特許第6029752号(P6029752)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 小米科技有限▲責▼任公司の特許一覧

特許6029752誤操作防止の方法、装置及びデバイス、プログラム及び記録媒体
<>
  • 特許6029752-誤操作防止の方法、装置及びデバイス、プログラム及び記録媒体 図000002
  • 特許6029752-誤操作防止の方法、装置及びデバイス、プログラム及び記録媒体 図000003
  • 特許6029752-誤操作防止の方法、装置及びデバイス、プログラム及び記録媒体 図000004
  • 特許6029752-誤操作防止の方法、装置及びデバイス、プログラム及び記録媒体 図000005
  • 特許6029752-誤操作防止の方法、装置及びデバイス、プログラム及び記録媒体 図000006
  • 特許6029752-誤操作防止の方法、装置及びデバイス、プログラム及び記録媒体 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6029752
(24)【登録日】2016年10月28日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】誤操作防止の方法、装置及びデバイス、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0488 20130101AFI20161121BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20161121BHJP
【FI】
   G06F3/0488
   G06F3/041 500
【請求項の数】9
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-516451(P2015-516451)
(86)(22)【出願日】2013年8月26日
(65)【公表番号】特表2015-519672(P2015-519672A)
(43)【公表日】2015年7月9日
(86)【国際出願番号】CN2013082260
(87)【国際公開番号】WO2014032554
(87)【国際公開日】20140306
【審査請求日】2014年12月11日
(31)【優先権主張番号】201210316613.7
(32)【優先日】2012年8月30日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513224180
【氏名又は名称】小米科技有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】Xiaomi Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲シェン▼
(72)【発明者】
【氏名】王 文林
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲偉▼星
【審査官】 円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2009/0197615(US,A1)
【文献】 特開2002−198894(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048−3/0489
G06F 3/041
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル端末が待機の状態からアクティブな状態に移行した後に誤操作を防止する誤操作防止の方法であって、
前記モバイル端末と周囲の環境との第一距離をリアルタイムでモニタリングし、
前記第一の距離が予め設定の距離条件を満たした時、前記モバイル端末のタッチスクリーンをオフにして前記タッチスクリーンの使用を禁止させることを含み、
前記モバイル端末と周囲の環境との第一距離をリアルタイムでモニタリングすることは、
前記モバイル端末のタッチスクリーンと前記タッチスクリーンの前方の最も近い物体との第一の距離をリアルタイムでモニタリングすることを含み、
前記モバイル端末のタッチスクリーンをオフにして前記タッチスクリーンの使用を禁止させることは、
前記モバイル端末を、前記モバイル端末の操作システムにより予め定義されたスクリーンオフの状態に移行させると共に、
前記スクリーンオフの状態に移行した原因に基づいて、ユーザが非タッチスクリーンによって出した制御命令が実行できるか否かを、前記モバイル端末の操作システムが判断するように、スクリーンオフの状態に移行した原因を前記モバイル端末の操作システムに報告することを含み、
前記予め設定の距離条件は、
前記第一の距離が予め設定の第二の距離より小さい、
または前記第一の距離が前記予め設定の第二の距離の以下であることを含む誤操作防止の方法。
【請求項2】
前記第一の距離が前記予め設定の距離条件を満たさない時、
