(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6026532
(24)【登録日】2016年10月21日
(45)【発行日】2016年11月16日
(54)【発明の名称】車両、特に自動車用のフロントエンドモジュール、そのフランジ、その支持フレーム、及び、それと衝撃吸収装置とのアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B62D 25/08 20060101AFI20161107BHJP
B60R 19/34 20060101ALI20161107BHJP
【FI】
B62D25/08 D
B60R19/34
【請求項の数】13
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-522058(P2014-522058)
(86)(22)【出願日】2012年7月24日
(65)【公表番号】特表2014-523369(P2014-523369A)
(43)【公表日】2014年9月11日
(86)【国際出願番号】EP2012064488
(87)【国際公開番号】WO2013014148
(87)【国際公開日】20130131
【審査請求日】2015年7月13日
(31)【優先権主張番号】1156829
(32)【優先日】2011年7月26日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】505113632
【氏名又は名称】ヴァレオ システム テルミク
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100179338
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(72)【発明者】
【氏名】ジャン−ルイ、ラナール
(72)【発明者】
【氏名】ジャン−ニコラ、ギョマール
(72)【発明者】
【氏名】レオナルド、カマルゴ
【審査官】
森本 哲也
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−001563(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/065629(WO,A1)
【文献】
特開2010−285045(JP,A)
【文献】
特開2005−335668(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 25/08
B60R 19/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両、特に自動車用のフロントエンドモジュールであって、
支持フレーム(1)と、
前記支持フレーム(1)を前記車両のシャーシに連結するための少なくとも1つのフランジ(2)と、
を備え、
前記フランジ(2)および前記支持フレーム(1)は、衝突が起こった際に、前記車両の移動方向Xにおける一方の他方に対する移動を可能としつつ、互いに締結されるように相互に構成され、
前記支持フレーム(1)には、前記フランジ(2)を収容する凹部(10)が設けられ、
前記凹部(10)は、最上部ガイド壁(11)および/または底部ガイド壁(12)を備え、
前記凹部(10)は、前記最上部ガイド壁(11)および/または前記底部ガイド壁(12)によって、一方で、前記車両の移動方向Xと水平かつ直交する方向Yに成分を有する所定の方向の力に従って、前記フランジ(2)と前記支持フレーム(1)との間の固定を可能とし、他方で、衝突が起こった際の、前記シャーシに対して前記支持フレーム(1)を前記移動方向Xに導くことを可能とするように構成されていることを特徴とするフロントエンドモジュール。
【請求項2】
前記フランジ(2)の上壁(13)および底壁(14)が前記最上部ガイド壁(11)と前記底部ガイド壁(12)との間に挿入され、前記底部ガイド壁(12)は、前記支持フレームにて上向きに力が生じた際に、前記底壁(14)と協同して前記力に耐えるためのものであることを特徴とする請求項1に記載のフロントエンドモジュール。
【請求項3】
前記フランジ(2)の上壁(13)および底壁(14)が前記最上部ガイド壁(11)と前記底部ガイド壁(12)との間に挿入され、前記最上部ガイド壁(11)は、前記上壁(13)と協同して、前記支持フレーム(1)を支持するためのものであることを特徴とする請求項1に記載のフロントエンドモジュール。
【請求項4】
前記凹部(10)は、前記支持フレーム(1)の固定ロッド(17)の通過用のスロット(16)が設けられた側壁(15)を備え、
