(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数のルーバのうち前記ルーバ高さが高いルーバにおいては該ルーバ高さが低いルーバと比較して、前記ルーバにおける前記側端と前記平面部とが成すルーバ側端角度(θsd)が小さくなっていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
前記複数のルーバのうち前記ルーバ高さが高いルーバにおいては該ルーバ高さが低いルーバと比較して、前記先端角部の外形の曲率半径(Rcn)が大きくなっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱交換器。
前記ルーバが前記平面部に交わる基部(44)において該平面部に沿ったルーバ基部幅(WDfd)は、前記ルーバ同士において互いに同じ大きさとなっていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の熱交換器。
前記ルーバにおける前記側端と前記平面部とが成すルーバ側端角度(θsd)は、前記ルーバ高さに関わらず互いに同じであることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
【0016】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態のラジエータ10を示す正面図である。このラジエータ10は、例えば、車両走行用のエンジンまたは電動機を冷却する車両用の熱交換器である。本実施形態は本発明がラジエータ10に適用された例を説明するものであるが、本発明は、空調装置のエバポレータやヒータコアなど他の熱交換器に適用されてもよい。
【0017】
図1に示すように、ラジエータ10は、第1流体としての冷却水が流れる管であるチューブ12を備えている。チューブ12は、第2流体としての空気の流れ方向X1すなわち気流方向X1(
図2参照)が長径方向と一致するように、断面形状が扁平な長円形状に形成されている。またチューブ12は、その長手方向が鉛直方向に一致するように水平方向に複数本平行に配置されている。
【0018】
また、チューブ12の両側の扁平面には波状に成形された伝熱部材としてのフィン14が接合されている。このフィン14は、チューブ12周りを気流方向X1に沿って流通する空気に対し伝熱面積を増大させる。これにより、フィン14は、冷却水と空気との熱交換を促進する。なお、以下、チューブ12およびフィン14からなる略矩形状の熱交換部をコア部16と呼ぶ。
【0019】
ヘッダタンク18は、チューブ12の長手方向X2すなわちチューブ長手方向X2におけるそのチューブ12の両側の端部にそれぞれ設けられている。要するにヘッダタンク18は2つ設けられている。ヘッダタンク18は、複数のチューブ12が積層されている方向X3すなわちチューブ積層方向X3に延びるように形成されている。そして、ヘッダタンク18は、複数のチューブ12と連通している。なお、
図1に示すチューブ長手方向X2とチューブ積層方向X3とは互いに直交しており、
図2に示す気流方向X1は、チューブ長手方向X2とチューブ積層方向X3との両方と直交している。また、気流方向X1は本発明の一方向に対応する。
【0020】
このヘッダタンク18は、チューブ12が挿入接合されたコアプレート18aと、コアプレート18aとともにタンク内空間を構成するタンク本体部18bとを有して構成されている。本実施形態では、コアプレート18aは、例えばアルミニウム合金等の金属製であり、タンク本体部18bは樹脂製である。また、コア部16の両端部には、チューブ長手方向X2と略平行に延びてコア部16を補強するインサート20が設けられている。
【0021】
2つのヘッダタンク18のうち、上方側に配置されるとともに、チューブ12に冷却水を分流する入口側タンク181のタンク本体部18bには、例えばエンジンを冷却した冷却水をタンク本体部18b内に流入させる入口パイプ18cが設けられている。また、2つのヘッダタンク18のうち、下方側に配置されるとともに、チューブ12から流出する冷却水を集合する出口側タンク182のタンク本体部18bには、空気との熱交換により冷却された冷却水をラジエータ10から流出させる出口パイプ18dが設けられている。
【0022】
ラジエータ10が車両に搭載されるときには、例えば、気流方向X1において空気流れ上流側が車両前方となり、チューブ長手方向X2が車両上下方向となる。
【0023】
図2は、フィン14の一部を拡大した拡大斜視図、すなわち、
図1のII部分を拡大した拡大斜視図である。
図2に示すように、フィン14は、板状の板部141、および隣り合う板部141を所定距離離して位置づける頂部142を有するように波状に形成されたコルゲートフィンである。板部141は、気流方向X1に沿った面を提供している。板部141は、平板によって提供されることができ、以下の説明では、平面部141とも称される。
