【文献】
Motorola Mobility,Periodic CQI/PMI/RI reporting for CA[online], 3GPP TSG-RAN WG1#63b R1-110296,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_63b/Docs/R1-110296.zip>,2011年 1月31日
【文献】
CATT,Discussions on multi-CC periodic CSI reporting in LTE-A Rel-11[online], 3GPP TSG-RAN WG1#67 R1-113718,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_67/Docs/R1-113718.zip>,2011年10月 8日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0027】
まず、本実施形態の物理チャネルについて説明する。
【0028】
図1は、本実施形態の無線通信システムの概念図である。
図1において、無線通信システムは、移動局装置1A〜1C、および基地局装置3を具備する。
図1は、基地局装置3から移動局装置1A〜1Cへの下りリンクの無線通信では、同期信号(Synchronization signal: SS)、下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal: DL RS)、物理報知チャネル(Physical Broadcast Channel: PBCH)、物理下りリンク制御チャネル(Physical
Downlink Control Channel: PDCCH)、物理下りリンク共用チャネル(Physical Downlink Shared Channel: PDSCH)、物理マルチキャストチャネル(Physical Multicast Channel: PMCH)、物理制御フォーマットインディケータチャネル(Physical Control Format Indicator Channel: PCFICH)および物理HARQインディケータチャネル(Physical Hybrid ARQ Indicator Channel: PHICH)が用いられることを示す。
【0029】
また、
図1は、移動局装置1A〜1Cから基地局装置3への上りリンクの無線通信では
、上りリンク参照信号(Uplink Reference Signal: UL RS)、物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel: PUCCH)、物理上りリンク共用チャネル(Physical Uplink Shared Channel: PUSCH)および物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel: PRACH)が用いられることを示す。以下、移動局装置1A〜1Cを移動局装置1という。
【0030】
同期信号は、移動局装置1が下りリンクの周波数領域および時間領域の同期をとるために用いられる。下りリンク参照信号は、移動局装置1が下りリンクの周波数領域および時間領域の同期をとるために用いられる。また、下りリンク参照信号は、移動局装置1が下りリンクのチャネル状態情報を算出するために用いられる。また、下りリンク参照信号は、移動局装置1がPDSCHやPDCCHの伝搬路補正を行なうために用いられる。PBCHは、移動局装置1で共通に用いられるシステム情報(マスターインフォメーションブロック、Broadcast Channel: BCH)を報知するために用いられる物理チャネルである。PBCHは、40ms間隔で送信される。40ms間隔のタイミングは、移動局装置1においてブラインド検出(blind detection)される。また、PBCHは、10ms間隔で再送信され
る。
【0031】
PDCCHは、下りリンクアサインメント(「downlink assignment」、または「downlink grant」とも称する。)や上りリンクグラント(uplink grant)などの下りリンク制
御情報(Downlink Control Information: DCI)を送信するために用いられる物理チャネ
ルである。下りリンクアサインメントは、単一のセル内の単一のPDSCHのスケジューリングに用いられる下りリンク制御情報である。下りリンクアサインメントは、PDSCHに対する変調方式および符号化率に関する情報(Modulation and Coding Scheme: MCS
)、無線リソースの割り当てを示す情報、PUCCHに対するTPCコマンド(Transmission Power Control command)などから構成される。上りリンクグラントは、単一のセル内の単一のPUSCHのスケジューリングに用いられる下りリンク制御情報である。上りリンクグラントは、PUSCHに対する変調方式および符号化率に関する情報、無線リソースの割り当てを示す情報、PUSCHに対するTPCコマンドなどから構成される。
【0032】
PDSCHは、ページング情報(Paging Channel: PCH)、システム情報および下りリ
ンクデータ(Downlink Shared Channel: DL-SCH)を送信するために用いられる物理チャ
ネルである。PDSCHで送信されるシステム情報を、システムインフォメーションブロックと称する。また、システムインフォメーションブロックは、複数の移動局装置1に対して共通である無線リソース設定情報が含まれる。PMCHは、MBMS(Multimedia Broadcast and Multicast Service)に関する情報(Multicast Channel: MCH)を送信するために用いられる物理チャネルである。PCFICHは、PDCCHが配置される領域(OFDMシンボル)を示す情報を送信するために用いられる物理チャネルである。
【0033】
PHICHは、基地局装置3が受信した上りリンクデータの復号の成否を示すHARQインディケータ(応答情報)を送信するために用いられる物理チャネルである。基地局装置3がPUSCHに含まれる上りリンクデータの復号に成功した場合は、該上りリンクデータに対するHARQインディケータにACK(ACKnowledgement)をセットする。基地
局装置3がPUSCHに含まれる上りリンクデータの復号に失敗した場合は、該上りリンクデータに対するHARQインディケータにNACK(Negative ACKnowledgement)をセットする。単一のPHICHは、単一の上りリンクデータに対するHARQインディケータを送信する。基地局装置3は、同一のPUSCHに含まれる複数の上りリンクデータに対するHARQインディケータを複数のPHICHを用いて送信する。
【0034】
上りリンク参照信号は、基地局装置3が上りリンクの時間領域の同期をとるために用いられる。また、上りリンク参照信号は、基地局装置3が上りリンクの受信品質を測定する
ために用いられる。また、上りリンク参照信号は、基地局装置3がPUSCHやPUCCHの伝搬路補正を行なうために用いられる。上りリンク参照信号には、PUSCHまたはPUCCHと時間多重されて送信されるDMRS(Demodulation Reference Signal)と
、PUSCHおよびPUCCHとは関係なく送信されるSRS(Sounding Reference Signal)がある。
【0035】
PUCCHは、下りリンクのチャネル状態情報(Channel State Information: CSI)、PUSCHの無線リソースの要求を示すスケジューリング要求(Scheduling Request: SR)、移動局装置1が受信した下りリンクデータの復号の成否を示すACK/NACKなど、通信の制御に用いられる情報である上りリンク制御情報(Uplink Control Information: UCI)を送信するために用いられる物理チャネルである。チャネル状態情報は、チャネ
ル品質インディケータ(Channel Quality Indicator: CQI)、プリコーディングマトリクスインディケータ(Precoding Matrix Indicator: PMI、プリコーダーを示す情報とも記
載する)、プリコーディングタイプインディケータ(Precoding Type Indicator: PTI)
、および/またはランクインディケータ(Rank Indicator: RI)から構成される。
【0036】
PUCCHは、複数のフォーマットをサポートする。PUCCHがサポートするフォーマットを、PUCCHフォーマットと呼称する。
【0037】
(A)例えば、PUCCHフォーマット1は、変調方式としてオンオフ変調(on-off-keying)が適用される。移動局装置1は、PUCCHフォーマット1を用いてスケジューリ
ング要求を送信可能である。
(B)例えば、PUCCHフォーマット1aは、変調方式としてBPSK(Binary Phase
Shift Keying)が適用される。移動局装置1は、PUCCHフォーマット1aを用いて
、1ビットのACK/NACKを送信可能である。
(C)例えば、PUCCHフォーマット1bは、変調方式としてQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)が適用される。移動局装置1は、PUCCHフォーマット1bを用
いて、2ビットのACK/NACKを送信可能である。
(D)例えば、PUCCHフォーマット2は、変調方式としてQPSKが適用される。移動局装置1は、PUCCHフォーマット2を用いて、単一のセルに対応する11ビットまでのチャネル状態情報を送信可能である。PUCCHフォーマット2は、符号化方式として畳込み符号化が適用される。当該畳込み符号化によって、20ビットの符号化ビット系列が生成される。
(E)例えば、PUCCHフォーマット3は、変調方式としてQPSKが適用される。移動局装置1は、PUCCHフォーマット3を用いて、所定の数までのセルに対応する所定の数までのチャネル状態情報および/または複数のACK/NACKを送信可能である。PUCCHフォーマット3は、符号化方式としてブロック符号化が適用される。当該ブロック符号化によって、48ビットの符号化ビット系列が生成される。尚、PUCCHフォーマット3を用いてチャネル状態情報のみを送信する場合には、22ビットまでのチャネル状態情報を送信可能である。尚、PUCCHフォーマット3を用いてACK/NACKのみを送信する場合には、22ビットまでのACK/NACKを送信可能である。
