特許第6029013号(P6029013)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6029013植物生長促進剤および植物生長促進剤の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6029013
(24)【登録日】2016年10月28日
(45)【発行日】2016年11月24日
(54)【発明の名称】植物生長促進剤および植物生長促進剤の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A01N 65/20 20090101AFI20161114BHJP
   A01P 21/00 20060101ALI20161114BHJP
   A01G 7/06 20060101ALN20161114BHJP
【FI】
   A01N65/20
   A01P21/00
   !A01G7/06 Z
【請求項の数】3
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-105525(P2013-105525)
(22)【出願日】2013年5月17日
(65)【公開番号】特開2014-227343(P2014-227343A)
(43)【公開日】2014年12月8日
【審査請求日】2015年12月16日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】505314022
【氏名又は名称】国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】吉松 嘉代
(72)【発明者】
【氏名】河野 徳昭
(72)【発明者】
【氏名】乾 貴幸
【審査官】 井上 典之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−143406(JP,A)
【文献】 特開2000−309502(JP,A)
【文献】 特開平11−199419(JP,A)
【文献】 特開2012−115261(JP,A)
【文献】 特開2003−081744(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0221363(US,A1)
【文献】 特開平04−059711(JP,A)
【文献】 特開平01−102092(JP,A)
【文献】 特開2005−314285(JP,A)
【文献】 特開2000−279182(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0248609(US,A1)
【文献】 特開2014−171461(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列表の配列番号1〜9のいずれかの配列で示されるDNAを有するカンゾウ属植物株の茎部の水滲出液を含有する、ことを特徴とする植物生長促進剤。
【請求項2】
前記配列は、ウラルカンゾウGu2−2−1株、Gu2−3−2株、GuTS71−0
8IV1株(GuIV1株)、GuTS71−08IV2株(GuIV2株)、又は、G
uTS71−08系統実生クローンの株識別番号11の株(Gu#11株)におけるSQ
S(スクアレン合成酵素)2遺伝子、CYP88D6遺伝子又はCYP72A154遺伝
子の部分配列である、ことを特徴とする請求項1に記載の植物生長促進剤。
【請求項3】
記カンゾウ属植物株の茎部を水に浸漬し、15〜35℃、10分間〜48時間、静置して滲出した水滲出液を得る、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の植物生長促進剤の製造方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物生長促進剤に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、化学合成農薬、残留農薬等の危険性が問題となっており、無農薬栽培、減農薬栽培等が盛んに進められている。このような状況下で、安全性の高い「植物活力剤」と呼ばれる商品の開発が進められている。安全性を高めるために、生薬エキスを利用した商品は、数多く存在する。例えば、特許文献1には、カンゾウ属(Glycyrrhiza)植物が含有する生薬成分のグリチルリチンと特定のビタミンとを併用した植物生長促進剤が開示されている。
【0003】
