【実施例】
【0016】
実施例1
図1のa)は本発明実施例の板材収納枠の正面図であり、b)は平面図、c)は底面図、d)は右側面図、e)は左側面図、f)は背面図である。
【0017】
図2は本発明実施例の板材収納枠(1)の斜視図であり、
図2に示すように、板材収納枠(1)は対向して配置された一対のガイドレール(2)(側板)の対向する両端を連結する一対の板(天板(3)、底板(4))よりなる。ガイドレール(2)は合成樹脂からなり寸法精度を確保するため射出成形で作られている。ガイドレール(2)は内面にプリント基板等を収納するための支持溝(5)を有し、支持溝(5)は平行に等間隔で多数形成されている。支持溝(5)の先端部分はプリント基板等が挿入されやすいように傾斜が設けられている。
【0018】
図3に示すように、前記ガイドレール(2)の支持溝(5)を有する面の上部と下部に支持溝(5)と略平行な嵌合溝(7)が有り、前記天板(3)および底板(4)の端部が嵌り込む。
【0019】
図4に示すように、前記ガイドレール(2)の天面部及び底面部はそれぞれ2段の面から構成された形状からなり、ガイドレールの中心側に近い面Xには前記天板(3)および底板(4)が接する。また、面Xには、ねじ等係止体用の複数の貫通孔(8)があいている。貫通孔(8)はガイドレールの背面側に貫通しており、背面側からナットを面Xに対し平行に取り付けられるようになっている。本実施例1においては、
図5に示すように、貫通孔(8)に対し直角方向に筒形状(9)を形成し筒内にナット(10)を挿入することでナット(10)を保持する形状としている。
【0020】
図2、
図3、
図4に示すように、ガイドレール(2)の外側に位置する面Yの一方には複数の段積用突起(11)が設けられており、他方の面Yには前記段積用突起(11)と嵌合する位置に段積用凹形状(12)を有している。これにより板体収納枠(1)を縦に重ね置きした時、段積用突起(11)と段積用凹形状(12)が嵌り合うことで、外力によるズレを防止している。
【0021】
図7に示すように、ガイドレール(2)の支持溝(5)の入り口部分端部より外側に前記支持溝(5)と垂直方向に縦溝(13)が設けられており、後述する溝選択用板(50)や防塵用板(51)などの板状蓋を差し込むという構造を有している。
【0022】
天板(3)および底板(4)は合成樹脂の板状からなり、たとえば真空成形で作られている。板状であれば合成樹脂の真空成形からなるものに限るものではない。たとえば金属板でも良い。
【0023】
図6に示すように、天板(3)および底板(4)は補強のため適宜表面に凹凸を形成しており、天板(3)および底板(4)には、板材収納枠組立て時に前記ガイドレール(2)の貫通孔(8)と合致する位置に貫通孔(81)があいている。天板(3)および底板(4)の端部のうち前記支持溝(5)と平行な方向の端部は前記嵌合溝(7)と嵌合した後、ねじ等の係合体(40)を貫通孔(81)および貫通孔(8)を介してナット(10)に螺合することによって前記ガイドレール(2)と天板(3)と底板(4)は連結されている。
【0024】
たとえば、ねじを外し幅の違う別の天板および底板に付け替えることにより板材収納枠(1)の収納幅を変更することが可能である。
【0025】
前記溝選択用板(50)は中央部分が開口し額縁形状を有しており前記額縁の縦部分内側には凹凸形状を有し、この凹凸は前記支持溝の位置と合致した位置に設けられ、支持溝(5)に対してプリント基板等板体を収納したい箇所には凹を、プリント基板等板体を挿入したくない箇所には凸を形成している。
【0026】
たとえば、
図8に示すように、ガイドレール(2)の下から第1番目の支持溝にプリント基板を収納し、第2番目の支持溝は飛ばして、第3番目の支持溝にプリント基板を収納し、第4番目の支持溝は飛ばして収納する様なパターンの場合、第1番目と第3番目の支持溝位置に合致する部分は凹を、第2番目、第4番目の支持溝位置に合致する部分は凸を形成している。
【0027】
図9に示すように、ガイドレール(2)の下から第1番目の支持溝にプリント基板を収納し、第2番目と第3番目の支持溝は飛ばして、第4番目の支持溝にプリント基板を収納する様なパターンの場合、第1番目と第4番目の支持溝に合致する部分には凹を、第2番目と第3番目の支持溝に合致する部分には凸を形成している。
【0028】
前記溝選択用板の代わりに
図10に示すように、中央部に開口を設けずに、板材収納枠内に塵が入らないようにする目的で防塵用板(51)として前記縦溝(13)に挿入することもできる。
【0029】
実施例2
第二の実施例で溝選択用板B(501)は
図13に示すように前記溝選択用板(50)における凸凹形状を有する縦柱部分のみを抜き出した板形状をしている。前記溝選択用板B(501)には長手方向に所定の間隔をあけて複数の貫通孔B(502)を有している。
【0030】
図14および
図15、
図17に示すように溝選択用板B(501)が挿入される縦溝B(503)は、溝選択用板B(501)の板厚よりも僅かに広い溝幅を有する。また、貫通孔B(502)の位置に対応させて、溝の内側に向って突出する突起(504)を有し、該突起(504)は前記貫通孔B(502)と嵌合することにより溝選択用板B(501)を固定および位置決めをしている。
図12に示したように溝選択用板B(501)は、左右のガイドレール(21)にそれぞれ配設される。
【0031】
図16に示すように前記突起(504)には傾斜が設けられており、溝選択用板B(501)が挿入される方向から溝の奥に向って突起の高さが高くなる様に傾斜が形成されている。前記縦溝B(503)における前記突起(504)と向かい合う面の周辺は溝幅が広く形成されている。このことにより溝選択用板B(501)を縦溝に挿入する際、溝選択用板B(501)が撓み、前記突起を乗り越え、前記溝選択用板B(501)の貫通孔が前記突起位置に到達し前記溝選択用板B(501)の弾性により撓みが復元することにより前記突起(504)と貫通孔B(502)が嵌合する。
【0032】
溝選択用板B(501)は縦溝B(503)に対して横から挿入することが可能である。すなわち、溝選択用板B(501)は、向かい合う前記ガイドレール(21)の内側方向から縦溝B(503)に差し込むことが可能である。
【0033】
収納するプリント基板の仕様変更により、前記天板(31)及び前記底板(41)の幅を変え、板材収納枠(1)の収納幅を変えたとしても、額縁形状でない溝選択用板B(501)は幅による影響を受けることが無いため、共通で使用可能となるメリットがある。
【0034】
図16に示すように前記突起(504)が位置する前記縦溝B(503)の溝底部分の一部は、前記ガイドレール(21)の反対面まで貫通して孔C(505)を形成している。前記選択用板B(501)を外す必要が出てきた場合、該孔C(505)からマイナスドライバー等の工具を差込み、前記選択用板(501)を撓ませ、前記突起(504)との嵌合を解くことができる。
【0035】
また
図12に示すようにガイドレール(21)と天板(31)および底板(41)の取り付けは、ナット(10)を天板(31)及び底板(41)の内側に設け、ねじ等係合体をガイドレール(21)側面外側から挿入してナット(10)に係止している。