【0038】
PUSCHは、上りリンクデータ(Uplink Shared Channel: UL-SCH)や上りリンク制
御情報(ACK/NACKおよび/またはチャネル状態情報)を送信するために用いられる物理チャネルである。PRACHは、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために用いられる物理チャネルである。PRACHは、移動局装置1が基地局装置3と時間領域の同期をとることを主な目的とし、その他に、初期コネクション確立(initial connection establishment)プロシージャ、ハンドオーバプロシージャ、コネクション再確立(connection re-establishment)プロシージャ、上りリンク送信に対する同期(タイミング
調整)、および上りリンク無線リソースの割り当ての要求に用いられる。
【0039】
BCH、UL−SCHおよびDL−SCHなどは、トランスポートチャネルである。UL−SCHをPUSCHで送信する単位およびDL−SCHをPDSCHで送信する単位は、トランスポートブロック(transport block: TB)と呼ばれる。トランスポートブロ
ックは、MAC(Media Access Control)層が物理層に渡す(deliver)データの単位で
あり、MAC層においてトランスポートブロック毎にHARQ(再送信)の制御が行なわれる。また、UL−SCHおよびDL−SCHなどのMAC層で取り扱われるデータの単位のことをMAC PDU(Protocol Data Unit)とも称する。物理層において、トランスポートブロックはコードワードにマップされ、コードワード毎に符号化処理が行なわれる。
【0040】
以下、本実施形態のセル集約(キャリア集約)について説明する。
【0041】
図2は、本実施形態のセル集約の一例を示す図である。
図2において、横軸は周波数領域である。セル集約では、複数のサービングセル(serving cell)が集約される。以下、サービングセルを単にセルと称する。
図2において、4つのセル(セル0、セル1、セル2およびセル3)が集約されている。集約される複数のセルのうち1つのセル(
図2のセル0)はプライマリーセル(Primary cell: Pcell)である。プライマリーセルは、移動
局装置1が初期コネクション確立(initial connection establishment)プロシージャを行なったセル、または移動局装置1がコネクション再確立(connection re-establishment)プロシージャを開始したセル、またはハンドオーバプロシージャ中にプライマリーセ
ルとして指示されたセルである。
【0042】
プライマリーセルを除いたセル(
図2のセル1、セル2およびセル3)はセカンダリーセル(Secondary cell: Scell)である。セカンダリーセルは追加の無線リソースを提供
するために使われる。セカンダリーセルは、主にPDSCH、PUSCH、PRACHの送受信のために使用される。セカンダリーセルは、プライマリーセルとは異なる周波数上で動作し、移動局装置1と基地局装置3のコネクションが確立した後に、基地局装置3によって追加される。また、セカンダリーセルは、ハンドオーバプロシージャ中に基地局装置3から移動局装置1へ通知される。移動局装置1はプライマリーセルのみでPUCCHの送信を行ない、セカンダリーセルでPUCCHの送信を行なわない。移動局装置1はセカンダリーセルのPBCHおよびPDSCHで送信されるページングおよびシステム情報を受信しなくてよい。
【0043】
プライマリーセルのセルインデックスは0である。セカンダリーセルのセルインデックスは、1から7のいずれかである。また、基地局装置3は、セカンダリーセルを追加する際にセカンダリーセルのセルインデックスを示す情報を移動局装置1に送信する。
【0044】
図2において、ドットでハッチングされた四角は下りリンクコンポーネントキャリア(Downlink Component Carrier: DL CC)であり、左下から右上への斜線でハッチングされ
た四角は上りリンクコンポーネントキャリア(Uplink Component Carrier: UL CC)であ
る。下りリンクにおいてセルに対応するキャリアは下りリンクコンポーネントキャリアであり、上りリンクにおいてセルに対応するキャリアは上りリンクコンポーネントキャリアである。下りリンクにおいてプライマリーセルに対応するキャリアは下りリンクプライマリーコンポーネントキャリア(Downlink Primary Component Carrier: DL PCC)であり、上りリンクにおいてプライマリーセルに対応するキャリアは上りリンクプライマリーコンポーネントキャリア(Uplink Primary Component Carrier: UL PCC)である。下りリンクにおいてセカンダリーセルに対応するキャリアは下りリンクセカンダリーコンポーネントキャリア(Downlink Secondary Component Carrier: DL SCC)であり、上りリンクにおいてセカンダリーセルに対応するキャリアは上りリンクセカンダリーコンポーネントキャリ
ア(Uplink Secondary Component Carrier: UL SCC)である。
【0045】
プライマリーセルは、下りリンクコンポーネントキャリアと上りリンクコンポーネントキャリアとによって構成される。セカンダリーセルは、下りリンクプライマリーコンポーネントキャリアと上りリンクプライマリーコンポーネントキャリア、または下りリンクコンポーネントキャリアのみによって構成される。つまり、セカンダリーセルは、上りリンクコンポーネントキャリアのみによって構成されない。
図2において、セル0とセル1とは、下りリンクコンポーネントキャリアと上りリンクコンポーネントキャリアとによって構成される。
図2において、セル2とセル3とは、下りリンクコンポーネントキャリアのみによって構成される。
【0046】
物理チャネルのそれぞれは、いずれか1つのセルで送信される。つまり、単一の物理チャネルが複数のセルにまたがって送信されない。移動局装置1は、プライマリーセルでのみPUCCHを送信する。つまり、移動局装置1は、セカンダリーセルでPUCCHを送信しない。つまり、
図2において、移動局装置1は、セル0でのみPUCCHを送信する。移動局装置1は、単一のセルで複数のPDSCHを受信しない。また、移動局装置1は単一のセルで複数のPUSCHを送信しない。また、移動局装置1は、PUCCHとPUSCHを同時に送信してよいかを基地局装置3によって設定される。
【0047】
以下、本実施形態の下りリンクの無線フレームの構成について説明する。
【0048】
図3は、本実施形態の下りリンクコンポーネントキャリアの無線フレームの概略構成を示す図である。
図3において、横軸は時間領域であり、縦軸は周波数領域である。無線フレームのそれぞれは、10ms長である。また、無線フレームのそれぞれは20のスロットから構成される。スロットのそれぞれは、0.5ms長である。無線フレーム内のスロットは、0から19の番号がつけられる。サブフレームのそれぞれは、1ms長である。サブフレームは、2つの連続するスロットによって定義される。無線フレーム内のi番目のサブフレームは、(2×i)番目のスロットと(2×i+1)番目のスロットとから構成される。つまり、10ms間隔のそれぞれにおいて、10個のサブフレームが利用できる。
【0049】
スロットのそれぞれにおいて送信される信号または物理チャネルは、リソースグリッドによって表現される。リソースグリッドは複数のサブキャリアと複数のOFDMシンボルによって定義される。1つのスロットを構成するサブキャリアの数は、下りリンクコンポーネントキャリアの帯域幅に依存する。1つのスロットを構成するOFDMシンボルの数は7である。リソースグリッド内のエレメントのそれぞれをリソースエレメントと称する。リソースエレメントは、サブキャリアの番号とOFDMシンボルの番号とを用いて識別する。
【0050】
リソースブロックは、ある物理下りリンクチャネル(PDSCHなど)のリソースエレメントのマッピングを表現するために用いられる。リソースブロックは、仮想リソースブロックと物理リソースブロックが定義される。ある物理下りリンクチャネルは、まず仮想リソースブロックにマップされる。その後、仮想リソースブロックは、物理リソースブロックにマップされる。1つの物理リソースブロックは、時間領域において7個の連続するOFDMシンボルと周波数領域において12個の連続するサブキャリアとから定義される。ゆえに、1つの物理リソースブロックは(7×12)個のリソースエレメントから構成される。また、1つの物理リソースブロックは、時間領域において1つのスロットに対応し、周波数領域において180kHzに対応する。物理リソースブロックは周波数領域において0から番号が付けられる。
【0051】
以下、本実施形態の下りリンク参照信号のマッピングの一例について説明する。
【0052】
図4は、本実施形態の下りリンク参照信号のマッピングの一例を示す図である。
図4において、横軸は時間領域であり、縦軸は周波数領域である。
図4では、あるサブフレーム内の同じ番号の物理リソースブロックのみを示す。
図4において、太線の四角は物理リソースブロックである。下りリンク参照信号は、セル固有参照信号(Cell-specific reference signal: CRS)とCSI参照信号(CSI reference signal: CSI-RS)とがある。基地
局装置3は、CRSをセル内の全ての下りリンクサブフレームで送信する。基地局装置3は、CSI−RSをセル内の周期的に設定した下りリンクサブフレームで送信する。
【0053】
図4において、Ciが付された四角はアンテナポートiのCRSの送信に用いられるリソースエレメントである(i=0,1)。
図4において、CSIx,yが付された四角はアンテナポートxのCSI−RSとアンテナポートyのCSI−RSの送信に用いられるリソースエレメントである(x=15、17、19、21;y=16、18、20、22)。
図4において、アンテナポートxのCSI−RSとアンテナポートyのCSI−RSは符号多重される。
