(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6027098
(24)【登録日】2016年10月21日
(45)【発行日】2016年11月16日
(54)【発明の名称】タイムライン表示ツール
(51)【国際特許分類】
G06F 3/048 20130101AFI20161107BHJP
G06Q 50/22 20120101ALI20161107BHJP
【FI】
G06F3/048
G06Q50/22
【請求項の数】12
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-513277(P2014-513277)
(86)(22)【出願日】2012年5月22日
(65)【公表番号】特表2014-520317(P2014-520317A)
(43)【公表日】2014年8月21日
(86)【国際出願番号】IB2012052548
(87)【国際公開番号】WO2012164434
(87)【国際公開日】20121206
【審査請求日】2015年4月16日
(31)【優先権主張番号】11168450.2
(32)【優先日】2011年6月1日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100087789
【弁理士】
【氏名又は名称】津軽 進
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【弁理士】
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(72)【発明者】
【氏名】ヒギンズ スチュワート アンダーソン
(72)【発明者】
【氏名】フェルベーク アレクサンデル アドリアヌス マルティヌス
(72)【発明者】
【氏名】スライタース エリック クリスティアーン
【審査官】
加内 慎也
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−238136(JP,A)
【文献】
特開2008−204461(JP,A)
【文献】
米国特許第07890498(US,B1)
【文献】
特開2009−139756(JP,A)
【文献】
特開2009−257927(JP,A)
【文献】
特開2010−044663(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048
G06Q 50/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイムラインとインタラクトするためのシステムであって、
第1の開始時間と第1の終了時間によって境界される第1の時間セグメント内の第1の複数のイベントを示す第1のタイムラインを表示するための第1のタイムラインユニットと、
第2の開始時間と第2の終了時間によって境界される第2の時間セグメント内の第2の複数のイベントを示す、前記第1のタイムラインのコピーである第2のタイムラインを表示するための第2のタイムラインユニットであって、前記第1のタイムラインと前記第2のタイムラインは同じスケールで表示される、第2のタイムラインユニットと、
ユーザが表示された前記時間セグメントへの変更を指示することを可能にするためのインタラクションユニットと、
前記指示された変更に基づいて更新された第1の時間セグメントと更新された第2の時間セグメントを決定し、前記第1のタイムラインのスケールを前記第2のタイムラインのスケールに等しく維持し、前記第1の時間セグメントと前記第2の時間セグメントの間のオフセットを一定に維持するための時間セグメント更新器とを有し、
前記タイムラインユニットが前記更新された時間セグメントに従ってそれらの各々の表示を更新するように構成される、システム。
【請求項2】
前記ユーザが前記第1のタイムラインに関する第1の時点及び前記第2のタイムラインに関する第2の時点を指示することを可能にするための時点入力ユニットをさらに有し、前記第1のタイムラインユニットと前記第2のタイムラインユニットが、前記第1のタイムライン上の前記第1の時点を前記第2のタイムライン上の前記第2の時点と整列させ、前記ユーザが前記時間セグメントを変更するときに前記時点を整列したままにするように構成され、前記オフセットが前記第1の時点と前記第2の時点の間のオフセットに対応する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のタイムラインユニットと前記第2のタイムラインユニットが前記二つのタイムラインを互いに平行に表示するように構成され、前記第1のタイムライン上の前記第1の時点と前記第2のタイムライン上の前記第2の時点が、前記タイムラインユニットによって整列されるときに、前記第1のタイムライン若しくは前記第2のタイムラインの時間軸に実質的に垂直な線を画定する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1の時間セグメントと前記第2の時間セグメントへの変更がスケールの変更及び時間シフトの少なくとも一つを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