(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
凹部を表面に有し、前記凹部の開口部に堆積膜が形成された基板に対する基板加工方法であって、前記堆積膜は前記基板の表面上の上部堆積膜を含み、前記上部堆積膜は前記凹部の前記開口部において前記凹部の側壁部から内側方向に向けて突出した突出部を含み、
前記突出部に、前記基板面内方向の垂直方向に対して第1の角度を有する方向から粒子ビームを照射して、前記突出部の厚さ方向の一部を除去する第1の照射工程と、
前記第1の照射工程の後に、前記突出部に、前記第1の角度よりも前記基板面内方向に対してより垂直に近い方向であって、前記基板面内方向の前記垂直方向に対して第2の角度を有する方向から前記粒子ビームを照射して、残存する前記突出部の厚さ方向の一部を除去する第2の照射工程と、
を有することを特徴とする基板加工方法。
前記第2の照射工程の後に、前記突出部に、前記第2の角度よりも前記基板面内方向に対してより平行に近い方向であって、前記基板面内方向の前記垂直方向に対して第3の角度を有する方向から前記粒子ビームを照射して、残存する前記突出部の厚さ方向の一部を除去する第3の照射工程をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の基板加工方法。
凹部を表面に有し、前記凹部の開口部に堆積膜が形成された基板を含む半導体装置の製造方法であって、前記堆積膜は前記基板の表面上の上部堆積膜を含み、前記上部堆積膜は前記凹部の前記開口部において前記凹部の側壁部から内側方向に向けて突出した突出部を含み、
前記突出部に、前記基板面内方向の垂直方向に対して第1の角度を有する方向から粒子ビームを照射して、前記突出部の厚さ方向の一部を除去する第1の照射工程と、
前記第1の照射工程の後に、前記突出部に、前記第1の角度よりも前記基板面内方向に対してより垂直に近い方向であって、前記基板面内方向の前記垂直方向に対して第2の角度を有する方向から前記粒子ビームを照射して、残存する前記突出部の厚さ方向の一部を除去する第2の照射工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
前記第1の照射工程及び前記第2の照射工程の後に、前記基板の前記表面と前記凹部の内壁面との少なくとも一部を覆う第2の堆積膜を形成する工程をさらに有することを特徴とする請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
凹部を表面に有し、前記凹部の開口部に堆積膜が形成された基板に対する基板加工方法であって、前記堆積膜は前記凹部の側壁部から前記凹部の内側方向に向けて突出した突出部を含み、
前記開口部に形成された前記堆積膜に、前記基板面内方向の垂直方向に対して第1の角度を有する方向から粒子ビームを照射して、前記堆積膜の厚さ方向の一部を除去する第1の照射工程と、
前記第1の照射工程の後に、前記開口部に形成された前記堆積膜に、前記第1の角度よりも前記基板面内方向に対してより垂直に近い方向であって、前記基板面内方向の前記垂直方向に対して第2の角度を有する方向から前記粒子ビームを照射して、残存する前記堆積膜の厚さ方向の一部を除去する第2の照射工程と、
を有し、
前記第1の照射工程により、前記突出部の前記基板面内方向に垂直な方向の厚みを減じ、前記第2の照射工程により、前記突出部の前記基板に平行な方向の厚みを減じることを特徴とする基板加工方法。
凹部を表面に有し、前記凹部の開口部に堆積膜が形成された基板を含む半導体装置の製造方法であって、前記堆積膜は前記凹部の側壁部から前記凹部の内側方向に向けて突出した突出部を含み、
前記開口部に形成された前記堆積膜に、前記基板面内方向の垂直方向に対して第1の角度を有する方向から粒子ビームを照射して、前記堆積膜の厚さ方向の一部を除去する第1の照射工程と、
前記第1の照射工程の後に、前記開口部に形成された前記堆積膜に、前記第1の角度よりも前記基板面内方向に対してより垂直に近い方向であって、前記基板面内方向の前記垂直方向に対して第2の角度を有する方向から前記粒子ビームを照射して、残存する前記堆積膜の厚さ方向の一部を除去する第2の照射工程と、
を有し、
前記第1の照射工程により、前記突出部の前記基板面内方向に垂直な方向の厚みを減じ、前記第2の照射工程により、前記突出部の前記基板に平行な方向の厚みを減じることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明するが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。なお、以下で説明する図面で、同機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略することもある。
【0013】
