【実施例】
【0044】
実施例1:ドデシル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→
3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシド(2)
トリクロロアセトイミダート1
28(0.469g、0.285mmol)を含むDCM(15ml)の溶液に対
して、1-ドデカノール(0.849mmol、3当量)および3Å MS(50mg)を加えた。 この混合
物を、−20℃で、20分間かけて攪拌した。 TMSOTf(103μl、0.57mmol、2当量)を加え、そして、Et
3Nで急冷するまで、−20℃で、50分間かけて、混合物を攪拌した(38μl、0.285mmol、1当量)。 室温に至るまで加温した後、この混合物の濾過を行い、そして、固
形物をDCMで洗浄した。 合わせた濾液と洗液を、シリカゲルを用いて蒸発乾固させ、そ
して、カラムクロマトグラフィー(2×20cmのシリカ、CHCl
3、CHCl
3-メタノール 99:1〜98:2の勾配溶離)によって精製したところ、配糖体2が、無色の粘性物質として得られた。 二つの画分が得られ、その各々には、副産物のBnNHAcが含まれていた(76mg,2:BnNHAc=5:3; 179mg,2:BnNHAc=5:11)。
1H NMR (CDCl
3、400 MHz): 5.30-5.16 (m、8H)、4.99-4.87 (m、8H)、4.31-3.77 (m、19H)、3.68-3.61 (m、1H、OCH
2)、3.44-3.36 (m、1H,OCH
2)、2.18、2.17、2.15、2.11、2.10、2.09、2.07、2.06、2.05、2.02、2.01、1.97、1.95 (各々がs、トータル 48H、16×Ac)、1.58 (クインテット、2H、J = 6.7、CH
2)、1.33-1.22 (m、18H、9×CH
2)、0.86 (t、3H、J = 6.7、CH
3).
ドデシル α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-α-D-マンノピラノシ
ド (3)
脱アセチル化のための基本手順に従って、配糖体2(72mg、0.043mmolを含むメタノール(3ml)を、NaOMe(11Mを含むメタノール、5μl、0.055μmol)で処理をした。 この混合
物を、室温で、20時間かけて攪拌し、AG50WX8樹脂(H
+型)を添加して中和を行い、濾過
をしてから、水で洗浄をした。 BnNHAcを除去するために、この溶液を、EtOAc(×2)で
抽出をした。 水相を蒸発乾固させて乾燥せしめ、そして、その残渣を凍結乾燥したところ、ポリオール3が無定形の固体として生成し、このものを、次の工程において直接に利用した。
1H NMR (D
2O、400 MHz、4.60ppmにて内部DOH) d 4.97-4.83 (m、5H)、4.06-3.21 (m、32H)、1.41 (br s、2H)、1.11 (br s、18H)、0.71 (t、3H、J = 6.7、CH
3).
ドデシル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1
→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4
,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-スルホナト
ナトリウム-α-D-マンノピラノシド(4)
スルホン化のための標準手順にしたがって、ポリオール3(0.43mmol)を硫酸化し、そして、SECで精製をしたところ、産物4が白色粉末として生成した(77mg)。
1H NMR (D
2O、400 MHz、4.60ppmにて内部DOH) d 5.19 (s、1H)、5.15 (d、1H、J = 1.9)、5.10 (d、1H
、J = 1.9)、5.07 (d、1H、J = 1.9)、4.89 (m、1H)、3.77-3.64 (m、30H、糖類)、3.48-3.41 (m、1H,OCH
2)、3.33-3.27 (m、1H,OCH
2)、1.30 (m、2H、CH
2)、1.10-0.90 (m、18H
、9×CH
2)、0.54 (t、3H、J = 6.7、CH
3).
実施例2:12-アジド-1-ドデカノール
12-ブロモ-1-ドデカノール(246mg、0.927mmol)とt-ブタノール(1.8ml、0.5M)との混合物を、アジ化ナトリウム(121mg、1.855mmol、2当量)、テトラブチルアンモニウムヨージド(17mg、0.0464mmol、0.05当量)、および、飽和水性重炭酸ナトリウム(0.9ml)を用いて
、この順序で処理をした。 この混合物を、室温で、4日間かけて攪拌をした。 この混合物を、セリット栓に通して濾過し、そして、残渣固形物を、酢酸エチル(20ml)で洗浄した。 合わせた濾液と洗液を、シリカゲルを用いて蒸発乾固させ、そして、フラッシュカラム(2.5×18cm、ヘキサン-酢酸エチル 6:1、4:1〜2:1の勾配溶離)によって精製したところ、12-アジド-1-ドデカノールが、無色の油状物質として得られた(193mg、92%)。
1H NMR (CDCl
3、400MHz): 3.62 (t、2H、J = 7.0,OCH
2)、3.24 (t、2H、J = 7.0、NCH
2)、1.61-1.51 (m、4H)、1.35-1.25 (m、16H).
12-アジドドデシル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセ
チル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシド (5)
トリクロロアセトイミダート1(0.325g、0.197mmol)を含むDCM(15ml)の溶液に対して
、12-アジドドデカノール(1.5当量)および 3ÅMS (50mg)を加えた。 この混合物を、−20℃で、20分間かけて攪拌した。 TMSOTf(54μl、0.296mmol、1.5当量)を加え、そして
、Et
3N(1当量)で急冷するまで、−20℃で、30分間かけて、混合物を攪拌した。 室温
に至るまで加温した後、この混合物の濾過を行い、そして、固形物をDCMで洗浄した。
合わせた濾液と洗液を、シリカゲルを用いて蒸発乾固させ、そして、カラムクロマトグラフィー(2×20cmのシリカ、CHCl
3、CHCl
3-メタノール 99:1〜98:2の勾配溶離)によって精製したところ、副産物のBnNHAcを含む配糖体5が、無色の粘性物質として得られた(71.1mg、5:BnNHAc = 1:1)。
1H NMR (CDCl
3、400MHz) d 5.29-5.14 (m、8H)、5.01-4.86 (m、8H)、4.28-3.75 (m、19H)、3.64 (dt、1H、J = 9.5、7.0,OCH
2)、3.39 (dt、1H、J = 9.5、7.0,OCH
2)、3.22 (t、2H、J = 7.0、NCH
2)、2.16、2.15、2.11、2.10、2.09、2.09、2.09、2.09、2.07、2.06、2.04、2.04、2.01、1.95 (各々がs、トータル 48H、16×Ac)、1.57 (m、4H、2×CH
2)、1.36-1.22 (m、16H、8×CH
2).
12-(4-フェニル-[1,2,3]トリアゾール-1-イル)ドデシル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノ
ピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-アセチル-
α-D-マンノピラノシド(6)
1mlのHPCL試料バイアルに対して、アジド5(71mg、41.5μmol)、t-ブタノール(100μl、0.4M)、フェニルアセチレン(83μmol、2当量)、硫酸銅溶液(0.3Mを含む水、14μl、4.2μmol、10Mol%)、および、アスコルビン酸ナトリウム溶液(1Mを含む水、12.4μl、12.4μmol、30Mol%)を、この順に加えた。 この混合物を、室温で、2日間かけて攪拌した
。 次いで、この混合物を、シリカゲルを用いて蒸発乾固させ、そして、フラッシュカラム(1×18cm、ヘキサン-酢酸エチル 6:1、4:1、2:1、1:1、1:2〜1:3の勾配溶離)によって精製したところ、フェニルトリアゾール6が、無色の油状物質として得られた(46.3mg、62%)。
1H NMR (CDCl
3、400MHz) d 7.82 (d、2H、J = 7.2、Ph)、7.75 (s、1H、トリア
ゾール)、7.41 (t、2H、J = 7.2、Ph)、7.31 (t、1H、J = 7.2、Ph)、5.30-5.15 (m、8H)、5.03-4.87 (m、8H)、4.38 (t、2H、J = 7.2、NCH
2)、4.29-3.77 (m、19H)、3.64 (dt、1H、J = 9.6、6.8,OCH
2)、3.40 (dt、1H、J = 9.6、6.8,OCH
2)、2.17、2.16、2.16、2.13、2.11、2.11、2.11、2.10、2.09、2.07、2.05、2.05、2.02、2.00、1.96 (各々がs、ト
ータル 48H、16×Ac)、1.93 (m、2H、CH
2)、1.57 (m、2H、CH
2)、1.34-1.24 (m、16H、8
×CH
2).
12-(4-フェニル-[1,2,3]トリアゾール-1-イル)ドデシル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マン
ノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシ
ド(8)
(a) 脱アセチル化のための基本手順に従って、過酢酸6(46mg、0.0254mmol)を含むメ
タノール(4.5ml)を、NaOMe(11Mを含むメタノール、50μl、0.55μmol)で処理をした。
この混合物を、室温で、18時間かけて攪拌し、AG50WX8樹脂(H
+型)を添加して中和を行
い、濾過をしてから、メタノールで洗浄をした。 濾液を蒸発乾固させて乾燥せしめ、そして、P
2O
5の存在下で減圧デシケーターにて残渣を乾燥して得たものを、精製または同定を行わずに、利用した。 (b) スルホン化のための標準手順にしたがって、前出の
ポリオール7を硫酸化し、そして、SECで精製をしたところ、産物8が白色粉末として生
成した(45mg)。
1H NMR (D
2O、400MHz、4.60 ppmにて内部DOH) d 7.88 (s、1H、トリア
ゾール-CH)、7.47-7.44 (m、2H)、7.21-7.10 (m、3H)、5.23 (br s、1H)、5.19 (d、1H、J = 1.5)、5.12 (d、1H、J = 1.8)、5.10 (d、1H、J = 1.5)、4.91 (m、1H)、4.76-3.72 (m、32H、糖類およびNCH
2)、3.37-3.30 (m、1H,OCH
2)、3.23-3.17 (m、1H,OCH
2)、1.51 (m、2H、CH
2)、1.12 (m、2H、CH
2)、0.90-0.63 (m、16H、8×CH
2).
実施例3:12-(4-ナフタレン-1-イル-[1,2,3]トリアゾール-1-イル)ドデシル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,
6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシド(9)
1mlのHPCL試料バイアルに対して、アジド5(86mg、50.3μmol)、t-ブタノール (100μl、0.4M)、1-エチニルナフタレン(83μmol、2当量)、硫酸銅溶液(0.3Mを含む水、14μl、4.2μmol、10Mol%)、および、アスコルビン酸ナトリウム溶液(1Mを含む水、12.4μl、12.4μmol、30Mol%)を、この順に加えた。 この混合物を、室温で、11日間かけて攪拌
した。 次いで、この混合物を、シリカゲルを用いて蒸発乾固させ、そして、フラッシュカラム(1×18cm、ヘキサン-酢酸エチル 6:1、4:1、2:1、1:1、1:2〜1:3の勾配溶離)によって精製したところ、ナフチルトリアゾール9が、無色の粘性物質として得られた(24.2mg、26%)。
1H NMR (CDCl
3、400MHz) d 8.38-8.33 (m、1H)、7.92-7.86 (m、2H)、7.80 (s、1H、トリアゾール-CH)、7.72 (dd、1H、J = 7.3、1.5)、7.54-7.48 (m、3H)、5.31-5.15 (m、8H)、5.03-4.87 (m、8H)、4.47 (t、2H、J = 7.3、N-CH
2)、4.30-3.77 (m、19H)、3.64 (dt、1H、J = 9.7、6.8,OCH
2)、3.40 (dt、1H、J = 9.7、6.8,OCH
2)、2.17、2.16、2.16、2.13、2.12、2.11、2.11、2.10、2.09、2.07、2.06、2.05、2.02、2.00、1.97、1.57 (15s、各々が3H、2.100 (6H)を除く、16×Ac)、2.07-1.95 (m、Ac 一重項と重複し
ている、2H、CH
2)、1.57 (m、1H、CH
2)、1.42-1.23 (m、16H、8×CH
2).
12-(4-ナフタレン-1-イル-[1,2,3]トリアゾール-1-イル)ドデシル 2,3,4,
6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マン
ノピラノシド (11)
(a) 脱アセチル化のための基本手順に従って、配糖体9(39.6mg、0.0213mmol)を含む
メタノール(3ml)を、NaOMe(11Mを含むメタノール、40μl、0.44μmol)で処理をした。 この混合物を、室温で、24時間かけて攪拌し、AG50WX8樹脂(H
+型)を添加して中和を行
い、濾過をしてから、メタノールで洗浄をした。 濾液を蒸発乾固させて乾燥せしめ、そして、P
2O
5の存在下で減圧デシケーターにて残渣を乾燥した。 (b) スルホン化の
ための標準手順にしたがって、前出のポリオール10を硫酸化し、そして、SECで精製を
したところ、産物11が白色粉末として生成した(40mg、68%)。
1H NMR (D
2O、400MHz
、4.60 ppmにて内部DOH) d 8.05 (s、1H、トリアゾール-CH)、7.97 (d、1H、J = 8.3)、7.90 (d、2H、J = 7.8)、7.55-7.40 (m、4H)、5.44-5.22 (m、4H)、5.09-3.82 (m、33H、
糖類およびNCH
2)、3.41-3.33 (m、1H,OCH
2)、3.25-3.16 (m、1H,OCH
2)、1.78 (クインテ
ット、2H、CH
2)、1.14-0.79 (m、18H、9×CH
2).
実施例4:2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-
D-マンノピラノシル-(1→2)-2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-D-マンノピラノース (13)
四糖類12
30を、過アセチル化(Ac
2O、ピリジン、DMAP、室温、4日間)し、そして、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン-酢酸エチル勾配)によって精製し
たところ、 過酢酸13が油状物質として得られた。
1H NMR (400MHz、CDCl
3) δ 6.20 (d、1H、J
1,2 = 1.8、H-1)、5.35-5.15 (m、7H)、5.05-4.92 (m、5H)、4.30-3.85 (m、15H)、2.18 (s、6H、OAc)、2.14 (s、6H、OAc)、2.12 (s、6H、OAc)、2.10 (s、3H、OAc)、
2.08 (s、6H、OAc)、2.06 (s、3H、OAc)、2.03 (s、3H、OAc)、2.02 (s、6H、OAc)、1.97 (s、3H、OAc).
2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル トリクロロアセトイミダート(14)
過酢酸13(500mg、398μmol)を含むジエチルエーテル(3.0ml)およびTHF(750μl)を、0
℃で、ベンジルアミン(0.137g、1.3mmol、139μl)で処理をした。 この混合物を、徐々に室温にまで加温し、一晩かけて反応を行った。 溶媒を蒸発させ、残渣をDCMに合わせ
、そして、冷たい0.5M HCl(×3)で洗浄をした後に、ブラインと有機溶液を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、そして、蒸発乾固した。 残渣を、ドライDCMに合わせ、そして、分子篩(3Å、30mg)、無水炭酸セシウム(12.9mg、39.8μmol)、および、炭酸カリウム (110mg、796μmol)を加えた。 トリクロロアセトニトリル (115mg、80μl、796μmol)を加えるまで、0℃で、この混合物を攪拌した。 この混合物を、TLCによる完全な変化が認められるまで、室温で、5時間かけて攪拌をした。 この混合物を、濾過し、そして、溶媒を蒸発させて得た粗製産物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、6:1 Hex:EtOAc〜1:3 Hex:EtOAc、1:2 Hex:EtOAcで溶出した産物)に適用したところ、トリクロロアセトイミダート14(307.5mg、57%)が、澄明な油状物質として得られ、このものは、冷蔵庫に放置しておくと固化した。
1H NMR (400MHz、CDCl
3) δ 6.40 (d、0.7H、J
1,2 = 1.5、H-1
Ia)、6.22 (d、0.3H、J
1,2 = 1.5、H-1
Ib)、5.40-5.14 (m、7H)、5.05-4.89 (m、5H)、4.31-3.84 (m、15H)、2.19-1.98 (m、39H、OAc).
3β-コレステリル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセ
チル-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシド(15)
14(90mg、0.0663mmol)およびコレステロール (39.8mg、0.0995mmol、1.5当量)を含んだ(3ÅMSで乾燥したもの、0.7ml、0.094M)の溶液を、−20℃で、3ÅMS (〜50mg)を用いて攪拌する一方で、注射器を用いて、TMSOTf (18ml、0.0995mmol、1.5当量)を加えた。 40分かけて、温度(外部)を、−5℃にまで加温した。 黄色が、徐々に、オレンジ色(赤色
調)に変化した。 Et
3N(50ml)を加えた。 即座に色が消失した。 この混合物を、DCM (20ml)で希釈し、そして、飽和Na
2CO
3ブラインで洗浄し、乾燥(Na
2SO
4)および濾過を
した。 この濾液を、シリカゲルを用いて蒸発乾固させ、そして、カラムクロマトグラフィー(1×18cmのシリカ、ヘキサン-酢酸エチル 4:1、2:1、1:1、1:2〜1:3の勾配溶離)に
よって精製したところ、配糖体15が、無色の粘性物質として得られた(58mg、55%)。
1H
NMR (CDCl
3、400MHz): 5.34-5.14 (m、8H、糖類および コレステロール-H6)、5.05-4.90
(m、6H、糖類)、4.30-3.84 (m、15H、糖類)、2.34-0.80 (m、30H、コレステロール)、2.17、2.16、2.13、2.06、2.05、2.02、2.01、2.01、1.96 (各々がs、各々が3H、9×Ac)、2.11、2.10 (各々がs、各々が6H、4×Ac)、0.98 (s、3H,Me)、0.90 (d、3H、J = 6.4,Me)
、0.85 (d、3H、J = 6.4,Me)、0.84 (d、3H、J = 6.4,Me)、0.66 (s、3H,Me); ESMS:M/z 1604 ([M+Na]
+).
3β-コレステリル α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-α-D-マンノピラノシド(16)
15(56mg、0.0354mmol)を含んだメタノール(3ÅMSで乾燥したもの、3ml)の溶液を、11M
NaOMeを含んだメタノール(50ml)と共に、40分かけて攪拌した。 白色の沈殿物が形成された。 THF(1ml)を加えたが、可溶性に変化は認められなかった。 DMF(4ml)を添加した。 沈殿物の一部が溶解した。 この混合物を、合計で6時間にわたって攪拌をした。
【0045】
水(0.8ml)を加えて、澄明な溶液を得た。 AG50WX8樹脂(H
+型)を添加して、pHを6〜7に調整した。 この混合物を濾過し、そして、樹脂をメタノール(1ml)で洗浄をした。
【0046】
顕著な発泡が起こったため、ロータリエバポレーターを用いた蒸発乾固を止めた。 この混合物を風乾させ、そして、8時間かけて凍結乾燥したところ、ポリオール16が、白色固形物として得られ、このものは、P
2O
5の存在下で減圧デシケーターにて乾燥され、そのまま、次の工程に供された。
【0047】
3β-コレステリル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→
3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,
6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシド(17)
スルホン化のための標準手順にしたがって、ポリオール16(0.0354mmol)のスルホン化を行った。 5M NaOH(561ml、2.81mmol、SO
3ピリジン錯体に基づく2.05当量)を用いて、冷却した粗製混合物を塩基性化した。 蒸発乾固した後に、残渣を、水(3ml)に溶解し、そして、SECで精製した。 純画分を合わせ、そして、1M Na
2CO
3を加えた精製水を利用したスライド-α-ライザー
(登録商標)カセット2K(0.5-3ml)を用いて、一晩かけて、透析をした。 別の1M Na
2CO
3を新たに加え、そして、精製水を新しいものと交換をした。
【0048】
一晩をかけて、透析を続けた。 黄色の溶液を除去し、そして、凍結乾燥を行ったところ、産物17が、 灰色がかった白色の粉末として得られた(34.8mg、42%)。
1H NMR (D
2O、400MHz) d 6.41-6.26 (m、4H、糖類およびコレステリル-H6)、5.09 (s、1H)、5.03 (d
、1H、J = 2.2)、4.86 (s、1H)、4.73-3.94 (m、22H)、3.51 (m、1H、コレステリル-H3)
、2.35 (dm、1H、J = 11.7、コレステリル-H4)、2.24 (dm、1H、J = 11.7、コレステリル-H4)、1.90-0.51 (m、0.869 [s、3H]、0.766 [d、3H、J = 6.6]、0.689 [d、3H、J = 6.6]、0.686 [d、3H、J = 6.6]、および 0.533 [s、3H]、43H、コレステリルを含む).
実施例5:コレスタノール
コレステロール(500mg)を、酢酸エチルに合わせた。 10%パラジウム炭素(触媒)を加
え、そして、水素バルーンの存在下で、一晩かけて、攪拌をした。 この混合物を濾過紙、そして、溶媒を蒸発させたところ、定量可能な量の白色固形物の産物が得られた。
1H
NMR (400MHz、CDCl
3) δ: 3.58 (m、1H、CHOH)、2.44 (ブロード、1H、OH)、1.97-0.83 (m、31H)、0.88 (d、3H、J = 6.6、CH
3)、0.85 (dd、6H、J = 1.5、J = 6.6、CH
3)、0.79
(s、3H、CH
3)、0.64 (s、3H、CH
3).
3β-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3
)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセ
チル-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシド(18)
アルゴン下に置かれた14(600mg、4.42×10
-4Moles)を含んだDCM(32ml)の溶液に対して
、コレスタノール (300mg)を加えた。 この混合物を、−20℃で、20分かけて攪拌をした。 TMSOTf(40μl)を加えた。 この混合物を、−20℃で、40分かけて攪拌をし、そして
、20分かけて、−10℃にまで加温をした。 この混合物に対して、トリエチルアミン(70
μl)を加え、そして、室温にまで加温をした。 溶媒を蒸発させた。 カラムクロマトグラフィー(SiO
2: 3:1 Hex:EtOAc〜1:2 Hex:EtOAc)を用いて、粗製産物を精製したところ
、配糖体18が、無色の油状物質として得られた(220mg、31%)。
1H NMR (400MHz、CDCl
3) δ: 5.35-5.15 (m、7H)、5.03-4.91 (m、6H)、4.31-3.85 (m、15H)、3.51 (m、1H、C-3)、2.18 (s、3H、OAc)、2.17 (s、3H、OAc)、2.14 (s、3H、OAc)、2.12 (s、6H、OAc)、2.11 (s、3H、OAc)、2.10 (s、3H、OAc)、2.07 (s、3H、OAc)、2.06 (s、3H、OAc)、2.05 (s、3H、OAc)、2.03 (s、3H、OAc)、2.00 (s、3H、OAc)、1.97-0.78 (m、31H、コレスタ
ノール)、1.97 (s、3H、OAc)、0.88 (d、3H、J = 6.6、CH
3)、0.85 (dd、6H、J = 1.5、J
= 6.6、CH
3)、0.79 (s、3H、CH
3)、0.63 (s、3H、CH
3).
3β-コレスタニル α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-α-D-マンノピラノシド(19)
基本手順にしたがって、配糖体18(43.1mg)を脱アセチル化したところ、ポリオール19が、白色固形物として得られ(21mg、74%)、このものは、さらに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0049】
3β-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→
3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,
6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシド(20)
ポリオール19(19mg、18.3μmol)を、DMF(1.3ml、0.015M)に溶解した。 SO
3.ピリジン(6当量/OH、1.43mmol、227mg)を加え、そして、この混合物を、60℃で、一晩かけて攪拌をした。 5M NaOH(613μl)を加えて溶液全体を中和する前に、この混合物を氷水で冷却した。 溶媒を蒸発させた。 C18 SPEカートリッジを用いて残渣を脱色し、そして、2000MWCO透析カートリッジを用いて、48時間かけて、三度の水の交換を行って、透析をして
脱塩をした後に、凍結乾燥をしたところ、産物20が、白色固形物として得られた(19.2mg
、44%)。
1H NMR (400MHz、D
2O) δ 5.52-5.46 (m、3H)、5.26-5.20 (m、2H)、5.04 (m、1H)、4.88 (m、1H)、4.84-4.15 (m、21H)、3.76 (m、1H、C-3)、2.00-0.81 (m、31H、
コレスタノール)、0.91 (d、3H、CH
3)、0.86 (d、6H、J = 6.2、CH
3)、0.81 (s、3H、CH
3)、0.66 (s、3H、CH
3).
実施例6:3-アジドプロプ-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシド(21)
過酢酸13(276mg、220μmol)および3-アジドプロパン-1-オール(67mg、660μmol)を含む無水DCE(8ml)の溶液に対して、BF
3・Et
2O(78mg、550μmol)を加えた。 BF
3・Et
2O(115mg、810μmol)をさらに加えて、その溶液を、さらに3時間かけて加熱する以前に、この溶液を、密閉した容器内で、2時間かけて攪拌をした。 この溶液を、室温にまで冷却し、そして、砕いた氷、NaHCO
3(飽和溶液)、および、ブラインの混合物に対して注い
だ。 EtOAcを用いて、この混合物を抽出し、そして、1:1のブライン:NaHCO
3(飽和溶液)で有機相をさらに洗浄し、そして、乾燥(Na
2SO
4)、蒸発乾固を行い、さらに、無水
トルエンを用いて共蒸溜した。 無水DCM(5ml)、無水酢酸(66mg、648μmol)、Et
3N(89mg、875μmol)、および、DMAP(結晶)を加え、そして、溶液を、−20℃で、一晩かけて保存
をした。 この溶液を、調製済フラッシュクロマトグラフィーカラム(17×2cmのシリカ
ゲル、60:40〜75:25 EtOAc:Hxの勾配溶離)に直接に適用したところ、配糖体21が油状物
質として得られた(176mg、61%)。 ESMS:M/z 1319.69 ([M+Na]
+).
1H NMR (400MHz、CDCl
3) δ 5.31-5.12 (m、7H)、5.00-4.87 (m、6H)、4.26-3.94 (m、11H)、3.90-3.81 (m、2H)、3.77 (dt、1H、J = 9.9、6.0)、3.47 (dt、1H、J = 9.9、6.0)、3.42-3.32 (m、2H)、2.14(1)、2.13(5)、2.10、2.08×2、2.06×2、2.05、2.03(2)、2.02(5)、1.99、1.98、1.93 (13×s、13×3H、OAc×13)、1.84 (クインテット、1H、J = 6.2).
13C NMR (100MHz、CDCl
3) δ:170.6、170.5、170.4、170.3、170.1(4)、170.0(9)、169.9(2)、169.8(8)
、169.7、169.6、169.5(4)、169.4(5)、169.3、99.4、98.9、98.8、98.1、76.8、75.1(5)、75.1(1)、70.9、70.8、70.1、69.6、69.5、69.4、69.2、68.5、68.3、67.3、66.6、66.1、65.5、64.7、62.5、61.9、61.7、48.0、28.5、20.8(4)、20.7(6)、20.7、20.6、20.5(4)、20.5(2)、20.4(9)、20.4(7).
3-ステアラミドプロピル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノ
ピラノシド(22)
(a) 配糖体21(500mg、386μmol)を、THF(10ml)に溶解した。 重合体に結合したトリフェニルホスフィン(725mg)を加え、そして、この混合物を、室温で、1時間かけて攪拌
をした。 水(210μl)を加え、そして、この混合物を、50℃で、4時間かけて攪拌をした。 この混合物を、冷却、濾過し、そして、溶媒を蒸発させたところ、白色固形物が得られ、このものを、さらに精製または同定することなく、そのままに次の工程に供した。
【0050】
(b) 上記したアミン(250mg、197μmol)を、DCM(6ml)に溶解した。 ステアロイルク
ロリド(2当量、394μmol、119mg、133μl)を加えた後に、トリエチルアミンとこの混合
物を、室温で、5時間かけて攪拌をした。 溶媒を蒸発させ、そして、NaHCO
3(飽和)で
洗浄し、乾燥を行い(Na
2SO
4)、そして、溶媒を蒸発させる以前に、残渣をDCMに合わせ
た。 粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:DCM
(登録商標)4%メタノール/DCM)を用いて精製したところ、アミド22が、澄明な油状物質として得られた(102mg、33%)
。
1H NMR (400MHz、CDCl
3) δ 5.86 (ブロードM、1H、NH)、5.32-5.12 (m、7H)、5.02-4.88 (m、6H)、4.28-3.96 (m、15H)、3.73 (m、1H、CH
2O)、3.45 (m、1H、CH
2O)、3.32 (m、2H、CH
2N)、2.15 (s、3H、OAc)、2.15 (s、3H、OAc)、2.12 (m、2H、CH
2CO)、2.11 (s、3H、OAc)、2.10 (s、6H、OAc)、2.08 (s、6H、OAc)、2.06 (s、3H、OAc)、2.04 (s、6H、OAc)、2.00 (s、3H、OAc)、1.99 (s、3H、OAc)、1.95 (s、3H、OAc)、1.79 (m、2H、CH
2)、1.58 (m、2H、CH
2)、1.28-1.20 (m、28H、CH
2)、0.84 (t、3H、CH
3).
3-ステアラミドプロピル α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-α-D-マンノピラノシド(23)
基本手順にしたがって、アミド22(101.6mg)を脱アセチル化したところ、ポリオール23
が、白色固形物として得られ(61mg、93%)、このものは、さらに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0051】
3-ステアラミドプロピル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシド(24)
ポリオール23(60.9mg、62μmol)を、DMF(0.02M、3.1ml)に溶解した。 SO
3.ピリジン(3当量/OH、2.42mmol、385mg)を加え、そして、この溶液を、60℃で、一晩かけて攪拌を
した。 この混合物を氷水で冷却し、そして、5M NaOH(2.1当量/SO
3.ピリジン、5.08mmol、1.02ml)を加えて溶液全体を中和する前に蒸発乾固させた。 この化合物を、1%メ
タノールの水と合わせ、そして、C18 SPEカートリッジを用いて精製をした。 そして、2000MWCO透析カートリッジを用いて、この化合物を、二晩かけて透析をした後に、凍結乾
燥をしたところ、産物24が、白色固形物として得られた(113mg、79%)。
1H NMR (400MH
z、D
2O) δ 5.56 (m、1H)、5.48 (m、2H)、5.28 (m、1H)、5.11 (m、1H)、5.06 (m、1H)
、4.91-4.13 (m、22H)、3.87 (m、1H、CH
2O)、3.70 (m、1H、CH
2O)、3.32 (m、2H、CH
2N)、2.29 (t、2H、CH
2CO)、1.88 (m、2H、CH
2)、1.62 (m、2H、CH
2)、1.33-1.28 (m、28H、CH
2)、0.90 (t、3H、CH
3).
