(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来、容器等への筒状フィルム体の被嵌装置として、例えば特公平6−13332号公報(以下、特許文献1という)が公知である。この被嵌装置は、扁平状に折り合わされた長尺で筒状のフィルム基材を所定長さに切断して筒状フィルム体を形成した後、該筒所フィルム体を、拡開用のマンドレルに被嵌して移送装置で下方に引き降ろし、そして、マンドレルの下方に順次搬送されてくる容器に被嵌させるものである。
【0003】
上記特許文献1の被嵌装置では、上記移送装置がマンドレルの上部に対して接離可能に設けられたフィードベルトによって構成され、繰出ローラによって下方へ送くられるフィルム基材をマンドレルの上端部に嵌挿するときにはフィードベルトの上部をマンドレルから離れた状態とし、切断されると同時にフィードベルトの上部をマンドレル側へ閉じて筒状フィルム体と接触させ、この状態でフィードベルトを回転駆動して上記筒状フィルム体をマンドレルの外周面に沿って下方へ移送している。
【0004】
このようにフィードベルトの上部の開閉させるための開閉構成は、例えばカム機構等の機械的機構で構成されるため、構造が複雑となってコストが高くなるという問題があった。また、筒状フィルム体の切断と同時にフィードベルトの上部を閉じなければならないのでタイミング調整が非常に難しいという問題もあった。また、スリップ等の原因でフィードベルトによる筒状フィルム体の容器への受け渡しタイミングがずれると、容器への装着ミスを誘発することになる。
【0005】
これらの問題を解消するために、例えば特許第3901794号公報(以下、特許文献2という)に記載されるフィルム被嵌装置では次のような改良がなされている。すなわち、このフィルム被嵌装置では、マンドレルの下端部に、上記フィードベルトから独立して駆動制御される回転体が接触配置されている。この回転体は、例えばサーボモータ等の駆動手段によって容器がマンドレルの下方位置に来たタイミングで回転駆動されることによって、容器への筒状フィルム体の装着を正確に行うことが可能になった。
【0006】
また、特許文献2のフィルム被嵌装置では、フィードベルトは例えばサーボモータ等の別の駆動手段によって駆動されるので、上記回転体とは異なるタイミングでの回転駆動が可能になっている。そのため、繰出ローラによって送られてきたフィルム基材の下端部がマンドレルの上端部に被嵌されるタイミングでフィードベルトを回転させることで、マンドレルとフィードベルトとの間にフィルム基材を挟み込んで下方へ移送することができる。したがって、特許文献1に記載の被嵌装置のようにマンドレルに対してフィードベルトの上部を開閉させる機構が不要になり、装置の構成が簡素化で取扱いが容易であり且つコスト低減も図ることができた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記特許文献2のフィルム被嵌装置において、フィルム基材を下方へ間欠的に送り出す繰出ローラ、および、フィルム基材を切断する切断ユニットについても、それぞれ独立して制御可能な例えばサーボモータ等の駆動手段を別々に設け、上記フィードベルト用駆動手段と繰出ローラ用駆動手段とを同期制御することによって、フィルム基材を所定カット長ずつ下方へ送り出すことが可能になり、上記フィルム基材の送り出し動作が停止している間に切断ユニット用駆動手段を駆動して切断することにより個々の筒状フィルム体を順次に形成することができる。
【0009】
しかしながら、繰出ローラとマンドレルとの間に配置される切断ユニットは、マンドレルの上方に近接して設けられるため、フィルム基材はマンドレルの上端部に被嵌されることで扁平状に折り畳まれた状態ではなく略舟形状に少し開口した状態で切断ユニットによって切断されることになる。そのため、切断位置において少し開口したフィルム基材を構成するフィルムシートには、鉛直下方に対して斜めに拡がるように伸ばされているために張力が作用した状態になる。そうすると、切断ユニットのカット刃と接触した瞬間にフィルム基材が横方向(すなわち幅方向)に裂けることがあり、切断端部が所望の形状、例えば横方向直線状に形成されないことがある。このような不具合は、特に、横方向に裂け易い横一軸延伸シュリンクフィルムからなるラベル(いわゆるシュリンクラベル)において生じやすい。
【0010】
また、個々の筒状フィルム体が容器のキャップ部に装着されるキャップシールである場合、キャップシールの端部には所定形状に突出する摘み部が形成されることがあるが、上記のような裂け目が摘み部に形成されてしまうと、切断時に摘み部が形成されなかったり、あるいは、キャップシールを引き剥がそうとして摘み部を引っ張ったときに摘み部だけがちぎれてしまってその機能を果たさなかったりするおそれがある。
【0011】
