特許第6025949号(P6025949)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6025949
(24)【登録日】2016年10月21日
(45)【発行日】2016年11月16日
(54)【発明の名称】下着
(51)【国際特許分類】
   A41B 9/04 20060101AFI20161107BHJP
   A41B 9/02 20060101ALI20161107BHJP
   A41C 1/00 20060101ALI20161107BHJP
【FI】
   A41B9/04 E
   A41B9/02 M
   A41C1/00 Z
【請求項の数】6
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-196550(P2015-196550)
(22)【出願日】2015年10月2日
【審査請求日】2015年10月2日
(31)【優先権主張番号】特願2015-83191(P2015-83191)
(32)【優先日】2015年4月15日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000138554
【氏名又は名称】株式会社ユタックス
(74)【代理人】
【識別番号】100123021
【弁理士】
【氏名又は名称】渥美 元幸
(72)【発明者】
【氏名】宇高 章平
【審査官】 ▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】 実用新案登録第3136098(JP,Y2)
【文献】 実用新案登録第3003595(JP,Y2)
【文献】 特開昭58−004802(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41B 9/02− 9/04
A41C 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前身頃と後身頃とクロッチとからなる本体生地がヘム処理や、縁かがりをしない一枚の身生地で構成され、ウエスト側の履き口部や足繰り側の足口部に伸縮性を付与するゴムを有しない下着であって、
腰部側面後方で前身頃と後身頃の両側縁同士が接合され、
本体生地を展開した状態において、
前身頃の両側縁長さの中点P1,P2から中心線Cに達するまでのそれぞれの線長さL1とL2が、後身頃の両側縁長さの中点P3およびP4を結ぶ線長さL3と略同じ長さであり、
前身頃の両側縁と線長さL1およびL2がそれぞれ成す角度θ2が、中心線Cと線長さL1およびL2とがそれぞれ成す角度θ1と同じであり
前身頃上縁における中心線C上の点である前身頃上端中央点から後身頃上縁における中心線C上の点である後身頃上端中央点に達する中心線C上において、前身頃に当て布が接合又はモールド加工が施されている
ことを特徴とする下着。
【請求項2】
本体生地を展開した状態において、
前身頃上縁における中心線C上の点である前身頃上端中央点から後身頃上縁における中心線C上の点である後身頃上端中央点に達する中心線C上において、クロッチにマチ生地が接合されている
ことを特徴とする請求項1に記載の下着。
【請求項3】
腰部側面後方における前身頃と後身頃の両側縁同士の接合部は、
履き口部における接合幅が残りの接合部における接合幅よりも広げられている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の下着。
【請求項4】
腰部側面後方における前身頃と後身頃の両側縁同士の接合部は、
足口部における接合幅が残りの接合部における接合幅よりも広げられており、
前記当て布が、ウエスト側に向けて幅が広くなる形状を有している
ことを特徴とする請求項1または2に記載の下着。
【請求項5】
腰部側面後方における前身頃と後身頃の両側縁同士の接合部は、
履き口部および足口部における接合幅が履き口部と足口部との間の接合部における接合幅よりも広げられている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の下着。
【請求項6】
ヘム処理や縁かがりをしない一枚の身生地を裁断して前身頃と後身頃とクロッチとからなる本体生地を得る裁断工程と、
本体生地に接着剤を塗布し、本体生地の中心線C上において左右対称となるよう、前身頃に当て布を接着する接着工程と、
前記接着工程に替えて、または、前記接着工程の後に、前身頃にモールド加工を施してモールド加工部を形成するモールド工程と、
本体生地を組み立て、前身頃の両側縁と後身頃の両側縁とを腰部側面後方で接合する接合工程とを含み、