前記モバイル端末のタッチスクリーンをオンにすることを含む請求項1に記載の誤操作防止の方法。
【請求項3】
前記モバイル端末のタッチスクリーンをオンにした後、
携帯電話のタッチスクリーンに距離が最も近い物品との第一の距離を継続的にモニタリングし、第一の距離が予め設定の距離条件を再び満たすことになった時、予め設定の距離条件を満たした状態に前記第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達するか否かを判断し、
予め設定の距離条件を満たした状態に前記第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達していなかった時、前記モバイル端末と周囲の環境との第一距離をリアルタイムでモニタリングする操作の実行を停止させ、
予め設定の距離条件を満たした状態に前記第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達した時、前記モバイル端末のタッチスクリーンをオフにして前記タッチスクリーンの使用を禁止させることを含む請求項2に記載の誤操作防止の方法。
【請求項4】
モバイル端末が待機の状態からアクティブな状態に移行した後に用いる誤操作を防止する誤操作防止の装置であって、
前記モバイル端末と周囲の環境との第一距離をリアルタイムでモニタリングするモニタリングモジュールと、
前記第一の距離が予め設定の距離条件を満たしたことを前記モニタリングモジュールによって検出された時、前記モバイル端末のタッチスクリーンをオフにして前記タッチスクリーンの使用を禁止させる閉止モジュールとを備え、
前記モニタリングモジュールは、
前記モバイル端末のタッチスクリーンと前記タッチスクリーンの前方の最も近い物体との第一の距離をリアルタイムでモニタリングし、
前記閉止モジュールは、
前記第一の距離が予め設定の距離条件を満たしたことを前記モニタリングモジュールが検出した時、前記モバイル端末を、前記モバイル端末の操作システムにより予め定義されたスクリーンオフの状態に移行させる閉止手段と、
前記スクリーンオフの状態に移行した原因に基づいてユーザが非タッチスクリーンによって出した制御命令が実行できるか否かを前記モバイル端末の操作システムが判断するように、スクリーンオフの状態に移行した原因を前記モバイル端末の操作システムに報告する報告手段とを備え、
前記予め設定の距離条件は、
前記第一の距離が予め設定の第二の距離より小さい、
または前記第一の距離が前記予め設定の第二の距離の以下であることを含む誤操作防止の装置。
【請求項5】
前記第一の距離が前記予め設定の距離条件を満たさないことを、前記モニタリングモジュ
ールが検出した時、前記モバイル端末のタッチスクリーンをオンにする起動モジュールと
を更に備える請求項4に記載の誤操作防止の装置。
【請求項6】
前記起動モジュールが前記モバイル端末のタッチスクリーンをオンにした後、携帯電話のタッチスクリーンに距離が最も近い物品との第一の距離を継続的にモニタリングし、第一の距離が予め設定の距離条件を再び満たすことになった時、予め設定の距離条件を満たした状態に前記第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達するか否かを判断する判断モジュールと、
予め設定の距離条件を満たした状態に前記第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達していなかったことを前記判断モジュールによって判断された時、前記モバイル端末と周囲の環境との第一距離をリアルタイムでモニタリングする操作の実行を停止させる停止モジュールと、
予め設定の距離条件を満たした状態に前記第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達したことを前記判断モジュールによって判断された時、前記モバイル端末のタッチスクリーンをオフにして前記タッチスクリーンの使用を禁止させることを前記閉止モジュールに通知して実行させる通知モジュールとを更に備える請求項5に記載の誤操作防止の装置。
【請求項7】
デバイスであって、
タッチスクリーンと、
一つ或は複数個のプロセッサと、
メモリと、
一つ或は複数個のモジュールとを備え、
前記一つ或は複数個のモジュールは、前記メモリ中に格納され、かつ前記一つ或は複数個のプロセッサによって実行されるように配置され、
前記一つ或は複数個のモジュールは、
前記デバイスと周囲の環境との第一の距離をリアルタイムでモニタリングする機能と、
前記第一の距離が予め設定の距離条件を満たしたことを検出した時、前記タッチスクリーンをオフにして前記タッチスクリーンの使用を禁止させる機能とを備え、
前記デバイスと周囲の環境との第一距離をリアルタイムでモニタリングする機能は、
前記デバイスのタッチスクリーンと前記タッチスクリーンの前方の最も近い物体との第一の距離をリアルタイムでモニタリングすることを含み、