さらに、上記のように張力が作用した状態で略舟形状に開口したフィルム基材に横方向からカット刃が押し当てられたときにフィードベルトとマンドレルとの間でフィルム基材が上方に引っ張られてずれた場合には、切断形成された筒状フィルム体がマンドレルに対して上方にずれて位置することによって、マンドレルの下端部にある回転体に筒状フィルム体が受け渡されるタイミングにずれが生じ、被嵌位置に搬送されてきた容器への装着ミスを誘発することにもなる。
【0012】
そこで、本発明の主たる目的は、筒状フィルム体に裂けを生じさせずに綺麗な切断面を得ることができる筒状フィルム体の製造装置および製造方法を提供することである。また、本発明の別の目的は、フィルム基材から切断形成される筒状フィルム体がマンドレルおよび移送ユニットに対してずれるのを抑制できる筒状フィルム体の製造装置および製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る筒状フィルム体の製造装置は、長尺筒状のフィルム基材を下方側へ間欠的に送り出す送出ユニットと、前記送出ユニットによって送り出されるフィルム基材を被嵌して開口させるマンドレルと、前記送出ユニットと前記マンドレルとの間に配置され、前記フィルム基材を所定のカット長に
カット刃によって切断して筒状フィルム体を生成する切断ユニットと、前記マンドレルの表面に接触して設けられ、前記マンドレルとの間に前記フィルム基材を挟み込んだ状態で回転駆動されることにより前記フィルム基材および前記筒状フィルム体を前記マンドレルの外周面に沿って下方へ移送する移送ユニットと、前記送出ユニットおよび前記移送ユニットの各動作を独立して制御可能である制御装置と、を備え、前記フィルム基材が前記切断ユニットによって切断されるときのフィルム基材張力を緩和する張力緩和手段を含
み、前記制御装置は、前記張力緩和手段によってフィルム基材の張力が緩和された状態のままで前記切断ユニットのカット刃を作動させて前記フィルム基材を切断する動作を行うように構成されているものである。
【0014】
本発明に係る筒状フィルム体の製造装置において、前記張力緩和手段は、前記制御装置が前記送出ユニットおよび前記移送ユニットを同期制御で駆動して前記フィルム基材を所定のカット長だけ移送した後に前記移送ユニットを逆転制御して所定量だけ戻すことによって構成されてもよい。
【0015】
また、本発明に係る筒状フィルム体の製造装置において、前記張力緩和手段は、前記制御装置が前記送出ユニットおよび前記移送ユニットを駆動して前記フィルム基材を移送する際に前記移送ユニットによる前記フィルム基材の移送量を前記送出ユニットによる前記フィルム基材の送出量よりも小さく設定することによって構成されてもよい。
【0016】
さらに、本発明に係る筒状フィルム体の製造装置
は、長尺筒状のフィルム基材を下方側へ間欠的に送り出す送出ユニットと、前記送出ユニットによって送り出されるフィルム基材を被嵌して開口させるマンドレルと、前記送出ユニットと前記マンドレルとの間に配置され、前記フィルム基材を所定のカット長に切断して筒状フィルム体を生成する切断ユニットと、前記マンドレルの表面に接触して設けられ、前記マンドレルとの間に前記フィルム基材を挟み込んだ状態で回転駆動されることにより前記フィルム基材および前記筒状フィルム体を前記マンドレルの外周面に沿って下方へ移送する移送ユニットと、前記送出ユニットおよび前記移送ユニットの各動作を独立して制御可能である制御装置と、を備え、前記フィルム基材が前記切断ユニットによって切断されるときのフィルム基材張力を緩和する張力緩和手段を含み、前記張力緩和手段として、前記送出ユニットと前記移送ユニットとの間の距離を、前記フィルム基材の切断時に前記カット長よりも短くなるよう可変する可変機構が設けられてもよい。
【0017】
本発明の別の態様は、長尺筒状のフィルム基材を下方側へ間欠的に移送しながら切断することによって筒状フィルム体を生成する筒状フィルム体の製造方法であって、送出ユニットにより前記フィルム基材を下方側へ所定のカット長ずつ送り出す工程と、前記送り出されたフィルム基材をマンドレルに被嵌して開口させる工程と、前記マンドレルの周囲に被嵌されたフィルム基材を移送ユニットで前記マンドレルとの間に挟み込みながら下方側へ移送する工程と、前記送出ユニットから前記移送ユニットにわたって延伸する前記フィルム基材を切断ユニットによって所定のカット長に
カット刃によって切断して筒状フィルム体を生成する工程と、を含み、前記送出ユニットおよび前記移送ユニットがそれぞれ独立して制御されることにより、前記切断ユニットによって切断される際のフィルム基材張力を緩和することをさらに含
み、フィルム基材の張力が緩和された状態のままで前記切断ユニットのカット刃を作動させて前記フィルム基材を切断する動作を行うように構成されている。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る筒状フィルム体の製造装置および製造方法によれば、切断ユニット