【0054】
CRSの送信に用いられるリソースエレメントは、セルの物理レイヤセル識別子(physical-layer cell identity: PCI、Cell ID)に基づいて決定される。物理リソースブロック内のCSI−RSの送信に用いられるリソースエレメントは、基地局装置3によって設定される。基地局装置3は、周期的に設定した下りリンクサブフレームやCSI−RSの送信に用いられるリソースエレメントなどを示すCSI−RSの設定に関する情報を移動局装置1に送信する。
【0055】
以下、本実施形態の物理下りリンクチャネルのマッピングの一例について説明する。
【0056】
図5は、本実施形態の下りリンクコンポーネントキャリアにおける物理下りリンクチャネルのマッピングの一例を示す図である。
図5において、横軸は時間領域であり、縦軸は周波数領域である。PCFICHは、サブフレーム内の0番(最初)のOFDMシンボルにマップされる。また、PCFICHは、周波数領域において分散した4つのリソースエレメントグループにマップされる。リソースエレメントグループは、連続する複数のリソースエレメントから構成される。PHICHは、サブフレーム内の0番(最初)のOFDMシンボルにマップされる。1つのPCFICHは、周波数領域において分散した3つのリソースエレメントグループにマップされる。また、基地局装置3は、複数のPCFICHを、同じリソースエレメント上で符号多重することができる。
【0057】
PDCCHは、サブフレーム内の0番、0番と1番または0番から2番までのOFDMシンボルにマップされる。0番のOFDMシンボルにおいて、PDCCHはPCFICHおよびPHICHがマップされるリソースエレメントを避けてマップされる。移動局装置1は、PCFICHで受信した情報基づいて、PDCCHがマップされるOFDMシンボルを認識する。また、基地局装置3は、複数のPDCCHを、時間および周波数多重することができる。PDSCHは、サブフレーム内のPDCCHがマップされないOFDMシンボルにマップされる。基地局装置3は、複数のPDSCHを周波数多重、時間多重および/または空間多重することができる。
【0058】
同期信号は、時間領域において無線フレームのそれぞれにおいて0番と5番のサブフレームで送信される。当該0番と5番のサブフレームにおいて、同期信号は第1のスロットの5番と6番のOFDMシンボルで送信される。また、同期信号は、周波数領域において、セルの下りリンクの中央の72サブキャリアで送信される。
【0059】
PBCHは、時間領域において無線フレームのそれぞれにおいて0番のサブフレームで送信される。当該0番のサブフレームにおいて、PBCHは第2のスロットの0番から3番までのOFDMシンボルで送信される。また、PBCHは、周波数領域において、セルの下りリンクの中央の72サブキャリアで送信される。尚、PMCHの説明は省略する。尚、
図5にて、下りリンク参照信号と同期信号とPBCHは省略している。
【0060】
以下、本実施形態の上りリンクの無線フレームの構成について説明する。
【0061】
図6は、本実施形態の上りリンクコンポーネントキャリアの無線フレームの概略構成を示す図である。
図6において、横軸は時間領域であり、縦軸は周波数領域である。無線フレームのそれぞれは、10ms長である。また、無線フレームのそれぞれは20のスロットから構成される。スロットのそれぞれは、0.5ms長である。無線フレーム内のスロットは、0から19の番号がつけられる。サブフレームのそれぞれは、1ms長である。サブフレームは、2つの連続するスロットによって定義される。無線フレーム内のi番目のサブフレームは、(2×i)番目のスロットと(2×i+1)番目のスロットとから構成される。つまり、10ms間隔のそれぞれにおいて、10個のサブフレームが利用できる。
【0062】
スロットのそれぞれにおいて送信される信号または物理チャネルは、リソースグリッドによって表現される。リソースグリッドは複数のサブキャリアと複数のSC−FDMAシンボルによって定義される。1つのスロットを構成するサブキャリアの数は、上りリンクコンポーネントキャリアの帯域幅に依存する。1つのスロットを構成するSC−FDMAシンボルの数は7である。リソースグリッド内のエレメントのそれぞれをリソースエレメントと称する。リソースエレメントは、サブキャリアの番号とSC−FDMAシンボルの番号とを用いて識別する。
【0063】
リソースブロックは、ある物理上りリンクチャネル(PUSCHなど)のリソースエレメントのマッピングを表現するために用いられる。リソースブロックは、仮想リソースブロックと物理リソースブロックが定義される。ある物理上りリンクチャネルは、まず仮想リソースブロックにマップされる。その後、仮想リソースブロックは、物理リソースブロックにマップされる。1つの物理リソースブロックは、時間領域において7個の連続するSC−FDMAシンボルと周波数領域において12個の連続するサブキャリアとから定義される。ゆえに、1つの物理リソースブロックは(7×12)個のリソースエレメントから構成される。また、1つの物理リソースブロックは、時間領域において1つのスロットに対応し、周波数領域において180kHzに対応する。物理リソースブロックは周波数領域において0から番号が付けられる。
【0064】
以下、本実施形態の物理上りリンクチャネルのマッピングの一例について説明する。
【0065】
図7は、本実施形態の上りリンクコンポーネントキャリアにおける物理上りリンクチャネルのマッピングの一例を示す図である。
図7において、横軸は時間領域であり、縦軸は周波数領域である。PUCCHは、サブフレーム内の両端の物理リソースブロックにマップされる。また、単一のPUCCHは、第1のスロットと第2のスロットにおいて、周波数領域で対称となる物理リソースブロックを用いて送信される。例えば、移動局装置1は、第1のスロットの0番の物理リソースブロックと第2のスロットの最も大きい番号の物理リソースブロックとを用いて単一のPUCCHを送信する。
【0066】
PUCCHには、符号多重が適用される。複数のPUCCHフォーマット1、1a、1bおよび2は符号多重される。複数のPUCCHフォーマット3は符号多重される。PUCCHフォーマット1、1a、1bおよび2とPUCCHフォーマット3は符号多重され
ない。
【0067】
PUSCHは、サブフレーム内のPUCCHがマップされない物理リソースブロックにマップされる。複数のPUSCHは周波数多重、時間多重および/または空間多重される。
【0068】
以下、本実施形態のPUCCHを用いた周期的なチャネル状態情報の報告について説明する。
【0069】
基地局装置3は、いずれかの報告モードを用いてPUCCHで周期的なチャネル状態情報を報告することを移動局装置1に対して設定する。基地局装置3は、報告モードと周期的なチャネル状態情報の報告に用いるPUCCHのリソースとをセル毎に設定する。基地局装置3は、セルのそれぞれに対する周期的なチャネル状態情報の報告に関する情報を移動局装置1に送信する。
【0070】
(A)例えば、報告モード1−0は、PMIを送信しない報告モードである。また、報告モード1−0は、サブバンドCQIを送信せずワイドバンドCQIを送信する報告モードである。
(B)例えば、報告モード1−1は、PMIを送信する報告モードである。また、報告モード1−1は、サブバンドCQIとワイドバンドCQIを送信する報告モードである。
(C)例えば、報告モード2−0は、PMIを送信しない報告モードである。また、報告モード2−0は、サブバンドCQIを送信せずワイドバンドCQIを送信する報告モードである。
(D)例えば、報告モード2−1は、PMIを送信する報告モードである。また、報告モード2−1は、サブバンドCQIとワイドバンドCQIを送信する報告モードである。
【0071】
ワイドバンドCQIは、あるセルのあるサブフレーム内の全ての物理リソースブロックで送信されるCRSおよび/またはCSI−RSに基づいて計算される。サブバンドCQIは、あるセルのあるサブフレーム内の特定の一部の帯域を構成する物理リソースブロックで送信されるCRSおよび/またはCSI−RSに基づいて計算される。
【0072】
チャネル状態情報の報告モードのそれぞれは複数の報告タイプをサポートする。
【0073】
(A)例えば、報告タイプ1はサブバンドCQIフィードバックをサポートする。
(B)例えば、報告タイプ1aはサブバンドCQIとPMIフィードバックをサポートする。
(C)例えば、報告タイプ2と報告タイプ2aと報告タイプ2bとはワイドバンドCQIとPMIフィードバックをサポートする。
(D)例えば、報告タイプ3はRIフィードバックをサポートする。
(E)例えば、報告タイプ4はワイドバンドCQIフィードバックをサポートする。
(F)例えば、報告タイプ5はRIとワイドバンドPMIフィードバックをサポートする。
(G)例えば、報告タイプ6はRIとPTIフォードバックをサポートする。
【0074】
移動局装置1は、あるセルに対して報告モード1−0を設定された場合、当該セルに対応する報告タイプ3と報告タイプ4のチャネル状態情報を基地局装置3に報告する。移動局装置1は、あるセルに対して報告モード1−1を設定された場合、当該セルに対応する報告タイプ2/2b/2cと報告タイプ3と報告タイプ5のチャネル状態情報を基地局装置3に報告する。
【0075】
移動局装置1は、あるセルに対して報告モード2−0を設定された場合、当該セルに対応する報告タイプ1と報告タイプ3と報告タイプ4のチャネル状態情報を基地局装置3に報告する。移動局装置1は、あるセルに対して報告モード2−1を設定された場合、当該セルに対応する報告タイプ1/1aと報告タイプ2/2a/2bと報告タイプ3と報告タイプ6のチャネル状態情報を基地局装置3に報告する。
【0076】
以下、本実施形態の装置構成について説明する。
【0077】
図8は、本実施形態の移動局装置1の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、移動局装置1は、上位層処理部101、制御部103、受信部105、送信部107と送受信アンテナ109を含んで構成される。また、上位層処理部101は、無線リソース制御部1011、スケジューリング情報解釈部1013およびチャネル状態情報選択部1015を含んで構成される。また、受信部105は、復号化部1051、復調部1053、多重分離部1055、無線受信部1057とチャネル測定部1059を含んで構成される。また、送信部107は、符号化部1071、変調部1073、多重部1075、無線送信部1077と上りリンク参照信号生成部1079を含んで構成される。
