【文献】
Alcatel-Lucent, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,Discussion on Skewed Packet Reception in HSDPA Multipoint Transmission,R2-114081,フランス,3GPP,2011年 8月15日,paragraph 2
【文献】
Alcatel-Lucent, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,Discussion on Skewed Packet Reception in HSDPA Multipoint Transmission,R2-114925,フランス,3GPP,2011年10月 3日,paragraph 2
【文献】
Alcatel-Lucent, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,Discussion on packet skew in inter-NB multi-flow transmission,R2-115870,フランス,3GPP,2011年11月 7日,paragraph 2
【文献】
QUALCOMM Europe,Processing-Efficient RLC Headers for High Rates,R2-093155,フランス,3GPP,2009年 4月28日,figure 1
【文献】
TD Tech,Introduction of MIMO for 1.28Mcps TDD,R2-091880,フランス,3GPP,2009年 2月13日,paragraph 11.6.3
【文献】
QUALCOMM Incorporated,On RLC split for inter-site multi-point transmission in HSDPA,R2-116059,フランス,3GPP,2011年11月 8日,paragraph 3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
マルチフローHSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)動作のために構成された無線ネットワーク制御装置(RNC)(5)と通信を行う第1の無線基地局(RBS)(1a)において実行される方法であって、パケットデータユニット(PDU)がユーザ機器(UE)ノードに対して前記第1のRBSと少なくとも1つの第2のRBS(1b)を介して通信され、前記方法は、
PDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかを検出する工程(20)と、
前記検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかを通知する情報を前記第1のRBSから前記RNCへ通信する工程(22)とを有し、
前記情報は、前記検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係する前記PDUの最初の2つのオクテットを含み、
前記検出されたPDU欠損イベントは、前記RNCと、前記第1のRBSと前記第2のRBSとの内の少なくとも1つとを相互接続するトランスポートネットワークにおける欠損に対応し、
前記トランスポートネットワークにおける欠損は、シーケンス番号に基いて検出され、
前記シーケンス番号は、IubFP(フレームプロトコル)に従うシーケンス番号であり、
前記トランスポートネットワークにおける欠損は、前記シーケンス番号と受信したIubFPデータフレームの遅延基準時間フィールドとに基いて検出されることを特徴とする方法。
前記検出されたPDU廃棄イベントは、MAC−hs/ehs(メディアアクセス制御−高速/改良型高速)キューからの廃棄に対応することを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記情報を通信する工程(22)において、前記第1のRBSから前記RNCへ通信される、前記検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかを通知する情報は、前記RNCに前記検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係するPDUを再送させるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
前記情報を通信する工程(22)において、前記情報は、前記検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係する前記PDUのTN(トランスポートネットワーク)欠損によるギャップの直前と直後に受信された複数のPDUの最初の2つのオクテットを含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
前記情報を通信する工程(22)において、前記情報は、TN欠損によるギャップの直前と直後に受信された複数のIubデータフレームのDRTフィールド、FSN(フレームシーケンス番号)フィールド、CRCを含むことを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の方法。
前記情報を通信する工程(22)において、前記情報は、廃棄理由、廃棄したPDUの数、全ての廃棄したPDUの識別子のフィールドを含むことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の方法。
前記情報を通信する工程(22)において、前記情報は、欠損理由、欠損したPDUの前の最後のPDUの識別子、前記欠損したPDU後の最初のPDUの識別子のフィールドを含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の方法。
マルチフローHSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)動作のために構成された無線ネットワーク制御装置(RNC)(5)と通信を行うように構成された無線基地局(RBS)(1a)であって、パケットデータユニット(PDU)がユーザ機器(UE)ノードに対して前記RBSと少なくとも1つの第2のRBS(1b)を介して通信され、前記無線基地局(1a)は、
プロセッサ(704)と、
前記プロセッサにより実行されるとき、前記無線基地局(1a)が
PDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかを検出し、
