特許第6029235号(P6029235)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6029235
(24)【登録日】2016年10月28日
(45)【発行日】2016年11月24日
(54)【発明の名称】硬貨処理装置
(51)【国際特許分類】
   G07D 1/00 20060101AFI20161114BHJP
   G07D 13/00 20060101ALI20161114BHJP
   G07F 19/00 20060101ALI20161114BHJP
   G07D 9/00 20060101ALI20161114BHJP
【FI】
   G07D1/00 321Z
   G07D9/00 321Z
   G07D9/00 405Z
   G07D1/00 Z
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-281790(P2012-281790)
(22)【出願日】2012年12月25日
(65)【公開番号】特開2014-126950(P2014-126950A)
(43)【公開日】2014年7月7日
【審査請求日】2015年10月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】木村 昭彦
(72)【発明者】
【氏名】萱原 耕作
【審査官】 大谷 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−014506(JP,A)
【文献】 特開2005−228082(JP,A)
【文献】 特開2009−128926(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 1/00
G07D 9/00
G07D 13/00
G07F 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出金硬貨を収納し、投出する収納部と、
機体から着脱可能に設けられ、出金硬貨を受け取る受取位置と出金硬貨を取り出す取出位置との間を移動する出金箱と、
前記収納部から投出された出金硬貨を一時保留し、前記受取位置に位置する前記出金箱に一時保留した出金硬貨を受け渡す出金一時保留部と
を具備し
前記収納部は、前記出金箱が前記受取位置と前記取出位置との間を移動する間に、前記出金一時保留部へ出金硬貨を投出することを特徴とする硬貨処理装置。
【請求項2】
前記出金箱は、下方の前記受取位置と上方の前記取出位置との間を移動する
ことを特徴とする請求項1記載の硬貨処理装置。
【請求項3】
前記出金一時保留部は、前記収納部から投出された出金硬貨を受け入れる出金一時保留位置と前記出金箱に一時保留した出金硬貨を受け渡す受渡位置との間を移動する
ことを特徴とする請求項1または2記載の硬貨処理装置。
【請求項4】
出金リジェクト硬貨収納部を具備し、
前記出金一時保留部は、前記出金一時保留位置と前記受渡位置と前記出金リジェクト硬貨収納部に一時保留した硬貨を放出する放出位置との間を移動する
ことを特徴とする請求項3記載の硬貨処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出金硬貨を出金する硬貨処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、機体内の収納部から出金硬貨を投出する位置より上方に機体内から出金硬貨を取り出すための出金箱が配置されている硬貨入出金機などの硬貨処理装置がある。この硬貨処理装置では、収納部から投出された出金硬貨を出金箱に送るために、上下方向に移動する出金一時保留部を用いている。
【0003】
そして、収納部に収納されている出金硬貨を出金する場合、出金一時保留部が下方に移動している状態で、収納部から出金硬貨を投出して、投出された出金硬貨を出金一時保留部に受け入れた後、出金一時保留部が上昇し、出金一時保留部から出金箱に出金硬貨を払い出すことにより、出金箱から出金硬貨を取り出せるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−44801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の硬貨処理装置の構成では、出金箱または出金一時保留部の容量(例えば100枚)以上の出金硬貨を出金する場合、収納部からの例えば100枚の出金硬貨の投出、出金一時保留部の上昇、出金一時保留部から出金箱への出金硬貨の受け渡し、出金一時保留部の下降という一連の出金処理を複数回繰り返すことになる。
【0006】