カンゾウ属植物は、マメ科(Leguminosae)の多年草で、中国北部、ロシア南部、中央アジア、地中海地方などの乾燥地帯に主に自生する。例えば、中国北部などに自生するウラルカンゾウ(G. uralensis)、地中海地方などに広く自生するスペインカンゾウ(G. glabra)などが広く知られている。東洋医学(漢方)の分野では、古くから、カンゾウ属植物のストロンを含む根部を乾燥させたものなどが生薬「甘草」として重用されている。甘草の乾燥粉末・エキスなどには、抗炎症作用、抗潰瘍作用、抗アレルギー作用、鎮咳作用、抗癌作用、抗ウイルス作用及び抗菌作用等の様々な薬理活性があり、医薬品としても重要なグリチルリチン酸(C426216)が含まれる。カンゾウ属植物においては、グリチルリチン酸はカリウム塩とカルシウム塩の混合物として蓄積され、これを総じてグリチルリチンという。甘草の主な薬効成分としてのグリチルリチン酸は、トリテルペン配糖体の一つで、カンゾウ属植物の根部などに多く含有し、この根部から抽出・精製することにより、製造される。
【0004】
グリチルリチン酸を製造するための原材料として、野生のカンゾウ属植物が収穫され用いられている。一方、カンゾウ属植物の乱獲による環境破壊や資源の枯渇化の問題が顕在化している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−143406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示される植物生長促進剤は、カンゾウ属植物が含有するグリチルリチンを利用しているため、この植物生長促進剤を製造するためには、安定した多量のグリチルリチン酸が必要である。また、特定のビタミンと併用せずに、グリチルリチンのみを利用した場合には、かえって植物の生長促進効果が低下している。このため、安定して供給でき、かつ、植物に対し優れた生長促進作用を有する新たな植物生長促進剤が求められている。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、安定して供給でき、かつ、植物に対し優れた生長促進作用を有する植物生長促進剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る植物生長促進剤は、配列表の配列番号1〜9のいずれかの配列を有するカンゾウ属植物株の茎部に含まれる成分を含有する、ことを特徴とする。
【0009】
前記配列は、ウラルカンゾウGu2−2−1株、Gu2−3−2株、GuTS71−08IV1(以下、「GuIV1」と記載する)株、GuTS71−08IV2(以下、「GuIV2」と記載する)株、又は、GuTS71−08系統実生クローンの株識別番号11(以下、「Gu#11」と記載する)株におけるSQS(スクアレン合成酵素)2遺伝子、CYP88D6遺伝子又はCYP72A154遺伝子の部分配列でもよい。
【0010】
前記成分は、前記カンゾウ属植物株の茎部を水に浸漬し、15〜35℃、10分間〜48時間、静置して滲出した水滲出液に含まれる成分でもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、安定して供給でき、かつ、植物に対し優れた生長促進作用を有する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】純水とカンゾウ属植物株から滲出した水滲出液とを、水滲出液の調製から10日間室温で静置した後に比較した図である。
図2】(a)〜(c)は、純水、GuIV2−1水、GuIV2−2水を用いて栽培した播種14日後のサラダ水菜を示す図である。
図3】(a)、(b)は、播種14日後のサラダ水菜の草丈、根長を測定した結果を示す図である。
図4】養液肥料に交換27日後のサラダ水菜を示す図である。
図5】(a)〜(c)は、純水、GuIV2−1水、GuIV2−2水を用いて栽培した播種14日後のスイートバジルを示す図である。
図6】(a)、(b)は、播種14日後のスイートバジルの草丈、根長を測定した結果を示す図である。
図7】養液肥料に交換21日後のスイートバジルを示す図である。
図8】(a)、(b)は、純水、Gu#11水を用いて栽培した播種15日後のミニトマトを示す図である。
図9】播種29日後のミニトマトを示す図である。
図10】播種29日後のミニトマトの草丈の分布を示す図である。
図11】播種29日後のミニトマトの草丈の平均値を示す図である。
図12】純水、Gu#11水を用いて栽培した播種15日後のトウモロコシを示す図である。