前記裁断工程において、本体生地を展開した状態で前身頃の両側縁長さの中点P1,P2から中心線Cに達するまでの各線の長さL1,L2が、後身頃の両側縁長さの中点P3およびP4を結ぶ線長さL3と略同じ長さとなり、前身頃の両側縁と線長さL1およびL2がそれぞれ成す角度θ2が、中心線Cと線長さL1およびL2とがそれぞれ成す角度θ1と同じとなるように本体生地を裁断する
ことを特徴とする下着の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショーツ、ブリーフ、ガードルなどの下着に関するものであり、特に縁始末不要の切りっぱなしのフリーカット生地からなり、着用時の下着の位置ずれを防止するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ショーツなどの下着は、ウエスト側の履き口部や足繰り側の足口部の端縁を折り返して筒状部を形成しゴム紐を筒状部に挿通したり、あるいはゴムテープを縫着したりして、伸縮性を付与することにより着用中の位置ずれを防止している。
【0003】
このように端縁を折り返した二重の縫着やゴムテープによる縫着は縫製の手間がかかると共に、その部分が凸部になって肌に喰い込んで圧迫することから、最近では褌やゴムを使用しない縁部が裁断されたままで切りっぱなしのフリーカット生地の下着が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
しかし、胴回りや脚回りが縁始末不要の切りっぱなしのフリーカット生地のショーツは、生地自身の持つ収縮力により着用を可能にしているが、ゴムに比べて締め付け力が極端に弱く、身体を動かすとショーツの位置がずれてしまい着用時に不快感を生じさせていた。
【0005】
そこで、上記のような問題点のうち、下着がずり下がるという問題を解決するものとして、図22に示すように、胴回りや脚回りが縁始末不要の切りっぱなしで、ショーツの胴回りの上端縁の左右外端点をX1,X2とし、最大幅部となる左右の脚回り端縁の外端点をX3,X4とし、X1とX3、X2とX4をそれぞれ結ぶ脇線ラインを互いに近接する傾斜線とし、傾斜線は外端点をX3とX4とを結ぶ水平線Sに対して65度〜80度の傾斜角度とし、かつ上端縁の前中心点X5から股部の最下端までの寸法Y1に対して、前中心点から水平線Sまでの寸法Y2はY2/Y1が0.7〜0.9として、ショーツの上部を極端に長くし、かつ胴回り部をヒップ部に対して極端に狭めることにより、ショーツのずり下がりを防止することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
この他、腰部側面後方で前身頃と後身頃の両側縁同士を連結したショーツ(特許文献3)や、前身頃に当て布を接着により取り付けた男性用下着(特許文献4)など種々の提案がなされている(その他として特許文献5および6。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】登録実用新案第3136098号公報
【特許文献2】特開2012−193487号公報
【特許文献3】登録実用新案第3003595号公報
【特許文献4】特開2014−084539号公報
【特許文献5】特開2005−320642号公報
【特許文献6】特開2008−150749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1および2の下着は、着用時に前身頃と後身頃の接合部が前面と側面中央から前方に位置しているため、脚を組むなどの身体の動きの影響を受けて左右への位置ずれが生じやすい。そのため、脚の動きの影響が少ない足繰り部の大きなショーツでないと、着用が安定しないという問題がある。
【0009】
また、特許文献3のように前身頃と後身頃の接合部を腰部側面後方としたり、特許文献4のように前身頃に当て布を配したりしても、着用時のずり上がりやずり下がりを防ぐには不十分である。特に特許文献3では接合部を腰部側面後方に配しているだけで位置ずれに関してはウエスト部にゴム帯を配置しているだけであるから、伸びにくいパイル生地部は、立つ、座るといった動作に対して追随せず後身頃がずり下がってしまうことになる。
【0010】
そこで、本発明は、上記のような問題点に鑑み開発されたもので、立つ、座る、脚を組むといった動作を繰り返しても着用位置がずれることのない着用感に優れた下着を提供することを目的とし、足繰り部の大きなショーツ以外のガードルや男性用下着としても適用可能な下着を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決し、その目的を達成するために、本発明に係る下着は、前身頃と後身頃とクロッチとからなる本体生地がヘム処理や、縁かがりをしない一枚の身生地で構成され、ウエスト側の履き口部や足繰り側の足口部に伸縮性を付与するゴムを有しない下着であって、腰部側面後方で前身頃と後身頃の両側縁同士が接合され、本体生地を展開した状態において、前身頃の両側縁長さの中点P1,P2から中心線Cに達するまでのそれぞれの線長さL1とL2と、後身頃の両側縁長さの中点P3およびP4を結ぶ線長さL3とが略同じ長さとされ、前身頃上縁における中心線C上の点である前身頃上端中央点から後身頃上縁における中心線C上の点である後身頃上端中央点に達する中心線C上において、前身頃に当て布が接合もしくはモールド加工が施されている、または/および、クロッチにマチ生地が接合されていることを特徴とする。