【0024】
頂部142は、例えばロウ付け等によりチューブ12の扁平面に接合されている。これにより、フィン14はチューブ12に熱伝達可能に接合される。頂部142は、気流方向X1から見た断面が円弧状を成している湾曲部である。よって、以下の説明では、頂部142は湾曲部142とも称される。
【0025】
この波状のフィン14は、例えばアルミニウム合金製の薄板金属材料にローラ成形法を施すことにより成形されている。
【0026】
図3は、チューブ12およびフィン14をチューブ長手方向から見た断面図である。
図4は、フィン14の板部141の厚み方向と気流方向X1とに直交する方向から見た断面図、すなわち、
図3および
図5におけるIV−IV断面図である。
図3および
図4に示すように、フィン14は、平面部141と共に、鎧窓状のルーバ24、26を備えている。そのルーバ24、26は、平面部141と一体的に形成され、具体的にはその平面部141を切り起こすことにより形成されている。すなわち、ルーバ24、26は、気流方向X1に対して傾斜するように捻り起こされて形成されている。
【0027】
具体的に、ルーバ24、26は、
図4に示すように、平面部141の厚み方向と気流方向X1とに直交する方向から見たとき、平面部141に対して所定の捻り角度θtwで捻られている。すなわち、気流方向X1に対して所定の捻り角度θtwで捻られている。そして、ルーバ24、26は、気流方向X1に沿って平面部141に複数設けられている。すなわち、気流方向X1に一列に並べて配設された複数のルーバ24、26が平面部141毎に設けられている。そして、隣接する第1ルーバ24同士の間、及び、隣接する第2ルーバ26同士の間にはそれぞれ、ルーバ間通路28が形成されている。
【0028】
図4に示すように、フィン14において、ひとつの平面部141と一体的に形成された複数のルーバ24、26は、2つのルーバ群に分かれて形成されている。具体的に、その複数のルーバ24、26は、冷却用空気流れ上流側に位置する複数の第1ルーバ24から構成された上流ルーバ群すなわち第1ルーバ群30と、冷却用空気流れ下流側に位置する複数の第2ルーバ26から構成された下流ルーバ群すなわち第2ルーバ群32とに二分されている。気流方向X1におけるフィン14の幅すなわちフィン幅WDfnは、本実施形態では14mm以下、例えば12mm程度とされている。
【0029】
そして、全ての第1ルーバ24は互いに平行となるように形成されており、全ての第2ルーバ26も互いに平行となるように形成されている。第1ルーバ24の捻り角度θtwは第2ルーバ26と同じ大きさであるが、その捻り方向が第2ルーバ26とは逆向きになっている。なお、上記の第1ルーバ24および第2ルーバ26の平行とは、数学的な意味での平行ではなく、製造上のばらつき等を含んだ実質的な平行を意味する。
【0030】
図3および
図4に示すように、平面部141の空気流れ上流側の端部は、ルーバ24、26が形成されておらず気流方向X1に沿った平坦面で構成された上流側平坦部34となっている。また、平面部141の空気流れ下流側の端部は、上流側平坦部34と同様の平坦面で構成された下流側平坦部38となっている。また、平面部141の気流方向X1における略中央部、すなわち、第1ルーバ群30と第2ルーバ群32との間の部位は、上流側平坦部34と同様の平坦面で構成された中央平坦部36となっている。
【0031】
すなわち、フィン14は、上流側平坦部34と中央平坦部36と下流側平坦部38とを備え、それら上流側平坦部34と中央平坦部36と下流側平坦部38とは、気流方向X1のおける空気流れの上流側から順に配設されている。また、第1ルーバ24は、上流側平坦部34と中央平坦部36との間において、気流方向X1に所定のルーバピッチLPで並べて配設されている。そして、第2ルーバ26は、中央平坦部36と下流側平坦部38との間において、第1ルーバ24と同じルーバピッチLPで気流方向X1に並べて配設されている。なお、上流側平坦部34は本発明の第1平坦部に対応し、中央平坦部36は本発明の第2平坦部に対応し、下流側平坦部38は本発明の第3平坦部に対応する。
【0032】
また、
図3に示すように、平面部141は2つの連結部40を備えている。すなわち、平面部141のチューブ積層方向X3の端部は両側とも、気流方向X1に細長く延びた平板状の連結部40となっている。この連結部40は、気流方向X1に並んだ上流側平坦部34と第1ルーバ24と中央平坦部36と第2ルーバ26と下流側平坦部38とを挟んで、その並び方向に直交する方向に一対をなして配設されている。そして、連結部40は、その上流側平坦部34と第1ルーバ24と中央平坦部36と第2ルーバ26と下流側平坦部38と一体的に連結している。すなわち、平面部141は、上流側平坦部34と中央平坦部36と下流側平坦部38と2つの連結部40とから成る1つの平板である。
