化アルミニウム(アルミナ)を高温条件下で直接得る。得られる気体形態の高濃度塩化水素を結晶化のためにステップ4および7に供給することができ、そこでそれを疎水性膜によって処理することができる。過剰な塩化水素を吸着させ、共沸点での濃度(>20.2%)より高い高濃度の酸として、浸出ステップ2への再生酸のごとく使用する。例えば、かかる濃度は、約18から約45重量%、約25から約45重量%、または25重量%と36重量%の間であり得る。気相中の酸(>30重量%)を、酸精製に直接向け直すこともできる。
【0261】
ステップ4の後、次に、様々な塩化物誘導体(主として、マグネシウムならびに希土類元素および希少金属を伴う鉄)を鉄抽出ステップに付す。かかるステップは、例えば、国際公開第2009/153321号に開示されている技法を用いることによって行うことができ、前記参照資料は、その全体が参照により本明細書に援用されている。さらに、結晶成長のために赤鉄鉱をシーディングすることができる。例えば、赤鉄鉱シーディングは、前記シーディングの再循環を含み得る。
【0262】
ステップ6では、低温(155〜350℃)で加水分解を行い、純粋なFe(赤鉄鉱)が生成されることになり、少なくとも15%の濃度の塩酸が再生されることになる。国際公開第2009/153321号に記載の方法は、塩化第一鉄および塩化第二鉄、それらの可能な混合物ならびに遊離塩酸の溶液を、一連のステップ、すなわち、予備濃縮ステップ、塩化第一鉄を第二鉄形態に酸化する酸化ステップを経由して、そして最後に、加水分解ステップを経由して、塩化第二鉄濃度が65重量%で維持される加水分解装置と呼ばれる操作ユニットに進めて、リッチガス流(濃度が15〜20.2%の塩化水素濃度を確実なものにする)と純粋な赤鉄鉱とを生じさせ、これらが物理的分離ステップを経ることになる方法である。凝縮の潜熱を予備濃縮に回収し、焼成ステップ(ステップ5)からの過剰な熱とともに入熱量として使用する。
【0263】
加水分解装置(ステップ6)からの母液を第一ステップ結晶化プロセスに一部分再循環させることができ、このプロセスで非加水分解性要素の濃度の増加が観察される。鉄の除去後のその母液は、他の非加水分解性要素が豊富であり、主として、塩化マグネシウムまたは他の元素の可能な混合物(様々な塩化物)、ならびに例えばまだ塩化物の形態である、希土類元素および希少金属を含む。
【0264】
塩化物の形態での希土類元素および希少金属を、百分率の点で高度に加水分解操作ユニット(ステップ6)へと集中させ、その母液から抽出し(ステップ10)、そこで様々な公知の技法を利用して一連の個々のRE−O(希土類酸化物)を抽出することができる。数ある中でも、本開示のプロセスは、以下の元素を前記加水分解装置内で高濃度に濃縮することができる:スカンジウム(Sc)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、ジスプロシウム(dysperosium)(Dy)、セリウム(Ce)、プラセオジム(praseodynium)(Pr)、ネオジム(neodynium)(Nd)、ユーロピウム(Eu)、ランタン(La)、サマリウム(Sm)、ガドリニウム(Gd)、エルビウム(Er)、ジルコニウム(Zr)およびそれらの混合物。希土類元素および/または希少金属を抽出するために使用することができる技術は、例えば、Zhouら、RARE METALS、第27巻、第3号、2008、223〜227頁、および米国特許出願公開第2004/0042945号において見つけることができ、前記参照資料は、それら全体が参照により本明細書に援用されている。バイヤー法からの希土類元素および/または希少金属の抽出に通常使用される様々な他のプロセスも用いることができることも、当業者には理解されよう。例えば、様々な溶剤抽出法を用いることができる。一定の元素については、オクチルフェニル酸リン酸塩(OPAP)およびトルエンを伴う技法を使用することができる。HClをストリッピング剤として使用することができる。これは、Ce、Sc、Erなどの回収に有効であり得る。例えば、塩化第二鉄分離のためのシュウ酸および金属鉄を使用する異なる順路を用いてもよい。
【0265】
付加価値金属、主としてマグネシウム、が豊富なステップ6および10からの廃酸リカーをステップ7に進める。前記溶液をステップ5からの乾燥した高濃度の気体塩化水素で飽和させ、その結果、塩化マグネシウム・六水和物が沈殿することになる。例えば、これを、30重量%より高い水溶液形態のHClで遂行することができる。確保した沈殿物を焼成ステージ・ステップ8に供給し、そこで純粋な(>98重量%)MgOを得、高濃度の(例えば、少なくとも38%の)塩酸を再生し、浸出ステップ(ステップ2)に流用する。ステップ7の代替経路は、ステップ8からの乾燥した気体塩化水素を使用するものである。
【0266】
ステップ9では、未転化の金属塩化物を熱加水分解ステップ(700〜900℃)に進めて混合酸化物を生じさせ、そこで15〜20.2重量%濃度の塩酸を回収することができる。
【0267】
図3に示すような別の実施例によると、前記プロセスは、図1に示した実施例と同様であり得るが、下で論ずるような幾つかの変形を含むことができる。
【0268】
実際には、図3に示すように、前記プロセスは、結晶化ステップ4に戻る内部再循環を(ステップ6の後、またはステップ10の直前に)含むことができる。かかる場合、加水分解装置(ステップ6)からの母液をステップ4の結晶化に完全にまたは部分的に再循環させることができ、そこで希土類元素および/または希少金属を含む非加水分解性要素に関して濃度上昇が起こることになる。
【0269】
かかるステップは、希土類元素および/または希少金属の濃度を有意に上昇させ、その結果、ステップ10におけるそれらの抽出を助長するのに有用であり得る。
【0270】
ステップ7に関しては、低温で塩化マグネシウムおよび他の非加水分解性生成物が豊富な溶液の濃度を、前に論じたように、その後、乾燥した高濃度の気体塩化水素で結晶化装置へのそのスパージングによって上昇させる。これは、六水和物としての塩化マグネシウムの沈殿を(例えば、ナトリウムおよび塩化カリウムの除去後に)生じさせる結果となる。これを水溶液形態のHClで遂行することもできる。
【0271】
図3に示すように、追加のステップ11を加えてもよい。塩化ナトリウムを硫酸との化学反応に経させて、硫酸ナトリウムを得ることおよび共沸点または共沸点より上での濃度の塩酸を再生することができる。塩化カリウムを硫酸との化学反応に経させて、硫酸カリウムを得ること、および共沸濃度より上での濃度の塩酸を再生することができる。塩化ナトリウムおよび塩化カリウムブライン溶液は、改造小型塩素アルカリ電解セルへの供給物質であり得る。この後の方の場合、一般的塩基(NaOHおよびKOH)および漂白剤(NaOClおよびKOCl)が生成され、それを本開示のプロセスの他のエリア(スクラバーなど)においてある程度再利用することができる。
