特許第6025891号(P6025891)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6025891
(24)【登録日】2016年10月21日
(45)【発行日】2016年11月16日
(54)【発明の名称】無線電力送信装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/10 20160101AFI20161107BHJP
   H02J 50/12 20160101ALI20161107BHJP
   H02J 50/40 20160101ALI20161107BHJP
   H02J 50/80 20160101ALI20161107BHJP
【FI】
   H02J50/10
   H02J50/12
   H02J50/40
   H02J50/80
【請求項の数】14
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-50611(P2015-50611)
(22)【出願日】2015年3月13日
(65)【公開番号】特開2015-177738(P2015-177738A)
(43)【公開日】2015年10月5日
【審査請求日】2015年3月13日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0029925
(32)【優先日】2014年3月13日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513276101
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】べ、ス ホ
【審査官】 竹下 翔平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−054134(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/102157(WO,A1)
【文献】 特開2010−268665(JP,A)
【文献】 特開2015−050932(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/115334(WO,A1)
【文献】 国際公開第2012/133446(WO,A1)
【文献】 特開2013−212004(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 50/00−50/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘導コイルを含む第1無線電力送信部と、
共振コイルを含む第2無線電力送信部と、
電力供給部と検出部とを含む制御部と、を含み、
前記電力供給部は、前記第1無線電力送信部を介して無線電力を送信する場合、第1時間周期で第1時間間隔の間、電力を生成し、前記第2無線電力送信部を介して無線電力を送信する場合、第2時間周期で第2時間間隔の間、電力を生成し、
前記検出部は、前記第1時間間隔で前記電力供給部と前記第1無線電力送信部との間に第1しきい値以上の電流が測定される場合、または前記第2時間間隔で前記電力供給部と前記第2無線電力送信部との間に第2しきい値以上の電流が測定される場合、電流の変化を検出し、
前記制御部は、電流の変化が検出される場合、無線電力受信装置に識別情報を要請し、前記無線電力受信装置から受信された識別情報に基づいて、前記第1無線電力送信部または前記第2無線電力送信部を介して前記無線電力受信装置に電力が送信されるように制御することを特徴とする、無線電力送信装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記識別情報に基づいて、前記無線電力受信装置が誘導方式を使用する無線電力受信装置であるか否かを決定し、前記無線電力受信装置が誘導方式を使用する無線電力受信装置である場合、前記第1無線電力送信部を介して前記無線電力が前記無線電力受信装置に送信されるように制御することを特徴とする、請求項1に記載の無線電力送信装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記識別情報に基づいて、前記無線電力受信装置が共振方式を使用する無線電力受信装置である場合、前記第2無線電力送信部を介して前記無線電力が前記無線電力受信装置に送信されるように制御することを特徴とする、請求項1に記載の無線電力送信装置。
【請求項4】
前記制御部は、電流の変化が検出される場合、前記無線電力受信装置が存在すると決定することを特徴とする、請求項1に記載の無線電力送信装置。
【請求項5】
前記第1時間周期は700msであり、
前記第1時間間隔は50msであり、
前記第1しきい値は50mAであることを特徴とする、請求項1に記載の無線電力送信装置。
