(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明では、以下に示す態様を提供する。
【0016】
本発明の第1の態様に係る検体濃縮容器は、検体を含む混合液を収容し、その内部で該混合液の濃縮が行われる検体濃縮容器であって、上面に第1開口部を有する管形状の容器本体と、前記容器本体内と連通するための第2開口部を有し、該容器本体の底部側に形成された、濃縮後の前記混合液を収容する検体濃縮部と、前記容器本体内に配置された前記第2開口部を覆うための検体蓋と、を備える。
【0017】
上記した構成によると、検体蓋を備えるため、検体濃縮部に収容された濃縮後の混合液が第2開口部を通じて第1開口部から蒸発してしまい、一定量の混合液を検体濃縮部内に残すことができないといった事態を防ぐことができる。このため、作業者は検体濃縮部における混合液の量を監視する必要がなくなる。よって、本発明の第1の態様に係る検体濃縮容器は、作業効率を高めることができるという効果を奏する。
【0018】
本発明の第2の態様に係る検体濃縮容器は、上記した第1の態様において、前記第2開口部の内径は、前記容器本体の内径よりも小さくなっており、前記検体濃縮部は、上部に前記第2開口部が形成された有底筒状となった構成であってもよい。
【0019】
上記した構成によると、前記検体濃縮部は上部に容器本体の内径よりも小さい内径を有する第2開口部が形成された有底筒状の構成であるため、混合液の液面が容器本体内にあるときよりも検体濃縮部内にあるときの方が、混合液の蒸発量を低減させることができる。また、有底筒状であるため、混合液を検体濃縮部内に収容させておくことができる。
【0020】
本発明の第3の態様に係る検体濃縮容器は、上記した第1の態様または第2の態様において、前記検体蓋は、前記混合液の濃縮時において、該混合液の液面が前記検体濃縮部の前記第2開口よりも低下したとき、該第2開口部を覆うように構成されていてもよい。
【0021】
上記した構成によると、該混合液の液面が前記検体濃縮部の前記第2開口よりも低下したとき、該第2開口部を覆うことができる。すなわち、検体濃縮部内に混合液が収められたタイミングで検体蓋により第2開口部を覆うことができる。このため、検体濃縮部内に収容された混合液が蒸発することを防ぐことができる。
【0022】
本発明の第4の態様に係る検体濃縮容器は、上記した第1から第3の態様のうちいずれか1つの態様において、前記検体蓋は、前記第2開口部の直径よりも大きな直径を有する球状であってもよい。検体蓋が球状に構成されている場合、検体蓋のどの面であっても前記第2開口部を覆うことができる。
【0023】
本発明の第5の態様に係る検体濃縮容器は、上面が開口した容器本体と、この容器本体の上面開口部に開閉自在に設けた蓋と、を備え、前記容器本体は、その内部底面部に、上面が開口し、その内径が、前記容器本体の内径よりも小さなコップ状の検体濃縮部を設けるとともに、この検体濃縮部の上面開口部上に、この検体濃縮部の上面開口部の直径よりも大きな直径を有する球状の検体蓋を可動自在に配置する。
【0024】
上記した構成によると、蓋を備えるため、容器本体内の検体蓋などが容器本体の外部に抜け出ることを防ぐことができる。コップ状の検体濃縮部の上面開口部上に検体蓋が配置されているため、検体蓋がこの上面開口部を覆うように移動したとき、検体濃縮部の上面開口を塞ぐことができる。このため、検体濃縮部内に収容される、例えば、検体を含む混合液などが、例えば、蒸発などして放出されることを防ぐことができる。
【0025】
本発明の第6の態様に係る検体濃縮容器は、上記した第1から第5の態様のうちのいずれか1つの態様において、前記検体蓋が、合成樹脂により構成されていてもよい。
【0026】