図13】(a)、(b)は、純水、Gu#11水を用いて栽培した播種17日後のトウモロコシの根を示す図である。
図14】純水、Gu#11水を用いて栽培した播種26日後のトウモロコシを示す図である。
図15】純水、Gu#11水を用いて栽培した播種15日後、26日後のトウモロコシの地上部の草丈の平均値を示す図である。
図16】15℃の試験区におけるオタネニンジンの発芽率を比較した結果を示す図である。
図17】(a)、(b)は、15℃の試験区において純水、Gu水を用いて栽培した播種113日後のオタネニンジンを示す図である。
図18】(a)、(b)は、15℃の試験区において純水、Gu水を用いて栽培した播種116日後のオタネニンジンを示す図である。
図19】播種160日後までにおけるオタネニンジンの葉数が2枚の実生の割合を比較した結果を示す図である。
図20】4℃の試験区におけるオタネニンジンの発芽率を比較した結果を示す図である。
図21】(a)、(b)は、4℃の試験区において純水、Gu水を用いて栽培した播種106日後のオタネニンジンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(カンゾウ属植物株)
本発明の実施形態に係る植物生長促進剤が含有する植物生長促進成分を含むカンゾウ属植物株は、薬効成分として有用なグリチルリチン酸を根部に多量に含有するカンゾウ属植物株であり、継代し増殖し得る株である。
【0014】
本明細書において「カンゾウ属(Glycyrrhiza)植物」は、根部にグリチルリチン酸を含有する植物であるが、根部以外の茎部、葉などにグリチルリチン酸を含有する植物でもよい。例えば、ウラルカンゾウ(G. uralensis)、スペインカンゾウ(G. glabra)、チョウカカンゾウ(G. inflata)、G. acanthocarpa、G. aspera、G. astragalina、G. bucharica、G. echinata、G. eglandulosa、G. foetida、G. foetidissima、G. gontscharovii、G. iconica、G. korshinskyi、G. lepidota、G. pallidiflora、G. squamulosa、G. triphylla、G. yunnanensis、これらカンゾウ属植物の変種などが適用可能であり、ウラルカンゾウ及びスペインカンゾウが好適であり、ウラルカンゾウがより好適である。
【0015】
根部(地下部)は、根・ストロンなどを、茎部(茎葉部、地上部)は茎・頂芽・シュート・節・葉などを広く包含する。茎部の切片の調製は、例えば、鋏・カッター・メスなど、公知の切断手段などを用いて行うことができる。
【0016】
本カンゾウ属植物株として、例えば、ウラルカンゾウGu2−2−1株、Gu2−3−2株、GuIV1株、GuIV2株、Gu#11株のいずれかが挙げられる。本出願人は、これらの株を、独立行政法人医薬基盤研究所薬用植物資源研究センター筑波研究部育種生理研究室(所在地:日本国茨城県つくば市八幡台1−2)内において自己寄託し、維持・保存している。本出願人は、日本国特許法施行規則第27条の3各号に該当する場合、各法令の遵守を条件に、第三者に分譲することを保証する。
【0017】
ウラルカンゾウGu2−2−1株、Gu2−3−2株、GuIV1株、GuIV2株、Gu#11株は、SQS(スクアレン合成酵素)2遺伝子のエキソン1〜エキソン3部分における塩基配列、CYP88D6遺伝子のイントロン7部分における塩基配列、CYP72A154遺伝子のイントロン1〜イントロン2部分、エキソン3〜イントロン4部分における塩基配列を有する。SQS2遺伝子のエキソン1〜エキソン3部分における塩基配列、CYP88D6遺伝子のイントロン7部分における塩基配列、及び、CYP72A154遺伝子のイントロン1〜イントロン2、エキソン3〜イントロン4部分における塩基配列は、グリチルリチン酸を含む二次代謝物(リキリチン、イソリキリチン、グリシクマリン等)を根部に多量に含有させ、株を継代し増殖し得る植物に必要な配列である。
【0018】