【0078】
上位層処理部101は、ユーザの操作等により生成された上りリンクデータ(トランスポートブロック)を、送信部107に出力する。また、上位層処理部101は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層
、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層の処理を行なう。
【0079】
上位層処理部101が備える無線リソース制御部1011は、自装置の各種設定情報の管理を行なう。例えば、無線リソース制御部1011は、セルの管理や周期的なチャネル状態情報の報告の管理を行なう。また、無線リソース制御部1011は、上りリンクの各チャネルに配置される情報を生成し、送信部107に出力する。
【0080】
上位層処理部101が備えるスケジューリング情報解釈部1013は、受信部105を介して受信した物理チャネル(PUSCHやPDSCHなど)のスケジューリングに用いられる情報の解釈をする。スケジューリング情報解釈部1013は、前記情報を解釈した結果に基づき、受信部105、および送信部107の制御を行なうために制御情報を生成し、制御部103に出力する。
【0081】
上位層処理部101が備えるチャネル状態情報選択部1015は、複数の周期的なチャネル状態情報の報告が衝突した場合に、いずれのチャネル状態情報の報告を送信するかを選択する。また、チャネル状態情報選択部1015は、チャネル状態情報を送信するリソースも選択する。チャネル状態情報選択部1015は、選択したチャネル状態情報を選択したリソースで送信するように送信部107の制御を行なうために制御情報を生成し、制御部103に出力する。尚、チャネル状態情報の選択およびリソースの選択に関する詳細な動作は後述する。
【0082】
制御部103は、上位層処理部101からの制御情報に基づいて、受信部105、および送信部107の制御を行なう制御信号を生成する。制御部103は、生成した制御信号を受信部105、および送信部107に出力して受信部105、および送信部107の制御を行なう。
【0083】
受信部105は、制御部103から入力された制御信号に従って、送受信アンテナ109を介して基地局装置3から受信した受信信号を、分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部101に出力する。
【0084】
無線受信部1057は、送受信アンテナ109を介して受信した下りリンクの信号を、中間周波数に変換し(ダウンコンバート: down covert)、不要な周波数成分を除去し、
信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信した信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。無線受信部1057は、変換したディジタル信号からガードインターバル(Guard Interval: GI)に相当する部分を除去し、ガードインターバルを除去した信号に対して高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform: FFT)を行い、周波数領域の信号を抽出す
る。
【0085】
多重分離部1055は、抽出した信号をPHICH、PDCCH、PDSCH、および下りリンク参照信号に、それぞれ分離する。また、多重分離部1055は、チャネル測定部1059から入力された伝搬路の推定値から、PHICHとPDCCHとPDSCHの伝搬路の補償を行なう。また、多重分離部1055は、分離した下りリンク参照信号をチャネル測定部1059に出力する。
【0086】
復調部1053は、PHICHに対して対応する符号を乗算して合成し、合成した信号に対してBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調方式の復調を行ない、復号化部1
051へ出力する。復号化部1051は、自装置宛てのPHICHを復号し、復号したHARQインディケータを上位層処理部101に出力する。復調部1053は、PDCCHに対して、QPSK変調方式の復調を行ない、復号化部1051へ出力する。復号化部1051は、PDCCHのブラインドデコーディングを試み、ブラインドデコーディングに成功した場合、復号した下りリンク制御情報と下りリンク制御情報に含まれていたRNTIを上位層処理部101に出力する。
【0087】
復調部1053は、PDSCHに対して、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying
)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM等の下りリンクアサ
インメントで通知された変調方式の復調を行ない、復号化部1051へ出力する。復号化部1051は、下りリンク制御情報で通知された符号化率に関する情報に基づいて復号を行い、復号した下りリンクデータ(トランスポートブロック)を上位層処理部101へ出力する。
【0088】
チャネル測定部1059は、多重分離部1055から入力された下りリンク参照信号から下りリンクのパスロスを測定し、測定したパスロスを上位層処理部101へ出力する。また、チャネル測定部1059は、多重分離部1055から入力された下りリンク参照信号からチャネル状態情報を算出し、算出したチャネル状態情報を上位層処理部101へ出力する。また、チャネル測定部1059は、下りリンク参照信号から下りリンクの伝搬路の推定値を算出し、多重分離部1055へ出力する。
【0089】
送信部107は、制御部103から入力された制御信号に従って、上りリンク参照信号を生成し、上位層処理部101から入力された上りリンクデータ(トランスポートブロック)を符号化および変調し、PUCCH、PUSCH、および生成した上りリンク参照信号を多重し、送受信アンテナ109を介して基地局装置3に送信する。
【0090】
符号化部1071は、上位層処理部101から入力された上りリンク制御情報を畳込み符号化、ブロック符号化等の符号化を行う。また、符号化部1071は、PUSCHのスケジューリングに用いられる情報に基づきターボ符号化を行なう。
【0091】
変調部1073は、符号化部1071から入力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM等の下りリンク制御情報で通知された変調方式または、チャ
ネル毎に予め定められた変調方式で変調する。変調部1073は、PUSCHのスケジューリングに用いられる情報に基づき、空間多重されるデータの系列の数を決定し、MIMO SMを用いることにより同一のPUSCHで送信される複数の上りリンクデータを、複数の系列にマッピングし、この系列に対してプレコーディング(precoding)を行なう
。
【0092】
上りリンク参照信号生成部1079は、基地局装置3を識別するための物理レイヤセル識別子(physical cell identity: PCI、Cell IDなどと称する。)、上りリンク参照信号を配置する帯域幅、上りリンクグラントで通知されたサイクリックシフト、DMRSシーケンスの生成に対するパラメータの値などを基に、予め定められた規則で求まる系列を生成する。多重部1075は、制御部103から入力された制御信号に従って、PUSCHの変調シンボルを並列に並び替えてから離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform: DFT)する。また、多重部1075は、PUCCHとPUSCHの信号と生成した上り
リンク参照信号を送信アンテナポート毎に多重する。つまり、多重部1075は、PUCCHとPUSCHの信号と生成した上りリンク参照信号を送信アンテナポート毎にリソースエレメントに配置する。
【0093】
無線送信部1077は、多重された信号を逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier
Transform: IFFT)して、SC−FDMA方式の変調を行い、SC−FDMA変調されたSC−FDMAシンボルにガードインターバルを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号から中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去し、中間周波数の信号を高周波数の信号に変換(アップコンバート: up convert)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送受信アンテナ109に出力して送信する。
【0094】
図9は、本実施形態の基地局装置3の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、基地局装置3は、上位層処理部301、制御部303、受信部305、送信部307、および、送受信アンテナ309、を含んで構成される。また、上位層処理部301は、無線リソース制御部3011、スケジューリング部3013と制御情報生成部3015とを含んで構成される。また、受信部305は、復号化部3051、復調部3053、多重分離部3055、無線受信部3057とチャネル測定部3059を含んで構成される。また、送信部307は、符号化部3071、変調部3073、多重部3075、無線送信部3077と下りリンク参照信号生成部3079を含んで構成される。
【0095】
上位層処理部301は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層の処理を行なう。また、上位層処理部301は、受信部305、および送信部307の制御を行なうために制御情報を生成し、制御部303に出力する。
【0096】
上位層処理部301が備える無線リソース制御部3011は、下りリンクのPDSCHに配置される下りリンクデータ(トランスポートブロック)、RRCシグナル、MAC CE(Control Element)を生成し、又は上位ノードから取得し、送信部307に出力す
