(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、遊技機によっては、遊技者の遊技への注目度を高くするために演出を頻繁に行っており、演出を視認するために保留数への注意力が散漫となってしまい保留の上限を超えた状態で玉を入賞させてしまう遊技者が多くなってしまう。このような遊技者が多くなると、実際にはどの程度の頻度で図柄変動が発生する遊技機なのか遊技場の管理者が特定しにくくなってしまう。つまり、遊技者が予め定められた特別演出に集中している場合、それにより遊技の進行に影響が生じ、遊技機の稼動データが正確に特定できなくなるおそれがある。
【0006】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、遊技機の稼動データを正確に特定可能な優れた特性の遊技場管理装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、始動口に玉が入賞した場合に抽選処理を実行する抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果を特図保留として所定の上限保留数まで記憶する一方、前記上限保留数まで特図保留を記憶している状態で前記始動口に玉が入賞した場合にはその入賞による抽選を無効とする記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記特図保留を1つずつ読み出すと共に、前記特図保留を読み出したことに応じて前記記憶手段の保留数を減少させる読出手段と、
前記読出手段が読み出した前記特図保留の当否を判定する当否判定手段と、
前記当否判定手段による判定結果に基づいて図柄変動を実行する図柄変動手段と、
前記図柄変動の実行と並行して実行される演出であり、当該演出の実行中に新たな図柄変動が実行される演出である特別演出を実行する特別演出実行手段と、を備えた遊技機の稼動データを管理する遊技場管理装置であって、
前記特別演出は遊技機に電源を投入してから所定時間が経過した場合に発生するものであり、
遊技機に電源を投入した時間を遊技場の管理者が入力する時間入力手段と、
遊技機に電源を投入した時間から所定時間が経過しているか否かによって、遊技機にて前記特別演出が実行されているか否かを決定する実行特定手段と、
単位期間中の図柄変動が発生した回数であるスタート回数、又は単位期間中に始動口に入賞した玉のうち前記上限保留数に達してない状態で入賞した玉の割合である有効スタート割合に対応したスタート情報を、前記特別演出を実行している状態の稼動データを除いて特定可能に管理する管理手段と、を備えたことを特徴とする遊技場管理装置にある(請求項1)。
【0008】
上記のような構成の遊技機の遊技では、上限保留数に達した状態で始動口に玉が入賞しても抽選が実行されないため、一般に、多くの遊技者は、上限保留数に達した状態で玉が入賞することがないように玉の打出を停止する等の工夫を行っている。しかしながら、遊技者によっては特別演出の実行中は特別演出に注目しているため、特別演出を実行していない場合に比べ上限保留数に達した状態で玉が入賞する頻度が高くなってしまう。特に、特別演出の実行中であっても図柄変動が並行して実行され得るため、特別演出の実行中にも保留数は随時減少していく。それ故、特別演出の実行中だからといって完全に玉の打出を停止する遊技者ばかりではないので、上限保留数に達した状態で玉が入賞する頻度が高くなるおそれが顕著なものとなっている。このため、特別演出を実行している状態の稼動データが含まれたスタート情報では実際の遊技機の調整とデータとが乖離している可能性がある。
【0009】
これに対して、本発明の遊技場管理装置では、単位期間中の図柄変動が発生した回数であるスタート回数、又は単位期間中に始動口に入賞した玉のうち前記上限保留数に達してない状態で入賞した玉の割合である有効スタート割合に対応したスタート情報が、前記特別演出を実行している状態の稼動データを除いて特定可能に管理されている。
【0010】
本発明では、特別演出の実行中の稼動データを除いてスタート情報を管理するので、実際の遊技機の調整を特定し易くすることができる。つまり、本発明の遊技場管理装置では、遊技者が上限保留数で玉を入賞させる可能性が高い状態を除外してスタート情報を特定することで、遊技機の実際の調整が特定し易くなっている。
【0011】
このように、本発明の遊技場管理装置は、前記特別演出を実行している状態の稼動データを除いて前記スタート情報を特定できるという優れた特性を備えている。
【0012】
本発明における遊技機としては、玉を遊技価値として使用するタイプであっても良いが、玉を遊技価値として利用しない、いわゆる封入式のタイプであっても良い。
本発明の好適な一態様の遊技場管理装置が稼動データを管理する遊技機には、通常状態と当該通常状態よりも前記始動口に玉が入賞し易い特別状態とが設定されており、