のカット刃によってフィルム基材が切断されるときのフィルム基材張力を緩和する張力緩和手段を設け
、フィルム基材の張力が緩和された状態のままで切断ユニットのカット刃を作動させてフィルム基材を切断する動作を行うように構成されているので、筒状フィルム基材が過度に引っ張られ
た状態で切断ユニットの
カット刃と接触した瞬間にフィルム基材が裂けるのを抑制でき、その結果、フィルム基材から切断された筒状フィルム体の切断面を綺麗な形状とすることができる。したがって、筒状フィルム体が被嵌された被嵌体における外観不良の発生を低減できる。
【0019】
また、フィルム基材張力を緩和した状態で切断されることで、切断時にフィルム基材がマンドレルと移送ユニットとの間で引っ張り上げられてずれるのを抑制できる。これにより、マンドレルおよび移送ユニットに対して切断後の筒状フィルム体がずれることがなくなり、被嵌体への被嵌を確実に行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。また、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて用いることは当初から想定されている。
【0022】
また、本実施形態においては、筒状フィルム体が被嵌体であるボトル容器の胴部に被嵌されるラベルである例について説明するが、筒状フィルム体がボトル容器のキャップ部に被嵌されるキャップシールであってもよい。
【0023】
図1及び
図2は、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等からなる厚さ15〜60μmの横一軸延伸シュリンクフィルムに印刷等を施して形成された筒状のラベルLをボトル容器Bの胴部に被嵌するラベル被嵌装置1を示している。ここで、横一軸延伸とは、縦方向に1〜1.5倍程度、横方向に2〜7倍程度延伸するもので、横方向に大きく延伸されるため横方向に裂け易い性質がある。
【0024】
ラベル被嵌装置1は、同図に示すように、筒状のラベルLが連続的に繋がった、シート状に折り畳まれた状態のラベル基材LMから個別のラベルLを切り離しながら、このラベルLをラベル被嵌位置αに順次送出することで、ボトル搬送装置2によって所定の搬送ピッチでラベル被嵌位置αに順次搬送されてくるボトル容器Bの胴部に被嵌するようになっている。
【0025】
ラベル被嵌装置1は、筒状ラベル供給装置に装着されたラベルロール(図示せず)から繰り出された長尺帯状のラベル基材(フィルム基材)LMを所定長さに切断して個々のラベルLを製造するラベル製造装置10と、ラベル製造装置10によって製造されたラベルLを受け取ってラベル被嵌位置αに送出する一対のショットローラ50とを含む。
【0026】
ラベル製造装置10は、ラベル基材LMを切断位置に向けて間欠的に送り出す駆動ローラ11及び従動ローラ12からなる基材送出ユニット13と、この基材送出ユニット13によって送出されてきたラベル基材LMを被嵌することによって所定状態に開口するマンドレル20と、基材送出ユニット13とマンドレル20との間に配設され、ラベル基材LMを所定のカットピッチで順次切断することで個別のラベルLを形成する固定刃31及び可動刃32からなるギロチン方式の基材切断ユニット30と、マンドレル20に被嵌した状態で切り離されたラベルLをマンドレル20の下方側に間欠的に移送する移送ユニット40とを備える。
【0027】
マンドレル20は、
図1〜
図3に示すように、上端側が先細楔状のラベル開口部21と、このラベル開口部21の下部に連設された断面円形状のラベル整形部25とを有しており、ラベル開口部21の上端部に被嵌されたラベル基材LMがラベル開口部21の下方側に移送されることによって徐々に開口されていき、個別のラベルLに切り離された後、ラベル整形部25に被嵌されることで円筒状に整形されるようになっている。
【0028】
マンドレル20のラベル開口部21の下半部には、ボトル容器Bの搬送方向の上流側及び下流側の側面に、周面が僅かに突出した状態で、一対の上位ローラ22、一対の中位ローラ23及び一対の下位ローラ24がそれぞれ回転可能に取り付けられており、ラベル開口部21の両側面には、各中位ローラ23の周面下部を露出させる窪み部21aが形成されている。
【0029】
マンドレル20のラベル整形部25の外周面には、ラベルLとの接触面積を少なくするために、多数の縦溝25aが形成されており、ラベル整形部25の下端部には、ボトル容器Bの搬送方向に直交する位置に、一対のショットローラ50との間にラベルLを挟み込む一対のローラ26が、その周面が僅かに突出した状態で、回転可能に取り付けられている。
【0030】