本発明は、凹部内に導電性材料を埋め込んでスルーホール、ビアホール、又はコンタクト用配線の形成処理の他、トランジスタのゲート電極形成処理等を含む基板加工方法に好適に適用可能であり、又はそれらの処理のいずれかを含む半導体装置の製造方法に好適に適用可能である。
【0014】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る基板加工装置900の概略構成図である。基板加工装置900は、イオン発生室902と処理室901とを有する。イオン発生室902は、プラズマを形成するためのプラズマ形成手段として、イオン発生室902の少なくとも一部を構成するベルジャ904(放電容器)、イオン発生室902内にガスを導入するためのガス導入部905を備える。ベルジャ904の周囲には、ベルジャ904内に誘導磁界を発生させるための導電部材を含むアンテナ906が設置されている。さらに、ベルジャ904外には、電力供給部907、電磁コイル908が設置されている。電力供給部907は、アンテナ906に高周波電力(ソース電力)を供給する放電用電源及び整合器を含む。ベルジャ904は、イオン発生室902と処理室901の内部を真空に保つチャンバ外壁の一部であり、放電により発生させたプラズマを格納する容器でもある。ガス導入部905からのガスがイオン発生室902内に供給されるとともに、電力供給部907からの高周波電力がアンテナ906に供給されることによって、ベルジャ904内部及びイオン発生室902内部にプラズマが形成される。
【0015】
処理室901は基板ホルダ910と排気ポンプ903とを備える。基板ホルダ910は処理の対象物である基板100を保持するための基板保持面912を有する。また、排気ポンプ903はイオン発生室902と処理室901の内部を排気して真空に保つように構成される。該基板ホルダ910には不図示のESC(Electrostatic Chuck)電極が接続される。このESC電極によって、基板ホルダ910に載置された基板100が静電吸着により固定される。基板ホルダ910は基板を固定する機能を有していればよく、ESC電極による静電吸着を利用したものでなくても良い。例えばクランプチャック等の種々の基板固定方法を用いることができる。基板ホルダ910は不図示の駆動部によって基板100をイオンビームの入射方向に対して傾斜可能であるとともに、基板100を面内方向に回転可能に構成されている。
【0016】
イオン発生室902と処理室901とを区分する境界にはイオンを引き出すイオン通過孔を有する電極アセンブリ909が設置されている。電極アセンブリ909は3枚の互いに平行に配置された平板状電極915、916、917を備え、平板状電極915、916、917のそれぞれにはイオン通過孔となる孔部が形成されている。イオン通過孔は、各平板状電極915、916、917上においてグリッド(格子)状に複数のイオン通過孔が縦横に配置されている。複数のイオン通過孔は平板状電極915、916、917の同一位置に形成されている。このため、平板状電極915、916、917を重ねた状態において、平板状電極915、916、917のそれぞれのイオン通過孔の位置は一致し、平板状電極915、916、917のイオン通過孔を介してイオン発生室902と処理室901との間でイオンが通過可能である。
【0017】
電極アセンブリ909は、イオン発生室902側から処理室901側に向かって順に設けられた、第1の電極915、第2の電極916、第3の電極917を有している。すなわち、第1の電極915は、最もイオン発生室側、すなわちイオン源側に配置されており、第2の電極916は、第1の電極915の隣であって、該第1の電極915よりも処理室901に近い側に配置されている。また、第3の電極917は、最も処理室901側に配置されている。第1の電極915及び第2の電極916にはそれぞれ別の電圧源が接続されており、第1の電極915には正の電圧が、第2の電極916には負の電圧が印加される。これにより、第1の電極915と第2の電極916の間にはイオンを加速するための電位差が発生する。第3の電極917は、電気的に接地されている。第2の電極916と第3の電極917との電位差を制御することにより、静電レンズ効果を用いてイオンビームの径を所定の数値範囲内に制御することができる。
【0018】
基板加工装置900を用いたイオンビーム照射の動作を説明する。まず、ガス導入部905からイオン発生室902内にアルゴン(Ar)等の不活性ガスを含むプロセスガスを導入する。次に、アンテナ906に電力供給部907から高周波を印加することでイオン発生室902内のプロセスガスをイオン化し、イオンを含むプラズマを発生させてイオン源を準備する。イオン発生室902に形成されたプラズマに含まれるイオンは電極アセンブリ909に設けられた多数のイオン通過孔を通過する際に、第1の電極915、第2の電極916の間に与えられた電位差により加速される。そして該イオンは処理室901にイオンビームとして引き出される。該イオンビームは処理室901に引き出された後、処理室901内に設けられている不図示のニュートラライザーにより中和され、基板100に照射される。