の時間セグメントが現在の期間を有し、前記第2の時間セグメントが過去の期間を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記イベントに関連付けられるデータにアクセスするためのデータアクセスユニットを有し、前記データが、各イベントに関連する時点であり、前記第1のタイムラインユニットが前記第1の時間セグメントにおける時点と関連するイベントの選択を表示するように構成され、前記第2のタイムラインユニットが前記第2の時間セグメントにおける時点と関連するイベントの選択を表示するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記データが、前記イベントに関連付けられる少なくとも一人の患者に関するデータである、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1のタイムラインについて選択されるイベントと前記第2のタイムラインについて選択されるイベントが同じ対象物に関連する、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1のタイムラインユニットと前記第2のタイムラインユニットが各々前記第1のタイムラインと前記第2のタイムラインの点に沿って関連する絶対時間の表示を表示するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
請求項1に記載のシステムを有するワークステーション。
【請求項11】
タイムラインとインタラクトする方法であって、
第1のタイムラインユニットが、第1の開始時間と第1の終了時間によって境界される第1の時間セグメント内の第1の複数のイベントを示す第1のタイムラインを表示するステップと、
第2のタイムラインユニットが、第2の開始時間と第2の終了時間によって境界される第2の時間セグメント内の第2の複数のイベントを示す、前記第1のタイムラインのコピーである第2のタイムラインを表示するステップであって、前記第1のタイムラインと前記第2のタイムラインは同じスケールで表示される、ステップと、
インタラクションユニットが、表示された前記時間セグメントへのユーザからの変更指示を受信するステップと、
時間セグメント更新器が、前記変更指示に基づいて更新された第1の時間セグメントと更新された第2の時間セグメントを決定し、前記第1のタイムラインのスケールを前記第2のタイムラインのスケールに等しく維持し、前記第1の時間セグメントと前記第2の時間セグメントの間のオフセットを一定に維持するステップと、
前記第1及び第2のタイムラインユニットが、前記更新された時間セグメントに従って前記表示されたタイムラインを更新するステップとを有する、方法。
【請求項12】
プロセッサシステムに、
第1の開始時間と第1の終了時間によって境界される第1の時間セグメント内の第1の複数のイベントを示す第1のタイムラインを表示するよう制御するステップと、
第2の開始時間と第2の終了時間によって境界される第2の時間セグメント内の第2の複数のイベントを示す、前記第1のタイムラインのコピーである第2のタイムラインを表示するよう制御するステップであって、前記第1のタイムラインと前記第2のタイムラインは同じスケールで表示される、ステップと、
表示された前記時間セグメントへのユーザからの変更指示を受信するステップと、
前記変更指示に基づいて更新された第1の時間セグメントと更新された第2の時間セグメントを決定し、前記第1のタイムラインのスケールを前記第2のタイムラインのスケールに等しく維持し、前記第1の時間セグメントと前記第2の時間セグメントの間のオフセットを一定に維持するよう制御するステップと、
前記更新された時間セグメントに従って前記表示されたタイムラインを更新するよう制御するステップとを実行させるための命令を有するコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタイムラインの表示に関する。本発明はさらにタイムラインとのインタラクションに関する。
【背景技術】
【0002】
データ可視化システムにおいては、ユーザが複数のイベントを概観することを可能にするためにイベントがタイムライン上に表示され得る。タイムライン上で、特定の持続時間は対応する線分によってあらわされる。イベントは各イベントに関連する時間に従ってタイムライン上に位置付けられる。可視化システムのユーザはタイムラインキャンバス上の特定期間を見るためにタイムライン上に示される時間窓、すなわち時間間隔を設定し得る。
【0003】
一部の実用的応用、例えば臨床インフォマティクス応用において、医師などのユーザは患者の病歴における複数の期間を詳細に比較する必要があり得る。これらの期間はタイムライン上に可視化され得る。
【0004】