すなわち、各処理を順番に行って行く必要があって並行して処理することはできず、例えば出金一時保留部が上方に移動している間は収納部から出金硬貨を投出することはできず、出金処理に時間がかかる問題がある。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、出金処理を迅速に行うことができる硬貨処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の硬貨処理装置は、出金硬貨を収納し、投出する収納部と、機体から着脱可能に設けられ、出金硬貨を受け取る受取位置と出金硬貨を取り出す取出位置との間を移動する出金箱と、前記収納部から投出された出金硬貨を一時保留し、前記受取位置に位置する前記出金箱に一時保留した出金硬貨を受け渡す出金一時保留部とを具備し、前記収納部は、前記出金箱が前記受取位置と前記取出位置との間を移動する間に、前記出金一時保留部へ出金硬貨を投出するものである。
【0009】
請求項2記載の硬貨処理装置は、請求項1記載の硬貨処理装置において、前記出金箱は、下方の前記受取位置と上方の前記取出位置との間を移動するものである。
【0010】
請求項3記載の硬貨処理装置は、請求項1または2記載の硬貨処理装置において、前記出金一時保留部は、前記収納部から投出された出金硬貨を受け入れる出金一時保留位置と前記出金箱に一時保留した出金硬貨を受け渡す受渡位置との間を移動するものである。
【0011】
請求項4記載の硬貨処理装置は、請求項3記載の硬貨処理装置において、出金リジェクト硬貨収納部を具備し、前記出金一時保留部は、前記出金一時保留位置と前記受渡位置と前記出金リジェクト硬貨収納部に一時保留した硬貨を放出する放出位置との間を移動するものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の硬貨処理装置によれば、出金箱が取出位置に移動している間に収納部から投出される出金硬貨を出金一時保留部に一時保留しておくとともに、出金箱が受取位置に移動してくれば、出金一時保留部に一時保留した出金硬貨を出金箱に受け渡し、出金箱が直ぐに取出位置に移動することができ、出金箱の移動と収納部からの出金硬貨の投出および出金一時保留部での出金硬貨の一時保留とを並行して処理し、出金処理を迅速に行うことができる。
【0013】
請求項2記載の硬貨処理装置によれば、請求項1記載の硬貨処理装置の効果に加えて、出金箱の受取位置が下方にあり、取出位置が上方にあるレイアウトの場合でも、出金処理を迅速に行うことができる。
【0014】
請求項3記載の硬貨処理装置によれば、請求項1または2記載の硬貨処理装置の効果に加えて、出金一時保留部が一時保留位置に移動して出金硬貨を一時保留する間に、出金箱の移動が可能となり、出金処理を迅速に行うことができる。
【0015】
請求項4記載の硬貨処理装置によれば、請求項3記載の硬貨処理装置の効果に加えて、出金一時保留部を利用し、出金リジェクト硬貨を回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1の実施の形態を示す硬貨処理装置の正面から見た断面図である。
図2】同上硬貨処理装置の側面から見た断面図である。
図3】同上硬貨処理装置の側面から見た(図1のA−A)断面図である。
図4】同上硬貨処理装置の出金構造を示す斜視図である。
図5】同上硬貨処理装置の振分部材を示し、(a)は振分部材の停止位置の平面図、(b)は振分部材の精査側振分位置の平面図、(c)は振分部材の包装側振分位置の平面図、(d)は振分部材の変形例を示す停止位置の平面図である。
図6】本発明の第2の実施の形態を示す出金箱の側面図である。
図7】同上出金箱の出金箱本体の斜視図である。
図8】同上出金箱の取手部の斜視図である。
図9】同上出金箱の取手部と出金箱本体とが離反している状態の断面図である。
図10】同上出金箱の取手部と出金箱本体とが結合した状態の断面図である。
図11】同上出金箱の取手部と出金箱本体とが結合した状態の平面図である。
図12】同上出金箱の取手部のロック機構を示し、(a)はロック解除状態の正面図、(b)はロック状態の正面図である。
図13】同上出金箱の取手部のロック機構を示し、(a)はロック解除状態の平面図、(b)はロック状態の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の第1の実施の形態を、図1ないし図5を参照して説明する。
【0018】
図1ないし図3に示すように、硬貨処理装置10は、機体11を備えている。この機体11内に、ばら状態の硬貨を入出金するばら硬貨処理部12、およびばら硬貨処理部12から硬貨を受け入れて包装硬貨を作成する包装処理部13を備えている。
【0019】
ばら硬貨処理部12は、入金硬貨を入金処理する入金部15、および出金硬貨を出金処理する出金部16を備えている。
【0020】