実施例7:3β-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マ
ンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシド(25)
トリクロロアセトイミダート1(165mg、0.1mmol)、コレスタノール(78mg、2当量、0.2mmol)、および、3Å分子篩(100mg)を、ドライDCMにおいて、2時間かけて、攪拌をした
。 TMS-トリフラートを含むドライDCM(0.4M、0.075ml、0.03mmol、0.3当量)の溶液を、0℃で、滴下し、そして、同じ温度で、40分かけて攪拌を続けた。 Et
3N(5ml)を加え
て反応を停止させ、EtOAc(100ml)で希釈をし、超音波処理し(3分間)、そして、デカンテーションを行った。 有機溶液を、飽和NaHCO
3溶液(3×20ml)で洗浄し、有機相を、EtOAc(3×20ml)で再抽出し、ブライン(1×20ml)で洗浄をし、乾燥を行い(Na
2SO
4)、そして、真空内で濃縮を行ったところ、無色泡沫の配糖体が得られた。 産物を、シリカゲルのカラム(20×2cm、トルエン:EtOAc、1:2)で精製した。 この精製によって、二つの画
分、すなわち、純産物を含む画分A(90mg、48%の収率)と、純産物と脱アセチル化物の混合物(1:1、74mg)である画分Bが得られた。 所望の配糖体の収率を改善するために、ド
ライ画分BおよびDMAP(触媒)を、ドライピリジン(2ml)に溶解し、そして、0℃で、Ac
2O(0.1ml)を滴下して加えることで、脱アセチル化をし、そして、室温で、2時間かけて攪拌を続けた。 0℃で、ドライメタノール(5ml)を加えることで、この混合物を急冷し、そして、さらに、30分間かけて攪拌を続けた。 この溶液を、真空内で濃縮し、そして、トルエン(3×20ml)で共蒸発させたところ、純産物としての配糖体25(71mg、38%の収率)が、総収率86%で得られた。
1H NMR (400MHz、CDCl
3): d 5.14-5.32 (m、9 H、5 H-4、2 H-3、H-2
IV)、4.90-5.05 (m、8 H、5 H-1、3 H-3)、3.90-4.31 (m、19 H、H-2、H-3
I、H-3
II、H-3
III、5 H-5、5 H-6a、5 H-6
b)、3.80 (ddd、1 H、H-5)、3.52 (m、1 H、H-3
コール)、2.18、2.17、2.14、2.12、2.11、2.10、2.08、2.07、2.06、2.03、2.01、1.98
、(s、48H、16 × Ac)、0.55-1.82 (m、33 H、12 CH
2、9 CH)、0.89 (d、3H、J = 6.8、
コレスタニル-CH
3)、0.857 (d、3H、J = 6.8、コレスタニル-CH
3)、0.853 (d、3H、J = 6.6、コレスタニル-CH
3)、0.79 (s、3H、コレスタニル-CH
3)、0.64 (s、3H、コレスタニル-CH
3).
3β-コレスタニル α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-α-D-マンノピラノシド(26)
基本手順にしたがって、配糖体25(181mg、0.097mmol)を脱アセチル化したところ、ポリオール26が、白色結晶体として得られ(116mg、100%)、このものは、さらに精製または同定を行わずに、次の工程に供した。
【0052】
3β-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→
3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,
6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-
スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシド(27)
ドライポリオール26(40mg、0.033mmol)を、ドライDMF(0.83ml)に溶解し、そして、新たに洗浄を行い、また、ドライSO
3.ピリジン(250mg、3当量/水酸基、1.85mmol)を加えて、60℃で、16時間かけて攪拌をした。 水性水酸化ナトリウム溶液(5M、2.1当量 SO
3、0.66mmol)を、0℃(pH 12)で、滴下して加えて反応を停止し、そして、40℃で、真空下で濃縮を行ったところ、黄色の粉末が得られた。 その粉末を、水(HPLC品質、12ml)に溶解し、そして、精製水に対して、36時間かけて、2Kカートリッジにて透析を行った。 16時
間後に、NH
4HCO
3(0.1M、0.5ml)の水性溶液を、このカートリッジに加えて、7を超えるpHを維持するようにした。 10%MeCN-水 → 35%MeCN-水の勾配と、5ml/分の流速とが
設定され、また、検出用ELSも具備している逆相HPLCを用いて、産物の精製を行った。
純産物を含む画分を合わせ、そして、凍結乾燥を行ったところ、27が、毛様の白色粉末として得られた(23.8mg、25%収率)。
1H NMR (400MHz、D
2O):
1H NMR (400MHz、CDCl
3) d
5.48-5.57 (m、4 H、4 H-2)、5.29、5.23 (bs、4 H、H-1’、H-1’’、H-1’’’、H-1
’’’’)、4.35-4.90 (m、23 H、H-1、5 H-3、5 H-4、2 H-5、5 H-6a、5 H-6
b、4.28 (t、1 H、H-2)、4.15-4.24 (m、3 H、3 H-5)、3.81 (m、1 H、H-3 コール)、0.66-2.05 (m
、33 H、12 CH
2、9 CH)、0.96、0.94、0.90、0.88、0.85、0.70 (s、15 H、CH
3). 0.85 (d、3H、J = 6.8、コレスタニル-CH
3)、0.88 (d、6H、J = 6.8、2×コレスタニル-CH
3)、0.85 (s、3H、コレスタニル-CH
3)、0.70 (s、3H、コレスタニル-CH
3).
実施例8:ベンジル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1
→2)-3,4,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシド(28)
2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシルトリクロロアセトイミダート
32(0.609g、0.822mmol、1.1当量)、および、ベンジル 3,4,6-トリ-O-ベンゾイ
ル-α-D-マンノピラノシド
33(0.435g、0.747mmol)を、無水DCM(6ml)に溶解した。 粉末MS3Å(新たに活性化した80mg)を加えた。 この混合物を、0℃で、40分かけて攪拌をした。 TMSOTf(0.027ml、0.149mmol、0.2当量)を含んだDCM(1.5ml)の溶液を滴下して
加えた。 この混合物を、0℃で、攪拌をし、その一方で、TLC(ヘキサン-EtOAc = 65:35)で反応をモニターリングした。 40分後に、反応が完了し、そして、Et
3N(0.3ml、2.15mmol)を加えた。 粗製の混合物を、他の反応から得た粗製産物(TCA: 1.42g、2.098mmol; 2-アルコール: 1.22g、2.098mmol、TMSOTf: 0.114ml、0.629mmol、0.3当量、0℃、40分)と合わした。 この混合物を、セリット栓に通して濾過を行い、そして、DCM(3
×1ml)で洗浄をした。 濾液と洗液との混合液に対して、ピリジン(0.121ml、1.494mmol、2当量)と塩化ベンゾイル(0.130ml、1.212mmol、1.5当量)を加えた。 この混合物、室温で、一晩かけて攪拌を行い、シリカゲルを用いて蒸発乾固し、そして、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル 3×20cm、ヘキサン-EtOAc 200:20、400:80、200:50、240:80、200:90、200:100の勾配溶離)を用いて精製をしたところ、二糖類28が、無色の粘性物質と
して得られた(594mg、68%)。
1H NMR (CDCl
3、400MHz) d 8.15-7.88 (m、14H、Ph)、7.59-7.25 (m、26H、Ph)、6.16-5.94 (m、5H)、5.30-5.27 (m、2H)、4.82 (d、1H、J = 11.7)、4.68-4.39 (m、8H).
2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-ベンゾイル-D-マンノピラノース(29)
二糖類28(670mg、0.577mmol)を、メタノール(3ml)とEtOAc(30ml)に溶解した。 パラ
ジウムチャコール(5%、80mg)を加えた。 この混合物を、50psiの水素の存在下で、室
温で、一晩かけて攪拌をした。 TCLは、〜60%の変換を示していた。 パラジウムチャコール(5%、80mg)を、さらに加えた。 50psiで、3日間かけて攪拌を続けた。 T
CLは、完全な変換を示していた。 この混合物を、セリット栓に通して濾過を行い、そして、EtOAc(5×1ml)で洗浄をした。 濾液と洗液との混合液を蒸発させて乾燥させた
ところ、無色泡沫の標記化合物29が得られた(609mg、99%)。 この産物は、精製を行わ
ずに、次の工程にそのまま供した。
【0053】
2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-ベンゾイル-D-マンノピラノシル トリクロロアセトイミダート(30)
29(609mg、0.569mmol)を含む無水DCM(2.8ml、0.2M)の予冷した溶液(0℃)に対して、トリクロロアセトニトリル(114μl、1.138mmol、2当量)を加えた。 DBU(4.3μl、0.05当
量、0.0285mmol)を含む無水DCM(0.3ml)の溶液を加えた。 この混合物を、0℃で、4時
間かけて攪拌をしたところ、TLC(ヘキサン-EtOAc = 65:35)は、完全な変換を示していた。 粗製混合物を、シリカゲルを用いて蒸発させ、そして、シリカカラムクロマトグラフィー (2.5×14cm、ヘキサン-EtOAc-Et
3N 210:20:0.5、200:50:0.5、180:60:0.5、150:
70:0.5の勾配溶離)によって精製をした。 産物画分を合わせて、蒸発させ、そして、P
2O
5を利用した減圧デシケーターで、一晩かけて乾燥させたところ、白色泡沫のトリクロ
ロアセトイミダート30が得られ(530mg、77%)、このものは、精製を行わずに、次の工程
に供した。
【0054】
3β-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシド(31)
トリクロロアセトイミダート30(260mg、0.214mmol)と3β-コレスタノール(166mg、0.428mmol、2当量)を含む無水DCM(3.8ml)の溶液に対して、新たに活性化させた粉状の分子
篩3Å(50mg)を加えた。 この混合物を、0℃で、0.5時間かけて攪拌を行い、そして、TMSOTf(7.7μl、0.0428mmol、0.2当量)を含む無水DCM(0.3ml)の溶液を、0℃で、滴下し
て加えた。 この混合物を、0℃で、1.5時間かけて攪拌を行ったところ、TLCは、反
応の完全な変換を示した。 Et
3N(150μl)を加え、次いで、この混合物を、シリカゲル
を用いて蒸発させ、そして、シリカカラムクロマトグラフィー(2×15cm、ヘキサン-EtOAc 210:20、200:50、180:60、180:90の勾配溶離)で精製をしたところ、白色泡沫の配糖体31(301mg、98%)が得られた。
1H NMR (CDCl
3、400MHz) d 8.11-7.28 (m、35H、Bz)、6.09 (dd or t、1H、J
H3(II)-H4(II) = 10.3、J
H4(II)-H5(II) = 9.6、H4
II)、5.97-5.87 (m、3H、H2
II、H3
Iand H4
I)、5.28 (d、1H、J
HI-H2 = 2.2、H1)、5.28 (d、1H、J
HI-H2 = 1.5、H1)、4.69-4.44 (m、6H、H5
I、H5
II、H6
I and H6
II)、4.33 (br s、1H、H2
I)、3.59 (m、1H,OCH-コール)、3.02 (dd、1H、J
H2(II)-H3(II) = 2.9、H3
II)、1.99-0.47 (m、31H、コレスタニル)、0.91 (d、3H、J = 6.6、コレスタニル-CH
3)、0.872 (d、3H、J = 6.6
、コレスタニル-CH
3)、0.867 (d、3H、J = 6.6、コレスタニル-CH
3)、0.75 (s、3H、コレスタニル-CH
3)、0.65 (s、3H、コレスタニル-CH
3).
3β-コレスタニル α-D-マンノピラノシル-(1→2)-α-D-マンノピラノシド(32)
31(293mg、0.203mmol)を含む無水THF(4ml)とメタノール(6ml)の溶液を、11M NaOMeを含むメタノール(0.1ml、1.1mmol、5.4当量)の溶液で処理をした。 この混合物を、室温
で、一晩かけて攪拌をした。 懸濁液を、AcOH (50μl)で処理したところ、即座に透明な溶液となった。 AG50WX8樹脂(H
+型)を加えて、pHを6にまで調整した。 この混合物
を濾過し、そして、樹脂を、メタノール(2×2ml)で洗浄をした。 濾液と洗液とを合わして得た混合液を、乾燥するまで蒸発せしめ、そして、真空デシケーターで、一晩かけて乾燥をしたところ、ポリオール32が、淡黄色の粉末として得られ(171mg、118%)、このものは、精製せずに、次の工程に供した。
【0055】
3β-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシド(33)
ポリオール32(96mg、0.135mmol)を、無水DMF(3.4ml、0.04M)に溶解した。 三酸化硫黄-ピリジン錯体(451mg、2.835mmol、3当量/水酸基、水、トルエン、EtOH、DCMで新たに洗浄し、そして、P
2O
5の存在下で真空デシケーターで、1時間かけて乾燥したもの)を加
えた。 この混合物を、60℃で、一晩かけて攪拌を行い、そして、0℃にまで冷却した。
【0056】
5M NaOH(794μl、3.969mmol、SO
3に基づいた1.4当量)と飽和Na
2CO
3(2.5M、690ml、1.701mmol、SO
3に基づいた0.6当量)を加えた。 色調が、若干暗くなった(橙黄色)。 この混合物を、乾燥するまで、蒸発を行った。 残渣を、4mlの水(pH>9)に溶解し、そして、バイオ-ゲル P-2 カラムクロマトグラフィー(0.1M NH
4HCO
3を用いて、196ml/hの速度で溶離し、一回あたりに、6分かけて回収を行った)を用いて精製をした。 産物の画分
を、MBTおよびCEによって同定をした。 凍結乾燥を行ったところ、淡黄色粉末の産物33
が得られた(33mg、二段階で20%)。
1H NMR (D
2O、300MHz) d 5.27 (s、1H)、4.98 (s、1H)、4.81 (s、1H)、4.64-4.48 (m、4H)、4.38-4.18 (m、4H)、4.08-3.85 (m、4H)、3.50
(m、1H,OCH)、1.75-0.49 (m、46H、コレスタニル).
実施例9:2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,
6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-アセチル-α-
D-マンノピラノシル トリクロロアセトイミダート(36)
三糖類34
30を、過アセチル化し(Ac
2O、ピリジン、DMAP、室温、4日間)、そして、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン-EtOAc勾配)を用いて精製をしたところ、油状物質の過酢酸35が得られた。 エチレンジアミン(1.2mmol、0.08ml)を含むドラ
イTHF(15ml)の溶液に、0℃で、氷酢酸(0.65mmol、0.038ml)を滴下して加えたところ、即座に沈殿物が形成され、このものは、水性になるまで留まり続ける。 過酢酸35(500mg、0.52mmol)を、0℃で、添加し、そして、この混合物を、室温で、2.5時間かけて攪拌を行い、そして、−20℃で、一晩かけて保存をした。 TLC(トルエン/EtOAc、1:2)は、出
発物質が存在していないこと、そして、緩慢な動きを見せる産物、すなわち、ほとんどアノマー混合物と考えられる産物が存在していることを示していた。 pHが6になるまで酢酸(0.12ml)を加えて、溶液の中和を行った。 気流下に置いて溶媒を蒸発させ、次いで、残渣を、EtOAc(100ml)に溶解し、そして、飽和NaHCO
3溶液(3×50ml)、水(3×10ml)、
ブライン(30ml)で洗浄をし、乾燥を行い(Na
2SO
4)、次いで、真空下で濃縮を行ったところ、黄色泡沫のヘミアセタール(500mg)が得られ、このものは、精製を行わずに用いた。
【0057】
このヘミアセタール(500mg、〜0.54mmol)を、ドライDCM(4ml)、K
2CO
3(0.95g、6.81mmol)に溶解し、次いで、トリクロロアセトニトリル(0.67ml、6.63mmol)を、0℃で添加
し、そして、室温で、120分かけて攪拌を続けた。 この混合物を、シリカゲルのカラム(30×2.5cm、トルエン- EtOAc、1:1→1:2→ EtOAc)で直接に精製をしたところ、毛様の白
色粉末が得られた(300mg、65 %)。 この化合物を、P
2O
5を用いて、一晩かけて乾燥を行い、そして、−20℃で、保存をした。
【0058】
3β-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-アセ
チル-α-D-マンノピラノシド(37)
イミダート36(295mg、0.28mmol)、コレスタノール(210mg、2当量、0.56mmol)、および、3Å分子篩(100mg)を、ドライDCMにおいて、0.5時間かけて攪拌をした。 TMS-トリフ
ラートを含むドライDCM(0.4M、0.21ml、0.084mmol、0.3当量)の溶液を、0℃で、滴下して加え、そして、室温で、30分かけて、攪拌を継続した。 Et
3N(0.02ml)を、0℃で、
加えて反応を停止させ、DCM(25ml)で希釈をし、超音波処理し(3分間)、そして、デカン
テーションを行った。 有機溶液を、飽和NaHCO
3溶液(3×20ml)で洗浄し、水相を、EtOAc(50ml)で再抽出し、ブライン(20ml)で洗浄をし、乾燥を行い(Na
2SO
4)、そして、真空内で濃縮を行ったところ、粗製配糖体が、白色固形物として得られた(564mg)。 産物を
、シリカゲルのカラム(20×2cm、トルエン:EtOAc、3:2→1:1→1:2)で精製した。 この
精製によって、二つの画分、すなわち、画分A(56mg、〜80%の配糖体)と、白色固形物(170mg、58%収率)として得た純品の配糖体37を含んだ画分Bが得られた。
1H NMR (CDCl
3、400MHz) d 5.26-5.34 (m、3H、2×H4、H3)、5.17-5.24 (m、3H、H2
I、H3
II,H4)、5.28 (dd、1H、J
HI-H2 = 2.0、H2
II)、5.05 (d、1H、J
HI-H2 = 2.0、H1)、5.02 (d、1H、H1
II)、4.93 (d、1H、J
HI-H2 = 2.0、H1
I)、4.30 (dd、1H、J
H6a-H6b = -12.7、J
H6-H5 = 3.9
、H6a)、3.97-4.22 (m、9H、2×H6a、3×H6b、H3
I、3 ×H5、3.95 (dd、1H、H2)、3.53 (m、1H、コレスタニル-H3)、2.19、2.15、2.14、2.11、2.10、2.08、2.07、2.03、2.03、2.02、1.99 (s、30H、10×Ac)、0.55-1.85 (m、33H、12 CH
2、9 CH)、0.89 (d、3H、J = 6.8、コレスタニル-CH
3)、0.860 (d、3H、J = 6.8、コレスタニル-CH
3)、0.854 (d、3H、J
= 6.6、コレスタニル-CH
3)、0.80 (s、3H、コレスタニル-CH
3)、0.64 (s、3H、コレスタニル-CH
3).
3β-コレスタニル α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-α-D-マンノピラノシド(38)
基本手順にしたがって、過酢酸37(165mg、0.127mmol)を脱アセチル化したところ、ポリオール38が、白色結晶として得られ(107mg、96%収率)、このものは、さらに精製または
同定を行わずに、次の工程に供した。
【0059】
3β-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→
2)-3,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシド(39)
ドライポリオール38(50mg、0.058mmol)を、ドライDMF(2.9ml、0.02M)に溶解し、次いで、改めて洗浄を行い、そして、ドライSO
3ピリジン(1:1、277mg、3当量/水酸基,1.74mmol)を加えた。 この混合物を、60℃で、16時間かけて攪拌を行い、次いで、15分かけて
0℃にまで冷却し、そして、0℃で、氷冷水性NaOH溶液(5M、2.1当量/SO
3、0.731ml、3.65mmol)の一部を(〜pH12になるまで)加えて中和をした。 懸濁液を、0℃で、15分か
けて攪拌し、500ml容の丸底フラスコに移した水(10ml)で希釈し、そして、40℃で、真空
下で濃縮をした。 淡黄色の粉末が得られ、このものを、水(10ml)に溶解したところ、pH
10の溶液が得られた。 この溶液に対して、NaOH(5M、5滴)の水性溶液を加えることでpHを12に調整し、スライド-α-ライザー
(登録商標)カセット(2000MWCO、4-12ml)を用いて、水(4リットル)に対して、室温で、16時間かけて透析を行った。 NH
4HCO
3(3M、0.6ml)の水性溶液を、24時間ごとに、水(4リットル)に加えて、その水のpHを〜6.5に調整す
ることによって、この透析を、0℃で、その水に対して、3日間かけて継続した。 そして、脱塩した溶液を凍結乾燥したところ、過硫酸塩39が、毛様の白色粉末として得られた(91mg、83%)。
1H NMR (400MHz、D
2O) d 5.50 (m、2 H、H1 or H2)、5.23、5(m、2 H、H1 or H2)、4.12-4.92 (m、17 H、H1、1×H2、3×H-3、3×H-4、3×H-5、3 H-6a、3 H-6
b) 3.80 (m、1 H、H-3 コール)、0.66-2.04 (m、33 H、12 CH
2、9 CH)、0.95 (d、3H、J =
6.8、コレスタニル-CH
3)、0.887 (d、3H、J = 6.8、コレスタニル-CH
3)、0.882 (d、3H
、J = 6.8、コレスタニル-CH
3)、0.85 (s、3H、コレスタニル-CH
3)、0.70 (s、3H、コレ
スタニル-CH
3).
実施例10:3-アジドプロピル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マ
ンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシド(41)
五糖類過酢酸40
28(500mg、324μmol)および3-アジドプロパン-1-オール(98mg、972μmol)を含む無水DCE(8ml)の溶液に対して、BF
3・Et
2O (115mg、810μmol)を加えた。 BF
3・Et
2O(115mg、810μmol)をさらに加えて、その溶液を、さらに3時間かけて加熱する以前に、この溶液を、密閉した容器内で、60℃で、2時間かけて攪拌をした。 この溶液を、室温にまで冷却し、そして、砕いた氷、NaHCO
3(飽和溶液)、および、ブラインの
混合物に対して注いだ。 EtOAcを用いて、この混合物を抽出し、そして、1:1のブライン:NaHCO
3(飽和溶液)で有機相をさらに洗浄し、そして、乾燥(Na
2SO
4)、蒸発乾固を
行い、さらに、無水トルエンを用いて共蒸溜した。 無水DCM(5ml)、無水酢酸(66mg、648μmol)、Et
3N(89mg、875μmol)、および、DMAP(結晶)を加え、そして、溶液を、−20℃で、一晩かけて保存をした。 この溶液を、調製済フラッシュクロマトグラフィーカラム(17×2cmのシリカゲル、60:40〜75:25 EtOAc:Hxの勾配溶離)に直接に適用したところ、
配糖体41が油状物質として得られた(387mg、75%)。 ESMS: 1601.81、[M+NH
4]
+.
1H NMR
(400MHz、CDCl
3) δ: 5.30-5.13 (m、8H)、5.02-4.88 (m、8H)、4.28-3.75 (m、20H)、3.49 (dt、1H、J = 9.8、6.1,OCH
2CH
2B)、3.42-3.35 (m、2H、CH
2N
3)、2.16、2.14(9)、2.14(7)、2.11、2.10、2.09(2)、2.08(8)、2.08(7)、2.08、2.07、2.06、2.05、2.04、2.00、1.99、1.95 (16s、16×3H、AcO×16)、1.89-1.84 (m、2H、CCH
2C).
13C NMR (100MHz
、CDCl
3) δ:170.4、170.3、170.2、170.1、169.9、169.8(2)、169.7(7)、169.6、169.5
、169.4、169.3、169.2、99.1(2)、99.1(0)、98.8(4)、98.7(7)、98.1、76.7、75.0、74.9、74.7、71.0、70.8、70.7、70.0、69.5、69.3、69.2、68.5、68.2、67.2、66.7、66.6
、66.0、65.4、64.6、62.4、62.3、61.9、61.5、47.9、28.5、20.7(4)、20.7(2)、20.6(9)、20.6、20.4(9)、20.4(6)、20.4.
3-ステアラミドプロピル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(
1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノ
ピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシド(42)
アジド41(460.5mg、291μmol)を、THF(10ml)に溶解した。 重合体に結合したトリフェニルホスフィン(725mg)を加え、そして、この混合物を、室温で、1時間かけて攪拌をし
た。 水(210μl)を加え、そして、この混合物を、50℃で、4時間かけて攪拌をした。 この混合物を、冷却、濾過し、そして、溶媒を蒸発させたところ、白色固形物が得られた(APCIMS: 1558.25 [M+H]
+)。 この産物を、DCM(10ml)に溶解した。 ステアロイルクロリド(2当量、580μmol、176mg、196μl)を加えた後に、トリエチルアミン(2当量、580
μmol、80μl)とこの混合物を、室温で、6時間かけて攪拌をした。 溶媒を蒸発させ、
そして、NaHCO
3(飽和)で洗浄し、乾燥を行い(Na
2SO
4)、そして、溶媒を蒸発させる以
前に、残渣をDCMに合わせた。 粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:DCM
(登
録商標)2%メタノール/DCM)を用いて精製したところ、アミド42が、澄明な油状物質として得られた(232mg、44%、二段階)。
1H NMR (400MHz、CDCl
3) δ 6.10 (ブロードM、1H、NH)、5.24-5.09 (m、8H)、4.96-4.83 (m、8H)、4.22-3.71 (m、19H)、3.68 (m、1H、CH
2O)、3.40 (m、1H、CH
2O)、3.26 (m、2H、CH
2NH)、2.12-2.09 (m、2H、CH
2CO)、2.11 (s
、3H、OAc)、2.10 (s、6H、OAc)、2.06 (s、3H、OAc)、2.04 (s、3H、OAc)、2.03 (s、12H、OAc)、2.02 (s、3H、OAc)、2.01 (s、3H、OAc)、1.99 (s、6H、OAc)、1.95 (s、3H、OAc)、1.94 (s、3H、OAc)、1.90 (s、3H、OAc)、1.74 (m、2H、CH
2CH
2N)、1.53 (m、2H、CH
2CH
2CO)、1.23-1.16 (m、28H、CH
2)、0.79 (t、3H、CH
3).
3-ステアラミドプロピル α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-α-D-マンノピラノシド(43)
基本手順にしたがって、アミド42(231.5mg)を脱アセチル化したところ、ポリオール43
が、白色固形物として得られ(140mg、96%)、このものは、さらに精製または同定を行わ
ずとも反応性を示した。
【0060】
3-ステアラミドプロピル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシド(44)
ポリオール43(140mg、122μmol)を、DMF(0.02M、6.1ml)に溶解した。 SO
3.ピリジン(3当量/OH、5.83mmol、928mg)を加え、そして、その溶液を、60℃で、一晩かけて攪拌を
した。 この混合物を、氷水で冷却し、そして、すべての溶媒を一旦蒸発させる以前に、5M NaOH(2.1当量/SO
3.ピリジン、2.45ml)を加えた。 この化合物を、1%メタノール
の水と合わせ、そして、C18 SPEカートリッジで精製をした。そして、この化合物を、2000MWCO透析カートリッジを用いて、二晩かけて透析をしてから、凍結乾燥を行ったところ
、産物44を、白色固形物として得た(220mg、65%)。
1H NMR (400MHz、D
2O) δ 5.55 (d、1H、H-1)、5.53 (d、1H、H-1)、5.50 (d、1H、J
1,2 = 1.8、H-1)、5.49 (d、1H、H-1)
、5.28 (m、1H)、5.12 (m、1H)、5.08 (m、1H)、4.90-4.12 (m、28H)、3.85 (ddd、1H、J
= 6.2、J = 7.0、J = 10.5、CH
2O)、3.68 (ddd、1H、J = 6.2、J = 6.2、J = 9.7、CH
2O)、3.31 (m、2H、CH
2N)、2.29 (t、2H、J = 7.0、CH
2CO)、1.88 (t、2H、J = 6.2、CH
2CH
2N)、1.62 (m、2H、CH
2CH
2CO)、1.31 (m、28H、CH
2)、0.90 (t、3H、J = 7.0、CH
3).
実施例11:3β-(プロプ-2-イニルオキシ)コレスタノール
3β-コレスタノール(1.23g、3.16mmol)を、室温で、無水トルエン(7ml、0.45M)に完
全に溶解した。 粉末カリウムt-ブトキシド(1.06g、9.49mmol、3当量)の一部を加えた。 この混合物を、室温で、3時間かけて攪拌をした。 臭化プロパルギルの溶液(80重
量%を含むトルエン、0.94g、6.32mmol、2当量)を加えた。 この混合物を、室温で、
3時間かけて攪拌をした。 この混合物を、ヘキサン(30ml)とEtOAc(10ml)で希釈し、そ
して、水(2×60ml)とブライン(60ml)で洗浄をした。 水相を、EtOAc(20ml)で、一度、
抽出をした。 合わせた有機相を、乾燥し(Na
2SO
4)、濾過し、次いで、濾液を、シリカゲルを用いて蒸発させ、そして、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル 2.5×24cm,ヘキサン 250ml、ヘキサン-EtOAc 125:5を用いた勾配溶離)を用いて精製したところ、黄色の
固形物の産物が得られた。 EtOAc(3ml)から再結晶を行ったところ、灰色がかった白色
の結晶が得られた(736mg、55%)。
1H NMR (CDCl
3、400MHz) d 4.18 (d、2H、J = 2.2)
、3.45 (m、1H)、2.38 (t、1H、J = 2.2)、1.99-0.57 (m、31H)、0.89 (d、3H、J = 6.6)、0.86 (d、3H、J = 6.6)、0.86 (d、3H、J = 6.6)、0.79 (s、3H)、0.64 (s、3H).
3-アジドプロピル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-アセ
チル-α-D-マンノピラノシド(45)
過酢酸35(1000mg、1.03mmol)と3-アジドプロパノール(1.2当量.、124mg、1.24mmol)
を、ドライDCM(5ml)に溶解し、そして、0℃で、BF
3-エーテル(5当量.、0.546ml、5.17mmol)を滴下し、さらに、この混合物を、60℃で、3時間かけて攪拌をした。 0℃で、Et
3N(2.2ml、15.5mmol)を加えることで、反応を停止した。 次いで、0℃で、粗製の反応混合物に対して、ピリジン(1ml)、DMAP(触媒)、および、Ac
2O(0.585ml)を加えてアセチル化し、そして、室温で、一晩かけて、攪拌を継続した。 0℃で、ドライメタノール(5ml)を加えることで、暗赤色の溶液を急冷し、そして、室温で、2時間かけて、攪拌をした。 トルエン(50ml)を用いて共蒸発をさせた後に、残渣をEtOAc(100ml)に溶解し、次いで、飽和NaHCO
3溶液(3×20ml)、水(50ml)で洗浄し、水相を、EtOAc(3×20ml)で再抽出し、その他の有機抽出物と合わせて、ブライン(20ml)で洗浄をし、乾燥を行い(Na
2SO
4)、そして、真空内で濃縮を行ったところ、粗製配糖体が、粘性物質として得られた(〜1g)。 粗製産物を、シリカゲルのカラム(20×2cm、トルエン:EtOAc、2:1→1:1→1:2)で精製したところ、所望の配糖体45が、灰色がかった白色泡沫として得られた(374mg、36%)。
1H NMR (CDCl
3、400MHz) d 5.19-5.38 (m、6H、3×H4、H2
II、H3
I,H3
III)、5.08 (dd 1H、J
H2-H3 = 3.3、H2
III)、5.04 (d、1H、J
HI-H2 = 1.7、H1
III)、4.94 (m、2H、H1
I,H-1
II)、4.31 (dd、1H、J
H6a-H6b = 12.5、J
H6-H5 = 4.2、H6a)、3.93-4.26 (m、9H、2×H6a、3×H6b、H2
I、H3
II、H5
I,H5
II or H5
III)、3.93 (ddd、1H、H5
IIor H5
III)、3.82
(dt、1H、J
gem= 10.0、J = 6.6,OCH
2)、3.53 (dt、1H、J = 6.6,OCH
2)、3.43 (t、2H、J
= 6.6、CH
2N
3)、2.20、2.161、2.157、2.12、2.11、2.10、2.19、2.05、2.04、2.00 (s
、30H、10×Ac)、1.90 (クインテット、2H、J = 6.6、CH
2).
