(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6027449
(24)【登録日】2016年10月21日
(45)【発行日】2016年11月16日
(54)【発明の名称】電動モータ
(51)【国際特許分類】
H02K 5/22 20060101AFI20161107BHJP
H02K 13/00 20060101ALI20161107BHJP
H02K 5/14 20060101ALI20161107BHJP
【FI】
H02K5/22
H02K13/00 N
H02K5/14 Z
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-7869(P2013-7869)
(22)【出願日】2013年1月18日
(65)【公開番号】特開2013-212040(P2013-212040A)
(43)【公開日】2013年10月10日
【審査請求日】2015年12月24日
(31)【優先権主張番号】特願2012-40028(P2012-40028)
(32)【優先日】2012年2月27日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000144027
【氏名又は名称】株式会社ミツバ
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】上原 修二
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 清崇
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 崇行
【審査官】
宮地 将斗
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−320867(JP,A)
【文献】
実開昭62−104553(JP,U)
【文献】
特開2001−136713(JP,A)
【文献】
特開2003−88053(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 5/22
H02K 5/14
H02K 13/00−13/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステータを構成するモータケーシングと、
前記モータケーシングに回転自在に支持されたロータと、
前記ロータに設けられ、該ロータのコイルに供給される電流の方向を切り替える整流子と、
前記整流子に摺接して整流子に電流を流すブラシと、
前記モータケーシングの外部から前記モータケーシングの周壁の貫通孔を介して前記ブラシホルダの内部に挿入されるターミナルと、
前記ターミナルと前記ブラシとに接合されると共に、これらターミナルとブラシとを互いに導通させるピグテイルと、
前記モータケーシングの内部に固定される樹脂製のブラシホルダとを備え、
前記ブラシホルダの周壁には、前記ターミナルに対応する位置に、このターミナルを軸方向一端側から受け入れ可能なスリットが形成されており、
前記ブラシホルダのスリットの周縁と前記ターミナルとの間の隙間のうち、前記ピグテイルとターミナルの接合部分に対応する位置の隙間が、前記ピグテイルの線径よりも小さく設定されていることを特徴とする電動モータ。
【請求項2】
前記ブラシから前記ターミナルまでの前記ピグテイルの長さが、前記ブラシから前記ブラシホルダのスリットを経由して前記モータケーシングの貫通孔に至るまでの長さよりも短く設定されていることを特徴とする請求項1に記載の電動モータ。
【請求項3】
前記ターミナルと該ターミナルを貫通状態で保持する樹脂製のターミナルホルダとが、インサート成形により一体部品のターミナルユニットとして形成されており、前記モータケーシングの貫通孔に前記ターミナルユニットのターミナルホルダを圧入して固定することで、前記ターミナルがターミナルホルダを介して前記モータケーシングに固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動モータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、整流子(コンミュテータまたはコミュテータとも呼ばれる要素)とブラシを備える電動モータに係り、例えば、二輪車のスタータモータとして使用するのに適した電動モータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の電動モータの中に、ブラシに対して外部から給電するためのターミナルを、モータケーシングの周壁にインシュレータを介して貫通させて設けたものがある。従来のこの種の電動モータでは、モータケーシングの周壁に貫通させたターミナルを、モータケーシングの外部に設けたボルトやナットを使用してモータケーシングにしっかりと固定することで、外力が作用した場合にもターミナルがモータケーシングから外れないようにしている。例えば、特許文献1に記載された電動モータでは、ターミナルに形成した雄ねじ部にモータケーシングの外部からナットを螺合させることにより、ターミナルをモータケーシングに固定している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−124531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のように、ターミナルの外れ止めをモータケーシングの外部に設けたボルトやナットで行っている場合、ボルトやナットがある分だけモータの外形寸法が大きくなってしまい、車両に装備する場合にその部分が邪魔になったり、ボルトやナットを使用する分だけ部品点数が多くなったりする課題がある。