前記固定ロッド(17)は、固定力が与えられた方向に向けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のフロントエンドモジュール。
【請求項5】
前記スロット(16)は、前記車両の移動方向Xに外向きに広がる構造を有することを特徴とする請求項4に記載のフロントエンドモジュール。
【請求項6】
前記凹部(10)は、開口(21)が設けられた底壁(20)を有し、
前記開口(21)は、前記車両の移動方向Xに沿って向けられ且つ前記連結フランジ(2)のガイドピン(22)と協同することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のフロントエンドモジュール。
【請求項7】
前記フランジ(2)は、前記支持フレーム(1)の前記固定ロッド(17)の通過用の凹部(40)を備えることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載のフロントエンドモジュール。
【請求項8】
前記フランジ(2)は、前記車両のシャーシに固定するためのロッドの通過用の凹部を備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のフロントエンドモジュール。
【請求項9】
前記フランジは、前記車両のヘッドライトまたは光学ブロックを固定するための凹部(42)を備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のフロントエンドモジュール。
【請求項10】
請求項1乃至8のいずれかに記載のフロントエンドモジュール用のフランジ(2)。
【請求項11】
請求項1乃至8のいずれかに記載のフロントエンドモジュール用の支持フレーム(1)。
【請求項12】
請求項1乃至9のいずれかに記載のフロントエンドモジュール(70)と、衝撃吸収装置(71)と、のアセンブリ。
【請求項13】
前記衝撃吸収装置(71)は、バンパビーム(72)を固定するためのプレート(6)を備え、
一つの前記連結フランジまたは複数の連結フランジ(2)は、前記プレート(6)に固定されることを特徴とする請求項12に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両、特に自動車のフロントエンドモジュールと、そのようなモジュール用のフランジおよび支持フレームとに関する。本発明は、また、そのようなモジュールのアセンブリと、衝撃吸収装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
フロントエンドモジュールは、ヘッドライト、ウインカ、ホーン、熱交換器または完全な冷却モジュール等の様々な車両装備アイテムの組み込みが見込まれる構造的要素である。フロントエンドモジュールは、前記要素が事前に取り付けられて、車両のシャーシに搭載するためのものである。このような搭載方法は、同時に、要素をシャーシに直接搭載すること、およびフロントエンドモジュールを搭載することによって、車両製造プロセスを最適化することを可能にし、後者は、次いでシャーシに加えられる。
【0003】
よって、フロントエンド装備要素を固定することを可能にする、支持フレームを備えるフロントエンドモジュールが知られており、モジュールは、前記フレームによってシャーシに固定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、様々な難点を解決する必要がある。フロントエンドは、最初に、衝撃吸収を可能としなければならない。このために、前方衝突が起こった際に支持フレームが後方へ押し込まれることを可能とする、車両のシャーシへの支持フレームの搭載が、既に提供されている。
【0005】
フロントエンドは、車両の車体と、前記フロントエンドに組み込まれた外部から見える装備要素との間に、美的な境界面を確保することで、車両の全体的な外見にも関わらなければならない。ヘッドライトが備えられたフロントエンドの場合、よって、フロントエンドの位置決めは、ヘッドライトの外形と、隣接する車体要素との間に、可能な限り薄くて規則的なスロットの配置を可能とする必要がある。
【0006】