3-{4-(コレスタン-3β-イル-オキシメチル)-[1,2,3]トリアゾール-1-イル}プロピル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-アセチル-α-D-マン
ノピラノシド(46)
3β-(プロプ-2-イニルオキシ)コレスタノール(156mg、2当量、0.367Mmol)、および
、アジド45(185mg、0.183mmol)を、DCM/ t-BuOH (3:2、w/w、0.4M、0.562ml)の混合物に
溶解した。 この混合物に対して、CuSO
4の水性溶液(0.3M、0.1当量.、0.061ml)とアスコルビン酸ナトリウムの水性溶液(1M、0.3当量.、0.055ml)とを加え、そして、この混合物を、暗黒下で、48時間かけて、激しく攪拌をした。 TLC分析(トルエン:EtOAc、1:1)は、反応の末期において、出発物質のアジドよりも極性に富んだ産物が出現していたこ
とを示した。 この混合物を、DCM(50ml)で希釈し、そして、飽和NaHCO
3溶液(3×30ml)で洗浄をした。 水相を、EtOAc(3×20ml)で再抽出し、有機抽出物と合わせて、ブライ
ン(20ml)で洗浄をし、乾燥を行い(Na
2SO
4)、そして、真空内で濃縮を行ったところ、粗製産物が、黄色泡沫として得られた(475mg)。 粗製産物を、シリカゲルのカラム(25×2.5cm、トルエン:EtOAc、1:2→1:3→1:4)で精製したところ、トリアゾール46が、白色泡沫
として得られた(214mg、81%)。
1H NMR (CDCl
3、400MHz) d 7.76 (s、1H,=CH)、5.18-5.36 (m、6H、3×H4、H2
II、H3
I,H3
III)、5.06 (dd 1H、J
H2-H3 = 3.2、H2
III)、5.02 (d
、1H、J
HI-H2 = 1.7、H1
III)、4.94 (d、2H、J
HI-H2 = 1.6、H-1
II)、4.92 (d、1H、J
HI-H2 = 1.6、H1
I)、4.71 (s、2H,OCH
2)、4.49 (t、2H、J = 6.6、CH
2N),4.30 (dd、1H、J
H6
a-H6b = -11.9、J
H6-H5 = 4.0、H6a)、3.96-4.26 (m、9H、2×H6a、3×H6b、H2
I、H3
II、H5
I,H5
II or
H5III)、3.92 (ddd、1H、
H5II or H5
III)、3.43 (m、2H,OCH
2、H-3 コール)、2.31 (m、2H、CH
2)、2.19、2.145、2.142、2.11、2.09、2.08、2.06、2.04、1.99 (s、30H、10×Ac)、1.90 (クインテット、2H、J = 6.6、CH
2)、0.56-2.04 (m、33 H、12 CH
2
、9 CH)、0.89 (d、3H、J = 6.8、コレスタニル-CH
3)、0.858 (d、3H、J = 6.8、コレス
タニル-CH
3)、0.855 (d、3H、J = 6.8、コレスタニル-CH
3)、0.79 (s、3H、コレスタニル-CH
3)、0.64 (s、3H、コレスタニル-CH
3).
3-{4-(コレスタン-3β-イル-オキシメチル)-[1,2,3]トリアゾール-1-イル}プロピル α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-α-D-マン
ノピラノシド(47)
基本手順にしたがって、ドライ過酢酸46(202mg、0.141mmol)を脱アセチル化したところ、ポリオール47が、結晶質の白色固形物として得られ(138mg、97%収率)、このものは、
さらに精製または同定を行わずに、次の工程に供した。
【0061】
3-{4-(コレスタン-3β-イル-オキシメチル)-[1,2,3]トリアゾール-1-イル}プロピル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-
2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→2)-3,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシド(48)
ドライポリオール47(50mg、0.049mmol)を、ドライDMF(2.45ml、0.02M)に溶解し、次い
で、改めて洗浄を行い、そして、ドライSO
3.ピリジン錯体(234mg、3当量/水酸基,1.47mmol)を加えて、この混合物を、60℃で、16時間かけて攪拌をした。 反応混合物を、15
分かけて、0℃にまで冷却し、そして、0℃で、氷冷した水性NaOH溶液(5M、2.1当量/SO
3、0.617ml、3.09mmol)の一部(〜pH 12)を加えて中和をした。 この懸濁液を、0℃で
、15分かけて攪拌をし、水(10ml)で希釈し、そして、40℃で、真空下で、水(3×20ml)を用いて共蒸発させた。 黄色固形物を、水(9ml,→ pH10.5)に溶解し、次いで、NaOHの水
性溶液(5M、5滴)を加えて、pH 12にまで調整し、そして、スライド-α-ライザー
(登録
商標)カセット(2000MWCO、4-12ml)を用いて、室温で、16時間かけて、水(4リットル)に
対して透析を行った。 NH
4HCO
3(3M、0.6ml)の水性溶液を、24時間ごとに、水(4リットル)に加えて、その水のpHを6〜6.5に調整することによって、この透析を、0℃で、そ
の水に対して、2日間かけて継続した。 そして、脱塩した溶液を凍結乾燥したところ、産物48が、毛様の白色粉末として得られた(94mg、94%)。
1H NMR (400MHz、D
2O) d 8.08 (s、1H、=CH)、5.50 (m、2 H、H2
II、H2
III)、5.22、5(m、1 H、H1
II or H1
III)、5.07
(m、1H、H1
I)、4.33-4.93 (m、19 H、H1
II or H1
III、3×H3、3×H4、3×H4、CH
2N、4 H6、H2,OCH
2)、4.15 (m、4 H、2×H6、2×H-5)、4.02 (m、1H、H-5)、3.83 (m、1H,OCH
2)
、3.71 (m、1H,OCH
2)、3.51 (m、1H、H-3 コール)、2.28 (m、2H、CH
2)、0.62-2.06 (m、33 H、12 CH
2、9 CH)、0.94 (d、3H、J = 5.8、コレスタニル-CH
3)、0.86 (d、9H、J = 6.7、コレスタニル-CH
3)、0.70 (s、3H、コレスタニル-CH
3).
実施例12:ベンジル 3-O-アリル-2,4,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシド(49)
3-O-アリル-2,4,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシルトリクロロアセト
イミダート
34(0.504g、0.744mmol、1.05当量)、および、ベンジル 2,4,6-トリ-O-
ベンゾイル-α-D-マンノピラノシド(0.413g、0.709mmol)を、無水DCM(6.4ml、0.11M)に溶解した。 粉末のMS3Å(70mg、新たに活性化したもの)を加えた。 この混合物を、0℃で、30分かけて攪拌をした。 TMSOTfの溶液(26μl、0.142mmol、0.2当量)を含むDCM(0.6ml)を滴下した(最終濃度:1M)。 この混合物を、0℃で攪拌をし、そして、その反
応を、TLC(ヘキサン-EtOAc = 65:35)でモニタリングした。 60分後に、変換が完了し、そして、Et
3N(0.15ml)を加えた。 粗製混合物を、ピリジン(0.115ml、1.418mmol、2当量)と塩化ベンゾイル(0.124ml、1.064mmol、1.5当量)で処理をした。 この混合物を、室温で、一晩かけて攪拌を行い、そして、濾過を行った。 固形物を、DCM(6×1ml)で
洗浄をした。 濾液と洗液とを合わしたものを、シリカゲルを用いて蒸発乾固せしめ、そ
して、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル 2.5×24 cm、ヘキサン-EtOAc 200:20、210:40、200:50、180:60、170:85の勾配溶離)を用いて精製を行ったところ、純産物49が、淡黄色の粘性物質として得られた(0.738g、95%)。
1H NMR (CDCl
3、400MHz) d 8.20-8.06 (m、8H、Ph)、7.90-7.80 (m、4H、Ph)、7.67-7.23 (m、23H、Ph)、5.98 (dd または t
、1H、J
H3(I)-H4(I) = 9.8、J
H4(I)-H5(I) = 9.8、H4
I)、5.75 (dd または t、1H、J
H3(II)-H4(II) = 9.8、J
H4(II)-H5(II) = 9.8、H4
II)、5.41 (m、1H、アリル-2')、5.23 (d、1H、J = 2.0)、5.18-5.15 (m、2H)、4.87-4.71 (m、3H)、4.64-4.56 (m、4H)、4.48 (dd または t、1H、J = 12.7、J = 4.9)、4.34-4.27 (M、2H)、4.22 (dd、1H、J = 12.7、J =
3.9)、3.87 (dd、1H、J = 9.8、J = 2.9)、3.74 (dd、1H、J = 12.7、J = 5.9)、3.59 (dd、1H、J = 12.7、J = 5.9).
ベンジル 2,4,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-
トリ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシド(50)
アリルエーテル49(688mg、0.627mmol)を含むメタノール(6ml)と1,2-ジクロロエタン(6ml)(0.05M)の溶液を、固体塩化パラジウム(25mg)を用いて処理をした。 この混合物
を、70℃(外部油浴)で、2時間かけて攪拌をした。 TLCは、完全な変換に至っていることを示していた。 この混合物を、シリカを用いて蒸発乾固し、そして、カラムクロマトグラフィー(シリカ 2.7×17cm、ヘキサン-EtOAc 200:20、200:40、200:50、210:70、200:100の勾配溶離)を用いて精製を行ったところ、アルコール50が、無色の粘性物質として得られた(0.539mg、81%)。
1H NMR (CDCl
3、400MHz) d 8.18-8.03 (m、8H、Ph)、7.85-7.81 (m、4H、Ph)、7.68-7.25 (m、23H、Ph)、5.97 (dd または t、1H、J
H3(I)-H4(I) = 9.8、J
H4(I)-H5(I) = 9.8、H4
I)、5.68 (dd、1H、J
H1(I)-H2(I) = 2.0、J
H2(I)-H3(I) = 2.9、H2
I)、5.60 (dd または t、1H、J
H3(II)-H4(II) = 9.8、J
H4(II)-H5(II) = 9.8、H4
II)、5.28 (br s、1H、H1
II)、5.15 (d、1H、J
H1(II)-H2(II) = 2.0、H1
I)、5.05 (dd、1H、J
H1(II)-H2(II) = 2.0、J
H2(II)-H3(II) = 2.9、H2
II)、4.77 (d、1H、J
gem = 11.7、CH
2)、4.65-4.56 (m、4H、CH
2、H6
Ieq、H3
I and H6
II)、4.44 (dd、1H、J
gem = 12.7、J
H5(I)-H6(I)ax = 4.9、H6
Iax)、4.34 (m、1H、H5
II)、4.32 (dd、1H、J
gem = 10.7、J
H5(II)-H6(II) = 2.9、H6
II)、4.28 (ddd、1H、J
H5(I)-H6(I)ax = 4.9、J
H5(I)-H6(I)eq = 2.9、H5
I)、4.17 (dd、1H、H3
II).
ベンジル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシド(51)
アルコール50(424mg、0.401mmol)、および、2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシルトリクロロアセトイミダート(357mg、0.481mmol、1.2当量)を含む無水DCM(7.5ml)の溶液を、粉末分子篩3Å(50mg)と共に、0℃で、1時間かけて攪拌をした。
【0062】
TMSOTf(15μl、0.0802mmol、0.2当量)を含むDCM(0.5ml)の溶液を、注射器から滴下し
た。 この混合物を、0℃で、2時間かけて攪拌を行ったところ、TLCは、完全な変換を示すに至った。 Et
3N(100μl)を加えた。 ピリジン(65μl、0.802mmol)と塩化ベン
ゾイル(47μl、0.401mmol)を加えた。 この混合物を、室温で、一晩かけて攪拌し、そして、シリカゲルを用いて蒸発乾固した。 カラムクロマトグラフィー(シリカ 2.5×17cm
、ヘキサン-EtOAc 210:30、200:50、180:60、160:80、および、150:100の勾配溶離)を用
いて精製を行ったところ、三糖類51が、無色の粘性物質として得られた(392mg、60%)。
【0063】
1H NMR (CDCl
3、400MHz) d 8.19-7.89 (m、16H、Ph)、7.68-7.63 (m、4H、Ph)、7.61-7.15 (m、35H、Ph)、6.00 (dd または t、1H、J
H3-H4 = 10.7、J
H4-H5 = 9.8、H4)、5.98 (dd または t、1H、J
H3-H4 = 9.8、J = 9.8、H4)、5.92 (dd または t、1H、J = 10.7、J
= 9.8、H4)、5.72 (dd、1H、J
H1-H2 = 2.0、J
H2-H3 = 3.9、H2)、5.56 (dd、1H、J
H2-H3
= 2.9、H3)、5.33 (d、1H、J = 2.0、H1)、5.26 (dd、1H、J = 2.0、H2)、5.19 (d、1H
、J = 2.0、J = 3.9、H2)、5.16 (d、1H、J = 2.0、H1)、4.90 (d、1H、H1)、4.78 and 4.62 (AB カルテット、2H、J
gem = 11.7、CH
2)、4.65-4.56 (m、3H)、4.45 (dd、1H、J
gem
= 12.7、J
H5-H6 = 3.9、H6)、4.35 (dd、1H、H3)、4.34-4.28 (m、2H)、4.24 (dd、1H、J = 12.7、J
H5-H6 = 2.9、H6)、4.10 (dt または dm、1H、H5)、4.01 (dd、1H、J = 12.7、H6)、3.95 (dd、1H、J
H5-H6 = 2.0、H6).
2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-ベンゾイル-D-マン
ノピラノース(52)
ベンジル配糖体51(385mg、0.235mmol)を、メタノール(5ml)とクロロホルム(5ml)に溶解した。 パラジウムチャコール(5%、538mg)を加えた。 この混合物を、水素の存在
下で、100psiで、3日かけて攪拌をした。 TLCは、完全な変換を示していた。 この
混合物を、セリット栓に通して濾過し、そして、EtOAc(5×1ml)を用いて洗浄した。
濾液と洗液とを合わしたものを、乾燥するまで蒸発せしめ、DCM(3ml)を用いて共蒸発さ
せたところ、ヘミアセタール52が、淡黄色の泡沫として得られ(338mg、93%)、このもの
は、さらなる精製または同定を行わずに、次の工程に供した。
【0064】
2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-ベンゾイル-D-マン
ノピラノシル トリクロロアセトイミダート(53)
ヘミアセタール52(330mg、0.214mmol)を、無水DCM(1.1ml、0.2M)に溶解した。 この溶液に対して、トリクロロアセトニトリル(43μl、0.427mmol、2当量)を加えた。 この混合物を、0℃で攪拌を行っている間に、DBU(1.6μl、0.05当量、0.0107mmol)を含む無水DCM(0.15ml)の溶液を加えた。 この混合物を、0℃で、4時間かけて攪拌をしたところ、TLC(ヘキサン-EtOAc = 65:35)は、完全な変換を示すに至った。 粗産物を、シリカゲルで蒸発乾固し、そして、シリカカラムクロマトグラフィー(2×14 cm、ヘキサン-EtOAc
200:20、150:30、120:30、150:50の勾配溶離、および、ヘキサン-EtOAc-Et
3N 140:70:0.3)を用いて精製をしたところ、トリクロロアセトイミダート53が、白色泡沫として得られ(261mg、72%)、このものは、さらなる同定を行わずに、次の工程に直接に供した。
【0065】
3β-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-
ベンゾイル-α-D-マンノピラノシド(54)
トリクロロアセトイミダート53(128mg、0.0757mmol)、および、3β-コレスタノール(59mg、0.151mmol、2当量)を含む無水DCM(2ml)の溶液に対して、新たに活性化した粉末分子篩3Å(50mg)を加えた。 この混合物を、0℃で、0.5時間をかけて攪拌し、そして、TMSOTf(2.7μl、0.0151mmol、0.2当量)を含む無水DCM(0.15ml)の溶液を、0℃で、滴下した。 この混合物を、0℃で、2時間かけて攪拌をしたところ、TLCは、反応の完了を示した。 Et
3N(150μl)を加えた。 この混合物を、シリカゲルで蒸発乾固し、そして
、シリカカラムクロマトグラフィー(2×14cm、ヘキサン-EtOAc 180:20、150:30、120:30、120:40、および、120:60の勾配溶離)を用いて精製をしたところ、配糖体54が、無色の
粘性物質として得られた(74mg、51%)。
1H NMR (CDCl
3、300MHz) d 8.21-7.15 (m、50H、Bz)、6.00 (dd または t、1H、J
H3(II)-H4(II) = 10.0、J
H4(II)-H5(II) = 10.0、H4
II)、5.93 (dd または t、1H、J
H3-H4 = 10.0、J
H4-H5 = 10.0、H4
I および H4
III)、5.61 (dd、1H、J
H2(I)-H3(I) = 3.0、J
H1(II)-H2(II) = 1.5、H2
I)、5.57 (dd、1H、J
H3(III)-H4(III) = 10.0、J
H2(III)-H3(III) = 3.0、H3
III)、5.36 (d、1H、J
H1(II)-H2(II) = 1.5、H1
II)、5.26 (dd、1H、J
H2(II)-H3(II) = 3.0、H2
II)、5.21 (m、2H、H1
Iおよび H2
III)、4.91 (s、1H、H1
III)、4.68-3.90 (m、11H)、3.62 (m、1H,OCH-コール)、1.99-0.50 (m、31H、コレスタニル)、0.90 (d、3H、J = 6.9、コレスタニル-CH
3)、0.87 (d、3H、J = 6.9、コレスタニル-CH
3)、0.86 (d、3H、J = 6.9、コレスタニル-CH
3)、0.80 (s、3H、コレスタニル-CH
3)、0.65 (s、3H、コレスタニル-CH
3).
3β-コレスタニル α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシド(55)
基本手順にしたがって、配糖体54(70mg、0.0365mmol)を脱アセチル化したところ、ポリオール55が、淡黄色粉末として得られ、このものは、直接に次の工程に供した。
【0066】
3’-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→
3)-3,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシド(56)
上記粉末(55)を、無水DMF(1.8ml、0.02M)に溶解した。 SO
3.ピリジン錯体(174mg、1.096mmol、3当量/水酸基、水、トルエン、EtOH、DCMで新たに洗浄し、そして、P
2O
5の存在下で、真空デシケーターで、1時間かけて乾燥したもの)を加えた。 この混合物を
、60℃で、一晩(18時間)かけて攪拌をし、そして、0℃になるまで冷却した。 pH >10になるまで、5M NaOHを加えた。 EtOH(6ml)を加え、そして、この混合物を、0℃で、20
分かけて攪拌をした。 遠心分離して沈殿物を単離し、そして、ロータリエバポレータを用いて、乾燥するまで蒸発乾固を行った。 残渣を、水(1.5ml)で再溶解した。 この溶
液を、スライド-α-ライザー
(登録商標)カセット(2000MWCO、0.5-3.0ml容量)に入れた。
【0067】
このフラスコを、水(2×0.5ml)で濯ぎ、その洗液もカセットに入れた。 10リットル
の精製水に対して、室温で、4時間かけて、透析を行った。 水(10リットル)を交換し、そして、透析を、0℃で、一晩かけて継続した。 水(4リットル)を交換し、そして、透析を、さらに一日かけて継続した。 淡黄色の溶液を除去し、そして、凍結乾燥を行ったところ、過硫酸塩56が、淡橙色の粉末として得られた(46.8mg)。
1H NMR (D
2O、300MHz)
d 5.28 (s、1H)、5.21 (s、1H)、5.16 (s、1H)、5.05 (br s、1H)、4.76 (br s、1H)、4.67-3.88 (m、16H)、3.53 (m、1H,OCH)、1.82-0.44 (m、31H、コレスタニル)、0.74 (d、3H、コレスタニル-CH
3)、0.67 (d、6H、コレスタニル-CH
3)、0.65 (s、3H、コレスタニル-CH
3)、0.49 (s、3H、コレスタニル-CH
3).
実施例13:3-アジドプロピル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,
6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシド(57)
トリクロロアセトイミダート53(128mg、0.0757mmol)、および、3-アジドプロパノール(15mg、0.151mmol、2当量)を含む無水DCM(2ml)の溶液に対して、新たに活性化した粉末分子篩3Å(50mg)を加えた。 この混合物を、0℃で、0.5時間をかけて攪拌し、そして
、TMSOTf(2.7μl、0.0151mmol、0.2当量)を含む無水DCM(0.15ml)の溶液を、0℃で、滴
下した。 この混合物を、0℃で、2時間かけて攪拌をしたところ、TLCは、反応の完了を示した。 Et
3N(150μl)を加えた。 この混合物を、シリカゲルで蒸発乾固し、そ
して、シリカカラムクロマトグラフィー(2×14cm、ヘキサン-EtOAc 150:20、150:30、120:30、120:40、120:60、および、120:80の勾配溶離)を用いて精製をしたところ、配糖体57が、無色の粘性物質として得られた(86mg、70%)。
1H NMR (CDCl
3、300MHz) d 8.22-7.16 (m、50H、Bz)、6.02 (dd または t、1H、J
H3(II)-H4(II) = 10.0、J
H4(II)-H5(II) =
9.5、H4
II)、6.00 (dd または t、1H、J
H3(I)-H4(I) = 10.0、J
H4(I)-H5(I) = 9.5、H4
I)、5.96 (dd または t、1H、J
H3(III)-H4(III) = 10.0、J
H4(III)-H5(III) = 9.5、H4
III)、5.69 (dd、1H、J
H2(I)-H3(I) = 3.2、J
H1(II)-H2(II) = 1.6、H2
I)、5.59 (dd、1H、J
H3(III)-H4(III) = 10.3、J
H2(III)-H3(III) = 3.2、H3
III)、5.37 (d、1H、J
H1(II)-H2(II) = 2.4、H1
II)、5.29 (dd、1H、J
H1(II)-H2(II) = 1.6、J
H2(II)-H3(II) = 2.4、H2
II)、5.23 (dd、1H、J
H1(III)-H2(III) = 1.6、H2
III)、5.09 (d、1H、J
H1(I)-H2(I) = 1.6、H1
I)、4.94 (d、1H、J
H1(III)-H2(III) = 1.6、H1
III)、4.71 (dd、1H、J
gem = 11.9、J = 2.4、H6)、4.60 (dd、1H、J = 11.9、J = 2.4、H6)、4.58 (dd、1H、H3
I)、4.50 (dd、1H、J = 4.8、H6)、4.38 (dd、1H、J
H2(II)-H3(II) = 3.2、H3
II)、4.34-4.22 (m、3H)、4.14-3.94 (m、3H)、3.91 (dt、1H、J
gem = 9.5、J = 6.4、J = 6.4,OCH
2)、3.59 (dt
、1H、J = 6.4、J = 6.4,OCH
2)、3.44 (t、2H、J = 6.4、NCH
2)、1.91 (クインテット、2H、J = 6.4、CH
2).
3-{4-(コレスタン-3β-イル-オキシメチル)-[1,2,3]トリアゾール-1-イル}プロ
ピル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-2,4,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシド(58)
57(81mg、0.0497Mol)、3β-(プロプ-2-イニルオキシ)コレスタノール(43mg、0.0994mmol、2当量)を含むDCM(64μl)、および、t-ブタノール(60μl)(0.4M)の混合物に対して
、CuSO
4の溶液(0.3Mを含む水、33μl、0.00994mmol、0.2当量)とアスコルビン酸ナトリウムの溶液(1Mを含む水、20μl、0.0199mmol、0.4当量)とを加えた。 この混合物を、室温で、3日間かけて、激しく攪拌をした。 この混合物を、シリカゲルで蒸発乾固し、そして、シリカカラムクロマトグラフィー(2×14cm、ヘキサン-EtOAc 170:20、150:30、120:30、120:40、120:60、120:80、および、100:100の勾配溶離)を用いて精製をしたところ、トリアゾール58が、無色の粘性物質として得られた(74mg、72%)。
1H NMR (CDCl
3、300MHz) d 8.19-7.88 (m、16H、Bz)、7.69-7.15 (m、35H、Bz および トリアゾール-CH)、5.99 (dd または t、1H、J
H3-H4 = 9.9、J
H4-H5 = 9.9、H4)、5.98 (dd または t、1H、J
= 9.9、J = 9.9、H4)、5.94 (dd または t、1H、H4)、5.66 (dd、1H、J
H2(I)-H3(I) = 3.1、J
H1(I)-H2(I) = 1.6、H2
I)、5.57 (dd、1H、J
H3(III)-H4(III) = 10.0、J
H2(III)-H3(III) = 3.1、H3
III)、5.36 (d、1H、J
H1(II)-H2(II) = 1.6、H1
II)、5.28 (dd、1H、J
H2(II)-H3(II) = 3.1、H2
II)、5.21 (dd、1H、J
H1(III)-H2(III) = 1.6、H2
III)、5.04 (d
、1H、H1
I)、4.94 (d、1H、H1
III)、4.70 (s、2H,OCH
2)、4.70-3.92 (m、11H)、3.84 (dt
または ddd、1H、J
gem= 9.9、J = 6.3、J = 6.3,OCH
2)、3.50 (dt または ddd、1H、J =
5.5、J = 5.5,OCH
2)、3.37 (m、1H,OCH-コール)、2.26 (m、2H、CH
2)、1.99-0.53 (m、31H、コレスタニル)、0.90 (d、3H、J = 6.8、コレスタニル-CH
3)、0.87 (d、3H、J = 6.8、コレスタニル-CH
3)、0.86 (d、3H、J = 6.8、コレスタニル-CH
3)、0.76 (s、3H、コレ
スタニル-CH
3)、0.64 (s、3H、コレスタニル-CH
3).
3-{4-(コレスタン-3β-イル-オキシメチル)-[1,2,3]トリアゾール-1-イル}プロピル α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-α-D-マン
ノピラノシド(59)
ペルベンゾアート58(70mg、0.0341mmol)を、無水THF(2ml)およびメタノール(2ml)に
溶解した。 この混合物を、11M NaOMeを含むメタノール(0.2ml、2.2mmol)の溶液で処理
をした。 室温で、2日間かけて攪拌をした後に、白色の懸濁液に対してAG50WX8樹脂(H
+型)を添加して中和した。 樹脂を濾過したところ、透明な溶液が分離された。 この
樹脂を、メタノール(3×2ml)で洗浄した。 濾液と洗液とを合わせたものを、乾燥するまで蒸発乾固を行い、そして、P
2O
5の存在下で、真空デシケーターを用いて、一晩かけて乾燥を行ったところ、ポリオール59が得られ、このものは、そのまま、次の工程に供した。
【0068】
3-{4-(コレスタン-3β-イル-オキシメチル)-[1,2,3]トリアゾール-1-イル}プロピル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-
2,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシル-(1→3)-3,4,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-マンノピラノシド(60)
ポリオール59を、無水DMF(1.7ml、0.02M)に溶解した。 SO
3.ピリジン錯体(163mg、1.023mmol、3当量/水酸基、水、トルエン、EtOH、DCMで新たに洗浄し、そして、P
2O
5の存在下で、真空デシケーターで、1時間かけて乾燥したもの)を加えた。 この混合物を
、60℃で、一晩(19時間)かけて攪拌をし、そして、0℃になるまで冷却した。 pH >10になるまで、5M NaOHを加えた。 EtOH(6ml)を加え、そして、この混合物を、0℃で、20分かけて攪拌をした。 遠心分離して沈殿物を単離し、次いで、EtOH(1ml)で洗浄し、そして、水(1.5ml)で再溶解した。 橙色溶液を、Waters
(登録商標) C18 SPE (200mg、メタノール、メタノール-H
2O 50:50、10:90、5:95、および、1:99の各3mlを用いて重力溶離
によって前処理したもの)に導入し、そして、メタノール-H
2O(1:99)で溶出した。 産物
画分を、スライド-α-ライザー
(登録商標)透析カセット(2000MWCO、0.5-3.0ml容量)に入
れた。 10リットルの精製水に対して、室温で、1日かけて、透析を行った。 水(10リ
ットル)を交換し、そして、透析を、0℃で、さらに一日かけて継続した。 淡黄色の溶
液を除去し、そして、凍結乾燥を行ったところ、過硫酸塩60が、淡黄色の粉末として得られた(43mg、62%)。
1H NMR (D
2O、300MHz) d 7.92 (s、1H、トリアゾール)、5.27 (d、1H、J = 1.8)、5.20 (d、1H、J = 1.4)、5.04 (m、1H)、4.89 (br s、1H)、4.72 (m、1H)、4.65-3.28 (m、23H)、2.07 (m、2H、CH
2)、1.83-0.45 (m、31H、コレスタニル)、0.73
(d、3H、J = 6.4、CH
3)、0.66 (d、6H、J = 6.4、2×CH
3)、0.63 (s、3H、CH
3)、0.49 (s、3H、CH
3).