"Intelligent visualization and exploration of time‐oriented data of multiple patients",D.Klimov et al.,Artificial Intelligence in Medicine,49(2010)pp.11‐31は、ユーザが複数レベルの時間粒度において複数の患者記録に対する原データ及び抽象概念を可視化することを可能にする、インタラクティブなオントロジーベースの調査モジュールを開示する。絶対的な、カレンダーベースのタイムライン及び相対的なタイムラインが開示される。相対的なタイムラインは全患者データに対する基準日(時間ゼロ)となる臨床的意義のあるイベントを特定することによって設定される。全患者のデータは基準時点に従って整列される。全値及び統計値は新たなゼロ点に従って再計算されるので、絶対的なタイムライン上に示されるデータ値は相対的なタイムライン上のデータ値と全く異なる。カレンダーベースのタイムラインにおいては、絶対的な日若しくは月がタイムラインに沿って表示される。相対的なタイムラインにおいては、基準時点からの日若しくは月の数がタイムラインに沿って表示される。いずれの場合にも、複数の患者のデータが単一タイムライン上にグラフとして示される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
タイムライン上に時間ベースのイベントを表示するための改良されたシステムを持つことが有利である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題によりよく対処するために、本発明の第1の態様は以下を有するシステムを提供する。
第1の開始時間と第1の終了時間によって境界される第1の時間セグメント内の第1の複数のイベントを示す第1のタイムラインを表示するように構成される第1のタイムラインユニット、
第2の開始時間と第2の終了時間によって境界される第2の時間セグメント内の第2の複数のイベントを示す第2のタイムラインを表示するように構成される第2のタイムラインユニット、第1のタイムラインと第2のタイムラインは同じスケールで表示される、
ユーザが表示された時間セグメントへの変更を指示することを可能にするように構成されるインタラクションユニット、
指示された変更に基づいて更新された第1の時間セグメントと更新された第2の時間セグメントを決定し、第1のタイムラインのスケールを第2のタイムラインのスケールに等しく維持し、第1の時間セグメントと第2の時間セグメントの間のオフセットを一定に維持するように構成される時間セグメント更新器、
タイムラインユニットは更新された時間セグメントに従ってそれらの各々の表示を更新するように構成される。
【0007】
提案されるシステムは、スケール及びオフセットに関して同期される二つの個別のタイムラインが表示されるので、二つの時間間隔を同時に調べることを容易にする。これら二つの個別のタイムラインはユーザが第1の時間セグメントに属するイベントと第2の時間セグメントに属するイベントを明確に区別することを可能にする。さらに、システムがタイムラインのスケールを同じに保ち、二つの時間間隔間のオフセットを同じに保ちながら、二つの時間間隔がユーザによって変更され得るので、容易なナビゲーションが促進される。このように、二つの時間間隔を比較し、例えば第1の時間間隔におけるイベントの発生を第2の時間間隔におけるイベントの発生と比較することが容易になる。
【0008】
システムはユーザが第1のタイムラインに関する第1の時点と第2のタイムラインに関する第2の時点を指示することを可能にするように構成される時点入力ユニットを有し、第1のタイムラインユニットと第2のタイムラインユニットは第1のタイムライン上の第1の時点を第2のタイムライン上の第2の時点と整列させ、ユーザが時間セグメントを変更するときに時点を整列したままにするように構成され、オフセットは第1の時点と第2の時点の間のオフセットに対応する。これは二つのタイムライン間でそれらを整列したままにすることによって同期される基準時間イベントに基づいて、二つの異なる時間におけるイベントのコースを比較することを特に容易にする。例えば、ある患者について特定の臨床イベントが二回起こるかもしれず、二つのタイムラインは臨床イベントが生じた一回目及び臨床イベントが生じた二回目につながる及び/又は続くイベントのコースを示し得る。システムが二つの指示された時点を整列したままにしながら、ユーザは例えば示された時間セグメントをスケーリング若しくはシフトすることによってタイムラインを容易に調査し得る。
【0009】
第1のタイムラインユニットと第2のタイムラインユニットは二つのタイムラインを互いに平行に表示するように構成され、第1のタイムライン上の第1の時点と第2のタイムライン上の第2の時点は、タイムラインユニットによって整列されるとき、第1のタイムライン若しくは第2のタイムラインの時間軸に実質的に垂直な線を画定する。これは整列した時点周辺のイベントを比較することが容易になるので、二つの時点を整列させる特に有利な方法である。
【0010】
第1の時間間隔及び第2の時間間隔への変更は、スケールの変更及び時間シフトの少なくとも一つを有し得る。二つのタイムライン間でこれらの操作を同期させないと、二つの示されたタイムラインにおけるイベントのコースを比較することが困難になるので、これらの操作は同期された方法で実行されることが特に有利である。
【0011】
第1の時間間隔は現在の期間を有し、第2の時間間隔は過去の期間を有し得る。これは現在の状況を以前の状況と比較することを可能にする。これは将来のイベントを予測するため若しくは特定目的を達成するためのアクションのコースを計画するために使用され得る。