【0033】
第1ルーバ群30に属する第1ルーバ24を詳細に分類すると、
図4に示すように、その第1ルーバ24は、その第1ルーバ24のうち気流方向X1において最も空気流れ上流側に配置された上流端第1ルーバ241と、最も空気流れ下流側に配置された下流端第1ルーバ243と、その上流端第1ルーバ241と下流端第1ルーバ243との間に配置された中間部第1ルーバ242とに分けられる。
【0034】
その上流端第1ルーバ241は、気流方向X1の一方の端部44すなわち基部44において上流側平坦部34に接続されている。そして、下流端第1ルーバ243は、気流方向X1の他方の端部44すなわち基部44において中央平坦部36に接続されている。
【0035】
また、第2ルーバ群32に属する第2ルーバ26を詳細に分類すると、
図4に示すように、その第2ルーバ26は、その第2ルーバ26のうち気流方向X1において最も空気流れ上流側に配置された上流端第2ルーバ261と、最も空気流れ下流側に配置された下流端第2ルーバ263と、その上流端第2ルーバ261と下流端第2ルーバ263との間に配置された中間部第2ルーバ262とに分けられる。
【0036】
その上流端第2ルーバ261は、気流方向X1の一方の端部44すなわち基部44において中央平坦部36に接続されている。そして、下流端第2ルーバ263は、気流方向X1の他方の端部44すなわち基部44において下流側平坦部38に接続されている。
【0037】
図4に示すように、気流方向X1から見た場合、中間部第1ルーバ242および中間部第2ルーバ262は、上流側平坦部34に対し、その上流側平坦部34の厚み方向の両側に突き出ている。また、下流端第1ルーバ243および上流端第2ルーバ261は、上流側平坦部34に対し、その上流側平坦部34の厚み方向の一方にだけ突き出ている。その一方で、上流端第1ルーバ241および下流端第2ルーバ263は、上流側平坦部34に対し、その上流側平坦部34の厚み方向の他方にだけ突き出ている。このように、第1ルーバ24から成る第1ルーバ群30と第2ルーバ26から成る第2ルーバ群32とは互いに、中央平坦部36を挟んだ対称形状となっている。
【0038】
図5に示すように、気流方向X1から見たとき、第1ルーバ24は何れも、上流側平坦部34の厚み方向と気流方向X1とに直交する矢印AR5方向の幅が、上流側平坦部34の厚み方向において上流側平坦部34に近いほど広くなるように、形成されている。すなわち、第1ルーバ24の矢印AR5方向の幅は、その第1ルーバ24の先端46において最も狭くなっている。要するに、ルーバ24、26を気流方向X1から見たときのルーバ24、26における側端42と平面部141とが成すルーバ側端角度θsdは、
図5のように90°よりも小さくなっている。
【0039】
そして、第1ルーバ24の各々では、先端46における矢印AR5方向の幅であるルーバ先端幅WDtpは、上流側平坦部34の厚み方向の何れの側においても、互いに同じ大きさとなっている。このルーバ先端幅WDtpは、本発明におけるルーバの先端幅に対応する。
【0040】
なお、
図5は、気流方向X1からフィン14の平面部141を見た部分的な側面図である。また、第2ルーバ26の形状も
図5に示されている第1ルーバ24と同様である。また、気流方向X1から見たとき、ルーバ24、26の矢印AR5方向の幅であってルーバ24、26が平面部141に交わる基部44におけるルーバ基部幅WDfdは、各ルーバ24、26同士において互いに同じ大きさとなっている。また、上流側平坦部34と中央平坦部36と下流側平坦部38とは1つの平面上に構成されているので、上流側平坦部34の厚み方向は、中央平坦部36の厚み方向と言い換えられてもよいし、下流側平坦部38の厚み方向と言い換えられてもよいし、平面部141の厚み方向と言い換えられてもよい。
【0041】
上記のルーバ側端角度θsdはルーバ24、26の切越し角度θsdとも呼ばれ、ルーバ先端幅WDtpはルーバ24、26の有効切れ長さWDtpとも呼ばれ、ルーバ基部幅WDfdはルーバ24、26の全切れ長さWDfdとも呼ばれる。
【0042】
また、複数の中間部第1ルーバ242は、
図5に示すルーバ高さLHが何れでも同じ大きさとなるように形成されている。同様に、複数の中間部第2ルーバ262は、そのルーバ高さLHが何れでも同じ大きさとなるように形成されている。更に、中間部第1ルーバ242のルーバ高さLHは、中間部第2ルーバ262のルーバ高さLHと同じになっている。なお、ルーバ高さLHとは、気流方向X1に沿って形成された上流側平坦部34の一平面34aに直交するルーバ高さ方向の寸法すなわち上流側平坦部34の厚み方向の寸法であって、例えば、上流側平坦部34の厚みの中心位置を基準としたルーバ24、26の高さ寸法である。言い換えれば、ルーバ高さLHとは、気流方向X1にルーバ24、26を投影したときのルーバ投影高さである。