また、ボトル容器Bの搬送方向の上流側には、反射型の光電センサからなるラベル検出センサ60が配設されていると共に、マンドレル20のラベル整形部25の下端部には、ラベル検出センサ60から射出された光を反射する反射鏡61が取り付けられており、移送ユニット40によってマンドレル20の下端位置まで移送されてきたラベルLを検出するようになっている。
【0031】
また、
図4に示すように、ラベル被嵌位置α付近におけるボトル容器Bの搬送方向の上流側には、ボトル容器Bの搬送経路を挟んでその両側に、反射型の光電センサからなるボトル検出センサ62と、このボトル検出センサ62から射出された光を反射する反射鏡63とが配設されており、ボトル搬送装置2によって搬送されてくるボトル容器Bを、ラベル被嵌位置αの直前位置で検出するようにしてある。
【0032】
移送ユニット40は、
図1及び
図2に示すように、マンドレル20のラベル開口部21に被嵌した状態で、基材切断ユニット30によってラベル基材LMから切り離されたラベルLを、ラベル開口部21との間に挟み込んでラベル整形部25に移送する、マンドレル20におけるボトル容器Bの搬送方向の上流側及び下流側にそれぞれ配設されたフィードベルトユニット40A、40Bから構成されており、フィードベルトユニット40A、40Bは、それぞれ駆動プーリ41と4個の従動プーリ42、43、44、45と、これらに掛け渡されるフィードベルト46とから構成されている。
【0033】
フィードベルトユニット40A、40Bの駆動プーリ41及び従動プーリ44、45は、マンドレル20におけるラベル開口部21の下位ローラ24及び上位ローラ22、中位ローラ23に対応する位置にそれぞれ配設されており、下位ローラ24及び上位ローラ22、中位ローラ23との間にフィードベルト46を介して、ラベルLを挟み込むようにされている。
【0034】
また、フィードベルトユニット40A、40Bの駆動プーリ41及び従動プーリ44、45は、それぞれ同一の支持部材に回転可能に支持されており、従動プーリ45が、マンドレル20におけるラベル開口部21に形成された窪み部21aに入り込むことで、中位ローラ23を介して、マンドレル20を支持するようになっている。
【0035】
一対のショットローラ50は、
図1及び
図2に示すように、マンドレル20のラベル整形部25の下部において径方向に対向する位置に設けられている。各ショットローラ50は、サーボモータからなるショットローラモータ51の回転軸にそれぞれ直結されている。本実施形態では、ショットローラ50は、マンドレル20の軸芯方向に沿って回転するように設けられている。これにより、マンドレル20に被嵌されたラベルLが、ショットローラ50とマンドレル20との間に挟み込まれた状態でショットローラ50を回転させると、ラベルLがマンドレル20のラベル整形部25の外周面に沿って下方側に送出されることになる。
【0036】
図5は、このラベル被嵌装置1及びボトル搬送装置2から構成されるラベル装着システムの電気的構成を示すブロック図である。このラベル装着システムは、容器搬送制御装置2A及びラベル制御装置1Aを備えており、容器搬送制御装置2Aには、ラベル制御装置1Aが接続され、容器搬送制御装置2A及びラベル制御装置1Aの間では、ラベル装着動作に関するデータ及び制御信号等が互いに入出力されるようになっている。なお、上記ラベル制御装置1Aが、本発明における制御装置に相当する。
【0037】
容器搬送制御装置2Aには、ボトル搬送装置2のコンベア2aを動作させるためのコンベアモータ2bを駆動するインバータ71が接続されており、コンベア2aを動作させるための制御信号をインバータ71に出力すると、インバータ71からコンベアモータ2bに対して駆動信号が出力され、これにより、コンベアモータ2bが回転駆動され、コンベア2aがラベル被嵌装置1に向けてボトル容器Bを搬送する。
【0038】
また、容器搬送制御装置2Aには、ボトル搬送装置2に搭載されたスクリュー等の容器ピッチ切り装置2cを動作させるための容器ピッチ切りモータ2dを駆動するインバータ72が接続されており、容器ピッチ切り装置2cを動作させるための制御信号をインバータ72に出力すると、インバータ72から容器ピッチ切りモータ2dに対して駆動信号が出力され、これにより、容器ピッチ切りモータ2dが回転駆動され、容器ピッチ切り装置2cがボトル容器Bを所定の搬送ピッチで搬送する。
【0039】
また、容器搬送制御装置2Aは、コンベアモータ2b及び容器ピッチ切りモータ2dの回転速度を変化させることが可能とされ、これらの回転速度が変化されることにより、ボトル容器Bの搬送速度を変化させることができる。
【0040】
ラベル制御装置1Aは、図示しないマイクロコンピュータを備えており、容器搬送制御装置2Aからの指令及び予め記憶された動作プログラムに基づいて、基材送出ユニット13の駆動ローラ11、基材切断ユニット30の可動刃32、移送ユニット40のフィードベルト46及びショットローラ50の各動作を制御するものである。ラベル制御装置1Aには、各種のデータを記憶するための図示しないメモリが備えられている。