該検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかを通知する情報を前記RBSから前記RNCへ通信するようにさせる命令を格納したコンピュータプログラム(706)とを有し、
前記情報は、前記検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係する前記PDUの最初の2つのオクテットを含み、
前記検出されたPDU欠損イベントは、前記RNCと、前記第1のRBSと前記第2のRBSとの内の少なくとも1つとを相互接続するトランスポートネットワークにおける欠損に対応し、
前記トランスポートネットワークにおける欠損は、シーケンス番号に基いて検出され、
前記シーケンス番号は、IubFP(フレームプロトコル)に従うシーケンス番号であり、
前記トランスポートネットワークにおける欠損は、前記シーケンス番号と受信したIubFPデータフレームの遅延基準時間フィールドとに基いて検出されることを特徴とする無線基地局。
マルチフローHSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)動作のために構成された無線ネットワーク制御装置(RNC)において実行される方法であって、パケットデータユニット(PDU)がユーザ機器(UE)ノードに対して少なくとも2つの無線基地局(RBS)を介して通信され、前記方法は、
前記少なくとも2つのRBSの内の第1のRBSから、前記第1のRBSにより検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかを通知する第1の情報を受信する工程(30)と、
前記RNCにおいて、前記PDUが前記第1のRBSに送信されたIubDFのシーケンス番号とDRTとの内の少なくともいずれかとCRCとを含む第2の情報を格納する工程(36)と、
前記第1の情報と前記第2の情報とを比較して、再送される前記PDUを識別する工程(38)と、
前記受信した第1の情報に応じて、前記UEノードに対して前記検出されたPDUの廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係するPDUを再送する工程(32)とを有し、
前記第1の情報は、前記検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係する前記PDUの最初の2つのオクテットを含み、
前記再送する工程(32)は、第2のRBSを含む異なる経路を介して前記PDUを再送することを特徴とする方法。
マルチフローHSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)動作のために構成された無線ネットワーク制御装置(RNC)(5)であって、パケットデータユニット(PDU)がユーザ機器(UE)ノードに対して少なくとも2つの無線基地局(RBS)を介して通信され、前記無線ネットワーク制御装置(5)は、
プロセッサ(704)と、
前記プロセッサにより実行されるとき、前記無線ネットワーク制御装置(5)が
前記少なくとも2つのRBSの内の第1のRBSから、前記第1のRBSにより検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかを通知する第1の情報を受信し、
前記PDUが前記第1のRBSに送信されたIubDFのシーケンス番号とDRTとの内の少なくともいずれかとCRCとを含む第2の情報を格納し、
前記第1の情報と前記第2の情報とを比較して、再送される前記PDUを識別し、
前記受信した第1の情報に応じて、前記UEノードに対して前記検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係するPDUを再送するようにさせる命令を格納するコンピュータプログラム(706)とを有し、
前記第1の情報は、前記検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係する前記PDUの最初の2つのオクテットを含み、
前記再送は、第2のRBSを含む異なる経路を介して前記PDUを再送することを含むことを特徴とする無線ネットワーク制御装置。
【発明の概要】
【0007】
マルチフローHSDPAを用いる際に、データユニットが複写されるリスクを軽減することを目的とする。
【0008】
第1の側面から見ると、無線ネットワーク制御装置(RNC)と通信を行う第1の無線基地局(RBS)において実行される方法が呈示される。RNCはマルチフローHSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)動作のために構成され、複数のパケットデータユニット(PDU)がユーザ機器(UE)ノードに対して第1のRBSと少なくとも1つの第2のRBSを介して通信される。前記方法は、PDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかを検出する工程と、検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかの各々を通知する情報を前記RBSから前記RNCへ通信する工程とを有する。
【0009】
明示的な指示としてPDU廃棄/欠損の通知を送信することにより、UEがこれらを検出する前に、このことをRNCと通信することができる。これにより、RLCの挙動が改善され、マルチフロー又は他の関係する影響のために生じるRLCプロトコルの問題を低減する。
【0010】
前記検出されたPDU廃棄イベントは、MAC−hs/ehs(メディアアクセス制御−高速/改良型高速)キューからの廃棄に対応する。言い換えると、その廃棄は、そのときRNCと通信されるRBSによる意図的な廃棄でも良い。
【0011】
前記検出されたPDU欠損イベントは、前記RNCと前記第1のRBSと前記第2のRBSとの内の少なくとも1つとを相互接続するトランスポートネットワークにおける欠損に対応しても良い。言い換えると、RBSがトランスポートネットワークにおけるパケットの意図しない喪失を検出するとき、このことはRBSに通信される。
【0012】
トランスポートネットワークにおける欠損は、シーケンス番号に基いて検出されても良い。例えば、シーケンス番号にギャップがあるなら、このことはPDUの喪失を示唆する。
【0013】
前記シーケンス番号は、IubFP(フレームプロトコル)に従うシーケンス番号であると良い。
【0014】
トランスポートネットワークにおける欠損は、前記シーケンス番号と受信したIubFPデータフレームの遅延基準時間フィールドとに基いて検出されると良い。
【0015】
前記情報を通信する工程において、前記RBSから前記RNCへ通信される、検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかを通知する情報が、前記RNCが前記検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係するPDUを再送させるように構成されていると良い。
