特許第6028178号(P6028178)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6028178
(24)【登録日】2016年10月28日
(45)【発行日】2016年11月16日
(54)【発明の名称】板材収納枠
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/86 20060101AFI20161107BHJP
   B65D 85/00 20060101ALI20161107BHJP
   H05K 7/14 20060101ALI20161107BHJP
【FI】
   B65D85/38 R
   B65D85/00 F
   H05K7/14 L
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2011-282251(P2011-282251)
(22)【出願日】2011年12月7日
(65)【公開番号】特開2012-136295(P2012-136295A)
(43)【公開日】2012年7月19日
【審査請求日】2014年11月28日
(31)【優先権主張番号】特願2010-288689(P2010-288689)
(32)【優先日】2010年12月8日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000226507
【氏名又は名称】株式会社ニックス
(72)【発明者】
【氏名】川口 倫
(72)【発明者】
【氏名】本多 渉
【審査官】 浅野 弘一郎
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭55−164877(JP,U)
【文献】 特開平03−062530(JP,A)
【文献】 特開2006−001578(JP,A)
【文献】 実開平01−140891(JP,U)
【文献】 実開平02−083293(JP,U)
【文献】 特開平06−191547(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/38
B65D 85/48
H05K 7/14
H05K 7/18
H01L 21/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平行な複数の支持溝を有するガイドレールを対向して配置し一対とし、前記ガイドレールの上端部分および下端部分を天板と底板でそれぞれ連結することで向かい合う前記支持溝に板材を収納可能とする板材収納枠において、
前記天板および底板は、強度を得るために適宜リブ形状を形成した板であり、
前記ガイドレールには、前記天板および底板が嵌る嵌合溝を有し、
前記嵌合溝は前記天板および底板の端部のうち前記支持溝と平行な方向の端部の形状および板厚に合致した溝で、前記支持溝と平行であり、且つ前記ガイドレールの支持溝が形成された面の上端および下端をそれぞれ含み、前記ガイドレールの支持溝が形成された面と直交する面に沿い、前記支持溝の開口方向と同じ方向に開口形成された溝であり、
前記嵌合溝には前記天板および底板が嵌合した状態で、前記ガイドレールと前記天板および底板が組み換え自在にねじ等の係止体により連結され、
さらに前記ガイドレールには、前記支持溝と直交する位置に設けられた縦溝を有し、
前記縦溝には、板状蓋が差し込まれ、前記板状蓋は、中央部が開口した額縁状から成り、前記額縁状の縦部分内側の前記支持溝の位置とそれぞれ合致する凹及び凸を備えた、凹凸形状を有することを特徴とする板体収納枠。
【請求項2】
平行な複数の支持溝を有するガイドレールを対向して配置し一対とし、前記ガイドレールの上端部分および下端部分を天板と底板でそれぞれ連結することで向かい合う前記支持溝に板材を収納可能とする板材収納枠において、
前記天板および底板は、強度を得るために適宜リブ形状を形成した板であり、
前記ガイドレールには、前記天板および底板が嵌る嵌合溝を有し、
前記嵌合溝は前記天板および底板の端部のうち前記支持溝と平行な方向の端部の形状および板厚に合致した溝で、前記支持溝と平行であり、且つ前記ガイドレールの支持溝が形成された面の上端および下端をそれぞれ含み、前記ガイドレールの支持溝が形成された面と直交する面に沿い、前記支持溝の開口方向と同じ方向に開口形成された溝であり、
