特許第6025915号(P6025915)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6025915
(24)【登録日】2016年10月21日
(45)【発行日】2016年11月16日
(54)【発明の名称】蓄電デバイス
(51)【国際特許分類】
   H01G 11/26 20130101AFI20161107BHJP
   H01M 4/13 20100101ALI20161107BHJP
   H01M 10/052 20100101ALI20161107BHJP
   H01G 11/52 20130101ALI20161107BHJP
【FI】
   H01G11/26
   H01M4/13
   H01M10/052
   H01G11/52
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-107376(P2015-107376)
(22)【出願日】2015年5月27日
(62)【分割の表示】特願2014-133597(P2014-133597)の分割
【原出願日】2010年3月1日
(65)【公開番号】特開2015-188101(P2015-188101A)
(43)【公開日】2015年10月29日
【審査請求日】2015年6月9日
(31)【優先権主張番号】特願2009-54519(P2009-54519)
(32)【優先日】2009年3月9日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 舜平
(72)【発明者】
【氏名】泉 小波
【審査官】 田中 晃洋
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−050192(JP,A)
【文献】 特開2005−149891(JP,A)
【文献】 特開平07−074057(JP,A)
【文献】 特表2005−525674(JP,A)
【文献】 特開2005−129566(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 11/26
H01G 11/52
H01M 4/13
H01M 10/052
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極集電体を有し、
前記正極集電体上に正極活物質層を有し、
前記正極活物質層は、剣山状の複数の突起を有し、
前記複数の突起の先端のそれぞれに、絶縁体を有し、
前記絶縁体に接してセパレータを有することを特徴とする蓄電デバイス。
【請求項2】
負極集電体を有し、
前記負極集電体上に負極活物質層を有し、
前記負極活物質層は、剣山状の複数の突起を有し、
前記複数の突起の先端のそれぞれに、絶縁体を有し、
前記絶縁体に接してセパレータを有することを特徴とする蓄電デバイス。
【請求項3】
請求項1又は請求項2において、
前記絶縁体の幅は、前記突起の先端の幅よりも広いことを特徴とする蓄電デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される発明は、蓄電デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電池材料に炭素やリチウム金属酸化物を用い、キャリアイオンであるリチウムイ
オンが正極と負極の間を移動することによって充放電を行う方式の蓄電デバイスである、
リチウムイオン二次電池、及び、電気化学キャパシタといった蓄電デバイスの開発が盛ん
に進められている(特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−294314号公報
【特許文献2】特開2002−289174号公報
【特許文献3】特開2007−299580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
容量の大きい蓄電デバイスを得るためには、正極及び負極の表面積を大きくする必要が
ある。正極及び負極の表面積を大きくするには、正極及び負極のそれぞれの表面に凹凸を
設ければよい。
【0005】
凹凸が設けられた正極及び負極によってセパレータを挟み、正極及び負極の間に電解質
を設けることにより、大容量の蓄電デバイスを得ることができる。
【0006】
しかしながら、充電で正極あるいは負極が膨張する恐れがあり、その圧力でセパレータ
が破断し、短絡不良が発生する恐れがある。
【0007】
また薄型及び小型の蓄電デバイスを得る上で、正極と負極の間のセパレータに圧力がか
かると、セパレータが簡単に破壊されてしまう恐れもある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
正極活物質及び負極活物質それぞれの表面に複数の突起を設け、それぞれの突起の先端
上に、セパレータにかかる圧力を緩和する絶縁体を配置する。
【0009】
本発明の一様態は、正極集電体と、前記正極集電体上に設けられ、複数の第1の突起を
有する正極活物質と、前記複数の第1の突起のそれぞれの先端上に設けられた第1の絶縁
体とを有する正極と、負極集電体と、前記負極集電体の表面に設けられ、複数の第2の突