【0041】
また、ラベル制御装置1Aには、操作表示装置73が接続されており、センサアンプ78、79を介して、ラベル検出センサ60及びボトル検出センサ62が接続されている。
【0042】
また、ラベル制御装置1Aには、基材送出ユニット13の駆動ローラ11を回転駆動するためのサーボモータからなるピッチ送りモータ10aを制御するサーボアンプ74が接続されており、ラベル検出センサ60及びボトル検出センサ62から出力されるラベル検出信号及びボトル検出信号に基づいて、駆動ローラ11を回転動作させるための制御信号をサーボアンプ74に出力すると、サーボアンプ74からピッチ送りモータ10aに対して駆動信号が出力され、これにより、ピッチ送りモータ10aが駆動して、駆動ローラ11が回転する。
【0043】
また、ラベル制御装置1Aには、可動刃32を駆動するためのサーボモータからなる可動刃モータ30aを制御するサーボアンプ75が接続されており、ラベル検出センサ60及びボトル検出センサ62から出力されるラベル検出信号及びボトル検出信号に基づいて、可動刃32を進退動作させるための制御信号をサーボアンプ75に出力すると、サーボアンプ75から可動刃モータ30aに対して駆動信号が出力され、これにより、可動刃モータ30aが駆動して、可動刃32が固定刃31に対して進退する。
【0044】
また、ラベル制御装置1Aには、フィードベルト46が掛け渡された駆動プーリ41を回転駆動するためのサーボモータからなるフィードベルトモータ40aを制御するサーボアンプ76が接続されており、ラベル検出センサ60及びボトル検出センサ62から出力されるラベル検出信号及びボトル検出信号に基づいて、駆動プーリ41を回転動作させるための制御信号をサーボアンプ76に出力すると、サーボアンプ76からフィードベルトモータ40aに対して駆動信号が出力され、これにより、フィードベルトモータ40aが回転駆動され、駆動プーリ41が回転してフィードベルト46が循環移動する。
【0045】
さらに、ラベル制御装置1Aには、ショットローラ50を回転駆動するためのショットローラモータ51を制御するサーボアンプ77が接続されており、ラベル検出センサ60及びボトル検出センサ62から出力されるラベル検出信号及びボトル検出信号に基づいて、ショットローラ50を回転動作させるための制御信号をサーボアンプ77に出力すると、サーボアンプ77からショットローラモータ51に対して駆動信号が出力され、これにより、ショットローラモータ51が回転駆動され、ショットローラ50が回転する。
【0046】
上記のように本実施形態のラベル製造装置10では、ラベル制御装置1Aによって、基材送出ユニット13の駆動ローラ11と、移送ユニット40に含まれるフィードベルト46とをそれぞれ独立して制御することができようになっている。
【0047】
図6は、
図1における基材送出ユニット13と、基材切断ユニット30と、マンドレル20およびフィードベルト46の各上部とを拡大して示す図であり、
図7は、ラベルLの上端部にフィルムの裂け端70が生じている様子を示すラベルLの側面図である。
【0048】
ラベル被嵌装置1を作動させて、ラベル基材LMを所定長さDのラベルLを切断して個々のラベルLを製造するとき、
図6に示すように、基材切断ユニット30に対応する切断位置ではラベル基材LMがマンドレル20のラベル開口部21がラベル基材LMの下端部の内部に挿入されることによって略舟形状に開口した状態になっている。ここで「舟形状」とは、ラベル基材LMの幅方向両側の折位置から幅方向中央側にいくにしたがって、対向する2枚の薄肉フィルム間の距離が次第に大きくなるような開口形状をいう。
【0049】
このとき、基材送出ユニット13と移送ユニット40とが同期制御されて、基材送出ユニット13から送り出される送出量が所望のラベル長であるカット長Dに設定されるとともに、移送ユニット40によるラベル基材LMの下端部の移送量もまた上記カット長Dに設定されていると、切断位置においてラベル基材LMを構成する薄肉フィルムがフィルム基材LMの移送方向、すなわち上下方向に対して斜めになって延びているために、上記薄肉フィルムには張力が作用した状態でラベル基材LMの切断が行われることになる。
【0050】
この場合、基材切断ユニット30の可動刃32と接触した瞬間にラベル基材Mが横方向、すなわち長手方向に略直交する幅方向に裂けることによって、
図7Aに示すように、ラベルLの切断端部に裂け目70が生じたり或いは切断端部が波打った形状に形成されたりして、切断端部の形状がきれいに直線状とならないことがある。そうすると、ボトル容器BにラベルLが装着されたときに外観不良が生じることになる。このような外観不良は、特に、上記横方向に裂け易い横一軸延伸シュリンクフィルムからなるラベル(いわゆるシュリンクラベル)において生じやすい。