このような制約は、シャーシの製造精度が低い場合に、管理をいっそう困難にする。この問題を解決するために、支持フレームをシャーシに固定する際の支持フレームの位置決めの調整を可能にする様々な解決策が考えられる。しかしこれらは、上述の衝撃吸収の目的と適合しないようなやり方で、支持フレームとシャーシの間のリンクを固定させることを伴う。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、この状況を改善することを目的とし、このために、車両、特に自動車用のフロントエンドモジュールであって、支持フレームと、支持フレームを車両のシャーシに連結するための少なくとも1つのフランジと、を備え、前記フランジは、車両の移動方向Xに直交する面における、シャーシに対する当該モジュールの自由な位置決め、および、前記位置決めに従った当該シャーシへの当該モジュールの固定、を可能とするように構成されており、前記フランジおよび前記支持フレームは、衝突が起こった際に、一方の他方に対する移動を可能としつつ、互いに締結されるように相互に構成されている、フロントエンドモジュールを提案する。
【0008】
前記フランジによって、中間ピースが提供され、この中間ピースは、フロントエンド支持フレームと前記シャーシとの間の少なくとも1つの自由度を有するリンクを保持しながら、車両のシャーシに対して、所望の位置にフロントエンドを固定することを可能にする。よって、衝撃吸収を可能にしつつ、車両に美的に適合するフロントエンドの利点がある。
【0009】
フランジと支持フレームとの間に保持される自由度は、特に、車両の移動方向Xにおける動き、または少なくとも、前記方向Xにおける成分を含む動きを可能にする。
【0010】
”面におけるモジュールの自由な位置決め”は、少なくとも1つの方向、例えば、車両の移動方向Xに水平かつ直交する方向Y、における自由な位置決めを意味すると理解すべきである。
【0011】
共に、または個別に取ることが可能な本発明の異なる実施形態によれば、
― 支持フレームには、前記フランジを収容する凹部が設けられ、前記凹部は、一方で、車両の移動方向Xと水平かつ直交する方向Yに成分を有する所定の方向の力に従って、フランジと支持フレームとの間の固定を可能とし、他方で、衝突が起こった際の、シャーシに対して支持フレームを車両の前記移動方向Xに導くことを可能とするように構成されており、
― 凹部は、最上部ガイド壁および/または底部ガイド壁を備え、
― 底部ガイド壁は、支持フレームにて上向きに力が生じた際に、迫台(アバットメント)として、フランジの底壁と協同するためのものであり、
― 最上部ガイド壁は、フランジの上壁と協同して、前記支持フレームを支持するためのものであり、
― 前記凹部は、支持フレームの固定ロッドの通過用のスロットが設けられた側壁を備え、前記ロッドは、固定力が与えられた方向に向けられており、
― 前記スロットは、車両の移動方向Xに外向きに広がる形状を有し、
― 凹部は、開口が設けられた底壁であって、車両の移動軸Xに沿って向けられ連結フランジのガイドピンと協同するための底壁を有し、
― 前記フランジは、支持フレームの前記固定ロッドの通過用の凹部を備え、
― 前記フランジは、車両のシャーシに固定するためのロッドの通過用の凹部を備え、
― 前記フランジは、車両のヘッドライトまたは光学ブロックを固定するための凹部を備える。
【0012】
本発明は、また、上述のフロントエンドモジュール用のフランジと、支持フレームとに関する。
【0013】
本発明は、また、上述のフロントエンドモジュールと、衝撃吸収装置とのアセンブリに関する。
【0014】
衝撃吸収装置は、例えば、バンパビームを固定するためのプレートを備え、連結フランジは、前記プレートに固定される。
【0015】
本発明は、添付の図面を伴った以下の説明を読むことで、より良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明に係る、例示的な衝撃吸収装置と、例示的なフロントエンドモジュールの支持フレームおよび連結フランジとの斜視図。
【
図4a-4c】衝突が起こった際の、
図2および
図3の連結フランジおよび支持フレームの間の動きの概略図を、断面で示す図。
【
図5】本発明に係る、変形支持フレームおよび連結フランジの、第1の視野角からの部分斜視図。
【
図6】
図5においてIIで示した部分を、別の視野角から示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1に示すように、本発明は、車両、特に自動車のフロントエンドモジュールに関する。フロントエンドモジュールは、支持フレーム1と、支持フレーム1を車両のシャーシに連結するための少なくとも1つのフランジ2とを備える。
【0018】
フロントエンドモジュールは、例えば、フードロック、熱交換器、ヘッドライトまたは光学ブロック、異なる流体および/または他のアイテム用のタンク等の、不図示の様々な装備要素を支持する。前記装備アイテムの全てまたはいくつかは、特に、支持フレーム1に固定されている。
【0019】
支持フレーム1は、特に、上クロスメンバ3、横脚4、および/または下クロスメンバ5を備える。”クロスメンバ”は、車両の移動方向Xに水平かつ直交とするための、方向Yにほぼ水平に延びる任意の要素を意味すると理解すべきである。