【0272】
図8のプロセスもまた図1のプロセスと同様である。これら2つのプロセス間の差は、ステップ4および5に存する。実際には、図8のプロセスのステップ4および5では、異なる金属を塩化物に転化させ、結晶化させることができ(図8のステップ4)および焼成によって酸化物に転化させることができる(図8のステップ5)。したがって、処理すべき材料の組成および浸出ステージの条件に依存して、異なる金属をかくして結晶化させることができ(図8のステップ4)、異なる金属が焼成ステージを経ることができる(図8のステップ5)ことは、当業者には理解されよう。
【実施例】
【0273】
以下は、非限定的実施例である。
【0274】
(実施例1)
(アルミナおよび様々な他の製品の調製)
出発原料として、粘土の試料をカナダ国ケベックのグランド・ヴァレ(Grande Vallee)地区から得た。
【0275】
これらの結果は、各々約900kgの試料から行った80の試験の平均を表す。
【0276】
採掘したての状態の粗粘土は、粉砕および分級後、次の組成を有した:
Al:15%〜26%;
SiO:45〜50%;
Fe:8%〜9%;
MgO:1%〜2%;
希土類元素および/または希少金属:0.04%〜0.07%;
LOI:5%〜10%。
【0277】
その後、この材料を、18〜32重量%HClを用いる140〜170℃での二段階手順で浸出させる。前記HCl溶液は、前記粘土の酸浸出可能な構成成分の除去に必要とされる化学量論的量に基づき10〜20%化学量論的過剰で使用した。半連続操作の第一の浸出ステージ(ステップ2)で、前記粘土を必要量の塩酸、または総量のうちの一定の割合の塩酸と2.5時間、接触させた。廃酸の除去後、再びその粘土を最低18重量%の塩酸溶液と約1.5時間、同じ温度および圧力で接触させた。
【0278】
一段階浸出に関して鉄とアルミニウムの両方について得た典型的抽出曲線を図2に示す。
【0279】
その浸出液を濾過し、固体を水で洗浄し、従来の分析法を用いて分析した(図1のステップ3を参照されたし)。得られたシリカの純度は、95.4%の純度であり、それには塩化物およびHClが一切なかった。
【0280】
別の例において、シリカの純度は、追加の浸出ステップにより99.67%であった。
【0281】
前記浸出およびシリカ除去後、様々な金属塩化物の濃度は、次のとおりであった:
AlCl:15〜20%;
FeCl:4〜6%;
FeCl:0.5〜2.0%;
MgCl:0.5〜2.0%;
REE−Cl:0.1〜2%;
遊離HCl:5〜50g/L。
【0282】
その後、気相中の純度約90から約98%の乾燥した塩酸を、形成された塩化アルミニウム・六水和物中25ppm未満の鉄とともに二段階で使用して、廃酸を結晶化させた。溶解状態(水相)のHClの濃度は、約22から約32%、または25から約32%であり、これが95.3%のAlの回収を可能にした。その後、回収された結晶化材料(99.8%の最低純度を有するAlClの水和形態)を930℃または1250℃で焼成し、かくしてα形のアルミナを得た。930℃での加熱によりベータ形のアルミナを得ることが可能であり、その一方で1250℃の加熱によりα形を得ることが可能である。
【0283】
別の例を低温で行い(約350℃での分解および焼成)、α形のアルミナは、2%未満であった。
【0284】
焼成ステージを出て行く気相中のHCl濃度は、30%より高い濃度を有しており、それをAlClおよびMgClの結晶化に使用した(再循環させた)。過剰な塩酸を、浸出ステップのための必要および標的濃度で吸着させる。
【0285】
その後、塩化鉄(第二鉄形態で約90〜95%)を、純粋な赤鉄鉱(Fe)としてのその抽出を考慮して、水熱プロセスに送る。これは、焼成、熱加水分解および浸出ステージからの全ての熱回収量を用いる低温加水分解について国際公開第2009/153321号に記載されている技法を用いることにより行うことができる。
【0286】
希土類元素および希少金属を、シリカ、アルミニウム、鉄および大部分の水が除去された加水分解装置の母液から抽出し、続いて加水分解装置から結晶化へと予備濃縮する。希土類元素を、加水分解装置内で、その希土類元素自体のその装置の単通により、すなわち濃縮ループを用いずに、平均約4.0倍から10.0倍に濃縮できることが観察された。以下の濃縮係数が前記加水分解装置内(単通)で認められた:
Ce>6
La>9
Nd>7
Y>9
残存塩化マグネシウムを乾燥した高濃度の塩酸でスパージングし、その後、焼成してMgOにし、この間に高濃度(例えば、最大38.4%)の酸を回収する。
【0287】
他の非加水分解性成分を含有する混合酸化物(Me−O)は、700〜800℃での熱加水分解反応を受けており、回収された酸(15〜20重量%)を例えば浸出システムに別経路で送った。
【0288】
得られた総括収率:
Al:回収率93.0%から95.03%;
Fe:回収率92.65〜99.5%;
希土類元素:回収率最低95%(混合物);
MgO:回収率92.64〜98.00%;
廃棄される材料:最大0〜5%;
HCl全体的回収率:最低99.75%;
浸出への供給時のHCl強度15〜32%(水溶液);95%(気体)
赤泥生産:なし。
【0289】
(実施例2)
(アルミナおよび様々な他の製品の調製)
同様の供給物質(粘土の代わりにボーキサイト)を実施例1におけるとおりに浸出ステージまで進め、実施例1において確立された条件下で容易に浸出可能であることを明らかにした。これは、鉄については100%およびアルミニウムについては90〜95%を超える抽出率を提供した。前記技法は、経済的に実行可能であることが判明し、有害な副生成物(赤泥)を生じさせなかった。試験した試料は、様々な濃度のAl(最大51%)、Fe(最大27%)およびMgO(最大1.5%)を有した。97.0%のガリウム抽出が観察された。スカンジウム抽出は95%であった。
【0290】
(実施例3)
(HClガス富化および精製:HSO経路)
HClの精製を行うためにHSOを使用することができる。HSOを向流に流しながら充填塔を使用することによってそれを行うことができる(図4参照)。これにより、回収したHClを、共沸点より上での濃度(20.1重量%)を有するHClに転化させること、およびその濃度を最低でも約60から約70%増加させることが可能になる。