【0051】
また、長尺筒状のフィルム基材から切断形成される個々の筒状フィルム体が容器のキャップ部に装着されるキャップシールである場合、
図7B中の左図に示すように、キャップシールSの上端部には例えば矩形状に突出する摘み部80が形成されることがある。このような摘み部80は、ボトル容器Bのキャップ部に熱収縮されて装着されているキャップシールSを引き剥がす際に指で摘まれる部分である。この摘み部80の基部に
図7B中の右図に示すような裂け目82が形成されてしまうと、切断ユニット30による切断時に摘み部80が形成されなかったり、あるいは、ボトル容器Bに装着されているキャップシールSを引き剥がそうとして摘み部80を引っ張ったときに摘み部80だけがちぎれてしまってその機能を果たさなかったりするおそれがある。
【0052】
さらに、上記のように張力が作用した状態で略舟形状に開口したラベル基材Mに横方向から可動刃32が押し当てられたときに、フィードベルト46とマンドレル20との間に把持されたフィルム基材LMが上方に引っ張られる力が作用する。そのときに、マンドレル20に対するフィードベルト46の押し付け力が弱いか、または、ラベル基材LMが滑りやすい表面性状を有する場合などに、切断されるラベルLがマンドレル21に対して滑ることによってずれることがある。このようなラベルLのずれは、特に、カット長が短いラベルLにおいて発生しやすい。そうすると、その後にフィードベルト46からショットローラ50に受け渡されたラベルLがボトル容器Bへ向けてマンドレル81から放出されるときの放出タイミングにずれが生じ、被嵌位置に来たボトル容器Bにうまく被嵌されない可能性がある。
【0053】
そこで、本実施形態のラベル製造装置10では、後述するような張力緩和手段を構成する制御を実行する等により、上記のような不具合を解消することとしている。このような張力緩和制御を含めて、本実施形態のラベル製造装置10を含むラベル被嵌装置1の動作について
図8も参照しながら次に説明する。
図8は、ラベル被嵌装置1における基材送出ユニット13、基材切断ユニット30、フィードベルト46及びショットローラ50の動作の一例を示すタイミングチャートである。
【0054】
まず、
図1及び
図2に示す待機状態において、上述したボトル検出センサによってボトル容器Bが検出されると(T0)、ショットローラ50が回転を開始し、ラベル整形部25に被嵌されているラベルL(L1)を下方側に送出することで、ラベル被嵌位置αを通過するボトル容器Bにタイミングを合わせて、その胴部に被嵌する。このとき、ショットローラ50は、被嵌速度に対応する最終周速Vcまで急速に加速した後、最終周速Vcで所定時間回転する。そして、ラベルLがショットローラ50から離れた後に回転を停止する(T1)。
【0055】
また、ボトル検出センサによってボトル容器Bが検出されると(T0)、移送ユニット40も駆動を開始し、マンドレル20のラベル開口部21との間に把持している次のラベルL(L2)をマンドレル20のラベル整形部25に移送し始め、ラベルL(L2)の下端部がショットローラ50に把持される直前位置まできたときに、ラベルLの移送動作を一旦停止する(T2)。このとき、ラベルL(L2)の上端部は、移送ユニット40のフィードベルト46とラベル開口部21との間に把持された状態となっている。
【0056】
また、移送ユニット40が駆動を開始した後、ラベルLの移送動作を一旦停止するまでの間(T0〜T2)に、基材送出ユニット13がラベル基材LMをカット長Dに相当する長さだけ下方側に送出する。このとき、ラベル基材LMの下端部は、前回の基材切断ユニット30の作動によって切断された切断端部となっており、この切断端部が、ラベル基材LM内において上部が基材送出ユニット13のローラ対11,12に挟持されて保持される一方で下部が基材切断ユニット30の可動刃32の直上位置まで垂下しているワイヤ状または薄板状のインナーガイド(図示せず)によって、略舟形状に開口されている。したがって、この状態でラベル基材LMが基材送出ユニット13によって下方側へ送出されることによって、ラベル基材LMはその下端部から内部にマンドレル20のラベル開口部21が挿入されて被嵌される。そして、ラベル基材LMの下端部は、移送ユニット40によって、フィードベルト46とマンドレル20との間に挟持された状態でラベル開口部21の下半部当りまで移送されたとき、基材送出ユニット13および移送ユニット40の駆動が一旦停止される(T2)。
【0057】