【0019】
図2A、2Bは、本実施形態に係る基板加工方法が適用される前の基板100の断面図である。
図2Aに示すように、基板100は、基材101と、基材101上の部材102とを備えており、部材102には複数の凹部103(トレンチ)が形成されている。
【0020】
基材101及び部材102の材質は任意であり、例えば、基材101はシリコン等の半導体基板や、ガラス等の絶縁体基板であり、部材102は層間絶縁膜等の絶縁膜、あるいは所定の配線層の上に形成された層間絶縁膜である。基材101自体に凹部103が設けられている場合には、基材101のうち凹部103が形成されている厚さ方向の部分を部材102とする。凹部103は、部材102の表面に形成され、部材102を厚さ方向に除去することにより形成される。凹部103は、部材102の表面において開口部103aを有する。凹部103の形成には任意の方法を用いてよく、例えばイオンビームエッチング、反応性イオンエッチング等を用いることができる。
【0021】
図2Bに示すように、部材102に凹部103が形成された後に、部材102の表面及び凹部103の底部、側壁部及び上端部を含む内壁面の上に堆積膜104が形成される。堆積膜104は、部材102の表面上の上部堆積膜104aと、凹部103の側壁部上の側壁部堆積膜104bと、凹部103の底部上の底部堆積膜104cとを含む。堆積膜104は、金属元素、半導体その他任意の材料を含む薄膜であり、例えばAl膜、Ti膜、TiN膜である。堆積膜104の形成には任意の方法を用いてよく、例えば化学気相成長(CVD)、スパッタリング等を用いることができる。
【0022】
一般的に堆積膜104を形成する際には、凹部103の開口部103aの近傍に膜の材料が堆積しやすい。このため、上部堆積膜104aが凹部103の開口部103aにおいて側壁部から内側方向(すなわち、凹部103の側壁部により囲まれる空間側の方向)に突出した突出部104aa(オーバーハングともいう)が形成される。その結果、開口部103aが狭くなってしまう。この状態で後の金属材料の埋め込み工程を行うと、突出部104aaが障害となって凹部103内に金属材料が十分に埋め込まれず、凹部103内にボイドが発生しやすい。この現象は、近年の微細化されたパターンを有する基板100の加工において特に問題となる。このような基板100に対して、本実施形態に係る基板加工方法を適用することによって、突出部104aaの突出量を効果的に減少させることができ、凹部103への金属材料埋め込み時のボイドの発生を抑制することが可能になる。
【0023】
本実施形態に係る基板加工方法は、第1の照射工程と、第2の照射工程と、第3の照射工程とを含み、各照射工程では異なる条件でイオンビームを基板100に照射する。イオンビームは、中性粒子を含む粒子ビームでもよい。
図3Aは、第1の照射工程が行われた後の基板100の断面図である。第1の照射工程では、基板100の凹部103が形成されている面に対して第1の角度θ1の方向からイオンビームIB1を照射する。第1の角度θ1は、基板100の面内方向Sの垂直方向V(すなわち、基板100の厚さ方向)に対する角度として定義される。第1の角度θ1は、好ましくは40度を超え90度未満、より好ましくは60度以上80度以下の範囲内にあるとよい。この様な角度で照射されるイオンビームIB1を用いると、底部堆積膜104cへの照射量が少ないため、底部堆積膜104cを大きく削らずに、突出部104aaの基板100の面内方向Sの垂直方向Vに沿った厚さを減少させることができる。
【0024】
図3Bは、第2の照射工程が行われた後の基板100の断面図である。第2の照射工程では、基板100の凹部103が形成されている面に対して第1の角度θ1よりも小さい第2の角度θ2の方向からイオンビームIB2を照射する。第2の角度θ2は、基板100の面内方向Sの垂直方向V(すなわち、基板100の厚さ方向)に対する角度として定義される。すなわち、第2の角度θ2の方向は、第1の角度θ1の方向よりも基板面内方向に対して垂直に近い。第2の角度θ2は、好ましくは0度以上45度未満、より好ましくは0度以上20度以下の範囲内にあるとよい。第2の照射工程ではIB2が基板100の面内方向Sに対して垂直に近い角度で照射されるため突出部104aaを大きく削ることができるが、同時に底部堆積膜104cも削ってしまう。しかしながら、既に第1の照射工程によって突出部104aaの基板100の面内方向Sに垂直な方向の厚みが減少されている。このため、第1の照射工程後に残存する突出部104aaの基板100の面内方向Sに平行な方向の厚みを短い時間で十分に減少させることが可能である。この結果、底部堆積膜104cの減少量を抑えることが可能である。
【0025】