【0043】
また、上流端第1ルーバ241、下流端第1ルーバ243、上流端第2ルーバ261、および下流端第2ルーバ263の気流方向X1におけるルーバ長さLLN(
図4参照)すなわち気流端ルーバ長さLLNは、4箇所全ておいて互いに同じ大きさであり、具体的にはルーバピッチLPに応じた大きさとされている。
【0044】
例えば、その気流端ルーバ長さLLNが全て「LLN=1/2×LP」であるとすれば、上流端第1ルーバ241、下流端第1ルーバ243、上流端第2ルーバ261、および下流端第2ルーバ263のルーバ高さLHは、中間部第1ルーバ242及び中間部第2ルーバ262と同じになる。しかし、本実施形態において、4箇所全ての気流端ルーバ長さLLNは、「1/2×LP」よりも大きくされている。そのため、上流端第1ルーバ241、下流端第1ルーバ243、上流端第2ルーバ261、および下流端第2ルーバ263のルーバ高さLHは、それら以外のルーバ24、26である中間部第1ルーバ242及び中間部第2ルーバ262よりも高くなっている。要するに、複数のルーバ24、26の中には、ルーバ高さLHの異なるものが含まれている。例えば
図4には、上流端第2ルーバ261のルーバ高さLHが中間部第2ルーバ262に対しΔLHだけ高いことが表示されている。
【0045】
図4に示すように、フィン14では、全ての第1ルーバ24は互いに平行であり、全ての第2ルーバ26も互いに平行である。そのため、例えば上流端第1ルーバ241において、その気流端ルーバ長さLLNが長いほど、上流端第1ルーバ241の基部44が空気流れ上流側にずれると共に、上流端第1ルーバ241とそれに隣接する中間部第1ルーバ242との間のルーバ間通路28が広くなる。このように一部のルーバ間通路28が広げられているのは、空気流れの淀み易い箇所において、その空気の淀みを抑制することにより、ラジエータ10の熱交換性能の向上を図るためである。
【0046】
図3に示すように、ラジエータ10において、フィン幅WDfnは、チューブ12の長径Dtbと同じ大きさとされている。従って、気流方向X1におけるコア部16(
図1参照)の幅すなわちコア幅は、フィン幅WDfnと同じ大きさである。
【0047】
次に、フィン14の製造方法の概略すなわちローラ成形の概略を述べる。
図6は、本実施形態におけるフィン製造装置であるローラ成形装置78の模式図である。その
図6に示すように、アンコイラすなわち材料ロール80から取り出された薄板状のフィン材料82は、フィン材料82に所定の張力を与えるテンション装置84により張力が与えられる。
【0048】
フィン成形装置86は、テンション装置84によって所定の張力が与えられたフィン材料82を折り曲げて多数個の湾曲部142(
図2参照)を形成してフィン材料82を波状にするとともに、ルーバ24、26を形成するものである。
【0049】
そして、このフィン成形装置86は、一対の歯車状の成形ローラ861、862を備えている。その成形ローラ861、862は周方向に並んだ複数の外歯861a、862aを備えている。各外歯861a、862aの歯面861c、862cには、
図7に示すように、ルーバ24、26を成形するためのルーバ成形用切刃861b、862bが設けられている。具体的には、一対の成形ローラ861、862の一方を部分的に表した斜視図である
図8に示すように、ルーバ成形用切刃861b、862bは、外歯861a、862aの1つの歯面861c、862c毎に、成形ローラ861、862の軸方向すなわちローラ軸方向に複数並んで形成されている。なお、
図7は、一対の成形ローラ861、862の噛み合い部分を分解して示した断面図である。
【0050】
このようなフィン成形装置86は、フィン材料82を一対の成形ローラ861、862に噛み込ませる。そして、フィン成形装置86は、そのフィン材料82が一対の成形ローラ861、862間を通過する際に、成形ローラ861、862の外歯861a、862aに沿うようにフィン材料82を折り曲げて波状に成形すると共に、ルーバ成形用切刃861b、862bによりルーバ24、26を成形する。すなわち、
図3に示す一列に並んだ1組の第1ルーバ群30および第2ルーバ群32は、フィン成形装置86によって同時に成形される。
【0051】
図6に示す切断装置88は、1つのフィン14に湾曲部142(
図2参照)が所定の数だけ設けられるようにフィン材料82を所定長さに切断するもので、所定長さに切断されたフィン材料82は、送り装置90によって矯正装置92に向けて送られる。
【0052】
矯正装置92は、湾曲部142の尾根方向に対して略直角方向から湾曲部142を押圧して湾曲部142の凹凸を矯正する矯正装置である。
【0053】