前記嵌合溝には前記天板および底板が嵌合した状態で、前記ガイドレールと前記天板および底板が組み換え自在にねじ等の係止体により連結され、
さらに前記ガイドレールには、前記支持溝と直交する位置に設けられた縦溝を有し、
前記縦溝には、溝の幅方向で内側に向かって突出する複数の突起を有し、
前記縦溝には、略長方形で、長手方向の一辺には凹凸形状を形成し且つ、前記突起と係合する貫通孔を有した板状蓋が差し込まれ、
前記突起と前記貫通孔の係合時に、前記凹凸形状の凹及び凸がそれぞれ前記支持溝の位置と合致するように設定したことを特徴とする板体収納枠。

【請求項3】
前記突起は、高さ方向に傾斜を有する構造になっており、前記傾斜は、前記縦溝の開口部から奥に向かって高さが高くなるように設定したことを特徴とする請求項2記載の板体収納枠。
【請求項4】
前記縦溝において、前記板状蓋を挿入する際に前記板状蓋が前記突起を乗り越え可能に、前記突起と向かい合う面の前記突起位置周辺で溝幅を広く形成したことを特徴とする請求項2記載の板体収納枠

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種電気・電子機器に組み込まれるプリント基板や、その他産業分野で使用される板材を搬送や保管のために収納する板材収納枠に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プリント基板のような板材の工程内搬送を含む搬送や保管をするものとして、平行溝が多数形成されてなる一対の側板を枠または箱の内面に溝がお互いに向き合うように配置し、相対する溝に板体の対となる縁を挿入して、プリント基板同士がお互いに接触しないように所定の間隔で収納され、搬送したり、一時的に保管する収納枠や箱が多用されている。
【0003】
これら多くの収納枠や箱は、汎用性を持たせるために、外形をある程度大きく取り、収納するプリント基板等の板材の幅に合わせて可動側板の位置を可変することで、大きな板材から小さな板材まで収納対応できるように構成されている。また、側板の隣り合う平行溝(支持溝)のピッチも汎用性の観点から細かいピッチで形成されている。(特許文献1)
【0004】
近年プリント基板は益々小型化する傾向にあり、前記汎用性を持った収納枠や箱に収納すると、収納スペースとは関係ない無駄なスペースを生んでしまって、収納効率を悪化させてしまっていた。
【0005】
また、プリント基板上に実装される部品の高さの制約や、生産の運用上、側板の平行溝(支持溝)を全て使用せず、たとえば一段飛ばしや二段飛ばしで使用したりしている。この時、向かい合う側板の相応する溝に板体を収納するためには、距離の離れた両側板の溝に間違わないように慎重に挿入する必要がある。
溝(段)を間違わないようにする方法として側板の溝入り口付近に印や色等を付けて溝(段)を識別する方法が考案されている。(特許文献2)
しかし、それぞれの溝の入り口は開放されており、板体を溝段違いで収納してしまう虞がまだ残っていた。
【0006】
収納効率を改善するために、収納する板体の幅に合わせて外形が決まっている収納箱も考案されている。(特許文献3)
しかしながら、プリント基板等板体の幅が変わった場合や、たとえばプリント基板上に実装された部品高さなど板体の仕様ごとに対応した多種類の収納箱を用意する必要があり、使用しない時の収納箱の保管場所を確保しなければならないという問題があった。

【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実公平4−29595
【特許文献2】実開平6−13145
【特許文献3】特許4451227
