特許第6026907号(P6026907)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6026907
(24)【登録日】2016年10月21日
(45)【発行日】2016年11月16日
(54)【発明の名称】車両用ビーム
(51)【国際特許分類】
   B60R 19/04 20060101AFI20161107BHJP
   B60R 19/30 20060101ALI20161107BHJP
【FI】
   B60R19/04 N
   B60R19/30
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-21650(P2013-21650)
(22)【出願日】2013年2月6日
(65)【公開番号】特開2014-151713(P2014-151713A)
(43)【公開日】2014年8月25日
【審査請求日】2015年1月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000241496
【氏名又は名称】豊田鉄工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】特許業務法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加納 光寿
【審査官】 川村 健一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第4440429(US,A)
【文献】 特開2013−123927(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 19/00 − 19/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両幅方向に沿って配設される長手状のビーム本体と、該ビーム本体の長手方向の両端部に車両前後方向に沿って設けられる一対の筒状の衝撃吸収部と、を有する樹脂製の車両用ビームにおいて、
前記ビーム本体および前記衝撃吸収部は別体に構成されており、
該衝撃吸収部の車両前後方向の内側の端部には、車体に取り付けるための取付部が一体に設けられている一方、
前記ビーム本体は、前記取付部と重なるように配置される結合部と、該結合部から連続して設けられ、車両前後方向の外側へ延び出すようにクランク状に曲げられた屈曲部と、を備えており、
前記取付部と前記結合部とが重ね合わされて一体的に連結されている
ことを特徴とする車両用ビーム。
【請求項2】
前記ビーム本体及び前記衝撃吸収部は、繊維強化熱可塑性樹脂からなる
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用ビーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両用ビームに係り、特に、ビーム本体の両端部に衝撃吸収部が設けられた樹脂製の車両用ビームの改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
(a) 車両幅方向に沿って配設される長手状のビーム本体と、(b) そのビーム本体の長手方向の両端部に車両前後方向に沿って設けられる一対の筒状の衝撃吸収部と、を有する樹脂製の車両用ビームが知られている。特許文献1に記載の装置はその一例で、ビーム本体と衝撃吸収部とが同一の成形材料を用いて一体に成形されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2005−520735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようにビーム本体と衝撃吸収部とを一体に成形する場合、形状が複雑化するとともに成形型等の成形設備が大掛かりになって、製造コストが増加する。また、同一の成形材料を用いて構成されるため、要求特性が異なるビーム本体および衝撃吸収部を、それぞれ個別に適切な樹脂材料を用いて構成することができないという問題があった。
【0005】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、ビーム本体の両端部に衝撃吸収部が設けられた樹脂製の車両用ビームにおいて、ビーム本体および衝撃吸収部をそれぞれ個別に適切な樹脂材料を用いて構成できるとともに安価に製造できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) 車両幅方向に沿って配設される長手状のビーム本体と、(b) そのビーム本体の長手方向の両端部に車両前後方向に沿って設けられる一対の筒状の衝撃吸収部と、を有する樹脂製の車両用ビームにおいて、(c) 前記ビーム本体および前記衝撃吸収部は別体に構成されており、(d) その衝撃吸収部の車両前後方向の内側の端部には、車体に取り付けるための取付部が一体に設けられている一方、(e) 前記ビーム本体は、前記取付部と重なるように配置される結合部と、その結合部から連続して設けられ、車両前後方向の外側へ延び出すようにクランク状に曲げられた屈曲部と、を備えており、(f) 前記取付部と前記結合部とが重ね合わされて一体的に連結されていることを特徴とする。
