(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6029685
(24)【登録日】2016年10月28日
(45)【発行日】2016年11月24日
(54)【発明の名称】スルー基板ビアを有する集積回路構造およびスルー基板ビアを有する集積回路構造の形成方法
(51)【国際特許分類】
H01L 25/065 20060101AFI20161114BHJP
H01L 25/07 20060101ALI20161114BHJP
H01L 25/18 20060101ALI20161114BHJP
H01L 23/29 20060101ALI20161114BHJP
H01L 23/31 20060101ALI20161114BHJP
【FI】
H01L25/08 C
H01L23/30 B
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-551249(P2014-551249)
(86)(22)【出願日】2012年12月10日
(65)【公表番号】特表2015-507359(P2015-507359A)
(43)【公表日】2015年3月5日
(86)【国際出願番号】US2012068741
(87)【国際公開番号】WO2013103473
(87)【国際公開日】20130711
【審査請求日】2014年8月29日
(31)【優先権主張番号】13/345,422
(32)【優先日】2012年1月6日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー, インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100106851
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 泰久
(72)【発明者】
【氏名】ガンディ,ジャスプリート,エス.
(72)【発明者】
【氏名】ヴァーツ,ブランドン,ピー.
(72)【発明者】
【氏名】サン,ヤンヤン
(72)【発明者】
【氏名】ウッドランド,ジョシュ,ディー.
【審査官】
豊島 洋介
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−100811(JP,A)
【文献】
特開2010−114350(JP,A)
【文献】
特開平9−92682(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0048994(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0095783(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K35/14、35/22、35/24、35/26、35/28、
35/30、35/32、35/34、35/363、35/40
H01L21/447−21/449
21/60−21/607
23/28−23/31
25/00−25/07
25/10−25/11
25/16−25/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基板と、前記第1の基板上に設けられ上面および複数の側面を備える導電性ボンドパッドと、を含む第1のチップと、
第2の基板と、前記第2の基板を貫通するスルー基板ビアと、前記スルー基板ビアに一端が接続されて前記第2の基板から突出する導電性材料と、前記導電性材料の他端及び前記第1の基板の前記導電性ボンドパッドの前記上面の一部分との間に介在して前記導電性材料の前記他端及び前記導電性ボンドパッドの前記上面の前記一部分を接合する導電性はんだマスと、を含む第2のチップと、
前記導電性はんだマスに接して前記導電性はんだマスを覆うと共に、導電性ボンドパッドの前記上面のうちの前記一部分以外の他の部分に接して当該他の部分を覆うエポキシフラックスと、
前記エポキシフラックスを覆う前記エポキシフラックスとは組成が異なるエポキシ材料と、
を備える集積回路構造。
【請求項2】
前記エポキシフラックスは、前記導電性ボンドパッドの前記複数の側面をさらに覆うように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の集積回路構造。
【請求項3】
前記エポキシフラックスは、前記導電性材料の表面の少なくとも一部を覆うように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の集積回路構造。
【請求項4】