【0016】
検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかの各々を通知する情報を前記RBSから前記RNCへ通信する工程は、前記PDUが前記RBSにより受信されたIubDF(データフレーム)の、シーケンス番号とDRT(遅延基準時間)との内の少なくともいずれかとCRC(循環冗長チェック)とを含む情報を通信する工程を含むと良い。
【0017】
前記情報を通信する工程において、前記情報は、前記PDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかの各々に関係する前記PDUの最初の2つのオクテットを含むと良い。
【0018】
前記情報を通信する工程において、前記情報は、前記PDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかの各々に関係する前記PDUに関係するDFのCRCを含むと良い。
【0019】
前記情報を通信する工程において、前記情報は、IubDFにおけるMAC−d(媒体アクセス制御専用データ)PDUの位置を含むと良い。
【0020】
前記情報を通信する工程において、前記情報は、検出されたIubフレーム欠損の直前と直後に受信される複数のIubフレームの指示を含むと良い。
【0021】
前記情報を通信する工程において、前記情報は、前記各PDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係する前記PDUのTN(トランスポートネットワーク)欠損によるギャップの直前と直後に受信された複数のPDUの最初の2つのオクテットを含むと良い。
【0022】
前記情報を通信する工程において、前記情報は、前記欠損したPDUに関係するRLCヘッダを含むと良い。
【0023】
前記情報を通信する工程において、前記情報は、TN欠損によるギャップの前のフレームにおける最後のPDUのヘッダを含むと良い。
【0024】
前記情報を通信する工程において、前記情報は、TN欠損によるギャップの後のフレームにおける最初のPDUのヘッダを含むと良い。
【0025】
前記情報を通信する工程において、前記情報は、TN欠損によるギャップの直前と直後に受信された複数のIubフレームのDRTフィールド、FSN(フレームシーケンス番号)フィールド、CRCを含むと良い。
【0026】
前記情報を通信する工程において、前記情報は、次のフィールド、即ち、廃棄理由、廃棄したPDUの数、全ての廃棄したPDUの識別子を含むと良い。
【0027】
前記情報を通信する工程において、前記情報は、次のフィールド、即ち、欠損理由、欠損したPDUの前の最後のPDUの識別子、前記欠損したPDU後の最初のPDUの識別子を含むと良い。
【0028】
第2の側面から見ると、マルチフローHSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)動作のために構成された無線ネットワーク制御装置(RNC)と通信を行うように構成された無線基地局(RBS)が呈示される。複数のパケットデータユニット(PDU)がユーザ機器(UE)ノードに対して前記RBSと少なくとも1つの第2のRBSを介して通信される。その無線基地局は、プロセッサと、前記プロセッサにより実行されるとき、前記無線基地局が、PDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかを検出し、各検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかを通知する情報を前記RBSから前記RNCへ通信するようにさせる指示を格納したコンピュータプログラムとを有することを特徴とする。
【0029】
第3の側面から見ると、無線ネットワーク制御装置(RNC)において実行される方法が呈示される。そのRNCはマルチフローHSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)動作のために構成され、複数のパケットデータユニット(PDU)が第1のユーザ機器(UE)ノードに対して少なくとも2つの無線基地局(RBS)を介して通信される。その方法は、前記少なくとも2つのRBSの内の第1のRBSから、前記第1のRBSにより検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかを通知する第1の情報を受信する工程と、前記受信した第1の情報に応じて、前記UEに対して前記検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係するPDUを再送する工程とを有することを特徴とする。
【0030】
前記再送する工程は、第2のRBSを含む異なる経路を介して前記PDUを再送すると良い。
【0031】
前記方法はさらに、前記RNCにおいて、前記PDUが前記RBSに送信されたIubDFのシーケンス番号とDRTとの内の少なくともいずれかとCRCとを含む第2の情報を格納する工程と、前記第1の情報と前記第2の情報とを比較して、再送される前記PDUを識別する工程とをさらに有すると良い。
【0032】
前記方法はさらに、前記第2の情報を受信する工程をさらに有すると良い。
【0033】
前記第2の情報を格納する工程は、ハッシュ貯蔵部に前記第2の情報を表現するハッシュ値を格納し、前記比較する工程は、前記第2の情報を表現する前記ハッシュ値と前記第1の情報を表現するハッシュ値とを比較し、再送される前記PDUを識別すると良い。
【0034】
第4の側面から見ると、マルチフローHSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)動作のために構成された無線ネットワーク制御装置(RNC)が呈示される。複数のパケットデータユニット(PDU)が第1のユーザ機器(UE)ノードに対して少なくとも2つの無線基地局(RBS)を介して通信される。その無線ネットワーク制御装置は、プロセッサと、前記プロセッサにより実行されるとき、前記無線ネットワーク制御装置が前記少なくとも2つのRBSの内の第1のRBSから、前記第1のRBSにより検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかを通知する第1の情報を受信し、前記受信した第1の情報に応じて、前記UEノードに対して前記検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係するPDUを再送するようにする指示を格納するコンピュータプログラムとを有することを特徴とする。
【0035】