前記通常状態において前記特別演出を実行している状態と実行していない状態があり、
前記管理手段は、前記特別演出を実行している場合の稼動データを除いた前記通常状態における前記スタート情報を特定可能に管理する
。
【0013】
通常状態下のスタート情報は、遊技機の実際の調整(遊技機の特性)の特定(把握)に特に重要である。一方、通常状態下で特別演出が実行される遊技機については、通常状態下でスタート情報を精度高く特定することが難しくなってくる。それ故、通常状態下で特別演出を実行する遊技機については、本発明の作用効果が特に有効になる。
【0014】
本発明においては、前記特別演出は遊技機に電源を投入してから所定時間が経過した場合に発生するものであり、
遊技機に電源を投入した時間を遊技場の管理者が入力する時間入力手段を備え、
前記実行特定手段は、遊技機に電源を投入した時間から所定時間が経過しているか否かによって、遊技機にて前記特別演出が実行されているか否かを決定する
。
【0015】
この場合には、遊技機に電源を投入した時間を入力すれば特別演出を実行しているか否かを特定できるようになる。したがって、特別演出を実行しているか否かを特定するために遊技機に別途センサを設ける必要がなくなる。
【0016】
本発明の好適な一態様の遊技場管理装置が備える管理手段は、前記特別演出を実行している状態の稼動データを除いた前記スタート情報に加え、前記特別演出を実行している状態の前記スタート情報を特定可能に管理する
。
特別演出の実行中と非実行中のスタート情報をそれぞれ特定できれば、特別演出の実行の有無によってどの程度スタート情報が乖離するのか、その度合を特定できるようになる。
【0017】
予め定められた抽選条件が成立した場合に抽選を実行する抽選手段と、
前記抽選結果に基づいて図柄変動を実行する図柄変動手段と、
前記図柄変動の実行と並行して実行される演出であり、当該演出の実行中に新たな図柄変動が開始可能な特別演出を実行する特別演出実行手段と、を備えた遊技機の稼動データを管理する遊技場管理装置であって、
前記特別演出を実行していることを特定する実行特定手段と、
前記特別演出の実行している状態の前記稼動データを除いた遊技機の稼動データを特定可能に管理する管理手段と、を備えた遊技場管理装置
であっても良い。
【0018】
この遊技場管理装置は、前記第1の態様の遊技場管理装置と同様、前記特別演出を実行している状態の稼動データを除いた稼動データを特定できるという優れた特性を備えている。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、パチンコ遊技機(遊技機)2の稼動データを管理する遊技場管理装置1に関する例である。この内容について、
図1〜
図5を用いて説明する。
【0021】
図1の遊技場管理装置1(適宜、管理装置1。)は、遊技場に設置されたパチンコ遊技機2の稼動データを管理するために設置される装置である。管理装置1は、パチンコ遊技機2及び貸出装置3が接続された中継器4と共に通信ネットワーク40に接続されている。本例は、通信ネットワーク40としてCAN(Controller Area Network)を採用した例である。通信ネットワーク40としては、本例のCANに代えて、MOSTやイーサネット(登録商標)など、様々なLAN規格等の仕様を採用可能である。
【0022】
遊技場内の通路によって区画された各遊技機島には、島内の各パチンコ遊技機2への電力供給等を実行する島設備45が配置されている。この島設備45によって島内の各パチンコ遊技機2への電力供給を開始する時刻は、管理装置1側で設定可能になっている。管理装置1側で設定された時刻がきた時、島内の各パチンコ遊技機2に対して一斉に電力供給が開始される。
【0023】
詳しくは後述するが、本例のパチンコ遊技機2は、電力供給が開始された時刻を基準として一定時間が経過する毎に所定の特別演出を実行するように構成されている。島設備45から電力線450を介して同時に電力供給を開始された複数のパチンコ遊技機2では、一定時間が経過する毎に、特別演出が同時に実行される一斉演出が実行される。
【0024】
図1の貸出装置3は、遊技に使用する玉(遊技媒体)を貸出玉として貸し出す(払い出す)装置である。貸出装置3は、各パチンコ遊技機2に個別に対応するよう、隣り合う他のパチンコ遊技機2との台間スペースに設置されている。
同図の中継器4は、パチンコ遊技機2及び貸出装置3に接続され、貸出装置3を含むパチンコ遊技機2側と管理装置1との中継処理(情報の送受信)を行う装置である。中継器4は、各パチンコ遊技機2等が出力する遊技信号に台番(遊技機ID)を関連付けて通信ネットワーク40に送出する。
【0025】
図1及び