前記第1の基板及び前記第2の基板の間の距離は40ミクロン以上離れていないことを特徴とする請求項1に記載の集積回路構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示された実施形態は、スルー基板ビアを有する集積回路構造およびスルー基板ビアを有する集積回路構造の形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スルー基板ビア(TSV)は、その中に集積回路を有する基板を完全に通る垂直電気接続である。TSVは、3D集積回路パッケージを生成するために使用され、スルー基板ビアの密度が実質的に高くなりうるため、パッケージオンパッケージなどの他の技術に対する改良である。TSVは、マルチチップ集積回路の複雑性および全体寸法を減少させうる内部配線を通る垂直に配列された電子デバイスの相互接続を提供する。
【0003】
TSVを含む幾つかの個々の集積回路基板は、基板の一側面上のTSVの一端に隣接して接続されたボンドパッドを有する。柱状導電性構造は、他端と隣接して接続され、基板の他側面から突出し、その高さ方向の最外部は、はんだである。二つの集積回路基板は、別の基板の配列されたボンドパッドに相対して当該はんだを設置することによって結合されてもよい。結果として生じる構造は、その後、はんだを流して、其々のボンドパッドと結合するために加熱される可能性がある。はんだフラックスは、基板をお互いに接触させる前に、はんだに対して適用されてもよい。はんだフラックスは、ボンドパッドとはんだを結合するために十分な加熱が生じるまで、直接隣接する基板の保持を容易にする粘着剤を含む。いったん結合が完了すると、誘電性アンダーフィル材料は、さらなる支えおよび保護のために基板間に提供されてもよい。
【0004】
残留はんだフラックスは、基板間の誘電性アンダーフィル材料を流す前に、クリーニング(洗浄)によって除去されてもよい。あるいは、幾つかのはんだフラックスは、誘電性アンダーフィル材料を流す前に基板間にはんだフラックス残留物が意図的に残ることによって、当該産業において“ノークリーン(no clean)”として称される。それにもかかわらず、誘電性アンダーフィル前にはんだフラックス残留物の除去を試みることで、通常、全ての残留物が除去されるとは限らない。直接隣接する回路基板間の分離空間がより小さくなるにつれて、このような例におけるはんだフラックスの除去の難しさは増大する。
【0005】
誘電性アンダーフィル材料を有する構造は、はんだフラックス残留物の気化を引き起こしうる連続的加熱に晒されることがある。これは、ボンドパッドからのはんだ結合の分離を含む構造的欠陥につながる可能性がある。これは、直接隣接する構造間の空間が減少し続け、即ち40ミクロン以下の距離で、特に問題になる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図2の直線1−1を通る、本発明の一実施形態に従う集積回路構造の断面図である。
【
図2】
図1における直線2−2を通る
図1の基板の断面図である。
【
図3】
図1の基板の一部の拡大図であって、即ち
図1における円3内の部分の拡大図である。
【
図4】本発明の一実施形態に従う集積回路構造であって
図1に示された構造の別の構造の断面図である。
【
図5】本発明の一実施形態に従う集積回路構造の形成方法で使用するために準備される分離された集積回路基板の図である。
【
図6】本発明の一実施形態に従う集積回路構造の形成方法における例示的なプロセスステップの図である。
【
図7】
図6によって示されたステップに続く処理ステップにおける
図6のコンポーネントの図である。
【
図8】
図6および
図7によって示されたステップに続く処理ステップにおける
図5−
図7のコンポーネントのうちの幾つかの図である。
【
図9】
図8によって示されたステップに続く処理ステップにおける
図8のコンポーネントの図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の実施形態は、集積回路構造および集積回路構造の形成方法を含む。集積回路構造10の例示的な最初の実施形態は、
図1−
図3を参照して記述される。本発明に従う集積回路構造は、二つ以上の集積回路基板の積層を含む。例示的な構造10は、一実施例として半導体ウェーハの一部として製造完了時に切断された個々のダイでありうる3つの集積回路基板14、16および18の積層12を含む。異なるように製造されたタイプの基板ベアリング回路の組み合わせを含む別の基板が使用されてもよい。基板14、16、18は、半導体材料(例えば、シリコン)、誘電性材料、導電性材料を含んでもよい。集積回路基板14、16、18は、其々の外部表面21を有する反対側面20および22を有するものと考えられてもよい。当該表面は、実質的に平面および/もしくはお互いに平行であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0008】
集積回路基板の少なくとも一つはTSVを含み、示された実施例における各基板14、16、18はTSV24を有する。スルー基板ビアは、本技術分野においてスルーシリコンビアとも称されている。本文書においては、“スルー基板ビア”(TSV)は、スルーシリコンビアを包含するか、スルーシリコンビアに対して総称的であり、TSVは、材料のうちのいずれかがシリコンであるか否かに関わらず、基板材料を通って伸長する導電性ビアを含む。TSV24は、(複数の)導電性を有するようにドープされた半導体材料を含む任意の一つ以上の適切な導電性材料を含んでもよく、それは本開示に関係がない。