なお、本願の第1、第2、第3、及び第4の側面から見たいずれの特徴も、適切であれば、これらの側面の他のものに適用可能である。
【0036】
一般に請求の範囲で用いられている全ての用語は、特に明示的に規定されない限り、この技術分野における通常の意味に従って解釈されるべきものである。“a/an/the要素、装置、構成要素、手段、工程(ステップ)など”に対する全ての参照は、特に明示的に述べられていない限り、その要素、装置、構成要素、手段、工程(ステップ)などの少なくとも1つのインスタンスに言及しているものとして広く解釈されるべきものである。ここで開示されるいずれの方法の工程(ステップ)は特に明示されていないかぎり、開示されたその通りの順番で必ずしも実行される必要はない。
【0037】
次に本発明を添付図面を参照して、例を用いて説明する。その図面は次の通りである。
【発明を実施するための形態】
【0039】
次に、本発明のある実施例が示された添付図面を参照して本発明について十分に説明する。しかしながら、本発明は、多くの異なる様式で実施されるのものであり、ここで説明する実施例に限定するものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施例は、この開示がより完全完璧なものであるように例として提供されており、当業者に対して本発明の範囲を伝えるものとなろう。同じ番号はこの説明を通して同じ構成要素に言及するものである。
【0040】
図1は、ここで呈示される実施例が適用されるセルラネットワーク8を模式的に例示する図である。セルラネットワーク8は、コアネットワーク(不図示)と、無線ネットワーク制御装置(RNC)と、ノードB又はNBとしても知られ、ここではノード Bの形をとる2つ以上の無線基地局1a−1bとを有する。無線基地局1a−1bはまた、発展型ノードB、BTS(基地無線局)、BSS(基地局サブシステム)などの内の少なくともいずれかの形であっても良い。無線基地局1a−1bは複数のユーザ機器ノード(UE)2(
図1では1つが図示されている)に対する無線接続を提供する。UEという用語はまた、無線端末、移動体端末、ユーザ端末、ユーザエージェントなどとしても知られている。無線基地局1はまた、トランスポートネットワーク3を介して、無線ネットワーク制御を行い、そして、中央的な機能や他のネットワークとの接続を行うための無線ネットワーク制御装置(RNC)5に接続されている。
【0041】
セルラネットワーク8は、これ以降説明する原理が適用可能である限りにおいて、WCDMA(登録商標)(広帯域符号分割多元接続)、LTE(ロングタームエボルーション)、EDGE(GSM(登録商標)(全欧州移動体通信方式)データ速度改良版エボルーション)、GPRS(汎用パケット無線サービス)、CDMA2000(符号分割多元接続2000)、或いは、他の現在又は将来型無線ネットワークの内のいずれか1つ又はその組み合わせに準拠していても良い。
【0042】
RBS1a−1b各々とRNC5との間のインタフェースはIubと呼ばれ、RNC5とコアネットワークとの間のインタフェースはIuと呼ばれる。
【0043】
RNC5はPDCP PDUキュー7をもち、2つのRBS1a−1bは夫々にMAC−hs/ehsキュー9a−9bをもつ。
図1に示す実施例では、UE2に対するマルチフローHSDPA接続があり、これにより、DL送信が第1のRBS1aと第2のRBS1bの両方からUE2に対して発生する。
【0044】
RLC送信が1つのリンクで立ち往生する場合、別のリンクによりRLC PDU(プロトコルデータユニット)を再送信することは良好な代替策といえるかもしれない。もし、その再送が別のリンクでも到達できない場合は、更なる再送を行うために元々のリンクに戻すように切り替えられる。この場合、しかしながら、最後に再送されたコピー以外はそのリンクに存在する古いコピーであるかもしれない。
図1では、このことが例示されており、第1のMAC−hs/ehsキュー9aにおけるPDUの元々のコピー10aと第2のMAC−hs/ehsキュー9bにおけるPDUの再送されたコピー10bとが存在する。
【0045】
以前に、RBS(無線基地局)が余りにも長い遅延のためRLC PDUを廃棄してしまうと、UEがこの廃棄されたものよりも新しいPDUを受信したときにのみ、RLCはこのイベントについて通知を受ける。予め規定されたタイマが用いられて(そのPDUが廃棄されたか又はただ遅延しているのかに係らず)RLC PDU再送を制御するが、この場合には、2つ以上の同じRLC PDUがそのシステムに存在できる。二重のコピーはアプリケーションレベルのスループットをより低くしてしまう結果になりえる。
【0046】
そのような種々の問題は、TN(トランスポートネットワーク)によるRLC PDU損失とRBSにおけるRLC PDU廃棄についてRNCにおけるRLCプロトコルに通知するよう動作するRBSを備えることにより、この開示において提供される概念により解決される。
【0047】
ここで呈示される少なくともいくつかの実施例に従えば、RBS1a−1bは、複数のPDU廃棄/欠損イベント、例えば、TN(トランスポートネットワーク)3における欠損とMAC−hs/ehs(メディアアクセス制御−高速/改良型高速版)キューからの廃棄についてRNC5に通知する。このようにして、RLCはRLC PDU再送機構をより効率的により高速にさせることができ、また、冗長なRLC PDUを回避することができる。
【0048】
RLC PDUは、IubFP(フレームプロトコル)を用いてTNにより送信される。TNによる損失は、IubFPのシーケンス番号に基いて、検出される。そのシーケンス番号と受信したIubFPデータフレームのDRT(遅延基準時間)フィールドとに基いて、RNCのRLCは(TNにより損失した)喪失したPDL PDUを決定することができる。
【0049】
パケットがMAC−hs/ehsキューから廃棄されるとき、いくつのRLC PDUが廃棄されたのか、どのPDUが廃棄されたのかが知られ、この情報がRLC送信のためにRNCにより用いられる。
【0050】
残りのHARQ(ハイブリッド自動繰返要求)の失敗によるパケット喪失のデフォルトの挙動は、通常のRLC動作により検出され扱われる。しかしながら、ここで呈示される機構は、この損失に応答するために同様に実装される。
【0051】
図2は
図1のRNCと複数のRBSの一実施例を例示するブロック図である。そのブロック図は、ここで呈示される実施例のためにいくつかが用いられる(ハードウェアとソフトウェアとの内の少なくともいずれかを含む)モジュールを図示している。
【0052】
RLC制御モジュール100と、トランスポートネットワーク3を介して、無線基地局1a−1bに接続され、その2つ各々に対する対応したMAC−d(メディアアクセス制御専用データ)モジュール102a−102bがある。2つのMAC−dモジュール102a−102bに関係して、受信及び送信するフレームプロトコル通信のための2つのIubFPモジュールがある。