【請求項6】
前記電力供給部は、反復的に700msの時間間隔の間、前記電力を生成しない不活性化状態を維持した後、50msの時間間隔の間、前記電力を生成する活性化状態を維持することを特徴とする、請求項5に記載の無線電力送信装置。
【請求項7】
前記第2時間周期は300msであり、
前記第2時間間隔は30msであり、
前記第2しきい値は20mAであることを特徴とする、請求項1に記載の無線電力送信装置。
【請求項8】
前記電力供給部は、反復的に270msの時間間隔の間、前記電力を生成しない不活性化状態を維持した後、30msの時間間隔の間、前記電力を生成する活性化状態を維持することを特徴とする、請求項7に記載の無線電力送信装置。
【請求項9】
電力供給部が、誘導コイルを含む第1無線電力送信部を介して無線電力を送信する場合、第1時間周期で第1時間間隔の間、電力を生成し、共振コイルを含む第2無線電力送信部を介して無線電力を送信する場合、第2時間周期で第2時間間隔の間、電力を生成するステップと、
前記第1時間間隔で前記電力供給部と前記第1無線電力送信部との間に第1しきい値以上の電流が測定される場合、または前記第2時間間隔で前記電力供給部と前記第2無線電力送信部との間に第2しきい値以上の電流が測定される場合、電流の変化を検出するステップと、
前記電流の変化が検出される場合、無線電力受信装置に識別情報を要請するステップと、
前記無線電力受信装置から受信された識別情報に基づいて、前記第1無線電力送信部または前記第2無線電力送信部を介して前記無線電力受信装置に電力が送信されるように制御するステップと、
を含むことを特徴とする、無線電力送信装置の動作方法。
【請求項10】
前記無線電力受信装置に電力が送信されるように制御するステップは、
前記識別情報に基づいて、前記無線電力受信装置が誘導方式を使用する無線電力受信装置であるか否かを決定するステップと、
前記識別情報に基づいて、前記無線電力受信装置が誘導方式を使用する無線電力受信装置である場合、前記第1無線電力送信部を介して前記無線電力が前記無線電力受信装置に送信されるように制御するステップと、を含むことを特徴とする、請求項9に記載の無線電力送信装置の動作方法。
【請求項11】
前記無線電力受信装置に電力が送信されるように制御するステップは、
前記識別情報に基づいて、前記無線電力受信装置が共振方式を使用する無線電力受信装置であるか否かを決定するステップと、
前記無線電力受信装置が共振方式を使用する無線電力受信装置である場合、前記第2無線電力送信部を介して前記無線電力が前記無線電力受信装置に送信されるように制御するステップと、を含むことを特徴とする、請求項9に記載の無線電力送信装置の動作方法。
【請求項12】
無線電力受信装置に識別情報を要請するステップは、
前記電流の変化が検出される場合、前記無線電力受信装置が存在すると決定するステップを含むことを特徴とする、請求項9に記載の無線電力送信装置の動作方法。
【請求項13】
前記第1時間周期は700msであり、
前記第1時間間隔は50msであり、
前記第1しきい値は50mAであり、
前記第1しきい値以上の電流が測定される場合、前記電流の変化を検出するステップは、
反復的に650msの時間間隔の間、前記電力を生成しない不活性化状態を維持した後、50msの時間間隔の間、前記電力を生成する活性化状態を維持するステップを含むことを特徴とする、請求項9に記載の無線電力送信装置の動作方法。
【請求項14】
前記第2時間周期は300msであり、
前記第2時間間隔は30msであり、
前記第2しきい値は20mAであり、
前記第2しきい値以上の電流が測定される場合、前記電流の変化を検出するステップは、
反復的に270msの時間間隔の間、前記電力を生成しない不活性化状態を維持した後、30msの時間間隔の間、前記電力を生成する活性化状態を維持するステップを含むことを特徴とする、請求項9に記載の無線電力送信装置の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線電力充電システムに関し、特に無線電力充電システムの無線電力送信装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、各種の電子機器がバッテリーを具備し、バッテリーに充電された電力を用いて駆動する。この際、電子機器で、バッテリーは取替されることができ、再度充電されることもできる。ここで、バッテリーの充電のために、電子機器は外部の充電装置と接触するための接触端子を備える。即ち、電子機器は接触端子を通じて充電装置と電気的に連結される。ところで、電子機器で接触端子が外部に露出することによって、異質物により汚染されるか、または湿気により短絡(short)されることがある。このような場合、接触端子と充電装置との間に接触不良が発生して、電子機器でバッテリーが充電できないという問題点がある。