図2のパチンコ遊技機2は、いわゆるセブン機と呼ばれる遊技機であり、玉(パチンコ玉)を遊技価値として遊技される。このパチンコ遊技機2の遊技では、始動口22へのパチンコ玉の入賞に応じて大当たり判定用の抽選乱数が抽出されて大当たり抽選が実行され、「777」等の揃いの図柄の停止表示によって大当たり当選が報知される。大当たり当選が発生すると、いわゆるアタッカーと呼ばれる可変入賞装置が開口するラウンド遊技が複数回繰り返される大当たり状態が開始される。さらに、本例のパチンコ遊技機2は、上記のごとく、他の複数のパチンコ遊技機2と連動した一斉演出(特別演出)を実行する点に演出上の特徴を有している。
【0026】
パチンコ遊技機2は、図示しない台枠に取り付けられた開閉扉23と、開閉扉23の内側の遊技盤の盤面に形成された略円形状の遊技領域230と、遊技領域230の下部両側に配置された一対のスピーカ231と、遊技領域230の下側に設けられた上皿235及び下皿237と、を備えている。開閉扉23には、遊技領域230に対応する略円形状の透明窓239と、透明窓239の上部両側に配置された装飾ランプ236と、が設けられている。
【0027】
上皿235は、入賞に応じて払い出された賞球や、貸玉等を受け入れるための受け皿である。上皿235は、遊技者側に向けて張り出すように形成されている。上皿235の玉は、図示しない供給通路を経由して発射装置(図示略)に供給されるようになっている。
下皿237は、上皿235の玉が一杯になったときに賞球を払い出したり、遊技者の操作に応じて上皿235の玉を回収するための受け皿である。
【0028】
遊技領域230は、遊技媒体である玉が流下する領域である。遊技領域230には、液晶表示部(役物)290を含む表示装置29を中心とし、表示装置29を取り囲むようにして通過ゲート241、始動口22、大入賞装置26等が配置されている。遊技領域230の最下部には、入賞することなく流下した玉を回収するための玉排出口238が開口している。玉排出口238に回収された玉は、図示しないアウトBOXにより計数される。また、遊技領域230の左縁には、普図表示部281及び普図保留表示部282が配置され、右縁には、特図表示部285が配置されている。
【0029】
通過ゲート241は、通過玉を検知するゲートである。玉を通過させるのみの通過ゲート241には、賞球の払い出しが設定されていない。通過ゲート241が通過玉を検知すると、普通図柄の当否判定(以下、普図判定という。)用の抽選乱数が抽出され、普図判定が実行される。
【0030】
始動口22は、開口部220に一対の可動羽根221を備える入賞口である。通常時の一対の可動羽根221は、隙間を空けて相互に対面するように起立する状態(
図2中、点線で示す状態。)にある。この状態では、上方に向けて開口する玉1個分の隙間を介してのみ入賞可能であり入賞率が低くなっている。一方、相互に離隔して開くように回動した一対の可動羽根221(
図2中、実線で示す状態。)は、開口部220への玉の流入をガイドする受け皿のように作用する。この状態では、始動口22への入賞が容易になり入賞率が格段に高くなる。始動口22は、普図判定の当選に応じて可動羽根221が開く開放状態となる。この開放状態での可動羽根221の開放時間は、通常状態において0.2秒×1回、確変状態及び時短状態において1.5秒×3回となっており、この開放を終えると通常の閉鎖状態となる。
【0031】
大入賞装置26は、大入賞口260を開口する、いわゆるアタッカーと呼ばれる可変入賞装置である。この大入賞装置26は、始動口22の下側に配置されている。大入賞装置26は、横長略矩形状を呈する大入賞口260と、該大入賞口260の下辺を支点として手前に回動する蓋部材261と、を有している。大入賞装置26では、遊技領域230をなす盤面と略面一をなすように蓋部材261が位置したときに大入賞口260が閉鎖される。一方、蓋部材261が手前に回動したときに大入賞口260が開放されると共に、蓋部材261が玉を大入賞口260へ導くための受け皿となる。なお、大入賞装置26への入賞に対する払い出しは、1入賞当たり15個となっている。
【0032】
普図表示部281は、普図判定の当否の表示部である。本例の普図表示部281は、1つのLEDにより構成されている。普図表示部281は、LEDの点滅により変動動作を表示する。普図表示部281は、普図判定で当選したとき、最終的にLEDを点灯させ、ハズレのときLEDを消灯させる。なお、普図変動時間は、通常状態下で30秒、時短状態を伴って発生する確変状態では1秒となっている。
普図保留表示部282は、普図判定用に保留された抽選用乱数の表示部である。普図保留表示部282は、4つのLEDが縦方向に連設された表示部である。普図保留表示部282は、LEDの点灯個数により保留数(上限保留数4個)を表示する。
【0033】