前記デバイスのタッチスクリーンをオフにして前記タッチスクリーンの使用を禁止させる機能は、
前記デバイスを、前記デバイスの操作システムにより予め定義されたスクリーンオフの状態に移行させると共に、
前記スクリーンオフの状態に移行した原因に基づいて、ユーザが非タッチスクリーンによって出した制御命令が実行できるか否かを、前記デバイスの操作システムが判断するように、スクリーンオフの状態に移行した原因を前記デバイスの操作システムに報告することを含み、
前記予め設定の距離条件は、
前記第一の距離が予め設定の第二の距離より小さい、
または前記第一の距離が前記予め設定の第二の距離の以下であることを含むデバイス。
【請求項8】
プロセッサに実行されることにより、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の誤操作防止の方法を実現することを特徴とするプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムが記録された記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モバイル端末の領域に関するものであり、特に誤操作を防止する誤操作防止の方法、その装置及びデバイス、プログラム及び記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
タッチコントロール技術の迅速な発展につれ、タッチスクリーンを有するモバイル端末は、生活の中に広く応用されている。例えば、携帯電話、パネルコンピュータ等に応用されている。ユーザは、モバイル端末のタッチスクリーンによってモバイル端末への制御を行うことができ、インタラクションの方式がより多様化や人間性になって来ている。
【0003】
簡単なタッチ動作によってもモバイル端末に対する操作を完成させることができるため、タッチコントロール技術を使用したモバイル端末においては、誤操作が発生しやすくなる。例えば、ユーザがモバイル端末を服装のポケットやハンドバッグ等に置くように携帯する場合、ユーザが活動を行う時、モバイル端末の電源スイチーは誤ってトリガーされる恐れがあることでモバイル端末のタッチスクリーンがライトアップになり、タッチの事件を受け入れることもある。このため想像できない誤操作が発生し、ユーザに損失をもたらす。
【0004】
現在、一部のモバイル端末が、スクリーンロックを設定するインターフェースを有し、ユーザが所定のロック解除の方法を使用してスクリーンロックの状態を解除しなければ、モバイル端末を正常に使用できなくなる。
【0005】
しかしながら、スクリーンロックのインターフェースによって誤操作を防止する方式は、ある程度誤操作のリスクを低下させることができるが、携帯電話が待機の状態からアクティブな状態に移行した時、誤操作防止の目的を達することができない。例えば、携帯電話が着信やアラームの提示を受けた時、ユーザを即時に反応させるため、大部分の携帯電話は、スクリーンロックを自動的に隠させて着信やアラームのインターフェースを表示させるから、スクリーンロックの仕組みを利用して誤操作を回避できなくなる。
【発明の概要】
【0006】
本発明の実施例に提供された誤操作を防止する誤操作防止の方法、装置及びデバイスは、モバイル端末が待機の状態からアクティブな状態に移行した後の誤操作を防止できる。
【0007】
モバイル端末が待機の状態からアクティブな状態に移行した後の誤操作を防止する誤操作防止の方法であって、前記モバイル端末と周囲の環境との第一距離をリアルタイムでモニタリングし、前記第一の距離が予め設定の距離条件を満たした時、前記モバイル端末のタッチスクリーンをオフにして前記タッチスクリーンの使用を禁止させることを含む。
【0008】
モバイル端末が待機の状態からアクティブな状態に移行した後に用いる誤操作を防止する誤操作防止の装置であって、前記モバイル端末と周囲の環境との第一距離をリアルタイムでモニタリングするモニタリングモジュールと、前記第一の距離が予め設定の距離条件を満たしたことを前記モニタリングモジュールが検出した時、前記モバイル端末のタッチスクリーンをオフにして前記タッチスクリーンの使用を禁止させる閉止モジュールとを備える。
【0009】
本発明のデバイスは、タッチスクリーンと、一つ或は複数個のプロセッサと、メモリと、一つ或は複数個のモジュールとを備え、前記一つ或は複数個のモジュールは、前記メモリ中に格納され、かつ前記一つ或は複数個のプロセッサによって実行されるように配置され、前記一つ或は複数個のモジュールは、前記デバイスと周囲の環境との第一の距離をリアルタイムでモニタリングする機能と、前記第一の距離が予め設定の距離条件を満たしたことを検出した時、前記タッチスクリーンをオフにして前記タッチスクリーンの使用を禁止させる機能とを備える。更にもう一つの局面によれば、本発明は、プロセッサに実行されることにより、前記方法を実現することを特徴とするプログラムを提供する。更にもう一つの局面によれば、本発明は、前記プログラムが記録された記録媒体を提供する。