【0003】
前記の問題点を解決するために、無線電力充電システムが提案されている。無線電力充電システムは、無線電力送信装置及び無線電力受信装置を含む。ここで、電子機器が無線電力受信装置で具現される。そして、無線電力充電システムに、多数個の充電方式が存在する。この際、無線電力送信装置から電力を受信するために、無線電力送信装置に予め設定された充電方式が無線電力受信装置にも予め設定されていなければならない。これによって、無線電力送信装置と無線電力受信装置に予め設定された充電方式が相異する場合、無線電力受信装置は無線電力送信装置から電力を受信できないという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明は効率的に電力を送信するための無線電力送信装置及び方法を提供する。そして、本発明は多数個の充電方式によって、電力を送信するための無線電力送信装置及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記の課題を解決するための本発明に従う無線電力送信装置は、第1送信方式を有する第1無線送信部と、第2送信方式を有する第2無線送信部と、前記第1送信方式または第2送信方式により電力を送信する制御部を含む。
【0006】
この際、本発明に従う無線電力送信装置において、前記制御部は、前記第1無線送信部を活性化し、前記第2無線送信部を不活性化し、無線電力受信装置の受信方式が前記第1送信方式と同一であれば、前記第1送信方式により電力を送信する。
【0007】
そして、本発明に従う無線電力送信装置において、前記制御部は、前記受信方式が前記第1送信方式と相異すれば、前記第1無線送信部を不活性化し、前記第2無線送信部を活性化し、前記受信方式が前記第2送信方式と同一であれば、前記第2送信方式により前記電力を送信する。
【0008】
また、本発明に従う無線電力送信装置において、前記制御部は、前記受信方式が前記第2送信方式と相異すれば、前記第1無線送信部を活性化し、前記第2無線送信部を不活性化する。
【0009】
また、本発明に従う無線電力送信装置において、前記制御部は、前記無線電力受信装置が存在するか否かを判断し、前記無線電力受信装置が存在すれば、前記受信方式を確認する。
【0010】
一方、前記課題を解決するための本発明に従う無線電力送信装置の無線電力送信方法は、第1送信方式を有する第1無線送信部を活性化し、第2送信方式を有する第2無線送信部を不活性化するステップと、無線電力受信装置の受信方式が前記第1送信方式と同一であれば、前記第1送信方式により電力を送信するステップを含む。
【0011】
そして、本発明に従う無線電力送信方法は、前記受信方式が前記第1送信方式と相異すれば、前記第1無線送信部を不活性化し、前記第2無線送信部を活性化するステップと、前記受信方式が前記第2送信方式と同一であれば、前記第2送信方式により前記電力を送信するステップをさらに含む。
【0012】
また、本発明に従う無線電力送信方法は、前記受信方式が前記第2送信方式と同一であれば、第1送信方式を有する第1無線送信部を活性化し、第2送信方式を有する第2無線送信部を不活性化するステップをさらに含む。
【0013】
また、本発明に従う無線電力送信方法は、前記無線電力受信装置が存在するか否かを判断するステップと、前記無線電力受信装置が存在すれば、前記受信方式を確認するステップをさらに含む。
【発明の効果】
【0014】
本発明に従う無線電力送信装置及び方法は、多数個の送信方式により電力を送信できるので、多様な受信方式を有する無線電力受信装置を充電することができる。この際、無線電力送信装置は第1無線送信部と第2無線送信部を選択的に、または順次的に活性化することによって、第1無線送信部と第2無線送信部との間で干渉が発生することを防止することができる。これによって、無線電力送信装置はより効率的に電力を送信することができる。即ち、無線電力送信装置はより効率的に無線電力受信装置を充電することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明が適用される無線電力充電システムの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態に従う無線電力送信装置の内部構成を示すブロック図である。
図3図2で無線送信部を例示的に示す平面図である。
図4図2で無線送信部の等価回路を示す回路図である。
図5】本発明の実施形態に従う無線電力送信方法の進行手続を示す順序図である。
図6】本発明の実施形態に従う無線電力送信方法を説明するための例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態をより詳細に説明する。この際、添付の図面で同一な構成要素はできる限り同一な符号として表していることに留意しなければならない。そして、本発明の要旨を曖昧にすることがある公知機能及び構成に対する詳細な説明は省略する。