【0291】
水をHSOによって吸着させ、その後、HSO再生を適用し、ここでHSOを約95から約98重量%の濃度に戻す。硫黄のないこのステージでの水放出量を再循環させて戻し、結晶化溶解などに使用する。塔の充填材は、ポリプロピレンまたはポリトリメチレンテレフタラート(PTT)を含み得る。
【0292】
燃焼エネルギーを、空気のオフガスでの予熱および酸素富化で行うことができる。酸素富化:+2%は、火炎温度上昇:最大400℃までを表す。
【0293】
(実施例4)
(HClガス富化および精製:塩化カルシウムから塩化カルシウム・六水和物(吸着/脱着プロセス))
図5に示すように、CaClをHClの乾燥に使用することができる。実際には、HClに含有されている水を吸着するためにCaClを使用することができる。かかる場合、CaClをその六水和物形態(CaCl・HO)に転化させ、最終的には1つの飽和系を再生モードに切り替え、ここでアルミナおよび酸化マグネシウム噴霧焙焼の焼成オフガスから回収された熱気を導入して固定床を再生させる。あるいは、LiClなどの他の吸着剤をCaClの代わりに使用することができる。かかるイオン/交換型プロセスを図4で見ることができ、そのサイクルを逆にして、一方の塔からもう一方の塔に切り替えることができる。
【0294】
実施例3および4に関して記載したプロセスを様々な異なる様式で使用することができることは、当業者には理解されよう。例えば、これらのプロセスを、本開示の中で提示する様々なプロセスと併用することができる。例えば、かかる精製法を図1、3、6から8、10A、10B、11Aおよび11Bに示すプロセスに組み込むことができる。例えば、これらの技法を、ステップ5、6、8、9、10および11(図1および3を参照されたし)から選択される少なくとも1つのステップの下流で用いることができる。それらをステップ4および/またはステップ7の下流で用いることもできる。それらをステップ104から111(図6を参照されたし)より選択される少なくとも1つのステップの下流で用いることもできる。
【0295】
(実施例5)
(アルミナおよび様々な他の製品の調製)
図6および7で表されるようなプロセスを使用することにより、この実施例を行った。図6および7に提示するプロセスは、図7が追加のステージ、すなわちステージ112および113、を示すことだけが異なることに留意すべきである。
【0296】
(原料調製)
原料、例えば粘土を、粘土調製プラント101における第二の破砕機で加工処理した。乾式微粉砕および分級を縦型ローラーミル(例えば、Fuller−Loesche LM30.41)において乾燥ベースで行う。粘土調製101は、3台のローラーミル(2台がおおよそ160〜180tphの生産能力で動作し、1台が待機している)を含んだ。必要な場合には、原料を85%、63マイクロメートル未満、に縮小し得る。その後、加工処理された材料を均質化サイロに保管した後、酸浸出プラント102に供給した。ステージ101中に得た結果を下の表1に示す。鉱石がフッ素元素を含有する場合、102ステージを行う前に特別な処理を適用してもよい。塩酸の存在下で、フッ素は、フッ化水素酸を生成し得る。この酸は、極めて腐食性であり、ヒトの健康に有害である。それ故、浸出102の前に、任意選択の処理・フッ素分離112を行ってもよい。ステージ112は、ステージ101から来る加工処理された材料を予備浸出処理で酸を用いて処理してフッ化水素酸を除去することを含み得る。したがって、原料の組成に依存して、フッ素分離ステージ112(または予備浸出ステージ112)を行ってもよい。
【0297】
【表1】
(酸浸出)
次に、酸浸出102を80mガラス内張り(glass−lined)反応器において半連続的に行った。半連続モードは、その反応期間中に反応した酸1/3をより高濃度の再生酸と交換することを含み、これは、反応速度を大きく向上させる。反応器配置は、例えば、一連の3反応器を含む。第一の浸出を1気圧で行い、その後、第二および第三の半連続または連続浸出を、HCl水溶液または気体HClを用いて行う、他の実施例を行った。
【0298】
浸出を、高温および高圧(約160から約195℃、および約5から約8bargの圧力)で、決められた期間行った。反応時間は、目標とする反応進行率(Alについては98%)、浸出モード、酸強度、および適用する温度/圧力の関数であった。
【0299】
酸浸出102から回収した廃酸を、その後、未反応シリカおよび二酸化チタンから濾過103し、自動フィルタプレスによって洗浄した(ここですべての遊離HClおよび塩化物が回収される)。これは、例えば、廃液になる最大約30ppmのSiO量をもたらす。そこで、≒96%+SiO濃度の清浄化されたシリカが生成される。その時点で様々な選択肢が可能である。例えば、96%シリカを、保管前に、苛性浴による最終的中和、清浄化、そしてその後、ブリケッティング(bricketing)に付すことができる。別の例によると、別の浸出ステップ、続いて、TiO除去を確実にする固体分離ステップ(図7中のステージ113を参照されたし)を加えることによって精製したシリカ。その特定の場合、高純度シリカ99.5%+が生成される。ステージ113において、チタンおよびケイ素を様々な手法で互いに分離することができる。例えば、ステージ103から得た固体を、MgClの存在下、90または80℃未満の温度でおよび低い酸濃度で浸出させることができる。例えば、酸濃度は、25または20%未満であり得る。前記酸は、HClであることもあり、またはHSOであることもある。かかる場合、チタンは、かかる浸出後に依然として可溶性であるが、チタンはなお固体である。ステージ113後に得られるこれらの固体および液体をかくして分離して、最終的にTiOおよびSiOを提供する。シリカ清浄化のための水投入量および流量は、1:1の比(シリカ/水)(150t/時 SiO/150t/時 HO)であるが、このプロセスにおける閉じたループ内での洗浄水循環と、シリカの最終清浄化ならびに浸出ステージで生ずるすべての塩化物および遊離HClの回収のための限られた量のプロセス水とからなる。ステージ102中に得た結果を下の表2に示す。
【0300】
【表2】
(AlCl・6HO結晶化)
約20から約30%の塩化アルミニウム含有量を有する廃酸を、その後、結晶化ステージ104において加工処理した。塩化アルミニウム・六水和物の結晶化を可能にする二段階結晶化反応器内に、気相中の乾燥した高濃度のHCl(>90重量%)をスパージングした。
【0301】