【0010】
本発明の実施例による有益な効果は、以下の通りである。
【0011】
本発明の実施例に提供された誤操作防止の方法、装置及びデバイス、プログラム及び記録媒体は、モバイル端末が待機の状態からアクティブな状態に移行した後、モバイル端末がユーザにしまられた(例えば、バックパックやポケットに置かれた)か否かを判断するために、モバイル端末と周囲の環境との第一の距離をリアルタイムでモニタリングする操作をオンにし、第一の距離が予め設定の距離条件を満たした時、モバイル端末がユーザにしまられた状態にあると判断でき、モバイル端末のタッチスクリーンをオフにしてタッチスクリーンの使用を禁止させることによって、ユーザの活動時にモバイルへの誤操作を防止でき、誤操作による損失を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の実施例に提供された誤操作を防止する誤操作防止の方法のフローの模式図である。
図2図2は、本発明の実施例に提供されたその他の誤操作防止の方法のフローの模式図である。
図3図3は、本発明の実施例に提供された誤操作防止の装置の構成の模式図である。
図4図4は、本発明の実施例に提供された誤操作防止の装置における閉止モジュールの構成の模式図である。
図5図5は、本発明の実施例に提供された第二の誤操作防止の装置の構成の模式図である。
図6図6は、本発明の実施例に提供された第三の誤操作防止の装置の構成の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施例に提供された誤操作を防止する誤操作防止の方法、装置及びデバイスの具体的な実施の形態について詳細に説明する。
【0014】
まず、本発明の実施例に提供された誤操作を防止する誤操作防止の方法は、図1に示すように、モバイル端末が待機の状態からアクティブな状態に移行した後に用いられる方法であり、以下のステップを含む。
【0015】
S101において、モバイル端末と周囲の環境との第一の距離をリアルタイムでモニタリングする。
【0016】
ここで、本ステップS101は、具体的には、モバイル端末のタッチスクリーンとタッチスクリーンの前方の最も近い物体との第一の距離をリアルタイムでモニタリングするステップである。S102において、第一の距離が予め設定の距離条件を満たした時、モバイル端末のタッチスクリーンをオフにしてタッチスクリーンの使用を禁止させる。
【0017】
ここで、上記モバイル端末のタッチスクリーンをオフにしてタッチスクリーンの使用を禁止させることは、具体的に、モバイル端末を、モバイル端末の操作システムにより予め定義されたスクリーンオフの状態に移行させると共に、スクリーンオフの状態に移行した原因に基づいて、ユーザが非タッチスクリーンによって出した制御命令が実行できるか否かを、モバイル端末の操作システムが判断するために、モバイル端末の操作システムにスクリーンオフの状態に移行した原因を報告することを含む。
【0018】
更に、本方法は、上記第一の距離が予め設定の距離条件を満たしていない時、モバイル端末のタッチスクリーンをオンにすることを更に含む。
【0019】
本方法は、モバイル端末のタッチスクリーンをオンにした後、携帯電話のタッチスクリーンに距離が最も近い物品との第一の距離を継続的にモニタリングし、第一の距離が予め設定の距離条件を再び満たすことになった時、予め設定の距離条件を満たした状態に第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達するか否かを判断し、予め設定の距離条件を満たした状態に第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達していなかった時、モバイル端末と周囲の環境との第一距離をリアルタイムでモニタリングする操作の実行を停止させ、予め設定の距離条件を満たした状態に第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達した時、モバイル端末のタッチスクリーンをオフにしてタッチスクリーンの使用を禁止させることを更に含む。
【0020】
本実施例において、上記予め設定の距離条件は、第一の距離が予め設定の第二の距離より小さい、または第一の距離が予め設定の第二の距離の以下であることを含むことを説明すべきである。
【0021】
本発明の実施例に提供された上記誤操作防止の方法は、モバイル端末が待機の状態からアクティブな状態に移行した後、モバイル端末がユーザにしまられた(例えば、バックパックやポケットに置かれた)か否かを判断するために、モバイル端末と周囲の環境との第一の距離をリアルタイムでモニタリングする操作をオンにし、第一の距離が予め設定の距離条件を満たした場合、モバイル端末がユーザにしまられた状態にあると判断し、モバイル端末のタッチスクリーンをオフにしてタッチスクリーンの使用を禁止させる。これによって、ユーザの活動時にモバイルへの誤操作を防止でき、誤操作による損失を回避できる。
