(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
入力ログ記憶部は、文字列を入力したユーザの識別情報と、文字列を入力したユーザを含むユーザグループの識別情報のうちの少なくとも1つ以上の識別情報を当該文字列と対応付けて記憶し、
文脈情報取得部は、入力欄に文字を入力したユーザに対応づけられた文字列を前記入力ログ記憶部から取得して文脈情報とする
請求項2記載の入力支援システム。
文脈情報取得部は、入力欄が表示されたページ内の文字列と、当該ページ内の入力欄に既に入力されている文字列のうちの、少なくとも一方の文字列を文脈情報として取得し、
関連情報決定部は、取得された文脈情報の中から、関連情報候補に含まれる関連情報に一致する文字列を特定し、特定された文字列の内容を入力候補記憶部に記憶された入力候補から特定し、当該内容を示す入力候補を各推薦候補の関連情報と決定する
請求項1記載の入力支援システム。
ユーザの入力を受け付ける入力装置によって表示される入力欄への入力候補を当該入力候補の関連情報と対応付けて記憶する入力候補記憶部を参照し、前記入力欄に文字が入力されたときに、当該入力欄に対応する前記入力候補の中から、入力された文字を含む入力候補を推薦候補として選択し、
選択された推薦候補に対応する1つ以上の関連情報候補を、前記入力候補記憶部に記憶された関連情報の中から抽出し、
前記入力欄に過去に入力された文字列、または、当該入力欄を含むページに存在する他の入力欄に入力された文字列を文脈情報として取得し、
前記文脈情報に含まれる文字列を用いて、前記関連情報候補の中から前記推薦候補の関連情報を決定し、
前記入力欄または前記入力欄の近傍に、決定された関連情報を前記推薦候補と共に表示する
ことを特徴とする入力支援方法。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0016】
実施形態1.
図1は、本発明による入力支援システムの第1の実施形態の構成例を示すブロック図である。本実施形態の入力支援システムは、入力候補記憶部10と、入力候補選択部20と、関連情報抽出部30と、文脈情報取得部40と、関連情報決定部50と、推薦情報表示部60と、入力ログ記憶部70を備えている。
【0017】
また、入出力装置100は、入力支援システムに接続され、ユーザから入力された文字を入力支援システムへ送信し、かつ、入力支援システムが決定した情報を出力する。具体的には、入出力装置100は、ユーザからの入力を受け付ける入力欄を表示し、その入力欄に入力された文字を入力支援システムに送信する。また、入出力装置100は、入力支援システムが決定した情報を受信すると、対応する入力欄に受信した情報を表示する。
【0018】
入出力装置100は、例えば、キーボードやディスプレイ装置、タッチパネル等により実現される。
【0019】
入力候補記憶部10は、入力欄への入力候補を、その入力候補の関連情報と対応付けて記憶する。入力候補記憶部10に記憶される情報は、後述する推薦候補を決めるための情報源である。各入力候補の内容は、その入力候補の内容を示す情報(以下、フィールド情報と記すこともある。)により特定される。
【0020】
図2は、入力候補記憶部10が記憶する情報の例を示す説明図である。
図2に例示する入力候補記憶部10は、入力候補として、企業名、住所および最寄駅を記憶し、各入力候補は、その他の入力候補の関連情報として対応付けられている。すなわち、入力候補記憶部10に記憶された情報は、各入力欄への入力候補でもあり、かつ、他の入力候補の関連情報でもあると言える。
【0021】
なお、
図2に示す例では、入力候補記憶部10が入力候補および関連情報をテーブル形式で記憶している例を示している。ただし、記憶形式は、テーブル形式に限られず、各入力欄の入力候補が特定できるのであれば、他の形式であってもよい。
【0022】
入力候補選択部20は、入出力装置100が表示する入力欄に文字が入力されると、 入力候補記憶部10を参照して、その入力欄に対応する入力候補の中から、入力された文字を含む入力候補を推薦候補として選択する。