【0012】
これにより、動作を繰り返しても着用位置がずれることのない着用感に優れた下着が実現される。すなわち、本体生地を展開した状態で前身頃の両側縁長さの中点から中心線Cに達するまでの各線長さと、後身頃の両側縁長さの中点同士を結ぶ線長さとを略同じ長さとすることで、ずり上がりやずり下がりが発生しにくい着用感に優れたパターンを得ることができる。また、身生地の接合部を腰部側面後方部に配することで、身体の伸縮の激しい部分をさけ、接合部の身体への密着性を上げている。さらに、身生地に貼り付けた当て布、クロッチに取り付けられたマチ生地の前方縁、又は、モールド加工により伸びが止められたモールド加工部と、腰部側面後方部に配された両接合部とにより形成される二等辺三角形により、力のつり合いを保ち左右方向の移動を防止するので、立つ、座る、脚を組むといった動作を重ねても着用位置がずれ動くことがない。身生地の接合部は他の部分と比べると伸縮性が劣り、肌の動きに追随しづらく、可動部に用いると接合部と肌の間に浮きが発生し、位置ずれが生じることから、最も動きの少ない腰部側面後方に配置することで、動きの影響を受けにくくすると共に、接合部の剛性により臀部の長さ方向の身生地の縮みを抑える役目も担っている。また、ゴムをウエスト側の履き口部や足繰り側の開口部(裾口部,足口部)に使用しないため、開口部に近づくほど、締め付け力が弱くなる。最も生地が伸ばされ、力のかかるヒップライン(臀部後突点における水平面と体表面との交線)が開口部近くに位置すると、丈方向中央部分の強い締め付け力に負け、開口部が中央部分に引っ張られ、開口部がずり下がったり、ずり上がったりしてしまう。そこで、ヒップラインが、前身頃と後身頃との接合部を丈方向に三分割したときの中央部分1/3の範囲にくるように設計することで、力のかかるヒップラインが開口部近傍にこないようにしているため、開口部が引っ張られることがなく、上下方向へずれようとする力が弱くなり、着用感に優れた下着が実現される。また、当て布を腹部に貼り付けることにより、腹部の生地が浮かないよう身生地に剛性を付与するので、前身頃での力の支持点を形成する。当て布を付けない場合は、マチ生地を取り付けることにより、マチ生地の前身頃側縁が、前身頃部の支持点となる。このマチ生地も着用感を向上させるには、接着により取り付けるのが好ましいが、縫製でも構わない。これらの支持点と後身頃の支持点となる前身頃と後身頃との接合部両側とにより形成される、二等辺三角形の位置関係により、大腿部の動きで接合部が引っ張られるのを防ぐとともに、下着全体が左右方向へずれ動くことを効果的に防止することが可能となる。
【0013】
ここで、本体生地を展開した状態において、前身頃の両側縁の上端同士を結ぶ線と中心線Cとの交点P7から前身頃上端中央点までの距離が、前身頃上端中央点から後身頃上端中央点までの距離の10%から15%になるよう前身頃上端中央点が前身頃両縁部の上端より下方に位置しているのが好ましい。
【0014】
これによって、人によって異なる体型、特に腹部の膨らみ具合による影響を避けて、着用時の位置ずれを防止して着用感に優れた下着が実現される。
【0015】
ここで、腰部側面後方における前身頃と後身頃の両側縁同士の接合部は、履き口部における接合幅が残りの接合部における接合幅よりも広げられているとしてもよく、足口部における接合幅が残りの接合部における接合幅よりも広げられており、前記当て布が、ウエスト側に向けて幅が広くなる形状を有しているとしてもよい。さらには、履き口部および足口部における接合幅が履き口部と足口部との間の接合部における接合幅よりも広げられているとしてもよい。
【0016】
これによって、ずり上がりやずり下がりを防ぎながらウエスト側の履き口部だけ締め付けを強くしたり、足口部だけ締め付けを強くしたり、履き口部と足口部の締め付けを強くしたりすることができる。
【0017】