る。また、無線リソース制御部3011は、移動局装置1各々の各種設定情報の管理をする。例えば、無線リソース制御部3011は、セルの管理や周期的なチャネル状態情報の報告の管理などを行なう。
【0097】
上位層処理部301が備えるスケジューリング部3013は、チャネル測定部3059から入力された伝搬路の推定値やチャネル状態情報などから、物理チャネル(PDSCH
およびPUSCH)を割り当てる周波数およびサブフレーム、物理チャネル(PDSCHおよびPUSCH)の符号化率および変調方式および送信電力などを決定する。スケジューリング部3013は、スケジューリング結果に基づき、受信部305、および送信部307の制御を行なうために制御情報を生成し、制御部303に出力する。また、スケジューリング部3013は、物理チャネル(PDSCHおよびPUSCH)のスケジューリング結果を制御情報生成部3015へ出力する。
【0098】
制御情報生成部3015は、スケジューリング部3013から入力されたスケジューリング結果に基づき、物理チャネル(PDSCHおよびPUSCH)のスケジューリングに用いられる情報を生成する。また、制御情報生成部3015は、生成した情報を送信部307へ出力する。
【0099】
制御部303は、上位層処理部301からの制御情報に基づいて、受信部305、および送信部307の制御を行なう制御信号を生成する。制御部303は、生成した制御信号を受信部305、および送信部307に出力して受信部305、および送信部307の制御を行なう。
【0100】
受信部305は、制御部303から入力された制御信号に従って、送受信アンテナ309を介して移動局装置1から受信した受信信号を分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部301に出力する。無線受信部3057は、送受信アンテナ309を介して受信された上りリンクの信号を、中間周波数に変換し(ダウンコンバート: down covert)
、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信された信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。
【0101】
無線受信部3057は、変換したディジタル信号からガードインターバル(Guard Interval: GI)に相当する部分を除去する。無線受信部3057は、ガードインターバルを除去した信号に対して高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform: FFT)を行い、周波数
領域の信号を抽出し多重分離部3055に出力する。
【0102】
多重分離部1055は、無線受信部3057から入力された信号をPUCCH、PUSCH、上りリンク参照信号などの信号に分離する。尚、この分離は、予め基地局装置3が無線リソース制御部3011で決定し、各移動局装置1に通知した上りリンクグラントに含まれる無線リソースの割り当て情報に基づいて行なわれる。また、多重分離部3055は、チャネル測定部3059から入力された伝搬路の推定値から、PUCCHとPUSCHの伝搬路の補償を行なう。また、多重分離部3055は、分離した上りリンク参照信号をチャネル測定部3059に出力する。
【0103】
復調部3053は、PUSCHを逆離散フーリエ変換(Inverse Discrete Fourier Transform: IDFT)し、変調シンボルを取得し、PUCCHとPUSCHの変調シンボルそれぞれに対して、BPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSK、16QAM、64
QAM等の予め定められた、または自装置が移動局装置1各々に上りリンクグラントで予め通知した変調方式を用いて受信信号の復調を行なう。復調部3053は、移動局装置1各々に上りリンクグラントで予め通知した空間多重される系列の数と、この系列に対して行なうプリコーディングを指示する情報に基づいて、MIMO SMを用いることにより同一のPUSCHで送信された複数の上りリンクデータの変調シンボルを分離する。
【0104】
復号化部3051は、復調されたPUCCHとPUSCHの符号化ビットを、予め定められた符号化方式の、予め定められた、又は自装置が移動局装置1に上りリンクグラントで予め通知した符号化率で復号を行ない、復号した上りリンクデータと、上りリンク制御
情報を上位層処理部101へ出力する。PUSCHが再送信の場合は、復号化部3051は、上位層処理部301から入力されるHARQバッファに保持している符号化ビットと、復調された符号化ビットを用いて復号を行なう。チャネル測定部309は、多重分離部3055から入力された上りリンク参照信号から伝搬路の推定値、チャネルの品質などを測定し、多重分離部3055および上位層処理部301に出力する。
【0105】
送信部307は、制御部303から入力された制御信号に従って、下りリンク参照信号を生成し、上位層処理部301から入力されたHARQインディケータ、下りリンク制御情報、下りリンクデータを符号化、および変調し、PHICH、PDCCH、PDSCH、および下りリンク参照信号を多重して、送受信アンテナ309を介して移動局装置1に信号を送信する。
【0106】
符号化部3071は、上位層処理部301から入力されたHARQインディケータ、下りリンク制御情報、および下りリンクデータを、ブロック符号化、畳込み符号化、ターボ符号化等の予め定められた符号化方式を用いて符号化を行なう、または無線リソース制御部3011が決定した符号化方式を用いて符号化を行なう。変調部3073は、符号化部3071から入力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM等の予め定められた、または無線リソース制御部3011が決定した変調方式で変調する。
【0107】
下りリンク参照信号生成部3079は、基地局装置3を識別するための物理レイヤセル識別子(PCI)などを基に予め定められた規則で求まる、移動局装置1が既知の系列を下りリンク参照信号として生成する。多重部3075は、変調された各チャネルの変調シンボルと生成された下りリンク参照信号を多重する。つまり、多重部3075は、変調された各チャネルの変調シンボルと生成された下りリンク参照信号をリソースエレメントに配置する。
【0108】
無線送信部3077は、多重された変調シンボルなどを逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform: IFFT)して、OFDM方式の変調を行い、OFDM変調されたOFDMシンボルにガードインターバルを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号から中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去し、中間周波数の信号を高周波数の信号に変換(アップコンバート: up convert)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送受信アンテナ309に出力して送信する。
【0109】
以下、本実施形態のPUCCHフォーマット2の詳細な構成について説明する。
【0110】
図10は、本実施形態のPUCCHフォーマット2を用いて送信されるチャネル状態情報の符号化および変調の一例を示す図である。
図10において、移動局装置1は、ある単一のセルに対応する11ビットまでのチャネル状態情報o
iを式(1)に基づいて符号化し、20ビットの符号化ビット系列q
i(i=0,1,...,19)を得る(ステップS1000)。
図10において、移動局装置1は、符号化ビット系列q
iをQPSK変調し、10の変調シンボルd(i)(i=0,1,...,9)を得る(ステップS1002)。
【0112】
式(1)において、OはPUCCHフォーマット2を用いて送信されるチャネル状態情報のビット数である。式(1)において、[X] mod[Y]は、[X]を[Y]で割った場合
の余りを求める関数である。
図11は、本実施形態のPUCCHフォーマット2で送信されるチャネル状態情報の符号化に用いられるシーケンスM
i,nの一例を示す図である。
【0113】
図12は、本実施形態のPUCCHフォーマット2の第1のスロットの構成の一例を示す図である。
図13は、本実施形態のPUCCHフォーマット2の第2のスロットの構成の一例を示す図である。
図12および
図13において、横軸は時間領域であり、縦軸は周波数領域である。移動局装置1は、第1のスロットの1つの物理リソースブロックを用いてd(0)からd(4)までの変調シンボルを送信する。移動局装置1は、第2のスロットの1つの物理リソースブロックを用いてd(5)からd(9)までの変調シンボルを送信する。
【0114】
図12と
図13において、チャネル状態情報の変調シンボルを直交シーケンスr
(α)u、ν(i)(i=0,1,...、11)に乗算することによって生成した複素数値シンボルをリソースエレメントに配置する。
図12と
図13において、チャネル状態情報に対応する複素数値シンボルは第1のスロットおよび第2のスロットの0番目、2番目、3番目、4番目および6番目のSC−FDMAシンボルのリソースエレメントに配置される。尚、第1のスロットおよび第2のスロットにおいて、1番目と5番目のSC−FDMAシンボルのリソースエレメントには上りリンク参照信号が配置される。
【0115】
図12と
図13において、直交シーケンスr
(α)u、ν(i)は、ベースシーケンスr’
u、ν(i)(i=0,1,...、11)にサイクリックシフトe
jαnを乗算することによって生成される。
図14は、本実施形態のベースシーケンスの一例を示す図である。PUCCHの送信に用いられるベースシーケンスのベースシーケンス番号νは常に0である。ベースシーケンスのシーケンスグループ番号uは、擬似ランダム系列および/またはシーケンスシフトパターンを用いて算出される。擬似ランダム系列の初期値およびシーケンスシフトパターンの値は、物理レイヤセル識別子を用いて算出される。サイクリックシフトのパラメータαは、基地局装置3から移動局装置1に送信される情報および擬似ランダム系列を用いて算出される。
【0116】
以下、本実施形態のPUCCHフォーマット3の詳細な構成について説明する。
【0117】
図15は、本実施形態のPUCCHフォーマット3を用いて送信されるチャネル状態情報の符号化および変調の一例を示す図である。