【0017】
図1は、本発明が適用される無線電力充電システムの構成を示すブロック図である。
【0018】
図1を参照すると、本発明が適用される無線電力充電システム10は無線電力送信装置100及び無線電力受信装置200を含む。
【0019】
無線電力送信装置100は電源11に連結されて、電源11から電力を受信する。そして、無線電力送信装置100は無線で電力を送信する。ここで、無線電力送信装置100は交流電力を送信することができる。この際、無線電力送信装置100は多数個の送信方式により電力を送信する。ここで、送信方式は電磁気誘導(electromagnetic induction)方式、共振(resonance)方式、及び電波放射(RF/Micro Wave Radiation)方式を含む。即ち、無線電力送信装置100に、送信方式のうちの少なくとも2つが予め設定されている。また、無線電力送信装置100は予め設定された送信方式のうちのいずれか1つを選択して、電力を送信することができる。
【0020】
無線電力受信装置200は無線で電力を受信する。ここで、無線電力受信装置200は交流電力を受信することができる。そして、無線電力受信装置200は交流電力を直流電力に変換することができる。この際、無線電力受信装置200は予め設定された受信方式によって電力を受信する。ここで、受信方式は、電磁気誘導方式、共振方式、及び電波方式を含む。このような無線電力受信装置200は、電力を用いて駆動することができる。
【0021】
図2は、本発明の実施形態に従う無線電力送信装置の内部構成を示すブロック図である。そして、図3図2で無線送信部を例示的に示す平面図であり、図4図2で無線送信部の等価回路を示す回路図である。
【0022】
図2を参照すると、本実施形態の無線電力送信装置100は、インターフェース部110、無線送信部120、メモリ130、及び制御部140を含む。
【0023】
インターフェース部110は、無線電力送信装置100で電源11とインターフェースを提供する。即ち、インターフェース部110が電源11と接続する。ここで、インターフェース部110は電源11と有線で連結できる。そして、インターフェース部110が電源11から電力を受信する。
【0024】
無線送信部120は、無線電力送信装置100から無線で電力を送信する。この際、無線送信部120は多数個の送信方式によって電力を送信する。ここで、送信方式は、電磁気誘導方式、共振方式、及び電波放射方式を含む。
【0025】
そして、無線送信部120は第1無線送信部121及び第2無線送信部123を含む。第1無線送信部121は、第1送信方式を有する。即ち、第1無線送信部121は第1送信方式によって電力を送信する。ここで、第1送信方式は、電磁気誘導方式、共振方式、または電波放射方式のうちのいずれか1つでありうる。第2無線送信部123は、第2送信方式を有する。即ち、第2無線送信部123は第2送信方式によって電力を送信する。ここで、第2送信方式は第1送信方式と相異し、電磁気誘導方式、共振方式、または電波放射方式のうちの他の1つでありうる。
【0026】
この際、第1無線送信部121及び第2無線送信部123は、図3に示すように、 内側コイル125及び外側コイル126で具現できる。ここで、内側コイル125は1つの巻線からなることができ、図示してはいないが、3個の巻線を含むこともできる。そして、外側コイル126は1つの巻線からなることができる。また、内側コイル125が外側コイル126の内側に配置されて、外側コイル126が内側コイル125を囲むことができる。即ち、第1無線送信部121が第2無線送信部123の内側に配置されて、第2無線送信部123が第1無線送信部121を囲むことができる。または、第2無線送信部123が第1無線送信部121の内側に配置されて、第1無線送信部121が第2無線送信部123を囲むことができる。
【0027】
また、第1無線送信部121の第1送信方式または第2無線送信部123の第2送信方式が電磁気誘導方式の場合、第1無線送信部121または第2無線送信部123は図4の(a)に示すように、送信誘導コイル127を含むことができる。この際、送信誘導コイル127は第1インダクタL1として示すことができる。これを通じて、送信誘導コイル127が電磁気誘導方式により電力を送信することができる。
【0028】
これに対応して、無線電力受信装置200の受信方式が電磁気誘導方式の場合、無線電力受信装置200は受信誘導コイル227を含むことができる。この際、受信誘導コイル227は第2インダクタL2として示すことができる。これを通じて、送信誘導コイル127に対向して受信誘導コイル227が位置すれば、送信誘導コイル127が電磁気誘導方式により受信誘導コイル227に電力を送信することができる。
【0029】