入金部15には、外部または内部から硬貨を受け入れて1枚ずつ繰り出す入金繰出部18、この入金繰出部18から繰り出される硬貨を搬送しながら識別および金種別に選別する搬送通路19、この搬送通路19で金種別に選別された硬貨を一時保留する金種別の入金一時保留部20などが配設されている。
【0021】
出金部16には、搬送通路19から排出されたリジェクト硬貨を受け入れて機体11外に取出可能とする返却部21、入金一時保留部20から硬貨を受け入れて収納するとともに収納している硬貨を投出する金種別の収納部22、入金一時保留部20から硬貨を受け入れて収納する一括収納箱23、入金一時保留部20から返却または回収する硬貨を受け入れて機体11から取出可能とする返却回収箱24、および硬貨を袋に入れて回収する場合に袋を装着する袋取部25が配設されている。さらに、収納部22から投出された硬貨を受け入れて搬送する出金搬送部26、出金搬送部26で搬送する硬貨を受け入れて一時保留する出金一時保留部27、出金一時保留部27から出金硬貨を受け入れて出金する出金箱28、出金一時保留部27から出金リジェクト硬貨を受け入れて収納する出金リジェクト硬貨収納部としての出金リジェクト硬貨収納箱29、出金搬送部26から硬貨を受け入れて入金繰出部18へ搬送する精査回収搬送部30、出金搬送部26から硬貨を受け入れて包装処理部13へ搬送する包装搬送部31を備えている。
【0022】
そして、入金繰出部18は、硬貨を受け入れるホッパ36、および回転円盤(図示せず)を有し、回転円盤の回転によってホッパ36に受け入れた硬貨を1枚ずつ搬送通路19へ繰り出す。
【0023】
また、搬送通路19では、入金繰出部18から1枚ずつ繰り出される硬貨を、搬送通路19の上方に配設されている搬送ベルトで通路面に押し付けながら搬送する。この搬送通路19には、硬貨を識別する識別部、処理対象外や識別不能な入金リジェクト硬貨を選別する入金リジェクト硬貨選別部、任意の硬貨を選別する任意選別部、および硬貨を金種別に選別する複数の金種別選別部などが配設されている。
【0024】
また、入金一時保留部20は、機体11の前後方向に沿って金種別に設けられており、上下方向に開口された入金一時保留枠38、および入金一時保留枠38の底面を閉塞する底板39を有している。入金一時保留枠38および底板39とも、モータなどの電気的駆動手段によって機体11の左右方向に沿って個別に移動可能とする。そして、入金一時保留枠38が搬送通路19の下方に位置するとともに返却回収箱24の上方に位置し、入金一時保留枠38の底面を底板39で閉塞している状態で、搬送通路19の金種別選別部で金種別に選別された硬貨をそれぞれ収納して一時保留し、一時保留後の収納時には入金一時保留枠38が収納部22上に移動して一時保留硬貨を収納部22に放出し、一時保留後の返却時には底板39が移動して入金一時保留枠38の底面を開放することによって一時保留硬貨を返却回収箱24に放出する。
【0025】
入金一時保留部20は、搬送通路19の任意選別部で選別された任意の硬貨を一時保留する入金一時保留部20aを有し、収納時には入金一時保留枠38が移動して入金一時保留部20aの一時保留硬貨を一括収納箱23に放出し、返却時には入金一時保留部20aの一時保留硬貨を返却回収箱24に放出する。入金一時保留部20aには、任意選別部で選別された任意の硬貨を入金一時保留部20aに一時保留せずに袋取部25へ導く切換部材40が配設されている。なお、硬貨を切換部材40で袋取部25へ導くようにしているが、袋取部25へ導く通路を形成しておき、入金一時保留枠38を移動させて、硬貨をその通路に送り込むようにしてもよい。
【0026】
また、返却部21は、搬送通路19の入金リジェクト硬貨選別部で選別された入金リジェクト硬貨を受け入れて機体11の前面から取出可能とする。
【0027】
また、収納部22は、機体11の前後方向に沿って金種別に設けられており、金種別の入金一時保留部20から放出される硬貨を収納し、各収納部22の下部に設けられている投出機構22aによって収納されている硬貨を1枚ずつ投出する。
【0028】
また、一括収納箱23は、入金一時保留部20aから放出される硬貨を収納し、機体11の前面から取出可能とする。
【0029】
また、返却回収箱24は、入金一時保留部20から放出される硬貨をシュート42を通じて収納し、機体11の前面から取出可能とする。
【0030】
また、袋取部25は、機体11の前面から引き出されて袋を装着可能とし、任意選別部で選別されて入金一時保留部20aの切換部材40を介して送り込まれる硬貨を袋に収納する。
【0031】
また、出金搬送部26は、機体11の前後方向に沿って配設されていて各収納部22から投出される硬貨を受け入れて搬送するベルトコンベヤ44によって構成されている。このベルトコンベヤ44は、受け入れた硬貨を機体11の前端側または後端側に選択的に搬送するように構成されている。