これらの反応器を通る酸の流量は、約600から675m/時であり、この高発熱反応中は反応器を約50から約60℃で維持した。熱を回収してプラントの酸精製107部と交換し、それによって、妥当な熱移動を確保し、プラントの熱消費を最少にした。他の要素と比較して、塩化アルミニウム溶解度は、結晶化反応器内の遊離HCl濃度の増加に伴って、急速に低下する。沈殿/結晶化のためのAlCl濃度は、約30%であった。
【0302】
したがって、結晶化中のHCl濃度は、約30から約32重量%であった。
【0303】
その後、結晶化ステージ104からの水溶液を水熱法による酸回収プラント105に付し、その一方で結晶を焼成プラント106における分解/焼成ステージによって加工処理する。
【0304】
1ステップの結晶化ステージを行ってもよいし、または多ステップの結晶化ステージを行ってもよい。例えば、2ステップの結晶化ステージを行ってもよい。
【0305】
ステージ104中に得た結果を下の表3Aおよび3Bに示す。
【0306】
【表3A】
【0307】
【表3B】
(焼成および水熱法による酸回収)
焼成106は、予熱システムを備えた二段循環式流動床(CFB)の使用を含む。前記予熱システムは、加工処理のためにスチームを加熱するためのプラズマトーチを備えることができる。それは、分解/焼成ステージにおいて結晶を加工処理する。約350℃の温度で操作する第一のステージで塩酸の大部分を放出させた一方で、第二のステージは、それ自体、焼成を行う。その後、両方のステージからの酸(前記プロセスから回収された酸の約66から約68%)を回収し、酸浸出102または酸精製107のいずれかに送った。約930℃の温度で操作する第二の反応器において、酸を、凝縮により、および主として酸浸出セクター102からの洗浄水を使用する2本の塔への吸着により、回収した。このセクターからの潜熱を、正味の水投入量を制限する大量の水と同時に回収した。
【0308】
酸化鉄生成および酸回収105システムでは、このシステムが含む、結晶化104からの水溶液は、先ず、予備濃縮工程を経、続いて、加水分解装置反応器における加工処理を経る。ここで、低温(約165℃)加工処理中に赤鉄鉱が生成された。その後、加水分解装置からの循環ループを使った。この循環ループは、予備濃縮装置に再循環され、それによりREE、Mg、Kおよび他の元素の濃縮が可能になる。この再循環ループは、希土類元素塩化物および/または希少金属塩化物ならびに様々な金属塩化物の濃度を増加させ、ある程度までこれらの製品を赤鉄鉱とともに沈殿している状態にしておかない。
【0309】
プラント内の酸のバランスに依存して、回収された酸を102か、または107ステージに直接送る。ステージ105において得た結果を表4に示す。
【0310】
【表4】
表5は、ステージ106において得た結果を示す。
【0311】
【表5】
希土類元素および希少金属の抽出
105再循環から取り出したストリームを、その後、希土類元素および希少金属抽出(are metals extraction)108のために処理し、残存する鉄を鉄2(Fe2+)に戻す還元、続いて一連の溶剤抽出ステージを行った。反応物は、シュウ酸、NaOH、DEHPA(ジ−(2−エチルヘキシル)リン酸)およびTBP(トリ−n−ブチルホスファート)有機溶液、ケロシンであり、HClを使用して希土類元素塩化物および希少金属塩化物を水酸化物に転化させた。水酸化物の形態の希土類元素および希少金属からの特定の焼成および高純度の個々の酸への転化に進む前に、HClを使用する溶液のストリッピングを伴う向流有機溶剤。イオン交換法も、ポリトリメチレン(polytrimethylen)テレフタラート(PET)膜と同じ結果を達成することが可能である。
【0312】
105からの鉄粉、またはFeOのような屑金を、母液中のFe3+濃度に依存する速度で使用することができる。1tphの速度でのHCl(100重量%)を、REE溶剤抽出(Solvent Extraction:SX)分離、ならびに希土類元素および/または希少金属シュウ酸塩の再浸出の際にストリップ溶剤として要し得る。
【0313】
非常に高純度の、脱塩またはナノ水を100tphの速度でストリップ溶液および沈殿物の洗浄に加えた。
【0314】
0.2tphの速度で二水和物としてのシュウ酸を加えた。前記シュウ酸は、希土類元素および希少元素シュウ酸塩の沈殿の一因となる。0.5tphの速度でNaOHまたはMgOHを中和剤として使用することができる。
【0315】
希土類元素の分離では500g/時の速度でDEHPA SX有機溶液を活性試薬として使用したが、ガリウム回収およびイットリウム分離には5kg/時の速度でTBP SX有機溶液を活性試薬として使用する。最後に、すべてのSXセクションにおいてケロシン希釈液をおおよそ2kg/時の速度で使用した。電気回転炉で間接的加熱により焼成を行って、内容物をREE(酸化物形態)に転化させ、製品純度を維持する。
【0316】
ステージ108に関して行った様々な試験の結果を表6に示す。
【0317】
溶剤抽出を用いて以下の要素を単離するためにサブセクション(5)に分割した1つのライン:
【0318】
【表6】
あるいは、ステージ108を、国際出願番号PCT/CA2012/000253および/またはPCT/CA2012000419に記載されているように行うことができる。
【0319】
ステージ108および109後の溶液は、主として、MgCl、NaCl、KCl、CaCl、FeCl/FeCl、およびAlCl(極微量)を含有しており、その後、111ステージを経る。MgOの後にNa、K、Caを、ステージ110での結晶化により、先ずNa、続いてK、そしてその後Caという特定の順序で抽出することができる。この技法を例えばイスラエル死海塩加工処理プラントにおいて用いて、その原料からMgOを生成することおよびアルカリを除去することができる。
【0320】
図7の再循環ループは、赤鉄鉱を沈殿させることなく、GaClおよびScClを濃縮できることが観察された。このストリームは、次に、REE/RM抽出を経、その後、一連の溶剤抽出ステージおよび高純度の個々の酸化物への転化を経る。REE元素の総括回収率は、Gaについては84%、Scについては95%、および低量で存在する残存REEについては68%に達した。
【0321】
HCl再生
アルカリ(Na、K)を、結晶化させたら、高濃度の塩酸(HCl)を回収するためにアルカリ塩酸再生プラント110内に送って加工処理した。転化のために選択される前記プロセスは、付加価値製品を生じさせることができる。
【0322】