【0007】
第2発明は、第1発明の車両用ビームにおいて、(a) 前記ビーム本体は、プレス成形された繊維強化熱可塑性樹脂のスタンパブルシートにて構成されており、(b) 前記衝撃吸収部は、繊維強化熱可塑性樹脂の射出成形品であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
このような車両用ビームにおいては、ビーム本体と衝撃吸収部とが別体に構成されており、別々に成形できるため、成形型等の成形設備を小型化できるなど製造コストを低減できる。また、ビーム本体および衝撃吸収部について、それぞれ要求特性等に応じて個別に樹脂材料の種類や成形方法等を定めることができるため、全体として最適な衝撃吸収特性を備えた車両用ビームを得ることができる。
【0009】
一方、ビーム本体はクランク状に曲げられた屈曲部を備えており、その屈曲部に連続して設けられた結合部が衝撃吸収部の取付部に重ね合わされて一体的に連結されているため、ビーム本体に加えられた衝突荷重は結合部から車体に直接伝達され、或いは衝撃吸収部の取付部を挟んで車体に伝達される。これにより、衝撃吸収部との連結部にモーメントが作用して変形したり破断したりすることが確実に回避され、ビーム本体および衝撃吸収部による衝撃吸収性能が何れも確実に得られる。
【0010】
第2発明では、ビーム本体が繊維強化熱可塑性樹脂のスタンパブルシートにて構成されているため、ビーム本体に要求される強度や衝撃吸収特性が得られ易くなるとともに、必ずしも金属等の補強部材が必要でなく、衝撃吸収部が繊維強化熱可塑性樹脂の射出成形品であることと相まって製造コストを一層低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施例である車両用ビームを、バンパーおよびサイドメンバと共に示す図で、車両の上方から見た概略平面図である。
図2図1の車両用ビームの左半分を示す斜視図である。
図3図2における III−III 矢視部分の断面図である。
図4図1におけるIV−IV矢視部分の断面図である。
図5図2の車両用ビームにおいて衝撃吸収部とビーム本体とが一体化される前の状態を示す図で、図2に対応する斜視図である。
図6図5と同じく衝撃吸収部とビーム本体とが一体化される前の状態を示す図で、図3に対応する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の車両用ビームは、例えば樹脂製バンパー等が取り付けられるもので、車両前側に配設されるものでも車両後側に配設されるものでも良く、何れか一方のみに適用するだけでも差し支えない。ビーム本体は、左右両端の結合部から屈曲部を介して車両の外側、すなわち前側の車両用ビームでは前方、後側の車両用ビームでは後方、へ延び出すとともに、その両側の屈曲部を互いに連結するビーム部を有して構成される。ビーム部の長手方向の形状、すなわち車両の上方から見た平面視の形状は、例えば中央部が車両の外側へ突き出すように滑らかに湾曲した形状とされるが、略直線状であっても良い。また、このビーム部の断面形状、すなわち車両幅方向である長手方向と直角な断面形状は、例えばハット断面形状や皿形状(浅いUの字形状)が適当で、開口側が車両内側向きとなる姿勢で配設されるが、断面M字状としたり単純な平板状であっても良いなど、断面形状は適宜設定できるし、必要に応じてリブ等を設けることも可能である。ビーム本体の屈曲部の延び出し寸法は、例えば上記ビーム部が車両前後方向において衝撃吸収部の先端部と略同じか、それよりも外側へ突き出すように定めることが望ましい。車両前後方向の外側、内側とは、車両前側の車両用ビームについては車両前方側が外側で車両後方側が内側であり、車両後側の車両用ビームについては車両後方側が外側で車両前方側が内側である。
【0013】
衝撃吸収部は、断面四角形や八角形等の角筒形状が適当で、内側へ凹んだ凹溝や内部に仕切板等を有するものなど、種々の態様が可能である。筒状の衝撃吸収部の内部には、前記特許文献1のように必要に応じて金属フォーム等が充填されるが、内部が空洞の衝撃吸収部を採用することもできる。衝撃吸収部の端部に設けられる取付部は、例えば車体(サイドメンバなど)に密着(面接触)させられるように、衝撃吸収部の筒形状の中心線に対して略垂直に設けられ、筒形状から外側へ突き出すフランジ部分、或いはその筒形状の内部の底部分において、ボルト等により車体に固定される。取付部は、衝撃吸収部の内部を閉塞する底板状のものでも良いが、衝撃吸収部の外周側のみに設けられた環状のフランジであっても良い。
【0014】
ビーム本体の結合部は、上記取付部の車体側の面、或いは車体と反対側の面に密着(面接触)するように重ね合わされて、一体的に連結される。両者の結合は、例えば結合部および取付部の何れか一方に一体に設けられた複数のボスを、他方に設けられた貫通穴内に貫通させて先端をかしめ加工する方法が簡便であるが、接着剤やねじ、リベットなどの他の結合手段を採用することもできる。結合部および取付部の一方および他方に、互いに嵌め合わされる嵌合部を設け、それ等が嵌め合わされることにより互いに位置決めされるようにすることもできる。