【0005】
そこで、ターミナルの固定をボルトやナットによらず、もっと簡易な手段に置き換えたいという要請が出てきた。しかし、ターミナルの固定を簡易な手段に置き換えた場合、ターミナルがモータケーシングから外れる可能性がないことをフェイルセーフの観点からより確実に保証する必要性が出てきた。
【0006】
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、ターミナルの外れ防止を確実に保証しながら、簡易な手段でターミナルをモータケーシングに固定することができて、モータの外形寸法の縮小を可能にする電動モータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、ステータを構成するモータケーシングと、前記モータケーシングに回転自在に支持されたロータと、前記ロータに設けられ、該ロータのコイルに供給される電流の方向を切り替える整流子と、前記整流子に摺接して整流子に電流を流すブラシと、前記モータケーシングの外部から前記モータケーシングの周壁の貫通孔を介して前記ブラシホルダの内部に挿入されるターミナルと、前記ターミナルと前記ブラシとに接合されると共に、これらターミナルとブラシとを互いに導通させるピグテイルと、前記モータケーシングの内部に固定される樹脂製のブラシホルダとを備え、前記ブラシホルダの周壁には、前記ターミナルに対応する位置に、このターミナルを軸方向一端側から受け入れ可能なスリットが形成されており、前記ブラシホルダのスリットの周縁と前記ターミナルとの間の隙間のうち、前記ピグテイルとターミナルの接合部分に対応する位置の隙間が、前記ピグテイルの線径よりも小さく設定されていることを特徴とする。
このように構成することで、外力が働いてターミナルがモータケーシングから抜けようとした場合にも、ピグテイルがスリットの周辺のブラシホルダの壁面に当たって止まることで、ターミナルの抜けを阻止することができる。
【0008】
請求項2に記載した発明は、ブラシからターミナルまでのピグテイルの長さが、ブラシからブラシホルダのスリットを経由してモータケーシングの貫通孔に至るまでの長さよりも短く設定されていることを特徴とする。
このように構成することで、モータケーシングからのターミナルの抜けをより一層確実に阻止することができる。
【0009】
請求項3に記載した発明は、ターミナルと該ターミナルを貫通状態で保持する樹脂製のターミナルホルダとが、インサート成形により一体部品のターミナルユニットとして形成されており、モータケーシングの貫通孔にターミナルユニットのターミナルホルダを圧入して固定することで、ターミナルがターミナルホルダを介してモータケーシングに固定されていることを特徴とする。
このように構成することで、モータケーシングに対するターミナルの固定にネジ等を使わなくてすむようになり、組立性が向上する。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載した発明によれば、ターミナルに接合されたピグテイルの線径よりも、ブラシホルダのスリットの周縁とターミナルとの間の隙間の方が小さく設定されているので、外力が働いてターミナルがモータケーシングから抜けようとした場合にも、ピグテイルがスリットの周辺のブラシホルダの壁面に当たって止まることで、ターミナルの抜けを阻止することができる。従って、ターミナルの抜けに対するフェイルセーフの信頼度を高めることができ、それにより、何らかの不手際などに伴ってブラシやピグテイルが外部に露出するおそれを大幅に低減することができる。また、ターミナルの抜け止め保証をする部分がモータケーシングの内部に設けられていることで、モータケーシングの外部にネジ止め等の強固なターミナル固定構造を設ける必要がなくなるため、モータケーシングの外部の構造の簡素化を図ることができ、それにより、電動モータを車両に装備する場合の占有スペースの減少に寄与することができる。また、ブラシホルダにターミナルの抜け防止機能を持たせているので、ターミナルの周辺部品の点数削減を図ることができ、コスト低減に貢献することができる。
【0011】
請求項2に記載した発明によれば、ピグテイルの長さに特定の制限を設けたことにより、モータケーシングからのターミナルの抜けをより一層確実に阻止することができる。従って、フェイルセーフの信頼性をより高めることができる。
【0012】
請求項3に記載した発明によれば、ターミナルと樹脂製のターミナルホルダとがインサート成形により一体部品のターミナルユニットとして形成されており、モータケーシングの貫通孔にターミナルホルダを圧入して固定することで、ターミナルがターミナルホルダを介してモータケーシングに固定されているので、モータケーシングに対するターミナルの固定にネジ等を使わなくてすむようになり、組立性が向上すると共に、ターミナルの貫通固定部の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態の電動モータの構成図で、(a)は側断面図、(b)は(a)のIb−Ib矢視断面図である。なお、(a)は(b)のIa−Ia矢視相当の断面図である。
【
図2】(a)は
図1(b)と同じ部分をブラシ等を取り外して示す図、(b)は(a)と同じ部分をモータ中心軸方向から見た斜視図である。