【0053】
第1の基地局1aは、それ自身のIubFPモジュール105aとMAC−hsキュー106aとを有している。代替的に、或いは、付加的に、MAC−hsキューは、MAC−ehsキューを含むことができる。TN損失検出モジュール107aは、IubFPモジュール105aに接続される。さらに加えて、アクティブキューマネージャ(AQM)108aが、例えば、MAC−hsキュー106aにおいて廃棄され期限切れとなったパケットを検出するためにMAC−hsキュー106aに接続される。コンパイル及び送信モジュール109aは、AQM108aとTN損失検出モジュール107aとの内の少なくともいずれかからの損失或いは廃棄パケットについての情報をコンパイルして、これをTN3を介してRNC5の第1のIubFPモジュール103aに送信する。
【0054】
RNCにおける第1の決定リストモジュール101aはその時、損失或いは廃棄したRLC PDUのリストを決定し、このデータをRLC制御モジュール100に提供する。第1の決定リストモジュール101はまた、シーケンス番号(SN)、送信時刻などの送信されたRLC PDUについての情報を含むRLCからの入力を用いる。
【0055】
第2の無線基地局1bは、第1の無線基地局1aに対応するモジュールを含み、対応する方法でRNC3と相互作用する。ここで、RNCはまた、第2の決定リストモジュール101bを含む。
【0056】
RBS1a−1bにおいて、欠損/廃棄したPDUについての関係する情報が収集され、したがって、この情報はRNC5に返信される。この情報に基いて、RLC100は、UEからのこれらについてのNACKを待つことなく即座にこれらのパケットを再送信することができる。これらのパケットの再送信は、異なるレッグについて実行されると良い。これらの動作はRLC再送機構によるより良い制御を提供するものとなる。
【0057】
以下、マルチフローHSDPA動作の環境において種々の実施例を説明し、その場合にUEに対する複数のPDUが複数のRBSを介して通信されるが、いくつかの実施例がRBSとシングルフローHSDPA動作のために構成されたRNCにおいて実施されても良い。
【0058】
なお、MAC−hs/ehs優先キューの付加的な識別(例えば、所与のPDUが受信されたIubDF(データフレーム)の、シーケンス番号、DRT、CRC)が各PDUに関して必要とされるかもしれない。
【0059】
RNC5では、同じ情報が送信された各RLC PDUに関して格納され、廃棄したPDUを識別することができるようにする。1実施例では、ハッシュテーブルが高速ルックアップのために用いられる。RLC PDUがUEにより確認応答されるとき、それはハッシュテーブルから除去される。
【0060】
RLCプロトコルの問題を回避するために、幾つかの実施例では、異なるレッグで大きな遅延差が生じることを許さない。いくつかの実施例では、
・MAC−hs/ehsにおいて余りにも長くキューイングされたPDUを廃棄し、
・Iubにより余りにも長く遅延したPDUを廃棄する
よう動作する。
【0061】
Iub遅延を検出するために、DRTフィールドは全てのHS−DSCH(高速ダウンリンク共用チャネル)データフレームに含まれると良い。
【0062】
MAC−hs/ehs遅延を検出するために、いくつかの実施例ではPDUがMAC−hs/ehsバッファに到着したときにそれらのPDUにタイプスタンプを押す。
【0063】
RLC PDUが廃棄されるとき、いくつかの実施例に従うRBSは廃棄の示唆とどのPDUが廃棄されたのかをRNC5に通信する。
【0064】
廃棄されたPDUを識別するために実施可能な3つのオプション的な代替方法がある。
【0065】
第1の代替案では、PDUの最初の2乃至3オクテットがRNCに返信される。これには、廃棄したPDUを識別することができるためにRLCヘッダを含む。(この解決策の利点は、それがより直接的な情報である点にあり、それ故に、RBSにおける付加的な情報記憶部を無駄に用いてRNCにおけるテーブルをもつ必要がない点にある)。
【0066】
第2の代替案では、PDUが受信されたRNCにIubデータフレームのDRTフィールドとFSNフィールドとが返信される。これはオプション的には識別をさらに改善するためにDFのCRCも含む。オプション的には、別々のPDU(例えば、DFにおける第1のRLC PDUに対しては1、第2のRLC PDUに対しては2など)を識別することができることが目標であるなら、IubDFにおけるRLC PDUの位置が含められる。
【0067】
第3の代替案では、付加的なシーケンス番号が、これら識別のために、IubFP又はMAC−dレイヤに含められる。
【0068】
元々のフレームシーケンス番号(FSN)は4ビットの長さがあるだけであり、16ビットの異なる値をもつことができるに過ぎない。それ故に、識別のためにFSNを返信するときには、同じFSN、例えば、FSN=8である場合にも多くのフレームが存在するかもしれないので、これはそれ自身十分であるとは言えない。それ故に、取り得る値の範囲を広くすることにより、フレームがユニークに識別される。
【0069】
一例では、付加的なシーケンス番号は15ビットの長さをもち、0〜32767(10進法)間での値をとれるようにする。そのシーケンス番号はRNCにより各フレームに割当てられ、RBSにより用いられてフレームで送信されたMAC−d PDUのセットを識別する。これはまた、RNCにより用いられノードBが廃棄するMAC−d PDUを示すことができる。
【0070】
TNにより喪失したPDUを識別するために、類似のオプション的な動作と方法が実装されるが、Iubフレームについての情報を返信するための情報は検出されたIubフレーム損失の直前と直後に受信される(なぜなら、RNCにより送信され、しかしRBSにおいて受信されていないフレームについて直接的な情報は知られておらず、どれが喪失したのかを見出すための間接的な情報を用いる必要があるからである)。
【0071】
このことは、例えば、次のことを用いて実施される。
【0072】
1実施例では、TN損失によるギャップの直前と直後に受信した複数のPDUの最初の2乃至3オクテットが返信される。これは、RLCへを含み、したがって、廃棄したPDUを識別することができるべきである。1実施例では、TN損失によるギャップの前のフレームにおける最後のPDUのヘッダが返信される。1実施例では、TN損失によるギャップの後のフレームおける最初のPDUのヘッダが返信される。これらはオプション的には組み合わされても良い。
【0073】
1実施例では、TN損失によるギャップの直前と直後に受信したIubデータフレームのDRTフィールド、FSNフィールド、及びCRCがRNCに返信される。
【0074】