特図表示部285は、大当たり判定の当否の表示部である。本例の特図表示部285は、2桁の記号を変動表示した後、何れかの記号を停止表示することで大当たり判定の当否を表示する。特図表示部285に停止表示される記号は、ハズレ、通常大当たり、確変大当たりの種類毎に予め複数パターンずつ設定され、大当たり判定結果に応じて何れかの変動パターンが決定される。停止表示される記号が単純なアラビア数字等でないうえ停止時間も1秒間と短いため、一般の遊技者にとっては、特図表示部285の表示によって大当たり判定の当否結果を把握することは難しくなっている。遊技中では表示装置29による図柄変動により大当たり判定の当否結果を報知する遊技演出が実行されるので、専ら特図表示部285に注目して大当たり判定の結果を把握しようとする遊技者も少ない。
【0034】
表示装置29は、略中央に液晶表示部290が配置された表示装置である(
図2参照。)。この液晶表示部290は、大当たり判定の当否結果を遊技者に分かり易く演出して報知する図柄変動手段、及び他のパチンコ遊技機2と同期して一斉演出を実行する特別演出実行手段としての機能を備えている。
【0035】
図柄変動手段としての液晶表示部290は、図柄を変動表示する図柄表示部293、及び特図保留の保留数を表示する特図保留表示部295を表示画面291に表示する。図柄表示部293は、図柄の変動表示の後に停止表示された3つの図柄の組み合わせによって大当たり判定の当否結果を表示する。特図保留表示部295は、大当たり判定用に保留された抽選用乱数である特図保留の保留数を○印の個数によって表示する。
【0036】
大当たり当選の場合、所定の図柄変動時間に渡る図柄の変動表示後、ゾロ目の3桁の数字が図柄表示部293に表示される。通常大当たりに当選したときには偶数のゾロ目が表示され、確変状態(特定状態)を伴う確変大当たり(特定大当たり)に当選したときには奇数のゾロ目が停止表示される。
【0037】
特別演出実行手段としての液晶表示部290は、
図3のように、特定の音楽グループによるライブ動画297を特別演出として表示する。特別演出の実行中であっても同時進行で図柄変動が実行され、特別演出の実行中では、ライブ動画297が表示画面291の中央に表示される一方、図柄表示部293及び特図保留表示部295が下側に配置される。このように特別演出の実行中では、遊技者が注意を払う対象が増えることになる。この特別演出は、パチンコ遊技機2に電力供給が開始された後、通常状態であるか時短状態であるかに関わらず1時間おきに開始される。この特別演出は5分間に渡って継続され、その後、55分が経過したときに再び開始される。
【0038】
パチンコ遊技機2の内部には、図示しない制御基板が収容されている。パチンコ遊技機2の動作は、この制御基板によって制御される。この制御基板は、以下の(1)〜(6)の各手段としての機能を実現する。
(1)抽選手段211
抽選手段211は、始動口22の入賞に応じて抽選処理を実行する手段である。始動口22の入賞に応じた抽選処理は大当たり抽選であり、大当たり判定用の抽選用乱数が抽出される。
(2)記憶手段212
記憶手段212は、大当たり判定用の抽選用乱数を適宜、保留する手段である。特図保留エリア内の保留数が1〜3個であれば、記憶手段212は、図示しない記憶エリアである特図保留エリアに抽出された抽選用乱数を特図保留として格納する。一方、保留数が4個(上限保留数)である場合には、抽選用乱数を特図保留エリアに格納することなく消去し無効にする。記憶手段212は、保留数がゼロであっても抽出された抽選用乱数を一旦、特図保留エリアに格納する。なお、普図判定用の抽選用乱数についても同様に取り扱われる。
【0039】
(3)読出手段213
読出手段213は、大当たり判定用の抽選用乱数(特図保留)を1つずつ読み出す手段である。読出手段213は、図柄表示部293(
図2、
図3参照。)の図柄変動が停止中であって、かつ、大当たり状態の発生中ではないとき、大当たり判定用の抽選用乱数(特図保留)の読み出しを実行する。読出手段213は、特図保留エリアに記憶された特図保留の中から記憶されたタイミングが最も古い特図保留を大当たり判定用に読み出しする。読み出された特図保留は、特図保留エリアから消去され、特図保留表示部295で表示される保留数が1個ずつ減らされる。
【0040】
(4)当否判定手段214
当否判定手段214は、読出手段213による読出乱数について、大当たりの当否を決定するための大当たり判定を実行する手段である。当否判定手段214は、大当たりの当選乱数(通常当選乱数、確変当選乱数)が規定された大当たり判定用の抽選テーブル(図示略)に対して読出乱数を照合することで大当たり判定を実行する。確変当選乱数と照合できた場合には、確変大当たりの当選となる。確変当選乱数以外の通常当選乱数と照合できた場合には、通常大当たりの当選となる。なお、普図判定についても、上記の大当たり判定と同様に抽選用乱数が読み出され、同様に当否判定が実行される。
【0041】
(5)大当たり状態発生手段215