【
図3】
図2(a)、(b)におけるターミナルとブラシホルダのスリットとピグテイルの関係を取り出して示す図で、(a)はピグテイルの上方から見た断面図、(b)は(a)のIIIb矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(電動モータ)
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
この実施形態の電動モータは、二輪車のエンジンのスタータモータとして用いられるもので、使用する際には、回転軸をエンジンのクランクシャフトに連結させる。
【0015】
図1(a)、
図1(b)に示すように、この電動モータMは、ステータを構成するモータケーシング1と、モータケーシング1に回転自在に支持されたロータ2と、ロータ2に設けられ、ロータ2のコイル33に流れる電流の方向を切り替える整流子35と、整流子35のセグメント36に摺接して整流子35に電流を流すブラシ60と、ブラシ60に外部から給電するターミナル71と、を備えている。
【0016】
モータケーシング1は、前端壁11および周壁12を有するフロントケーシング10と、後端壁21および周壁22を有するリアケーシング20とに分割されている。そして、フロントケーシング10の周壁12の後端14と、リアケーシング20の周壁22の前端24とをシール材を介して嵌め合わせ、その状態で、リアケーシング20の後端壁21に貫通させた連結ボルト25の先端をフロントケーシング10の前端壁11のボス部15に締結することにより一体に構成されている。リアケーシング20の周壁22の内周には界磁用の永久磁石28が固定されており、それによりステータが構成されている。
【0017】
フロントケーシング10の前端壁11には円形の中心孔13が貫通形成され、リアケーシング20の後端壁21の内面の中心部には円形の凹部23が形成されている。ロータ2の回転軸31は、前端側(
図1(a)における左側)がフロントケーシング10の前端壁11の中心孔13に軸受41を介して回転自在に支持され、後端(
図1(a)における右端)がリアケーシング20の後端壁21の凹部23に軸受43を介して回転自在に支持されている。そして、回転軸31の前端が、フロントケーシング10の中心孔13からシール材42を介して外部に突出している。
【0018】
一方、ロータ2は、回転軸31と、回転軸31に一体に設けられたロータコア32と、ロータコア32のスロットに巻装されたコイル33とから構成されている。モータケーシング1の内部に位置するロータ2の前端側には整流子35が配置されている。整流子35は、周方向に配列された複数のセグメント36を有するもので、各セグメント36にそれぞれのコイル33が接続されている。
【0019】
(ブラシホルダ)
また、フロントケーシング10の内部には、ブラシ60を保持する樹脂製のブラシホルダ50が整流子35を囲むように固定されている。
図2(a)、
図2(b)に示すように、ブラシホルダ50は、フロントケーシング10の前端壁11の内面に沿って配置される底壁51と、フロントケーシング10の周壁12に沿って配置される周壁52とを有しており、底壁51を
図1(b)に示すようにネジ17で止めることによりフロントケーシング10に固定されている。
【0020】
底壁51は、中心に円形孔53を有する環状体として構成されており、円形孔53に連続させて底壁51の周方向の一箇所には、周壁52に形成した矩形状のスリット56に連通する切欠55が設けられている。スリット56は、ターミナル71を挿通させるための部分であり、このスリット56にターミナル71の先端部71aが挿通されている。
【0021】
ターミナル71は、フロントケーシング10の周壁12の貫通孔18およびブラシホルダ50の周壁52のスリット56を通して、フロントケーシング10の外部からブラシホルダ50の内部に挿入されている。そして、ターミナル71は、このターミナル71の外周に配置したターミナルホルダ72を介し、フロントケーシング10に固定されている。
ターミナルホルダ72は、樹脂により形成されたものであって、フロントケーシング10の貫通孔18に対応するように、略円柱状に形成されたホルダ本体72aと、このホルダ本体72aの軸方向外側端に一体成形されたフランジ部72bとにより構成されている。
【0022】
ここで、ターミナル71と、ターミナル71を貫通状態で保持するターミナルホルダ72とは、インサート成形により一体部品のターミナルユニット70として形成されている。そして、フロントケーシング10の貫通孔18に、ターミナルホルダ72のホルダ本体72aを圧入して固定することにより、ターミナル71がターミナルホルダ72を介してフロントケーシング10に固定される。
【0023】
また、
図1(b)に示すように、ブラシホルダ50のスリット56の近くには、給電用(+極側)のブラシ60A(60)を保持するブラシ収容部57Aが設けられている。一方、この給電用のブラシ60Aを保持するブラシ収容部57Aに対し円形孔53を挟んで対向する位置には、アース用(−極側)のブラシ60B(60)を保持するブラシ収容部57Bが設けられている。
これらブラシ収容部57A、57Bには、それぞれ給電用のブラシ60Aとアース用のブラシ60Bが収容されている。各ブラシ60A、60Bは、スプリング61によって円形孔53の中心に向けて付勢されている。これにより、各ブラシ60A、60Bは、弾性力を持ってロータ2上に配置された整流子35に摺接している。
【0024】