【0022】
本発明の実施例は、図2に示すように、誤操作を防止する誤操作防止の方法を更に提供した。携帯電話をモバイル端末の例として説明を行う。本方法は、ユーザに誤操作防止の仕組みを提供できると共に、操作システム中に内蔵させるか、またはAPP(Application、第三者のアプリケーションプログラム)の形式で携帯電話にインストールすることが可能である。ユーザが誤操作防止仕組みをオンにした時、ユーザの携帯電話は、待機の状態からアクティブな状態に移行した後、以下の操作を実行する。
【0023】
S201において、携帯電話のタッチスクリーンに距離が最も近い物品(物体)との第一の距離をリアルタイムでモニタリングする。
【0024】
本実施例において、携帯電話をモバイル端末の例として説明する。しかしながら、本発明において、モバイル端末が携帯電話に限らず、パネルコンピュータやMP4等のタッチスクリーンが備えられるデバイスであって良い。
【0025】
本実施例において、携帯電話のアクティブな状態は、携帯電話の着信、アラーム、カレンダー注意提示等であっても良い。
【0026】
具体的に、携帯電話のタッチスクリーンに距離が最も近い物品との第一の距離は、携帯電話中に装着された赤外線距離センサーで距離を測定し得られる。誤操作防止の装置は、操作システムが提供された赤外線距離センサーに対応するインターフェースから第一の距離を取得することが可能である。
【0027】
赤外線距離センサーが一般的に携帯電話のタッチスクリーンと同じ側に装着されているので、携帯電話のタッチスクリーンに距離が最も近い物品は、携帯電話のタッチスクリーンの前方の物品を指していることを説明すべきである。
【0028】
S202において、第一の距離が予め設定の距離条件を満たしたか否かを判断し、満たした場合には、ステップS203を実行し、満たしていない場合には、ステップS204を実行する。
【0029】
具体的に、本実施例において、予め設定の距離条件は、第一の距離が予め設定の第二の距離より小さい、または第一の距離が予め設定の第二の距離の以下であることを含む。
【0030】
ここで、第二の距離は、ユーザあるいは開発者によって設定されたものであっても良い、例えば、5センチ(cm)に設定される。
【0031】
本実施例に提供された方法は、主に携帯電話がユーザにしまられた(例えば、バックパックやポケットに置かれた)時、携帯電話がアクティブな状態に移行した後に過ってトリガーされた誤操作を防止するための方法である。従って、本実施例に提供された方法では、第一の距離が予め設定の距離条件を満たした場合、携帯電話がユーザしまられたと判断され、この時にユーザが携帯電話のタッチスクリーンによって制御指令を出さないはずであり、第一の距離が予め設定の距離条件を満たしていない場合には、携帯電話がユーザにバックパックあるいはポケットから取り出されたと判断され、ユーザが携帯電話のタッチスクリーンによって制御指令を出す可能性がある。
【0032】
S203において、携帯電話を、携帯電話の操作システムが予め設定したスクリーンオフの状態に移行させてから、ステップS201に戻る。
【0033】
以下は説明すべきである。即ち、携帯電話の操作システムは、携帯電話に対してスクリーンオフの状態を設定し、携帯電話がスクリーンオフの状態に移行した後の各ハードウェアの状態及びユーザが各方式で入力した制御命令への応答状況も設定してあり、ユーザ又はプログラムが操作システムに提供されたインターフェースによって、該携帯電話をスクリーンオフの状態に移行させることができ、一般の場合、携帯電話をスクリーンオフの状態に移行させたことは、少なくともタッチスクリーンをオフにしてタッチスクリーンの使用を禁止させることを含む。
【0034】
更に、操作システムのスクリーンオフの状態において、携帯電話をスクリーンオフの状態に移行させたのは、複数の種類の原因を含んで良い。スクリーンオフの状態に移行した原因毎に対応するスクリーンオフの状態は、携帯電話に対して操作可能な状態が異なる。例えば、ユーザのスクリーンロック操作でスクリーンオフの状態に移行した時、携帯電話のタッチスクリーンがオフになり、使用禁止になっている(タッチスクリーンによってユーザが出した制御指令を受理できない)が、携帯電話は、ユーザがライン制御(Line-Control)によって出した操作指令を受理して実行することができる。
【0035】
携帯電話を携帯電話の操作システムが予め設定したスクリーンオフの状態に移行させた時、本方法は、相応的に、携帯電話の操作システムにスクリーンオフの状態に移行した原因を報告することを更に含む。
【0036】
更に、操作システムにおいて予め設定した各種のスクリーンオフの状態に対応する携帯電話操作可能な状態は、携帯電話の操作システムにおいて設置されて良い。
【0037】
S204において、携帯電話のタッチスクリーンをオンにし、ステップS205を実行する。