また本発明は、下着の製造方法として実現することも可能である。すなわち、ヘム処理や縁かがりをしない一枚の身生地を裁断して前身頃と後身頃とクロッチとからなる本体生地を得る裁断工程と、本体生地に接着剤を塗布し、本体生地の中心線C上において左右対称となるよう、前身頃に当て布を接着する、または/および、クロッチにマチ生地を接着する接着工程と、前記接着工程に替えて、または、前記接着工程の後に、前身頃にモールド加工を施してモールド加工部を形成するモールド工程と、本体生地を組み立て、前身頃の両側縁と後身頃の両側縁とを腰部側面後方で接合する接合工程とを含み、前記裁断工程において、本体生地を展開した状態で前身頃の両側縁長さの中点P1,P2から中心線Cに達するまでの各線の長さL1,L2と、後身頃の両側縁長さの中点P3およびP4を結ぶ線長さL3とを略同じ長さとするように本体生地を裁断するとして構成することもできる。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、本発明に係る下着は、本体生地を展開した状態で前身頃の両側縁長さの中点から中心線Cに達するまでの各線の長さと、後身頃の両側縁長さの中点を結ぶ線長さとを略同じ長さとすることで、着用時にずり上がりやずり下がりが発生しにくい着用バランスに優れたものとなる。また、身生地の接合部を最も動きの少ない腰部側面後方に配置しているので、身体の動きの影響を受けにくくすることができるとともに、接合部の剛性により臀部の長さ方向の縮みを抑えることができる。また、身生地の腹部に当て布を貼り付けた場合、身生地の腹部に剛性が生じ、接合部と異なり当て布の上下に身生地のみの部分を残すことにより、身体の動きで発生する身生地の浮き上がりを抑えながら、肌に密着し、下着全体が上下へずれるのを防ぎ、さらに、前身頃の中心に位置する当て布もしくはモールド加工部またはマチ生地の前身頃縁と、後身頃との2つの接合部とによって着用時に形成される二等辺三角形の位置関係により、下着の位置が安定的に定まり、下着全体が左右方向にも動きにくくなる。また、ヒップラインを、前身頃と後身頃の接着部丈方向の中央部分1/3の範囲に位置するよう設計し、ヒップを覆いながら前身頃の上縁を腹部から外すように設計することで、さらに着用時の安定性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1実施例の拡大展開図である。
図2】本発明の第1実施例の正面図である。
図3】本発明の第1実施例の背面図である。
図4】本発明の第1実施例の着用状態を示す側面図である。
図5図4のA−A線断面図およびB−B線断面図である。
図6】ドット接着の樹脂面積率を説明するための図である。
図7】本発明の第2実施例の展開図と正面図である。
図8】本発明の第3実施例の展開図と正面図である。
図9】本発明の第4実施例の正面図である。
図10】本発明の第5実施例の展開図と正面図である。
図11】本発明の第6実施例の展開図と正面図である。
図12】本発明の第7実施例の展開図と正面図である。
図13】本発明の第8実施例の展開図と正面図である。
図14】本発明の第9実施例の正面図と内面図である。
図15】本発明の第10実施例の正面図と内面図である。
図16】本発明の第11実施例の展開図である。
図17】本発明の第12実施例の背面図である。
図18】本発明の第12実施例の別例を示す背面図である。
図19】本発明の第12実施例の別例を示す背面図である。
図20】本発明の第12実施例の別例を示す背面図である。
図21】本発明の第12実施例の別例を示す背面図である。
図22】従来例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
【0021】
まずは図1図6に基づいて説明する。下着本体1は、前身頃2と後身頃3を連設するクロッチ4とが一枚の身生地からなり、裁断してもほつれが生じない切りっぱなしで縁始末不要のフリーカット生地で形成されている。フリーカット生地は、弾性糸が溶着されたツーウェイ生地を用いるのが好ましい。なお、ツーウェイ生地は、経編または緯編のどちらで構成されていてもよいが、経方向および緯方向にそれぞれ80%以上伸長力を有するものを指す。
【0022】
図1に示す本実施形態の下着本体1は、前身頃2の前身頃上端中央部7から後身頃3の後身頃上端中央部8に達する中心線をCとし、前身頃両側縁2a,2aの長さの中点をそれぞれP1,P2とし、中心線Cまで伸ばしたそれぞれの線長さL1,L2と、後身頃両側縁3a,3aの長さの中点をそれぞれP3,P4として両点を結ぶ線長さをL3とした時、L1≒L2≒L3となる、すなわち、各々の線長さが略同じ長さとなるように構成されている。前身頃両側縁2aの長さの中点P1は、下着本体1を組み立てた際に後身頃両側縁3aの長さの中点P3と一致し、中点P2はP4と一致する。また、中心線C上の交点P5は、中心線Cと線長さL1,L2が交わる角度θ1と、前身頃両側縁2aと線長さL1,L2が交わる角度θ2とが同じになるように定められる。このように、本体生地を展開した状態で前身頃2の両側縁2a長さの中点から中心線Cに達するまでの各線の長さL1,L2と、後身頃3の両側縁3a長さの中点を結ぶ線長さL3とを略同じ長さとすることで、着用時にずり上がりやずり下がりが発生しにくい着用バランスに優れたパターンを得ることができる。