アース用のブラシ60Bにはピグテイル63の一端が接合されており、このピグテイル63の他端がネジ17を介してフロントケーシング10に接続されることで、アース用のブラシ60Bはモータケーシング1にアースされている。また、給電用のブラシ60Aにはピグテイル63の一端が接合されており、このピグテイル63の他端が、スリット56を通してブラシホルダ50の内部に挿入されたターミナル71の先端部71aにスポット溶接により接合されている。
【0025】
この場合、
図2〜
図3に示すように、給電用のブラシ60Aに接続されたピグテイル63の他端はターミナル71の矩形断面状の先端部71aの側面(スリット56に対するターミナル71の挿入方向に沿った面)に、ターミナル71の挿入方向と直交する方向(ブラシホルダ50の底壁51に垂直な方向)に軸線を向けて、外周面を当接させた状態でスポット溶接により接合されている。
【0026】
ここで、ブラシホルダ50のスリット56の幅は次のように設定されている。即ち、ブラシホルダ50のスリット56の周縁とターミナル71との間の隙間Sのうち、ピグテイル63とターミナル71の接合部分に対応する位置の隙間S1が、ピグテイル63の線径Dよりも小さく設定されている。
つまり、
D>S1
に設定されている。
【0027】
また、その関係を維持する上で、スリット56の幅Hと、ターミナル71の幅Bおよびピグテイル63の線径Dとの関係が、
B+D>H>B
に設定されている。
【0028】
また、ブラシ60Aからターミナル71までのピグテイル63の長さが、ブラシ60Aからブラシホルダ50のスリット56を経由してフロントケーシング10の貫通孔18に至るまでの長さよりも小さく設定されている。
【0029】
(ターミナルとブラシの組み付け手順)
なお、ターミナル71とブラシ60Aの組み付けは、次の手順で行われている。
まず、インサート成形によりターミナル71とターミナルホルダ72からなるターミナルユニット70を製作する。次に、モータケーシング1の外部で、ブラシ60A、ピグテイル63、ターミナル71を接合する。
【0030】
次に、モータケーシング1(フロントケーシング10)の貫通孔18から、ブラシ60A、ピグテイル63、およびターミナル71の先端部71aを挿入し、ターミナルユニット70をモータケーシング1に固定する。それと共に、ブラシホルダ50の切欠55を利用してブラシ60Aやピグテイル63等を内側に取り込みながら、ブラシホルダ50のスリット56に軸方向一端側(
図2(b)における下端側)からターミナル71の先端部71aを挿入することで、ブラシホルダ50をフロントケーシング10に収容し固定する。以上により、ターミナル71の取り付けとブラシホルダ50の組み付けを終えることができる。
【0031】
(効果)
このように構成した電動モータMによれば、次のような効果を得ることができる。
まず、ターミナル71に接合されたピグテイル63の線径よりも、ブラシホルダ50のスリット56の周縁とターミナル71との間の隙間の方が小さく設定されているので、外力が働いてターミナル71がモータケーシング1から抜けようとした場合にも、ピグテイル63がスリット56の周辺のブラシホルダ50の壁面(周壁52)に当たって止まることで、ターミナル71の抜けを阻止することができる。
【0032】
従って、ターミナル71の抜けに対するフェイルセーフの信頼度を高めることができ、それにより、何らかの不手際などに伴ってブラシ60Aやピグテイル63が外部に露出するおそれを大幅に低減することができる。また、ターミナル71の抜け止め保証をする部分がモータケーシング1の内部に設けられていることで、モータケーシング1の外部にネジ止め等の強固なターミナル固定構造を設ける必要がなくなるため、モータケーシング1の外部の構造の簡素化を図ることができる。これにより、電動モータMを車両に装備する場合の占有スペースの減少に寄与することができる。また、ブラシホルダ50にターミナル71の抜け防止機能を持たせているので、ターミナル71の周辺部品の点数削減を図ることができ、コスト低減に貢献することができる。
【0033】
また、ピグテイル63の長さに特定の制限を設けたことにより、モータケーシング1からのターミナル71の抜けをより一層確実に阻止することができる。従って、フェイルセーフの信頼性をより高めることができる。
【0034】
また、スポット溶接によりピグテイル63をターミナル71に接合しているので、ピグテイル63がブラシホルダ50の壁面(周壁52)に当たることでターミナル71の引き抜きを阻止する際の抵抗力を増大させることができると共に、ピグテイル63とターミナル71の接合の信頼性を高めることができる。
【0035】
また、ターミナル71と樹脂製のターミナルホルダ72とがインサート成形により一体部品のターミナルユニット70として形成されており、モータケーシング1の貫通孔18にターミナルホルダ72を圧入して固定することで、ターミナル71がターミナルホルダ72を介してモータケーシング1に固定されている。このため、モータケーシング1に対するターミナル71の固定にネジ等を使わなくてすむようになり、組立性が向上すると共に、ターミナル71の貫通固定部の簡素化を図ることができる。
【符号の説明】
【0036】
M 電動モータ
1 モータケーシング
12 周壁
2 ロータ
18 貫通孔
33 コイル
35 整流子
50 ブラシホルダ
52 周壁
56 スリット
60,60A,60B ブラシ
63 ピグテイル
70 ターミナルユニット
71 ターミナル
72 ターミナルホルダ