大当たり状態発生手段215は、大当たり状態を発生させる手段である。大当たり状態発生手段215は、当否判定手段214が大当たりの当選と判定したとき、大当たり状態を発生させる。大当たり状態は、大入賞口260が開口するラウンドが15回繰り返される非常に有利な状態である。大当たり状態としては、特定状態である確変状態が後続する確変大当たり状態と、終了に応じて直ちに通常状態に復帰する通常大当たり状態と、がある。
【0042】
(6)特定状態発生手段216
特定状態発生手段216は、確変大当たり(特定大当たり)の当選に応じて確変状態を発生させる手段である。特定状態発生手段216は、確変大当たりを契機とした大当たり状態の終了後に確変状態を発生させ、その後、新たな大当たり当選までその確変状態を継続させる。確変状態下の大当たり判定では、大当たりの当選確率が高くなり有利である。なお、本例の確変状態は、図柄表示部293による図柄変動時間、及び特図表示部285・普図表示部281による図柄変動時間が短縮される時短状態を伴って発生する。
【0043】
本例のパチンコ遊技機2が中継器4を経由して遊技場管理装置1に出力する遊技信号としては、少なくとも以下の各信号がある。
(1)アウト信号:使用玉を回収するアウトBOXから出力され、使用媒体数(アウト、消費価値)を特定可能な信号(稼動信号)。回収(消費、使用、打込)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、アウトは「アウト信号の受信回数×10玉」として特定される。本例に代えて、アウト信号はパチンコ遊技機2の出力信号であっても良い。
【0044】
(2)セーフ信号:パチンコ遊技機2から出力され、払出媒体数(セーフ、入賞獲得価値)を特定可能な信号。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、セーフは「セーフ信号の受信回数×10玉」として特定される。なお、図示しない補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。
【0045】
(3)図柄変動信号(始動信号):始動入賞に応じた図柄変動を特定可能な信号。図柄変動確定時に出力されるので、信号入力に応じて図柄変動を特定できる。
(4)大当たり信号:パチンコ遊技機2から出力される大当たり期間を特定可能な信号。大当たりの発生中にレベル出力される状態信号なので、大当たり信号受信中を大当たり中として特定でき、非受信中を通常状態と特定できる。
【0046】
以上のような構成のパチンコ遊技機2が設置された遊技機島では、島設備45によって各パチンコ遊技機2に対して一斉に電力供給が開始される。上述したように本例のパチンコ遊技機2は、電力供給が開始された後、1時間おきに特別演出が実行されるように構成されている。それ故、このパチンコ遊技機2が複数設置された遊技機島では、1時間おきに複数のパチンコ遊技機2が連動して特別演出を実行する一斉演出が実行される。一斉演出中は、上記のごとく、特定の音楽グループのライブ動画297を表示する特別演出が実行される(
図3)。一斉演出中では、図柄変動が並行して実行される一方、液晶表示部290の表示画面291の中央にライブ動画297が表示されるため、遊技者が注意を払う対象が増え、これにより、特図保留表示部295の保留数に対する遊技者の注意が低下する傾向にある。
【0047】
次に、
図1の管理装置1は、液晶ディスプレイ150及び図示しないプリンタ等の出力部15と、各種の演算処理を実行する装置本体10と、キーボード160及び図示しないマウスを含む入力部16と、を備えている。装置本体10は、演算処理を実行するCPUのほか、ROM・RAMなどの記憶素子等が実装された電子基板のほか、ハードディスクドライブ等の記憶手段を備えている。本例の管理装置1は、通信ネットワーク40に接続され、パチンコ遊技機2側から出力される遊技信号の受信等が可能である。管理装置1は、10玉使用された旨を表すアウト信号、遊技により10玉払い出した旨を表すセーフ信号、図柄変動信号等の遊技信号をパチンコ遊技機2毎に区別して受信する。
【0048】
管理装置1は、電源投入時刻を管理者が入力する時間入力手段111、一斉演出の実行を特定する実行特定手段112、各パチンコ遊技機2の稼動データを管理する管理手段113としての機能を備えている。
【0049】
本例の管理装置1では、液晶ディスプレイ150に表示される
図4の時刻設定画面151を利用し、各遊技機島の電源投入時刻を入力あるいは変更可能である。例えば、ある遊技機島の島設備45について、同図の時刻設定画面151のように8時35分の電源投入時刻が入力された場合には、その遊技機島内のパチンコ遊技機2に対して、8時35分に一斉に電力供給が開始されるように島設備45が制御される。この場合には、毎時30分から5分間(例えば、9時30分〜9時34分59秒、10時30分〜10時34分59秒等)の一斉演出が1時間毎に実行されることになる。管理装置1側では、設定した電源投入時刻を基準とした所定の時間帯において一斉演出の実行を特定可能である。