実施例14:2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-α-
D-グルコピラノシル-(1→4)-1,2,3,6-テトラ-O-アセチル-D-グルコピラノース(
61)
ドライマルトテトラオース(502mg、0.753mmol)、および、DMAP(触媒)を、0℃で、ドライピリジン(10ml)に溶解し、次いで、Ac
2O(2.8 g)を含むピリジン(5ml)の溶液を、0℃で滴下し、0℃で、4時間かけて攪拌を行い、そして、−20℃で、48時間にわたって放置をした。 反応が完了していなかったので、0℃で、Ac
2O(1g、mmol)を加え、次いで、室温で、16時間後に、0℃で、ドライメタノール(10ml)を加えて反応を停止し、そして、室温で、2時間かけて攪拌を継続した。 その溶液を、トルエン(3×30ml)を用いて共蒸発させたところ、過酢酸61が、白色固形物として得られた(920mg、97%)。
【0069】
2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシルトリクロロアセ
トイミダート(62)
エチレンジアミン(1.66mmol、0.11ml)を含むドライTHF(15ml)の溶液に対して0℃で、
氷酢酸(0.90mmol、0.053ml)を滴下ところ、即座に沈殿物が形成され、、このものは、水
性になるまで留まり続ける。 0℃で、過酢酸61(900mg、0.717mmol)を加え、そして、この混合物を、室温で、2時間かけて攪拌をしたところ、TLC(トルエン/EtOAc、1:2)は
、出発物質が消失していること、そして、緩慢に移動する産物の存在を示し、その産物の大半はアノマー混合物であると考えられる。 pHが6になるまで酢酸(0.15ml)を滴下して加えて、この溶液を中和した。 気流下に置いて溶媒を蒸発させ、次いで、残渣を、EtOAc(100ml)に溶解し、そして、飽和NaHCO
3溶液(3×50ml)、水(3×10ml)、ブライン(30ml)で洗浄をし、乾燥を行い(Na
2SO
4)、次いで、真空下で濃縮を行ったところ、黄色泡沫
のヘミアセタール(830mg)が得られた。 このドライヘミアセタール(830mg、0.684mmol)
を、ドライDCM(5ml)、K
2CO
3(1.20g、8.60mmol)に溶解し、次いで、トリクロロアセトニトリル(0.849ml、8.40mmol)を、0℃で添加し、そして、室温で、2時間かけて攪拌を
続けた。 この混合物を、シリカゲルのカラム(20×1.5cm、トルエン- EtOAc、1:2→ EtOAc、0.2%(v/v) Et
3Nを含むもの)で精製をしたところ、所望のトリクロロアセトイミダ
ート62
35が、毛様の白色粉末として得られた(795mg、86%)。 この化合物を、P
2O
5
を用いて、一晩かけて乾燥を行い、そして、−20℃で、保存をした。
【0070】
コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-
α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシド (63)
トリクロロアセトイミダート62(300mg、0.221mmol)、コレスタノール(2当量、172mg、0.442mmol)、および、3Å分子篩(100mg)を、ドライDCM(1.5ml)にて、0.5時間かけて攪拌をした。 TMS-トリフラートを含むドライDCM(0.5当量.、0.4M、0.275ml、0.11mmol)の溶液を、0℃で、滴下して加えた。 30分後に、室温で、TMS-トリフラートを含むドライDCM(0.36当量、0.4M、0.2ml、0.08mmol)をさらに加え、そして、室温で、30分かけて攪拌を継続した。 Et
3N(0.025ml)を、0℃で、10分かけて、加えて反応を停止し、セリット栓
(0.5cm)に通して濾過を行い、DCM(5×25ml)とEtOAc(3×25ml)を用いて洗浄をした。
両方の有機相を、飽和NaHCO
3溶液(3×25ml)とブライン(25ml)で個別に線上をした。
水性抽出物を合わせ、次いで、EtOAc(3×30ml)を用いて再抽出し、ブライン (30ml)で洗浄をし、その他の有機抽出物と合わせ、乾燥をし(Na
2SO
4)、そして、真空下で濃縮を行ったところ、粗製の黄色泡沫(480mg)が得られた。 この産物を、シリカゲルのカラム(30×5 cm、トルエン:EtOAc 3:2→1:1→1:2→ EtOAc、0.2% Et
3N(v/v)を含むもの)を用い
て精製した。 この精製によって、画分Aには、白色泡沫の所望のβ結合配糖体63(81mg
、23%)が含まれており、また、画分Bには、部分的に脱アセチル化したα結合配糖体が77%、それに、部分的に脱アセチル化したβ結合配糖体が23%を占める配糖体(118mg)が含まれていた。
1H NMR (CDCl
3、400MHz) d 5.24-5.45 (m、7H、3×H1,4×H3)、5.08 (t、3H、J
H3-H4 = J
H4-H5 9.80、H4
IIII,) 4.86 (dd、1H、J
HI-H2 = 4.1、J
H2-H3 = 10.4、H2
IIII)、4.70-4.80 (m、3H、3×H2)、4.63 (d、1H、J
HI-H2 = 7.7、H1
I)、4.33-4.54 (m
、4H、4×H6)、3.86-4.31 (m、10 H、3×H4、3×H5、4×H6)、3.70 (ddd、1H、H5
I)、3.56 (m、1H、コレステリル-H3)、2.20、2.19、2.16、2.11、2.07、2.04、2.03、2.02、2.015、2.010、2.00、1.99 (s、39H、13×Ac)、0.55-2.00 (m、33H、12 CH
2、9 CH)、0.90 (d、3H、J = 6.6、コレスタニル-CH
3)、0.871 (d、3H、J = 6.6、コレスタニル-CH
3)、0.867 (d、3H、J = 6.6、コレスタニル-CH
3)、0.78 (s、3H、コレスタニル-CH
3)、0.65 (s、3H、コレスタニル-CH
3).
3β-コレスタニル α-D-グルコピラノシル-(1→4)-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-β-D-グルコピラノシド(64)
基本手順にしたがって、過酢酸63(75mg、0.047mmol)を脱アセチル化したところ、ポリ
オール64が、白色固形物として得られ(48mg、98%)、このものは、さらに精製または同定を行わずに、次の工程に供した。
【0071】
3β-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-グルコピラノシル-(1→
4)-2,3,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,
6-トリ-O-スルホナトナトリウム-β-D-グルコピラノシド(65)
ポリオール 64(48mg、0.046mmol)をドライDMF(2.3ml、0.02M)に溶解し、そして、改め
て洗浄を行い、次いで、ドライSO
3.ピリジン錯体(285mg、3当量/水酸基,1.79mmol)を
加え、そして、この混合物を、60℃で、16時間かけて攪拌をした。 この混合物を、10分かけて0℃にまで冷却し、そして、0℃で、氷冷水性NaOH溶液(5M、2.1当量/SO
3、0.752ml、3.76mmol)の一部を(〜pH12になるまで)加えて中和をした。 懸濁液を、0℃で、15分かけて攪拌し、水(10ml)で希釈し、そして、40℃で、真空下で濃縮をした。 淡黄色
の粉末が得られ、このものを、水(10ml)に溶解したところ、pH 11.5の溶液が得られた。
【0072】
この溶液に対して、NaOH(5M、5滴)の水性溶液を加えることでpHを12.5に調整し、スライド-α-ライザー
(登録商標)カセット(2000MWCO、4-12ml)を用いて、水(4リットル)に対して、室温で、16時間かけて透析を行った。 24時間ごとに、水(4リットル)の交換を行うと共に、NH
4HCO
3(3M、0.6ml)の水性溶液を、その水に加えて、水のpHを6.0〜6.5に
調整することで、この透析を、0℃で、その水に対して、3日間かけて継続した。 そして、脱塩した溶液を凍結乾燥したところ、過硫酸塩65が、毛様の白色粉末として得られた(97mg、89%)。
1H NMR (400MHz、D
2O) d 5.72 (d、1 H、J
HI-H2 = 3.3、1H1)、5.69 (d、1 H、J
HI-H2 = 3.6、H1)、5.59 (d、1H、J
HI-H2 = 3.6、H1)、5.10 (d、1H、J
HI-H2 = 4.8、H1
I)、4.19-5.02 (m、23H、4×H2、4×H3、4×H-4、3×H5、8×H6)、4.14 (m、1H、H5
I)、3.85 (m、1H、H-3 コール)、0.63-2.06 (m、33 H、12 CH
2、9 CH)、0.95 (d、3H、J = 6.5、コレスタニル-CH
3)、0.885 (d、3H、J = 6.6、コレスタニル-CH
3)、0.882 (d、3H、J = 6.6、コレスタニル-CH
3)、0.85 (s、3H、コレスタニル-CH
3)、0.70 (s、3H、コ
レスタニル-CH
3).
実施例15:2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,
3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-1,2,3,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グルコピラノース(66)
G4糖蜜(1.8g、凍結乾燥したもの、〜72%マルトテトラオース(w/w)を含むもの、〜1.94mmol)、および、DMAP(75mg)をドライピリジン(36ml)に溶解し、次いで、0℃で、塩化ベンゾイル(94.7mmol、11ml)を含むピリジン(8ml)の溶液を滴下して加え、そして、室温で、16時間かけて攪拌を継続した。 0℃で、メタノール(50ml)を加え、次いで、攪拌を2時間かけて継続することで、この混合物を急冷した。 この混合物を、トルエン(3×50ml)を用いて共蒸発させたところ、黄色糖蜜が得られた。 この糖蜜を、EtOAc(150ml)に懸濁させ、飽和重炭酸ナトリウム(5×50ml)、水性HCl(5%、5×50ml)、および、水(5
×50ml)で洗浄をした。 この水相を、EtOAc(2×50ml)で再抽出をし、主要な有機抽出物と合わせ、ブライン(50ml)で洗浄をし、乾燥をし(Na
2SO
4)、濾過をし、そして、真空下で濃縮をした。 芳香族不純物の大半を除去するために、この糖蜜を、沸騰n-ヘキサン(5×50ml)で洗浄し、超音波処理し、そして、高真空下で、一晩かけて乾燥を行ったとこ
ろ、過ベンゾイル化マルトオリゴ糖が、ベージュ色がかった泡沫(6.0 g)として得られた
。 残渣を、50℃で、最少量のトルエン/酢酸エチル(15:1、25ml)の混合物に溶解し、そ
して、シリカゲルのカラム(21×5.5cm、トルエンで前処理したもの)に適用し、15:1(〜1カラム容量)〜10:1(1.5カラム容量)〜5:1(1.5カラム容量)のトルエン/酢酸エチルの勾配
で溶出をした。 画分を、TLCに付し、そして、紫外線と化学染色を用いて確認を行い、次いで、マルトテトラオースペルベンゾアートの純産物画分を合わせ、真空下で濃縮を行い、そして、高真空下で乾燥をしたところ、純産物66が、白色泡沫として得られた(3.04g、76%、ドライ糖蜜での72%マルトテトラオースに基づく数値)。
1H-NMRは、アノマー混合物(α:β =1:1)の存在と、すべての水酸基が完全にベンゾイル化していたことを示している(純度>95%)。
1H NMR (400MHz、CDCl
3): β-アノマー: 8.26-7.09 (m、65H、13×Bz)、6.33 (d、1H、J
1(I)-2(I) = 7.5、H1
I)、6.19 (dd または t、1H、J
2(IV)-3(IV) = 10.2、J
3(IV)-4(IV) = 10.2、H3
IV)、6.07 (dd、1H、J
2(II)-3(II) = 10.2、J
3(II)-4(II) = 8.9、H3
II)、5.96 (dd、1H、J
2(III)-3(III) = 10.2、J
3(III)-4(III) = 8.2、H3
III)、5.83 (d、1H、J
1(IV)-2(IV) = 4.1、H1
IV)、5.82 (dd または t、1H、J
2(I)-3(I) = 6.8、J
3(I)-4(I) = 8.2、H3
I)、5.76 (dd または t、1H、J
4(IV)-5(IV) = 9.6、H4
IV)、5.71 (d、1H、J
1(II)-2(II) = 4.1、H1
II)、5.69 (d、1H、J
1(III)-2(III) = 4.1、H1
III)、5.65 (dd、1H、H2
I)、5.34 (dd、1H、H2
IV)、5.20 (dd、1H、H2
II)、5.14 (dd、1H、H2
III)、5.03-4.22 (m、15H、4.70、4.52 and 4.40 ppmの各々での3×H4、および 4
×H5 および 8×H6). 注記:環状の糖IIおよびIIIについての数値は不明確であった。 α-アノマー: 6.84 (d、1H、J
1(I)-2(I) = 3.6、H1
I)、5.46 (dd、1H、J
1(I)-2(I) = 10.2、J
2(I)-3(I) = 3.6、H2
I).
2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシルアジド(67)
ペルベンゾアート66(500mg、0.235mmol)を、ドライDCM(2ml)に溶解し、次いで、0℃
で、30%HBrを含む酢酸(0.5ml)の溶液を加え、そして、アルゴンの存在下で、2時間かけて攪拌をした。 この溶液を、氷水DCM(100ml)に対して注いで反応を停止し、有機相を、氷水(3×50ml)、飽和NaHCO
3溶液(3×30ml)、ブライン(25ml)で洗浄をし、乾燥をし(Na
2SO
4)、そして、真空下で、室温で濃縮を行ったところ、粗製の臭化物が得られた。
この粗製の臭化物を、クロロホルム(2ml)に溶解し、次いで、NaN
3(130mg、2mmol)、臭
化テトラブチルアンモニウム(129mg、0.4mmol)、そして、最後に、飽和NaHCO
3溶液(3.5ml)を加え、その後、室温で、24時間かけて、激しく攪拌をした。 気流下に置いて溶媒を蒸発させた。 次いで、残渣を、EtOAc(10ml)に溶解し、そして、水(3×50ml)、飽和NaHCO
3溶液(4×25ml)で洗浄をした。 水相を、EtOAc(2×50ml)で再抽出し、有機抽出物
を合わし、ブライン(2×25ml)で洗浄をし、乾燥を行い(Na
2SO
4)、そして、真空下で濃
縮を行った。 黄色泡沫のグリコシルアジド67(466mg、97%)が得られ、このものは、精
製を行わずに、次の工程に供した。
1H NMR (CDCl
3、400MHz) d 7.03-8.24 (m、65 H、13×Bz)、6.10 (dd、1H、J
H2-H3 = 10.4、J
H3-H4 9.9、H3
IIII,) 5.99 (dd、1H、J
H2-H3
= 10.1、J
H3-H4 8.7、H3
III)、5.84 (dd、1H、J
H2-H3 = 9.9、J
H2-H3 = 8.2、H3
II)、5.75 (d、1H、J
HI-H2 = 3.9、H1
IIII)、5.67 (m、2H、H3、H4
IIII)、5.63 (d、1H、J
HI-H2
= 4.1、H1
III)、5.58 (d、1H、J
HI-H2 = 3.9、H1
II)、5.26 (dd、1H、J
HI-H2 = 4.1、J
H2-H3 = 10.4、H2
IIII)、5.20 (dd、1H、J
HI-H2 = 8.4、J
H2-H3 = 9.2、H2)、5.10 (dd、1H,、J
H2-H3 = 10.1、H2
IIII)、5.04 (dd、1H、H2
II)、4.98 (dd、1H、J
H6b-H5 = 2.1、J
H6bH6a = -12.0、H6b)、4.88 (d、1H、J
HI-H2 = 8.4、H1)、4.82 (dd、1H、J
H6b-H5 = 1.7、J
H6bH6a = -12.0、H6b)、4.67-4.76 (m、2H、H-6a、H-6b)、4.53-4.63 (m、2H、H-6a、H-6b)、4.30-4.47 (m、7H、3×H4、2×H6、2×H5)、4.10-4.21 (m、2H、2×H5).
4-(コレスタン-3β-イル-オキシメチル)[1,2,3]トリアゾール-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイ
ル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシド(68)
3β-(プロプ-2-イニルオキシ)コレスタノール(84mg、2当量、0.196mmol)とアジド67(200mg、0.098mmol)を、DCM/t-BuOH(3:2、w/w、0.21M、0.200ml)に溶解した。 硫酸銅の水性溶液(0.3M、0.1当量.、0.033ml)とアスコルビン酸ナトリウムの水性溶液(1M、0.3
当量.、0.029ml)を加え、そして、この混合物を、暗黒下で、48時間かけて、激しく攪拌
をした。 TLC分析(トルエン:EtOAc、1:1)は、反応の末期において、出発物質のア
ジドよりも極性に富んだ産物が出現していたことを示した。 この混合物を、DCM(100ml)で希釈し、そして、飽和NaHCO
3溶液(3×50ml)で洗浄をした。 水相を、EtOAc(3×20ml)で再抽出し、有機抽出物と合わせて、ブライン(50ml)で洗浄をし、乾燥を行い(Na
2SO
4)、そして、真空内で濃縮を行ったところ、粗製産物が、黄色泡沫として得られた(279mg)。 粗製産物を、シリカゲルのカラム(30×5cm、トルエン:EtOAc、7:1→5:1→3:1)で精製したところ、トリアゾール68が、黄色がかった泡沫として得られた(153mg、63%)。
1H NMR (CDCl
3、400MHz) d 7.05-8.24 (m、65 H、13×Bz)、6.14 (d、1H、J
H1-H2 = 8.9、H1
I)、6.11 (dd、1H、J
H2-H3 = 10.6、J
H3-H4 9.8、H3
IIII)、6.00 (dd、1H、J
H2-H3 = 10.1、J
H3-H4 = 8.6、H3
III)、5.86 (m、2H、H3
I、H1
III)、5.76 (d、1H、J
HI-H2 = 3.8
、H1
IIII)、5.64-5.71 (m、3H、H1
III,H2
I、H4
IIII)、5.63 (d、1H、J
HI-H2 = 3.8、H1
II)、5.26 (dd、1H、H2
IIII)、5.12 (dd、1H、J
HI-H2 = 3.8、H2
III)、5.08 (dd、1H,、J
H2-H3 = 9.8、H2
II)、4.98 (dd、1H、J
H6b-H5 = 1.7、J
H6bH6a = -12.5、H6b)、4.87 (dd、1H、H6b)、4.69-4.77 (m、2H、H6a、H6b)、4.53-4.66 (m、4H、2×H6,OCH
2、H4
I)、4.29-4.50 (m、7H、2×H4、2H6,3×H-5)、4.18 (m、1H、H5)、4.10-4.21 (m、2H、2×H5)、3.26 (m、1H、H-3 コール)、0.52-2.00 (m、33 H、12 CH
2、9 CH)、0.90 (d、3H、J = 6.5、コレスタニル-CH
3)、0.869 (d、3H、J = 6.7、コレスタニル-CH
3)、0.864 (d、3H、J = 6.6、コレスタニル-CH
3)、0.77 (s、3H、コレスタニル-CH
3)、0.65 (s、3H、コレスタニル-CH
3).
4-(コレスタン-3β-イル-オキシメチル)[1,2,3]トリアゾール-1-イル α-D-グ
ルコピラノシル-(1→4)-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-1-デオキシ-β-D-グルコピラノシド(69)
ペルベンゾアート68(95mg、0.038mmol)を、メタノール/THF(4:1 (w/w)、7.5ml)の混合
物に溶解し、次いで、0℃で、NaOMeを含むメタノール(11M、0.040ml)の溶液を加え、そ
して、室温で、攪拌を継続した。 16時間が経過してもなお、部分的にベンゾイル化した化合物が残っていた(TLC: メタノール:EtOAc、3:1)ので、NaOMeを含むメタノール(11M、0.040ml)をさらに加えて、さらに3時間かけて攪拌を続けた。 強酸の陽イオン交換樹脂(BioRad AG-X8、H
+)を加えて、pHを7に調整して溶液を中和し、その後、溶液を濾過し、
メタノール(5×20ml)で洗浄し、そして、真空下で濃縮をした。 この残渣を、シリカゲルのカラム(15×1 cm、EtOAc,→メタノール-EtOAc、3:1→メタノール、0.2% Et
3Nを含
むもの)を用いて精製したところ、ポリオール69が、白色固形物として得られた(47mg、10
0%)。
【0073】
4-(コレスタン-3-イル-オキシメチル)[1,2,3]トリアゾール-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-1-デオキシ-2,3,6-トリ-O-
スルホナトナトリウム-β-D-グルコピラノシド(70)
ポリオール69(45mg、0.040mmol)を、ドライDMF(2ml、0.02M)に溶解し、次いで、改めて洗浄を行い、そして、ドライSO
3.ピリジン錯体(248mg、3当量/水酸基,1.56mmol)を加
えて、この混合物を、60℃で、16時間かけて攪拌をした。 この反応混合物を、10分かけて、0℃にまで冷却し、そして、0℃で、氷冷した水性NaOH溶液(5M、2.1当量/SO
3、0.656ml、3.28mmol)の一部(〜pH 12)を加えて中和をした。 この懸濁液を、0℃で、15分
かけて攪拌をし、水(20ml)で希釈し、そして、40℃で、真空下で濃縮をした。 この固形物を、水(11ml)に溶解して、pH 10.5の溶液を得た。 この溶液に、NaOHの水性溶液(5M
、5滴)を加えて、pH 12にまで調整し、そして、スライド-α-ライザー
(登録商標)カセッ
ト(2000MWCO、4-12ml)を用いて、室温で、16時間かけて、水(4リットル)に対して透析を行った。 24時間ごとに、水(4リットル)の交換を行うと共に、NH
4HCO
3(3M、0.6ml)の水性溶液を、その水に加えて、水のpHを6.0〜6.5に調整することで、この透析を、0℃で、その水に対して、3日間かけて継続した。 そして、脱塩した溶液を凍結乾燥したところ、過硫酸塩70が、毛様の白色粉末として得られた(80mg、82%)。
1H NMR (400MHz、D
2O) d 8.31 (s、1H、=CH)、6.25 (d、1 H、J
HI-H2 = 6.9、1H、H1
I)、5.70 (m、2 H、2×H1)、5.65 (d、1H、J
HI-H2 = 3.6、H1)、4.72-5.03 (m、11H、4×H2、4×H3、H4
IIII,OCH
2)、4.13-4.69 (m、15 H、3×H4、4×H5、8×H6)、3.58 (m、1 H、H-3 コール)、0.63-2.05 (m、33 H、12 CH
2、9 CH)、0.95 (d、3H、J = 6.3、コレスタニル-CH
3)、0.87 (d、6H
、2×コレスタニル-CH
3)、0.84 (s、3H、コレスタニル-CH
3)、0.70 (s、3H、コレスタニ
ル-CH
3).
実施例16:2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-α-
D-グルコピラノシルブロミド(72)
マルトトリオース過酢酸(71)
36(200mg、207μmol)を、0℃で、DCM(1ml)および33%HBr/HOAc(0.7ml)に合わせた。 この混合物を、0℃で、4時間かけて攪拌をした。 こ
の溶液を、DCMで希釈をし、次いで、氷水(×2)、NaHCO
3(飽和)(×2)、および、ブライン(×1)で洗浄をしてから、乾燥を行い(Na
2SO
4)、そして、溶媒を蒸発させたところ、臭化物72が白色固形物として得られ、このものは、さらに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0074】
2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル アジド(73)
臭化物72(〜200mg)を、EtOAc(5ml)とNaHCO
3(飽和)(5ml)の混合物に合わせた。 NaN
3(500mg)を加えた後に、Bu
4NBr(触媒)を加えた。 この混合物を、室温で、一晩かけて、激しく攪拌をした。 この溶液を、EtOAcで希釈し、次いで、NaHCO
3(飽和)(×2)およびブライン(×1)で洗浄をしてから、乾燥を行い(Na
2SO
4)、そして、溶媒を蒸発させたところ、アジド73が白色固形物(198.9mg、100%、二段階)として得られ、このものは、さらに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0075】
4-(コレスタン-3β-イルオキシメチル)[1,2,3]トリアゾール-1-イル 2,3,4,
6-テトラ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-1-デオキシ-β-D-グルコ
ピラノシド(74)
アジド73(200mg、211μmol)、3-(プロプ-2-イニルオキシ)コレスタノール(3当量、2
67mg)、CHCl
3(2ml)、t-BuOH (2ml)、CuSO
4(0.3M水性溶液の50μl)、および、アスコ
ルビン酸ナトリウム(1M水性溶液の62.5μl)を、室温で、一晩かけて、激しく攪拌をした
。 溶媒を蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2:ヘキサン〜2:3 ヘキサン:EtOAc)ところ、トリアゾール74(197mg、68%)が得られた。
1H NMR (300MHz、CDCl
3) δ
7.66 (s、1H、トリアゾール-H)、5.85 (d、1H、J
1,2 = 9.3、H-1
I)、5.46-5.27 (m、6H
、H-1
II、H-1
III、H-2
I、H-4
III、H-3
II、H-3
III)、5.03 (dd、1H、J
3,2 = 9.8、J
3,4 = 9.8、H-3
I)、4.82 (dd、1H、J
2,1 = 4.1、J
2,3 = 10.3、H-2)、4.72 (dd、1H、H-2)、4.63 (s、2H、CH
2O)、4.47-4.41 (m、2H)、4.32-3.88 (m、9H)、3.31 (m、1H、CHO)、2.12 (s、6H、OAc)、2.06 (s、3H、OAc)、2.03 (s、3H、OAc)、2.00 (s、3H、OAc)、1.99 (s、3H、OAc)、1.98 (s、3H、OAc)、1.96 (s、3H、OAc)、1.96-0.83 (m、31H)、1.82 (s、3H、OAc)、0.85 (d、3H、J = 6.7、CH
3)、0.82 (m、6H、CH
3)、0.76 (s、3H、CH
3)、0.60 (s
、3H、CH
3).
4-(コレスタン-3-イル-オキシメチル)[1,2,3]トリアゾール-1-イル α-D-グルコピラノシル-(1→4)-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-1-デオキシ-β-D-グルコピラノシド(75)
基本手順にしたがって、過酢酸74(197.2mg)を脱アセチル化したところ、ポリオール75
が、白色固形物として得られ(131mg、96%)、このものは、さらに精製または同定を行わ
なくとも、反応性を示した。
【0076】
4-(コレスタン-3β-イル-オキシメチル)[1,2,3]トリアゾール-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-1-デオキシ-2,3,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-β-D-グルコピラノシド(76)
ポリオール75(131.2mg、137μmol)を、DMF(0.02M、6.9ml)に溶解した。 SO
3.ピリジ
ン(3当量/水酸基、4.12mmol、655mg)を加え、そして、溶液を、60℃で、一晩かけて攪
拌をした。 この溶液を、氷水で冷却してから、5M NaOH(2.1当量/SO
3.ピリジン、1.73ml)で中和をした。 溶媒を蒸発させ、そして、粗製産物をC18 SPEカートリッジ(2×1gカートリッジ)で精製した後に、透析を行った(48時間、2000MWCOカートリッジ)。 灰色
がかった白色の溶液を凍結乾燥したところ、過硫酸塩76が、灰色がかった白色固形物として得られた(156mg、58%)。
1H NMR (400MHz、D
2O) δ 8.32 (s、1H、トリアゾール-H)
、6.22 (d、1H、J
1,2 = 7.5、H-1
I)、5.69 (d、1H、J
1,2 = 3.4、H-1)、5.63 (d、1H、H-1)、5.04-4.17 (m、18H)、3.58 (m、1H、CHO)、2.03-0.85 (m、31H)、0.95 (d、3H、J = 6.2、CH
3)、0.88 (d、6H、CH
3)、0.85 (s、3H、CH
3)、0.71 (s、3H、CH
3).
実施例17:3β-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシド(77)
2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシルトリクロロアセトイミダート(0.372g、0.502mmol)、および、3β-コレスタノール(0.390g、1.004mmol、2当量)
を無水DCM(5ml、0.1M)に溶解した。 粉末MS3Å(新たに活性化した120mg)を加えた。 この混合物を、0℃で、30分かけて攪拌をした。 TMSOTf(0.018ml、0.100mmol、0.2当量)を含むDCM(0.3ml)の溶液を、注射器から滴下して加えた。 この混合物を、0℃で、攪
拌をしている間に、TLC(ヘキサン-EtOAc=83:17)で反応をモニタリングした。 1.5時
間後に、変換が完了し、そして、Et
3N(0.2ml)を添加した。 粗製の混合物を濾過し、そして、固形物を、DCM(5×1.5ml)で濯いだ。 合わせた濾液と洗液を、シリカゲルを用いて蒸発乾固させ、そして、カラムクロマトグラフィー(2.5×22cmのシリカゲル、ヘキサン-EtOAc 200:20、210:30、400:80の勾配溶離)によって精製したところ、配糖体77が、無色の泡沫として得られた(368mg、76%)。
【0077】
3β-コレスタニル α-D-マンノピラノシド(78)
前出の無色の泡沫(358mg、0.370mg)を、無水THF(5ml)とメタノール(3ml)に溶解し、
そして、11M NaOMeを含むメタノール(0.4ml)の溶液を加えた。 白色の沈殿物が即座に形
成された。 この混合物を、室温で、一晩かけて攪拌をした。 THF(3ml)をさらに加え
、そして、希釈した懸濁液を、さらに1日間、室温で、攪拌をした。 この混合物に対してAG50WX8樹脂(H
+型)を加えて中和をしたところ、懸濁液が、透明な溶液に変化した。
【0078】
この樹脂を濾過して除去し、そして、メタノール(4×1.5ml)で洗浄をした。 濾液と
洗液を合わしたものは、5分もたたない内に、ゲル(半透明)に変化した。 この混合物を蒸発乾固して体積を小さくし、そして、EtOH(10ml)から晶出させた。 混合物全体が、室温で、ゲル状を呈しており、このものを、濾過および押圧して水分を除去した。 残渣を、EtOH(1.5ml)で洗浄し、風乾し、そして、P
2O
5の存在下、真空下で、一晩かけて乾燥
をしたところ、テトラオール78が、白色粉末(131mg)として得られた。 濾過を行ったと
ころ、沈殿物が得られ、そして、還流するためにこのものを加熱した。 得られた透明な溶液を、シリカゲルを用いて蒸発乾固し、そして、シリカカラムクロマトグラフィー(3
×8cm、CHCl
3200ml および メタノール-CHCl
3 20:200、20:160、30:150の勾配溶離)によって精製をした。 産物画分をプールし、蒸発乾固し、そして、P
2O
5の存在下、真空下で、3日間かけて乾燥をしたところ、二回目の産物が、白色粉末(79mg)として得られた。
【0079】
1H NMR (DMSO-d
6、300MHz) d 4.73 (d、1H、J = 1.5、H1)、4.64 (d、D
2Oで交換可能
、1H、J = 4.6、OH)、4.61 (br d、D
2Oで交換可能、1H、J = 4.1、OH)、4.48 (d、D
2O
で交換可能、1H、J = 5.7、OH)、4.37 (t、D
2Oで交換可能、1H、J = 6.0、OH)、3.62 (dd、1H、J = 10.3、5.7)、3.56-3.29 (m、6H、糖類 5×H および コレスタニルについてのH3)、1.95-0.56 (m、46H、コレスタニル).
3β-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホナト-α-D-マンノピラノシドテトラナトリウム塩(79)
テトラオール78(102.8mg、0.187mmol)を、無水DMF(4.67ml、0.04M)に溶解した。 SO
3.ピリジン錯体(357mg、2.244mmol、3当量/水酸基、水、トルエン、EtOH、DCMで改めて
洗浄を行い、そして、P
2O
5の存在下、真空デシケーターで、1時間かけて乾燥をしたもの)を加えた。 この混合物(pH > 10)の色は、橙黄色に変化した。 この混合物を、乾燥するまで蒸発させた。 残渣(淡黄色粉末)を、4mlの水(pH > 10)に溶解し、そして、SPE-C18 カートリッジ(800mg、MeCN,MeCN-水1:1、1:9、1:99の各4mlを用いて溶出して前処
理したもの)で精製をした。 導入を終えた後に、水(12ml)、1%MeCNの水(4.04ml)、5
%(4.2ml)、10%(4.4ml)、20%(4.8ml)、30%(5.2ml)、40%(5.6ml)、50%(6ml)、60%(4.8ml)、および、70%(5.1ml)の水を用いて、SPEの溶出を行った。 画分を、MBT、特性
試験、CEで確認をし、そして、プールおよび凍結乾燥をした。 1%〜5%のMeCN-水か
ら少量の産物79(25mgの褐色粉末)が得られた。 産物の大半が、10%、20%および30%のMeCNの水で溶出された産物であった(淡黄色粉末、120mg、67%)。 40%のMeCNの水で溶
出された産物も、少量の別の産物として得られた(淡黄色粉末、4mg)。
1H NMR (D
2O、400MHz) d 5.16 (br s、1H、H1)、4.70 (br s、1H、H2)、4.6 (HODと重複していた、1H、H3)、4.35 (brM、1H、H4)、4.22 (brM、1H、H6)、4.14 (brM、1H、H6)、3.96 (brM、1H、H5)、3.54 (brM、1H、コレスタニル-H3)、1.90-0.50 (m、46H、コレスタニル).