ブレーキ装置94は、複数個の湾曲部142に接してフィン材料82の進行方向反対側に向けて摩擦力を発生するブレーキ面94a、94bを有するブレーキ装置である。このブレーキ装置94は、送り装置90が発生する送り力と、ブレーキ面94a、94bで発生する摩擦力とによって、フィン材料82の送り方向に隣り合う湾曲部142が互いに接するようにフィン材料82を押し縮めるものである。
【0054】
次に、上述したローラ成形装置78の作動をそのローラ成形装置78内で行われる工程順に述べる。
【0055】
ローラ成形装置78は、先ず、テンション装置84により、材料ロール80からフィン材料82を引き出す引出工程を実行し、引き出したフィン材料82に対してフィン材料82の進行方向に所定張力を与えるテンション発生工程を実行する。そして、ローラ成形装置78は、フィン成形装置86により、フィン材料82に湾曲部142およびルーバ24、26を成形するフィン成形工程を実行する。その後、ローラ成形装置78は、ルーバ24、26が形成されていない中央平坦部36においてフィン材料82を成形ローラ861、862から剥がすフィン剥がし工程をローラ成形装置78において実行し、所定長さに切断する切断工程を切断装置88により実行する。
【0056】
次に、ローラ成形装置78は、所定長さに切断されたフィン材料82を矯正装置92に向けて送り出す送り工程を送り装置90により実行する。そして、湾曲部142を押圧して凹凸を矯正する矯正工程を矯正装置92により実行すると共に、隣り合う湾曲部142が互いに接するようにフィン材料82を縮める縮め工程をブレーキ装置94により実行する。縮め工程を終えたフィン材料82は、自身の弾性力により伸びて所定のフィンピッチとなる。
【0057】
上述のフィン成形工程において、気流方向X1に一列に並んだルーバ24、26は、ルーバ24、26の列毎に一度に成形されるので、不要な材料変形を回避するために、フィン材料82に対する複数のルーバ成形用切刃861b、862bの切込み開始時点が、1列のルーバ24、26において同時であることが好ましい。
【0058】
そこで、本実施形態のルーバ24、26は
図9のような形状となっている。
図9は、
図5のIX部分の拡大図であって、上流端第1ルーバ241と中間部第1ルーバ242と下流端第1ルーバ243とを重ねて表示した図である。
図9における以下の説明は第1ルーバ24についてのものであるが、第2ルーバ26についても同様である。
【0059】
具体的には
図9に示すように、気流方向X1から見たとき、上流端第1ルーバ241および下流端第1ルーバ243のルーバ先端幅WDtpは、中間部第1ルーバ242と比較して狭くなっている。すなわち、気流方向X1(
図4参照)に一列に並んだ複数のルーバ24、26においてルーバ先端幅WDtpは、ルーバ高さLH(
図5参照)が高いほど狭くなっている。そのため、上流端第1ルーバ241および下流端第1ルーバ243のルーバ側端角度θsdは、中間部第1ルーバ242と比較して小さくなっている。すなわち、気流方向X1に一列に並んだ複数のルーバ24、26においてルーバ側端角度θsdは、ルーバ高さLHが高いほど小さくなっている。
【0060】
更に、気流方向X1から見たとき、第1ルーバ24における側端42と先端46とが交わる先端角部48の外形は、上流端第1ルーバ241および下流端第1ルーバ243においてコーナRを備えている。すなわち、上流端第1ルーバ241および下流端第1ルーバ243の先端角部48の外形は、円弧状になっている。その一方で、中間部第1ルーバ242の先端角部48の外形は円弧状にはなっていない。このように、気流方向X1に一列に並んだ複数のルーバ24、26においてその先端角部48の外形の曲率半径Rcnは、ルーバ高さLHが高いほど大きくなっている。
【0061】
詳細に言えば、
図9に示すように、気流方向X1から見たとき複数のルーバ24、26の中で同じ側にある先端角部48は、気流方向X1に並んだ一列のルーバ24、26全てにおいて、所定の一直線Lxに接している。この一直線Lxは、後述する
図10において相互に噛み合うルーバ成形用切刃861b、862bのうちの一方のルーバ成形用切刃862bの切刃先端875に相当する仮想直線である。
【0062】
図10は、相互に噛み合う成形ローラ861、862の外歯861a、862aを拡大した図、すなわち、
図6におけるX部分の拡大図である。
図10に示すように、ローラ軸方向から見たときの歯面861c、862cから切刃先端875までの切刃高さHctr、すなわち、ルーバ24、26を切り起こすルーバ成形用切刃861b、862bの切刃高さHctrは、そのルーバ成形用切刃861b、862bにより切り起こされるルーバ24、26のルーバ高さLH(
図5参照)に応じた大きさとなっている。
【0063】
すなわち、複数のルーバ成形用切刃861b、862bの中に切刃高さ(Hctr)が異なるものが含まれている。例えば、上流端第1ルーバ241(