図15では、移動局装置1が、PUCCHフォーマット3を用いて、第1のセルに対応するチャネル状態情報と第2のセルに対応するチャネル状態情報を送信するときの例を示す。尚、移動局装置1は、PUCCHフォーマット3を用いて、ある単一のセルに対応するチャネル状態情報を送信してもよい。尚、移動局装置1は、PUCCHフォーマット3を用いて、3つ以上のセルのそれぞれに対応する3つ以上のチャネル状態情報のセットを送信してもよい。
【0118】
図15において、移動局装置1は、第1のセルに対応する11ビットまでのチャネル状態情報o
(0)iを式(2)に基づいて符号化し、24ビットの符号化ビット系列q
(0)i(i=0,1,...,23)を得る(ステップS1500)。
図15において、移動局装置1は、第2のセルに対応する11ビットまでのチャネル状態情報o
(1)iを式(2)に基づいて符号化し、24ビットの符号化ビット系列q
(1)i(i=0,1,...,23)を得る(ステップS1500)。式(2)においてO
(x)は、第xのセルに対応するチャネル状態情報のビット数である。
図16は、本実施形態のPUCCHフォーマット3で送信されるチャネル状態情報の符号化に用いられるシーケンスM
i,nの一例を示す図である。
【0120】
図15において、移動局装置1は、第1のセルに対応するチャネル状態情報の符号化ビットq
(0)iと第2のセルに対応するチャネル状態情報の符号化ビットq
(1)iを連結し、48ビットの符号化ビット系列q
iを生成する(ステップS1504)。
図15において、移動局装置1は、符号化ビット系列q
iをQPSK変調し、24の変調シンボルd(i)(i=0,1,...,23)を得る(ステップS1506)。
【0121】
図17は、本実施形態のPUCCHフォーマット3の第1のスロットの構成の一例を示す図である。
図18は、本実施形態のPUCCHフォーマット3の第2のスロットの構成の一例を示す図である。
図17および
図18において、横軸は時間領域であり、縦軸は周波数領域である。移動局装置1は、第1のスロットの1つの物理リソースブロックを用いてd(0)からd(11)までの変調シンボルを送信する。移動局装置1は、第2のスロットの1つの物理リソースブロックを用いてd(12)からd(23)までの変調シンボルを送信する。
【0122】
図17と
図18において、移動局装置1は、直交シーケンスw(i)を用いてチャネル状態情報の変調シンボルを拡散する。また、移動局装置1は、拡散したチャネル状態情報の変調シンボルにサイクリックシフトを乗算する。当該サイクリックシフトの値は、擬似ランダム系列を用いて算出される。また、当該擬似ランダム系列は、SC−FDMAシンボル毎に再計算される。
【0123】
移動局装置1は、サイクリックシフトを乗算したシンボルに対して離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform: DFT)の処理を行う。移動局装置1は、DFT処理の出力
である複素数値シンボルをリソースエレメントに配置する。
図17と
図18において、チャネル状態情報に対応する複素数値シンボルは第1のスロットおよび第2のスロットの0番目、2番目、3番目、4番目および6番目のSC−FDMAシンボルのリソースエレメントに配置される。尚、第1のスロットおよび第2のスロットにおいて、1番目と5番目のSC−FDMAシンボルのリソースエレメントには上りリンク参照信号が配置される。
【0124】
以下、図面を参照しながら本実施形態の第1の実施形態について詳しく説明する。
【0125】
第1の実施形態の基地局装置3は、複数のセルそれぞれに対して、1つのチャネル状態情報の報告に用いることが可能なPUCCHフォーマット2(第1のフォーマット)のリソースを移動局装置1に設定する。第1の実施形態の基地局装置3は、前記複数のセルそれぞれに対して、PUCCHフォーマット2(第1のフォーマット)のリソースを用いたチャネル状態情報の周期的な報告を移動局装置1に設定する。また、第1の実施形態の基地局装置3は、複数のチャネル状態情報の報告に用いることが可能なPUCCHフォーマット3(第2のフォーマット)のリソースを1つ移動局装置1に設定する。また、第1の実施形態の基地局装置3は、PUSCHのスケジューリングに用いられる下りリンク制御情報を移動局装置1に送信する。また、第1の実施形態の基地局装置3は、PUSCHとPUCCHの同時送信が設定されているかどうかを指示する情報を移動局装置1に送信する。例えば、基地局装置3は、PUCCHフォーマット2のリソースを、上位層の信号(移動局装置1専用の無線リソース制御情報)を使用して移動局装置1に設定する。また、例えば、基地局装置3は、PUCCHフォーマット3のリソースを、上位層の信号(移動
局装置1専用の無線リソース制御情報)を使用して移動局装置1に設定する。すなわち、例えば、基地局装置3は、上位層の信号(移動局装置1専用の無線リソース制御情報)を使用して、複数のセルそれぞれに対するPUCCHフォーマット2のリソースと、1つのPUCCHフォーマット3のリソースを、移動局装置1に設定する。
【0126】
第1の実施形態の基地局装置3は、PUSCHとPUCCHの同時送信が設定されているかどうかを指示する情報にTRUEまたはFALSEをセットする。TRUEは、PUSCHとPUCCHの同時送信が許可されていることを指す。FALSEは、PUSCHとPUCCHの同時送信が許可されていないことを指す。第1の実施形態の移動局装置1は、PUSCHとPUCCHの同時送信が設定されているかどうかを指示する情報に基づいて、PUSCHとPUCCHの同時送信の設定を適用する。
【0127】
第1の実施形態のPUSCHとPUCCHの同時送信を設定されていない移動局装置1は、あるサブフレームにおいて、PUSCHを送信せず、PUCCHフォーマット2を用いたチャネル状態情報の報告が他のチャネル状態情報の報告と衝突していない場合、PUCCHフォーマット2のリソースを用いて、前記衝突していないチャネル状態情報の報告を基地局装置3に送信する。
【0128】
第1の実施形態のPUSCHとPUCCHの同時送信を設定されていない移動局装置1は、あるサブフレームにおいて、PUSCHを送信せず、PUCCHフォーマット2を用いた前記複数のチャネル状態情報の報告が衝突している場合、PUCCHフォーマット3のリソースを用いて、前記衝突している複数のチャネル状態情報の報告の一部または全部を基地局装置3に送信する。
【0129】
第1の実施形態のPUSCHとPUCCHの同時送信を設定されていない移動局装置1は、あるサブフレームにおいて、少なくとも1つのPUSCHを送信し、PUCCHフォーマット2を用いた少なくとも1つのチャネル状態情報の報告がある場合、前記少なくとも1つのPUSCHのうち1つのPUSCHのリソースを用いて、前記少なくとも1つのチャネル状態情報の報告の一部または全部を基地局装置3に送信する。
【0130】
第1の実施形態のPUSCHとPUCCHの同時送信を設定されている移動局装置1は、あるサブフレームにおいて、PUCCHフォーマット2を用いたチャネル状態情報の報告が他のチャネル状態情報の報告と衝突していない場合、PUCCHフォーマット2のリソースを用いて、前記衝突していないチャネル状態情報の報告を基地局装置3に送信する。
【0131】
第1の実施形態のPUSCHとPUCCHの同時送信を設定されている移動局装置1は、あるサブフレームにおいて、PUCCHフォーマット2を用いた前記複数のチャネル状態情報の報告が衝突している場合、PUCCHフォーマット3のリソースを用いて、前記衝突している複数のチャネル状態情報の報告の一部または全部を基地局装置3に送信する。
【0132】
図19は、本実施形態のセル0からセル3のそれぞれに対応する周期的なチャネル状態情報の設定の一例を示す図である。
図19において、セル0からセル3のそれぞれに対して、PUCCHフォーマット2のリソース、チャネル状態情報の報告モード、ワイドバンド/サブバンドCQIのオフセット、ワイドバンドCQIの周期、サブバンドCQIの周期(報告モード2−0とモード2−1のみ)、RIのオフセットおよびRIの周期が設定されている。尚、
図19においてリソース1からリソース4はプライマリーセル(上りリンクプライマリーコンポーネントキャリア)のリソースである。尚、
図19においてリソース1からリソース4の一部または全部が同じリソースであってもよい。また、
図19に
おいてリソース1からリソース4は異なるリソースであってもよい。
【0133】
図20は、本実施形態の
図19の設定に従った場合のチャネル状態情報の報告のタイミングを示す図である。
図20において、横軸は時間領域である。基地局装置3は、セルのそれぞれに対して独立に周期的なチャネル状態情報の報告を設定するため、複数のセルに対応する複数のチャネル状態情報が衝突する可能性がある。また、あるセルに対してCQIのオフセット/周期とRIのオフセット/周期とは別々に設定されるため、同じセルに対応する異なる報告タイプのチャネル状態情報が衝突する可能性がある。例えば、
図20において、8番目のサブフレームでセル3のチャネル状態情報の報告とセル4のチャネル状態情報の報告とが衝突している。また、例えば、
図20において、8番目のサブフレームでセル4に対応する報告タイプ3のチャネル状態情報が、同じセル4に対応する報告タイプ4のチャネル状態情報と衝突している。
【0134】
図21は、本実施形態のチャネル状態情報の報告と物理上りリンク制御チャネルのリソースの対応の第1の例を示す図である。PUSCHとPUCCHの同時送信を設定されていない移動局装置1は、あるサブフレームにおいて、PUSCHを送信せず、セル0に対応する報告タイプ1のチャネル状態情報の報告のみがある場合には、当該セル0に対応するPUCCHフォーマット2のリソース1を用いてチャネル状態情報を送信する。
【0135】
PUSCHとPUCCHの同時送信を設定されていない移動局装置1は、あるサブフレームにおいて、PUSCHを送信せず、あるセルに対応するある報告タイプ(第1の報告タイプ)のチャネル状態情報の報告と、前記あるセルに対応する前記ある報告タイプとは異なる報告タイプ(第2の報告タイプ)のチャネル状態情報とが衝突している場合、報告タイプの優先度に基づいて、第1の報告タイプまたは第2の報告タイプのいずれかのチャネル状態情報の報告をドロップする。報告タイプ(3、5または6)は、報告タイプ(1、1a、2、2a、2b、2cまたは4)より優先度が高い。つまり、PUSCHとPUCCHの同時送信を設定されていない移動局装置1は、あるサブフレームにおいて、PUSCHを送信せず、あるセルに対応するある報告タイプ(3、5または6)のチャネル状態情報の報告と、前記あるセルに対応する報告タイプ(1、1a、2、2a、2b、2cまたは4)のチャネル状態情報とが衝突している場合、報告タイプ(1、1a、2、2a、2b、2cまたは4)のチャネル状態情報の報告をドロップする。