【0023】
具体的には、入力候補選択部20は、入力欄に少なくとも一部の文字が入力されたときに、入力された文字を含む入力候補を選択する。このとき、入力候補選択部20は、入力された文字が前方一致する入力候補を推薦候補として選択してもよく、入力された文字が部分一致する入力候補を推薦候補として選択してもよい。
【0024】
関連情報抽出部30は、選択された推薦候補に対応する関連情報の候補を入力候補記憶部10に記憶された関連情報の中から抽出する。関連情報抽出部30は、選択された推薦候補に対応する全ての関連情報を抽出してもよく、予め定めた内容の関連情報のみ抽出してもよい。また、抽出される関連情報は、1つであってもよく、2以上であってもよい。
【0025】
入力ログ記憶部70は、過去に入出力装置100へ入力された文字列を記憶する。入力ログ記憶部70は、例えば、過去に入出力装置100に入力された全てのログを記憶していてもよい。また、入力ログ記憶部70は、文字列が入力された入力欄や、文字列を入力したユーザ、文字列を入力した所定のユーザグループ、文字列を入力したページなどを、入力された文字列と対応付けて記憶していてもよい。
【0026】
図3は、入力ログ記憶部70が記憶する情報の例を示す説明図である。
図3に示す例では、過去に入力された文字列のみが入力ログ記憶部70に記憶されていることを示す。以下の説明では、入力ログ記憶部70に記憶された文字列のことを入力ログと記すこともある。
【0027】
文脈情報取得部40は、関連情報抽出部30が抽出した関連情報の候補の中からどの関連情報を選択するか決定するための情報源(以下、文脈情報と記す。)を取得する。文脈情報は、各入力欄に関連して既に入力または表示された文字列を含む情報である。例えば、入力欄を表示する入出力装置100に過去に入力された文字列や、その入力欄を含むページに表示されている文字列、その入力欄を含むページに存在する他の入力欄に入力された文字列も、文脈情報に該当する。
【0028】
本実施形態では、入力ログ記憶部70に記憶された文字列を文脈情報として利用する方法を説明する。すなわち、本実施形態では、入出力装置100に過去に入力された文字列(入力ログ)が文脈情報として利用される。
【0029】
関連情報決定部50は、文脈情報に含まれる文字列を用いて、抽出された関連情報の候補の中から推薦候補の関連情報を決定する。関連情報決定部50は、1つの関連情報だけを決定してもよく、複数の関連情報を決定してもよい。
【0030】
具体的には、関連情報決定部50は、入力ログ記憶部70に記憶された文字列の中から、関連情報抽出部30が抽出した関連情報に完全一致する文字列を検索し、完全一致した文字列の数を特定する。そして、関連情報決定部50は、推薦候補ごとに完全一致した文字列の数が最も多い関連情報を、各推薦候補の関連情報と決定する。
【0031】
なお、関連情報決定部50は、完全一致した文字列の数が最も多い関連情報だけでなく、完全一致した文字列の数が上位n位までの関連情報を各推薦候補の関連情報と決定してもよい。また、関連情報決定部50は、完全一致した文字列の割合が所定の閾値以上の関連情報を各推薦候補の関連情報と決定してもよい。
【0032】
また、本実施形態では、関連情報決定部50は、関連情報に完全一致する入力ログを集計して各推薦候補の関連情報を決定する方法を説明したが、集計方法は上記方法に限定されない。関連情報決定部50は、例えば、類似検索で類似と判断された文字列の数を集計してもよい。他にも、関連情報決定部50は、2つの文字列の編集距離が所定の距離α以内の場合に同一の文字列と判断し、同一と判断された文字列の数を集計してもよい。
【0033】
推薦情報表示部60は、決定された関連情報を推薦候補と共に表示する。具体的には、推薦情報表示部60は、入力候補選択部20によって選択された推薦候補と、その推薦候補の関連情報のうち関連情報決定部50によって決定された関連情報とを各入力欄に対応づけて表示する。推薦情報表示部60は、入力欄に対応する推薦候補およびその関連情報を、その入力欄の中に表示してもよいし、その入力欄の近傍(例えば、隣接する位置)に表示してもよい。