図3Cは、第3の照射工程が行われた後の基板100の断面図である。第3の照射工程では、基板100の凹部103が形成されている面に対して第2の角度θ2よりも大きい第3の角度θ3の方向からイオンビームIB3を照射する。第3の角度θ3は、基板100の面内方向Sの垂直方向V(すなわち、基板100の厚さ方向)に対する角度として定義される。すなわち、第3の角度θ3の方向は、第2の角度θ2の方向よりも基板面内方向に対して平行に近い。第3の角度θ3は、好ましくは40度を超え90度未満、より好ましくは60度以上80度以下の範囲内にあるとよい。イオンビームIB3によって、突出部104aaの凹部103の内側方向への突出量を十分に減少させることができる。
【0026】
第1から第3の照射工程が行われた後に、凹部103内に、銅、タングステン等の金属材料をスパッタリングによって埋め込む。第1から第3の照射工程によって突出部104aaの凹部103の内側方向への突出量が減少されているため、金属材料の埋め込みによる凹部103内への空孔の発生を抑制することができる。
【0027】
仮に基板100の面内方向Sに平行に近い第1の角度θ1でのみイオンビーム照射を行う場合には、突出部104aaに加えて、開口部103a近傍の側壁部堆積膜104bが大きく削られてしまうため、突出部104aaの凹部103の内側方向への突出量を十分に減少させる前に凹部103の側壁部が露出してしまうおそれがある。一方、仮に基板100の面内方向Sに垂直に近い第2の角度θ2でのみイオンビーム照射を行う場合には、突出部104aaに加えて、底部堆積膜104cが大きく削られてしまうため、突出部104aaの凹部103の内側方向への突出量を十分に減少させる前に凹部103の底部が露出してしまうおそれがある。それに対して、本実施形態に係る基板加工方法では、第1の照射工程として基板100の面内方向Sに平行に近い第1の角度θ1でイオンビーム照射を行った後に、第2の照射工程として基板100の面内方向Sに垂直に近い第2の角度θ2でイオンビーム照射を行うため、突出部104aa以外の凹部103の内壁面上、すなわち凹部103の底部、側壁部及び上端部上の堆積膜104の除去を抑えつつも、突出部104aaの突出量を効果的に除去することができる。
【0028】
さらに、第2の照射工程の後に、第3の照射工程として基板100の面内方向Sに平行に近い角度θ3でイオンビーム照射を行うことによって、突出部104aaの突出量をより低減することが可能となる。この結果、基板100を上面から見た場合の、突出部104aaにより形成される孔の内径を広げることができる。
【0029】
図4は、本実施形態に係る基板加工方法の例示的なフローチャートを示す図である。まず、被処理部材として、
図2Bのような凹部103及び堆積膜104が形成された基板100を準備し、
図1の基板加工装置900の基板ホルダ910に固定する(ステップS1)。次に、基板ホルダ910を傾斜させることによって、イオン発生室902からのイオンビームの基板100に対する入射角度が第1の角度θ1になるように設定する(ステップS2)。この状態で、第1の照射工程として、イオン発生室902から基板100に対してイオンビームを照射する(ステップS3)。イオンビーム照射中には、基板ホルダ910を回転させることによって、基板100を面内方向に回転させることが望ましい。これによって、基板100の面内方向に均一に処理することができる。ステップS3の後の基板100は、
図3Aに示す状態となる。
【0030】
次に、基板ホルダ910を傾斜させることによって、イオン発生室902からのイオンビームの基板100に対する入射角度が第2の角度θ2になるように設定する(ステップS4)。第1の角度θ1から第2の角度θ2に角度を変化させている間については、イオンビームの照射を停止させてもよいし、イオンビームの照射を続けてもよい。第2の角度θ2に設定された状態で、第2の照射工程として、イオン発生室902から基板100に対してイオンビームを照射する(ステップS5)。イオンビーム照射中には、基板ホルダ910を回転させることによって、基板100を面内方向に回転させることが望ましい。これによって、基板100の面内方向に均一に処理することができる。ステップS5の後の基板100は、
図3Bに示す状態となる。
【0031】
次に、基板ホルダ910を傾斜させることによって、イオン発生室902からのイオンビームの基板100に対する入射角度が第3の角度θ3になるように設定する(ステップS6)。この状態で、第3の照射工程として、イオン発生室902から基板100に対してイオンビームを照射する(ステップS7)。イオンビーム照射中には、基板ホルダ910を回転させることによって、基板100を面内方向に回転させることが望ましい。これによって、基板100の面内方向に均一に処理することができる。ステップS7の後の基板100は、
図3Cに示す状態となる。
【0032】
角度θ1、θ2、θ3は、基板100に対するイオンビームの入射角度として定義されているが、基板100が基板ホルダ910に固定されていない状態においては基板保持面912に対するイオンビームの入射角度と定義されればよい。
【0033】