一方、第1無線送信部121の第1送信方式または第2無線送信部123の第2送信方式が共振方式の場合、第1無線送信部121または第2無線送信部123は図4の(b)に示すように、送信誘導コイル128aと送信共振コイル128bを含むことができる。この際、送信誘導コイル128aは第3インダクタL3として示すことができる。また、送信共振コイル128bは第4インダクタL4と第1キャパシタC1として示すことができる。ここで、第4インダクタL4と第1キャパシタC1は相互並列に連結できる。これを通じて、送信誘導コイル128aが電磁気誘導方式により送信共振コイル128bに電力を送信し、送信共振コイル128bが共振方式により電力を送信することができる。
【0030】
または、第1無線送信部121の第1送信方式または第2無線送信部123の第2送信方式が共振方式の場合、第1無線送信部121または第2無線送信部123は図4の(c)に示すように、送信共振コイル128を含み、送信共振コイル128が交流電源129に連結できる。この際、交流電源129は送信共振コイル128に交流電力を印加する。ここで、交流電源129は電源11に接続されるインターフェース部110であるか、または制御部140の電力供給部141でありうる。そして、送信共振コイル128は第5インダクタL5と第2キャパシタC2として示すことができる。ここで、第5インダクタL5と第2キャパシタC2は相互並列に連結できる。これを通じて、交流電源129から交流電力が印加されれば、送信共振コイル128が共振方式により電力を送信することができる。
【0031】
これに対応して、無線電力受信装置200の受信方式が共振方式の場合、無線電力受信装置200は受信共振コイル228を含むことができる。この際、受信共振コイル228は第6インダクタL6と第3キャパシタC3として示すことができる。ここで、第6インダクタL6と第3キャパシタC3は相互並列に連結できる。これを通じて、送信共振コイル128a、128に対向して受信共振コイル228が位置すれば、送信共振コイル128a、128が共振方式により受信共振コイル228に電力を送信することができる。
【0032】
メモリ130は、無線電力送信装置100の全般的な動作のためのプログラムを格納する。この際、メモリ130は第1無線送信部121または第2無線送信部123のうちのいずれか1つを用いて、電力を送信するためのプログラムを格納する。そして、メモリ130はプログラムの遂行中に発生するデータを格納する。
【0033】
制御部140は、無線電力送信装置100の全般的な動作を制御する。この際、制御部140は第1無線送信部121または第2無線送信部123のうちのいずれか1つを用いて電力を送信する。このために、制御部140は第1無線送信部121と第2無線送信部123を選択的に、または順次的に活性化して、無線電力受信装置200の受信方式を確認することができる。そして、制御部140は無線電力受信装置200の受信方式に対応して、第1無線送信部121の第1送信方式または第2無線送信部123の第2送信方式のうちのいずれか1つに電力を送信することができる。
【0034】
具体的に、制御部140は第1無線送信部121を活性化し、第2無線送信部123を不活性化して、無線電力受信装置200の受信方式を確認することができる。そして、無線電力受信装置200の受信方式が第1無線送信部121の第1送信方式と同一であれば、制御部140が第1送信方式により電力を送信することができる。一方、無線電力受信装置200の受信方式が第1無線送信部121の第1送信方式と相異すれば、制御部140が第1無線送信部121を不活性化し、第2無線送信部123を活性化して、無線電力受信装置200の受信方式を確認することができる。また、無線電力受信装置200の受信方式が第2無線送信部123の第2送信方式と同一であれば、制御部140が第2送信方式により電力を送信することができる。
【0035】
そして、制御部140は電力供給部141及び検出部143を含む。電力供給部141は、第1無線送信部121または第2無線送信部123のうちのいずれか1つに電力を出力する。ここで、電力供給部141は予め定まった電流及び電圧で、一定の値の電力を出力する。検出部143は、電力供給部141と無線送信部120との間で電流の変化を検出する。この際、検出部143は電力供給部141の出力端または無線送信部120の入力端で電流の変化を検出する。ここで、検出部143は電流センサ(current sensor)を含む。
【0036】
このような制御部140は、無線電力受信装置200の受信方式を確認する前に、無線電力送信装置100に対応して無線電力受信装置200が存在するか否かを判断することができる。この際、電力供給部141に対応して、各種パラメータ(parameter)が設定されている。ここで、パラメータは第1送信方式及び第2送信方式によって相異する値に設定できる。具体的に、パラメータは電力供給部141が不活性化状態から活性化状態に切り換えるための時間周期、電力供給部141が活性化状態を維持するための時間間隔、電力供給部141から出力される電流と電圧及び電流の変化を検出するためのしきい値を含むことができる。
