【課題を解決するための手段】
【0013】
該課題は、請求項1に記載のインプラントによって解決される。更に好ましい態様は、従属する請求項2ないし18の対象である。
【0014】
すなわち、本発明は、
[1]アンカー部はチタン、ジルコニウム、ニオブ、ハフニウム、タンタル及びそれらの合金からなる群から選択される金属でつくられており、且つ骨接触面及び軟組織接触面を有する基体からなる、人工歯の装着のための2パートインプラントシステムのアンカー部であって、
該軟組織接触面はアンカー部表面の最外原子層に存在するヒドロキシル基により少なくとも部分的にヒドロキシル化され、且つ親水性であることを特徴とする2パートインプラントシステムのアンカー部、
[2]前記軟組織接触面が完全にヒドロキシル化されていることを特徴とする[1]に記載のアンカー部、
[3]前記軟組織接触面が粗面化されていることを特徴とする[1]又は[2]に記載のアンカー部、
[4]前記軟組織接触面が滑らかであることを特徴とする[1]又は[2]に記載のアンカー部、
[5]前記軟組織接触面の面粗度が骨接触面に向かって連続的に又は段階的に増加することを特徴とする[1]又は[2]に記載のアンカー部、
[6]前記軟組織接触面が骨接触面と肉眼的に同様のきめを有することを特徴とする[1]ないし[5]のいずれか1つに記載のアンカー部、
[7]前記アンカー部の軟組織接触面がヒドロキシル化セラミックコーティングを有することを特徴とする[1]ないし[6]のいずれか1つに記載のアンカー部、
[8]前記ヒドロキシル化されていてかつ親水性の面は電解エッチング手法又は化学エッチング手法により得られることを特徴とする[1]ないし[7]のいずれか1つに記載のアンカー部、
[9][1]ないし[8]のいずれか1つに記載のアンカー部の製造方法であって、ヒドロキシル化されていてかつ親水性の面がアンカー部表面の最外原子層に存在するヒドロキシル基により製造されるまで、前記軟組織接触面を電解エッチング手法又は化学エッチング手法で処理することからなる方法、
[10]前記軟組織接触面を、電解エッチング手法又は化学エッチング手法で処理する前に、プラズマ技術を使用してショットブラスト、サンドブラスト及び/又は粗面化する[9]に記載の方法、
[11]前記化学エッチング手法が無機酸又は無機酸のブレンドを用いて行われる[9]又は[10]に記載の方法、
[12]前記無機酸が、フッ化水素酸、塩酸、硫酸又はそれらの混合物からなる群から選択される[11]に記載の方法、
[13]前記無機酸のブレンドが、質量比約1:1:5の塩酸(濃塩酸)、過酸化水素及び水からなる[11]に記載の方法、
[14]前記無機酸のブレンドが、塩酸(濃塩酸)/硫酸(濃硫酸)/水の2/1/1混合物である[11]に記載の方法、
[15]前記面を、該面に対して不活性である雰囲気中で、付加的に添加剤を含み得る純水で洗浄し、また、更なる処理を行うことなく、該面を、アンカー部表面に対して不活性である雰囲気中で、及び/又は、常に、付加的な添加剤を含み得る純水の存在下において、好ましくはガス又は液体に非浸透性のカバー中で貯蔵する[9]ないし[14]のいずれか1つに記載の方法、
[16][1]ないし[8]に記載のアンカー部を含む気密性及び液密性カバー
に関する。
【0015】
また、本発明は、
[1’]骨接触面及び軟組織接触面を有する基体からなる人工歯の装着のための2ステージインプラント(1)であって、該軟組織接触面が少なくとも部分的にヒドロキシル化又はシラン化されていることを特徴とする2ステージインプラント(1)、
[2’]前記軟組織接触面が完全にヒドロキシル化されていることを特徴とする[1’]に記載のインプラント(1)、
[3’]前記軟組織接触面が粗面化されていることを特徴とする[1’]又は[2’]に記載のインプラント(1)、
[4’]前記軟組織接触面が滑らかであることを特徴とする[1’]又は[2’]に記載のインプラント(1)、
[5’]前記軟組織接触面の面粗度が骨接触面に向かって連続的に又は段階的に増加することを特徴とする[1’]又は[2’]に記載のインプラント(1)、
[6’]前記軟組織接触面が親水性であることを特徴とする[1’]ないし[5’]のいずれか1つに記載のインプラント(1)、
[7’]前記軟組織接触面が骨接触面と肉眼的に同様のきめを有することを特徴とする[1’]ないし[6’]のいずれか1つに記載のインプラント(1)、
[8’]前記インプラントがチタン、ジルコニウム、ニオブ、ハフニウム及びタンタル又はそれらの合金からつくられることを特徴とする[1’]ないし[7’]のいずれか1つに記載のインプラント(1)、
[9’]前記インプラントの軟組織接触面がヒドロキシル化セラミックコーティングを有することを特徴とする[1’]ないし[8’]のいずれか1つに記載のインプラント(1)、
[10’]前記インプラントがセラミックからつくられることを特徴とする[1’]ないし[6’]のいずれか1つに記載のインプラント(1)、
[11’][1’]ないし[10’]のいずれか1つに記載のインプラント(1)の製造方法であって、ヒドロキシル化面が製造されるまで、前記軟組織接触面を電解エッチング手法又は化学エッチング手法で処理することからなる方法、
[12’]前記軟組織接触面を、電解エッチング手法又は化学エッチング手法で処理する前に、プラズマ技術を使用してショットブラスト、サンドブラスト及び/又は粗面化する[11’]に記載の方法、
[13’]前記化学エッチング手法が無機酸又は無機酸のブレンドを用いて行われる[11’]又は[12’]に記載の方法、
[14’]前記無機酸が、フッ化水素酸、塩酸、硫酸又はそれらの混合物からなる群から選択される[13’]に記載の方法、
[15’]前記無機酸のブレンドが、質量比約1:1:5の塩酸(濃塩酸)、過酸化水素及び水からなる[14’]に記載の方法、
[16’]前記無機酸のブレンドが、塩酸(濃塩酸)/硫酸(濃硫酸)/水の2/1/1混合物である[14’]に記載の方法、
[17’]前記面を、該面に対して不活性である雰囲気中で、付加的に添加剤を含み得る純水で洗浄し、また、更なる処理を行うことなく、該面を、インプラント面に対して不活性である雰囲気中で、及び/又は、常に、付加的な添加剤を含み得る純水の存在下において、好ましくはガス又は液体に非浸透性のカバー中で貯蔵する[11’]ないし[16’]のいずれか1つに記載の方法、
[18’][1’]ないし[10’]に記載のインプラントを含む気密性及び液密性カバー
に関する。
【0016】
驚くべきことに、骨接触面及び軟組織接触面を有する基体からなるインプラントであって、該軟組織接触面が少なくとも部分的にヒドロキシル化又はシラン化されているインプラントが発見された。前記軟組織接触面は、軟組織付着の形成を促進する潜在能力を有する。粗面化され、かつ場合によってはヒドロキシル化もされた骨接触面及び滑らかなヒドロキシル化されていない組織接触面を有する慣用のインプラントと比べて、本発明に従ったインプラントは、該インプラントの軟組織接触面と隣接する新たな結合組織の形成をもたらし、かつ該インプラントの軟組織接触面と密接に接触する傾向にある。ゆるい結合組織は、組織化され、その外側帯由来の新たに形成されたコラーゲン繊維に置き換えられる。これらの繊維は、歯の補強力に最も関与する自然発生繊維と同様に、軟組織接触面に対して垂直方向に組織化される傾向にある。