イオンビームの入射角度を変更するために、本実施形態ではイオンビーム発生手段(本実施形態におけるイオン発生室902及び電極アセンブリ909)を固定した状態で基板(本実施形態における基板ホルダ910)を傾斜させているが、基板を固定した状態でイオンビーム発生手段を傾斜させてもよい。また、イオンビーム発生手段と基板との両方を傾斜させてもよい。
【0034】
(実施例)
図5及び6は、第1の実施形態に係る基板加工方法が行われた基板の断面写真を表す図である。
図5及び6の写真は電子顕微鏡による断面像であり、視認性を考慮して白黒反転が施されている。
図5に示すサンプル1では、第1の角度θ1を80度、第2の角度θ2を0度、第3の角度θ3を70度として第1の実施形態に係る基板加工方法を行った。また、
図6に示すサンプル2では、第1の角度θ1を80度、第2の角度θ2を20度、第3の角度θ3を70度として第1の実施形態に係る基板加工方法を行った。その後、各サンプルについて、
図5に示すように、突出部が凹部の内側方向へ突出している厚さO、基板の表面上の堆積膜の厚さT、凹部の底部上の堆積膜の厚さB、凹部の側壁部の上部の堆積膜の厚さS1、凹部の側壁の中央部の厚さS2、凹部の側壁の下部の厚さS3を測定した。表1は、サンプル1に対して各厚さを測定した結果である。表2は、サンプル2に対して各厚さを測定した結果である。表1及び2における各厚さの値は、照射前の値に対する比として表されており、無単位である。
【0037】
表1及び2に示すように、第1から第3の照射工程によって、突出部が凹部の内側方向へ突出している厚さOは顕著に減少しているが、凹部の内壁面上の堆積膜の厚さB、S1、S2、S3は、いずれも突出部の厚さOに比べて変化率が小さい。したがって、第1の実施形態に係る基板加工方法によって、凹部の底部、側壁部及び上端部の上のいずれにおいても堆積膜を残しつつ、突出部の厚さを十分に減少させることが確認された。
【0038】
第2の角度θ2はサンプル1では0度、サンプル2では20度に設定されており、いずれのサンプルにおいても本発明の効果が十分に得られている。したがって、第2の角度θ2は、好ましくは0度以上45度未満、より好ましくは0度以上20度以下の範囲内にあるとよい。
【0039】
第1の角度θ1の好ましい範囲を決定するために、さらに実験を行った。
図7は、様々な第1の角度θ1を用いて第1の実施形態の第1の照射工程が行われた基板の断面写真を表す図である。
図7の写真は電子顕微鏡による断面像であるが、見やすさのために白黒反転が施されている。
図7では、第1の角度θ1を0度、20度、40度、60度、80度に設定して第1の実施形態に係る第1の照射工程を行い、その後にそれぞれのサンプルについて厚さO、B、S1、S2、S3を測定した。表3は、各サンプルに対して各厚さを測定した結果である。表3における各厚さの値は、照射前の値に対する比として表されており、無単位である。
【0041】
表3に示すように、第1の角度θ1が0度のサンプルでは凹部の底部上の堆積膜の厚さBが大きく減少しており、20度のサンプルでは凹部の側壁の中央部の厚さS2が大きく減少しており、40度のサンプルでは凹部の上部の堆積膜の厚さS1が大きく減少している。それに対して、第1の角度θ1が60度及び80度のサンプルでは、凹部の内壁面上の堆積膜の厚さB、S1、S2、S3は、いずれも変化率が小さい。したがって、第1の角度θ1は、好ましくは40度を超え90度未満、より好ましくは60度以上80度以下の範囲内にあるとよい。
【0042】
(第2の実施形態)
第1の実施形態に係る基板加工方法は、半導体装置の製造方法において凹部内に配線を形成する際に好適に適用できる。
図8は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法により製造される半導体装置10の断面図である。半導体装置10は、基材1と、基材1の表面上に設けられた、内部にゲート電極2aを含む金属酸化物半導体電界効果トランジスタ2(MOSFET)と、基材1の表面及びMOSFET2を覆っている層間絶縁膜11とを備える。基材1は、半導体基板である。MOSFET2としては、任意のMOSFET構造を用いてよい。層間絶縁膜11としては、例えば酸化シリコンを用いてよい。
【0043】
基材1中でMOSFET2に接する表面近傍には、それぞれ基材1に不純物イオン注入を行うことによってソース領域1a及びドレイン領域1bが形成されており、ソース領域1aとドレイン領域1bとは互いに接しないように配置されている。ソース領域1a及びドレイン領域1bのそれぞれの上方には、層間絶縁膜11を厚さ方向に除去することにより形成される凹部12(トレンチ)が設けられている。
【0044】