【0032】
図1および図4に示すように、出金搬送部26で硬貨を前端側に搬送した場合には、硬貨を出金一時保留部27に送り込むことができる。出金搬送部26の前端側には、出金搬送部26から出金一時保留部27に送り込む硬貨の金種を判別する判別部45が配設されている。
【0033】
図2に示すように、出金搬送部26で硬貨を後端側に搬送した場合には、硬貨を精査回収搬送部30または包装搬送部31に送り込むことができる。図5に示すように、出金搬送部26の後端側には、ベルトコンベヤ44の上方に振分部材46が配置されている。振分部材46は、揺動軸47を中心としてモータやソレノイドなどの電気的駆動手段により揺動し、図5(a)に示す停止位置、図5(b)に示す精査側振分位置、および図5(c)に示す包装側振分位置の3位置に揺動して停止される。振分部材46の先端側は扇状に広がった形状に形成されていて、振分部材46の先端面にはストッパ部46aが形成されている。
【0034】
図5(a)に示す停止位置では、収納部22から投出された硬貨(図中には符号Cにて示す)をベルトコンベヤ44によって前端側(出金一時保留部27側)に搬送する際に、収納部22から投出された硬貨がベルトコンベヤ44の後端側に転がってきてもストッパ部46aで停止させ、精査回収搬送部30や包装搬送部31に硬貨がこぼれ落ちるのを防止できる。
【0035】
図5(b)に示す精査側振分位置または図5(c)に示す包装側振分位置では、ベルトコンベヤ44によって後端側に向けて搬送してきた硬貨を精査回収搬送部30または包装搬送部31に振り分けることができ、このとき、振分部材46の先端側の扇状に広がった部分により、出金搬送部26の側面を塞ぐとともに硬貨を振分部材46の側面に案内することができる。
【0036】
なお、図5(d)に示すように、振分部材46は、先端側および内側が開口していて硬貨が進入可能な形状に形成してもよい。この場合、振分部材46の内側領域を出金搬送部26の搬送面として利用でき、出金搬送部26の後端側の長さを短くし、出金搬送部26を小形化できる。
【0037】
また、図1および図4に示すように、出金一時保留部27は、上下方向に開口された出金一時保留枠49、および出金一時保留枠49の底面を閉塞する底板50を有している。出金一時保留枠49は、支持機構51によって水平方向であって機体11の左右方向に沿って移動可能に支持されているとともに、モータなどの電気的駆動手段によって移動可能とする。出金一時保留枠49は、収納部22から投出されて出金搬送部26の前端側から放出される出金硬貨を受け入れる出金一時保留位置A1、一時保留した出金硬貨を出金箱28に受け渡す受渡位置A2、および一時保留した出金硬貨を出金リジェクト硬貨収納箱29に放出する放出位置A3との間を移動可能とする。底板50は、出金一時保留位置A1に位置する出金一時保留枠49の底面を閉塞する位置に設けられている。
【0038】
また、出金箱28は、上面が開口していて出金硬貨を受け入れる出金箱本体53、およびこの出金箱本体53の前面に一体的に設けられた取手部54を有している。
【0039】
出金箱28は、リフト機構55によって、出金一時保留部27より低く出金一時保留部27から出金硬貨を受け入れる下方の受取位置と、機体11の前面から取出可能とする上方の取出位置との間を移動可能とする。
【0040】
リフト機構55は、前面側から出金箱28を挿脱可能とする保持枠56、この保持枠56の上下方向への移動をガイドするガイド部材57、受取位置および取出位置で保持枠56の移動を規制する下側ベース部58および上側ベース部59、および保持枠56を上下方向に移動させる駆動手段60を備えている。保持枠56の上面は開口され、出金一時保留部27から出金箱28への硬貨の受け渡しを可能としている。駆動手段60は、下側ベース部58と上側ベース部59との間に回動可能に張設されたベルト61、上側ベース部59に設置されてベルト61を回転駆動するモータ62を有している。ベルト61に保持枠56が連結され、ベルト61の回動とともに保持枠56および出金箱28が上下方向に移動する。
【0041】
出金箱28の取出位置に対応して、機体11の前面には出金口63が形成され、この出金口63にシャッタ64が開閉可能に配設されている。
【0042】
また、出金リジェクト硬貨収納箱29は、出金一時保留部27から放出される出金リジェクト硬貨を収納し、機体11の前面から取出可能とする。
【0043】
また、図1および図2示すように、精査回収搬送部30は、出金搬送部26から振分部材46によって振り分けられる硬貨を受け入れて入金繰出部18に搬送するベルトコンベヤ66を備えている。ベルトコンベヤ66の表面には硬貨を引っ掛けて上方へ搬送するための複数の突起が突設されている。