【0037】
即ち、無線電力受信装置200を充電しない待機モードで、電力供給部141は不活性化状態に待機することができる。そして、電力供給部141は予め設定された時間周期で活性化状態に切り換えられて、予め設定された時間間隔の間、活性化状態を維持することができる。活性化状態で、電力供給部141は予め定まった電流及び電圧で電力を出力することができる。また、予め設定された時間間隔が経過すれば、電力供給部141は不活性化状態に切換できる。これを通じて、検出部143が電流の変化を検出すれば、制御部140は無線電力受信装置200が存在すると決定することができる。ここで、検出部143は電力供給部141と無線送信部120との間で電流を測定してしきい値と比較することによって、電流の変化を検出することができる。
【0038】
図5は、本発明の実施形態に従う無線電力送信方法の進行手続を示す順序図である。そして、図6は本発明の実施形態に従う無線電力送信方法を説明するための例示図である。
【0039】
図5を参照すると、本実施形態で無線電力送信方法の進行手続は、制御部140がステップ311で第1無線送信部121を活性化することから出発する。そして、制御部140は第2無線送信部123を不活性化する。即ち、制御部140は第1無線送信部121と第2無線送信部123とを同時に活性化しない。
【0040】
次に、制御部140はステップ313で無線電力送信装置100に対応して、無線電力受信装置200が存在するか否かを判断する。この際、第1無線送信部121が活性化されても、電力供給部141は不活性化状態に待機することができる。そして、電力供給部141は、図6に示すように、周期的に活性化状態に切り換えられて、第1無線送信部121に電力410を出力することができる。具体的に、電力供給部141は予め設定された時間周期(Ta+Tn)で活性化状態に切り換えられ、予め設定された時間間隔(Ta)の間、活性化状態を維持することができる。活性化状態で、電力供給部141は第1無線送信部121に電力410を出力することができる。ここで、電力供給部141は予め定まった電流及び電圧で、一定の値の電力410を出力することができる。また、予め設定された時間間隔(Ta)が経過すれば、電力供給部141は不活性化状態に切換できる。これを通じて、検出部143が電流供給部141と第1無線送信部121との間で電流の変化を検出することができる。この際、電流の変化が検出されれば、制御部140は無線電力受信装置200が存在すると決定することができる。
【0041】
例えば、第1無線送信部121の第1送信方式が共振方式の場合、電力供給部141は300msを時間周期(Ta+Tn)で活性化状態に切り換えられ、30msの時間間隔(Ta)の間、活性化状態を維持することができる。即ち、電力供給部141は反復的に270msの時間間隔(Tn)の間、不活性化状態を維持した後、30msの時間間隔(Ta)の間、活性化状態を維持することができる。この際、活性化状態で、電力供給部141は15mAの電流と3Vの電圧で電力410を出力することができる。ここで、無線電力受信装置200が存在するか否かを決定するためのしきい値が20mAに予め設定されていることができる。これを通じて、電力供給部141と第1無線送信部121との間で30mAの電流が測定されれば、検出部143は電流の変化と検出することができる。または、電力供給部141と第1無線送信部121との間で19mAの電流が測定されれば、検出部143は電流の変化と検出しないことができる。
【0042】
一方、第1無線送信部121の第1送信方式が電磁気誘導方式の場合、電力供給部141は700msを時間周期(Ta+Tn)で活性化状態に切り換えられて、50msの時間間隔(Ta)の間、活性化状態を維持することができる。即ち、電力供給部141は反復的に650msの時間間隔(Tn)の間、不活性化状態を維持した後、50msの時間間隔(Ta)の間、活性化状態を維持することができる。この際、活性化状態で、電力供給部141は20mAの電流と4Vの電圧で電力410を出力することができる。ここで、無線電力受信装置200が存在するか否かを決定するためのしきい値が50mAに予め設定されていることができる。これを通じて、電力供給部141と第1無線送信部121との間で90mAの電流が測定されれば、検出部143は電流の変化と検出することができる。または、電力供給部141と第1無線送信部121との間で40mAの電流が測定されれば、検出部143は電流の変化と検出しないことができる。
【0043】