図4参照)を切り起こすための相対向するルーバ成形用切刃861b、862bの一方の切刃高さHctrは、中間部第1ルーバ242及び中間部第2ルーバ262(
図4参照)を切り起こすためのルーバ成形用切刃861b、862bと比較して高くなっている。上流端第1ルーバ241のルーバ高さLHは中間部第1ルーバ242及び中間部第2ルーバ262と比較して高いからである。
【0064】
なお、下流端第1ルーバ243、上流端第2ルーバ261、及び下流端第2ルーバ263(
図4参照)を切り起こすためのルーバ成形用切刃861b、862bの切刃高さHctrに関しても、上流端第1ルーバ241を切り起こすためのルーバ成形用切刃861b、862bと同様である。
【0065】
また、
図10の説明で切刃高さHctrによりルーバ成形用切刃861b、862bを区別するときは、ルーバ成形用切刃861b、862bのうち、切刃高さHctrが高い方を高背ルーバ成形用切刃871と呼び、切刃高さHctrが低い方を低背ルーバ成形用切刃872と呼ぶ。
【0066】
図10に示すように、ローラ軸方向から見たとき、ルーバ成形用切刃871、872の切刃先端875の幅WDctp(
図7参照)は、ルーバ先端幅WDtp(
図9参照)に応じた大きさになっている。すなわち、高背ルーバ成形用切刃871においては低背ルーバ成形用切刃872と比較して、その切刃先端875の幅WDctpが狭くなっている。
【0067】
また、ルーバ24、26の側端42(
図9参照)を形成するためのルーバ成形用切刃871、872の切刃側端873は、ルーバ側端角度θsd(
図9参照)に応じた切刃側端角度θctrで形成されている。すなわち、高背ルーバ成形用切刃871の切刃側端角度θctrは低背ルーバ成形用切刃872と比較して小さくなっている。要するに、成形ローラ861、862(
図6参照)の軸方向に一列に並んだ各ルーバ成形用切刃871、872において切刃側端角度θctrすなわち刃先角度θctrは、切刃高さHctrが高いほど小さくなっている。切刃側端角度θctrとは、ローラ軸方向から見たときに、切刃側端873と歯面861c、862cとが成す角度である。
【0068】
また、
図10に示すように、ルーバ24、26の先端角部48(
図9参照)を形成するためのルーバ成形用切刃871、872の切刃先端角部874、すなわち切刃側端873と切刃先端875とが交わる切刃先端角部874は、高背ルーバ成形用切刃871では円弧状の外形を有している。上流端第1ルーバ241、下流端第1ルーバ243、上流端第2ルーバ261、及び下流端第2ルーバ263の先端角部48の外形が、前述したように円弧状になっているからである。一方で、低背ルーバ成形用切刃872において、切刃先端角部874の外形は円弧状にはなっていない。すなわち、その外形の曲率半径Rccnは零である。このように、高背ルーバ成形用切刃871においては低背ルーバ成形用切刃872と比較して、ローラ軸方向から見たときに、切刃先端角部874の外形の曲率半径Rccnが大きくなっている。
【0069】
従って、
図10では、成形ローラ861(
図6参照)の外歯861aに設けられた高背ルーバ成形用切刃871は、それに対向する低背ルーバ成形用切刃872とフィン材料82(
図6参照)を挟んで、点STHにおいて噛み合い始める。また、その高背ルーバ成形用切刃871に対し成形ローラ861の軸方向に並んだ低背ルーバ成形用切刃872は、それに対向する低背ルーバ成形用切刃872とフィン材料82を挟んで、点STLにおいて噛み合い始める。そして、それら点STHおよび点STLは一つの低背ルーバ成形用切刃872の切刃先端875上に位置しているので、点STHでの高背ルーバ成形用切刃871の噛合い開始時点は、点STLでの低背ルーバ成形用切刃872の噛合い開始時点と同時になる。
【0070】
すなわち、ルーバ24、26の外形形状が前述した
図9に示す形状であることから、フィン材料82(
図6参照)に対するルーバ成形用切刃871、872の切込み開始時点は、気流方向X1に一列に並んだ複数のルーバ24、26において同時になる。
【0071】
また、
図10に示すように、ローラ軸方向から見たとき、ルーバ成形用切刃871、872が歯面861c、862cに交わる切刃基部876における切刃基部幅WDcfd(
図7参照)は、高背ルーバ成形用切刃871でも低背ルーバ成形用切刃872でも同じ大きさとなっている。すなわち、その切刃基部幅WDcfdは、切刃高さHctrに拘わらず、全てのルーバ成形用切刃871、872同士において互いに同じ大きさとなっている。
【0072】
上述したように、本実施形態によれば、ルーバ24、26を気流方向X1から見たとき、ルーバ高さLH(
図5参照)が高いほどルーバ先端幅WDtpは狭くなっている。言い換えれば、複数のルーバ24、26のうちルーバ高さLHが高いルーバにおいてはルーバ高さLHが低いルーバと比較して、ルーバ先端幅WDtpが狭くなっている。従って、例えば