配列表の配列番号1、2の配列は、SQS2遺伝子のエキソン1〜エキソン3部分における塩基配列の部分配列である。また、配列表の配列番号3〜6の配列は、CYP88D6遺伝子のイントロン7部分における塩基配列の部分配列である。配列表の配列番号7〜9の配列は、CYP72A154遺伝子のイントロン1〜イントロン2部分、エキソン3〜イントロン4部分を含むエキソン1〜エキソン5部分における塩基配列である。配列番号1〜9の配列は、カンゾウ属植物株の遺伝子に、SQS2遺伝子のエキソン1〜エキソン3部分における塩基配列の部分配列、CYP88D6遺伝子のイントロン7部分における塩基配列の部分配列、及び/又は、CYP72A154遺伝子のイントロン1〜イントロン2、エキソン3〜イントロン4部分における塩基配列を有するか否かを判別するために有用な配列であり、遺伝子に配列番号1〜9のいずれかの配列を有するカンゾウ属植物株は、茎部に植物に対し優れた生長促進作用を有する植物生長促進成分を含有する株であると判別できる。
【0019】
本カンゾウ属植物株は、SQS2遺伝子のエキソン1〜エキソン3部分における塩基配列の部分配列、CYP88D6遺伝子のイントロン7部分における塩基配列の部分配列、又は、CYP72A154遺伝子のイントロン1〜イントロン2、エキソン3〜イントロン4部分における塩基配列を有する株であり、これらの部分配列である配列番号1〜9のいずれかの配列を有する。本カンゾウ属植物株は、配列番号1〜9の配列のうち、一部又は全部の配列を有するカンゾウ属植物株でもよい。
【0020】
本カンゾウ属植物株は、SQS2遺伝子のエキソン1〜エキソン3部分における塩基配列、CYP88D6遺伝子のイントロン7部分における塩基配列、又は、CYP72A154遺伝子のイントロン1〜イントロン2、エキソン3〜イントロン4部分における塩基配列の相同性が、90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは99%以上である塩基配列を有してもよい。
【0021】
配列番号1〜9のいずれかの配列を有するカンゾウ属植物株は、茎部に植物生長促進成分を含有する株であり、配列番号1〜9の配列を検出することにより、植物生長促進成分を含有する株を識別することができる。配列番号1〜9の配列を検出する方法、本カンゾウ属植物株の増殖方法、栽培方法は、特願2013−049279号の明細書等に記載される方法を利用することができる。本カンゾウ属植物株は、安価で、かつ、簡単な操作で、増殖できるため、カンゾウ属植物株が含有する植物生長促進成分を、安定して供給することができる。
【0022】
(植物生長促進剤)
本発明の実施形態に係る植物生長促進剤は、植物に対し優れた生長促進作用を有する植物生長促進成分を含有する。
【0023】
植物生長促進成分は、配列番号1〜9のいずれかの配列を有するカンゾウ属植物株の植物体の茎部(茎葉部、地上部)を、株の根元より切除し、さらに、茎部からすべての葉を切除して約0.5〜10cm長の茎切片又は細断した茎切片を調製し、茎切片を直ちに2Lの純水に浸け、15〜35℃、10分間〜48時間、より好ましくは、25℃、65〜85分間、静置して、調製した茎切片から滲出した水滲出液に含まれる成分である。
【0024】
本植物生長促進剤は、配列番号1〜9のいずれか1つの配列を有する複数のカンゾウ属植物株の茎部から滲出した水滲出液でもよく、また、配列番号1〜9の配列のうち、一部又は全部の配列を有するカンゾウ属植物株の茎部から滲出した水滲出液でもよい。
【0025】
茎切片は、任意の節数を含むものを用いることができ、例えば、1節でも良いし、3節以上でも良いし、細断してもよい。茎切片の調製は、例えば、鋏・カッター・メスなど、公知の切断手段などを用いて行うことができる。
【0026】
茎切片を浸漬する水は、純水に限定されず、窒素分、リン分、カリウム分、金属成分などの植物の生長に必要な成分を含有する水溶液を用いることもできるし、水道水あるいは井戸水を用いることもできる。また、茎切片を純水に浸漬する温度、時間、浸漬する純水の量は、茎切片の数、太さ、長さによって適宜変更できる。また、茎切片を細断することにより、浸漬時間を短縮することもできる。
【0027】
本植物生長促進成分の濃度、量は、栽培する植物の種類によって適宜変更することができる。
【0028】
本植物生長促進剤は、特に限定するものではないが、葉面散布処理、土壌混合処理、土壌潅注処理、種子への処理、水耕栽培、組織培養用の培養液への添加処理等により植物に適用できる。また、本植物生長促進剤の一般的な利用方法は、本植物生長促進剤により活性化された土壌で、植物の生長を促進させるものであるが、土壌を介さず直接植物の生長を促進させたり、植物の生長の促進を目的としない土壌活性化を行ったりすることも可能である。また、土壌活性化と、植物の生長の促進とは、同一の場所で行われる必要はなく、活性化された土壌を、適所に移動させることがあってもよい。
【0029】