【0136】
図22は、本実施形態のチャネル状態情報の報告と物理上りリンク制御チャネルのリソースの対応の第2の例を示す図である。
図22では、あるサブフレームにおいて、PUSCHを送信せず、セル0に対応する報告タイプ1のチャネル状態情報の報告、セル1に対応する報告タイプ3のチャネル状態情報の報告、セル2に対応する報告タイプ4のチャネル状態情報の報告およびセル3に対応する報告タイプ4のチャネル状態情報の報告が衝突している。
【0137】
図22において、PUSCHとPUCCHの同時送信を設定されていない移動局装置1は、PUSCHを送信しない場合には、セル1に対応する報告タイプ3のチャネル状態情報の報告およびセル2に対応する報告タイプ4のチャネル状態情報の報告をPUCCHフォーマット3のリソース5を用いて基地局装置3に送信する。移動局装置1は、2よりも多い数のセルのそれぞれに対応する2よりも多い数のチャネル状態情報の報告が衝突している場合、報告タイプの優先度とセルのセルインデックスとに基づいて、チャネル状態情報の報告の数が2になるまで、チャネル状態情報の報告をドロップする。
【0138】
より具体的には、PUSCHとPUCCHの同時送信を設定されていない移動局装置1は、あるサブフレームにおいて、PUSCHを送信せず、2よりも多い数のセルのそれぞれに対応する2よりも多い数のチャネル状態情報の報告が衝突している場合、優先度の低
い報告タイプのチャネル状態情報の報告をドロップする。移動局装置1は、チャネル状態情報の報告タイプの優先度が同じ場合には、前記優先度が同じ報告タイプのチャネル状態情報が対応するセルの中でセルインデックスが大きいセルに対応するチャネル状態情報の報告からドロップしていく。つまり、PUSCHとPUCCHの同時送信を設定されていない移動局装置1は、あるサブフレームにおいて、PUSCHを送信せず、2よりも多い数のセルのそれぞれに対応する2よりも多い数のチャネル状態情報の報告が衝突している場合、優先度の高い報告タイプの前記チャネル状態情報の報告を基地局装置3に送信する。移動局装置1は、チャネル状態情報の報告タイプの優先度が同じ場合には、前記優先度が同じ報告タイプのチャネル状態情報が対応するセルの中でセルインデックスが小さいセルに対応するチャネル状態情報の報告を基地局装置3に送信する。例えば、移動局装置1は、まず、チャネル状態情報の報告タイプを用いることによって、報告するチャネル状態情報を決定する。さらに、移動局装置1は、チャネル状態情報の報告タイプの優先度が同じ場合には、セルインデックスを用いることによって、報告するチャネル状態情報を決定する。
【0139】
報告タイプ(3、5、6または2a)は、報告タイプ(1、1a、2、2b、2cまたは4)より優先度が高い。つまり、移動局装置1は、あるセルに対応するある報告タイプ(3、5、6または2a)のチャネル状態情報の報告と、前記あるセルとは異なるセルに対応する報告タイプ(1、1a、2、2b、2cまたは4)のチャネル状態情報とが衝突している場合、報告タイプ(1、1a、2、2b、2cまたは4)のチャネル状態情報の報告を優先的にドロップする。
【0140】
また、報告タイプ(2、2b、2cまたは4)は、報告タイプ(1または1a)より優先度が高い。
つまり、移動局装置1は、あるセルに対応するある報告タイプ(2、2b、2cまたは4)のチャネル状態情報の報告と、前記あるセルとは異なるセルに対応する報告タイプ(1または1a)のチャネル状態情報とが衝突している場合、報告タイプ(1または1a)のチャネル状態情報の報告を優先的にドロップする。
【0141】
図23は、本実施形態のチャネル状態情報の報告と物理上りリンク制御チャネルのリソースの対応の第3の例を示す図である。
図23では、あるサブフレームにおいて、セル0に対応する報告タイプ1のチャネル状態情報の報告、セル1に対応する報告タイプ3のチャネル状態情報の報告、セル2に対応する報告タイプ4のチャネル状態情報の報告およびセル3に対応する報告タイプ4のチャネル状態情報の報告が衝突している。また、
図23において、移動局装置1は、セル0およびセル1においてPUSCHを送信する。
【0142】
図23において、PUSCHとPUCCHの同時送信を設定されていない移動局装置1は、全てのセル(セル0からセル3)に対応する全てのチャネル状態情報の報告をセル0のPUSCHのリソース6を用いて基地局装置3に送信する。尚、PUSCHとPUCCHの同時送信を設定されていない移動局装置1は、報告タイプの優先度および/またはセルインデックスに基づいて一部のチャネル状態情報をドロップし、残りのチャネル状態情報をPUSCHで送信してもよい。
【0143】
図24は、本実施形態のチャネル状態情報の報告に用いられるリソースを決定するための処理を示すフローチャート図である。移動局装置1は、あるセルに対応する異なる報告タイプのチャネル状態情報の複数の報告が衝突しているかを判断する(ステップS2400)。移動局装置1は、ステップS2400の判断を複数のセルのそれぞれに対して実行する。あるセルに対応する異なる報告タイプのチャネル状態情報の複数の報告が衝突している場合(ステップS2400でYes)、移動局装置1は、報告タイプの優先度に基づいて、優先度の低い報告タイプのチャネル状態情報の報告をドロップし、ステップS24
04に進む(ステップS2402)。あるセルに対応する異なる報告タイプのチャネル状態情報の複数の報告が衝突していない場合(ステップS2400でNo)、移動局装置1は、ステップS2404に進む。
【0144】
移動局装置1は、PUSCHとPUCCHの同時送信を基地局装置3によって設定(許可)されているかを判断する(ステップS2404)。移動局装置1は、PUSCHとPUCCHの同時送信を基地局装置3によって設定(許可)されていない場合(ステップS2404でNo)、ステップS2406に進む。移動局装置1は、PUSCHとPUCCHの同時送信を基地局装置3によって設定(許可)されている場合(ステップS2404でYes)、ステップS2408に進む。
【0145】
移動局装置1は、あるサブフレームにおいて、少なくとも1つのPUSCHを送信するかを判断する(ステップS2406)。移動局装置1は、あるサブフレームにおいて、PUSCHを送信しない場合(ステップS2406でNo)、ステップS2408に進む。移動局装置1は、異なるセルに対応するチャネル状態情報の複数の報告が衝突しているかを判断する(ステップS2408)。移動局装置1は、異なるセルに対応するチャネル状態情報の複数の報告が衝突していない場合(ステップS2408でNo)、単一のチャネル状態情報の報告を、当該単一のチャネル状態情報の報告に対応するPUCCHフォーマット2のリソースを用いて送信する(ステップS2410)。
【0146】
移動局装置1は、異なるセルに対応するチャネル状態情報の複数の報告が衝突している場合(ステップS2408でYes)、報告タイプの優先度とセルのセルインデックスとに基づいて、チャネル状態情報の2つの報告を選択し、他のチャネル状態情報の報告をドロップする(ステップS2412)。移動局装置1は、選択したチャネル状態情報の2つの報告を、異なるセルに対応するチャネル状態情報の複数の報告が衝突した際に用いるPUCCHフォーマット3のリソースを用いて送信する(ステップS2414)。
【0147】
移動局装置1は、少なくとも1つのPUSCHを送信する場合(ステップS2406でYes)、1つまたは複数のセルに対応するチャネル状態情報の1つまたは複数の報告を、単一のPUSCHを用いて送信する(ステップS2416)。移動局装置1は、ステップS2410、ステップS2414またはステップS2416の後に、チャネル状態情報の報告の送信処理を終了する。
【0148】
尚、基地局装置3は、報告タイプの優先度およびセルインデックスに基づいて、PUCCHのリソースを用いて受信したチャネル状態情報が、いずれのセルに対応するものであるかを識別する。また、基地局装置3は、PUCCHを用いた周期的なチャネル状態情報の設定およびPUSCHのスケジューリング結果に基づいて、移動局装置1がいずれのPUCCHまたはPUSCHリソースを用いてチャネル状態情報を送信するかを識別することができる。
【0149】
PUCCHフォーマット2は、PUCCHフォーマット3と比較して周波数利用効率がよい。本実施形態では、移動局装置1は、チャネル状態情報の単一の報告のみを送信する場合には、多くのビットを送信する能力のないPUCCHフォーマット2を用いてチャネル状態情報を送信し、チャネル状態情報の複数の報告を送信する場合には、多くのビットを送信する能力のあるPUCCHフォーマット3を用いてチャネル状態情報を送信する。従って、チャネル状態情報の報告の数に応じてPUCCHフォーマットを切り替えることで、効率的にチャネル状態情報の報告を送信することができる。また、PUSCHとPUCCHの同時送信の設定をされておらず、PUSCHを送信する場合には、PUSCHのリソースを用いて複数のチャネル状態情報を送信できる。これにより、効率的に複数のチャネル状態情報の報告を送信することができる。
【0150】
以下、図面を参照しながら本実施形態の第2の実施形態について詳しく説明する。
【0151】
第2の実施形態の基地局装置3は、複数のセルそれぞれに対して、PUCCHフォーマット2またはPUCCHフォーマット3のリソースを移動局装置1に設定する。第1の実施形態の基地局装置3は、前記複数のセルそれぞれに対して、PUCCHフォーマット2またはPUCCHフォーマット3のリソースを用いたチャネル状態情報の周期的な報告を移動局装置1に設定する。また、第1の実施形態の基地局装置3は、PUSCHのスケジューリングに用いられる下りリンク制御情報を移動局装置1に送信する。また、第1の実施形態の基地局装置3は、PUSCHとPUCCHの同時送信が設定されているかどうか指示する情報を移動局装置1に送信する。例えば、基地局装置3は、複数のセルそれぞれに対して、PUCCHフォーマット2またはPUCCHフォーマット3のリソースを、上位層の信号(専用の無線リソース制御情報)を使用して移動局装置1に設定する。