1実施例では、この識別のために、IubFP又はMAC−dレイヤにおける付加的なシーケンス番号が含められる。
【0075】
幾つかの実施例に従えば、HS−DSCH PDU廃棄指示制御フレームが通信され、RBSがフレーム廃棄についてRNCに通知できるようにする。
【0076】
明示的に検出された廃棄があることの利点は、異なる制御フレームフォーマットを形成することにある。
【0077】
上述の開示された識別子は代替的にはRNCからRBSへの明示的な廃棄要求をシグナリングする場合に用いられても良い。
【0078】
図3は、一実施例に従い、RBSのコンパイル及び送信モジュール(
図2の109a−109b)からRNCに送信される廃棄示唆の制御フレーム199の構造を例示する図である。
図3の制御フレーム199に示されているフィールドは、明白な廃棄に関係するタイプ1のHS−DSCH DPU廃棄示唆制御フレームに関して、いくつかの実施例で備えられる。この実施例では、各行はデータオクテットである。
【0079】
この種の制御フレームは、廃棄したPDU又はデータフレームの内容がRBSで利用可能であるときに用いられる。この場合、PDUの直接的な識別が可能である。
【0080】
廃棄理由フィールド200は、廃棄の理由を示す。この実施例では、次の値が可能である。即ち、
0 IuBによる余りにも大きい遅延
1 MAC−hs/ehsバッファにおける余りにも大きい遅延
2 TN損失
3 不成功のHARQ(オプション)
である。
【0081】
廃棄したPDUの数についてのフィールド202は、廃棄したものとして識別されたPDUの数を示す整数である。
【0082】
制御フレーム199のスペア部分201があっても良い。
【0083】
幾つかのサブフィールド203aを含むフィールドは、廃棄されているとして識別された最初のPDUの識別子を含む。廃棄されているとして識別されたPDUが2以上あるなら、全ての廃棄したPDUの識別子が最後の識別子までその制御フレームには含まれ、各PDUは1つ以上のサブフィールド203a−203cの自分自身のセットに対応している。
【0084】
図4は一実施例に従い、RBSのコンパイル及び送信モジュール(
図2の109a−109b)からRNCに送信される廃棄示唆の制御フレーム198の構造を例示する図である。
図4の制御フレーム198に示されているフィールドは、検出された廃棄に関係するタイプ1のHS−DSCH DPU廃棄示唆制御フレームに関して、いくつかの実施例で備えられる。この実施例では、各行はデータオクテットである。
【0085】
この種の制御フレームは、廃棄したPDU又はデータフレームの内容がRBSで利用可能ではないときに用いられる。この場合、PDUの間接的な識別のみが可能である。
【0086】
制御フレーム198では、次の廃棄理由が設定される。即ち、
0 Iubにより検出された廃棄
1−3 予約
である。
【0087】
制御フレーム198では、喪失したPDU(s)/DF(s)の前の最後のPDU/DFの識別子を含むサブフィールド210a−210cのセットがある。
【0088】
さらにその上、喪失したPDU(s)/DF(s)の後の最初のPDU/DFの識別子を含むサブフィールド211a−211cのセットがある。
【0089】
図5は
図1のユーザ機器のいくつかのモジュールを例示する図である。そのUEは本発明のいくつかの実施例に従って構成される。
【0090】
UE2は、トランシーバ602、制御回路604、機能モジュール608を含むメモリデバイス606を含む。UE2はさらに、ディスプレイ610、ユーザ入力インタフェース612、スピーカ614のような他の構成要素を含むこともできる。
【0091】
トランシーバ602(例えば、3GPP準拠、又は他のRF(無線周波数)通信トランシーバ)は、無線通信インタフェースにより基地局と通信するように構成されている。制御回路604は、汎用又は専用の少なくともいずれかのプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサとデジタルプロセッサとの内、少なくともいずれか)のような1つ以上のデータ処理回路を含む。制御回路604は以下にコンピュータ可読媒体として説明するメモリデバイス606の機能モジュール608からのコンピュータプログラム命令を実行し、本発明の1つ以上の実施例に従ってUEにより実行されるものとして以下に説明する動作や方法の内の少なくともいくつかを実行するよう構成されている。
【0092】
UE2は、移動体電話(“セルラ”電話)、データ端末、例えば、ポータブルコンピュータ、ポケットコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、ラップトップコンピュータ、電子書籍リーダ、ビデオゲームコンソールの内の少なくともいずれかのような無線通信機能を備えた他の処理デバイスの内の少なくともいずれかであっても良い。
【0093】
図6は本発明のいくつかの実施例に従って構成されるネットワークノード700と、
図1〜
図2の通信システムのRBS、RNC、他のノードの内の少なくともいずれかに含まれるかもしれない要素のブロック図である。
【0094】
ネットワークノード700は、トランシーバ701、ネットワークインタフェース702、制御回路704(アプリケーション専用集積回路など)、及び、機能モジュール708を含むコンピュータプログラム製品を含むメモリデバイス706を含むことができる。
【0095】
トランシーバ701(例えば、3GPP準拠、又は他のRF(無線周波数)通信トランシーバ)は、1つ以上のUE又はシステムの他のノードと通信するように構成されている。制御回路704は、汎用又は専用の少なくともいずれかのプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサとデジタルプロセッサとの内、少なくともいずれか)のような1つ以上のデータ処理回路を含む。制御回路704は以下にコンピュータ可読媒体として説明するメモリデバイス706の機能モジュール708からのコンピュータプログラム命令を実行し、本発明の1つ以上の実施例に従ってRBSとRNCとの内、少なくともいずれかにより実行されるものとして以下に説明する動作や方法の内の少なくともいくつかを実行するよう構成されている。ネットワークインタフェース702は、ネットワークを介して(RBSにある場合)RNCと通信を行い、或いは、ネットワークを介して(RNCにある場合)RBSと通信を行う。
【0096】
図7は一実施例に従う方法を例示するフローチャートである。その方法は、RNC(
図1の5)と通信を行う第1のRBS(
図1の1a)において実行される。RNCはマルチフローHSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)動作のために構成されており、複数のPDUがUEに対して第1のRBSと少なくとも1つの第2のRBS(