また、本植物生長促進剤には、ビタミン、糖類、アミノ酸類、核酸類、有機酸類、タンパク質、アルコールなどの添加物を単独、又は2種以上選択してさらに混合することができる。
【0030】
本植物生長促進剤の適用となる植物としては、特に限定するものではないが、例えば、イネ、小麦、トウモロコシ等のイネ科の穀物類(実施例トウモロコシ)、ナス、トマト、ピーマン、トウガラシ等のナス科の果菜類(実施例ミニトマト)、イチゴ等の果菜類、カラシナ、キャベツ、クレソン、コマツナ、サラダ水菜等のアブラナ科葉菜類(実施例サラダ水菜)、シソ、バジル、ミント、オレガノ、タイム、レモンバーム等のハーブ類(実施例スイートバジル)、オタネニンジン、トチバニンジン、アメリカニンジン、エゾウコギ等のウコギ科の薬用植物(実施例オタネニンジン)、ホウレンソウ、レタス、サラダ菜等の葉菜類、ダイコン、ニンジン、ジャガイモ、サトイモ等の根菜類、モモ、ブドウ等の果樹類、パンジー、ユリ等の花卉類、コウライシバ、ベントシバ等の芝類等が挙げられる。
【0031】
また、本植物生長促進剤は、市販の農薬、肥料とも併用できる。例えば、本植物生長促進剤に、肥料成分として窒素、リン酸、カリウム、カルシウム、マグネシウム、イオウなどより選ばれる少なくとも1種以上を含有させることができる。また、肥料成分として、さらに鉄、銅、亜鉛、マンガン、モリブデン酸、塩素、ホウ素などより選ばれる少なくとも1種以上を含有させることができる。
【0032】
本植物生長促進剤を施肥することによって、植物の成長が促進され、作物の品質向上、作物の病気に対する抵抗性向上、作物の害虫に対する抵抗性向上、果樹の結実増加と落果減少、果実の糖度及び味の向上、花の色および艶の向上、作物の日持ち向上に有効である。
【0033】
なお、本植物生長促進剤は、配列番号1〜9のいずれの配列も有さないカンゾウ属植物の茎部から滲出した水滲出液でもよい。例えば、配列番号1〜9のいずれの配列も有さないウラルカンゾウ、スペインカンゾウを水耕栽培し、生長したウラルカンゾウ、スペインカンゾウの茎部から得られる茎切片から滲出した水滲出液を、植物生長促進剤として用いることもできる。
【0034】
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、実施例は本発明を限定するものでない。
【実施例】
【0035】
(水滲出液の調製)
温度25℃、明期16時間、相対湿度60%のグロースチャンバー室内で養液栽培したGuIV2株の茎部を、株の根元より切除し、さらに、茎部からすべての葉を切除して2節を含む茎切片を調製した。そして、調製した茎切片を直ちに2Lの純水に浸け、25℃、65〜85分間、静置して、調製した茎切片から滲出した水滲出液を得た。
【0036】
図1は、純水とカンゾウ属植物株から滲出した水滲出液とを、水滲出液の調製から10日間室温で静置した後に比較した図である。図1中において、GuIV2−1水は、純水の容量が2L、茎切片数が70、純水への浸漬時間が65分の場合における水滲出液であり、GuIV2−2水は、純水の容量が2L、茎切片数が47、純水への浸漬時間が85分の場合における水滲出液である。同図に示すように、調製から10日間室温で静置した後の水滲出液の色の濃さは、純水への浸漬時間より、茎切片数が影響することが明らかとなった。
【0037】
(サラダ水菜の栽培)
家庭用水耕栽培キット アクアプランターフロートミニ(アクアカルチャー社製)の養液槽を、純水、GuIV2−1水、GuIV2−2水でそれぞれ満たし、苗床スポンジ上にサラダ水菜種子各50粒を播種し、グロースチャンバー室内(温度20℃、明期14時間、相対湿度60%)で栽培した。
【0038】
図2(a)〜(c)は、純水、GuIV2−1水、GuIV2−2水を用いて栽培した播種14日後のサラダ水菜を示す図である。また、表1は、播種14日後のサラダ水菜の発芽数(子葉展開数)、発芽率(子葉展開率)を比較した表である。図2、表1中において、純水は、純水を用いて栽培したサラダ水菜であり、GuIV2−1水は、図1のGuIV2−1水を用いて栽培したサラダ水菜であり、GuIV2−2水は、図1のGuIV2−2水を用いて栽培したサラダ水菜である。以下、図中、表中における純水は、純水を用いて栽培した植物を示し、Gu水(GuIV2−1水、GuIV2−2水など)は、カンゾウ属植物株から滲出した水滲出液(Gu水)を用いて栽培した植物を示す。
【表1】
【0039】
図2(a)〜(c)、表1に示すように、純水と比べてGuIV2−1水、GuIV2−2水を用いて栽培したサラダ水菜は、発芽数、発芽率が良好であった。また、調製時の茎切片数が多いGuIV2−1水は、GuIV2−2水と比べ、発芽数、発芽率が高かった。