【0023】
前身頃2の両側縁2a,2aと後身頃3の両側縁3a,3aとを接合する際には、接着樹脂を用いるか、または、フラットシーマなどの伸縮性を阻害しない縫製を用いるのが好ましい。この前身頃2と後身頃3の繋ぎ箇所である接合部5は着用者の身体で最も動きの少ない腰部側面後方に位置するようにしている。
【0024】
接合部5は他の部分に比べて伸縮性が劣るため、前面や側面前部などの身体の動きが多いところに位置させると位置ずれを起こすことになる。例えば、腹部の左右に接合部5を位置するようにすれば、大腿部を上げる動きをすると、圧縮力が働き、伸縮性の劣る接合部5は上方へ押し上げられると共に、接合部5の一部が肌から離れることになり着用位置がずれる。
【0025】
また、ヒップの左右頂点近傍に接合部5が位置するようにすれば、大腿部を上げる動きをすると、接合部5には伸ばされる力が働き、伸縮性の劣る接合部5は下方へ引っ張られることになり着用位置が下方にずれる。
【0026】
また、腰部側面中央から前方に接合部5が位置するようにすれば、大腿部を上げる動きをすると、接合部5にはL字型に曲げられる動きが加わり、伸縮性の劣る接合部5は上方へ押し上げられると共に、接合部5の一部が肌から離れることになり着用位置がずれる。
【0027】
身生地が肌から離れるということは、身体との摩擦力を失うということである。身生地と肌は力の釣り合ったところに収まろうとするため、一旦身生地が肌から離れると、次に身生地が肌に触れる箇所は安静時の位置とは異なることになる。
【0028】
これらを避けるため、接合部5を一番動きの少ない腰部側面後方に配置している。
【0029】
腰部側面後方に接合部5を配置し、接合部5の剛性により臀部の丈方向の縮みを抑えることができる。しかし、接合部5を腰部側面後方に配置しただけでは、大腿部の動きと背中を曲げる動きにより、左右方向へずれてしまうことになる。
【0030】
これは、前身頃に、力の支持点となる部分が全くなく、背中を曲げる動きにより腹部の生地が浮き上がり、肌との摩擦力が減り、大腿部の動きで接合部5が引っ張られることにより、下着本体1全体が動いてしまうからである。そこで、前身頃2における力の支持点となるよう、前身頃部の肌との摩擦力を上げるために、腹部の生地が浮き上がらないように腹部に後述の当て布6を貼り付け、この当て布6と体の後ろ側に位置する2つの接合部5により下着全体が左右方向に動かないようにする。男性用下着の場合であれば、当て布6の代わりにモールド加工を施して下腹部の生地の伸びを止めるようにする。また、クロッチ4に主として綿で構成されるマチ生地14を貼り付けることにより、マチ生地14の前身頃側の縁であるマチ生地縁14aが、前身頃部の力の支持点として働くようにする。
【0031】
下着本体1は通常の下着と異なり、ゴムによるウエスト部への固定をしないため、面状に身体にかかる圧力によって着用する仕組みになっているが、着用時には30%から50%ほどウエスト方向に伸長されるため、丈方向が縮む傾向にある。丈方向に縮むと面積が小さくなり着用時の安定感が減少する。
【0032】
本実施形態では、当て布6により、着用時の腹部の丈方向の縮みを抑え、腰部側面後方の接合部5,5の2箇所で臀部の丈方向の縮みを抑えることができ、着用時の接触面積を最大限大きくして安定感を増すようにしている。
【0033】
腹部に貼り付ける当て布6は、身生地と同じツーウェイの生地が適しているが他の伸縮性生地でもよい。また、下着本体1の内面に接着されているとしてもよいし、下着本体1の外面に接着されているとしてもよい。貼り付け位置は中心線C上とすることが適している。また、中心線Cに対して左右対称の形状をしたものが好ましく、全面的又は縁部を含む部分的な接着でもよい。その接着は身体の形や動きに合わせるため、伸び代や縮み代を持たせるためにドット接着が好ましいが、テープ状の接着でもよい。テープ状の接着の場合は、下着本体1に近い伸びや回復性を有するようにする必要がある。接着テープの伸びや回復性が悪いと着用後に接着部が回復せず波を打った状態になってしまうからである。また、接着樹脂はポリウレタン樹脂が好ましいが、弾力性のあるナイロン樹脂などでも構わない。
【0034】
接合部5の前身頃2と後身頃3との接合を接着樹脂によるドット接着とする場合も含めて、ここにいうドット接着とは、接着剤を円形に塗布し、各ドットが等間隔で並ぶように配置されて接着されることである。後述する各実施例では円形の直径を2mm、設計上の接着剤の面積率を55%としている。図6は、ドット接着の樹脂面積率を説明するための図であり、接着剤の面積率の計算は次のようにした。
(式)
正三角形の面積:S1 S1=i×h÷2
h=√3×i÷2