【0034】
推薦情報表示部60は、推薦情報と関連情報を異なる態様で表示してもよい。推薦情報表示部60は、例えば、推薦候補を黒色表示し、関連情報を灰色表示してもよい。このようにすることで、実際に入力する文字列と、参考とする情報とを差別化できる。
【0035】
また、推薦情報表示部60は、関連情報とともに、その関連情報の内容を併せて表示してもよい。例えば、表示する関連情報が企業名の場合、推薦情報表示部60は、内容を示す見出し「企業名:」を関連情報に付加して表示してもよい。このようにすることで、表示した関連情報の内容を明確にできるため、ユーザがより推薦候補を選択しやすくなる。
【0036】
また、推薦情報表示部60は、関連情報を1つだけ表示してもよく、複数表示してもよい。推薦情報表示部60は、例えば、関連情報を複数表示する場合、過去の入力頻度が高い順に、入力方向(例えば、左側)から関連情報を表示するようにしてもよい。また、推薦情報表示部60は、入力欄に表示できる範囲までの関連情報を表示してもよい。
【0037】
入力候補選択部20と、関連情報抽出部30と、文脈情報取得部40と、関連情報決定部50と、推薦情報表示部60とは、プログラム(入力支援プログラム)に従って動作するコンピュータのCPUによって実現される。例えば、プログラムは、入力支援システムを構成する装置の記憶部(図示せず)に記憶され、CPUは、そのプログラムを読み込み、プログラムに従って、入力候補選択部20、関連情報抽出部30、文脈情報取得部40、関連情報決定部50および推薦情報表示部60として動作してもよい。
【0038】
また、入力候補選択部20と、関連情報抽出部30と、文脈情報取得部40と、関連情報決定部50と、推薦情報表示部60とは、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。
【0039】
また、入力候補記憶部10と、入力ログ記憶部70は、例えば、磁気ディスク等により実現される。
【0040】
次に、本実施形態の動作を
図2、
図3および
図4を用いて具体的に説明する。
図4は、入出力装置100に表示される入力欄の例を示す説明図である。
図4(A)に例示する入力欄には住所が入力されるものとし、その入力欄は、入力候補記憶部10が記憶する「住所」フィールドが入力候補であるとする。
【0041】
まず、入力候補選択部20は、入力された文字情報に基づいて、入力候補記憶部10に記憶された入力候補の中から、入力欄の推薦候補を決定する。入力候補選択部20は、例えば、入力された文字列を前方一致検索することにより推薦候補を決定してもよい。
【0042】
例えば、
図4(B)に例示するように、入力欄に「と(To)」と入力されたとする。この場合、
図2に例示する「住所」列から、「東京都江東区新木場1-18-7」と「東京都港区芝5 丁目7-1 」の2つの推薦候補が決定される。
【0043】
次に、関連情報抽出部30は、各推薦候補に紐付いている情報(
図2に示す例では、住所に紐付いた企業名および最寄駅)を抽出する。
図2に示す例では、推薦候補「東京都江東区新木場1-18-7」からは、「NECソフト」と「新木場」が抽出され、推薦候補「東京都港区芝5 丁目7-1」からは、「NEC」と「田町」が抽出される。
【0044】
次に、文脈情報取得部40は、入力ログ記憶部70から、入力ログを取得する。関連情報決定部50は、関連情報抽出部30が抽出した情報を入力ログと照らし合わせ、各推薦候補のうち、最も出現回数が多い関連情報を、その推薦候補の関連情報として決定する。
【0045】
図3に示す例では、入力ログの中に「NECソフト」が3件含まれ、「新木場」が1件含まれる。そこで、関連情報決定部50は、推薦候補「東京都江東区新木場1-18-7」の関連情報を「NECソフト」と決定する。同様に、
図3に示す例では、入力ログの中に「NEC」が1件含まれ、「田町」が3件含まれる。そこで、関連情報決定部50は、推薦候補「東京都港区芝5 丁目7-1」の関連情報を「田町」と決定する。
【0046】
推薦情報表示部60は、決定された関連情報を推薦候補と共に表示する。