本発明の第7の態様に係る検体濃縮容器は、上記した第1から第6の態様のうちいずれか1つの態様において、前記検体蓋が、ポリプロピレン樹脂により構成されていてもよい。
【0027】
本発明の第8の態様に係る検体濃縮容器は、上記した第1から第7の態様のうちいずれか1つの態様において、前記検体蓋が、ポリエチレン樹脂により構成されていてもよい。
【0028】
本発明の第9の態様に係る検体濃縮容器は、上記した第1から第5の態様のうちのいずれか1つの態様において、前記検体蓋は、前記混合液において浮くように構成されていてもよい。
【0029】
上記した構成によると、検体蓋は混合液に浮くように構成されているため、濃縮を行うことで検体濃縮容器内に収容されている混合液が蒸発していき、混合液が検体濃縮部内に収まる量となったタイミングで検体濃縮部が有する上面開口部である第2開口部を塞ぐことができる。このため、検体濃縮部内の混合液が蒸発してしまうことを防ぐことができ、この検体濃縮部内に一定量の混合液を留めておくことができる。
【0030】
本発明の第10の態様に係る検体濃縮容器は、上記した第3の態様において、前記検体蓋は、前記混合液の濃縮時において、該混合液の液面が前記検体濃縮部の前記第2開口よりも低下したとき、該第2開口部近傍で前記容器本体と面接触して、この第2開口部を覆うように構成されていてもよい。
【0031】
上記した構成によると、前記検体蓋は、第2開口部近傍で容器本体と面接触して第2開口部を覆うため、検体濃縮部内の混合液が蒸発しないように、第2開口部をしっかりと塞ぐことができる。
【0032】
本発明の第11の態様に係る検体濃縮容器は、上記した第9または第10の態様において、前記検体蓋は、その内部に中空部分を含んでいてもよい。内部に中空部分を含むため、検体蓋の比重を混合液よりも小さくすることができる。このため、検体蓋を、混合液において好適に浮かばせることができる。
【0033】
本発明の第12の態様に係る検体濃縮容器は、上記した第9または第10の態様において、前記検体蓋は、一方向に突出した柱状の突出部を備えるように構成されていてもよい。
【0034】
本発明の第13の態様に係る検体濃縮容器は、上記した第12の態様において、前記突出部を含めた検体蓋の全長が、容器本体の内径よりも長くなるように構成されていてもよい。
【0035】
このため、検体蓋において突出部が設けられている側が上下方向に反転するように動いても突出部が容器本体の内周面と当接するため、反転してしまうことを防ぐことができる。
【0036】
本発明の第14の態様に係る検体濃縮容器は、上記した第12の態様において、前記検体蓋は、前記第2開口部を塞ぐ面を含むとともに、前記突出部が形成されている検体蓋本体を有し、少なくとも前記突出部の内部が中空となるように構成されていてもよい。
【0037】
上記した構成によると、突出部の内部が中空となっているため、検体蓋の重心を検体蓋本体の方に偏らせることができる。このため、検体蓋本体が下方となり突出部が上方となるように検体蓋を検体濃縮容器の容器本体において配置することができる。このため、検体蓋は、検体蓋本体側の上記突出部が形成されている側とは反対側の面で前記第2開口部を覆うことができる。
【0038】
本発明の第15の態様に係る検体濃縮方法は、上記した第1から第14の態様のうちいずれか1つの態様に記載の検体濃縮容器を用いた検体濃縮方法であって、前記検体濃縮容器内に、抽出液と検体との混合液を配置し、減圧下において、前記検体濃縮容器を遠心機により回転させ、遠心力を発生させて混合液の濃縮を行う。
【0039】