【0020】
フロントエンドは、前記支持フレーム1の両側で、上クロスメンバ3の各長手端部に、フランジ2を含むことができる。これらは、特に、互いに同じものか、または少なくとも対称のフランジ2である。
【0021】
本発明によれば、前記フランジ2は、自動車の移動方向Xに直交する面における、車両のシャーシに対するモジュールの自由な位置決め、および、前記位置決めに従った前記シャーシに対する前記モジュールの固定、を可能とするように構成されている。
【0022】
さらに
図1において、フランジ2は、シャーシに対する、特に固定プレート6に対する、フランジの位置決めの調整を可能とし、これにより、車両の構成に従うフロントエンドの良好な位置決めを可能とすることが分かる。これは、製造ばらつき、特に固定プレート6の間の距離の差、および/または、車両の外部から見える境界面をフロントエンドが共に作るための車体要素の位置決めの変更、を補うことを可能とする。
【0023】
さらに、前記フランジ2および前記支持フレーム1は、衝突が起こった際に、前記方向Xにおける一方の他方に対する移動を可能としつつ、互いに締結されるように相互に構成されている。よって、フロントエンドは、シャーシに対して自由に位置決めできるが、その支持フレームは、フロントエンドと、フロントエンドが支持する装備要素とに、衝突後の激しい破損を回避させることを可能とする、少なくとも1つの自由度を維持する。
【0024】
図2および
図5〜
図7により具体的に示すように、支持フレーム1には、前記フランジ2を収容する凹部10を設けることが可能である。前記凹部10は、一方で、方向Yに成分を有する所与の方向の力に従う、フランジ2と支持フレーム1との間の固定を可能とし、他方で、衝突が起こった際の、車両の移動方向Xにおけるシャーシに対する支持フレーム1のガイドを可能とするように構成されている。固定力は、ここでは方向Yに向けられている。
【0025】
凹部10は、例えば、最上部ガイド壁11および/または底部ガイド壁12を備える。
最上部ガイド壁11は、フランジ2の上壁13と協同して、前記支持フレーム1を支持するためのものである。支持フレーム1は、通常の位置のみならず、衝突が起こった際の移動時にも、その上ガイド面11を介して、このように少なくとも一部がフランジ2に支えられている。
【0026】
底部ガイド壁12は、支持フレーム1にて上向きに力が生じた際に、迫台(アバットメント)として、フランジ2の底壁14と協同するためのものである。特に、フードロックが組み込まれたフロントエンドに関し、底部ガイド壁は、走行時に車両が晒される振動の影響下で、フードによりロックを介してフロントエンドに及ぼされる縦方向の力に、フロントエンドが耐えることを可能にする。
【0027】
前記凹部は、支持フレーム1の固定ロッド17(
図2では不図示)の通過用のスロット16が設けられた側壁15を含むこともできる。前記スロット16は、例えば、車両の移動方向Xに外向きに広がる形状を有する。その外形は、ここでは、その端部19の1つにおいて開いている。前記固定ロッド17は、固定力に与えられた方向、ここでは方向Yに向けられている。通常モードでは、固定ロッド17は、支持フレーム1を連結フランジ2上に維持すること、および、衝突が起こった際、固定ロッド17は、スロット16内で(軸Xに沿って)移動できることが理解される。前記側壁15は、フランジ2の側面18と共に、方向Xに面対面のガイドを提供する。
【0028】
図2〜
図4の実施形態によれば、凹部10は、開口21が設けられた底壁(20)であって、軸Xに沿って向けられ連結フランジ2のガイドピン22と協同するための底壁20を有する。ここでは、その側壁15と反対側の面にて、前方(方向X)向き、かつ、側部向きに開口してフランジ2を収容する、ほぼ半円筒形の断面のカップの形状を、凹部20はとる。開口21は、カップの底20に位置する。
【0029】
図4a〜
図4cは、衝突が起こった際の、支持フレーム1および連結フランジ2の相互移動を示す。
図4aにおいて、通常の位置では、フランジ2は凹部10内にあり、ピン22は開口21内にある。
【0030】
図4bにおいて、衝突が発生し、支持フレーム1は、24で示した矢印に従い、フランジ2に対して後方に向けて移動する。ピン22は、次いで、開口21から部分的に出る。フランジ2は、25で示した矢印に従い、固定ロッド(不図示)を中心として上向きに回転して駆動されることも可能であり、そしてピボットとしても機能する。よって、軸Xに沿った後ろ向きの並進、および方向Yに向けられた軸を中心とする回転の両方のガイドがある。凹部10の半円筒形の形状は、この二重の移動を可能にし、結果として生じる変形に耐える弾性が、ピン22に与えられる。