【0050】
管理装置1では、一斉演出の実行中であるか否かに応じて区別して各パチンコ遊技機2の稼動データが管理される。各パチンコ遊技機2の稼動データは、営業日毎に管理され、例えば、
図5のような日別の稼動データのほか、期間別の稼動データの帳票を出力(印字あるいは表示)可能である。特に、本例の管理装置1は、一斉演出実行中の稼動データと、一斉演出非実行中の稼動データと、を区別して管理可能である。
【0051】
図5は、千円スタートの管理帳票を例示するが、この帳票の各稼動データの内容は次の通りである。
(1)アウト:パチンコ遊技機2に打ち込まれた玉数。アウト信号の受信回数の10倍の数として特定される。1度数は玉1個。
(2)セーフ:パチンコ遊技機2が払い出した玉数。セーフ信号の受信回数の10倍の数として特定される。1度数は玉1個。
(3)ベース:アウトに対するセーフの割合。
(4)スタート:図柄変動が開始された回数。図柄変動信号の受信回数として特定される。
(5)千円スタート(スタート情報):アウトとセーフとの差玉が250玉に到達するまでの平均スタート(千円分250玉を消費する間の平均スタート)。例えば、
図5中の1番台の一斉演出実行中については、ベースが20%のとき千円分250玉を消化するまでのアウトが250÷(1−0.2)=312.5玉となる一方、アウト1玉当たりのスタートが(332÷6000)回であることから、千円スタートが(332÷6000)×312.5≒17.3と計算される。
(6)乖離率:一斉演出非実行中の千円スタートに対する一斉演出実行中のスタートの比率。
【0052】
同図の通り、管理装置1は、アウト、セーフ、スタート等の稼動データを、一斉演出の実行中と非実行中とで別々に集計している。同図によれば、例えば、1番台では、一斉演出実行中の千円スタートが17.3であるのに対して、非実行中の千円スタートが18.1となっており、一斉演出の実行中では、一斉演出の非実行中と比べて千円スタートが低下する傾向を把握できる。このような傾向は、2番台(18.6→17.7)でも3番台(17.7→15.9)でも同様であり、最下段の機種Aの遊技機の累計データについても同様の傾向(18.1→17.0)を確認できる。また、一斉演出非実行中の稼動データが実際の釘の調整であって、遊技者が一斉演出に慣れてくるに伴い一斉演出実行中の稼動データも良くなってくることも想定できる。なお、同図は、9月1日分の稼動データの例示であるが、日別や期間別の稼動データを表示することも良い。
【0053】
以上のように、本例の管理装置1では、始動口22に入賞した玉のうち上限保留数に達していない状態で入賞した玉の割合である有効スタート割合に対応したスタート情報(千円スタート等)が一斉演出の実行中と非実行中とで区別して管理されている。
【0054】
一般に、多くの遊技者は、上限保留数に達した状態で始動口22に玉が入賞しても抽選が実行されないため、上限保留数に達した状態で玉が入賞することがないように玉の打出を停止する等の工夫を行っている。しかしながら、一斉演出等の特別演出が開始されるとその一斉演出に注目する遊技者も少なくなく、そのような遊技者は、一斉演出の実行中では保留数に対する注意力が散漫になることから上限保留数に達した状態で始動入賞が発生する頻度が高くなる傾向にある。したがって、一斉演出の実行中を含む千円スタート等の稼動データについては、実際のパチンコ遊技機2の調整と乖離している可能性がある。
【0055】
これに対して、本例の管理装置1では、一斉演出の実行中の稼動データを除いて千円スタート等の稼動データを管理しているので、実際のパチンコ遊技機2の調整が特定し易くなっている。つまり、本例の管理装置1では、遊技者が上限保留数で玉を入賞させる可能性が高くなる状態を除外して千円スタートを特定することで、パチンコ遊技機2の実際の調整を特定し易くなっている。さらに、一斉演出の実行中の稼動データを基準とした非実行中の稼動データの乖離率を参照すれば、一斉演出による千円スタート等の低下度合、すなわち一斉演出によって保留数に対する遊技者の注意力が低下する度合を把握できる。この度合は、一斉演出に対する遊技者側の注目度合を反映している。つまり、乖離率を参照すれば、演出の人気度の把握も可能である。
【0056】
以上のように、本例の管理装置1は、一斉演出を実行している状態の稼動データを除いて千円スタート等のスタート情報を特定可能な管理装置である。この管理装置1によれば、稼動データの中から一斉演出の影響を排除でき、実際のパチンコ遊技機2の調整が反映された稼動データを生成できる。
【0057】
本例の構成に代えて、以下の構成を採用することもできる。
本例のパチンコ遊技機2とは仕様が異なる他の遊技機に適用しても良い。例えば、上限保留数が4個とは異なる遊技機に本願発明を適用しても良い。