それから、移送ユニット40が所定の戻し量だけラベル基材LMを上方側へ戻すように逆転駆動される(T2〜T3)。これにより、基材切断ユニット30に対応する切断位置において、略舟形状に開口した状態となっているラベル基材LMの張力が緩和される。より詳しくは、上記のような移送ユニット30のフィードベルト46を逆転制御することによって、ラベル基材LMを構成する薄肉フィルムに作用する張力が例えば略ゼロの状態でマンドレル20のラベル開口部21に沿う方向に真っ直ぐに延びた状態になる。
【0058】
この場合のフィードベルト46の逆転制御によるラベル基材LMの戻し量は、ラベルLのカット長Dなどによっても異なるが、例えば、500ミリリットル容量のPETボトルの胴部の略全体を覆うラベルの場合で約3mm程度とすることが好ましい。この戻し量は、例えばオペレータが上記操作表示装置73を介して入力および設定することができる。
【0059】
上記のような移送ユニット40の逆転制御を行ってフィードベルト46が停止した後に、基材切断ユニット30の可動刃32が作動してラベル形成基材LMを切断することで、移送ユニット40のフィードベルト46とラベル開口部21との間に把持された状態で、ラベルLが切り離される(T4)。
【0060】
移送ユニット40が駆動を停止した後、所定時間が経過した時点(T5)において、移送ユニット40及びショットローラ50が共に駆動を再開し、マンドレル20に被嵌されている上位及び下位の2枚のラベルLが僅かに下方側に移送され、下位のラベルL(L2)が移送ユニット40からショットローラ50に引き渡される。このとき、移送ユニット40のフィードベルト46の移動速度Vb1と、ショットローラ50の周速Vc1とが略等しくなるように設定されている。
【0061】
ただし、このラベル被嵌装置1では、ラベルLを移送ユニット40のフィードベルト46からショットローラ50に引き渡す際、フィードベルト46とショットローラ50とがラベルLを同時に把持することはなく、ラベルLがフィードベルト46から離れた後に、ショットローラ50がラベルLを受け取ることができるように、移送ユニット40とショットローラ50との間隔が設定されている。
【0062】
また、移送ユニット40は、ラベルLがフィードベルト46から離れると同時に停止動作(減速−停止)を実行するが、ショットローラ50は、ラベル検出センサ60によってラベルLの下端部が検出されるまで定速回転を継続し、ラベル検出センサ60によってラベルLが検出された時点(T6)において、ショットローラ50の停止信号が出力され、停止動作(減速−停止)を実行する。
【0063】
このようにして、
図1及び
図2に示す待機状態となり、以下、同様の動作を繰り返すことになる。
【0064】
上述したように、本実施形態のラベル製造装置10を含むラベル被嵌装置1では、基材切断ユニット30によってラベル基材LMを切断してラベルLを生成する前に、移送ユニット40のフィードベルト46を逆転制御することによって、切断位置において略舟形状に開口するラベル基材LMに作用する張力を緩和することができる。これにより、ラベル基材LMに可動刃32が接触した瞬間にラベル基材Mの構成する薄肉フィルムが横方向に裂けることがなく、ラベルLの切断面が所望の形状、例えば直線状に綺麗に形成される。その結果、ボトル容器BにラベルLが装着されたときに外観不良が生じることがなく、歩留まりが向上する。また、筒状フィルム体が
図7Bを参照して説明したキャップシールSの場合には、切断端部から所定形状に突出した摘み部80を確実に形成することができ、摘み部80の機能を損なうことがない。
【0065】
さらに、上記のようにフィルム基材張力を緩和した状態で基材切断ユニット30を作動させてラベルLを切断するので、略舟形状に開口したラベル基材Mに横方向から可動刃32が押し当てられたときにフィードベルト46とマンドレル20との間に把持されたフィルム基材LMが上方に引っ張られる力を抑制することができる。これにより、マンドレル20と移送ユニット40とによって把持されたラベル基材LMがずり上がることがなくなる。したがって、マンドレル20の外周に沿って下方へ移送される各ラベルL間の間隔を正確に規定することができ、ショットローラ50によってマンドレル81からラベルLがボトル容器Bに向けて放出されるときの放出タイミングが一定となる。その結果、被嵌位置に来たボトル容器BにラベルLを確実に被嵌することが可能となり、ラベル被嵌装置の稼働率が向上することになる。
【0066】
次に、
図9を参照して、切断時におけるラベル基材の張力緩和手段を構成する別の制御について説明する。
図9は、ラベル被嵌装置1における基材送出ユニット13、基材切断ユニット30、フィードベルト46及びショットローラ50の動作の別の例を示すタイミングチャートである。
【0067】
上記においては、基材送出ユニット13と移送ユニット40とを同期制御してラベル基材LMを所定のカット長Dだけ送出した後に移送ユニット40を逆転制御することにより切断位置におけるラベル基材張力を緩和するようにしたが、