実施例18: 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O- ベンゾイル-β-D-グルコピラ
ノシルアミン(80)
アジド67(201mg、0.098mmol)を、EtOAc(10ml)に溶解し、そして、水素雰囲気下で、Pd-C(10%、(w/w)、100mg)を用いて、3時間かけて攪拌をした(TLC:トルエン:EtOAc、7:1)。
【0080】
水素をアルゴンと交換し、そして、この混合物を、セリット(メタノールおよびEtOAcの5mlで予洗したもの)に通して濾過をし、EtOAc(5×20ml、+超音波処理)で洗浄し、そして、最後に、室温で、真空下で濃縮を行ったところ、アミン80が、白色固形物(200mg、100%)として得られ、このものは、さらに精製または同定することなく、そのままに次の工
程に供した。
【0081】
N-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-
トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O- ベンゾイル-β-D-グルコピラノシル)-4-((3R、10S、12S、13R)-3,12-ジ-O-アセチル-10、13-ジメチルヘ
キサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[a]フェナントレン-17-イル)ペンタンアミド(81)
ジアセチルデオキシコール酸(53mg、0.111mmol)およびDMAP(触媒)をドライDCM(3ml)に溶解し、次いで、0℃で、DCCを含むDCM(1M、1当量、0.111ml)とHOBt(17mg、0.111mmol)の溶液を加え、そして、この混合物を、室温で、30分かけて攪拌をした。 この溶液に、Et
3N(2滴)を加えてpHを8に調整して塩基性にし、その後、0℃で、アミン80(150mg、0.074mmol)を含むDCM/DMF(5:1,(w/w)、2.5ml)の混合物を加え、そして、室温で、16時間か
けて攪拌を継続した(pH 8)。 TLC(トルエン:EtOAc、3:1)では何も進展が確認されな
かったので、ジアセチルデオキシコール酸(53mg、0.111mmol)、DCCを含むDCM(1M、1当量、0.111ml)、HOBt(17mg、0.111mmol)、および、Et
3N(3滴)をさらに加え、そして、56時
間かけて攪拌を継続した。 TLCは、反応の完了を示していたので、溶液を、セリット(2mlで予洗したもの)に通して濾過をし、そして、DCM(3×40ml)で洗浄をした。 透明
な溶液を、飽和NaHCO
3溶液(4×30ml)で洗浄をした。 DCM(2×20ml)を用いて水相の再抽出を行い、有機抽出物を合わせ、水性HCl(3%、5×30ml)、飽和NaHCO
3溶液(20ml)で
洗浄をし、乾燥をし(Na
2SO
4)、そして、真空下で濃縮をした。 残渣を、シリカゲルのカラム(30×5cm、トルエン-EtOAc 7:1→5:1→1:1)を用いて精製をしたところ、アミド81
が、淡黄色の固形物として得られた(58mg、32%)。
1H NMR (CDCl
3、400MHz) d 7.01-8.28 (m、65 H、13×Bz)、6.31 (d、1H、J
H1-NH = 9.3、NH)、6.10 (dd、1H、J
H2-H3 = J
H3-H4 10.1、H3
IIII)、6.00 (dd、1H、J
H2-H3 = 10.2、J
H3-H4 = 8.9、H3
I)、5.82 (m、2H、H3
II、H3
III)、5.74 (d、1H、J
HI-H2 = 3.9、H1
IIII)、5.67 (t、1H、H4
IIII)、5.61 (d、1H、J
HI-H2 = 4.0、H1
III)、5.57 (d、1H、J
HI-H2 = 4.0、H1
II)、5.48 (t、1H、J
H1-H2 = 9.4H1
I)、5.25 (dd、1H、J
H2-H3 = 10.6、H2
IIII)、4.99-5.15 (m、4H、3×H2、H3-デオキシコール.)、4.92 (dd、1H、J
H6b-H5 = 1.7、J
H6bH6a = -12.4、H6b)、4.63-4.81 (m、4H、3×H6、H12-デオキシコール)、4.56 (dd、1H、J
H6b-H5 = 1.7、J
H6bH6a = -12.6、H6b)、4.08-4.52 (m、10H、3×H4、4×H5、3 H6)、2.07 (s、3H、Ac)、2.03 (s、3H、Ac)、0.8-2.15 (m、26H、10×CH2、6×CH)、0.89 (s、3H、CH
3)、0.70 (d、3H、J = 6.4、CH-C
H3)、0.63 (s、3H、CH
3).
N-(α-D-グルコピラノシル-(1→4)-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-β-D-グルコピラノシル)-4-((3R、10S、12S、13R)-12-O-アセチル-10、13-ジメチルヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[a]フェナントレン-17-イル)ペンタンアミド(82)
化合物81(53mg、0.021mmol)を、メタノール/THF(7:1(w/w)、4ml)に溶解し、次いで、0℃で、NaOMeを含むメタノール(11M、0.040ml)の溶液を加え、そして、室温で、攪拌を継
続した。 16時間後もなお、10%の部分的にベンゾイル化した非極性化合物が残存していたので(TLC:メタノール:EtOAc、2:1)、NaOMeを含むメタノール(11M、0.050ml)をさらに加え、そして、さらに1時間かけて攪拌を継続した(pH 12)。 強酸の陽イオン交換樹脂(BioRad AG-X8、H
+)を加えて、pHを7に調整して溶液を中和し、その後、溶液を濾過し、メ
タノール(3×30ml、+超音波処理)で洗浄し、そして、真空下で濃縮をした。 強い芳香臭を放っている残渣を、シリカゲルのカラム(10×1cm、EtOAc,→メタノール-EtOAc,2:1
→メタノール、0.2% Et
3Nを含むもの)を用いて精製をしたところ、ポリオール82が、白色固形物として得られた(23mg、100%)。
【0082】
N-(2,3,4,6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-ト
リ-O-スルホナトナトリウム-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-β-D-グルコピラノシル)-4-((3R、10S、12S、13R)-3-O-スルホナトナトリウム-12-O-アセチル-10、13-ジメチルヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[a]フェナントレン-17-イル)ペンタンアミド(83)
ポリオール82(22mg、0.020mmol)を、ドライDMF(0.02M、1.05ml)に溶解し、次いで、改
めて洗浄を行い、そして、ドライSO
3.ピリジン錯体(3当量/水酸基、150mg、0.945mmol)を加え、次いで、この混合物を、60℃で、16時間かけて攪拌をした。 0℃で、水性NaOH溶液(5M、2.1当量/SO
3、0.39ml、1.985mmol)の一部(pH 12)を加えて反応を停止し、そして、0℃で、15分かけて攪拌をした。 懸濁液を、40℃で、真空下で濃縮をしたところ、黄色粉末が得られた。 この粉末を水(11ml)(pH 11.5)に溶解し、そして、スライド-α-ライザー
(登録商標)カセット(2000MWCO、4-12ml)を用いて、水(4リットル)に対して、
室温で、2時間かけて透析を行った。 この透析は、水(4リットル、0.6mlの3M 水性NH
4HCO
3、pH 6を含むもの)に対して、室温で、16時間かけて透析を行った。 24時間ごとに、水(4リットル)の交換を行うと共に、NH
4HCO
3(3M、0.6ml)の水性溶液を、その水
に加えて、水のpHを〜6.0-6.5に調整することで、この透析を、0℃で、その水に対して
、46時間かけて継続した。 そして、脱塩した溶液を凍結乾燥したところ、毛様の白色粉末として得られた。 CE分析を行ったところ、5.228分(80%)での主要な一つのピーク
、それと、5.121分(5%)および5.278分(10%)での小さな二つのピークに対応する三つの化合物を示した。 この混合物(〜54mg)を、C18 HPLCカラム、すなわち、溶媒A:100%水、溶媒B:100%アセトニトリル、流速:10ml/分、画分サイズ:5ml、検出器:ELS、勾配:5%BとしたC18 HPLCカラムで精製をした。 C18マトリックスに対して弱度の結合性
を示しながらも、83の純産物画分である産物を回収し、そして、CEで分析を行った。 凍結乾燥を行ったところ、過硫酸塩83が、毛様の白色粉末(12.1mg、CEで決定した24%
、98%の純度)として得られた。
1H NMR (400MHz、D
2O) d 5.96 (d、1H、NH)、5.79 (d、2H、2×H1
IIII、H1
III)、5.68 (d、1H、H1
II)、5.19 (s、1H、H3-デオキシコール)、5.00-5.10 (m、3H1、3×H3)、4.67-4.98 (m、6H、H1
I、4×H2、H3)、4.18-4.60 (m、16 H、3×H4、4×H5、8×H6、H12-デオキシコール.)、2.46 (m、2H,OCH
2)、2.28 (s、3H、12-O Ac-デオキシコール)、1.08-2.13 (m、24H、9×CH
2、6×CH)、1.05 (s、3H、CH
3)、0.93 (d、3H、J = 6.2、CH-C
H3)、0.88 (s、3H、CH
3).
(2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル)-(1→4)-(2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル)-(1→4)-(2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル)臭化物(84)
マルトトリオースペルベンゾアート(200mg、207μmol)を、0℃で、DCM(1ml)およびHBr/HOAc(0.7ml)に合わせた。 この混合物を、0℃で、6時間かけて攪拌をした。 この
溶液を、DCMで希釈し、そして、氷水(×2)、NaHCO
3(飽和)(×2)、および、ブライン(
×1)で洗浄をしてから、乾燥をし(Na
2SO
4)、そして、溶媒を蒸発させたことろ、白色
固形物(定量的)が得られ、このものは、さらに精製を行わなくとも、反応性を示した。
1H NMR (CDCl
3、400MHz) d 8.19 (m、2H、Ar)、8.05 (m、2H、Ar)、7.95 (m、2H、Ar)、7.88-7.85 (m、4H、Ar)、7.74-7.70 (m、4H、Ar)、7.63-7.09 (m、36H、Ar)、6.73 (d、1H、J
1,2 = 3.4、H-1
I)、6.13-6.08 (m、2H、H-3
III、H-3
I)、5.95 (m、1H、H-3
II)、5.76 (d、1H、J
1,2 = 4.1、H-1
III)、5.67 (m、1H、H-4
III)、5.65 (d、1H、J
1,2 = 3.4、H-1
II)、5.27 (dd、1H、H-2
III)、5.11 (dd、1H、H-2
II)、5.03 (dd、1H、H-2
I)、4.99 (dd、1H、H-6
I)、4.76-4.72 (m、2H、H-6
II,H-6
I)、4.66-4.58 (m、2H、H-6
II、H-5
I)、4.55-4.35 (m、5H、H-4
I、H-4
II、H-5
II、H-5
III、H-6
III)、4.23 (dd、1H、H-6
III).
実施例19:3β-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,
6-トリ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシド(85)
2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル臭化物84(200mg、124μmol)
38、分子篩(〜50mg)、および、コレスタノ
ール(3当量、370μmol、145mg)を、アルゴンの存在下で、ドライDCMと合わせ、そして、0℃にまで冷却した。 AgOTf(1.5当量、187μmol、48mg)を加え、そして、溶液を、0℃で、2時間かけて攪拌をした。 トリエチルアミン(600μl)を加え、そして、溶液を、室温にまで加温した。 この混合物を、(0.5% (v/v)トリエチルアミンを含む1:1 EtOAc:Hexを溶出溶媒として用いて)短いシリカ栓に通した。 この溶媒を、蒸発させた(水浴の温度は、室温に保っていた)。 得られた混合物を、分子篩を用いて、アルゴンの存在下で、
ドライDCMと合わせ、そして、0℃にまで冷却してから、TMSOTf(0.1Mの溶液を含む1.24mlのDCM)を、20分かけて、少しずつ加えた。 この溶液を、0℃で、1時間かけて攪拌をし、そして、室温で、0.5当量のTMSOTfを、15分かけて、さらに加えた。 さらに30分後に
、トリエチルアミン(1ml)を加え、次いで、溶液を濾過し、そして、溶媒を蒸発させた。
【0083】
粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:ヘキサン〜35% EtOAc/Hex)で精製したところ、純配糖体85が、白色固形物として得られた(91mg、38%)。
1H NMR (300MHz、CDCl
3) δ 8.17 (m、2H、Ar)、8.06 (m、2H、Ar)、7.96 (m、2H、Ar)、7.88 (m、2H、Ar)、7.82 (m、2H、Ar)、7.72 (m、4H、Ar)、7.57 (m、4H、Ar)、7.52-7.09 (m、32H、Ar)、6.10 (t、1H、J = 9.7、H-3
III)、5.92 (t、1H、H-3
II)、5.75 (d、1H、J
1,2 = 3.8、H-1
III)、5.71-5.64 (m、2H、H-4
III、H-3
I)、5.58 (d、1H、J
1,2 = 3.8、H-1
II)、5.30-5.19 (m、2H、H-2
III、H-2
I)、5.10 (dd、1H、H-2
II)、4.95 (m、1H、H-6
II)、4.84 (d、1H、J
1,2 = 7.7、H-1
I)、4.77-4.61 (m、3H、H-6
I、H-6
I、H-6
II)、4.49-4.34 (m、5H、H-6
III、H-5
I、H-5
III、H-4
I、H-4
II)、4.25 (m、1H、H-6
III)、4.06 (m、1H、H-5
II)、3.53 (m、1H、CHO)、1.99-0.47 (m、31H)、0.91 (d、3H、CH
3)、0.87 (m、6H、CH
3)、0.64 (s、3H、CH
3)、0.62 (s、3H、CH
3).
3β-コレスタニル α-D-グルコピラノシル-(1→4)-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-β-D-グルコピラノシド(86)
配糖体85(91mg、47.5μmol)を、1:1 メタノール:THFと合わせ、そして、基本手順にし
たがって脱アセチル化したところ、ポリオール86(48mg)が、(微量の安息香酸メチルを含
む)白色固形物として得られ、このものは、さらに精製または同定を行わなくとも、反応
性を示した。
【0084】
3β-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホナトナトリウム-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-α-D-グルコピラノシル-(1→
4)-2,3,6-トリ-O-スルホナトナトリウム-β-D-グルコピラノシド(87)
ポリオール86(47.8mg、54.6μmol)を、DMF(0.02M、2.73ml)に溶解した。 SO
3.ピリジン(3当量/水酸基、1.64mmol、261mg)を加え、そして、溶液を、60℃で、一晩かけて攪
拌をした。 この溶液を、氷水で冷却し、そして、5M NaOH (700μl)で中和をしてから、溶媒を蒸発させた。 残渣を水と合わせ、そして、メタノール/水を移動相として用いたC18 SPE カートリッジにて精製を行った。 この産物を含む画分をプールし、そして、2000MWCO透析カートリッジを用いて、48時間かけて透析を行ってから、40ミクロン注射器型
フィルターを用いて濾過をしてから、凍結乾燥を行ったところ、過硫酸塩87が、灰色がかった白色固形物として得られた(43mg、二段階で48%)。
1H NMR (400MHz、D
2O) δ 5.68
(d、1H、H-1)、5.58 (d、1H、H-1)、5.05-4.03 (m、19H)、3.82 (m、1H、コレスタニル H-3)、2.05-0.65 (m、31H)、0.96 (d、3H、J = 5.6、CH
3)、0.90 (d、6H、J = 6.4、CH
3)、0.86 (s、3H、CH
3)、0.71 (s、3H、CH
3).
実施例20:2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-ガラクトピラノシル-((1→4)-1,2,3,6-テトラ-O-アセチル-D-グルコピラノース(88)
ラクトース(5.0221g、13.88mmol)を、ドライピリジン(40ml)に懸濁させ、そして、DMAP(50mg)を加えた。 無水酢酸(26.24ml、277.6mmol)を、0℃で、15分かけて、この懸濁液に対して滴下し、そして、この混合物を、室温で、一晩かけて攪拌をした。 無水メタノールを、0℃で、滴下して加えることで、この反応を停止させ、そして、溶液の攪拌を行った。 溶液を蒸発させ、次いで、無水トルエン(3×50ml)を用いて共溶出し、そして、
残余の溶媒を、一晩かけて、真空下で還元したところ、白色固形物が得られ(9g、13.26mmol、95%)、このものは、さらに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0085】
2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-ガラクトピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシル臭化物(89)
過酢酸88(510.3mg、0.75mmol)を、無水DCM(1.5ml)に溶解し、そして、HBr/酢酸(30%、1ml)を、0℃で、滴下して加えた。 この混合物を、室温で、3時間かけて攪拌をし、次いで、DCM(30ml)で希釈し、氷水(2×40ml)、氷冷した飽和NaHCO
3溶液(3×30ml)、および、ブライン(2×30ml)で洗浄をした。 この溶液を、Na
2SO
4を用いて乾燥させ、そして、真空下で濃縮したところ、粗製臭化物が得られた。 この濃縮を終えて直ちに、次の反応が進行した。
【0086】
2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-ガラクトピラノシル-((1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシルアジド(90)
粗製グリコシル臭化物89(0.75mmol)を、CHCl
3(4ml)に加え、そして、Bu
4NHBr(193.42mg、0.6mmol)、NaN
3(195.03mg、3.0mmol)、および、飽和NaHCO
3溶液(7ml)を加えた。
【0087】
反応物を、室温で、一晩かけて、激しく攪拌をした。 反応物を、還元し、EtOAcで希
釈し、そして、飽和NaHCO
3溶液(3×30ml)およびブライン(3×30ml)で洗浄をした。
有機層を、Na
2SO
4を用いて乾燥させ、次いで、真空下で濃縮し、そして、0.2% Et
3N
を含むEtOAc/ヘキサン(1:1)を用いたフラッシュクロマトグラフィーを利用して精製を
したところ、アジドが生成した(348mg、2段階で70%)。
1H NMR (300MHz、CDCl
3) δ5.33 (dd、1H、J
H4’,H3’ = 3.4 Hz、J
H4’,H5’ = 1.1 Hz、H-4')、5.19 (dd、1H、J
H3,H4= 9.4 Hz、J
H2,H3 = 9.0 Hz、H-3)、5.09 (dd、1H、J
H2’,H3’ = 10.4 Hz、J
H2’,H1
’ = 7.8 Hz、H-2')、4.94 (dd、1H、J
H2’,H3’ = 10.4 Hz、J
H3’,H4’ = 3.4 Hz、H-3')、4.84 (dd、1H、J
H2,H3 = 9.5 Hz、J
H2,H1 = 8.8 Hz、H-2)、4.61 (d、1H、J
H2,H1= 8.8 Hz、H-1)、4.49 (dd、1H、J
H6a,H6b = 11.9 Hz、J
H6a,H5 = 2.2 Hz、H-6a)、4.46 (d
、1H、J
H1’,H2’ = 7.8 Hz、H-1')、4.14-4.03 (m、3H、H-6b、H-6a'、H-6b')、3.87 (dd、1H、J
H5’,H4’ = 1.1 Hz、H-5')、3.80 (t、1H、J
H4,H5 and H4,H3 = 9.4 Hz、H-4)
、3.68 (ddd、1H、J
H6a,H5 = 2.0 Hz、J
H6b,H5 = 5.0 Hz、J
H4,H5 = 9.9 Hz、H-5)、2.13
(s、3H、OAc)、2.12 (s、3H、OAc)、2.05 (s、3H、OAc)、2.05 (s、3H、OAc)、2.03 (s
、3H、OAc)、2.03 (s、3H、OAc)、2.02 (s、3H、OAc)、1.95 (s、3H、OAc).
4-(コレスタン-3β-イル-オキシメチル)[1,2,3]トリアゾール-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-ガラクトピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシド(91)
ドライアジド90(100mg、0.15mmol)、および、3β-(プロプ-2-イニルオキシ)コレスタノール(129mg、0.302mmol、2当量)を、DCM/t-BuOH(3:2、0.21M)に溶解した。 硫酸銅の
水性溶液(0.3M、0.1当量、0.015mmol、50μl)を、この混合物に加え、そして、アスコル
ビン酸ナトリウムの溶液(1M、0.3当量、0.045mmol、45.3μl)を加えた。 反応物を暗黒
下に移し、そして、一晩かけて激しく攪拌をした。 この混合物を、DCM(100ml)に希釈し、そして、飽和NaHCO
3溶液(3×30ml)で洗浄した。 水相を、DCM(20ml)を用いて再抽出し、次いで、合わせた有機層をブライン(2×30ml)で洗浄し、そして、Na
2SO
4を用いて乾燥をした。 溶媒を真空下で蒸発させたところ、粗製産物が得られた。 この粗製産物を、0.2% Et
3Nを含むヘキサン/EtOAc(3:2)を用いたフラッシュクロマトグラフィーを利用して精製をしたところ、白色固形物が生成した(135.3mg、82%)。
1H NMR (300MHz、CDCl
3) δ 7.67 (s、1H、CH-N)、5.79 (d、1H、J
H1,H2 = 9.2、H-1)、5.43-5.37 (m、2H
、H-2、H-3)、5.35 (dd、1H、J
H3’,H4’ = 3.4、J
H4’,H5’ = 0.8、H-4')、5.11 (dd、1H、J
H2’,H3’ = 10.4、J
H2’,H1’ = 7.8、H-2')、4.95 (dd、1H、J
H2’,H3’ = 10.4
、J
H3’,H4’ = 3.4、H-3')、4.64 (s、2H、CH
2-N)、4.50 (d、1H、J
H1’,H2’ = 7.9、H-1')、4.46 (dd、1H、J
H6a’,H6b’ = 12.4、J
H6a’,H5’ = 1.6、H-6a')、4.16-4.04 (
m、3H、H-6b'、H-6a、H-6b)、3.96-3.85 (m、3H、H-4、H-5、H-5')、3.39-3.28 (m、1H、H-コール)、2.14 (s、3H、OAc)、2.09 (s、3H、OAc)、2.06 (s、3H、OAc)、2.05 (s、3H
、OAc)、2.04 (s、3H、OAc)、1.95 (s、3H、OAc)、1.88-1.80 (m、31H)、1.85 (s、3H、OAc)、0.88-0.80 (m、3H、CH
3-CH)、0.85 (d、3H、J = 1.3、CH
3-CH)、0.83 (d、3H、J = 1.2、CH
3-CH)、0.77 (s、3H、CH
3)、0.62 (s、3H、CH
3).
4-(コレスタン-3β-イル-オキシメチル)[1,2,3]トリアゾール-1-イル β-D-ガ
ラクトピラノシル-(1→4)-β-D-グルコピラノシド(92)
ドライN配糖体91(100mg、0.092mmol)を、無水CH
3OHに溶解し、そして、この混合物に対して、0℃で、アルゴンの存在下で、NaOMe/CH
3OH(11M、30μl)の溶液を滴下して加えた。 この溶液を、室温で、一晩かけて、攪拌をした。 TLCでモニタリングを行った後に、無水CH
3OH(2ml)とNaOMe/CH
3OH(11M、50μl)をさらに加えたところ、反応混合物のpHは、11を示していた。 反応完了次第に、Dowex H
+イオン交換樹脂を加えて、pHを6にまでして中和をし、そして、得られた懸濁液を、40℃で、CHCl
3/CH
3OH(1:1)に溶解した。 この溶液を、濾過し、濃縮し、そして、P
2O
5を用いて乾燥をしたところ、粗製産物が得られた。
【0088】
4-(コレスタン-3β-イル-オキシメチル)[1,2,3]トリアゾール-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホ-β-D-ガラクトピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホ-β-
D-グルコピラノシド、ヘプタナトリウム塩(93)
SO
3-ピリジン(124.89mg、0.785mmol、3eq/OH、予洗および乾燥したもの)の一部を、60℃で、ドライポリオール92(29.7mg、0.037mmol)を含む無水DMF(0.02M、1.85ml)に加えた
。 反応物を、一晩かけて攪拌をした。 反応物を、0℃にまで冷却し、そして、攪拌をしながら、5M NaOH(329.7μl、1.65mmol、2.1当量のSO
3-Pyr)の冷溶液の一部を加えた。
【0089】
即座にpHを確認したところ、わずかに塩基性を示していた。 反応物に対して冷却した5M NaOH(50μl)をさらに加えたところ、pHは、約13になっていた。 この懸濁液を、0℃で、15分かけて攪拌をし、次いで、HPLCグレード水(100ml)で希釈をし、そして、溶媒を
徐々に蒸発させた。 100%HPLCグレード水〜ACN/H
2O(1:1)の勾配溶離を利用したC18
固相抽出カートリッジ(ウォーターズ セプ パク、1g)で、この産物の脱塩を行った。 0.1M NH
4HCO
3を加えることで、この画分の塩基性を保ちつつ、すべての画分についての
特性試験を行った。 特性試験で陽性の画分は、CEを用いて分析を行い、そして、JR245_33を含む画分は、5-50%のACNを含む水の勾配溶離を利用したC18液体クロマトグラフィ
ーで、35分かけて、結合および分離させた。 40μlの1,9-ジメチル-メチレンブルー水性溶液を含む10μlの試料を用いて、すべての画分に対して、糖類についての分析を行い
、そして、糖類陽性画分については、CEで分析を行った。 純産物の画分を回収して、凍結乾燥を行ったところ、灰色がかった白色の粉末が産物として得られ(21.1mg、37%の収
率)、CEによって決定されたその純度は、98%であった。
1H NMR (300MHz、D
2O) δ: 8.29 (s、1H、CH=C-)、6.27 (d、1H、J
H1,H2 = 8.1 Hz、H-1)、5.14 (d、1H、J
H3’,H4’= 3.0 Hz、H-4')、4.98 (t、1H、J
H1,H2 = 7.8 Hz、H-2)、4.91-4.82 (m、1H、H-3)、4.89 (d、1H、J
H1’,H2’ = 7.5 Hz、H-1')、4.74 (s、2H、CH
2)、4.57 (dd、2H、J
H2’,H3’
= 10.2 Hz、J
H3’,H4’ = 3.0 Hz、H-3'、H-5')、4.46 (dd、1H、J
H2’,H3’ = 9.9、J
H1’,H2’ = 7.5、H-2')、4.36 (m、5H、H-4,H-5,H-6a,H-6a'、H-6b')、4.18-4.14 (m、1H、H-6b)、3.63-3.49 (m、1H、コール-H)、2.04-0.98 (m、31H、コール)、0.97-0.83 (m、12H、CH
3)、0.70 (s、3H、CH
3).
実施例21:2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシルアジド(94)
マルトース過酢酸(200mg、295μmol)を、0℃で、DCM(1ml)およびHBr/HOAc(0.7ml)に
合わせた。 この混合物を、0℃で、4時間かけて攪拌をした。 この溶液を、DCMで希
釈をし、次いで、氷水(×2)、NaHCO
3(飽和)(×2)、および、ブライン(×1)で洗浄を
してから、乾燥をし(Na
2SO
4)、そして、溶媒を蒸発させたところ、白色固形物の臭化物が
得られ、このものを、EtOAc(5ml)およびNaHCO
3(飽和)(5ml)の混合物に合わせた。 NaN
3(2.0 g)を加え、次いで、Bu
4NBr(触媒)も加えた。 この混合物を、室温で、激しく
攪拌をした。 この溶液を、EtOAcで希釈をし、次いで、NaHCO
3(飽和)(×2)、および、
ブライン(×1)で洗浄をしてから、乾燥をし(Na
2SO
4)、そして、溶媒を蒸発させたところ、粗製産物が得られ、このものを、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:ヘキサン〜50% EtOAc/ヘキサン;トルエンを用いて導入をした)を用いて精製をしたところ、170.6mgの白色固形物が得られ(二段階で87%)、このものは、さらに同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0090】
4-(コレスタン-3β-イル-オキシメチル)[1,2,3]トリアゾール-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシド(95)
アジド94(170mg、257μmol)、3β-(プロプ-2-イニルオキシ)コレスタノール(2当量
、219mg)、CHCl
3(2ml)、t-BuOH(2ml)、CuSO
4(0.3M 水性溶液の50μl)、および、アスコルビン酸ナトリウム(1M 水性溶液の62.5μl)を、室温で、一晩かけて、激しく攪拌をした。 溶媒を蒸発させ、次いで、残渣をシリカカラム(SiO
2:ヘキサン〜50% EtOAc/ヘキサン)に導入したところ、190mgの純物質95(68%)が得られた。
1H NMR (300MHz、CDCl
3)
δ: 7.67 (s、1H、トリアゾール-H)、5.85 (d、1H、J
1,2 = 9.3、H-1
I)、5.46-5.29 (m
、4H、H-1
II、H-2
I、H-4
II、H-3
II)、5.04 (t、1H、J
2,3 = 10.3、J
3,4 = 10.3、H-3
I)、4.85 (dd、1H、J
1,2 = 4.1、J
2,3 = 10.8、H-2
II)、4.63 (s、2H、CH
2)、4.45 (ddd、1H
、H-6
I)、4.25-4.19 (m、2H、H-5
I、H-6
II)、4.14-3.92 (m、4H、H-5
II、H-6
I、H-6
II、H-4
I)、3.32 (m、1H、CHO)、2.31-0.53 (m、31H)、2.10 (s、3H、OAc)、2.08 (s、3H、OAc)、2.03 (s、3H、OAc)、2.00 (s、6H、OAc)、1.98 (s、3H、OAc)、1.82 (s、3H、OAc)、0.83 (d、3H、J = 1.0、CH
3)、0.81 (d、3H、J = 1.5、CH
3)、0.76 (s、3H、CH
3)、0.61 (s、3H、CH
3).
4-(コレスタン-3β-イル-オキシメチル)[1,2,3]トリアゾール-1-イル α-D-グ
ルコピラノシル-(1→4)-β-D-グルコピラノシド(96)
過酢酸95(190mg)を、THF/メタノール(1:1)に溶解した。 NaOMeを含むメタノール(11M、20μl)を加え、次いで、この溶液を、室温で、3時間かけて攪拌をした。 この溶液
を、H
+樹脂を用いて中和をし、濾過を行い、そして、溶媒を蒸発させたところ、125mg(90%)の灰色がかった白色固形物の産物が得られ、このものは、さらに精製または同定を
行わなくとも、反応性を示した。
【0091】
4-(コレスタン-3β-イル-オキシメチル)[1,2,3]トリアゾール-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホ-β-D-グルコピラノシド、ヘプタナトリウム塩(97)
ポリオール96(124.5mg、157μmol)を、DMF(0.02M、7.84ml)に溶解した。 SO
3.ピリジン(3当量/OH、3.3mmol、525mg)を加え、そして、この溶液を、60℃で、一晩かけて攪拌をした。 この溶液を、0℃にまで冷却し、そして、5M NaOH(2.1当量/SO
3.ピリジン、1.4ml)を用いて中和をした。 この混合物を、水の入った大きな丸底フラスコに移し、蒸
発を行い、そして、精製水(5リットル、12時間ごとに水を交換した)に対して、24時間をかけて、透析を行った(2000MWCO カートリッジ、ピアス社)。 この溶液を凍結乾燥し、
そして、水と合わせてから、分取用C18 RP-HPLCシステム(5%〜95%アセトニトリルを含む水を用いて20分間)を用いて精製をした。 HPLC精製の後に回収した各画分の純度を決
定するために、CEを利用した。 90%を超える純度を示す画分を合わせ、そして、凍結乾燥を行ったところ、白色固形物の産物が得られた(55mg、23%)。
1H NMR (300MHz、D
2O)
δ: 8.25 (s、1H、トリアゾール)、6.20 (d、1H、J
1,2 = 6.0、H-1
I)、5.65 (d、1H、H-1
II)、5.04-4.94 (m、3H、H-3
I、H-3
II、H-2
I)、4.80 (s、2H、CH
2)、4.73 (m、1H、H-2
II)、4.58 (dd、1H、H-4
II)、4.49-4.23 (m、7H、H-4
I、H-5
I、H-5
II、4 x H-6)、3.57 (m、1H、CHO)、2.09-0.56 (m、46H).