図1の1b)を介して通信される。
【0097】
検出を発行するステップ20では、例えば、上述のように、
図2のTN損失検出モジュールとAQMとの内の少なくともいずれかを用いて、複数のPDUの廃棄イベントと欠損イベントとの内の少なくともいずれかが検出される。
【0098】
1つの実施例では、その検出されたPDU廃棄イベントは、MAC−hs/ehs(メディアアクセス制御−高速/改良型高速)キューからの廃棄に対応している。
【0099】
1つの実施例では、その検出されたPDU欠損イベントは、RNCとRBSとを相互接続するトランスポートネットワークにおける欠損に対応している。そのトランスポートネットワークにおける欠損は、例えば、IubFPに従うシーケンス番号に基いて、検出される。そのトランスポートネットワークにおける欠損はまた、シーケンス番号と受信したIubFPデータフレームの遅延基準時間フィールドとに基いて検出される。
【0100】
RNCと通信するステップ22では、複数のPDUの廃棄イベントと欠損イベントとの内の少なくともいずれか各々を通知する情報がRBSからRNCへと通信される。このことは、例えば、上述のように、
図2のコンパイル及び送信モジュールを用いて実現される。
【0101】
RBSからRNCへ通信される情報は、そのRNCが検出されたPDUの廃棄イベントと欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係するPDUを再送させるように構成されていると良い。
【0102】
RBSからRNCへ通信される情報は、前記PDUがRBSにより受信されたIubDFの、シーケンス番号とDRTとCRCとの内の1つ以上を含むことができる。
【0103】
代替的に、或いは、付加的に、RBSからRNCへ通信される情報は、各PDU廃棄イベントと欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係するPDUの最初の2つのオクテットを含むことができる。そのPDUは、例えば、MAC−d PDUであっても良い。
【0104】
代替的に、或いは、付加的に、RBSからRNCへ通信される情報は、各PDU廃棄イベントと欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係するPDUに関係するDFのCRCを含むことができる。
【0105】
代替的に、或いは、付加的に、RBSからRNCへ通信される情報は、IubDFにおけるMAC−d(媒体アクセス制御専用データ)PDUの位置を含むことができる。
【0106】
代替的に、或いは、付加的に、RBSからRNCへ通信される情報は、検出されたIubフレーム欠損の直前と直後に受信される複数のIubフレームの指示を含むことができる。このようにして、RNCは、少なくともいくらかの場合において、喪失したのがどの(1つ以上の)Iubフレームであるのかを判断し、そのフレームを再送信することができる。
【0107】
代替的に、或いは、付加的に、RBSからRNCへ通信される情報は、PDUのTN損失によるギャップの直前と直後に受信された複数のPDUの最初の2つのオクテットを含むことができる。そのPDUは、MAC−d又はRLC PDUであるかもしれない。
【0108】
代替的に、或いは、付加的に、RBSからRNCへ通信される情報は、欠損したPDUに関係するRLCヘッダを含むことができる。そのPDUは、、MAC−d又はRLC PDUであるかもしれない。
【0109】
代替的に、或いは、付加的に、RBSからRNCへ通信される情報は、TN損失によるギャップの前のフレームにおける最後のPDUのヘッダを含むことができる。
【0110】
代替的に、或いは、付加的に、RBSからRNCへ通信される情報は、TN損失によるギャップの後のフレームにおける最初のPDUのヘッダを含むことができる。
【0111】
代替的に、或いは、付加的に、RBSからRNCへ通信される情報は、TN損失によるギャップの直前と直後に受信された複数のIubフレームの、DRTフィールドとFSN(フレームシーケンス番号)フィールドとCRCとの内のいずれか1つ以上を含むことができる。
【0112】
代替的に、或いは、付加的に、RBSからRNCへ通信される情報は、
図3を参照して上述したように、次のフィールド、即ち、廃棄理由、廃棄したPDUの数、全ての廃棄したPDUの識別子を含むことができる。
【0113】
代替的に、或いは、付加的に、RBSからRNCへ通信される情報は、
図4を参照して上述したように、次のフィールド、即ち、欠損理由、欠損したPDUのその前の最後のPDUの識別子、欠損したPDU後の最初のPDUの識別子を含むことができる。
【0114】
図8A〜
図8Bは、
図1のRNCで実行される方法を図示するフローチャートである。RNCはマルチフローHSDPA動作のために構成され、複数のPDUがUEに対して少なくとも第1のRBSと第2のRBS(
図1の1a、1b)を介して通信される。まず、
図8Aにより図示された方法について説明する。
【0115】
第1の情報を受信するステップ30では、前記第1のRBSからの、第1のRBSにより検出されたPDUの廃棄イベントと欠損イベントとの内の少なくともいずれかを通知する第1の情報が受信される。
【0116】
再送するステップ32では、受信された第1の情報に応じて、前記UEに対して前記検出されたPDUの廃棄イベントと欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係するPDUが再送される。
【0117】
再送するステップ32は、第2のRBSを含む異なる経路を介して、即ち、廃棄と欠損との内の少なくともいずれかをレポートした第1のRBSを避けて、前記PDUを再送することを含む。
【0118】
次に、
図8Bにより図示された方法について説明する。なお、
図8Bの一部を形成する
図8Aのステップについてはその説明を再度行うことはない。
【0119】
第2の情報を受信するステップ34では、第2の情報はRBSから受信される。第2の情報は、PDUがRBSに送信されたIubDFのシーケンス番号とDRTとの内の少なくともいずれかとCRCとを含む。第2の情報は、廃棄したPDUを決定するために第1の情報を受信するステップ30の第1の情報と関連して用いられる。
【0120】
格納ステップ36では、第2の情報がRNCにおいて格納される。
【0121】
比較ステップ38では、第1の情報と第2の情報とが比較されて、再送されるPDUを識別する。
【0122】
ここで、次に、呈示した概念をさらに説明する実施例の項目別リストを列挙する。
【0123】