図6に示すローラ成形によってフィン14が成形される場合には、各ルーバ成形用切刃871、872がそれぞれフィン材料82に接触する際、その接触するタイミング相互のずれが小さくなる。そのため、ラジエータ10は、ローラ成形上の不必要な形状変形が抑えられたフィン14を備えることができるので、良好な熱交換性能を得ることができる。
【0073】
例えば仮に、
図9のルーバ側端角度θsdがルーバ高さLHに関わらず各ルーバ24、26間で同じであるとすれば、成形ローラ861、862の外歯861a、862aに形成された各ルーバ成形用切刃871、872は、
図10に相当する
図11に示すように噛み合う。すなわち、成形ローラ861、862の回転に連れて、先ず、高背ルーバ成形用切刃871がそれに対向する低背ルーバ成形用切刃872とフィン材料82を挟んで、点STHにおいて噛み合い始める。次に、その点STHでの噛合い開始時に遅れて、低背ルーバ成形用切刃872がそれに対向する低背ルーバ成形用切刃872とフィン材料82を挟んで、点STLにおいて噛み合い始める。
【0074】
従って、
図11のように噛合い開始時点が食い違うと、点STHでの噛合い開始時点から点STLでの噛合い開始時点までの間、フィン材料82が高背ルーバ成形用切刃871に引き込まれ、フィン材料82がルーバ24、26の並び方向に歪むことになる。すなわち、ローラ成形上の不必要な形状変形が発生する。
【0075】
また、例えば仮に、
図9に示す下流端第1ルーバ243の先端角部48が円弧状になっておらず、破線L01のようになっていたとすれば、
図9のままでは一直線Lxから先端角部48が出っ張るので、
図9に対し更に下流端第1ルーバ243のルーバ側端角度θsdを小さくし、ルーバ先端幅WDtpを狭くする必要がある。すなわち、本実施形態によれば、
図9に示すように、ルーバ24、26においてその先端角部48の外形の曲率半径Rcnは、ルーバ高さLHが高いほど大きくなっているので、そうなっていない場合と比較して、ルーバ先端幅WDtpをあまり狭くしなくても良い。従って、ルーバ先端幅WDtpを狭くすることに起因したフィン14の熱交換性能の低下を抑えることが可能である。
【0076】
また、本実施形態によれば、
図6のフィン成形装置86によるフィン成形工程において、その複数のルーバ成形用切刃861b、862bは、
図10に示すように、互いに同じタイミングでフィン材料82に切り込み始める。従って、フィン材料82がルーバ成形用切刃861b、862bの切込みに起因してそのルーバ成形用切刃861b、862bに引き込まれることが打ち消し合うことになる。そのため、フィン材料82がルーバ成形用切刃861b、862bの並び方向に歪み難いという利点がある。
【0077】
また、本実施形態によれば、フィン成形工程で用いられる成形ローラ861、862では、複数のルーバ成形用切刃861b、862bの中に切刃高さHctrが異なるものが含まれており、且つ、複数のルーバ成形用切刃861b、862bのうち切刃高さHctrが高い切刃においては切刃高さHctrが低い切刃と比較して切刃先端875の幅WDctpが狭くなっている。従って、ルーバ高さLHが異なるルーバ24、26を含んだフィン14を成形することができると共に、ルーバ24、26の成形において、
図10に示すように、複数のルーバ成形用切刃861b、862bが互いに同じタイミングでフィン材料82に切り込み始めるようにすることができる。
【0078】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。また、第1実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。
【0079】
図12は、第1実施形態の
図9に相当する図、すなわち、
図5のIX部分を拡大した本実施形態の拡大図である。第1実施形態においてルーバ側端角度θsdはルーバ高さLHに応じて異なっているが、本実施形態ではこの点が異なっている。すなわち、本実施形態では、
図12に示すようにルーバ側端角度θsdは、各ルーバ24、26同士において、ルーバ高さLHに関わらず互いに同じ大きさとなっている。
【0080】
そのため、
図12に示すように、気流方向X1から見たとき、上流端第1ルーバ241および下流端第1ルーバ243のルーバ基部幅WDfdは、中間部第1ルーバ242と比較して狭くなっている。このことは、第2ルーバ26でも同様である。すなわち、気流方向X1に一列に並んだ複数のルーバ24、26においてルーバ基部幅WDfdは、ルーバ高さLH(
図5参照)が高いほど狭くなっている。これら以外の点においては、本実施形態は第1実施形態と同じである。
【0081】
本実施形態でも、前述の第1実施形態と同様に、ルーバ24、26を気流方向X1から見たとき、ルーバ高さLH(