実施例22:2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-1,
2,3,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グルコピラノース(98)
マルトース(2.0g、5.84mmol)を、0℃で、ドライピリジン(40ml)に溶解した。 DMAP(触媒)を加えた。 塩化ベンゾイル(2.5当量、14.6mmol、16.4g、13.6ml)を滴下して加え、そして、この溶液を、室温で、一晩かけて攪拌をした。 この溶液を、氷水とDCMの混
合物に対して注いだ。 有機層を、NaHCO
3(飽和)(×7)、ブライン、H
2SO
4(5%)(×
2)、それに、ブラインで洗浄をした。 この溶液を乾燥し(Na
2SO
4)、そして、溶媒を
蒸発させた。 この産物を、短いシリカ栓に通して、残存する塩化ベンゾイルを除去し、そして、溶媒を蒸発させたところ、3.5g(51%)の白色固形物が得られ、このものは、さ
らに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0092】
2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-D-グルコピラノシルトリクロロアセトイミダート(99)
ペルベンゾアート98(0.5g)を、ピリジン(5ml)に溶解した。 ジメチルアミン(3.5ml;
5.6Mを含むEtOH)を加えた。 この反応混合物を、室温で、1時間かけて攪拌をした。 トルエン(10ml)を加え、そして、この溶液を、ブライン、H
2SO
4(5%)(×2)、ブライ
ン、NaHCO
3(飽和)、および、ブラインで洗浄をした。 この溶液を乾燥し(Na
2SO
4)、
そして、溶媒を蒸発させた。 粗製ヘミアセタールを、分子篩、炭酸カリウム(200mg)、
および、炭酸セシウム(70mg)を含むドライDCMに合わせた。 この溶液を、0℃にまで冷
却してから、トリクロロアセトニトリル(120μl)を加えた。 この混合物を、室温で、3時間かけて攪拌をした。 この混合物を濾過し、そして、溶媒を蒸発させた。 粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:ヘキサン〜50% EtOAc/ヘキサン)を用いて精製を
したところ、白色固形物の産物が得られ(336mg、二段階で66%)、このものは、さらに同
定を行わなくとも、反応性を示した。
【0093】
3’-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシド(100)
トリクロロアセトイミダート99(336.2mg、280μmol)、コレスタノール(3当量、326mg)、および、分子篩を、アルゴンの存在下で、ドライDCMに合わせた。 この溶液を、15分
かけて攪拌をしてから、TMSOTf(0.1M DCM溶液、0.33当量、924μl)を徐々に加えた。 30分後に、1当量のTMSOTf (2.77ml の0.1M DCM溶液)をさらに徐々に加え、そして、この溶液を、さらに40分かけて攪拌をした。 トリエチルアミン(200μl)を加え、そして、溶媒を蒸発させた。 粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:ヘキサン〜15% EtOAc/ヘキサン)で精製をしたが、出発物質であるコレスタノールの過剰量は、ほぼ溶出した。
【0094】
よって、この混合物は、良好な分離を行うべく、脱ベンゾイル化、アセチル化、および、再精製がされた。 この化合物は、メタノール/THF(1:1)に合わせた。 11M NaOMeを含むメタノール(50μl)を加え、そして、この溶液は、室温で、5時間かけて攪拌をした
。 この溶液を、H
+樹脂で中和し、濾過し、そして、溶媒を蒸発させた。 この粗製ポリオール産物を、ピリジン(5ml)および無水酢酸(5ml)に合わせた。 DMAP(触媒)を加え、そして、この溶液を、一晩かけて、室温で攪拌をした。 氷水に対してこの混合物を加え、そして、DCMを用いて抽出を行ってから、5% H
2SO
4、それに、ブラインで洗浄を
した。 この溶液を乾燥し(Na
2SO
4)、そして、溶媒を蒸発させてから、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:ヘキサン〜50% EtOAc/ヘキサン)を用いて粗製試料を精製したところ
、118mgの過アセチル化産物が、白色固形物として得られた(42%)。
1H NMR (300MHz、CDCl
3) δ: 5.40 (d、1H、J
1,2 = 4.1、H-1
II)、5.35 (dd、1H、J
3,2 = 10.6、J
3,4 = 9.5、H-3
II)、5.23 (dd、1H、J
3,2 = 9.0、J
3,4 = 9.0、H-3
I)、5.03 (dd、1H、J
4,3 = 10.0、J
4,5 = 10.0、H-4
II)、4.83 (dd、1H、J
2,1 = 3.9、J
2,3 = 10.3、H-2
II)、4.76 (dd、1H、J
2,1 = 8.0、J
2,3 = 9.3、H-2
I)、4.60 (d、1H、J
1,2 = 8.0、H-1
I)、4.42 (dd、1H
、H-6
I)、4.26-4.20 (m、2H、H-6
I、H-6
II)、4.04-3.92 (m、3H、H-4
I、H-5
II、H-6
II)、
3.64 (ddd、1H、H-5
I)、3.53 (m、1H、CHO)、2.12 (s、3H、OAc)、2.09 (s、3H、OAc)、2.03 (s、3H、OAc)、2.01 (s、3H、OAc)、2.00 (s、3H、OAc)、1.99 (s、3H、OAc)、1.98 (s、3H、OAc)、1.96-0.52 (m、31H)、0.87 (d、3H、J = 6.4、CH
3)、0.86 (d、3H、J = 1.5、CH
3)、0.83 (d、3H、J = 1.3、CH
3)、0.76 (s、3H、CH
3)、0.63 (s、3H、CH
3).
3'-コレスタニルα-D-グルコピラノシル-(1→4)-β-D-グルコピラノシド(101)
配糖体100(118mg)を、THF/メタノール(1:1)に溶解した。 NaOMeを含むメタノール(11M、30ul)を加え、そして、この溶液を、室温で、3時間かけて攪拌をした。 この溶液
を、H
+樹脂を用いて中和し、濾過し、そして、溶媒を蒸発させたところ、定量値の灰色がかった白色固形物が得られ、このものは、さらに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0095】
3'-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-
2,3,6-トリ-O-スルホ-β-D-グルコピラノシド、ヘプタナトリウム塩(102)
ポリオール101(99.5mg、140μmol)を、DMF(0.02M、7ml)に溶解した。 SO
3.ピリジン(3当量/OH、2.9mmol、467mg)を加え、そして、この溶液を、60℃で、一晩かけて攪拌を
した。 この溶液を、0℃にまで冷却し、そして、5M NaOH(2.1当量/SO
3.ピリジン、1.23ml)を用いて中和をした。 この混合物を、水の入った大きな丸底フラスコに移し、蒸発を行い、そして、精製水(5リットル、12時間ごとに水を交換した)に対して、24時間をかけて、透析を行った(2000MWCO カートリッジ、ピアス社)。 この溶液を凍結乾燥し、そ
して、水と合わせてから、分取用C18 RP-HPLCシステム(5%〜95%アセトニトリルを含む水を用いて20分間)を用いて精製をした。 HPLC精製の後に回収した各画分の純度を決定
するために、CEを利用した。 90%を超える純度を示す画分を合わせ、そして、凍結乾燥を行ったところ、白色固形物の産物が得られた(27mg、14%)。
1H NMR (400MHz、D
2O)
δ: 5.59 (d、1H、J
1,2 = 3.4、H-1
II)、5.09 (d、1H、J
1,2 = 5.0、H-1
I)、4.89 (m、1H、H-3
II)、4.73 (m、1H、H-3
I)、4.61 (dd、1H、H-2
II)、4.53-4.42 (m、3H、H-2
I、H-4
II、H-6
II)、4.37-4.14 (m、6H、H-4
I、H-5
II、H-5
I、3 x H-6)、3.85 (m、1H、CHO)、2.08-0.64 (m、46H).
実施例23:2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシル-(1→4)-1,
2,3,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グルコピラノース(103)
セロビオース(1.0g、2.92mmol)を、0℃で、ドライピリジン(20ml)に溶解した。 DMAP(触媒)を加えた。 塩化ベンゾイル(2.5当量、58mmol、6.8ml)を滴下して加え、そして
、この溶液を、室温で、一晩かけて攪拌をした。 この溶液を、氷水とDCMの混合物に対
して注いだ。 有機層を、NaHCO
3(飽和)(×7)、ブライン、H
2SO
4(5%)(×2)、それに、ブラインで洗浄をした。 この溶液を乾燥し(Na
2SO
4)、そして、溶媒を蒸発させた。 この産物を、短いシリカ栓に通して、残存する塩化ベンゾイルを除去し、そして、溶媒を蒸発させたところ、740mg(22%)の白色固形物が得られ、このものは、さらに精製ま
たは同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0096】
2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-D-グルコピラノシル トリクロロアセトイミダート(104)
ペルベンゾアート103(740mg、0.63mmol)を、ピリジン(5ml)に溶解した。 この溶液を0℃にまで冷却してから、ジメチルアミン(3.1ml; 5.6Mを含むEtOH)を加えた。 この反
応混合物を、室温で、2時間かけて攪拌をした。 トルエン(20ml)を加え、そして、この溶液を、ブライン、H
2SO
4(5%)(×2)、ブライン、NaHCO
3(飽和)、および、ブラインで洗浄をした。 この溶液を乾燥し(Na
2SO
4)、そして、溶媒を蒸発させた。 粗製ヘミアセタールを、分子篩、および、炭酸カリウム(1.17 g)を含むドライDCM(5ml)に合わせ
た。 この溶液を、0℃にまで冷却してから、トリクロロアセトニトリル(782μl)を加えた。 この混合物を、室温で、2時間かけて攪拌をした。 この混合物を濾過し、そして、溶媒を蒸発させた。 粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:トルエン:EtOAc(5:1)〜100%EtOAc)を用いて精製をしたところ、白色泡沫の産物が得られ(566mg、二段階
で75%)、このものは、さらに同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0097】
3'-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシル-(1→
4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシド(105)
トリクロロアセトイミダート104(250mg、210μmol)、コレスタノール(2当量、163mg)
、および、分子篩を、アルゴンの存在下で、ドライDCMに合わせた。 この溶液を、30分
かけて、0℃で、攪拌をしてから、TMSOTf(0.4M DCM溶液、0.5当量、260μl)を徐々に加
えた。 30分後に、1当量のTMSOTf(130μlの0.4M DCM溶液)をさらに徐々に加え、そして、この溶液を、さらに20分かけて攪拌をした。 トリエチルアミン(15μl)を加え、そし
て、この溶液を濾過してから、溶媒を蒸発させた。 粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:トルエン:EtOAc、10:1〜5:1)で精製をしたところ、208mgの白色固形物の産物が得られた(69%)。 1H nmr (300MHz、CDCl
3) δ: 7.99-7.16 (m、35H、Ar)、5.73 (m、2H、H-3
I、H-3
II)、5.51 (dd、1H、J
2,1 = 7.9、J
2,3 = 9.8、H-2
II)、5.37 (m、2H、H-4
II、H-2
I)、4.93 (d、1H、J
1,2 = 7.9、H-1
II)、4.76 (d、1H、J
1,2 = 7.9、H-1
I)、4.59
(dd、1H、H-6)、4.45 (dd、1H、H-6)、4.19 (dd、1H、J
4,3 = 9.5、J
4,5 = 9.5、H-4
I)
、4.07 (dd、1H、H-6)、3.84-3.79 (m、2H、2 x H-5)、3.72 (dd、1H、H-6)、3.46 (m、1H、CHO)、1.95-0.45 (m、31H)、0.88 (d、3H、J = 7.3、CH
3)、0.86 (d、3H、J = 1.4、CH
3)、0.84 (d、3H、J = 1.4、CH
3)、0.62 (s、3H、CH
3)、0.60 (s、3H、CH
3).
3'-コレスタニルβ-D-グルコピラノシル-(1→4)-β-D-グルコピラノシド(106)
配糖体105(152mg)を、THF/メタノール(1:1)に溶解した。 NaOMeを含むメタノール(11M、30ul)を加え、そして、この溶液を、室温で、24時間かけて攪拌をした。 この溶液
を、H
+樹脂で中和し、濾過し、そして、溶媒を蒸発させたところ、23mg(30%)の灰色がかった白色固形物が得られ、このものは、さらに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0098】
3'-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホ-β-D-グルコピラノシル-(1→4)-
2,3,6-トリ-O-スルホ-β-D-グルコピラノシド、ヘプタナトリウム塩(107)
ポリオール106(23mg、32μmol)を、DMF(0.02M、1.6ml)に溶解した。 SO
3.ピリジン(
3当量/OH、672μmol、107mg)を加え、そして、この溶液を、60℃で、一晩かけて攪拌をした。 この溶液を、0℃にまで冷却し、そして、5M NaOH(2.1当量/SO
3.ピリジン、0.282ml)を用いて中和をした。 この混合物を、水の入った大きな丸底フラスコに移し、蒸
発を行い、そして、精製水(5リットル、12時間ごとに水を交換した)に対して、48時間をかけて、透析を行った(2000MWCO カートリッジ、ピアス社)。 この溶液を凍結乾燥し、
そして、水と合わせてから、分取用C18 RP-HPLCシステム(5%〜95%アセトニトリルを含む水を用いて20分間)を用いて精製をした。 HPLC精製の後に回収した各画分の純度を決
定するために、CEを利用した。 90%を超える純度を示す画分を合わせ、そして、凍結乾燥を行ったところ、白色固形物の産物が得られた(11.6mg、25%)。
1H NMR (400MHz、D
2O) δ: 5.06 (d、1H、J
1,2 = 6.3、H-1
II)、4.86 (d、1H、J
1,2 = 6.3、H-1
I)、4.72-4.66 (m、2H、H-3
I、H-3
II)、4.57-4.48 (m、2H、H-4
II、H-6)、4.40-4.35 (m、3H、H-2
I、H-2
II、H-6)、4.30 (dd、1H、H-6)、4.24-4.20 (m、2H、H-4
I、H-6)、4.08 (m、2H、H-5
I
、H-5
II)、3.62 (m、1H、CHO)、2.00-0.67 (m、31H)、0.93 (d、3H、CH
3)、0.87 (d、3H
、CH
3)、0.86 (d、3H、CH
3)、0.83 (s、3H、CH
3)、0.68 (s、3H、CH
3).
実施例24:2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-β-D-ガラクトピラノシル-(1→4)-1,2,3,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グルコピラノース(108)
ラクトース(1.0g、2.92mmol)を、0℃で、ドライピリジン(20ml)に溶解した。 DMAP(触媒)を加えた。 塩化ベンゾイル(2.5当量、58mmol、6.8ml)を滴下して加え、そして、
この溶液を、室温で、一晩かけて攪拌をした。 この溶液を、氷水とDCMの混合物に対し
て注いだ。 有機層を、NaHCO
3(飽和)(×7)、ブライン、H
2SO
4(5%)(×2)、それに、ブラインで洗浄をした。 この溶液を乾燥し(Na
2SO
4)、そして、溶媒を蒸発させた。
【0099】
この産物を、短いシリカ栓に通して、残存する塩化ベンゾイルを除去し、そして、溶媒を蒸発させたところ、3.67g(定量的)の白色固形物が得られ、このものは、さらに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0100】
2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-β-D-ガラクトピラノシル-(1→4)-2,3,6-ト
リ-O-ベンゾイル-D-グルコピラノシルトリクロロアセトイミダート(109)
ペルベンゾアート108(500mg、0.43mmol)を、ピリジン(3.5ml)に溶解した。 この溶液
を0℃にまで冷却してから、ジメチルアミン(2.1ml; 5.6Mを含むEtOH)を加えた。 この
反応混合物を、室温で、2時間かけて攪拌をした。 トルエン(20ml)を加え、そして、この溶液を、ブライン、H
2SO
4(5%)(×2)、ブライン、NaHCO
3(飽和)、および、ブラインで洗浄をした。 この溶液を乾燥し(Na
2SO
4)、そして、溶媒を蒸発させた。 粗製ヘミアセタールを、分子篩、および、炭酸カリウム(871mg)を含むドライDCM(5ml)に合わせた。 この溶液を、0℃にまで冷却してから、トリクロロアセトニトリル(582μl)を加えた。 この混合物を、室温で、2時間かけて攪拌をした。 この混合物を濾過し、そして、溶媒を蒸発させた。 粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:トルエン:EtOAc(5:1)〜100%EtOAc)を用いて精製をしたところ、白色泡沫の産物が得られ(152mg、二段階
で29%)、このものは、さらに同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0101】
3'-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-β-D-ガラクトピラノシル-(1
→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシド(110)
トリクロロアセトイミダート109(250mg、210μmol)、コレスタノール(2当量、163mg)
、および、分子篩を、アルゴンの存在下で、ドライDCMに合わせた。 この溶液を、30分
かけて、0℃で、攪拌をしてから、TMSOTf(0.4M DCM溶液、0.5当量、260μl)を徐々に加
えた。 30分後に、1当量のTMSOTf(130μl の0.4M DCM溶液)をさらに徐々に加え、そし
て、この溶液を、さらに20分かけて攪拌をした。 トリエチルアミン(12μl)を加え、そ
して、この溶液を濾過してから、溶媒を蒸発させた。 粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:トルエン:EtOAc、15:1〜7:1)で精製をしたところ、237mgの白色固形物の産物が得られた(78%)。 1H nmr (400MHz、CDCl
3) δ: 8.02-7.11 (m、35H、Ar)、5.77 (dd、1H、J
3,2 = 9.6、J
3,4 = 9.6、H-3
I)、5.74-5.69 (m、2H、H-2
II、H-4
II)、5.43-5.35 (m、2H、H-2
I、H-3
II)、4.86 (d、1H、J
1,2 = 7.9、H-1
II)、4.78 (d、1H、J
1,2 = 7.9、H-1
I)、4.57 (dd、1H、H-6
I)、4.47 (dd、1H、H-6
I)、4.20 (dd、1H、J
4,3 = 9.6、J
4,5 = 9.6、H-4
I)、3.89 (ddd、1H、H-5
II)、3.83 (ddd、1H、H-5
I)、3.75 (dd、1H、H-6
II)、3.65 (dd、1H、H-6
II)、3.49 (m、1H、CHO)、1.94-0.47 (m、31H)、0.88 (d、3H、J =
6.5、CH
3)、0.86 (d、3H、J = 1.7、CH
3)、0.84 (d、3H、J = 1.9、CH
3)、0.63 (s、3H
、CH
3)、0.60 (s、3H、CH
3).
3'-コレスタニル β-D-ガラクトピラノシル-(1→4)-β-D-グルコピラノシド(111)
配糖体110(231mg)を、THF/メタノール(1:1)に溶解した。 NaOMeを含むメタノール(11M、150ul)を加え、そして、この溶液を、室温で、24時間かけて攪拌をした。 この溶液を、H
+樹脂で中和し、濾過し、そして、溶媒を蒸発させたところ、61mg(54%)の白色固形物が得られ、このものは、さらに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0102】
3'-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホ-β-D-ガラクトピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホ-β-D-グルコピラノシド、ヘプタナトリウム塩(112)
ポリオール111(30mg、42μmol)を、DMF(0.02M、2.1ml)に溶解した。 SO
3.ピリジン(
3当量/OH、882μmol、140mg)を加え、そして、この溶液を、60℃で、一晩かけて攪拌をした。 この溶液を、0℃にまで冷却し、そして、5M NaOH(2.5当量/SO
3.ピリジン、0.442ml)を用いて中和をした。 この混合物を、水の入った大きな丸底フラスコに移し、蒸
発を行い、そして、精製水(5リットル、12時間ごとに水を交換した)に対して、48時間をかけて、透析を行った(2000MWCO カートリッジ、ピアス社)。 この溶液を凍結乾燥し、
そして、水と合わせてから、分取用C18 RP-HPLCシステム(5%〜95%アセトニトリルを含む水を用いて20分間)を用いて精製をした。 HPLC精製の後に回収した各画分の純度を決
定するために、CEを利用した。 90%を超える純度を示す画分を合わせ、そして、凍結乾燥を行ったところ、白色固形物の産物が得られた(13mg、22%)。
1H NMR (300MHz、D
2O)
δ: 5.15 (d、1H、H-1)、4.70 (d、1H、H-1)、4.55-3.88 (m、12H)、3.50 (m、1H、CHO)、1.88-0.44 (m、46H).
実施例25:1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノース(113)
6-O-トリチル-1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノース(5g、6.0mmol)を、メタノールに溶解した。 H
2SO
4(濃)(150μl)を、注意しながら加え、そして
、この溶液を、室温で、一晩かけて攪拌をした。 この溶液を、氷水(300ml)に注ぎ、そ
して、EtOAc(80ml)を用いて抽出をした。 有機層を分離し、そして、ブライン(80ml)、
それに、NaHCO
3(飽和)で洗浄をした。 この溶液を乾燥し(Na
2SO
4)、濾過し、そして
、溶媒を蒸発させた。 粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2;Hex:EtOAc、500:50〜200:200)を用いて精製したところ、1.79gの白色固形物の産物が得られた(50%)。
1H NMR (300MHz、CDCl
3) δ: 8.20-8.12 (m、4H、Ar)、8.02-7.98 (m、2H、Ar)、7.87-7.84 (m、2H、Ar)、7.70-7.26 (m、27H、Ar)、6.63 (d、1H、J
1,2 = 2.1、H-1)、6.12 (dd
、1H、J
3,2 = 3.3、J
3,4 = 10.2、H-3)、6.02 (dd、1H、J
4,3 = 10.0、J
4,5 = 10.0、H-4)、5.89 (dd、1H、J
2,1 = 1.8、J
2,3 = 3.1、H-2)、4.25 (ddd、1H、H-5)、3.90-3.76 (m、2H、H-6).
2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-D-グル
コピラノシルトリクロロアセトイミダート(114)
マルトトリオースペルベンゾアート(400mg)を、0℃で、THF(3ml)に溶解した。 NH
3を含むメタノールの飽和溶液(6ml)を加え、そして、この溶液を、0℃で、4時間かけて攪拌をした。 この溶液を、DCMで希釈し、冷やした0.5M HClで洗浄をし、そして、ブラ
インで洗浄をしてから、溶媒を蒸発させた。 粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:10-50% EtOAc/ヘキサン)を用いて精製したところ、211mgの純産物のヘミアセター
ルが得られ、このものを、分子篩、炭酸カリウム(129mg)、および、炭酸セシウム(45mg)
を含むドライDCMと合わせた。 この混合物を、0℃で、攪拌をしてから、トリクロロア
セトニトリル(93μl)を加えた。 この混合物を、室温にまで加温し、そして、5時間か
けて攪拌をした。 この溶液を濾過し、そして、溶媒を蒸発させた。 粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:ヘキサン〜50% EtOAC/ヘキサン)を用いて精製したところ
、149.2mgの白色固形物の産物が得られ(36%、二段階)、このものは、さらに同定を行わ
なくとも、反応性を示した。
【0103】
2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシル-(1→6)-1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-D-マンノピラノース(115)
トリクロロアセトイミダート114(279μmol、435mg)、1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイ
ルマンノピラノース113(1.2当量、200mg、335μmol)、および、分子篩を、DCMに合わせ、そして、0℃で、30分かけて攪拌をしてから、TMSOTf(1.1当量、68.2mg、56μlを含む600μlのDCM)を、徐々に滴下して加えた。 この混合物を、0℃で、90分かけて攪拌をして
から、トリエチルアミン(200μl)を用いて中和を行い、濾過を行い、そして、溶媒を蒸発させたところ、粗製産物が得られ、このものを、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:ヘキ
サン〜50% EtOAc/ヘキサン)を用いて精製をしたところ、312.8mgの白色固形物の産物が
得られ(53%)、このものは、さらに同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0104】
2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-β-D-グ
ルコピラノシル-(1→6)-2,3,4-トリ-O-ベンゾイル-D-マンノピラノシルトリクロロア
セトイミダート(116)
ペルベンゾアート115(312.8mg)を、ピリジン(4.5ml)に溶解した。 ジメチルアミン(3ml;5.6Mを含むEtOH)を加えた。 この反応混合物を、室温で、2時間かけて攪拌をした。
【0105】
DCM(10ml)を加え、そして、この溶液を、ブライン、H
2SO
4(5%)(×2)、ブライン、そして、NaHCO
3(飽和)で洗浄をした。 この溶液を乾燥し(Na
2SO
4)、そして、溶媒を
蒸発させた。 粗製ヘミアセタールを、分子篩、炭酸カリウム(600mg)、および、炭酸セ
シウム(100mg)を含むドライDCMと合わせた。 この溶液を0℃にまで冷却してから、トリクロロアセトニトリル(200μl)を加えた。 この混合物を、室温で、4時間かけて攪拌をした。 この混合物を濾過し、そして、溶媒を蒸発させた。 粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:ヘキサン〜60% EtOAc/ヘキサン)を用いて精製をしたところ、白色
固形物の産物が得られ(153.9mg、二段階で48%)、このものは、さらに同定を行わなくと
も、反応性を示した。
【0106】
3'-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→
4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-
ベンゾイル-β-D-グルコピラノシル-(1→6)-2,3,4-トリ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシド (117)
トリクロロアセトイミダート116(153.9mg、71.1μmol)、コレスタノール(3当量、83mg)、および、分子篩を、アルゴン存在下で、ドライDCMと合わせた。 この溶液を、0℃で、15分かけて攪拌をしてから、TMSOTf(1.1当量、17.4μlを含む200ulのDCM)を徐々に加えた。 この溶液を、0℃で、90分かけて攪拌をした。 トリエチルアミン(20μl)を加え
、そして、溶媒を蒸発させた。 粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:ヘキサン〜40% EtOAc/ヘキサン;トルエンを用いて導入したもの)によって精製をしたところ、71.4mgの白色固形物の産物が得られた(42%)。
1H NMR (300MHz、CDCl
3) δ: 8.00-6.94
(m、65H、Ar)、5.94 (dd、1H、J
3,2 = 9.7、J
3,4 = 9.7、H-3
IV)、5.76 (dd、1H、J
3,2 = 10.0、J
3,4 = 7.9、H-3
III)、5.68 (dd、1H、J
3,2 = 3.3、J
3,4 = 10.0、H-3
I)、5.59 (d、1H、J
1,2 = 3.8、H-1
IV)、5.57-5.49 (m、3H、H-3
II、H-4
IV、H-4
I)、5.42 (d、1H、J
1,2 = 3.8、H-1
III)、5.35 (dd、1H、J
2,1 = 1.8、J
2,3 = 3.3、H-2
I)、5.16 (dd、1H、J
2,1 = 7.4、J
2,3 = 9.5、H-2
II)、5.12 (dd、1H、J
2,1 = 3.8、J
2,3 = 10.5、H-2
IV)、4.93 (dd、1H、J
2,1 = 3.8、J
2,3 = 10.0、H-2
III)、4.76 (dd、1H、H-6
III)、4.73 (d、1H、J
1,2 = 1.8、H-1
I)、4.71 (d、1H、J
1,2 = 7.7、H-1
II)、4.53 (dd、1H、H-6
II)、4.48-4.41 (m、2H、H-6
II、H-6
III)、4.32-4.16 (m、6H、H-5
IV、H-5
II、H-5
I、H-4
II、H-4
III、H-6
IV)、4.11-4.03 (m、2H、H-6
I、H-6
IV)、3.88 (ddd、1H、H-5
III)、3.60 (dd、1H、H-6
I)、3.23 (m、1H、CHO)、1.87-0.38 (m、31H)、0.77 (d、3H、J = 6.4、CH
3)、0.74
(d、3H、J = 1.3、CH
3)、0.72 (d、3H、J = 1.5、CH
3)、0.61 (s、3H、CH
3)、0.51 (s、3H、CH
3).
3'-コレスタニル α-D-グルコピラノシル-(1→4)-α-D-グルコピラノシル-(1→
4)-β-D-グルコピラノシル-(1→6)-α-D-マンノピラノシド(118)
配糖体117(80mg)を、メタノール/THF(1:1)に溶解した。 NaOM(11Mの200ul)を加え、そして、この溶液を、室温で、一晩かけて攪拌をした。 この混合物を、酸性樹脂で中和し、そして、この溶液を濾過してから、溶媒を蒸発させたところ、白色固形物が得られ、このものは、EtOAcを用いて粉砕され、そして、溶媒を移した(×3)。 固形物を、真空
下で乾燥させたところ、定量値の白色固形物の産物が得られ、このものは、さらに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0107】
3'-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-
2,3,6-トリ-O-スルホ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホ-β-D-グルコピラノシル-(1→6)-2,3,4-トリ-O-スルホ-α-D-マンノピラノシド、トリデ
カナトリウム塩(119)
ポリオール118(72.8mg、70.2μmol)を、DMF(0.02M、3.5ml)に溶解した。 SO
3.ピリジン(3当量/OH、2.7mmol、436mg)を加え、そして、この溶液を、60℃で、一晩かけて攪拌をした。 この溶液を、0℃にまで冷却し、そして、5M NaOH(2.1当量/SO
3.ピリジン、1.15ml)を用いて中和をした。 この混合物を、水の入った大きな丸底フラスコに移し、蒸発を行い、そして、精製水(5リットル、12時間ごとに水を交換した)に対して、24時間をかけて、透析を行った(2000MWCO カートリッジ、ピアス社)。 この溶液を凍結乾燥し、
そして、水と合わせてから、分取用C18 RP-HPLCシステム(5%〜95%アセトニトリルを含む水を用いて20分間)を用いて精製をした。 HPLC精製の後に回収した各画分の純度を決
定するために、CEを利用した。 90%を超える純度を示す画分を合わせ、そして、凍結乾燥を行ったところ、白色固形物の産物が得られた(25mg、15%)。
1H NMR (300MHz、D
2O)
δ: 5.70 (d、1H、J
1,2 = 3.5、H-1)、5.55 (d、1H、H-1)、5.36 (m、2H、H2 × H-1)、5.03-4.05 (m、24H)、3.88 (m、1H、CHO)、2.00-0.70 (m、31H)、0.94 (d、3H、J = 6.4
、CH
3)、0.89 (d、3H、J = 1.3、CH
3)、0.86 (s、3H、CH
3)、0.86 (d、3H、J = 1.3、CH
3)、0.70 (s、3H、CH
3).