上記した方法によると、遠心器により回転される検体濃縮容器が検体蓋を備えるため、検体濃縮部に収容された濃縮後の混合液が第2開口部を通じて第1開口部から蒸発してしまい、一定量の混合液を検体濃縮部内に残すことができないといった事態を防ぐことができる。このため、作業者は検体濃縮部における混合液の量を監視する必要がなくなる。よって、本発明の第15の態様に係る検体濃縮方法は、作業効率を高めることができるという効果を奏する。
【0040】
以下に、本発明の一実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
【0041】
(実施の形態)
図1に示すごとく、本実施形態の検体濃縮容器1は、例えば、生体試料などの検体と抽出液とからなる混合液を収容し、その内部でこの混合液の濃縮が行われる容器である。検体濃縮容器1は、上面開口部(第1開口部)3を有した容器本体2と、この容器本体2の上面開口部3に開閉自在に設けた蓋4とを備えている。
図1は本発明の実施形態に係る検体濃縮容器1の要部構成を示す断面図である。
【0042】
前記容器本体2の内部底面部5の下方には、上面に容器本体2内と連通するための上面開口部(第2開口部)7を有し、内径が、前記容器本体2の内径よりも小さなコップ状(有底筒状)の検体濃縮部6が構成されている。この検体濃縮部6には、濃縮処理された後の混合液が収容されることとなる。
【0043】
容器本体2は、その上面から底面側に向かって、順に、その内周面積(切り口の面積)が段階的に小さくなるように構成された菅状部材である。より具体的には、
図1に示すように、容器本体2内の形状は、上面から底面側に向かう所定区間では、一定の内周面積(上面開口部3の内周面積に対応)で延伸したストレート形状部分が形成されている。そして、所定区間、ストレート形状部分が続いた後、次第にその内周面積(切り口の面積)が小さくなっていくテーパー形状部分が形成される。このテーパー形状部分は、一定の割合で内周面積(切り口面積)が小さくなっていき、途中で、内周面積(切り口面積)が小さくなる割合がさらに大きくなるように形成されている。そして、このテーパー形状部分の下方であって容器本体2の底面側において、検体濃縮部6が形成される。この検体濃縮部6は、一定の内周面積(検体濃縮部6の内周面積)で延伸したコップ状(有底筒状)となっている。
【0044】
また、前記検体濃縮部6の上面開口部7上であって、容器本体2内には、この検体濃縮部6の上面開口部7の直径よりも大きな直径を有する球状の検体蓋8が可動自在に配置されている。また、検体濃縮部6の底面及び側面は、濃縮された検体が一切漏れ出ないようにするため、樹脂等にて覆われている。
【0045】
前記検体蓋8は、合成樹脂などの水よりも比重の軽い物質で構成されており、PP(ポリプロピレン)樹脂やPE(ポリエチレン)樹脂などで構成されている。つまり、この検体蓋8は抽出液と検体との混合液9上に浮く物質で構成されていればよい。
【0046】
また、混合液9が蒸発してその液面が、検体濃縮部6の上面開口部7の位置まで減少すると、該検体濃縮部6は、この検体濃縮部6の上面開口部7の直径よりも大きな直径を有し、かつ、容器本体2の上面開口部3の内径(切り口の直径)よりも小さな直径を有する球状の検体蓋8により、蓋をされる構造となっている。
【0047】
また、容器本体2は、その上面開口部3を開閉自在とするように蓋4が設けられている。そして、この蓋4を閉めることにより、容器本体2内を密閉できる構造となっている。
【0048】
以上のように蓋4によって容器本体2の上面開口部3を閉めることで、輸送中などに検体蓋8が検体濃縮容器1外に飛び出ることを防ぐことが出来る。また、抽出液または抽出液と検体との混合液などの注入後においても、容器本体2の上面開口部3を蓋4によって閉めることで抽出液や混合液などが該上面開口部3から溢れ出るのを防ぐことができる。
【0049】
さて、このように構成された検体濃縮容器1を用いて検体を濃縮する実施例を