図9に示すように、移送ユニット40の駆動を停止する時点(T2)を基材送出ユニット13の駆動停止時点(T3)よりも早くして、上記戻し量に相当する長さだけ、移送ユニット40によるラベル基材LMの移送量を基材送出ユニット13による送出量よりも小さくしてもよい。他の構成および制御については、上記と同様である。これによっても、切断位置におけるラベル基材張力を緩和することができ、上述したのと同様の作用効果を奏することができる。
【0068】
次に、
図10を参照して、本実施形態におけるラベル製造方法について要約すると、次のようになる。
【0069】
まず、基材送出ユニット13を駆動して、ラベル基材LMを所定のカット長Dだけ下方側へ送出する(ステップS10)。
【0070】
次に、基材送出ユニット13によって送出されたラベル基材LMの下端部がマンドレル20のラベル開口部21に被嵌される(ステップS12)。
【0071】
続いて、マンドレル20の周囲に被嵌されたラベル基材LMが移送ユニット40のフィードベルト46によってマンドレル20との間に挟まれた状態で下方側へ移送される(ステップS14)。
【0072】
そして、切断位置におけるラベル基材LMの張力緩和処理を実行する(ステップS16)。具体的には、移送ユニット40のフィードベルト46を逆転制御するか、または、移送ユニット40によるラベル基材LMの移送量を基材送出ユニット13による送出量よりも小さくする。
【0073】
最後に、基材切断ユニット30を作動させてラベル基材LMを切断して、所定のカット長DのラベルLを生成する(ステップS18)。
【0074】
なお、本発明は、上述したラベル製造装置10の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において種々の変更や改良が可能である。
【0075】
例えば、ラベル基材LMの張力緩和手段として、基材送出ユニット13と移送ユニット40との間の距離を、ラベルLの切断時に上記所定カット長Dよりも短くなるよう可変する可変機構を設けてもよい。具体的には、
図6及び
図7Aを参照すると、基材送出ユニット13のローラ対11,12間のニップ部からマンドレル20のラベル開口部21とフィードベルト46との接触開始位置までの距離Hを、切断位置におけるラベル基材張力の緩和に相当する長さ分だけ可変機構によって切断時に短くする。これにより、基材送出ユニット13と移送ユニット40を同期制御しながら、移送ユニット40の逆転制御等を行うことなく、切断位置においてラベル基材LMを適度な張り具合で弛みなく延びた、切断に適した張力緩和状態とすることができる。
【0076】
また、上述した実施形態では、基材送出ユニット13の駆動ローラ11の駆動手段であるピッチ送りモータ10a、および、移送ユニット40のフィードベルト46の駆動手段であるフィードベルトモータ40aとして、サーボモータをそれぞれ使用しているが、これに限定されるものではない。例えば、ステッピングモータ等の回転速度および回転量を高精度に制御可能な他の種類のモータを用いることができる。
【0077】
また、上述した実施形態では、ショットローラ50がマンドレル20との間にラベルLを挟み込んでいるときは、そのラベルLが移送ユニット40から離反した状態になっているが、これに限定されるものではなく、ラベルLの受渡時間が短ければ、移送ユニット40とショットローラ50とが同時にラベルLを把持してもよい。ただし、ラベルLの受け渡し時に、移送ユニット40とショットローラ50とが同時にラベルLを把持する場合は、受け渡しの際にラベルLが上下方向に引っ張られて損傷を受けないように、ラベルLの受け渡し時における移送ユニット40によるラベルLの移送速度と、ショットローラ50によるラベルLの下方側への移動速度とを略同一速度に設定しておくことが望ましい。
【0078】
また、上述した実施形態では、移送ユニット40が、フィードベルトユニット40A、40Bから構成されているが、これに限定されるものではなく、マンドレル20との間にラベル基材LMやラベルLを挟み込む複数のローラだけを備えた単なるローラユニットによって構成することも可能である。
【0079】
また、上述した実施形態では、切断ユニット30が固定刃31と、該固定刃31に対して進退移動する可動刃32とで構成されるとしたが、これに限定されるものではない。例えば、可動刃は回転動作することによってフィルム基材を切断する構成であってもよいし、あるいは、2つの可動刃がフィルム基材を挟んだ両側で相対的に近接および離反する構成であってもよい。
【0080】
さらに、上述した実施形態では、ラベルLとの接触面積を少なくし、ラベルLを径方向に広がりやすくするために、マンドレル20のラベル整形部25に多数の縦溝を形成したが、これに限定されるものではなく、傾斜した溝や格子状の溝でもよいし、あるいは、溝を設けなくてもよい。