【0012】
システムは複数のイベントの表現にアクセスするように構成されるデータアクセスユニットを有し、各イベントはそれと関連する時点を持ち、第1のタイムラインユニットは第1の時間間隔における時点と関連するイベントの選択を表示するように構成され、第2のタイムラインユニットは第2の時間間隔における時点と関連するイベントの選択を表示するように構成される。これはタイムラインにおける表示のためのイベントを選択する適切な方法である。
【0013】
イベントは少なくとも一人の患者に関連し、イベントは少なくとも一つの患者記録に記憶され得る。これは医療用途においてタイムラインを使用することを可能にする。
【0014】
第1のタイムラインについて選択されるイベントと第2のタイムラインについて選択されるイベントとは同じ対象に関連し得る。例えばこれらは同じ患者に関連し得るか若しくはこれらは同じ患者記録に記憶され得る。
【0015】
複数のイベントの表現は少なくとも第1のイベントセット及び異なる第2のイベントセットを有し得る。第1のタイムライン上に表示されるイベントは第1のイベントセットから選択され、第2のタイムライン上に表示されるイベントは第2のイベントセットから選択され得る。このように、二つの個別のイベントセットが比較され、より具体的には、二つの異なる時間セグメントにおけるイベントが二つの個別のイベントセットについて示され得る。これは例えば第1の時間における第1の患者についての状況を第2の時間における第2の患者についての状況と比較することを可能にする。
【0016】
第1のイベントセットは第1の対象に関連し、第2のイベントセットは第2の対象に関連し得る。このように、異なる対象についてイベントを比較することが容易になる。
【0017】
システムは各々第1及び第2の基準セットに基づいて対象に関連する複数のイベントをフィルタリングすることによって第1及び第2のイベントセットを生成するように構成されるイベントフィルタを有し得る。二つのタイムラインに示されるイベントに対して異なる選択基準を適用することも可能である。例えば、過去のタイムラインは長期間関心のない一部のイベントを除外し得るが、現在のタイムラインはこうしたイベントを含み得る。従ってイベントフィルタはイベントの時間に基づくだけでなく、イベントのタイプなどの他の特性にも基づいてタイムライン上での表示のためのイベントを選択するように適用され得る。
【0018】
第1のタイムラインユニットと第2のタイムラインユニットは各々第1のタイムラインと第2のタイムラインの点に沿って関連する絶対時間の表示を表示するように構成され得る。これはタイムラインが示す時間を見ることを可能にする。絶対時間は日を含み得る。絶対時間は時刻も含み得る。
【0019】
別の態様において、本発明は本明細書に記載のシステムを有するワークステーションを提供する。本発明は例えばサーバをホストとするウェブアプリケーションとしても提供され得る。
【0020】
別の態様において、タイムライン上に時間ベースのイベントを表示する方法が提供される。方法は以下のステップを有し得る。
第1の開始時間と第1の終了時間によって境界される第1の時間セグメント内の第1の複数のイベントを示す第1のタイムラインを表示するステップ、
第2の開始時間と第2の終了時間によって境界される第2の時間セグメント内の第2の複数のイベントを示す第2のタイムラインを表示するステップ、第1のタイムラインと第2のタイムラインは同じスケールで表示される、
ユーザが表示された時間セグメントへの変更を指示することを可能にするステップ、
指示された変更に基づいて更新された第1の時間セグメントと更新された第2の時間セグメントを決定し、第1のタイムラインのスケールを第2のタイムラインのスケールに等しく維持し、第1の時間セグメントと第2の時間セグメントの間のオフセットを一定に維持するステップ、
更新された時間セグメントに従って表示されたタイムラインを更新するステップ。
【0021】
別の態様において、本発明はプロセッサシステムに本明細書に記載の方法を実行させるための命令を有するコンピュータプログラム製品を提供する。
【0022】
本発明の上述の実施形態、実施例、及び/又は態様の二つ以上が有用とみなされる任意の方法で組み合され得ることが当業者によって理解される。
【0023】
上記システムの修正及び変更に対応する、ワークステーション、システム、方法及び/又はコンピュータプログラム製品の修正及び変更は、本記載に基づいて当業者によって実行され得る。
【0024】
本発明のこれらの及び他の態様は以下に記載の実施形態から明らかとなり、それらを参照して解明される。図面において同様の項目は同じ参照数字で示されている。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1B】二つのリンクされたタイムラインの略図である。
【
図2】タイムライン上に時間ベースのイベントを表示するためのシステムのブロック図である。
【
図3】タイムライン上に時間ベースのイベントを表示する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