【0009】
TSV24は、逆端26および28を個々に含む。集積回路基板14および16に関連して、TSV24は、基板側面20上のTSV端26に隣接する導電性ボンドパッド30を含む。一実施形態においては、示されるように、ボンドパッド30は、基板14、16、18の外部表面21に対して隆起する。例えば、ボンドパッド30は、高さ方向に最外部表面31および周囲の横側面表面33(
図3)を有する。導電性はんだマス32は、隣接する他のTSV端28であり、集積回路基板14および16の他側面22上に高さ方向に突出する。一実施形態においては、示されるように、導電性材料34は、個々のTSV24と個々のはんだマス32の間にある。別の実施例として、はんだマス32は、TSV24の(図示されていない)端部28に直接相対して結合されてもよい。本文書においては、お互いに対して、材料もしくは構造と接触する少なくとも幾らかの物理接触が存在するとき、前述の材料もしくは構造は、“直接相対して”いる。対照的に、“directly”に先行されていない“over”,“on”,および“against”は、(複数の)中間材料もしくは構造によって、お互いに対して、前述の材料もしくは構造と接触する物理接触を生じない構造と同様に、“directly against”を包含する。
【0010】
導電性材料34とはんだマス32の各々は、均質であってもよいし、不均質であってもよく、本開示に対して関係がない任意の適切な導電性材料で構成されてもよい。それにもかかわらず、使用されるとき、導電性材料34は、個々のはんだマスと異なる組成で構成される個々のはんだマスに直接相対している幾つかの部分を含む。導電性材料34とはんだマス32は、集積回路基板14および16の基板側面22上に高さ方向に突出する導電性ピラーを形成するものと考えられてもよい。
【0011】
例示的な集積回路基板18は、TSV24の両端に隣接するボンドパッド30を含む。一実施例として、集積回路構造もしくはパッケージ10は、別の基板(例えば、プリント回路基板)に取り付けられると、配線もしくは他の導体によって結合された基板18の側面22上にボンドパッド30を最終的に有することがある。それにもかかわらず、本発明の実施形態に従う集積回路構造は、少なくとも二つの集積回路基板の積層を含み、基板のうちの少なくとも一つは、例えば、基板14および16のいずれかに示されるような、その一端に隣接するボンドパッドおよびその他端に隣接するはんだマスを有するTSVを有する。
【0012】
個々のはんだマスは、積層のうちの直接隣接する基板上の其々のボンドパッドに結合される。簡便性のために、議論は、主に積層12の回路基板16および18を参照して進行するが、類似する構造が存在することがあり、基板14および16を参照して示される。はんだマス32は、基板16と関連付けられるものとして考えられ、積層12の直接隣接する基板18のボンドパッド30へと結合される。
【0013】
エポキシはんだフラックス38は、個々のはんだマス32を包囲する。エポキシフラックス38と組成が異なるエポキシ材料40は、個々のはんだマス32上のエポキシフラックス38を包囲する。各エポキシフラックス38および誘電性充填材料40は、独立して均質であってもよいし、不均質であってもよい。例示的なエポキシフラックス38の横方向厚さの範囲は、約5ミクロンから約30ミクロンの間である。エポキシフラックス38は、例えば示されるような可変の横方向厚さであってもよい。直接隣接するはんだマス32および/もしくは直接隣接する導電性材料34構造を包囲するエポキシフラックスは、当該隣接するマスおよび/もしくは(図示されていない)構造の間でお互いに相互接続してもよい。さらには、エポキシ材料とエポキシフラックスの界面は、個々のエポキシフラックス38とエポキシ材料40として示される画定し難い界面ラインとは対照的に、(明白に示されていない)二つの異なる材料の混合を構成する可能性が高い。したがって、厚さに対する言及は、異なる組成のエポキシフラックス38とエポキシ材料40の間の混合された可能性の高い界面領域の横方向の中間点に対するものである。エポキシフラックス38およびエポキシ材料40(即ち、アンダーフィル材料)用の例示的な適切な前駆体は、Henkel Corporation of Irvine,Californiaから入手できる。
【0014】
一実施形態においては、示されるように、エポキシフラックス38は、基板16から直接隣接する基板18へと伸長する(即ち、エポキシフラックス38は、各基板16および18の少なくとも幾つかの部分に直接相対し、個々のボンドパッドは、幾つかのある基板の一部として考えられる)。或いは、エポキシフラックスは、基板16および18のうち(図示されていない)唯一つへと高さ方向に伸長するか、基板16および18うちの何れに対しても高さ方向に伸長しない(図示されていない)ことがある。エポキシフラックスは、はんだマス32に対して連続的もしくは非連続的に授与され、同様に、はんだマス32に対して、連続的もしくは非連続的に高さ方向に伸長してもよい。エポキシフラックスは、それらが存在し、エポキシフラックスが横方向にその上に授与されるとき、導電性材料34に対して連続的もしくは非連続的に伸長してもよい。