【0038】
具体的に、携帯電話のタッチスクリーンをオンにすることは、携帯電話のタッチスクリーンをライトアップさせると共に、携帯電話のタッチスクリーンによってユーザが出された制御指令を携帯電話が受理して実行できるように、携帯電話のタッチスクリーンを活性化にさせることを含む。
【0039】
S205において、携帯電話のタッチスクリーンに距離が最も近い物品との第一の距離を継続的にモニタリングし、第一の距離が予め設定の距離条件を再び満たすことになった時、予め設定の距離条件を満たした状態に第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達したか否かを判断して、達していない場合、ステップS206を実行し、達した場合、ステップS203に戻る。
【0040】
ここで、第一の時間は、開発者やユーザによって予め設定しても良い。例えば、1秒に設定する。
【0041】
以下は説明すべきである。即ち、本ステップの操作は、ユーザが激しく活動してユーザの携帯電話にバックパック中で大きく位置を変化させた時に、ユーザによって携帯電話をバックパックから取り出した状況になったと携帯電話が誤認されることを防止するためのものである。
【0042】
S206において、誤操作防止の仕組みから退出する。
【0043】
具体的に、誤操作防止の仕組みから退出することは、携帯電話のタッチスクリーンに距離が最も近い物品との第一の距離をリアルタイムでモニタリングする操作の実行を停止させることを含む。
【0044】
更に、本方法は、携帯電話が待機の状態(例えば、長時間無操作、着信相手の電話切り、アラーム停止等)に移行した後、誤操作防止の仕組みから退出することを含む。
【0045】
本発明の実施例に提供された上記誤操作防止の方法は、携帯電話が待機の状態からアクティブな状態に移行した後、携帯電話がユーザにしまられた(例えば、バックパックやポケットに置かれた)か否かを判断するために、携帯電話のタッチスクリーンとタッチスクリーンの前方の最も近い部品との第一の距離をリアルタイムでモニタリングする操作をオンにし、第一の距離が予め設定の距離条件を満たした場合、携帯電話がユーザにしまられた状態にあると判断し、ユーザが携帯電話のタッチスクリーンによってタッチコントロール指令を出さず、携帯電話のタッチスクリーンをオフにしてタッチスクリーンの使用を禁止させる。これによって、ユーザの活動時に携帯電話がしまられた、アクティブな状態に移行した携帯電話への誤操作を防止でき、誤操作による損失を回避できる。
【0046】
本実施例は、図3に示すように、誤操作防止の装置を提供した。該装置は、モバイル端末が待機の状態からアクティブな状態に移行した後に用いられ、モバイル端末と周囲の環境との第一の距離をリアルタイムでモニタリングするモニタリングモジュール301と、第一の距離が予め設定の距離条件を満たしたことをモニタリングモジュール301が検出した時、モバイル端末のタッチスクリーンをオフにしてタッチスクリーンの使用を禁止させる閉止モジュール302とを含む。
【0047】
更に、上記モニタリングモジュール301は、具体的に、モバイル端末のタッチスクリーンとタッチスクリーンの前方の最も近い物体との第一の距離をリアルタイムでモニタリングする。
【0048】
更に、上記閉止モジュール302は、図4に示すように、具体的に、第一の距離が予め設定の距離条件を満たしたことをモニタリングモジュール301が検出した時、モバイル端末を、モバイル端末の操作システムが予め設定したスクリーンオフの状態に移行させる閉止手段3021と、スクリーンオフの状態に移行した原因に基づいてユーザが非タッチスクリーンによって出した制御命令が実行できるか否かを、モバイル端末の操作システムが判断するために、モバイル端末の操作システムにスクリーンオフの状態に移行した原因を報告する報告手段3022とを備える。
【0049】
また、上記装置は、図5に示すように、第一の距離が予め設定の距離条件を満たしていないことをモニタリングモジュール301が検出した時、モバイル端末のタッチスクリーンをオンにする起動モジュール303を更に備える。
【0050】
また、上記装置は、図6に示すように、起動モジュール303がモバイル端末のタッチスクリーンをオンにした後に、携帯電話のタッチスクリーンに距離の最も近い物品との第一の距離を継続的にモニタリングし、第一の距離が予め設定の距離条件を再び満たすことになった時、予め設定の距離条件を満たした状態に第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達したか否かを判断する判断モジュール304と、予め設定の距離条件を満たした状態に第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達していないと判断モジュール304が判断した時、モバイル端末と周囲の環境との第一の距離をリアルタイムでモニタリングする操作の実行を停止する停止モジュール305と、予め設定の距離条件を満たした状態に第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達したと判断モジュール304が判断した時、閉止モジュールに通知して、モバイル端末のタッチスクリーンをオフにしてタッチスクリーンの使用を禁止させる操作を実行する通知モジュール306とを、更に備える。