【0031】
図4cにおいて、フロントエンドの変形は、衝突の動作の下で継続される。支持フレーム1および前記フランジ2は、26で示した矢印で示すように、軸Xに従う同じ二重の並進移動と、27で示した矢印で示すように、方向Yに向けられた固定ロッドを中心とする回転移動と、の動作の下で互いに相対して動く。このように、フランジ2を介しシャーシに相対して支持フレーム1に与えられた自由度によって、衝突が起こった際のフレーム1の破断のリスクは、効果的に減少されることが分かる。
【0032】
図5〜
図7の実施形態によれば、凹部10は、平行六面体状の形状である。凹部は、フランジ2の迫台(アバットメント)として機能することが可能な、底壁30を備える。凹部は、前方(方向X)と、その側壁15の反対側の面の側部とに向けて開口し、フランジ2を収容する。凹部は、衝突を通して、フランジ1に対する方向Xにおける並進において支持フレーム1をガイドする。
【0033】
図5において、モジュールは、前方、上方、および側方から見られている。
図6は、ほぼ反対の視野角である。
図7は、再び、ごく僅かに上方、かつ方向Xに対して側方にオフセットされた方向の、前方からの視野角である。
【0034】
図3および
図5〜
図7により具体的に示すように、前記フランジ2は、例えば、支持フレームを固定するための前記ロッド17の通過用の凹部を備える。フランジは、車両のシャーシに固定するための、不図示のロッド通過用の凹部41を含むこともできる。フランジの前記凹部は、例えば、円形および/または楕円形の断面のものである。
【0035】
前記フランジ2は、車両のヘッドライトまたは光学ブロックを固定するための凹部42を含むこともできる。これにより、変形例として、ヘッドライトまたは光学ブロックは、支持フレーム1には加えられずに、連結フランジ2に加えられる。
【0036】
図2〜
図4の実施形態によれば、前記フランジ2は、例えば、ヘッドライトを固定するための凹部42を有する平坦部50を有する。前記平坦部は、上面の一部に、ここではセル状および/または区画された構造の第1のブロック52がある。前記第1のブロック52は、シャーシに固定するための凹部を備える。第2のブロック53は、ここでもセル状および/または区画された構造であり、前記第1のブロック52の側部に加えられる。前記第2のブロック53は、支持フレームの固定ロッド用の凹部40を備える。前記第2のブロック53の上面、下面および側面は、それぞれ、前記ピン22のように、上述の上13、底14および側18壁を定義する。
【0037】
図5〜
図7の実施形態によれば、フランジは、実質的に平行六面体状の形状の本体からなる。前記本体は、特に、セル状のおよび/または区画された構造である。前記本体の上、下および側面は、それぞれ、上述の上13、底14および側18壁を定義する。側壁18を定義する側壁の反対側の側壁50は、丸い形状とすることができる。
【0038】
しかし、固定ロッド17は、例えば、ヘッド60が設けられたナットからなる。固定ロッドは、前記フランジ2の区画62(当該の実施形態の
図7で見られる)に固定された螺合スリーブ61を介して、特にフランジ2と協同し、前記固定ロッド17の通過用の凹部40は、前記区画62に現れる。変形として、固定ロッドは、雌ねじが設けられた前記凹部40に螺合させることができる。
【0039】
螺合の後、ナットのヘッド60は、支持フレーム1の凹部10の側壁15の面を支え、フランジ2の側壁18の面は、支持フレーム1の凹部10の前記側壁15の反対側の面を支える。
【0040】
本発明は、また、上述したように、フロントエンドモジュール用のフランジに関する。前記フランジ2は、特に、プラスチック材料製である。しかし、他の任意の種類の材料とすることもできる。
【0041】
本発明は、また、上述したようなフロントエンドモジュール用の支持フレームに関する。これは、単体の構造または複数の要素から組み立てられるものとすることができる。1つまたは複数の前記要素は、特に、金属、プラスチックまたは金属−プラスチック材料のハイブリッド製である。
【0042】
図1を再び参照すると、本発明は、また、上述したようなフロントエンドモジュール70と、衝撃吸収装置71とのアセンブリに関する。
【0043】
前記アセンブリは、車両シャーシの縦材に、ブロックとして搭載されるように構成することができる。
【0044】
衝撃吸収装置71は、例えば、固定プレート6に固定されたバンパビーム72を備える。前記バンパビーム72は、前記固定プレート6の間を横断して延び、前記固定プレートに対して、衝撃吸収体74を介して固定することができる。
【0045】
フロントエンドモジュールの連結フランジ2は、前記固定プレート6に、特にそれらの上面部に搭載される。