【0044】
また、包装搬送部31は、出金搬送部26から振分部材46によって振り分けられる硬貨を受け入れて包装処理部13に搬送するベルトコンベヤ68を備えている。ベルトコンベヤ68の表面には硬貨を引っ掛けて上方へ搬送するための複数の突起が突設されている。
【0045】
また、硬貨処理装置10は、この硬貨処理装置10を制御する制御手段(図示せず)を備えている。
【0046】
次に、硬貨処理装置10の動作を説明する。
【0047】
まず、入金処理について説明する。
【0048】
入金繰出部18に受け入れた入金硬貨を1枚ずつ搬送通路19に繰り出し、搬送通路19内の入金硬貨を搬送ベルトにより搬送する。
【0049】
搬送通路19を搬送する入金硬貨を識別部で識別し、処理対象外や識別不能な入金リジェクト硬貨は入金リジェクト硬貨選別部で選別して返却部21に送り込み、また、正常な入金硬貨は金種別選別部で選別し、それぞれ選別した硬貨を入金一時保留部20に金種別に一時保留する。なお、返却部21に返却されたリジェクト硬貨は、機体11の前面から取出可能とする。
【0050】
一時保留後の入金承認指令により、入金一時保留部20の入金一時保留枠38が収納部22上に移動し、入金一時保留部20内の一時保留硬貨を収納部22に放出して金種別に収納する。
【0051】
また、一時保留後の返却指令により、入金一時保留部20の底板39が開放移動し、入金一時保留部20内の一時保留硬貨を返却回収箱24に放出して収納する。返却硬貨を収納した返却回収箱24は、機体11の前面から引き出して返却硬貨を取出可能とする。
【0052】
次に、出金処理について説明する。
【0053】
出金対象金種の収納部22から金種毎に所定の出金枚数分の出金硬貨を投出する。投出された出金硬貨は、出金搬送部26により前端側へ搬送して出金一時保留位置A1に位置している出金一時保留部27に放出する。出金搬送部26から出金一時保留部27に放出する出金硬貨は判別部45で判別・計数する。
【0054】
ここで、出金額分の出金硬貨の量が出金一時保留部27または出金箱28の容量より少ない場合について説明する。
【0055】
収納部22からの出金額分の出金硬貨の投出が完了し、判別部45での判別によって出金額分の出金硬貨が出金搬送部26から出金一時保留部27に放出されたことを確認したら、出金一時保留部27が受渡位置A2に移動して一時保留した出金硬貨を出金箱28に放出して受け渡す。なお、出金箱28は、予め下方の受取位置に移動して待機している。
【0056】
出金一時保留部27内の一時保留した出金硬貨を出金箱28に放出するのに必要な所定時間経過後に、出金一時保留部27が出金一時保留位置A1に移動する。
【0057】
出金一時保留部27が出金一時保留位置A1に移動すると、リフト機構55によって保持枠56とともに出金箱28が上方の取出位置に移動し、出金口63のシャッタ64を開放する。これにより、開放された出金口63から出金箱28の取手部54に指をかけて保持枠56内から機体11の前面側に引き出し、出金硬貨を取り出すことができる。また、出金硬貨の取出後には、出金箱28が出金口63から保持枠56内に挿入されて装着されることにより、シャッタ64が閉じ、リフト機構55によって保持枠56とともに出金箱28が下方の受取位置に移動し、次の出金硬貨の搬送に待機する。
【0058】
次に、出金額分の出金硬貨の量が出金一時保留部27または出金箱28の容量より多い場合について説明する。
【0059】
例えば出金一時保留部27または出金箱28の容量分に相当する所定量分の出金硬貨を収納部22から投出し、判別部45での判別によって所定量分の出金硬貨が出金搬送部26から出金一時保留部27に放出されたことを確認したら、出金一時保留部27が受渡位置A2に移動して一時保留した出金硬貨を出金箱28に放出して受け渡す。なお、出金箱28は、予め下方の受取位置に移動して待機している。
【0060】
出金一時保留部27内の一時保留した出金硬貨を出金箱28に放出するのに必要な所定時間経過後に、出金一時保留部27が出金一時保留位置A1に移動する。
【0061】
出金一時保留部27が出金一時保留位置A1に移動すると、出金箱28の移動と出金一時保留部27への出金硬貨の一時保留とを並行して開始する。
【0062】
すなわち、出金一時保留部27が出金一時保留位置A1に移動すると、リフト機構55によって保持枠56とともに出金箱28が上方の取出位置に移動し、出金口63のシャッタ64を開放する。これにより、開放された出金口63から出金箱28の取手部54に指をかけて保持枠56内から機体11の前面側に引き出し、出金硬貨を取り出すことができる。また、出金硬貨の取出後に、出金箱28が出金口63から保持枠56に挿入されて装着されることにより、シャッタ64が閉じ、リフト機構55によって保持枠56とともに出金箱28が下方の受取位置に移動し、次の出金硬貨の搬送に待機する。