この記載において本発明がより詳細に説明される。本明細書で記述される詳細は実施例のつもりに過ぎない。修正及び代替的な実施可能性はこの記載を考慮して当業者の実現可能な範囲にある。
【0027】
臨床インフォマティクス応用において、医師はタイムラインを介してアクセス可能な患者の病歴における複数の期間を詳細に比較したいかもしれない。かかる比較は例えばがん診断及び治療計画において必要であり得る。
【0028】
患者の病歴はタイムラインにおいてあらわされ得る。医師はタイムラインキャンバス上の特定期間を最適に見るためにタイムライン上に示される時間窓(開始/終了期間)を設定する。
【0029】
医師は患者病歴について知るため及び将来のケアを計画するためにタイムラインを使用し得る。時折、医師は同じ患者の病歴において二つ以上の期間を比較したいかもしれない。典型例は患者が現在の状況と同様の医学的状況を以前に経験しており、医師が現在の状況におけるものと同等な点を患者病歴において見つけたいかもしれない場合であり得る。医師は病歴における同等な点につながる手がかり(lead up to)を最近起こったことと比較したいかもしれない。医師は病歴における同様の状況で何のケアが患者に与えられたかの知識によって影響されて、将来のケアを計画したいかもしれない。
【0030】
さらに、同じ機構が同様の理由で二人の異なる患者の病歴を比較するために使用され得る。また他の非医療イベントセットも比較され、例えばコンピュータシステムのオペレーティングシステムにおいて生じる内部イベントがシステムの特定挙動を比較するために二つのタイムライン上で分析され得る。
【0031】
患者の病歴の特定期間に関心のある医師は、関心期間がタイムラインキャンバス上で最適に見えるように、患者の臨床タイムラインの時間窓を操作し得る。同じ詳細さで他の関心期間を見るために、ユーザはタイムスケールと時間窓の同様の操作を実行し得る。これはしばしば最近の関心期間が同時に見えないことを意味する。医師が時間において遠く離れている可能性がある患者の病歴から二つ以上の臨床ケア期間を比較したいとき、両方を必要な詳細さで見ることは困難である。長い方の期間へズームアウトすることは両方の関心期間が見えることを可能にするが、あまり詳細でないことを犠牲にし、期間がそれらの間の他の情報とともに同じタイムライン上にあるため、比較はやはり困難である。
【0032】
この状況を改善するために、医師は過去の期間を現在の期間と比較したいことをシステムに指示することを可能にされ得る。ユースケース(二つの関心期間の比較に基づく)は次の通りである。
ユーザが現在の関心期間を設定する。
ユーザが患者病歴における関心期間を現在の関心期間と比較したいことをシステムに指示する。
システムは現在のタイムライン表示設定を保持するが、二つのタイムラインがあるように(理想的には上下だが並んでもよい)タイムラインのコピーを作る。例えば、二つの水平タイムラインが上下に表示され得る。代替的に、二つの垂直タイムラインが左右に表示され得る。二つのタイムラインは同じタイムスケールを持ち得る、例えば初期スケールは何であれ、両方が一年若しくは三か月の期間をカバーし得る。
ユーザは異なる時間セグメントを見るためにタイムラインを'シフト'するように、例えばマウスドラッグ及びドロップ操作を用いて患者病歴における関心期間へタイムラインのコピー上をナビゲートし得る。
ユーザは二つの関心時点(過去のタイムラインにおけるものと現在状況のタイムラインにおけるもの)をリンクしたいことを指示し得る。点は腫瘍ボードレポート若しくは画像検査など、タイムライン上のフォルダに対応し得る。しかしながらこれは限定ではない。
ユーザは二つの関心点を指示し、アプリケーションはこれら二点を通る二つのタイムラインを垂直に整列させるように構成され得る。これは両タイムライン上同じスケールで二つのタイムライン間のオフセットを規定する。
ここで、ユーザが時間窓を変更するか若しくはタイムライン上を前後に動くとき、両タイムラインは追随し、関心点は整列したままであり、従って規定されたオフセットが維持される。また、ユーザがスケールを変更するとき、両タイムラインは新たなスケールに更新され、規定されたオフセットは維持される。
従ってユーザは二つの関心期間を容易に比較することができる。もはや必要ない場合、ユーザは比較モードから離れたいことを指示し得る。この場合、現在の関心期間を伴うタイムラインは維持され得るが、過去のタイムラインは表示から除去され得る。その結果、比較モードから離れることはシステムを通常タイムラインビューへ戻す。代替的に、両タイムラインが維持されるが、整列はもはや強いられない。例えば、ユーザがスケールを変更するか若しくは時間窓をシフトするとき、これは両方ではなくタイムラインの一方にしか適用されず、オフセットは維持されない。
【0033】
ユーザが"同期調節"(両タイムラインについてスケールとオフセットが同じに維持される)及び"個別調節"(特定タイムラインについてスケールとオフセットが個別に調節され得る)のために採用し得る特定コマンドを使用することも可能である。その結果、タイムラインを明確にリンク及びリンク解除する必要がない。
【0034】