【0040】
また、各試験区において生育の良い10個体を残して間引きし、間引き植物の草丈及び根長を測定した。図3(a)、(b)は、播種14日後のサラダ水菜の草丈、根長を測定した結果を示す図である。同図に示すように、純水に比べ、GuIV2−1水、GuIV2−2水を用いて栽培したサラダ水菜は、生育が良好であった。
【0041】
さらに、播種24日後に各試験区の液を、養液肥料HYPONEX(登録商標)6.5-6-19(ハイポネックスジャパン社製)1 g/Lに交換して栽培を継続した。図4は、養液肥料に交換27日後のサラダ水菜を示す図である。図4中において、純水、GuIV2−1水、GuIV2−2水は、播種時に純水、GuIV2−1水、GuIV2−2水のそれぞれを用いて栽培したサラダ水菜を示している。図4に示すように、栽培初期においてGuIV2−1水、GuIV2−2水を用いたサラダ水菜は、純水を用いて栽培したサラダ水菜より、生育が良好であった。
【0042】
以上の結果から、GuIV2株の植物体の茎部から滲出した水滲出液は、発芽促進効果、及び、初期生育促進効果が高いことが明らかとなった。
【0043】
(スイートバジルの栽培)
純水、図1のGuIV2−1水、図1のGuIV2−2水を用いてスイートバジルを栽培した。純水、GuIV2−1水、GuIV2−2水を調製後14日間静置した後、サラダ水菜の栽培と同様に、家庭用水耕栽培キット アクアプランターフロートミニ(アクアカルチャー社製)の養液槽を、純水、GuIV2−1水、GuIV2−2水でそれぞれ満たし、苗床スポンジ上にスイートバジル種子各50粒を播種し、同条件(グロースチャンバー室、温度20℃、明期14時間、相対湿度60%)で栽培した。
【0044】
図5(a)〜(c)は、純水、GuIV2−1水、GuIV2−2水を用いて栽培した播種14日後のスイートバジルを示す図である。また、表2は、播種14日後のスイートバジルの発芽数(子葉展開数)、発芽率(子葉展開率)を比較した表である。
【表2】
【0045】
図5(a)〜(c)、表2に示すように、純水と比べてGuIV2−1水、GuIV2−2水を用いて栽培したスイートバジルは、発芽数、発芽率が良好であった。
【0046】
また、各試験区において生育の良い10個体を残して間引きし、間引き植物の草丈及び根長を測定した。図6(a)、(b)は、播種14日後のスイートバジルの草丈、根長を測定した結果を示す図である。同図に示すように、純水に比べ、GuIV2−1水、GuIV2−2水を用いて栽培したスイートバジルは、生育が良好であった。
【0047】
さらに、播種16日後に各試験区の液を、養液肥料HYPONEX(登録商標)6.5-6-19(ハイポネックスジャパン社製)1 g/Lに交換して栽培を継続した。図7は、養液肥料に交換21日後のスイートバジルを示す図である。図7中において、純水、GuIV2−1水、GuIV2−2水は、播種時に純水、GuIV2−1水、GuIV2−2水のそれぞれを用いて栽培したスイートバジルを示している。同図に示すように、栽培初期においてGuIV2−1水、GuIV2−2水を用いたスイートバジルは、純水を用いて栽培したスイートバジルより、生育が良好であった。
【0048】
以上の結果から、GuIV2株の植物体の茎部から滲出した水滲出液は、発芽促進効果、及び、初期生育促進効果が高いことが明らかとなった。
【0049】
(ミニトマトの栽培)
純水、Gu#11水を用いて、SOLANACEAEナス科トマト属のマメトマト(学名:Lycopersicon esculentum Mill. var. cerasiforme (Dunal) A.Gray、商品名:ミニトマト「シュガーランプ」サカタのタネ(登録商標))を栽培した。Gu#11水は、温度25℃、明期16時間、相対湿度60%のグロースチャンバー室内で養液栽培したGu#11株の植物体の茎部を、株の根元より切除し、さらに、茎部からすべての葉を切除して2節を含む茎切片60切片を調製し、調製した茎切片60切片を直ちに2Lの純水に浸け、25℃、60分間、静置して、調製した茎切片60切片から滲出した水滲出液である。
【0050】
アクアプランターのそれぞれのスポンジに、純水、Gu#11水を十分保持させたのち、それぞれのスポンジ上にミニトマト種子50粒を置床し、純水、Gu#11水で栽培を開始した。乾燥防止のため、播種から19日目までは、アクアプランターにポリエチレン製ラップをかけて、温度25℃、明期16時間、相対湿度60%の条件で栽培を行った。
【0051】