ドットの面積:S2 S2=π×r2÷2
樹脂面積率:Ar Ar=S2÷S1×100=(π×r2÷2)÷(i×h÷2)×100
=(π×r2)÷(i×h)×100=(π×r2)÷(i2×√3÷2)×100
樹脂面積率からドット間の距離算出については、採用した面積率から単位面(正三角形)の一辺の長さ“i”を算出してドット間の距離を求め、オフセット値(正三角形の高さ h) の算出について、ドット間の距離“i”からhを算出することにより行う。
なお、接着後は接着剤が多少広がるため、接着後の面積は大きくなる。円形の直径は1.6mmから2.4mmの範囲が望ましい。また、接着剤の面積率は30%から70%であることが望ましい。しかし、接着剤の性能次第では、1.6mm以下、面積率30%以下でも構わない。ドット円形の直径や面積比率は上記の範囲に設定するのは、ドット円形の直径または面積比率が大きすぎると、接合箇所の伸縮性が損なわれて位置ずれを生じさせやすくなり、反対にドット円形の直径または面積比率が小さすぎると、接着強度が足りなくなり、着用時や洗濯時に剥がれてしまうおそれがあるからである。
【0035】
当て布6と身生地の接合部5の位置関係は、図5Aに示すように、着用時に二等辺三角形の頂点に当て布6の中心が位置するように配置することが好ましい。下着の位置が安定的に定まり、下着全体が左右方向にも動きにくくなるからである。
【0036】
マチ生地14と身生地の接合部5の位置関係も、図5Bに示すように、着用時に二等辺三角形の頂点にマチ生地14の前身頃縁14aが位置するように配置することが好ましい。これにより、下着の位置が安定的に定まり、下着全体が左右方向にも動きにくくなる。
【0037】
着用時に、接合部5を丈方向に三分割したときの中央部分となる接合部丈方向中央部16に着用者のヒップラインがくるように設計し、最も生地が伸ばされるヒップライン上に締め付け力の弱い生地縁部が移動するのを避けている。最も生地が伸ばされる部分を安定して保持するためには、最も生地が伸ばされる部分の周辺(ここではヒップラインの上下の領域)を同等の締め付け力とする必要があるところ、切りっぱなしの生地の場合は縁部へ行くほど締め付け力が弱くなるので、上下方向(丈方向)において縁部の方に着用者のヒップラインがくるように配置するのは好ましくない。そこで、接合部5を丈方向に三分割したときに、上縁部および下縁部のそれぞれから1/3となる領域を避けて、中央部分となる接合部丈方向中央部16に着用者のヒップラインが配置されるように設計している。なお、接合部5を丈方向に三分割とするのは、人間の臀部の形状は多様であり、なるべく多くの人の臀部の形状を網羅するためである。
【0038】
接合部5で、ヒップラインの位置を規定しているのは、前述したように、この接合部5の剛性により、臀部の丈方向の長さを維持しているからである。
【0039】
人の腹部の膨らみ具合にはバラつきがある。本実施形態では、ヒップを丈方向の中心に位置させて後身頃3で覆うことにより着用時の安定感を増しているが、そのまま前身頃2の上端を後身頃3の上端に合わせると、腹部が膨らんでいる人が着用したときに下方へずれる力が働いてしまう。このような体型の相違による影響を避けるため、前身頃2の上縁を後身頃3の上縁よりも湾曲させて着用時に前身頃2の上縁が後身頃3の上縁よりも下に位置するようにしている。図1の展開図を用いて説明すると、前身頃2の両側縁2a,2aの上端同士を結んだ線と中心線Cとの交点をP7とし、交点P7から中心線C上における前身頃2の前身頃上端中央部7までの距離が、前身頃上端中央部7から中心線C上における後身頃3の後身頃上端中央部8までの距離の10〜15%になるように設計している。
【0040】
ゴムの代わりに、弾性樹脂を生地に塗布してその部分の締め付け力を増強して、最も生地が伸ばされるヒップラインを縁部から1/3以内の範囲の位置において安定させたり、前身頃2の上縁を腹部にかかるようにして安定させることも可能である。その場合は、極端に締め付け力を増強すると本来の締め付け感がなく心地よいという目的から外れてしまうため、弾性樹脂の塗布密度を中央から縁部にかけて上げていく方がよい。例えば、中央部分は塗布密度30%の領域とし、縁部は塗布密度50%の領域とするといった具合である。
【0041】
これらによって、立ったり座ったり、脚を組んだりといった動作を繰り返しても下着の位置がずれることがなく、着用感に優れた下着を得ることができる。
【0042】
ここで、下着本体生地には縁始末不要のフリーカット生地を用いているが、ツーウェイ生地の、裁断縁に生地の伸縮を極力妨げない弾性樹脂(ウレタン樹脂など)を塗布して、ヘム処理や縁かがりを不要とせしめたものを使用しても構わない。
【0043】
このように構成される下着は、たとえば、次のような工程で製造される。
【0044】