【0063】
一方、出金一時保留部27が出金一時保留位置A1に移動すると、出金額分の出金硬貨のうち、既に出金した所定量分を差し引いた残りの出金硬貨について、収納部22からの投出を開始する。収納部22から投出された出金硬貨は、出金搬送部26により前端側へ搬送して出金一時保留位置A1に位置している出金一時保留部27に放出して一時保留する。出金搬送部26から出金一時保留部27に放出する出金硬貨は判別部45で判別する。
【0064】
そして、出金箱28が下方の受取位置に復帰して残りの出金硬貨の受け入れを可能とし、かつ、収納部22からの残りの出金硬貨の投出が完了し、判別部45での判別によって残りの出金硬貨が出金搬送部26から出金一時保留部27に放出されたことを確認したことを条件に、出金一時保留部27が受渡位置A2に移動して一時保留した出金硬貨を出金箱28に放出して受け渡す。
【0065】
出金一時保留部27内の一時保留した出金硬貨を出金箱28に放出するのに必要な所定時間経過後に、出金一時保留部27が出金一時保留位置A1に移動する。
【0066】
出金一時保留部27が出金一時保留位置A1に移動すると、リフト機構55によって保持枠56とともに出金箱28が上方の取出位置に移動し、出金口63のシャッタ64を開放する。これにより、開放された出金口63から出金箱28の取手部54に指をかけて保持枠56内から機体11の前面側に引き出し、出金硬貨を取り出すことができる。また、出金硬貨の取出後に、出金箱28が出金口63から保持枠56に挿入されて装着されることにより、シャッタ64が閉じ、リフト機構55によって保持枠56とともに出金箱28が下方の受取位置に移動し、次の出金硬貨の搬送に待機する。
【0067】
なお、2回目の出金処理時において、残りの出金硬貨の量が出金一時保留部27または出金箱28の容量より多い場合には、2回目以降の出金処理でも上述のように出金一時保留部27または出金箱28の容量分に相当する所定量分の出金硬貨の出金し、最後の出金処理で残りの出金硬貨を出金する。このように、出金額分の出金硬貨の量に応じて、複数回に分割して出金処理を行う。
【0068】
また、収納部22から投出した出金硬貨の金額と判別部45で判別した出金硬貨の金額とが一致しない場合、例えば、収納部22から投出した出金硬貨の金額より、判別部45で判別した出金硬貨の金額の方が多い場合、あるいは判別部45で判別した出金硬貨の金額の方が少なく、判別部45が出金硬貨を所定時間判別しない場合、出金異常と判定する。この場合、出金一時保留部27が放出位置A3に移動し、出金一時保留部27内の出金硬貨が出金リジェクト硬貨として出金リジェクト硬貨収納箱29に放出して回収する。その後には、出金一時保留部27が出金一時保留位置A1に移動し、再度、収納部22から出金硬貨の投出、および出金一時保留部27への出金硬貨の一時保留を行う。
【0069】
このように、硬貨処理装置10では、出金箱28が取出位置に移動している間に収納部22から投出される出金硬貨を出金一時保留部27に一時保留しておくとともに、出金箱28が受取位置に移動してくれば、出金一時保留部27に一時保留した出金硬貨を出金箱28に受け渡し、出金箱28が直ぐに取出位置に移動することができ、出金箱28の移動と収納部22からの出金硬貨の投出および出金一時保留部27での出金硬貨の一時保留とを並行して処理し、出金処理を迅速に行うことができる。
【0070】
また、出金箱28の受取位置が下方にあり、取出位置が上方にあるレイアウトの場合でも、出金処理を迅速に行うことができる。なお、出金箱28の受取位置および取出位置は、受取位置が上方、取出位置が下方にあってもよく、あるいは受取位置が機体11の後部側、取出位置が機体11の前部側であってもよい。
【0071】
また、出金一時保留部27が一時保留位置に移動して出金硬貨を一時保留する間に、出金箱28の移動が可能となり、出金処理を迅速に行うことができる。
【0072】
また、出金一時保留部27を利用し、出金リジェクト硬貨を回収することができる。
【0073】
なお、複数回に分割して出金処理する場合には、出金硬貨の量から出金処理の回数を求め、1回の出金処理毎の出金硬貨の量が均等になるように分割してもよい。
【0074】
次に、精査処理について説明する。
【0075】
精査処理では、収納部22に収納されている硬貨を全て取り出し、識別計数した後、該当金種の収納部22に戻す処理であり、精査を複数金種混合して行う場合と1金種ずつ行う場合とがある。
【0076】
収納部22に収納されている金種別の硬貨量が入金一時保留部20の金種別の一時保留容量より少ない場合に、複数金種混合して行う。
【0077】