【0015】
一実施形態においては、エポキシ材料40は、基板16から直接隣接する基板18へと伸長する(即ち、エポキシ材料40は各基板16および18に直接相対する)。あるいは、エポキシ材料40は基板16および18のうちの唯一つ(図示されていない)へと伸長するか、基板16および18のうちの何れに対しても伸長しない(図示されていない)。一実施形態においては、示されるように、集積回路基板16および18は、エポキシフラックス38の横方向の外側にあるその間の間隙空間42を画定する。一実施形態においては、示されるように、エポキシ材料40は、間隙空間42を完全に充填する。
【0016】
一実施形態においては、エポキシフラックス38は、はんだマス32に直接相対し、一実施形態においては、エポキシ材料40は、エポキシフラックス38に直接相対する。エポキシフラックス38が、示されるように、直接隣接する基板18へと伸長する一実施形態においては、エポキシフラックス38は、個々のボンドパッド30の横方向側面表面33を包囲して直接相対し、一実施形態においては、個々のボンドパッド30の最外部表面31に高さ方向に直接相対する。導電性材料34が存在する場合、一実施形態においては、エポキシフラックス38は、導電性材料34も包囲し、一実施形態においては、エポキシフラックス38に直接相対してもよい。
【0017】
一実施形態においては、基板16の外側接面21および直接隣接する基板18の近接部分は、40ミクロン以上離れていない。一実施形態においては、外部接面21は、何れの場所においても40ミクロン以上離れていない。
【0018】
エポキシフラックスとエポキシフラックスの横方向の外側の他のエポキシ材料の使用は、エポキシはんだフラックス以外のはんだフラックスおよびエポキシ充填材料を使用する従来の方法と比較して、フラックスと充填材料の間の適合性の改良を提供することがある。さらには、エポキシフラックスの使用は、実質的に完全な架橋結合によって、その後の加熱において、もし存在する場合には、残留揮発性コンポーネントの生成を減少させ、それによって、最終的な集積回路パッケージ構造をより信頼性の高いものにする可能性がある。さらには、エポキシフラックスの利用は、洗浄フラックスのない場合と比較して残留物の体積を減少させ、それによって、緊密な空間に対するエポキシアンダーフィル材料の流れを改善することがある。さらには、早期硬化エポキシフラックス由来のそれ自身の残留物は、エポキシアンダーフィル材料と非常に良好な適合性を有する硬化エポキシを最終的に形成する。さらには、エポキシフラックスは、他の非エポキシフラックスと比較して、パッケージ組み立て中の粘着性の増加を提供する可能性がある。
【0019】
図1−
図3の集積回路構造10は、回路基板16から回路基板18へとエポキシフラックス38が伸長する例示的な一実施形態である。
図4は、エポキシフラックス38aが回路基板16から回路基板18へと伸長しない別の例示的な集積回路構造10aを示す。上述された実施形態と類似する参照番号が適切な箇所に使用され、幾つかの構造的相違は、添え字“a”で示される。
図4の集積回路構造10aは、基板16、18に対して一実施例を示し、エポキシフラックス38aは、基板16ではなく、直接隣接する基板18へと伸長する。あるいは、基板16、18に対して、例示的な目的のために、エポキシフラックスは、回路基板18ではなく、回路基板16へと伸長することがある(図示されていない)。
【0020】
積層内の直接隣接する二つの基板に対する上述された種々の関係は、幾つかのおよび/もしくは全ての積層内の他の直接隣接する集積回路基板対に対して適用されてもよいし、適用されなくてもよい。
【0021】
本発明の実施形態は、集積回路構造(例えば、
図1−
図4の構造か他の集積回路構造のうちのいずれか)を形成する方法も包含する。本発明の方法の実施形態は、二つ以上の回路基板を提供することを含み、基板のうちの少なくとも一つは、逆端を個々に含むTSVを含む。導電性ボンドパッドは、ある一基板のうちの一側面上の端部のうちの一つに隣接し、導電性はんだマスは、一基板のうちの他側面上に高さ方向に突出する他端に隣接する。例えば、
図5は、集積回路構造(例えば、一体回路構造)へと組み立てる前の集積回路基板14、16および18を示す。
【0022】
早期硬化エポキシフラックス(即ち(複数の)未だ硬化していないエポキシフラックス前駆体)は、はんだマス上に適用される。