まず、縁始末不要のフリーカット生地、すなわち、ヘム処理や縁かがりをしない一枚の身生地を裁断して前身頃と後身頃とクロッチとからなる本体生地を得る。この裁断工程においては、本体生地を展開した状態で前身頃2の両側縁2a長さの中点から中心線Cに達するまでの各線の長さL1,L2と、後身頃3の両側縁3a長さの中点を結ぶ線長さL3とを略同じ長さとするように裁断する。また、前身頃2の上縁を後身頃3の上縁よりも湾曲させて、前身頃2の両側縁2a,2aの上端同士を結ぶ線と中心線Cとの交点P7から前身頃上端中央部7までの距離が、前身頃上端中央部7から後身頃上端中央部8までの距離の10%から15%になるよう、前身頃上端中央部7を前身頃2の両縁部2aの上端より下方に位置するよう裁断する。
【0045】
次に、本体生地に接着剤を塗布し、本体生地の中心線C上において左右対称となるよう、前身頃2に当て布6を接着し、クロッチ4にマチ生地14を接着する。この前身頃2に当て布6を接着する接着工程に替えて、前身頃2にモールド加工を施してモールド加工部18を形成するモールド工程としてもよく、または、前身頃2に当て布6を接着した接着工程の後でモールド工程に進むとしてもよい。
【0046】
最後に、本体生地を組み立て、前身頃2の両側縁2a,2aと後身頃3の両側縁3a,3aとを腰部側面後方で接合する接合工程を経て本実施形態の下着が得られる。
【0047】
以下、具体的実施例1〜12によりさらに詳述する。なお、下着本体1において、身生地は裁断してもほつれが生じない切りっぱなしで縁始末不要のフリーカット生地であり、経緯方向にそれぞれ80%以上伸長するツーウェイ生地で編みたてられている点、前身頃2の上端中央部7から後身頃3の下端中央部8に達する中心線をCとし、前身頃両側縁2a,2aの長さの中点をP1,P2とし、中心線Cヘ伸ばした線長さL1,L2と、後身頃両側縁3a,3aの長さの中点P3,P4とし、両点を結ぶ線長さL3とした時、L1≒L2≒L3となって、それぞれの線長さが略同じ長さである点、中心線Cと線長さL1,L2が交わる角度θ1と、前身頃両側縁2aと線長さL1,L2が交わる角度θ2とが同じである点、および、前身頃2の両側縁2a,2aの上端同士を結んだ線と中心線Cとの交点P7から前身頃上端中央部7までの距離が、前身頃上端中央部7から後身頃3の後身頃上端中央部8までの距離の10〜15%になるように設計してある点は共通しているので、各実施例においてこれらの説明は省略し、腹部の当て布と身生地の繋ぎ箇所の位置関係の相違点についてのみ述べる。
(実施例1)
図1に示すように、身生地の接合部ライン9と当て布側縁ライン10が平行な形であり、当て布6の形状が変形六角形で内面側に接着されており、接合部5から当て布6までの距離が上から下まで略等しい距離であるから、ウエスト部とヒップ部を均等にバランスよく締め付けるものである。また、マチ生地16がクロッチ4の内面側に接着されており、女性用の下着として機能するようにしたものである。
(実施例2)
図7に示すように、実施例1と同じ形状の当て布6が、同じように内面側に接着されているものであり、マチ生地16を省略したものであり、男性用の下着に適用されるものである。
【0048】
(実施例3)
図8に示すように、当て布6が無く、マチ生地16がクロッチ4の内面側に接着されており、実施例の中で最も締め付け感を感じさせないものであり、女性用の下着に適用される。
【0049】
(実施例4)
図9に示すように、当て布6の代わりに、モールド成形によりモールド加工部18を形成したものである。モールド加工部18は、前身頃2の中心線C上で、前身頃2の上下方向の中心よりも若干下方にモールド加工部18の中心が位置するようにするのが好ましい。実施例2と同様に、実施例の中でも締め付け感を少なくしたもので、男性用下着に適用されるものである。
【0050】
(実施例5)
図10に示すように、身生地の接合部ライン9と当て布側縁ライン10の延長線の交点Oが下方となる形であり、当て布6の形状は先端が丸くなり、後方に向かって広がり下端部が弧状に形成された概略矢形状で内面側に接着されており、この場合には、身生地の接合部ライン9から当て布6までの距離がウエストラインに近くなるほど距離が長くなるから、ヒップ部の締め付け感を補助する効果と、股部前側の内側面の位置を安定させる効果がある。
(実施例6)
図11に示すように、身生地の接合部ライン9と当て布側縁ライン10の延長線の交点Oが上方および下方となる形であり、当て布6の形状が菱形で表面側に接着されている。この場合には、ヒップの頂点につながる位置において身生地の接合部ライン9から当て布6までの距離が最も短くなる形状であり、ヒップ部の締め付け感を強くする効果がある。
(実施例7)