HClを回収する意図をもってNaClおよびKClを転化させるために、様々な選択肢が利用可能である。一例は、これらを高濃度の硫酸(HSO)と接触させることであり、これは、硫酸ナトリウム(NaSO)と硫酸カリウム(KSO)をそれぞれ生じさせ、およびHClを90重量%より上の濃度で再生する。別の例は、改造小型塩素アルカリ電解セルへの供給物質としての塩化ナトリウムおよび塩化カリウムブライン溶液の使用である。この後の方の場合、一般的塩基(NaOHおよびKOH)および漂白剤(NaOClおよびKOCl)が生成される。NaClおよびKClブライン両方の電解を異なるセルで行い、それらのセルにおける電流を調整して必要な化学反応に対処する。両方の場合、それは、前記ブラインを高電流に付し、塩基(NaOHまたはKOH)を塩素(Cl)および水素(H)とともに生成する、2ステッププロセスである。その後、HおよびClを、一般的な火炎に付す(この場合、気相中で高濃度(100重量%)の酸が生成され、それを結晶化ステージ104において直接使用することができる)か、乾燥した高濃度の酸を必要とする結晶化ステージに付す。
【0323】
酸化マグネシウム
殆どの要素(例えば、AlCl、FeCl、REE−Cl、NaCl、KCl)が実質的になく、MgClが豊富である、還元流を、その後、酸化マグネシウムプラント111に付した。MgO中の、MgClおよび任意の他の残留不純物の熱加水分解は、酸化物に転化され、同時に酸を再生した。第一ステップは、カルシウムを除去し、MgOの分離を必要とする硫酸との単純化学反応により石膏(CaSO・2HO)に転化させる、プレエバポレータ/結晶化装置ステージであった。これは、MgO焙焼の能力を増加させ、エネルギー消費もわずかに増加させるが、HClを実質的に回収する。次のステップは、噴霧焙焼によるMgO濃縮溶液の特異的熱加水分解であった。二(2)つの主生成物が生成された;MgO(これは、さらに処理した)と、HCl(約18重量%)(これは、上流の浸出ステージ102に再循環させて戻した、または塩酸生成プラント(107)に再循環させた)。前記噴霧焙焼器から誘導されたMgO−生成物は、目標とする品質に依存して、さらなる洗浄、精製および最終的には焼成を要し得る。前記精製および焼成は、洗浄−水和ステップおよび標準的焼成ステップを含み得る。
【0324】
前記噴霧焙焼器からのMgOは、非常に化学的に活性であるので、それを水タンクに直接充填した。前記水タンクにおいて、そのMgOは水と反応して、水への低い溶解度を有する水酸化マグネシウムを形成する。残存する極微量の塩化物、例えば、MgCl、NaClは、水に溶解した。Mg(OH)懸濁液を、濃密機での沈降後、残存する水を除去する真空ドラムフィルタに進めた。その後、その清浄化されたMg(OH)を焼成反応器に進め、そこでそれを縦型多段炉内で高温に曝露する。水和からの水が放出され、Mg(OH)のMgOと水への変換を可能にする。この時点で、酸化マグネシウムは、高純度(>99%)のものであった。
【0325】
HCl精製
塩酸精製ステージ107は、異なるセクター(例えば、105、106、111)から再生されたHClの精製、および結晶化のためのその純度の増加に有効であり、しかるに、乾燥した高濃度(>90重量%)の酸をスパージング剤として使用することができる。ステージ107により、ステージ102に戻る酸の濃度(約22から約32重量%)を制御することも可能であった。ステージ107は、総合的な酸と水のバランスを可能にする。総合的なプラントの水バランスは、主として、洗浄水を吸収媒体として、失活剤として、または結晶化ステージにおいて溶解媒体として再使用することにより果たされる。例えば、図4または図5に示すプロセスを用いることによりステージ107を行うことができる。
【0326】
例えば、精製を膜蒸留プロセスによって行うことができる。ここで適用される膜蒸留プロセスは、異なる温度の2つの水性の液体が疎水性の膜によって分離されているときに起こる。このプロセスの駆動力を、これらの溶液間の温度勾配によって生ずる蒸気分圧差によって供給した。蒸気は、温かい側から冷たい側に行く。かかる理論に拘束されることを望まないが、この分離メカニズムは、HCl/水液体混合物の気液平衡に基づいた。かかる技術の実際的応用は、HCl/水、HSO/水系に応用されており、ならびにまた、海水からの飲用水の獲得およびナノ水生産を目的として塩化ナトリウムの水溶液に対して大きな商業規模で応用されている。したがって、膜蒸留は、多孔質疎水性膜による蒸発に基づく分離プロセスであった。前記プロセスを約60℃で行った。前記プロセスは、内部水循環ループで104および102ステージからの熱を回収してそれらの膜への一定した引き込み温度を維持するのに有効であった。例えば、300,000m換算表面積の8枚の膜を使用して、膜ごとに≒750m/時の共沸点より十分に上のHClの濃度(すなわち、>36%)を得ることができ、その後、最終90%濃度を加圧蒸留(精留塔)によって得る。
【0327】
かくして再生された酸の疎水性膜での加工処理および水のHClからの分離による;したがって、HCl濃度を(共沸点より上の)約36%まで増加させる;およびしたがって、加圧ストリップ塔による単一の精留ステージを用いて気相において>90%を得るために結晶化ステージ(スパージング)を可能にする;およびしたがって、結晶化ステージへの酸濃度を30〜35%(水溶液)までに制御することを可能にする、HClの精製。
【0328】
示したように、ステージ107を約60℃で、およびステージ102から110からの熱回収によってもたらされる入熱で、操作した。精留塔の再沸騰器部分を140℃で操作した。両方のシステムが平衡しており、バランスがとれていたので、正味のエネルギー要件は、中性(実際には、−3.5Gj/t Alで負)であった。
【0329】
例えば、活性アルミナ床上への吸着技術を用いることによって、前記酸精製を行うことができる。連続モードでは、少なくとも2本の吸着塔が、どちらでも、それらの一方において吸着および他方の塔において再生を果たすために、必要とされる。再生は、向流での熱ガスまたは脱気ガスの供給によって行うことができる。この技術は、100重量%の精製ガスを生じさせる結果となる。
【0330】
例えば、水の添加溶剤として塩化カルシウムを使用することによって酸精製を行うことができる。希薄塩酸溶液を塔によって強塩化カルシウム溶液と接触させる。すると、水がその塩酸溶液から除去され、99.9%気体HClがそのプロセスから出てくる。冷却水および極低温冷却剤を使用して、HCl中の極微量の水を凝縮させる。弱CaCl溶液をエバポレータによって濃縮し、それによって確実に塩化カルシウムを回復させる。前記塔への引き込みHCl溶液供給物中の不純物に依存して、何らかの金属がその塩化カルシウム濃縮溶液に混入し得る。Ca(OH)との沈殿、および濾過により、それらの不純物の除去が可能である。前記塔を例えば0.5bargで操作することができる。この技術は、HClの98%の回復を可能にすることができる。