実施例26:3-アジドプロピル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,
6-トリ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシド(120)
トリクロロアセトイミダート114(2g、1.3mmol)、3-アジドプロパノール(2当量、260mg)、および、分子篩を、DCM(10ml)と合わせ、そして、0℃にまで冷却した。 TMSOTf(1.1当量、318mg、260μl)を、滴下して(2.6mlのDCMを、30分ごとに、その1/3を滴下し
て)加えた。 この溶液を、90分かけて、0℃で攪拌をしてから、トリエチルアミン(300
μl)を用いて中和し、濾過し、次いで、水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、そして、溶媒を蒸発させたところ、粗製産物が得られた。 このものを、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:トルエン〜5% EtOAc/トルエン、トルエンを用いて導入をしたもの)によって精製を
したところ、2.06gの透明な油状産物120が得られた(97%)。
1H NMR (400MHz、CDCl
3) δ: 8.18 (m、2H、Ar)、8.04 (m、2H、Ar)、7.95 (m、2H、Ar)、7.87 (m、2H、Ar)、7.84
(m、2H、Ar)、7.74-7.70 (m、4H、Ar)、7.61-7.10 (m、36H、Ar)、6.09 (t、1H、J
3,2 =
10.2、J
3,4 = 10.2、H-3
III)、5.92 (dd、1H、J
3,2 = 9.9、J
3,4 = 8.2、H-3
II)、5.75 (d、1H、J
1,2 = 3.8、H-1
III)、5.70-5.64 (m、2H、H-3
I,H-4
III)、5.60 (d、1H、J
1,2 =
4.1、H-1
II)、5.30-5.23 (m、2H、H-2
III、H-2
I)、5.08 (dd、1H、J
2,1 = 3.8、J
2,3 = 9.9、H-2
II)、4.99 (dd、1H、H-6
I)、4.75-4.59 (m、3H、H2 x H-6
II,H-6
I)、4.74 (d、1H、J
1,2 = 7.5、H-1
I)、4.48-4.36 (m、5H、H-5
III、H-5
II、H-4
I、H-4
II、H-6
III)、4.23 (dd、1H、H-6
III)、4.05 (ddd、1H、H-5
I)、3.92 (m、1H、CH2O)、3.57 (m、1H、CH
2O)、3.19 (m、2H、CH
2N
3)、1.74 (m、2H、CH
2).
3-ステアラミドプロピル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル)-(1→4)-2,3,6-
トリ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシド(121)
配糖体120(2g、1.23mmol)を、THF(10ml)に溶解した。 トリフェニルホスフィン(3
当量、966mg)を加え、そして、この混合物を、室温で、1時間かけて、アルゴンの存在下で攪拌をした。 水(30当量、665μl)を加え、そして、この溶液を、50℃で、4.5時間か
けて攪拌をした。 溶媒を蒸発させてから、粗製アミンを、DCMと合わせた。 ステアロ
イルクロリド(3当量、1.18g、1.25ml)を加え、次いで、トリエチルアミン(3.1当量、386mg、532μl)とこの溶液を、一晩かけて、室温で攪拌をした。 溶媒を蒸発させてから、粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:トルエン〜8:1トルエン: EtOAc、トル
エンを用いて導入をしたもの)によって精製をしたところ、1.65gの透明な油状産物121が得られた(72%、二段階)。
1H NMR (400MHz、CDCl
3) δ: 8.16 (m、2H、Ar)、8.05 (m、2H、Ar)、7.95 (m、2H、Ar)、7.86 (m、2H、Ar)、7.82 (m、2H、Ar)、7.74-7.70 (m、4H
、Ar)、7.63-7.10 (m、36H、Ar)、6.10 (t、1H、J
3,2 = 10.2、J
3,4 = 10.2、H-3
III)、5.98-5.91 (m、2H、H-3
II、NH)、5.76 (d、1H、J
1,2= 4.1、H-1
III)、5.73-5.65 (m、2H、
H-3
I,H-4
III)、5.61 (d、1H、J
1,2 = 4.1、H-1
II)、5.29-5.20 (m、2H、H-2
III、H-2
I)、5.11-5.05 (m、2H、H-2
II、H-6
I)、4.79 (dd、1H、H-6
II)、4.71 (d、1H、J
1,2 = 7.5、H-1
I)、4.68-4.61 (m、2H、H-6
II,H-6
I)、4.49-4.38 (m、5H、H-5
III、H-5
II、H-4
I、H-4
II、H-6
III)、4.23 (dd、1H、H-6
III)、4.04 (ddd、1H、H-5
I)、3.92 (m、1H、CH
2O)、3.57 (m、1H、CH
2O)、3.27 (m、1H、CH
2N)、3.13 (m、1H、CH
2N)、2.11 (t、2H、CH
2CO)、1.72 (m、2H、CH
2)、1.56 (m、2H、CH
2)、1.30-1.24 (m、28H、14 × CH
2)、0.88 (t、3H、CH
3).
3-ステアラミドプロピル α-D-グルコピラノシル-(1→4)-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-β-D-グルコピラノシド(122)
配糖体121(1.61g、861μmol)を、メタノール/THF 1:1(40ml)に溶解した。 NaOMe(
1mlの6M溶液)を加え、そして、この溶液を、室温で、48時間かけて攪拌をした。 この
混合物を、酸性樹脂で中和し、そして、この溶液を濾過してから、溶媒を蒸発させたところ、白色固形物が得られ、このものは、EtOAcを用いて粉砕され、そして、溶媒を移した(×3)。 固形物を、真空下で乾燥させたところ、651mgの白色固形物の産物(91%)が得られ、このものは、さらに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0108】
3-ステアラミドプロピル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ス
ルホ-β-D-グルコピラノシド、デカナトリウム塩(123)
ポリオール122(200mg、242μmol)を、DMF(0.02M、12.1ml)に溶解した。 SO
3.ピリジ
ン(3当量/OH、7.26mmol、1.16g)を加え、そして、この溶液を、60℃で、一晩かけて攪拌をした。 この溶液を、0℃にまで冷却し、そして、5M NaOH(3当量/SO
3.ピリジン、4.4ml)を用いて中和をした。 この混合物を、1時間、−20℃で冷却した。 上清を移して廃棄した。 沈殿物を、水の入った大きな丸底フラスコに移し、蒸発を行い、そして、精製水(1mlの1.7M NH
4HCO
3を含んだ5リットル)に対して、72時間をかけて、透析を行った(2000MWCO カートリッジ、ピアス社)。 この溶液を凍結乾燥したところ、黄色固形
物の産物が得られた(177mg、40%)。
1H NMR (D
2O、400MHz) d 5.69 (d、1H、J
1,2 = 3.4、H-1)、5.59 (d、1H、J
1,2 = 2.7、H-1)、4.99-4.92 (m、2H)、4.85-4.08 (m、17H)、4.01 (ddd、1H、CH
2O)、3.75 (ddd、1H、CH
2O)、3.32 (t、2H、J = 6.7、CH
2N)、2.27 (t
、2H、CH
2CO)、1.87 (m、2H、CH
2)、1.61 (m、2H、CH
2)、1.37-1.29 (m、28H、CH
2)、0.91 (t、3H、CH
3).
実施例27:2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,
3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-D-グルコピラノシ
ルトリクロロアセトイミダート(124)
マルトテトラオースペルベンゾアート66(12.4g)を、0℃で、ピリジン(47ml)に溶解した。 ジメチルアミン(5.6Mを含むEtOH)(28.3ml)を加え、そして、この溶液を、室温で、2時間かけて攪拌をした。 この溶液を、氷冷した0.5M HClに対して注ぎ、次いで、得られた沈殿物を濾過し、そして、水で洗浄をしてから、乾燥を行った。 粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:5-70% EtOAc/ヘキサン)を用いて精製したところ、6.7gの純産物のヘミアセタールが得られ、このものを、分子篩と炭酸カリウム(6.6g)を含むド
ライDCMと合わせた。 この混合物を、0℃で攪拌をしてから、トリクロロアセトニトリ
ル (4.4ml)を加えた。 この混合物を、室温になるまで加温をし、そして、2時間かけて攪拌をした。 この溶液を濾過し、そして、溶媒を蒸発させた。 この粗製産物 (7.2g、57%)は、さらに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0109】
3-アジドプロピル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-
ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシド(125)
トリクロロアセトイミダート124(1.476g、0.682mmol)、3-アジドプロパノール(2当
量、137mg)、および、分子篩を、DCM(10ml)と合わせ、そして、0℃にまで冷却した。 TMSOTf(0.5当量、62μlを含む850μlのDCM)を、滴下して加えた。 この溶液を、90分かけて、0℃で攪拌をしてから、トリエチルアミン(300μl)を用いて中和し、濾過し、次いで、水で洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、そして、溶媒を蒸発させたところ、粗製産物が得られた。 このものを、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:トルエン〜24:3 トルエン: EtOAc、トルエンを用いて導入をしたもの)によって精製をしたところ、660mgの白色固形物の産物が得られた(46%)。
1H NMR (400MHz、CDCl
3) δ: 8.25-7.05 (m、35H、Ar)、6.12 (dd、1H、J
3,2 = 9.9、J
3,4 = 9.9、H-3
IV)、6.00 (dd、1H、H-3)、5.87 (dd、1H、H-3)、5.76 (d、1H、J
1,2 = 3.7、H-1
IV)、5.71-5.64 (m、3H、H-1、H-3
I、H-4
IV)、5.60 (d、1H、J
1,2 = 3.7、H-1)、5.29-5.23 (m、2H、H-2
I、H-2
IV)、5.14-5.05 (m、2H、2 × H-2)、5.01 (dd、1H、H-6)、4.85 (dd、1H、H-6)、4.76-4.69 (m、2H、2 × H-6)、4.75 (d、1H、J
1,2= 7.5、H-1
I)、4.59 (m、2H、2 × H-6)、4.47-4.33 (m、7H、3 × H-4、3 × H-5、H-6)、4.19 (dd、1H、H-6)、4.05 (ddd、1H、H-5
I)、3.91 (m、1H、CH
2O)、3.57 (m
、1H、CH
2O)、3.19 (m、2H、CH
2N)、1.74 (m、2H、CH
2).
3-ステアラミドプロピル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシド(126)
配糖体125(660mg、0.314mmol)を、ACN(21ml)に溶解した。 トリフェニルホスフィン(
3当量、247mg)を加え、そして、この混合物を、室温で、1時間、アルゴン存在下で攪拌をした。 水(30当量、169μl)を加え、そして、この溶液を、50℃で、7時間かけて攪拌をした。 溶媒を蒸発させ、そして、粗製アミンを、DCMと合わせた。 ステアロイルク
ロリド(3当量、317μl)を加えてから、トリエチルアミン(3当量、131μl)を加え、そして、この溶液を、3日間、室温で攪拌をした。 溶媒を蒸発させてから、粗製産物をカラムクロマトグラフィー (SiO
2:トルエン〜15:3トルエン: EtOAc、トルエンを用いて導入をしたもの)を用いて精製したところ、403mgの透明な油状産物が得られた(55%、二段階)。
1H NMR (400MHz、CDCl
3) δ: 8.21-7.05 (m、35H、Ar)、6.09 (dd、1H、J
3,2 = 9.8
、J
3,4 = 9.8、H-3
IV)、6.02 (t、1H、NH)、5.97 (dd、1H、H-3)、5.90 (dd、1H、H-6)、5.86 (dd、1H、H-3)、5.75 (d、1H、J
1,2 = 3.9、H-1
IV)、5.71-5.63 (m、3H、H-1、H-3
I、H-4
IV)、5.59 (d、1H、J
1,2 = 3.9、H-1)、5.27-5.18 (m、2H、H-2
I、H-2
IV)、5.12-5.04 (m、3H、H-6
I、2 × H-2)、4.72-4.66 (m、2H、2 × H-6)、4.70 (d、1H、J
1,2 = 7.8、H-1
I)、4.58 (m、2H、H2 × H-6)、4.45-4.31 (m、6H、3 × H-4、3 × H-5、H-6)、4.17 (dd、1H、H-6)、4.02 (ddd、1H、H-5
I)、3.91 (m、1H、CH
2O)、3.56 (m、1H、CH
2O)、3.28 (m、1H、CH
2N)、3.13 (m、1H、CH
2N)、2.13 (m、2H、CH
2CO)、1.76-1.58 (m、4H、CH
2)、1.26-1.24 (m、28H、CH
2)、0.88 (t、3H、CH
3).
3-ステアラミドプロピル α-D-グルコピラノシル-(1→4)-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-β-D-グルコピラノシド(127)
配糖体126(377mg、161μmol)を、メタノール/THF 1:1(10ml)に溶解した。 NaOMe(60μlの11M溶液)を加え、そして、この溶液を、室温で、24時間かけて攪拌をした。 この
混合物を、酸性樹脂で中和し、そして、この溶液を濾過してから、溶媒を蒸発させたところ、白色固形物が得られ、このものは、EtOAcを用いて粉砕され、そして、溶媒を移した(×3)。 固形物を、真空下で乾燥させたところ、159mg(定量的)の白色固形物の産物が得られ、このものは、さらに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0110】
3-ステアラミドプロピル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ス
ルホ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホ-β-D-グルコピラノシド、トリデカナトリウム塩(128)
ポリオール127(159mg、161μmol)を、DMF(0.02M、8.1ml)に溶解した。 SO
3.ピリジン
(3当量/OH、6.3mmol、1.0g)を加え、そして、この溶液を、60℃で、一晩かけて攪拌をした。 この溶液を、0℃にまで冷却し、そして、5M NaOH(3当量/SO
3.ピリジン、3.8ml)を用いて中和をした。 この混合物を、1時間、−20℃で冷却した。 上清を移して廃棄した。 沈殿物を、水の入った大きな丸底フラスコに移し、蒸発を行い、そして、精製水(1mlの1.7M NH
4HCO
3を含んだ5リットル)に対して、72時間をかけて、透析を行った(2000MWCO カートリッジ、ピアス社)。 この溶液を凍結乾燥したところ、黄色固形物の
産物が得られた(227mg、61%)。
1H NMR (D
2O、400MHz) d 5.89 (d、1H、J
1,2 = 3.4、H-1)、5.72 (d、1H、J
1,2 = 2.7、H-1)、5.67 (d、1H、H-1)、5.06-4.09 (m、18H)、4.01 (ddd、1H、CH
2O)、3.75 (ddd、1H、CH
2O)、3.33 (t、2H、J = 6.1、CH
2N)、2.28 (t、2H
、J = 7.4、CH
2CO)、1.87 (m、2H、CH
2)、1.62 (m、2H、CH
2)、1.37-1.29 (m、28H、CH
2)、0.91 (t、3H、CH
3).
実施例28:tert-ブチル 2-(コレスタン-3-イルオキシ)酢酸塩(129)
コレスタノール(0.662g、1.703mmol)を、トルエン(13ml)に溶解した。 カリウムtert-ブトキシド(573mg、5.11mmol)の一部を加えた。 この混合物を、室温で、3時間かけて攪拌をした。 tert-ブチルブロモ酢酸(503μl、3.406mmol)を、滴下して加え、そして、この混合物を、一晩かけて、室温で攪拌をした。 トルエン(20ml)を加え、そして、この溶液を、ブライン(50ml)で洗浄をした。 この水相を、トルエン(30ml)で抽出をしてから、すべての有機層を合わし、乾燥をし(Na
2SO
4)、そして、溶媒を蒸発させた。 この粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2;ヘキサン:EtOAc、200:1〜200:20)を用いて精製をしたところ、白色固形物の産物が得られた(0.65g、76%の収率)。
1H NMR (400MHz、CDCl
3) δ: 3.98 (s、2H、CH
2O)、3.30 (m、1H、CHO)、1.97-0.56 (m、31H)、1.46 (s、9H、CH
3)、0.89 (d、3H、J = 6.1、CH
3)、0.85 (d、3H、J = 2.0、CH
3)、0.84 (d、3H、J = 1.4、CH
3)、0.79 (s、3H、CH
3)、0.64 (s、3H、CH
3).
2-(コレスタン-3-イルオキシ)酢酸(130)
tert-ブチル 2-(コレスタン-3-イルオキシ)酢酸塩129(634mg、1.26mmol)を、DCM(4ml)と合わせてから、TFA(1ml)を加えた。 この溶液を、室温で、90分かけて攪拌をした
。 溶媒を蒸発させ、そして、残渣を短いシリカ栓(SiO
2:DCM〜100:5 DCM:メタノール)を用いて精製してから、ヘキサンから再結晶を図ったところ、439mgの白色固形物の産物
が得られた(78%)。
1H nmr (400MHz、CDCl
3) δ: 4.25 (s、2H、CH
2O)、3.37 (m、1H、CHO)、1.99-0.58 (m、31H)、0.89 (d、3H、J = 6.6、CH
3)、0.85 (d、3H、J = 2.0、CH
3)、0.84 (d、3H、J = 1.4、CH
3)、0.80 (s、3H、CH
3)、0.64 (s、3H、CH
3).
2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシルイルチオシアネート(131)
臭化物84(1.8g、1.12mmol)、KSCN(3当量、326mg)、分子篩、および、Bu
4NI(触媒)を、ドライアセトニトリルと合わせ、そして、75℃で、一晩かけて攪拌をした。 溶媒を蒸発させ、次いで、残渣をDCMと合わせ、NaHCO
3(飽和)で洗浄をしてから、乾燥を行い(Na
2SO
4)、そして、溶媒を蒸発させた。 粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2:ヘキサン〜35% EtOAc/ヘキサン、トルエンを用いて導入をしたもの)を用いて精製をしたところ、1.15gの白色固形物の産物が得られた(65%)。
1H NMR (400MHz、CDCl
3) δ: 8.23-7.12 (m、50H、Ar)、6.16 (dd、1H、J
3,2 = 9.6、J
3,4 = 9.6、H-3
III)、5.96 (dd、1H、J
3,2 = 9.6、J
3,4 = 8.2、H-3
II)、5.81 (d、1H、J
1,2 = 4.1、H-1
III)、5.75-5.68 (m、2H、H-3
I、H-4
III)、5.65 (d、1H、J
1,2 = 4.1、H-1
II)、5.40 (dd、1H、J
2,1 = 8.2、J
2,3 = 8.2、H-2
I)、5.32 (dd、1H、J
2,1 = 4.1、J
2,3 = 10.2、H-2
III)、5.28 (d、1H、J
1,2 = 8.2、H-1
I)、5.13 (dd、1H、J
2,1 = 4.1、J
2,3 = 10.2、H-2
II)、5.00 (dd、1H、H-6
I)、4.77 (dd、1H、H-6
II)、4.72-4.65 (m、2H、H-6
I、H-6
II)、4.53-4.41 (m、5H
、H-5
II、H-5
III、H-4
I、H-4
II、H-6
III)、4.30 (dd、1H、H-6
III)、4.13 (ddd、1H、H-5
I).
2-(コレスタン-3-イルオキシ)アセタミド 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1
→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシド(132)
イルチオシアネート131(0.5g、315μmol)、および、2-(コレスタン-3-イルオキシ)
酢酸130(141mg、315μmol)を、トルエン(6.3ml)に溶解した。 トリエチルアミン(20μl)を加え、そして、この溶液を、室温で、4日間かけて攪拌をした。 溶媒を蒸発させ、そして、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2:トルエン〜10% EtOAc/トルエン)を用い
て精製をしたところ、358mgの白色固形物の産物が得られた(58%)。
1H NMR (400MHz、CDCl
3) δ: 8.23-7.09 (m、50H、Ar)、7.50 (d、1H、NH)、6.09 (dd、1H、J
3,2 = 10.2、J
3,4 = 9.9、H-3
III)、5.91 (dd、1H、J
3,2 = 9.9、J
3,4 = 7.8、H-3
II)、5.82 (dd、1H、J
3,2 = 9.5、J
3,4 = 9.2、H-3
I)、5.74 (d、1H、J
1,2 = 4.1、H-1
III)、5.67 (dd、1H、J
4,3 = 9.9、J
4,5 = 9.9、H-4
III)、5.60 (d、1H、J
1,2 = 4.1、H-1
II)、5.51 (dd、1H、J
1,2 = 9.5、J
1,NH = 8.5、H-1
I)、5.27 (dd、1H、J
2,1 = 4.1、J
2,3 = 10.6、H-2
III)、5.24 (dd、1H、J
2,1 = 9.5、J
2,3 = 9.5、H-2
I)、5.08 (dd、1H、J
2,1 = 4.1、J
2,3 = 10.2、H-2
II)、4.92 (dd、1H、H-6)、4.70-4.64 (m、2H、H2 × H-6)、4.56 (dd、1H、H-6)
、4.46-4.31 (m、5H、H-5
III、H-4
I、H-4
II、2 ×H-6)、4.22 (ddd、1H、H-5
II)、4.15 (ddd、1H、H-5
I)、3.95 (dd、1H、CH
2O)、3.73 (dd、1H、CH
2O)、3.11 (m、1H、CHO)、1.47-0.50 (31H)、0.90 (d、3H、J = 6.8、CH
3)、0.86 (d、3H、J = 6.8、CH
3)、0.86 (d、3H、J = 6.8、CH
3)、0.77 (s、3H、CH
3)、0.64 (s、3H、CH
3).
2-(コレスタン-3-イルオキシ)アセタミド α-D-グルコピラノシル-(1→4)-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-β-D-グルコピラノシド(133)
アミド132(345mg、175μmol)を、メタノール/THF 1:1(16ml)に溶解した。 NaOMe(500μlの6M溶液)を加え、そして、この溶液を、室温で、24時間かけて攪拌をした。 この
混合物を、酸性樹脂で中和し、そして、この溶液を濾過してから、溶媒を蒸発させたところ、白色固形物が得られ、このものは、EtOAcを用いて粉砕され、そして、溶媒を移した(×3)。 固形物を、真空下で乾燥させたところ、124mgの白色固形物の産物(76%)が得られ、このものは、さらに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0111】
2-(コレスタン-3-イルオキシ)アセタミド 2,3,4,6-テトラ-O-スルホ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホ-β-D-グルコピラノシド、デカナトリウム塩(134)
ポリオール133(118mg、127μmol)を、DMF(0.04M、4.4ml)に溶解した。 SO
3.ピリジン(3当量/OH、5.3mmol、838mg)を加え、そして、この溶液を、60℃で、一晩かけて攪拌をした。 この溶液を、0℃にまで冷却し、そして、5M NaOH(3当量/SO
3.ピリジン)を用
いて中和をした。 この混合物を、1時間、−20℃で冷却した。 上清を移して廃棄した。 沈殿物を、水の入った大きな丸底フラスコに移し、蒸発を行い、そして、精製水(1mlの1.7M NH
4HCO
3を含んだ5リットル)に対して、72時間をかけて、透析を行った(2000MWCO カートリッジ、ピアス社)。 この溶液を凍結乾燥したところ、黄色固形物の産物が
得られた(195mg、79%)。
1H NMR (D
2O、400MHz) d: 5.67 (d、1H、J
1,2 = 2.9、H-1)、5.57 (d、1H、J
1,2 = 1.2、H-1)、5.35 (d、1H、J
1,2 = 7.3、H-1
I)、5.06-4.06 (m、20H)、3.48 (m、1H、CHO)、2.07-0.68 (m、46H).
実施例29:3-(コレスタン-3-イルオキシ)プロパンニトリル(135)
コレスタノール(1.554g、3.998mmol)を、DCM(6ml)に溶解した。 この溶液に対して
、KOH (40% w/w in water、1.2ml)、そして、アクリロニトリル(0.8ml)、それに、18-ク
ラウン-6(104mg)を加えた。 この混合物を、室温で、一晩かけて攪拌をした。 有機層を、ブラインで洗浄をし、そして、乾燥(Na
2SO
4)をしてから、溶媒を蒸発させた。 残渣を、熱メタノールから再結晶化させたところ、無色の結晶質固体が純産物として得られた(1.42g、80%の収率).
1H NMR (400MHz、CDCl
3) δ: 3.68 (t、2H、CH
2O)、3.29 (m
、1H、CHO)、2.57 (t、2H、CH
2CN)、1.98-0.58 (m、31H)、0.89 (d、3H、J = 6.6、CH
3)
、0.87 (d、3H、J = 1.8、CH
3)、0.85 (d、3H、J = 2.0、CH
3)、0.79 (s、3H、CH
3)、0.64 (s、3H、CH
3).
1-アミノ-3-(コレスタン-3-イルオキシ)-プロパン(136)
3-(コレスタン-3-イルオキシ)プロパンニトリル135(442mg、1mmol)を、トルエン(1ml)、クロロホルム(1.5ml)、EtOH(1ml)、および、濃HCl(200μl)の混合物に対して合わせた。 酸化白金水和物(46mg)を加えた。 この混合物を、水素の存在下(80 psi)、室温で、48時間かけて攪拌をした。 溶媒を蒸発させ、そして、残渣を、DCM(40ml)およびNaHCO
3(飽和)(40ml)と合わせた。 有機層を分離し、NaHCO
3(飽和)(30ml)に続いてブライン(20ml)で洗浄をしてから、乾燥をし(Na
2SO
4)、そして、溶媒を蒸発させたところ、白色
泡沫が得られ、このものは、さらに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0112】
1-[(コレスタン-3-イルオキシ)プロピル]-3-[2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシド]チオ尿素(137)
3-(コレスタン-3-イルオキシ)プロパン-1-アミン136(0.5mmol)を、トルエン(3ml)
と合わせた。 イルチオシアネート131(403mg、0.254mmol)を加えた。 この溶液を、室
温で、3日間かけて攪拌をした。 溶媒を蒸発させ、そして、粗製産物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2;トルエン〜180:30 トルエン:EtOAc)を用いて精製をしたところ、白
色固形物として純産物が得られた(355mg、35%)。
1H nmr (400MHz、CDCl
3) δ: 8.23-7.09 (m、50H、Ar)、6.90 (dd、1H、J = 4.9、J = 4.9、NH)、6.09 (dd、1H、J
3,2 = 10.2、J
3,4 = 9.8、H-3
III)、5.89 (m、2H、H-3
II、H-3
I)、5.74 (d、1H、J
1,2 = 3.9、H-1
III)、5.67 (dd、1H、J
4,3 = 9.8、J
4,5 = 9.8、H-4
III)、5.58 (d、1H、J
1,2 = 3.9、H-1
II)、5.28 (dd、1H、J
2,1 = 3.9、J
2,3 = 10.7、H-2
III)、5.19 (dd、1H、J
2,1 = 9.3、J
2,3 = 9.3、H-2
I)、5.09 (dd、1H、J
2,1 = 3.9、J
2,3 = 10.2、H-2
II)、4.92 (dd、1H、H-6)、4.70 (dd、1H、H-6)、4.67 (dd、1H、H-6)、4.58 (dd、1H、H-6)、4.46-4.34 (m、5H)、4.27-4.18 (m、2H)、3.50 (dd、2H、CH
2)、3.18 (m、1H、CHO)、1.98-0.56 (35H)、0.90 (d、3H、J = 6.8、CH
3)、0.87 (d、3H、J = 6.8、CH
3)、0.86 (d、3H、J = 6.8、CH
3)、0.80 (s、3H、CH
3)、0.64 (s、3H、CH
3).
1-[(コレスタン-3-イルオキシ)プロピル]-3-[α-D-グルコピラノシル-(1→4)-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-β-D-グルコピラノシド]チオ尿素(138)
チオ尿素137(345mg、171μmol)を、メタノール/THF 1:1(16ml)に溶解した。 NaOMe(500μlの6M溶液)を加え、そして、この溶液を、室温で、24時間かけて攪拌をした。 こ
の混合物を、酸性樹脂で中和し、そして、この溶液を濾過してから、溶媒を蒸発させたところ、白色固形物が得られ、このものは、EtOAcを用いて粉砕され、そして、溶媒を移し
た(×3)。 固形物を、真空下で乾燥させたところ、169mg(定量的)の白色固形物の産物
が得られ、このものは、さらに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0113】
1-[(コレスタン-3-イルオキシ)プロピル]-3-[2,3,4,6-テトラ-O-スルホ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホ-β-D-グルコピラノシド]チオ尿素、デカナトリウム塩(139)
ポリオール138(169mg、171μmol)を、DMF(0.04M、4.4ml)に溶解した。 SO
3.ピリジン(3当量/OH、5.13mmol、816mg)を加え、そして、この溶液を、60℃で、一晩かけて攪拌
をした。 この溶液を、0℃にまで冷却し、そして、5M NaOH(3当量/SO
3.ピリジン、1.15ml)を用いて中和をした。 この混合物を、1時間、−20℃で冷却した。 上清を移し
て廃棄した。 沈殿物を、水の入った大きな丸底フラスコに移し、蒸発を行い、そして、精製水(1mlの1.7M NH
4HCO
3を含んだ5リットル)に対して、72時間をかけて、透析を行った(2000MWCO カートリッジ、ピアス社)。 この溶液を凍結乾燥し、そして、水と合わ
せてから、分取用C18 RP-HPLCシステム(5%〜95%アセトニトリルを含む水を用いて20分間)を用いて精製をした。 HPLC精製の後に回収した各画分の純度を決定するために、CE
を利用した。 90%を超える純度を示す画分を合わせ、そして、凍結乾燥を行ったところ、白色固形物の産物が得られた(7mg、2%)。
1H NMR (400MHz、D
2O) δ: 6.00-5.56 (m、3H、3 × H-1)、4.98-3.14 (m、21H)、2.04-0.72 (m、50H).
実施例30:3'-コレスタニル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-2,3,6-トリ-O-スルホ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-((1-ピリジニウム-1-イル)-2,3,5,6-テトラ-O-スルホ-D-グルコシド、トリデカナトリウム塩(140)
ポリオール64(3.552)を、ドライDMF(46ml)に溶解し、次いで、改めて洗浄を行い、そして、ドライSO
3ピリジン(21.24g)を加え、そして、この混合物を、60℃で、16時間かけ
て攪拌をした。 この反応混合物を、10分かけて0℃にまで冷却し、そして、0℃で、氷冷水性NaOH溶液(5M、54ml)の一部を(〜pH12になるまで)加えて中和をした。 懸濁液を
、0℃で、15分かけて攪拌し、水(10ml)で希釈し、そして、40℃で、真空下で濃縮をした。 淡黄色の粉末が得られ、このものを、水(10ml)に溶解したところ、pH 11.5の溶液が
得られた。 この溶液に対して、NaOH(5M、5滴)の水性溶液を加えることでpHを12.5に
調整し、4×スライド-α-ライザー
(登録商標)カセット(2000MWCO、4-12ml)を用いて、水(4リットル)に対して、室温で、16時間かけて透析を行った。 24時間ごとに、水(4リ
ットル)の交換を行うと共に、NH
4HCO
3(3M、0.6ml)の水性溶液を、その水に加えて、水のpHを〜6.0-6.5に調整することで、この透析を、0℃で、その水に対して、3日間かけ
て継続した。 そして、脱塩した溶液を凍結乾燥したところ、主に65と140の混合物が得
られ、このものを、分取用C18 RP-HPLCシステム(5%〜30%アセトニトリルを含む水を用いて20分間)を用いて精製をした。 HPLC精製の後に回収した各画分の純度を決定するた
めに、CEを利用した。 90%を超える純度を示す画分を合わせ、そして、凍結乾燥を行ったところ、白色固形物の産物が得られた(30mg、約1gの粗製物質からの精製物)。
1H NMR (400MHz、D
2O) δ: 9.09 (m、2H、Ar)、8.39 (m、1H、Ar)、7.93 (m、2H、Ar)、6.40 (d、1H、H-1
I)、5.56 (d、1H、J
1,2 = 3.4、H-1
II)、5.54 (d、1H、J
1,2 = 2.3、H-1
III)、5.45 (d、1H、J
1,2 = 3.3、H-1
IV)、5.00 (ddd、1H、H-5
I)、4.86 (dd、1H、H-3
II)、4.79 (dd、1H、H-3
III)、4.77 (dd、1H、H-2
I)、4.77 (dd、1H、H-4
I)、4.64 (dd、1H、H-2
III)、4.58 (dd、1H、H-3
IV)、4.49 (dd、1H、H-3
I)、4.40 (m、1H、H-6
I)、4.32 (m、1H、H-6
I)、4.31 (dd、1H、H-4
IV)、4.29 (dd、1H、H-2
II)、4.29 (dd、1H、H-2
IV)、4.20-4.10 (m、6H、H6 x H-6)、4.13 (ddd、1H、H-5
II)、4.12 (dd、1H、H-4
II)、4.10 (dd、1H、H-4
III)、4.07 (ddd、1H、H-5
III)、3.81 (ddd、1H、H-5
IV)、2.00-0.67 (m、31H)、0.93 (d、3H、CH
3)、0.87 (d、3H、CH
3)、0.86 (d、3H、CH
3)、0.83 (s、3H、CH
3)、0.68
(s、3H、CH
3).