図1〜
図5を用いて説明する。
【0050】
図1に示すごとく、検体濃縮容器1内に抽出液と検体との混合液9を収容する。このように混合液9を検体濃縮容器1内に収容させた状態では、球状の検体蓋8は混合液9よりも比重が軽いため、混合液9の液面に浮遊している状態となっている。
【0051】
次に、
図2に示すごとく、検体濃縮容器1を遠心回転装置10に配置し、
図3に示すごとく、該遠心回転装置10によって検体濃縮容器1を高速回転させながら減圧する。
図2、
図3は、
図1に示す検体濃縮容器1を用いた検体濃縮方法の一例を示す断面図である。
図2では、検体濃縮容器1を遠心回転装置10に配置させた状態を示している。
図3では、遠心回転装置10に配置した検体濃縮容器1を回転させた状態を示している。
【0052】
このような操作により減圧することで混合液9の沸点が下がり、容器本体2内の混合液9が蒸発により減少し、
図4に示すごとく、混合液9の液面が検体濃縮部6の上面開口部7の位置に近づく。
図4は、
図1に示す検体濃縮容器1を用いた検体濃縮方法の一例を示す断面図である。
図4では、一部が蒸発した混合液9の液面位置と、検体濃縮部6および検体蓋8との位置関係を模式的に示している。
【0053】
図3に示す作業を続けると、
図5に示すごとく、容器本体2内の混合液9は蒸発により徐々に減少する。
図5は、
図5は、
図1に示す検体濃縮容器1を用いた検体濃縮方法の一例を示す断面図である。
図5では、一部が蒸発した混合液9の液面位置と、検体濃縮部6および検体蓋8との位置関係を模式的に示している。ここで、検体濃縮容器1の容器本体2内における、検体濃縮部6の上面開口部7上には、この検体濃縮部6の上面開口部7の直径よりも大きな直径を有する球状の検体蓋8が可動自在に配置されていた。そこで、
図5に示すごとく、混合液9の液面が検体濃縮部6の上面開口部7の位置よりも下方に下がると、この検体濃縮部6の上面開口部7を検体蓋8によって覆うこととなる。
【0054】
従って、検体濃縮部6の上面開口部7を検体蓋8によって覆った状態となった以降では、例えば減圧下で遠心回転装置10による回転が継続されても、検体濃縮部6内の混合液9は殆ど蒸発減少することはない。
【0055】
つまり、本実施形態においては、減圧下で遠心回転装置10による回転が継続されても、混合液9が殆ど蒸発減少することはない。このため、作業者は、常に、あるいは何度も容器本体内の混合液の量を監視する必要はなく、濃縮された一定量の混合液9を得ることができ、極めて作業性が高いものとなる。
【0056】
(変形例)
なお、本実施の形態に係る検体濃縮容器1の容器本体2は、上述したようにテーパー形状部分に続いて、有底筒状の検体濃縮部6が形成される構成であった。しかしながら、検体蓋8による検体濃縮部6の上面開口部7の密閉度を高めるために、上面開口部7近傍のテーパー形状部分が、
図6に示すように検体蓋8外形に沿うように弧形状に凹んだ形状となっていてもよい。
図6は、本発明の実施形態の変形例に係る検体濃縮容器1の断面図である。
図6では、検体濃縮部6の上面開口部7近傍における本体容器2の断面形状を示している。
【0057】
つまり、検体蓋8が検体濃縮部6に対して安定して蓋としての役割を果たすためには、容器本体2の所定部分(特に、検体濃縮部6の上面開口部7近傍部分)の形状を検体蓋8の外形形状にあわせて構成とすることが有利である。このように容器本体部1の所定部分を検体蓋8の外形形状に合わせた形状とすることにより、検体濃縮部6における密閉度をさらに高めることができるため、混合液の蒸発量をさらに低減させることができる。特に、混合液9の液面が検体濃縮部6の上面開口部7よりも低い位置となったとき、検体蓋8と容器本体2との接する面積が大きくなればなるほど、混合液9の蒸発量の低減効果は高くなる。