次に、ステップ313で無線電力受信装置200が存在すると判断されれば、制御部140はステップ315で無線電力受信装置200の受信方式を確認する。この際、制御部140は無線電力受信装置200の識別情報を要請することができる。ここで、制御部140は第1無線送信部121を通じて無線電力受信装置200の識別情報を要請することができる。この後、制御部140はステップ317で無線電力受信装置200の受信方式が第1無線送信部121の第1送信方式と同一であるか否かを判断する。この際、無線電力受信装置200から識別情報が受信されれば、制御部140は無線電力受信装置200の受信方式が第1無線送信部121の第1送信方式と同一であると決定することができる。または、無線電力受信装置200から識別情報が受信されれば、制御部140は無線電力受信装置200の識別情報を分析して、無線電力受信装置200の受信方式が第1無線送信部121の第1送信方式と同一であるか否かを判断することができる。
【0044】
次に、ステップ317で無線電力受信装置200の受信方式が第1無線送信部121の第1送信方式と同一であると判断されれば、制御部140はステップ318で第1無線送信部121の第1送信方式により電力を送信する。即ち、制御部140は第1無線送信部121を通じて電力を送信する。この際、電力供給部141は、図6に示すように、電力420を出力することができる。ここで、制御部140は予め設定された期間の間、または予め定まった量だけ電力を送信することができる。この後、制御部140はステップ311に戻ることができる。
【0045】
一方、ステップ317で無線電力受信装置200の受信方式が第1無線送信部121の第1送信方式と相異すると判断されれば、制御部140はステップ319で第1無線送信部121を不活性化する。そして、制御部140は第2無線送信部123を活性化する。即ち、制御部140は第1無線送信部121と第2無線送信部123とを同時に活性化しない。
【0046】
次に、制御部140はステップ321で無線電力受信装置200の受信方式を確認する。この際、制御部140は無線電力受信装置200の識別情報を要請することができる。ここで、制御部140は第2無線送信部123を通じて無線電力受信装置200の識別情報を要請することができる。この後、制御部140はステップ323で無線電力受信装置200の受信方式が第2無線送信部123の第2送信方式と同一であるか否かを判断する。この際、無線電力受信装置200から識別情報が受信されれば、制御部140は無線電力受信装置200の受信方式が第2無線送信部123の第2送信方式と同一であると決定することができる。または、無線電力受信装置200から識別情報が受信されれば、制御部140は無線電力受信装置200の識別情報を分析して、無線電力受信装置200の受信方式が第2無線送信部123の第1送信方式と同一であるか否かを判断することができる。
【0047】
次に、ステップ323で無線電力受信装置200の受信方式が第2無線送信部123の第2送信方式と同一であると判断されれば、制御部140はステップ324で第2無線送信部123の第2送信方式により電力を送信する。即ち、制御部140は第2無線送信部123を通じて電力を送信する。この際、電力供給部141は、図6に示すように、電力420を出力することができる。ここで、制御部140は予め設定された期間の間、または予め定まった量だけ電力を送信することができる。この後、制御部140はステップ311に戻ることができる。
【0048】
一方、ステップ323で無線電力受信装置200の受信方式が第2無線送信部123の第2送信方式と相異すると判断されれば、制御部140はステップ311に戻ることができる。
【0049】
本発明によれば、無線電力送信装置100が多数個の送信方式により電力を送信できるので、多様な受信方式を有する無線電力受信装置200を充電することができる。この際、第1無線送信部121と第2無線送信部123とが同時に活性化されることによって、第1無線送信部121と第2無線送信部123との間で干渉が発生することがある。これによって、本発明の無線電力送信装置100は第1無線送信部121と第2無線送信部123を選択的に、または順次的に活性化することによって、第1無線送信部121と第2無線送信部123との間で干渉が発生することを防止することができる。これによって、本発明の無線電力送信装置100はより効率的に電力を送信することができる。即ち、本発明の無線電力送信装置100はより効率的に無線電力受信装置200を充電することができる。
【0050】
一方、本明細書と図面に開示された本発明の実施形態は本発明の技術内容を容易に説明し、本発明の理解を助けるために特定例を提示したものであり、本発明の範囲を限定しようとするものではない。即ち、本発明の技術的思想に基づいた他の変形例が実施可能であるということは、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に自明である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6