図5参照)が高いほどルーバ先端幅WDtpは狭くなっているので、フィン14がローラ成形される際、そのフィン14の不必要な形状変形が抑えられる。
【0082】
図12では、ルーバ側端角度θsdがルーバ高さLHに関わらず互いに同じ大きさであるので、ルーバ基部幅WDfdはルーバ高さLH(
図5参照)が高いほど狭くなる。その一方で、前述の第1実施形態の
図9では、ルーバ24、26を気流方向X1から見たとき、ルーバ側端角度θsdはルーバ高さLHが高いほど小さくなっている。すなわち、前述の第1実施形態のように、ルーバ側端角度θsdをルーバ高さLHが高いほど小さくすれば、
図12のようにはルーバ基部幅WDfdを狭くする必要がない。要するに、そのルーバ基部幅WDfdに応じて定まるルーバ間通路28(
図4参照)を狭くする必要がない。従って、前述の第1実施形態では、本実施形態と比較して、ルーバ間通路28を通る空気の通風抵抗の増大を抑えることが可能である。
【0083】
(他の実施形態)
(1)上述の実施形態において、複数のルーバ24、26の中でルーバ高さLHは高い側と低い側との2段階の差異であるが、3段階以上であっても差し支えない。そのように3段階以上でルーバ高さLHに差異がある場合であっても、
図9に示すように、ルーバ24、26の先端角部48は、気流方向X1に並んだ一列のルーバ24、26全てにおいて、その
図9の一直線Lxに接しているのが好ましい。
【0084】
(2)上述の実施形態においては、上流端第1ルーバ241、下流端第1ルーバ243、上流端第2ルーバ261、および下流端第2ルーバ263のルーバ高さLHが、それら以外のルーバ242、262よりも高くなっているが、気流方向X1に一列に並んだ複数のルーバ24、26の中で何れのルーバにおいてルーバ高さLHが高くなっていても差し支えない。
【0085】
(3)上述の実施形態においては、
図4に示すように、上流端第1ルーバ241および下流端第1ルーバ243は中間部第1ルーバ242と平行となるように形成されているが、例えば、上流端第1ルーバ241および下流端第1ルーバ243の捻り角度θtwが中間部第1ルーバ242と比較して大きくなっていても差し支えない。また同様に、上流端第2ルーバ261および下流端第2ルーバ263の捻り角度θtwが中間部第2ルーバ262と比較して大きくなっていても差し支えない。そのように、第1ルーバ24および第2ルーバ26の中に、捻り角度θtwの異なるルーバ24、26が含まれていると、その捻り角度θtwの異なるルーバ24、26ではルーバ高さLHも異なることになる。
【0086】
(4)上述の実施形態においては、フィン幅WDfnはチューブ12の長径Dtbと同じ大きさであるが、両者が互いに異なっていても差し支えない。
【0087】
(5)上述の実施形態においては、フィン14はコルゲートフィンであるが、ローラ成形されるのであれば、他の形式のフィンであっても差し支えない。
【0088】
(6)上述の実施形態においては、フィン14は、例えばロウ付けによりチューブ12に接合されているが、他の接合方法によってチューブ12に接合されていても差し支えない。
【0089】
(7)上述の実施形態において、チューブ12内を流通する第1流体は冷却水であるが、その第1流体は、冷却水以外の液体であってもよいし気体であってもよい。
【0090】
(8)上述の実施形態において、チューブ12周りを流通する第2流体は空気であるが、その第2流体は、空気以外の気体であってもよいし液体であってもよい。
【0091】
(9)上述の第1実施形態において、上流端第1ルーバ241、下流端第1ルーバ243、上流端第2ルーバ261、及び下流端第2ルーバ263の先端角部48の外形には、コーナRが形成されているが、そのコーナRは形成されていなくてもよい。コーナRが無ければ、その分、
図5に示すルーバ側端角度θsdを小さくすればよいからである。
【0092】
(10)上述の第1実施形態において、中間部第1ルーバ242及び中間部第2ルーバ262の先端角部48の外形には、コーナRが形成されていないが、そのコーナRが形成されていても差し支えない。その場合、中間部第1ルーバ242及び中間部第2ルーバ262の先端角部48に形成されるコーナRの曲率半径Rcnは、上流端第1ルーバ241、下流端第1ルーバ243、上流端第2ルーバ261、及び下流端第2ルーバ263と比較して小さい方が好ましい。
【0093】
(11)上述の第2実施形態において、上流端第1ルーバ241、下流端第1ルーバ243、上流端第2ルーバ261、及び下流端第2ルーバ263の先端角部48の外形には、
図12に示すようにコーナRは設けられていないが、そのコーナRが設けられていても差し支えない。
【0094】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。