図4(B)に示す例では、推薦情報表示部60は、各推薦候補101と、関連情報の内容を示す情報を付加した関連情報102とを表示していることを示す。
【0047】
以上のように、本実施形態によれば、入力候補選択部20が、入力欄に文字が入力されたときに、入力候補記憶部10に記憶されたその入力欄に対応する入力候補の中から、入力された文字を含む入力候補を推薦候補として選択する。また、関連情報抽出部30が、選択された推薦候補に対応する1つ以上の関連情報を、入力候補記憶部10に記憶された関連情報の中から抽出し、関連情報決定部50が、文脈情報取得部40によって取得された文脈情報に含まれる文字列を用いて推薦候補の関連情報を決定する。そして、推薦情報表示部60が、入力欄(または入力欄の近傍)に、決定された関連情報を推薦候補と共に表示する。
【0048】
そのため、ユーザに対して入力欄の推薦候補が提示される場合に、ユーザがその推薦候補の中から適切な候補を選択できる。
【0049】
すなわち、ユーザにとって入力経験が豊富な情報であればユーザが覚えている可能性が高い。本実施形態の入力支援システムでは、その情報を関連情報として出力することで、ユーザが、推薦候補のうち、どれが適切であるかを判断しやすくなるという効果が得られる。
【0050】
また、本実施形態では、入力ログ記憶部70が、入力ログのみを記憶している場合について説明したが、上述するように、入力ログに関連する情報を付加して記憶していてもよい。入力ログ記憶部70は、例えば、文字列を入力したユーザの識別情報(ユーザID)や、文字列を入力したユーザを含むユーザグループの識別情報(グループID)を、その文字列と対応付けて記憶していてもよい。
【0051】
この場合、入出力装置100が文字列を入力するユーザのユーザIDやグループIDを入力支援システムに通知し、文脈情報取得部40が、入力欄に文字を入力したユーザに対応づけられた文字列を入力ログ記憶部70から取得して文脈情報とすればよい。
【0052】
このように、ユーザが過去に入力した文字列を対象として関連情報を決定することで、ユーザがその推薦候補の中からより適切な候補を選択できるようになる。また、企業などの場合、同一の部署や同一のプロジェクトのユーザは、共有できる背景知識を持っていることが考えられる。よって、特定のユーザグループが過去に入力した文字列を対象として関連情報を決定することでも、ユーザがその推薦候補の中からより適切な候補を選択できるようになる。
【0053】
実施形態2.
次に、本発明による入力支援システムの第2の実施形態を説明する。
図5は、本発明による入力支援システムの第2の実施形態の構成例を示すブロック図である。なお、第1の実施形態と同様の構成については、
図1と同一の符号を付し、説明を省略する。
【0054】
本実施形態の入力支援システムは、入力候補記憶部10と、入力候補選択部20と、関連情報抽出部30と、文脈情報取得部41と、関連情報決定部51と、推薦情報表示部60とを備えている。
【0055】
文脈情報取得部41は、文脈情報取得部40と同様、文脈情報を取得する。ただし、文脈情報取得部41は、文脈情報を取得する点において、第1の実施形態の文脈情報取得部40と異なる。
【0056】
文脈情報取得部41は、入力欄を表示するページ内の文字列と、そのページ内の入力欄に既に入力されている文字列のうちの、少なくとも一方の文字列を文脈情報として取得する。文脈情報取得部41は、入力中の入力欄に既に入力されている文字列を文脈情報として取得してもよい。以下の説明では、入力欄を表示するページ内の文字列およびそのページ内の入力欄に既に入力されている文字列のことを、周辺テキストと記すこともある。
【0057】
また、文脈情報取得部41は、その入力欄に前後の入力欄に入力された文字列を文脈情報として取得してもよい。このように隣接する入力欄の文字列を文脈情報として取得することで、入力欄により関連する文脈情報を利用できる。
【0058】
なお、文脈情報取得部41が文字列を取得する範囲は、入力欄ごとに予め定めておけばよい。
【0059】