特別演出の内容を任意に変更しても良い。例えば、複数の遊技機が連動した演出を実行するようにしても良い。複数の遊技機が連動した演出として、一の遊技機にて行った演出の続きが隣の遊技機にて行われるようにしても良い。この場合、遊技機毎の位置関係を予め遊技機に設定しておくと良い。
【0058】
また、複数の遊技機が同じ演出を実行する必要もないし、複数の遊技機が連動して特別演出を実行する必要もない。つまり、特別演出には、各遊技機が個別に演出を実行するものも含まれる。
また、例えば、1回の図柄変動にて複数回図柄が停止又はほぼ停止させることで図柄変動が複数回行われたものと遊技者に考えさせる疑似変動が発生する頻度が高い状態を区別して管理するようにしても良い。この場合、疑似変動が発生する頻度が高い状態が設定されており、その状態が継続していることに対応した演出を実行していれば、本願発明の特別演出に該当する。
【0059】
特別演出の実行中か否かを特定する方法を変更しても良い。例えば、遊技機にセンサを設けるようにしても良い。この場合、特別演出中に出力される音声や、特別演出中に発生するライトの発光パターンを特定することで特別演出の実行中か否かを特定するようにしても良い。
また、稼動データから特別演出か否かを特定しても良く、複数の遊技機の稼動が同時に低下した場合に特別演出の終了又は開始を特定するようにしても良い。また、千円スタートが平均値に比べて大きく下回った場合にそのタイミングにて特別演出が開始されたと特定しても良い。この場合、特別演出の開始又は終了を特定してから特別演出中のデータを区別してデータを管理するようにすれば良い。
【0060】
特別演出の実行中だけでなく、特別演出の実行前の所定期間(例えば、1分間あるいは玉の打ち出し100発に相当する期間)、及び特別演出の実行後の所定期間(例えば、1分間あるいは玉の打ち出し100発に相当する期間)の少なくとも一方の期間も除外して千円スタートを特定可能にデータを収集しても良い。
【0061】
千円スタートに加えて又は代えて、始動口22に関係するその他の稼動データを管理しても良い。例えば、始動口22に玉が入賞した場合に、その始動口22への入賞が保留上限値に達した状態で発生したか否かを特定し、保留上限値に達していない状態にて始動口22への入賞が発生した有効スタートの回数(スタート回数)や有効スタートの度合を、特別演出の実行中を除外した状態で管理しても良い。特別演出の実行中は遊技者が特別演出を視認しているため、保留上限値に達していることに気付かず、有効スタートの度合が低下すると考えられるため、有効スタートの度合を管理することで特別演出を考慮した有効なデータを得ることができる。
なお、保留数の特定方法として、遊技機から保留数を示す信号や保留数を特定可能な信号を受信する構成が考えられる。例えば、保留数を特定可能な信号として、始動口22への入賞と、図柄変動の開始又は終了とを特定可能な信号を受信し、受信結果から保留数を算出するもの等が考えられる。
【0062】
通常状態だけでなく、始動口22への入賞頻度が高くなる状態において特別演出の実行中か否かを区別してデータを管理するようにしても良い。
本例では、全体の千円スタート、一斉演出の非実行中における千円スタート、一斉演出の実行中における千円スタート、をそれぞれ特定しているが、少なくとも一斉演出の非実行中における千円スタートを特定できれば良い。あるいは、本例に代えて、一斉演出の実行中における千円スタートのみを特定するようにしても良い。
【0063】
電源投入時刻を設定可能とする構成は必須の構成ではない。例えば、実際に管理者が遊技機の電源を手動で投入し、その投入した時刻を入力する構成としても良い。実際に管理者が手動で電源を投入する場合、各遊技機に対して個別に電源を投入する構成としても良いし、島設備45に電源を投入することで複数の遊技機に対して一斉に電源を投入可能な構成としても良い。管理者が電源を投入するとその時刻を自動的に記録するようにしても良い。この場合、管理者の電源投入操作と時刻の入力操作を同一の操作としても良い。
【0064】
(実施例2)
本例は、管理対象の遊技機をスロットマシン5に変更した例である。本例の内容について
図6を参照して説明する。
スロットマシン5は、
図6のごとく、遊技者に対面するように図柄表示窓50が配置された遊技機である。図柄表示窓50の上側には、一斉演出(特別演出)を実行する液晶表示部59が配置され、下側には、スタートレバー511やストップボタン512が配置された操作面が設けられている。
図柄表示窓50の内側には、図柄変動手段217を構成するリール52L、C、Rが並列配置されている。リール52L、C、Rは、円柱形状の外周面に略一定の間隔を空けて21個の図柄が配置された回転式のリールである。
【0065】