【0051】
また、上記予め設定の距離条件は、第一の距離が予め設定の第二の距離より小さい、または第一の距離が予め設定の第二の距離の以下であることを含む。
【0052】
本発明の実施例に提供された上記防止誤操作の装置は、モバイル端末が待機の状態からアクティブな状態に移行した後、モバイル端末がユーザにしまられた(例えば、バックパックやポケットに置かれた)か否かを判断するために、モバイル端末と周囲の環境との第一の距離をリアルタイムでモニタリングする操作をオンにし、第一の距離が予め設定の距離条件を満たした場合、モバイル端末がユーザにしまられた状態にあると判断し、モバイル端末のタッチスクリーンをオフにしてタッチスクリーンの使用を禁止させる。これによって、ユーザの活動時にモバイル端末への誤操作を防止でき、誤操作による損失を回避できる。
【0053】
また、本実施例は、デバイスを提供した。該デバイスは、タッチスクリーンと、一つ或は複数個のプロセッサと、メモリと、一つ或は複数個のモジュールとを備え、前記一つ或は複数個のモジュールは、前記メモリ中に格納され、かつ前記一つ或は複数個のプロセッサによって実行されるように配置され、前記一つ或は複数個のモジュールは、本デバイスと周囲の環境との第一の距離をリアルタイムでモニタリングする機能と、第一の距離が予め設定の距離条件を満たしたことが検出された時、タッチスクリーンをオフにしてタッチスクリーンの使用を禁止させる機能とを備える。
【0054】
更に、上記の本デバイスと周囲の環境との第一の距離をリアルタイムでモニタリングすることは、具体的にタッチスクリーンとタッチスクリーンの前方の最も近い物体との第一の距離をリアルタイムでモニタリングすることである。
【0055】
更に、上記のタッチスクリーンをオフにしてタッチスクリーンの使用を禁止させることは、具体的に、第一の距離が予め設定の距離条件を満たしたことを検出した時、本デバイスを、本デバイスの操作システムが予め設定したスクリーンオフの状態に移行させ、スクリーンオフの状態に移行した原因に基づいてユーザが非タッチスクリーンによって出した制御命令が実行できるか否かを、本デバイスの操作システムが判断するために、本デバイスの操作システムにスクリーンオフの状態に移行した原因を報告することを含む。
【0056】
更に、上記一つ或は複数個のモジュールは、第一の距離が予め設定の距離条件を満たしていないことを検出した時、タッチスクリーンをオンにする機能を備えて良い。
【0057】
更に、上記一つ或は複数個のモジュールは、タッチスクリーンをオンにした後、携帯電話のタッチスクリーンに距離の最も近い物品との第一の距離を継続的にモニタリングし、第一の距離が予め設定の距離条件を再び満たすことになった時、予め設定の距離条件を満たした状態に第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達したか否かを判断する機能と、予め設定の距離条件を満たした状態に第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達していないと判断した時、本デバイスと周囲の環境との第一の距離をリアルタイムでモニタリングする操作の実行を停止させる機能と、予め設定の距離条件を満たした状態に第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達したと判断した時、タッチスクリーンをオフにしてタッチスクリーンの使用を禁止させる操作を実行する機能とを、更に備えて良い。
【0058】
更に、上記の予め設定の距離条件は、具体的に、第一の距離が予め設定の第二の距離より小さい、または第一の距離が予め設定の第二の距離の以下であることを含む。
【0059】
本発明の実施例に提供された上記デバイスは、デバイスが待機の状態からアクティブな状態に移行した後に、本デバイスがユーザにしまられた(例えば、バックパックやポケットに置かれた)か否かを判断するために、本デバイスと周囲の環境との第一の距離をリアルタイムでモニタリングする操作をオンにし、第一の距離が予め設定の距離条件を満たした場合、デバイスがユーザにしまられた状態にあると判断し、タッチスクリーンをオフにしてタッチスクリーンの使用を禁止させる。これによって、ユーザの活動時にデバイスへの誤操作を防止でき、誤操作による損失を回避できる。
【0060】
また、本実施例は、読み取り可能な非揮発性記憶媒体を提供した。該記憶媒体において、一つ或は複数個のモジュールが格納されている。該一つ或は複数個のモジュールは、タッチスクリーンを備えるデバイスに応用される時、該デバイスに以下の機能を備えらせることになる。