全ての金種の収納部22から同時に硬貨を投出する。投出された硬貨は、出金搬送部26で後端側へ搬送するとともに振分部材46によって精査回収搬送部30に振り分け、精査回収搬送部30で入金繰出部18に搬送し、入金繰出部18から1枚ずつ搬送通路19に繰り出す。搬送通路19では、硬貨を搬送しながら識別部で識別し、該当金種の金種別選別部で選別し、入金一時保留部20に金種別に一時保留する。
【0078】
収納部22から投出された全ての硬貨を入金一時保留部20に収納したら、硬貨の搬送および選別動作を停止し、入金一時保留部20内の硬貨を収納部22に放出して戻す。
【0079】
また、収納部22に収納されている硬貨量が入金一時保留部20の一時保留容量より多い場合に、1金種ずつ行う。ここでは、例えば、入金一時保留部20の収納限度枚数は500枚なのに対し、金種別の各収納部22には2000枚収納可能とし、また、ホッパ36内には2000枚収納可能とする。
【0080】
例えば1円硬貨の精査処理を行う場合、1円硬貨用の収納部22から1円硬貨を投出し、出金搬送部26、振分部材45、精査回収搬送部30、入金繰出部18、搬送通路19を経て、入金一時保留部20に一時保留する。
【0081】
入金一時保留部20に一時保留した1円硬貨の枚数が500枚に達したら、入金繰出部18から搬送通路19への繰り出しを停止し、収納部22から投出される1円硬貨を入金繰出部18のホッパ36内に保留する。収納部22内の1円硬貨を全て投出して空になると、入金一時保留部20内の1円硬貨を収納部22に放出して戻す。
【0082】
入金一時保留部20を空にしたら、ホッパ36に保留されている1円硬貨の搬送および選別動作を再開し、1円硬貨の精査を継続する。
【0083】
また、他の金種の硬貨についても同様の処理を繰り返して1円硬貨の精査を継続する。
【0084】
次に、回収処理について説明する。
【0085】
収納部22内の硬貨の回収処理は、袋取部25から袋に回収する場合と、返却回収箱24に回収する場合とがある。
【0086】
硬貨を袋に回収する場合には、袋取部25を機体11の前面から引き出して袋を装着する。また、切換部材40が搬送通路19の任意選別部で選別された硬貨を袋取部25に導くように切り換える。収納部22から硬貨を投出し、この投出された硬貨を、出金搬送部26で後端側へ搬送するとともに振分部材46によって精査回収搬送部30に振り分け、精査回収搬送部30で入金繰出部18に搬送し、入金繰出部18から1枚ずつ搬送通路19に繰り出す。搬送通路19では、硬貨を搬送しながら識別部で識別し、任意選別部で選別し、切換部材40を介して袋取部25に導き、袋に収納する。
【0087】
また、硬貨を返却回収箱24に回収する場合には、収納部22から硬貨を投出し、この投出された硬貨を、出金搬送部26で後端側へ搬送するとともに振分部材46によって精査回収搬送部30に振り分け、精査回収搬送部30で入金繰出部18に搬送し、入金繰出部18から1枚ずつ搬送通路19に繰り出す。搬送通路19では、硬貨を搬送しながら識別部で識別し、該当金種の金種別選別部で選別し、入金一時保留部20およびシュート42を通じて返却回収箱24に収納する。このとき、入金一時保留部20の底板39を開放しておくことにより、金種別選別部で選別した硬貨を、入金一時保留部20およびシュート42を通じて返却回収箱24に直接収納することができる。
【0088】
次に、図6ないし図13に第2の実施の形態を示す。なお、第1の実施の形態と同じ構成および作用効果については同じ符号を用いてその説明を省略する。
【0089】
図6に示すように、出金箱28は、出金箱本体53と取手部54とを別体に形成して着脱可能としている。取手部54は機体11の出金口63に着脱可能に装着され、出金箱本体53のみがリフト機構55によって下方の受取位置と上方の取出位置との間を移動する。出金箱本体53が上方の取出位置に移動することで取手部54と結合可能とされ、取手部54の引出動作によって取手部54と出金箱本体53とが一体に結合されて引き出されるように構成されている。
【0090】
図7に示すように、出金箱本体53の前面側には、左右両側が前方へ向けて折曲された前板71が取り付けられている。前板71の下部側には、結合溝72を有する結合片73が折曲形成されている。前板71の前面には、上下部が前方へ向けて折曲されたブラケット74が取り付けられている。ブラケット74の上下部には結合孔75が形成されている。
【0091】
図8に示すように、取手部54の背面側には、裏板77が取り付けられ、この裏板77から後方へ向けて折曲された支持片78に結合軸79の上端部が固定されている。結合軸79は、円柱状で、下端が先細り形状に形成されている。
【0092】