図6は、早期硬化エポキシフラックス37が適切なトレイもしくはコンテナ50内に提供される例示的な一実施形態を示す。回路基板16は、そのはんだマス32が早期硬化エポキシフラックス37内に浸漬されるように配置される。早期硬化エポキシフラックスは、完全にもしくは部分的に、はんだマス32を被覆してもよい。さらには、導電性材料34が存在する場合、早期硬化エポキシフラックスは、導電性材料34のうちの幾らか、もしくは全てを被覆してもよいし、被覆しなくてもよい。
【0023】
図7は、はんだマス32上に授与されるエポキシフラックス37を有する早期硬化エポキシフラックス37およびコンテナ50からの回路基板16の除去を示す。
【0024】
一基板は、別の基板に相対して配置され、個々のはんだマスは、他の基板の其々のボンドパッドに相対する早期硬化エポキシフラックスを有する。例えば、
図8は、お互いに対して基板14、16、18の例示的な近位を示す。早期硬化エポキシフラックスは、示されたように基板14、16、18をお互いに対する位置に保持するための十分な構造的整合性を保持するために、理想的には、例えば、
図8の構造を可能とする固有の粘着性もしくは粘着添加材を有する。
【0025】
はんだマスは、例えば、
図9に関連して示されるように、はんだマスが其々のボンドパッドを結合させ、かつ、個々のはんだマスを包囲する硬化エポキシフラックス38へと早期硬化エポキシフラックスを硬化させるために十分に加熱される。例示的な目的だけのために、
図8の構造は、約240℃から約260℃の間の例示的な組み立て温度範囲を達成するために適切な赤外線放射に晒され、ボンドパッドに対するはんだ結合およびエポキシフラックスの硬化を引き起こす。エポキシフラックスは、示されるように、存在する場合には、より多量もしくは全ての導電性材料34について伸長するように流れてもよい。エポキシフラックスは、例えば、
図1−
図3の構造もしくはその他の構造を作成するために、エポキシフラックスとは組成が異なるエポキシ材料でその後包囲される。
【0026】
[結論]
幾つかの実施形態においては、集積回路構造は、二つ以上の集積回路基板の積層を含み、基板のうちの少なくとも一つは、逆端を個々に含むスルー基板ビア(TSV)を含む。導電性ボンドパッドは、一基板のうちの一側面上の端部の一つに隣接する。導電性はんだマスは、一基板の他側面上に高さ方向に突出する他端と隣接する。個々のはんだマスは、積層の直接隣接する基板上の其々のボンドパッドへと結合される。エポキシフラックスは、個々のはんだマスを包囲する。エポキシフラックスと異なる組成のエポキシ材料は、個々のはんだマス上のエポキシフラックスを包囲する。
【0027】
幾つかの実施形態においては、集積回路構造は、二つ以上の集積回路基板の積層を含む。基板のうちの少なくとも一つは、逆端を個々に含むスルー基板ビア(TSV)を含む。導電性ボンドパッドは、一基板のうちの一側面上の端部のうちの一つに隣接し、導電性はんだマスは、一基板のうちの他側面上に高さ方向に突出する他端に隣接する。導電性材料は、個々のTSVと個々のはんだマスの間にある。導電性材料は、個々のはんだマスに直接相対する部分を含む。部分は、個々のはんだマスと異なる組成から成る。個々のはんだマスは、積層の直接隣接する基板上の其々のボンドパッドに結合される。エポキシフラックスは、個々のはんだマスおよび導電性材料を包囲する。エポキシフラックスは一基板から直接隣接する基板へと伸長する。エポキシフラックスと組成が異なるエポキシ材料は、導電性材料およびはんだマス上のエポキシフラックスを包囲する。エポキシ材料は、エポキシフラックスに直接相対し、一基板から直接隣接する基板へと伸長する。エポキシ材料は、一基板と直接隣接する基板の間のエポキシフラックスの横方向の外側にある間隙空間を完全に充填する。一基板と直接隣接する基板は、40ミクロン以上離れていない外側接面の近接部分を有する。
【0028】
幾つかの実施形態においては、集積回路構造の形成方法は、二つ以上の集積回路基板を提供することを含む。基板のうちの少なくとも一つは、個々に逆端を含むスルー基板ビア(TSV)を含む。導電性ボンドパッドは、一基板の一側面上の端部のうちの一つに隣接する。導電性はんだマスは、一基板の他側面上に高さ方向に突出する他端に隣接する。早期硬化エポキシフラックスは、はんだマス上に適用される。一基板は、別の基板の其々のボンドパッドに相対する早期硬化エポキシフラックスを有する個々のはんだマスで別の基板に相対して配置される。はんだマスは、其々のボンドパッドへとはんだマスを結合させるために、かつ個々のはんだマスを包囲する硬化エポキシフラックスへと早期硬化エポキシフラックスを硬化させるために、十分に加熱される。個々のはんだマスを包囲する硬化エポキシフラックスは、エポキシフラックスと異なる組成のエポキシ材料で包囲される。
【0029】
法規に従って、本明細書で開示された本発明の主題は、構造的および方法論的特性に関して、多かれ少なかれ具体的に言語で記述される。しかしながら、請求項は、示されて記述された特定の特徴に限定されるべきではないことを理解されたい。なぜなら、本明細書で開示された手段は例示的な実施形態を含むからである。したがって、請求項は、文字通り表現された全範囲に与えられ、均等物の教義に従って適切に解釈されるべきである。