【0152】
第2の実施形態の移動局装置は、PUSCHとPUCCHの同時送信が設定されているかどうかを指示する情報に基づいて、PUSCHとPUCCHの同時送信の設定を適用する。第2の実施形態のPUSCHとPUCCHの同時送信を設定されていない移動局装置1は、あるサブフレームにおいて、PUSCHを送信せず、PUCCHフォーマット2またはPUCCHフォーマット3を用いたチャネル状態情報の報告が他のチャネル状態情報の報告と衝突していない場合、PUCCHフォーマット2またはPUCCHフォーマット3のリソースを用いて、前記衝突していないチャネル状態情報の報告を基地局装置3に送信する。
【0153】
第2の実施形態のPUSCHとPUCCHの同時送信を設定されていない移動局装置1は、あるサブフレームにおいて、PUSCHを送信せず、PUCCHフォーマット3を用いたチャネル状態情報の報告が他のチャネル状態情報の報告と衝突している場合、PUCCHフォーマット3のリソースを用いて、前記衝突している複数のチャネル状態情報の報告の一部または全部を基地局装置3に送信する。例えば、当該他のチャネル状態情報の報告は、PUCCHフォーマット2のリソースを用いて送信されるチャネル状態情報の報告でもよい。すなわち、あるサブフレームにおいて、PUCCHフォーマット2のリソースを用いたチャネル状態情報の報告とPUCCHフォーマット3のリソースを用いたチャネル状態情報の報告とが衝突した場合には、移動局装置1はPUCCHフォーマット3のリソースを用いて一部または全部のチャネル状態情報の報告を送信する。
【0154】
第2の実施形態のPUSCHとPUCCHの同時送信を設定されていない移動局装置1は、あるサブフレームにおいて、少なくとも1つのPUSCHを送信し、PUCCHフォーマット2またはPUCCHフォーマット3を用いた少なくとも1つのチャネル状態情報の報告がある場合、前記少なくとも1つのPUSCHのうち1つのPUSCHのリソースを用いて、前記少なくとも1つのチャネル状態情報の報告の一部または全部を基地局装置3に送信する。また、第2の実施形態の移動局装置1は、PUCCHフォーマット3を用いたチャネル状態情報の報告が衝突している複数のセルの中で、セルインデックスが最も小さいセルに対応するPUCCHフォーマット3のリソースを用いて、前記衝突している複数のチャネル状態情報の報告の一部または全部を基地局装置3に送信する。
【0155】
第1の実施形態のPUSCHとPUCCHの同時送信を設定されている移動局装置1は、あるサブフレームにおいて、PUCCHフォーマット2またはPUCCHフォーマット3を用いたチャネル状態情報の報告が他のチャネル状態情報の報告と衝突していない場合、PUCCHフォーマット2またはPUCCHフォーマット3のリソースを用いて、前記衝突していないチャネル状態情報の報告を基地局装置3に送信する。
【0156】
第1の実施形態のPUSCHとPUCCHの同時送信を設定されている移動局装置1は、あるサブフレームにおいて、PUCCHフォーマット3を用いたチャネル状態情報の報告が他のチャネル状態情報の報告と衝突している場合、PUCCHフォーマット3のリソースを用いて、前記衝突している複数のチャネル状態情報の報告の一部または全部を基地局装置3に送信する。
【0157】
図25は、第2の実施形態のPUCCHフォーマット3を用いて送信される単一のチャネル状態情報の符号化および変調の一例を示す図である。
図25において、PUCCHフォーマット3のリソースを用いてあるセルに対応するチャネル状態情報を送信する場合、当該あるセルに対応する11ビットまでのチャネル状態情報o
iを式(3)および式(4)に基づいて符号化し、48ビットの符号化ビット系列q
iを得る。(ステップS2500)。
図25において、移動局装置1は、符号化ビット系列q
iをQPSK変調し、24の変調シンボルd(i)(i=0,1,...,23)を得る(ステップS2506)。
【0160】
図26は、第2の実施形態のセル0からセル3のそれぞれに対応する周期的なチャネル状態情報の設定の一例を示す図である。
図26において、セル0からセル3のそれぞれに対して、PUCCHフォーマットの種類(PUCCHフォーマット2またはPUCCHフォーマット3)、PUCCHフォーマット2/3のリソース、チャネル状態情報の報告モード、ワイドバンド/サブバンドCQIのオフセット、ワイドバンドCQIの周期、サブバンドCQIの周期(報告モード2−0とモード2−1のみ)、RIのオフセットおよびRIの周期が設定されている。尚、
図26においてリソース1からリソース4はプライマリーセル(上りリンクプライマリーコンポーネントキャリア)のリソースである。
図19と
図26を比較すると、
図19ではPUCCHフォーマットの種類が設定されず、常にPUCCHフォーマット2を用いて周期的なチャネル状態情報が設定される一方、
図26ではPUCCHフォーマットの種類が設定される点が異なる。
【0161】
図27は、第2の実施形態のチャネル状態情報の報告と物理上りリンク制御チャネルのリソースの対応の第1の例を示す図である。
図27では、あるサブフレームにおいて、セル0に対応する報告タイプ1のチャネル状態情報の報告のみがある例を示している。
図27において、移動局装置1は、当該セル0に対応するPUCCHフォーマット3のリソース1を用いてチャネル状態情報を送信する。
【0162】
図28は、第2の実施形態のチャネル状態情報の報告と物理上りリンク制御チャネルのリソースの対応の第2の例を示す図である。
図28では、あるサブフレームにおいて、セル1に対応する報告タイプ3のチャネル状態情報の報告とセル3に対応する報告タイプ4のチャネル状態情報が衝突している例を示している。
図28において、移動局装置1は、報告タイプの優先度に基づいて、セル3に対応する報告タイプ4のチャネル状態情報の報
告をドロップし、セル4に対応するPUCCHフォーマット2のリソース2を用いて当該セル4に対応する報告タイプ3のチャネル状態情報を送信する。
【0163】
図29は、第2の実施形態のチャネル状態情報の報告と物理上りリンク制御チャネルのリソースの対応の第3の例を示す図である。あるサブフレームにおいて、セル0に対応する報告タイプ1のチャネル状態情報の報告、セル1に対応する報告タイプ3のチャネル状態情報の報告、セル2に対応する報告タイプ4のチャネル状態情報の報告およびセル3に対応する報告タイプ4のチャネル状態情報が衝突している例を示している。
図28において、移動局装置1は、報告タイプの優先度に基づいて、セル0に対応する報告タイプ1のチャネル状態情報の報告とセル3に対応する報告タイプ4のチャネル状態情報の報告とをドロップし、セル0に対応するPUCCHフォーマット3のリソース1を用いてセル1に対応する報告タイプ1のチャネル状態情報とセル2に対応する報告タイプ4のチャネル状態情報とを送信する。
【0164】
第1の実施形態では、基地局装置3は、セルのそれぞれに対応するPUCCHフォーマット2のリソースと、PUCCHフォーマット3の1つのリソースを移動局装置1に設定していた。つまり、基地局装置3は、セルの数よりも1つ多い数のPUCCHのリソースを移動局装置1に設定する必要があった。しかし、第2の実施形態では、基地局装置3は、セルのそれぞれに対応するPUCCHフォーマット2またはPUCCHフォーマット3のリソースを設定する。これにより、基地局装置3は、セルの数と同じ数のPUCCHのリソースを移動局装置1に設定すればよくなり、PUCCHのリソースを効率的に設定することができる。
【0165】
尚、PUSCHまたはPUCCHフォーマット3のリソースを用いて、あるセルに対応する異なる報告タイプのチャネル状態情報の報告を送信してもよい。つまり、
図24においてステップS2400とステップS2402の処理をスキップしてもよい。
【0166】
尚、基地局装置3は、1つまたは複数のセルから構成されるセルグループのそれぞれに対してPUCCHフォーマット2またはPUCCHフォーマット3のリソースおよび周期的なチャネル状態情報の報告を設定してもよい。これにより、PUCCHフォーマット3のリソースが複数のセルのチャネル状態情報の送信に対応付けられる。
【0167】
本発明に関わる基地局装置3、および移動局装置1で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU(Central Processing Unit)等を
制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)であっても良い。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAM(Random Access Memory)に蓄積され、その後、Flash ROM(Read Only Memory)などの各種ROMやH
DD(Hard Disk Drive)に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書
き込みが行われる。
【0168】
尚、上述した実施形態における移動局装置1、基地局装置3の一部、をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。
【0169】
尚、ここでいう「コンピュータシステム」とは、移動局装置1、又は基地局装置3に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0170】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0171】
また、上述した実施形態における移動局装置1、基地局装置3の一部、又は全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよいし、チップセットとして実現してもよい。移動局装置1、基地局装置3の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、又は全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
【0172】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。