実施例31:8-ペンタデカニル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-D-グルコピラノシド (141)
D-グルコース過酢酸(250mg、640μmol)を含むDCE(1ml)の溶液に対して、8-ペンタデカノール(220mg、960μmol)を加えた。 BF
3.O(Et)
2(134ml、1.1mmol)を加え、そして
、この混合物を、室温で、一晩かけて攪拌をしてから、短いシリカ栓に対して注ぎ、そして、EtOAcを用いて溶出をした。 溶媒を蒸発させてから、粗製物質をカラムクロマトグ
ラフィー(SiO
2、DCMを用いて導入したもの、DCM(100ml)に続いて20% EtOAc/ヘキサン〜35% EtOAc/ヘキサンを用いて溶出した)によって精製をしたところ、配糖体141が、白色
固形物として得られた(179mg、50%)。
1H NMR (CDCl
3、400MHz) δ: 5.19 (dd、1H、J
2,3 = 9.5、J
3,4 = 0.0、H-3)、5.06 (dd、1H、J
4,5 = 9.7、H-4)、4.96 (dd、1H、J
1,2 =
8.0、J
2,3 = 9.6、H-2)、4.52 (d、1H、H-1)、4.21 (dd、1H、J
5,6b = 5.2、J
6a,6b = 12.1、H-6b)、4.12 (dd、1H、J
5,6a = 2.6、H-6a)、3.66 (ddd、1H、J
4,5 = 10.0、H-5)、3.53 (m、1H、CH
2CHOCH
2)、2.07 (s、3H,OCOCH
3)、2.02 (s、6H,OCOCH
3)、2.00 (s、3H,OCOCH
3)、1.60-1.20 (m、〜24H、CH
2)、0.88 (t、3H、J = 7.0、CH
3)、0.87 (t、3H、J = 7.0、CH
3).
8-ペンタデカニル D-グルコピラノシド(142)
配糖体141(70mg)を、基本手順にしたがって脱アセチル化したところ、ポリオール142(50mg、定量値)が、白色固形物として得られ、このものは、さらに精製または同定を行わなくとも、反応性を示した。
【0114】
8-ペンタデカニル 2,3,4,6-テトラ-O-スルホ-D-グルコピラノシド、テトラナト
リウム塩(143)
ポリオール142(50mg)を、DMF(5ml)に溶解した。 SO
3ピリジン(250mg)を加え、そし
て、この溶液を、室温で、一晩かけて攪拌をした。 この溶液を、0℃にまで冷却し、そして、2M NaOHで、pHを10にまでして中和をした。 この溶液が乾燥するまで蒸発を続け
た。 残渣を、4mlの水に溶解し、そして、Bio-Gel P-2カラムクロマトグラフィー(0.1M
NH
4HCO
3を用いて、196ml/時間の速度、6分/回収で溶出をした)によって精製をした
。 この産物画分を、MBTおよびCEによって同定をした。 凍結乾燥を行ったところ、産
物143が、淡黄色粉末として得られた(33mg、32%)。
1H NMR (400MHz、D
2O) δ: 4.79 (d、1H、J
1,2 = 5.3、H-1)、4.67 (br、1H)、4.45 (br、1H、H-2)、4.28 (m、2H)、4.28 (m、2H)、3.68 (s、1H)、1.52-1.38 (m、4H)、1.32-1.10 (m、〜24H)、0.76-0.71 (m、6H).
化合物の生物学的検証
成長因子結合アッセイ
成長因子FGF-1、FGF-2、および、VEGFに対する化合物の結合親和性を、表面プラズモン共鳴(SPR)に基づく溶液親和性分析法を用いて測定した
9。 この分析法で用いたヘパリンコーティングセンサーチップは、ストレプトアビジンでコーティングしたセンサーチップにビオチニル化BSAヘパリンを固定する方法、あるいは、アジピン酸ジヒドラジドまたは1,4-ジアミノブタンのいずれかを用いたアルデヒドカップリングを介した固定化を利用して調製された
9。 各々のK
dを測定するために、一定の濃度のタンパク質および多様な濃度のリガンドを緩衝液に含む溶液を調製した。 FGF-1及びVEGF
に結合するリガンドは、HBS-EP緩衝液(10mM HEPES、pH7.4、150mM NaCl、3.0mM EDTA、および、0.005%(v/v)ポリソルベート20)において測定し、その一方で、FGF-2への結合は、0.3M NaClを含有するHBS-EP緩衝液において測定した。 注入を行う前に、試料を4
℃に保って、タンパク質の安定性を最大とした。 分析に供する各混合物に対して、50〜200μlの溶液を、5〜40μl/分の速度で注入し、相対結合応答を測定した。 すべての
表面結合実験は、25℃で実施した。 40μl/分で40μlの4M NaClを注入し、その後、40μl/分で40μlの緩衝液を注入することで、表面は再生した。
【0115】
センサーグラムデータは、ビアエバリュエーションソフトウエア(ビアコア社)を用いて分析し、そして、前述したようにして、K
d値を決定した
9。 K
d値を二度にわたって決定した場合には、二度の測定値の平均値を表示してある。 それら結果を、表1に示してある。
【0116】
ヘパラナーゼ阻害アッセイ
ヘパラナーゼの酵素活性は、基質であるフォンダパリヌクスの開裂を測定することによって検出することができる
39,40。 新たに形成された還元二糖類は、584nmにおいてマイクロプレートリーダーで計測可能な青色を呈するモノテトラゾリウム塩WST-1(オースペップ社、メルボルン、オーストラリア)と反応させることで検出することができる。
阻害剤の存在下では、ヘパラナーゼの触媒活性は低下し、そして、二糖類の生成量およびこの溶液の光学密度の双方も低下する。 阻害剤が呈する阻害率およびIC
50は、阻害剤の濃度範囲における光学密度(OD)の計測を行うことで決定される。
【0117】
分析は、40mM 酢酸ナトリウム緩衝剤、pH 5.0を用いて、以下のようにして行った。
フォンダパリヌクス(100 μM)、様々な濃度の阻害剤、そして、緩衝剤を、最終体積が100μlとなるように合わせ、それらを、BSAを予めコーティングした96ウェルプレート(コス
ターEIZ/RIA、コーニング社)において混合をした。 次いで、生成組換えヒトヘパラナーゼ(2.55nM)を加えて、分析を始めた。 このプレートを、37℃で、24時間かけてインキュベーションをし、そして、WST-1溶液(100μl)を加えて分析を終えた。 このプレートを、60℃で、60分かけてインキュベーションをしたところ、青色が発色した。 584nmにお
いてマイクロプレートリーダー(フルオスター)で光学密度を決定し、そして、D-ガラク
トースを、標準の還元糖として構築した標準曲線を用いて定量をした。 各化合物についてのIC
50値を評価し、そして、以下の式を用いて、K
i(阻害定数)に変換した。
【0118】
【数1】
フォンダパリヌクスについてのK
m値(最大速度を半減させる基質濃度)は、33±6μM
であった。 それら結果を、表1に示した。
【0119】
成長因子誘発内皮細胞増殖アッセイ
内皮細胞の培養
HUVEC細胞を、維持し、そして、実質的には、Lonzaが教示した標準的な細胞培養のためのプロコトールに従って継代培養を行った。 すなわち、推奨された添加物や成長因子(VEGF、FGF2、EFG、IGF、ヒドロコルチゾン、ウシ胎仔血清(FBS)、アスコルビン酸、ヘパリン、および、ゲンタマイシン)を含んだLonzaの内皮増殖用培地(EGM)で細胞を維持した。 細胞が、70〜80%の集密度に達すると、トリプシン処理をし、そして、別個の培養用容器に入った新鮮培地に、2500〜5000細胞/容器表面積(cm
2)の割合で再接種をして
継代培養を行った。 細胞の数を、血球計数器を用いて決定し、そして、トリパンブルーを用いて、生存している細胞を視覚化した。
【0120】
2%FBSとゲンタマイシンだけを含むEGMを用いて、増殖試験用の培地を調製した。 その後の研究において、VEGF刺激を与えたグループの増殖指数を改善する研究を行うべく、完全EGMをVEGFグループに対して用いた。 管形成分析にあっては、ヘパリンだけを省い
た完全培地を用いた。 研究に用いる化合物だけを粉体から図り分けをし、次いで、10mMストック溶液になるようにPBSで希釈をし、そして、−80℃で保存をした。 実験に向け
て、必要に応じた様々な濃度のものを提供すべく、化合物を、EBM-2培地(2%FBSとゲンタマイシンが補充されたもの)で連続希釈した。
【0121】
増殖アッセイ
様々な濃度の成長因子、VEGF、FGF-1またはFGF-2を用いて、72時間かけて、HUVECの
増殖を促した。 最初の一連の実験において、成長因子による増殖を最大限にする上で必要な細胞密度や成長因子濃度を検証することで、分析法の最適化をさらに図った。 すなわち、100μlの細胞を、1〜3×10
3/ウェルの濃度で各ウェルに加えた。 次いで、成長因子と試験化合物を、50μlの体積で、特定の濃度でもってして加えることで、最終体
積を200μlにした。 70時間のインキュベーションを行った後に、490nmで吸光度を計測
して光学密度値を決定する2時間前に、20μlのセルタイター96
(登録商標)アクエアウス
ワン溶液細胞増殖アッセイ(プロメガ社)を加えた。 これらのデータを、表2に示した。
【0122】
マトリゲル
商品名微小管形成アッセイ
管形成分析は、Malinda et al.,に記載の方法
41に修正を加えた手順に従って行った
。 四代または五代にわたって継代培養して70〜80%の集密度に至ったHUVECを回収し、
そして、製造者の指示に従って(ヘパリン以外の)すべての添加物を加えたLonzaの内皮増
殖用培地(EGM2)に、4×10
5細胞/mlの細胞密度で再懸濁した。 三つ一組の各ウェ
ルにおいて、200μlの細胞(4×10
5/ml)を、等量の化合物で処理を行って、10、50また
は100μMの最終濃度とした(これにより、各条件について、1×300μlの利用が保証され
ることとなる)。 そして、100μlの一定量の細胞を、成長因子で予めコーティングをし
た96ウェルプレートに置き、マトリゲル
商品名で還元し(50μlに対して30分間、次いで、30μlに対してさらに1時間)、そして、18〜22時間かけてインキュベーションをした。 位相差顕微鏡法によって管形成を検証し、そして、オリンパスC5050ディジタルカメラを
用いて画像の回収を行った。 三つまたはそれ以上の管と結合している結節の総数を記録することによって、手作業で、画像から管形成度を定量した。 その結果を、コントロールと比較した阻害率で表現して、表2に示した。 未処理のHUVECを、マトリゲルにおけ
る正常細胞の成長および管形成についてのコントロールとして用いた。
【0123】
内皮細胞移動アッセイ
BDバイオコート
商品名血管形成システムを、in vitroでの内皮細胞移動度定量分析プラットフォームとして用いた。 このものは、ヒトフィブロネクチンが均等にコーティングをされた蛍光ブロッキング微多孔性(3.0μm細孔径)PETメンブラン(BDフルオロブ
ロック
商品名)を具備したBDファルコン
商品名24マルチウェル挿入プレート(および、TC処理されていない24ウェル回収プレートと蓋)から構成されている。 メンブランの孔
が塞がれないように、フィブロネクチンの濃度とコーティング作業について、最大限の配慮をする。 こうすることで、内皮細胞がメンブランに付着し、そして、プレートの下部チャンバーにある血管新生刺激要素に向かって自由に動くことが可能となる。 蛍光プレートリーダーを用いて、特別の操作を行わずに、移動する細胞が定量される。 この場合、移動した後に、細胞は、蛍光染料で標識付けされる。
【0124】
すなわち、200μlのHUVECが、2.5×10
5/mlの濃度で、キットに含まれている24ウェル
プレートの上部チャンバーに置かれる。 次いで、様々な濃度(通常は、10および/または50μg/ml)の化合物が加えられ、また、未処置のコントロールグループとして培地だけ(EBM-2)が用いられる。 我々の研究ではFGF-2またはVEGFで刺激をしたHUVECの移動度
が小さく、また、10%ウシ胎仔血清(FCS)を用いると、FCSを含まない培地を用いた場合と比較して、HUVECの移動度が6倍以上も改善されたので、このものを使用すること
とした。 したがって、10%FCSを含む750μlの培地を、下部チャンバーに加えて移動を促し、そして、プレートを、37℃/5%CO
2で、18時間、一晩かけて、インキュベーションをした。 インキュベーションを終えた後に、上部プレートを、新しい24ウェルボトムプレートに移し、そして、多孔質メンブランの底面に移動した細胞を、90分かけて、37℃で染色をするために、500μlのカルセインAMを加えた。 485nmおよび520nmのそれぞれの励起フィルターおよび発光フィルターを有するフルオスターオプチマ(BMGラボラトリーズ社)を用いて、蛍光の測定を行った。 データは、FCSで誘発したHUVECと比較して
得た移動の阻害率として表している(表3)。
【0125】
Ex Vivo血管新生出芽アッセイ
前出のプロコトールの修正法にしたがって、ラットの大動脈から移植片を得た
42-4
5。 このモデルでは、ラットの大動脈の内皮細胞は、ECM誘導タンパク質(マトリゲル
商品名)の三次元マトリックスに曝され、微小血管の表現型は変換され、そして、微小血管
の分岐網が生成することとなる。 切開行為に起因する損傷を契機にして血管形成が始まり、そして、外因性の成長因子による刺激を必要としない。
【0126】
すなわち、2〜4ヶ月齢のスプラーグドーリーラットから胸部大動脈を摘出し、そして、余分な脂肪や結合組織を切り取った。 大動脈の損傷を避けるべく、各処理工程において、最大限の注意を払った。 2%FCSと、ヘパリン以外のすべてのシングルコート
商品
名(カンブレックス)試薬を含んだ完全EBM-2培地(カンブレックス)に、組織を移した。 ところで、マトリゲル
商品名(BDバイオサイエンス)を、氷で冷却し、そして、一旦は液
体に戻してから、その180μlを、48ウェル組織培養プレート(ヌンク)にピペットで移した。 マトリゲル
商品名を固化させるべく、そのプレートを、37℃で、30分かけてインキュベーションした。
【0127】
大動脈を、1mm環状片に切断し、次いで、二等分した。 次いで、大動脈片を、各ウェルの中心にあるマトリゲル
商品名の真上に注意深く置き、次いで、必要に応じて置き場所を一旦調整をしてから、真上から60μlのマトリゲル
商品名をさらに置き、そして、イン
キュベーターに戻して、さらに20分かけてインキュベーションをした。 次いで、通常は、特定の化合物/実験に応じて、1〜50μMの範囲内の二つの濃度の試験化合物の存在下
または不在下(コントロール)で、各ウェルに対して1.0mlの培地が加えられる。 約48時
間ごとに培養物を継ぎ足し、そして、8〜10日目までの様々な時点において、微小血管の評価を行った。 微小血管の出芽度を、0〜5の評価システムを用いて決定した。 すなわち、前出の通り、0の評価は、微小血管の形成が認められないことを示し、そして、5の評価は、瀰漫性の血管形成を示すものである
45。 出芽している血管を、オリンパスC-7070カメラと接眼レンズ用のアダプターを装備した4倍対物レンズを用いて撮影をした。
【0128】
ある事例では、この分析での化合物の毒性を決定するために、6日目または7日目に、培養物から化合物/培地を除去し、そして、さらに最大で7日間の時間をかけて、VEGF(
通常は、10ng/ml)を含む完全培地を加えることで、組織の利用可能性を評価した。 毒性が認められない場合には、生存している組織は、外因性成長因子に応答して、微小血管を出芽させることとなる。
【0129】
血管形成に関する本願発明の化合物の阻害効果を、前述した血管新生出芽/微小血管形成(ラットの大動脈)アッセイを用いて評価をした。 阻害剤の不在下(コントロール)で、マトリゲル
商品名にラットの大動脈組織を埋設すると、
図1に示したように、過剰な血管新生出芽(瀰漫性の血管形成を示す5の評価)が認められた。
【0130】
PI-88およびPG524(非親油性類似体)を、10μMおよび50μMの濃度で加えるこ
とで、強力な阻害反応が認められた。 しかしながら、本願発明の化合物は、10μMの濃
度で、100%に近い強度で血管形成を阻害することが実証されている。 これら結果を、
以下の表4に示してある。
【0131】
前記化合物を用いた処理の後における大動脈組織の生存性を確認するために、(各実験
に応じて)6日目または7日目に、これら化合物を除去した後に、さらに最大で7日間の
時間をかけて、VEGFで処理をした。 微小血管の発芽が認められたことは、本願発明の化合物が、組織に対して毒性効果を及ぼすのではなく、抗血管新生メカニズムを介して阻害効果を奏することを実証するものである(以下の
図2)。
【0132】
抗凝固活性
試験化合物の抗凝固活性は、プールした正常なヒト血漿に関する活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)の上昇についての様々な濃度の化合物(0〜100mg/mlを含むPBS)
の効果を評価することによって決定された。 APTTの評価は、STAGO STA-コンパクト凝固分析装置を用いて、製造業者の指示に従って、標準的なプロトコールを用いて評価を実施をした。 非分画ヘパリン(UFH)を、コントロールとして用いた。 プールした正常なヒト血漿についてのAPTTの正常な範囲は、26〜36秒である。 それら結果を、表5に示してあり、そこでは、新規化合物が、軽度の抗凝固活性しか有しておらず、また、その活性が、PI-88よりも遙かに小さいことが示されている。
【0133】
In Vivoマウス黒色腫モデル
B16黒色腫は、同系C57/BL6マウスにおいて腫瘍を誘発させるために一般的に用いら
れている細胞系である。 このものは、非転移性で、腫瘍の成長が速く、また、ほとんどの抗癌剤に対して反応性を示さない。
【0134】
B16F1細胞を、10%FCS、ペニシリン/ストレプトマイシン、L-グルタミン、ピルビ
ン酸ナトリウム、2-メルカプトエタノールを含む完全DMEM培地で培養をした。 トリプ
シン/EDTAを用いた攪乱によってB16F1細胞、すなわち、腫瘍を接種するために細胞を回収し、HBSSで洗浄をし、そして、5分間、1500rpmで、遠心分離をした。 次いで、5
×10
5個の細胞を、50μlの体積で注射するために、細胞をPBSに再懸濁した。 首の真後ろに、腫瘍を埋め込んだ。 腫瘍を接種してから3日後に、各処置グループに対して、日に応じて異なる部位に、かつ、50μlまたは100μlの注射量において異なる濃度で皮下注
射をした。 治療期間が12日間である場合には、注射を15日目まで続けた。 注射を開始してから、毎日、マウスをモニターし、また、目で確認できる腫瘍は、毎日、計測を行った。 腫瘍の大きさは、二つの寸法を計測し、l×wの式、式中、lは、最大の寸法値で、wは、最小の寸法値である式によって決定をした。 腫瘍の体積を見積もるために、0.5×l×(w
2)という式を用いた。 平均的な腫瘍の成長、および、腫瘍成長阻害率(%TGI)の双方に関するデータを示している。 実験相互の差異を修正するために、%T
GIの計算を行った。
【0135】
本明細書において、本願発明の化合物が、血管新生出芽形成を阻害することが示されており、また、腫瘍の進行が、血管形成に依存しているため、原発腫瘍の増殖および全生存に関するこれら化合物の効果を、前述したようにして分析を行った。
図3には、B16黒色腫モデルにおいて、本願発明の様々な試験化合物について認められた一般的な腫瘍の平均体積を例示している。
【0136】
直接比較のためのデータである
図4に示した結果は、腫瘍を患ったマウスの腫瘍の大きさが、対応するコントロールと比較して、相対的に小さくなっていることを示しており、また、そのことを、腫瘍の成長阻害率(%TGI)として知られているパラメーターで表している。 TGI値は、TGI=[1−(ΔT/ΔC)]×100という数式を用いて算出さ
れるものであって、式中、ΔTおよびΔCは、それぞれ、化合物で処理をした試料のグループ(T)、および、賦形剤で処理をしたコントロールのグループ(C)での治療最終日の腫瘍の平均質量と治療開始日と腫瘍の平均質量との差異を表している。
【0137】
In Vivoマウス肺転移モデル
B16固形腫瘍マウス黒色腫モデルに関して前述したようにして培養を行ったB16F1細胞を、尾静脈を介してマウスに注射をしたところ、肺での転移性結節の形成が認められた。 腫瘍細胞は黒く映し出されるので、転移性結節は容易に特定することができる。
図5には、コントロールのマウスの肺と化合物で処置を行ったマウスの肺が示されており、肺コロニー(黒点箇所)の形成において明確な差異が認められる。
【0138】
転移モデルにおいて、0日目に、50mlのB16細胞(2×10
5)を、C57/BL6マウスの尾
静脈に注射をした。 0日目に試験化合物を用いた処置を開始し、そして、12日間にわたって、毎日、処置を継続した。 実験の12日目に、肺転移の数を計数した。
図6に示した結果は、選択した化合物が、PI-88が奏する肺転移に対する強力な阻害性を維持し
ていることを示している。 このデータは、生理食塩水で処理したコントロールと比較して得た転移性肺結節の比率(%)を表している。
【0139】
In vivoHT29結腸直腸癌異種移植モデル
HT-29ヒト結腸直腸腺癌細胞(通常在庫VP-ストック325由来の4代継代)を、10%
FBSおよびペニシリン-ストレプトマイシン(50IU/mlの最終濃度)を含んだRPMI1640細胞
培養培地で培養を行った。 これら細胞を、トリプシン処理して回収をし、HBSSで二度の洗浄を行い、そして、計数を行った。 そして、これら細胞を、HBSSに再懸濁させ、次いで、2×10
7細胞/mlを含む最終体積にまで調整をした。 注射部位への接種に先駆けて
、背側右脇腹を大まかにアルコールで消毒をし、そして、注射針が皮膚を貫通するように針を導入して、動物の右肩の直下にある皮下腔で、100μlの細胞(2×10
6細胞)を放出した。 約155mm
3の平均体積の腫瘍を有するマウスを用いて処置を開始した。 腫瘍に関
する二つの寸法(腫瘍の長さおよび直径)を測定し、そして、腫瘍の体積を、V(mm
3)=長さ×直径
2×π/6の数式を用いて算出した。
【0140】
賦形剤コントロールである滅菌PBSを、10ml/kgの用量で、毎日1回、21日かけて、
皮下に投与をした。 毎日の投与の直前に、各動物の体重を計量した。 各マウスに対して実際に投与をした体積を算出し、そして、体重に基づいて補正をした。
図7に示した結果は、結腸直腸癌のマウス腫瘍モデルにおいて、選択した化合物が、抗癌活性を有していることを実証している。 すべての化合物が、このモデルにおいて顕著な効果が認められなかったPI-88と比較して、改善された活性を示していた。
【0141】
抗ウィルス活性
抗ウィルスアッセイの結果を、表6〜10に示してある。
【0142】
細胞およびウィルス
アフリカングリーンモンキーの腎(GMK AH1)細胞
46を、2%子牛血清、0.05%プリマトンRL物質(クラフト社、ノーウィッチ、米国)、および、抗生物質を含んだイーグル最小必須培地(EMEM)で培養をした。 ヒトの表皮癌(HEp-2)細胞を、10%ウシ胎仔血清と抗生物質とを含んだダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)で培養をした。 ここで用いたHSV株は、HSV-1 KOS321、野生型株KOS
47のプラーク精製単離物、HSV-1 KOS gC-無意味変異体gC
-39
48、および、HSV-2株333
49であった。 RSV株A-2
50を用いた。 Hallak et al.
51の記載に従って、RSVストックを調製し、そして、40%ショ糖
52の存在下で、−70℃で保存をした。
【0143】
ウィルス精製および細胞に対するウィルス結合のアッセイ
細胞外のメチル-[
3H]チミジンで標識付けをしたHSVビリオンを、前述した三段階
の不連続ショ糖勾配を用いて遠心分離をして精製した
53,54。 4℃における、GM
K AH1細胞に対する精製したメチル-[
3H]チミジンで標識付けをしたウィルスの結合性に関する試験化合物の効果を、前述したようにして分析を行った
17。 すなわち、細胞を、PBS-A(1mM CaCl
2および0.5mM MgCl
2を含んだPBS)で洗浄し、次いで、1%BSA
を含むPBS-Aを用いて、1時間かけて、室温でブロックをした。 試験化合物を含むPBS-Aの5倍連続希釈液を、精製したビリオンと共に混合し、そして、15分かけて、4℃で、インキュベーションをした。 細胞を、PBS-Aで一旦洗浄を行い、次いで、ウィルスと化合物との混合物を加え、そして、緩慢な攪拌を行いながら、細胞を、2時間かけて、4℃で、インキュベーションをした。 続いて、細胞を、PBS-Aで三度の洗浄を行い、5%SDSを含んだ0.2mlのPBS-Aで溶解をし、そして、最後に、放射能を定量するために、シンチレーションバイアルに移した。
【0144】
ウィルス不活性化アッセイ
約10
5のプラーク形成単位のHSV-1 KOS321、または、HSV-2 333株と、特定の濃度の試験化合物を含む200μlの血清不含EMEMとを混合し、そして、37℃で、15分かけて、インキュベーションをした。 この混合物を、阻害作用を示さない濃度の試験化合物となるまで希釈を行い、次いで、感染力価を決定すべく、ウィルスプラーク数減少アッセイに関連して述べた手法に供した。 RSVの場合、この分析法は、EMEMに代えて、2%熱不活性化ウシ胎仔血清を含んだDMEMを用いた同様の方法に従って行った。 低pH
値、または、頸管分泌物の存在による効果を評価するために、ウィルス(HSV-2 33
3)および化合物は、低pH緩衝剤(4.5)で希釈され、または、この化合物の希釈液に対して頸管分泌物が加えられてから、ウィルス(HSV-2 333)と混合される。 この頸管分泌物は、三つの異なる個体の頸部から採取した試料を用いて調製した。 これら試料は、蒸留水で濯いでから、5,000×gで、10分かけて遠心分離をした。 上清を、−20℃で
保存をした。 RSVの場合、この分析法は、EMEMに代えて、2%熱不活性化ウシ胎仔血清を含んだDMEMを用いた同様の方法に従って行った。
【0145】
ウィルスプラークアッセイ
ウイルス感染価(プラーク数減少)アッセイ、および、プラークサイズ減少アッセイを、前述したようにして実施をした
17。 すなわち、プラーク数減少アッセイについては、ウィルスと化合物との混合物を、15分かけて、室温でインキュベーションを行ってから、細胞を加え、そして、1時間かけて、37℃で、細胞をウィルス感染せしめた。 続いて、それら細胞を、2mlのEMEMで洗浄をし、そして、1%メチルセルロース溶液を含むEMEMに対して重層をした。 37℃で、2日間(HSV-2)または3日間(HSV-1)かけて、細胞をインキュベートした後に、それらプラークを、クリスタルバイオレット溶液で染色して視覚化を図った。 ウィルスプラークの50%を阻害する試験化合物の濃度(IC
50)を、用量反応曲線から補間した。 これら化合物を、抗HSV活性または抗RSV活性に関してスクリーニングをする場合には、200PFUのウィルスと試験化合物(100 μg/ml)の血清不含EMEMとの混合物を、10分間、室温で、インキュベーションをしてから、細胞を加え、そして、細胞をウィルス感染せしめるための全期間とウィルスプラークの形成期間にわたってインキュベーションを行った。 プラークサイズ減少アッセイについては、阻害剤の不在下で、2時間にわたって、細胞をウィルス感染せしめてから、それら化合物を、細胞(を含む
メチルセルロース重層培地)に対して加えた。 37℃で、2〜3日間かけてインキュベー
ションを行った後に、細胞を、1%クリスタルバイオレット溶液で染色して、ウィルスプラークの視覚化を図った。 試験をした各化合物について、ライツ-ベツラー ディアベルト顕微鏡に装備されているライカDC300ディジタルカメラを用いて、周辺の20のプラー
クの画像をキャプチャーした。 IM500イメージソフトウエア(ライカ)を用いて、各プラ
ークの面積を決定した。 HEp-2細胞を用いてアッセイを行ったこと、そして、EMEMに代えて、2%熱不活性化ウシ胎仔血清を含んだDMEMを用いたことを除けば、RSVについても同様のプロトコールを用いた。
【0146】
細胞毒性アッセイ
このアッセイは、96ウェルクラスタープレートに接種され、そして、2日間の培養の後に約80〜90%の集密度にまで至ったGMK AH1細胞において実施した。 これら細胞
を、EMEMで洗浄をし、そして、試験化合物を含む血清不含EMEMの2倍連続希釈液の100μlを用いて、24時間かけて、37℃で、インキュベーションをした。 テトラゾリウムを利用したセルタイター96アッセイを用いて、製造業者(プロメガ社、マジソン、ウィスコンシ
ン州、米国)のプロコトールに従って、細胞生存性に関する試験化合物の効果を評価した
。
【0147】
前出の実施態様は、本願発明の原理を例示する目的のものでしかなく、当業者であれば
、それらに様々な修正や変更を加えるであろうことは容易に想到できる。本願発明は、
様々な方法で、また、前出の実施態様で示した以外の方法でもってしても、実施および再
現することが可能である。 また、本明細書で使用した術語は、本願発明の説明のための
ものでしかなく、本願発明を限定する意図で用いたものではない。
【0148】
本願明細書で用いられている「含む」の用語、それに、その異形用語である「包含する」または「含んでいる」などの用語は、これら用語に関する限定的解釈を必要とする事情または用法についての特別な断りがない限りは、そこで言及された一つまたはそれ以上の
要素を含むものの、それ以外の一つまたはそれ以上の要素は除外しない、ことを意味するものである。
【0149】
本願明細書で引用した文献に関する言及は、そこに開示された事項が、オーストラリアでの一般共通認識を形成していることを容認するものではない。
【0150】
【表1-1】
【0151】
【表1-2】
【0152】
【表2-1】
【0153】
【表2-2】
【0154】
【表3】
【0155】
【表4】
【0156】
【表5】
【0157】
【表6】
【0158】
【表7】
【0159】
【表8】
【0160】
【表9】
【0161】
【表10】
【0162】
参照文献
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