【0061】
即ち、本デバイスと周囲の環境との第一の距離をリアルタイムでモニタリングし、第一の距離が予め設定の距離条件を満たしたことを検出した時、タッチスクリーンをオフにし、タッチスクリーンの使用を禁止させる機能を備えらせる。
【0062】
上記の本デバイスと周囲の環境との第一の距離をリアルタイムでモニタリングすることは、具体的にタッチスクリーンとタッチスクリーンの前方の最も近い物体との第一の距離をリアルタイムでモニタリングすることである。
【0063】
更に、上記のタッチスクリーンをオフにしてタッチスクリーンの使用を禁止させることは、具体的に、第一の距離が予め設定の距離条件を満たしたことを検出した時、本デバイスを、本デバイスの操作システムが予め設定したスクリーンオフの状態に移行させ、スクリーンオフの状態に移行した原因に基づいてユーザが非タッチスクリーンによって出した制御命令が実行できるか否かを、本デバイスの操作システムが判断するために、スクリーンオフの状態に移行した原因を本デバイスの操作システムに報告することを含む。
【0064】
また、上記一つ或は複数個のモジュールは、第一の距離が予め設定の距離条件を満たしていないことを検出した時、タッチスクリーンをオンにする機能を更に備える。
【0065】
また、上記一つ或は複数個のモジュールは、タッチスクリーンをオンにした後、携帯電話のタッチスクリーンに距離の最も近い物品との第一の距離を継続的にモニタリングし、第一の距離が予め設定の距離条件を再び満たすことになった時、予め設定の距離条件を満たした状態に第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達したか否かを判断する機能と、予め設定の距離条件を満たした状態に第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達していないと判断した時、本デバイスと周囲の環境との第一の距離をリアルタイムでモニタリングする操作の実行を停止させる機能と、予め設定の距離条件を満たした状態に第一の距離が維持された時間は、予め設定の第一の時間に達したと判断した時、タッチスクリーンをオフにしてタッチスクリーンの使用を禁止させる操作を実行する機能とを、更に備えて良い。
【0066】
更に、上記の予め設定の距離条件は、具体的に、第一の距離が予め設定の第二の距離より小さい、または第一の距離が予め設定の第二の距離の以下であることを含む。
【0067】
本発明の実施例に提供された上記記憶媒体は、一つ或は複数個のモジュールを備え、タッチスクリーンが備えられたデバイス上に該一つ或は複数個のモジュールを実行する時には、デバイスが待機の状態からアクティブな状態に移行した後に、本デバイスがユーザにしまられた(例えば、バックパックやポケットに置かれた)か否かを判断するために、本デバイスと周囲の環境との第一の距離をリアルタイムでモニタリングする操作をオンにし、第一の距離が予め設定の距離条件を満たした場合、デバイスがユーザにしまられた状態にあると判断し、タッチスクリーンをオフにしてタッチスクリーンの使用を禁止させる。これによって、ユーザの活動時にデバイスへの誤操作を防止でき、誤操作による損失を回避できる。
【0068】
以上の実施の形態の記述によれば、当業者にとっては、本発明の実施例が、ハードウェアによって実現できるし、ソフトウェアに必要な汎用的なハードウェアプラットホームを加える形によっても実現できるのを明確に理解できる。このような理解のもとで、本発明の実施例の技術案は、ソフトウェア製品の形式で表すことが可能である。該ソフトウェア製品は、非揮発性記憶媒体(CD−ROM、USB、リムーブハードディスク等)に記憶されても良く、いくつかの指令を含み、コンピューターデバイス(パーソナルコンピューター、サーバまたはネットデバイス等)に本発明の各実施例に記載の方法を実行させるものである。
【0069】
また、図面が好ましい実施例を示す模式図であり、図面中のモジュール或フローが、本発明を実施するのに必ず必須ではないことは、当業者が理解できる。
【0070】
実施例における装置のモジュールが実施例の記述に従って実施例の装置に分布されても良いし、相応的な変化を行い、本実施例とは異なる一つまたは複数の装置に分布されても良いことは、当業者が理解できる。上記の実施例のモジュールは、一つのモジュールに合併しても良いし、さらに複数のサブモジュールに分解して良い。
【0071】
上記の本発明の実施例の番号は、ただ説明するためのものであり、実施例の優劣を示すものではない。
【0072】
当業者は、本発明の精神や範囲を逸脱しないように、本発明に対して各種の変更や変形を行うことができる。このように、本発明の範囲を逸脱しない任意の変更・均等の入替・改良などは、すべて本発明の保護範囲に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6