液晶表示部59は、液晶ディスプレイよりなる。液晶表示部59は、遊技を演出するための各種の演出画面や、遊技データを表示する表示画面などを表示可能である。特に、本例の液晶表示部59は、実施例1と同様、スロットマシン5に電力供給が開始された後、実施例1と同様の特別演出を一定時間毎に実行する特別演出実行手段218としての機能を備えている。
【0066】
スロットマシン5は、図示しない制御基板を中心として電気的に構成されている。この制御基板は、内部当選役を抽選する抽選手段211、リール52を制御するリール制御手段(図示略)、入賞を判定する入賞判定手段219、入賞に応じて利益を付与する利益付与手段210、ボーナス役の入賞に応じてボーナスゲームを実行するボーナス発生手段(大当たり状態発生手段)215等としての機能を備えている。
【0067】
スロットマシン5では、ゲームに必要な規定数のメダルが投入されたときにゲームを開始できる状態となり、スタートレバー511の操作に応じてリール52の回転が一斉に開始される。各リール52は、個別に設けられたストップボタン512の操作に応じて停止可能である。全てのリール52が停止されたときに停止表示された図柄が何れかの役の入賞図柄であれば、入賞が発生し、メダルの払出等の利益が付与される。
【0068】
スロットマシン5では、ボーナス役(BB役、RB役)、15枚役や10枚役等の複数種類の小役のほか、リプレイ役が設定されている。スロットマシン5では、スタートレバー511の有効操作に応じて内部抽選が実行される。この内部抽選で当選した内部当選役は、必ず入賞できる訳ではなく、目押し等によってその役に対応する図柄を停止できるようにタイミング良くストップボタン512を操作する必要がある。各リール52で対応する図柄を停止表示できたとき、その内部当選役を入賞でき、それ以外のときには内部抽選によって当選したが入賞できない取りこぼしとなる。一方、内部当選役以外のハズレ役については、ストップボタン512をどのようなタイミングで操作しても、対応する図柄を停止表示させることはできず、入賞が不可能になっている。
【0069】
スロットマシン5側から外部出力される遊技信号としては、以下の各信号がある。
(1)セーフ信号:入賞に応じてメダルが1枚払い出される毎に出力される信号。
(2)アウト信号:ゲームに使用されたメダル数分、ゲームの開始に応じて出力される信号。
(3)RB信号:RB状態の発生中に出力される信号。
(4)BB信号:BB状態の発生中に出力される信号。
【0070】
以上のような構成のスロットマシン5が設置された遊技機島では、島設備45によって各スロットマシン5に対して一斉に電力供給が開始される。本例のスロットマシン5は、実施例1のパチンコ遊技機2と同様、電力供給が開始された後、1時間おきに特別演出が実行されるように構成されている。それ故、このスロットマシン5が複数設置された遊技機島では、実施例1と同様、1時間おきに複数のスロットマシン5が連動して特別演出を実行する一斉演出が実行される。一斉演出中では、液晶表示部59に実施例1と同様のライブ動画が表示されるため、遊技者が注意を払う対象が増え、これにより、役の取りこぼしが増える傾向にある。
【0071】
管理装置1は、スロットマシン5側から出力されるアウト信号、セーフ信号、RB信号、BB信号、売上信号等の遊技信号をスロットマシン5毎に区別して受信する。さらに、管理装置1は、各スロットマシン5の遊技信号を集計して通常状態(BB信号及びRB信号の出力がない状態)下の稼動データを集計するに当たり、実施例1と同様、一斉演出の実行中と非実行中とで区別して各スロットマシン5のアウト、セーフ、売上等を集計している。
【0072】
本例の管理装置1は、通常状態下の各スロットマシン5の割数(セーフ/アウト)を一斉演出の実行中と非実行中とで区別して管理している。一斉演出の実行中の割数と、非実行中の割数と、を比較すれば、一斉演出に応じて発生している役の取りこぼしの割合を特定できる。また、一斉演出の非実行中の割数は、スロットマシン5の調整(設定値)を精度高く反映した指標となる。この割数は、ボーナス役の当選確率等、遊技者側の有利度合を調整するための設定値(一般的には1〜6の設定値。高設定値5、6が有利。)を、遊技島の各スロットマシン5にどのように配分するかを適切に判断するための指標となる。
【0073】
なお、割数を比較する方法以外に、入賞しなくとも内部当選当選した役を管理装置1にて特定可能な遊技機であれば、当選した役から役の取りこぼし率を特定して管理するようにしても良い。入賞しなくとも当選した役を特定できる場合、一斉演出の非実行中の取りこぼし率を特定することで、当選した役を入賞させる難易度の高い遊技機か低い遊技機かを特定し易くできる。
なお、その他の構成及び作用効果については実施例1と同様である。
【0074】
以上、実施例1及び2のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形あるいは変更した技術を包含している。