【0331】
表7は、図6に示すプロセスに関して得た結果を示す。
【0332】
【表7】
表8から26は、図6に示したプロセスに従って製造した製品に関して得た結果を本業界の標準と比較して示す。
【0333】
【表8】
除去法は、例えば、浸出後の、硫酸ジルコニウムを使用するリン沈殿を含み得る。例えば、真空下、80から約90℃、または約85から約95℃で加熱した溶液中で、それを得ることができる。
【0334】
【表9】
【0335】
【表10】
【0336】
【表11】
【0337】
【表12】
【0338】
【表13】
【0339】
【表14】
【0340】
【表15】
【0341】
【表16】
【0342】
【表17】
【0343】
【表18】
【0344】
【表19】
【0345】
【表20】
【0346】
【表21】
【0347】
【表22】
【0348】
【表23】
【0349】
【表24】
【0350】
【表25】
【0351】
【表26】
本開示のプロセスの汎用性を実証するために、幾つかの他の試験を行って、これらのプロセスを様々な出発原料源に応用できることを証明した。
【0352】
(実施例6)
様々な成分を含む酸性組成物を調製するために、別の出発原料を使用した。実際には、希土類元素および希少金属(特に、ジルコニウムが豊富なもの)の濃縮物である材料を試験した。表27は、図1、3、6および7に示したものとならびに実施例1、2および5において詳述したものと同様のプロセスを用いて、かかる出発原料に対して行った浸出の結果を示す。かくして、表27に示す結果から、前記浸出に存在する様々な成分(様々な金属、例えばアルミニウム、鉄、マグネシウム、ならびに希土類元素および希少金属)を、得られた浸出組成物から抽出できると、および最終的にそれらを、本開示に開示するプロセス、例えば、実施例1、2および5に提示したものなどによって単離できると、推断することができる。
【0353】
(実施例7)
他の試験を実施例6において説明したのと同様の手法で行った。本実施例では、カーボナタイトを出発原料として使用した(下の表28を参照されたし)。
【0354】
【表27-1】
【0355】
【表27-2】
【0356】
【表28-1】
【0357】
【表28-2】
かくして、表28に示した結果から、得られた浸出組成物中に存在する、抽出される様々な金属、希土類元素および希少金属を、本開示に開示するプロセス、例えば、実施例1、2および5に提示したものなどによって最終的に単離できると、推断することができる。かかる場合、図1、3、6、7、8、10A、10B、11Aまたは11Bのプロセスに使用した出発原料。
【0358】
(実施例8)
出発原料としての赤泥の使用について試験を行った。6Mの濃度のHClを、赤泥(red mud:RM)試料の浸出に使用した。結果を下の表29から35に示す。
【0359】
表29.赤泥浸出条件
【0360】
【表29】
表30.赤泥浸出結果
【0361】
【表30】
【0362】
【表31】
【0363】
【表32】
【0364】
【表33】
【0365】
【表34】
【0366】
【表35】
(実施例9)
表36および37は、加工処理された残渣(異なる国からの赤泥)についての全化学範囲の要約である。これらの分析は、独立した認定研究所によって行われた。
【0367】
【表36】
【0368】
【表37】
このように、赤泥がHClで首尾よく浸出され、その結果、赤泥中に存在する様々な成分の回収に関する良好な収率が可能になることを見て取ることができる。したがって、得られる浸出液中に存在するこれらの様々な生成物または成分は、すべて単離することができ、最終的には、本開示のプロセスに関して前に示したように変換することができる。その後、その得られた浸出液を、本開示のプロセスに関して説明したように処理することができる。実施例8の浸出ステージを、例えば、図1または3の浸出ステージ2;図6または7の浸出ステージ102;図8の浸出ステージ2、図10Aの浸出202、図11Aの浸出302などと見なすことができる。例えば、実施例8で得た浸出液を、その後、図1、3、6から8、10A、10B、11Aおよび11Bに示すように処理することができる。例えば、前記浸出液を実施例1、2および5に関して説明したように処理することができる。
【0369】
図9は、SiをTiから分離するための方法を示す。例えば、出発原料として鉱石を使用する場合、Clの存在下で浸出を行ってTiをTiCという形で維持することができる。Tiは溶解状態のままである一方で、Siは固体(SiO)のままであるからである。その後、Tiを精製するためにプラズマトーチに噴射することができる。
【0370】
SiおよびTiを精製するためのかかる方法を、これらの2つの実体を分離する必要がある本開示のすべてのプロセスにおいて用いることができる。例えば、図7におけるステージ113を参照されたし。
【0371】
図10A/10Bおよび11A/11Bに示すプロセスは、例えば、Mgと他の金属、例えばNiおよび/またはCo、とを含む様々な材料の処理に有用であり得るプロセスである。これらの材料は、他の金属、例えばアルミニウム、鉄なども含み得る。それ故、これらのプロセスは、赤泥の処理に有効であり得る。図10A/10Bおよび図11A/11Bのプロセスは、10A/10Bではステップ204の後にマグネシウムが溶解状態のままである(ステップ211を参照されたし)が、図11A/11Bではステップ304の後にマグネシウムは沈殿している(ステップ311を参照されたし)ことを除き、同様である。
【0372】
図10A/10Bおよび11A/11Bのプロセスの中で行った一定のステップは、本開示に記載する他のプロセスのステップと同様である。
【0373】
例えば、ステップ201および301は、図6および7のステップ101と同様である。さらに、図10A/10Bおよび11A/10Bのステップ202および302は、図6および7のステップ102と同様である。
【0374】
図10A/10Bおよび11A/11Bのステップ203および303は、図6および7のステップ103と同様である。
【0375】
図11および12のステップ213および313は、図7のステップ113と同様である。ステップ214および314に関しては、TiOを最終的にプラズマトーチによって精製することができる。
【0376】