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記問題点を鑑みて本発明は、プリント基板等板体の収納、保管、搬送効率を向上するために収納するプリント基板等板体のサイズに近い外形の板材収納枠の提供ならびに、意図した溝に確実にプリント基板(板体)を収納できる様に収納溝の視認性を向上させた板材収納枠を提供することをその目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の技術的課題を解決するため、請求項1に係る発明は、平行な複数の支持溝を有するガイドレールを対向して配置し一対とし、前記ガイドレールの上端部分および下端部分を天板と底板でそれぞれ連結することで向かい合う前記支持溝に板材を収納可能とする板材収納枠において、前記天板および底板は、強度を得るために適宜リブ形状を形成した板であり、前記ガイドレールには、前記天板および底板が嵌る嵌合溝を有し、前記嵌合溝は前記天板および底板の端部のうち前記支持溝と平行な方向の端部の形状および板厚に合致した溝で、前記支持溝と平行であり、且つ前記ガイドレールの支持溝が形成された面の上端および下端をそれぞれ含み、前記ガイドレールの支持溝が形成された面と直交する面に沿い、前記支持溝の開口方向と同じ方向に開口形成された溝であり、前記嵌合溝には前記天板および底板が嵌合した状態で、前記ガイドレールと前記天板および底板が組み換え自在にねじ等の係止体により連結され、さらに前記ガイドレールには、前記支持溝と直交する位置に設けられた縦溝を有し、前記縦溝には、板状蓋が差し込まれ、前記板状蓋は、中央部が開口した額縁状から成り、前記額縁状の縦部分内側の前記支持溝の位置とそれぞれ合致する凹及び凸を備えた、凹凸形状を有することを特徴とする板体収納枠。
【0010】
請求項2に係る発明は、平行な複数の支持溝を有するガイドレールを対向して配置し一対とし、前記ガイドレールの上端部分および下端部分を天板と底板でそれぞれ連結することで向かい合う前記支持溝に板材を収納可能とする板材収納枠において、前記天板および底板は、強度を得るために適宜リブ形状を形成した板であり、前記ガイドレールには、前記天板および底板が嵌る嵌合溝を有し、前記嵌合溝は前記天板および底板の端部のうち前記支持溝と平行な方向の端部の形状および板厚に合致した溝で、前記支持溝と平行であり、且つ前記ガイドレールの支持溝が形成された面の上端および下端をそれぞれ含み、前記ガイドレールの支持溝が形成された面と直交する面に沿い、前記支持溝の開口方向と同じ方向に開口形成された溝であり、前記嵌合溝には前記天板および底板が嵌合した状態で、前記ガイドレールと前記天板および底板が組み換え自在にねじ等の係止体により連結され、さらに前記ガイドレールには、前記支持溝と直交する位置に設けられた縦溝を有し、前記縦溝には、溝の幅方向で内側に向かって突出する複数の突起を有し、前記縦溝には、略長方形で、長手方向の一辺には凹凸形状を形成し且つ、前記突起と係合する貫通孔を有した板状蓋が差し込まれ、前記突起と前記貫通孔の係合時に、前記凹凸形状の凹及び凸がそれぞれ前記支持溝の位置と合致するように設定したことを特徴とする板体収納枠。
【0011】
請求項3に係る発明は、前記突起は、高さ方向に傾斜を有する構造になっており、前記傾斜は、前記縦溝の開口部から奥に向かって高さが高くなるように設定したことを特徴とする板体収納枠。
【0012】
請求項4に係る発明は、前記縦溝において、前記板状蓋を挿入する際に前記板状蓋が前記突起を乗り越え可能に、前記突起と向かい合う面の前記突起位置周辺で溝幅を広く形成したことを特徴とする請求項2記載の板体収納枠。
【発明の効果】
【0013】
この構成によれば、プリント基板等板体の収納、保管、搬送効率を向上させ、わずかな部品交換で幅の違う多種類のプリント基板等板体の収納に対応できる。また、プリント基板等板体を収納していない時には、分解することにより、場所をとらずに保管することが可能である。また、たとえば実装部品の高さの違うプリント基板への生産変更や生産ロットなど運用方法の変更に伴う収納枚数変更に対して、プリント基板等板体が収納されるべき目的の溝を確実に示すことができるとともに簡単迅速に変更対応ができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明実施例の六面図である。 (a)は正面図。(b)は平面図。(c)は底面図。 (d)は右側面図。(e)は左側面図。(f)は背面図。
図2】本発明実施例の斜視図である。
図3】ガイドレールの正面図である。
図4】ガイドレールの断面を示した図である。
図5】ガイドレールの貫通穴部分を拡大した断面図である。
図6】天板および底板の平面図である。
図7】向かい合うガイドレールの水平断面図である。