播種5日後にミニトマト種子の発根が認められ、8日目の発根数は水処理区(純水での栽培)では34株、Gu#11水処理区(Gu#11水での栽培)では32株となり、そのうち、発芽(出芽)個体は水処理区では1株、Gu#11水処理区では9株であり、Gu#11水処理区のミニトマトの方が、発芽が優勢であった。図8(a)、(b)は、純水、Gu#11水を用いて栽培した播種15日後のミニトマトを示す図である。同図に示すように、播種15日後の子葉が完全に展開した株数は、水処理区のミニトマトでは6株、Gu#11水処理区のミニトマトでは9株であった。このため、Gu#11水を用いて栽培したミニトマトの方が、生育が良好であった。
【0052】
播種15日後に、純水、Gu#11水処理両区ともに、養液を養液肥料HYPONEX(登録商標)6.5-6-19(ハイポネックスジャパン社製)1 g/Lに交換して、以後、水位が低下したら同養液を補充し、水位を維持して栽培を継続した。図9は、播種29日後のミニトマトを示す図である。図9中において、純水、Gu#11水は、播種時に純水、Gu#11水のそれぞれを用いて栽培したミニトマトを示している。同図に示すように、Gu#11水を用いて栽培したミニトマトの方が、生育が良好であった。
【0053】
播種29日後に、ミニトマトの支持体のスポンジを半分に分割し、生育株数のおよそ半数の株(水処理区:9株、Gu#11水処理区:18株)について生育調査を行った。図10は、播種29日後のミニトマトの草丈の分布を示す図である。また、図11は、播種29日後のミニトマトの草丈の平均値を示す図である。同図に示すように、ミニトマトの初期栽培期間にGu#11水を施用した試験区(n=18)では草丈の平均値が38.7 mm(標準誤差4.4 mm)であり、純水で初期栽培を行った試験区(n=9)では草丈の平均値が23.8 mm(標準誤差5.6 mm)であった。このため、Gu#11水を用いて栽培したミニトマトの方が、生育が良好であった。
【0054】
以上の結果から、Gu#11株の植物体の茎部から滲出した水滲出液を用いて栽培した植物は、子葉の展開率が高く、その後の植物の成長も良いため、この水滲出液は、発芽促進効果、及び、初期生育促進効果が高いことが明らかとなった。
【0055】
(トウモロコシの栽培)
純水、Gu#11水を用いて、POACEAEイネ科トウモロコシ属のトウモロコシ(学名:Zea mays L.、商品名:トウモロコシ「スイートコーン、ピーターコーン、ハニーバンタム」サカタのタネ(登録商標))を栽培した。Gu#11水は、上述したミニトマトを栽培した水滲出液と同一であり、Gu#11株の植物体から滲出した水滲出液を用いた。アクアプランターのそれぞれのスポンジに、純水、Gu#11水を十分保持させたのち、それぞれのスポンジ上にトウモロコシ種子12粒を置床し、純水、Gu#11水で栽培を開始した。乾燥防止のため、播種から10日目までは、アクアプランターにポリエチレン製ラップ(草丈が伸びたものについてはプラカップ)をかけて、温度25℃、明期16時間、相対湿度60%の条件のグロースチャンバーで栽培を行った。
【0056】
播種8日後の発芽(出芽)数を比較すると、水処理区(純水での栽培)では8株、そのうち4株の成長が良好で、Gu#11水処理区(Gu#11水での栽培)では6株、そのうち6株すべての成長が良好であった。播種10日後、水処理区では生育良好な株は3株となり、4株の先端が黒く変色しはじめた。また、Gu#11水処理区では、4株が生育良好で、2株の先端が黒変した。また、同日、乾燥防止のためのラップとプラスチックカップを外した。
【0057】
図12は、純水、Gu#11水を用いて栽培した播種15日後のトウモロコシを示す図である。同図に示すように、水処理区では、4株の成長が良好で、先端が枯れていたものが3株、成長不良のものが2株であり、Gu#11水処理区では、4株の成長が良好で、先端が枯れていたものが2株であった。
【0058】
播種15日後に、純水、Gu#11水処理両区ともに、養液を養液肥料HYPONEX(登録商標)6.5-6-19(ハイポネックスジャパン社製)1 g/Lに交換して、以後、水位が低下したら同養液を補充し、水位を維持して栽培を継続した。図13(a)、(b)は、純水、Gu#11水を用いて栽培した播種17日後のトウモロコシの根を示す図である。同図に示すように、Gu#11水を用いて栽培したトウモロコシの根の方が、生育が良好であった。
【0059】
図14は、純水、Gu#11水を用いて栽培した播種26日後のトウモロコシを示す図である。同図に示すように、Gu#11水を用いて栽培したトウモロコシの方が、成長が良好な株数が多く、地上部も生育していた。