最終的に、CaSO・2HO(石膏)を、ステップ223および323に関して詳述したように生成することができる。最後に、ステップ224、324、225および325に従って、NaSOおよびKSOを生成することができる。
【0377】
ステップ213および313に関しては、TiOを塩化チタンに転化させて、そのチタンを液相に可溶化することができる。例えば、TiOとClおよび炭素(C)を反応させることによってこれを行うことができる。したがって、SiOは固体のままであるが、塩化チタンは可溶化されることになるので、SiOおよびチタンを互いに分離することができる。例えば、ステップ213、313、214および314を、図9に関して詳述したように行うことができる。
【0378】
かかるプロセスは、HClの完全回収の達成にも有効である。
【0379】
Niおよび/またはCo沈殿(ステップ212)に従って、ステップ208においてLiOHを沈殿させ、最終的に洗浄することができる。その後、NiおよびCoを溶剤抽出207によって精製する。当業者は、かくして、これら2つの金属を分離するための適切な条件を選択することができる。NiをCoから分離するためのかかる種々の手法の例は、米国特許出願公開第2011/0283838号明細書に開示されており、前記参照資料はその全体が参照により本明細書に援用されている。その後、さらなる浸出をステップ209において行って、さらなる金属を抽出することができる。
【0380】
MgO分離に関するステップ304の後、LiClを結晶化させ、洗浄することができる(ステージ308)。ステップ305の後、赤鉄鉱を得、NiおよびCoを沈殿させる(ステージ312)。その後、ステージ207の説明の際に言及した、上述の技法(溶剤抽出)を用いることにより、NiおよびCoを互いに分離することができる。
【0381】
例えば、図10A、10B、11Aおよび11Bのプロセスにおいて使用する出発原料がアルミニウムを含有する場合、ステップ210および310を行ってAlClを沈殿させることができる。かかるステップ(210または310)は、図6および7で行われるステップ104と同様である。類似の手法では、図10A、10B、11Aおよび11Bのステップ205および305は、図6および7のステップ105と同様である。図10A、10B、11Aおよび11Bのステップ206および306は、図6および7のステップ106と同様である。ステップ215および315で行うHCl精製は、図6および7で行われるステップ107と同様である。図10A、10B、11Aおよび11B216および316から分かるように、かくしてHClを再生する。
【0382】
あるいは、ステップ209に従って、ならびに図10A、10B、11Aおよび11Bのプロセスに用いた出発原料の組成に依存して、ステップ210および310を省略または迂回することができる。したがって、アルミニウムが出発原料中に実質的に含まれない場合、またはステップ209の後にアルミニウムの含有量が著しく低い場合、ステップ249を行うことができる。その後、様々な金属塩化物の混合物が得られる図10A、10B、11Aおよび11Bのステップ249および349に従って、ステップ217および317において焼成を行って、最終的に様々な金属酸化物の混合物を得ることができる。
【0383】
ステップ210および310において得た不純物をステップ218および318において結晶化させることができる。そうすることにより、NaCl(ステップ219および319)およびKCl(ステップ221および321)を結晶化させることができる。NaCl(ステップ220および320)およびKCl(ステップ222および322)の電解を、本開示の中で前に示したように行うことができる。
【0384】
本開示のプロセスは、公知のプロセスにまさる複数の利点、および公知のプロセスに対する相違点を提供する。
【0385】
本開示のプロセスは、完全に連続的でかつ経済的な解決策をもたらし、これにより様々なタイプの材料からアルミナを首尾よく抽出することができ、その上、高濃度の希土類元素および希少金属を含む高付加価値の超純粋二次製品を提供することができる。本開示に記載する技術は、革新的な酸総回収量を可能にし、回収される酸の超高濃度も可能にする。それを、非常に高い抽出収率に有利に働きかつ特異的に塩化アルミニウムを結晶化および他の付加価値元素を濃縮できるようにする半連続浸出アプローチと併用したことと結び付けると、これらのプロセスは、生産されたかかるアルミナでのアルミニウム調製も可能にする。
【0386】
本開示のプロセスのさらなる利点は、高温と高い引き込み塩酸濃度の併用である。遊離HCl駆動力を計画的に使用する半連続操作と併用すると、鉄およびアルミニウム抽出収率は、基本バッチプロセスの基準時間の約40%未満でそれぞれ100%および98%に達する。共沸点でのHCl濃度より高いHCl濃度の別の利点は、生産能力増加の可能性である。重ねて、共沸点での濃度より高いHCl濃度、および半連続アプローチは、当該技術分野における実質的な進歩を意味する。
【0387】
浸出ステージ向流洗浄後のシリカからの母液分離に用いる技法における別の利点は、バンドフィルタにより、96%を上回る予想純度を有する超純粋シリカが得られる点である。
【0388】
乾燥させ、清浄化した高濃度の気体HClをスパージング剤として使用するAlClのAlCl・6HOへの結晶化により、純粋な塩化アルミニウム・六水和物と、ほんの数ppmの鉄および他の不純物が見込まれる。最小限のステージ数しか要せずに妥当な結晶成長を可能にすることができる。
【0389】
非常に高濃度のガスを生成するAlCl・6HOのAlへの焼成との直接的相互接続は、結晶化装置内のHCl濃度の継続的で正確な調整、したがって結晶成長および結晶化プロセスの妥当な制御を可能にする。
【0390】
本出願人は、本出願人のプロセスが、赤泥(または処理すべき選択材料)の個々の価値のあるおよび市場性の高い成分の逐次的分離に、ならびに使用する酸の再循環に有効であることをかくして実証した。したがって、これらのプロセスは、バイヤー法では通常、廃棄されるアルミナの大部分の回収を可能にする。
【0391】
本開示のプロセスは、かくして、これらの大きな赤泥池に対するユニークな解決法、改善、をもたらし、その上、酸再生ステージによって分離および精製されるアルミナおよび他の付加価値製品の回収のため速い投資回収を可能にする。これらの結果は、本開示のプロセスが、赤泥を生じさせることなく様々なアルミニウム含有鉱石からのアルミナ生産の実行可能な代案であるばかりでなく、アルミナおよびアルミニウム業界の環境責任を象徴する既存の赤泥毒性残渣を改善する手段でもある、革新的で経済的な技術を意味することの証拠となる。