凹部12の内側(すなわち、凹部12の側壁部により囲まれる空間側)には、凹部12の内壁面を覆う下地膜13と、下地膜13を覆うバリア膜31とが形成されており、バリア膜31の内側には配線材料32が充填されている。下地膜13は、層間絶縁膜11(すなわち、凹部12の内壁面)と配線材料32との密着性を高めるための導電性の膜であり、例えばTi膜である。バリア膜31は、層間絶縁膜11と配線材料32との間の原子の移動を抑制してバリア性を高めるための導電性の拡散防止膜であり、例えばTiN膜である。配線材料32は配線を構成するための導電性材料であり、例えばCu又はWである。
【0045】
MOSFET2及び層間絶縁膜11の上には、さらにSiN膜21と、SiO
2膜22とが順に成膜されている。凹部12のそれぞれの上方には、SiN膜21及びSiO
2膜22を厚さ方向に除去することにより形成される凹部23(トレンチ)が設けられている。凹部23の内側(すなわち、凹部23の側壁部により囲まれる空間側)には、凹部23の内壁面を覆うTiN膜24が形成されており、TiN膜24の内側には配線材料25が充填されている。配線材料25は配線を構成するための導電性材料であり、例えばCu又はWである。
【0046】
図9A〜9Cは、本実施形態に係る半導体装置の製造方法による半導体装置10の製造過程を示す断面図である。本実施形態に係る半導体装置10の製造方法においては、まず基材1の表面近傍にソース領域1aとドレイン領域1bとを不純物イオン注入により形成し、基材1の表面上においてソース領域1aとドレイン領域1bとに接する位置にゲート電極2aを含むMOSFET2を形成する。そして、基材1の表面及びMOSFET2の側壁を覆う層間絶縁膜11を形成する。さらに、ソース領域1a及びドレイン領域1bのそれぞれの上方において、層間絶縁膜11を厚さ方向に除去することによって凹部12を形成する。凹部12は任意の方法で形成され得る。例えばフォトレジスト技術を用いてパターンを形成し、エッチングにより該パターンにしたがって層間絶縁膜11を除去し、その後該パターンを除去することによって凹部12を形成することが可能である。
図9Aは、凹部12が形成された状態の半導体装置10の断面図である。
【0047】
次に、層間絶縁膜11の表面及び凹部12の内壁面を覆う下地膜13及びバリア膜31を順に形成する。下地膜13及びバリア膜31を堆積すると、凹部12の上端部には下地膜13及びバリア膜31が凹部12の内側に突出した形状の突出部が形成される。そこで、本実施形態に係る半導体装置10の製造方法では、下地膜13の形成後であってバリア膜31の形成前の第1のタイミング及びバリア膜31の形成後であって配線材料32の充填前の第2のタイミングの少なくとも一方で、第1の実施形態に係る基板加工方法、すなわち
図4のフローチャートに示す基板加工方法を適用する。その結果、凹部12の内側に形成される突出部の突出量を低減し、この後の工程における配線材料32の埋め込みを十分に行うことが可能になる。また、第1の実施形態に係る基板加工方法によれば、凹部12の底部、側壁部及び上端部の上に形成された下地膜13及びバリア膜31の除去を抑えることができるため、下地膜13及びバリア膜31のバリア性を維持することができる。
【0048】
第1の実施形態に係る基板加工方法を第1のタイミングで行うと、下地膜13の突出部を除去することによって、その後のバリア膜31の形成時の突出部の突出量を低減できるため、好ましい。また、第1の実施形態に係る基板加工方法を第1のタイミング及び第2のタイミングの両方で行うと、突出部の突出量をさらに低減することができるため、より好ましい。
図9Bは、下地膜13及びバリア膜31の突出部が除去された状態の半導体装置10の断面図である。
【0049】
次に、凹部12の外であって層間絶縁膜11の表面に堆積された下地膜13及びバリア膜31を研磨(例えば、CMP法)により除去し、凹部12に配線材料32をスパッタリングにより充填する。
図9Cは、凹部12に配線材料32を充填した状態の半導体装置10の断面図である。
【0050】
その後、図示していないが、凹部12の外であって層間絶縁膜11の表面に堆積された配線材料32を研磨により除去し、その上にSiN膜21、SiO
2膜22、凹部23、TiN膜24及び配線材料25を形成する。ここで説明した工程に加えて、半導体装置10に含まれるそれぞれの膜及び凹部の形成工程の間には、追加の膜を形成する工程、もしくはエッチング、研磨等により所定の膜の一部又は全部を除去する工程が行われてもよい。
【0051】
(第3の実施形態)
第1の実施形態に係る基板加工方法は、半導体装置の製造方法において凹部内に電極を形成する際に好適に適用できる。
図10は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法により製造される半導体装置60の断面図である。半導体装置60は、ゲートラストプロセスによって形成されるMOSFET構造を含んでいる。以下ではP型MOSFET構造を用いる場合について説明するが、N型MOSFET構造を用いる場合には以下の説明においてP型とN型とを入れ替えればよい。半導体装置60は、P型不純物領域としての基材61を備え、基材61の表面近傍にはそれぞれ基材61に不純物イオン注入を行うことによってN型不純物領域であるソース領域61a及びドレイン領域61bが形成されている。基材61は、半導体基板である。ソース領域61a及びドレイン領域61bの表面近傍には高融点金属シリサイド領域62が形成されている。