起を有する負極活物質と、前記複数の第2の突起のそれぞれの先端上に設けられた第2の
絶縁体とを有する負極と、前記正極と負極との間に設けられたセパレータと、前記正極と
負極の間の空間に設けられ、キャリアイオンを含む電解質とを有し、前記第1の突起及び
第2の突起のそれぞれは、幅に対する高さの比が3以上1000以下(幅:高さが1:3
以上1:1000以下)であることを特徴とする蓄電デバイスに関する。
【0010】
すなわち、前記第1の突起及び第2の突起のそれぞれは、幅:高さが、3:1以上10
00:1以下である。
【0011】
前記第1の絶縁体及び第2の絶縁体のそれぞれは、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポ
リイミドアミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、レジスト、酸化珪素膜、窒素を含
む酸化珪素膜、酸素を含む窒化珪素膜、窒化珪素膜のいずれか1つ、あるいは、2つ以上
の積層である。
【0012】
前記キャリアイオンは、アルカリ金属イオン、あるいはアルカリ土類金属イオンであり
、前記アルカリ金属イオンは、リチウム(Li)イオン、または、ナトリウム(Na)イ
オンであり、前記アルカリ金属イオンは、マグネシウム(Mg)イオン、または、カルシ
ウム(Ca)イオンである。
【発明の効果】
【0013】
正極活物質及び負極活物質それぞれの表面に複数の突起を設けるため、表面積が大きく
なり、大容量で薄くて小型な蓄電デバイスを得ることができる。
【0014】
さらに複数の突起それぞれの上に絶縁体を設けるので、正極と負極の間に圧力をかけて
も絶縁体が圧力を吸収あるいは分散し、セパレータを破壊することがない。よって信頼性
が高い蓄電デバイスを得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】蓄電デバイスの作製工程を示す断面図。
図2】蓄電デバイスの作製工程を示す断面図。
図3】蓄電デバイスの作製工程を示す断面図。
図4】蓄電デバイスを示す斜視図と断面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本明細書に開示された発明の実施の態様について、図面を参照して説明する。但
し、本明細書に開示された発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本明細
書に開示された発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に
変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に
限定して解釈されるものではない。なお、以下に示す図面において、同一部分または同様
な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0017】
[実施の形態1]
本実施の形態を、図1図2(A)〜図2(D)、図3(A)〜図3(D)、図4(A
)〜図4(B)を用いて説明する。
【0018】
まず板状の正極集電体111を用意する(図2(A)参照)。正極集電体111は、ア
ルミニウム(Al)、チタン(Ti)、等の単体あるいは化合物を用いればよい。
【0019】
次いで、正極集電体111上に、正極活物質112の材料となる板状正極活物質材料1
01を形成する(図2(B)参照)。
【0020】
板状正極活物質材料101は、層状構造をとる金属化合物(酸化物、硫化物、窒化物)
を用いることが可能である。また正極活物質112としてキャパシタであれば活性炭を用
いることができる。また正極活物質112として、キャリアイオンとしてリチウムイオン
を用いるリチウムイオン二次電池であればLiCoO、LiNiO等の化学式Li
(ただし、MはCo、Ni、Mn、V、Fe、またはTiを示し、xは0.2以
上2.5以下、yは0.8以上1.25以下の範囲である)で示されるリチウム含有複合
酸化物を用いればよい。ただし、リチウムイオン二次電池の場合、正極活物質112とし
て上記の化学式LixMyO2で示されるリチウム含有複合酸化物を用いる場合、Mは1
つの元素でなく、2つ以上の元素を含んでいても良い。すなわち、リチウムイオン二次電
池の場合、正極活物質112として、多元系のリチウム含有複合酸化物を用いてもよい。
【0021】
板状正極活物質材料101上に、エッチング工程におけるマスクとなる絶縁体113を
複数形成する(図2(C)参照)。
【0022】
絶縁体113は、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂、フェノール
樹脂、エポキシ樹脂、レジスト等の有機樹脂が挙げられる。絶縁体113は、このような
有機樹脂を、印刷法やスピンコート法等で形成すればよい。例えば、未感光の感光性アク
リルを板状正極活物質材料101の表面に印刷法で形成し、絶縁体113を形成する領域
に光を当てることにより、絶縁体113を形成すればよい。
【0023】
また絶縁体113として、酸化珪素膜、窒素を含む酸化珪素膜、酸素を含む窒化珪素膜