【0060】
また、播種15日後、26日後において、生育の良好な両区4株の地上部の草丈を測定した。図15は、純水、Gu#11水を用いて栽培したトウモロコシの地上部の草丈の平均値を示す図である。同図に示すように、播種15日後では、Gu#11水を施用した試験区(n=4)では草丈の平均値が16.0 cm(標準誤差0.9 cm)、純水で初期栽培を行った試験区(n=4)では草丈の平均値が7.2 cm(標準誤差1.6 cm)であり、Gu#11水処理区のトウモロコシの方が有意に(p<0.01)草丈が高いことが明らかになった。また、播種26日後では、Gu#11水を施用した試験区(n=4)では草丈の平均値が49.5 cm(標準誤差3.2 cm)、純水で初期栽培を行った試験区(n=4)では草丈の平均値が39.0 cm(標準誤差5.9 cm)であり、Gu#11水処理区のトウモロコシの方が、草丈の平均値は高いことが明らかになった。
【0061】
以上の結果から、Gu#11株の植物体の茎部から滲出した水滲出液は、発芽後の初期成長を顕著に促進させる効果が高いことが明らかとなった。
【0062】
(オタネニンジンの栽培)
純水、Gu水を用いて、ARALIACEAEウコギ科トチバニンジン属のオタネニンジン(学名:Panax ginseng C.A.Mey.)を栽培した。Gu水は、温度25℃、明期16時間、相対湿度60%のグロースチャンバー室内で養液栽培したGuIV1株、GuIV2株、Gu#11株の植物体の茎部を、株の根元より切除し、さらに、茎部からすべての葉を切除して2節を含む茎切片約14g(約50〜70本)を調製し、調製した茎切片約14gを直ちに2Lの純水に浸け、25℃、60分間、静置して、調製した茎切片約14gから滲出した水滲出液である。
【0063】
ツリーポット(株式会社山利製作所製)にバーミキュライトを充填し、長野県産のオタネニンジン芽切り種子40粒を播種し、純水、Gu水をそれぞれ給水しながら栽培した。栽培は15℃の培養庫、4℃の保冷庫の2試験区にて行った。
【0064】
15℃の試験区(15℃での栽培)では、播種54日後より発芽(出芽)が認められ、播種160日後における発芽数は、水処理区(純水での栽培)で12株、Gu水処理区(Gu水での栽培)で19株であった。図16は、15℃の試験区におけるオタネニンジンの発芽率を比較した結果を示す図である。また、図17(a)、(b)は、15℃の試験区において純水、Gu水を用いて栽培した播種113日後のオタネニンジンを示す図である。また、図18(a)、(b)は、15℃の試験区において純水、Gu水を用いて栽培した播種116日後のオタネニンジンを示す図である。同図に示すように、15℃での栽培において、Gu水は、オタネニンジンの発芽を促進する効果があった。
【0065】
また、15℃の試験区におけるオタネニンジン実生の葉数を、それぞれの処理区間で比較した。図19は、播種160日後までにおける、葉数が2枚の実生の割合を、水処理区とGu水処理区で比較した結果を示す図である。同図に示すように、水処理区では、葉数が2枚の実生の割合が、播種した種子の2.5%(発芽種子の8.3%)であったのに対し、Gu水処理区では、葉数が2枚の実生の割合が、播種した種子の15%(発芽種子の31.6%)であり、Gu水が葉数を増加させる効果を有することが示された。また、オタネニンジンは通常1年間に1枚ずつ葉が増えていくが、Gu水を用いて栽培することにより発芽が促進され、薬用部位である根をより早く得られる可能性が示された。
【0066】
4℃の試験区(4℃での栽培)では、播種106日後より発芽が認められ、発芽数は、水処理区で3株、Gu水処理区で9株であった。また、播種117日後における発芽数は、水処理区では8株、Gu水処理区では14株であった。図20は、4℃の試験区におけるオタネニンジンの発芽率を比較した結果を示す図である。また、図21(a)、(b)は、4℃の試験区において純水、Gu水を用いて栽培した播種106日後のオタネニンジンを示す図である。同図に示すように、4℃での栽培において、Gu水は、オタネニンジンの発芽を促進する効果があった。
【0067】
以上の結果から、GuIV1株、GuIV2株、Gu#11株の植物体の茎部から滲出した水滲出液は、植物の発芽を促進する効果を有することが明らかとなった。また、15℃における栽培では、植物の葉数を増加させる効果を有することが明らかとなった。
図10
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]