図1Aはタイムライン比較機能が駆動される前にタイムライン101がどのように見え得るか(概念上)を図示する。例えばタイムライン比較機能を駆動及び/又は解除するためにボタンがグラフィカルユーザインターフェース(不図示)において提供され得る。また、ユーザが示された時間セグメントを変更することを可能にするためにコントロール(不図示)が提供され得る。符号107はタイムライン上に示されるイベントをあらわす。日付表示108は示された時間セグメントの境界をユーザに示すために提供され得る。例えばタイムラインに沿って一定間隔で、さらなる絶対時間表示を示すことも可能である。示されたイベントの一つ以上若しくは全部の絶対時間を示すことも可能である。例えばユーザはイベント104周辺のイベントに特に関心があり、過去の期間とイベントを比較したいかもしれない。ユーザは追加タイムラインを加えたいことを指示し得る。これは
図1Bに示される二つのタイムラインをもたらす。ユーザは所望時間セグメントへ両タイムラインを個別にナビゲートし得る。タイムライン上に示される時間セグメントを指示するために絶対時間表示108が両タイムラインに対して個別に更新される。そしてユーザはイベント105及び106に対応する時点をリンクしたいことを指示し得る。その後、時間セグメントの任意の操作が両タイムライン102及び103上で実行される。これは示された二つの時間セグメントにおけるイベントのコースの比較を促進する。
【0035】
患者病歴タイムライン上の二つ以上の関心期間の容易な比較がこのようにして実現される。現在の関心期間における点は過去の関心期間からの点と整列され得る。このオフセットは比較モードにおいて維持され得る。タイムスケールも同期され得る。両タイムラインとのインタラクションは単一ナビゲータを介して実現され得る。このように、臨床ユーザは病歴における同様の期間を今日の状況と容易に比較することができ、今日から先の計画への入力として患者に対して過去に計画されたもの(及び潜在的にその結果)を見るという利益を得ることができる。
【0036】
ユーザが関心期間を指示した後、それらは(ユーザによって特定される)各期間における同様の関心点を通って垂直に整列され得る。
【0037】
各期間はそれ自体の絶対的開始/終了を持ち得るが、開始と終了の間の時間差は比較された全期間に共通し得る(ゆえにこれらは同じスケール上である)。
【0038】
過去の期間が同期された方法で(共通時間窓とともに)今日の期間に"従う"ように、スケールは変更され、同様の関心点も一つの共通ナビゲータを用いて時間において前後に動かされ得る。
【0039】
第1のタイムライン上に示されるイベントは第1のイベントシーケンスに関連し、第2のタイムライン上に示されるイベントは第2のイベントシーケンスに関連し得る。これはイベントが同様であるが全く同一でない場合もカバーする。
【0040】
図2はタイムライン上に時間ベースのイベントを表示するためのシステムの態様を図示するブロック図を示す。システムは本明細書に記載の特徴の一部を実施するためにソフトウェアを用いて、コンピュータベースのハードウェア上で実装され得る。システムはスタンドアロンワークステーション上で、若しくは分散コンピュータシステム上で実装され得る。
【0041】
システムは第1の開始時間と第1の終了期間によって境界される第1の時間セグメント3内の第1の複数のイベントを示す第1のタイムラインを表示するための第1のタイムラインユニット1を有し得る。ユーザは示された時間セグメントを指示することを可能にされ得るか、若しくはこれは自動的に実行され得る。例えば、常に最後のx日が示され得る。
【0042】
システムは第2の開始時間と第2の終了時間によって境界される第2の時間セグメント4内の第2の複数のイベントを示す第2のタイムラインを表示するための第2のタイムラインユニット2を有し得る。第1及び第2のタイムラインユニットは例えばタイムラインクラスのインスタンス化であり得る。第1のタイムラインと第2のタイムラインは同じスケールで表示される。タイムラインユニット1,2はそれらのタイムラインをバーの形で表示するように構成され、バーが連続時間セグメントをカバーするように、そのバー上でバーに沿った点が時点をあらわす。イベントはイベントに対応する時間においてバー上に表示され得る。かかるイベントはアイコン若しくは別のシンボルを用いて表示され得る。代替的に、バーはイベントがある時点において異なる色を持ち得る。シンボル若しくはアイコンはイベントについての何らかの情報も提供し得る、例えば異なる種類のイベントが異なるシンボル、アイコン若しくは色を用いて表示され得る。さらに、テキストラベルがイベントに対して表示され得る。かかるテキストラベルは、イベントのタイプ若しくはイベントを記述するドキュメントのコンテンツの表示など、イベントについての情報もあらわし得る。このイベントベースの種類のタイムラインに加えて、別の種類のタイムラインは軸の一つが時間軸をあらわすグラフを有し得る。
【0043】
システムはユーザが表示された時間セグメント3,4への変更を指示することを可能にするためのインタラクションユニット5を有し得る。第1の時間セグメント3及び第2の時間セグメント4への変更はスケールの変更を有し得る。変更は時間シフトも有し得る。他の変更もシステムによってサポートされ得る。リンクモードと非リンクモードの二つの変更モードがシステムによってサポートされ得る。非リンクモードにおいて、示された時間セグメントはタイムラインに対して個別に調節され得る。システムはタイムラインの一つの時間セグメントのみを調節するか、又は両方若しくは全てのタイムラインの時間セグメントを調節することを可能にし得る。リンクモードにおいて、時間セグメントの任意の調節は両タイムラインに適用される。