【0058】
なお、上記では、検体蓋8が球状である場合を例に挙げて説明を行なったが、本実施の形態に係る検体蓋8の形状は、単純な球状に限定されるものではない。具体的には、
図7、
図8に示すごとく、検体蓋8の内部に中空部分を含む構成としてもよい。例えば、
図7に示すごとく、検体蓋8の内部が中空となった構成であってもよい。また、
図8に示すごとく、複数の小さな球形状の中空部分(例えば、気泡)が検体蓋8の内部に形成された構成であってもよい。
図7、8は本実施の形態の変形例に係る検体蓋8の概略構成を示す断面図である。
【0059】
これら
図7または
図8に示す検体蓋8のように、検体蓋8の内部に中空部分を形成することで、検体蓋8全体の比重を下げることができる。これにより、例え、混合液9が水よりも比重が小さい液体であったとしても、検体蓋8を混合液9の液面上に浮かせた、浮き蓋として機能させることができる。
【0060】
また、
図9及び
図10に示すごとく、検体蓋8が突出部11を備える構成としてもよい。
図9及び
図10は、本実施の形態の変形例に係る検体蓋8の概略構成を示す断面図である。
図9及び
図10に示す検体蓋8が備える突出部11は、検体蓋8の球状部分として形成される検体蓋本体12から一方向に延びた棒形状をした部材である。
【0061】
ここで、
図9に示す検体蓋8では、突出部11と検体蓋本体12の球状部分とを合わせた長さ、すなわち、突出部11を含めた検体蓋8の全長は、容器本体2において一番内径寸法が大きくなる部分よりも長くなるように規定されている。このように、検体蓋8に突出部11を備えるため、この突出部11が容器本体2の内周面と当接して検体濃縮容器1内に収容された検体蓋8の上下が反転してしまうことを防止することができる。
【0062】
このため、検体濃縮部6の上面開口部7側に、検体蓋8における所定の面を常に配置させることができる。具体的には、
図9に示す検体蓋8では、検体蓋本体12の球面が下を向き、突出部11側が上を向くように配置することができる。そして、検体蓋8は所定のタイミングにおいて、所定の球面部分により検体濃縮部6の上面開口部7を密閉することができるようになる。なお、検体蓋8の内部は、
図9のように内部全体が中空となった構成としてもよい。
【0063】
また、検体蓋8は、
図10に示すように、
図9に示す検体蓋8よりも短い突出部11を備え、突出部11の先端から検体蓋本体12の略中心位置まで、柱形状の中空部分を含む構成としてもよい。このように突出部11側を中空とすることで、検体蓋8の全体の重心を検体蓋本体8側に偏らせるように構成することができる。
【0064】
このため、検体濃縮容器1を遠心回転装置10にセットし、該検体濃縮容器1に遠心力を加えた際、検体蓋8は確実に検体蓋本体12の球面側が下を向き、突出部11側が上を向くように配置される。そして、検体蓋8は、所定のタイミングにおいて、所定の球面部分により検体濃縮部6の上面開口部7を密閉することができるようになる。
【0065】
なお、上述した検体蓋8は、PP(ポリプロピレン)樹脂やPE(ポリエチレン)樹脂などで構成されていたが、これらの物質に限られるものではない。例えば、検体蓋8は、PP(ポリプロピレン)樹脂やPE(ポリエチレン)樹脂のような硬い材質を用いる代わりに、ゴムとの合成材料のような弾力性を有する樹脂を用いて構成してもよい。検体蓋8が弾力性を有する樹脂により構成された場合、検体濃縮部6の上面開口部7近傍において容器本体2部分との密着度を高めることができる。それゆえ、検体濃縮部6内にある混合液9の蒸発をより効果的に防ぐことができるため、例えば揮発性の高い混合液9を用いた場合であっても、一定量の混合液を検体濃縮部に残すことが出来る。