関連情報決定部51は、関連情報決定部50と同様、文脈情報に含まれる文字列を用いて、推薦候補の関連情報を決定する。具体的には、関連情報決定部51は、文脈情報取得部41が取得した文脈情報の中から、関連情報抽出部30が抽出した関連情報の候補に含まれる関連情報に完全一致する文字列を特定する。また、関連情報決定部51は、特定された文字列の内容を入力候補記憶部10に記憶された入力候補から特定する。そして、関連情報決定部51は、その内容を示す入力候補を各推薦候補の関連情報と決定する。
【0060】
例えば、入力候補記憶部10がテーブル形式で入力候補を記憶している場合、関連情報決定部51は、入力候補記憶部10に記憶された入力候補のうち、特定した文字列を含むフィールドを特定し、そのフィールドの関連情報を各推薦候補の関連情報と決定する。
【0061】
文脈情報取得部41と、関連情報決定部51とは、プログラム(入力支援プログラム)に従って動作するコンピュータのCPUによって実現される。また、また、文脈情報取得部41と、関連情報決定部51とは、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。
【0062】
次に、本実施形態の動作を
図2および
図6を用いて具体的に説明する。
図6は、入出力装置100に表示される入力画面の例を示す説明図である。
図6(A)に例示する入力画面には、企業名と住所を入力するための入力欄が表示され、その入力欄は、入力候補記憶部10が記憶する「企業名」および「住所」がそれぞれ入力候補であるとする。
【0063】
また、「住所」の入力欄に推薦候補を表示するために用いられる文脈情報は、「企業名」に入力された文字列とする。
【0064】
第1の実施形態と同様、入力欄に「と(To)」と入力されると、入力候補選択部20が「東京都江東区新木場1-18-7」と「東京都港区芝5 丁目7-1 」の2つを推薦候補として決定し、関連情報抽出部30が、「NECソフト」と「新木場」、および、「NEC」と「田町」をそれぞれの関連情報として抽出する。
【0065】
次に、文脈情報取得部41は、対象とする文脈情報を取得する。
図6に示す例では、「NECソフト」が文脈情報として取得される。
【0066】
関連情報決定部51は、取得した文脈情報と、抽出された関連情報で一致する文字列を特定する。
図2および
図6に示す例では、抽出された関連情報に「NECソフト」が含まれているので、関連情報決定部51は、この文字列が一致すると特定する。
【0067】
関連情報決定部51は、入力候補記憶部10に記憶された入力候補から「NECソフト」を文字列に含むフィールドを特定する。
図2に示す例では、「NECソフト」は「企業名」のフィールドに含まれる。
【0068】
そして、関連情報決定部51は、特定したフィールドの入力候補を各推薦候補の関連情報と決定する。
図2に示す例では、関連情報決定部51は、推薦候補「東京都江東区新木場1-18-7」の関連情報のうち、「企業名」フィールドに記憶された「NECソフト」を関連情報と特定する。同様に、関連情報決定部51は、推薦候補「東京都港区芝5 丁目7-1 」の関連情報のうち、「企業名」フィールドに記憶された「NEC」を関連情報と特定する。
【0069】
推薦情報表示部60は、決定された関連情報を推薦候補と共に表示する。
図6(B)に示す例では、推薦情報表示部60は、関連情報104を各推薦候補103と共に表示していることを示す。
【0070】
以上のように、本実施形態によれば、文脈情報取得部41が、入力欄が表示されたページ内の文字列と、そのページ内の入力欄に既に入力されている文字列のうちの、少なくとも一方の文字列を文脈情報として取得する。そして、関連情報決定部51が、取得された文脈情報の中から、抽出された関連情報に一致する文字列を特定し、特定された文字列の内容を入力候補記憶部10に記憶された入力候補から特定し、その内容を示す入力候補を各推薦候補の関連情報と決定する。
【0071】
そのため、ユーザに対して入力欄の推薦候補が提示される場合に、入力ログを記憶していない場合であっても、ユーザがその推薦候補の中から適切な候補を選択できる。