【0044】
システムは時間セグメント更新器6を有し得る。リンクモードにおいて、指示された変更に基づいて更新された第1の時間セグメント3と更新された第2の時間セグメント4を決定するために、時間セグメント更新器6は第1のタイムラインのスケールを第2のタイムラインのスケールと等しく維持し、第1の時間セグメント3と第2の時間セグメント4の間のオフセットを一定に維持するように構成される。このオフセットは時間セグメントにおける所与の時点を比較することによって計算され得る。例えば、時間セグメントの下限が比較され得る。代替的に、上限が比較され得る。代替的に、時間セグメントにおける選択点が比較され得る。比較はオフセットを決定するために二点間の時間を計算することを有し得る。選択点の場合、時間セグメント更新器はタイムライン上の固定位置に選択点を維持するように構成され得る。しかしながら、これは任意である。
【0045】
タイムラインユニット1,2は更新された時間セグメント3,4に従ってそれらの各々の表示を更新するように構成され得る。
【0046】
システムはユーザが第1のタイムラインに関する第1の時点と第2のタイムラインに関する第2の時点を指示することを可能にするための時点入力ユニット7を有し得る。システムはユーザに各時間セグメント内にある時点のみを選択させるようにユーザを制限し得る。しかしながら、これは限定ではない。第1のタイムラインユニットと第2のタイムラインユニットは第1のタイムライン上の第1の時点を第2のタイムライン上の第2の時点と整列させ、ユーザが時間セグメントを変更するときに時点を整列したままにするように構成され得る。
【0047】
第1のタイムラインユニット1と第2のタイムラインユニット2は二つのタイムラインを互いに平行に表示するように構成され、第1のタイムライン上の第1の時点と第2のタイムライン上の第2の時点は、タイムラインユニットによって整列されるときに、第1のタイムライン若しくは第2のタイムラインの時間軸に実質的に垂直な線を画定する。例えば、二つのタイムライン102及び103が
図1の場合と同様に上下に表示されるとき、第1の時点106は第2の時点105の真上に表示される。
【0048】
例えば、第1の時間セグメント3は現在の期間を有し、第2の時間セグメント4は過去の期間を有する。しかしながら、これは限定ではない。さらに、ユーザは非リンクモードにおいて時間セグメント3及び4を任意の所望の期間へ変更することを可能にされ得る。リンクモードにおいて、二つの時間セグメント間のオフセットは一定に維持される。
【0049】
システムは複数のイベントの表現にアクセスするためのデータアクセスユニット8を有し得る。各イベントはそれに関連する時点を持ち得る。時点を伴わないイベントもあり得るが、これらのイベントは通常はタイムライン上に表示されない。第1のタイムラインユニット1は第1の時間セグメント3における時点と関連するイベントの選択を表示するように構成され、第2のタイムラインユニット2は第2の時間セグメント4における時点と関連するイベントの選択を表示するように構成され得る。
【0050】
イベントは少なくとも一人の患者に関連し、イベントは少なくとも一つの患者記録に記憶され得る。しかしながら、これは限定ではない。他の種類のイベント、コンピュータオペレーティングシステムにおけるイベント、若しくは公共交通機関時刻表におけるイベントなどがシステムによって処理され得る。
【0051】
第1のタイムラインについて選択されたイベントと第2のタイムラインについて選択されたイベントは同じ対象に関連し得る。例えば、両タイムラインのイベントはイベントの一つの集合からとられ、選択は純粋にイベントの時間に基づいてなされ得る。代替的に、複数のイベントの表現は少なくとも第1のイベントセット及び異なる第2のイベントセットを有し、第1のタイムライン上に表示されるイベントは第1のイベントセットから選択され、第2のタイムライン上に表示されるイベントは第2のイベントセットから選択される。これは二つのタイムラインにおいて異なるデータセットを見ることを可能にする。例えば、第1のイベントセットは第1の対象に関連し、第2のイベントセットは第2の対象に関連し得る。
【0052】
システムは各々第1及び第2の基準セットに基づいて対象に関連する複数のイベントをフィルタリングすることによって第1及び第2のイベントセットを生成するように構成されるイベントフィルタ11を有し得る。イベントフィルタ11は第1及び第2のセットを生成するために一つの大きなデータセットをフィルタし得るか、又は異なるソースセットから第1セットと第2セットに対するイベントを取得し得る。
【0053】
第1のタイムラインユニット1と第2のタイムラインユニット2は各々第1のタイムライン及び第2のタイムラインの点に沿って関連する絶対時間の表示を表示するように構成され得る。関連する絶対時間はタイムラインのその点によってあらわされる時点をあらわす。