図12に示すように、身生地の接合部ライン9と当て布側縁ライン10の延長線の交点Oが上方と途中から平行となる形であり、当て布の形状が概略Y字状で表面側にある。この場合には、ヒップの頂点につながる位置において身生地の接合部ライン9から当て布6までの距離が最も距離が長くなる形状であり、ヒップ部にゆとりを持たせることができる。
(実施例8)
図13に示すように、身生地の接合部ライン9と当て布側縁ライン10の延長線の交点Oが上方となる形であり、当て布6の形状が概略梯形状で外面側にある。この場合には、身生地の接合部ライン9から当て布6までの距離が、ウエストラインに近くなるほど距離が短くなる形であり、ウエスト部の締め付け感がある。
(実施例9)
図14に示すものは、図12の変形例であり、概略Y字状の当て布6が表面側に接着されたものであり、当て布6の下端部を縫着せずに開口部11とし、下着本体1に切り込みを入れ第2の開口部12を設けることで、小用をたすことができるようになっている。
(実施例10)
図15に示すものは、図13の変形例であり、概略梯形状の当て布6が表面側に接着されたものであり、当て布6の側端部を縫着せず開口部11とし、下着本体1に切り込みを入れた第2の開口部である身生地開口部12を設けることで、小用をたすことができるようになっている。
(実施例11)
生地は、ある一定以上引っ張ると生地端がカールしてしまう。図16に示すものは、図13の変形例であり、当て布6の上部の面積を減らすことにより、履き口部の締め付けを緩めて実施例8よりも着用時の引張を緩くしたものである。また、後身頃3の両側縁3aにおいて、着用時の後身頃上端中央部8は、足繰り部端からP3,P4の延長された仮想線である後身頃側縁延長線17よりも、外側に位置させた形状にしており、ウエスト側の履き口部にさらに余裕をもたせ、履き口部における生地のカールの発生を極力抑える効果を持たせている。
(実施例12)
身生地の接合幅13を変えることによって、当て布の形状を変化させたものと同様に種々の効果を得ることができる。図17に示したものは、実施例1〜10の接合幅をウエストから足口部まで全て7mmとしたものである。全体的に締め付け感を強くさせる場合は、図18のように接合幅13bを均一に広げるとよい。ウエスト部のみ締め付け感を強くするためには、図19のようにウエスト部近辺のみの接合幅13cを広げるとよい。逆に足口部のみの締め付け感を強くするには、図20のように足口部近辺のみの接合幅13dを広げればよい。
【0051】
しかし、足口部のみ補強する場合は、着用するとウエスト側の履き口部が不安定になり、ずり下がる傾向にあるため、その場合は当て布6の形状を実施例7〜11のように履き口部側が広くなる形状にし、バランスをとる必要がある。足口部と履き口部の両方の締め付け感を強くするためには、図21のように履き口部と足口部両方の近辺の接合幅13eを広げるとよい。また、このパターンで、下着本体の生地をパワーネットなどの伸縮性の強い生地を使用すると、ヒップアップ効果が得られる。
【0052】
以上、本発明に係る下着について種々の実施例に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の目的を達成でき、且つ発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の設計変更が可能であり、それらも全て本発明の技術的範囲に包含されるものである。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、ショーツ、ガードル、ブリーフなどの身体に密着して着用する股部を有する下着全般に適用できるものである。
【符号の説明】
【0054】
1 下着本体
2 前身頃
2a 両側縁
3 後身頃
3a 両側縁
4 クロッチ
5 接合部
6 当て布
7 前身頃上端中央部
8 後身頃上端中央部
9 接合部ライン
10 当て布側縁ライン
11 開口部
12 身生地開口部
13 接合幅
14 マチ生地
14a マチ生地縁
15 ヒップライン
16 接合部丈方向中央部
17 後身頃側縁延長線
18 モールド加工部
【要約】
【課題】立つ、座る、脚を組むといった動作を繰り返しても着用位置がずれることのない着用感に優れた下着を提供する。
【解決手段】履き口部や足口部にゴムを有しない切りっぱなしの生地からなる下着本体1を展開した状態で、中心線をCとし、前身頃2の中心線C上に当て布6を接合する。前身頃2の両側縁2aの長さの中間点P1,P2から中心線Cに達するまでの線長さL1とL2の長さが略同じとし、かつ、後身頃両側縁3aの長さの中間点P3,P4間の線長さL3が線長さL1,L2と略同じ長さにする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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