図8】溝選択板における凹凸位置の一例を示す図である。
図9】溝選択板における凹凸位置の他の一例を示す図である。
図10】防塵用板の一例を示す図である。
図11】板材収納枠の段積状態を示す斜視図である。
図12】他実施例の溝選択板を装着した斜視図である。
図13】他実施例の溝選択用板を示した斜視図である。
図14】他実施例のガイドレール先端部にある縦溝を示した部分図である。
図15】他実施例の縦溝部の突起を示した拡大図である。
図16】他実施例の縦溝部の突起付近を示した断面図である。
図17】他実施例の縦溝部を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明の好適な実施形態にかかる板体収納枠について図面を参照して説明する。
【実施例】
【0016】
実施例1
図1のa)は本発明実施例の板材収納枠の正面図であり、b)は平面図、c)は底面図、d)は右側面図、e)は左側面図、f)は背面図である。
【0017】
図2は本発明実施例の板材収納枠(1)の斜視図であり、図2に示すように、板材収納枠(1)は対向して配置された一対のガイドレール(2)(側板)の対向する両端を連結する一対の板(天板(3)、底板(4))よりなる。ガイドレール(2)は合成樹脂からなり寸法精度を確保するため射出成形で作られている。ガイドレール(2)は内面にプリント基板等を収納するための支持溝(5)を有し、支持溝(5)は平行に等間隔で多数形成されている。支持溝(5)の先端部分はプリント基板等が挿入されやすいように傾斜が設けられている。
【0018】
図3に示すように、前記ガイドレール(2)の支持溝(5)を有する面の上部と下部に支持溝(5)と略平行な嵌合溝(7)が有り、前記天板(3)および底板(4)の端部が嵌り込む。
【0019】
図4に示すように、前記ガイドレール(2)の天面部及び底面部はそれぞれ2段の面から構成された形状からなり、ガイドレールの中心側に近い面Xには前記天板(3)および底板(4)が接する。また、面Xには、ねじ等係止体用の複数の貫通孔(8)があいている。貫通孔(8)はガイドレールの背面側に貫通しており、背面側からナットを面Xに対し平行に取り付けられるようになっている。本実施例1においては、図5に示すように、貫通孔(8)に対し直角方向に筒形状(9)を形成し筒内にナット(10)を挿入することでナット(10)を保持する形状としている。
【0020】
図2図3図4に示すように、ガイドレール(2)の外側に位置する面Yの一方には複数の段積用突起(11)が設けられており、他方の面Yには前記段積用突起(11)と嵌合する位置に段積用凹形状(12)を有している。これにより板体収納枠(1)を縦に重ね置きした時、段積用突起(11)と段積用凹形状(12)が嵌り合うことで、外力によるズレを防止している。
【0021】
図7に示すように、ガイドレール(2)の支持溝(5)の入り口部分端部より外側に前記支持溝(5)と垂直方向に縦溝(13)が設けられており、後述する溝選択用板(50)や防塵用板(51)などの板状蓋を差し込むという構造を有している。
【0022】
天板(3)および底板(4)は合成樹脂の板状からなり、たとえば真空成形で作られている。板状であれば合成樹脂の真空成形からなるものに限るものではない。たとえば金属板でも良い。
【0023】
図6に示すように、天板(3)および底板(4)は補強のため適宜表面に凹凸を形成しており、天板(3)および底板(4)には、板材収納枠組立て時に前記ガイドレール(2)の貫通孔(8)と合致する位置に貫通孔(81)があいている。天板(3)および底板(4)の端部のうち前記支持溝(5)と平行な方向の端部は前記嵌合溝(7)と嵌合した後、ねじ等の係合体(40)を貫通孔(81)および貫通孔(8)を介してナット(10)に螺合することによって前記ガイドレール(2)と天板(3)と底板(4)は連結されている。
【0024】
たとえば、ねじを外し幅の違う別の天板および底板に付け替えることにより板材収納枠(1)の収納幅を変更することが可能である。
【0025】
前記溝選択用板(50)は中央部分が開口し額縁形状を有しており前記額縁の縦部分内側には凹凸形状を有し、この凹凸は前記支持溝の位置と合致した位置に設けられ、支持溝(5)に対してプリント基板等板体を収納したい箇所には凹を、プリント基板等板体を挿入したくない箇所には凸を形成している。