、窒化珪素膜等の無機絶縁物を用いてもよい。
【0024】
さらに絶縁体113は、上述の有機樹脂あるいは無機絶縁物の単層でもよいし、2つ以
上の有機樹脂の積層あるいは2つ以上の無機絶縁物の積層、さらにあるいは、2つ以上の
有機樹脂と無機絶縁物を積層したものを用いてもよい。
【0025】
次いで、絶縁体113をマスクとして、板状正極活物質材料101をドライエッチング
法で異方性エッチングを行う。これにより、幅aに対する高さbの比が3以上1000以
下、好ましくは、10以上1000以下となる突起115を複数有する正極活物質112
を形成する。すなわち、幅a:高さbが、1:3以上1:1000以下、好ましくは1:
10以上1:1000以下であればよい。例えば、幅aが1μm〜10μm、高さbが3
μm〜1000μm、または、幅aが1μm〜10μm、高さbが10μm〜100μm
、さらに例えば幅aが1μm、高さbが10μmとなる突起115を複数有する正極活物
質112を形成する(図2(D)参照)。図2(D)は断面図のため、正極活物質112
は櫛状に示されている。しかし突起115が奥方向にも連なって形成されるので、正極活
物質112は剣山のような形状を有する。
【0026】
板状正極活物質材料101の材料のうち、ドライエッチングが難しい材料は、例えば、
機械加工、スクリーン印刷、電解メッキ、ホットエンボス加工等の別の方法で、突起11
5を形成してもよい。さらにドライエッチングが可能な板状正極活物質材料101であっ
ても、これらの方法を用いて突起115を形成してもよい。以上のようにして正極117
が形成される。
【0027】
また一方、板状の負極集電体121を用意する(図3(A)参照)。負極集電体121
は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)等の単体あ
るいは化合物を用いればよい。
【0028】
次いで、負極集電体121上に、負極活物質122の材料となる板状負極活物質材料1
05を形成する(図3(B)参照)。
【0029】
板状負極活物質材料105は、リチウムイオンを吸蔵、放出可能な炭素材、シリコン材
料、シリコン合金材料等のリチウムイオン保持体を負極活物質として用いる。このような
炭素材として、粉末状または繊維状の黒鉛等の炭素材を用いることが可能である。またこ
のようなシリコン材として、微結晶シリコン(マイクロクリスタルシリコン)を成膜し、
微結晶シリコン中に存在する非結晶シリコンをエッチングにより除去したものを用いても
よい。微結晶シリコン中に存在する非結晶シリコンを除去すると、残った微結晶シリコン
の表面積が大きくなる。また、例えばキャリアイオンとしてリチウムイオンを用いるリチ
ウムイオンキャパシタにおいては、上述のリチウムイオン保持体に金属リチウムを含浸さ
せたものを用いればよい。すなわち、上述の炭素材、シリコン材、シリコン合金材等に金
属リチウムを含浸させたものを負極活物質122として用いればよい。
【0030】
次いで、板状負極活物質材料105上に、エッチングマスクとなる絶縁体123を複数
形成する(図3(C)参照)。絶縁体123は、絶縁体113と同様の材料及び同様の作
製方法で形成すればよい。
【0031】
次いで、絶縁体123をマスクとして、ドライエッチングが可能な板状負極活物質材料
105をドライエッチング法で異方性エッチングを行う。これにより、幅cに対する高さ
dの比が3以上1000以下、好ましくは、10以上1000以下となる突起125を複
数有する負極活物質122を形成する。すなわち、幅c:高さdが、1:3以上1:10
00以下、好ましくは1:10以上1:1000以下であればよい。例えば、幅cが1μ
m〜10μm、高さdが3μm〜1000μm、または、幅cが1μm〜10μm、高さ
dが10μm〜100μm、さらに例えば幅cが1μm、高さdが10μmとなる突起1
25を複数有する負極活物質122を形成する(図3(D)参照)。図3(D)は断面図
のため、負極活物質122は櫛状に示されている。しかし突起125が奥方向にも連なっ
て形成されるので、負極活物質122は剣山のような形状を有する。
【0032】
板状負極活物質材料105の材料のうち、ドライエッチングが難しい材料は、例えば、
機械加工、スクリーン印刷、電解メッキ、ホットエンボス加工等の別の方法で、突起12
5を形成してもよい。さらにドライエッチングが可能な板状負極活物質材料105であっ
ても、これらの方法を用いて突起125を形成してもよい。以上のようにして、負極12
7が形成される。
【0033】
次いで、正極117と負極127を対向させ、正極117と負極127の間にセパレー
タ131を配置する。
【0034】
セパレータ131は、紙、不織布、ガラス繊維、あるいは、ナイロン(ポリアミド)、
ビニロン(ビナロンともいう)(ポリビニルアルコール系繊維)、ポリエステル、アクリ
ル、ポリオレフィン、ポリウレタンといった合成繊維等を用いればよい。ただし後述する
電解質132に溶解しない材料を選ぶ必要がある。
【0035】
より具体的に、セパレータ131の材料として、例えば、フッ素系ポリマ、ポリエチレ
ンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル、ポリエチレン、ポリプロピレン