【0072】
次に、本発明の概要を説明する。
図7は、本発明による入力支援システムの概要を示すブロック図である。本発明による入力支援システムは、ユーザの入力を受け付ける入力装置(例えば、入出力装置100)によって表示される入力欄への入力候補を、その入力候補の関連情報と対応付けて記憶する入力候補記憶部81(例えば、入力候補記憶部10)と、入力欄に文字が入力されたときに、その入力欄に対応する入力候補の中から、入力された文字を含む入力候補を推薦候補として選択する入力候補選択部82(例えば、入力候補選択部20)と、選択された推薦候補に対応する1つ以上の関連情報候補を、入力候補記憶部81に記憶された関連情報の中から抽出する関連情報抽出部83(例えば、関連情報抽出部30)と、入力欄に関連して既に入力または表示された文字列を含む文脈情報(例えば、入力ログ、周辺テキスト)を取得する文脈情報取得部84(例えば、文脈情報取得部40)と、文脈情報に含まれる文字列を用いて、関連情報候補の中から推薦候補の関連情報を決定する関連情報決定部85(例えば、関連情報決定部50)と、入力欄または入力欄の近傍に、決定された関連情報を推薦候補と共に表示する推薦情報表示部86(例えば、推薦情報表示部60)とを備えている。
【0073】
そのような構成により、ユーザに対して入力欄の推薦候補が提示される場合に、ユーザがその推薦候補の中から適切な候補を選択できる。
【0074】
また、入力支援システムは、入力装置に入力された文字列を記憶する入力ログ記憶部(例えば、入力ログ記憶部70)を備えていてもよい。そして、文脈情報取得部84は、入力ログ記憶部に記憶された文字列を文脈情報として取得してもよい。
【0075】
そのような構成によれば、過去に入力された文字列を考慮できるため、ユーザが適切な候補を選択するための好ましい関連情報を表示できる。
【0076】
また、入力ログ記憶部は、文字列を入力したユーザの識別情報(例えば、ユーザID)と、文字列を入力したユーザを含むユーザグループの識別情報(例えば、グループID)のうちの少なくとも1つ以上の識別情報をその文字列と対応付けて記憶していてもよい。そして、文脈情報取得部84は、入力欄に文字を入力したユーザに対応づけられた文字列を入力ログ記憶部から取得して文脈情報としてもよい。
【0077】
そのような構成によれば、入力装置に入力された文字列のうち、ユーザが過去に入力した情報に特化して文脈情報を取得できるため、ユーザが適切な候補を選択するための、より好ましい関連情報を表示できる。
【0078】
一方、文脈情報取得部84(例えば、文脈情報取得部41)は、入力欄が表示されたページ内の文字列と、そのページ内の入力欄に既に入力されている文字列のうちの、少なくとも一方の文字列(例えば、周辺テキスト)を文脈情報として取得してもよい。そして、関連情報決定部85(例えば、関連情報決定部51)は、取得された文脈情報の中から、関連情報候補に含まれる関連情報に一致する文字列を特定し、特定された文字列の内容を入力候補記憶部81に記憶された入力候補から特定し、その内容を示す入力候補を各推薦候補の関連情報と決定してもよい。
【0079】
そのような構成によれば、ユーザに対して入力欄の推薦候補が提示される場合に、入力ログを記憶していない場合であっても、ユーザがその推薦候補の中から適切な候補を選択できる。
【0080】
また、推薦情報表示部86は、関連情報の内容を示す情報をその関連情報と共に表示してもよい。そのような構成によれば、関連情報が示す内容が明確になるため、ユーザが推薦候補を選択しやすくなる。
【0081】
以上、実施形態及び実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態および実施例に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0082】
この出願は、2013年3月18日に出願された日本特許出願2013−054954を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。