図8および図11に示すように、取手部54の下部には結合レバー80の基端が軸81を支点として水平方向に揺動可能に支持されている。結合レバー80には、裏板77から後方へ突出して出金箱本体53の結合溝72に侵入して結合可能とする結合部82が設けられているとともに、先端側に結合解除部83が設けられている。結合レバー80は、ばね84によって、結合部82が裏板77から後方へ突出する結合位置の方向に付勢されている。取手部54の上面にはロック孔85が形成されている。
【0093】
図11に示すように、機体11の出金口63の下部側には、結合解除部材86が固定位置に設けられている。この結合解除部材86は、出金口63に取手部54が装着された状態で結合レバー80の結合解除部83が当接することにより、結合レバー80をばね84の付勢に抗して前方へ揺動させて、結合部82を裏板77側の退避位置に引っ込ませる。
【0094】
図12および図13に示すように、機体11の出金口63の上部側には、出金口63に装着された取手部54を装着状態でロックするロック機構87が配設されている。ロック機構87は、ソレノイド88を有し、このソレノイド88のプランジャに鉛直方向の軸89を支点として水平に揺動する揺動レバー90の一端が連結され、揺動レバー90の他端に水平方向の軸91を支点として鉛直方向に揺動するロック板92が連結されている。ロック板92には、取手部54のロック孔85に係脱可能とするロック部93が設けられている。
【0095】
図12に示すように、機体11の出金口63の下部側には、出金口63に装着された取手部54を検知するマイクロスイッチ94が配設されている。
【0096】
そして、取手部54を機体11の出金口63に装着すると、出金口63に配設されている結合解除部材86に結合レバー80の結合解除部83が当接し、結合レバー80がばね84の付勢に抗して前方へ揺動し、結合部82が前方の退避位置に移動する。
【0097】
さらに、機体11の出金口63に配設されているマイクロスイッチ94が取手部54の装着を検知し、ロック機構87のソレノイド88をオフし、揺動レバー90を介してロック板92がロック方向に揺動し、ロック部93が取手部54のロック孔85に係合し、取手部54を出金口63に保持する。
【0098】
図9に示すように、取手部54が出金口63に装着された状態で、出金箱本体53がリフト機構55によって上昇してくると、出金箱本体53のブラケット74の上下部の結合孔75に結合軸79が嵌り込み、出金箱本体53と取手部54とが水平方向に対して結合される。
【0099】
この結合状態で、取手部54に指を掛けて前方へ引き出そうとすると、取手部54の下部側がわずかに前方に動き、その動きをマイクロスイッチ94が検知してソレノイド88をオンする。これにより、揺動レバー90を介してロック板92がロック解除方向に揺動し、ロック部93が取手部54のロック孔85から外れ、取手部54のロックを解除する。なお、出金箱本体53が上昇して取手部54と結合されたことを検知することにより、ソレノイド88をオンして、ロックを解除するようにしてもよい。このようにロックを解除しても、取手部54は機体11の出金口63の下縁に引っ掛かるので落下することはない。このことから、マイクロスイッチ94は、取手部54と出金箱本体53とが結合したかどうかを検知するようにすればよい。
【0100】
図10に示すように、ロックが解除された取手部54が出金箱本体53と一体に前方へ引き出され始めると、結合解除部材86から結合レバー80の結合解除部83が離れ始め、ばね84の付勢によって結合レバー80の結合部82が後方の結合位置へ向けて突出して結合溝72に係合する。これにより、出金箱本体53と取手部54とが上下方向に対しても結合され、取手部54の結合軸79から出金箱本体53が抜け落ちることがなく、取手部54と一体に出金箱本体53を出金口63から前方へ取り出すことができる。
【0101】
また、出金箱本体53の後部側から出金口63に挿入し、取手部54を出金口63に装着することにより、上述したように、結合レバー80の結合部82が退避位置に移動して、出金箱本体53のとの結合を解除するとともに、ロック機構87が取手部54をロックする。この状態で、出金箱本体53をリフト機構55によって下降させることができる。
【0102】
なお、取手部54の結合軸79は、結合軸79の先端側(下端側)が多少動くように弾性体を介して支持することにより、結合軸79の軸心とブラケット74の結合孔75の軸心との多少のずれを許容し、結合軸79とブラケット74の結合孔75とが円滑に係合できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0103】
10 硬貨処理装置
11 機体
22 収納部
27 出金一時保留部
28 出金箱
29 出金リジェクト硬貨収納部としての出金リジェクト硬貨収納箱
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13