等のポリオレフィン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリメチルメタクリ
レート、ポリメチルアクリレート、ポリビニルアルコール、ポリメタクリロニトリル、ポ
リビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリブタジエン、ポ
リスチレン、ポリイソプレン、ポリウレタン系高分子及びこれらの誘導体、セルロース、
紙、不織布から選ばれる1種を単独でまたは2種以上を組み合せて用いることができる。
【0036】
セパレータ131は、正極活物質112の突起115と負極活物質122の突起125
に挟まれるため、圧力がかかって破れる恐れがある。しかしながら、突起115上に絶縁
体113及び突起125上に絶縁体123が配置されているため、絶縁体113及び絶縁
体123が圧力を吸収あるいは抑制し、セパレータ131が破けるのを防ぐことができる
。これにより正極117と負極127が接触しショートするのを防ぐことができる。
【0037】
電解質132を正極117及び負極127の間の空間に配置する。以上により蓄電デバ
イス135を作製する。(図1参照)。
【0038】
電解質132はキャリアイオンとして、アルカリ金属イオン、例えばリチウムイオンを
含み、リチウムイオンが電気伝導を担っている。電解質132は、溶媒と、その溶媒に溶
解するリチウム塩とから構成されている。リチウム塩として、例えば、LiPF(六フ
ッ化リン酸リチウム)、LiClO、LiBF、LiAlCl、LiSbF、L
iSCN、LiCl、LiCFSO、LiCFCO、Li(CFSO
LiAsF、LiN(CFSO、LiB10Cl10、LiN(CSO
)、LiPF(CF、およびLiPF(C等を挙げることができ
、これらを使用する電解質132に単独または二種以上を組み合わせて使用することがで
きる。
【0039】
なお、本明細書ではキャリアイオンとして、アルカリ金属イオン、例えばリチウム(L
i)イオンを用いて説明しているが、リチウムイオン以外に、ナトリウム(Na)イオン
のようなアルカリ金属イオンを用いてもよい。さらに、マグネシウム(Mg)イオン、カ
ルシウム(Ca)イオンといったアルカリ土類金属イオンを用いてもよい。
【0040】
このようなキャリアイオンを用いて負極活物質122にキャリアイオンと同種の金属を
含浸させたキャパシタを作製する場合は、上述のキャリアイオンを吸蔵、放出可能な炭素
材、シリコン材、シリコン合金材等に、当該金属を含浸させればよい。
【0041】
また電解質132中の溶媒として、例えば、エチレンカーボネート(以下、ECと略す
)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、およびビニレン
カーボネート(VC)などの環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、ジ
エチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(以下、EMCと略す)、メ
チルプロピルカーボネート(MPC)、メチルイソブチルカーボネート(MIPC)、お
よびジプロピルカーボネート(DPC)などの非環状カーボネート類、ギ酸メチル、酢酸
メチル、プロピオン酸メチル、およびプロピオン酸エチルなどの脂肪族カルボン酸エステ
ル類、γ−ブチロラクトン等のγ−ラクトン類、1,2−ジメトキシエタン(DME)、
1,2−ジエトキシエタン(DEE)、およびエトキシメトキシエタン(EME)等の非
環状エーテル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル
類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン等やリン酸トリメチル、リン酸トリエ
チル、およびリン酸トリオクチルなどのアルキルリン酸エステルやそのフッ化物を挙げる
ことができ、これらの一種または二種以上を混合して使用する。
【0042】
以上のようにして作製した蓄電デバイス135の表面に、必要に応じて基体137を貼
り合わせて使用してもよい(図4(B)参照)。基体137は、封止層として機能するも
のを選んでもよいし、また保護材として機能するものを選んでもよい。またさらに、封止
層及び保護材の両方として機能するものを選んでもよいし、封止層あるいは保護材として
それぞれ機能するものを積層してもよい。
【0043】
蓄電デバイス135は、必要に応じて長い板状のまま用いてもよいし、長い板状のもの
を丸めて円筒型蓄電デバイス138としてもよい(図4(A)参照)。なお図4(A)中
のA−A’の断面図が図4(B)である。
【符号の説明】
【0044】
101 板状正極活物質材料
111 正極集電体
112 正極活物質
113 絶縁体
115 突起
117 正極
105 板状負極活物質材料
121 負極集電体
122 負極活物質
123 絶縁体
125 突起
127 負極
131 セパレータ
132 電解質
135 蓄電デバイス
137 基体
138 円筒型蓄電デバイス
図1
図2
図3
図4