【0054】
図3はタイムライン上に時間ベースのイベントを表示する方法を図示する。ステップ301は第1の開始時間と第1の終了時間によって境界される第1の時間セグメント内の第1の複数のイベントを示す第1のタイムラインを表示する。ステップ302は第2の開始時間と第2の終了時間によって境界される第2の時間セグメント内の第2の複数のイベントを示す第2のタイムラインを表示し、第1のタイムラインと第2のタイムラインは同じスケールで表示される。ステップ303はユーザが表示された時間セグメントへの変更を指示することを可能にする。ステップ304は指示された変更に基づいて更新された第1の時間セグメントと更新された第2の時間セグメントを決定し、第1のタイムラインのスケールを第2のタイムラインのスケールと等しく維持し、第1の時間セグメントと第2の時間セグメントの間のオフセットを一定に維持する。ステップ305は更新された時間セグメントに従って表示されたタイムラインを更新する。ステップ303,304及び305は必要なだけ頻繁に繰り返され得る。方法はコンピュータプログラムを用いて実施され得る。
【0055】
本明細書に記載のシステムと方法はより多くのタイムラインで拡張され得る。これらのタイムラインは本明細書でより詳細に記載される二つのタイムラインと同様の方法で同期され得る。例えば、三つ以上のタイムラインにおいて表示される時間セグメント間のオフセットとスケールはユーザが時間セグメントを変更するときに一定に維持され得る。
【0056】
本発明はコンピュータプログラム、特に本発明を実現するように構成されるキャリアの上若しくは中のコンピュータプログラムにも当てはまることが理解される。プログラムはソースコード、オブジェクトコード、部分的にコンパイルされた形式などのコード中間ソース及びオブジェクトコードの形式で、若しくは本発明にかかる方法の実施における使用に適した任意の他の形式であり得る。かかるプログラムは多くの異なるアーキテクチャデザインを持ち得ることもまた理解される。例えば、本発明にかかる方法若しくはシステムの機能を実施するプログラムコードは一つ以上のサブルーチンに分割され得る。これらのサブルーチン間で機能を分散させる多くの異なる方法が当業者に明らかである。サブルーチンは自己完結型プログラムを形成するように一つの実行可能ファイルに一緒に記憶され得る。かかる実行可能ファイルはコンピュータ実行可能命令、例えばプロセッサ命令及び/又はインタープリタ命令(例えばJavaインタープリタ命令)を有し得る。代替的に、サブルーチンの一つ以上若しくは全部が少なくとも一つの外部ライブラリファイルに記憶され、静的に若しくは動的に、例えばランタイムで、メインプログラムとリンクされ得る。メインプログラムはサブルーチンの少なくとも一つへの少なくとも一つのコールを含む。サブルーチンは互いへのコールも有し得る。コンピュータプログラム製品に関する実施形態は本明細書に記載の方法の少なくとも一つの各処理ステップに対応するコンピュータ実行可能命令を有する。これらの命令はサブルーチンに分割され得るか、及び/又は静的に若しくは動的にリンクされ得る一つ以上のファイルに記憶され得る。コンピュータプログラム製品に関連する別の実施形態は本明細書に記載のシステム及び/又は製品の少なくとも一つの各手段に対応するコンピュータ実行可能命令を有する。これらの命令はサブルーチンに分割され得るか及び/又は静的に若しくは動的にリンクされ得る一つ以上のファイルに記憶され得る。
【0057】
コンピュータプログラムのキャリアはプログラムを担持することができる任意のエンティティ若しくはデバイスであり得る。例えば、キャリアはROM,例えばCD ROM若しくは半導体ROMなどの記憶媒体、又は磁気記録媒体、例えばフラッシュドライブ若しくはハードディスクを含み得る。さらに、キャリアは電気若しくは光学ケーブルを介して又は無線若しくは他の手段によって伝達され得る、電気若しくは光学信号などの伝播性キャリアであり得る。プログラムがかかる信号で具体化されるとき、キャリアはかかるケーブル又は他のデバイス若しくは手段によって構成され得る。代替的に、キャリアは中にプログラムが埋め込まれる集積回路であり得、集積回路は関連する方法を実行する、又は関連する方法の実行において使用されるように構成される。
【0058】
上述の実施形態は本発明を限定するのではなく例示するものであり、当業者は添付のクレームの範囲から逸脱することなく多くの代替的な実施形態を設計することができることが留意されるべきである。クレームにおいて、括弧の間に置かれる任意の参照符号はクレームを限定するものと解釈されてはならない。動詞"有する"とその活用の使用はクレームに列挙したもの以外の要素若しくはステップの存在を除外しない。ある要素に先行する冠詞"a"若しくは"an"はかかる要素の複数の存在を除外しない。本発明は複数の個別要素を有するハードウェアを用いて、及び適切にプログラムされたコンピュータを用いて実施され得る。複数の手段を列挙する装置クレームにおいて、これら手段のいくつかはハードウェアの一つの同じ項目によって具体化され得る、特定手段が相互に異なる従属クレームに列挙されるという単なる事実はこれら手段の組み合わせが有利に使用されることができないことを示すものではない。