実施例1.マルチフローHSDPA動作のために構成された無線ネットワーク制御装置(RNC)と通信を行う無線基地局(RBS)における方法であって、パケットデータユニット(PDU)がユーザ機器(UE)ノードに対して前記RBSと少なくとも1つの他のRBSを介して通信され、その方法は、
PDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかを検出する工程と、
前記検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれか各々を通知する情報を前記RBSから前記RNCへ通信する工程とを有することを特徴とする方法。
【0124】
実施例2.前記検出されたPDU廃棄イベントは、MAC−hs/ehsキューからの廃棄に対応することを特徴とする実施例1に記載の方法。
【0125】
実施例3.前記検出されたPDU欠損イベントは、前記RNCと、前記RBSと前記少なくとも他のRBSとの内の少なくともいずれかとを相互接続するTNネットワークにおける欠損に対応することを特徴とする実施例1に記載の方法。
【0126】
実施例4.前記TNネットワークにおける欠損は、IubFPシーケンス番号に基づくか、或いは、前記シーケンス番号と受信したIubFPデータフレームの遅延基準時間フィールドとに基づくかの内の少なくともいずれかに基いて、検出されることを特徴とする実施例3に記載の方法。
【0127】
実施例5.前記RBSから前記RNCへ通信される、検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかを通知する情報は、前記RNCが前記検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係するPDUを再送させるように構成されていることを特徴とする実施例1に記載の方法。
【0128】
実施例6.検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかの各々を通知する情報を前記RBSから前記RNCへ通信する工程は、
前記PDUが前記RBSにより受信されるIubDFの、シーケンス番号と、DRTとCRCとの内の少なくともいずれかとを含む情報を通信する工程を含むことを特徴とする実施例6に記載の方法。
【0129】
実施例7.前記情報は、前記PDUの最初の2つのオクテットを含むことを特徴とする実施例1に記載の方法。
【0130】
実施例8.前記情報は、前記PDUに関係するDFTフィールドを含むことを特徴とする実施例7に記載の方法。
【0131】
実施例9.前記情報は、前記PDUに関係するDFのCRCを含むことを特徴とする実施例7に記載の方法。
【0132】
実施例10.前記情報は、IubDFにおけるRLC PDUの位置を含むことを特徴とする実施例7に記載の方法。
【0133】
実施例11.前記情報は、IubDF又はMAC−dレイヤにおける付加シーケンス番号を含むことを特徴とする実施例7に記載の方法。
【0134】
実施例12.前記情報は、検出されたIubフレーム欠損の直前と直後に受信される複数のIubフレームの指示を含む実施例1に記載の方法。
【0135】
実施例13.前記情報は、前記PDUのTN損失によるギャップの直前と直後に受信された複数のPDUの最初の2〜3つのオクテットを含む実施例12に記載の方法。
【0136】
実施例14.前記情報は、前記欠損したPDUを識別するのをアシストするためのRLCヘッダを含む実施例13に記載の方法。
【0137】
実施例15.前記情報は、TN欠損によるギャップの前のフレームにおける最後のPDUのヘッダを含む実施例12に記載の方法。
【0138】
実施例16.前記情報は、TN欠損によるギャップの後のフレームにおける最初のPDUのヘッダを含む実施例12に記載の方法。
【0139】
実施例17.前記情報は、TN欠損によるギャップの直前と直後に受信された複数のIubフレームのDRTフィールド、FSNフィールド、CRCを含む実施例12に記載の方法。
【0140】
実施例18.前記情報は、前記欠損したPDUを識別するのをアシストするためのIubFP又はMAC−dレイヤにおける付加シーケンス番号を含む実施例12に記載の方法。
【0141】
実施例19.前記情報は、セクション3.1.1で識別されるフィールドを含む実施例1に記載の方法。
【0142】
実施例20.前記情報は、セクション3.1.2で識別されるフィールドを含む実施例1に記載の方法。
【0143】
実施例21.マルチフローHSDPA動作のために構成された無線ネットワーク制御装置(RNC)における方法であって、パケットデータユニット(PDU)が第1のユーザ機器(UE)ノードに対して少なくとも2つの無線基地局(RBS)を介して通信され、前記方法は、
前記少なくとも2つのRBSの内の第1のRBSから、前記第1のRBSにより検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかを通知する第1の情報を受信する工程と、
前記受信した第1の情報に応じて、前記UEに対して前記検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係するPDUを再送する工程とを有することを特徴とする方法。
【0144】
実施例22.第2のRBSを含む異なる経路を介して前記PDUを再送する工程をさらに有する請求項21に記載の方法。
【0145】
実施例23.前記RNCにおいて、前記PDUが前記RBSに送信されたIubDFのシーケンス番号とDRTとの内の少なくともいずれかとCRCとを含む第2の情報を格納する工程と、
前記第1の情報と前記第2の情報とを比較して、再送される前記PDUを識別する工程とをさらに有する請求項21に記載の方法。
【0146】
実施例24.前記第2の情報を格納する工程は、前記第1の情報を表現するハッシュ値とを比較し、再送される前記PDUを識別するために、ハッシュ貯蔵部にハッシュ値を格納する実施例23に記載の方法。
【0147】
実施例25.シングルフローHSDPA動作のために構成された無線ネットワーク制御装置(RNC)における方法であって、パケットデータユニット(PDU)が第1のユーザ機器(UE)ノードに対して無線基地局(RBS)を介して通信され、前記方法は、
前記RBSから、前記RBSにより検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかを通知する第1の情報を受信する工程と、
前記受信した第1の情報に応じて、前記UEに対して前記検出されたPDU廃棄イベントとPDU欠損イベントとの内の少なくともいずれかに関係するPDUを再送する工程とを有することを特徴とする方法。
【0148】
本発明を主として、いくつかの実施例に関して説明した。しかしながら、添付の請求の範囲により規定されたような本発明の範囲の中で上述された実施例以外の実施例が同様に実施可能であることが当業者には容易に理解されるであろう。