【0392】
赤泥の初期組成は、ボーキサイトの起源、操作条件などに依存して様々であり得るが、本開示のプロセスには、様々な組成の原料供給物を加工処理するための自由度がある。これは、任意のアルミナプラントから来る赤泥の処理を可能にする。世界中の異なる地域からの様々な赤泥源の試験に成功した。
【0393】
本出願人は、アルミニウムを含有する様々な材料(アルミニウムを含有する、粘土、ボーキサイト、アルミノシリケート材料、スラグ、赤泥、フライアッシュなど)からのアルミナおよび他の付加価値製品の抽出のための、実質的にすべての塩酸を回収する完全一体型の連続プロセスを、今般、開発した。実際には、前記プロセスは、実質的に純粋なアルミナ、ならびに精製された他の付加価値製品、例えば、精製シリカ、純粋赤鉄鉱、酸化チタン、純粋な他の鉱物(例えば、酸化マグネシウム)、希土類元素、および希少金属製品の生産を可能にする。加えて、前記プロセスは、酸浸出操作前の熱的予備処理を必要としない。酸浸出は、高圧および高温条件ならびに非常に高い再生塩酸濃度を用いる、半連続法を使用して行う。加えて、前記プロセスは、一切の販売不可能残渣を生じさせず、したがって、アルカリ法の場合のような環境に有害な残渣をなくす。
【0394】
高温焼成ステージの利点は、必要とされるα形のアルミナの制御を可能にすることに加えて、共沸点でのHClの濃度より高い、水溶液形態の塩酸濃度(>38%)の提供に、およびしたがって、浸出ステージへのより高い引き込みHCl濃度の提供に有効である。前記焼成ステージ塩酸ネットワークを二(2)つの結晶化システムに相互接続することができ、圧力調整により過剰なHClを可能な最高水溶液濃度で吸着させることができる。六水和物塩化物と低含水率(<2%)引き込み供給物を有するという利点により、共沸濃度より高い濃度で酸を回収する連続ベースが可能になる。このHClバランスならびに前記プロセスの三(3)つの共通部分へのおよび共沸点より上での二重利用は、当該技術分野における実質的な進歩である。
【0395】
別の利点は、酸化鉄および塩酸回収ユニットへの引き込み化学物質(塩化第二鉄)の使用であり、ここで、任意の焼成部、熱加水分解および浸出部からのすべての過剰な熱負荷量を金属塩化物中の母液の予備濃縮のために回収し、かくして、非常に低温で、非常に純粋な赤鉄鉱の形態での塩化第二鉄の加水分解およびその共沸点に比べて同じ濃度での酸再生を可能にする。
【0396】
本プロセスの前記塩化第二鉄加水分解ステップにおけるさらなる大きな利点は、加水分解装置と結晶化装置間の内部ループにより加水分解装置反応器内で塩化物の形態の希土類元素を非常に高濃度で濃縮する可能性である。本開示のプロセスが、漸進的濃度比が適用される様々なステップの恩恵に浴する点での利点。したがって、このステージでは、内部濃縮ループに加えて、シリカ、アルミニウム、鉄を有すること、および平衡状態で飽和に近い溶液を有する(大量の水が蒸発され、遊離塩酸が存在しない)ことにより、百万分率で希土類元素および非加水分解性要素を引き込み供給物に入れること、および塩化第二鉄除去後に加水分解装置において直接、高い百分率でそれらを濃縮することが可能になる。その後、百分率レベルでの場合は様々な技法を用いてそれらの特定の酸化物(RE−O)の精製を行うことができる。前記利点は、この場合、倍増される:一体型プロセスステージを使用する希土類元素の非常に高レベルでの濃縮、ならびに最も重要なこととして、このアプローチは、主塩化アルミニウムストリームに混入する危険およびしたがってAlの収率に影響を及ぼす危険がある廃酸の(非常に希釈された)主ストリームが浸出ステップ後にはないようにする。当該技術分野における別の改善は、完全一体型であることに加えて、成分の選択的除去により、希土類元素の比較的高濃度(百分率)への濃縮が可能になることである。
【0397】
さらにまた、前記プロセスの別の利点は、アルミニウム焼成ステップまたは酸化マグネシウム直接焼成(両方の場合、気相中でまたは水溶液形態で両方で高濃度の酸が生成される)のいずれかからの、HClのスパージングによる、MgClの選択的結晶化である。塩化アルミニウム特異的結晶化、焼成反応器との直接的相互接続により、HClガス、非常に高濃度(約85から約95重量%、約90から約95重量%、または約90重量%)、によって、目標とする酸化マグネシウムの品質に基づく結晶化装置の正確な連続的調整が可能になる。このプロセスステップ(MgO生産または他の付加価値金属酸化物)は、引き込みプロセス供給化学物質に基づいて必要とされるはずであり、このさらなるステップの後に希土類元素および希少金属抽出点を行うものとする;この利点は、利用される追加の濃度効果である。
【0398】
熱加水分解は、一切の残存塩化物の最終転化、および肥料として(粘土の場合は出発原料として)使用することができる精錬酸化物の生産を可能にし、ならびに浸出ステップのための閉じたループ内の共沸点での回収塩酸とともに前記プロセスからの大量の洗浄水の加工処理を可能にする。このすぐ前のステップの利点は、それが酸回収に関してプロセスループを完全に閉じていること、ならびに前に説明したように、任意のタイプの原料を加工処理しながら環境に対して有害な残渣を一切生じさせないという保証に関係している。
【0399】
当該技術分野への大きな貢献は、本開示の提案する完全一体型プロセスが、数ある中でも、赤泥または有害な残渣を一切生じさせることなく経済的方法でのボーキサイトの処理加工を現実に可能にしていることである。他の性質の原料(任意の適するアルミニウム含有材料またはアルミニウムを含む鉱石)に適用可能であるということに加えて、塩酸の全回収量、および共沸点での濃度より高い全体的濃度(例えば、約21%から約38%)を使用するということ、付加価値二次製品の選択的抽出、ならびに(変換コストに関する高い競争力を維持しながらの)環境要件の遵守は、当該技術分野における大きな進歩を意味する。
【0400】
本開示が、塩酸処理を用いての純粋な酸化アルミニウムの調製のためのプロセスであって、一方、高純度および高品質の製品(鉱物)を生産し、希土類元素および希少金属を抽出するものである完全一体型プロセスを提供することを、かくして実証した。
【0401】
特定の実施形態に特に言及して説明を行ったが、それらに対する非常に多数の変更形態が当業者には明らかであることは理解されよう。したがって、上の説明および添付の図面は、特定の例と解釈すべきであり、限定的な意味で解釈すべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11A
図11B