【0052】
ソース領域61a及びドレイン領域61bの上にはSiN膜69、SiO
2膜68、及びSiN膜67からなるサイドウォール絶縁膜が積層されており、その上を覆うように例えばSiNからなるストレスライナー膜64、例えばSiO
2からなる絶縁膜65、例えばSiNからなるストッパ膜66が積層されている。さらに、サイドウォール絶縁膜、ストレスライナー膜64、絶縁膜65、及びストッパ膜66を厚さ方向に除去することにより形成される凹部63(トレンチ)が設けられている。凹部63の側壁部は、SiN膜69、SiO
2膜68、及びSiN膜67からなるサイドウォール絶縁膜と、ストレスライナー膜64と、絶縁膜65と、ストッパ膜66とにより構成されている。
【0053】
凹部63の底部上には、ゲート絶縁膜70が形成されている。ゲート絶縁膜70としては、例えば酸化ハフニウム、酸化ハフニウムシリコン、酸化窒化ハフニウムシリコン、又は酸化ジルコニウムを用いてよい。さらに、凹部63の側壁部及びゲート絶縁膜70の表面を覆う例えばTiからなる下地膜71と、下地膜71を覆う例えばTiNからなるバリア膜72とが形成されており、バリア膜72の内側にはゲート電極73が充填されている。ゲート電極73は電極を構成するための導電性材料であり、例えばCu又はWである。
【0054】
図11A、11Bは、本実施形態に係る半導体装置の製造方法による半導体装置60の製造過程を示す断面図である。本実施形態に係る半導体装置60の製造方法においては、まず基材61の表面上にゲート絶縁膜70を形成する。後の成膜を容易にするため、ゲート絶縁膜70上にはダミーゲート(不図示)を設けるとよい。次に、例えばCVD法によりゲート絶縁膜70及びダミーゲートの側面を囲むサイドウォール絶縁膜としてのSiN膜69、SiO
2膜68、及びSiN膜67を順に成膜する。
【0055】
サイドウォール絶縁膜の形成後に、サイドウォール絶縁膜の周辺の基材61の表面に対して不純物イオン注入を行うことによって、ソース領域61aとドレイン領域61bとを形成する。この後にアニール処理を行い、不純物の活性化を行うとよい。次に、ソース領域61a及びドレイン領域61bの表面に高融点金属を薄く堆積してアニール処理を行うことによって、高融点金属シリサイド領域62を形成する。その後、サイドウォール絶縁膜、ダミーゲート、及び高融点金属シリサイド領域62を覆うように、例えばCVD法によりストレスライナー膜64、絶縁膜65、及びストッパ膜66を順に成膜する。
【0056】
さらに、ゲート絶縁膜70の上方において、ダミーゲート(不図示)、ストレスライナー膜64、絶縁膜65、及びストッパ膜66を厚さ方向に除去することによって凹部63を形成する。凹部63は任意の方法で形成され得る。例えばフォトレジスト技術を用いてパターンを形成し、エッチングにより該パターンにしたがってダミーゲート、ストレスライナー膜64、絶縁膜65、及びストッパ膜66を除去し、その後該パターンを除去することによって凹部63を形成することが可能である。
図11Aは、凹部63が形成された状態の半導体装置60の断面図である。
【0057】
次に、ストッパ膜66の表面及び凹部63の内壁面を覆う下地膜71及びバリア膜72を順に形成する。下地膜71及びバリア膜72を堆積すると、凹部63の上端部には下地膜71及びバリア膜72が凹部63の内側に突出した形状の突出部が形成される。そこで、本実施形態に係る半導体装置60の製造方法では、下地膜71の形成後であってバリア膜72の形成前の第1のタイミング及びバリア膜72の形成後であってゲート電極73の充填前の第2のタイミングの少なくとも一方で、第1の実施形態に係る基板加工方法、すなわち
図4のフローチャートに示す基板加工方法を適用する。その結果、凹部63の内側に形成される突出部の突出量を低減し、この後の工程におけるゲート電極73の埋め込みを十分に行うことが可能になる。また、第1の実施形態に係る基板加工方法によれば、凹部63の底部、側壁部及び上端部の上に形成された下地膜71及びバリア膜72の除去を抑えることができるため、下地膜71及びバリア膜72のバリア性を維持することができる。
【0058】
第1の実施形態に係る基板加工方法を第1のタイミングで行うと、下地膜71の突出部を除去することによって、その後のバリア膜72の形成時の突出部の突出量を低減できるため、好ましい。また、第1の実施形態に係る基板加工方法を第1のタイミング及び第2のタイミングの両方で行うと、突出部の突出量をさらに低減することができるため、より好ましい。
図11Bは、下地膜71及びバリア膜72の突出部が除去された状態の半導体装置60の断面図である。
【0059】