【0015】
ビーム本体は、例えばプレス成形された繊維強化熱可塑性樹脂のスタンパブルシートにて構成される。スタンパブルシートは、繊維基材に熱可塑性樹脂を含浸させたシートを樹脂の溶融温度以上に加熱した後に直ちに加圧、冷却して成形したもので(JIS K7010)、強化繊維としては炭素繊維が好適に用いられるが、ガラス繊維やアラミド繊維等の他の強化繊維を採用することもできる。母材樹脂である熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレンやポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ABS、PPS等の種々の樹脂材料を用いることができる。第1発明の実施に際しては、繊維強化樹脂の母材樹脂が熱硬化性樹脂であるものでも良く、その場合は材料としてSMC(Sheet Molding Compound)やBMC(Bulk Molding Compound )が好適に用いられる。また、成形方法はプレス成形に限らず、RTM(Resin Transfer Molding) やVaRTM(Vacuum Assisted Resin Transfer Molding) であっても良いし、射出成形法等の他の成形方法を用いることもできる。
【0016】
衝撃吸収部は、例えば繊維強化熱可塑性樹脂の射出成形品にて構成される。強化繊維としてはガラス繊維が好適に用いられるが、炭素繊維やアラミド繊維等の他の強化繊維を採用することもできる。母材樹脂である熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレンやポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ABS、PPS等の種々の樹脂材料を用いることができる。第1発明の実施に際しては、繊維強化樹脂の母材樹脂が熱硬化性樹脂であるものでも良いし、成形方法も射出成形に限らず、他の成形方法を適用することもできる。
【0017】
本発明の車両用ビームは、樹脂製のビーム本体および衝撃吸収部のみにて構成することができるが、必要に応じて金属等の補強部材をインサートしたり組み合わせたりして構成することもできる。
【実施例】
【0018】
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、車両のフロント側に配設される車両用ビーム10を示した図で、車両への配設状態において上方から見た概略平面図であり、図の上方が車両前側である。この車両用ビーム10は、図1の左右方向である車両幅方向に長い長手形状を成しており、両端部において車体のサイドメンバ12の前端に図示しないボルトにより一体的に取り付けられるとともに、車両用ビーム10の外側(車両前側)には合成樹脂製のバンパーフェイシア14が配設される。
【0019】
図2は、車両用ビーム10の左半分を示す斜視図で、図3図2における III−III 矢視部分の断面図、図4図1におけるIV−IV矢視部分の断面図である。また、図5は、図2の車両用ビーム10において衝撃吸収部22とビーム本体20とが一体化される前の状態を示す図で、図2に対応する斜視図であり、図6は、図5と同じく衝撃吸収部22とビーム本体20とが一体化される前の状態を示す図で、図3に対応する断面図である。車両用ビーム10の右半分は、図2に示す左半分と対称的に構成されている。
【0020】
車両用ビーム10は、車両幅方向に沿って配設される長手状のビーム本体20と、そのビーム本体20の長手方向の両端部に車両前後方向に沿って設けられる一対の筒状の衝撃吸収部22とから構成されている。ビーム本体20および衝撃吸収部22は別体に構成されており、衝撃吸収部22は、4箇所のコーナー部分が丸められた角筒形状の筒状部24と、その筒状部24の後端すなわち前記サイドメンバ12に固定される側の端部に一体に設けられた平板状の取付部26とを備えている。取付部26は、サイドメンバ12の前端面に密着(面接触)させられるように、筒状部24の中心線に対して略垂直になる姿勢で設けられているとともに、筒状部24の端部を閉塞する底板状に設けられている。この取付部26は、筒状部24から外側へ突き出すフランジを備えており、そのフランジにはサイドメンバ12に固定するためのボルトが挿通させられる複数の挿通穴28が設けられている。
【0021】
上記衝撃吸収部22は、繊維強化熱可塑性樹脂の射出成形品で、本実施例では強化繊維としてガラス繊維が用いられているとともに、母材樹脂である熱可塑性樹脂はポリプロピレンである。強化繊維の含有比率は、ビーム本体20に要求される衝撃吸収特性とは関係なく、衝撃吸収部22に要求される強度や衝撃吸収特性等に応じて自由に設定される。
【0022】