【0026】
たとえば、図8に示すように、ガイドレール(2)の下から第1番目の支持溝にプリント基板を収納し、第2番目の支持溝は飛ばして、第3番目の支持溝にプリント基板を収納し、第4番目の支持溝は飛ばして収納する様なパターンの場合、第1番目と第3番目の支持溝位置に合致する部分は凹を、第2番目、第4番目の支持溝位置に合致する部分は凸を形成している。
【0027】
図9に示すように、ガイドレール(2)の下から第1番目の支持溝にプリント基板を収納し、第2番目と第3番目の支持溝は飛ばして、第4番目の支持溝にプリント基板を収納する様なパターンの場合、第1番目と第4番目の支持溝に合致する部分には凹を、第2番目と第3番目の支持溝に合致する部分には凸を形成している。
【0028】
前記溝選択用板の代わりに図10に示すように、中央部に開口を設けずに、板材収納枠内に塵が入らないようにする目的で防塵用板(51)として前記縦溝(13)に挿入することもできる。
【0029】
実施例2
第二の実施例で溝選択用板B(501)は図13に示すように前記溝選択用板(50)における凸凹形状を有する縦柱部分のみを抜き出した板形状をしている。前記溝選択用板B(501)には長手方向に所定の間隔をあけて複数の貫通孔B(502)を有している。
【0030】
図14および図15図17に示すように溝選択用板B(501)が挿入される縦溝B(503)は、溝選択用板B(501)の板厚よりも僅かに広い溝幅を有する。また、貫通孔B(502)の位置に対応させて、溝の内側に向って突出する突起(504)を有し、該突起(504)は前記貫通孔B(502)と嵌合することにより溝選択用板B(501)を固定および位置決めをしている。図12に示したように溝選択用板B(501)は、左右のガイドレール(21)にそれぞれ配設される。
【0031】
図16に示すように前記突起(504)には傾斜が設けられており、溝選択用板B(501)が挿入される方向から溝の奥に向って突起の高さが高くなる様に傾斜が形成されている。前記縦溝B(503)における前記突起(504)と向かい合う面の周辺は溝幅が広く形成されている。このことにより溝選択用板B(501)を縦溝に挿入する際、溝選択用板B(501)が撓み、前記突起を乗り越え、前記溝選択用板B(501)の貫通孔が前記突起位置に到達し前記溝選択用板B(501)の弾性により撓みが復元することにより前記突起(504)と貫通孔B(502)が嵌合する。
【0032】
溝選択用板B(501)は縦溝B(503)に対して横から挿入することが可能である。すなわち、溝選択用板B(501)は、向かい合う前記ガイドレール(21)の内側方向から縦溝B(503)に差し込むことが可能である。
【0033】
収納するプリント基板の仕様変更により、前記天板(31)及び前記底板(41)の幅を変え、板材収納枠(1)の収納幅を変えたとしても、額縁形状でない溝選択用板B(501)は幅による影響を受けることが無いため、共通で使用可能となるメリットがある。
【0034】
図16に示すように前記突起(504)が位置する前記縦溝B(503)の溝底部分の一部は、前記ガイドレール(21)の反対面まで貫通して孔C(505)を形成している。前記選択用板B(501)を外す必要が出てきた場合、該孔C(505)からマイナスドライバー等の工具を差込み、前記選択用板(501)を撓ませ、前記突起(504)との嵌合を解くことができる。
【0035】
また図12に示すようにガイドレール(21)と天板(31)および底板(41)の取り付けは、ナット(10)を天板(31)及び底板(41)の内側に設け、ねじ等係合体をガイドレール(21)側面外側から挿入してナット(10)に係止している。
【符号の説明】
【0036】
1 板材収納枠
2、21 ガイドレール
3、31 天板
4、41 底板
5 支持溝
7 嵌合溝
8、81 貫通孔
9 筒形状
10 ナット
11 段積突起
12 段積用凹形状
13 縦溝

501 溝選択用板B
502 貫通孔B
503 縦溝B
504 突起
505 孔C

図1
図2
図3
図4
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図5