その後、図示していないが、凹部63にゲート電極73をスパッタリングにより充填し、凹部63の外であってストッパ膜66の表面に堆積された下地膜71、バリア膜72、及びゲート電極73を研磨により除去する。上述の
図10の断面図は、この状態の半導体装置60を表す。ここで説明した工程に加えて、半導体装置60に含まれるそれぞれの膜及び凹部の形成工程の間には、追加の膜を形成する工程、もしくはエッチング、研磨等により所定の膜の一部又は全部を除去する工程が行われてもよい。
【0060】
(第4の実施形態)
図12は、本実施形態に係る基板加工装置1000の概略構成図である。第1の実施形態において説明した基板加工装置900と同一の部材および同一の機能を有する部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。基板加工装置1000は、シャッター918を備える点で、第1の実施形態に係る基板加工装置900と相違する。シャッター918は駆動機構918aとシャッター部918bとを備える。駆動機構918aは、シャッター部918bを、イオン発生室902からのイオンビームに対して基板100を遮蔽する位置(以下、第1の位置ともいう)と、イオン発生室902からのイオンビームに対して基板100を遮蔽しない位置(以下、第2の位置ともいう)とに駆動可能に構成される。駆動機構918aとしては、例えばモータ、アクチュエータ等を用いることができる。
【0061】
このシャッター918を用いた、本実施形態に係る基板の加工方法について
図13のフローチャートを用いて説明する。本実施形態に係る基板の加工方法におけるステップS11からステップS13については、第1の実施形態に係る基板の加工方法におけるステップS1からステップS3と同じである。なお、ステップS13における第1の照射工程は、シャッター部918bを第2の位置に位置させた状態で行われる。
【0062】
ステップS13における第1の照射工程が終了した後、本実施形態では、駆動機構918aを駆動させ、シャッター部918bを第1の位置に位置させることによって、シャッター918により基板100をイオンビームに対して遮蔽する(ステップS14)。そしてこの状態のまま、基板ホルダ910を傾斜させることによって、イオン発生室902からのイオンビームの基板100に対する入射角度が第2の角度θ2になるように設定する(ステップS15)。その後、再び駆動機構918aを駆動させ、シャッター部918bを第2の位置に位置させ、シャッター918による基板100のイオンビームに対する遮蔽を解除する(ステップS16)。このシャッター部918bの移動と同時に、第2の角度θ2に設定された状態で、イオン発生室902から基板100に対してイオンビームが照射される(ステップS17)。
【0063】
ステップS17の後は、再び駆動機構918aを駆動させ、シャッター部918bを第1の位置に位置させる(ステップS18)。そして、基板ホルダ910を傾斜させることによって、イオン発生室902からのイオンビームの基板100に対する入射角度が第3の角度θ3になるように設定する(ステップS19)。その後、再び駆動機構918aを駆動させ、シャッター部918bを第2の位置に位置させ、シャッター918による基板100のイオンビームに対する遮蔽を解除する(ステップS20)。このシャッター部918bの移動と同時に、第3の角度θ3に設定された状態で、イオン発生室902から基板100に対してイオンビームが照射される(ステップS21)。
【0064】
このようなステップを経ることで、イオンビームの入射角度が第1の角度θ1から第2の角度θ2に遷移する間、及びイオンビームの入射角度が第2の角度θ2から第3の角度θ3に遷移する間においては、シャッター918が基板をイオンビームに対して遮蔽する。その結果、イオン発生室902からイオンビームを引き出した状態を維持したまま、第1の角度θ1、第2の角度θ2および第3の角度θ3からのみ、基板100に対してイオンビームを照射することができる。このため、より精密な基板の加工が可能となる。また、基板の加工中にイオンビームの照射は維持されたままの状態、すなわちイオンビームを基板100に対して連続的に照射している状態であるため、基板の加工途中で一度イオンビームの照射を停止させ、その後照射を開始する場合に比べて、イオンビーム照射停止時および照射開始時のエッチングレートの変動や指向性が高くないイオンビームの照射を抑制することができる。
【0065】
なお、本実施形態では、イオン発生室902と基板100の間にシャッター部918bを位置させることでイオンビームを遮蔽した。この代わりに、イオン発生室902と基板100の間に電界を発生させ、イオンビームの進行方向を変化させることで、基板100にイオンビームが照射されないようにしてもよい。このように、任意のいずれかの方法を用いてイオンビームが基板100に照射されないようにすることを、本実施形態ではイオンビームの遮蔽と称する。
【0066】
本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。