ビーム本体20は、上記衝撃吸収部22の取付部26と重なるように配置される平板状の結合部30と、その結合部30から車両前方側へ延び出すようにクランク状に曲げられた屈曲部32とを連続して備えている。これ等の結合部30および屈曲部32はビーム本体20の両端部に設けられており、両側の屈曲部32を連結するようにビーム部34が設けられている。ビーム部34は、中央部分が車両前側へ突き出すように滑らかに湾曲させられており、屈曲部32の延び出し寸法は、このビーム部34が衝撃吸収部22の先端部よりも車両前方側へ突き出すように定められている。また、このビーム部34の断面形状、すなわち車両幅方向である長手方向と直角な断面形状は、図4に示すようにハット断面形状であり、そのハット断面の開口側が車両内側向きとなる姿勢で配設される。屈曲部32もハット断面形状を成しているが、そのハット断面の高さ寸法(図4の上下方向の寸法)は結合部30側へ向かうに従って連続的に小さくなっている。
【0023】
上記ビーム本体20は、プレス成形された繊維強化熱可塑性樹脂のスタンパブルシートにて構成されており、本実施例では強化繊維として炭素繊維が用いられているとともに、母材樹脂である熱可塑性樹脂はポリプロピレンである。強化繊維の含有比率は、衝撃吸収部22に要求される衝撃吸収特性とは関係なく、ビーム本体20に要求される強度や衝撃吸収特性等に応じて自由に設定される。
【0024】
ビーム本体20の結合部30の板厚は、前記衝撃吸収部22の取付部26の板厚よりも薄いとともに、その結合部30の端部は、図5から明らかなように三角形状を成している。一方、取付部26の下面すなわち筒状部24と反対側の面には、結合部30の板厚と略等しい深さで結合凹所40が設けられており、結合部30はその結合凹所40に重ね合わされ、その上面が取付部26に密着(面接触)させられる。また、結合凹所40の壁面42は、結合部30の端部の三角形状に対応してL字状に凹んでおり、結合部30の三角形状の端面がそのL字形状の壁面42に略密着するように嵌め合わされることにより、両者が位置決めされる。結合部30の三角形状の端部および結合凹所40のL字形状の壁面42は、互いに嵌め合わされる嵌合部に相当する。
【0025】
上記結合部30の上面には、複数のボス44が垂直に上方へ突き出すように立設されている一方、取付部26には、それ等のボス44に対応する位置にそれぞれ貫通穴46が設けられている。ボス44は、貫通穴46を完全に貫通する長さ寸法を有し、その貫通穴46から突き出す先端部が、例えば超音波かしめ等により傘状にかしめられることにより、取付部26と結合部30とが互いに密着するように重ね合わされた状態で一体的に結合される。これにより、ビーム本体20の両端部に一対の衝撃吸収部22が一体的に連結された車両用ビーム10が得られる。
【0026】
そして、このように衝撃吸収部22とビーム本体20とが一体的に連結された状態、すなわち車両用ビーム10の状態においては、図3に示されるように取付部26の下面と結合部30の下面とが略面一とされ、その両者がそれぞれ前記サイドメンバ12の前端面に密着させられるように固定される。すなわち、前記挿通穴28を挿通させられたボルトによって取付部26がサイドメンバ12に締結固定されることにより、その取付部26を介して結合部30もサイドメンバ12に押圧され、取付部26とサイドメンバ12との間で挟圧された状態でサイドメンバ12に一体的に固定される。
【0027】
このような車両用ビーム10においては、ビーム本体20と衝撃吸収部22とが別体に構成されており、別々に成形できるため、成形型等の成形設備を小型化できるなど製造コストを低減できる。また、ビーム本体20および衝撃吸収部22について、それぞれ要求特性等に応じて個別に樹脂材料の種類や成形方法等を定めることができるため、全体として最適な衝撃吸収特性を備えた車両用ビーム10を得ることができる。本実施例では、ビーム本体20が繊維強化熱可塑性樹脂のスタンパブルシートにて構成されているため、ビーム本体20に要求される強度や衝撃吸収特性が得られ易くなるとともに、必ずしも金属等の補強部材が必要でなく、衝撃吸収部22が繊維強化熱可塑性樹脂の射出成形品であることと相まって製造コストを一層低減できる。
【0028】
一方、ビーム本体20はクランク状に曲げられた屈曲部32を備えており、その屈曲部32に連続して設けられた結合部30が衝撃吸収部22の取付部26に重ね合わされて一体的に連結されているため、ビーム本体20に加えられた衝突荷重は結合部30からサイドメンバ12に直接伝達される。これにより、ビーム本体20に衝突荷重が加えられた場合に、そのビーム本体20と衝撃吸収部22との連結部にモーメントが作用して変形したり破断したりすることが確実に回避され、ビーム本体20および衝撃吸収部22による衝撃吸収性能が何れも確実に得られる。
【0029】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
【符号の説明】
【0030】
10:車両用ビーム 12:サイドメンバ(車体) 20:ビーム本体 22:衝撃吸収部 26:取付部 30:結合部 32:屈曲部
図1
図2
図3
図4
図5
図6